JP2012168061A - ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及び、プログラム - Google Patents

Abstract

【課題】地図情報により道路情報が示されていない場所において、目的地に向かうために進むべき方向を、簡単なシステム構成でユーザに提示する。
【解決手段】画像受付部１４は、方面を示す情報とこの方面へ進む方向を示す情報とが対応付けられて描かれた看板を被写体とする画像の入力を受け付ける。方面抽出部１５は、画像から看板に描かれた少なくとも１個の方面を示す情報を抽出する。経路特定部１６は、地図に基づいて、現在位置から目的地に向かう経路を特定する。方面特定部１７は、特定された経路に基づいて、抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、現在位置から目的地に行くのに向かうべき方面を示す情報を特定する。方向抽出部１８は、画像から特定された方面を示す情報に対応付けられて看板に描かれている方向を示す情報を抽出する。方向提示部１９は、抽出された方向を示す情報により示される方向をユーザに提示する。
【選択図】図２

Description

本発明は、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及び、プログラムに関する。

道路地図に基づいて、目的地までの経路を探索し、目的地に向かうために進むべき方向をユーザに提示することが可能なナビゲーション装置が知られている。ここで、車両が特定の施設内にある場合、道路地図に特定の施設内の詳細な地図が含まれていないと、目的地に向かうために進むべき方向をユーザに提示することが難しい。例えば、車両が駐車場内にある場合、目的地に向かうために通過すべき出口に向かう方向をユーザに提示することが難しい。

このような課題を解決するための技術として、車両が駐車場内にある場合でも、目的地に向かうために通過すべき出口に向かう方向をユーザに提示することが可能なナビゲーション装置が知られている。例えば、特許文献１には、駐車場の出口の位置を表す情報などに基づいて、駐車場の出口を経由した目的地までの経路を設定するナビゲーション装置が開示されている。

特開２００９−０５８４９２号公報

しかしながら、特許文献１に開示された技術においては、ナビゲーション装置は、情報提供装置から、駐車場の出口を表す情報を取得する必要があった。このため、駐車場の出口を表す情報を提供する情報提供装置を駐車場に設置する必要があり、また、ナビゲーション装置と情報提供装置との間で無線通信するための手段が必要であった。このため、簡単なシステム構成により、目的地に向かうために進むべき方向をユーザに提示したいという要望が強い。

本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、地図情報により道路情報が示されていない場所において、目的地に向かうために進むべき方向を、簡単なシステム構成でユーザに提示するのに好適なナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及び、これらをコンピュータ上で実現するためのプログラムを提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明の第１の観点に係るナビゲーション装置は、
ユーザの現在位置を取得する現在位置取得部と、
前記ユーザが向かう目的地を取得する目的地取得部と、
前記取得された現在位置と前記取得された目的地とを含む地図を読み出す地図取得部と、
方面を示す情報と前記方面へ進む方向を示す情報とが対応付けられて描かれた看板を被写体とする画像の入力を受け付ける画像受付部と、
前記受け付けられた画像から前記看板に描かれた少なくとも１個の前記方面を示す情報を抽出する方面抽出部と、
前記読み出された地図に基づいて、前記取得された現在位置から前記取得された目的地に向かう経路を特定する経路特定部と、
前記特定された経路に基づいて、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記取得された現在位置から前記取得された目的地へ向かうべき方向を示す情報を特定する方面特定部と、
前記受け付けられた画像から前記特定された方面を示す情報に対応付けられて前記看板に描かれている方向を示す情報を抽出する方向抽出部と、
前記抽出された方向を示す情報により示される方向を前記ユーザに提示するよう制御する方向提示部と、を備える、
ことを特徴とする。

前記経路特定部は、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報について、前記方面を示す情報により示される方面を経由して前記取得された現在位置から前記取得された目的地に向かう経路を特定し、
前記方面特定部は、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記特定された経路が最短の方面を示す情報を、前記取得された現在位置から前記取得された目的地へ向かうべき方面を示す情報として特定してもよい。

前記方面特定部は、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記特定された経路からの距離が最短の方面を示す情報を、前記取得された現在位置から前記取得された目的地へ向かうべき方面を示す情報として特定してもよい。

前記方面特定部は、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記取得された現在位置からの距離に対する前記特定された経路からの距離の割合が最も小さい方面を示す情報を、前記取得された現在位置から前記取得された目的地へ向かうべき方面を示す情報として特定してもよい。

前記方面特定部は、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記特定された経路上の方面を示す情報を、前記取得された現在位置から前記取得された目的地へ向かうべき方面を示す情報として特定してもよい。

上記目的を達成するために、本発明の第２の観点に係るナビゲーション方法は、
ユーザの現在位置を取得する現在位置取得工程と、
前記ユーザが向かう目的地を取得する目的地取得工程と、
前記取得された現在位置と前記取得された目的地とを含む地図を読み出す地図取得工程と、
方面を示す情報と前記方面へ進む方向を示す情報とが対応付けられて描かれた看板を撮像する撮像工程と、
前記撮像により取得された画像から前記看板に描かれた少なくとも１個の前記方面を示す情報を抽出する方面抽出工程と、
前記現在位置と目的地とを含む地図に基づいて、前記現在位置から前記目的地に向かう経路を特定する経路特定工程と、
前記特定された経路に基づいて、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記現在位置から前記目的地へ向かうべき方面を示す情報を特定する方面特定工程と、
前記撮像により取得された画像から前記特定された方面を示す情報に対応付けられて前記看板に描かれている方向を示す情報を抽出する方向抽出工程と、
前記抽出された方向を示す情報により示される方向を前記ユーザに提示するよう制御する方向提示工程と、を備える、
ことを特徴とする。

上記目的を達成するために、本発明の第３の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
現在位置取得部により取得された現在位置と目的地取得部により取得された目的地とを含む地図を読み出す地図取得部、
方面を示す情報と前記方面へ進む方向を示す情報とが対応付けられて描かれた看板を被写体とする画像の入力を受け付ける画像受付部、
前記受け付けられた画像から前記看板に描かれた少なくとも１個の前記方面を示す情報を抽出する方面抽出部、
前記読み出された地図に基づいて、前記取得された現在位置から前記取得された目的地に向かう経路を特定する経路特定部、
前記特定された経路に基づいて、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記取得された現在位置から前記取得された目的地へ向かうべき方面を示す情報を特定する方面特定部、
前記受け付けられた画像から前記特定された方面を示す情報に対応付けられて前記看板に描かれている方向を示す情報を抽出する方向抽出部、
前記抽出された方向を示す情報により示される方向を前記ユーザに提示するよう制御する方向提示部、
として機能させることを特徴とする。

本発明によれば、地図情報により道路情報が示されていない場所において、目的地に向かうために進むべき方向を、簡単なシステム構成でユーザに提示することができる。

本発明の第１の実施形態に係るナビゲーション装置の物理的な構成を示すブロック図である。 本発明の第１の実施形態に係るナビゲーション装置の機能を説明するためのブロック図である。 方面を示す情報が描かれた看板を示す図である。 看板に描かれた方面を示す情報とこの方面に行くための出口との関係を説明するための図である。 地図情報に含まれる位置情報を示す図である。 本発明の第１の実施形態に係るナビゲーション装置が実行する方向提示処理を示すフローチャートである。 図６における画像解析処理を示すフローチャートである。 図６における方面特定処理を示すフローチャートである。 経路の長さに基づいて向かうべき方面を特定する手法を説明するための図である。 本発明の第２の実施形態に係るナビゲーション装置が実行する方面特定処理を示すフローチャートである。 経路から方面までの距離に基づいて向かうべき方面を特定する手法を説明するための図である。 本発明の第３の実施形態に係るナビゲーション装置が実行する方面特定処理を示すフローチャートである。 現在位置から方面までの距離に対する、経路から方面までの距離の割合に基づいて向かうべき方面を特定する手法を説明するための図である。 本発明の第４の実施形態に係るナビゲーション装置が実行する方面特定処理を示すフローチャートである。 経路上にある方面を向かうべき方面として特定する手法を説明するための図である。

以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るナビゲーション装置について説明する。

（第１の実施形態）
本実施形態においては、本発明を、車載用のカーナビゲーション装置に適用する例を示す。まず、図１を参照して、本実施形態に係るナビゲーション装置１００の物理的な構成について説明する。

図１に示すように、ナビゲーション装置１００は、ＣＰＵ(Central Processing Unit）１０１、ＲＯＭ（Read Only Memory）１０２、ＲＡＭ(Random Access Memory)１０３、ＧＰＳ（Global Positioning System）モジュール１０４、アンテナ１０５、音声処理部１０６、スピーカ１０７、マイクロフォン１０８、操作部１０９、ハードディスク１１０、モニター１１１、カメラ１１２、を備える。ナビゲーション装置１００が備えるこれらの構成要素は、バスにより相互に接続される。

ＣＰＵ１０１は、ナビゲーション装置１００の全体の動作を制御する。なお、ＣＰＵ１０１は、ＲＯＭ１０２に格納されているプログラムに従って動作し、ＲＡＭ１０３をワークエリアとして使用する。

ＲＯＭ１０２には、ナビゲーション装置１００の全体の動作を制御するためのプログラムやデータが記憶される。

ＲＡＭ１０３は、ＣＰＵ１０１のワークエリアとして機能する。つまり、ＣＰＵ１０１は、ＲＡＭ１０３にプログラムやデータを一時的に書き込み、これらのプログラムやデータを適宜参照する。

ＧＰＳモジュール１０４は、アンテナ１０５により受信されたＧＰＳ電波を電気信号に変換し、ＣＰＵ１０１に供給する。従って、ＣＰＵ１０１は、ＧＰＳモジュール１０４を制御して、ナビゲーション装置１００の現在位置を取得できる。現在位置は、例えば、緯度と経度とを用いて表現される。

アンテナ１０５は、複数のＧＰＳ衛星から送信されたＧＰＳ電波を受信する。

音声処理部１０６は、ＣＰＵ１０１から供給されたディジタルオーディオ信号をＤ／Ａ（Ｄｉｇｉｔａｌ／Ａｎａｌｏｇ）コンバータ（図示せず）でアナログオーディオ信号に変換して、スピーカ１０７に出力する。また、音声処理部１０６は、マイクロフォン１０８から供給されたアナログオーディオ信号をＡ／Ｄ（Ａｎａｌｏｇ／Ｄｉｇｉｔａｌ）コンバータ（図示せず）でディジタルオーディオ信号に変換して、ＣＰＵ１０１に供給する。ＣＰＵ１０１に供給されたディジタルオーディオ信号は、公知の音声認識技術により音声認識処理が行われる。これにより、ユーザは、ナビゲーション等の音声を聞いたり、ナビゲーション装置１００に向かって発声することにより、当該ナビゲーション装置１００に対して、種々の指示を与えることができる。

スピーカ１０７は、音声処理部１０６から供給されたアナログオーディオ信号を音声に変換して、出力する。

マイクロフォン１０８は、音声をアナログオーディオ信号に変換して、音声処理部１０６に供給する。

操作部１０９は、ボタン、キー、レバー、ボリュームスイッチなどから構成される。操作部１０９は、ボタン、キー、レバー、ボリュームスイッチなどにより受け付けられた操作に基づいて、当該操作に基づく信号を生成し、ＣＰＵ１０１に供給する。

ハードディスク１１０には、地図に関する情報や各種の設定情報などが記憶される。

モニター１１１は、ＬＣＤ（Liquid Crystal Display）などにより構成される。モニター１１１は、ＣＰＵ１０１によって生成された画像を表示する。

カメラ１１２は、被写体にフォーカスを合わせて、被写体を撮像し、この被写体を表す画像を生成する。生成される画像は、動画像であってもよいし、静止画像であってもよい。生成された画像は、適宜、種々の圧縮技術により圧縮される。圧縮後の画像は、電気信号に変換されて、ハードディスク１１０などに供給され、保存される。なお、カメラ１１２は、ナビゲーション装置１００に組み込まれていなくても良い。この場合、例えば、ナビゲーション装置１００には、種々のケーブルによりナビゲーション装置１００に接続されたカメラ１１２から画像を表す電気信号が供給される構成となる。また、カメラ１１２は、ナビゲーション装置１００を搭載した車両に設置され、車両の進行方向が撮像可能となるような角度、位置に設置される。

ここで、図２を参照して、ナビゲーション装置１００が備える機能について説明する。

図２に示すように、ナビゲーション装置１００は、現在位置取得部１１、目的地取得部１２、地図取得部１３、画像受付部１４、方面抽出部１５、経路特定部１６、方面特定部１７、方向抽出部１８、方向提示部１９、地図記憶部２１、画像撮像部２２、を備える。

現在位置取得部１１は、ユーザの現在位置を示す情報（以下、適宜、「現在位置情報」、もしくは、単に「現在位置」という。）を取得する。なお、ナビゲーション装置１００が搭載された車両にユーザが乗車している場合、ユーザの現在位置は、ナビゲーション装置１００の現在位置とほぼ同じである。現在位置は、例えば、緯度と経度とにより表される。現在位置取得部１１は、例えば、ＧＰＳモジュール１０４とアンテナ１０５とにより構成される。

目的地取得部１２は、ユーザが向かう目的地を示す情報（以下、適宜、「目的地情報」、もしくは、単に「目的地」という。）を取得する。目的地は、ユーザのボタン操作やユーザの声などにより指定される。目的地取得部１２は、操作部１０９により構成されてもよいし、音声処理部１０６とマイクロフォン１０８とにより構成されてもよい。

地図取得部１３は、地図記憶部２１などから、現在位置と目的地とを含む地図を表す情報（以下、適宜、「地図情報」、もしくは、単に、「地図」という。）を読み出す。地図情報は、地図を生成するために必要な種々の情報を含む。地図情報は、自然物、建造物、地名などの構成要素の名称（以下、適宜、「構成要素名」という。）や位置を表す情報（以下、適宜、「位置情報」という。）や画像情報（アイコン情報）を含む。自然物は、例えば、山、谷、河川、海などである。建造物は、例えば、道路、線路、橋、施設、住宅、店などである。地名は、例えば、都道府県、市町村、番地などである。構成要素名は、例えば、文字列により構成される。位置情報は、例えば、緯度と経度とにより構成される。画像情報は、例えば、ビットマップ画像により構成される。地図取得部１３は、例えば、ＣＰＵ１０１とＲＡＭ１０３とにより構成される。

画像受付部１４は、画像撮像部２２などから、方面（行き先）を示す情報（以下、適宜、単に、「方面」という。）とこの方面に行くために進むべき方向を示す情報（以下、適宜、単に、「方向」という。）とが対応付けられて描かれた看板を被写体とする画像の入力を受け付ける。なお、方面は、例えば、文字列により表現される。また、方向は、例えば、矢印により表現される。画像受付部１４は、例えば、ＣＰＵ１０１とＲＡＭ１０３とにより構成される。

方面抽出部１５は、画像受付部１４により受け付けられた画像から、この画像に表現されている看板に描かれた少なくとも１個の方面を示す情報を抽出する。方面抽出部１５は、例えば、ＣＰＵ１０１とＲＡＭ１０３とにより構成される。

経路特定部１６は、地図情報に基づいて、現在位置から目的地に向かう経路を特定（探索）する。経路特定部１６は、例えば、ＣＰＵ１０１とＲＡＭ１０３とにより構成される。

方面特定部１７は、特定された経路に基づいて、抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、現在位置から目的地に行くのに向かうべき方面を示す情報を特定する。方面特定部１７は、例えば、ＣＰＵ１０１とＲＡＭ１０３とにより構成される。

方向抽出部１８は、画像受付部１４により受け付けられた画像から、特定された方面を示す情報に対応付けられて看板に描かれている方向を示す情報を抽出する。方向抽出部１８は、例えば、ＣＰＵ１０１とＲＡＭ１０３とにより構成される。

方向提示部１９は、抽出された方向を示す情報により示される方向をユーザに提示するよう制御する。方向提示部１９は、音声や画像により、抽出された方向を示す情報により示される方向をユーザに提示するよう制御する。方向提示部１９は、例えば、ＣＰＵ１０１とＲＡＭ１０３とにより構成されていてもよいし、ＣＰＵ１０１とＲＡＭ１０３と音声処理部１０６とスピーカ１０７とにより構成されていても、ＣＰＵ１０１とＲＡＭ１０３とモニター１１１とにより構成されていてもよい。

地図記憶部２１には、地図情報が記憶される。地図記憶部２１は、例えば、ハードディスク１１０により構成される。

画像撮像部２２は、方面を示す情報とこの方面に行くために進むべき方向を示す情報とが対応付けられて描かれた看板を被写体として撮像し、看板を被写体とする画像を生成する。画像撮像部２２は、例えば、カメラ１１２により構成される。

ここで、図３を参照して、画像撮像部２２により撮像される被写体となる看板について説明する。この看板は、駐車場内の交差点などに設置される看板であり、方面を示す情報とこの方面に行くために進むべき方向を示す情報との組が複数個描かれている看板である。

図３に示すように、看板３００には、文字列３１１〜３１３と矢印３２１〜３２３と文字列３３１〜３３３とが描かれている。ここで、文字列３１１と矢印３２１と文字列３３１とは対応付けられて描かれており、文字列３１２と矢印３２２と文字列３３２とは対応付けられて描かれており、文字列３１３と矢印３２３と文字列３３３とは対応付けられて描かれている。なお、文字列が対応付けられて描かれるとは、例えば、文字列が互いに所定の位置関係になるように描かれることである。図３に示す例では、文字列３１１の右方近傍に文字列３３１が描かれ、文字列３１１の下方近傍に矢印３２１が描かれている。

文字列３１１〜３１３は、方面を表す文字列（または、文字）であり、方面の名称などを示す文字列である。方面は、例えば、都道府県、市町村、施設、山、河川などである。図３に示す例では、文字列３１１は「ＡＡＡ」という名称の方面、文字列３１２は「ＢＢＢ」という名称の方面、文字列３１３は「ＣＣＣ」という名称の方面を示している。

矢印３２１〜３２３は、文字列３１１〜３１３により表される方面に行くために進むべき方向を表す矢印である。ここで、方面に行くために進むべき方向は、この方面に行くために通過するべき出口に向かう方向と考えても良い。図３に示す例では、矢印３２１は「前方向」を表し、矢印３２２は「左方向」を表し、矢印３２３は「右方向」を表す。図３に示すように、これらの矢印３２１〜３２３は、一体型に描かれていても良い。

文字列３３１〜３３３は、文字列３１１〜３１３が方面を示す情報であることを示す所定の文字列である。図３に示す例では、文字列３３１〜３３３は、いずれも「方面出口」であるが、「行き出口」、「行出口」、「に向かう出口」、「方面」、「行き」、「行」、「へ」などの文字列であってもよい。

ここで、図４を参照して、看板３００に描かれている方面および方向と駐車場の出口の位置との関係について説明する。図４は、駐車場を含む領域を上空から見た様子を模式的に示した図である。

図４は、駐車場４１０において、車両４２０が進む方向に、看板３００が設置されている様子を示している。図４は、車両４２０が矢印３２１により示される前方向に進むと「ＡＡＡ」という名称の方面に向かうための出口である出口４３１に向かい、車両４２０が矢印３２２により示される前方向に進むと「ＢＢＢ」という名称の方面に向かうための出口である出口４３２に向かい、車両４２０が矢印３２３により示される前方向に進むと「ＣＣＣ」という名称の方面に向かうための出口である出口４３３に向かう様子を示している。

つまり、看板３００は、看板３００に描かれている方向に進むことにより通過することになる出口が、この方向に対応付けられて看板３００に描かれている方面に向かうのに適切な出口であることを示している。

次に、図５を参照して、画像情報に含まれている位置情報について説明する。図５には、構成要素名と位置情報とが対応付けられている例を示している。

構成要素名は、地図に表示される、自然物、建造物、都道府県、市町村、番地などの物や場所の名称であり、例えば、文字列により表される。

位置情報は、対応付けられている構成要素名により表される物や場所の位置を、例えば、緯度と経度とにより表す。なお、この位置は、物や場所が広範囲に亘る場合、重心などの代表点の位置とすることができる。また、図４において、「Ｎ」は北緯を示し、「Ｅ」は東経を示す。

ここで、方面、目的地、現在位置は、構成要素名により表される物や場所として記憶されているものとする。つまり、看板３００に描かれている「ＡＡＡ」、「ＢＢＢ」、「ＣＣＣ」という名称の方面の位置や、現在位置の住所を示す「ＳＳＳ」の位置や、目的地の住所を示す「ＧＧＧ」の位置などは、位置情報に含まれているものとする。

次に、図６に示すフローチャートを用いて、ナビゲーション装置１００が実行する方向提示処理について説明する。ナビゲーション装置１００は、例えば、操作部１０９などの操作により、ナビゲーションモードに設定されると、図６に示す方向提示処理を実行する。

まず、ＣＰＵ１０１は、現在位置を取得する（ステップＳ１０１）。具体的には、ＣＰＵ１０１は、ＧＰＳモジュール１０４を制御して、ナビゲーション装置１００の現在位置を示す緯度ならびに経度を取得する。取得された現在位置は、例えば、ＲＡＭ１０３に記憶される。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ１０１の処理を終了すると、目的地の設定要求があるか否かを判別する（ステップＳ１０２）。例えば、ＣＰＵ１０１は、目的地の設定処理を開始するためのボタン操作が操作部１０９に対してなされたか否かを判別する。

ＣＰＵ１０１は、目的地の設定要求があると判別すると（ステップＳ１０２：ＹＥＳ）、目的地を設定する（ステップＳ１０３）。なお、ＣＰＵ１０１は、モニター１１１に表示されている目的地の候補の選択状況や、ユーザから操作部１０９に対してなされる操作に基づいて、目的地を設定する。目的地の名称や座標など、目的地を表す情報は、例えば、ＲＡＭ１０３に記憶される。

なお、本実施形態では、本ステップ（ステップＳ１０３）において目的地が設定された際は、従来技術によるルート検索が行われても行われなくてもよいものとする。本実施形態では、地図情報に、駐車場内の詳細な地図に関する情報が含まれておらず、車両が駐車場内にある間、従来技術による正確なルート検索が実行できない代わりに、車両が駐車場内にある間、ステップＳ３０３において、適切なルート検索が実行される。一方、車両が駐車場を出た場合には、適宜、従来技術によるルート検索が実行される。なお、本ステップ（ステップＳ１０３）において目的地が設定された際に、従来技術による暫定的なルート検索が行われてもよい。ＣＰＵ１０１は、目的地の設定を終了すると、ステップＳ１０１に処理を戻す。

一方、ＣＰＵ１０１は、目的地の設定要求がないと判別すると（ステップＳ１０２：ＮＯ）、現在位置が駐車場内であるか否かを判別する（ステップＳ１０４）。具体的には、ＣＰＵ１０１は、ハードディスク１１０に記憶されている地図情報を参照して、ステップＳ１０１で取得された現在位置が、地図上において駐車場内であるか否かを判別する。従って、地図情報は、駐車場内である領域を特定可能な情報に含む。例えば、地図情報は、駐車場を上空から見たときの形状を多角形や円に近似したときの、多角形の頂点の座標や円の中心の座標および半径を含むことができる。ＣＰＵ１０１は、現在位置が駐車場内でないと判別すると（ステップＳ１０４：ＮＯ）、ステップＳ１０１に処理を戻す。

一方、ＣＰＵ１０１は、現在位置が駐車場内であると判別すると（ステップＳ１０４：ＹＥＳ）、目的地が設定済みであるか否かを判別する（ステップＳ１０５）。例えば、ＣＰＵ１０１は、ＲＡＭ１０３に目的地を表す情報が記憶されている場合に目的地が設定済みであると判別し、ＲＡＭ１０３に目的地を表す情報が記憶されていない場合に目的地が設定済みでないと判別することができる。ＣＰＵ１０１は、目的地が設定済みでないと判別すると（ステップＳ１０５：ＮＯ）、ステップＳ１０１に処理を戻す。

一方、ＣＰＵ１０１は、目的地が設定済みであると判別すると（ステップＳ１０５：ＹＥＳ）、撮像する（ステップＳ１０６）。具体的には、ＣＰＵ１０１は、車両の進行方向が撮像可能となるように車両に設置されたカメラ１１２に、動画像の撮像を開始させる信号を供給する。これにより、カメラ１１２による動画像の撮像が開始される。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ１０６の処理を終了すると、画像解析処理を実行する（ステップＳ１０７）。画像解析処理については、図７を参照して詳細に説明する。

まず、ＣＰＵ１０１は、カメラ１１２による撮像により生成された画像において、被写体としての看板を検出する（ステップＳ２０１）。つまり、ＣＰＵ１０１は、画像を解析して、看板を表現している部分をこの画像から探す。このとき、ＣＰＵ１０１は、看板の形状、看板に描かれる内容、看板の色などを参照して、画像に表現された看板を認識することができる。看板を表す画像を認識する手法としては、種々の手法を採用することができる。

例えば、ＣＰＵ１０１は、画像内におけるエッジ検出において、長方形のエッジを検出した場合、この長方形を看板の候補に設定する。そして、ＣＰＵ１０１は、この看板の候補が、所定の色合いで表現されているか否かを判別する。例えば、ＣＰＵ１０１は、看板の候補が、青と白、もしくは、緑と白、など、互いにコントラストの強い２色で表現されている場合、この看板の候補を看板であると判別してもよい。あるいは、ＣＰＵ１０１は、看板の候補に、所定の色の文字列が描かれている場合や、所定の色の矢印が描かれている場合に、この看板の候補を看板であると判別してもよい。なお、文字列や矢印の照合には、公知のＯＣＲ（Optical Character Recognition）技術やパターンマッチング技術を採用することができる。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ２０１の処理を終了すると、看板が検出されたか否かを判別する（ステップＳ２０２）。ＣＰＵ１０１は、看板が検出されなかったと判別すると（ステップＳ２０２：ＮＯ）、画像解析処理を終了する。

一方、ＣＰＵ１０１は、看板が検出されたと判別すると（ステップＳ２０２：ＹＥＳ）、検出された看板から方面と方向との組を検出する（ステップＳ２０３）。ここで、ＣＰＵ１０１は、文字列により方面が表現されている場合、ＯＣＲ技術などによって方面を検出することができる。また、ＣＰＵ１０１は、矢印により方向が表現されている場合、パターンマッチング技術などによって方向を検出することができる。また、ＣＰＵ１０１は、検出された文字列と検出された矢印との位置が所定の距離以下である場合、この文字列とこの矢印とを組として扱うことができる。以下、図３に示す看板から方面と方向との組を検出する手法の例について説明する。

まず、ＣＰＵ１０１は、ＯＣＲ技術により、看板３００から文字列３１１〜３１３、文字列３３１〜３３３を抽出する。ここで、ＣＰＵ１０１は、方面の名称を表す文字列でない文字列（例えば、「方面出口」）である文字列３３１〜３３３を、方面を表す文字列の候補から除外する。また、ＣＰＵ１０１は、パターンマッチング技術により、看板３００から矢印３２１〜３２３を抽出する。そして、ＣＰＵ１０１は、画像内において、文字列３１１との距離が所定の距離以内である矢印３２１を文字列３１１と対応付け、文字列３１２との距離が所定の距離以内である矢印３２２を文字列３１２と対応付け、文字列３１３との距離が所定の距離以内である矢印３２３を文字列３１３と対応付ける。ここで、所定の距離は、例えば、画像内における、看板の大きさ、文字列の大きさ、矢印の大きさなどにより定められる。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ２０３の処理を終了すると、方面と方向との組が２つ以上検出されたか否かを判別する（ステップＳ２０４）。ＣＰＵ１０１は、方面と方向との組が２つ以上検出されなかったと判別すると（ステップＳ２０４：ＮＯ）、画像解析処理を終了する。

一方、ＣＰＵ１０１は、方面と方向との組が２つ以上検出されたと判別すると（ステップＳ２０４：ＹＥＳ）、検出された２つ以上の方面と方向との組を保存する（ステップＳ２０５）。例えば、ＣＰＵ１０１は、検出された２つ以上の方面と方向との組のそれぞれについて、検出された方面を表す文字列とこの方面に対応付けられた方向を表す文字列もしくは数値とを対応付けてＲＡＭ１０３に記憶する。ＣＰＵ１０１は、ステップＳ２０５の処理を終了すると、画像解析処理を終了する。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ１０７の画像解析処理を終了すると、方面と方向との組が２つ以上保存されているか否かを判別する（ステップＳ１０８）。ＣＰＵ１０１は、方面と方向との組が２つ以上保存されていないと判別すると（ステップＳ１０８：ＮＯ）、ステップＳ１０１に処理を戻す。ＣＰＵ １０１は、方面と方向との組が２つ以上保存されていないと判別した場合（ステップＳ１０８：ＮＯ）であっても、方面と方向との組が１つ保存されていると判別した場合は、ステップＳ１１０の処理に移行してもよい。

一方、ＣＰＵ１０１は、方面と方向との組が２つ以上保存されていると判別すると（ステップＳ１０８：ＹＥＳ）、方面特定処理を実行する（ステップＳ１０９）。方面特定処理については、図８を参照して、詳細に説明する。

まず、ＣＰＵ１０１は、保存されている方面から、方面を１つ選択する（ステップＳ３０１）。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ３０１の処理を終了すると、選択された方面が構成要素名を表すか否かを判別する（ステップＳ３０２）。具体的には、ＣＰＵ１０１は、選択された方面を表す文字列が、ハードディスク１１０に記憶されている画像情報が含む構成要素名を表す文字列のいずれかと一致するか否かを判別する。

ＣＰＵ１０１は、選択された方面が構成要素名を表さないと判別すると（ステップＳ３０２：ＮＯ）、ステップＳ３０１に処理を戻し、再度、方面を１つ選択する処理を実行する。

一方、ＣＰＵ１０１は、選択された方面が構成要素名を表すと判別すると（ステップＳ３０２：ＹＥＳ）、選択した方面を経由した経路を特定する（ステップＳ３０３）。つまり、ＣＰＵ１０１は、現在位置から選択された方面を経由して目的地までたどり着くための経路を検索する。この検索としては、公知のナビゲーション装置において実行されるルート検索を採用することができる。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ３０３の処理を終了すると、選択された方面に対応付けて、特定された経路の長さを保存する（ステップＳ３０４）。なお、特定された経路の長さは、特定された経路を用いて現在位置から選択された方面を経由して目的地に行くまでの道のりであり、方面と対応付けられてＲＡＭ１０３などに記憶される。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ３０４の処理を終了すると、未選択の方面があるか否かを判別する（ステップＳ３０５）。ＣＰＵ１０１は、未選択の方面があると判別すると（ステップＳ３０５：ＹＥＳ）、ステップＳ３０１に処理を戻し、方面を１つ選択する。

ＣＰＵ１０１は、未選択の方面がないと判別すると（ステップＳ３０５：ＮＯ）、ＲＡＭ１０３に記憶されている経路の長さのうち、最短の長さに対応付けられた方面を特定する（ステップＳ３０６）。ＣＰＵ１０１は、ステップＳ３０６の処理を終了すると、方面特定処理を終了する。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ１０９の方面特定処理を終了すると、特定された方面に対応付けられた方向を提示する（ステップＳ１１０）。例えば、ＣＰＵ１０１は、音声処理部１０６を制御して、特定された方面を表す文字列に対応付けられてＲＡＭ１０３に記憶されている文字列もしくは数値により表される方向を、音声としてスピーカ１０７から出力させる。ＣＰＵ１０１は、モニター１１１に、特定された方面に対応付けられた方向を示す画像を表示させてもよい。ＣＰＵ１０１は、ステップＳ１１０の処理を終了すると、ステップＳ１０１に処理を戻す。

ここで、図９を参照して、方面を特定する手法について説明する。

地図９００は、ＳＳＳにより示される現在位置と、ＧＧＧにより示される目的地と、ＡＡＡにより示される方面と、ＢＢＢにより示される方面と、ＣＣＣにより示される方面と、を含む領域を表す地図である。なお、ＳＳＳにより示される現在位置は、駐車場４１０に含まれているものとする。

ここで、公知の技術により、ＳＳＳにより示される現在位置からＡＡＡにより示される方面を経由してＧＧＧにより示される目的地に到達するまでの経路を求めると、経路９１０ａが求められる。同様にして、ＳＳＳにより示される現在位置からＢＢＢにより示される方面を経由してＧＧＧにより示される目的地に到達するまでの経路として、経路９１０ｂが求められる。さらに、ＳＳＳにより示される現在位置からＣＣＣにより示される方面を経由してＧＧＧにより示される目的地に到達するまでの経路として、経路９１０ｃが求められる。

ここで、ステップＳ３０４においては、経路９１０ａ、９１０ｂ、９１０ｃの長さがそれぞれ求められ、方面と対応付けられてＲＡＭ１０３に記憶される。そして、ステップＳ３０６において、ＲＡＭ１０３に記憶された長さが最短の長さに対応付けられている方面が特定される。図９に示す例では、経路９１０ａ、９１０ｂ、９１０ｃのうち、最短の経路は９１０ｃであるため、ＣＣＣにより示される方面により示される方面が向かうべき方面として特定される。

本実施形態に係るナビゲーション装置１００によれば、向かうべき候補となる方面を経由した、現在位置から目的地までの経路が最短となる方面に向かうための出口に向かう方向が提示される。これにより、ユーザは、現在位置から目的地まで速やかに進むことが期待できる出口に向かう方向を知ることができる。特に、出口を通過したあとに向かう方面の典型例として、駐車場から比較的近い場所が看板に描かれている場合など、看板に描かれている方面が目的地よりも相対的に近い場合に効果が高い。

本実施形態に係るナビゲーション装置１００は、従来のナビゲーション装置にカメラを接続し、従来のナビゲーション装置が備えるコンピュータが実行するプログラムを修正するだけで構成することができる。従って、本実施形態に係るナビゲーション装置１００は、比較的簡単なシステム構成により実現され、安価なシステムとすることができる。

（第２の実施形態）
方面を特定する手法は、第１の実施形態に示す例に限られない。以下、図１０を参照して、本実施形態に係るナビゲーション装置１００により実行される方面特定処理について説明する。なお、本実施形態に係るナビゲーション装置１００の構成および動作は、方面特定処理を除き、基本的に、第１の実施形態に係るナビゲーション装置１００と同様である。

まず、ＣＰＵ１０１は、現在位置から目的地までの経路を特定する（ステップＳ４０１）。経路を特定するための技術として、公知のナビゲーション装置において実行されるルート検索を採用することができる。なお、ステップＳ１０３において目的地が設定された際に既に経路が特定されている場合、既に特定されている経路を利用してもよいし、再度、本ステップにおいて経路が特定されてもよい。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ４０１の処理を終了すると、保存されている方面から、方面を１つ選択する（ステップＳ４０２）。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ４０２の処理を終了すると、選択された方面が構成要素名を表すか否かを判別する（ステップＳ４０３）。具体的には、ＣＰＵ１０１は、選択された方面を表す文字列が、ハードディスク１１０に記憶されている画像情報が含む構成要素名を表す文字列のいずれかと一致するか否かを判別する。

ＣＰＵ１０１は、選択された方面が構成要素名を表さないと判別すると（ステップＳ４０３：ＮＯ）、ステップＳ４０２に処理を戻し、再度、方面を１つ選択する処理を実行する。

一方、ＣＰＵ１０１は、選択された方面が構成要素名を表すと判別すると（ステップＳ４０３：ＹＥＳ）、選択された方面から特定された経路までの距離を算出する（ステップＳ４０４）。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ４０４の処理を終了すると、選択された方面に対応付けて、算出された距離を保存する（ステップＳ４０５）。なお、算出された距離は、方面と対応付けられてＲＡＭ１０３などに記憶される。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ４０５の処理を終了すると、未選択の方面があるか否かを判別する（ステップＳ４０６）。ＣＰＵ１０１は、未選択の方面があると判別すると（ステップＳ４０６：ＹＥＳ）、ステップＳ４０２に処理を戻し、方面を１つ選択する。

一方、ＣＰＵ１０１は、未選択の方面がないと判別すると（ステップＳ４０６：ＮＯ）、ＲＡＭ１０３に記憶されている距離のうち、最短の距離に対応付けられた方面を特定する（ステップＳ４０７）。ＣＰＵ１０１は、ステップＳ４０７の処理を終了すると、方面特定処理を終了する。

ここで、図１１を参照して、方面を特定する手法について説明する。

地図９００は、ＳＳＳにより示される現在位置と、ＧＧＧにより示される目的地と、ＡＡＡにより示される方面と、ＢＢＢにより示される方面と、ＣＣＣにより示される方面と、を含む領域を表す地図である。なお、ＳＳＳにより示される現在位置は、駐車場４１０に含まれているものとする。

ここで、公知の技術により、ＳＳＳにより示される現在位置からＧＧＧにより示される目的地に到達するまでの経路を求めると、経路９１０が求められる。

ここで、ステップＳ４０４においては、ＡＡＡにより示される方面から経路９１０までの距離として距離Ｄａが求められ、ＢＢＢにより示される方面から経路９１０までの距離として距離Ｄｂが求められ、ＣＣＣにより示される方面から経路９１０までの距離として距離Ｄｃが求められる。そして、ステップＳ４０５においては、ＡＡＡにより示される方面と距離Ｄａとが対応付けられてＲＡＭ１０３に記憶され、ＢＢＢにより示される方面と距離Ｄｂとが対応付けられてＲＡＭ１０３に記憶され、ＣＣＣにより示される方面と距離Ｄｃとが対応付けられてＲＡＭ１０３に記憶される。ここで、ステップＳ４０７において、距離Ｄａ、Ｄｂ、Ｄｃのうち、最短の距離である距離Ｄｃに対応付けられている、ＣＣＣにより示される方面が向かうべき方面として特定される。

本実施形態に係るナビゲーション装置１００によれば、現在位置から目的地までの経路までの距離が最短となる方面に向かうための出口に向かう方向が提示される。これにより、ユーザは、現在位置から目的地まで速やかに進むことが期待できる出口に向かう方向を知ることができる。

（第３の実施形態）
方面を特定する手法は、第１、２の実施形態に示す例に限られない。以下、図１２を参照して、本実施形態に係るナビゲーション装置１００により実行される方面特定処理について説明する。なお、本実施形態に係るナビゲーション装置１００の構成および動作は、方面特定処理を除き、基本的に、第１、２の実施形態に係るナビゲーション装置１００と同様である。

まず、ＣＰＵ１０１は、現在位置から目的地までの経路を特定する（ステップＳ５０１）。経路を特定するための技術として、公知のナビゲーション装置において実行されるルート検索を採用することができる。なお、ステップＳ１０３において目的地が設定された際に既に経路が特定されている場合、既に特定されている経路を利用してもよいし、再度、本ステップにおいて経路が特定されてもよい。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ５０１の処理を終了すると、保存されている方面から、方面を１つ選択する（ステップＳ５０２）。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ５０２の処理を終了すると、選択された方面が構成要素名を表すか否かを判別する（ステップＳ５０３）。具体的には、ＣＰＵ１０１は、選択された方面を表す文字列が、ハードディスク１１０に記憶されている画像情報に含まれる構成要素名を表す文字列のいずれかと一致するか否かを判別する。

ＣＰＵ１０１は、選択された方面が構成要素名を表さないと判別すると（ステップＳ５０３：ＮＯ）、ステップＳ５０２に処理を戻し、再度、方面を１つ選択する処理を実行する。

一方、ＣＰＵ１０１は、選択された方面が構成要素名を表すと判別すると（ステップＳ５０３：ＹＥＳ）、選択された方面から特定された経路までの距離を算出する（ステップＳ５０４）。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ５０４の処理を終了すると、選択された方面から現在位置までの距離を算出する（ステップＳ５０５）。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ５０５の処理を終了すると、選択された方面について、現在位置までの距離に対する経路までの距離の割合を算出する（ステップＳ５０６）。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ５０６の処理を終了すると、選択された方面に対応付けて、算出された割合を保存する（ステップＳ５０７）。なお、算出された割合は、方面と対応付けられてＲＡＭ１０３などに記憶される。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ５０７の処理を終了すると、未選択の方面があるか否かを判別する（ステップＳ５０８）。ＣＰＵ１０１は、未選択の方面があると判別すると（ステップＳ５０８：ＹＥＳ）、ステップＳ５０２に処理を戻し、方面を１つ選択する。

一方、ＣＰＵ１０１は、未選択の方面がないと判別すると（ステップＳ５０８：ＮＯ）、ＲＡＭ１０３に記憶されている割合のうち、最小の割合に対応付けられた方面を特定する（ステップＳ５０９）。ＣＰＵ１０１は、ステップＳ５０９の処理を終了すると、方面特定処理を終了する。

ここで、図１３を参照して、方面を特定する手法について説明する。

地図９００は、ＳＳＳにより示される現在位置と、ＧＧＧにより示される目的地と、ＡＡＡにより示される方面と、ＢＢＢにより示される方面と、ＣＣＣにより示される方面と、を含む領域を表す地図である。なお、ＳＳＳにより示される現在位置は、駐車場４１０に含まれているものとする。

ここで、公知の技術により、ＳＳＳにより示される現在位置からＧＧＧにより示される目的地に到達するまでの経路を求めると、経路９１０が求められる。

また、ステップＳ５０４においては、ＡＡＡにより示される方面から経路９１０までの距離として距離Ｄａが求められ、ＢＢＢにより示される方面から経路９１０までの距離として距離Ｄｂが求められ、ＣＣＣにより示される方面から経路９１０までの距離として距離Ｄｃが求められる。そして、ステップＳ５０５においては、ＡＡＡにより示される方面からＳＳＳにより示される現在位置までの距離として距離Ｌａが求められ、ＢＢＢにより示される方面からＳにより示される現在位置までの距離として距離Ｌｂが求められ、ＣＣＣにより示される方面からＳＳＳにより示される現在位置までの距離として距離Ｌｃが求められる。

そして、ステップＳ５０６においては、距離Ｌａに対する距離Ｄａの割合であるＤａ／Ｌａが算出され、距離Ｌｂに対する距離Ｄｂの割合であるＤｂ／Ｌｂが算出され、距離Ｌｃに対する距離Ｄｃの割合であるＤｃ／Ｌｃが算出される。さらに、ステップＳ５０７においては、ＡＡＡにより示される方面とＤａ／Ｌａとが対応付けられてＲＡＭ１０３に記憶され、ＢＢＢにより示される方面とＤｂ／Ｌｂとが対応付けられてＲＡＭ１０３に記憶され、ＣＣＣにより示される方面とＤｃ／Ｌｃとが対応付けられてＲＡＭ１０３に記憶される。ここで、ステップＳ５０９において、Ｄａ／Ｌａ、Ｄｂ／Ｌｂ、Ｄｃ／Ｌｃのうち、最小の割合であるＤｃ／Ｌｃに対応付けられている、ＣＣＣにより示される方面が向かうべき方面として特定される。

本実施形態に係るナビゲーション装置１００によれば、現在位置からの距離に対する、現在位置から目的地までの経路までの距離の割合が最小となる方面に向かうための出口のある方向が提示される。かかる構成によれば、現在位置からの距離が近いというだけで、方面として設定されてしまうことを防止することができる。図１３に示す例では、ＳＳＳにより示される現在位置からみると、ＡＡＡにより示される方面よりも、ＣＣＣにより示される方面の方が、ＧＧＧにより示される目的地と近い方向であるため、ＣＣＣにより示される方面が特定されることが望ましい。しかしながら、現在位置から目的地までの経路までの距離が短い方面が特定される場合、ＡＡＡにより示される方面が、ＣＣＣにより示される方面よりも、ＳＳＳにより示される現在位置に近いため、ＡＡＡにより示される方面が特定されやすくなってしまう。そこで、ＳＳＳにより示される現在位置からの距離を考慮して、現在位置からの距離に対する、現在位置から目的地までの経路までの距離の割合が最小の方面が特定されるようにしている。これにより、ユーザは、現在位置から目的地まで速やかに進むことが期待できる出口に向かう方向を知ることができる。

（第４の実施形態）
方面を特定する手法は、第１〜３の実施形態に示す例に限られない。以下、図１４を参照して、本実施形態に係るナビゲーション装置１００により実行される方面特定処理について説明する。なお、本実施形態に係るナビゲーション装置１００の構成および動作は、方面特定処理を除き、基本的に、第１〜３の実施形態に係るナビゲーション装置１００と同様である。

まず、ＣＰＵ１０１は、現在位置から目的地までの経路を特定する（ステップＳ６０１）。経路を特定するための技術として、公知のナビゲーション装置において実行されるルート検索を採用することができる。なお、ステップＳ１０３において目的地が設定された際に既に経路が特定されている場合、既に特定されている経路を利用してもよいし、再度、本ステップにおいて経路が特定されてもよい。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ６０１の処理を終了すると、保存されている方面から、方面を１つ選択する（ステップＳ６０２）。

ＣＰＵ１０１は、ステップＳ６０２の処理を終了すると、選択された方面が特定された経路上の構成要素名を表すか否かを判別する（ステップＳ６０３）。具体的には、ＣＰＵ１０１は、選択された方面を表す文字列が、ハードディスク１１０に記憶されている画像情報が含む構成要素名を表す文字列のうち、特定された経路からの距離が所定の距離以下の構成要素名を表す文字列のいずれかと一致するか否かを判別する。

ＣＰＵ１０１は、選択された方面が特定された経路上の構成要素名を表すと判別すると（ステップＳ６０３：ＹＥＳ）、選択された方面を向かうべき方面として特定し（ステップＳ６０４）、方面特定処理を終了する。

一方、ＣＰＵ１０１は、選択された方面が特定された経路上の構成要素名を表さないと判別すると（ステップＳ６０３：ＮＯ）、未選択の方面があるか否かを判別する（ステップＳ６０５）。ＣＰＵ１０１は、未選択の方面があると判別すると（ステップＳ６０５：ＹＥＳ）、ステップＳ６０２に処理を戻し、方面を１つ選択する。

一方、ＣＰＵ１０１は、未選択の方面がないと判別すると（ステップＳ６０５：ＮＯ）、方面特定処理を終了する。

ここで、図１５を参照して、方面を特定する手法について説明する。

地図９００は、ＳＳＳにより示される現在位置と、ＧＧＧにより示される目的地と、ＡＡＡにより示される方面と、ＢＢＢにより示される方面と、ＣＣＣにより示される方面と、を含む領域を表す地図である。なお、ＳＳＳにより示される現在位置は、駐車場４１０に含まれているものとする。

ここで、公知の技術により、ＳＳＳにより示される現在位置からＧＧＧにより示される目的地に到達するまでの経路を求めると、経路９１０が求められる。

ここで、特定された経路からの距離が所定値以下である構成要素として、ＤＤＤにより示される構成要素と、ＥＥＥにより示される構成要素と、ＣＣＣにより示される構成要素と、ＦＦＦにより示される構成要素と、が存在するものとする。この場合、ステップＳ６０３においては、選択された方面が、特定された経路上の構成要素名であるＤＤＤ、ＥＥＥ、ＣＣＣ、ＦＦＦのうちのいずれかであるか否かが判別される。図１５に示す例では、選択された方面がＣＣＣにより示される方面である場合に、ステップＳ６０３において、選択された方面が特定された経路上の構成要素名を表すと判別され、ステップＳ６０４において、ＣＣＣにより示される方面が向かうべき方面として特定される。

本実施形態に係るナビゲーション装置１００によれば、現在位置から目的地までの経路上にある方面に向かうための出口に向かう方向が提示される。これにより、ユーザは、現在位置から目的地まで速やかに進むことが期待できる出口に向かう方向を知ることができる。

（変形例）
本発明は、上記実施形態に開示したものに限られない。

第１〜４の実施形態において、方面などが描かれた看板は、電光掲示板であってもよい。

第１〜４の実施形態では、ＣＰＵ１０１は、看板が検出された画像から、方面と方向との組を検出する例を示した。しかし、ＣＰＵ１０１は、画像から看板が検出された場合、カメラ１１２に、看板にフォーカスを当てて再度撮像させ、撮像された画像から方面と方向との組を検出してもよい。かかる構成によれば、より確実に、看板に描かれている内容が認識される。

第１〜４の実施形態では、本発明を、車載用のカーナビゲーション装置に適用する例を示した。しかし、本発明は、地図を表示可能な任意の装置に適用することができる。例えば、本発明は、携帯電話などの端末装置に適用することができる。

第１〜４の実施形態では、画像から抽出された文字列と、ルート検索などによる検索結果に基づく文字列と、の一致検索により、方面が特定される例を示した。しかし、本発明において、画像から抽出された文字列と、ユーザが任意に入力した文字列（出口方面を表す文字列）と、の一致検索により、方面が特定されてもよい。

第１〜４の実施形態では、ユーザが搭乗する車両が駐車場内にある場合に、駐車場に設置される看板が撮像されて、ユーザが進むべき方向が提示される例を示した。しかし、本発明は、ナビゲーション装置１００が駐車場以外の場所にあるときにも使用可能である。

第１〜４の実施形態では、カメラ１１２が看板３００を撮像して動画像を生成する例を示したが、カメラ１１２が看板３００を撮像して静止画像を生成してもよい。

本発明において、第１〜４の実施形態に係るナビゲーション装置１００が実行する方面特定処理を、適宜、組み合わせることができる。例えば、第４の実施形態における方面特定処理において、現在位置から目的地までの経路上に、看板から検出された方面が存在しないと判別された場合に、第２〜３の実施形態における方面特定処理が実行されるようにしてもよい。このほか、現在位置、目的位置、方面などの位置関係に基づいて、最適な方面特定処理が実行されるようにしてもよい。

本発明において、現在位置から方面までの経路と、現在位置から目的地までの経路と、の重なり具合が大きい方面が特定されてもよい。また、本発明において、現在位置と方面とを結ぶ方向と、現在位置と目的地とを結ぶ方向と、のなす角度が最も小さい方面が特定されてもよい。

本発明において、例えば、地下駐車場などにおいては、ＧＰＳの受信が出来ない場合もあるため、この場合は、駐車場に入ったときの位置情報を現在位置として設定してもよい。カメラにより撮像された画像情報から方面を特定することで、ユーザに視覚的に方面を提供することも可能である。

また、本発明が適用されるナビゲーション装置１００は、図１に示す構成に限られない。例えば、ナビゲーション装置１００は、ハードディスク１１０の代わりに、地図情報などが記憶されているＤＶＤ−ＲＯＭが装着されるＤＶＤ−ＲＯＭドライブを備えていても良い。もしくは、ナビゲーション装置１００は、ハードディスク１１０の代わりに、地図情報などが記憶されているメモリカードが装着されるメモリカードリーダライタを備えていても良い。さらに、ナビゲーション装置１００は、ハードディスク１１０の代わりに、外部装置から地図情報などを受信することが可能な通信装置を備えていても良い。また、ナビゲーション装置１００は、操作部１０８とモニター１１０とが一体化された、タッチスクリーンを備えてもよい。

なお、本発明に係るナビゲーション装置は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いても実現可能である。例えば、コンピュータに、上記動作を実行するためのプログラムを、フレキシブルディスク、ＣＤ−ＲＯＭ（Compact Disk Read-Only Memory）、ＤＶＤ（Digital Versatile Disk）、ＭＯ（Magneto Optical Disk）などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶して配布し、これをコンピュータシステムにインストールすることにより、上述の処理を実行するナビゲーション装置を構成しても良い。

さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを記憶しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。

１１ 現在位置取得部
１２ 目的地取得部
１３ 地図取得部
１４ 画像受付部
１５ 方面抽出部
１６ 経路特定部
１７ 方面特定部
１８ 方向抽出部
１９ 方向提示部
２１ 地図記憶部
２２ 画像撮像部
１００ ナビゲーション装置
１０１ ＣＰＵ
１０２ ＲＯＭ
１０３ ＲＡＭ
１０４ ＧＰＳモジュール
１０５ アンテナ
１０６ 音声処理部
１０７ スピーカ
１０８ マイクロフォン
１０９ 操作部
１１０ ハードディスク
１１１ モニター
１１２ カメラ
３００ 看板
３１１〜３１３、３３１〜３３３ 文字列
３２１〜３２３ 矢印
４１０ 駐車場
４２０ 車両
４３１〜４３３ 出口
９００ 地図
９１０、９１０ａ、９１０ｂ、９１０ｃ 経路

Claims (7)

1. ユーザの現在位置を取得する現在位置取得部と、
   前記ユーザが向かう目的地を取得する目的地取得部と、
   前記取得された現在位置と前記取得された目的地とを含む地図を読み出す地図取得部と、
   方面を示す情報と前記方面へ進む方向を示す情報とが対応付けられて描かれた看板を被写体とする画像の入力を受け付ける画像受付部と、
   前記受け付けられた画像から前記看板に描かれた少なくとも１個の前記方面を示す情報を抽出する方面抽出部と、
   前記読み出された地図に基づいて、前記取得された現在位置から前記取得された目的地に向かう経路を特定する経路特定部と、
   前記特定された経路に基づいて、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記取得された現在位置から前記取得された目的地へ向かうべき方面を示す情報を特定する方面特定部と、
   前記受け付けられた画像から前記特定された方面を示す情報に対応付けられて前記看板に描かれている方向を示す情報を抽出する方向抽出部と、
   前記抽出された方向を示す情報により示される方向を前記ユーザに提示するよう制御する方向提示部と、
   を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
2. 前記経路特定部は、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報について、前記方面を示す情報により示される方面を経由して前記取得された現在位置から前記取得された目的地に向かう経路を特定し、
   前記方面特定部は、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記特定された経路が最短の方面を示す情報を、前記取得された現在位置から前記取得された目的地へ向かうべき方面を示す情報として特定する、
   ことを特徴とする請求項１に記載のナビゲーション装置。
3. 前記方面特定部は、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記特定された経路からの距離が最短の方面を示す情報を、前記取得された現在位置から前記取得された目的地へ向かうべき方面を示す情報として特定する、
   ことを特徴とする請求項１に記載のナビゲーション装置。
4. 前記方面特定部は、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記取得された現在位置からの距離に対する前記特定された経路からの距離の割合が最も小さい方面を示す情報を、前記取得された現在位置から前記取得された目的地へ向かうべき方面を示す情報として特定する、
   ことを特徴とする請求項１に記載のナビゲーション装置。
5. 前記方面特定部は、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記特定された経路上の方面を示す情報を、前記取得された現在位置から前記取得された目的地へ向かうべき方面を示す情報として特定する、
   ことを特徴とする請求項１に記載のナビゲーション装置。
6. ユーザの現在位置を取得する現在位置取得工程と、
   前記ユーザが向かう目的地を取得する目的地取得工程と、
   前記取得された現在位置と前記取得された目的地とを含む地図を読み出す地図取得工程と、
   方面を示す情報と前記方面へ進む方向を示す情報とが対応付けられて描かれた看板を撮像する撮像工程と、
   前記撮像により取得された画像から前記看板に描かれた前記少なくとも１個の方面を示す情報を抽出する方面抽出工程と、
   前記現在位置と目的地とを含む地図に基づいて、前記現在位置から前記目的地に向かう経路を特定する経路特定工程と、
   前記特定された経路に基づいて、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記現在位置から前記目的地へ向かうべき方面を示す情報を特定する方面特定工程と、
   前記撮像により取得された画像から前記特定された方面を示す情報に対応付けられて前記看板に描かれている方向を示す情報を抽出する方向抽出工程と、
   前記抽出された方向を示す情報により示される方向を前記ユーザに提示するよう制御する方向提示工程と、を備える、
   ことを特徴とするナビゲーション方法。
7. コンピュータを、
   現在位置取得部により取得された現在位置と目的地取得部により取得された目的地とを含む地図を読み出す地図取得部、
   方面を示す情報と前記方面へ進む方向を示す情報とが対応付けられて描かれた看板を被写体とする画像の入力を受け付ける画像受付部、
   前記受け付けられた画像から前記看板に描かれた前記少なくとも１個の方面を示す情報を抽出する方面抽出部、
   前記読み出された地図に基づいて、前記取得された現在位置から前記取得された目的地に向かう経路を特定する経路特定部、
   前記特定された経路に基づいて、前記抽出された少なくとも１個の方面を示す情報のうち、前記取得された現在位置から前記取得された目的地へ向かうべき方面を示す情報を特定する方面特定部、
   前記受け付けられた画像から前記特定された方面を示す情報に対応付けられて前記看板に描かれている方向を示す情報を抽出する方向抽出部、
   前記抽出された方向を示す情報により示される方向を前記ユーザに提示するよう制御する方向提示部、
   として機能させることを特徴とするプログラム。

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