JP2012165617A - 電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 消費電力が過渡的に変動する負荷装置に対して、電圧の変動を抑制した電源を供給する電源装置について、装置の小型化および高効率化を実現する。
【解決手段】 負荷装置5に対し、高速応答性を有する降圧チョッパ型スイッチングレギュレータ6を組み込むことにより、負荷装置5の許容入力電圧範囲を広くし、負荷装置5の入力電圧を高く設定するとともに、チョークコイルおよびPWM回路を除いた変圧比固定DC/DCコンバータ回路1を構成することによって、小型化・高効率化に優れた電源装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えばパルスを繰り返し送出するレーダ装置のように、消費電力が過渡的に変動する負荷に電源を供給する電源装置に関する。
例えばレーダ装置に用いられる電源装置にあっては、パルス送出時に負荷装置(送信電力増幅器等)に過大なパルス電流が発生する。このパルス電流は電源装置〜負荷装置間のケーブルおよびコネクタのインピーダンス等の影響により負荷装置の入力電圧の変動の要因となるため、電源電圧に変動が生じないように、電圧安定化対策が施されている。対策の一例として、負荷装置側に大容量のコンデンサを多数並列に配置するとともに電源装置と負荷装置とを近接して配置し、電圧変動を吸収する方法がある。しかしながら、この方法では大型のコンデンサが多数必要となるため装置全体の小型化が困難であり、また、装置のレイアウトに制約を与える。
この問題に対処するため、負荷装置側にシリーズレギュレータを備え、シリーズレギュレータの出力電圧安定化機能により、パルス負荷回路の過渡的な負荷電流の変動に伴う直流電圧の変動を抑えている。このとき、電源装置の出力部のDC/DCコンバータの出力電圧を制御し、シリーズレギュレータ回路を低ドロップ化設計することにより、シリーズレギュレータでの発熱を抑え、電源の総合効率の低下を抑制している(例えば、特許文献1の図1参照)。また、負荷装置とDC/DCコンバータを異なる所に配置できるので、機器の配置を柔軟に構成できる利点がある。
図3は、出力電圧を制御可能なDC/DCコンバータの参考例を示したものである。このDC/DCコンバータは、一次電源が接続される入力端子11と、スイッチング回路12と、トランス13と、整流素子14,15と、出力コンデンサ16と、出力端子17と、チョークコイル19と、フィードバック回路20と、PWM回路21を備えている。図3において、入力端子11には直流電圧が印加され、スイッチング回路12に供給される。スイッチング回路12は、PWM回路21から供給されるパルス信号に従いスイッチング回路12の内部のスイッチ素子がオンオフを繰り返すことにより、直流電圧を交流電圧に変換しトランス13に印加する。トランス13は印加された交流電圧を一次二次巻き数比で降圧または昇圧し、かつ、絶縁し出力する。トランス13の出力は整流素子14,15で整流された後、チョークコイル19、出力コンデンサ16により平滑され、出力端子17から、スイッチング回路12のオンオフのデューティに比例した直流電圧が出力される。フィードバック回路20は出力電圧を検出し、基準電圧との誤差を増幅し、PWM回路21に入力する。このとき、必要に応じてフィードバック回路20は信号を絶縁し出力する。PWM回路21はスイッチング回路12を駆動するためのパルス信号を出力するが、このパルス信号のデューティをフィードバック回路20から入力された信号をもとにPWM(Pulse Width Modulation)制御することにより出力端子から出力される出力電圧を調節している。
特開平10−39937号公報
シリーズレギュレータは、負荷と直列に電圧制御素子が接続された定電圧直流電源回路であり、入力電圧と出力電圧の差に対し電流を乗じた値に比例した発熱を生じる。このため、シリーズレギュレータを低ドロップ化した回路で設計したとしても、発熱は無視できるものではなく、電源の総合効率の低下の原因となる。
また、シリーズレギュレータを低ドロップ化設計するためには、DC/DCコンバータの出力電圧を制御するとともに、シリーズレギュレータとDC/DCコンバータの間を接続するケーブルやコネクタのインピーダンスによる、電圧変動を抑制し、シリーズレギュレータの入力電圧変動を小さくする必要がある。DC/DCコンバータの出力電圧を制御するためには、整流された電圧を平滑するためのチョークコイルや、スイッチング回路のオンオフのデューティを調節するためのフィードバック回路、PWM回路が必要となり、装置の大型化の原因となる。また、ケーブルやコネクタのインピーダンスを小さくするために、ケーブルやコネクタのハードウェア規模を大きくする必要があり、システム全体の小型化が困難となっていた。
この発明は係る課題を解決するためになされたものであり、消費電力が過渡的に変動する負荷に対し電圧の変動を抑制した電源を供給する電源装置において、装置の小型化および高効率化を図ることを目的とする。
この発明による電源装置は、入力電圧を降下し、安定化させて負荷回路に供給する、負荷回路側に配置された降圧チョッパ型スイッチングレギュレータと、所定の時間比率でオンオフを繰り返すスイッチング回路、当該スイッチング回路のオンオフにより得られた出力電圧を整流・平滑する整流回路およびコンデンサを有し、所定の変圧比で直流電圧を変換し、上記降圧チョッパ型スイッチングレギュレータに入力する変圧比固定DC/DCコンバータ回路と、上記降圧チョッパ型スイッチングレギュレータと変圧比固定DC/DCコンバータ回路との間を接続する電源ケーブルと、を備えたものである。
この発明によれば、消費電力が過渡的に変動する負荷に対し電圧の変動を抑制した電源を供給する電源装置について、装置の小型化および高効率化を図ることができる。
実施の形態1による電源装置の構成を説明するための図である。 実施の形態1による電源装置に備わる変圧比固定DC/DCコンバータを説明するための図である。 DC/DCコンバータの参考例を説明するための図である。
実施の形態1.
以下、図を用いて、この発明に係る実施の形態1について説明する。図1は実施の形態1による電源装置の構成を示しており、特にレーダ装置への適用例を示している。図1において、実施の形態1の電源装置は、変圧比固定DC/DCコンバータ1と、電源ケーブル4と、負荷装置5と、アンテナ8を備えて構成される。負荷装置5は、パルス負荷回路7と、パルス負荷回路7の周辺に配置された降圧チョッパ型スイッチングレギュレータ回路6を備えて構成される。アンテナ8はパルス負荷回路7の出力段に接続され、パルス負荷回路7の出力が電源として供給される。降圧チョッパ型スイッチングレギュレータ回路6の出力段は、パルス負荷回路7の入力段に接続される。変圧比固定DC/DCコンバータ1は、降圧チョッパ型スイッチングレギュレータ回路6とは異なる所に配置される。変圧比固定DC/DCコンバータ1と降圧チョッパ型スイッチングレギュレータ回路6の間は、電源ケーブル4を介して接続される。電源ケーブル4の一端は、変圧比固定DC/DCコンバータ1の出力段に設けられたコネクタ2に接続される。電源ケーブル4の他端は、降圧チョッパ型スイッチングレギュレータ回路6の入力段に設けられたコネクタ3に接続される。
変圧比固定DC/DCコンバータ回路1は、非安定の入力直流電圧を絶縁・電圧変換し出力する。このとき、変圧比固定DC/DCコンバータ回路1には出力電圧を制御する機能がないため、入出力電圧比は常に一定となり、入力電圧の変動に伴い出力電圧も変動する。変圧比固定DC/DCコンバータ回路1の出力電力は、コネクタ2を介して電源ケーブル4に送出され、さらにコネクタ3を介して負荷装置5に供給される。負荷装置5は、高速の応答性を有する降圧チョッパ型スイッチングレギュレータ6が組み込まれる。降圧チョッパ型スイッチングレギュレータ6は、変圧比固定DC/DCコンバータ回路1から供給される不安定な電圧を、所望の電圧に変換(降圧)し、安定化して、パルス負荷回路7に供給する。このパルス負荷回路7は繰り返し送信パルスを発生して電力増幅を行い、アンテナ8を介して、送信パルスをレーダ波として発射させる。
一般に、チョッパ型スイッチングレギュレータは、スイッチ素子や整流回路、コンデンサ、スイッチング動作の制御回路(例えばPWM制御回路)等によって構成される。チョッパ型スイッチングレギュレータは、広い入力電圧範囲において、効率よく電圧変換及び電圧安定化を行うことができる。降圧チョッパ型スイッチングレギュレータ6は、入力電圧を降下させ、安定化させて電圧を出力することができるとともに、シリーズレギュレータに比べて小型な回路構成とすることができる。
このため、パルス負荷回路7に必要な電圧に関わらず、負荷装置5の入力電圧を高く設定することが可能となり、また、負荷装置5の入力電圧を制御しなくてもよいという利点がある。降圧チョッパ型スイッチングレギュレータ6を用いて負荷装置5の入力電圧を高く設定することにより、より小さな電流で必要な電力を供給可能となり、電源ケーブル4やコネクタ2,3のハードウェア規模を小さくすることができる。また、負荷装置5の入力電圧を制御しなくてもよいので、出力電圧を制御する機能をもたない変圧比固定DC/DCコンバータ回路を採用することが可能となる。
次に、変圧比固定DC/DCコンバータ回路を採用することにより、装置の小型化、高効率化が図れることについて説明する。図2は実施の形態1による変圧比固定DC/DCコンバータ回路の一例を示したものである。図2において、変圧比固定DC/DCコンバータ回路は、一次電源が接続される入力端子11と、スイッチング回路12と、トランス13と、ダイオード14,15と、出力コンデンサ16と、出力端子17と、発振回路18を備えて構成される。
図2において、入力端子11には直流電圧が印加され、スイッチング回路12に供給される。また、発振回路18は周波数およびデューティが一定のパルス信号をスイッチング回路12に供給する。スイッチング回路12は、発振回路18から供給されるパルス信号に従いスイッチング回路12の内部のスイッチ素子がオンオフを繰り返すことにより、直流電圧を交流電圧に変換し、トランス13に印加する。トランス13は印加された交流電圧を一次二次巻き数比で降圧または昇圧し、かつ、絶縁し出力する。トランス13の出力はダイオード14,15で整流された後、出力コンデンサ16によりピークホールドされ、出力端子17から直流電圧が出力される。
このとき、出力端子17から出力される直流電圧は、安定化されたものではなく入力電圧の変動に比例した変動を伴ったものとなるが、変圧比固定DC/DCコンバータ回路にはチョークコイル、フィードバック回路、PWM回路が不要なため、装置を小型化できる。
また、変圧比固定DC/DCコンバータ回路にはチョークコイルがないので、チョークコイルでの発熱がなくなり、高効率となる。
さらに、スイッチング回路12の内部のスイッチ素子のオンオフの周波数(スイッチング周波数)およびデューティが一定となるため、スイッチング損失の少ないZVS(Zero Voltage Switching)を実現することが容易になり、効率を改善できる。また、スイッチング損失が少ないとスイッチング周波数を高く設定することできるため、トランス13の小型化が可能となり、さらに装置を小型化できる。
以上説明した通り、実施の形態1による電源装置は、入力電圧を降下し、安定化させて負荷回路に供給する、負荷回路側に配置された降圧チョッパ型スイッチングレギュレータと、所定の時間比率でオンオフを繰り返すスイッチング回路、当該スイッチング回路のオンオフにより得られた出力電圧を整流・平滑する整流回路およびコンデンサを有し、所定の変圧比で直流電圧を変換し、上記降圧チョッパ型スイッチングレギュレータに入力する変圧比固定DC/DCコンバータ回路と、上記降圧チョッパ型スイッチングレギュレータと変圧比固定DC/DCコンバータ回路との間を接続する電源ケーブルと、を備えたことを特徴とする。このように構成することによって、消費電力が過渡的に変動する負荷に対し電圧の変動を抑制した電源を供給する電源装置について、装置の小型化および高効率化を図ることができる。
1 変圧比固定DC/DCコンバータ、2,3 コネクタ、4 電源ケーブル、5 負荷装置、6 降圧チョッパ型スイッチングレギュレータ回路、7 パルス負荷回路、8 アンテナ、11 入力端子、12 スイッチング回路、13 トランス、14,15 整流素子、16 出力コンデンサ、17 出力端子、18 発振回路、19 チョークコイル、20 フィードバック回路、21 PWM回路。

Claims (1)

  1. 入力電圧を降下し、安定化させて負荷回路に供給する、負荷回路側に配置された降圧チョッパ型スイッチングレギュレータと、
    所定の時間比率でオンオフを繰り返すスイッチング回路、当該スイッチング回路のオンオフにより得られた出力電圧を整流・平滑する整流回路およびコンデンサを有し、所定の変圧比で直流電圧を変換し、上記降圧チョッパ型スイッチングレギュレータに入力する変圧比固定DC/DCコンバータ回路と、
    上記降圧チョッパ型スイッチングレギュレータと変圧比固定DC/DCコンバータ回路との間を接続する電源ケーブルと、
    を備えた電源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014068486A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Panasonic Corp 駆動制御回路及び電動工具

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