JP2012164919A - 薄膜太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、透明電極層の有効面積を広げ、かつ、配線抵抗の増加を抑えて薄膜太陽電池の出力を増加させるとともに、第2の貫通孔における絶縁性を確保して薄膜太陽電池を製造する際の不良率を低下させることが可能な薄膜太陽電池及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】本発明の薄膜太陽電池1では、絶縁性基板2の一方の面2aには、裏面電極層3aと光電変換層4と透明電極層5とが当該順で積層され、絶縁性基板2の他方の面2bには、第1の背面電極層3bと第2の背面電極層6とが当該順で積層されている。また、透明電極層5と第2の背面電極層6とが、絶縁性基板2を貫通する第1の貫通孔7を介して電気的に接続され、裏面電極層3aと第1の背面電極層3bとが、絶縁性基板2を貫通する第2の貫通孔8を介して電気的に接続されている。そして、第2の貫通孔8の周囲の透明電極層5が除去され、透明電極層5と第2の背面電極層6とが、第2の貫通孔8において電気的に絶縁されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、フィルム基板上に金属電極層と光電変換層と透明電極層とを積層してなる薄膜太陽電池に関するものである。
図7は、従来の薄膜太陽電池の平面図である。また、図8は、図7のA−A線断面図であり、図9は、図7のB−B線断面図である。
図8及び図9に示すように、従来の薄膜太陽電池21は、絶縁性基板22を備え、絶縁性基板22の両面22a,22bに、金属電極層23が形成されている。ここで、絶縁性基板22の一方の面22a上の金属電極層23は、裏面電極層23aとして機能し、絶縁性基板22の他方の面22b上の金属電極層23は、第1の背面電極層23bとして機能する。
また、図8及び図9に示すように、裏面電極層23aには、光電変換層24と透明電極層25とが当該順で積層されている。一方、第1の背面電極層23bには、第2の背面電極層26が積層されている。
また、図7及び図8に示すように、絶縁性基板22には、絶縁性基板22を貫通する第1の貫通孔27が設けられ、透明電極層24と第2の背面電極層26とが、第1の貫通孔27を介して電気的に接続されている。また、図7及び図9に示すように、絶縁性基板22には、絶縁性基板22を貫通する第2の貫通孔28が設けられ、裏面電極層23aと第1の背面電極層23bとが、第2の貫通孔28を介して電気的に接続されている。
図7に示すように、絶縁性基板22の一方の面22aに積層された層は、第1のパターニングライン29で分割され、絶縁性基板22の他方の面22bに積層された層は、第2のパターニングライン30で分割されている。これにより、絶縁性基板22上の積層された層が、複数のユニットセルに分割される。
ここで、第1のパターニングライン29及び第2パターニングライン30は、絶縁性基板22において互い違いに配置されている。絶縁性基板22の両面22a,22bの電極層の分離位置を互いにずらし、且つ絶縁性基板22の両面22a,22bの電極層を第2の貫通孔28で接続することにより、隣接するユニットセルが直列で接続される構造となっている。
一方、特許文献1には、従来の薄膜太陽電池の別の例が開示されている。特許文献1の薄膜太陽電池において、電気絶縁性樹脂からなるフィルム基板の一方の面には、第1電極層と、光電変換層と、第2電極層とが積層され、フィルム基板の反対側(裏面)には、第3電極層と、第4電極層とが積層されている。
また、特許文献2には、従来の薄膜太陽電池の更に別の例が開示されている。特許文献2の薄膜太陽電池においては、接続孔が、導電性の材料からなる印刷電極で塞がれている(特に、段落0035及び図27参照)。
特開2001−298203号公報 特開平6−342924号公報
しかしながら、上述の図7ないし図9の構成では、以下のような問題が生じる。
従来の構成においては、第2の貫通孔28において透明電極層25と第2の背面電極層26とが接触しないように、透明電極層26を形成する際には、第2の貫通孔28の近傍においてメタルマスクによるマスク処理を行っていた。メタルマスクを用いる場合、マスク処理の際の製造条件や、成膜時の膜の回り込みのための余裕の確保などを考慮する必要があり、メタルマスクの面積は、第2の貫通孔28よりも大幅に大きい面積となる。したがって、図9(b)に示すように、第2の貫通孔28の近傍では、透明電極層25が形成されない部分が大きくなり、透明電極層25の有効面積が制限されていた。
したがって、透明電極層25の有効面積を確保する構造が必要となる。
また、第2の貫通孔28を1つのユニットセルに対して複数設ける場合、第2の貫通孔28は、第1及び第2の背面電極層23b,26の電気抵抗を考慮しつつ、一定間隔をあけて配置される。したがって、絶縁性基板22上において透明電極層25が形成できない領域が一定の間隔で設けられることになる。ここで、第2の貫通孔28の数を多くすると、これに比例して透明電極層25の有効面積が小さくなり、薄膜太陽電池21の出力も低下してしまう。
また、透明電極層25の有効面積を相対的に増やそうとして、隣接する第2の貫通孔28の数を減らして間隔を大きくすると、ユニットセルにおける配線距離が長くなって、電気抵抗が増大してしまう。加えて、1つの第2の貫通孔に対する電流の集中が大きくなる。その結果、電圧降下が増大して、薄膜太陽電池の出力がロスしてしまうという問題があった。
したがって、透明電極層の有効面積を確保しつつ、第2の貫通孔28における電流の集中や電気抵抗の増加を防ぐ構造が必要となる。
また、第2の貫通孔28の近傍をマスク処理する場合、絶縁性基板22上の透明電極層25などとマスクとが接触することにより絶縁性基板22上の透明電極層25などが損傷する可能性があった。このように絶縁性基板22上にある層が損傷すると、リーク電流などが増加することになり、薄膜太陽電池21を製造する際の不良率が増加してしまうという問題もあった。
また、特許文献2に開示された技術では、接続孔を導電性のある材料で塞いでいるので、そもそも接続孔における絶縁性が十分でなく、リーク電流が増加してしまうという問題があった。加えて、接続孔に埋められた材料の平坦性を確保することも課題であった。
ところで、絶縁性基板22の一方の面22a上の光電変換層24を背面側まで回り込ませるとともに、絶縁性基板22の他方の面22b上の第2の背面電極層26にマスク処理を行う構成にすれば、透明電極層25を成膜する際にマスク処理を行う必要がなくなり、有効面積を拡大できるように考えられる。
しかしながら、第2の貫通孔28はパンチング(穿孔法)などの機械的な加工により形成されるものであり、孔の縁の部分には鋭角状の突起などができてしまう。したがって、第2の貫通孔28の縁の部分まで光電変換層24を形成しても、光電変換層24が損傷してしまう。特に、光電変換層24が損傷していると、電位差が大きい透明電極層26と裏面電極層23aとの間でリーク電流が発生してしまう。
したがって、透明電極層25に対してマスク処理を行う代わりに、第2の背面電極層26にマスク処理を行っても、リーク電流などが増加することになり、薄膜太陽電池21を製造する際の不良率が増加してしまう。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、透明電極層の有効面積を広げ、かつ、配線抵抗の増加を抑えて薄膜太陽電池の出力を増加させるとともに、第2の貫通孔における絶縁性を確保して薄膜太陽電池を製造する際の不良率を低下させることが可能な薄膜太陽電池及びその製造方法を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、絶縁性基板の一方の面には、裏面電極層と光電変換層と透明電極層とが当該順で積層され、前記絶縁性基板の他方の面には、第1の背面電極層と第2の背面電極層とが当該順で積層され、前記絶縁性基板の両面に積層した層に対して互い違いにパターニングラインを形成することにより前記絶縁性基板が複数のユニットセルに分割され、前記透明電極層と前記第2の背面電極層とが、前記絶縁性基板を貫通する第1の貫通孔を介して電気的に接続され、前記裏面電極層と前記第1の背面電極層とが、前記絶縁性基板を貫通する第2の貫通孔を介して電気的に接続され、隣接するユニットセルが直列接続されている薄膜太陽電池において、前記第2の貫通孔の周囲の前記透明電極層が除去され、前記透明電極層と前記第2の背面電極層とが、前記第2の貫通孔において電気的に絶縁されている。
また、本発明の薄膜太陽電池によれば、前記第2の貫通孔の周囲の前記透明電極層の除去は、サンドブラスト加工を用いて行われる。
また、本発明の薄膜太陽電池によれば、前記互い違いに配置されたパターニングラインは、直線状に形成されるとともに、前記絶縁性基板の幅方向に対して平行方向に延びており、前記第2の貫通孔が、前記互い違いに配置されたパターニングラインの間に等間隔で複数配置されており、前記絶縁性基板の幅方向の端部から該端部に一番近い第2の貫通孔の中心までの距離が、前記第2の貫通孔の間隔の距離の半分であり、前記第2の貫通孔の中心から一方のパターニングラインまでの距離と前記第2の貫通孔の中心から他方のパターニングラインまでの距離とは同じになっている。
また、本発明の薄膜太陽電池によれば、前記互い違いに配置されたパターニングラインは、直線状に形成されるとともに、前記絶縁性基板の幅方向に対して平行方向に延びており、前記第2の貫通孔は、前記互い違いに配置されたパターニングラインの間に1つ配置され、前記第2の貫通孔の中心から前記絶縁性基板の幅方向の一方の端部までの距離と、前記第2の貫通孔の中心から前記絶縁性基板の幅方向の他方の端部までの距離とは同じになっており、前記第2の貫通孔の中心から一方のパターニングラインまでの距離と前記第2の貫通孔の中心から他方のパターニングラインまでの距離とは同じになっている。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明の薄膜太陽電池の製造方法は、絶縁性基板に第2の貫通孔を形成するステップと、前記絶縁性基板の一方の面に裏面電極層を形成するとともに、前記絶縁性基板の他方の面に第1の背面電極層を形成するステップと、前記裏面電極層及び前記第1の背面電極層を形成した後に、前記絶縁性基板に第1の貫通孔を形成するステップと、前記絶縁性基板の一方の面側から光電変換層と透明電極層とを当該順で積層するとともに、前記絶縁性基板の他方の面側から第2の背面電極層を積層するステップと、前記絶縁性基板の両面に積層した層に対して互い違いにパターニングラインを形成して、前記絶縁性基板を複数のユニットセルに分割するステップと、前記第2の貫通孔の周囲の前記透明電極層を除去して、前記透明電極層と前記第2の背面電極層とを前記第2の貫通孔において電気的に絶縁するステップとを含む。
また、本発明の薄膜太陽電池の製造方法によれば、前記第2の貫通孔の周囲の前記透明電極層を除去するステップは、サンドブラスト加工を用いて行われる。
また、本発明の薄膜太陽電池の製造方法によれば、前記第2の貫通孔を形成するステップは、前記互い違いのパターニングラインが形成される位置の間に複数の第2の貫通孔を等間隔で形成することであり、前記パターニングラインは、直線状に形成されるとともに、前記絶縁性基板の幅方向に対して平行方向に形成され、前記絶縁性基板の幅方向の端部から該端部に一番近い第2の貫通孔の中心までの距離が、前記第2の貫通孔の間隔の距離の半分であり、前記第2の貫通孔の中心から一方のパターニングラインまでの距離と前記第2の貫通孔の中心から他方のパターニングラインまでの距離とは同じになっている。
また、本発明の薄膜太陽電池の製造方法によれば、前記第2の貫通孔を形成するステップは、前記互い違いのパターニングラインが形成される位置の間に1つの第2の貫通孔を形成することであり、前記パターニングラインは、直線状に形成されるとともに、前記絶縁性基板の幅方向に対して平行方向に形成され、前記第2の貫通孔の中心から前記絶縁性基板の幅方向の一方の端部までの距離と、前記第2の貫通孔の中心から前記絶縁性基板の幅方向の他方の端部までの距離とは同じになっており、前記第2の貫通孔の中心から一方のパターニングラインまでの距離と前記第2の貫通孔の中心から他方のパターニングラインまでの距離とは同じになっている。
本発明に係る薄膜太陽電池によれば、絶縁性基板の一方の面には、裏面電極層と光電変換層と透明電極層とが当該順で積層され、前記絶縁性基板の他方の面には、第1の背面電極層と第2の背面電極層とが当該順で積層され、前記絶縁性基板の両面に積層した層に対して互い違いにパターニングラインを形成することにより前記絶縁性基板が複数のユニットセルに分割され、前記透明電極層と前記第2の背面電極層とが、前記絶縁性基板を貫通する第1の貫通孔を介して電気的に接続され、前記裏面電極層と前記第1の背面電極層とが、前記絶縁性基板を貫通する第2の貫通孔を介して電気的に接続され、隣接するユニットセルが直列接続されている薄膜太陽電池において、前記第2の貫通孔の周囲の前記透明電極層が除去され、前記透明電極層と前記第2の背面電極層とが、前記第2の貫通孔において電気的に絶縁されているので、従来のように第2の貫通孔の周辺にマスク処理を行わなくても、第2の貫通孔において透明電極層と第2の背面電極層との間の絶縁性を確保することができる。しかも、第2の貫通孔の周辺にマスク処理を行なわず、透明電極層を除去するだけの構成になっているので、マスク処理に比べて、透明電極層が形成されない領域が小さくなり、透明電極層の有効面積を広げることができる。これにより、薄膜太陽電池の出力を増加させることができる。
また、本発明に係る薄膜太陽電池によれば、前記互い違いに配置されたパターニングラインは、直線状に形成されるとともに、前記絶縁性基板の幅方向に対して平行方向に延びており、前記第2の貫通孔が、前記互い違いに配置されたパターニングラインの間に等間隔で複数配置されており、前記絶縁性基板の幅方向の端部から該端部に一番近い第2の貫通孔の中心までの距離が、前記第2の貫通孔の間隔の距離の半分であり、前記第2の貫通孔の中心から一方のパターニングラインまでの距離と前記第2の貫通孔の中心から他方のパターニングラインまでの距離とは同じになっている。本発明によれば、マスク処理に比べて、透明電極層が形成されない領域が小さくなるので、第2の貫通孔を従来より短い間隔で且つ複数配置することができる。これにより、ユニットセルにおける配線距離が短くなる。しかも、第2の貫通孔への電流の集中も効率的に分散され、電圧降下を低減できて、薄膜太陽電池の出力ロスを抑えることができる。したがって、第2の貫通孔を1つのユニットセルに対して複数設けた場合でも、従来に比べて薄膜太陽電池の出力を増加させることができる。
また、本発明に係る薄膜太陽電池によれば、前記互い違いに配置されたパターニングラインは、直線状に形成されるとともに、前記絶縁性基板の幅方向に対して平行方向に延びており、前記第2の貫通孔は、前記互い違いに配置されたパターニングラインの間に1つ配置され、前記第2の貫通孔の中心から前記絶縁性基板の幅方向の一方の端部までの距離と、前記第2の貫通孔の中心から前記絶縁性基板の幅方向の他方の端部までの距離とは同じになっており、前記第2の貫通孔の中心から一方のパターニングラインまでの距離と前記第2の貫通孔の中心から他方のパターニングラインまでの距離とは同じになっている。本発明は、絶縁性基板の幅方向の長さを短くし、複数のセルを絶縁性基板の幅方向に並べて構成する薄膜太陽電池に対して特に有益である。本発明の構成によれば、第2の貫通孔周囲の透明電極層を除去するだけなので、透明電極層の有効面積を広げることができる。
また、本発明の薄膜太陽電池の製造方法によれば、絶縁性基板に第2の貫通孔を形成するステップと、前記絶縁性基板の一方の面に裏面電極層を形成するとともに、前記絶縁性基板の他方の面に第1の背面電極層を形成するステップと、前記裏面電極層及び前記第1の背面電極層を形成した後に、前記絶縁性基板に第1の貫通孔を形成するステップと、前記絶縁性基板の一方の面側から光電変換層と透明電極層とを当該順で積層するとともに、前記絶縁性基板の他方の面側から第2の背面電極層を積層するステップと、前記絶縁性基板の両面に積層した層に対して互い違いにパターニングラインを形成して、前記絶縁性基板を複数のユニットセルに分割するステップと、前記第2の貫通孔の周囲の前記透明電極層を除去して、前記透明電極層と前記第2の背面電極層とを前記第2の貫通孔において電気的に絶縁するステップとを含むので、従来のように第2の貫通孔の周辺にマスク処理を行わなくても、第2の貫通孔において透明電極層と第2の背面電極層との間の絶縁性を確保することができる。しかも、第2の貫通孔の周辺にマスク処理を行なわず、透明電極層を除去するだけの処理になるので、マスク処理に比べて、透明電極層が形成されない領域が小さくなり、透明電極層の有効面積を広げることができる。これにより、薄膜太陽電池の出力を増加させることができる。
また、第2の貫通孔の近傍にマスク処理を行う必要がなくなるので、マスクと絶縁性基板上の層とが接触して絶縁性基板上の層が損傷することもなくなる。これにより、薄膜太陽電池においてリーク電流が増加することもなくなり、薄膜太陽電池を製造する際の不良率を低下させることができる。
また、本発明の薄膜太陽電池の製造方法によれば、前記第2の貫通孔の周囲の前記透明電極層を除去するステップは、サンドブラスト加工を用いて行われるので、第2の貫通孔の周辺を精密に加工することができる。
また、本発明に係る薄膜太陽電池の製造方法によれば、前記第2の貫通孔を形成するステップは、前記互い違いのパターニングラインが形成される位置の間に複数の第2の貫通孔を等間隔で形成することであり、前記パターニングラインは、直線状に形成されるとともに、前記絶縁性基板の幅方向に対して平行方向に形成され、前記絶縁性基板の幅方向の端部から該端部に一番近い第2の貫通孔の中心までの距離が、前記第2の貫通孔の間隔の距離の半分であり、前記第2の貫通孔の中心から一方のパターニングラインまでの距離と前記第2の貫通孔の中心から他方のパターニングラインまでの距離とは同じになっている。本発明によれば、マスク処理に比べて、透明電極層が形成されない領域が小さくなるので、第2の貫通孔を従来より短い間隔で且つ複数配置することができる。これにより、ユニットセルにおける配線距離が短くなる。しかも、第2の貫通孔への電流の集中も効率的に分散され、薄膜太陽電池の出力ロスを抑えることができる。したがって、第2の貫通孔を1つのユニットセルに対して複数設けた場合でも、従来に比べて薄膜太陽電池の出力を増加させることができる。
また、本発明に係る薄膜太陽電池の製造方法によれば、前記第2の貫通孔を形成するステップは、前記互い違いのパターニングラインが形成される位置の間に1つの第2の貫通孔を形成することであり、前記パターニングラインは、直線状に形成されるとともに、前記絶縁性基板の幅方向に対して平行方向に形成され、前記第2の貫通孔の中心から前記絶縁性基板の幅方向の一方の端部までの距離と、前記第2の貫通孔の中心から前記絶縁性基板の幅方向の他方の端部までの距離とは同じになっており、前記第2の貫通孔の中心から一方のパターニングラインまでの距離と前記第2の貫通孔の中心から他方のパターニングラインまでの距離とは同じになっている。本発明は、絶縁性基板の幅方向の長さを短くし、複数のセルを絶縁性基板の幅方向に並べて構成する薄膜太陽電池に対して特に有益である。本発明の構成によれば、第2の貫通孔周囲の透明電極層を除去するだけなので、透明電極層の有効面積を広げることができる。
本発明の第1実施形態に係る薄膜太陽電池の平面図であり、(a)は裏面電極層側から見た平面図であり、(b)は第1及び第2の背面電極層側から見た平面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図であり、(a)は、透明電極層を除去する前の断面図であり、(b)は、透明電極層を除去した後の断面図である。 本発明の実施形態に係る薄膜太陽電池を製造する際のフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る薄膜太陽電池の平面図であり、(a)は裏面電極層側から見た平面図であり、(b)は第1及び第2の背面電極層側から見た平面図である。 本発明の第3実施形態に係る薄膜太陽電池の平面図であり、(a)は裏面電極層側から見た平面図であり、(b)は第1及び第2の背面電極層側から見た平面図である。 従来の薄膜太陽電池の平面図である。 (a)は図7のA−A線断面図であり、(b)は(a)におけるCの拡大図である。 (a)は図7のB−B線断面図であり、(b)は(a)におけるDの拡大図である。
以下、本発明の実施形態に係る薄膜太陽電池を、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る薄膜太陽電池の平面図である。図2は、図1のA−A線断面図であり、図3は、図1のB−B線断面図である。
[第1実施形態]
図1ないし図3に示すように、本実施形態に係る薄膜太陽電池1は、絶縁性基板2を備えている。この絶縁性基板2は、フィルム材料から形成されており、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエチレンナフタレート、あるいはアラミド等の材料から形成されている。
図2に示すように、絶縁性基板2の両面2a,2bには、金属を含む金属電極層3が形成されている。ここで、絶縁性基板2の一方の面2a上の金属電極層3は、裏面電極層3aとして機能し、絶縁性基板2の他方の面2b上の金属電極層3は、第1の背面電極層3bとして機能する。
また、図2及び図3に示すように、絶縁性基板2の一方の面2a上にある裏面電極層3aには、光電変換層4と透明電極層5とが当該順で積層されている。ここで、光電変換層4としては、アモルファス半導体やアモルファス化合物半導体、色素増感形太陽電池、又はCIGS系有機太陽電池を用いることができる。一方、絶縁性基板2の他方の面2b上にある第1の背面電極層3bには、第2の背面電極層6が積層されている。
図1に示すように、絶縁性基板2には、絶縁性基板2を貫通する第1の貫通孔7が設けられている。また、図2に示すように、透明電極層5と第2の背面電極層6とは、第1の貫通孔7の側壁部7a上で互いに重なり合うような形で接続している。
また、図1に示すように、絶縁性基板2には、絶縁性基板2を貫通する第2の貫通孔8が設けられている。本実施形態において、第2の貫通孔8は、薄膜太陽電池1の絶縁性基板2の幅方向の両端部において2つずつ等間隔で形成されている。そして、図3に示すように、裏面電極層3aと第1の背面電極層3bとは、第2の貫通孔8の側壁部8aを介して電気的に接続されている。
このように、第1及び第2の貫通孔7,8は、第1及び第2の背面電極層3b,6→第1の貫通孔7→透明電極層5→光電変換層4→裏面電極層3a→第2の貫通孔8→第1の背面電極層3bの順に接続するために利用されている。
図1に示すように、絶縁性基板2の一方の面2a上に積層された層(裏面電極層3a、光電変換層4、透明電極層5)は、レーザ加工による第1のパターニングライン9により複数に分割されている。
また、図1及び図3に示すように、絶縁性基板2の他方の面2b上に積層された層(第1の背面電極層3b、第2の背面電極層6)も同様に、レーザ加工による第2のパターニングライン10により複数に分割されている。ここで、第1のパターニングライン9及び第2のパターニングライン10は、絶縁性基板2において互い違いに配置されている。
このような第1及び第2のパターニングライン9,10によって、絶縁性基板2の一方の面2a上の各層と他方の面2b上の各層とからなるユニットセル(単位太陽電池)に分割されている。すなわち、絶縁性基板2の両面2a,2bの電極層の分離位置を互いにずらし、且つ絶縁性基板2の両面2a,2bの電極層を第2の貫通孔28で接続することにより、隣接するユニットセルが直列で接続される構造となっている。
図1では、絶縁性基板2の背面側の各層が除去された第2のパターニングライン10は、屈曲部を有して形成されている。具体的には、本実施形態において90°の方向に2回折れ曲がった屈曲構造を有している。本実施形態では、各ユニットセル(単位太陽電池)を構成する単位光電変換部の位置と単位裏面電極層の位置とを、絶縁性基板2を挟んでほぼ一致させるように形成している。これにより、各ユニットセルにおいて第1の貫通孔7の形成位置が制限されることなく(片寄ることなく)、薄膜太陽電池の製造条件等に応じて所望の位置に所望の個数の第1の貫通孔7を形成することが可能となり、集電効率を向上させることができる。
なお、第2のパターニングライン10の形状は、本実施形態の形状に限るものではなく、例えば斜め方向に折れ曲がった屈曲構造を有するようにしたり、曲線を含んだ形状としたりしてもよい。また、第2のパターニングライン10を直線状に形成し、第1のパターニングライン9が屈曲部を有するようにしてもよく、第1のパターニングライン9及び第2のパターニングライン10が屈曲部を有するようにしてもよい。
本実施形態の特徴としては、図3に示すように、第2の貫通孔8の周辺には、透明電極層5を除去する加工が施されている。これにより、透明電極層5と第2の透明電極層6とが、第2の貫通孔8において電気的に絶縁されている。これにより、透明電極層5と第1の透明電極層3bとが、第2の貫通孔8において電気的に絶縁されることになる。
第2の貫通孔8の周辺の加工方法としては、精密加工という点でサンドブラスト加工が有効である。なお、加工方法は、薄膜太陽電池1の特性劣化が生じないものであればよく、サンドブラスト加工に限定されない。加工方法は、光電変換層4に対して、熱変性が生じずにザグリ加工ができればよく、例えば、切削加工や、ドライエッチング又はウェットエッチング加工を用いることもできる。また、サンドブラスト加工における加工範囲の限定は、マスクを使わず、スポット的に砂を吹き付けることで行うことができる。
本実施形態に係る薄膜太陽電池1は、絶縁性基板2として上述したようなフィルム材料を用いる。薄膜太陽電池1を製造する方法としては、ロールツーロール方式やインクジェットによる印刷技術を用いる。例えば、ロールツーロール方式は、フィルム材料の基板が複数のローラー(搬送手段)によって搬送され、連続して配置された成膜室内において基板上に連続的に薄膜を成膜する方式である。
次に、本発明の実施形態に係る薄膜太陽電池の製造方法について図面を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る薄膜太陽電池1を製造する際のフローチャートである。
薄膜太陽電池1を製造する際には、図4に示すように、まずステップS1において、絶縁性基板2の前処理を行う。具体的には、絶縁性基板2をプラズマ中に曝す事によって表面を洗浄する等の前処理を行なう。
次に、ステップS2において、絶縁性基板2に第2の貫通孔8を形成する。第2の貫通孔8はパンチング(穿孔法)により形成する。第2の貫通孔8の形状としては、直径が1mmの円形としている。第2の貫通孔8は、円形の直径を0.05−1mmの範囲で設定される。本実施形態では、第2の貫通孔8は、薄膜太陽電池1の絶縁性基板2の幅方向の両端部において2つずつ等間隔で形成される。なお、第2の貫通孔8の穿孔数は設計に応じて調整することができる。
次に、ステップS3において、スパッタリング処理を行うことにより絶縁性基板2の両面2a,2bに裏面電極層3a及び第1の背面電極層3bを形成する。この際、裏面電極層3a及び第1の背面電極層3bが第2の貫通孔8を介して電気的に接続することになる。
その後、ステップS4において、絶縁性基板2の両面2a,2bに形成した層をレーザ加工により除去して1次パターングライン(図示せず)を形成する。この際、絶縁性基板2の両面2a,2bに形成するラインは、互いにずらして形成される。
そして、ステップS5において、絶縁性基板2に第1の貫通孔7を形成する。第1の貫通孔7はパンチングにより形成する。次に、絶縁性基板2を、後段のステップ(光電変換層4や透明電極層5を形成するステップS6)で使用される温度以上に加熱する。具体的には、250℃以上に、好ましくは、300℃以上に加熱する。これにより、以降のステップにおいて形成される各層の剥離を防止することができる。
そして、ステップS6において、絶縁性基板2の裏面電極層3a上に光電変換層4を形成し、その後、ステップS7において、光電変換層4上に更に透明電極層5を形成する。
次に、ステップS8において、絶縁性基板2の第1の背面電極層3b上に第2の背面電極層6を形成する。
次に、ステップS9において、ステップS4で形成した1次パターニングライン上の光電変換層4及び透明電極層5を、レーザ加工により再度除去して第1のパターニングライン9を形成する。
さらに、ステップS10において、ステップS4で形成した1次パターニングライン上の第2の背面電極層6を、レーザ加工により再度除去して第2のパターニングライン10を形成する。これら第1及び第2のパターニングライン9,10により絶縁性基板2上の層が複数のユニットセルに分離される。
次に、ステップS11において、第2の貫通孔8の周辺に対してサンドブラスト加工を施し、透明電極層5を含む導電性膜を除去する。この際、図示はされていないが、透明電極層5の上に第2の背面電極層6が回り込んでいる場合もあるため、この第2の背面電極層6も除去する。このサンドブラスト加工によって、第2の貫通孔8の周辺に、第2の貫通孔8の径より0.1〜1mm程度大きいザグリ径が形成される。加工の深さは、光電変換層4が残るように、光電変換層4の途中まで行った時点で終了する。加工処理によって光電変換層4を全て削り取ってもよいが、裏面電極層3aは、抵抗が増えないように、できる限り傷つけずに全部残した方が好ましい。
以上により、薄膜太陽電池1の直列接続が完成する。
本発明の第1実施形態に係る薄膜太陽電池1によれば、絶縁性基板2の一方の面2aには、裏面電極層3aと光電変換層4と透明電極層5とが当該順で積層され、絶縁性基板2の他方の面2bには、第1の背面電極層3bと第2の背面電極層6とが当該順で積層され、絶縁性基板2の両面2a,2bに積層した層に対して互い違いに第1及び第2のパターニングライン9,10を形成することにより絶縁性基板2が複数のユニットセルに分割され、透明電極層5と第2の背面電極層6とが、絶縁性基板2を貫通する第1の貫通孔7を介して電気的に接続され、裏面電極層3aと第1の背面電極層3bとが、絶縁性基板2を貫通する第2の貫通孔8を介して電気的に接続され、隣接するユニットセルが直列接続されている薄膜太陽電池1において、第2の貫通孔8の周囲の透明電極層5が除去され、透明電極層5と第2の背面電極層6とが、第2の貫通孔8において電気的に絶縁されているので、従来のように第2の貫通孔の周辺にマスク処理を行わなくても、第2の貫通孔8において透明電極層5と第2の背面電極層6との間の絶縁性を確保することができる。しかも、第2の貫通孔8の周辺にマスク処理を行なわず、透明電極層5を除去するだけの構成になっているので、マスク処理に比べて、透明電極層5が形成されない領域が小さくなり、従来に比べて透明電極層5の有効面積を広げることができる。これにより、薄膜太陽電池1の出力を増加させることができる。
本発明の第1実施形態に係る薄膜太陽電池1の製造方法によれば、絶縁性基板2に第2の貫通孔8を形成するステップと、絶縁性基板2の一方の面2aに裏面電極層3aを形成するとともに、絶縁性基板2の他方の面2bに第1の背面電極層3bを形成するステップと、裏面電極層3a及び第1の背面電極層3bを形成した後に、絶縁性基板2に第1の貫通孔7を形成するステップと、絶縁性基板2の一方の面2a側から光電変換層4と透明電極層5とを当該順で積層するとともに、絶縁性基板2の他方の面2b側から第2の背面電極層6を積層するステップと、絶縁性基板2の両面2a,2bに積層した層に対して互い違いに第1及び第2のパターニングライン9,10を形成して、絶縁性基板2を複数のユニットセルに分割するステップと、第2の貫通孔8の周囲の透明電極層5を除去して、透明電極層5と第2の背面電極層6とを第2の貫通孔8において電気的に絶縁するステップとを含むので、従来のように第2の貫通孔の近傍にマスク処理を行う必要がなくなり、薄膜太陽電池1の製造時の歩留まりが向上する。加えて、第2の貫通孔8の近傍にマスク処理を行う必要がなくなるので、マスクと絶縁性基板2上の層とが接触して絶縁性基板2上の層が損傷することもなくなる。これにより、薄膜太陽電池1においてリーク電流が増加することもなくなり、薄膜太陽電池1を製造する際の不良率を低下させることができる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態に係る薄膜太陽電池1を、図面を参照しながら説明する。図5は、第2実施形態に係る薄膜太陽電池の平面図であり、(a)は裏面電極層側から見た平面図であり、(b)は第1及び第2の背面電極層側から見た平面図である。なお、前述した実施形態で説明したものと同様の部分については、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
この第2実施形態においては、図5に示すように、第1のパターニングライン9と第2のパターニングライン10とは、直線状に形成されるとともに、絶縁性基板2の幅方向に対して平行方向に延びている。また、複数の第2の貫通孔8が、互い違いに配置された第1のパターニングライン9と第2のパターニングライン10との間に一列に配置されている。
ここで、複数の第2の貫通孔8は、間隔dで配置されている。また、絶縁性基板2の幅方向の端部からこの端部に一番近い第2の貫通孔8の中心までの距離dが、第2の貫通孔の間隔dの距離の半分である。
また、図5に示すように、第2の貫通孔8の周囲の透明電極層5が除去された領域は、互い違いに配置された第1のパターニングライン9と第2のパターニングライン10との間の範囲内にある。また、第2の貫通孔8の中心から第1のパターニングライン9までの距離Sと第2の貫通孔8の中心から第2のパターニングライン10までの距離Sとは同じになっている。
従来の構成では、マスク処理や電気抵抗などを考慮して、隣接する第2の貫通孔の間隔が大きくなっていたので、ユニットセルにおける配線距離が長くなっていた。加えて、第2の貫通孔の間隔が大きいため、1つの第2の貫通孔に対して電流の集中が大きくなり、電圧降下が生じ、薄膜太陽電池の出力がロスしてしまうという問題があった。
この第2実施形態の薄膜太陽電池1によれば、第2の貫通孔8の周辺の透明電極層5が形成されない領域が、従来に比べて小さくなるので、図5に示すように、第2の貫通孔を従来より短い間隔で且つ複数配置することができる。これにより、第2の貫通孔8への電流の集中も分散され、薄膜太陽電池1の出力ロスを抑えることができる。したがって、第2の貫通孔8を1つのユニットセルに対して複数設けた場合でも、従来に比べて薄膜太陽電池1の出力を増加させることができる。また、配線距離が短くなるので、配線材料を薄くして、コストを削減することもできる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態に係る薄膜太陽電池1を、図面を参照しながら説明する。図6は、第3実施形態に係る薄膜太陽電池の平面図であり、(a)は裏面電極層側から見た平面図であり、(b)は第1及び第2の背面電極層側から見た平面図である。なお、前述した実施形態で説明したものと同様の部分については、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
この第3実施形態においては、図6に示すように、第1のパターニングライン9と第2のパターニングライン10とは、直線状に形成されるとともに、絶縁性基板2の幅方向に対して平行方向に延びている。また、第2の貫通孔8が、互い違いに配置された第1のパターニングライン9と第2のパターニングライン10との間に1つだけ配置されている。
ここで、第2の貫通孔8の中心から絶縁性基板2の幅方向の一方の端部までの距離lと、第2の貫通孔8の中心から絶縁性基板2の幅方向の他方の端部までの距離lとは同じになっている。また、第2の貫通孔8の中心から第1のパターニングライン9までの距離Sと第2の貫通孔8の中心から第2のパターニングライン10までの距離Sとは同じになっている。
この第3実施形態の薄膜太陽電池1は、絶縁性基板2の幅方向の長さを短くし、複数のセルを絶縁性基板2の幅方向に並べて構成する薄膜太陽電池に対して特に有益である。この構成によれば、第2の貫通孔8の周囲の透明電極層5が除去されるだけなので、透明電極層5の有効面積を広げることができる。しかも、複数のセルを絶縁性基板2の幅方向に並べて構成することもできるので、第1及び第2の背面電極層3b,6の電気抵抗等も抑えることができる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものでなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
上述の実施形態では、透明電極層5を含む導電性膜を除去するステップ(S11)は、最後に行っているが、ステップS8の実施以降であればよく、ステップS11の順序を入れ替えることができる。
1 薄膜太陽電池
2 絶縁性基板
3 金属電極層
3a 裏面電極層
3b 第1の背面電極層
4 光電変換層
5 透明電極層
6 第2の背面電極層
7 第1の貫通孔
8 第2の貫通孔
9 第1のパターニングライン
10 第2のパターニングライン

Claims (8)

  1. 絶縁性基板の一方の面には、裏面電極層と光電変換層と透明電極層とが当該順で積層され、前記絶縁性基板の他方の面には、第1の背面電極層と第2の背面電極層とが当該順で積層され、前記絶縁性基板の両面に積層した層に対して互い違いにパターニングラインを形成することにより前記絶縁性基板が複数のユニットセルに分割され、前記透明電極層と前記第2の背面電極層とが、前記絶縁性基板を貫通する第1の貫通孔を介して電気的に接続され、前記裏面電極層と前記第1の背面電極層とが、前記絶縁性基板を貫通する第2の貫通孔を介して電気的に接続され、隣接するユニットセルが直列接続されている薄膜太陽電池において、
    前記第2の貫通孔の周囲の前記透明電極層が除去され、前記透明電極層と前記第2の背面電極層とが、前記第2の貫通孔において電気的に絶縁されていることを特徴とする薄膜太陽電池。
  2. 前記第2の貫通孔の周囲の前記透明電極層の除去は、サンドブラスト加工を用いて行われることを特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池。
  3. 前記互い違いに配置されたパターニングラインは、直線状に形成されるとともに、前記絶縁性基板の幅方向に対して平行方向に延びており、
    前記第2の貫通孔が、前記互い違いに配置されたパターニングラインの間に等間隔で複数配置されており、
    前記絶縁性基板の幅方向の端部から該端部に一番近い第2の貫通孔の中心までの距離が、前記第2の貫通孔の間隔の距離の半分であり、
    前記第2の貫通孔の中心から一方のパターニングラインまでの距離と前記第2の貫通孔の中心から他方のパターニングラインまでの距離とは同じになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜太陽電池。
  4. 前記互い違いに配置されたパターニングラインは、直線状に形成されるとともに、前記絶縁性基板の幅方向に対して平行方向に延びており、
    前記第2の貫通孔は、前記互い違いに配置されたパターニングラインの間に1つ配置され、
    前記第2の貫通孔の中心から前記絶縁性基板の幅方向の一方の端部までの距離と、前記第2の貫通孔の中心から前記絶縁性基板の幅方向の他方の端部までの距離とは同じになっており、
    前記第2の貫通孔の中心から一方のパターニングラインまでの距離と前記第2の貫通孔の中心から他方のパターニングラインまでの距離とは同じになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜太陽電池。
  5. 絶縁性基板に第2の貫通孔を形成するステップと、
    前記絶縁性基板の一方の面に裏面電極層を形成するとともに、前記絶縁性基板の他方の面に第1の背面電極層を形成するステップと、
    前記裏面電極層及び前記第1の背面電極層を形成した後に、前記絶縁性基板に第1の貫通孔を形成するステップと、
    前記絶縁性基板の一方の面側から光電変換層と透明電極層とを当該順で積層するとともに、前記絶縁性基板の他方の面側から第2の背面電極層を積層するステップと、
    前記絶縁性基板の両面に積層した層に対して互い違いにパターニングラインを形成して、前記絶縁性基板を複数のユニットセルに分割するステップと、
    前記第2の貫通孔の周囲の前記透明電極層を除去して、前記透明電極層と前記第2の背面電極層とを前記第2の貫通孔において電気的に絶縁するステップと
    を含むことを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
  6. 前記第2の貫通孔の周囲の前記透明電極層を除去するステップは、サンドブラスト加工を用いて行われることを特徴とする請求項5に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  7. 前記第2の貫通孔を形成するステップは、前記互い違いのパターニングラインが形成される位置の間に複数の第2の貫通孔を等間隔で形成することであり、
    前記パターニングラインは、直線状に形成されるとともに、前記絶縁性基板の幅方向に対して平行方向に形成され、
    前記絶縁性基板の幅方向の端部から該端部に一番近い第2の貫通孔の中心までの距離が、前記第2の貫通孔の間隔の距離の半分であり、
    前記第2の貫通孔の中心から一方のパターニングラインまでの距離と前記第2の貫通孔の中心から他方のパターニングラインまでの距離とは同じになっていることを特徴とする請求項5又は6に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  8. 前記第2の貫通孔を形成するステップは、前記互い違いのパターニングラインが形成される位置の間に1つの第2の貫通孔を形成することであり、
    前記パターニングラインは、直線状に形成されるとともに、前記絶縁性基板の幅方向に対して平行方向に形成され、
    前記第2の貫通孔の中心から前記絶縁性基板の幅方向の一方の端部までの距離と、前記第2の貫通孔の中心から前記絶縁性基板の幅方向の他方の端部までの距離とは同じになっており、
    前記第2の貫通孔の中心から一方のパターニングラインまでの距離と前記第2の貫通孔の中心から他方のパターニングラインまでの距離とは同じになっていることを特徴とする請求項5又は6に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
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