JP2012163851A - 立体画像撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】仮想的に形成される瞳の間隔を変化させることなく、フォーカス位置を調整できるようにする。
【解決手段】被写体を実像または虚像として形成する機能を有する対物光学系を備える。また、複数の独立した光学系により、対物光学系10の異なる経路から出射された複数の被写体光束を視差画像としてそれぞれ改めて結像させる複数の結像光学系20を備える。さらに、複数の結像光学系20により結像された視差画像を画像信号に変換する複数の撮像素子202を備える。その上で、複数の結像光学系20の各前側主点sから対物光学系10の光軸Ax1へ垂線を下ろした際の垂線の長さと、垂線と対物光学系の光軸とが交わる交点xと対物光学系10の焦点fとを結ぶ線分の長さとの比が一定となるように、各結像光学系20の前側主点sを配置または移動させる。
【選択図】図1
【解決手段】被写体を実像または虚像として形成する機能を有する対物光学系を備える。また、複数の独立した光学系により、対物光学系10の異なる経路から出射された複数の被写体光束を視差画像としてそれぞれ改めて結像させる複数の結像光学系20を備える。さらに、複数の結像光学系20により結像された視差画像を画像信号に変換する複数の撮像素子202を備える。その上で、複数の結像光学系20の各前側主点sから対物光学系10の光軸Ax1へ垂線を下ろした際の垂線の長さと、垂線と対物光学系の光軸とが交わる交点xと対物光学系10の焦点fとを結ぶ線分の長さとの比が一定となるように、各結像光学系20の前側主点sを配置または移動させる。
【選択図】図1
Description
本開示は、立体画像の撮影を行う立体画像撮像装置に関し、特に、立体画像撮影時のフォーカス調整技術に関する。
近年、3D(立体)映像を撮影できるカメラ(立体画像撮像装置)へのニーズが高まっている。立体画像の撮像方法としては、ハーフミラーを使用して撮影を行うビームスプリッタ方式(ハーフミラー方式)や、物理的に並べて設置した2台の撮像装置で撮影を行うサイドバイサイド方式(並立2眼式)等が知られている。これらの撮影方式では、撮像装置をリグ(Rig)と称される架台に搭載して撮影を行うため、撮像装置の装着の自由度が高くなる。例えば、立体映像を撮影する2つのレンズのレンズ間距離(基線長;以下、IAD:InterAxial Distanceと称する)や、輻輳(Convergence)や、画角などを高い自由度で選ぶことができる。
ところが、自由度が高い一方、リグに搭載するために、撮影毎の設定・調整に非常な労力と時間を要するという問題点があった。また、特にビームスプリッタ方式のリグは大変に大掛かりな装置となり、フィールドでの撮影や取材用途には適さないといった問題もある。
こういった問題を解決するために、サイドバイサイド方式で撮影を行う2台の2D映像撮影用カメラを一つの筐体に作りこみ、一体型の2眼3Dカメラを構成することも行われている。このように構成された一体型2眼3Dカメラは、組み立てる必要が無くアライメントの調整も必要がない。さらに、コンパクトであるため、フィールドでの撮影や取材時においても持ち運びが容易であり、また短時間のセットアップで直ぐに撮影に入れるといったメリットがある。
しかしながら、このような一体型2眼3Dカメラは、基本的にはサイドバイサイド方式であるので、IADの調整に限界が生ずる。すなわち、2眼のそれぞれの光学系やイメージャがお互いに物理的に干渉するため、IADを、光学系やイメージの配置位置により定まる一定の距離より短くすることができない。このため、例えば被写体に非常に近接して撮影を行うようなケースにおいては、被写体の後方ほんの数メートル先で3Dディスプレイに表示したときの視差が、人が快適に3D映像を視聴できるときの視差の範囲を超えてしまう。
被写体と撮像装置との距離が非常に近接するケースとしては、例えば人物のインタビュー撮影や、スポーツ中継におけるバックヤードでの撮影時等が考えられる。このような場合、被写体と撮像装置との距離は1〜2m程度となり、輻輳点も1〜2mの距離に合わせることになる。このような場合の、人が快適に3D映像を視聴できる範囲内に視差を収めるのに最も有用なIADは、10mm〜40mmであると言われている。しかし、現状の一体型2眼3Dカメラでは、そのような短いIADを、画質や機能を保ったまま、すなわちレンズの径やイメージャのサイズを小さくすることなく実現することは困難な状況にある。
前述したビームスプリッタ方式で撮影を行う場合は、2台の撮像装置が互いに物理的に干渉しないため、IADを非常に短くすることも可能となる。ところが、上述したように、撮影毎の設定・調整に非常な労力と時間を要するという問題があり、人物のインタビュー撮影や、スポーツ中継におけるバックヤードでの撮影に適さないという問題は依然として残る。
例えば特許文献1には、カメラのフォーカス点が2眼の輻輳点に合致した状態のまま輻輳点を任意の位置に調整可能な立体画像撮像装置が記載されている。このような装置を使用すれば、IADを人の眼幅と同じ広さとして撮影をすることも可能となり、近接での撮影を行う場合にも、自然な立体感を得られる映像を撮影することができる。
ところで、特許文献1で開示された内容を解析すると、対物光学系を具備したことにより、結像光学系の瞳に対応する仮想的な瞳が、結像光学系の瞳より被写体側(物体側)に形成されると考えられる。仮想的な瞳とは、被写体から出射される光線のうち、対物光学系を通過して結像光学系のレンズ中心を通過するすべての光線が通過する点である。すなわち、結像光学系の撮像素子に形成される映像は、その仮想的な瞳を瞳として撮影された映像と等価な映像となる。(以下、この仮想的な瞳のことを「実効瞳」と称する。)したがって、2つの実効瞳間の距離が、この立体画像撮像装置の実質的なIADであると言える。この実質的なIAD(以下、実効IADと称する)は、以下の式で算出することができる。
実効IAD=|f/(L−f)|×d
上記式において、“f”は対物光学系の焦点距離であり、“L”は、対物光学系の後側主点から結像光学系の前側主点までの距離である。また、“d”は、2つの結像光学系のレンズ間距離により定まる実際のIADである。
実効IAD=|f/(L−f)|×d
上記式において、“f”は対物光学系の焦点距離であり、“L”は、対物光学系の後側主点から結像光学系の前側主点までの距離である。また、“d”は、2つの結像光学系のレンズ間距離により定まる実際のIADである。
上記式が示すように、対物光学系の焦点距離fや対物光学系の後側主点から結像光学系の前側主点までの距離Lが変化することによって、実効IADも変化する。特許文献1に記載の技術によれば、フォーカス点が輻輳点に合致した状態で輻輳点を任意の位置に調整するため、調整を行う度に対物光学系の後側主点から結像光学系の前側主点までの距離Lが変化することになる。これにより、実効IADも変化してしまう。実効IADが変わるということは、立体画像撮像装置によって取得される視差画像における視差量も変化することになる。そして、視差量が変化するということは、画像の立体感も変わることになる。特許文献1に記載の技術のように、フォーカス点を輻輳点に一致させた状態でフォーカス調整を行うことで、撮影された映像が、映像を視聴する視聴者に負荷を与えるような映像になってしまうものと考えられる。
本開示はかかる点に鑑みてなされたものであり、立体画像撮像装置により形成される仮想的な瞳の間隔を変化させることなくフォーカス位置を調整できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の立体画像撮像装置は、被写体を実像または虚像として形成する機能を有する対物光学系を備える。また、複数の独立した光学系により、対物光学系の異なる経路から出射された複数の被写体光束を視差画像としてそれぞれ改めて結像させる複数の結像光学系を備える。さらに、複数の結像光学系に対応して設けられ、複数の結像光学系により結像された視差画像を画像信号に変換する複数の撮像素子を備える。その上で、複数の結像光学系の各前側主点から対物光学系の光軸へ垂線を下ろした際の垂線の長さと、垂線と対物光学系の光軸とが交わる交点と対物光学系の焦点とを結ぶ線分の長さとの比が一定となるように、各結像光学系の前側主点を配置または移動させる制御を行う。
このように構成することで、フォーカスの調整により様々なパラメータが変化した場合にも、立体画像撮像装置により形成される仮想的な瞳の間隔は変化しなくなる。すなわち、仮想的な瞳の間隔を変化させずにフォーカス調整を行えるようになる。
以下、発明を実施するための形態について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.立体画像撮像装置の構成例
2.第1の実施の形態(結像光学系の主点位置は固定とし、撮像素子の位置のみを移動させてフォーカスの調整を行う構成の例)
3.第2の実施の形態(結像光学系のレンズ位置に対して撮像素子の位置をシフトさせて配置した上で、撮像素子の位置のみを移動させてフォーカスの調整を行う構成の例)
4.第3の実施の形態(輻輳角を可変できるレンズを使用して輻輳点の調整を行い、撮像素子の位置を移動させることでフォーカスの調整を行う構成の例)
5.第4の実施の形態(結像光学系の主点の位置を移動させるとともに、その移動に伴って撮像部の姿勢も制御することでフォーカスの調整を行う構成の例)
6.第4の実施の形態の変形例(結像光学系の主点の位置を、結像光学系のレンズ主点と輻輳点とを結ぶ線上を移動させることによりフォーカスの調整を行う構成の例)
7.第5の実施の形態(結像光学系の主点の位置を移動させるとともに、その移動に伴って撮像素子を対物光学系の光軸とは乖離する方向に移動させることによってフォーカスの調整を行う構成の例)
8.第5の実施の形態の変形例(結像光学系のレンズとして、フォーカス調整時に前側主点の位置が殆ど動かないレンズを使用する場合の構成例)
9.第1〜第5の実施の形態の変形例
1.立体画像撮像装置の構成例
2.第1の実施の形態(結像光学系の主点位置は固定とし、撮像素子の位置のみを移動させてフォーカスの調整を行う構成の例)
3.第2の実施の形態(結像光学系のレンズ位置に対して撮像素子の位置をシフトさせて配置した上で、撮像素子の位置のみを移動させてフォーカスの調整を行う構成の例)
4.第3の実施の形態(輻輳角を可変できるレンズを使用して輻輳点の調整を行い、撮像素子の位置を移動させることでフォーカスの調整を行う構成の例)
5.第4の実施の形態(結像光学系の主点の位置を移動させるとともに、その移動に伴って撮像部の姿勢も制御することでフォーカスの調整を行う構成の例)
6.第4の実施の形態の変形例(結像光学系の主点の位置を、結像光学系のレンズ主点と輻輳点とを結ぶ線上を移動させることによりフォーカスの調整を行う構成の例)
7.第5の実施の形態(結像光学系の主点の位置を移動させるとともに、その移動に伴って撮像素子を対物光学系の光軸とは乖離する方向に移動させることによってフォーカスの調整を行う構成の例)
8.第5の実施の形態の変形例(結像光学系のレンズとして、フォーカス調整時に前側主点の位置が殆ど動かないレンズを使用する場合の構成例)
9.第1〜第5の実施の形態の変形例
<1.立体画像撮像装置の構成例>
図1に、本開示の立体画像撮像装置1の構成例を示す。図1に示す立体画像撮像装置1を参照して、以下に説明する第1〜第5の実施の形態に共通する基本的な構成およびフォーカス調整動作を説明する。立体画像撮像装置1は、対物光学系10と2つの撮像部2Rと2Lとを備える。対物光学系10は、図示しない被写体Sを実像として結像する機能を有する。また、撮像部2Rと2Lは、対物光学系10の異なる経路から出射された複数の被写体光束を視差画像としてそれぞれ改めて結像させ、結像した画像を画像信号に変換する。撮像部2Rは、結像光学系20Rと撮像素子202Rとを有し、撮像部2Lは、結像光学系20Lと撮像素子202Lとを有する。
図1に、本開示の立体画像撮像装置1の構成例を示す。図1に示す立体画像撮像装置1を参照して、以下に説明する第1〜第5の実施の形態に共通する基本的な構成およびフォーカス調整動作を説明する。立体画像撮像装置1は、対物光学系10と2つの撮像部2Rと2Lとを備える。対物光学系10は、図示しない被写体Sを実像として結像する機能を有する。また、撮像部2Rと2Lは、対物光学系10の異なる経路から出射された複数の被写体光束を視差画像としてそれぞれ改めて結像させ、結像した画像を画像信号に変換する。撮像部2Rは、結像光学系20Rと撮像素子202Rとを有し、撮像部2Lは、結像光学系20Lと撮像素子202Lとを有する。
なお、図1に示す例では説明をわかり易くするために、対物光学系10を、焦点距離fの薄肉レンズであるものとしている。実際の対物光学系10は、多数枚・多群のレンズやフィルタ、絞り、レンズ駆動機構などから構成されているものとする。さらに、これらの機構に加えて、ズーム機能や焦点調節機能、その他の機能があってもよい。結像光学系20R,20Lも、実際は多数枚・多群のレンズやフィルタや絞り、またレンズ駆動機構などから構成されており、ズーム機能や焦点調節機能やその他の機能があってもよい。
図1に示す構成では、対物光学系10の光軸Ax1と、結像光学系20Rの光軸Ax2Rおよび,結像光学系20Lの光軸Ax2Lとが同一平面上に存在するように、対物光学系10と結像光学系20R,20Lとを配置している。撮像部2Rと撮像部2Lとは、結像光学系20Rの光軸Ax2Rと結像光学系20Lの光軸Ax2Lとが、対物光学系の光軸Ax1上で交差するように配置している。また、撮像部2Rと撮像部2Lとは、対物光学系10の光軸Ax1を挟んで対称な位置に配置されている。
そして、結像光学系20Rの光軸Ax2Rと結像光学系20Lの光軸Ax2Lとが対物光学系の光軸Ax1上で交差する交点cが、立体画像撮像装置1の輻輳点となる。図1に示した例では、対物光学系10の焦点Fから距離δだけずれた位置に輻輳点cが設定されている。撮像部2R(2L)における結像光学系20R(202L)と撮像素子202R(202L)との位置関係は、輻輳点位置に最適な結像が得られるような位置に調整されているものとする。なお、以下の説明において、撮像部内のそれぞれの構成について、左(L)と右(R)における配置または動作が同一の場合等、左右を特に区別して説明する必要がない場合には、単に撮像部2、結像光学系20、撮像素子202、前側主点s、光軸Ax2のように表記して説明する。
また、立体画像撮像装置1は、結像光学系20R(20L)のレンズを駆動するモータ210R(210L)と、撮像素子202R(202L)の位置を移動させる撮像素子位置制御部211R(211L)を備える。また、撮像部2R(2L)の姿勢を可変させるカメラ姿勢制御部212R(212L)を備える。さらに、レンズ駆動用のモータ210Rと210Lや撮像素子位置制御部211Rと211L、カメラ姿勢制御部212Rと212Lに対して制御信号を供給する制御部5を備える。なお、立体画像撮像装置1がこれらの各部をすべて備えるように構成してもよいが、実施の形態に応じて最小限の構成のみを備えるようにしてもよい。
このように構成した立体画像撮像装置1によれば、無限遠に在る被写体Sの像は対物光学系10の像側の焦点位置Fに結像し、有限距離にある被写体の像は、その対物光学系10からの距離に応じて焦点Fより後方(撮像素子202R,202L側)に結像する。なお、説明の便宜上、対物光学系10と結像光学系20Rおよび20Lによって実像が形成される場合を例に挙げているが、これに限定されるものではない。
<2.立体画像撮像装置1によって形成される実効瞳について>
次に、立体画像撮像装置1によって形成される実効瞳について、図2を参照して説明する。図2は、被写体Sから放射される光線のうちの、結像光学系20R,20Lのレンズの主点を通過する光線の辿る経路を示す光路図である。図2では、これらの光線を、被写体Sの異なる3つの位置から放射される3本の光線で代表して示している。結像光学系20Rの前側主点sRを通過する光線は破線で示してあり、結像光学系20Lの前側主点sLを通過する光線は実線で示してある。
次に、立体画像撮像装置1によって形成される実効瞳について、図2を参照して説明する。図2は、被写体Sから放射される光線のうちの、結像光学系20R,20Lのレンズの主点を通過する光線の辿る経路を示す光路図である。図2では、これらの光線を、被写体Sの異なる3つの位置から放射される3本の光線で代表して示している。結像光学系20Rの前側主点sRを通過する光線は破線で示してあり、結像光学系20Lの前側主点sLを通過する光線は実線で示してある。
被写体Sから放射された光線は、対物光学系10を通過すると、対物光学系10と結像光学系20R,20Lとの間で再び結像する。結像光学系20R,20Lのレンズを視点にして眺めると、あたかもその位置に物体があるように見えるため、この位置にできる像は空間像と称される。図2に示す空間像S′の形成位置を通過した光線は、2つの結像光学系20R,20Lに導かれて撮像素子202Rおよび撮像素子202Lの撮像面(図示略)上に結像し、それぞれが視差画像となる。
また、被写体Sから放射された光線は、もし結像光学系20R,20Lのレンズの中心から光線が放射されるとすると、その光線が辿る経路と同じ経路を辿る。このため、結像光学系20R,20Lのレンズの中心から放射された光線についても考えてみると分かりやすい。結像光学系20R,20Lのレンズの中心から放射された光線は、空間像S′のある一点を通過した後に対物光学系10のレンズに到達し、そこから「空間像S′のある一点」に対応する被写体Sのある一点に向かって進行する。このとき、対物光学系10のレンズを通過した光線は、被写体Sに到達するまでの間に再びある一点で交わっていることが分かる。
つまり、この一点は、結像光学系20R,20Lのレンズ中心を通過することになるすべての光線が通過する点であると言える。このため、結像光学系20Rの撮像素子202Rの撮像面および、に結像光学系20Lの撮像素子202Lの撮像面結像される映像は、この「一点」を瞳として撮影された画像と等価なものとなる。つまり、この「一点」は、立体画像撮像装置1における実質的な瞳(実効瞳EP)であると考えられる。したがって、左右の結像光学系20Rと20Lによって形成される各実効瞳EP間の距離は、立体画像装置1における実質的なIAD(以下、実効IADedと称する)であると言える。
実効IADedは、下記の式1で表現される。
実効IADed=f/(L−f)×d …(式1)
上記式1において、“f”は対物光学系10の焦点距離であり、“L”は対物光学系10の後側主点rと、結像光学系20Rの前側主点sRおよび結像光学系20Lの前側主点sLまでの距離である。なお、図3で示したように、対物光学系10のレンズを薄肉レンズとして理想化した場合は前側主点と後側主点の区別はなく、前側主点と後側主点は一致する。“d”は、結像光学系20Rと結像光学系20Lの配置位置により定まる物理的なIAD(以下、IADdと称する)である。
実効IADed=f/(L−f)×d …(式1)
上記式1において、“f”は対物光学系10の焦点距離であり、“L”は対物光学系10の後側主点rと、結像光学系20Rの前側主点sRおよび結像光学系20Lの前側主点sLまでの距離である。なお、図3で示したように、対物光学系10のレンズを薄肉レンズとして理想化した場合は前側主点と後側主点の区別はなく、前側主点と後側主点は一致する。“d”は、結像光学系20Rと結像光学系20Lの配置位置により定まる物理的なIAD(以下、IADdと称する)である。
例えば、対物光学系10の焦点距離fが70mmであり、距離Lが370mmであるとする。また、結像光学系20Rと結像光学系20Lとを、対物光学系10の光軸Ax1を対称軸として距離d=60mmだけ離して配置したものとする(IADd=60mm)。この場合、実効IADedは、上記式1により14mmと算出される。つまり、本開示の立体画像撮像装置1によれば、実効IADedが、物理的なIADd(60mm)に比べてf/(L−f)倍だけ短く(14mm)なる。
したがって、対物光学系10の焦点距離fと距離Lとを、以下の式2を満たす値に設定すれば、結像光学系20Rと20Lの配置位置により求まる物理的なIADdよりも、実効IADedを短くすることができる。なお、以下の式では、対物光学系10のレンズとして凸レンズを使用しており、その焦点距離fが正(f>0)であることを前提としている。
f/(L−f)≦1 …(式2)
f/(L−f)≦1 …(式2)
再び図1に戻って、立体画像撮像装置1によるフォーカス調整方法について説明する。このフォーカス調整方法は、以降で説明する各実施の形態に共通するものである。図1において、結像光学系20Rの前側主点sRと結像光学系20Lの前側主点sLとの間の距離(物理的なIAD)を距離dとし、結像光学系20R(20L)の前側主点sR(sL)から対物光学系10の光軸Ax1に下ろした垂線の、光軸Ax1との交点を交点xとしてある。また、対物光学系10の焦点Fと交点xとの間の距離は、距離Aとしてある。
また、対物光学系10の焦点Fと結像光学系20のレンズの前側主点sR(sL)とを結ぶ線と、対物光学系10の光軸Ax1とのなす角をθとしている。結像光学系20の光軸Ax2(または結像光学系20のレンズの後側主点と撮像素子202の中心とを結ぶ直線)と、対物光学系10の光軸Ax1とのなす角は、θ′としてある。
結像光学系20Rの前側主点sRと結像光学系20Lの前側主点sLの位置は、ある撮影距離にある被写体Sを撮影する際に最適な視差量が得られる位置に調整されているものとする。つまり、両結像光学系の主点間距離により定まる物理的なIADdは、任意の距離に設定されているものとする。この状態で、被写体Sの任意の位置にフォーカス位置を移動する場合を考える。前述した実効IADedを変化させずにフォーカスの調整を行うには、フォーカスの調整によって“tanθ=d/2A”が変化しないようにすればよい。
例えば、結像光学系20Rの前側主点sRと結像光学系20Lの前側主点sLの位置を固定としてフォーカスの調整を行えば、距離Aや垂線の長さd/2の長さも変化することがなくなる。また、結像光学系20Rの前側主点sRと結像光学系20Lの前側主点sLの位置を移動させてフォーカスの調整を行う場合には、その移動を、対物光学系10の焦点Fと結像光学系20の前側主点sとを結ぶ直線に沿って行うようにする。これにより、“tanθ=d/2A”を一定に保つことができる。
結像光学系20Rの前側主点sRと結像光学系20Lの前側主点sLの位置を移動させてフォーカスの調整を行う場合は、立体画像撮像装置1の輻輳角を距離Aの値に応じて調整することで、輻輳点の位置は変えずにフォーカス調整を行うことができる。具体的には、結像光学系20の光軸Ax2と対物光学系10の光軸Ax1とのなす角θ′を以下の(式3)を満たす角度に調整する。
角θ′=arctan(d/2(A−δ))…(式3)
角θ′=arctan(d/2(A−δ))…(式3)
角θ′の調整は、撮像部2の姿勢制御または、結像光学系20の前側主点sの位置および撮像素子202の位置(姿勢)を制御することにより行うことができる。なお、立体画像撮像装置1の構成を、結像光学系20の光軸Ax2と、結像光学系20の前側主点sと撮像素子202の中心を結ぶ線とを一致させないような構成とした場合にも、同様の制御を行うことができる。この場合は、結像光学系20の前側主点sと撮像素子202の中心を通る光線と、対物光学系10の光軸Ax1とのなす角度θ′を調整するようにすればよい。
いずれの構成においても、結像光学系20Rにおける距離Aと結像光学系20Lにおける距離Aとが常に同じ値となるように、結像光学系20Rと結像光学系20Lとを連動してフォーカス調整を行うようにする。ここでのフォーカス調整とは、物体面(フォーカス面)を有限距離の範囲内で移動させる調整を指す。すなわち、後段の結像光学系20(および/または撮像素子202)で行える範囲の調整を指す。
<3.第1の実施の形態>
本開示の第1の実施の形態による立体画像撮像装置1−1について、図3(a)と図3(b)を参照して説明する。図3(a)および図3(b)に示すように、対物光学系10は凹レンズと凸レンズとを含む構成としてある。撮像部2Rと撮像部2Lの配置は、図1に示した構成と同様に、結像光学系20Rの光軸Ax2Rと結像光学系20Lの光軸Ax2Lとが対物光学系の光軸Ax1上で交差するような配置としている。
本開示の第1の実施の形態による立体画像撮像装置1−1について、図3(a)と図3(b)を参照して説明する。図3(a)および図3(b)に示すように、対物光学系10は凹レンズと凸レンズとを含む構成としてある。撮像部2Rと撮像部2Lの配置は、図1に示した構成と同様に、結像光学系20Rの光軸Ax2Rと結像光学系20Lの光軸Ax2Lとが対物光学系の光軸Ax1上で交差するような配置としている。
結像光学系20Rの光軸Ax2Rと結像光学系20Lの光軸Ax2Lは、対物光学系の光軸Ax1上の、焦点Fから距離δだけ離れた地点(交点c)で交差するようにしてある。交点cの位置は、立体画像撮像装置1−1によって空間像S′が形成される範囲内に設定されるように調整される。そして、空間像S′における交点cと対応する位置の像が、両眼視差ゼロの画像として左右の撮像部2Lと2Rによって取得される。つまり、この交点cが立体画像撮像装置1−1の輻輳点となる。
結像光学系20と撮像素子202との位置関係は、結像光学系20の光軸Ax2と、結像光学系20の後側主点と撮像素子202の中心とを結ぶ線とが一致する位置関係としてある。すなわち、撮像素子202を、その撮像面が結像光学系20の光軸Ax2に垂直になるように配置してある。そして撮像素子202を、結像光学系20の光軸Ax2に沿って移動できるよう構成している。
次に、同じく図3(a)と図3(b)を参照して、立体画像撮像装置1−1によるフォーカシング動作について説明する。結像光学系20の主点sの位置は固定とし、撮像素子202のみを結像光学系20の光軸Ax2に沿って移動させることで、空間像の任意位置にフォーカスを合わせることが可能となる。例えば、図3(a)に示すように、撮像素子202R(202L)が結像光学系20R(20L)に近接して配置されている状態から、図3(b)に示すように、撮像素子202R(202L)を光軸Ax2に沿って結像光学系20R(20L)から離れる方向に移動させる。この動作により、撮像部2Rと2Lのフォーカス面fpが、対物光学系10の焦点F側から結像光学系20R(20L)側に移動する。
なお、撮像素子202Rの制御と撮像素子202Lの制御は、連動させて行う必要がある。この制御は、撮像素子202Rと202Lのそれぞれの撮像素子位置制御部211R(211L)を制御部5(図1参照)が制御したり、各撮像素子202の駆動機構を機構的に連動させることによって行うことができる。撮像素子202の位置の制御を、これらとは異なる別の手法で実現するようにしてもよい。
上述した第1の実施の形態による立体画像撮像装置1−1によれば、結像光学系20の主点sの位置を固定として撮像素子202の位置のみを移動させることによりフォーカス調整が行われる。これにより、フォーカス調整によって上述した“tanθ=d/2A”が変化することがなくなる。すなわち、実効IADedを変化させることなくフォーカス調整を行えるようになる。
さらに、本実施の形態による立体画像撮像装置1−1によれば、輻輳点を所定の位置に固定させたまま、フォーカスの位置(フォーカス面)のみを空間像S′の任意の位置に移動させることができる。すなわち、輻輳点と異なる位置にフォーカス位置を調整することができる。立体画像がスクリーンやディスプレイに表示される際には、輻輳点上にある視差がゼロの画像はスクリーン上に定位する。また、左右の視差画像の視差が交差方向(逆相)の場合は、視差画像はスクリーンより手前に定位し、左右の視差画像の視差が同側方向(同相)の場合は、視差画像はスクリーンより奥側に定位する。例えば、スクリーンの奥行方向に移動する被写体を撮影する場合を考えてみるとわかり易い。被写体がスクリーンより奥に遠ざかる動きを表現する際に、輻輳点とフォーカス位置とを連動させて調整した場合には、被写体が常にオンスクリーンに定位し、フォーカスの合っていない背景等の画像が前後に移動してしまう。このような映像は、映像を視聴している視聴者に違和感を与えてしまうことになる。本実施の形態による立体画像撮像装置によれば、フォーカスの位置を輻輳点とは異なる位置に合わせることが可能となるため、視聴者にこのような違和感を与えてしまうことがなくなる。
なお、ここまで行ってきた説明では、主に結像光学系20でのフォーカス調整動作について説明を行う便宜上、「フォーカスの位置を空間像S′の任意の位置に合わせる」という表現をしている。実際は、対物光学系10も含めたトータルの光学系によって、最短撮影距離から無限遠にある被写体Sまでを撮影可能である。言い換えれば、本開示の立体画像撮像装置1によれば、空間像S′の形成される範囲内でフォーカス面fpを移動させるだけで、最短撮影距離から無限遠にある被写体までを撮影できるようになる。
<4.第2の実施の形態>
第2の実施の形態による立体画像撮像装置1−2について、図4(a)と図4(b)とを参照して説明する。図3での説明と同様に、対物光学系10によって、対物光学系10の焦点位置Fの後方(結像光学系20側)に空間像S′が形成される。結像光学系20Rと20Lの配置は、結像光学系20Rの光軸Ax2Rと結像光学系20Lの光軸Ax2Lは互いに平行となるように、かつ対物光学系10の光軸Ax1とも平行になるような配置とされている。
第2の実施の形態による立体画像撮像装置1−2について、図4(a)と図4(b)とを参照して説明する。図3での説明と同様に、対物光学系10によって、対物光学系10の焦点位置Fの後方(結像光学系20側)に空間像S′が形成される。結像光学系20Rと20Lの配置は、結像光学系20Rの光軸Ax2Rと結像光学系20Lの光軸Ax2Lは互いに平行となるように、かつ対物光学系10の光軸Ax1とも平行になるような配置とされている。
撮像素子202は、その撮像面が対物光学系10の光軸Ax1に垂直となるようにその角度が調整されている。その上で、撮像素子202を、対物光学系10の光軸Ax1から乖離する方向に結像光学系20の光軸Ax2からシフトさせた位置に配置している。そのシフト量は、結像光学系20の後側主点と撮像素子202の中心とを結ぶ直線が、対物光学系10の光軸Ax1上の空間像S′が形成される位置(交点c)で交差するような量に調整されている。
次に、同じく図4(a)および図4(b)を参照して、立体画像撮像装置1−2によるフォーカス調整動作について説明する。図3(a)および図3(b)に示した構成と同様に、結像光学系20の前側主点sの位置は固定とし、撮像素子202の位置のみを、結像光学系20の後側主点と撮像素子202の中心とを結ぶ直線に沿って移動させることにより、フォーカス調整を行う。このとき、撮像素子202の移動は、左右(撮像素子202Rと撮像素子202Lと)で連動して行う必要がある。
このように動作させることにより、図4(a)に示すように、撮像素子202R(202L)が結像光学系20R(20L)に近接して配置されている状態から、図4(b)に示すように、撮像素子202R(202L)が結像光学系20R(20L)から離れる方向に移動する。これにより、撮像部2Rと2Lのフォーカス面fpが、対物光学系10の焦点f側から結像光学系20R(20L)側に移動する。
このように、結像光学系20の主点sの位置を固定として撮像素子202の位置のみを移動させてフォーカス調整を行うことで、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、フォーカス調整によって“tanθ=d/2A”が変化することがなくなるため、実効IADedを変化させることなくフォーカス調整を行えるようになる。さらに、輻輳点と異なる位置にフォーカス位置を調整することもできる。
また、上述した第2の実施の形態によれば、撮像素子202の撮像面が、対物光学系10の光軸Ax1と結像光学系20の光軸Ax2に対して垂直に配置される。したがって、フォーカス面も同様に光軸Ax1および光軸Ax2と垂直となる。これにより、左右の視差画像においてそのフォーカス面が同一となるという効果が得られる。左右の視差画像においてそのフォーカス面が同一となれば、輻輳がついた状態でも、左右の撮像部2Lと2Rの取得画像における台形歪みの発生がなくなる。したがって、台形歪みを取るための画像処理を行うことなく、良好な視差画像を得ることができる。
<5.第3の実施の形態>
第3の実施の形態による立体画像撮像装置1−3について、図5(a)〜図5(c)を参照して説明する。立体画像撮像装置1−3においては、図5(a)〜図5(c)に示すように、撮像部2Rと撮像部2Lとを、結像光学系20R(20L)の光軸が対物光学系10の光軸Ax1と平行となるように配置している。また、結像光学系20Rと20Lとは、凹レンズよりなる輻輳角可変レンズ204Rと204Lを備える構成としている。
第3の実施の形態による立体画像撮像装置1−3について、図5(a)〜図5(c)を参照して説明する。立体画像撮像装置1−3においては、図5(a)〜図5(c)に示すように、撮像部2Rと撮像部2Lとを、結像光学系20R(20L)の光軸が対物光学系10の光軸Ax1と平行となるように配置している。また、結像光学系20Rと20Lとは、凹レンズよりなる輻輳角可変レンズ204Rと204Lを備える構成としている。
輻輳角可変レンズ204R(204L)は、結像光学系20の光軸Ax2に対して、対物光学系10の光軸Ax1から乖離する方向にシフト可能に構成されている。輻輳角可変レンズ204のシフト量に応じて、結像光学系20の光軸Ax2と対物光学系10の光軸Ax1との交わる角度が変化する。つまり、立体画像撮像装置1−3の輻輳角を変化させることができる。撮像素子202は、結像光学系20の光軸Ax2に沿って移動可能に構成されている。
次に、同じく図5(a)〜図5(c)を参照して、立体画像撮像装置1−3によるフォーカス調整動作について説明する。図5(a)と図5(b)は、結像光学系20の輻輳角可変レンズ204をシフトさせた場合の、結像光学系20の光軸Ax2上での輻輳角可変レンズ204の位置の変化を示した図である。図5(a)では、輻輳角可変レンズ204の位置を、結像光学系20Rの光軸Ax2に対して、対物光学系10の光軸Ax1から大きく離れた位置に配置している。このように配置したことにより、輻輳角可変レンズ204における、光線が通過する位置が変化する。これに伴い、輻輳角可変レンズ204を通過する光の屈折角が大きくなるため、結像光学系20Rと20Lにより形成される輻輳角が大きくなる。これにより、輻輳点c(交点c)ができる位置も空間像S′の後方(結像光学系20側)となる。
図5(b)に示すように、輻輳角可変レンズ204の配置位置を、対物光学系の光軸Ax1に近づく方向にシフトさせると、輻輳角は小さくなり、輻輳点cも空間像S′の前方に形成されるようになる。(図5(b)では、輻輳点cとフォーカス面fpとが同じ位置に形成されている)つまり、輻輳角可変レンズ204の位置を結像光学系20の光軸Ax2とは垂直の方向にシフトさせることで、そのシフト量に応じて輻輳角の大きさと輻輳点cの形成位置を調整することができる。輻輳点cは、図5(a)および図5(b)に示すように、空間像S′の形成される範囲内の任意の位置に調整することができる。つまり、空間像S′の形成される範囲が輻輳点cの可変範囲vrとなる。
フォーカスの調整は、結像光学系20の位置は固定とし、撮像素子202の位置のみを結像光学系20の光軸Ax2に沿って前後に移動させることによって行う。図5(c)には、輻輳角可変レンズ204の位置を図5(b)に示した位置としたままで、撮像素子202を後方に移動させた場合の例を図示してある。撮像素子202の位置のみをこのように移動させることで、輻輳点cの位置を図5(b)に示した位置から動かすことなく、フォーカス面fpのみを、空間像S′の形成位置の後方に移動させることができる。
この撮像素子202の位置の移動は、これまで述べてきた実施の形態と同様に、左右(撮像素子202Lと撮像素子202R)とで連動して行う必要がある。本実施の形態による構成では、撮像素子202の動きは同一姿勢で同一方向への動きである為、左右の撮像素子202Lと202Rとを一体的に移動させることが可能である。そのため、同一の部材上に撮像素子202Rと202Lとを固着して、対物光学系10の光軸Ax1及び結像光学系20の光軸Ax2と平行に移動することが可能となる。これにより、機構を簡略化することができるだけでなく、左右の撮像素子202Lと202Rの撮像面を同一の面上に維持することも容易となる。したがって、経時変化等に対する信頼性の確保が容易となるという効果も得られる。
さらに、第2の実施の形態として説明した構成と同様に、撮像素子202の撮像面が対物光学系10の光軸Ax1と結像光学系20の光軸Ax2に対して垂直を維持するので、フォーカス面も同様に光軸Ax1および光軸Ax2に対して垂直となる。これにより、左右の視差画像のフォーカス面が同一となるメリットがある。このため、輻輳がついた状態でも、撮像部2Rと2Lによる左右の各取得画像において台形歪みが発生することが無くなる。したがって、後段での特別な画像処理を必要することなく、良好な視差画像を得ることができる。
<6.第4の実施の形態>
第4の実施の形態による立体画像撮像装置1−4について、図6(a)と図6(b)を参照して説明する。立体画像撮像装置1−4の構成は、図1に示した構成と基本的に同一である。結像光学系20Rのレンズの前側主点sRと、結像光学系20Lのレンズの前側主点sLとは、それぞれが対物光学系10の光軸Ax1からd/2の距離だけ離れた位置に配置されている。そして、結像光学系20Rの光軸Ax2Rと結像光学系20Lの光軸Ax2Lとが対物光学系10の光軸Ax1上で交差するように、結像光学系20Rと結像光学系20Lの向きを調整してある。結像光学系20Rの光軸Ax2Rと結像光学系20Lの光軸Ax2Lとは、対物光学系10の焦点Fより距離δだけ離れた点cで交差している。
第4の実施の形態による立体画像撮像装置1−4について、図6(a)と図6(b)を参照して説明する。立体画像撮像装置1−4の構成は、図1に示した構成と基本的に同一である。結像光学系20Rのレンズの前側主点sRと、結像光学系20Lのレンズの前側主点sLとは、それぞれが対物光学系10の光軸Ax1からd/2の距離だけ離れた位置に配置されている。そして、結像光学系20Rの光軸Ax2Rと結像光学系20Lの光軸Ax2Lとが対物光学系10の光軸Ax1上で交差するように、結像光学系20Rと結像光学系20Lの向きを調整してある。結像光学系20Rの光軸Ax2Rと結像光学系20Lの光軸Ax2Lとは、対物光学系10の焦点Fより距離δだけ離れた点cで交差している。
図6(a)および図6(b)においても、対物光学系10の焦点Fと結像光学系20のレンズの前側主点sR(sL)とを結ぶ線と、対物光学系10の光軸Ax1とのなす角をθとしている。また、結像光学系20の光軸Ax2と対物光学系10の光軸Ax1とのなす角は、θ′としてある。
立体画像撮像装置1−4によるフォーカス調整動作は、撮像部2の位置と姿勢とを制御することにより行う。具体的には、結像光学系20の前側主点sの位置が、結像光学系20の前側主点sと対物光学系10の焦点Fとを結ぶ線に沿って移動するように撮像部2を移動させる。その上で、結像光学系20の光軸Ax2が対物光学系10の光軸Ax1上の交点cで常に交差するように、撮像部2の姿勢を制御する。つまり、結像光学系20の光軸Ax2と対物光学系10の光軸Ax1とのなす角θ′が、前述した式1を満たす値となるように、撮像部2の向きを調整する。
角θ′=arctan(d/2(A−δ))…(式3)
角θ′=arctan(d/2(A−δ))…(式3)
図6(b)には、撮像部2の配置位置を空間像S′に近づく方向に図6(a)に示した位置から移動させた図を示してある。撮像部2全体を移動させることにより、撮像部2内の結像光学系20のレンズの前側主点sの位置が、結像光学系20の前側主点sと対物光学系10の焦点Fとを結ぶ実線で示した線に沿って、前側に移動している。このように撮像部2を移動させることにより、前述した“tanθ=d/2A”を一定に保ったままフォーカス調整を行うことができる。
“d/2”とは、前述したように、結像光学系20のレンズの前側主点sから対物光学系10の光軸Ax1に下ろした垂線の長さであり、“A”とは、垂線が対物光学系10の光軸Ax1と交わる交点xと対物光学系10の焦点Fとの間の距離である。撮像部2をこのように移動させることにより、実効IADedの長さを変化させることなくフォーカスの調整を行えるようになる。
さらに、図6(b)には、撮像部2Rと2Lの姿勢が、それぞれ図6(a)に示した状態よりも内側(対物光学系10の光軸Ax1側)に傾いた状態が示されている。このとき、撮像部2Rと2Lの姿勢は、結像光学系20の光軸Ax2と対物光学系10の光軸Ax1とのなす角θ′が上述した式1を満たす角度となるように調整されている。このようにして撮像部2の姿勢を制御することにより、輻輳点cの形成される位置を固定としたまま、フォーカス位置(フォーカス面fpの形成位置)のみを空間像S′上の任意の位置に変更することができる。つまり、第4の実施の形態による立体画像撮像装置1−4によれば、実効IADedの長さを変化させることなく、かつ、輻輳点cの位置を変えることなくフォーカス調整を行うことができる。
<7.第4の実施の形態の変形例>
なお、対物光学系10のレンズとして、広角レンズ等の焦点距離fが短いものを使用する場合には、結像光学系20のレンズの前側主点sの位置を、結像光学系20の前側主点sと輻輳点cとを結ぶ線に沿って移動させるように構成してもよい。図7(a)と図7(b)に、このように構成した立体画像撮像装置1−4αの例を示してある。立体画像撮像装置1−4αでは、撮像部2を、結像光学系20の前側主点sと対物光学系10の焦点Fとを結ぶ直線ではなく、結像光学系20の前側主点sと輻輳点cとを結ぶ線上を移動するように構成している。
なお、対物光学系10のレンズとして、広角レンズ等の焦点距離fが短いものを使用する場合には、結像光学系20のレンズの前側主点sの位置を、結像光学系20の前側主点sと輻輳点cとを結ぶ線に沿って移動させるように構成してもよい。図7(a)と図7(b)に、このように構成した立体画像撮像装置1−4αの例を示してある。立体画像撮像装置1−4αでは、撮像部2を、結像光学系20の前側主点sと対物光学系10の焦点Fとを結ぶ直線ではなく、結像光学系20の前側主点sと輻輳点cとを結ぶ線上を移動するように構成している。
撮像部2を、図7(a)に示した位置から、結像光学系20の前側主点sと輻輳点cとを結ぶ線に沿って前方に移動させた状態を示したものが、図7(b)である。このように、撮像部2を、結像光学系20の前側主点sと輻輳点cとを結ぶ線上を移動させてフォーカス調整を行うようにすることで、フォーカス調整動作に連動して輻輳点cの位置が移動してしまうことがなくなる。したがって、立体画像撮像装置1−4αでは、撮像部2の姿勢制御は行わずに、撮像部2の結像光学系20の前側主点sの位置を移動させるだけでフォーカス調整を行えるようになる。
ただし、撮像部2が結像光学系20の前側主点sと輻輳点cとを結ぶ線上を移動することで、距離Aは変化する。つまり、実効IADedの計算に使用される、(対物光学系10の後側主点から結像光学系20の前側主点sまでの距離L)−(対物光学系10の焦点距離f)の値も変化する。しかし、撮像部2を、結像光学系20の前側主点sと輻輳点cとを結ぶ線上を移動させることで、結像光学系20Rの前側主点sRと結像光学系20Lの前側主点sLとの間の距離dの変化も、距離Aの変化と比例したものになる。さらに、対物光学系10のレンズとして焦点距離fの短いものを使用することで、対物光学系10の焦点Fから輻輳点cまでの距離であるδの、距離Aに対する比率が非常に小さなものとなる。つまり、実効IADedの計算に使用される“|f/(L−f)|”の値が、無視できる程度に小さなものとなる。これにより、輻輳点cと結像光学系20の前側主点sとを結ぶ直線上を撮像部2が移動した場合にも、実効IADedは殆ど変化することがない。
第4の実施の形態の変形例による立体画像撮像装置1−4αによれば、撮像部2の姿勢を制御することなくフォーカス調整を行えるため、立体画像撮像装置1−4αの機構や制御を単純化することができる。これにより、立体画像撮像装置1−4αのコストを低減することができるという効果が得られる。
<8.第5の実施の形態>
次に、図8(a)、図8(b)を参照して、第5の実施の形態による立体画像撮像装置1−5の構成および動作について説明する。立体画像撮像装置1−5を構成する各部の配置は、第4の実施の形態として図6を参照して説明したものとほぼ同一である。第4の実施の形態による立体画像撮像装置1−4と異なる点は、結像光学系20のレンズと撮像素子202とを別々に制御することによりフォーカスの調整を行うようにした点である。
次に、図8(a)、図8(b)を参照して、第5の実施の形態による立体画像撮像装置1−5の構成および動作について説明する。立体画像撮像装置1−5を構成する各部の配置は、第4の実施の形態として図6を参照して説明したものとほぼ同一である。第4の実施の形態による立体画像撮像装置1−4と異なる点は、結像光学系20のレンズと撮像素子202とを別々に制御することによりフォーカスの調整を行うようにした点である。
図8(a)は、撮像部2の結像光学系20の撮像素子202に対する位置が、遠景にフォーカスが合うような位置に調整された状態を示した図である。図8(b)は、遠景にフォーカスが合った状態から、近景にフォーカスが合うようにフォーカス調整を行った状態を示した図である。図8(b)に示すように、結像光学系20のレンズの前側主点sの位置を撮像素子202から離れる方向に移動させることで、フォーカス面fpが後方に移動し、これによって近景にフォーカスが調整される。結像光学系20のレンズの前側主点sの移動を、結像光学系20の前側主点sと対物光学系10の焦点Fとを結ぶ実線で示した線に沿って行うことで、実効IADedを変化させることなくフォーカス調整を行うことができる。
ところで、結像光学系20の前側主点sの位置を撮像素子202から離れる方向に移動するということは、距離Aが短くなることを意味する。第4の実施の形態による立体画像撮像装置1−4は、距離Aの変化に合わせて撮像部2に姿勢も制御することにより、輻輳点(交点c)の位置は変えずにフォーカス調整を行えるようにしたものである。これに対して、本実施の形態による立体画像撮像装置1−5では、距離Aの変化に合わせて、撮像素子202の中心位置を対物光学系10の光軸Ax1から乖離する方向にシフトすることにより、同様の制御を行うものである。すなわち、結像光学系20の光軸Ax2と対物光学系10の光軸Ax1とのなす角θ′が、前述した式1を満たす値となるように、撮像素子202の配置位置を調整する。
角θ′=arctan(d/2(A−δ))…(式3)
角θ′=arctan(d/2(A−δ))…(式3)
このような制御を行うことによっても、実効IADedを変化させずに、かつ輻輳点cの位置の制御とは独立してフォーカス位置の調整も行えるようになる。
なお、本開示が適用される立体画像撮像装置が手ぶれ補正機能を有する場合等には、結像光学系20のレンズの前側主点sの移動を、結像光学系202の後側主点と、撮像素子202による読み出し範囲の中心とを結ぶ線に沿って行うようにすればよい。
<9.第5の実施の形態の変形例>
なお、結像光学系20として、インナーフォーカス方式のレンズやリアフォーカス方式のレンズ等、フォーカス調整によって前側主点sの位置が殆ど変化しないレンズを採用することも可能である。この場合は、フォーカスの調整を行っても距離Aは変化しないため、撮像部2の姿勢制御や撮像素子202の位置制御等の、輻輳点cの位置を一定に保つための制御を行う必要がなくなる。したがって、図9(a)および図9(b)に示すように、前群以外のレンズであるフォーカシングレンズ205を結像光学系20の光軸Ax2に沿って前後に移動させることで、実効IADedを変化させずにかつ輻輳点cの位置とは異なる位置にフォーカスの位置を調整することができる。なお、同様の構成を、結像光学系20に可変焦点光学素子等を用いることによっても実現することができる。
なお、結像光学系20として、インナーフォーカス方式のレンズやリアフォーカス方式のレンズ等、フォーカス調整によって前側主点sの位置が殆ど変化しないレンズを採用することも可能である。この場合は、フォーカスの調整を行っても距離Aは変化しないため、撮像部2の姿勢制御や撮像素子202の位置制御等の、輻輳点cの位置を一定に保つための制御を行う必要がなくなる。したがって、図9(a)および図9(b)に示すように、前群以外のレンズであるフォーカシングレンズ205を結像光学系20の光軸Ax2に沿って前後に移動させることで、実効IADedを変化させずにかつ輻輳点cの位置とは異なる位置にフォーカスの位置を調整することができる。なお、同様の構成を、結像光学系20に可変焦点光学素子等を用いることによっても実現することができる。
<10.第1〜第5の実施の形態の変形例>
なお、上述した第1〜第5の実施の形態では、結像光学系20R(20L)の前側主点sR(sL)の位置や撮像素子202R(202L)の位置等、撮像部2R(2L)を構成する各部を独立して移動させる例を挙げたが、これに限定されるものではない。撮像部2R(2L)全体を移動させることによってフォーカスの調整を行うようにしてもよい。この場合の撮像部2R(2L)の移動は、結像光学系20R(20L)の前側主点sR(sL)を通る、対物光学系10の光軸Ax1と平行な線上で行うようにする。
なお、上述した第1〜第5の実施の形態では、結像光学系20R(20L)の前側主点sR(sL)の位置や撮像素子202R(202L)の位置等、撮像部2R(2L)を構成する各部を独立して移動させる例を挙げたが、これに限定されるものではない。撮像部2R(2L)全体を移動させることによってフォーカスの調整を行うようにしてもよい。この場合の撮像部2R(2L)の移動は、結像光学系20R(20L)の前側主点sR(sL)を通る、対物光学系10の光軸Ax1と平行な線上で行うようにする。
また、上述した各実施の形態では、結像光学系20Rの光軸Ax2Rと結像光学系20Lの光軸Ax2Lとを、対物光学系10の光軸Ax1上で交差させる場合を例に挙げたが、これに限定されるものではない。図10に示すように、結像光学系20Rの光軸Ax2と結像光学系20Lの光軸Ax2Lとを、対物光学系10の光軸Ax1と平行な軸Ax3上で交差させるように立体画像撮像装置1′を構成してもよい。軸Ax3は、図10において長破線で示してある。この軸Ax3は、結像光学系20R(20L)の前側主点sR(sL)と対物光学系10の光軸Axとを含む平面上にあるものとする。
なお、対物光学系10の光軸Ax1と軸Ax3との間の距離であるΔは、結像光学系20Rの光軸Ax2と結像光学系20Lの光軸Ax2Lとの交点である輻輳点cを配置する位置(図10では上下方向)によって、その値が変化する。各結像光学系20の光軸Ax2が軸Ax3に平行になるように各結像光学系20を配置した場合には、各結像光学系20の後側主点と各撮像素子202の中心とを結ぶ各直線が軸Ax3上で交わった点が、輻輳点cとなる。
立体画像撮像装置1′をこのように構成した場合には、上述した各実施の形態で説明した各部の配置位置や移動の調整(フォーカス調整)を、軸Ax3に対して行うようにすればよい。具体的には、対物光学系10の焦点Fから軸Ax3上に降ろした垂線(第2の垂線)と軸Ax3とが交わる交点x′(第2の交点)と、各結像光学系20の前側主点sとを結ぶ線分の長さが互いに同じ値となるように、ペアとなる各結像光学系20および/または、各撮像素子202を連動させてフォーカスの調整を行う。
また、結像光学系20R(20L)の光軸Ax2R(Ax2L)と軸Ax3とのなす角度θ′を可変させてフォーカスの調整を行う場合には、角度θ′が、前述した下記の式を満たすように各撮像部2の姿勢の調整または、各結像光学系20の位置または各撮像素子202の位置を調整する。
角θ′=arctan(d/2(A−δ))…(式3)
なお、各結像光学系20の光軸Ax2が軸Ax3に平行になるように各結像光学系20を配置した場合には、角度θ′は、結像光学系20の前側主点sと撮像素子202の中心とを通る直線と、軸Ax3とがなす角度として示される。
角θ′=arctan(d/2(A−δ))…(式3)
なお、各結像光学系20の光軸Ax2が軸Ax3に平行になるように各結像光学系20を配置した場合には、角度θ′は、結像光学系20の前側主点sと撮像素子202の中心とを通る直線と、軸Ax3とがなす角度として示される。
上記式において、“d”はペアとなる各結像光学系20のレンズ間距離である。したがって、“d/2”は、結像光学系20R(20L)の前側主点sR(sL)から軸Ax3へ下ろした垂線(第3の垂線)の長さとなる。また、“A”は、第3の垂線と軸Ax3とが交わる交点x′′(第3の交点)と交点x′とを結ぶ線分の長さである。“δ”は、輻輳点cと交点x′とを結ぶ線分の長さである。
なお、図10では、軸Ax3を、結像光学系20R(20L)の前側主点sR(sL)と対物光学系10の光軸Axとを含む平面上に設けた例を挙げたが、これに限定されるものではない。つまり、結像光学系20R(20L)の前側主点sR(sL)とを含む平面と、軸Ax3と対物光学系10の光軸Ax1とを含む平面とが、同一とならないような位置に、軸Ax3を配置してもよい。すなわち、軸Ax3は、対物光学系10の光軸Ax1と平行となる位置であれば、光軸Ax1を中心とした360°のいずれの位置に配置してもよい。
図11には、結像光学系20R(20L)の前側主点sR(sL)とを含む三角形で示した平面p1と、対物光学系10の光軸Ax1と軸Ax3とを含む平面p2とが直交するような位置に、軸Ax3を配置した例を示してある。図11においては、撮像部2Rと2Lおよび対物光学系10を、筒状の形状で簡略的に示している。なお、図11に示す対物光学系10は、凸レンズで形成されているものとする。
図11では、対物光学系10の光軸Ax1に対して垂直方向で上の方向に距離Δだけ離れた位置に、軸Ax3を設定している。つまり、軸Ax3上に輻輳点(交点c)が形成されるように、結像光学系20Rと20Lとを配置している。このように配置した場合には、撮像部2Rに対応する実効瞳EpRおよび撮像部2Lに対応する実効瞳EpLは、対物光学系10の光軸Ax1に対して垂直方向の下方向にずれた位置に形成される。対物光学系10の光軸Ax1から距離Δ′だけ平面p2上を下方向にずれた位置に形成される軸を軸Ax4とすると、例えば撮像部2Rに対応する実効瞳EpRであれば、軸Ax4から右側の方向に距離ed′だけずれた位置に形成される。図11に示す例では、対物光学系10に凸レンズを使用した場合を想定しているため、各実効瞳Epが形成される位置は、軸Ax4を挟んで、実際の撮像部2Rと2Lの配置位置とは左右反対の位置となる。
また、上述した実施の形態では、撮像部2を左右の視差画像取得用に2台設けた例を挙げているが、これに限定されるものではない。3つ以上の複数の撮像部2を設ける構成に適用することも可能である。図12は、撮像部2を8個設けた例を挙げたものである。対物光学系10の光軸Ax1上に撮像部2−1を配置してあり、撮像部2−1を挟んで左右対称の位置に、撮像部2−2と2−3とを配置している。さらに、撮像部2−2と2−3の外側(光軸Ax1から離れる方向)にも、撮像部2−4と2−5を配置している。これらの各撮像部2の各結像光学系20の前側主点sは、すべて平面p3上に配置されている。また、撮像部2−1を挟んで上下対称の位置にも、撮像部2−6と2−7とを配置している。撮像部2−6と2−7におけるそれぞれの主点sは、同一の平面p4上に配置されているものとする。また、平面p3にも平面p4にも属さない位置(図面の左上の位置)にも、撮像部2−8を配置している。
これらの撮像部2−1〜2−8の配置(角度)は、その光軸Ax2あるいは、その前側主点sと撮像素子202の中心とを結ぶ線が、交点cで交わるような位置に調整されている。このように配置することにより、例えば撮像部2−2に対応する実効瞳Ep−2は、対物光学系10の光軸Ax1から右斜め下の方向に距離ed′だけずれた位置に形成される。
複数の撮像部2をこのように配置した場合には、フォーカス調整を行う際は、撮像部2−2と2−3、撮像部2−4と2−5、撮像部2−6と2−7を、それぞれペアとして連動して制御させればよい。
また、上述した各実施の形態では、対物光学系10の光軸Ax1または、軸Ax3を挟んで対称の位置にある撮像部2同士をペアとして、各撮像部2内の各結像光学系20および/または、それに対応する各撮像素子202を連動して制御する場合を例に挙げた。しかし、本開示を、これらを連動せずに制御する形態に適用してもよい。ただしこの場合も、上述したような、垂線d/2と線分Aの長さの比が一定となるようにフォーカス調整を行う必要がある。この制御を行うことにより、各撮像部2に対応する各実効瞳Epの形成位置が、フォーカスの調整に伴って変化してしまうことがなくなる。
なお、本開示の立体画像撮像装置は、以下のような構成も取ることができる。
(1)被写体を実像または虚像として形成する機能を有する対物光学系と、
複数の独立した光学系により、前記対物光学系の異なる経路から出射された複数の被写体光束を視差画像としてそれぞれ改めて結像させる複数の結像光学系と、
前記複数の結像光学系に対応して設けられ、前記複数の結像光学系により結像された視差画像を画像信号に変換する複数の撮像素子と、
前記複数の結像光学系の各前側主点から前記対物光学系の光軸へ垂線を下ろした際の前記垂線の長さと、前記垂線と前記対物光学系の光軸とが交わる交点と前記対物光学系の焦点とを結ぶ線分の長さとの比が一定となるように、前記各結像光学系の前側主点を配置または移動させる制御を行う制御部とを備えた
立体画像撮像装置。
(2)前記制御部は、前記対物光学系の光軸を挟んで対象の位置に配置されたペアとなる各結像光学系間において、前記対物光学系の焦点から前記各結像光学系の前側主点までを結ぶ線分の長さが同じ値となるように、前記ペアとなる結像光学系および/または、前記ペアとなる結像光学系に対応して設けられた各撮像素子を連動させてフォーカスの調整を行う(1)に記載の立体画像撮像装置。
(3)前記制御部は、前記フォーカスの調整において、前記各結像光学系のフォーカス面を、前記結像光学系から有限の距離の範囲内で移動させる(1)または(2)に記載の立体画像撮像装置。
(4)前記制御部は、前記各結像光学系の前側主点の位置に対する前記撮像素子の相対的な位置を、前記撮像素子を、前記各結像光学系の各光軸上または前記各結像光学系の後側主点と前記各撮像素子の中心とを結ぶ各直線上を移動させることによって変化させる(1)〜(3)のいずれかに記載の立体画像撮像装置。
(5)前記各結像光学系は、その光軸が前記対物光学系の光軸と並行になるように配置され、前記各撮像素子は、その撮像面が前記対物光学系の光軸と垂直となるように配置され、
前記制御部は、前記各結像光学系の後側主点と前記各撮像素子の中心とを結ぶ直線上を前記各撮像素子を同一の方向に移動させることで前記フォーカスの調整を行う(1)〜(3)のいずれかに記載の立体画像撮像装置。
(6)前記各結像光学系のレンズの一つとして凹レンズを使用し、
前記制御部は、前記凹レンズを前記対物光学系の光軸に対して垂直方向に移動させることにより当該立体画像撮像装置の輻輳角を可変させ、前記各撮像素子を前記各結像光学系の光軸上の同一の方向に移動させることで前記フォーカスの調整を行う(1)〜(3)のいずれかに記載の立体画像撮像装置。
(7)前記制御部は、前記制御部は、前記ペアとなる各結像光学系のレンズ間距離をdとし、前記垂線の長さまたは、前記複数の結像光学系の各前側主点から前記軸へ下ろした垂線である第3の垂線の長さをd/2とし、前記垂線と前記対物光学系の光軸とが交わる交点と前記対物光学系の焦点とを結ぶ線分の長さまたは、前記第3の垂線と前記軸とが交わる交点である第3の交点と前記第2の交点とを結ぶ線分の長さをAとし、前記各結像光学系の各光軸が交わった点あるいは、前記各結像光学系の後側主点と前記各撮像素子の中心とを結ぶ各直線とが交わった点である輻輳点と、前記対物光学系の焦点または前記第2の交点とを結ぶ線分の長さをδとした場合に、前記各結像光学系の各光軸と前記対物光学系の光軸または前記軸とのなす角度または、前記各結像光学系の後側主点と前記各撮像素子の中心とを結ぶ直線と、前記対物光学系の光軸または前記軸とのなす角度である角θ′が以下の式を満たすように、前記各結像光学系と前記各撮像素子とを含む各撮像部の姿勢の調整または、前記各結像光学系の調整および/または前記各撮像素子の位置の移動を行うことによりフォーカスを調整する
角θ′=arctan(d/2(A−δ))
(1)〜(3)のいずれかに記載の立体画像撮像装置。
(8)前記制御部は、前記各結像光学系のレンズを、前記各結像光学系の前側主点と前記対物光学系の焦点とを結ぶ直線上で移動させ、前記各撮像素子の位置を、前記各結像光学系のレンズが前記対物光学系の焦点に近づくにつれて前記対物光学系の光軸から乖離する方向に移動させることにより前記フォーカスの調整を行う(7)に記載の立体画像撮像装置。
(9)前記各結像光学系として、インナーフォーカス方式またはリアフォーカス方式のレンズを使用し、
前記制御部は、前記結像光学系のレンズ位置を調整することによりフォーカスの調整を行う(7)または(8)記載の立体画像撮像装置。
(1)被写体を実像または虚像として形成する機能を有する対物光学系と、
複数の独立した光学系により、前記対物光学系の異なる経路から出射された複数の被写体光束を視差画像としてそれぞれ改めて結像させる複数の結像光学系と、
前記複数の結像光学系に対応して設けられ、前記複数の結像光学系により結像された視差画像を画像信号に変換する複数の撮像素子と、
前記複数の結像光学系の各前側主点から前記対物光学系の光軸へ垂線を下ろした際の前記垂線の長さと、前記垂線と前記対物光学系の光軸とが交わる交点と前記対物光学系の焦点とを結ぶ線分の長さとの比が一定となるように、前記各結像光学系の前側主点を配置または移動させる制御を行う制御部とを備えた
立体画像撮像装置。
(2)前記制御部は、前記対物光学系の光軸を挟んで対象の位置に配置されたペアとなる各結像光学系間において、前記対物光学系の焦点から前記各結像光学系の前側主点までを結ぶ線分の長さが同じ値となるように、前記ペアとなる結像光学系および/または、前記ペアとなる結像光学系に対応して設けられた各撮像素子を連動させてフォーカスの調整を行う(1)に記載の立体画像撮像装置。
(3)前記制御部は、前記フォーカスの調整において、前記各結像光学系のフォーカス面を、前記結像光学系から有限の距離の範囲内で移動させる(1)または(2)に記載の立体画像撮像装置。
(4)前記制御部は、前記各結像光学系の前側主点の位置に対する前記撮像素子の相対的な位置を、前記撮像素子を、前記各結像光学系の各光軸上または前記各結像光学系の後側主点と前記各撮像素子の中心とを結ぶ各直線上を移動させることによって変化させる(1)〜(3)のいずれかに記載の立体画像撮像装置。
(5)前記各結像光学系は、その光軸が前記対物光学系の光軸と並行になるように配置され、前記各撮像素子は、その撮像面が前記対物光学系の光軸と垂直となるように配置され、
前記制御部は、前記各結像光学系の後側主点と前記各撮像素子の中心とを結ぶ直線上を前記各撮像素子を同一の方向に移動させることで前記フォーカスの調整を行う(1)〜(3)のいずれかに記載の立体画像撮像装置。
(6)前記各結像光学系のレンズの一つとして凹レンズを使用し、
前記制御部は、前記凹レンズを前記対物光学系の光軸に対して垂直方向に移動させることにより当該立体画像撮像装置の輻輳角を可変させ、前記各撮像素子を前記各結像光学系の光軸上の同一の方向に移動させることで前記フォーカスの調整を行う(1)〜(3)のいずれかに記載の立体画像撮像装置。
(7)前記制御部は、前記制御部は、前記ペアとなる各結像光学系のレンズ間距離をdとし、前記垂線の長さまたは、前記複数の結像光学系の各前側主点から前記軸へ下ろした垂線である第3の垂線の長さをd/2とし、前記垂線と前記対物光学系の光軸とが交わる交点と前記対物光学系の焦点とを結ぶ線分の長さまたは、前記第3の垂線と前記軸とが交わる交点である第3の交点と前記第2の交点とを結ぶ線分の長さをAとし、前記各結像光学系の各光軸が交わった点あるいは、前記各結像光学系の後側主点と前記各撮像素子の中心とを結ぶ各直線とが交わった点である輻輳点と、前記対物光学系の焦点または前記第2の交点とを結ぶ線分の長さをδとした場合に、前記各結像光学系の各光軸と前記対物光学系の光軸または前記軸とのなす角度または、前記各結像光学系の後側主点と前記各撮像素子の中心とを結ぶ直線と、前記対物光学系の光軸または前記軸とのなす角度である角θ′が以下の式を満たすように、前記各結像光学系と前記各撮像素子とを含む各撮像部の姿勢の調整または、前記各結像光学系の調整および/または前記各撮像素子の位置の移動を行うことによりフォーカスを調整する
角θ′=arctan(d/2(A−δ))
(1)〜(3)のいずれかに記載の立体画像撮像装置。
(8)前記制御部は、前記各結像光学系のレンズを、前記各結像光学系の前側主点と前記対物光学系の焦点とを結ぶ直線上で移動させ、前記各撮像素子の位置を、前記各結像光学系のレンズが前記対物光学系の焦点に近づくにつれて前記対物光学系の光軸から乖離する方向に移動させることにより前記フォーカスの調整を行う(7)に記載の立体画像撮像装置。
(9)前記各結像光学系として、インナーフォーカス方式またはリアフォーカス方式のレンズを使用し、
前記制御部は、前記結像光学系のレンズ位置を調整することによりフォーカスの調整を行う(7)または(8)記載の立体画像撮像装置。
1,1−1,1−2,1−3,1−4,1−5,1′…立体画像撮像装置、2,2L,2R…撮像部、5…制御部、10…対物光学系、20,20L,20R…結像光学系、202,202L,202R…撮像素子、204,204L,204R…輻輳角可変レンズ、205…フォーカシングレンズ、Ax1,Ax2,Ax2L,Ax2R…光軸、Ax3…軸、d…IAD、ed…実効IAD、f…対物光学系焦点距離、F…対物光学系焦点、r…対物光学系後側主点、vr…輻輳点可変範囲、x,x′,x′′…交点
Claims (9)
- 被写体を実像または虚像として形成する機能を有する対物光学系と、
複数の独立した光学系により、前記対物光学系の異なる経路から出射された複数の被写体光束を視差画像としてそれぞれ改めて結像させる複数の結像光学系と、
前記複数の結像光学系に対応して設けられ、前記複数の結像光学系により結像された視差画像を画像信号に変換する複数の撮像素子と、
前記複数の結像光学系の各前側主点から前記対物光学系の光軸へ垂線を下ろした際の前記垂線の長さと、前記垂線と前記対物光学系の光軸とが交わる交点と前記対物光学系の焦点とを結ぶ線分の長さとの比が一定となるように、前記各結像光学系の前側主点を配置または移動させる制御を行う制御部とを備えた
立体画像撮像装置。 - 前記制御部は、前記対物光学系の光軸を挟んで対称の位置または、前記各結像光学系の各前側主点と前記対物光学系の光軸とを含む平面上にある、前記対物光学系の光軸に平行であり、かつ前記対物光学系の光軸から所定の距離だけ離れた位置にある線を軸とした場合の、前記軸を挟んで対称な位置に配置されたペアとなる各結像光学系間において、前記対物光学系の焦点と前記各結像光学系の前側主点とを結ぶ線分の長さまたは、前記対物光学系の焦点から前記軸上に降ろした第2の垂線と前記軸とが交わる交点である第2の交点と前記各結像光学系の前記前側主点とを結ぶ線分の長さが互いに同じ値となるように、前記ペアとなる各結像光学系および/または、前記ペアとなる各結像光学系に対応して設けられた各撮像素子を連動させてフォーカスの調整を行う
請求項1記載の立体画像撮像装置。 - 前記制御部は、前記フォーカスの調整において、前記各結像光学系のフォーカス面を、前記結像光学系から有限の距離の範囲内で移動させる
請求項2記載の立体画像撮像装置。 - 前記制御部は、前記各結像光学系の前側主点の位置に対する前記撮像素子の相対的な位置を、前記撮像素子を、前記各結像光学系の各光軸上または前記各結像光学系の後側主点と前記各撮像素子の中心とを結ぶ各直線上を移動させることによって変化させる
請求項3記載の立体画像撮像装置。 - 前記各結像光学系は、その光軸が前記対物光学系の光軸と並行になるように配置され、前記各撮像素子は、その撮像面が前記対物光学系の光軸と垂直となるように配置され、
前記制御部は、前記各結像光学系の後側主点と前記各撮像素子の中心とを結ぶ直線上を前記各撮像素子を同一の方向に移動させることで前記フォーカスの調整を行う
請求項3記載の立体画像撮像装置。 - 前記各結像光学系のレンズの一つとして凹レンズを使用し、
前記制御部は、前記凹レンズを前記対物光学系の光軸に対して垂直方向に移動させることにより当該立体画像撮像装置の輻輳角を可変させ、前記各撮像素子を前記各結像光学系の光軸上の同一の方向に移動させることで前記フォーカスの調整を行う
請求項3記載の立体画像撮像装置。 - 前記制御部は、前記ペアとなる各結像光学系のレンズ間距離をdとし、前記垂線の長さまたは、前記複数の結像光学系の各前側主点から前記軸へ下ろした垂線である第3の垂線の長さをd/2とし、前記垂線と前記対物光学系の光軸とが交わる交点と前記対物光学系の焦点とを結ぶ線分の長さまたは、前記第3の垂線と前記軸とが交わる交点である第3の交点と前記第2の交点とを結ぶ線分の長さをAとし、前記各結像光学系の各光軸が交わった点あるいは、前記各結像光学系の後側主点と前記各撮像素子の中心とを結ぶ各直線とが交わった点である輻輳点と、前記対物光学系の焦点または前記第2の交点とを結ぶ線分の長さをδとした場合に、前記各結像光学系の各光軸と前記対物光学系の光軸または前記軸とのなす角度または、前記各結像光学系の後側主点と前記各撮像素子の中心とを結ぶ直線と、前記対物光学系の光軸または前記軸とのなす角度である角θ′が以下の式を満たすように、前記各結像光学系と前記各撮像素子とを含む各撮像部の姿勢の調整または、前記各結像光学系の調整および/または前記各撮像素子の位置の移動を行うことによりフォーカスを調整する
角θ′=arctan(d/2(A−δ))
請求項3記載の立体画像撮像装置。 - 前記制御部は、前記各結像光学系のレンズを、前記各結像光学系の前側主点と前記対物光学系の焦点とを結ぶ直線上で移動させ、前記各撮像素子の位置を、前記各結像光学系のレンズが前記対物光学系の焦点に近づくにつれて前記対物光学系の光軸から乖離する方向に移動させることにより前記フォーカスの調整を行う
請求項7記載の立体画像撮像装置。 - 前記各結像光学系として、インナーフォーカス方式またはリアフォーカス方式のレンズを使用し、
前記制御部は、前記結像光学系のレンズ位置を調整することによりフォーカスの調整を行う
請求項7記載の立体画像撮像装置。
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