JP2012162414A - ガラス微粒子堆積体の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】原料ガスの液化を確実に防止し、設備へのダメージを抑えるとともに、高品質なガラス微粒子堆積体を製造することが可能なガラス微粒子堆積体の製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】原料液を蒸発により気化させて原料ガスを生成し、原料ガスと流量の制御された酸素、水素をバーナ15aに供給し、火炎加水分解反応によりガラス微粒子を生成させる直送式の原料供給装置11を用いるガラス微粒子堆積体23の製造方法であって、バーナ15aの上流側で、原料ガスと、酸素、水素、またはシールガスとして使用する不活性ガスの少なくとも1種のガスを混合し、原料ガスと混合したガスとの濃度比を混合ガス濃度計31により監視して原料ガスの濃度変化を検知し、原料ガスの供給量が一定となるように制御する。
【選択図】図1
【解決手段】原料液を蒸発により気化させて原料ガスを生成し、原料ガスと流量の制御された酸素、水素をバーナ15aに供給し、火炎加水分解反応によりガラス微粒子を生成させる直送式の原料供給装置11を用いるガラス微粒子堆積体23の製造方法であって、バーナ15aの上流側で、原料ガスと、酸素、水素、またはシールガスとして使用する不活性ガスの少なくとも1種のガスを混合し、原料ガスと混合したガスとの濃度比を混合ガス濃度計31により監視して原料ガスの濃度変化を検知し、原料ガスの供給量が一定となるように制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ガラス原料を気化させた原料ガスからガラス微粒子を生成して堆積させ、ガラス微粒子堆積体を製造する製造方法及び製造装置に関する。
原料ガスから生成したガラス微粒子を堆積させてガラス微粒子堆積体を製造する製造装置として、原料液を気化させて原料ガスを形成し、その原料ガスを流量コントローラ(MFC)によって定量的に反応部側に送り込む、いわゆる直送式の供給装置を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような直送式の供給装置を用いてガラス微粒子堆積体を製造する際に、供給配管の長手方向の複数箇所に温度測定手段を設けて温度を測定し、いずれかの測定点の温度が保温許容範囲の最低温度となったときに、供給配管の加熱保温手段の加熱保温力を増加させ、いずれかの測定点の温度が保温許容範囲の最高温度となったときに加熱保温手段の加熱保温力を低下させるように加熱保温手段を制御し、供給配管内の原料ガスの温度を精密に制御することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、原料ガスの濃度と流量を測定し、濃度と流量の積が一定になるように原料供給系のフィードバック制御を行うことも知られている(例えば、特許文献3参照)。
一般に、ガラス微粒子堆積体の合成で使用するガラス原料は、四塩化ケイ素(SiCl4)や四塩化ゲルマニウム(GeCl4)等であり、標準状態下での沸点はそれぞれ57.6℃、84℃と常温より高く、それ以上の高圧雰囲気で使用する場合は更に沸点が高温となる。
上記特許文献1に記載の直送式の原料供給方式では、100%の原料(SiCl4,GeCl4)のガスが供給配管を通るため、原料ガスの流量制御のみでガラス原料供給量を高精度に制御することが可能である、という利点があるが、上記の沸点温度以上に保つ必要がある。つまり、原料供給配管内の温度は全てその箇所の配管内圧における原料の沸点以上の温度に保たれていなくてはならない。配管部で原料ガスの沸点以下となる箇所が存在すると、その部分において原料ガスが液化や固化するといった凝縮現象が生じ、原料ガスが液化や固化したまま運転を続けると、設備が深刻なダメージを負う場合がある他、原料ガスの供給が不安定化して製品特性も不安定となってしまう。
また、連続的に原料ガスを供給してガラス微粒子堆積体を合成する装置において、軽微な原料ガスの液化が瞬間的に発生する場合もある。このような原料ガスの凝縮現象に対して、特許文献2のような配管の保温手段を設けたとしても、配管全長に渡りガラス微粒子堆積体製造時にこの条件が満たされていることを確認するのは難しく、原料ガスの凝縮現象の発生の有無を精度良く監視して適切な保温条件を決定するのは極めて困難であった。
なお、特許文献3のようなAr等をキャリアガスとして原料ガスを運搬するバブリング方式では、キャリアガスにより運ばれる原料ガスの濃度はバブラタンクの気圧、温度により決定され、バブラタンクが1atm、40℃の場合、GeCl4原料ガスの分圧は約220hPaである。配管内圧も同じ1atmであれば、配管温度はバブラタンク温度の40℃以上に保たれていれば原料が液化することは無い。したがって、直送式で必要な保温条件(84℃以上)に比べると、保温条件の達成が容易である。しかし、バブリング方式の原料供給装置で高精度な原料ガスの供給を実現する為には、特許文献3のように、原料ガスの濃度と流量の両方を測定し、原料供給系にフィードバックを行う複雑な制御機構が必要となる。このような制御を行った場合でも、原料供給系へのフィードバックが掛かるまでの時間差により、原料供給量を必ずしも所望の精度で供給できるとは限らない。
本発明の目的は、原料ガスの液化を確実に防止し、設備へのダメージを抑えるとともに、高品質なガラス微粒子堆積体を製造することが可能なガラス微粒子堆積体の製造方法及び製造装置を提供することにある。
上記課題を解決することのできる本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法は、原料液を蒸発により気化させて原料ガスを生成し、前記原料ガスと流量の制御された酸素、水素を合成部に供給し、火炎加水分解反応によりガラス微粒子を生成させる直送式の原料供給装置を用いるガラス微粒子堆積体の製造方法であって、
前記合成部の上流側で、前記原料ガスと、酸素、水素、またはシールガスとして使用する不活性ガスの少なくとも1種のガスを混合し、前記原料ガスと混合したガスとの濃度比を監視して原料ガスの濃度変化を検知し、前記原料ガスの供給量が一定となるように制御することを特徴とする。
前記合成部の上流側で、前記原料ガスと、酸素、水素、またはシールガスとして使用する不活性ガスの少なくとも1種のガスを混合し、前記原料ガスと混合したガスとの濃度比を監視して原料ガスの濃度変化を検知し、前記原料ガスの供給量が一定となるように制御することを特徴とする。
本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法において、原料ガスの濃度変化を検知したときに、前記供給管内における原料ガスの温度低下箇所の上流側の加熱を強化することが好ましい。
本発明のガラス微粒子堆積体の製造装置は、原料液を蒸発により気化させて原料ガスを生成し、前記原料ガスと流量の制御された酸素、水素を合成部に供給し、火炎加水分解反応によりガラス微粒子を生成させる直送式の原料供給装置を備えたガラス微粒子堆積体の製造装置であって、
前記合成部の上流側で、前記原料ガスと、酸素、水素、またはシールガスとして使用する不活性ガスの少なくとも1種のガスを混合し、前記原料ガスと混合したガスとの濃度比を監視して原料ガスの濃度変化を検知する混合ガス濃度計が設けられていることを特徴とする。
前記合成部の上流側で、前記原料ガスと、酸素、水素、またはシールガスとして使用する不活性ガスの少なくとも1種のガスを混合し、前記原料ガスと混合したガスとの濃度比を監視して原料ガスの濃度変化を検知する混合ガス濃度計が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、濃度変化の検知結果に基づいて配管温度を液化しない温度に再調整することができるので、原料ガスの凝縮による液化や固化を防止することができ、原料ガスの液化や固化による設備へのダメージをなくすことができる。また、原料ガスの供給を安定化してガラス微粒子堆積体の製品特性の安定化を図り、品質を高めることができる。
以下、本発明に係るガラス微粒子堆積体の製造方法及び製造装置の実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るガラス微粒子堆積体の製造装置10は、原料供給装置11を備えている。この原料供給装置11は原料タンク12を備えており、この原料タンク12には、タンク本体13内に、液状の四塩化ケイ素(SiCl4)や四塩化ゲルマニウム(GeCl4)等の液体ガラス原料Lが密閉状態で貯留されている。
図1に示すように、本実施形態に係るガラス微粒子堆積体の製造装置10は、原料供給装置11を備えている。この原料供給装置11は原料タンク12を備えており、この原料タンク12には、タンク本体13内に、液状の四塩化ケイ素(SiCl4)や四塩化ゲルマニウム(GeCl4)等の液体ガラス原料Lが密閉状態で貯留されている。
原料タンク12は、そのタンク本体13の周囲に、加熱用ヒータ14が設けられており、この加熱用ヒータ14によってタンク本体13内の液体ガラス原料Lが加熱される。原料タンク12には、タンク本体13の上部に、原料ガス供給管(供給管)15の一端が接続されている。この原料ガス供給管15は、その他端が反応容器21に導かれている。そして、この原料タンク12内で液体ガラス原料Lが加熱されると、液体ガラス原料Lが原料タンク12内で蒸発することにより気化して原料ガスとなり、この原料ガスが原料ガス供給管15を通り、反応容器21へ導かれる。
この原料ガス供給管15には、上流側から原料タンク12、助燃ガス供給管16が接続されてバーナ15aへと接続され、バーナ15aにはまた、燃焼ガス供給管17及びシールガス供給管18が接続されている。助燃ガス供給管16からは助燃ガスである酸素(O2)が送り込まれ、燃焼ガス供給管17からは燃焼ガスである水素(H2)が送り込まれ、シールガス供給管18からはシールガスであるアルゴン(Ar)又は窒素(N2)などの不活性ガスが送り込まれる。これにより、原料タンク12から原料ガス供給管15内へ送り込まれた原料ガスには、助燃ガスが混合され、バーナ15aで燃焼ガス及びシールガスが混合され、反応容器21へ導かれる。
なお、これらのガスを混合する順番は特に限定されるものではなく、先に原料ガスと燃焼ガス、またはシールガスを混合しても良い。また、これらのガスは、バーナの一つのポートに全て入れることとしても良いし、多重管バーナの個々のポートに、各々必要なガスを選択して入れるようにすることとしても良い。
なお、これらのガスを混合する順番は特に限定されるものではなく、先に原料ガスと燃焼ガス、またはシールガスを混合しても良い。また、これらのガスは、バーナの一つのポートに全て入れることとしても良いし、多重管バーナの個々のポートに、各々必要なガスを選択して入れるようにすることとしても良い。
反応容器21では、原料ガス供給管15の端部がバーナ(合成部)15aとされており、このバーナ15aから噴出される原料ガスを含む火炎が軸回りに回転する出発材22に吹き付けられる。これにより、出発材22には、火炎加水分解反応により生じたガラス微粒子が堆積され、ガラス微粒子堆積体23が形成される。
また、原料ガス供給管15、助燃ガス供給管16、燃焼ガス供給管17及びシールガス供給管18には、それぞれ流量コントローラ(MFC)24,25,26,27が設けられており、これらの流量コントローラ24,25,26,27によって原料ガス、助燃ガス、燃焼ガス、シールガスの流量がコントロールされる。
原料ガス供給管15には、助燃ガス供給管16が接続された合流点Aとバーナ15aとの間に、混合ガスの濃度を監視する混合ガス濃度計31が設けられている。この混合ガス濃度計31は、超音波式2種混合ガス濃度計であり、原料ガス供給管15の流路を挟んだ対向位置に配置された超音波送信器と超音波受信器とを有している。この混合ガス濃度計31では、超音波送信器から発信された超音波を超音波受信器で受信することにより、超音波送信器から発信された超音波がガス中を通過して、超音波受信器に到達する時間を計測してガス濃度によって変化する音速を求め、その求めた音速に基づいて、ガスの濃度を測定して濃度変化を検知する。なお、濃度計は超音波式に限らず、赤外線吸収法や質量分析法その他の濃度計を用いても良い。
このような濃度比を測定する濃度計を用いた場合、原料ガスの流量変化が微量であっても濃度比の変化量は大きくなるため、瞬時の濃度変化を検知することができる。
このような濃度比を測定する濃度計を用いた場合、原料ガスの流量変化が微量であっても濃度比の変化量は大きくなるため、瞬時の濃度変化を検知することができる。
また、原料ガス供給管15には、長手方向に沿って複数の温度計及びヒータが設けられている。これにより、原料ガス供給管15は、その長手方向の複数箇所で配管内の温度を測定することができ、また、長手方向の所定の位置で、個々に加熱することができるようになっている。
上記構成の製造装置10でガラス微粒子堆積体23を製造するには、原料タンク12内で液体ガラス原料Lを加熱し、液体ガラス原料Lを原料タンク12内でガス化させて原料ガスとし、この原料ガスを原料ガス供給管15へ送り込む。さらに、この原料ガス供給管15に、助燃ガス供給管16から助燃ガスである酸素(O2)を送り込んで混合させ、バーナ15aで、燃焼ガス供給管17から燃焼ガスである水素(H2)と、シールガス供給管18からシールガスであるアルゴン(Ar)又は窒素(N2)などの不活性ガスを送り込んで混合させる。なお、ガスを混合させる順番はこの限りで無く、先に燃焼ガスまたはシールガスと混合してからバーナ15aで残りのガスと混合しても良い。
そして、反応容器21において、原料ガス供給管15の端部となるバーナ15aで火炎を形成して出発材22に吹き付け、出発材22に火炎加水分解反応により生じたガラス微粒子を堆積させる。
ところで、ガラス微粒子堆積体23の合成で使用するガラス原料である四塩化ケイ素(SiCl4)や四塩化ゲルマニウム(GeCl4)等は、標準状態下での沸点が、それぞれ57.6℃、84℃と常温より高く、それ以上の高圧雰囲気で使用する場合は更に沸点が高温となる。このようなガラス原料を用いてガラス微粒子堆積体23を製造する場合、原料タンク12以後の原料ガス供給管15で原料ガスの沸点以下となる箇所が存在すると、その部分において原料ガスが液化や固化することがある。
例えば、ガラス原料として四塩化ゲルマニウム(GeCl4)を用いてガラス微粒子堆積体23を製造する場合、原料ガスの液化が生じていない状態における原料ガス供給管15内における混合ガス濃度計31の値(濃度比(GeCl4/O2))及び原料ガス供給管15の配管温度(℃)は、図2に示すように、本来ほぼ一定で推移する。
しかし、ガラス微粒子堆積体23を製造している途中に配管内で原料ガスに液化が発生すると、図3に示すように、本来ほぼ一定で推移する混合ガス濃度計31の値(濃度比(GeCl4/O2))が瞬間的に大きくなる現象が生じる。また、原料ガスの液化発生箇所の近傍では、原料ガスの液化に起因したガス濃度の瞬間的な変位が発生すると同時に、配管温度が下がることも確認できる。
このように、原料ガスに液化が発生する際にガス濃度の変動が生じる理由は、配管内面の温度の低い箇所で成長した液滴が、原料ガスのガス流に押し出されて配管内面を移動し、配管内面の温度の十分高い所まで移動して瞬間的に蒸発してガス濃度が一時的に上昇するためである。また、原料ガスの液化発生箇所近傍で配管温度が下がる理由は、液滴が瞬間的に蒸発した際の蒸発熱により、液化発生箇所近傍の配管温度が一時的に低下するためである。このような温度低下が生じるため、液化発生箇所を特定することは容易である。
本実施形態では、混合ガス濃度計31で測定された原料ガスと助燃ガスとの混合ガスにおける濃度比(GeCl4/O2)をオンラインで監視する。このように濃度比を監視することにより瞬時の濃度変化を検知することができ、原料ガス供給管15内における原料ガスの濃度の乱れである濃度変化を検知し、原料ガス供給管15の保温条件において原料ガスの凝縮発生を検知する。
なお、本実施形態における混合ガス濃度計31では、濃度比を測定する必要があるため、2種類以上のガスを混合した状態で濃度比を測定する必要があり、原料ガスのみの状態では濃度を測定することができない。
なお、本実施形態における混合ガス濃度計31では、濃度比を測定する必要があるため、2種類以上のガスを混合した状態で濃度比を測定する必要があり、原料ガスのみの状態では濃度を測定することができない。
そして、混合ガス濃度計31の測定結果から、濃度比が揺らいで変化したときに、原料ガスの凝縮が生じたとして、製造装置10を一旦停止させ、製造していたガラス微粒子堆積体を取り外す。その後、温度計からの測定結果に基づいて検出した温度低下箇所の少し上流側をヒータによって追加保温したり、配管温度設定を上げたりして加熱を強化し、製造装置10を稼働させ、次のガラス微粒子堆積体の製造を開始する。なお、前述のように、原料ガスが液化した場合、その液化箇所の下流側で蒸発して温度低下が生じるので、温度を上げる箇所を温度低下箇所の少し上流側としている。追加保温後、製造装置10を稼働させると、原料ガスの凝縮が生じた箇所では、再び原料ガスが凝縮することが防止される。なお、濃度比の揺らぎが小さい場合は、液化による影響が小さいので、製造装置10を停止させず継続して稼働させ、次回製造時に温度を再設定したり、ヒータを追加したりしても良い。
なお、液化を検知したら、温度低下箇所の上流側の加熱を強化することのほかに、配管を修理する(腐食して熱が伝達していないことが考えられる)、配管を短くする、配管全体の温度を上げる、原料ガス自体の温度を上げる、などの対応を行ってもよい。
なお、液化を検知したら、温度低下箇所の上流側の加熱を強化することのほかに、配管を修理する(腐食して熱が伝達していないことが考えられる)、配管を短くする、配管全体の温度を上げる、原料ガス自体の温度を上げる、などの対応を行ってもよい。
このように、上記実施形態によれば、濃度変化の検知結果に基づいて、原料ガスの凝縮による液化や固化を防止することができるので、原料ガスの液化や固化による設備へのダメージをなくすことができ、また、原料ガスの供給を安定化してガラス微粒子堆積体23の製品特性の安定化を図り、品質を向上させることができる。
なお、広い区間での液化を検知するためには、混合ガス濃度計31は、原料ガス供給管15における混合ガスが流される部分において、できるだけ下流側に配置させるのが好ましい。
また、上記の実施形態では、原料ガスに酸素を混合させた混合ガスの濃度比を監視したが、原料ガスに水素、あるいはシールガスを混合させた混合ガスの濃度比を監視しても良い。
また、上記の実施形態では、原料ガスに酸素を混合させた混合ガスの濃度比を監視したが、原料ガスに水素、あるいはシールガスを混合させた混合ガスの濃度比を監視しても良い。
また、上記の実施形態では、原料ガスを供給する1系統の原料ガス供給系統を有する場合を例示したが、本発明は、2系統以上の原料ガス供給系統を有する場合にも適用可能であり、この場合、全ての原料ガス供給系統に混合ガス濃度計31を設け、それぞれ原料ガスの濃度比を監視して原料ガスの濃度変化を検知しても良い。例えば、異なる2種類のガラス原料(SiCl4,GeCl4)をそれぞれ供給する2系統の原料ガス供給系統を設け、これらの2系統の原料ガス供給系統のそれぞれについて原料ガスの濃度変化を検知しても良い。
なお、2系統以上の原料ガス供給系統を有するものとしては、原料ガス供給系統毎にバーナ15aを設けたものでも良く、また、全ての原料ガス供給系統を一つのバーナ15aに導いたものでも良い。
また、上記の実施形態では、出発材22に原料ガスを含む火炎を向けて火炎加水分解反応により生じたガラス微粒子を堆積させるVAD法またはOVD法を例示して説明したが、本発明は、ガラスパイプの内側に原料ガスを供給し、ガラスパイプを火炎により外側から加熱してガラスパイプ内でガラス微粒子を生成し、ガラスパイプの内側に堆積させて透明化させるMCVD法や、ガラスパイプの内側に原料ガスを供給し、プラズマによりガラスパイプの内側に透明ガラス層を形成していくPCVD法にも適用できる。
10:製造装置、11:原料供給装置、15:原料ガス供給管(供給管)、15a:バーナ(合成部)、23:ガラス微粒子堆積体、31:混合ガス濃度計
Claims (3)
- 原料液を蒸発により気化させて原料ガスを生成し、前記原料ガスと流量の制御された酸素、水素を合成部に供給し、火炎加水分解反応によりガラス微粒子を生成させる直送式の原料供給装置を用いるガラス微粒子堆積体の製造方法であって、
前記合成部の上流側で、前記原料ガスと、酸素、水素、またはシールガスとして使用する不活性ガスの少なくとも1種のガスを混合し、前記原料ガスと混合したガスとの濃度比を監視して原料ガスの濃度変化を検知し、前記原料ガスの供給量が一定となるように制御することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。 - 請求項1に記載のガラス微粒子堆積体の製造方法であって、
原料ガスの濃度変化を検知したときに、前記供給管内における原料ガスの温度低下箇所の上流側の加熱を強化することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。 - 原料液を蒸発により気化させて原料ガスを生成し、前記原料ガスと流量の制御された酸素、水素を合成部に供給し、火炎加水分解反応によりガラス微粒子を生成させる直送式の原料供給装置を備えたガラス微粒子堆積体の製造装置であって、
前記合成部の上流側で、前記原料ガスと、酸素、水素、またはシールガスとして使用する不活性ガスの少なくとも1種のガスを混合し、前記原料ガスと混合したガスとの濃度比を監視して原料ガスの濃度変化を検知する混合ガス濃度計が設けられていることを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造装置。
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WO2017183443A1 (ja) * | 2016-04-19 | 2017-10-26 | 株式会社フジクラ | ガラスインゴットの製造方法 |
-
2011
- 2011-02-04 JP JP2011022564A patent/JP2012162414A/ja not_active Withdrawn
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WO2017183443A1 (ja) * | 2016-04-19 | 2017-10-26 | 株式会社フジクラ | ガラスインゴットの製造方法 |
JP2017193456A (ja) * | 2016-04-19 | 2017-10-26 | 株式会社フジクラ | ガラスインゴットの製造方法 |
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