図1は、第1の実施形態に係る予測血糖値算出システム10の装置構成を示す。予測血糖値算出システム10は、予測血糖値変化曲線を算出して、算出した予測血糖値変化曲線を出力する。予測血糖値変化曲線とは、ユーザーの予測血糖値の変化を時系列に示す。予測血糖値とは、ユーザーの血糖値の予測値を示す。
予測血糖値算出システム10は、予測血糖値算出装置100および入力装置群110を備える。入力装置群110は、ユーザーが所有する複数の入力装置の集合体を示す。入力装置群110は、ユーザーの予測血糖値変化曲線を算出するための各種情報の入力に用いられる。入力装置群110は、端末装置112、活動量計114、および脈拍計116を有する。
端末装置112は、ユーザーが摂取した食事に関する食事情報が入力される。食事情報には、日時、摂取カロリーなどの情報が含まれる。また、端末装置112は、ユーザの飲酒に関する飲酒情報が入力される。飲酒情報には、日時、エタノール量などの情報が含まれる。また、端末装置112は、ユーザーの身体特性に関する身体特性情報が入力される。身体特性情報には、対アルコール強度を示す値などの情報が含まれる。端末装置112は、入力された食事情報、飲酒情報、および身体特性情報を、通信ネットワーク140、有線通信、または無線通信を介して、予測血糖値算出装置100へ送信する。端末装置112としては、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナル・コンピューターなどが挙げられる。また、通信ネットワーク140としては、インターネット、LAN、Wi−Fi、固定電話網、携帯電話網などが挙げられる。
活動量計114は、ユーザーが消費した消費カロリーを計測する。具体的には、活動量計114は、ユーザーの歩行、運動などの動作にともなって、加速度センサーなどのセンサーなどにより、当該活動量計114の姿勢変化を検出する。そして、活動量計114は、ICなどの電子回路によって、センサーからの出力信号に基づいて、ユーザーが消費した消費カロリーを算出する。活動量計114は、計測したユーザーの消費カロリーに関する消費カロリー情報を、通信ネットワーク140、有線通信、または無線通信を介して、予測血糖値算出装置100へ送信する。活動量計114は、ユーザーの行動を特定することもできる。たとえば、活動量計114は、上記のように算出した消費カロリーの値およびその変化に基づいて、ユーザーの行動を特定する。脈拍計116は、特定したユーザーの行動を示す情報を含んだ消費カロリー情報を、通信ネットワーク140、有線通信、または無線通信を介して、予測血糖値算出装置100へ送信する。
脈拍計116は、ユーザーの脈拍を計測する。具体的には、脈拍計116は、赤外線光照射装置によって赤外線光を血管に照射する。そして、脈拍計116は、血管で反射された赤外線光の強度、または血管を透過した赤外線光の強度を、CCDなどの撮像素子によって検出する。そして、脈拍計116は、ICなどの電子回路によって、撮像素子からの出力信号に基づいて、ユーザーの脈拍を算出する。脈拍計116は、計測したユーザーの脈拍に関する脈拍情報を、通信ネットワーク140、有線通信、または無線通信を介して、予測血糖値算出装置100へ送信する。脈拍計116は、ユーザーが消費した消費カロリーを計測することもできる。たとえば、脈拍計116は、上記のように算出したユーザーの脈拍に基づいて、ユーザーが消費した消費カロリーを算出する。脈拍計116は、計測したユーザーの消費カロリーに関する消費カロリー情報を、通信ネットワーク140、有線通信、または無線通信を介して、予測血糖値算出装置100へ送信する。脈拍計116は、ユーザーの行動を特定することもできる。たとえば、脈拍計116は、上記のように算出したユーザーの脈拍および消費カロリーの少なくともいずれか一方の、値およびその変化に基づいて、ユーザーの行動を特定する。脈拍計116は、特定したユーザーの行動を示す情報を含んだ消費カロリー情報を、通信ネットワーク140、有線通信、または無線通信を介して、予測血糖値算出装置100へ送信する。
予測血糖値算出装置100は、コンピューターによって、入力装置群110から送信された各種情報に基づいて、ユーザーの予測血糖値変化曲線を算出する。そして、予測血糖値算出装置100は、算出した予測血糖値変化曲線を出力する。予測血糖値算出装置100は、複数のユーザーのそれぞれの予測血糖値変化曲線を算出することができる。これに応じて、予測血糖値算出装置100は、複数のユーザーがそれぞれ所有する複数の入力装置群110から、各種情報を取得する。なお、本実施形態においては、説明をわかりやすくするため、一のユーザーが所有する入力装置群110について説明および図示し、他のユーザーが所有する入力装置群110については説明および図示を省略する。なお、他のユーザーが所有する入力装置群110は、一のユーザーが所有する入力装置群110と同様である。
図2は、第1の実施形態に係る予測血糖値算出装置100の機能構成を示す。予測血糖値算出装置100は、情報取得部200、予測血糖値算出部220、および出力部240を備える。情報取得部200は、予測血糖値変化曲線を算出するための各種情報を取得する。予測血糖値算出部220は、情報取得部200によって取得された各種情報に基づいて、予測血糖値変化曲線を算出する。出力部240は、予測血糖値算出部220によって算出された予測血糖値変化曲線を出力する。
情報取得部200は、食事情報取得部202、飲酒情報取得部203、消費カロリー情報取得部204、脈拍情報取得部206、および身体特性情報取得部208を備える。食事情報取得部202は、食事情報を取得する。具体的には、食事情報取得部202は、端末装置112から食事情報を取得する。食事情報取得部202は、端末装置112以外の装置から食事情報を取得してもよい。飲酒情報取得部203は、飲酒情報を取得する。具体的には、飲酒情報取得部203は、端末装置112から飲酒情報を取得する。飲酒情報取得部203は、端末装置112以外の装置から飲酒情報を取得してもよい。消費カロリー情報取得部204は、消費カロリー情報を取得する。具体的には、消費カロリー情報取得部204は、活動量計114から消費カロリー情報を取得する。消費カロリー情報取得部204は、脈拍計116からも消費カロリー情報を取得する。消費カロリー情報取得部204は、活動量計114および脈拍計116以外の装置から消費カロリー情報を取得してもよい。
脈拍情報取得部206は、脈拍情報を取得する。具体的には、脈拍情報取得部206は、脈拍計116から脈拍情報を取得する。脈拍情報取得部206は、脈拍計116以外の装置から脈拍情報を取得してもよい。身体特性情報取得部208は、身体特性情報を取得する。具体的には、身体特性情報取得部208は、端末装置112から身体特性情報を取得する。身体特性情報取得部208は、端末装置112以外の装置から身体特性情報を取得してもよい。
予測血糖値算出部220は、食事情報取得部202によって取得された食事情報、および消費カロリー情報取得部204によって取得された消費カロリー情報に基づいて、食事および消費カロリーに基づく、第3の予測血糖値変化曲線を算出する。第3の予測血糖値変化曲線とは、血糖値変化要因が異なる複数の予測血糖値変化曲線が統合されることによって算出された、複数の血糖値変化要因に基づく予測血糖値変化曲線を示す。予測血糖値算出部220は、第1予測血糖値算出部222、第2予測血糖値算出部224、および第3予測血糖値算出部230を備える。
第1予測血糖値算出部222は、食事情報取得部202によって取得された食事情報および予め定められた数式を用いて、第1の予測血糖値変化曲線を算出する。第1の予測血糖値変化曲線とは、ユーザーが摂取した食事に基づく、予測血糖値変化曲線を示す。第2予測血糖値算出部224は、消費カロリー情報取得部204によって取得された消費カロリー情報および予め定められた数式を用いて、第2の予測血糖値変化曲線を算出する。第2の予測血糖値変化曲線とは、ユーザーが消費した消費カロリーに基づく、予測血糖値変化曲線を示す。
第3予測血糖値算出部230は、第1予測血糖値算出部222によって算出された第1の予測血糖値変化曲線と、第2予測血糖値算出部224によって算出された第2の予測血糖値変化曲線とを統合することにより、ユーザーが摂取した食事とユーザーが消費した消費カロリーとに基づく、第3の予測血糖値変化曲線を算出する。たとえば、第3予測血糖値算出部230は、対象期間中の各時刻について、第1の予測血糖値変化曲線に示された当該時刻における血糖値の増減値と、第2の予測血糖値変化曲線に示された当該時刻における血糖値の増減値とを、ユーザーの血糖値の標準値、当該時刻のユーザーの血糖値の実測値(当該時刻の血糖値が計測されている場合)、または当該時刻のユーザーの血糖値の予測値(当該時刻の血糖値がすでに予測されている場合)に加算することにより、当該時刻における血糖値の予測値を算出する。第3予測血糖値算出部230は、対象期間中の単位時間(たとえば4秒)ごとの全ての時刻において、血糖値の予測値を算出することにより、血糖値の予測値の変化を時系列で示す、第3の予測血糖値変化曲線を算出する。
出力部240は、予測血糖値算出部220によって算出された予測血糖値変化曲線を出力する。たとえば、出力部240は、予測血糖値算出部220によって算出された、食事と消費カロリーとに基づく第3の予測血糖値変化曲線を出力する。具体的には、出力部240は、第3の予測血糖値変化曲線を、表示デバイスに表示させる。上記に限らず、出力部240は、他の出力形態で、第3の予測血糖値変化曲線を出力してもよい。たとえば、また、出力部240は、第3の予測血糖値変化曲線を、印刷デバイスに印刷させてもよい。また、出力部240は、第3の予測血糖値変化曲線を、外部の情報処理装置へ送信してもよい。また、出力部240は、第3の予測血糖値変化曲線を、外部の記録媒体へ格納させてもよい。
図3は、第1の予測血糖値変化曲線を算出する処理を示す。第1の予測血糖値変化曲線は、遅延期間sec1、上昇期間sec2、平衡期間sec3、および下降期間sec4を含んで構成されている。遅延期間sec1は、食事を開始してから血糖値が上昇を開始するまでの期間を示す。上昇期間sec2は、血糖値が上昇を開始してから、血糖値がピーク値まで到達するまでの期間を示す。平衡期間sec3は、血糖値がピーク値で平衡する期間を示す。下降期間sec4は、血糖値がピーク値から下降を開始してから、血糖値が基準値まで到達するまでの期間を示す。第1予測血糖値算出部222は、上記複数の期間のそれぞれについて、血糖値変化曲線を算出する。そして、第1予測血糖値算出部222は、上記複数の期間のそれぞれの血糖値変化曲線を結合することにより、第1の予測血糖値変化曲線を算出する。
まず、遅延期間sec1についての血糖値変化曲線の算出方法を説明する。第1予測血糖値算出部222は、遅延期間sec1について、以下の条件(a1)−(a3)を満たす血糖値変化曲線を算出する。(a1)遅延期間sec1の始期は、食事の開始時点とする。(a2)遅延期間sec1の終期は、食事の開始時間から遅延期間量d1が経過した時点とする。(a3)遅延期間sec1は、食事開始時の血糖値c1を維持する。遅延期間量d1には、固定値が用いられる。遅延期間量d1は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。たとえば、遅延期間量d1には、「15(分)」が用いられる。食事開始時の血糖値c1には、ユーザーの血糖値の標準値、当該時刻のユーザーの血糖値の実測値(当該時刻の血糖値が計測されている場合)、または当該時刻のユーザーの血糖値の予測値(当該時刻の血糖値がすでに予測されている場合)が用いられる。
つぎに、上昇期間sec2についての血糖値変化曲線の算出方法を説明する。第1予測血糖値算出部222は、上昇期間sec2について、以下の条件(b1)−(b3)を満たす血糖値変化曲線を算出する。(b1)上昇期間sec2の始期は、遅延期間sec1の終期とする。(b2)上昇期間sec2の終期は、血糖値が、食事開始時の血糖値c1と血糖値の上昇値h1との合算値に達した時点とする。(b3)上昇期間sec2においては、血糖値が、血糖値の上昇時の傾きsl1で上昇する。たとえば、第1予測血糖値算出部222は、以下の数式(1)を用いて、血糖値の上昇値h1を算出する。また、第1予測血糖値算出部222は、以下の数式(2)を用いて、血糖値の上昇時の傾きsl1を算出する。
h1=T×GII×sm×ib×l1・・・(1)
sl1=T×GII×m1・・・(2)
上記数式(1)および(2)において、T、GII、sm、ib、l1、およびm1は、ユーザーの食事に関する食事情報を示す。このうち、Tは、糖質量を示す。糖質量Tには可変値が用いられる。たとえば、第1予測血糖値算出部222は、糖質量Tを、食事情報取得部202によって取得された食事情報から抽出する。第1予測血糖値算出部222は、糖質量Tを、食事情報取得部202によって取得された食事情報に基づいて、算出してもよい。
また、上記数式(1)および(2)において、GIIは、GI値を示す。GI値GIIには可変値が用いられる。たとえば、第1予測血糖値算出部222は、GI値GIIを、食事情報取得部202によって取得された食事情報から抽出する。たとえば、GI値GIIには、「1」、「2」、または「3」が用いられる。GI値GIIは、値が大きいほど、GI値が高いことを意味する。GI値GIIには固定値が用いられてもよい。
また、上記数式(1)において、smは、セカンドミール効果値を示す。セカンドミール効果値smには可変値が用いられる。セカンドミール効果値smには、「0−1」の範囲の値が用いられる。セカンドミール効果値smは、値が大きいほど、セカンドミール効果が大きいことを意味する。第1予測血糖値算出部222は、セカンドミール効果値決定テーブル232を参照することにより、セカンドミール効果値smを決定する。第1予測血糖値算出部222は、セカンドミール効果値smを外部の装置から取得してもよい。セカンドミール効果値smには固定値が用いられてもよい。
また、上記数式(1)において、ibは、インスリン分泌量を示す。インスリン分泌量ibには固定値が用いられる。たとえば、インスリン分泌量ibには、「1.0」が用いられる。インスリン分泌量ibは、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。インスリン分泌量ibには可変値が用いられてもよい。たとえば、インスリン分泌量ibは、ユーザー毎に異なる値であってもよい。また、インスリン分泌量ibは、ユーザーの属性毎に異なる値であってもよい。ユーザーの属性とは、たとえば、年齢、性別、身長、体重などを示す。これらの場合、第1予測血糖値算出部222は、インスリン分泌量ibを外部の装置から取得してもよい。
また、上記数式(1)において、l1は、係数を示す。係数l1には固定値が用いられる。たとえば、係数l1には、「0.2」が用いられる。係数l1は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。係数l1には可変値が用いられてもよい。たとえば、係数l1は、ユーザー毎に異なる値であってもよい。また、係数l1は、ユーザーの属性毎に異なる値であってもよい。これらの場合、第1予測血糖値算出部222は、係数l1を外部の装置から取得してもよい。
上記数式(2)において、m1は、係数を示す。係数m1には固定値が用いられる。係数m1は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。係数m1には可変値が用いられてもよい。たとえば、係数m1は、ユーザー毎に異なる値であってもよい。また、係数m1は、ユーザーの属性毎に異なる値であってもよい。これらの場合、第1予測血糖値算出部222は、係数m1を外部の装置から取得してもよい。
つぎに、平衡期間sec3についての血糖値変化曲線の算出方法を説明する。第1予測血糖値算出部222は、平衡期間sec3について、以下の条件(c1)−(c3)を満たす血糖値変化曲線を算出する。(c1)平衡期間sec3の始期は、上昇期間sec2の終期とする。(c2)平衡期間sec3の終期は、平衡期間sec3の始期から平衡期間量e1が経過した時点とする。(c3)平衡期間sec3は、食事開始時の血糖値c1と血糖値の上昇値h1との合算値を維持する。たとえば、第1予測血糖値算出部222は、以下の数式(3)を用いて、平衡期間量e1を算出する。
e1=(T×GII×n1)/sm・・・(3)
上記数式(3)において、T、GII、n1、およびsmは、ユーザーの食事に関する食事情報である。このうち、T、GII、およびsmは、ユーザーの食事に関する食事情報であって、数式(1)および(2)と同様である。また、n1は、係数を示す。係数n1には固定値が用いられる。係数n1は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。係数n1には可変値が用いられてもよい。たとえば、係数n1は、ユーザー毎に異なる値であってもよい。また、係数n1は、ユーザーの属性毎に異なる値であってもよい。これらの場合、第1予測血糖値算出部222は、係数n1を外部の装置から取得してもよい。
つぎに、下降期間sec4についての血糖値変化曲線の算出方法を説明する。第1予測血糖値算出部222は、下降期間sec4について、以下の条件(d1)−(d3)を満たす血糖値変化曲線を算出する。(d1)下降期間sec4の始期は、平衡期間sec3の終期とする。(d2)下降期間sec4の終期は、血糖値が、食事開始時の血糖値c1に達した時点とする。(d3)下降期間sec4においては、血糖値が、血糖値の下降時の傾きsl2で下降する。たとえば、第1予測血糖値算出部222は、以下の数式(4)を用いて、血糖値の下降時の傾きsl2を算出する。
sl2=T×GII×p1・・・(4)
上記数式(4)において、T、GII、およびp1は、ユーザーの食事に関する食事情報である。このうち、TおよびGIIは、数式(1)および(2)と同様である。また、p1は、係数を示す。係数p1には固定値が用いられる。係数p1は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。係数p1には可変値が用いられてもよい。たとえば、係数p1は、ユーザー毎に異なる値であってもよい。また、係数p1は、ユーザーの属性毎に異なる値であってもよい。これらの場合、第1予測血糖値算出部222は、係数p1を外部の装置から取得してもよい。
図4は、セカンドミール効果値決定テーブル232を示す。図4に示すセカンドミール効果値決定テーブル232は、項目「摂取カロリー(前回)」、項目「経過時間」、およびセカンドミール効果値設定欄400を有する。項目「摂取カロリー(前回)」には、前回の食事における糖質量に、前回の食事におけるGI値を乗じた値が設定される。項目「経過時間」には、前回の食事から今回の食事の開始までの経過時間が設定される。セカンドミール効果値設定欄400には、項目「摂取カロリー(前回)」の値と、項目「経過時間」の値とによって一意に決定されるセカンドミール効果値が設定される。
予測血糖値算出装置100は、前回の食事量と今回の食事量との対比関係に応じて、セカンドミール効果値が異なる、複数のセカンドミール効果値決定テーブル232を有する。たとえば、図4に示す例では、セカンドミール効果値決定テーブル232(A)−(C)を有する。セカンドミール効果値決定テーブル232(A)は、前回の食事量よりも今回の食事量が多い場合に、第1予測血糖値算出部222が、セカンドミール効果値を決定する際に用いる。セカンドミール効果値決定テーブル232(B)は、前回の食事量と今回の食事量とが略同量の場合に、第1予測血糖値算出部222が、セカンドミール効果値を決定する際に用いる。セカンドミール効果値決定テーブル232(C)は、前回の食事量よりも今回の食事量が少ない場合に、第1予測血糖値算出部222が、セカンドミール効果値を決定する際に用いる。たとえば、第1予測血糖値算出部222は、以下の数式(5)を用いて、前回の食事量と今回の食事量との対比関係を数値化する。
(T´×GII´)/(T´´×GII´´)・・・(5)
上記数式(5)において、T´は、前回の食事における糖質量を示す。また、GII´は、前回の食事におけるGI値を示す。また、T´´は、今回の食事における糖質量を示す。また、GII´´は、今回の食事におけるGI値を示す。第1予測血糖値算出部222は、数式(5)によって算出された値が、「0.3−0.7」であれば、「前回の食事量よりも今回の食事量が多い」と判断する。また、第1予測血糖値算出部222は、数式(5)によって算出された値が、「0.7−1.5」であれば、「前回の食事量と今回の食事量とが略同量である」と判断する。また、第1予測血糖値算出部222は、数式(5)によって算出された値が、「1.5−」であれば、「前回の食事量よりも今回の食事量が少ない」と判断する。
セカンドミール効果値決定テーブル232には、前回の食事量に対する今回の食事量が少ないほど、より低いセカンドミール効果値が設定されている。したがって、第1予測血糖値算出部222は、前回の食事量に対する今回の食事量が少ないほど、セカンドミール効果値をより低く判断する。また、セカンドミール効果値決定テーブル232には、前回の食事量が多いほど、より少ないセカンドミール効果値が設定されている。したがって、第1予測血糖値算出部222は、前回の食事量が多いほど、セカンドミール効果値をより低く判断する。また、セカンドミール効果値決定テーブル232には、前回の食事から今回の食事の開始までの経過時間が少ないほど、より少ないセカンドミール効果値が設定されている。したがって、第1予測血糖値算出部222は、前回の食事から今回の食事の開始までの経過時間が少ないほど、セカンドミール効果値をより低く判断する。
図3および図4を用いて説明したように、第1予測血糖値算出部222は、糖質量、GI値、セカンドミール効果、インスリン分泌量を考慮して、第1の予測血糖値変化曲線を算出する。これにより、第1予測血糖値算出部222は、実際に人体で生じる血糖値の変化との誤差が小さく、高精度な第1の予測血糖値変化曲線を算出することができる。また、第1予測血糖値算出部222は、複数の期間に分割し、複数の期間のそれぞれについて、単純な計算式を用いて、第1の予測血糖値変化曲線を算出する。これにより、第1予測血糖値算出部222は、第1の予測血糖値変化曲線を効率的に算出することができる。
図5は、第2の予測血糖値変化曲線を算出する処理を示す。第2の予測血糖値変化曲線は、遅延期間sec5および下降期間sec6を含んで構成されている。遅延期間sec5は、運動を開始してから血糖値が下降を開始するまでの期間を示す。下降期間sec6は、血糖値が下降し続ける期間を示す。第2予測血糖値算出部224は、上記複数の期間のそれぞれについて、血糖値変化曲線を算出する。そして、第2予測血糖値算出部224は、上記複数の期間のそれぞれの血糖値変化曲線を結合することにより、第2の予測血糖値変化曲線を算出する。なお、第2予測血糖値算出部224は、安静時(非運動時)については、遅延期間sec5を設けずに、第2の予測血糖値変化曲線を算出する。
まず、遅延期間sec5についての血糖値変化曲線の算出方法を説明する。第2予測血糖値算出部224は、遅延期間sec5について、以下の条件(e1)−(e3)を満たす血糖値変化曲線を算出する。(e1)遅延期間sec5の始期は、運動の開始時点とする。(e2)遅延期間sec5の終期は、運動の開始時点から遅延期間量d2が経過した時点とする。(e3)遅延期間sec5は、運動開始時の血糖値c1を維持する。遅延期間量d2には、固定値が用いられる。遅延期間量d2は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。たとえば、遅延期間量d2には、「2(分)」が用いられる。
つぎに、下降期間sec6についての血糖値変化曲線の算出方法を説明する。第2予測血糖値算出部224は、下降期間sec6について、以下の条件(f1)−(f2)を満たす血糖値変化曲線を算出する。(f1)遅延期間sec5が設けられた場合、下降期間sec6の始期は、遅延期間sec5の終期とする。(f2)下降期間sec6においては、時間が経過するにつれて血糖値が低下する。このときの、単位時間あたりの血糖値の低下量はΔg1である。たとえば、第2予測血糖値算出部224は、以下の数式(6)を用いて、単位時間あたりの血糖値の低下量Δg1を算出する。
Δg1=C×ib×sl3・・・(6)
上記数式(6)において、C、ib、およびsl3は、ユーザーの消費カロリーに関する消費カロリー情報である。このうち、ibは、数式(1)および(2)と同様である。また、Cは、消費カロリーを示す。消費カロリーCには可変値が用いられる。たとえば、第2予測血糖値算出部224は、消費カロリーCを、消費カロリー情報取得部204によって取得された消費カロリー情報から抽出する。
ここで、第2予測血糖値算出部224は、ユーザーの行動に応じた消費カロリー情報を用いてもよい。ユーザーの行動としては、たとえば、運動、安静、飲酒、睡眠が挙げられる。たとえば、消費カロリー情報取得部204によって取得された消費カロリー情報にユーザーの行動を示す情報が含まれている場合、第2予測血糖値算出部224は、このユーザーの行動を示す情報によって、ユーザーの行動を特定する。第2予測血糖値算出部224は、上記以外の方法によって、ユーザーの行動を判断してもよい。たとえば、第2予測血糖値算出部224は、消費カロリー情報取得部204によって取得された消費カロリー情報に含まれている消費カロリーの値およびその変化に基づいて、ユーザーの行動を特定してもよい。また、脈拍情報取得部206によって取得された脈拍情報にユーザーの行動を示す情報が含まれている場合、第2予測血糖値算出部224は、このユーザーの行動を示す情報によって、ユーザーの行動を特定してもよい。また、第2予測血糖値算出部224は、脈拍情報取得部206によって取得された脈拍情報に含まれている脈拍値およびその変化に基づいて、ユーザーの行動を特定してもよい。また、第2予測血糖値算出部224は、飲酒情報取得部203によって取得された飲酒情報から、飲酒時を判断してもよい。
たとえば、第2予測血糖値算出部224は、運動時については、消費カロリー情報取得部204によって活動量計114から取得された消費カロリー情報を用いる。安静時については、第2予測血糖値算出部224は、消費カロリー情報取得部204によって脈拍計116から取得された消費カロリー情報を用いる。第2予測血糖値算出部224は、運動時について、消費カロリー情報取得部204によって脈拍計116から取得された消費カロリー情報を用いてもよい。
上記において、活動量計114および脈拍計116の一方の装置によって計測された消費カロリー情報が何らかの理由により取得されていない期間については、第2予測血糖値算出部224は、活動量計114および脈拍計116の他方の装置によって計測された消費カロリー情報を用いてもよい。また、活動量計114および脈拍計116の少なくとも一方の装置によって計測された消費カロリー情報が何らかの理由により取得されていない期間については、第2予測血糖値算出部224は、消費カロリーCに0あるいは予め定められている固定値を用いてもよい。また、第2予測血糖値算出部224は、活動量計114および脈拍計116の少なくとも一方の装置の不具合などにより、正常な消費カロリー情報が取得できなかった期間については、正常な前記消費カロリー情報が取得できた他の期間の消費カロリー情報を用いてもよい。この場合、第2予測血糖値算出部224は、正常な前記消費カロリー情報が取得できた期間の消費カロリー情報であって、正常な消費カロリー情報が取得できなかった期間とユーザーの行動が同一の期間の消費カロリー情報を用いてもよい。
上記数式(6)において、sl3は、係数を示す。係数sl3には可変値が用いられる。たとえば、係数sl3には、「−1.1」、「−0.6」、「−0.3」、「−0.2」、または「−0.1」のいずれかが選択的に用いられる。たとえば、第2予測血糖値算出部224は、血糖値が「300(mg/dL)」以上の場合、係数sl3に、「−1.1」を用いる。また、第2予測血糖値算出部224は、血糖値が「200−300(mg/dL)」の場合、係数sl3に、「−0.6」を用いる。また、第2予測血糖値算出部224は、血糖値が「150−200(mg/dL)」の場合、係数sl3に、「−0.3」を用いる。また、第2予測血糖値算出部224は、血糖値が「100−150(mg/dL)」の場合、係数sl3に、「−0.2」を用いる。また、第2予測血糖値算出部224は、血糖値が「100(mg/dL)」未満の場合、係数sl3に、「−0.1」を用いる。
係数sl3は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。係数sl3は、ユーザー毎に異なる値であってもよい。また、係数sl3は、ユーザーの属性毎に異なる値であってもよい。第2予測血糖値算出部224は、係数sl3を外部の装置から取得してもよい。
たとえば、単位時間(1秒)あたりの消費カロリーCが「109(kcal)」、インスリン分泌量ibが「1.0」、係数sl3が「−1.1」の場合、第2予測血糖値算出部224は、上記数式(6)から、単位時間(1秒)あたりの血糖値の低下量Δg1として、およそ「−120(mg/dL/sec)」を算出する。このように、第2予測血糖値算出部224は、時間が経過するにつれて血糖値が低下する第2の予測血糖値変化曲線を算出する。特に、第2予測血糖値算出部224は、上記数式(6)を用いたことで、運動時の消費カロリーが多いほど、単位時間あたりの血糖値の低下量が多くなる第2の予測血糖値変化曲線を算出する。また、第2予測血糖値算出部224は、運動の開始時の血糖値が高いほど、単位時間あたりの血糖値の低下量が多くなる第2の予測血糖値変化曲線を算出する。なお、第2予測血糖値算出部224は、時間が経過するにつれて血糖値が下降する第2の予測血糖値変化曲線を算出するものであれば、上記数式(5)以外の数式を用いて、第2の予測血糖値変化曲線を算出してもよい。
図6は、予測消費カロリー変化曲線を算出する処理を示す。飲酒時の場合、第2予測血糖値算出部224は、飲酒情報取得部203によって取得された飲酒情報を用いて、図6で説明する処理をおこなうことにより、消費カロリーの予測値の変化を時系列に示す、予測消費カロリー変化曲線を算出する。そして、第2予測血糖値算出部224は、消費カロリー情報取得部204によって取得された消費カロリー情報の代わりに、算出した予測消費カロリー変化曲線を用いて、図5で説明した処理をおこなうことにより、飲酒時の第2の予測血糖値変化曲線を算出する。以下、第2予測血糖値算出部224による、予測消費カロリー変化曲線を算出処理について説明する。
予測消費カロリー変化曲線は、遅延期間sec7、上昇期間sec8、平衡期間sec9、および下降期間sec10を含んで構成されている。遅延期間sec7は、飲酒を開始してから消費カロリーが上昇を開始するまでの期間を示す。上昇期間sec8は、消費カロリーが上昇を開始してから、消費カロリーがピーク値まで到達するまでの期間を示す。平衡期間sec9は、消費カロリーがピーク値で平衡する期間を示す。下降期間sec10は、消費カロリーがピーク値から下降を開始してから、消費カロリーが基準値まで到達するまでの期間を示す。第2予測血糖値算出部224は、上記複数の期間のそれぞれについて、予測消費カロリー変化曲線を算出する。そして、第2予測血糖値算出部224は、上記複数の期間のそれぞれの予測消費カロリー変化曲線を結合することにより、最終的な予測消費カロリー変化曲線を算出する。
まず、遅延期間sec7についての予測消費カロリー変化曲線の算出方法を説明する。第2予測血糖値算出部224は、遅延期間sec7について、以下の条件(g1)−(g3)を満たす予測消費カロリー変化曲線を算出する。(g1)遅延期間sec7の始期は、飲酒の開始時点とする。(g2)遅延期間sec7の終期は、飲酒の開始時間から遅延期間量d3が経過した時点とする。(g3)遅延期間sec7は、飲酒開始時の消費カロリー量(すなわち、0)を維持する。遅延期間量d3には、固定値が用いられる。遅延期間量d3は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。たとえば、遅延期間量d3には、「15(分)」が用いられる。
つぎに、上昇期間sec8についての予測消費カロリー変化曲線の算出方法を説明する。第2予測血糖値算出部224は、上昇期間sec8について、以下の条件(h1)−(h3)を満たす予測消費カロリー変化曲線を算出する。(h1)上昇期間sec8の始期は、遅延期間sec7の終期とする。(h2)上昇期間sec8の終期は、消費カロリーがピーク値h2に達した時点とする。(h3)上昇期間sec8においては、消費カロリーが、消費カロリーの上昇時の傾きsl4で上昇する。たとえば、第2予測血糖値算出部224は、以下の数式(7)を用いて、消費カロリーのピーク値h2を算出する。また、第2予測血糖値算出部224は、以下の数式(8)を用いて、消費カロリーの上昇時の傾きsl4を算出する。
h2=al×dif×taicho×l2・・・(7)
sl4=al×dif×taicho×m2・・・(8)
上記数式(7)および(8)において、al、dif、taicho、l2、およびm2は、ユーザーの飲酒に関する飲酒情報である。このうち、alは、エタノール量を示す。エタノール量alには可変値が用いられる。たとえば、第2予測血糖値算出部224は、エタノール量alを、飲酒情報取得部203によって取得された飲酒情報から抽出する。飲酒情報にエタノール量alが示されていない場合、第2予測血糖値算出部224は、エタノール量alを、飲酒情報取得部203によって取得された飲酒情報に基づいて、算出してもよい。
また、上記数式(7)および(8)において、difは、対アルコール強度を示す。対アルコール強度difには可変値が用いられる。たとえば、対アルコール強度difは、ユーザー毎に異なる値が用いられる。たとえば、第2予測血糖値算出部224は、対アルコール強度difを、身体特性情報取得部208によって取得された身体特性情報から抽出する。たとえば、対アルコール強度difには、標準値として「1.0」が用いられる。対アルコール強度difは、値が大きいほど、アルコール強度が弱く、消費カロリーが高くなることを意味する。なお、対アルコール強度difには、固定値が用いられてもよい。
また、上記数式(7)および(8)において、taichoは、体調を示す。体調taichoには可変値が用いられる。たとえば、体調taichoには、「1−5」の範囲の値が用いられる。ここで、体調taichoは、数値が大きいほど体調がよいことを示す。第2予測血糖値算出部224は、体調決定テーブル234を参照することにより、体調taichoを決定する。第2予測血糖値算出部224は、体調taichoを外部の装置から取得してもよい。体調taichoには固定値が用いられてもよい。
また、上記数式(7)において、l2は、係数を示す。係数l2には固定値が用いられる。たとえば、係数l2には、「0.2」が用いられる。係数l2は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。係数l2には可変値が用いられてもよい。たとえば、係数l2は、ユーザー毎に異なる値であってもよい。また、係数l2は、ユーザーの属性毎に異なる値であってもよい。これらの場合、第2予測血糖値算出部224は、係数l2を外部の装置から取得してもよい。
また、上記数式(8)において、m2は、係数を示す。係数m2には固定値が用いられる。係数m2は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。係数m2には可変値が用いられてもよい。たとえば、係数m2は、ユーザー毎に異なる値であってもよい。また、係数m2は、ユーザーの属性毎に異なる値であってもよい。これらの場合、第2予測血糖値算出部224は、係数m2を外部の装置から取得してもよい。
つぎに、平衡期間sec9についての予測消費カロリー変化曲線の算出方法を説明する。第2予測血糖値算出部224は、平衡期間sec9について、以下の条件(i1)−(i3)を満たす予測消費カロリー変化曲線を算出する。(i1)平衡期間sec9の始期は、上昇期間sec8の終期とする。(i2)平衡期間sec9の終期は、平衡期間sec9の始期から平衡期間量e2が経過した時点とする。(i3)平衡期間sec9は、消費カロリーのピーク値h2を維持する。たとえば、第2予測血糖値算出部224は、以下の数式(9)を用いて、平衡期間量e2を算出する。
e2=al×dif×taicho×n2・・・(9)
上記数式(9)において、al、dif、taicho、およびn2は、飲酒情報であって、このうち、al、dif、およびtaichoは、数式(7)および(8)と同様である。また、n2は、係数を示す。係数n2には固定値が用いられる。係数n2は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。係数n2には可変値が用いられてもよい。たとえば、係数n2は、ユーザー毎に異なる値であってもよい。また、係数n2は、ユーザーの属性毎に異なる値であってもよい。これらの場合、第2予測血糖値算出部224は、係数n2を外部の装置から取得してもよい。
つぎに、下降期間sec10についての予測消費カロリー変化曲線の算出方法を説明する。第2予測血糖値算出部224は、下降期間sec10について、以下の条件(j1)−(j3)を満たす予測消費カロリー変化曲線を算出する。(j1)下降期間sec10の始期は、平衡期間sec9の終期とする。(j2)下降期間sec10の終期は、消費カロリーが、飲酒開始時の消費カロリー量(すなわち、0)に達した時点とする。(j3)下降期間sec10においては、消費カロリーが、消費カロリーの下降時の傾きsl5で下降する。たとえば、第2予測血糖値算出部224は、以下の数式(10)を用いて、消費カロリーの下降時の傾きsl5を算出する。
sl5=al×dif×taicho×p2・・・(10)
上記数式(10)において、al、dif、taicho、およびp2は、飲酒情報であって、このうち、al、dif、およびtaichoは、数式(7)および(8)と同様である。また、上記数式(10)において、p2は、係数を示す。係数p2には固定値が用いられる。係数p2は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。係数p2には可変値が用いられてもよい。たとえば、係数p2は、ユーザー毎に異なる値であってもよい。また、係数p2は、ユーザーの属性毎に異なる値であってもよい。これらの場合、第2予測血糖値算出部224は、係数p2を外部の装置から取得してもよい。
図7は、体調決定テーブル234を示す。図7に示す体調決定テーブル234は、項目「安静時脈拍値」、項目「睡眠時間」、および項目「体調」を有する。項目「安静時脈拍値」には、安静時の脈拍値を示す値が設定される。項目「睡眠時間」には、睡眠時間を示す値が設定される。項目「体調」には、「安静時脈拍値」と「睡眠時間」とによって決定される体調を示す値が設定される。
たとえば、体調決定テーブル234において、項目「安静時脈拍値」の値「60−64」に対応付けられている、項目「睡眠時間」の値「0−4(時間)」には、項目「体調」として「2」が対応付けられている。また、項目「安静時脈拍値」の値「60−64」に対応付けられている、項目「睡眠時間」の値「4−6(時間)」には、項目「体調」として「3」が対応付けられている。このように、体調決定テーブル234には、睡眠時間が多いほど、よりよい体調が設定されている。したがって、第2予測血糖値算出部224は、このような体調決定テーブル234を参照することで、睡眠時間が多いほど、体調がよりよいと判断する。
また、体調決定テーブル234において、項目「安静時脈拍値」の値「60−64」に対応付けられている、項目「睡眠時間」の値「0−4(時間)」には、項目「体調」として「2」が対応付けられている。また、項目「安静時脈拍値」の値「65−70」に対応付けられている、項目「睡眠時間」の値「0−4(時間)」には、項目「体調」として「1」が対応付けられている。このように、体調決定テーブル234には、安静時脈拍値の値が大きいほど、より悪い体調が設定されている。したがって、第2予測血糖値算出部224は、このような体調決定テーブル234を参照することで、安静時脈拍値の値が大きいほど、体調がより悪いと判断する。
第2予測血糖値算出部224は、脈拍情報取得部206によって取得された脈拍情報に基づいて安静時脈拍値を決定する。第2予測血糖値算出部224は、以下の条件(k1)−(k5)を満たす期間を安静時脈拍値の算出基準期間として特定する。そして、算出基準期間の始期から15分後から、30分間の脈拍値の平均値を、安静時脈拍値として決定する。(k1)非飲酒時である。(k2)食事が終了してから所定時間(たとえば1時間)が経過している。(k3)運動が終了してから所定時間が経過している。(k4)外部の装置から取得した情報によって安静時であると判断できる。(k5)30分以上継続して条件(k1)−(k4)が満たされている。
第2予測血糖値算出部224は、外部の装置から取得した情報によって睡眠時間を判断する。たとえば、第2予測血糖値算出部224は、消費カロリー情報取得部204によって取得された消費カロリー情報に睡眠時間が示されていれば、消費カロリー情報から、睡眠時間を判断してもよい。第2予測血糖値算出部224は、上記以外の情報から睡眠時間を判断してもよい。
図5、図6、および図7を用いて説明したように、第2予測血糖値算出部224は、消費カロリー、インスリン分泌量を考慮し、かつ単純な計算式を用いて、第2の予測血糖値変化曲線を算出する。これにより、第2予測血糖値算出部224は、実際に人体で生じる血糖値の変化との誤差が小さく、高精度な第2の予測血糖値変化曲線を効率的に算出することができる。また、飲酒時については、第2予測血糖値算出部224は、予測消費カロリー変化曲線を算出し、予測消費カロリー変化曲線に基づいて、第2の予測血糖値変化曲線を算出する。この場合、第2予測血糖値算出部224は、エタノール量、対アルコール強度、および体調を考慮して、予測消費カロリー変化曲線を算出する。これにより、第2予測血糖値算出部224は、実際に人体で生じる消費カロリーの変化との誤差が小さく、高精度な予測消費カロリー変化曲線を算出することができるので、結果的に、高精度な第2の予測血糖値変化曲線を算出することができる。また、第2予測血糖値算出部224は、複数の期間に分割し、複数の期間のそれぞれについて、単純な計算式を用いて、予測消費カロリー変化曲線を算出する。これにより、第2予測血糖値算出部224は、予測消費カロリー変化曲線を効率的に算出することができるので、結果的に、第2の予測血糖値変化曲線を効率的に算出することができる。なお、第2予測血糖値算出部224は、消費カロリー情報取得部204によって取得された消費カロリー情報を用いて、図5で説明した処理をおこなうことにより、飲酒時の第2の予測血糖値変化曲線を算出してもよい。
図8は、第1の実施形態に係る予測血糖値算出装置100の処理手順を示す。まず、食事情報取得部202が、食事情報を取得する(ステップS802)。つぎに、第1予測血糖値算出部222が、ステップS802で取得された食事情報に示されている食事回数を、変数n1に格納する。(ステップS804)。
つぎに、第1予測血糖値算出部222が、変数n1の値が0か否かを判断する(ステップS806)。ステップS806において、変数n1の値が0であると判断した場合(ステップS806:Yes)、予測血糖値算出装置100は、ステップS814へ処理を進める。ステップS806において、変数n1の値が0ではないと判断した場合(ステップS806:No)、第1予測血糖値算出部222が、ステップS802で取得された食事情報のうち、一の食事に関する食事情報を抽出する(ステップS808)。そして、第1予測血糖値算出部222が、ステップS808で抽出した一の食事に関する食事情報に基づいて、一の食事に関する第1の予測血糖値変化曲線を算出する(ステップS810)。さらに、第1予測血糖値算出部222が、変数n1に格納されている値から1を減算した値を、変数n1に格納し(ステップS812)、処理をステップS806へ戻す。第1予測血糖値算出部222は、全ての食事について、第1の予測血糖値変化曲線を算出するまで、ステップS806−S812を繰り返しおこなう。
ステップS814においては、消費カロリー情報取得部204が、消費カロリー情報を取得する(ステップS814)。つぎに、第2予測血糖値算出部224が、ステップS814で取得された消費カロリー情報に示されている運動回数を、変数n2に格納する。(ステップS816)。つぎに、第2予測血糖値算出部224が、変数n2の値が0か否かを判断する(ステップS818)。ステップS818において、変数n2の値が0であると判断した場合(ステップS818:Yes)、予測血糖値算出装置100は、ステップS830へ処理を進める。ステップS818において、変数n2の値が0ではないと判断した場合(ステップS818:No)、第2予測血糖値算出部224が、ステップS802で取得された消費カロリー情報のうち、一の運動に関する消費カロリー情報を抽出する(ステップS820)。そして、第2予測血糖値算出部224が、ステップS820で抽出した一の運動に関する消費カロリー情報に基づいて、一の運動に関する第2の予測血糖値変化曲線を算出する(ステップS822)。さらに、第2予測血糖値算出部224が、変数n2に格納されている値から1を減算した値を、変数n2に格納し(ステップS824)、処理をステップS818へ戻す。第2予測血糖値算出部224は、全ての運動について、第2の予測血糖値変化曲線を算出するまで、ステップS818−S824を繰り返しおこなう。
ステップS830においては、第3予測血糖値算出部230が、ステップS810で算出された第1の予測血糖値変化曲線と、ステップS822で算出された第2の予測血糖値変化曲線とを統合することにより、ユーザーが摂取した食事とユーザーが消費した消費カロリーとに基づく、第3の予測血糖値変化曲線を算出する(ステップS830)。そして、出力部240が、ステップS830で算出された第3の予測血糖値変化曲線を出力して(ステップS832)、予測血糖値算出装置100は、一連の処理を終了する。ここで、本実施形態の予測血糖値算出装置100は、秒単位あるいは分単位、たとえば、4秒単位で、ステップS802−S812で示した、第1の予測血糖変化曲線の算出処理をおこなう。同じく、秒単位あるいは分単位、たとえば、4秒単位で、ステップS814−S824で示した、第2の予測血糖変化曲線の算出処理をおこなう。そして、秒単位あるいは分単位、たとえば、4秒単位で、ステップS830−S832で示した、第3の予測血糖変化曲線の算出処理および出力処理をおこなう。このように、秒単位あるいは分単位で処理をおこなうことで、刻一刻と変化する血糖値に応じて、最新の予測血糖値変化曲線をユーザーに提示することができる。
予測血糖値算出装置100は、図8を用いて説明した処理を定期的に実行する。たとえば、予測血糖値算出装置100は、予め定められている単位時間(たとえば4秒)ごとにい、上記処理を実行し、第3の予測血糖値変化曲線を算出および出力する。これにより、予測血糖値算出装置100は、常に最新の情報に基づいて、最新の第3の予測血糖値変化曲線を出力し続けることができる。
予測血糖値算出装置100は、ユーザーが指定した任意のタイミングで、上記処理を実行してもよい。また、予測血糖値算出装置100は、予め定められたイベントが発生したタイミングで、上記処理を実行してもよい。たとえば、予測血糖値算出装置100は、最新の消費カロリー情報を取得した場合、最新の脈拍情報を取得した場合、ユーザーが食事を摂取したことを検出した場合、ユーザーが飲酒をしたことを検出した場合、ユーザーが運動をおこなったことを検出した場合など、ユーザーの行動が変化したことを検出した場合など、第3の予測血糖値変化曲線の算出に用いる何らかの情報が更新されたことを検出したタイミングで、上記処理を実行してもよい。
図9は、出力部240によって出力される情報を示す。図9に示すグラフ900は、出力部240によって出力された情報であって、予測血糖値算出装置100が備える表示デバイスに表示された情報を示す。グラフ900において、変化曲線912は、第1予測血糖値算出部222によって算出された第1の予測血糖値変化曲線を示す。グラフ900において、変化曲線914は、第3予測血糖値算出部230によって算出された第3の予測血糖値変化曲線であって、第1予測血糖値算出部222によって算出された第1の予測血糖値変化曲線と、第2予測血糖値算出部224によって算出された第2の予測血糖値変化曲線とが統合された第3の予測血糖値変化曲線を示す。
グラフ900において、領域916は、変化曲線914と変化曲線912との差分量を示す。すなわち、領域916は、第2の予測血糖値変化曲線が示す消費カロリーによって削減された血糖値の量を示す。グラフ900において、棒線920は、摂取カロリー量を示す。棒線920のうち、領域922は、たんぱく質量を示す。また、領域924は、脂質量を示す。また、領域926は、糖質量を示す。グラフ900において棒線932は、運動時の消費カロリー量を示す。また、棒線934は、安静時の消費カロリー量を示す。また、変化曲線942は、安静時の消費カロリーが低い場合の血糖値の積分値の予想値(または、HbA1Cの予測値)の推移を示す。また、変化曲線944は、安静時の消費カロリー量が増加した場合の血糖値の積分値の予想値(または、HbA1Cの予測値)の推移を示す。
予測血糖値算出装置100は、ユーザーの指示により、過去の任意の時点のユーザーの行動(たとえば、食事量、運動量など)をデータ上またはグラフ上で変化させてもよい。これにより、たとえば、ユーザーは、過去の行動の変化にともなって、第3の予測血糖値変化曲線がどのように変化するかを、確認することができる。また、予測血糖値算出装置100は、現在または将来の任意の時点からの第3の予測血糖値変化曲線を算出してもよい。この場合、予測血糖値算出装置100は、ユーザーの指示により、将来の任意の時点のユーザーの行動(たとえば、食事量、運動量など)をデータ上またはグラフ上で変化させてもよい。これにより、たとえば、ユーザーは、将来の行動の変化にともなって、第3の予測血糖値変化曲線がどのように変化するかを、確認することができる。ユーザーは、これらの機能を活用することによって、血糖値を最適値とするためには、過去にどのような行動をおこなっていれば好ましかったか、将来どのように行動することが好ましいかを、容易に判断することができる。予測血糖値算出装置100は、これらの判断を自動的におこなう機能をさらに有してもよい。
本実施形態に係る予測血糖値算出システム10は、糖尿病患者向けの指導システムに適用することができる。この場合、医師および医師に準ずる指導者は、予測血糖値算出システム10を利用することで、糖尿病患者の食事、運動などの行動による、血糖値、摂取カロリー、消費カロリーなどの変化を、糖尿病患者に対して視覚的に訴えかけることができる。また、予測血糖値算出システム10が、高精度な第2の予測血糖値変化曲線を出力することができるため、医師および医師に準ずる指導者は、経験、知識が少ない場合であっても、予測血糖値算出システム10を利用することで、糖尿病患者に対して適切なアドバイスをおこなうことができる。さらに、予測血糖値算出システム10は、入力パラメータが与えられることで、自動的に第3の予測血糖値変化曲線を出力することができるので、糖尿病患者は、自ら予測血糖値算出システム10を個人的に利用することで、医師および医師に準ずる指導者に頼らずに、自ら適切な行動(いつ、何を、どれくらいすればよいのか)を判断することができる。
図10は、第2の実施形態に係る予測血糖値算出装置100の機能構成を示す。第2の実施形態に係る予測血糖値算出装置100は、予測血糖値算出部220が、第4予測血糖値算出部226をさらに備える点で、第1の実施形態に係る予測血糖値算出装置100と相違する。
第4予測血糖値算出部226は、ユーザーの基礎代謝に関する基礎代謝情報および予め定められた数式を用いて、第4の前記予測血糖値変化曲線を算出する。第4の予測血糖値変化曲線とは、ユーザーの基礎代謝に基づく、予測血糖値変化曲線を示す。第3予測血糖値算出部230は、第1予測血糖値算出部222によって算出された第1の予測血糖値変化曲線と、第2予測血糖値算出部224によって算出された第2の予測血糖値変化曲線と、第4予測血糖値算出部226によって算出された第4の予測血糖値変化曲線とを統合することにより、ユーザーの基礎代謝にさらに基づく、第3の予測血糖値変化曲線を算出することができる。これにより、出力部240は、ユーザーの基礎代謝にさらに基づく第3の予測血糖値変化曲線を出力することができる。
たとえば、第3予測血糖値算出部230は、対象期間中の各時刻について、第4の予測血糖値変化曲線に示された当該時刻における血糖値の増減値をさらに加算することにより、当該時刻における血糖値の予測値を算出する。第3予測血糖値算出部230は、対象期間中の単位時間ごとの全ての時刻において、第4の予測血糖値変化曲線に示された当該時刻における血糖値の増減値をさらに加算することにより、ユーザーの基礎代謝にさらに基づく、血糖値の予測値の変化を時系列で示す第3の予測血糖値変化曲線を算出する。
図11は、第4の予測血糖値変化曲線を算出する処理を示す。第4予測血糖値算出部226は、時間が経過するにつれて血糖値が低下する第4の予測血糖値変化曲線を算出する。たとえば、第4予測血糖値算出部226は、単位時間あたりの血糖値の低下量Δg2を満たす、第4の予測血糖値変化曲線を算出する。第4予測血糖値算出部226は、以下の数式(11)を用いて、単位時間あたりの血糖値の低下量Δg2を算出する。
Δg2=KT×sl6・・・(11)
上記数式(11)において、KTおよびsl6は、ユーザーの基礎代謝に関する基礎代謝情報を示す。このうち、KTは、基礎代謝量を示す。基礎代謝量KTには固定値が用いられる。基礎代謝量KTは、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。第4予測血糖値算出部226は、基礎代謝量KTを、上記記録媒体から取得する。基礎代謝量KTには可変値が用いられてもよい。たとえば、基礎代謝量KTは、ユーザー毎に異なる値であってもよい。また、基礎代謝量KTは、ユーザーの属性毎に異なる値であってもよい。これらの場合、第4予測血糖値算出部226は、基礎代謝量KTを外部の装置から取得してもよい。たとえば、第4予測血糖値算出部226は、基礎代謝量KTを、身体特性情報取得部208によって取得された身体特性情報から抽出してもよい。
上記数式(11)において、sl6は、係数を示す。係数sl6には固定値が用いられる。係数sl6は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。係数sl6には可変値が用いられてもよい。たとえば、係数sl6は、ユーザー毎に異なる値であってもよい。また、係数sl6は、ユーザーの属性毎に異なる値であってもよい。これらの場合、第4予測血糖値算出部226は、係数sl6を外部の装置から取得してもよい。
たとえば、基礎代謝量KTには、「0.0145(kcal/sec)」が用いられる。また、係数aには、「−0.95」が用いられる。この場合、第4予測血糖値算出部226は、単位時間(1秒)あたりの血糖値の低下量Δg2として、およそ「−0.0138(mg/dL/sec)」を算出する。このように、第4予測血糖値算出部226は、時間が経過するにつれて血糖値が低下する第4の予測血糖値変化曲線を算出する。特に、第4予測血糖値算出部226は、上記数式(11)を用いたことで、基礎代謝量(安静時の消費カロリー)が多いほど、単位時間あたりの血糖値の低下量が多くなる第4の予測血糖値変化曲線を算出する。
図12は、第2の実施形態に係る予測血糖値算出装置100の処理手順を示す。図12に示す処理フローにおいて、S802−S824は、図8に示した第1の実施形態に係る予測血糖値算出装置100の処理手順と同様である。このため、ここでは、S802−S824の説明を省略し、S818に続くS842以降について説明する。
ステップS842においては、第4予測血糖値算出部226が、第4の予測血糖値変化曲線を算出する(ステップS842)。そして、第3予測血糖値算出部230が、ステップS810で算出された第1の予測血糖値変化曲線と、ステップS822で算出された第2の予測血糖値変化曲線と、ステップS842で算出された第4の予測血糖値変化曲線とを統合することにより、ユーザーが摂取した食事と、ユーザーが消費した消費カロリーと、ユーザーの基礎代謝とに基づく、第3の予測血糖値変化曲線を算出する(ステップS844)。そして、出力部240が、ステップS844で算出された第3の予測血糖値変化曲線を出力して(ステップS846)、予測血糖値算出装置100は、一連の処理を終了する。ここで、本実施形態の予測血糖値算出装置100は、秒単位あるいは分単位、たとえば、4秒単位で、ステップS842で示した、第4の予測血糖変化曲線の算出処理をおこなう。そして、秒単位あるいは分単位、たとえば、4秒単位で、ステップS844−S846で示した、第3の予測血糖変化曲線の算出処理および出力処理をおこなう。このように、秒単位あるいは分単位で処理をおこなうことで、刻一刻と変化する血糖値に応じて、最新の予測血糖値変化曲線をユーザーに提示することができる。
第2の実施形態に係る予測血糖値算出装置100によれば、ユーザーの基礎代謝量をさらに考慮し、かつ単純な計算式を用いて、第4の予測血糖値変化曲線を算出し、第4の予測血糖値変化曲線をさらに統合することにより、第3の予測血糖値変化曲線を算出する。これにより、予測血糖値算出装置100は、実際に人体で生じる血糖値の変化との誤差が小さく、高精度な第3の予測血糖値変化曲線を効率的に算出することができる。
図13は、第3の実施形態に係る予測血糖値算出装置100の機能構成を示す。第3の実施形態に係る予測血糖値算出装置100は、予測血糖値算出部220が、第5予測血糖値算出部228をさらに備える点で、第2の実施形態に係る予測血糖値算出装置100と相違する。
第5予測血糖値算出部228は、ユーザーの肝機能に関する肝機能情報および予め定められた数式を用いて、第5の予測血糖値変化曲線を算出する。第5の予測血糖値変化曲線とは、ユーザーの肝機能に基づく、予測血糖値変化曲線を示す。第3予測血糖値算出部230は、第1予測血糖値算出部222によって算出された第1の予測血糖値変化曲線と、第2予測血糖値算出部224によって算出された第2の予測血糖値変化曲線と、第4予測血糖値算出部226によって算出された第4の予測血糖値変化曲線と、第5予測血糖値算出部228によって算出された第5の予測血糖値変化曲線とを統合することにより、ユーザーの肝機能にさらに基づく、第3の予測血糖値変化曲線を算出することができる。これにより、出力部240は、ユーザーの肝機能にさらに基づく、第3の予測血糖値変化曲線を出力することができる。
たとえば、第3予測血糖値算出部230は、対象期間中の各時刻について、第5の予測血糖値変化曲線に示された当該時刻における血糖値の増減値をさらに加算することにより、当該時刻における血糖値の予測値を算出する。第3予測血糖値算出部230は、対象期間中の全ての時刻において、第5の予測血糖値変化曲線に示された当該時刻における血糖値の増減値をさらに加算することにより、ユーザーの肝機能にさらに基づく、血糖値の予測値の変化を時系列で示す第3の予測血糖値変化曲線を算出する。
図14は、第5の予測血糖値変化曲線を算出する処理を示す。第5の予測血糖値変化曲線は、遅延期間sec11、上昇期間sec12、平衡期間sec13、および下降期間sec14を含んで構成されている。遅延期間sec11は、血糖値が規定値よりも低下してから血糖値が上昇を開始するまでの期間を示す。上昇期間sec12は、血糖値が上昇を開始してから、血糖値がピーク値まで到達するまでの期間を示す。平衡期間sec13は、血糖値がピーク値で平衡する期間を示す。下降期間sec14は、血糖値がピーク値から下降を開始してから、血糖値が規定値まで到達するまでの期間を示す。第5予測血糖値算出部228は、上記複数の期間のそれぞれについて、血糖値変化曲線を算出する。そして、第5予測血糖値算出部228は、上記複数の期間のそれぞれの血糖値変化曲線を結合することにより、第5の予測血糖値変化曲線を算出する。
まず、遅延期間sec11についての血糖値変化曲線の算出方法を説明する。第5予測血糖値算出部228は、遅延期間sec11について、以下の条件(l1)−(l3)を満たす血糖値変化曲線を算出する。(l1)遅延期間sec11の始期は、血糖値が規定値よりも低下した時点とする。(l2)遅延期間sec11の終期は、血糖値が規定値よりも低下した時点から遅延期間量d4が経過した時点とする。(l3)遅延期間sec11は、血糖値が規定値よりも低下した時点の血糖値c2を維持する。遅延期間量d4には、固定値が用いられる。遅延期間量d4は、予測血糖値算出装置100が備えるメモリーなどの記録媒体に予め格納されている。たとえば、遅延期間量d4には、「15(分)」が用いられる。
上記規定値には、可変値が用いられる。具体的には、ユーザーの体調によって異なる値が用いられる。より具体的には、ユーザーの体調が悪いほど、高い値が用いられる。たとえば、第5予測血糖値算出部228は、ユーザーの体調が「1」の場合、上記規定値に、「150(mg/dL)」を用いる。また、第5予測血糖値算出部228は、ユーザーの体調が「2」の場合、上記規定値に、「130(mg/dL)」を用いる。また、第5予測血糖値算出部228は、ユーザーの体調が「3」の場合、上記規定値に、「110(mg/dL)」を用いる。また、第5予測血糖値算出部228は、ユーザーの体調が「4」の場合、上記規定値に、「100(mg/dL)」を用いる。また、第5予測血糖値算出部228は、ユーザーの体調が「5」の場合、上記規定値に、「90(mg/dL)」を用いる。第5予測血糖値算出部228は、第2予測血糖値算出部224と同様に、体調決定テーブル234を参照することにより、ユーザーの体調を決定する。
つぎに、上昇期間sec12についての血糖値変化曲線の算出方法を説明する。第5予測血糖値算出部228は、上昇期間sec12について、以下の条件(m1)−(m3)を満たす血糖値変化曲線を算出する。(m1)上昇期間sec12の始期は、遅延期間sec11の終期とする。(m2)上昇期間sec12の終期は、血糖値が、血糖値が規定値よりも低下した時点の血糖値c2と血糖値の上昇値h3との合算値に達した時点とする。(m3)上昇期間sec12においては、血糖値が、血糖値の上昇時の傾きsl7で上昇する。たとえば、第5予測血糖値算出部228は、以下の数式(12)を用いて、血糖値の上昇値h3を算出する。また、第5予測血糖値算出部228は、以下の数式(13)を用いて、血糖値の上昇時の傾きsl7を算出する。
h3=T×GII×sm×ib×l1・・・(12)
sl7=T×GII×m1・・・(13)
上記数式(12)および(13)において、T、GII、sm、ib、l1、およびm1は、肝機能に関する肝機能情報を示す。このうち、T、GII、sm、ib、l1、およびm1は、数式(1)および(2)と同様である。ただし、上記数式(12)においては、糖質量T、GI値GII、セカンドミール効果値sm、には固定値が用いられる点で、数式(1)および(2)と異なる。たとえば、糖質量Tには、「20.0(cal)」が用いられる。また、GI値GIIには、「3」が用いられる。また、セカンドミール効果値smには、「1.0」が用いられる。なお、数式(12)および(13)において固定値としたものについては、数式(12)および(13)においても、数式(1)および(2)と同様に、可変値が用いられてもよい。
つぎに、平衡期間sec13についての血糖値変化曲線の算出方法を説明する。第5予測血糖値算出部228は、平衡期間sec13について、以下の条件(n1)−(n3)を満たす血糖値変化曲線を算出する。(n1)平衡期間sec13の始期は、上昇期間sec12の終期とする。(n2)平衡期間sec13の終期は、平衡期間sec13の始期から平衡期間量e3が経過した時点とする。(n3)平衡期間sec13は、血糖値が規定値よりも低下した時点の血糖値c2と血糖値の上昇値h3との合算値を維持する。たとえば、第5予測血糖値算出部228は、以下の数式(14)を用いて、平衡期間量e3を算出する。なお、以下の数式(14)において、T、GII、n1、およびsmは、肝機能情報であって、数式(3)と同様である。
e3=(T×GII×n1)/sm・・・(14)
つぎに、下降期間sec14についての血糖値変化曲線の算出方法を説明する。第5予測血糖値算出部228は、下降期間sec14について、以下の条件(o1)−(o3)を満たす血糖値変化曲線を算出する。(o1)下降期間sec14の始期は、平衡期間sec13の終期とする。(o2)下降期間sec14の終期は、血糖値が、血糖値が規定値よりも低下した時点の血糖値c2に達した時点とする。(o3)下降期間sec14においては、血糖値が、血糖値の下降時の傾きsl8で下降する。たとえば、第5予測血糖値算出部228は、以下の数式(15)を用いて、血糖値の下降時の傾きsl8を算出する。なお、以下の数式(15)において、T、GII、およびp1は、肝機能情報であって、数式(4)と同様である。
sl8=T×GII×p1・・・(15)
図15は、第3の実施形態に係る予測血糖値算出装置100の処理手順を示す。図15に示す処理フローにおいて、S802−S844は、図12に示した第2の実施形態に係る予測血糖値算出装置100の処理手順と同様である。このため、ここでは、S802−S844の説明を省略し、S844に続くS852以降について説明する。
ステップS852においては、第5予測血糖値算出部228が、ステップS844で算出された第3の予測血糖値変化曲線に示されている血糖値不足期間の数を、変数n3に格納する(ステップS852)。
つぎに、第5予測血糖値算出部228が、変数n3の値が0か否かを判断する(ステップS854)。ステップS854において、変数n3の値が0であると判断した場合(ステップS854:Yes)、予測血糖値算出装置100は、ステップS860へ処理を進める。ステップS854において、変数n3の値が0ではないと判断した場合(ステップS854:No)、第5予測血糖値算出部228が、ステップS844で算出された第3の予測血糖値変化曲線に示されている血糖値不足期間のうち、一の血糖値不足期間に関する第5の予測血糖値変化曲線を算出する(ステップS856)。さらに、第5予測血糖値算出部228が、変数n3に格納されている値から1を減算した値を、変数n3に格納し(ステップS858)、処理をステップS854へ戻す。第5予測血糖値算出部228は、全ての血糖値不足期間について、第5の予測血糖値変化曲線を算出するまで、ステップS854−S858を繰り返しおこなう。
ステップS860においては、第3予測血糖値算出部230が、ステップS810で算出された第1の予測血糖値変化曲線と、ステップS822で算出された第2の予測血糖値変化曲線と、ステップS826で算出された第4の予測血糖値変化曲線と、ステップS856で算出された第5の予測血糖値変化曲線とを統合することにより、ユーザーが摂取した食事と、ユーザーが消費した消費カロリーと、ユーザーの基礎代謝と、ユーザーの肝機能とに基づく、第3の予測血糖値変化曲線を算出する(ステップS860)。そして、出力部240が、ステップS860で算出された第3の予測血糖値変化曲線を出力して(ステップS862)、予測血糖値算出装置100は、一連の処理を終了する。ここで、本実施形態の予測血糖値算出装置100は、秒単位あるいは分単位、たとえば、4秒単位で、ステップS852−S858で示した、第5の予測血糖変化曲線の算出処理をおこなう。そして、秒単位あるいは分単位、たとえば、4秒単位で、ステップS860−S862で示した、第3の予測血糖変化曲線の算出処理および出力処理をおこなう。このように、秒単位あるいは分単位で処理をおこなうことで、刻一刻と変化する血糖値に応じて、最新の予測血糖値変化曲線をユーザーに提示することができる。
第3の実施形態に係る予測血糖値算出装置100によれば、ユーザーの肝機能をさらに考慮し、かつ単純な計算式を用いて、第5の予測血糖値変化曲線を算出し、第5の予測血糖値変化曲線をさらに統合することにより、第3の予測血糖値変化曲線を算出する。これにより、予測血糖値算出装置100は、実際に人体で生じる血糖値の変化との誤差が小さく、高精度な第3の予測血糖値変化曲線を効率的に算出することができる。
図16は、予測血糖値算出装置100のハードウェア構成を示す。予測血糖値算出装置100は、CPU1505、ROM1510、RAM1520、HD(ハードディスク)ドライブ1525、通信インターフェース1530、外部メモリードライブ1540、外部メモリー1542、入力デバイス1550、および表示デバイス1560を備える。
ROM1510、RAM1520、およびHDドライブ1525は、各種データおよび各種プログラムを格納する。CPU1505は、ROM1510、RAM1520、またはHDドライブ1525に格納されたプログラムを実行することで、各種データ処理および各種ハードウェア制御をおこなう。なお、予測血糖値算出装置100は、HDドライブ1525の代わりに、フラッシュメモリーなどの他の記録媒体を備えてもよい。また、予測血糖値算出装置100は、HDドライブ1525を備えなくともよい。この場合、予測血糖値算出装置100は、ROM1510などの他の記録媒体が、上記したHDドライブ1525の機能を有してもよい。CPU1505により実行されるプログラムは、予測血糖値算出装置100(すなわちコンピューター)を、図1から図15に関連して説明した、情報取得部200、予測血糖値算出部220、および出力部240として機能させる。
通信インターフェース1530は、通信ネットワークに接続し、通信ネットワークを介して外部装置に対するデータの送受信をおこなう。外部メモリードライブ1540は、外部メモリー1542に接続し、外部メモリー1542に対するデータの送受信をおこなう。外部メモリー1542としては、たとえば、メモリーカードが挙げられる。外部メモリー1542は、フレキシブルディスク、CD、DVD等の記録媒体であってもよい。
表示デバイス1560は、各種データを表示する。表示デバイス1560としては、たとえば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパーなどが挙げられる。入力デバイス1550は、予測血糖値算出装置100に対する操作を入力する。入力デバイス1550としては、たとえば、マウス、キーボード、入力ボタン、タッチパネルなどが挙げられる。
CPU1505が実行するプログラムは、たとえば、上記した外部メモリー1542に格納されて、予測血糖値算出装置100に提供され、予測血糖値算出装置100にインストールされてもよい。また、CPU1505が実行するプログラムは、外部装置から通信ネットワークを介して、予測血糖値算出装置100に提供され、予測血糖値算出装置100にインストールされてもよい。
以上、本発明の第1の実施形態−第3の実施形態について説明したが、本発明は上述した第1の実施形態−第3の実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の第1の実施形態−第3の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。
予測血糖値算出システム10の装置構成は、図1に示したものに限らない。たとえば、予測血糖値算出システム10は、予測血糖値算出装置100を備えずに、端末装置112、活動量計114、脈拍計116のいずれかが、予測血糖値算出装置100の機能を有してもよい。また、予測血糖値算出システム10は、活動量計114を備えずに、端末装置112または脈拍計116が、活動量計114の機能を有してもよい。また、予測血糖値算出システム10は、脈拍計116を備えずに、端末装置112または活動量計114が、脈拍計116の機能を有してもよい。また、予測血糖値算出システム10は、端末装置112、活動量計114、脈拍計116、および予測血糖値算出装置100の全ての機能を有する情報処理装置を備えてもよい。
予測血糖値算出システム10は、入力装置群110と予測血糖値算出装置100との間において、データを仲介する、パーソナル・コンピューター、携帯情報端末などの仲介装置をさらに備えてもよい。この場合、仲介装置は、入力装置群110から送信された各種データを一旦蓄積しておき、予め定められたタイミング、またはユーザーが指定したタイミングで、蓄積された各種データを、予測血糖値算出装置100へ送信してもよい。なお、仲介装置は、端末装置112、活動量計114、または脈拍計116のいずれかであってもよい。
予測血糖値算出部220は、種類が異なる複数の予測血糖値変化曲線(第1の予測血糖値変化曲線、第2の予測血糖値変化曲線、第4の予測血糖値変化曲線、および第5の予測血糖値変化曲線)のうちの一つまたは複数を選択的に算出してもよい。さらに、予測血糖値算出部220は、選択的に算出した複数の予測血糖値変化曲線を統合することにより、第3の予測血糖値変化曲線を算出してもよい。たとえば、予測血糖値算出部220は、ユーザーの選択指示に応じて、一つまたは複数の予測血糖値変化曲線を選択的に算出してもよい。また、予測血糖値算出部220は、予測血糖値算出装置100の処理能力に応じて、一つまたは複数の予測血糖値変化曲線を選択的に算出してもよい。また、予測血糖値算出部220は、予測血糖値算出システム10を利用したサービスの内容に応じて、一つまたは複数の予測血糖値変化曲線を選択的に算出してもよい。
なお、予測血糖値算出部220は、各予測血糖値変化曲線を算出する処理をおこなう際、当該処理に含まれる複数の処理工程のうち、実際に処理をおこなう処理工程を選択的に決定してもよい。たとえば、予測血糖値算出部220は、ユーザーの選択指示に応じて、実際に処理をおこなう処理工程を選択的に決定してもよい。また、予測血糖値算出部220は、予測血糖値算出装置100の処理能力に応じて、実際に処理をおこなう処理工程を選択的に決定してもよい。また、予測血糖値算出部220は、予測血糖値算出システム10を利用したサービスの内容に応じて、実際に処理をおこなう処理工程を選択的に決定してもよい。
予測血糖値算出部220は、複数の入力パラメータのうちの、必須でないパラメータの一つまたは複数を選択的に用いて、各種予測血糖値変化曲線を算出してもよい。たとえば、予測血糖値算出部220は、ユーザーの選択指示に応じて、必須でないパラメータの一つまたは複数を選択的に用いて、各種予測血糖値変化曲線を算出してもよい。また、予測血糖値算出部220は、予測血糖値算出装置100の処理能力に応じて、必須でないパラメータの一つまたは複数を選択的に用いて、各種予測血糖値変化曲線を算出してもよい。また、予測血糖値算出部220は、予測血糖値算出システム10を利用したサービスの内容に応じて、必須でないパラメータの一つまたは複数を選択的に用いて、各種予測血糖値変化曲線を算出してもよい。
出力部240は、種類が異なる複数の予測血糖値変化曲線(第1の予測血糖値変化曲線、第2の予測血糖値変化曲線、第4の予測血糖値変化曲線、第5の予測血糖値変化曲線、および第3の予測血糖値変化曲線)のうちの一つまたは複数を選択的に出力してもよい。たとえば、出力部240は、ユーザーの選択指示に応じて、一つまたは複数の予測血糖値変化曲線を選択的に出力してもよい。また、出力部240は、予測血糖値算出装置100の処理能力に応じて、一つまたは複数の予測血糖値変化曲線を選択的に出力してもよい。また、出力部240は、予測血糖値算出システム10を利用したサービスの内容に応じて、一つまたは複数の予測血糖値変化曲線を選択的に出力してもよい。
端末装置112によって食事情報を得る方法は、どのような方法であってもよい。たとえば、端末装置112は、食事情報をユーザーに入力させてもよい。また、端末装置112は、食事内容をユーザーに入力させ、食事内容と食事情報とが対応付けて格納された食事データベースを参照することにより、当該食事内容に基づいて食事情報を算出してもよい。この場合、食事データベースは、端末装置112が備えてもよく、外部の装置が備えてもよい。また、端末装置112は、食事内容を予測血糖値算出装置100へ送信してもよい。この場合、予測血糖値算出装置100は、食事内容と食事情報とが対応付けて格納された食事データベースを参照することにより、端末装置112から送信された食事内容に基づいて食事情報を算出してもよい。この場合、食事データベースは、予測血糖値算出装置100が備えてもよく、外部の装置が備えてもよい。
端末装置112は、食事内容を自動的に認識する機能を有してもよい。たとえば、端末装置112は、食器、レシートなどに添付されたバーコードを読み取ることにより、食事内容を自動的に認識してもよい。また、端末装置112は、食器、レシートなどに添付されたICタグから食事内容が示された情報を読み取ることにより、食事内容を自動的に認識してもよい。また、端末装置112は、食事の画像を撮像し、当該食事画像に対する画像認識処理をおこなうことにより、食事内容を自動的に認識してもよい。