JP2012160617A - 検査方法、インプリント装置及び物品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インプリント装置の重ね合わせ検査に有利な技術を提供する。
【解決手段】基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置の検査方法であって、第1インプリント材を基板上に供給する第1ステップと、前記第1ステップで供給された第1インプリント材をモールドで成形して第1マークを形成する第2ステップと、第2インプリント材を前記基板上に供給する第3ステップと、前記第3ステップで供給された第2インプリント材をモールドで成形して第2マークを形成する第4ステップと、前記第2ステップで形成された前記第1マークと前記第4ステップで形成された前記第2マークとの相対位置を計測する第5ステップと、を有し、前記第3ステップでは、前記第2ステップで形成された前記第1マークに前記第2インプリント材が接触しないように、前記第2インプリント材を供給する、ことを特徴とする検査方法を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、検査方法、インプリント装置及び物品の製造方法に関する。
インプリント技術は、真空プロセスなどの大がかりな装置を必要とせず、半導体デバイスを低コストで大量生産することが可能であるため、微細パターンを形成する技術として注目されている。インプリント技術では、シリコンウエハやガラスプレートなどの基板上の樹脂に微細なパターンを有するモールド(原版)を押し付けた状態で樹脂を硬化させ、硬化した樹脂からモールドを剥離することで微細なパターンを形成する。
インプリント技術を用いたインプリント装置においては、半導体デバイスの製造に用いられている露光装置と同様に、インプリントにより形成されたパターンの重ね合わせを検査する必要があり、それに関連する技術が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1には、基板に既に形成されている下地マークとインプリントにより形成されたパターンとの位置ずれを検査する技術が開示されている。
一方、露光装置では、レジスト・ツー・レジスト(RtoR)による重ね合わせの検査方法が提案されている(特許文献2参照)。特許文献2では、基板上のレジストに対して、第1のマークを投影した後、基板とレチクルとの相対的な位置関係を変更し、第1のマークの近傍に第2のマークを投影する。そして、第1のマーク及び第2のマークが投影された基板を現像して重ね合わせ検査装置に導入し(或いは、露光装置に備えられたアライメントスコープで)、第1のマークと第2のマークとの相対的な位置(第1のマークと第2のマークとの位置ずれ)を計測する。このようにして計測された第1のマークと第2のマークとの位置ずれに基づいて、露光装置では、重ね合わせ性能を改善するための調整や較正が行われている。
特開2009−088264号公報 特公平07−022099号公報
しかしながら、特許文献2に提案されている検査方法は、インプリント装置に適用することができない。これは、インプリント装置と露光装置との違いに起因する。露光装置では、基板上(のレジスト)において、マーク(第1のマーク)以外の領域には光が照射されない(即ち、第1のマーク以外の領域は露光されない)ため、次のマーク(第2のマーク)を基板上の非露光領域に続けて投影することができる。一方、インプリント装置では、基板上の樹脂にモールドを押し付けた状態で樹脂を硬化させることでパターン(マーク)を形成する(即ち、基板上の全ての樹脂が硬化した状態となっている)ため、次のマークを続けて形成することができない。なお、第1のマークを形成した後に、再度、樹脂を塗布して第2のマークを形成することも考えられる。但し、この場合には、基板上に既に形成されている第1のマークがモールドによって押し潰されてしまったり、第1のマークを覆う樹脂によって第1のマークの位置を高精度に計測できなくなったりしてしまう。
従って、インプリント装置では、特許文献1に提案されているように、下地マークが予め形成された基板上にインプリント装置によりマークを形成して、重ね合わせの検査を行うことが現実的である。但し、この場合には、下地マークを形成する際に成膜工程やエッチング工程が必要となるため、基板を製作するための時間やコストがかかったり、プロセス歪みなどの誤差によりマークの位置を高精度に計測できなくなったりしてしまう。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、インプリント装置の重ね合わせ検査に有利な技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての検査方法は、基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置の検査方法であって、第1インプリント材を基板上に供給する第1ステップと、前記第1ステップで供給された第1インプリント材をモールドで成形して第1マークを形成する第2ステップと、第2インプリント材を前記基板上に供給する第3ステップと、前記第3ステップで供給された第2インプリント材をモールドで成形して第2マークを形成する第4ステップと、前記第2ステップで形成された前記第1マークと前記第4ステップで形成された前記第2マークとの相対位置を計測する第5ステップと、を有し、前記第3ステップでは、前記第2ステップで形成された前記第1マークに前記第2インプリント材が接触しないように、前記第2インプリント材を供給する、ことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、インプリント装置の重ね合わせ検査に有利な技術を提供することができる。
本発明の一側面としてのインプリント装置の構成を示す概略図である。 本発明の一側面としてのインプリント装置の検査方法を説明するための図である。 基板上に供給すべき樹脂の供給位置の決定(S102)を説明するための図である。 本発明の一側面としてのインプリント装置の検査方法を説明するための図である。 基板上に供給すべき樹脂の供給位置の決定(S102)を説明するための図である。 本発明の一側面としてのインプリント装置の検査方法を説明するための図である。 本発明の一側面としてのインプリント装置の検査方法を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の一側面としてのインプリント装置100の構成を示す概略図である。インプリント装置100は、基板上のインプリント材(典型的には、樹脂であり、以下では、「樹脂」とする)をモールドで成形して基板上にパターンを形成するインプリント処理を行う。
図1を参照するに、基板(ウエハ)1は、チャック2に保持される。微動ステージ3は、基板1のZ軸回りの回転を補正する機能、基板1のZ軸方向の位置を補正する機能及び基板1の傾きを補正する機能を有する。微動ステージ3は、基板1をX軸方向及びY軸方向の所定の位置に位置決めするためのXYステージ4に配置される。なお、微動ステージ3とXYステージ4とは、基板1を移動させる基板ステージを構成する。
XYステージ4は、ベース定盤5に載置される。微動ステージ3には、微動ステージ3のX軸方向及びY軸方向の位置を計測するレーザ干渉計からの光を反射するバーミラー(不図示)が取り付けられている。
モールド10は、基板1に転写すべきパターンを表面に有し、モールドチャック11に固定される。モールドチャック11は、モールドステージ12に載置される。モールドステージ12は、モールド10のZ軸回りの傾きを補正する機能を有する。モールドチャック11のX軸方向及びY軸方向の位置は、アライメント棚18に支持されたレーザ干渉計によって計測される。
モールドチャック11及びモールドステージ12のそれぞれは、UV光源16からコリメータレンズを介して照射されるUV光を通過させる開口(不図示)を有する。また、モールドチャック11(又はモールドステージ12)には、モールド10の押し付け力(押印圧)を検出するためのロードセルが配置されている。
ガイドバープレート13は、一端がモールドステージ12に固定され、天板9を貫通するガイドバー14の他端を固定する。モールド昇降用アクチュエータ15は、エアシリンダ又はリニアモータで構成され、ガイドバー14をZ軸方向に駆動して、モールドチャック11に保持されたモールド10を基板1に押し付けたり、基板1から引き離したりする。アライメント棚18は、支柱19を介して天板9に懸架される。アライメント棚18には、ガイドバー14が貫通している。また、アライメント棚18には、例えば、斜入射像ずれ方式を用いて、チャック2に保持された基板1の高さ(平坦度)を計測するための高さ計測系(不図示)が配置されている。
モールドアライメント用のTTM(スルー・ザ・モールド)アライメントスコープ20は、基板ステージ上の基準マークとモールド10に設けられたアライメントマークとを観察するための光学系及び撮像系を有する。TTMアライメントスコープ20は、基板ステージとモールド10とのX軸方向及びY軸方向の位置ずれを計測する。
樹脂供給部27は、基板1の表面に液状の光硬化型の樹脂(レジスト)を滴下するノズルを含むディスペンサヘッドで構成され、基板上に樹脂を供給(塗布)する機能を有する。樹脂供給部27は、例えば、ピエゾジェット方式やマイクロソレノイド方式などを採用し、基板上に1pL(ピコリットル)程度の非常に微小な容積の樹脂を供給することができる。また、樹脂供給部27を構成するディスペンサヘッドは、シングルノズルであってもよいし、ノズルの数が100を超えるリニアノズルアレイであってもよい。
オフアクシスアライメント(OA)スコープ40は、基板上の複数のショットに設けられたアライメントマークを計測し、複数のショットのそれぞれの位置を決定するグローバルアライメント処理を行う。TTMアライメントスコープ20によってモールド10と基板ステージとの位置関係を求め、OAスコープ40によって基板ステージと基板1との位置関係を求めることでモールド10と基板1との相対的な位置合わせを行うことができる。
制御部50は、CPUやメモリなどを含み、インプリント装置100の全体(動作)を制御する。制御部50は、インプリント処理に関する動作を調整する際に必要となるインプリント装置100の性能(例えば、重ね合わせ)を検査する検査処理を制御する。また、制御部50は、かかる検査処理の検査結果に基づいて、インプリント処理に関する動作を制御する。
図2を参照して、制御部50によるインプリント装置100の検査処理(即ち、インプリント装置100の検査方法)について説明する。図2(a)は、インプリント装置100の検査処理を説明するためのフローチャートであって、図2(b)は、インプリント装置100の検査処理の各処理における基板1及びモールドの状態を示す概略断面図である。なお、図2(b)では、説明をわかりやすくするために、モールドのパターン(段差量)や基板1に形成されるマーク(段差量)を誇張して図示している。
S100(第1ステップ)では、樹脂供給部27を用いて、基板ステージに載置された基板1に樹脂(第1インプリント材)R1を供給する。なお、S100の前に、スピンコートなどを用いて、基板1に密着剤を供給(塗布)しておいてもよい。かかる密着剤は、基板1と樹脂との密着性を向上させる目的で使用される。
S101(第2ステップ)では、第1の樹脂マーク(検査用の第1マーク)WM1を形成する。具体的には、S100で供給された樹脂R1に第1のマークパターンTM1を有するモールドを押し付けた状態でUV光を照射して樹脂R1を硬化させ、硬化させた樹脂R1からモールドを剥離することで第1の樹脂マークWM1を形成する。このように、S101では、インナーマークである第1の樹脂マークWM1が基板上に形成される。この際、基板上の第1の樹脂マークWM1が形成されない領域(非マーク領域)には、モールドの押し付け力や樹脂R1の供給量で決まる残膜が発生する。残膜は、一般に、10nmから数十nm程度の厚さとなる。
S102では、S101で第1の樹脂マークWM1が形成された基板上に供給すべき樹脂(第2インプリント材)R2の供給位置(供給領域)を決定する。なお、樹脂R2の供給位置の決定に関しては、後で詳細に説明する。
S103(第3ステップ)では、樹脂供給部27を用いて、S102で決定した供給位置に基づいて、第1の樹脂マークWM1が形成された基板1に樹脂(第2の樹脂)R2を供給する。後述するように、S103では、樹脂R2に第2のマークパターンTM2を有するモールドを押し付けたときに樹脂R2が第1の樹脂マークWM1に接触しないように、樹脂R2が供給される。本実施形態では、図2(b)に示すように、基板1に形成された第1の樹脂マークWM1の外側に樹脂R2が供給される。なお、樹脂R2の供給量は、S100で供給された樹脂R1の供給量と同じでよい。また、図2(b)では、樹脂R1と樹脂R2とを区別して示しているが、樹脂R1と樹脂R2とは同じ種類の樹脂であってもよいし、異なる種類の樹脂であってもよい。
S104(第4ステップ)では、第2の樹脂マーク(検査用の第2マーク)WM2を形成する。具体的には、S103で供給された樹脂R2に第2のマークパターンTM2を有するモールドを押し付けた状態でUV光を照射して樹脂R2を硬化させ、硬化させた樹脂R2からモールドを剥離することで第2の樹脂マークWM2を形成する。このように、S104では、アウターマークである第2の樹脂マークWM2が基板上に形成される。この際、樹脂R2は、モールドを押し付けることで広がるが、上述したように、第1の樹脂マークWM1に接触することはない。
図2(b)に示すように、第2のマークパターンTM2の下の基板上には、第1の樹脂マークWM1を形成する際に発生した残膜が存在する。第2のマークパターンTM2を有するモールドは、基板1に形成された第1の樹脂マークWM1の上に、モールドを樹脂R2に押し付けた状態において第1の樹脂マークWM1が押し潰されることを防止する凹部Aを含む。なお、モールドの凹部Aの段差量は、基板1に残膜が存在しているため、他のパターンの段差量(第2のマークパターンTM2の段差量)と同じでよく、特別に段差量を大きくする必要はない。
本実施形態では、S101とS104では、同じモールドを用いている。具体的には、第1のマークパターンTM1と第2のマークパターンTM2とを所定の距離だけ離してモールドに形成し、S101とS104との間に、基板1(基板ステージ)を所定の距離だけ移動させている。但し、第1のマークパターンTM1を有するモールドと、第2のマークパターンTM2を有するモールドとを準備して、S101とS103との間でモールドを交換するようにしてもよい。
S105(第5ステップ)では、S101で形成された第1の樹脂マークWM1とS104で形成された第2の樹脂マークWM2との相対位置(即ち、第1の樹脂マークWM1と第2の樹脂マークWM2の相対的なずれ量)を計測する。なお、第1の樹脂マークWM1と第2の樹脂マークWM2との相対位置は、OAスコープ40を用いて計測することができるため、基板ステージに基板1を載置させたままの状態でS100乃至S105を実施することができる。但し、第1の樹脂マークWM1及び第2の樹脂マークWM2が形成された基板1をインプリント装置100から取り出して重ね合わせ検査装置に導入し、第1の樹脂マークWM1と第2の樹脂マークWM2との相対位置を計測してもよい。
モールドのパターンの段差は、一般には、半導体デバイスのパターンの最小線幅の2倍から3倍程度のアスペクト比で形成される。例えば、最小線幅が28nm、アスペクト比が2.5倍である場合、モールドのパターンの段差は70nmとなる。第1の樹脂マークWM1及び第2の樹脂マークWM2の段差(高さ)は、モールドの第1のマークパターンTM1及び第2のマークパターンTM2の段差と同じであるため、70nmとなる。70nmの段差を有する1のマークパターンTM1及び第2のマークパターンTM2は、OAスコープ40や重ね合わせ検査装置において十分なコントラストで計測することが可能である。従って、テンプレートマッチング法や対称処理法などの公知の技術を用いて第1のマークパターンTM1及び第2のマークパターンTM2の位置を特定して、第1のマークパターンTM1と第2のマークパターンTM2との相対位置を求めることができる。
ここで、図3を参照して、基板上に供給すべき樹脂R2の供給位置の決定(S102)について説明する。本実施形態では、第1の樹脂マークWM1が形成された基板上に樹脂R2を供給して第2の樹脂マークWM2を形成する際に、樹脂R2が第1の樹脂マークWM1に接触しないようにすることが重要である。また、基板上に第2の樹脂マークWM2を形成するためには、モールドの第2のマークパターンTM2が樹脂R2で満たされる(即ち、第2のマークパターンTM2が樹脂R2で完全に充填される)必要がある。
図3(a)は、インナーマークである第1の樹脂マークWM1X及びWM1Yと、アウターマークである第2の樹脂マークWM2X及びWM2Yと、第2の樹脂R2の供給位置と、第2の樹脂R2が広がる領域との関係を示している。なお、本実施形態では、第2の樹脂R2を基板上の4箇所に供給する場合を例として説明する。
樹脂R2の供給量Vは、モールドのマークパターンの段差をt、残膜の厚さをtr、1つの樹脂マークの面積をS’とすると、樹脂R2が広がる領域の面積Sを用いて、以下の式(1)で表すことができる。
V=S・(t+tr)−S’・t ・・・式(1)
式(1)は、基板上に供給した樹脂R2の体積は、モールドを押し付けて樹脂R2が広がった場合でも保存されることを意味する。式(1)を変形すると、樹脂R2が広がる領域の面積Sは、以下の式(2)で表される。また、樹脂R2が広がる領域の半径rは、以下の式(3)で表される。
S=(V+S’・t)/(t+tr) ・・・式(2)
r=√(S/π) ・・・式(3)
基板上の4箇所に供給した樹脂R2が広がった場合に、それぞれの樹脂R2が重ならない条件から、樹脂マーク群(第1の樹脂マークWM1及び第2の樹脂マークWM2)の中心位置から樹脂R2の供給位置までの距離Dsは、以下の式(4)で表される。また、樹脂マーク群の中心位置から第2の樹脂マークWM2Xまでの距離Dmは、以下の式(5)で表される。
Ds=√2・r ・・・式(4)
Dm=(√2−1)r ・・・式(5)
従って、式(2)、式(3)及び式(4)から樹脂R2の供給位置を決定し、更に、式(5)から第2の樹脂マークWM2の位置を決定することができる。なお、樹脂供給部27による樹脂の供給量や供給位置にばらつきがある場合には、かかるばらつきを考慮して、樹脂R2の供給位置や第2の樹脂マークWM2の位置を樹脂マーク群の中心位置から離すようにするとよい。
以下、樹脂R2の供給位置や第2の樹脂マークWM2の位置について数値例を挙げて説明する。樹脂R2の供給量Vを1pL(1000μm)、モールドのマークパターンの段差tを70nm、残膜の厚さtrを15nmとする。また、樹脂マークの寸法を幅1μm、高さ20μmとし、1つの樹脂マークの面積S’を20μmとする。
この場合、上述した式から、樹脂R2が広がる領域の半径rは61.2μm、樹脂マーク群の中心位置から樹脂R2の供給位置までの距離Dsは86.6μm、樹脂マーク群の中心位置から第2の樹脂マークWM2Xまでの距離Dmは25.4μmと求まる。
次いで、樹脂供給部27による樹脂の供給量のばらつきが±10%である場合、即ち、樹脂供給部27による樹脂の供給量が0.9pL〜1.1pLの範囲でばらつく場合を考える。
まず、樹脂供給部27による樹脂の最大の供給量Vmaxを式(2)のVに代入し、樹脂R2が広がる領域の半径r_max及び樹脂マーク群の中心位置から樹脂R2の供給位置までの距離Ds_maxを求める。上述した数値例の場合には、樹脂R2が広がる領域の半径r_maxは64.2μm、樹脂マーク群の中心位置から樹脂R2の供給位置までの距離Ds_maxは90.8μmと求まる。
次に、樹脂供給部27による樹脂の最小の供給量Vmaxを式(2)のVに代入し、樹脂R2が広がる領域の半径r_min及び樹脂マーク群の中心位置から樹脂R2の供給位置までの距離Ds_minを求める。上述した数値例の場合には、樹脂R2が広がる領域の半径r_minは58.1μm、樹脂マーク群の中心位置から樹脂R2の供給位置までの距離Ds_minは82.2μmと求まる。
樹脂R2の供給位置を決定するための条件は、上述したように、樹脂R2が基板上に形成された第1の樹脂マークWM1に接触しないように、且つ、第2の樹脂マークWM2を形成するための第2のマークパターンTM2を満たす条件となる。樹脂供給部27による樹脂の供給量Vが設計量よりも多い場合には、樹脂R2が広がる領域の半径rが大きくなり、樹脂R2が基板上に形成された第1の樹脂マークWM1に接触する可能性がある。一方、樹脂供給部27による樹脂の供給量Vが設計量よりも少ない場合には、樹脂R2が第2の樹脂マークWM2を形成するための第2のマークパターンTM2を満たさない可能性がある。
従って、樹脂供給部27による樹脂の供給量にばらつきがある場合には、樹脂マーク群の中心位置から樹脂R2の供給位置までの距離Ds’をDs_maxとすればよい。また、樹脂マーク群の中心位置から第2の樹脂マークWM2Xまでの距離Dm’は、以下の式(6)から求めることができる。
Dm’=Ds_max−r_min ・・・式(6)
上述した数値例の場合には、樹脂マーク群の中心位置から樹脂R2の供給位置までの距離Ds’は90.8μm、樹脂マーク群の中心位置から第2の樹脂マークWM2Xまでの距離Dm’は32.9μmと求まる。
このように、樹脂供給部27による樹脂の供給量にばらつきがある場合には、基板上における樹脂マーク群の領域が大きく(上述した数値例の場合には、約66μm)となる。但し、OAスコープ40の高倍率での視野が100μm程度であれば、樹脂マーク群(第1の樹脂マークWM1及び第2の樹脂マークWM2)を十分に計測することができる。
また、樹脂供給部27による樹脂の供給位置にばらつきがある場合にも同様に考えればよい。具体的には、樹脂R2が基板上に形成された第1の樹脂マークWM1に接触しないように、且つ、第2のマークパターンTM2を満たすように、樹脂R2の供給位置及び樹脂マーク群の中心位置から第2の樹脂マークWM2までの距離を決定する。
なお、第1の樹脂マークWM1が形成された基板に対するモールド(第2のマークパターンTM2)及び樹脂供給部27の位置合わせについては、基板ステージに基板が載置されたままであるため、基板ステージの位置決め精度の範囲で高精度に行うことができる。また、第1の樹脂マークWM1が形成された基板をインプリント装置100から取り出した場合においても、OAスコープ40で第1の樹脂マークWM1の位置を計測することで、基板に対するモールド及び樹脂供給部27の位置合わせを行うことができる。
また、本実施形態では、図3(a)に示すように、インナーマークである第1の樹脂マークWM1X及びWM1Yを形成した後に、アウターマークである第2の樹脂マークWM2X及びWM2Yを形成する場合を説明した。但し、図3(b)に示すように、アウターマークである第2の樹脂マークWM2X及びWM2Yを形成した後に、インナーマークである第1の樹脂マークWM1X及びWM1Yを形成してもよい。この場合、第1の樹脂マークを形成する際に、樹脂R1が第2の樹脂マークに接触しないように、樹脂マーク群の中心位置から樹脂R2の供給位置までの距離Ds1及び樹脂マーク群の中心位置から第2の樹脂マークWM2Xまでの距離Dm1を決定する必要がある。
例えば、樹脂R1が広がる領域の半径をrとすると、樹脂マーク群の中心位置から樹脂R2の供給位置までの距離Ds1は2r以上、樹脂マーク群の中心位置から第2の樹脂マークWM2Xまでの距離Dm1はr以上必要である。一方、インナーマークである第1の樹脂マークを形成した後に、アウターマークである第2の樹脂マークを形成する場合、樹脂マーク群の中心位置から樹脂R2の供給位置までの距離Dsは、上述したように、(√2−1)rである(式(5)参照)。従って、インナーマークである第1の樹脂マークを形成した後に、アウターマークである第2の樹脂マークを形成する場合の方が、基板上における樹脂マーク群の領域を小さく(半分以下)することができる。樹脂マーク群の領域が小さければ、OAスコープ40の倍率を高く設定することができ(即ち、分解能が高くなる)、且つ、ショット領域内に形成可能な樹脂マークの数を多くすることができるため、より高精度な検査が可能となる。
また、本実施形態では、基板1と樹脂(樹脂R1)との密着性を向上させることを目的として、密着剤を基板1に供給することを説明した。なお、樹脂R1と樹脂R2との密着性が不十分である場合には、第1の樹脂マークWM1を形成した後(樹脂R2を基板1に供給する前)に、密着剤を供給して、樹脂R1と樹脂R2との密着性を向上させることも可能である。
また、本実施形態では、第1のマークパターンTM1及び第2のマークパターンTM2のそれぞれを凹形状及び凸形状とし、基板上に形成される第1の樹脂マークWM1及び第2の樹脂マークWM2のそれぞれを凸形状及び凹形状としている。但し、第1の樹脂マークWM1及び第2の樹脂マークWM2の形状は限定されるものではない。例えば、図4に示すように、1のマークパターンTM1及び第2のマークパターンTM2を凹形状とし、基板上に形成される第1の樹脂マークWM1及び第2の樹脂マークWM2を凸形状としてもよい。この場合にも、第2のマークパターンTM2を有するモールドは、基板1に形成された第1の樹脂マークWM1の上に、モールドを樹脂R2に押し付けた状態において第1の樹脂マークWM1が押し潰されることを防止する凹部Aを含む。
本実施形態では、第1の樹脂マークWM1及び第2の樹脂マークWM2がBar in Barの検査マークを構成する場合について説明した。但し、第1の樹脂マークWM1及び第2の樹脂マークWM2は、Box in Boxの検査マークを構成してもよい。
このように、本実施形態のインプリント装置100は、第2のマークパターンTM2を有するモールドを押し付けたときに第1の樹脂マークWM1に接触しないように樹脂R2を供給して第2の樹脂マークWM2を形成する。従って、インプリント装置100は、レジスト・ツー・レジスト(RtoR)と同様な検査(例えば、第1の樹脂マークWM1と第2の樹脂マークWM2との位置ずれ検査)を高精度に行うことができる。また、インプリント装置100は、かかる検査結果に基づいて、目標となる相対位置からの第1の樹脂マークWM1と第2の樹脂マークWM2との相対位置ずれが低減するように、インプリント処理に関する動作を高精度に制御することができる。なお、インプリント処理に関する動作は、例えば、基板ステージやモールドステージ12の駆動パターンの設定やシステムオフセットの較正などを含む。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、S101で形成される第1の樹脂マークWM1の位置、S104で形成される第2の樹脂マークWM2の寸法、及び、樹脂R2の供給量に基づいて、S103で供給すべき樹脂R2の供給位置(供給領域)を計算で求めている。第2の実施形態では、条件だしによって、S103で供給すべき樹脂R2の供給位置及び供給量を求める。後述するように、本実施形態では、第1の樹脂マークWM1の位置と樹脂R2の供給位置との間の距離と、樹脂R2の樹脂の供給量とを変数として含む互いに異なる複数の条件を設定する。次いで、複数の条件のそれぞれについて、第1の樹脂マークWM1が形成された基板上に第2の樹脂マークWM2を形成する。そして、複数の条件のうち樹脂R2が第1の樹脂マークWM1に接触せず、且つ、第2の樹脂マークWM2の形状が基準形状を満たす条件に基づいて、S103で供給すべき樹脂R2の供給位置及び供給量を求める。
図5を参照して、基板上に供給すべき樹脂R2の供給位置の決定(S102)について説明する。本実施形態では、図5(a)及び図5(b)に示すように、インプリント装置100を用いて、基板上の各ショット領域に対して、第1の樹脂マークWM1を予め形成する。
図5(a)及び図5(b)に示す基板に対して、第1の樹脂マークWM1の位置(中心位置)と樹脂R2の供給位置との間の距離と、樹脂R2の供給量とを変数として含む条件を設定する。次いで、各ショット領域に対して、条件を変更しながら樹脂R2を供給して第2の樹脂マークWM2を形成する。次に、第2の樹脂マークWM2をOAスコープ40で計測し、第2の樹脂R2が第1の樹脂マークWM1に接触せず、且つ、第2の樹脂マークWM2の形状が許容範囲内となる条件を特定する。そして、特定した条件に対応する第1の樹脂マークWM1の位置(中心位置)と樹脂R2の供給位置との間の距離及び樹脂R2の供給量を、S103で供給すべき樹脂R2の供給位置及び供給量として決定する。
本実施形態では、条件だしによって基板上に供給すべき樹脂R2の供給位置及び供給量を求めているため、第1の実施形態よりも基板上に供給すべき樹脂R2の供給位置及び供給量の決定に時間を要することになる。但し、本実施形態では、第2の樹脂マークWM2を実際に形成しているため、基板上に供給すべき樹脂R2の供給位置を第1の実施形態よりも正確に決定することができる。
<第3の実施形態>
図6を参照して、制御部50によるインプリント装置100の別の検査処理について説明する。図6(a)は、インプリント装置100の別の検査処理を説明するためのフローチャートであって、図6(b)は、インプリント装置100の別の検査処理の各処理における基板1及びモールドの状態を示す概略断面図である。なお、図6(b)では、説明をわかりやすくするために、モールドのパターン(段差量)や基板1に形成されるマーク(段差量)を誇張して図示している。
S200では、樹脂供給部27を用いて、基板ステージに載置された基板1に樹脂R1を供給する。
S201では、第1の樹脂マークWM1及びアライメントマークWMAを形成する。具体的には、S200で供給された樹脂R1に第1のマークパターンTM1及びアライメントマークパターンTMAを有するモールドを押し付けた状態でUV光を照射して樹脂R1を硬化させる。そして、硬化させた樹脂R1からモールドを剥離することで第1の樹脂マークWM1及びアライメントマークWMAを形成する。このように、S201では、インナーマークである第1の樹脂マークWM1とアライメントマークWMAとが基板上に形成される。
S202では、S201で形成されたアライメントマークWMAを用いて、基板1のアライメントを行う。基板1のアライメントとして、本実施形態では、基板上の各ショット領域に形成されたアライメントマークWMAの位置をOAスコープ40で計測するグローバルアライメントを行う。但し、基板1のアライメントとして、基板上のショット領域ごとに、アライメントマークWMAの位置をOAスコープ40で計測して位置ずれを補正するダイバイダイアライメントを行ってもよい。
S203では、S201で第1の樹脂マークWM1及びアライメントマークWMAが形成された基板上に供給すべき樹脂R2の供給位置(供給領域)を決定する。なお、樹脂R2の供給位置の決定に関しては、第1の実施形態で説明した通りであるため、ここでの詳細な説明は省略する。
S204では、樹脂供給部27を用いて、S203で決定した供給位置に基づいて、第1の樹脂マークWM1及びアライメントマークWMAが形成された基板1に樹脂R2を供給する。本実施形態では、図6(b)に示すように、基板1に形成された第1の樹脂マークWM1の外側、且つ、アライメントマークWMAの内側に樹脂R2が供給される。なお、樹脂R2の供給量は、S200で供給された樹脂R1の供給量と同じでよい。S204では、樹脂R2に第2のマークパターンTM2を有するモールドを押し付けたときに樹脂R2が第1の樹脂マークWM1(及びアライメントマークWMA)に接触しないように、樹脂R2が供給される。
S205では、第2の樹脂マークWM2を形成する。具体的には、S204で供給された樹脂R2に第2のマークパターンTM2を有するモールドを押し付けた状態でUV光を照射して樹脂R2を硬化させ、硬化させた樹脂R2からモールドを剥離することで第2の樹脂マークWM2を形成する。このように、S205では、アウターマークである第2の樹脂マークWM2が基板上に形成される。第2のマークパターンTM2を有するモールドは、基板1に形成された第1の樹脂マークWM1の上に、モールドを樹脂R2に押し付けた状態において第1の樹脂マークWM1が押し潰されることを防止する凹部Aを含む。同様に、第2のマークパターンTM2を有するモールドは、基板1に形成されたアライメントマークWMAの上に、モールドを樹脂R2に押し付けた状態においてアライメントマークWMAが押し潰されることを防止する凹部Bを含む。
S206では、S201で形成された第1の樹脂マークWM1とS205で形成された第2の樹脂マークWM2との相対位置(即ち、第1の樹脂マークWM1と第2の樹脂マークWM2の相対的なずれ量)を計測する。
このように、本実施形態では、第2の樹脂マークWM2を形成する前に、アライメントマークWMAを用いて基板1のアライメントを行っている。従って、第1の樹脂マークWM1と第2の樹脂マークWM2の相対的なずれ量を計測することで、インプリント装置100(OAスコープ40)のアライメント精度を検査することが可能である。なお、かかる検査結果は、アライメントオフセットとしてインプリント装置100(OAスコープ40)に反映される。
<第4の実施形態>
図7を参照して、制御部50によるインプリント装置100の更に別の検査処理について説明する。図7(a)は、インプリント装置100の更に別の検査処理を説明するためのフローチャートであって、図7(b)は、インプリント装置100の更に別の検査処理の各処理における基板1及びモールドの状態を示す概略断面図である。なお、図7(b)では、説明をわかりやすくするために、モールドのパターン(段差量)や基板1に形成されるマーク(段差量)を誇張して図示している。
S300では、樹脂供給部27を用いて、基板ステージに載置された基板1に樹脂R1を供給する。
S301では、第1の樹脂マークWM1を形成する。具体的には、S300で供給された樹脂R1に第1のマークパターンTM1を有するモールドを押し付けた状態でUV光を照射して樹脂R1を硬化させ、硬化させた樹脂R1からモールドを剥離することで第1の樹脂マークWM1を形成する。
S302では、S301で第1の樹脂マークWM1が形成された基板上に供給すべき樹脂R2の供給位置(供給領域)を決定する。なお、樹脂R2の供給位置の決定に関しては、第1の実施形態で説明した通りである。但し、本実施形態では、第1の樹脂マークWM1に対して十分に離れた位置を、第2の樹脂マークWM2を形成するための樹脂R2の供給位置として決定する。なお、第1の樹脂マークWM1に対して十分に離れた位置とは、第1の樹脂マークWM1及び第2の樹脂マークWM2を形成する際に、樹脂R1と樹脂R2とが重ならない位置である。
S303では、樹脂供給部27を用いて、S302で決定した供給位置に基づいて、第1の樹脂マークWM1が形成された基板1に樹脂R2を供給する。
S304では、第2の樹脂マークWM2を形成する。具体的には、S204で供給された樹脂R2に第2のマークパターンTM2を有するモールドを押し付けた状態でUV光を照射して樹脂R2を硬化させ、硬化させた樹脂R2からモールドを剥離することで第2の樹脂マークWM2を形成する。S304では、図7(b)に示すように、第1の樹脂マークWM1に対して十分に離れた位置に第2の樹脂マークWM2が形成される。
S305では、第1の樹脂マークWM1の位置を計測する。具体的には、基板ステージを用いて、第1の樹脂マークWM1がOAスコープ40の視野内に位置するように基板1を移動させ、S301で形成された第1の樹脂マークWM1の位置をOAスコープ40で計測(検出)する。
S306では、基板ステージを用いて、S305で第1の樹脂マークWM1の位置を計測した位置から第1の樹脂マークWM1と第2の樹脂マークWM2との間の設計距離だけ基板1を移動させる。これにより、第2の樹脂マークWM2がOAスコープ40の視野内に位置することになる。
S307では、S304で形成された第2の樹脂マークWM2の位置をOAスコープ40で計測(検出)する。
S308では、S305で計測された第1の樹脂マークWM1の位置とS307で計測された第2の樹脂マークWM2の位置に基づいて、第1の樹脂マークWM1と第2の樹脂マークWM2との相対位置(位置ずれ)を算出する。
本実施形態では、第1の樹脂マークWM1と第2の樹脂マークWM2との距離が十分に離されているため、樹脂R1と樹脂R2とが重なることがない。また、第1の樹脂マークWM1と第2の樹脂マークWM2との距離が十分に離されているため、OAスコープ40では、第1の樹脂マークWM1と第2の樹脂マークWM2とを同時に計測することができない。そこで、第1の樹脂マークWM1及び第2の樹脂マークWM2のそれぞれがOAスコープ40の視野内に位置するように、基板ステージを用いて基板1を移動させている。従って、第1の樹脂マークWM1と第2の樹脂マークWM2との位置ずれに基板ステージの駆動誤差が含まれることになるが、計測を繰り返して平均化することで基板ステージの駆動誤差を低減することができる。
また、本実施形態のように、樹脂R1と樹脂R2とが重ならないようにすることで、第1の樹脂マークWM1及び第2の樹脂マークWM2を基板上に直接形成することができる。従って、密着剤を基板上に予め供給しておけば、樹脂R1及びR2が密着剤を介して基板1に密着するため、モールドを引き離す際に基板1から樹脂(第1の樹脂マークWM1及び第2の樹脂マークWM2)が剥離することを防止することができる。
第2の樹脂マークWM2を形成する際には、第2のマークパターンTM2を有するモールドと第1の樹脂マークWM1との接触を回避する必要がある。そこで、第2のマークパターンTM2を有するモールドは、基板1に形成された第1の樹脂マークWM1の上に、モールドを樹脂R2に押し付けた状態において第1の樹脂マークWM1が押し潰されることを防止する凹部Aを含む。また、樹脂R2の供給量を樹脂R1の供給量よりも多くすることで、第2の樹脂マークWM2を形成する際に発生する残膜の厚さを第1の樹脂マークWM2を形成する際に発生する残膜の厚さよりも厚くしている。なお、モールドを押し付ける力を変更することで、第2の樹脂マークWM2を形成する際に発生する残膜の厚さを第1の樹脂マークWM2を形成する際に発生する残膜の厚さよりも厚くしてもよい。これにより、第2のマークパターンTM2を有するモールドと第1の樹脂マークWM1との接触をより確実に回避することが可能となる。
<第5の実施形態>
物品としてのデバイス(半導体デバイス、液晶表示素子等)の製造方法は、インプリント装置100を用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板等)にパターンを転写(形成)するステップを含む。かかる製造方法は、パターンが転写された基板をエッチングするステップを更に含む。なお、かかる製造方法は、パターンドットメディア(記録媒体)や光学素子などの他の物品を製造する場合には、エッチングステップの代わりに、パターンが転写された基板を加工する他の加工ステップを含む。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

Claims (10)

  1. 基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置の検査方法であって、
    第1インプリント材を基板上に供給する第1ステップと、
    前記第1ステップで供給された第1インプリント材をモールドで成形して第1マークを形成する第2ステップと、
    第2インプリント材を前記基板上に供給する第3ステップと、
    前記第3ステップで供給された第2インプリント材をモールドで成形して第2マークを形成する第4ステップと、
    前記第2ステップで形成された前記第1マークと前記第4ステップで形成された前記第2マークとの相対位置を計測する第5ステップと、を有し、
    前記第3ステップでは、前記第2ステップで形成された前記第1マークに前記第2インプリント材が接触しないように、前記第2インプリント材を供給する、ことを特徴とする検査方法。
  2. 前記第2ステップで形成される前記第1マークの位置、前記第4ステップで形成される前記第2マークの寸法、及び、前記第2インプリント材の供給量に基づいて、前記第3ステップで供給すべき前記第2インプリント材の供給領域を求めるステップを更に有する、ことを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
  3. 前記第1マークは、インナーマークであり、
    前記第2マークは、前記インナーマークよりも外側に形成されるアウターマークである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の検査方法。
  4. 前記第1マークの位置と前記第2インプリント材の供給位置との間の距離と、前記第2インプリント材の供給量とを変数として含む互いに異なる複数の条件を設定し、前記複数の条件のそれぞれについて、前記第1マークが形成された基板上に前記インプリント装置により前記第2マークを形成し、前記複数の条件のうち前記第2インプリント材が前記第1マークに接触せず、且つ、前記第2マークの形状が許容範囲内となる条件に基づいて、前記第2インプリント材の供給位置及び前記第2インプリント材の供給量を求めるステップを更に有する、ことを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
  5. 前記第4ステップで用いられるモールドは、前記第1マークを押し潰さないように凹部を含む、ことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の検査方法。
  6. 前記第2ステップで用いられるモールドは、アライメントマークパターンを有し、
    前記第2ステップでは、前記第1マークとアライメントマークとを形成し、
    前記第3ステップの前に、前記第2ステップで形成された前記アライメントマークを用いて基板のアライメントを行うステップを更に有する、ことを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
  7. 前記インプリント装置は、前記第1マーク及び前記第2マークを検出するためのスコープと、前記基板を保持するステージと、を有し、
    前記第5ステップは、
    前記第1マークが前記スコープの視野内に位置するように前記ステージを移動させて前記第1マークを前記スコープで検出することにより前記第1マークの位置を計測するステップと、
    前記第2マークが前記スコープの視野内に位置するように前記ステージを移動させて前記第2マークを前記スコープで検出することにより前記第2マークの位置を計測するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
  8. 前記第1ステップの前に、インプリント材との密着性を向上させるための密着剤を前記基板に供給するステップを更に有する、ことを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の検査方法。
  9. 基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の検査方法によって求められた検査結果に基づいて、目標となる相対位置からの前記相対位置のずれが低減するように、前記インプリント処理に関する動作を制御する制御部を有する、ことを特徴とするインプリント装置。
  10. 請求項9に記載のインプリント装置を用いて樹脂のパターンを基板に形成するステップと、
    前記ステップで前記パターンが形成された前記基板を加工するステップと、を有する、ことを特徴とする物品の製造方法。
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