JP2012157746A - 温灸器および灸治療用キット - Google Patents

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Abstract

【課題】高い治療効果、症状改善効果が得られ、かつ、簡便な鍼灸手段を提供する。
【解決手段】円皮鍼等の材料を改良し、温灸器と組み合わせて用いることにより上記課題を解決した。温灸器の構造を一点灸の形状にすることにより、特に高い治療効果が得られる。上部にモグサ積載部および下端面中央部に上下に開口する孔を有する温灸器において、孔の上側開口部の面積が下端面開口部の面積の2倍から400倍に形成されていることを特徴とする温灸器とチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板をセットとして含む灸治療用キット、および温灸器と組み合わせて用いられるチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板を提供する。
【選択図】図4

Description

本発明は、改良した温灸器、およびそれを含有する灸治療用キットに関する。
東洋医学ではいわゆる経絡や経穴(ツボ)等に、鍼或いは灸の処置が行われている。灸には、免疫力増加作用(白血球増加、貪食作用の増加、赤血球数の増加)、抗炎症作用、筋肉の柔軟化作用、ホルモンの調整作用、自律神経の調整作用があると知られている。また鍼には、自律神経の調整作用、免疫力増加作用(白血球増加)、鎮痛作用(特に腰痛、肩こり、神経痛など)などがあると知られている。
最近は簡易な改善手段として、家庭で使用できるお灸、皮膚用貼付治療具がある。例えば、金属を内側にして粘着シートの中心部に固着して成る貼付治療具が知られている。この貼付治療具は、人体の経絡やツボに貼付することで、シート中心部にある重合粒状物の鉱石材等が発生する遠赤外線の熱作用とマイナスイオンのエネルギーが、直接、経絡やツボに作用することを目的とするものである。
温灸器としては、台座を有する温灸器(特許文献1、特許文献2)が知られているが、これらは、モグサの温熱の皮膚への伝導範囲が広く、一点灸やそれに近い状態になっていない。経穴は一点であって、一点灸はその一点に温熱とモグサ成分を伝導することにより、灸の効果を最大に引き出すものである。また、モグサの温熱が伝導する皮膚面積が大きいと患者に負担がかかり施術が中断してしまうが、一点灸は比較的体の負担が少なく施術が可能であり、純粋なツボの効果が得られる。
また、チタン含有材質の治療鍼(特許文献3)が知られているが、特許文献3中には具体的な使用方法、使用効果、鍼の大きさは記載されていない。
すなわち、これまでの温灸器や鍼の効能・効果は限定的、一時的で患者にとって簡便で満足できる治療具は未だ提供されていない。
特開平5−285191号公報 特開2001−293061号公報 特開2001−299873号公報
本発明は、改良した温灸器、およびそれを含有する灸治療用キットを提供することにより、鍼治療、温灸治療の限界を超え、かつ簡便な鍼灸手段を提供しようとするものである。
本発明者等は、上記課題を解決するために、温灸器の構造を一点灸の形状にすることにより上記課題の解決を達成し、また、円皮鍼等の材料を改良し、さらにこれらを組み合わせて治療に用いることにより、上記課題の解決を達成した。
即ち、本発明は、以下よりなる。
1.モグサ積載部および下端面中央部に上下に開口する孔を有し、該孔の上側開口部の面積が下端面開口部の面積の2倍から400倍に形成され、下端面開口部の円の直径が0.5〜4mmである温灸器、並びに、チタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板を含む灸治療用キット。
2.温灸器の本体が、紙、不織布、布または樹脂からなる温灸器である前項1に記載の灸治療用キット。
3.モグサ積載部は、モグサが予め充填されているモグサ積載部である前項1または2に記載の灸治療用キット。
4.温灸器の下端面開口部の円の直径が0.5〜2mmである前項1〜3のいずれか1に記載の灸治療用キット。
5.温灸器のモグサの接触部がロート形状であり、ロート出口小円が下端面開口部であり、ロート上部が上側開口部である前項1〜4のいずれか1に記載の灸治療用キット。
6.温灸器の下部が台座構造からなり、台座の中心に上下に開口する穿孔を有し、その穿孔の上側開口部の上部にモグサ積載部を有している前項1〜4のいずれか1に記載の灸治療用キット。
7.モグサ積載部が円柱構造であり、その円柱構造体が台座に接着または嵌合されている前項6に記載の灸治療用キット。
8.温灸器下端面へのモグサの温熱伝導を遮断するための断熱手段が設けられている温灸器である前項1〜7のいずれか1に記載の灸治療用キット。
9.チタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板は、皮膚表面に貼付され、その真上に温灸器が担持されて温灸が施されるように用いられる前項1〜8のいずれか1に記載の灸治療用キット。
10.癌性腹水の減少又は癌各種症状の軽減に使用される前項1〜9のいずれか1に記載の灸治療用キット。
11.温灸器と組み合わせて用いられるチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板。
12.温灸器が、モグサ積載部および下端面中央部に上下に開口する孔を有し、該孔の上側開口部の面積が下端面開口部の面積の2倍から400倍に形成され、下端面開口部の円の直径が0.5〜4mmである温灸器である前項11に記載のチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板。
13.チタン含有円皮鍼の皮膚内挿入可能部の長さが0.2〜1mmである前項11または12に記載のチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板。
14.皮膚表面に貼付され、その真上に温灸器が担持されて温灸が施されるように用いられる前項11〜13のいずれか1に記載のチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板。
15.癌性腹水の減少又は癌各種症状の軽減に使用される前項11〜14のいずれか1に記載のチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板。
16.チタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板と分離して除去可能な粘着テープが貼付されている前項11〜15のいずれか1に記載のチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板。
本発明の温灸器は一点灸の状態を達成し、温灸における治癒効果の増大、治癒までの治療期間の大幅短縮、再発の大幅防止を達成した。さらに、チタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板と組み合わせて用いることにより、つまり、チタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板を患部に貼付し、その上に一点灸を達成した本発明の温灸器を担持させ加温することにより、さらなる治癒効果の増大、治癒までの治療期間の大幅短縮、再発の大幅防止を達成した。
本発明に係る灸治療用キットを構成する円皮鍼の断面図である。 本発明に係るモグサ接触部がロート状の温灸器の断面図である。 本発明に係るモグサ接触部がロート状の温灸器にモグサを充填した状態の断面図である。 本発明に係るモグサ接触部がロート状の温灸器にモグサを充填した状態において、円皮鍼の上に担持させた状態の断面図である。 本発明に係るモグサ接触部がロート状の温灸器の断面図であり、モグサ積載部を構成する先細り筒を円柱状の外筒で支持している。 本発明に係る台座を有する温灸器の断面図である。 本発明に係る台座を有する温灸器の断面図である。 本発明に係る除去可能粘着テープが貼付されている灸治療用円皮鍼の断面図である。
本発明は温灸器およびチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板と当該温灸器をセットとして含む灸治療用キットに関する。
本発明の温灸器は、上部にモグサ積載部および下端面中央部に上下に開口する孔を有する温灸器において、孔の上側開口部の面積が下端面開口部の面積の2倍から400倍に形成されていることを特徴とする温灸器である。下端開口部を上側開口部より小さくすることにより、一点灸を達成している。
本発明の温灸器は、好ましくは、温灸器下端面へのモグサの温熱伝導を遮断するための断熱手段が設けられている。断熱手段を設けることで温灸器下端面から皮膚への温熱伝達が遮断され、モグサの温熱は開口部のみから皮膚へ伝達され一点灸がよりいっそう達成される。
断熱手段を設ける場所は、特に限定されないが、例えば、下端面、下端面と平行、温灸器の下部全体、または温灸器全体等が挙げられる。断熱手段は特に限定されるものではないが、断熱材を貼付または挟み込むことにより達成できる。また、断熱剤を塗布することにより達成できる。また、温灸器の下部全体または温灸器全体を断熱材で形成することにより達成できる。断熱材は断熱効果を有するものであれば特に限定はなく、一般に用いられているものでよい。
本発明の温灸器の本体の部材は、耐熱性をもつ紙、不織布、布、または樹脂等からなる。本体の部材が断熱材であってもよい。
モグサは灸を施すときに充填してもよいが、予め充填されていてもよい。予め充填されたものを包装することにより、包装を開封すればすぐに灸を施すことができるので簡便である。灸の温度はモグサの量とひねり方で調整が可能である。予めモグサを充填しておく場合は所望の温度に合わせてモグサの量とひねり方を調整して充填する。
本発明の温灸器は好ましくは下端に粘着手段が設けられている。粘着手段は温灸器を皮膚や円皮鍼等の上に固定するのに好適である。灸を施している間に温灸器が移動することなく目的の場所に灸をすることができる。下端の粘着手段は、本体の下端部に粘着剤の塗布または粘着層をもつシートによって構成される。垂直円筒、支持部を有するロート型先細り筒、または台座の場合は、円筒、支持部または台座の下端部の底面全体に粘着剤の塗布または粘着シートの貼付による粘着層及びその層を覆い粘着層を保護するための剥離シートが設けられる。
本発明の一実施態様は、温灸器のモグサ接触部がロート形状である。ロート形状にすることで、熱がロート出口小円に集中して伝達され、さらにモグサを出口近くにまで積載できるため、皮膚に直接モグサの効果を伝えることができ一点灸の効果が高まる。本体は、垂直円筒状であってもよいし、ロート形の先細りの筒であってもよい。ロート形の先細り筒の場合は安定性確保のために支持部を有していてもよい。支持部は先細り筒を支える形状であれは限定されないが、例えば外筒や円盤状のものが挙げられる。支持部を有しない先細り筒の場合は、使用時に安定性の確保のために支持体(例えば強度を備えた円盤状の紙、不織布、布、樹脂のシートまたは外筒等)の上にロート形の先細りの筒が設置固定される。この支持体から皮膚や円皮鍼などにモグサの温熱が伝導しないために支持体にも断熱手段が設けられることが好ましい。支持体が断熱材から形成されていてもよい。また、支持体も下側に粘着層を持ち、その層を覆い粘着層を保護するための剥離シートが設けられる。
モグサ接触部がロート形状である温灸器のロート出口小円が下端面開口部であり、円の直径が0.5〜4mm、好ましくは。0.8〜3mm、さらに好ましくは、1〜2mmで開口している。ロート上部である上側開口部の円の面積は下端開口部の面積の2倍から400倍、好ましくは、6倍〜300倍、より好ましくは10倍から250倍である。上側開口部の円の直径は8〜15mm程度である。本体の部材は、耐熱性をもつ紙、不織布、布、または樹脂等からなる。
本発明の別の実施態様では、温灸器の下部が台座構造からなり、台座の中心に上下に開口する穿孔を有し、その穿孔の上側開口部の上部にモグサ積載部を有している。当該穿孔には灸を施す前後にわたりモグサが入ることはなく、モグサ燃焼により放出される成分と熱のみが下端開口部から皮膚や円皮鍼等に伝達される。
台座中央の穿孔は下端開口部より上に向かって断面積が大きくなっており、上側開口部の面積は下端開口部の面積の2倍から400倍、好ましくは、2倍から50倍、さらに好ましくは2倍から30倍である。穿孔の断面の形は特に限定されないが、好ましくは円であり、下端開口部より上に向かって直径が大きくなっている。穿孔の側壁は、ロート状または階段状が好ましい。下端開口部の円の直径は0.5〜4mm、好ましくは。0.8〜3mm、さらに好ましくは、1〜2mmで開口している。上側開口部の円の直径は4〜7mmが好ましく、4.5〜6mmがより好ましい。
台座を有する温灸器においては、筒状構造、より好ましくは円柱構造からなるモグサ積載部が台座の上部開口部の上に接着または嵌合されている。モグサの燃焼の温熱は台座中央の穿孔を通って経穴や円皮鍼等に伝導される。
本発明は、さらに、チタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板及び前述の本発明の温灸器をセットとして含む灸治療用キットに関する。チタン含有円皮鍼については、好ましくは鍼部分にチタンを含有する。チタンは純粋な鍼の効果を引き出すことが可能である。
本発明でいうチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板は、チタンを含有する円皮鍼、球および板を広く意味し、好ましくは純チタン及びチタン合金を意味する。チタン合金は広く公知のものが使用でき、切削性、加工性にすぐれ、生体適合性があるものであれば特に限定されないが、好ましい合金として、ニッケルとの合金が挙げられる。チタンの含量は、一般的には30重量%以上であるが、好ましくは45%以上、さらに好ましくは70%以上、よりさらに好ましくは90%以上、最も好ましい鍼は100%チタンである。非チタン金属は何らかの金属特性が影響し治療効果を減ずる可能性は否定できない。本発明で使用されるチタン含有円皮鍼の鍼基部は二重輪であっても、一重輪であっても、鍼の安定化に必要な大きさを確保している限り特に限定されない。本発明のチタン含有球は略球状であれば特に形を問わない。また、チタン含有板は、円板、多角形板など特に形は問わない。球の直径または板の厚さは0.5mmから3mm程度であり、板の面積は1〜4mm2程度である。また、板には突起があってもよい、突起があると指圧効果も達成される。突起は長さは0.1〜1.5mm、直径が0.1〜2mmである。
本発明で使用される円皮鍼、球または板は粘着シートに担持されている。この粘着テープで、皮膚に固定することができる。粘着シートは、強度と柔軟性のある紙、不織布、布、または可撓性を有する樹脂のシート等からなる。厚さは1mm以下のシートである。その片面には、粘着剤の塗布による粘着層が設けられている。寸法はどの様な大きさでもよいが、例えば半径が5〜7mmの円形のものが、体の各部位への対応やコスト的にも好ましい。本シートが商品化されるときは粘着層から剥離可能な剥離シートを粘着層に貼付した形状となる。剥離シートは、屈曲性、柔軟性及び強度のある、紙や樹脂のシート等からなる。片面が前記粘着層から容易に剥離できるように処理されている。また、鍼の位置に対応するように、中央に小孔が設けられている場合や2分割されている場合がある。
本発明のキットは円皮鍼、球または板を目的とする部位の皮膚に貼付し、その真上に本発明の温灸器の下端開口部をセットし、灸を施すものである。数分間、特に1分〜3分、好ましくは1分15秒〜2分15秒、より好ましくは1分30秒程度の灸を施す。円筒の温灸1壮は2分30秒かかるが、本発明の温灸器は温熱が最終的に一点に集中するので、時間が短縮される。円筒の温灸と違い、一点集中型の一点灸になるので、患部に直接熱が通りやすい。なお、症状に応じて、熱量は適宜変化させられ、例えば4段階の熱量を与えることができる。灸の施行後には温灸器を除去し円皮鍼、球または板のみを皮膚に3〜10日、好ましくは、3〜7日装着するものである。これにより治療効果、症状の改善効果がよりいっそう高まる。
本発明のキットに含有するチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板はさらに円皮鍼、球または板と分離して除去可能な粘着シートを有していてもよい。この除去可能粘着シートは灸の施行後温灸器を除去するときに同時に除去することが可能である。このシートが除去できることにより灸によりシートについたヤニや匂いを除去することができる。
本発明の円皮鍼はさらに肉厚の粘着シートまたは複数枚の粘着シートを鍼側に貼付したものでもよい。また、この粘着シートにより皮膚と粘着シートの間にできる可能性のある空間を消失せしめ、鍼の温度を安定化する。また、本発明のキットに粘着シートを余分にセットし、鍼の長さを調整するために使用してもよい。
本発明で使用される円皮鍼の皮膚内挿入可能部の長さは、0.2〜1mmであり、好ましくは0.3〜1mm、より好ましくは0.4〜0.8mm、さらに好ましくは0.4〜0.7mmである。長く装着するので短い鍼の方が刺激がないため好ましいが、短すぎると効果が低くなる。鍼の直径は0.1〜0.6mm、好ましくは0.1〜0.3mmである。
本発明のキット用円皮鍼の商品化にあたっては、鍼のバージン性を担保するに、円皮鍼全体をエチレンオキサイドガス滅菌用具内に封入したものがよい。
本発明の灸治療用キットには本発明の温灸器、および、チタンを含有している円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板をセットとして含有する。本発明のキットはほかにも、温灸器と共に除去可能な粘着シート、鍼側の調整粘着シート、消火剤など、必要な物を含有することができる。
本発明は、また、癌患者の患部の至近皮膚表面に、少なくとも1つのチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板を貼付し、その真上に、本発明の温灸器を担持させ、モグサに着火し温灸を1〜3分間施すことからなる灸治療用キットを提供する。特に本発明のキットは癌性腹水の減少又は癌各種症状の軽減に使用できるものである。
本発明はまた、円皮鍼、球または板と分離して除去可能な粘着テープが貼付されている、チタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板に関するものである。本発明のチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板の上で灸を施した後に、温灸器等と共に除去可能粘着テープを除去し、円皮鍼、球または板のみを皮膚に3〜10日、好ましくは、3〜7日装着するものである。
本発明の温灸器、灸治療用キットおよび灸治療用円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板は、鍼灸の通常の治療対象、症状に用いることができる。例えば、捻挫又は打撲による外傷、肋間神経痛、坐骨神経痛、踵痛、膝痛、腰痛、肩こり、首痛、五十肩、肩痛、頭痛、目の奥の痛み等に使用される。治療対象、症状の特に特筆すべきものとして癌性腹水の減少、癌各種症状の軽減、免疫力の強化、疼痛の軽減が例示される。疼痛とは、体のあらゆる部分に生じる患者が主観的に感じる痛み=自覚痛のことをいい、過度のストレス、多忙による過労等の精神的な内的要因、癌をはじめとする内臓疾患の痛み、及び捻挫、打撲、骨折、骨折後療、術後癒着痛等の外的要因から生じた痛みのこという。
本発明の温灸器をチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板と組み合わせて使用することにより、大きな効果を得ることができる。特に円皮鍼により最も大きな効果を得ることができる。それは、灸による温熱効果、および、チタン含有鍼を使うことで、鍼に対するアレルギー反応が抑制され、鍼を長時間装着できようになり、また、チタンはイオン化傾向が強く、チタンが人体に鍼として挿入されることで、生体電流の乱れをととのえ、免疫細胞である白血球を増加させる働きがあることによると推定される。
チタン含有鍼は、鍼治療の材料として極めて優れていた。従来のステンレス鍼、その他金属鍼では、アレルギー症状が散見されたが、本発明からなるチタン含有鍼の使用により、アレルギー反応が軽減され、100%チタン(純チタン)で一切のアレルギー反応が消滅した。
本発明の温灸器およびキットを用いることで、効率的に目的を達成できることを見出し本発明を達成した。温灸の効果、チタンブレスレットの効能等は種々うたわれ、チタン含有鍼についても特許文献3で知られていいたが、本願発明の温灸器や当該温灸器と円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板を含有するキットによる治療の効果は予想の範囲をはるかに超えるものであった。
以下に本発明の実施例を臨床例によって示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の設計変更が可能である。
(臨床例1)
(治療対象)
55歳で乳癌になり、大腸に癌が転移(120個位の癌が有ると診断)した60歳の女性であり、病院はもう何も成す手は無いとの状態であった。腹部の癌により、食欲が無く、便秘がひどく、息苦しい、眠れない状態を訴えた。某大学病院で余命1ヶ月と診断される。腹部が癌のために腫れ上がり、横になる事も出来ず、腰痛が激しく、歩行困難、呼吸困難、食欲無く、尿の回数も1日3〜4回、日常生活が困難な状態であった。腹部打診では、癌により異常な程の腫れから、表面は硬く臍の中心部は濁音で、腹部が張った状態であった。脈は実であり、唇暗黒、顔色黄色、手足チアノーゼ、身体の衰弱がひどい状態であった。なお、酒は呑まない。煙草一日40本とのことであった。
(治療方法)
**年4月14日より、本願発明からなる温灸器(図2)(ロート形状:下端開口部は直径1mmの円、上側開口部は直径10mmの円)を円皮鍼(図1)(チタン100%)の上に置き施術をおこなった。膈愈、肝愈、胆愈、脾愈、腎愈付近に円皮鍼(5個)、灸5壮を横臥位にて、腰部を中心に施術した。施術後、速やかに尿意を導き、尿排泄がおこなわれた。ついで、腹臥位にて施術した。中院、下院、水分、陰交、気海、天枢、外陵に同様に施術をした。さらに同様に全身に施術をほどこした。少し息苦しい状態が改善した。その結果、腹部の腫れが若干ひいているように感じた。この施術によって、次回の施術までに身体の疲れが、少し改善し、尿が一日6〜7回いくようになった。腹部の腫れも少しひいた。
4月21日(第二診)
腹部の癌を標的として、大腿全面に有る、気衝、髀関、陰市、湧泉付近に前回と同様にロート形状の温灸器(図2)を円皮鍼(図1)(チタン100%)の上に置き施術をおこなった。その結果、少し手足のチアノーゼ改善傾向になり、帰り際お腹が空く感覚が現われた。以降、自宅にて同様の施術を朝夕二回1壮づつ腹部と湧泉にするよう指示した。
4月28日(第三診)
二回目の施術の後少し食欲も現れ、お腹の腫れが少し気にならなくなり、息苦しいのも良くなった。唇と手足のチアノーゼも随分良くなってきた。便秘も以前は病院からの薬を飲んでも一週間に一回が、二日に一回出るようになる。今回も前回と同様の施術をする。ふらつきもだいぶ良くなった。
5月7日(第4診)
腹部の腫れが凄く引いてきた。病院の検査でも腹部の癌が若干少なくなってきたとの指摘があった。今回も前回と同様の施術をする。
5月16日(第5診)
腹部の腫れもほとんど気にならなくなった。病院からも手術が出来る状態までになったとの指摘があった。前回と同様の施術を行なう。
6月14日(第9診)
顔色も良くなり、自分の運転で病院まで診察にいくようになった。初診の時とは別人のように、心身共にだいぶ元気になった。病院でも医師からビックリする位良い方向に向かっていると言われ、生きる希望に繋がってきた。前回同様の施術をする。
この臨床例により、本発明の温灸器と円皮鍼を使った鍼灸治療において、一切のアレルギー症状がなく、灸治療および鍼治療に従前のステンレス又はその他金属鍼を使った場合に比して、効果の確実性、早期化が達成できたことを確認した。
(臨床例2)
(治療対象)
患者:80歳、女性、無職
主訴:身体のだるさと極度の足の冷え
初診:****年7月2日
現病歴:
****年10月に肝臓に癌が転移と言われる。目覚めやすく、下痢気味、一日中ゲップが出る、足と腰と背中に冷えがきつく辛い。余命二か月と診断される。
既往歴:
40歳の時胃癌の手術をする。一応成功したが、その後毎年検査をする。2006年に以前にした手術の時の輸血が原因で肝臓に癌が転移。
所見:
顔色蒼白、肉付き普通、唇暗黒で湿、脈性虚。腹部打診では、腹部全体が弾力も乏しい。悸助部の周辺の深部で打診音が聞かれた。
(治療方法)
本願発明からなる温灸器(図2)(ロート形状)を円皮鍼(図1)(チタン100%)の上に置き施術をおこなった。本臨床例においてこの施術を「円皮鍼+ロート形灸」と記載する。
施術方針:
患者さんの訴えは、足、背中の冷え、夜中の頻尿(3〜4回)で、寝た気がしない、疲れやすい、手足の浮腫が気になってる。
治療経過:
始めに体幹後面の身柱、神道、至陽、中枢、懸枢、命門、肝愈、胆愈、腎愈に施術をした。次に腹部の関門、太乙、天枢、外陵、湧泉に施術をした。一回の施術で身体のだるさが楽になった。
7月7日(第2診)
初診の施術後身体が少し温かくなり、夜中のトイレの回数が1〜2回になった。施術中ずっと寝ておられる。気持ちが良く寝てしまうとのこと。前回と同様の施術をする。足の裏に本願発明からなる円皮鍼+ロート形灸を4ヶ所に3壮づつする。帰宅後足の裏に、本願発明からなる円皮鍼+ロート形灸を4ヶ所に3壮づつするように指示する。
7月16日(第3診)
身体全体の浮腫が少し改善される。食欲が出るようになったと。だるさも少し楽になってきた。前回と同様の施術をする。
8月16日(第7診)
腹部の浮腫がだいぶ改善され、腹部に弾力が出てくる。足、背中の冷えもだいぶ改善され、楽になってきた。病院の検査でも肝臓の数値が改善傾向に有ると言われた。前回と同様の施術をする。
8月29日(第9診)
夏バテから食欲が出ない。又だるさが出てきた。冷え症は改善されている。前回と同様の施術に足三里、太衝の2ヶ所に本願発明からなる円皮鍼+ロート形灸を2壮づつする。
9月26日(第12診)
食欲も戻り、だるさも改善され、家の中の仕事が出来るようになった。前回と同様の施術をする。
10月24日(第17診)
体幹後面隔愈、肝愈、脾愈、三焦愈、中枢、命門に本願発明からなる円皮鍼+ロート形灸を2壮づつする。腹部水分、陰交、気海に1壮づつする。湧泉に3壮づつする。
11月21日(第19診)
検査の結果から医師からぼつぼつ行きましょうと言われ、以前は明日どうなるか分らないと言われた事が、嘘のように感じると喜んでおられた。前回と同様の施術をする。
12月19日(第21診)
食欲が出てきて、食べ過ぎの傾向が有る。体調は悪くない。この頃またゲップが良く出るとのこと。前回の施術に鳩尾、巨闕に本願発明からなる円皮鍼+ロート形灸を一壮づつする。
1月19日(第24診)
ゲップがひどくなり、食欲も減少、だるさも出てきて、横になってる日が増えてきた。酢の物を控えてもらう。水分の補給をお願いする。肩甲骨付近に本願発明からなる円皮鍼だけを貼る。脈が虚してきたので、今日は灸を止める。
1月30日(第26診)
逆流性食道炎と診断される。体幹後面肺愈、厥陰愈、心愈、督愈、霊台、至陽に本願発明からなる円皮鍼+ロート形灸を3壮づつする。足三里、湧泉に本願発明からなる円皮鍼+ロート形灸3壮づつする。腹部の圧の有る部位に本願発明からなる円皮鍼だけを貼る。
2月9日(第27診)
ゲップもだいぶ減少し、食欲も戻り、だるさも随分楽になってきたと。前回と同様の施術をする
2月13日(第29診)
2月17日に肝臓癌の摘出手術が決まる。前回と同様の施術をする
5月1日(第30診)
無事手術も成功して、手術後始めて受診する。初診の時より、身体に張りも有り、腹部の浮腫、極度の冷えとだるさも改善されていた。手術後なので、体幹後面身柱、神道、霊台、至陽、筋縮、中枢、背中、命門に本願発明からなる円皮鍼+ロート形灸2壮づつする。腹部の圧の部位に本願発明からなる円皮鍼+ロート形灸7ヶ所2壮づつする。
5月21日(第33診)
益々お元気になられ、検査の結果も今の所大丈夫と言われる。前回と同様の施術をする。
この臨床例により、本発明の温灸器と円皮鍼を使った鍼灸治療において、一切のアレルギー症状がなく、灸治療および鍼治療に従前のステンレス又はその他金属鍼を使った場合に比して、効果の確実性、早期化が達成できたことを確認した。
(臨床例3)
脳血栓により右の麻痺と頚椎の痛みがあり、首、背中および上腕(左右)のしびれと右足の麻痺で歩くことも困難になり来院した。
1週間に一度来院し、鍼治療と従来の台座灸を施したところ1ヶ月でしびれがすこし改善したが、右足麻痺に変化はなかった。
1ヶ月後本発明で使用される純チタンの円皮鍼(図1)のみを施術し1ヶ月様子をみたが、しびれは楽になったものの右足麻痺に変化はみられなかった。
施術箇所は同一にして、本発明の温灸器(下端開口部は直径2mmの円、上側開口部は直径11mmの円)(図5)を純チタン円皮鍼(図8)の上に置き施術したところ、お灸の熱が強く伝わりフレア反応が現れ灸が効いていることを示した。施術者も体が熱く、軽くなったと感じ、しびれの改善も見られた。円皮鍼は除去可能な粘着シートと共にヤニや臭いを除去して次回の施術まで7日間貼っておいた。これにより、7日後来院したときには右足麻痺が改善されていた。
施術箇所を3箇所増やし、同様に施術したところ、しびれは楽になり、立つと左右のずれが少なくなっていた。施術した円皮鍼は7日後に来院するまで装着したままにした。
同様の施術を続けたところ、1ヶ月後には右足の麻痺がほとんどわからない状態まで回復した。しびれもかなりの改善がみられ、夜散歩にいけるぐらいに回復した。治療を継続したところ、2ヶ月後には車の運転ができるようになり、ゴルフも始めることができた。
(臨床例4)
2回の流産で妊娠が難しいと診断され、不妊施術希望で来院した。その他症状は、寒気、だるさ、不眠、食欲不振、平熱35.4度であった。
従来の台座灸を各場所に、26壮、4壮、3壮と合計33壮を施術したところ、体が温かくなりやる気が出てきたとのことであったが、次の日から体が冷たく感じられ、前の症状に戻ったように感じたとのこと。体が弱っているので針治療はせずに同様の治療を1ヶ月半ほど継続したが、変化はなかった。次に本発明の温灸器(台座灸:下端開口部は直径1.5mmの円、上側開口部は直径5mmの円、モグサ積載部の円筒の直径は10mm(図6))で施術後に純チタンの円皮鍼(図1)を置いた。次回来院まで(7日間)痒みがない限り円皮鍼は装着したままにした。1ヶ月ほど継続したところ体調の改善、生理痛の緩和、不眠の改善が見られたが、体温に変化はなかった。その1ヶ月後には基礎代謝の上昇が見られた。しかし妊娠の兆候はなかった。そこで、本願発明の温灸器(台座灸(図6))を純チタンの円皮鍼(図8)の上に置き治療を施した。温灸器を除去すると同時に円皮鍼の最上部に貼付されていた粘着テープをはずすことで灸のヤニや臭いを除去し、円皮鍼はそのまま装着したままとした。家でも1日1回円皮鍼の上から3壮をすえて灸を施術した。1ヶ月半後に体温が36.5度になり、生理痛が改善された。同様の治療を続けたところ、7ヶ月後に妊娠したことがわかった。
(臨床例5)
アトピー性皮膚炎のため、手足関節、首、お腹に特に痒みを訴え、食欲がなく、疲れやすい、勉強に集中できない、痒みから夜中に目が覚めるなどの症状があった。
最初従来の台座灸を施術し、2ヶ月近くたったが、少ししか痒みが改善されないので、従来の円皮鍼を施術した。1ヶ月後あまり改善がみられなかったので、純チタンの円皮鍼(図8)の上から本発明の温灸器(台座灸(図6))を施した。痒みがなくなるまで施し、それを痒みがあるところすべてに施術した。1ヶ月後には、腕、足、首、お腹の痒みほぼ改善された。自宅でも円皮鍼の上から台座灸をすえるようにしたところ、1ヶ月半後に痒みはほとんどなくなり、皮膚の状態も改善されていた。
上記臨床例3〜5においては、本願発明で使用されるチタン含有円皮鍼のみの治療は、通常の台座灸の効果に比較すると、症状の改善効果がみられることがわかった。ところが、本発明の温灸器とチタン含有円皮鍼を組み合わせることにより驚くほど症状が改善された。これにより、円皮鍼単独に比して組み合わせ治療により効果の確実性、早期化が達成できたことを確認できた。
(臨床例6)
高血圧(178/105)とひどい肩こりにより来院した。従来の台座灸の効果は一時的なもので、2〜3日で元の状態にもどった。血圧も170/100から下がらなかった。本発明の温灸器(台座灸(図6))を中央部に突起がある純チタン板(一辺が2mmの四角形で突起は長さ1mm直径1mm)の上において灸を施し、自宅でも同様の純チタン板の上に台座灸をすえると、血圧は140/87まで下がり、肩こりも以前に比べて楽になった。
(臨床例7)
視力低下と不登校により来院した。朝になるとだるさ、めまい、吐き気があった。全身に従来の台座灸を施術した。台座灸だけではあまり改善がみられなかった。直径2mmの純チタンの球の上に台座灸(図6)を施術し、自宅でも施術してもらうようになってからは朝早く起きるようになり、会話がはずみ、家の手伝いもするようになった。
(臨床例8)
3歳の子供がかんの虫で来院、従来の台座灸を一つすえたところ、台座灸が半分もいかないところで、熱いと泣いたため断念。一週間後に前回と同一箇所に本発明の温灸器(ロート形灸(図5))をすえたところ、最後までお灸をすえることができた。さらに一週間後に前回と同一箇所に同一の本発明の温灸器をすえたところ、殆ど熱くないので、機嫌よくお灸ができるようになった。治療を続けたところ、初診より2ヶ月後にかんの虫が出ないと親から報告があった。従来の台座灸は熱く最後まで灸をすえるには体に負担がかかる。本発明の温灸器は一点灸のためツボにジワジワ熱が加わり体への負担が少なく施術が可能であった。
(臨床例9)
腰椎椎間板ヘルニアにて10年前から色々な治療院に行ったが、良くならずに来院した。5箇所に従来の台座灸を5日施術し、少し歩行が楽になったが長い歩行は痛みがあり困難な状態であった。そこで、本発明の温灸器(ロート形灸(図5))をすえたところ、腰痛が前回より楽になったとのこと。さらに4日後同じ場所に本発明の温灸器(ロート形灸(図5))を施術したところ、歩行が普段の歩行のように楽になったと喜ばれた。
(臨床例10)
不眠症で来院。若いころから眠れず安定剤を飲んでいた。3箇所に従来の台座灸を施術するが効果があまり出なかった。一ヶ月半後に同じ場所に本発明の温灸器(台座灸(図6))を施術した。5日に1度、同じ場所に本発明の温灸器(台座灸(図6))を施術することにより20日後には夜眠れるようになった。
(臨床例11)
人間関係のストレスがたまり不眠症と不整脈があり来院した。3箇所に従来の台座灸を施術するが、不整脈はよくならならなかった。1ヶ月後肩甲骨の周りに本発明の温灸器(台座灸(図6))をすえた。肩のつまり、不眠症、首の痛さが緩和した。一週間に一度の治療を続けたところ、6ヶ月後には不整脈はでなくなった。
臨床例9〜11では従来の台座灸では改善効果がみられない症例でも、本発明の温灸器を施術することにより症状が改善されたことを示す。従来の温灸器に比して本発明の一点灸を達成した温灸器により効果の確実性、早期性を達成することが確認できた。
以上詳述したように、本願発明からなる温灸器および灸治療用キットは、鍼灸治療の効果を増大させるものであり、特に癌治療の補助的手段として極めて優れた効果を発揮するものである。
1 モグサ
2 ロート状のモグサ積載部を有する筒
3 粘着剤
4 灸治療用円皮鍼のシート部
5 粘着剤
6 円皮鍼の鍼
7 断熱材
8 ロート形の先細り筒
9 外筒
10 台座
11 筒状構造体のモグサ積載部
12 下端開口部
13 上側開口部
14 除去可能粘着シート
15 鍼側調整用シール
16 鍼基部

Claims (16)

  1. モグサ積載部および下端面中央部に上下に開口する孔を有し、該孔の上側開口部の面積が下端面開口部の面積の2倍から400倍に形成され、下端面開口部の円の直径が0.5〜4mmである温灸器、並びに、チタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板を含む灸治療用キット。
  2. 温灸器の本体が、紙、不織布、布または樹脂からなる温灸器である請求項1に記載の灸治療用キット。
  3. モグサ積載部は、モグサが予め充填されているモグサ積載部である請求項1または2に記載の灸治療用キット。
  4. 温灸器の下端面開口部の円の直径が0.5〜2mmである請求項1〜3のいずれか1に記載の灸治療用キット。
  5. 温灸器のモグサの接触部がロート形状であり、ロート出口小円が下端面開口部であり、ロート上部が上側開口部である請求項1〜4のいずれか1に記載の灸治療用キット。
  6. 温灸器の下部が台座構造からなり、台座の中心に上下に開口する穿孔を有し、その穿孔の上側開口部の上部にモグサ積載部を有している請求項1〜4のいずれか1に記載の灸治療用キット。
  7. モグサ積載部が円柱構造であり、その円柱構造体が台座に接着または嵌合されている請求項6に記載の灸治療用キット。
  8. 温灸器下端面へのモグサの温熱伝導を遮断するための断熱手段が設けられている温灸器である請求項1〜7のいずれか1に記載の灸治療用キット。
  9. チタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板は、皮膚表面に貼付され、その真上に温灸器が担持されて温灸が施されるように用いられる請求項1〜8のいずれか1に記載の灸治療用キット。
  10. 癌性腹水の減少又は癌各種症状の軽減に使用される請求項1〜9のいずれか1に記載の灸治療用キット。
  11. 温灸器と組み合わせて用いられるチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板。
  12. 温灸器が、モグサ積載部および下端面中央部に上下に開口する孔を有し、該孔の上側開口部の面積が下端面開口部の面積の2倍から400倍に形成され、下端面開口部の円の直径が0.5〜4mmである温灸器である請求項11に記載のチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板。
  13. チタン含有円皮鍼の皮膚内挿入可能部の長さが0.2〜1mmである請求項11または12に記載のチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板。
  14. 皮膚表面に貼付され、その真上に温灸器が担持されて温灸が施されるように用いられる請求項11〜13のいずれか1に記載のチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板。
  15. 癌性腹水の減少又は癌各種症状の軽減に使用される請求項11〜14のいずれか1に記載のチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板。
  16. チタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板と分離して除去可能な粘着テープが貼付されている請求項11〜15のいずれか1に記載のチタン含有円皮鍼、チタン含有球またはチタン含有板。
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