JP2012155979A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 イオン交換樹脂等の要メンテナンス部品の交換を、燃料電池の発電運転を停止させることなく、つまり発電を継続させながら行い得る燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 外筒容器11と、内部にイオン交換樹脂Pが充填されて外筒容器11内に着脱可能に内挿された内筒容器12とで構成する。導入口112からの凝縮水は隙間S及び第1連通孔123から内筒容器12内に入り、処理済みの処理水が第2連通孔124及び排出口111から排出される。仕切部121で隙間Sの上下を仕切る。頭部125を回転させてネジを外して内筒容器12を外筒容器11から引き抜き、新たな交換用の内筒容器12を外筒容器11内に内挿すれば、イオン交換樹脂の交換が完了する。凝縮水は外筒容器内に一時貯留される。
【選択図】 図3
【解決手段】 外筒容器11と、内部にイオン交換樹脂Pが充填されて外筒容器11内に着脱可能に内挿された内筒容器12とで構成する。導入口112からの凝縮水は隙間S及び第1連通孔123から内筒容器12内に入り、処理済みの処理水が第2連通孔124及び排出口111から排出される。仕切部121で隙間Sの上下を仕切る。頭部125を回転させてネジを外して内筒容器12を外筒容器11から引き抜き、新たな交換用の内筒容器12を外筒容器11内に内挿すれば、イオン交換樹脂の交換が完了する。凝縮水は外筒容器内に一時貯留される。
【選択図】 図3
Description
本発明は、燃料電池システムに関し、特にイオン交換樹脂等の定期的に交換する必要がある要メンテナンス部品の交換を、発電を停止させることなく発電を継続させながら行い得るようにした燃料電池システムに係る。
従来、例えば特許文献1では、筐体の中央下部に設置した改質器の左側面後方位置にイオン交換樹脂を配設し、前記筐体の左側面板を取り外し可能とすることで、イオン交換樹脂の交換を容易にし得るようにすることが提案されている。
又、例えば特許文献2では、脱硫器やイオン交換樹脂を据付台の上に載置し、据付台を垂直軸回りに揺動回転させることで、筐体内から外部に引き出して脱硫器やイオン交換樹脂の交換作業を容易にすることが提案されている。
ところで、イオン交換樹脂を交換するには、例えば図8に示すように、イオン交換樹脂100が充填されている容器101を、その上下流側の接続部位102,103で取り外し、新しいイオン交換樹脂104が充填されている容器105を代わりに取り付けることが行われる。この場合、配管の途中を開放することになるため、燃料電池システムの発電運転を停止させた上で、交換等のメンテナンスが行われることになる。
しかしながら、前記のイオン交換樹脂等の要メンテナンス部品の交換の度に燃料電池システムによる発電運転を停止せざるを得ないとなると、実際に要する交換時間(例えば30分)以上に、発電運転停止のために、あるいは、交換後の発電運転再開(起動)のために要する時間(例えば1日間)は長期に亘り、その停止・起動に消費される手間やエネルギーの損失は多大なものとなる。その上に、発電運転の停止から再開までの間は発電不能となって発電効率の低下を招くことにもなる。特に、固体酸化物形燃料電池(SOFC;Solid Oxide Fuel Cells)においては、高温環境下での運転状態から停止のために冷却処理したり、停止状態から起動のために加熱処理したりするのにかなりの時間を要し、上記の損失や低下は他のタイプの燃料電池よりも大幅に増大することになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、イオン交換樹脂等の要メンテナンス部品の交換を、燃料電池の発電運転を停止させることなく、つまり発電を継続させながら行い得る燃料電池システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、原燃料を水蒸気改質により水素リッチな燃料ガスに改質し、その燃料ガスを発電部のアノードに供給する一方、酸素含有ガスを発電部のカソードに供給して発電を行うように構成され、前記発電部から排出される排ガスから回収した凝縮水を水処理手段により処理した上で、前記水蒸気改質に使用する水として利用するように構成されている燃料電池システムを対象にして、次の特定事項を備えることとした。すなわち、前記水処理手段として、凝縮水が導入される導入口及び処理済みの水が排出される排出口を有する有底で上端が開口された外筒容器と、内部に処理剤が充填されて前記外筒容器の内部空間に対し上端の開口から着脱可能に挿入されて前記外筒容器に対し一体に組み付けられる内筒容器とを備えたもとする。そして、前記内筒容器として、前記外筒容器に対し一体に組み付けられた状態で、前記導入口から導入される凝縮水を内部の処理剤に導く第1連通孔と、その処理剤により処理された後の処理水を前記排出口に導く第2連通孔とを備える構成とした(請求項1)。
本発明によれば、水処理手段の処理剤(例えばイオン交換樹脂)の交換時期が到来すれば、内筒容器を外筒容器から外して上方に抜き出し、抜き出した内筒容器の代わりに交換用の新しい内筒容器を外筒容器の上端の開口から挿入して外筒容器に一体に組み付ければ、処理剤の新・旧の交換作業が完了する。この交換作業の際、内筒容器を外筒容器から抜き出せば、その分、外筒容器の内部空間は拡大するため、導入口から流入してくる凝縮水を一時貯留することが可能となり、これにより、発電運転を継続したまま、つまり、発電部からの排ガスから凝縮水の回収を継続させたまま、水処理手段における処理剤の交換を行うことが可能となる。
前記発明において、前記外筒容器に対し導入口を排出口よりも下方位置に形成し、前記内筒容器として、前記外筒容器に対し一体に組み付けられた状態で、前記外筒容器の内面との間に隙間が形成される形状に設定すると共に、前記導入口と排出口との間の上下方向中間位置で外周側に突出して前記隙間を前記導入口側と排出口側との間で仕切る仕切部を備える構成することができる(請求項2)。このようにすることで、前記導入口から導入される凝縮水を内部の処理剤に導く第1連通孔と、前記導入口とを前記隙間を通して連通させることができる一方、処理剤により処理されて第2連通孔から排出口に導かれる処理水と、前記隙間に導入される処理前の凝縮水とを前記仕切部により互いに仕切ることが可能となる。
又、前記外筒容器として、前記処理剤により処理された後の処理水を貯留する貯留タンクと合成樹脂成形により一体に形成するようにすることができる(請求項3)。このようにすることで、外筒容器の排出口から排出される処理水を貯留タンクまで導く配管の省略化などが可能となり、水処理手段や貯留タンクを収容するケースのコンパクト化が図られる。
以上、説明したように、本発明の燃料電池システムによれば、内筒容器を外筒容器から外して上方に抜き出し、抜き出した内筒容器の代わりに交換用の新しい内筒容器を外筒容器の上端の開口から挿入して外筒容器に一体に組み付ければ、処理剤の新・旧の交換作業を容易かつ迅速に完了させることができる。しかも、この交換作業の際、内筒容器を抜き出した後の外筒容器内に凝縮水を一時貯留することができ、これにより、発電運転を継続したまま、つまり、発電部からの排ガスから凝縮水の回収を継続させたまま、水処理手段における処理剤の交換を行うことができるようになる。以上により、水処理手段の処理剤の交換のために従来要していた手間やエネルギーの損失の発生を回避することができる上に、発電継続により発電効率の向上を図ることができる。
特に請求項2によれば、本発明の構成を具体化して作用効果をより確実に得ることができる。又、請求項3によれば、外筒容器の排出口から排出される処理水を貯留タンクまで導く配管を省略することができ、水処理手段や貯留タンクを収容するケースのコンパクト化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態が適用される燃料電池システムとして固体酸化物型燃料電池(SOFC;Solid Oxide Fuel Cells)を用いた例を示す。図中の符号4は発電部(発電モジュール)であり、この発電部4はセルスタック41と、改質器42と、空気用熱交換器43とを備えている。この発電部4に対する燃料ガス・空気・水蒸気等の供給及び排ガスの排出は、いずれも予熱・蒸発器5を通して行われるようになっている。この予熱・蒸発器5に対し燃料ガス回路6、改質用空気供給回路7及びカソード空気供給回路8が通される一方、予熱用の熱源として発電部4の側から排ガスが導入され、その後に水供給処理回路9に導出され、排ガス中の水分回収により得た純水が予熱・蒸発器5内の燃料ガス回路6に戻されて水蒸気改質用の水蒸気に変換されるようになっている。
上記セルスタック41は、例えば複数のセルが所定間隔ずつ隔てた状態で立設されて構成されており、各セルは例えば小径円筒形状のアノード(燃料極)と、この外周側を覆う大径円筒形状のカソード(空気極)とが間に電解質を挟んだ状態で同心円状に一体化されたものである。アノードや、カソードはいずれもNi等の金属酸化物を含有するセラミックスにより形成されたものであり、電解質は例えばYSZ(イットリウム安定化ジルコニア)等の固体酸化物により形成されたものである。
セルのアノードの内孔に対し改質器42から水蒸気改質により原燃料の燃料ガスよりも水素リッチとされた燃料ガスが下端から上端に向けて流され、又、カソードの外周面に空気用熱交換器43から酸素含有ガスとしてのカソード空気が供給されるようになっている。カソードではカソード空気の酸素が酸素イオンとなって電解質を通り、アノードでは燃料ガスの水素と反応して水(水蒸気)を生成する一方、その際に生じた電子が回路を通してカソード側に移動して酸素を再びイオン化するということを繰り返して発電される。アノードの内孔に供給された燃料ガスは上記反応に利用された後、オフガスとして改質器バーナに導かれて燃焼用の燃料として利用されるようになっている。又、カソード空気は上方に排気され、改質器バーナからの燃焼排ガスと共に、排ガスとして予熱・蒸発器5に送られるようになっている。その際、上記排ガスは空気を加熱するための熱源として空気用熱交換器43を通過するようになっている。
燃料ガス回路6には、元ガス電磁弁やガバナ等からなる調整弁61と、バッファータンク62、ガス流量センサ63、脱硫器64及び逆止弁65等とが介装され、予熱・蒸発器5に入る前に改質用空気供給回路7が合流するようになっている。改質用空気供給回路7には、図示省略のフィルタを通した大気を吸い込んで送給する改質用空気ブロワ71と、バッファータンク72と、改質空気用流量センサ73及び逆止弁74等とが介装されている。そして、改質用空気供給回路7が合流された燃料ガス回路6には、予熱・蒸発器5内において、水供給処理回路9から純水が供給され、この純水が予熱・蒸発器5において水蒸気に蒸発した状態で改質器42に送られるようになっている。カソード空気供給回路8には、改質用空気供給回路7と同様に、図示省略のフィルタを通した大気を吸い込んで酸素含有ガスとして送給するカソード空気ブロワ81と、バッファータンク82及びカソード空気用流量センサ83等とが介装されている。
排熱回収用熱交換器91においては、図外の貯湯ユニットから循環供給される循環水を冷却水として、予熱・蒸発器5を通過した後の排ガスと熱交換させることで、排熱回収して貯湯すると共に、排ガスに含まれる水分を凝縮させて水回収するようになっている。水供給処理回路9は、排熱回収用熱交換器91で発生した凝縮水(ドレン水)をドレン回収部92で集水し、集水された凝縮水の精製及び精製後の純水の貯留、並びに、貯留した純水を水蒸気として再利用すべく上記予熱・蒸発器5への供給をそれぞれ行う回路である。図1に示す水供給処理回路9は例示であり、この図例の水供給処理回路9には、集水された凝縮水に対し純水に精製するための精製処理を行うイオン交換樹脂セット93と、精製後の純水を貯留する純水タンク94と、純水タンク94の純水を取水して予熱・蒸発器5側に一定の小流量(例えば10mL/min以下の流量)で供給するための純水ポンプ95と、その際の純水流量を検出する純水流量センサ96と、逆止弁97とが上流側から順に介装されている。この水供給処理回路9から予熱・蒸発器5に供給された純水は予熱・蒸発器5で蒸発されて水蒸気になって改質器42及び発電部4のアノード側に供給されることになる。
<第1実施形態>
以下、本実施形態の特徴部分である水供給処理回路9について詳細に説明する。すなわち、水供給処理回路9は、図2に例示するように、水処理手段としてのイオン交換樹脂セット93、純水タンク94、純水ポンプ95、純水流量センサ96、及び、逆止弁97が、ケース98内に配設・収容されて構成されている。前記のケース98は、図2の右側が後側、左側が前側とされ、前側には前面蓋981が着脱可能に結合されている。そして、ケース98内の奥側に純水タンク94が設置され、その前側であって前面蓋981の内面に臨む位置にイオン交換樹脂セット93が配設されており、前面蓋981を取り外せば、イオン交換樹脂セット93の交換作業が前面側から容易に行い得るようになっている。
以下、本実施形態の特徴部分である水供給処理回路9について詳細に説明する。すなわち、水供給処理回路9は、図2に例示するように、水処理手段としてのイオン交換樹脂セット93、純水タンク94、純水ポンプ95、純水流量センサ96、及び、逆止弁97が、ケース98内に配設・収容されて構成されている。前記のケース98は、図2の右側が後側、左側が前側とされ、前側には前面蓋981が着脱可能に結合されている。そして、ケース98内の奥側に純水タンク94が設置され、その前側であって前面蓋981の内面に臨む位置にイオン交換樹脂セット93が配設されており、前面蓋981を取り外せば、イオン交換樹脂セット93の交換作業が前面側から容易に行い得るようになっている。
イオン交換樹脂セット93は、図3に詳細を示すように、有底で上方に開口した収容容器としての外筒容器11と、この外筒容器11内に上から軸Xに対し同軸に内挿された状態で外筒容器11に保持される内筒容器12とからなる。外筒容器11には排出口111が上方位置に、導入口112が排出口111よりも下方位置に、それぞれ開口されている。内筒容器12は外筒容器11の内径よりも所定寸法だけ小径の外径を有する有底の円筒容器であり、後述の固定状態で前記の排出口111と導入口112との間の上下方向中間位置、好ましくは排出口111の直下位置には、外周側に鍔状に突出する仕切部121が一体に形成されている。そして、外筒容器11の上端開口113の例えば内周面側にネジ部114が形成され、内筒容器12の外周面に形成されたネジ部122と螺合させて締結することで、内筒容器12と外筒容器11とが互いに一体に固定されるようになっている。この固定状態(図3に示す状態)では、内筒容器12の外周面と外筒容器11の内周面との間、及び、内筒容器12の外底面と外筒容器11の内底面との間にそれぞれ所定の隙間Sが形成されるようになっている。この隙間Sが、前記仕切部121の外周側に嵌め込まれた例えばOリング121aにより水密にシールされた状態で、上下両側、つまり排出口111側と導入口112側とに仕切られた状態になる。
内筒容器12内の底壁には1つ以上の第1連通孔123が貫通形成され、仕切部121よりも上側の周壁にも1つ以上の第2連通孔124,124,…が貫通形成され、内部空間にはイオン交換樹脂Pが頭部125側から充填されて封入されている。このイオン交換樹脂Pが充填された状態で内筒容器12がユニット化されており、このユニット化された内筒容器12を新しいものに交換することで、イオン交換樹脂セット93におけるイオン交換樹脂Pが新しいものに更新されることになる。
前記の導入口112には排熱回収用熱交換器91のドレン回収部92により集水された凝縮水を導入する導入管13が接続され、排出口111にはイオン交換樹脂Pにより精製処理された水を純水タンク94に供給する供給管14が接続されている。そして、前記導入管13により導入される小流量の凝縮水が導入口112から隙間Sに入り、隙間S及び第1連通孔123を通して内筒容器12内に流入し、内筒容器12内を上側の第2連通孔124,124,…に向けて移動する間にイオン交換樹脂Pにより精製され、精製処理された水が各第2連通孔124及び排出口111を通して供給管14に導出されることになる。
燃料電池システムによる発電運転が所定期間(例えば数年間)経過すれば、前記のイオン交換樹脂Pの交換時期が到来するため、交換することになる。この交換作業は、前述の如く前面蓋981を取り外した上で、頭部125を捻ることで内筒容器12を外筒容器11から外して上方に抜き出し、この内筒容器12(図4の左側に図示のもの参照)の代わりに交換用の新しい内筒容器12(図4の右側に図示のもの参照)を外筒容器11の上端開口113から内方に差し入れ、仕切部121のOリング121aを外筒容器11の内周面に沿って摺動させることで内筒容器12を下方に押し込み、ネジ部114に対しネジ部122をねじ込んで締結させる。これにより、新しいイオン交換樹脂Pへの新・旧の交換作業が完了する。
前記の交換作業の際、旧の内筒容器12を外筒容器11内から抜き出せば、その分、外筒容器11の内部空間115は大幅に拡大する。このため、内筒容器12の交換作業時間(例えば1〜2分間)の間に導入管13から流入してくる凝縮水を一時貯留するための貯留空間として、内部空間115を用いることができるようになる。凝縮水は例えば10mL/分というように外筒容器11の内部空間115に比して極めて小流量であるため、前記の交換時間内に流入してくる凝縮水によって水位が排出口111まで上昇することはないといえる。これにより、発電運転を継続したまま、つまり、排熱回収用熱交換器91で発生する凝縮水が導入管13を通して流れてくる状態を維持したまま、イオン交換樹脂Pの交換を行うことができることになる。
図5には、前記のイオン交換樹脂セット93とは異なる形態のイオン交換樹脂セット93aを示している。この形態は、前記の隙間S(図3参照)の存在が必須のものではなく、なくてもよいことを示すものである。従って、図5には外筒容器11aとして図3の外筒容器11と同じサイズ、内筒容器12aとして図3の内筒容器12より大径サイズのものをそれぞれ図示しているが、これに特定されるものではない。要するに、内筒容器12aとしては、その外面形状が外筒容器11の内面形状とほぼ同形状のもので構成するようにしてもよいことを示すものである。なお、以下の説明では、図3のものと同じ構成のものについては図3のものと同じ符号を付して重複した説明を省略する。
この形態では、導入口112aが外筒容器11aの底壁部に貫通形成され、内筒容器12aを外筒容器11a内に上から下に内底面まで押し入れることで、内筒容器12aの第1連通孔123が導入孔112aに臨んで位置するようになっている。この際、第1連通孔123の周囲、あるいは、導入孔112aの周囲に設けたOリング(シールリング)123aにより、第1連通孔123及び導入孔112aを互いに連通させた状態にシールしている。この図5に示す形態の場合にも、図3に示したものと同様の作用効果を得ることができる。
さらに、図6では外筒容器と純水タンクとを一体にしたものを示している。すなわち、例えば図3に示した外筒容器11と同様構成の外筒容器部11bと、純水タンク94と同様構成の純水タンク部94aとを例えば合成樹脂成形により一体形成し、この外筒容器部11bに対し図3に示したものと同様構成の内筒容器12を交換可能に内挿させて保持させるようにしたものである。このようなイオン交換樹脂セット93bとすることで、供給管14やその接続部分を省略してケース98内への収容・配置をよりコンパクトに行うことができるようになる。
<第2実施形態>
図7に基づき第2実施形態の水供給処理回路9aについて詳細に説明する。この水供給処理回路9aは、排熱回収用熱交換器91及びドレン回収部92から凝縮水を導入する導入管13aに対し三方切換弁15を介装し、ドレン回収部92からの凝縮水をイオン交換樹脂セット93cの導入口112に流したり、あるいは、純水タンク94のオーバーフロー管16に流したりと切換可能としたものである。併せて、イオン交換樹脂セット93cの排出口111から純水タンク94に精製済みの水を供給するための供給管14に開閉切換弁17を介装させたものである。ここで、イオン交換樹脂セット93cとしては、前述のイオン交換樹脂セット93,93a,93bのいずれを用いてもよい。なお、イオン交換樹脂セット93bを用いる場合には、排出口111に対しシャッター弁等の開閉切換弁を設けるようにすればよい。
図7に基づき第2実施形態の水供給処理回路9aについて詳細に説明する。この水供給処理回路9aは、排熱回収用熱交換器91及びドレン回収部92から凝縮水を導入する導入管13aに対し三方切換弁15を介装し、ドレン回収部92からの凝縮水をイオン交換樹脂セット93cの導入口112に流したり、あるいは、純水タンク94のオーバーフロー管16に流したりと切換可能としたものである。併せて、イオン交換樹脂セット93cの排出口111から純水タンク94に精製済みの水を供給するための供給管14に開閉切換弁17を介装させたものである。ここで、イオン交換樹脂セット93cとしては、前述のイオン交換樹脂セット93,93a,93bのいずれを用いてもよい。なお、イオン交換樹脂セット93bを用いる場合には、排出口111に対しシャッター弁等の開閉切換弁を設けるようにすればよい。
この第2実施形態の場合には、イオン交換樹脂セット93cのイオン交換樹脂の交換作業を行う間は、三方切換弁15を切換えて凝縮水をオーバーフロー管16の側に流すようにし、あるいは、このような三方切換弁15の切換と共に開閉切換弁17を開から閉に切換するようにする。これにより、発電運転を停止させずに継続させた状態で交換作業を行う場合であっても、排熱回収用熱交換器91で発生する凝縮水がたとえ一時的に大量となり、大流量で導入管13aに流れることになったとしても、三方切換弁15の切換によってオーバーフロー管16の側に流すことができ、その間にイオン交換樹脂の交換作業を行うことができるようになる。なお、開閉切換弁17の閉切換によって、純水タンク94側からの凝縮水の戻りを確実に防止することができる。
<他の実施形態>
なお、本発明は上記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記第1及び第2実施形態では、SOFCを用いて燃料電池システムを構成した例を示したが、純水精製用のイオン交換樹脂が充填されたイオン交換樹脂セット(水処理手段)等を備える燃料電池システムであれば、本発明を適用することができ、本発明に含まれる。又、イオン交換樹脂に限らず、水処理用の処理剤が充填された要メンテナンス部品としての水処理手段を備える燃料電池システムであれば、本発明を適用することができ、本発明に含まれる。
なお、本発明は上記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記第1及び第2実施形態では、SOFCを用いて燃料電池システムを構成した例を示したが、純水精製用のイオン交換樹脂が充填されたイオン交換樹脂セット(水処理手段)等を備える燃料電池システムであれば、本発明を適用することができ、本発明に含まれる。又、イオン交換樹脂に限らず、水処理用の処理剤が充填された要メンテナンス部品としての水処理手段を備える燃料電池システムであれば、本発明を適用することができ、本発明に含まれる。
前記の第1実施形態等では外筒容器11,11a,11bや、内筒容器12,12aを円筒形状のもので構成したが、これに限らず、内筒容器が外筒容器に対し着脱可能であればよく、外筒容器や内筒容器を角筒状や異形筒状のもので構成してもよい。
前記の各実施形態では内筒容器12,12aと、外筒容器11,11a,11bとの固定をネジ部114,122のネジ締結による固定手段によって行うようにしているが、これに限らず、係止、係合、仮止め等の他の固定手段を用いて行うようにしてもよい。
4 発電部
11,11a,11b 外筒容器
12,12a 内筒容器
93,93a,93b,93c イオン交換樹脂セット(水処理手段)
94 純水タンク(貯留タンク)
111 排出口
112,112a 導入口
121 仕切部
123,123a 第1連通孔
124 第2連通孔
P イオン交換樹脂(処理剤)
S 隙間
11,11a,11b 外筒容器
12,12a 内筒容器
93,93a,93b,93c イオン交換樹脂セット(水処理手段)
94 純水タンク(貯留タンク)
111 排出口
112,112a 導入口
121 仕切部
123,123a 第1連通孔
124 第2連通孔
P イオン交換樹脂(処理剤)
S 隙間
Claims (3)
- 原燃料を水蒸気改質により水素リッチな燃料ガスに改質し、その燃料ガスを発電部のアノードに供給する一方、酸素含有ガスを発電部のカソードに供給して発電を行うように構成され、前記発電部から排出される排ガスから回収した凝縮水を水処理手段により処理した上で、前記水蒸気改質に使用する水として利用するように構成されている燃料電池システムであって、
前記水処理手段は、凝縮水が導入される導入口及び処理済みの水が排出される排出口を有する有底で上端が開口された外筒容器と、内部に処理剤が充填されて前記外筒容器の内部空間に対し上端の開口から着脱可能に挿入されて前記外筒容器に対し一体に組み付けられる内筒容器とを備え、
前記内筒容器は、前記外筒容器に対し一体に組み付けられた状態で、前記導入口から導入される凝縮水を内部の処理剤に導く第1連通孔と、その処理剤により処理された後の処理水を前記排出口に導く第2連通孔とを備えている
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
前記外筒容器に対し導入口は排出口よりも下方位置に形成され、
前記内筒容器は、前記外筒容器に対し一体に組み付けられた状態で、前記外筒容器の内面との間に隙間が形成される形状に設定されると共に、前記導入口と排出口との間の上下方向中間位置で外周側に突出して前記隙間を前記導入口側と排出口側との間で仕切る仕切部を備えている、燃料電池システム。 - 請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システムであって、
前記外筒容器は、前記処理剤により処理された後の処理水を貯留する貯留タンクと合成樹脂成形により一体に形成されている、燃料電池システム。
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Cited By (2)
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