JP2012155256A - シート加圧装置、定着装置、転写装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】摺擦抵抗低減シート77のメンテナンス性を向上させつつ、摺擦抵抗低減シート77の材料の選択自由度を向上させる。
【解決手段】摺擦抵抗低減シート77を巻き付けローラ75から巻き取りローラ76に巻き取ることで、定着ベルト71と押圧パッド73との間からのシート回収と、前記間へのシート供給とを自動で行い、且つ、巻き取りローラ76の駆動による摺擦抵抗低減シート77の巻き取りを実施するのに先立って、押圧パッド73を加圧ローラ79から遠ざける方向に移動させて定着ニップ圧を低減するようにした。これにより、巻き取り時の摺擦抵抗低減シート77にかけてしまう引っ張り力を低減して、シート材料の選択自由度を向上させることができる。
【選択図】図3
【解決手段】摺擦抵抗低減シート77を巻き付けローラ75から巻き取りローラ76に巻き取ることで、定着ベルト71と押圧パッド73との間からのシート回収と、前記間へのシート供給とを自動で行い、且つ、巻き取りローラ76の駆動による摺擦抵抗低減シート77の巻き取りを実施するのに先立って、押圧パッド73を加圧ローラ79から遠ざける方向に移動させて定着ニップ圧を低減するようにした。これにより、巻き取り時の摺擦抵抗低減シート77にかけてしまう引っ張り力を低減して、シート材料の選択自由度を向上させることができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、ベルト部材をそのループ内側からループ外側の当接部材に向けて押圧部材によって押圧しながら、当接部材とベルト部材との当接によって形成しているニップにシート部材を通して加圧するシート加圧装置に関するものである。また、かかるシート加圧装置を具備する定着装置、転写装置、及び画像形成装置に関するものである。
この種の定着装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。図1は、特許文献1に記載の定着装置を示す構成図である。同図において、この定着装置は、無端状のベルト部材901、筒状の定着ローラ902、押圧パッド903、低摩擦シート904等を具備している。当接部材としての定着ローラ902は、筒状のローラ基体を内部から熱するハロゲンヒータ902aを内包しており、ベルト部材901のループ外面に当接して定着ニップを形成しながら、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される。ベルト部材901のループ内側に配設された押圧部材としての押圧パッド903は、ベルト部材902を定着ローラ902に向けて押圧している。ベルト部材901は、回転駆動する定着ローラ902に連れ回って、図中反時計回り方向に無端移動する。未定着のトナー像909を担持している記録シート908は、定着ニップに通される際に加圧及び加熱されることで、その表面にトナー像909が定着せしめられる。
古くは、押圧部材として、回転可能な押圧ローラを用いるのが一般的であったが、押圧ローラの外周面は定着ローラ902と同様に凸曲面になっていることから、定着ローラ902に広範囲に渡って当接して大きな定着ニップを形成することが困難である。そこで、図示の定着装置においては、表面が凸曲面になっていない押圧パッド903を押圧部材としてベルト部材901に押し当てることで、押圧ローラの凸曲面を押し当てる場合に比べて、定着ニップを大きくしている。但し、押圧パッド903の移動不能な表面を移動するベルト部材901の裏面に摺擦させてしまうことから、ベルト部材901の摩耗が危惧される。そこで、図示の定着装置においては、押圧パッド903と、回転する定着ローラ902との間に、摺擦抵抗低減部材としての低摩擦シート904を挟み込んでいる。これにより、定着ローラ902に対する摺擦抵抗を減らして、定着ローラ902の長寿命化を図ることができる。
ところが、この定着装置では、摩耗した低摩擦シート904を定期的に交換する必要があるため、メンテナンスに手間を要するという不具合があった。そこで、本発明者らは、次のような新規な定着装置を開発中である。即ち、この定着装置においては、低摩擦シートとして、ロール状に巻いたシートロールを搭載している。このシートロールの端部を巻き付けた巻き取りロールを定期的に回転駆動してシートロールから低摩擦シートを巻き取ることで、定着ローラとの摺擦によって摩耗したシート箇所を巻き取りローラに回収するとともに、新たなシート箇所を定着ローラに当接させる。このように、摩耗したシート箇所の回収と、新たなシート箇所の供給とを自動で行うことで、メンテナンス性を向上させることができる。
しかしながら、この開発中の定着装置においては、低摩擦シートとして、引っ張り強度に優れたものを用いる必要があることから、低摩擦シートの材料の選択自由度が非常に悪くなるという新たな問題が生じてしまった。具体的には、巻き取りローラの駆動によってシートロールから低摩擦シートを引き出す際には、低摩擦シートを、ベルト部材だけではく、押圧パッドにも摺擦させるので、低摩擦シートに対して非常に大きな摺擦抵抗を付与する。このように大きな摺擦抵抗をかけても、伸びや変形を発生させないように、引っ張り強度の優れた材料からなる低摩擦シートを使用しなければならなのである。
これまで、ベルト部材と定着ローラ等の当接部材との当接によって形成した定着ニップに挟み込んだ記録シートに対してトナー像を定着せしめる定着装置において生ずる問題点について説明したが、次のようなシート加圧装置であれば、同様の問題が生じ得る。即ち、ベルト部材と当接部材との当接によって形成したニップにシート部材を通すことでシート部材を加圧し、且つ、ベルト部材と押圧部材との間に摺擦抵抗低減部材を介在させてベルト部材の摺擦抵抗を低減するシート加圧装置である。この種のシート加圧装置としては、ニップとしての定着ニップ内で加圧したシート部材に画像を定着させる定着装置の他、ニップとしての転写ニップ内で加圧したシート部材に画像を転写する転写装置などが挙げられる。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のようなシート加圧装置、並びに、これを用いる定着装置、転写装置及び画像形成装置を提供することである。即ち、低摩擦シート等の摺擦抵抗低減部材のメンテナンス性を向上させつつ、摺擦抵抗低減部材の材料の選択自由度を向上させることができるシート加圧装置等である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、無端移動可能に配設された無端状のベルト部材と、前記ベルト部材のループ外面に当接してニップを形成する当接部材と、前記ベルト部材に対して自らの表面を相対移動させないように前記ベルト部材のループ内側に配設され、前記ベルト部材を前記当接部材に向けて押圧する押圧部材と、前記押圧部材と前記ベルト部材のループ内面との間に介在して前記ループ内面に対する摺擦抵抗を低減する摺擦抵抗低減部材とを有し、シート部材を前記ニップに通して加圧するシート加圧装置において、前記摺擦抵抗低減部材を前記ループ内面に沿って移動させることで、前記摺擦抵抗低減部材における全領域のうち、それまで前記ループ内面に接触させていた領域を接触させない領域に待避させるとともに、それまで前記ループ内面に接触させていなかった領域を前記ループ内面に接触させる移動手段と、前記押圧部材と前記当接部材との間の圧力であるニップ圧を調整するニップ圧調整手段と、前記移動手段の駆動によって前記摺擦抵抗低減部材を移動させることで、前記摺擦抵抗低減部材における前記ループ内面との接触領域を更新する接触領域更新処理、及び前記接触領域更新処理に先立って、前記ニップ圧調整手段の駆動によって前記ニップ圧を低減するニップ圧低減処理を実施する制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のシート加圧装置において、前記摺擦抵抗低減部材を前記ニップにおける前記ベルト部材の移動方向とは逆方向に移動させるように、前記移動手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2のシート加圧装置において、前記ベルト部材の表面移動量、あるいは、これと相関関係にある所定のパラメータの増加量を積算する積算手段を設けるとともに、前記積算手段による積算値に基づいて、前記接触領域更新処理及び前記ニップ圧低減処理の実施タイミングを決定する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1又は2のシート加圧装置において、前記ベルト部材の駆動源の駆動トルクを検知するトルク検知手段を設けるとともに、前記トルク検知手段による駆動トルクの検知結果が所定の閾値に達したことに基づいて、前記ニップ圧低減処理及び前記接触領域更新処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかのシート加圧装置において、前記ニップにシート部材を進入させていないときに、前記ニップ圧低減処理及び前記接触領域更新処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかのシート加圧装置において、前記ベルト部材の無端移動を停止させた状態で、前記接触領域更新処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れかのシート加圧装置において、前記摺擦抵抗低減部材として、ロール状に巻かれた摺擦抵抗低減シートを用いるとともに、前記移動手段として、前記摺擦抵抗低減シートを巻き取り部材に巻き取りながらロールから引き出して移動させるもの、を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、無端移動可能に配設された無端状のベルト部材と、前記ベルト部材のループ外面に当接して定着ニップを形成する当接部材とを具備するシート加圧装置を有し、前記定着ニップに挟み込んだ記録シートを加熱及び加圧しながら、その記録シートに対して画像の定着処理を施す定着装置において、前記シート加圧装置として、請求項1乃至7の何れかのシート加圧装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、無端移動可能に配設された無端状のベルト部材と、前記ベルト部材のループ外面に当接して転写ニップを形成する当接部材とを具備するシート加圧装置を有し、前記転写ニップに挟み込んだ記録シートを加圧しながら、その記録シートに対して画像の転写処理を施す転写装置において、前記シート加圧装置として、請求項1乃至7の何れかのシート加圧装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、トナー像形成手段によって形成したトナー像を転写手段によって記録シートに転写した後、定着手段によって前記トナー像を記録シートに定着せしめる画像形成装置において、前記定着手段として、請求項8の定着装置を用いるか、あるいは、前記転写手段として、請求項9の転写装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のシート加圧装置において、前記摺擦抵抗低減部材を前記ニップにおける前記ベルト部材の移動方向とは逆方向に移動させるように、前記移動手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2のシート加圧装置において、前記ベルト部材の表面移動量、あるいは、これと相関関係にある所定のパラメータの増加量を積算する積算手段を設けるとともに、前記積算手段による積算値に基づいて、前記接触領域更新処理及び前記ニップ圧低減処理の実施タイミングを決定する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1又は2のシート加圧装置において、前記ベルト部材の駆動源の駆動トルクを検知するトルク検知手段を設けるとともに、前記トルク検知手段による駆動トルクの検知結果が所定の閾値に達したことに基づいて、前記ニップ圧低減処理及び前記接触領域更新処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかのシート加圧装置において、前記ニップにシート部材を進入させていないときに、前記ニップ圧低減処理及び前記接触領域更新処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかのシート加圧装置において、前記ベルト部材の無端移動を停止させた状態で、前記接触領域更新処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れかのシート加圧装置において、前記摺擦抵抗低減部材として、ロール状に巻かれた摺擦抵抗低減シートを用いるとともに、前記移動手段として、前記摺擦抵抗低減シートを巻き取り部材に巻き取りながらロールから引き出して移動させるもの、を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、無端移動可能に配設された無端状のベルト部材と、前記ベルト部材のループ外面に当接して定着ニップを形成する当接部材とを具備するシート加圧装置を有し、前記定着ニップに挟み込んだ記録シートを加熱及び加圧しながら、その記録シートに対して画像の定着処理を施す定着装置において、前記シート加圧装置として、請求項1乃至7の何れかのシート加圧装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、無端移動可能に配設された無端状のベルト部材と、前記ベルト部材のループ外面に当接して転写ニップを形成する当接部材とを具備するシート加圧装置を有し、前記転写ニップに挟み込んだ記録シートを加圧しながら、その記録シートに対して画像の転写処理を施す転写装置において、前記シート加圧装置として、請求項1乃至7の何れかのシート加圧装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、トナー像形成手段によって形成したトナー像を転写手段によって記録シートに転写した後、定着手段によって前記トナー像を記録シートに定着せしめる画像形成装置において、前記定着手段として、請求項8の定着装置を用いるか、あるいは、前記転写手段として、請求項9の転写装置を用いたことを特徴とするものである。
これらの発明においては、接触領域更新処理の実施により、摩耗した摺擦抵抗低減部材の回収と、新たな摺擦抵抗低減部材の供給とをユーザーの手作業によらずに自動で行うことで、摺擦抵抗低減部材のメンテナンス性を向上させることができる。
また、接触領域更新処理を実施する際には、それに先立ってニップ圧低減処理を実施してニップ圧を低下させておく。これにより、摺擦抵抗低減部材を移動させる際の摺擦抵抗低減部材に対する摺擦抵抗を低減することで、ニップ圧低減処理を実施しない場合に比べて、摺擦抵抗低減部材の強度を低くすることが可能になるので、摺擦抵抗低減部材の材料の選択自由度を向上させることができる。
また、接触領域更新処理を実施する際には、それに先立ってニップ圧低減処理を実施してニップ圧を低下させておく。これにより、摺擦抵抗低減部材を移動させる際の摺擦抵抗低減部材に対する摺擦抵抗を低減することで、ニップ圧低減処理を実施しない場合に比べて、摺擦抵抗低減部材の強度を低くすることが可能になるので、摺擦抵抗低減部材の材料の選択自由度を向上させることができる。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式によって画像を形成する複写機の一実施形態について説明する。
まず、実施形態に係る複写機の基本的な構成について説明する。図2は、実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。同図において、複写機1は、スキャナ2、光書込装置3、作像ユニット4、転写装置5、原稿自動搬送装置6、定着装置7、給紙装置8、手差しトレイ9などを備えている。
まず、実施形態に係る複写機の基本的な構成について説明する。図2は、実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。同図において、複写機1は、スキャナ2、光書込装置3、作像ユニット4、転写装置5、原稿自動搬送装置6、定着装置7、給紙装置8、手差しトレイ9などを備えている。
スキャナ2は、周知の技術により、原稿シートDの画像を光学的に読み取ってデジタル画像情報を構築するものである。また、原稿自動搬送装置6は、周知の技術により、原稿シートDをスキャナ2の画像読取部に自動搬送するものである。また、光書込装置3は、外部のパーソナルコンピュータや、スキャナ2などから送られてくるデジタル画像情報に基づいて生成した書込光Lによって感光体4aを光走査して、感光体4aに静電潜像を形成するものである。また、作像ユニット4は、周知の電子写真プロセスにより、感光体4aの静電潜像を現像してトナー像を得るものである。また、転写装置5は、感光体4aの表面に形成されたトナー像を記録シートPの表面に転写するものである。また、定着装置7は、記録シートPの表面にトナー像を定着せしめるものである。また、給紙装置8は、内部の給紙カセット内に収容している記録シートPを転写装置5に向けて給紙するものである。また、手差しトレイ9は、トレイ上に手差しされた記録シートPを転写装置5に向けて給紙するものである。
原稿自動搬送装置6の原稿台に載置された原稿シートDは、原稿台から図中の矢印方向に搬送される。そして、原稿面を下に向けてスキャナ2の画像読取部の真上を通過する。このとき、スキャナ2は、画像読取部の真上を通過する原稿シートDの画像を光学的に読み取って、デジタル画像情報を構築して、後述する制御部や、光書込装置5に送る。光書込装置5は、送られてきたデジタル画像情報に基づいてレーザーダイオードなどの光源を駆動して書込光Lを生成し、この書込光Lによって作像ユニット4の感光体4aを光走査する。
作像ユニット4は、潜像担持体としてのドラム状の感光体4aを図中時計回り方向に回転駆動しながら、帯電装置によってその表面を一様に帯電せしめる。一様帯電後の感光体4aの表面は、上述した光走査によって静電潜像を担持する。作像ユニット4は、現像装置によってその静電潜像を現像してトナー像にする。このトナー像は、転写装置5のベルト部材と、感光体4aとの当接による転写ニップを通過する際に、自らと同期するように転写ニップ内に送り込まれてきた記録シートPの表面に転写される。
給紙装置8、あるいは手差しトレイ9は、感光体4aに対する光走査が開始されると、記録シートPを転写装置5に向けて給紙する。給紙された記録シートPは、転写ニップの直前に設けられたレジストローラ対のローラ間に挟み込まれて一旦停止する。そして、レジストローラ対により、感光体4a上のトナー像に同期するタイミングで転写ニップに向けて送り出される。
転写ニップから排出された記録シートPは、定着装置7に送り込まれる。そして、定着装置7によって加圧及び加熱されることで、その表面にトナー像が定着せしめられる。その後、定着装置7から排出された記録シートPは、排紙ローラ対を経て機外に排出される。このようにして、一連の画像形成プロセスが完了する。
図3は、実施形態に係る複写機の定着装置を示す概略構成図である。同図において、定着装置7は、ベルトユニット70、加圧ローラ79、図示しない温度センサ、図示しないシート検知センサなどを有している。また、ベルトユニット70は、ベルト部材たる定着ベルト71、発熱源たるヒータ72、押圧部材たる押圧パッド73、保持部材74、巻き付けローラ75、巻き取りローラ76、摺擦抵抗低減部材たる抵抗低減シート77等を具備している。
定着装置7は、図示のように、ベルトユニット70の定着ベルト71のループ外面と、当接部材たる加圧ローラ79とを当接させて定着ニップを形成している。そして、上述した転写装置から送られてくる記録シートPをこの定着ニップに挟み込んで加熱及び加圧することで、記録シートPに対してトナー像Tの定着処理を施す。ベルトユニット70は、定着ベルト71のループ内側に配設されたカーボンヒータ、ハロゲンヒータ等のヒータ72により、定着ベルト71を内側から加熱する。加熱された定着ベルト71が定着ニップで記録シートPに密着することで、記録シートPを加熱してトナー像Tのトナーの軟化を促す。記録シートPに熱を与えながらトナー像を定着せしめる定着部材として、加熱体積が小さいことから熱容量が非常に小さくなる定着ベルト71を用いることで、定着部材を加熱し初めてから所望の温度まで昇温させるまでの定着立ち上がり時間を非常に短くすることができる。ヒータ72に対する電源のオンオフは、定着ベルト71のループ外側でベルト表面に近接するように配設された図示しない温度センサによるベルト表面温度の検知結果が所望の温度範囲内になるように行われる。
定着ベルト71は、無端状に形成され且つ可撓性を発揮するものであり、後述する加圧ローラ79の図中反時計回り方向の回転駆動に追従して、図中時計回り方向に無端移動する。この定着ベルト71は、図4に示すように、無端状のベルト基体71aと、これのループおもて面側に順次積層された弾性層71b及び離型促進層71cとを具備している。
ベルト基体71aは、ニッケル、ステンレス等の金属材料、あるいは、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド等の耐熱性樹脂材料で形成されている。また、弾性層71bは、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴム、等のゴム材料で形成されている。定着ベルト71に弾性層71bを設けることで、定着ベルト71の表面を記録シートPの表面の微小凹凸にならわせて、ベルト表面と記録シートPとの密着性を高める。これにより、記録シートP上のトナー像Tに対して熱を均一に伝えて良好な定着結果を得ることができる。
離型促進装置71bは、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)、等の摩擦係数の小さな樹脂材料で形成されている。定着ベルト71に離型促進層71bを設けることで、定着ニップでの加熱によって軟化したトナーの定着ベルト71表面からの離型性を高めることができる。
定着ベルト71のループ内側に配設された押圧パッド73は、金属、セラミック、ポリイミド樹脂等の材料からなり、保持部材74に保持された状態で、後述する摺擦抵抗低減シート77を介して定着ベルト71をループ外側の加圧ローラ79に向けて押圧している。この押圧パッド73における押圧面は、図示のように平面状になっている。これにより、定着ベルト71における押圧パッド押し当て箇所も、パッド表面にならって平面状になっている。このような平面状のベルト箇所を加圧ローラ79に当接させると、ループ内側のローラ表面にならわせて凸曲面状の形状にしたベルト箇所を当接させる場合に比べて、ベルト移動方向のサイズ(以下、ニップ幅という)の大きな定着ニップを形成することができる。なお、押圧パッド73の表面を平面状にする代わりに、加圧ローラ79の曲率に対応する凹曲面状にしてもよい。この場合、平面状にする場合に比べてニップ幅を更に大きくすることができる。この反面、加圧ローラ79表面に沿ったカールや皺を記録シートPに発生させ易くなる。
押圧パッド73を保持している保持部材74は、加圧ローラ79に対して近づいたり遠ざかったりするように往復移動可能に構成されており、図示しない圧縮スプリングによって加圧ローラ79に向けて付勢されている。これにより、保持部材74に保持される押圧パッド73が加圧ローラ79に向けて押し当てられる。
図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動される加圧ローラ79は、芯金79aと、これの表面状に被覆された弾性層79bと、これの表面に被覆された表面層79cとを有している。弾性層79bは、フッ素ゴム、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム等の材料で形成されている。また、表面層は、PFA等からなる摩擦係数の小さな材料からなる。
複写機1の電源スイッチが投入されると、ヒータ72に電力が供給されるとともに、加圧ローラ79の回転駆動が開始される。そして、定着ニップで定着ベルト71に対して加圧ローラ79の回転力が付与されることで、定着ベルト71が図中時計回り方向に無端移動し始める。その後、周知の電子写真プロセスと転写プロセスとによってトナー像Tを転写せしめられた記録シートPが、定着装置7の定着ニップに送り込まれる。
同図において、押圧パッド73と定着ベルト71の裏面(ループ内面)との間には、摺擦抵抗低減シート77が介在しており、これにより、押圧パッド73をベルトに直接当接させる場合に比べて、押圧パッド73に対する摺擦抵抗を低減するとともに、定着ベルト71に対する摺擦抵抗も低減して、定着ベルト71の長寿命化を図ることができる。摺擦抵抗低減シート77としては、その両面の摩擦係数がともに押圧パッド73表面の摩擦係数やベルト裏面の摩擦係数よりも小さなものを例示することができる。また、自らの内部にシリコーンオイルやフッ素グリス等の潤滑液を含浸することで、摺擦抵抗を大幅に低減するものでもよい。摺擦抵抗低減シート77の材料としては、耐熱樹脂不織布、耐熱樹脂フィルム、液晶ポリマーシート、液晶ポリマーフィルム、多孔質樹脂繊維織布、多孔質樹脂フィルム、ガラス繊維シート等を例示することができる。
次に、実施形態に係る複写機の特徴的な構成について説明する。
図3において、摺擦抵抗低減シート77は、移動手段により、定着ニップの裏側において、定着ベルト71のループ内面に沿って移動せしめられることで、自らの全領域のうち、ベルトループ内面に接触する領域を変化させる。具体的には、摺擦抵抗低減シート77は、その長手方向における終端側を巻き付きローラ75にロール状に巻き付けている。また、巻き付きローラ75から引き出された始端側を、巻き取りローラ76に巻き付けている。そして、巻き付きローラ75と巻き取りローラ76との間の展張箇所が、押圧パッド73によって定着ベルト71に押し付けられている。この状態で、巻き取りローラ76が図示しない駆動手段によって図中反時計周り方向に回転駆動されると、巻き取りローラ76によって摺擦抵抗低減シート77の始端側が巻き取られるとともに、巻き付けローラ75から摺擦抵抗低減シート77の始端側の新たな箇所が引き出される。これにより、摺擦抵抗低減シート77の長手方向における全領域のうち、それまで定着ベルト71に接触していた領域を巻き取りローラ76に回収するとともに、それまで定着ベルト71に接触していない新たな領域を定着ベルト71に接触させる。
図3において、摺擦抵抗低減シート77は、移動手段により、定着ニップの裏側において、定着ベルト71のループ内面に沿って移動せしめられることで、自らの全領域のうち、ベルトループ内面に接触する領域を変化させる。具体的には、摺擦抵抗低減シート77は、その長手方向における終端側を巻き付きローラ75にロール状に巻き付けている。また、巻き付きローラ75から引き出された始端側を、巻き取りローラ76に巻き付けている。そして、巻き付きローラ75と巻き取りローラ76との間の展張箇所が、押圧パッド73によって定着ベルト71に押し付けられている。この状態で、巻き取りローラ76が図示しない駆動手段によって図中反時計周り方向に回転駆動されると、巻き取りローラ76によって摺擦抵抗低減シート77の始端側が巻き取られるとともに、巻き付けローラ75から摺擦抵抗低減シート77の始端側の新たな箇所が引き出される。これにより、摺擦抵抗低減シート77の長手方向における全領域のうち、それまで定着ベルト71に接触していた領域を巻き取りローラ76に回収するとともに、それまで定着ベルト71に接触していない新たな領域を定着ベルト71に接触させる。
図5は、実施形態に係る複写機の電気回路の一部を定着装置7とともに示すブロック図である。同図において、定着制御部100は、定着装置7における各機器の駆動制御を司るものであり、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)、情報記憶手段たるRAM(Random Access Memory)、情報記憶手段たるROM(Read Only Memory)等を具備している。この定着制御部100には、定着駆動モータ101、ニップ圧調整駆動モータ102、巻き取り駆動モータ103、ブレーキソレノイド104、ヒータ電源105、温度センサ106、シート検知センサ107等が接続されている。
定着駆動モータ101は、定着装置7の加圧ローラ79を回転駆動するための駆動力を発揮するモータである。また、ニップ圧調整駆動モータ102は、後述するニップ圧調整手段の駆動源となっているモータである。また、巻き取り駆動モータ103は、巻き取りローラ76を回転駆動して摺擦抵抗低減シート77を巻き取るための駆動力を発揮するモータである。また、ブレーキソレノイド104は、後述するブレーキ手段の駆動源となっているソレノイドである。また、ヒータ電源105は、ヒータ72に対して電力を供給する電源である。また、温度センサ106は、定着ベルト71の表面温度を検知してその結果を出力するものである。また、シート検知センサ107は、定着ニップの入口で定着ニップに送り込まれる記録シートを検知して検知信号を出力するものである。
定着駆動モータ101が定着制御部100によって駆動されると、加圧ローラ79が回転駆動するとともに、定着ベルト71が加圧ローラ79に追従して無端移動する。また、ヒータ電源105からの出力が定着制御部100による制御でオンされると、ヒータ72が発熱して定着ベルト71が加熱される。
実施形態に係る定着装置7は、押圧パッド73と加圧ローラ79との間の圧力である定着ニップ圧を調整するニップ圧調整手段を有している。このニップ圧調整手段は、圧縮コイルバネ121によって加圧ローラ79に向けて付勢されている保持部材74及び押圧パッド73と、加圧ローラ79との距離を変化させることで、定着ニップ圧を調整する。具体的には、保持部材74に当接している偏心カム120をニップ圧調整駆動モータ102の駆動力によって回転させて、偏心カム120における保持部材74との当接箇所を変化させることで、定着ニップ圧を変化させる。偏心カム120の回転を保持部材74に当接させない回転角度で停止させた状態が、定常状態である。この定常状態では、付勢手段たる圧縮コイルバネ121の付勢力の殆どが定着ニップ圧として作用する。偏心カム120の回転を保持部材74に当接させる回転角度で停止させると、押圧パッド73が定常状態よりも加圧ローラ79から遠ざかる。すると、押圧パッド73による押圧力が弱まって、定着ニップ圧が定常状態よりも低減される。偏心カム120やニップ圧調整駆動モータ102等からなるニップ圧調整手段は、このようにして定着ニップ圧を調整する。
制御手段としての定着制御部100は、巻き取り駆動モータ103を所定の時間だけ駆動して摺擦抵抗低減シート77におけるベルトとの接触領域を更新する接触領域更新処理を定期的なタイミングで実施する。また、この接触領域更新処理を実施する場合には、必ず、それに先立って、ニップ圧調整駆動モータ102の駆動によって定着ニップ圧を定常状態よりも低減するニップ圧低減処理を実施する。
かかる構成においては、接触領域更新処理の実施により、摺擦抵抗低減シート77の長手方向における全領域のうち、摩耗した領域を回収するとともに、それまで使用されていなかった新たな領域をベルトとの当接位置に供給する動作をユーザーの手作業によらずに自動で行うことで、摺擦抵抗低減シート77のメンテナンス性を向上させることができる。しかも、接触領域更新処理の実施に先立って、ニップ圧低減処理を実施して摺擦抵抗低減シート77を巻き取る際の摺擦抵抗低減シート77に対する摺擦抵抗を低減しておくことで、ニップ圧低減処理を実施しない場合に比べて、摺擦抵抗低減シート77の引っ張り強度を低くすることが可能になる。よって、摺擦抵抗低減シート77の材料の選択自由度を向上させることができる。
巻き取り駆動モータ103の駆動を停止させると、巻き取りローラ76の回転による摺擦抵抗低減シート77の巻き取り動作が停止する。但し、この状態で定着ベルト71が無端移動すると、定着ベルト71に摺擦する摩擦抵抗低減シート77が定着ベルト71との接触部でベルトと同じ方向に移動して、摩擦抵抗低減シート77の新たな箇所が巻き付けローラ75から引き出されてしまうおそれがある。そこで、実施形態に係る複写機は、ブレーキ手段を有している。このブレーキ手段は、定着制御部100、ブレーキソレノイド104、ブレーキ板などから構成される。ブレーキソレノイド104が駆動されていない状態では、ソレノイド伸縮軸がソレノイド本体内から大きく延伸している。そして、ソレノイド伸縮軸に接続されたブレーキ板が、巻き付けローラ75の回転軸に固定された巻き付けギヤ122に当接している。この当接により、巻き付けローラ75の回転が阻止される。一方、ブレーキソレノイド104が駆動された状態では、ソレノイド伸縮軸がソレノイド本体内に収容されて、ブレーキ板を巻き付け122との当接位置から待避させる。これにより、巻き付けローラ75の回転阻止(ブレーキ)が解除されて、巻き付けローラ75の回転が可能になる。
定着制御部100は、上述した接触領域更新処理を実施する際には、それに先立って、ブレーキソレノイド104を駆動して巻き付けローラ75の回転を可能にするためのブレーキ解除処理を実施する。そして、接触領域更新処理を終了して巻き取り駆動モータ103の駆動を停止させると、ブレーキソレノイド104の駆動を停止させて、巻き付けローラ75の回転を阻止するためのブレーキ作動処理を実施する。
巻き取りローラ76が図中反時計回り方向に回転駆動して摺擦抵抗低減シート77の始端側を巻き取ると、巻き付けローラ75上のシートロールから新たに引き出されたシート箇所は、定着ニップの出口側から入口側に向けて移動して定着ベルト71との当接位置に進入する。定着ニップの出口側から入口側に向けての移動は、定着ニップにおけるベルト表面の移動方向とは逆方向への移動である。つまり、実施形態に係る複写機の定着装置7においては、摺擦抵抗低減シート77を定着ニップにおけるベルト移動方向とは逆方向に移動させるようになっている。
摺擦抵抗低減シート77と定着ベルト71との当接部(以下、シート−ベルト当接部という)では、シートとベルトとの摺擦によってそれらの摩耗屑が発生する。この摩耗屑は、定着ベルト71のシート−ベルト当接部の入口側から出口側(=定着ニップの入口側から出口側)に向けての移動に伴って、シート−ベルト当接部から排出された後、ベルト裏面に付着した状態でベルトとともに移動してシート−ベルト当接部の入口に戻ってくる。シート−ベルト当接部の入口には、このようにして戻ってきたの摩耗屑が徐々に堆積していく。実施形態に係る複写機とは異なり、摺擦抵抗低減シート77をベルトと同じ方向に移動させる場合には、シート−ベルト当接部の入口に堆積した摩耗屑を摺擦抵抗低減シート77の移動に伴ってシート−ベルト当接部に巻き込んでしまうことがある。すると、巻き込んだ摩耗屑をシート−ベルト当接部で定着ベルト71や押圧パッド73に局所的に強く押し当てることで、ベルトやパッドに傷を付け易くなってしまう。これに対し、実施形態に係る複写機のように、摺擦抵抗低減シート77を定着ベルト71の移動方向とは逆方向に移動させる場合には、その移動によってシート−ベルト当接部の入口の摩耗屑をシート−ベルト当接部に巻き込んでしまうことがない。よって、摩耗屑による押圧パッド73や定着ベルト71の傷付きの発生を抑えることができる。
摺擦抵抗低減シート77を移動させる移動手段として、巻き取りローラ76にシートの始端側を巻き取ることでシートを移動させるものを例示したが、移動手段の構成はこれに限定されるものではない。例えば、摺擦抵抗低減シート77の摩耗速度や定着装置7の寿命などに鑑みて、摺擦抵抗低減シート77の長さをそれほど大きくする必要がなければ、摺擦抵抗低減シート77として無端状のものを用い、これを定着装置7の寿命に対して1周だけ回転駆動させるような移動手段を設けることもできる。
次に、実施形態に係る複写機に、より特徴的な構成を付加した各実施例の複写機について説明する。なお、以下に特筆する点の他は、各実施例に係る複写機の構成は、実施形態と同様である。
[第1実施例]
シート−ベルト当接部では、定着ベルト71の表面移動量の累積が大きくなるほど、摺擦抵抗低減シート77の摩耗が進む。上述した接触領域更新処理については、シート−ベルト当接部における摺擦抵抗低減シート77の摩耗が所定の度合いまで進行する毎に実施することが望ましい。そして、シート−ベルト当接部では、定着ベルト71の表面移動量の累積が大きくなるほど、摺擦抵抗低減シート77の摩耗が進むので、その累積はシートの摩耗度合いと相関関係にある。そこで、第1実施例に係る複写機においては、定着ベルト71の表面移動量と相関関係にある所定のパラメータの累積が所定の閾値に達する毎に、ブレーキ解除処理と、ニップ圧低減処理と、接触領域更新処理と、ブレーキ作動処理との組合せをその順序で実施するように、定着制御部100を構成している。具体的には、本複写機では、定着ベルト71の表面移動量と相関関係にある所定のパラメータとして、定着駆動モータ101の駆動時間を採用している。そして、駆動時間の累積が所定の閾値に達する毎に、前述の組合せを実施する。かかる構成では、摺擦抵抗低減シート77における定着ベルト71との摺擦領域が寿命近くまで摩耗した適切なタイミングで、接触領域更新処理を実施してシートの入れ替えを行うことができる。
[第1実施例]
シート−ベルト当接部では、定着ベルト71の表面移動量の累積が大きくなるほど、摺擦抵抗低減シート77の摩耗が進む。上述した接触領域更新処理については、シート−ベルト当接部における摺擦抵抗低減シート77の摩耗が所定の度合いまで進行する毎に実施することが望ましい。そして、シート−ベルト当接部では、定着ベルト71の表面移動量の累積が大きくなるほど、摺擦抵抗低減シート77の摩耗が進むので、その累積はシートの摩耗度合いと相関関係にある。そこで、第1実施例に係る複写機においては、定着ベルト71の表面移動量と相関関係にある所定のパラメータの累積が所定の閾値に達する毎に、ブレーキ解除処理と、ニップ圧低減処理と、接触領域更新処理と、ブレーキ作動処理との組合せをその順序で実施するように、定着制御部100を構成している。具体的には、本複写機では、定着ベルト71の表面移動量と相関関係にある所定のパラメータとして、定着駆動モータ101の駆動時間を採用している。そして、駆動時間の累積が所定の閾値に達する毎に、前述の組合せを実施する。かかる構成では、摺擦抵抗低減シート77における定着ベルト71との摺擦領域が寿命近くまで摩耗した適切なタイミングで、接触領域更新処理を実施してシートの入れ替えを行うことができる。
なお、定着ベルト71の表面移動量と相関関係にあるパラメータとして、定着駆動モータ103の駆動時間とは異なるものを採用してもよい。例えば、加圧ローラ79の回転量を前記パラメータとしてもよい。この場合、加圧ローラ79の回転軸に設けたロータリーエンコーダーによってその回転量を検知すればよい。また、定着ニップに対する通紙枚数を前記パラメータとしてもよい。この場合、シート検知センサ107によるシート検知信号のオンオフに基づいて、通紙枚数をカウントさせればよい。また、前記パラメータではなく、定着ベルト71の表面移動量そのものを検知した結果に基づいて、接触領域更新処理等の実施タイミングを決定させるようにしてもよい。この場合、定着ベルト71に対してその周方向に所定ピッチで付された目印を反射型フォトセンサなどによって検知することで、ベルト表面移動量を検知することが可能である。
[第2実施例]
摺擦抵抗低減シート77として、シート基体と、これのおもて面(定着ベルトとの当接面)に被覆された抵抗低減層とを具備するものを用いた場合、抵抗低減層がある程度摩耗すると、シートと定着ベルト71との摺擦抵抗が急激に高まる。そして、定着駆動モータ101の駆動トルクも急激に高まる。よって、定着駆動モータ101の駆動トルクは、接触領域更新処理の適切な実施タイミングを知る指標となる。そこで、第2実施例に係る複写機においては、定着駆動モータ101の駆動トルクが所定の閾値に達したことに基づいて、接触領域更新処理等を実施するように構成されている。かかる構成においては、シートの摩耗度合いをベルト表面移動量などに基づいて予測するのではなく、駆動トルクによって実際に測定しているので、ベルト表面移動量に基づく場合に比べて、より適切なタイミングで接触領域更新処理を実施して、無駄なシート消費や、実施タイミングの遅れによる高負荷運転の発生を抑えることができる。
摺擦抵抗低減シート77として、シート基体と、これのおもて面(定着ベルトとの当接面)に被覆された抵抗低減層とを具備するものを用いた場合、抵抗低減層がある程度摩耗すると、シートと定着ベルト71との摺擦抵抗が急激に高まる。そして、定着駆動モータ101の駆動トルクも急激に高まる。よって、定着駆動モータ101の駆動トルクは、接触領域更新処理の適切な実施タイミングを知る指標となる。そこで、第2実施例に係る複写機においては、定着駆動モータ101の駆動トルクが所定の閾値に達したことに基づいて、接触領域更新処理等を実施するように構成されている。かかる構成においては、シートの摩耗度合いをベルト表面移動量などに基づいて予測するのではなく、駆動トルクによって実際に測定しているので、ベルト表面移動量に基づく場合に比べて、より適切なタイミングで接触領域更新処理を実施して、無駄なシート消費や、実施タイミングの遅れによる高負荷運転の発生を抑えることができる。
定着駆動モータ101の駆動トルクを検知するトルク検知手段としては、定着駆動モータ101の消費電流を検知する電流検知手段を例示することができる。この他、トルクリミッターなど、駆動モータのモータ軸に係るトルクを直接的に検知するものを用いてもよい。
[第3実施例]
第3実施例に係る複写機は、第1実施例に係る複写機、あるいは、第2実施例に係る複写機に対し、次に説明する構成を付加している。即ち、ベルト表面移動量あるいはこれに相関するパラメータの累積が閾値に達すると、シート検知センサ107による検知結果に基づいて、定着ニップに対して記録シートを進入させているか否かを判断する。そして、進入させている場合には、その記録シートが定着ニップから排出されるまで待機し、定着ニップに記録シートを進入させていない状態で、ブレーキ解除処理、ニップ圧低減処理、接触領域更新処理、及びブレーキ作動処理を実施する。かかる構成では、定着ニップに記録シートを進入させている状態でニップ圧低減処理を実施して定着ニップ圧を低下させてしまうことによる定着不良の発生を回避することができる。
第3実施例に係る複写機は、第1実施例に係る複写機、あるいは、第2実施例に係る複写機に対し、次に説明する構成を付加している。即ち、ベルト表面移動量あるいはこれに相関するパラメータの累積が閾値に達すると、シート検知センサ107による検知結果に基づいて、定着ニップに対して記録シートを進入させているか否かを判断する。そして、進入させている場合には、その記録シートが定着ニップから排出されるまで待機し、定着ニップに記録シートを進入させていない状態で、ブレーキ解除処理、ニップ圧低減処理、接触領域更新処理、及びブレーキ作動処理を実施する。かかる構成では、定着ニップに記録シートを進入させている状態でニップ圧低減処理を実施して定着ニップ圧を低下させてしまうことによる定着不良の発生を回避することができる。
[第4実施例]
第4実施例に係る複写機は、第1実施例に係る複写機、あるいは、第2実施例に係る複写機に対し、次に説明する構成を付加している。即ち、定着制御部100は、ベルト表面移動量あるいはこれに相関するパラメータの累積が閾値に達すると、シート検知センサ107による検知結果に基づいて、定着ニップに対して記録シートを進入させているか否かを判断する。そして、進入させている場合には、その記録シートが定着ニップから排出されるまで待機し、定着ニップに記録シートを進入させていない状態で、ブレーキ解除処理、ニップ圧低減処理、接触領域更新処理、及びブレーキ作動処理を実施する。かかる構成では、定着ニップに記録シートを進入させている状態でニップ圧低減処理を実施して定着ニップ圧を低下させてしまうことによる定着不良の発生を回避することができる。
第4実施例に係る複写機は、第1実施例に係る複写機、あるいは、第2実施例に係る複写機に対し、次に説明する構成を付加している。即ち、定着制御部100は、ベルト表面移動量あるいはこれに相関するパラメータの累積が閾値に達すると、シート検知センサ107による検知結果に基づいて、定着ニップに対して記録シートを進入させているか否かを判断する。そして、進入させている場合には、その記録シートが定着ニップから排出されるまで待機し、定着ニップに記録シートを進入させていない状態で、ブレーキ解除処理、ニップ圧低減処理、接触領域更新処理、及びブレーキ作動処理を実施する。かかる構成では、定着ニップに記録シートを進入させている状態でニップ圧低減処理を実施して定着ニップ圧を低下させてしまうことによる定着不良の発生を回避することができる。
[第5実施例]
実施形態に係る複写機は、上述したように、接触領域更新処理を実施する際に、シート−ベルト当接部において、摺擦抵抗低減シート77を、定着ベルト71の移動方向とは逆方向に移動させる。このとき、定着ベルト71を無端移動させている場合には、無端移動させていない場合に比べて、遙かに大きな摺擦負荷を摺擦抵抗低減シート77にかけてしまうので、シートに要求される引っ張り強度をかなり高くしてしまう。
実施形態に係る複写機は、上述したように、接触領域更新処理を実施する際に、シート−ベルト当接部において、摺擦抵抗低減シート77を、定着ベルト71の移動方向とは逆方向に移動させる。このとき、定着ベルト71を無端移動させている場合には、無端移動させていない場合に比べて、遙かに大きな摺擦負荷を摺擦抵抗低減シート77にかけてしまうので、シートに要求される引っ張り強度をかなり高くしてしまう。
そこで、第5実施例に係る複写機においては、定着駆動モータ101の駆動停止によって定着ベルト71の無端移動を停止させた状態で、接触領域更新処理を実施するように、定着制御部100を構成している。具体的には、定着制御部100は、ベルト表面移動量あるいはこれに相関するパラメータの累積が閾値に達すると、まず、実行中のプリント動作について、複数の記録シートに対して画像を連続的に形成する連続プリント動作であるか否かを判断する。そして、連続プリント動作中でない場合には、実行中のプリント動作を終了するまで、ブレーキ解除処理、ニップ圧低減処理、接触領域更新処理、及びブレーキ作動処理の組合せの実施を待機する。そして、プリント動作の終了によって定着ベルト71の無端移動を停止させた後に、それらの処理を実施する。一方、連続プリント動作中である場合には、次に、残りのプリント枚数について、所定の閾値を超えるか否かを判断する。そして、閾値を超えない場合には、残りの枚数のプリント動作を全てやり終えて連続プリント動作を停止させた後に、それらの処理を実施する。これに対し、残りのプリント枚数が閾値を超えている場合には、連続プリント動作を一時停止させる。そして、前述した一連の処理を実施した後に、連続プリント動作を再開させる。
かかる構成においては、定着ベルト71を無端移動させたままで接触領域更新処理を実施する場合に比べて、摺擦抵抗低減シート77に要求される強度を低くすることで、摺擦抵抗低減部材の材料の選択自由度を更に向上させることができる。
[第6実施例]
図6は、第6実施例に係る複写機の定着装置7を示す概略構成図である。この定着装置7は、押圧パッド73としてセラミック製のものであって、且つセラミックヒータとして機能するものを用いている。この押圧パッド73のヒータに電力を供給することで、押圧パッド73は発熱する。そして、摺擦抵抗低減シート77を介して定着ベルト71を加熱する。このように押圧パッド73を加熱手段として機能させることから、定着装置7は専用のヒータを備えていない。かかる構成では、実施形態のように、定着ベルト71を加熱する加熱手段としての機能しか発揮しないヒータを設ける場合に比べて、ベルトループ内のレイアウトを簡素化することができる。
図6は、第6実施例に係る複写機の定着装置7を示す概略構成図である。この定着装置7は、押圧パッド73としてセラミック製のものであって、且つセラミックヒータとして機能するものを用いている。この押圧パッド73のヒータに電力を供給することで、押圧パッド73は発熱する。そして、摺擦抵抗低減シート77を介して定着ベルト71を加熱する。このように押圧パッド73を加熱手段として機能させることから、定着装置7は専用のヒータを備えていない。かかる構成では、実施形態のように、定着ベルト71を加熱する加熱手段としての機能しか発揮しないヒータを設ける場合に比べて、ベルトループ内のレイアウトを簡素化することができる。
なお、これまで説明した実施形態や実施例において、転写装置(図2の5)は、摺擦抵抗低減シートについて定着装置7と同様の構成を有している。具体的には、図7に示すように、転写装置5は、複数の張架ローラによって張架しているベルト部材たる紙搬送ベルト5aを当接部材としての感光体4aに当接させて転写ニップを形成した状態で、張架ローラの1つであるベルト駆動ローラ5bの回転駆動によって紙搬送ベルト5aを図中反時計回り方向に無端移動させる。そして、転写ニップに挟み込んだ記録シートに対して、感光体4a上のトナー像を転写する。ベルト駆動ローラ5bは、定着駆動モータ5hの駆動力によって回転する。
紙搬送ベルト5aのループ内側には、複数の張架ローラの他に、摺擦抵抗低減シート5dをベルト裏面に押し当てるためのシート押し当てユニットが配設されている。このシート押し当てユニットは、摺擦抵抗低減シート5d、押圧パッド5c、巻き付けローラ5e、巻き取りローラ5f、偏心カム5g、圧縮コイルバネ、押圧パッド5cを保持する保持部材などから構成されている。巻き付けローラ5eの回転軸には、巻き付けギヤ5mが固定されている。巻き付けローラ5eの回転は、ブレーキソレノイド5nのオンオフによって、阻止されたり、阻止が解除されたりする。
押圧パッド5cには、転写バイアス電源5aによって転写バイアスが印加される。この印加により、押圧パッド5cと、感光体4aに担持される静電潜像との間に、トナーを感光体4a側からベルト側に静電移動させる転写電界が形成される。押圧パッド5cや摺擦抵抗低減シート5dは、適度な導電性を発揮する材料からなる。
押圧パッド5c、摺擦抵抗低減シート5d、巻き付けローラ5e、巻き取りローラ5f、偏心カム5g、ブレーキソレノイド5n、ニップ圧調整駆動モータ5i、巻き取り駆動モータ5jの役割は、定着装置(7)のものと同様である。転写制御部150は、定着制御部(100)と同様の内容のブレーキ解除処理、ニップ圧低減処理、接触領域更新処理、及びブレーキ作動処理を実施するように構成されている。
これまで、記録シートを加熱するための発熱源を具備する定着部材と、定着部材に当接して定着ニップを形成してニップ内の記録シートを加圧する加圧部材とのうち、定着部材を無端状のベルト部材(定着ベルト71)とした例について説明したが、この逆に、加圧部材を無端状のベルト部材としてもよい。この場合、図8に示すように、定着ローラ78aに当接して定着ニップを形成する加圧ベルト78bのループ内に、押圧パッド等を配設すればよい。
また、1つの作像ユニット4だけを用いてモノクロ画像を形成する複写機の例について説明したが複数の作像ユニットを用いてカラー画像を形成する画像形成装置にも本発明の適用が可能である。図9は、実施形態に係る複写機と同様の特徴的な構成を設けたカラー複写機を示す概略構成図である。このカラー複写機は、イエロー(Y)の画像を形成するための作像ユニット4Y及び光書込装置3Yと、マゼンタ(M)の画像を形成するための作像ユニット4M及び光書込装置3Mと、シアン(C)の画像を形成するための作像ユニット4C及び光書込装置3Cと、ブラックの画像を形成するための作像ユニット4K及び光書込装置3Kとを有している。そして、Y,M,C,K用の作像ユニット4Y,M,C,Kの感光体に形成したY,M,C,Kトナー像を、中間転写ベルトの表面に重ね合わせて転写してカラー画像を得る。そして、そのカラー画像を、中間転写ベルトと転写装置5との当接による2次転写ニップで記録シートに転写した後、定着装置7でその記録シートにカラー画像を定着させる。かかる構成の複写機における転写装置5や定着装置7にも本発明の適用が可能である。
以上、実施形態に係る複写機においては、摺擦抵抗低減シート(77、5d)をニップ(定着ニップ、転写ニップ)におけるベルト部材(定着ベルト71、紙搬送ベルト5a)の移動方向とは逆方向に移動させるように、巻き取りローラ(76、5f)等からなる移動手段を構成している。かかる構成においては、既に説明したように、摺擦抵抗低減シートや押圧パッドの摩耗屑によるシートやパッドの傷付きの発生を抑えることができる。
また、第1実施例に係る複写機においては、ベルト部材(定着ベルト71、紙搬送ベルト5a)の表面移動量と相関関係にあるパラメータたるモータ駆動時間の増加量を積算する積算手段として、制御手段(定着制御部100、転写制御部150)を機能させている。そして、その積算値に基づいて、ニップ圧低減処理及び接触領域更新処理及びニップ圧低減処理の実施タイミングを決定する処理を実施するように、制御手段を構成している。かかる構成では、既に説明したように、摺擦抵抗低減シート77におけるベルト部材との摺擦領域が寿命近くまで摩耗した適切なタイミングで、接触領域更新処理を実施してシートの入れ替えを行うことができる。
また、第2実施例に係る複写機においては、ベルト部材(定着ベルト71、紙搬送ベルト5a)の駆動源(定着駆動モータ101、転写駆動モータ5h)の駆動トルクを検知するトルク検知手段を設けるとともに、これによる駆動トルクの検知結果が所定の閾値に達したことに基づいて、ニップ圧低減処理及び接触領域更新処理を実施する処理を実施するように、制御手段(定着制御部100、転写制御部150)を構成している。かかる構成では、既に説明したように、ベルト表面移動量の積算値に元雄付いてそれら処理の実施タイミングを決定する場合に比べて、より適切なタイミングで接触領域更新処理を実施して、無駄なシート消費や、実施タイミングの遅れによる高負荷運転の発生を抑えることができる。
また、第3実施例に係る複写機においては、ニップ(定着ニップ、転写ニップ)にシート部材(定着ベルト71、紙搬送ベルト5a)を進入させていないときに、ニップ圧低減処理及び接触領域更新処理を実施するように、制御手段(定着制御部100、転写制御部150)を構成している。かかる構成では、既に説明したように、ニップに記録シートを進入させている状態でニップ圧低減処理を実施してニップ圧を低下させてしまうことによる定着不良の発生を回避することができる。
また、第4実施例に係る複写機においては、ベルト部材(定着ベルト71、紙搬送ベルト5a)の無端移動を停止させた状態で、接触領域更新処理を実施するように、制御手段(定着制御部100、転写制御部)を構成している。かかる構成では、既に説明したように、ニップに記録シートを進入させている状態でニップ圧低減処理を実施してニップ圧を低下させてしまうことによる定着不良の発生を回避することができる。
また、実施形態や各実施例に係る複写機においては、摺擦抵抗低減部材として、ロール状に巻かれた摺擦抵抗低減シート(77、5d)を用いるとともに、移動手段として、摺擦抵抗低減シートを巻き取りローラ(76、5f)に巻き取りながらロールから引き出して移動させるもの、を用いている。かかる構成では、使用前のシート箇所と、使用後(当接部から回収した)シート箇所とをそれぞれロール状に巻くことで、省スペース化を図ることができる。
3:光書込装置(トナー像形成手段の一部)
4:作像ユニット(トナー像形成手段の一部)
4a:感光体(当接部材)
5:転写装置
5a:紙搬送ベルト(ベルト部材)
5c:押圧パッド(押圧部材)
5d:摺擦抵抗低減シート
5e:巻き付けローラ(移動手段の一部)
5f:巻き取りローラ(移動手段の一部)
5g:偏心カム(ニップ圧調整手段の一部)
5i:ニップ圧調整駆動モータ(ニップ圧調整手段の一部)
5j:巻き取り駆動モータ(移動手段の一部)
7:定着装置
71:定着ベルト(ベルト部材)
73:押圧パッド(押圧部材)
75:巻き付けローラ(移動手段の一部)
76:巻き取りローラ(移動手段の一部)
77:摺擦抵抗低減シート
78a:定着ローラ(当接部材)
78b:加圧ベルト(ベルト部材)
79:加圧ローラ(当接部材)
100:定着制御部(制御手段、積算手段)
150:転写制御部(制御手段、積算手段)
4:作像ユニット(トナー像形成手段の一部)
4a:感光体(当接部材)
5:転写装置
5a:紙搬送ベルト(ベルト部材)
5c:押圧パッド(押圧部材)
5d:摺擦抵抗低減シート
5e:巻き付けローラ(移動手段の一部)
5f:巻き取りローラ(移動手段の一部)
5g:偏心カム(ニップ圧調整手段の一部)
5i:ニップ圧調整駆動モータ(ニップ圧調整手段の一部)
5j:巻き取り駆動モータ(移動手段の一部)
7:定着装置
71:定着ベルト(ベルト部材)
73:押圧パッド(押圧部材)
75:巻き付けローラ(移動手段の一部)
76:巻き取りローラ(移動手段の一部)
77:摺擦抵抗低減シート
78a:定着ローラ(当接部材)
78b:加圧ベルト(ベルト部材)
79:加圧ローラ(当接部材)
100:定着制御部(制御手段、積算手段)
150:転写制御部(制御手段、積算手段)
Claims (10)
- 無端移動可能に配設された無端状のベルト部材と、前記ベルト部材のループ外面に当接してニップを形成する当接部材と、前記ベルト部材に対して自らの表面を相対移動させないように前記ベルト部材のループ内側に配設され、前記ベルト部材を前記当接部材に向けて押圧する押圧部材と、前記押圧部材と前記ベルト部材のループ内面との間に介在して前記ループ内面に対する摺擦抵抗を低減する摺擦抵抗低減部材とを有し、シート部材を前記ニップに通して加圧するシート加圧装置において、
前記摺擦抵抗低減部材を前記ループ内面に沿って移動させることで、前記摺擦抵抗低減部材における全領域のうち、それまで前記ループ内面に接触させていた領域を接触させない領域に待避させるとともに、それまで前記ループ内面に接触させていなかった領域を前記ループ内面に接触させる移動手段と、
前記押圧部材と前記当接部材との間の圧力であるニップ圧を調整するニップ圧調整手段と、
前記移動手段の駆動によって前記摺擦抵抗低減部材を移動させることで、前記摺擦抵抗低減部材における前記ループ内面との接触領域を更新する接触領域更新処理、及び前記接触領域更新処理に先立って、前記ニップ圧調整手段の駆動によって前記ニップ圧を低減するニップ圧低減処理を実施する制御手段とを設けたことを特徴とするシート加圧装置。 - 請求項1のシート加圧装置において、
前記摺擦抵抗低減部材を前記ニップにおける前記ベルト部材の移動方向とは逆方向に移動させるように、前記移動手段を構成したことを特徴とするシート加圧装置。 - 請求項1又は2のシート加圧装置において、
前記ベルト部材の表面移動量、あるいは、これと相関関係にある所定のパラメータの増加量を積算する積算手段を設けるとともに、前記積算手段による積算値に基づいて、前記接触領域更新処理及び前記ニップ圧低減処理の実施タイミングを決定する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするシート加圧装置。 - 請求項1又は2のシート加圧装置において、
前記ベルト部材の駆動源の駆動トルクを検知するトルク検知手段を設けるとともに、前記トルク検知手段による駆動トルクの検知結果が所定の閾値に達したことに基づいて、前記ニップ圧低減処理及び前記接触領域更新処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするシート加圧装置。 - 請求項1乃至4の何れかのシート加圧装置において、
前記ニップにシート部材を進入させていないときに、前記ニップ圧低減処理及び前記接触領域更新処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするシート加圧装置。 - 請求項1乃至5の何れかのシート加圧装置において、
前記ベルト部材の無端移動を停止させた状態で、前記接触領域更新処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするシート加圧装置。 - 請求項1乃至6の何れかのシート加圧装置において、
前記摺擦抵抗低減部材として、ロール状に巻かれた摺擦抵抗低減シートを用いるとともに、
前記移動手段として、前記摺擦抵抗低減シートを巻き取り部材に巻き取りながらロールから引き出して移動させるもの、を用いたことを特徴とするシート加圧装置。 - 無端移動可能に配設された無端状のベルト部材と、前記ベルト部材のループ外面に当接して定着ニップを形成する当接部材とを具備するシート加圧装置を有し、前記定着ニップに挟み込んだ記録シートを加熱及び加圧しながら、その記録シートに対して画像の定着処理を施す定着装置において、
前記シート加圧装置として、請求項1乃至7の何れかのシート加圧装置を用いたことを特徴とする定着装置。 - 無端移動可能に配設された無端状のベルト部材と、前記ベルト部材のループ外面に当接して転写ニップを形成する当接部材とを具備するシート加圧装置を有し、前記転写ニップに挟み込んだ記録シートを加圧しながら、その記録シートに対して画像の転写処理を施す転写装置において、
前記シート加圧装置として、請求項1乃至7の何れかのシート加圧装置を用いたことを特徴とする転写装置。 - トナー像形成手段によって形成したトナー像を転写手段によって記録シートに転写した後、定着手段によって前記トナー像を記録シートに定着せしめる画像形成装置において、
前記定着手段として、請求項8の定着装置を用いるか、あるいは、前記転写手段として、請求項9の転写装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011016244A JP2012155256A (ja) | 2011-01-28 | 2011-01-28 | シート加圧装置、定着装置、転写装置、及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011016244A JP2012155256A (ja) | 2011-01-28 | 2011-01-28 | シート加圧装置、定着装置、転写装置、及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2012155256A true JP2012155256A (ja) | 2012-08-16 |
Family
ID=46837002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011016244A Withdrawn JP2012155256A (ja) | 2011-01-28 | 2011-01-28 | シート加圧装置、定着装置、転写装置、及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012155256A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014178607A (ja) * | 2013-03-15 | 2014-09-25 | Ricoh Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
US11550245B1 (en) | 2022-03-09 | 2023-01-10 | Toshiba Tec Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
-
2011
- 2011-01-28 JP JP2011016244A patent/JP2012155256A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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