JP2012154493A - 熱交換器及び空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】扁平管の曲げ加工に伴ってフィンの側縁が折れ曲がってしまうことを防止する。
【解決手段】フィン(36)は、隣り合う扁平管(33)の間に形成される中間部(71)と、該中間部(71)と連続するように切り欠き部(45)の奥側に形成される連結部(73)とに跨る折目部(91,92)を形成する凸部(85)を有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、フィンの切り欠き部に扁平管が差し込まれた熱交換器、及びこの熱交換器を備えた空気調和機に関するものである。
従来より、扁平管とフィンとを備えた熱交換器が知られている。例えば、特許文献1に記載された熱交換器は、左右方向に延びる複数の扁平管が互いに所定の間隔をおいて上下に並べられ、板状のフィンが互いに所定の間隔をおいて扁平管の伸長方向に並べられて構成されている。フィンは、扁平管が差し込まれる切り欠き部と、隣り合う扁平管の間にそれぞれ形成される中間部と、複数の中間部と連続するように上下に延びる連結部とを有している。扁平管は、フィンの切り欠き部に差し込まれ、ロウ付けによって接合されている。そして、この熱交換器では、フィン間を流れる空気が扁平管内を流れる流体と熱交換する。
特開2010−54060号公報
上記のような熱交換器においては、設置スペースの縮小化を目的として、熱交換器全体を水平に折り曲げる曲げ加工を行うことがある。具体的には、例えば各フィンの幅方向の両側縁のうち切り欠き部の奥側(上記の連結部側)の側縁にローラを配置し、該フィンの他方の側縁に徐々に力を加えていくことで、ローラの外周面に沿うように扁平管を水平に折り曲げることができる。これにより、熱交換器の全体外形横断面形状を略L字状として、熱交換器の小型化を図ることができる。
ところが、上記の曲げ加工を行う際には、扁平管が連結部側に押し付けられるため、この扁平管における切り欠き部の奥側端部に対するフィンの接触部位に応力が集中する。これにより、曲げ加工時には、各扁平管の間に形成される中間部に対して、これらの部位と連続する連結部が折れ曲がってしまう(いわゆる“フィン倒れ”が発生する)ことがある。フィン倒れが生じると、屈曲した連結部が、隣り合う中間部の間の通風路の流出端を狭めるような状態となり、この通風路の通風抵抗が増大してしまう。その結果、熱交換器では、空気の偏流に起因して熱交換器の伝熱性能が損なわれてしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、扁平管の曲げ加工に伴ってフィンの側縁が折れ曲がってしまうことを防止することである。
第1の発明は、側面が対向するように上下に配列された複数の扁平管(33)と、該扁平管(33)の配列方向に延びる板状に形成され、上記各扁平管(33)が直交方向に差し込まれる切り欠き部(45)を有する複数のフィン(36)とを備えた熱交換器を対象としている。そして、この熱交換器は、上記フィン(36)が、隣り合う上記扁平管(33)の間に形成される中間部(71)と、該中間部(71)と連続するように上記切り欠き部(45)の奥側に形成される連結部(73)と、上記中間部(71)と連結部(73)とに跨るように延びる折目部(91,92)を形成する凸部(85)とを有することを特徴とする。
第1の発明のフィン(36)には、中間部(71)と連結部(73)とに跨るように延びる折目部(91,92)を形成するように凸部(85)が設けられる。この折目部(91,92)により、中間部(71)と連結部(73)との境界部位において、フィン(36)の幅方向における曲げ剛性が向上する。
第2の発明は、第1の発明において、上記凸部(85)は、上記折目部(91,92)を形成するようにフィン(36)の厚さ方向に膨出する膨出部(85)を構成していることを特徴とする。
第2の発明のフィン(36)には、中間部(71)と連結部(73)とに跨る折目部(91,92)を形成する膨出部(85)が設けられる。このようにフィン(36)の厚さ方向に膨出する膨出部(85)を形成すると、フィン(36)の間の通風路を流れる空気と、各扁平管(33)を流れる流体との間での熱伝達が促進される。
第3の発明は、第2の発明において、上記膨出部(85)は、上記フィン(36)の幅方向と交わる方向に延びる縦長状に形成され、該膨出部(85)の長手方向の両端にそれぞれ上記折目部(91,92)を形成していることを特徴とする。
第3の発明の膨出部(85)は、フィン(36)の幅方向と交わる方向に延びる縦長状に形成される。このため、隣り合う扁平管(33)のフィン(36)の幅方向に流れる空気と、扁平管(33)を流れる流体との間での熱伝達が促進される。また、フィン(36)では、膨出部(85)の長手方向の両端にそれぞれ折目部(91,92)が形成され、これらの折目部(91,92)の双方が中間部(71)と連結部(73)とに跨る。よって、中間部(71)と連結部(73)との境界部位では、フィンの厚さ方向における曲げ剛性が更に向上する。
第4の発明は、第2又は第3の発明において、上記膨出部(85)は、上記中間部(71)と連結部(73)とに跨るように該膨出部(85)の下側に形成され、該連結部(73)側に向かうにつれて下側の扁平管(33)に近づくように傾斜する下側折目部(92)を形成していることを特徴とする。
第4の発明では、膨出部(85)の下側に形成される下側折目部(92)が、連結部側に向かうにつれて扁平管(33)に近づくように傾斜する。これにより、下側折目部(92)と扁平管(33)との間の間隔は、連結部(73)側に向かうにつれて徐々に狭くなる。この構成の熱交換器において、隣り合う扁平管(33)の間で水(例えば凝縮水や霜が融解して発生したドレン水)が発生すると、この水分は、毛管現象により、下側折目部(92)と扁平管(33)との間の隙間を通じて、中間部(71)側から連結部(73)側へ排出される。
第5の発明は、第1乃至第4のいずれか1つの発明において、上記連結部(73)には、上記扁平管(33)の配列方向に延びるリブ(49)が形成されていることを特徴とする。
第5の発明の連結部(73)には、扁平管(33)の配列方向に延びるリブ(49)が形成される。これにより、連結部(73)が扁平管(33)の伸長方向に撓んでしまうことが抑制される。
第6の発明は、空気調和機(10)を対象とし、上記第1〜第5のいずれか1つの発明の熱交換器(30)が設けられた冷媒回路(20)を備え、上記冷媒回路(20)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行うものである。
第6の発明では、上記第1乃至第5のいずれか1つの発明の熱交換器(30)が冷媒回路(20)に接続される。熱交換器(30)において、冷媒回路(20)を循環する冷媒は、扁平管(33)とフィン(36)との間を流れる空気と熱交換する。
本発明によれば、フィン(36)において、扁平管(33)の間の中間部(71)と、これらの中間部(71)と連結する連結部(73)とに跨るように延びる折目部(91,92)を形成しているため、中間部(71)と連結部(73)との境界部位の曲げ剛性を向上できる。このため、扁平管(33)における連結部(73)側の側縁にローラを配置して扁平管(33)を曲げ加工する際、切り欠き部(45)の奥側端部に応力が集中しても、中間部(71)に対して連結部(73)が折れ曲がってしまうことを防止できる。その結果、扁平管(33)の折り曲げ部に相当する箇所おいて、隣り合うフィン(36)の間の通風路が狭くなるのを回避でき、ひいてはこの通風路の通風抵抗が増大するのを防止できる。その結果、熱交換器の全体に亘って、空気を比較的均等に流すことができ、熱交換器の伝熱性能を確保できる。
特に、第2の発明のフィン(36)では、折目部(91,92)を形成するように膨出部(85)を設けているため、フィン(36)の曲げ剛性の向上に加えて、熱交換器の伝熱性能も向上できる。つまり、本発明では、膨出部(85)によって、フィン(36)の曲げ剛性と熱交換器の伝熱性能との双方を向上できる。更に、第3の発明では、膨出部(85)を縦長状とすることで、熱交換器の伝熱性能を更に向上できる。また、膨出部(85)の長手方向の両端にそれぞれ折目部(91,92)を形成することで、フィン(36)の曲げ剛性も更に向上できる。
第4の発明では、下側折目部(92)を斜めに傾斜させることで、隣り合う中間部(71)の間で発生した水(凝縮水やドレン水)を、毛管現象を利用して連結部(73)側へ排出できる。連結部(73)側に排出された水は、連結部(73)の壁面に沿うようにして、下方へ落ちてゆく。
第5の発明では、連結部(73)にリブ(49)を形成することで、該連結部(73)が扁平管(33)の伸長方向に撓んでしまうことを防止できる。よって、このような連結部(73)の撓み変形に起因して、隣り合う中間部(71)の間の通風路の流出端が、連結部(73)によって狭まってしまうことを防止できる。また、このリブ(49)を、扁平管(33)の間で発生した水(凝縮水やドレン水)の排水路として利用できる。
実施形態の熱交換器を備える空気調和機の概略構成を示す冷媒回路図である。 実施形態の熱交換器の概略斜視図である。 実施形態の熱交換器の正面を示す一部断面図である。 図3のA−A断面の一部を示す熱交換器の断面図である。 実施形態の熱交換器のフィンの要部を示す図であって、(A)はフィンの正面図であり、(B)は(A)のB−B断面を示す断面図である。 実施形態に係る曲げ加工を行った後の熱交換器の概略斜視図である。 実施形態に係る熱交換器の曲げ加工の手順を説明する模式図であり、(A)は曲げ加工を行う前の状態を示し、(B)は曲げ加工を行った後の状態を示すものである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態》
本発明の実施形態について説明する。実施形態の熱交換器(30)は、後述する空気調和機(10)の室外熱交換器(23)を構成している。
−空気調和機−
本実施形態の熱交換器(30)を備えた空気調和機(10)について、図1を参照しながら説明する。
〈空気調和機の構成〉
空気調和機(10)は、室外ユニット(11)及び室内ユニット(12)を備えている。室外ユニット(11)と室内ユニット(12)は、液側連絡配管(13)及びガス側連絡配管(14)を介して互いに接続されている。空気調和機(10)では、室外ユニット(11)、室内ユニット(12)、液側連絡配管(13)、及びガス側連絡配管(14)によって、冷媒回路(20)が形成されている。
冷媒回路(20)には、圧縮機(21)と、四方切換弁(22)と、室外熱交換器(23)と、膨張弁(24)と、室内熱交換器(25)とが設けられている。圧縮機(21)、四方切換弁(22)、室外熱交換器(23)、及び膨張弁(24)は、室外ユニット(11)に収容されている。室外ユニット(11)には、室外熱交換器(23)へ室外空気を供給するための室外ファン(15)が設けられている。一方、室内熱交換器(25)は、室内ユニット(12)に収容されている。室内ユニット(12)には、室内熱交換器(25)へ室内空気を供給するための室内ファン(16)が設けられている。
冷媒回路(20)は、冷媒が充填された閉回路である。冷媒回路(20)において、圧縮機(21)は、その吐出側が四方切換弁(22)の第1のポートに、その吸入側が四方切換弁(22)の第2のポートに、それぞれ接続されている。また、冷媒回路(20)では、四方切換弁(22)の第3のポートから第4のポートへ向かって順に、室外熱交換器(23)と、膨張弁(24)と、室内熱交換器(25)とが配置されている。
圧縮機(21)は、スクロール型またはロータリ型の全密閉型圧縮機である。四方切換弁(22)は、第1のポートが第3のポートと連通し且つ第2のポートが第4のポートと連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートが第4のポートと連通し且つ第2のポートが第3のポートと連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。膨張弁(24)は、いわゆる電子膨張弁である。
室外熱交換器(23)は、室外空気を冷媒と熱交換させる。室外熱交換器(23)は、本実施形態の熱交換器(30)によって構成されている。一方、室内熱交換器(25)は、室内空気を冷媒と熱交換させる。室内熱交換器(25)は、円管である伝熱管を備えたいわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器によって構成されている。
〈冷房運転〉
空気調和機(10)は、冷房運転を行う。冷房運転中には、四方切換弁(22)が第1状態に設定される。また、冷房運転中には、室外ファン(15)及び室内ファン(16)が運転される。
冷媒回路(20)では、冷凍サイクルが行われる。具体的に、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、四方切換弁(22)を通って室外熱交換器(23)へ流入し、室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(23)から流出した冷媒は、膨張弁(24)を通過する際に膨張してから室内熱交換器(25)へ流入し、室内空気から吸熱して蒸発する。室内熱交換器(25)から流出した冷媒は、四方切換弁(22)を通過後に圧縮機(21)へ吸入されて圧縮される。室内ユニット(12)は、室内熱交換器(25)において冷却された空気を室内へ供給する。
〈暖房運転〉
空気調和機(10)は、暖房運転を行う。暖房運転中には、四方切換弁(22)が第2状態に設定される。また、暖房運転中には、室外ファン(15)及び室内ファン(16)が運転される。
冷媒回路(20)では、冷凍サイクルが行われる。具体的に、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、四方切換弁(22)を通って室内熱交換器(25)へ流入し、室内空気へ放熱して凝縮する。室内熱交換器(25)から流出した冷媒は、膨張弁(24)を通過する際に膨張してから室外熱交換器(23)へ流入し、室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(23)から流出した冷媒は、四方切換弁(22)を通過後に圧縮機(21)へ吸入されて圧縮される。室内ユニット(12)は、室内熱交換器(25)において加熱された空気を室内へ供給する。
〈除霜動作〉
上述したように、暖房運転中には、室外熱交換器(23)が蒸発器として機能する。外気温が低い運転条件では、室外熱交換器(23)における冷媒の蒸発温度が0℃を下回る場合があり、この場合には、室外空気中の水分が霜となって室外熱交換器(23)に付着する。そこで、空気調和機(10)は、例えば暖房運転の継続時間が所定値(たとえは数十分)に達する毎に、除霜動作を行う。
除霜動作を開始する際には、四方切換弁(22)が第2状態から第1状態へ切り換わり、室外ファン(15)及び室内ファン(16)が停止する。除霜動作中の冷媒回路(20)では、圧縮機(21)から吐出された高温の冷媒が室外熱交換器(23)へ供給される。室外熱交換器(23)では、その表面に付着した霜が冷媒によって暖められて融解する。室外熱交換器(23)において放熱した冷媒は、膨張弁(24)と室内熱交換器(25)を順に通過し、その後に圧縮機(21)へ吸入されて圧縮される。除霜動作が終了すると、暖房運転が再開される。つまり、四方切換弁(22)が第1状態から第2状態へ切り換わり、室外ファン(15)及び室内ファン(16)の運転が再開される。
−実施形態の熱交換器−
空気調和機(10)の室外熱交換器(23)を構成する本実施形態の熱交換器(30)について、図2〜5を適宜参照しながら説明する。
〈熱交換器の全体構成〉
図2及び図3に示すように、本実施形態の熱交換器(30)は、一つの第1ヘッダ集合管(31)と、一つの第2ヘッダ集合管(32)と、多数の扁平管(33)と、多数のフィン(36)とを備えている。第1ヘッダ集合管(31)、第2ヘッダ集合管(32)、扁平管(33)、及びフィン(36)は、何れもアルミニウム合金製の部材であって、互いにロウ付けによって接合されている。
第1ヘッダ集合管(31)と第2ヘッダ集合管(32)は、何れも両端が閉塞された細長い中空円筒状に形成されている。図3では、熱交換器(30)の左端に第1ヘッダ集合管(31)が立設され、熱交換器(30)の右端に第2ヘッダ集合管(32)が立設されている。つまり、第1ヘッダ集合管(31)と第2ヘッダ集合管(32)は、それぞれの軸方向が上下方向となる姿勢で設置されている。
図4にも示すように、扁平管(33)は、その断面形状が扁平な長円形あるいは角の丸い矩形となった伝熱管である。熱交換器(30)において、複数の扁平管(33)は、その伸長方向が左右方向となり、且つそれぞれの平坦な側面が互いに向かい合う姿勢で配置されている。また、複数の扁平管(33)は、互いに一定の間隔をおいて上下に並んで配置されている。各扁平管(33)は、その一端部が第1ヘッダ集合管(31)に挿入され、その他端部が第2ヘッダ集合管(32)に挿入されている。
フィン(36)は、板状フィンであって、扁平管(33)の伸長方向に互いに一定の間隔をおいて配置されている。つまり、フィン(36)は、扁平管(33)の伸長方向と実質的に直交するように配置されている。詳しくは後述するが、各フィン(36)では、上下に隣り合う扁平管(33)の間に位置する部分が、伝熱部を構成している。
図3に示すように、熱交換器(30)では、上下に隣り合う扁平管(33)の間の空間が、フィン(36)によって複数の通風路(40)に区画される。熱交換器(30)は、扁平管(33)の流体通路(34)を流れる冷媒を、通風路(40)を流れる空気と熱交換させる。
上述したように、熱交換器(30)は、平坦な側面が対向するように上下に並んだ複数の扁平管(33)と、複数のフィン(36)とを備える。
〈フィンの構成〉
図4に示すように、フィン(36)は、金属板をプレス加工することによって形成された縦長の板状フィンである。
フィン(36)には、フィン(36)の前縁(38)からフィン(36)の幅方向(即ち、空気の通過方向)に延びる細長い切り欠き部(45)が、多数形成されている。フィン(36)では、多数の切り欠き部(45)が、フィン(36)の長手方向(上下方向)に一定の間隔で形成されている。切り欠き部(45)は、扁平管(33)を挿入するための切り欠きである。切り欠き部(45)の風下寄りの部分は、管挿入部(46)を構成している。管挿入部(46)は、上下方向の幅が扁平管(33)の厚さと実質的に等しく、長さが扁平管(33)の幅と実質的に等しい。
扁平管(33)は、フィン(36)の管挿入部(46)に挿入され、管挿入部(46)の内縁部とロウ付けによって接合される。つまり、扁平管(33)は、切り欠き部(45)の一部分である管挿入部(46)の内縁部(切り欠き部)に挟まれる。
フィン(36)は、上下に隣り合う扁平管(33)の間に形成される中間部(71)と、該各中間部(71)から風上側に突き出る複数の風上端部(72)と、複数の中間部(71)と連続するように切り欠き部(45)の奥側(風下側)に形成される連結部(73)とを有している。中間部(71)は、上下に隣り合う扁平管(33)とオーバーラップする部分(即ち、上下に隣り合う扁平管(33)の真上または真下に位置する部分)を構成している。連結部(73)は、複数の中間部(71)の風下側端部に沿うように複数の扁平管(33)の配列方向(上下方向)に延びる板状に形成されている。
図4及び図5に示すように、フィン(36)には、風上側から風下側に向かって順に、風上側膨出部(81〜83)と、ルーバー(50)と、補強側膨出部(85)と、風下側膨出部(84)とが設けられている。
具体的に、フィン(36)では、風上端部(72)から中間部(71)に亘る部分に、3つの膨出部(第1から第3までの膨出部(81〜83))が設けられている。3つの膨出部(81〜83)は、空気の通過方向(即ち、フィン(36)の前縁(38)から後縁(39)へ向かう方向)に並んでいる。各膨出部(81〜83)は、フィン(36)をプレス加工等で塑性変形させることによって形成されている。各膨出部(81〜83)は、フィン(36)を通風路(40)へ向かって膨出させることによって、山型に形成されている。各膨出部(81〜83)は、各々の稜線(81a,82a,83a)が、フィン(36)の前縁(38)と実質的に平行となっている。つまり、各膨出部(81〜83)の稜線(81a,82a,83a)は、空気の通過方向(フィン(36)の幅方向)と交わっている。各膨出部(81〜83)の上端(81b,82b,83b)は、上側の扁平管(33)の下面と実質的に平行となっている。また、各膨出部(81〜83)の下端(81c,82c,83c)は、下側の扁平管(33)の上面と実質的に平行となっている。
フィン(36)の中間部(71)には、上下方向に延びる複数のルーバー(50)が設けられている。各フィン(36)では、複数のルーバー(50)が、空気の通過方向に並んでいる。各ルーバー(50)は、中間部(71)に複数のスリット状の切り込みを入れ、隣り合う切り込みの間の部分を捩るように塑性変形させることによって形成されている。各ルーバー(50)の長手方向は、フィン(36)の前縁(38)と実質的に平行(即ち、上下方向)となっている。つまり、各ルーバー(50)の長手方向は、空気の通過方向と交わる方向となっている。各ルーバー(50)の長さは、互いに等しくなっている。
フィン(36)には、中間部(71)と連結部(73)とに亘る部位に、補強側膨出部(85)が形成されている。補強側膨出部(85)の詳細は後述する。
フィン(36)には、隣のフィン(36)との間隔を保持するためのタブ(47,48)が形成されている。図5(A)に示すように、フィン(36)には、風上端部(72)に形成される風上側タブ(47)と、連結部(73)に形成される風下側タブ(48)とが形成されている。各タブ(47,48)は、フィン(36)を切り起こすことによって形成された矩形の小片である。具体的に、風上側タブ(47)は、フィン(36)を風下側上方に向かって斜めに切り起こすことで形成されている。風下側タブ(48)は、フィン(36)を風上側へ水平に切り起こすことで形成されている。
風上側タブ(47)と風下側タブ(48)とは、通風方向(即ち、フィン(36)の幅方向)において、互いにオーバーラップするように配置されている。具体的に、風上側タブ(47)と風下側タブ(48)とは、中間部(71)の上下方向の中間位置を通る仮想水平面上に跨るよう配置されている。各タブ(47,48)は、その突端が隣りのフィン(36)に当接することによって、フィン(36)同士の間隔を保持する。
フィン(36)には、上下に隣り合う風下側タブ(48)の間に風下側膨出部(84)がそれぞれ形成されている。上述した各膨出部(81,82,83,85)の上端と、上側の扁平管(33)との間には、高さが概ね均一となった隙間(95)が形成される。また、各膨出部(81,82,83,85)の下端と、下側の扁平管(33)との間にも、高さが概ね均一となった隙間(96)が形成される。風下側膨出部(84)は、これらの隙間(95,96)を流出した空気と伝熱する補助伝熱部を構成している。風下側膨出部(84)は、切り欠き部(45)ないし扁平管(33)の風下側に配置され、且つ切り欠き部(45)を挟む両者の隙間(95,96)に跨るように、複数の扁平管(33)の配列方向(即ち、上下方向)に延びている。風下側膨出部(84)は、連結部(73)を通風路(40)へ向かって膨出させることによって、山型に形成されている。風下側膨出部(84)は、その稜線(84a)が、フィン(36)の前縁(38)と実質的に平行となっている。つまり、風下側膨出部(84)の稜線(84a)は、空気の通過方向(フィン(36)の幅方向)と交わっている。
フィン(36)の連結部(73)には、導水用リブ(49)が形成されている。導水用リブ(49)は、中間部(71)の風下側端部及びフィン(36)の後縁(39)に沿うように上下に延びる細長い凹溝である。導水用リブ(49)は、フィン(36)の上端から下端に亘って形成されている。導水用リブ(49)は、後述するドレン水を連結部(73)に沿うように下方へ案内する排水用の溝を構成している。また、導水用リブ(49)は、連結部(73)が扁平管(33)の伸長方向(フィン(36)の配列方向)に撓み変形するのを抑制する補強リブを兼ねている。
〈補強側膨出部の構成〉
図5に示すように、フィン(36)には、中間部(71)と連結部(73)とに亘る部位に、凸部をなす補強側膨出部(85)が形成されている。補強側膨出部(85)は、フィン(36)をプレス加工等で塑性変形させることによって形成されている。補強側膨出部(85)は、フィン(36)を通風路(40)へ向かって膨出させることによって、山型に形成されている。補強側膨出部(85)は、フィン(36)の幅方向と交わる方向(本実施形態では、上下方向)に延びている。これにより、補強側膨出部(85)の稜線(85a)は、フィン(36)の前縁(38)ないし後縁(39)と実質的に平行となっている。つまり、補強側膨出部(85)の稜線(85a)は、空気の通過方向(フィン(36)の幅方向)と交わっている。
補強側膨出部(85)では、その前端(即ち、風上側の端部)から稜線(85a)に亘る傾斜した部分と、その後端(即ち、風下側の端部)から稜線(85a)に亘る傾斜した部分のそれぞれが、斜面部(85b,85b)となっている。また、補強側膨出部(85)では、その上端(85d)から斜面部(85b,85b)の上端に亘る部分と、その下端(85e)から斜面部(85b,85b)の下端に亘る部分のそれぞれが側面部(85c,85c)となっている。
補強側膨出部(85)は、長手方向の一端(上端(85d))に第1折目部(91)を形成し、長手方向の他端(下端(85e))に第2折目部(92)を形成するように、通風路(40)側に膨出している。フィン(36)では、第1折目部(91)と第2折目部(92)との双方が、中間部(71)と連結部(73)とに跨るように延びて形成されている。つまり、第1折目部(91)と第2折目部(92)とは、中間部(71)と連結部(73)との間の境界線X(図5(A)及び図5(B)を参照)と交わる方向に延びている。境界線Xは、各切り欠き部(45)の内縁の奥側端部を結ぶような直線をなしている。本実施形態では、第1折目部(91)が境界線Xと直交し、第2折目部(92)は境界線Xに対して斜めに傾斜するように交わっている。これにより、フィン(36)では、境界線Xを基準とするフィン(36)の幅方向における曲げ剛性が増大する。つまり、各折目部(91,92)は、境界線Xを基準にフィン(36)が折れ曲がるのを防止するための補強部として機能する。また、本実施形態では、補強側膨出部(85)の稜線(85a)が、境界線Xよりも風上寄り(フィン(36)の前縁(38)寄り)に位置している。つまり、補強側膨出部(85)の稜線(85a)と、境界線Xとは、フィン(36)の幅方向にずれている。
補強側膨出部(85)のうち下側の折目部をなす第2折目部(92)は、扁平管(33)の配列方向(上下方向)に対して斜めに傾斜している。具体的に、第2折目部(92)は、中間部(71)から連結部(73)に向かうにつれて下側の扁平管(33)に近づくように傾斜している。これにより、第2折目部(92)と、下側の扁平管(33)との間に形成される隙間の高さが、連結部(73)側(風下側)に近づくにつれて徐々に狭くなっている。
フィン(36)において、補強側膨出部(85)の空気の通過方向の幅は、第2膨出部(82)、第3膨出部(83)、及び風下側膨出部(84)のいずれの幅よりも狭く、第1膨出部(81)の幅と概ね等しい。補強側膨出部(85)の上下の最大高さは、第2膨出部(82)、第3膨出部(83)、風下側膨出部(84)の高さと概ね等しく、第1膨出部(81)の高さよりも低い。補強側膨出部(85)の膨出方向の突出高さは、第2膨出部(82)、第3膨出部(83)、及び風下側膨出部(84)の突出高さよりも低く、第1膨出部(81)の突出高さと概ね等しい(図5(B)を参照)。補強側膨出部(85)の上端(85d)(第1折目部(91))の高さ位置は、第2膨出部(82)の上端(82b)、第3膨出部(83)の上端(83b)、及びルーター(50)の上端の高さ位置と概ね等しい。補強側膨出部(85)の下端(85e)の最下部の高さ位置は、第2膨出部(82)の下端(82c)、第3膨出部(83)の下端(83c)、及びルーバー(50)の下端の高さ位置と概ね等しい。
−熱交換器における空気の流れ−
熱交換器(30)を通過する空気の流れについて説明する。
熱交換器(30)では、扁平管(33)の伸長方向に隣り合うフィン(36)の間に通風路(40)が形成され、この通風路(40)を空気が流れる。一方、各フィン(36)には、一定の方向(本実施形態では、フィン(36)の前縁(38)側から見て右側)へ膨出した膨出部(81〜83)が形成されている。従って、通風路(40)のうち膨出部(81〜83)に臨む部分は、膨出部(81〜83)に沿って蛇行する形状となる。
フィン(36)の前縁(38)側から通風路(40)へ流入した空気は、通風路(40)のうち蛇行した部分を膨出部(81〜83)に当たりながら流れる。このため、通風路(40)における空気の流れは、膨出部(81〜83)に当たってその向きを変更されることによって乱される。その結果、フィン(36)が凹凸の無い平板である場合に比べると、通風路(40)を流れる空気とフィン(36)との間の熱伝達が促進される。
通風路(40)において膨出部(81〜83)を乗り越えながら流れた空気は、ルーバー(50)に当たる。その際、第3膨出部(83)の稜線(83a)を乗り越えた空気は、風下側の斜面部に沿って流れ、その後にルーバー(50)に当たる。ルーバー(50)は、風下側の切り起こし端部が第3膨出部(83)の膨出方向へ突き出ている。このため、第3膨出部(83)の風下側の斜面部に沿って流れて来た空気がルーバー(50)に当たると、その流れ方向がルーバー(50)によって変更される。このため、通風路(40)における空気の流れが乱され、空気とフィン(36)との間の熱伝達が促進される。
上述したように、ルーバー(50)は、フィン(36)を切り起こすことによって形成されている。このため、熱交換器(30)では、フィン(36)を挟んで隣り合う通風路(40)同士の間で空気が入れ替わり、通風路(40)における空気の流れが大きく乱される。その結果、フィン(36)が凹凸の無い平板である場合や、フィン(36)に膨出部だけが形成されている場合に比べると、通風路(40)を流れる空気とフィン(36)との間の熱伝達が促進される。
ルーバー(50)を通過した空気は、補強側膨出部(85)に当たりながら流れる。通風路(40)における空気の流れは、補強側膨出部(85)に当たってその向きを変更されることによって乱される。その結果、中間部(71)と連結部(73)とに亘る部位が凹凸の無い平板である場合に比べると、通風路(40)を流れる空気とフィン(36)との間の熱伝達が促進される。
通風路(40)を流れる空気の一部は、扁平管(33)の上下の隙間(95,96)を主に流れることで、膨出部(81,82,83,85)やルーバー(50)とはあまり熱伝達せずに、通風路(40)を流出してしまう。連結部(73)では、これらの隙間(95,96)の流出端に跨るように、風下側膨出部(84)が形成されている。このため、隙間(95,96)を流出した空気は、風下側膨出部(84)に当たってその向きを変更されることによって乱される。その結果、隙間(95,96)を流出した空気と、フィン(36)との間の熱伝達が促進される。
−フィンにおける霜とドレン水の状態−
上述したように、本実施形態の熱交換器(30)は、空気調和機(10)の室外熱交換器(23)を構成している。空気調和機(10)は暖房運転を行うが、室外熱交換器(23)における冷媒の蒸発温度が0℃を下回る運転状態では、室外空気中の水分が霜となって室外熱交換器(23)に付着する。このため、空気調和機(10)は、室外熱交換器(23)に付着した霜を融かすための除霜動作を行う。除霜動作中には、霜が融解することによってドレン水が生成する。
〈フィンへの霜の付着〉
室外熱交換器(23)を構成する熱交換器(30)に霜が付着する過程について説明する。熱交換器(30)の通風路(40)へ流入した空気は、フィン(36)を介して扁平管(33)の流体通路(34)を流れる冷媒と熱交換する。そして、フィン(36)の表面温度が0℃未満となっている状態では、空気中の水分が凍結し、霜となってフィン(36)の表面に付着する。
一般に、空気の流れを乱す効果は、フィン(36)を切り起こすことによって形成されたルーバー(50)の方が、フィン(36)を切り起こさずに膨出させただけの膨出部(81〜85)よりも大きい。従って、通常は、伝熱の促進効果も、ルーバー(50)の方が膨出部(81〜85)よりも大きい。
一方、フィン(36)では、風下側の部分に伝熱促進効果の比較的高いルーバー(50)が形成され、ルーバー(50)よりも風上側の部分に伝熱促進効果の比較的低い膨出部(81〜83)が形成されている。このため、風上端部(72)から中間部(71)の全体に亘ってルーバーが形成されている場合に比べると、フィン(36)の風上寄りの部分に付着する霜の量が減少し、フィン(36)の風下寄りの部分に付着する霜の量が増加する。従って、フィン(36)では、風上側の部分に付着する霜の量と、風下側の部分に付着する霜の量との差が小さくなる。
フィン(36)の表面温度が0℃未満となっている状態では、通風路(40)を流れる空気中の水分が、徐々に霜となって風上端部(72)及び中間部(71)に付着する。このため、通風路(40)を流れる空気の絶対湿度は、風下側へ向かうに従って次第に低下する。伝熱促進効果の比較的高いルーバー(50)に到達した空気は、その絶対湿度が比較的低くなっている。このため、フィン(36)において、ルーバー(50)が設けられた部分に着する霜の量が多くなり過ぎることはない。
このように、本実施形態の熱交換器(30)では、フィン(36)の風上寄りの部分だけでなく、その風下寄りの部分にも霜が付着する。このため、除霜動作を行うことが必要となった時点で熱交換器(30)に付着している霜の量は、本実施形態の熱交換器(30)の方が、従来の熱交換器よりも多くなる。従って、従来の熱交換器で構成された室外熱交換器を有する空気調和機に比べると、本実施形態の熱交換器(30)で構成された室外熱交換器(23)を有する空気調和機(10)では、除霜動作が終了してから次の除霜動作が開始されるまでの時間間隔が長くなり、その結果、暖房運転の継続時間が長くなる。
〈除霜動作中における霜とドレン水の状態〉
空気調和機(10)の除霜動作中における熱交換器(30)での霜とドレン水の状態について説明する。除霜動作中には、熱交換器(30)に付着した霜が融解してドレン水となり、生成したドレン水が熱交換器(30)から排出されてゆく。
フィン(36)において、風上端部(72)に付着していた霜が融解すると、融解したドレン水が風上端部(72)から下方へ落下してゆく。また、中間部(71)に付着していた霜は、ドレン水となって中間部(71)から下方へ落下してゆく。このようにドレン水が下方へ流れ落ちることで、ドレン水は、扁平管(33)の平坦な側面の上に溜まってゆく。
通風路(40)の風下側に配置される補強側膨出部(85)は、その下端(85e)が斜めに傾斜しており、該下端(85e)と扁平管(33)との間の距離が、風下側に向かうにつれて次第に短くなっている。従って、扁平管(33)の上に溜まったドレン水は、補強側膨出部(85)の下側で生じる毛管現象によって風下側へ引き込まれてゆく。つまり、除霜動作中には室外ファン(15)が停止しており、扁平管(33)の上面が概ね水平面となっているにも拘わらず、ドレン水が風下側へ移動してゆく。風下側に移動したドレン水は、連結部(73)の壁面に沿うように下方へ流れ落ちてゆく。また、このドレン水の一部は、導水用リブ(49)に案内されながら下方へ導かれる。
このように、本実施形態の熱交換器(30)では、除霜動作中に生成したドレン水が、風下側へ確実に排出されてゆく。このため、除霜動作の終了時にフィン(36)の表面に残存するドレン水の量が減少する。フィン(36)の表面にドレン水が残存していると、暖房運転の再開後に残存するドレン水が凍結してしまい、再び除霜動作を行うことが必要となるまでの時間が短くなる。従って、従来の熱交換器で構成された室外熱交換器を有する空気調和機に比べると、本実施形態の熱交換器(30)で構成された室外熱交換器(23)を有する空気調和機(10)では、除霜動作の終了から次の除霜動作の開始までの経過時間(即ち、暖房運転の継続時間)が長くなる。
〈熱交換器の曲げ加工〉
本実施形態の熱交換器(30)では、設置スペースのコンパクト化を目的として、熱交換器(30)全体外形の横断面形状を略L字状とするように曲げ加工が施される(図6を参照)。この曲げ加工は、図3に示すように、扁平管(33)とフィン(36)とが一体となった状態の熱交換器(30)について、図7(A)及び図7(B)に示す手順で行われる。
準備工程では、図7(A)に示すように、熱交換器(30)におけるフィン(36)の前縁(38)側に当接板(101)がセットされる。当接板(101)は、熱交換器(30)の幅方向(扁平管(33)の伸長方向)の一端部から、該熱交換器(30)の幅方向の他端よりもやや手前側の部位に亘るように配設される。この状態では、熱交換器(30)の幅方向の他端側の部位が、当接板(101)から扁平管(33)の伸長方向に突出する。熱交換器(30)では、この突出した部分のうち当接板(101)寄りの部位が、曲げ加工の対象となる曲げ予定部(36a)を構成する。準備工程では、熱交換器(30)の幅方向の両端部のうち曲げ予定部(36a)側の端部が、把持部(102)によって保持される。更に、準備工程では、熱交換器(30)の曲げ予定部(36a)の近傍にローラ(103)が設けられる。ローラ(103)は、その外周面が熱交換器(30)の後縁(39)(連結部(73))に当接するように配設される。
次いで、曲げ工程では、把持部(102)が、ローラ(103)の外周面に沿うように変位する。これにより、熱交換器(30)では、曲げ予定部(36a)の近傍部位に対して、フィン(36)の前縁(38)から後縁(39)に向かって力(図7(A)の矢印Fで示す力)が作用する。同時に、ローラ(103)は、各フィン(36)の後縁(39)に沿うようにしながら、図7(A)のHで示す方向に徐々に回動する。この曲げ工程では、把持部(102)の変位、及びローラ(103)の回動に伴い、熱交換器(30)が、図7(B)に示すようにL字状に折り曲げられ、熱交換器(30)に曲げ部(36b)が形成される。これにより、図6に示す状態の熱交換器(30)が成形される。
〈曲げ加工時のフィン倒れ〉
上述した曲げ加工では、フィン(36)に一体化される扁平管(33)が、ローラ(103)に沿うように折り曲げられる。このようにして扁平管(33)が水平に折り曲げられる際には、扁平管(33)における切り欠き部(45)の奥側端部(図4に示す端部(33a))が、連結部(73)側に向かって押し付けられる。その結果、連結部(73)では、扁平管(33)の端部(33a)に対する接触部位の応力が増大する。これにより、曲げ加工時のフィン(36)では、中間部(71)と連結部(73)との間の境界線X(図5を参照)を基準に、連結部(73)が中間部(71)に対して斜めに折れ曲がってしまう、いわゆる“フィン倒れ”が生じる虞がある。この“フィン倒れ”が生じると、隣り合う中間部(71)の間に形成される通風路(40)の流出端が、斜めに屈曲した連結部(73)に覆われるような状態となり、通風路(40)の通風抵抗が増大してしまう。その結果、熱交換器(30)では、複数の通風路(40)に均等に空気を流すことができず、伝熱性能の低下を招いてしまう。
これに対し、本実施形態では、フィン(36)の中間部(71)から連結部(73)に亘る部位に補強側膨出部(85)を形成し、補強側膨出部(85)の上端(85d)及び下端(85e)に境界線Xに跨るように折目部(91,92)を形成している。つまり、フィン(36)では、折目部(91,92)を形成することにより、境界線Xを基準とする曲げ剛性の向上が図られている。このため、中間部(71)に対して連結部(73)が境界線Xを基準として折れ曲がるのが抑制される。その結果、本実施形態では、いわゆるフィン倒れに起因して通風路(40)の通風抵抗が増大するのを防止できる。
−実施形態の効果−
上述したように、本実施形態の熱交換器(30)によれば、フィン(36)において、中間部(71)と連結部(73)とに跨るように延びる折目部(91,92)を形成している。このため、上述した熱交換器(30)の曲げ加工時において、中間部(71)に対して連結部(73)が境界線Xを基準として斜めに折れ曲がってしまうことを防止できる。よって、いわゆるフィン倒れに起因して、通風路(40)の通風抵抗が増大するのを回避しつつ、熱交換器(30)の曲げ加工を行うことができる。その結果、熱交換器(30)の設置スペースのコンパクト化、及び伝熱性能の向上を図ることができる。
また、補強側膨出部(85)は、境界線Xを基準とする曲げ剛性の向上だけでなく、フィン(36)と空気との熱伝達の促進部としても機能する。よって、フィン(36)に補強側膨出部(85)を形成しない構成と比べて、熱交換器(30)の伝熱性能を更に向上できる。
また、補強側膨出部(85)の下側折目部(92)を連結部(73)側に向かうにつれて扁平管(33)に近づくように斜めに傾斜させることで、扁平管(33)の上側の側面に溜まったドレン水を、毛管現象を利用して連結部(73)側へ送ることができる。従って、ドレン水の排水を速やかに行うことができる。
更に、連結部(73)に導水用リブ(49)を形成することで、連結部(73)側に送られたドレン水を導水用リブ(49)に沿うように下方へ案内できる。これにより、連結部(73)側に送られたドレン水を、導水用リブ(49)を伝うように速やかに下方へ排出できる。また、連結部(73)に導水用リブ(49)を形成すると、連結部(73)がフィン(36)の配列方向に撓み変形してしまうことを防止できる。従って、この撓み変形に伴い、通風路(40)が狭くなって通風抵抗が増大してしまうことも防止できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態の補強側膨出部(85)は、上下の各折目部(91,92)が、それぞれ中間部(71)と連結部(73)とに跨って形成されている。しかしながら、両者の折目部(91,92)のうちのいずれか一方のみを中間部(71)と連結部(73)とに跨るように形成してもよい。
また、上記実施形態では、下側折目部(92)を境界線Xに対して斜めに傾斜させているが、上側の折目部(91)と同様、下側折目部(92)を境界線Xと直交するように、フィン(36)の幅方向に延ばすようにしてもよい。この構成では、境界線Xを基準とする曲げ剛性が更に向上する。
また、補強側膨出部を構成する凸部(85)として、中間部(71)と連結部(73)の境界線Xに交わるように延びる細長い補強リブを形成してもよい。この補強リブは、例えばフィン(36)の幅方向に延びる細長の凸条ないし凹溝によって形成することができる。このような補強リブによっても、境界線Xを基準とする曲げ剛性を向上できるため、上記のフィン倒れを防止できる。
また、上記実施形態のフィン(36)において、第1〜第3膨出部(81,82,83)が形成される部位にルーバーを形成してもよいし、ルーバー(50)を形成する部位に山型の膨出部を形成してもよい。また、連結部(73)において、風下側膨出部(84)に代わってルーバーを形成してもよい。即ち、実施形態のフィン(36)において、熱伝達を促進する部位の形状は、如何なる形状であってもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、フィンの切り欠き部に扁平管が差し込まれた熱交換器、及びこの熱交換器を備えた空気調和機について有用である。
10 空気調和機
20 冷媒回路
33 扁平管
36 フィン
45 切り欠き部
49 導水用リブ(リブ)
71 中間部
73 連結部
85 補強側膨出部(膨出部、凸部)
91 第1折目部(折目部)
92 第2折目部(折目部、下側折目部)

Claims (6)

  1. 側面が対向するように上下に配列された複数の扁平管(33)と、該扁平管(33)の配列方向に延びる板状に形成され、上記各扁平管(33)が直交方向に差し込まれる切り欠き部(45)を有する複数のフィン(36)とを備えた熱交換器であって、
    上記フィン(36)は、隣り合う上記扁平管(33)の間に形成される中間部(71)と、該中間部(71)と連続するように上記切り欠き部(45)の奥側に形成される連結部(73)と、上記中間部(71)と連結部(73)とに跨るように延びる折目部(91,92)を形成する凸部(85)とを有することを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1において、
    上記凸部(85)は、上記折目部(91,92)を形成するように上記フィン(36)の厚さ方向に膨出する膨出部(85)を構成していることを特徴とする熱交換器。
  3. 請求項2において、
    上記膨出部(85)は、上記フィン(36)の幅方向と交わる方向に延びる縦長状に形成され、長手方向の両端にそれぞれ上記折目部(91,92)を形成していることを特徴とする熱交換器。
  4. 請求項2又は3において、
    上記膨出部(85)は、上記中間部(71)と連結部(73)とに跨るように該膨出部(85)の下側に形成され、且つ該連結部(73)側に向かうにつれて下側の扁平管(33)に近づくように傾斜する下側折目部(92)を形成していることを特徴とする熱交換器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、
    上記連結部(73)には、上記扁平管(33)の配列方向に延びるリブ(49)が形成されていることを特徴とする熱交換器。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の熱交換器(30)が設けられた冷媒回路(20)を備え、
    上記冷媒回路(20)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行うことを特徴とする空気調和機。
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