JP2012153436A - 耐久性エキスパンダーロール - Google Patents

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JP2012153436A JP2011011116A JP2011011116A JP2012153436A JP 2012153436 A JP2012153436 A JP 2012153436A JP 2011011116 A JP2011011116 A JP 2011011116A JP 2011011116 A JP2011011116 A JP 2011011116A JP 2012153436 A JP2012153436 A JP 2012153436A
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Yoshiharu Takaya
義治 高屋
Hidemasa Matsumoto
英将 松本
Seiji Endo
清司 遠藤
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ATSUGI HU TECH CO Ltd
ATSUGI HU-TECH CO Ltd
OKAMOTO ROLLER SEISAKUSHO CO Ltd
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ATSUGI HU TECH CO Ltd
ATSUGI HU-TECH CO Ltd
OKAMOTO ROLLER SEISAKUSHO CO Ltd
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Abstract

【課題】 伸縮を伴う部位に特定の弾力性チューブ(T)または弾力性ベルト(B)を用
いた耐久性のあるエキスパンダーロール(殊に、弓形湾曲エキスパンダーロール(R1)
またはフラットエキスパンダーロール(R2))を提供することを目的とする。
【解決手段】 走行するシート状物(S)に拡幅力を与えることにより皺取りないし幅出
しを行うためのエキスパンダーロールであって、該エキスパンダーロールは、該ロールの
伸縮を伴う部位に弾力性チューブ(T)または弾力性ベルト(B)を用いたエキスパンダ
ーロール(R)であること、および、前記の弾力性チューブ(T)または弾力性ベルト(
B)は、少なくとも1層の超高分子量ポリエチレン層(1)を含むものであること、を特
徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、走行するシート状物(S)に拡幅力を与えることにより皺取りないし幅出し
を行うためのエキスパンダーロール(R)に関するものである。より詳しくは、本発明は
、伸縮を伴う部位に特定の弾力性チューブ(T)または弾力性ベルト(B)を用いた耐久
性のあるエキスパンダーロール(殊に、弓形湾曲エキスパンダーロール(R1)またはフ
ラットエキスパンダーロール(R2))に関するものである。
[エキスパンダーロール(R)とシート状物(S)]
−1−
エキスパンダーロール(R)は、長尺のシート状物(S)を走行させる間に拡幅力を与
えることにより、そのシート状物(S)の「皺取りないし幅出し」(皺取り、皺伸ばし、
皺発生防止、幅出し、巾方向への収縮防止、蛇行防止、巾方向への延伸などを含む概念で
あるとする)を行うために用いるロールである。
−2−
その形状または構造から見たエキスパンダーロール(R)には、次のようなものが知ら
れている。
・R1:弓形湾曲エキスパンダーロール(全体が弓形(バナナ形状)に湾曲し、シート
状物(S)との接触部がゴム等の部材でできたエキスパンダーロール)
・R2:フラットエキスパンダーロール(非湾曲形状のエキスパンダ−ロールであって
、ロールの表面側に装着した所定本数の弾力性ベルトがロールの回転に従って伸縮するも
の)
・R3:クラウンロール(両端側に比し中央部の径が大のロール(太鼓形に膨らんだ形
状のロール)
・R4:逆クラウンロール(両端側に比し中央部の径が小のロール)
・R5:螺旋溝付きロール
・R6:ニップロール対からなるロール(走行するシート状物に対して巾方向の両脇に
傾斜角をもたせて配置するニップロール対)
・R7:吸引口を介しての流体吸引によりフィルムの皺を伸ばす装置(走行するシート
状物に対して巾方向の両脇に配置するロール)
これらのうち、R1の弓形湾曲エキスパンダーロールとR2のフラットエキスパンダー
ロールとが本発明に関連する。
−3−
上記のエキスパンダーロールにより皺取りないし幅出しを行う単層または複層のシート
状物としては、フィルム、シート、金属箔、蒸着フィルム、紙、織布、不織布、ネット、
網状に割裂したウエブなどがある。
−4−
エキスパンダーロールは、シート状物とロールとの間の摩擦力によってシート状物に拡
幅力を及ぼすものであるので、該ロールの表面層は、通常はゴムやエラストマーのような
摩擦係数が比較的大きなもので構成することが多い。
[超高分子量ポリエチレンを用いた「一般用のロール」]
エキスパンダーロールに関するものではないが、超高分子量ポリエチレンを用いた「一
般用のロール」に関しては、たとえば次のような文献がある。
(特許文献1)
特開昭62−56118号公報(特許文献1)には、粘度法で100万以上、光散乱法
で300万以上の平均分子量を有する超高分子量ポリエチレンの筒状体を筒状あるいは棒
状のロール基体に嵌入した構造を有する超高分子量ポリエチレンライニングロールを製造
するにあたり、前記の筒状体を結晶化温度以上に加熱して膨張させ、ロール基体に嵌入し
、その後冷却して収縮させることによりライニングロールを製造する方法が示されている
。膨張は、筒状体を3〜6%熱膨張させることにより行っている。ロールの用途は、圧縮
用ロール、搬送用ロール、テーブルロール、キャリヤロール等である。
(特許文献2)
特開平1−53829号公報(特公平6−53401号公報)(特許文献2)には、超
高分子量ポリエチレンをラム押出によって筒状体に成形し、その筒状体をその超高分子量
ポリエチレンの結晶化温度以上に保持して切断してからロール基体に嵌入し、ついで冷却
収縮させることによりライニングロールを製造する方法が示されている。ロールの用途は
、圧縮用ロール、搬送用ロール、テーブルロール、キャリヤロール等である。
(特許文献3)
特開平1−61226号公報(特公平6−67602号公報)(特許文献3)には、超
高分子量ポリエチレンをラム押出によって筒状体に成形し、その筒状体を140〜200
℃で保温しつつロール基体に連続的に嵌入してロール基体を被覆した後、切断し、その後
筒状体を冷却し収縮させることによりライニングロールを製造する方法および装置が示さ
れている。ロールの用途は、圧縮用ロール、搬送用ロール、テーブルロール、キャリヤロ
ール等である。
(特許文献4)
特開平1−152048号公報(特公平7−110522号公報)(特許文献4)には
、少なくとも超高分子量ポリエチレン層を有するフィルムまたはシートを、中実棒状また
は中空状をなす被ライニング部材にその端部が重なるように巻回し、更にその外周を該超
高分子量ポリエチレンよりも熱膨張係数の小さい材料にて巻回した後、該超高分子量ポリ
エチレンの融点以上に加熱して融着一体化したことを特徴とする超高分子量ポリエチレン
のライニングロールの製造法が示されている。被ライニング部材とは、鉄、鋼、ステンレ
ス鋼等からなるロールである。ライニングロールの用途は、搬送ロール、混練ロール、テ
ーブルロール、ガイドロール等である。
(特許文献5)
特開平5−16298号公報(特許文献5)には、芯材1と、該芯材1の外側に配設さ
れた超高分子量ポリエチレン収縮パイプを収縮させてなる被覆層2とを有する超高分子量
ポリエチレン被覆ロールが示されている。芯材1の材質は、たとえば、金属(炭素鋼、鋳
鋼、ステンレス鋼、クロム鋼、銅合金、軽合金等)、熱可塑性樹脂(ポリオキシメチレン
、ポリアミド等)、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂、メラミン樹脂等)、ゴム(天然ゴム
あるいは合成ゴム(スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン−α−オレフィン
共重合体ゴム等))である(段落0010)。被覆層2は、通常、肉厚0.2〜3mm程
度、好ましくは0.5〜2mm程度に形成される(段落0011)。被覆層2として超高
分子量ポリエチレンを用いた理由は、それが耐摩耗性、非粘着性、自己潤滑性、耐薬品性
に優れているからである(段落0001、0017、0038、0039など)。芯材1
の材質がゴムである場合には、予め、芯材1のゴム中に加硫剤を配合しておき、芯材を超
高分子量ポリエチレン収縮パイプ内に挿入した後、加熱して超高分子量ポリエチレン収縮
パイプを熱収縮させると共に、加硫剤によりゴムと超高分子量ポリエチレンとを加硫させ
れば、被覆層2と芯材1の界面における接着強度が強固な被覆ロールを得ることができる
との記載もある。
[各種の樹脂やゴムを用いたR7のエキスパンダーロール]
超高分子量ポリエチレンについては記載がないが、[背景技術]の箇所で述べたR7の
エキスパンダーロール(吸引口を介しての流体吸引によりフィルムの皺を伸ばす装置(走
行するシート状物に対して巾方向の両脇に配置するロール))として、次のような文献が
ある。
(特許文献6)
−1−
すなわち、特開2008−169858号公報(特許文献6)には、熱可塑性樹脂フィ
ルムのシワ伸ばし装置用ロールとして、ロールの表面層が、フッ素含有ポリマー微細粒子
を含有する樹脂層であるロールが示されている。該ロールの表面層である樹脂層に用いら
れる樹脂の例としては、ポリエステル、エポキシ、ポリエチレン、シリコーン、塩化ビニ
ル、ポリウレタン等の樹脂が好ましく用いられるとある(段落0016)。それらの樹脂
層で被覆される下層については、「シリコーンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジ
エンゴム、ウレタンゴム等の合成樹脂や、鉄等の金属が好ましく用いられる。」とあり、
「特に樹脂と弾性率の近いゴムであると、樹脂層と下層との変形差が小さくなり、表層の
剥がれ等を生じにくくなるために好ましい。」とある(段落0017)。樹脂層の表面粗
度Ryは0.5〜3μm、殊に0.3〜2μmが好ましいとある(請求項2,3、段落0
023)。実施例1〜6においては、シリコーンゴムの表面に、ポリテトラフルオロエチ
レン樹脂を含有するポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂またはシリコーン樹脂の層を設けた
ロールを作製している。ただし、この特許文献6には超高分子量ポリエチレンについては
記載がない上、この特許文献6の発明におけるシワ伸ばし装置用ロールは、その図1に拡
大縦断面図、その図2、3に平面図が示されたようなロール群である。
[超高分子量ポリエチレンフィルムを用いた接着用複合フィルム]
エキスパンダーロールについては記載がないが、異種のゴム間や異種のプラスチックス
間を接着するための手段として、超高分子量ポリエチレンフィルムを用いたものが提案さ
れている。
(特許文献7)
すなわち、特開平6−126899号公報(特許文献7)には、ポリノルボルネンフィ
ルムと削り出し方式により作製した超高分子量ポリエチレンフィルムとを接着一体化した
接着用複合フィルムが示されている(請求項1)。この接着用複合フィルムは、相互に接
着性をもたない「異種のゴム間」、「異種のプラスチックス間」あるいは「ゴムとプラス
チックスとの間」を接着可能にする接着用複合フィルムとして好適であるとしている(段
落0001、0004、0025)。この接着用複合フィルムにおける超高分子量ポリエ
チレンフィルムの好ましい厚さは、たとえば100〜600μm(つまり0.1〜0.6
mm)であるとしている(段落0009)。
特開昭62−56118号公報 特開平1−53829号公報 特開平1−61226号公報 特開平1−152048号公報 特開平5−16298号公報 特開2008−169858号公報 特開平6−126899号公報
[エキスパンダーロール(R1),(R2)の作動機構]
走行するシート状物(S)に拡幅力を与えることにより皺取りないし幅出しを行うため
のエキスパンダーロール(R)のうち、弓形湾曲エキスパンダーロール(R1)またはフ
ラットエキスパンダーロール(R2)のように伸縮を伴う部位に特定の弾力性チューブ(
T)または弾力性ベルト(B)を用いたエキスパンダーロールにあっては、その弾力性チ
ューブ(T)または弾力性ベルト(B)は次のような挙動を示す。
−1−
(弓形湾曲エキスパンダーロール(R1)とその作動機構)
弓形湾曲エキスパンダーロール(R1)のロール本体の構造に特に限定はないが、直線
状または湾曲状のシャフトに所定の間隔をあけてスプール(ボールベアリングを内蔵した
ボビンないし回転子)を設置することによって湾曲形状のロール本体を構成し、そのロー
ル本体に対して弾力性チューブ(T)を被覆設置したものを用いることが多い。なお、弓
形湾曲エキスパンダーロール(R1)には、その弓形の湾曲の度合いを所定に設定したも
のと可変に調節しうるものとがある。
−2−
シート状物(S)が弓形湾曲エキスパンダーロール(R1)の弾力性チューブ(T)に
接触して走行するときには、そのシート状物(S)に接触している弾力性チューブ(T)
はその弓形湾曲形状を保ったまま従動回転するので、シート状物(S)には拡巾する方向
に力が加えられ、皺取りないし幅出しがなされる。すなわち、弾力性チューブ(T)は終
始弓形湾曲形状を保ったまま従動回転するので、弾力性チューブ(T)の弓形の外側(凸
側)に差し掛かった部分は伸び、弓形の内側(凹側)に差し掛かった部分は縮む挙動を示
す。この伸縮現象は、次に述べるコイルバネに喩えたモデルをイメージすると理解しやす
い。
1.弓形に湾曲したシャフトにコイルバネ(螺旋状のバネ)を外挿する。コイルバネの
湾曲外側の螺旋の間隔は伸び、内側の螺旋の間隔は縮んで、全体は弓形に湾曲する。
2.弓形に湾曲したシャフトを固定したまま(静止させたまま)、コイルバネを指でつ
まんでシャフト周りに回転させると、コイルバネの湾曲外側に差し掛かった部分の螺旋間
の間隔は大きくなり、コイルバネの湾曲内側に差し掛かった部分の螺旋間の間隔は小さく
なる。
3.すなわち、シャフトに拘束されたコイルバネの全体の弓形湾曲形状は変わらないが
、コイルバネを構成する単位螺旋部間の間隔に着目すると、その間隔はコイルバネが1回
転する間に、「最大→中間→最小→中間」の状態を経て「最大」にまで変化し、このよう
な状態が繰り返される。
−3−
弾力性チューブ(T)の外径がD(周長はπD)であれば、シート状物(S)がLの距
離走行する間に、弾力性チューブ(T)は、スリップ量を無視すれば「L/πD」回の割
合で回転することになる。そのため、皺取りないし幅出し操作中に、弾力性チューブ(T
)の表面側の層はおびただしい回数の伸縮挙動をする。
(フラットエキスパンダーロール(R2)の作動機構)
−1−
フラットエキスパンダーロール(R2)は、非湾曲形状のエキスパンダーロールであっ
て、ロールの表面側に装着した所定本数の弾力性ベルト(弾力性を有するコード、紐、ス
ラット(ブラインドの羽根板のような細長の薄板))がロールの回転に従って伸縮するも
のである。このとき、弾力性ベルトの下面に滑走用の部材を装着しておくことにより、弾
力性ベルトの伸縮挙動を円滑にすることが多い。
−2−
シート状物(S)がフラットエキスパンダーロール(R2)の弾力性ベルト(B)に接
触して走行するときには、そのシート状物(S)に接触している弾力性ベルト(B)(平
行関係ではなく扇形のような開いた対向関係に配置された2つの円板の如きユニット間に
張設されている)は直線状を保ったまま従動回転するが、それらの円板は互いに斜傾した
状態で対向配置されているので、2つの円板間の間隔が広い部位に張設された弾力性ベル
ト(B)は伸長し、狭い部位に張設された弾力性ベルト(B)は収縮する。そのため、シ
ート状物(S)が2つの円板間の間隔が広い部位に張設された弾力性ベルト(B)に向か
うときに拡巾する方向に力が加えられ、皺取りないし幅出しがなされるわけである。弾力
性ベルト(B)の円板1回転当りの伸縮量は、シート状物(S)の皺取りないし幅出しの
度合いに依存するが、本発明の目的にはたとえば0.1%程度から3%程度までとするこ
とが多い。
[エキスパンダーロール(R1),(R2)の表面側の使用材料]
エキスパンダーロールは、シート状物の走行移動に際して従動的に回転してシート状物
に拡幅力を与えることにより皺取りないし幅出しを行う部材であるため、上記の弓形湾曲
エキスパンダーロール(R1)における弾力性チューブ(T)やフラットエキスパンダー
ロール(R2)における弾力性ベルト(B)としては、繰り返しの伸縮に耐えるべく、従
来はゴムないしエラストマーの層で形成するのが通常であった。しかしながら、その作動
中の伸縮挙動は非常に過酷なものであるので、エキスパンダーロール(R1),(R2)
の弾力性チューブ(T)や弾力性ベルト(B)の寿命は長いものではなく、比較的短期間
の使用で弾力性チューブ(T)や弾力性ベルト(B)を取り替えなければならないのが実
情であった。このことは、消耗部材の補充費用の点でも、取り替えに要する手間の点でも
、取り替えに伴う稼働中断の点でも、負担になっていたことを意味する。
[特許文献1〜7との関連]
−1−
先にも述べたように、特許文献1〜5には、超高分子量ポリエチレンを用いた「一般用
のロール」については記載があるものの、エキスパンダーロール(R1),(R2)はも
とより、他の種類のエキスパンダーロールについても開示がない。
−2−
特許文献6には、超高分子量ポリエチレンについては記載がないが、先の[背景技術]
の箇所で述べたR7のエキスパンダーロールについては記載がある。ただし、このR7の
エキスパンダーロールは、吸引口を介しての流体吸引によりフィルムの皺を伸ばす装置(
走行するシート状物に対して巾方向の両脇に配置するロール)であり、本発明が対象とす
るような「ロールの伸縮を伴う部位に弾力性チューブ(T)または弾力性ベルト(B)を
用いたエキスパンダーロール(R)」とは原理や構造が相違するものである。
−3−
特許文献7には、エキスパンダーロールについては記載がない。また、この特許文献7
の発明においては、ポリノルボルネンフィルムと超高分子量ポリエチレンフィルムとを接
着一体化した接着用複合フィルムを、相互に接着性をもたない「異種のゴム間」、「異種
のプラスチックス間」あるいは「ゴムとプラスチックスとの間」を接着する目的に用いて
いるにとどまる。
−4−
上述のように、「R1:弓形湾曲エキスパンダーロール」用または「R2:フラットエ
キスパンダーロール」用の表面側の使用材料として、「超高分子量ポリエチレン」を用い
たものは、従来は知られていなかったものと信じられる。また、そのような使用材料とし
て「超高分子量ポリエチレン層(1)とゴムないしエラストマー層の如き他の層(2)と
の積層構造物」を用いたものも、従来は知られていなかったものと信じられる。
[発明の目的]
本発明は、このような背景下において、伸縮を伴う部位に特定の弾力性チューブ(T)
または弾力性ベルト(B)を用いた耐久性のあるエキスパンダーロール(殊に、弓形湾曲
エキスパンダーロール(R1)またはフラットエキスパンダーロール(R2))を提供す
ることを目的とするものである。
本発明の耐久性エキスパンダーロールは、
走行するシート状物(S)に拡幅力を与えることにより皺取りないし幅出しを行うため
のエキスパンダーロールであって、
・該エキスパンダーロールは、該ロールの伸縮を伴う部位に弾力性チューブ(T)また
は弾力性ベルト(B)を用いたエキスパンダーロール(R)であること、および、
・前記の弾力性チューブ(T)または弾力性ベルト(B)は、少なくとも1層の超高分
子量ポリエチレン層(1)を含むものであること、
を特徴とするものである。
本発明は、ロールの伸縮を伴う部位に弾力性チューブ(T)または弾力性ベルト(B)
を用いたエキスパンダーロール(R)において、その弾力性チューブ(T)または弾力性
ベルト(B)を、少なくとも1層の超高分子量ポリエチレン層(1)を含む構造物にて構
成するという技術的工夫を講じたものである。そのため、弾力性チューブ(T)または弾
力性ベルト(B)として従来のようにゴムないしエラストマー層を用いたエキスパンダー
ロール(R)に比し、格段にすぐれた耐久性が奏される。
以下、本発明を詳細に説明する。
[エキスパンダーロール]
−1−
本発明の耐久性エキスパンダーロールは、走行するシート状物(S)に拡幅力を与える
ことにより皺取りないし幅出しを行うためのエキスパンダーロールである。
−2−
エキスパンダーロールには、[背景技術]の箇所で述べたR1〜R7のようなものがあ
るが、本発明のエキスパンダーロールは、該ロールの伸縮を伴う部位に弾力性チューブ(
T)または弾力性ベルト(B)を用いたエキスパンダーロール(R)にかかるものである
。そして、そのようなエキスパンダーロール(R)の代表例は、R1、R2のエキスパン
ダーロール、すなわち、
・弓形湾曲エキスパンダーロール(R1)、すなわち、直線状または湾曲状のシャフト
に所定の間隔をあけてスプールを設置することによって湾曲形状のロール本体を構成し、
そのロール本体に対して弾力性チューブ(T)を被覆設置したもの、
・フラットエキスパンダーロール(R2)、すなわち、非湾曲形状のエキスパンダーロ
ールであって、ロールの表面側に装着した所定本数の弾力性ベルトがロールの回転に従っ
て伸縮するもの、
である。
−3−
ここで、前者の弓形湾曲エキスパンダーロール(R1)の形状は、
・幅出し量がシート状物(S)の幅に正比例するようにした円弧状、
・シート状物(S)の両耳端部に近い部位の曲率を小にすると共に中央領域の曲率を大
にするかフラットにすることにより、強力に幅出しするようにした変形円弧状、
・湾曲したロールの直径が両耳端側に行くほど徐々に大径になるようにして、布目や編
み目の乱れを抑制すると共に幅出し量が大になるようにした変形円弧状、
などとすることができる。
−4−
後者のフラットエキスパンダーロール(R2)における弾力性ベルト(B)のベルト幅
については、紐のように細いものから、幅広のものまで種々に設定することができる。
[弾力性チューブ(T)または弾力性ベルト(B)の構成材料]
(超高分子量ポリエチレン層(1))
−1−
本発明においては、上記の弾力性チューブ(T)または弾力性ベルト(B)として、少
なくとも1層の超高分子量ポリエチレン層(1)を含むものを用いる。
−2−
ここで、超高分子量ポリエチレン層(1)における超高分子量ポリエチレン(UHMW
−PE/Ultra High Molecular Weight Polyethy
lene)は、通常のポリエチレンの分子量が2〜20万か精々2〜30万であるのに対
し、分子量(ASTM D4020に準拠して測定される粘度平均分子量Mv)を100
〜900万程度にまで高めたものであって、耐熱性(80〜100℃)を除いては、スー
パーエンジニアリングプラスチックに相当するものである。超高分子量ポリエチレンは、
耐摩耗性、耐疲労性、自己潤滑性ないし離型性、耐衝撃性、耐食性、耐化学薬品性、耐放
射線性などの特性が顕著にすぐれており、通常のポリエチレンに比し(エンジニアリング
プラスチックに比しても)、特性は著しく相違している。なお、通常のポリエチレンは押
出成形や射出成形がしやすい樹脂の代表的なものであるが、超高分子量ポリエチレンは溶
融時の粘性が非常に高く、従って流動性が極めて低いため、押出成形や射出成形は不可能
である。超高分子量ポリエチレンからシートを成形するには、その粉体を圧縮成形して円
柱状のブロックを得、ついでそのブロックをスカイブ(カツラ剥き)するような機械加工
をすることにより製品シートに仕上げる方法が採用される。なお、本発明の目的には、目
的物の耐久性の観点から、分子量が230万以上、好ましくは250万以上、殊に300
万以上の超高分子量ポリエチレンが好適に使用される。超高分子量ポリエチレン層(1)
には、必要に応じ、導電性フィラーをはじめとする種々の添加剤を配合することもできる
(他の層(2))
−1−
上記の弾力性チューブ(T)または弾力性ベルト(B)は、少なくとも1層の上記の超
高分子量ポリエチレン層(1)のほかに、少なくとも1層の他の層(2)を含む積層構造
物であってもよい。このときの他の層(2)として特に重要なものは、次に述べるゴムな
いしエラストマー層である。
−2−
他の層(2)がゴムないしエラストマー層であるときのゴムないしエラストマーとして
好適なものは、たとえば次のものである。これらは、超高分子量ポリエチレン層(1)と
積層した場合においても、接着剤層の介在を要しないことが多い。
・IIR(イソブチレン−イソプレン共重合体ゴム、つまりブチルゴム)
・EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム)
・NR(天然ゴム)
・SBR(スチレン−ブタジエン共重合体ゴム)
・NBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム)
−3−
ゴムないしエラストマー層としては、上記のほか、CR(クロロプレンゴム)、U(ウ
レタンゴム)、Q(シリコーンゴム:メチルシリコーンゴム(MQ)、ビニルメチルシリ
コーンゴム(VMQ)、フェニルメチルシリコーンゴム(PMQ)、フロロシリコーンゴ
ム(FVMQ)など)、ACMまたはANM(アクリルゴム)、FKM(フッ素ゴム)、
フッ化ビニリデン系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレンゴム、テトラフルオロエ
チレン−パーフルオロメチルビニルエーテルゴムなどもあげられる。
−4−
ゴムないしエラストマー層としては、上記以外にも、S−SBR(溶液重合スチレン−
ブタジエン共重合体ゴム)、E−SBR(乳化重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム)
、BR(低シス−ブタジエンゴム、高シス−ブタジエンゴム)、カルボキシル化ニトリル
ゴム、EPM(エチレン−プロピレンゴム)、ニトリルゴムとEPDMとのブレンド、I
R(イソプレンゴム)、クロルスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、EU(ポリエー
テルウレタンゴム)、AU(ポリエステルウレタンゴム)、エチレン−アクリルゴム、C
HC(エピクロルヒドリンゴム)、EPM(エチレン−プロピレンゴム)、CSM(クロ
ルスルホン化ポリエチレン)、CM(塩素化ポリエチレン)、CO(エピクロルヒドリン
ゴム)、EU(ポリエーテルウレタンゴム)なども使用可能である。ただし、超高分子量
ポリエチレン層(1)との積層に際して接着剤層の介在を要することもある。
(超高分子量ポリエチレン層(1)を含む層構成の例)
少なくとも1層の超高分子量ポリエチレン層(1)を含む弾力性チューブ(T)または
弾力性ベルト(B)の層構成の代表例は下記の如くであり、特に3、4、5、なかんずく
5が好ましい。他の層(2)の代表例は、先にも述べたゴムないしエラストマー層である
。多層構成の場合には、層間に接着剤層を介在させることもある。外面側とは、シート状
物(S)が接触する側のことである。
1.超高分子量ポリエチレン層(1)の単層構成
2.外面側が超高分子量ポリエチレン層(1)、内面側も超高分子量ポリエチレン層(
1)の複層構成
3.外面側が超高分子量ポリエチレン層(1)、内面側が他の層(2)の複層構成
4.内面側が超高分子量ポリエチレン層(1)、外面側が他の層(2)の複層構成
5.外面側が超高分子量ポリエチレン層(1)、中間層が他の層(2)、内面側が超高
分子量ポリエチレン層(1)の複層(3層)構成
(各層の厚みと伸縮の度合い)
−1−
弾力性チューブ(T)または弾力性ベルト(B)における超高分子量ポリエチレン層(
1)や他の層(2)の厚みは任意であるが、超高分子量ポリエチレン層(1)の厚みは0
.05〜5mm程度、好ましくは0.1〜5mm程度、殊に0.15〜3mm程度とするこ
とが多い。超高分子量ポリエチレン層(1)は、その厚みが余りに厚くなると幅出しのた
めの伸長そのものが困難となり、一方その厚さが余りに薄くなると耐久性が減ずるからで
ある。
−2−
超高分子量ポリエチレン層(1)は、その伸縮量が繰り返しの伸縮によっても永久歪み
を生じない範囲(その伸び量が、最大でも10%程度まで、通常は5%程度まで、殊に3
%程度まで)にとどまるように、弓形湾曲エキスパンダーロール(R1)またはフラット
エキスパンダーロール(R2)を設計すべきである。従って、超高分子量ポリエチレン層
(1)と他の層(2)との積層構造物の場合も、そのような伸び量にとどまるように設計
すべきである。
−3−
一方、他の層(2)がゴムないしエラストマー層であるときの厚みは、たとえば0.1
〜20mm程度、殊に0.2〜15mm程度とすることが多いが、自在度が大きいので必
ずしもこの範囲に限定されるものではない。ゴムないしエラストマー層は、もともと弾力
に富みかつ永久歪みを起こしにくいので、設計の自由度が高いということができる。
(積層構造物の一体性について)
−1−
弾力性チューブ(T)の場合には、積層構造物を構成する超高分子量ポリエチレン層(
1)と他の層(特にゴムないしエラストマー層)(2)とは、強固に接着していることが
必要となる。従って、もし両層(1),(2)間の密着性が不足する組み合わせの場合に
は、接着剤の役割を果たす層を介在させたり、プライマーの塗布やプラズマ処理をするな
どして、接着力を向上させるようにする。
−2−
一方、弾力性ベルト(B)の場合には、超高分子量ポリエチレン層(1)と他の層(特
にゴムないしエラストマー層)(2)とは、上述のような全面接着による一体化のほか、
たとえばシート状物(S)が接触しないベルトの両端側の部分のみを機械的にビスどめや
ハトメどめするような手段によって一体化することも可能である。
[シート状物(S)]
上記のエキスパンダーロールで皺取りないし幅出しを行う単層または複層のシート状物
(S)としては、フィルム、シート、金属箔(銅箔、アルミニウム箔等)、蒸着フィルム
(アルミニウム、アルミナ、シリカ等による蒸着層を設けたフィルム)、紙、織布、不織
布、ネット、網状に割裂したウエブなどが例示できる。
次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。以下において、超高分子量ポリエチレン
の分子量は、ASTM D4020に準拠して測定される粘度平均分子量Mvである。
(実施例1)
図1は、弓形湾曲エキスパンダーロール(R1)の一例を示した正面図である。
シャフト(SH)には、図には表われていないスプール(回転子)を所定の間隔で設置
することにより、湾曲形状のロール本体が構成されている。そして、そのロール本体に弾
力性チューブ(T)を被覆してある。弾力性チューブ(T)が被覆されたロール本体のシ
ャフト(SH)は、図示せざるソリッド軸受け−ウォーム軸受け間に懸架されている。こ
の弾力性チューブ(T)の有効面の長さは1820mmであり、その外径Dは125mm
である。シャフト(SH)の外径は50mmである。
上記の弾力性チューブ(T)は、厚み0.5mmの超高分子量ポリエチレン層(1)か
らなる外面側の層と厚み10mmの他の層(EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三
元共重合体ゴム)の層)(2)からなる内面側の層との積層構造物からなる。層間の接着
は、両層を熱融着することにより行っている。層(1)を構成する超高分子量ポリエチレ
ンの分子量は約300万である。
シート状物(S)として厚み8μmの銅箔を用い、図1に正面図を示した弓形湾曲エキ
スパンダーロール(R1)の弾力性チューブ(T)の正面側の方向からその頂辺を経て背
面側に向けて90°の角度となるようにシート状物(S)を接触させると共に、300m
/minの速度で走行させた。シート状物(S)の走行と共に弓形湾曲エキスパンダーロ
ール(R1)の弾力性チューブ(T)は従動回転し、シート状物(S)の皺取り(幅出し
)が円滑かつ確実になされた。
このときの弾力性チューブ(T)の1回転当りの伸縮量は約0.3%であったが、1日
当り10〜24時間の運転を6ケ月行っても何の異常もなく、さらに引き続いて運転に供
することが可能であった。
なお、シート状物(S)として、新聞用紙、各種プラスチックスフィルムを用いた場合
についても試験を行ったが、銅箔を用いた場合と同様に円滑に皺取り(幅出し)を行うこ
とができた。
(比較例1)
一方、比較例1として、それまでに現実に実施していた厚み10mmのEPDM(エチ
レン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム)の単層からなる弾力性チューブ(T)を用
いて厚み8μmの銅箔の走行させたときは、寿命は約3ケ月にとどまり、交換頻度が高か
った。
(比較例2)
また、比較例2として、それまでに現実に実施していた厚み0.5mmのPFA(テト
ラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)からなる外面側の
層と厚み10mmのEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム)の内面
側の層との積層構造物からなる弾力性チューブ(T)を用いて厚み8μmの銅箔の走行さ
せたときは、寿命は3〜4ケ月にとどまり、交換頻度が高かった。PFAからなる外面側
の厚みを1mmにしたときも、寿命はほぼ同程度であった。
(実施例2)
実施例1における外面側の層となる層(1)を構成する超高分子量ポリエチレンとして
、分子量が約150万、約240万、約600万のものを用いたほかは実施例1を繰り返
したところ、分子量が大きいものほど耐久性が向上する傾向があることが判明した。この
ことから、原料コストも考慮しながら、分子量ができるだけ大きな超高分子量ポリエチレ
ンを用いる方が有利であることがわかる。
(実施例3)
−1−
弾力性チューブ(T)として、厚み0.3mmの超高分子量ポリエチレン層(分子量は
約300万)(1)からなる外面側の層と、厚み10mmの他の層(EPDM(エチレン
−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム)の層(2)からなる中間層と、厚み0.3mm
の超高分子量ポリエチレン(分子量は約300万)層(1)からなる内面側の層とからな
る3層の積層構造物を用いたほかは、実施例1を繰り返した。
−2−
このときには、実施例1を上回る皺取り(幅出し)の円滑性が得られると共に、実施例
1を上回る耐久性が得られた。その理由は、シャフト(SH)に設置したスプールと弾力
性チューブ(T)の内面側との間の離型性や耐摩耗性が向上するためであると理解される
(実施例4〜7)
層(1)を構成する超高分子量ポリエチレンとして分子量が約300万のものを用い、
他の層(2)を構成するゴムないしエラストマーとして次のものを用いたほかは、実施例
1を繰り返した。このときも、実施例1とほぼ同等の耐久性が得られた。
実施例4:IIR(イソブチレン−イソプレン共重合体ゴム)
実施例5:NR(天然ゴム)
実施例6:SBR(スチレン−ブタジエン共重合体ゴム)
実施例7:NBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム)
(実施例8)
図2は、フラットエキスパンダーロール(R2)の一例を示した模式的な説明図である
図2おいて、回転自在に軸支された1対の円板(CB),(CB)(ユニットの一例)
の対向面間には、それらの円板(CB),(CB)の円周方向に一定間隔で、計8条の弾
力性ベルト(B)を張設してある。(S)はシート状物である。
上記の弾力性ベルト(B)は、厚み0.5mmの超高分子量ポリエチレン層(1)から
なる外面側の層と、厚み10mmの他の層(EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三
元共重合体ゴム)の層)(2)からなる中間層と、厚み0.5mmの超高分子量ポリエチ
レン(分子量は約300万)層(1)からなる内面側の層とからなる3層の積層構造物の
積層構造物からなる。層間の接着は、各層を熱融着することにより行っている。層(1)
,(1)を構成する超高分子量ポリエチレンの分子量は約340万である。
シート状物(S)として厚み8μmの銅箔を用い、図2(A),(B)に示したように
弾力性ベルト(B)にシート状物(S)を接触させると共に、300m/minの速度で
走行させたところ、シート状物(S)の皺取り(幅出し)が円滑かつ確実になされ、1日
当り10〜24時間の運転を6ケ月行っても何の異常も生じなかった。
本発明の耐久性エキスパンダーロールは、金属箔、紙、フィルムまたはシート、織布、
不織布をはじめとする種々のシート状物(S)の皺取りないし幅出しをする目的に使うエ
キスパンダーロールとして極めて有用である。
図1は、弓形湾曲エキスパンダーロール(R1)の一例を示した正面図である。 図2は、フラットエキスパンダーロール(R2)の一例を示した模式的な説明図である。
(T)…弾力性チューブ、
(SH)…シャフト、
(B)…弾力性ベルト、
(CB)…円板(ユニット)、
(1)…超高分子量ポリエチレン層、
(2)…ゴムないしエラストマー層、
(S)…シート状物

Claims (3)

  1. 走行するシート状物(S)に拡幅力を与えることにより皺取りないし幅出しを行うため
    のエキスパンダーロールであって、
    該エキスパンダーロールは、該ロールの伸縮を伴う部位に弾力性チューブ(T)または
    弾力性ベルト(B)を用いたエキスパンダーロール(R)であること、および、
    前記の弾力性チューブ(T)または弾力性ベルト(B)は、少なくとも1層の超高分子
    量ポリエチレン層(1)を含むものであること、
    を特徴とする耐久性エキスパンダーロール。
  2. 前記エキスパンダーロール(R)が、弓形湾曲エキスパンダーロール(R1)またはフ
    ラットエキスパンダーロール(R2)であること、を特徴とする請求項1記載の耐久性エ
    キスパンダーロール。
  3. 前記の弾力性チューブ(T)または弾力性ベルト(B)が、少なくとも1層の超高分子
    量ポリエチレン層(1)と少なくとも1層の他の層(2)とを含むものであり、かつ該他
    の層(2)がゴムないしエラストマー層であること、を特徴とする請求項1記載の耐久性
    エキスパンダーロール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10056591B2 (en) 2015-12-22 2018-08-21 Sumitomo Chemical Company, Limited Method for producing separator film

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