JP2012153053A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
インクを貯留するためのインク容器と、前記インクをインク粒子として吐出して被印字物に印字を行うためのノズルと、前記インク容器から前記ノズルに前記インクを供給するためのインク供給流路と、前記ノズルより吐出した前記インク粒子のうち、印字に使用しない前記インク粒子を回収するためのガターと、このガターで回収した前記インク粒子を前記インク容器に回収するためのインク回収流路と、前記インク回収流路を介して前記インク粒子とともに回収された溶剤蒸気を含んだ溶剤ガスを前記ガターに供給するためのエア循環流路と、を含むインクジェット記録装置であって、前記エア循環流路を通る液体の
少なくとも一部を除去する液体除去手段を有する。
【選択図】 図1
Description
本発明の目的は、溶剤ガス循環流路内における液体(結露液)の発生を低減し、ガターからの液体の流出を防止することにある。
まず、図6を用いてにインクジェット記録装置の外観構成について説明する。制御系や循環系を収納した本体600とインク粒子を噴出する印字ヘッド610と、本体600と印字ヘッド610を結ぶケーブル620で構成されている。ケーブル620の長さは一般的に2〜6mである。本体600には、ユーザが印字内容や印字仕様等の入力及び制御内容や装置運転状況等の表示が可能なタッチパネル式液晶パネル630が備えられている。印字ヘッド610の内部には、インク粒子を形成するノズルやインク粒子を帯電・偏向するための電極類が納められおり、ステンレスのカバーで覆われている。印字ヘッド610先端にはインク粒子が通過可能な開口部640が形成されている。本体600の下部には開閉可能な扉670が設けられており、ここから内部メンテナンスを行うことができるようになっている。また外部ユニット690は、本体600の一部の構成面に取り付けられており、本体600とケーブル620を結ぶ流路を収納できるようになっている。ケーブル620は、本体600または外部ユニット690に取り付けられている。
つぎに、本体600の内部構成について図7を用いて説明する。本体600上部には制御回路645等の電気系部品が配置されている。本体下部680には、電磁弁ユニット650、ポンプユニット655等の循環系制御部品が配置されており、本体下部660にはノズルに供給するインクを貯めたインク容器1と、印字ヘッド610内に収納されている後述するノズル6に供給する溶剤を貯めた溶剤容器16が納められている。扉670を開くことで、インク容器1、溶剤容器16を本体600から引き出せるようになっており、インクや溶剤の補給、廃棄等のメンテナンスが容易にできるように構成されている。
つぎに、インクジェット記録装置の制御回路645について図5を用いて説明する。CPU300は、本実施例のインクジェット記録装置の制御を司る中央演算処理装置である。ROM310は、CPU300が動作するのに必要なプログラムや制御データを記憶する読み出し専用のメモリである。RAM305は、プログラム実行途上でCPU300が扱うデータ等を一時的に記憶する書き換え可能なメモリである。バスライン380はCPU300からのデータ、アドレス信号、コントロール信号全てを含む信号ラインである。インターフェース回路315は、データ、アドレス信号、コントロール信号等の入出力を仲介する。
つぎに、本発明による第一の実施例のインクジェット記録装置の流路系統および記録動作について図1を用いて説明する。
溶剤供給流路23は、溶剤容器16に貯留されている溶剤を溶剤ポンプ15を用いてノズル6に供給し、ノズル6から吐出された溶剤はガター11で回収された後、インク回収流路22経由でインク容器1に回収される。これは主にインク固着によるノズル6の詰まりの防止や、インク容器1内のインクの濃度を調整するために行われる。
インク供給流路21には、インク容器1、インクを圧送する供給ポンプ2、流路の開閉を行う供給弁33、フィルタ5、インク圧力を調節する調圧弁3、供給インクの圧力を計測する圧力計4、切替弁32が備えられており、インク容器1のインクを所定の圧力にてノズル6に供給するようになっている。なお、切替弁32は三方型電磁弁であり、切替弁32にはインク供給流路21と溶剤流路23が接続されており、ノズル6にインクと溶剤の供給を切替ることができる。供給弁33は、二方型電磁弁である。
図1に示すようにガター11に接続されているインク回収流路22Bは、インクの回収中に混入した異物を取り除くフィルタ13、回収したインクの帯電量を検出する位相センサ60、ガター11に負圧を発生させる回収ポンプ14、インク回収流路の開閉を行う回収弁34が備えられており、ガター11で取り込まれたインクをインク容器1に送って回収するようになっている。回収弁34は電磁式二方弁であり、インク回収時は開放されている。ガター11では、インクとともに溶剤ガス循環流路26から供給される溶剤ガスを吸い込むため、インク回収流路22A内では気液混合状態で回収され、インク容器1に戻される。インク容器1は流入するインクを貯留するのに十分な空間が備えられており、溶剤ガスは密度差によりインク液面30上方に移動する。すなわち、インク容器1は、気液分離機能を備えており、気液分離部と呼ぶこともできる。また、気液分離部をインク容器1に設けたということもできる。インク容器1は、溶剤ガス循環流路26以外に溶剤ガスが漏れ出ることのないように密閉されているため、溶剤ガスはインク液面30の上方に導入口が設置された溶剤ガス循環流路26に導かれる。またインク容器1に回収されたインクは、インク液面30の下方に導入口が開口されたインク供給流路21から供給ポンプ2により吸い出され、ノズル6に供給される。
次に、ガター11の詳細について図8を用いて説明する。図8に示すように、ガター11は、ガターパイプ40、及びガターブロック45、を備えて構成されている。ガター11は、ガターベース17に載置されており、ガターベース17には、ガターパイプ40で回収したインクを回収する、ガターパイプ40と接続されたインク回収流路22Aが形成されており、インク回収経路22Aは、位相センサ60を介してインク回収流路22Bに接続されている。ガターパイプ40とインク回収流路22Aの接続部には、インクや溶剤等の液体の漏れを防ぐためのシール材であるOリング46Aが取り付けられている。また、ガターベース40には、循環ガスをガターパイプ40に供給する溶剤ガス循環流路26Bが形成されており、ガターブロック45内に形成されている溶剤ガス供給流路44に接続されている。溶剤ガス循環流路26Bと溶剤ガス供給流路溶剤ガス供給流路44の接続部には、溶剤ガスが漏れ出すことを防止するためのシール材であるOリング46Bが取り付けられている。
図1に示すようにインク容器1に回収されたインクは、インク液面30の下方に導入口が設置されたインク供給流路21から供給ポンプ2により吸い出され、ノズル6に供給される。またインク容器1に導かれた溶剤ガスは、インク液面30の上方に導入口が設置された溶剤ガス循環流路26A、または圧抜き流路24に導かれる。
エア循環流路26Aはインク容器1から排出される溶剤ガスをフィルタ27を通して、ガター11に供給する。本実施例ではエア循環流路26Aに内径1mm、長さ2〜6mのテフロンチューブを使用した。チューブ内径が3mmを超えて大きくなるとチューブ内に液体が溜まりやすく、詰まりの原因となり易い。逆にチューブ内径が0.5mm未満となると、流路抵抗が大きくなり、溶剤ガスや液体を流すのに大きな圧力が必要となる。よってチューブ内径は1〜2mmの範囲を使用するのが好ましい。
エア源70は外部エア制御回路380と接続されており、圧抜き弁101の開閉状態と、既定の場所の温度差△Tにより、動作が決定される。エア源70は、圧抜き弁101が閉状態で、かつ温度差△Tが既定値△T0以上の場合にのみ運転するように設定されている。
本実施例では、温度差△Tに、本体600内のインク温度T1と印字ヘッド内部温度T2の温度差△T=T1−T2 、△T0=3Kとしている。
また、実施例1と同様に図12示すように本体600の一部の構成面にファン695を設けて外気を本体に取り込むことで本体内部温度を低下させることとしてもよい。
以上の構成により、外部エアによる溶剤濃度の低減に加え、流路58での溶剤ガスを冷却することによる液化量の増加を実施することにより、実施例1に比べ、ガター11に供給する溶剤ガスが含む溶剤分をより低減することができる。よって、エア循環流路26A2内での結露発生を抑制でき、ガター11より結露液が流出することが防止可能となる。また、エア循環流路26A2内での溶剤ガスが含む溶剤が少ないため、外部エアの供給量を低減し、エア源70の省エネ化や外部エア供給による溶剤揮発量の低減が図れる。本実施例では、装置外部温度20℃、本体内部温度30℃において、90ml/分以上の外部エアをエア循環流路26A2に供給することで、エア循環流路26A2内での結露発生を低減でき、ガター11からのインクや溶剤の溢れを防止できる。
Claims (11)
- 装置本体に収納されているインクを貯留するためのインク容器と、
前記インクをインク粒子として吐出して被印字物に印字を行うためのノズルと、
前記インク容器から前記ノズルに前記インクを供給するためのインク供給流路と、
前記ノズルから吐出されたインク粒子のうち印字に用いられるインク粒子に帯電させる帯電電極と、
前記帯電電極により帯電させられたインク粒子を偏向させる偏向電極と、
前記ノズルより吐出した前記インク粒子のうち、印字に使用されないインク粒子を回収するためのガターと、
前記ガターで回収されたインク粒子を前記インク容器に回収するためのインク回収流路と、
前記インク容器から排出されるエアを前記ガターに供給する溶剤エア循環流路と、
を備えるインクジェット記録装置であって、
前記溶剤エア循環流路に少なくとも2つの独立流路からエアを供給するエア供給手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記エア供給手段の少なくとも一つは、インク回収手段を通過した溶剤エアを供給する第1エア供給手段であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記エア供給手段の少なくとも一つは、前記装置本体外のエアを供給する第2エア供給手段であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第2エア供給手段で供給するエアの溶剤濃度は、前記インク回収流路を通過するエアの溶剤濃度よりも低いことを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第2エア供給手段は、前記第1エア供給手段で供給するエアの温度よりも低い温度のエアを前記溶剤エア循環流路に供給することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
- 前記溶剤エア循環流路を流れるエア流量が、前記インク回収流路を流れるエア流量よりも多いことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第2エア供給手段は、前記装置本体に連通する流路を有することを特徴とする請求項3から請求項6の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記溶剤エア循環流路上に気液分離手段を有し、前記第2エア供給手段から供給される前記装置本体の外部のエアと前記気液分離手段から排出される溶剤ガスを混合させるエア混合手段を有することを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 溶剤エア循環流路上に冷却手段を有し、前記第2エア供給手段から供給される前記装置本体の外部のエアと前記冷却手段と前記ガターとの間を流れる溶剤エアと混合させるエア混合手段を有することを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記溶剤ガスを前記装置本体の外部に排気する排気手段を有し、前記排気手段の排気動作に連動させて、前記第2エア供給手段により前記装置本体からの溶剤エア循環流路に前記装置本体の外部の空気の供給を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項3から請求項9の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記インク容器が収納されている前記装置本体の内部と外部の温度をそれぞれ少なくとも一か所以上測定する温度検出手段と、前記本体の内部と前記装置本体の外部の温度差を算出する手段を有し、前記温度差に連動させてフレッシュエアの供給量を制御するフレッシュエア制御手段を有することを特徴とする請求項3から請求項10の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
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