JP2012153016A - 射出成形機用横駆動バルブ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストンシリンダ機構を溶融樹脂の流れと直交する側方に配置し、ピストンとバルブピンの作動方向とを90°偏倚させてピストンの横方向の作動に対して縦方向の往復動をテコ機構及びカム機構を介して一以上のバルブピンを作動させて成形できるようにした射出成形機用横駆動バルブ装置の提供。
【解決手段】射出成形操作により溶融樹脂をマニホールド1より複数に分割して得られるキャビティを開閉するバルブピン7の基端に、溶融樹脂の流れの方向と90°偏倚方向に往復動する駆動用ピストン3にカム機構Aを設け、このカム機構Aに係合するテコ機構Bを設けて、バルブを開閉するバルプピン7を作動させることができるようにしたことを特徴とする射出成形機用横駆動バルブ装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、バルブに対してマニホールドの溶融樹脂の流出方向と平行して往復動するバルブピンの作動方向を、バルブピンに対して直交して行うようにした射出成形機用横駆動バルブ装置に関する。
一般に、この種の射出成形にあっては、プローブに貫通させたバルブピンを溶融樹脂の流れの方向と一致させてピストンの働きで往復駆動させ、バルブピンを開閉させていた。そのため、ピストンとプローブ,バルブは基本的に一直線に並ぶ構成とならざるを得なかった。また、ピストン作動にテコ構造を介在させて側方よりバルブピンを働かせるようとしたものも知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開昭59−169827号公報 特開昭55−159953号公報
上述の従来技術にあっては、ピストン,プローブ,バルブピンが直列状に並設される構造のものにあっては、型厚が大きくなり、薄くできないという課題があり、さらにメンテナンスの際、バルブピンが取付板,マニホールドを貫通しているので、全てのゾーンでのバルブピンを抜き去らないと金型を開けることはできないという問題があった。
さらに、特許文献1及び2の先行技術にあっては、テコ構造で型厚を薄くできるが、このテコ構造を働かせるピストンシリンダ機構は溶融樹脂の流れと同一方向に設けられ、有効な型厚の薄肉化は図ることはできないという課題がある。
本発明は叙上の点に着目して成されたもので、ピストンシリンダ機構を溶融樹脂の流れと直交する側方に配置し、ピストンとバルブピンの作動方向とを90°偏倚させてピストンの横方向の作動に対して縦方向の往復動をテコ機構及びカム機構を介して一以上のバルブピンを作動させて成形できるようにした射出成形機用横駆動バルブ装置を提供するにことにある。
本発明は下記の構成を備えることにより上記課題を解決できるものである。
(1)射出成形操作により溶融樹脂をマニホールドより複数に分割して得られるキャビティを開閉するバルブピンの基端に、溶融樹脂の流れの方向と90°偏倚方向に往復動する駆動用ピストンにカム機構を設け、このカム機構に係合するテコ機構を設けて、バルブを開閉するバルプピンを作動させることができるようにしたことを特徴とする射出成形機用横駆動バルブ装置。
(2)前記駆動用ピストンのカム機構は、ピストン杆に細径部と太径部と両者を繋ぐテーパー部とより成るカム面を複数形成し、前記バルブピンとこのカム面と係合するテコ機構は、先端係止部と後端係止部とを有する軸支されたアームより成り、先端係止部と後端係止部をカム機構の太径部と細径部に交互に係止させて、一以上のバルブピンを往復動させて一以上のゲートを開閉できるようにしたことを特徴とする前項(1)記載の射出成形機用横駆動バルブ装置。
(3)駆動用ピストンに設けられる細径部と太径部とより成るカム機構を一以上形成し、かつ前記カム機構と係合して可動するテコ機構を一以上設けて、アームを連動するバルブピンを一以上設け、開閉するゲートを一以上設けて成ることを特徴とする前項(1)記載の射出成形機用横駆動バルブ装置。
本発明によれば、垂直方向に可動するバルブピンに対し、このバルブピンを作動させる駆動用ピストンは、水平方向の横向きで行わせているので、型厚を薄くできるという効果がある。
そして、単一の駆動用ピストンの往復動に対して複数のカム機構とテコ機構を組み合わせることができるので、複数のバルブピンを働かせて複数のゲートを開閉成形操作できる。
併せて、駆動用ピストンのピストン径に基因するゲートピッチの制約が無くなり、さらにバルブピンが取付板,マニホールドを貫通していないので、プローブからバルブピンを抜き取らずに取付板,マニホールドを取り外すことができる。
そして、作動時に昇温しての分解が必要なくなるので、補修時の作業性が簡単となり、その上、既存のモデルにも使用可能などの効果がある。
本発明に係る射出成形機用横駆動バルブ装置の一実施例を示す説明斜視図 図1の作動状態でバルブ開の状態の説明平面図と一部の拡大図 図1の作動状態でバルブ閉の状態の説明平面図と一部の拡大図
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
図面について説明する。
1は射出成形機のマニホールド、2,2,……は前記マニホールド1で分割される複数の溶融樹脂のランナ、3は駆動用ピストン、4はピストン杆を示し、この駆動用ピストン3及びピストン杆4は、マニホールド1の下方に設けられている空間5に、ランナ2,2,……と垂直方向の流通路に対して90°直交した横方向に向けて配設してある。
6,6,……は前記ランナ2,2,……と通ずる溶融樹脂の流路に配設されるプローブ本体であって、中央にはバルブピン7,7,……が移動自在挿通されている。8,8,……は前記駆動用ピストン3のピストン杆4において、前記バルブピン7,7,……に対応して設けられる複数のカム機構Aの細径部、9,9,……は細径部8,8,……の両端にテーパー部10,10を介して設けられる太径部を示し、ピストン杆4自体の径の大きさと同一としている。
11,11,……は前記カム機構Aの細径部8,8,……、太径部9,9,……と係合する複数のテコ機構Bの軸支12,12,……されたアームで、このアーム11,11,……の先端には前記バルブピン7,7,……を係止しており、頭部7a,7a,……が細径部8,8,……や太径部9,9,……と係止できるようになっており、又、アーム11,11,……の後端は、後端係止部13,13,……となって、同様に太径部9,9,……や細径部8,8,……と係止できるようになっている。
ところで、駆動用ピストン3の横方向の往復動に対してピストン杆4に複数設けたカム機構Aはこのカム機構Aと係合するテコ機構Bにより複数のバルブピン7,7,……はアーム11,11,……の軸支12,12,……による可傾変動により複数のバルブを開閉して所望の射出成形を行わせることができる。
この実施例ではバルブピン7,7,……は3個であるが、2個でも、又は4個以上必要数を、カム機構A及びテコ機構Bの増減で容易に実施できる。
この発明によれば、テコ機構Bにおけるバルブピン7,7,……の上下動は、バルブピン7,7,……と係止する軸支12,12,……されたアーム11,11の傾動によって行わせているので、バネなどの弾性部材の介在の必要なく確実に上下動してバルブの開閉操作を確実に行わせることができる。図において、14はプローブ本体6,6,……を保持する型部材を示す。
1 マニホールド
2 ランナ
3 駆動用ピストン
4 ピストン杆
5 空間
6 プローブ本体
7 バルブピン
7a 頭部
8 細径部
9 太径部
10 テーパー部
11 アーム
12 軸支
13 後端係止部
14 型部材
A カム機構
B テコ機構

Claims (3)

  1. 射出成形操作により溶融樹脂をマニホールドより複数に分割して得られるキャビティを開閉するバルブピンの基端に、溶融樹脂の流れの方向と90°偏倚方向に往復動する駆動用ピストンにカム機構を設け、このカム機構に係合するテコ機構を設けて、バルブを開閉するバルプピンを作動させることができるようにしたことを特徴とする射出成形機用横駆動バルブ装置。
  2. 前記駆動用ピストンのカム機構は、ピストン杆に細径部と太径部と両者を繋ぐテーパー部とより成るカム面を複数形成し、前記バルブピンとこのカム面と係合するテコ機構は、先端係止部と後端係止部とを有する軸支されたアームより成り、先端係止部と後端係止部をカム機構の太径部と細径部に交互に係止させて、一以上のバルブピンを往復動させて一以上のゲートを開閉できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の射出成形機用横駆動バルブ装置。
  3. 駆動用ピストンに設けられる細径部と太径部とより成るカム機構を一以上形成し、かつ前記カム機構と係合して可動するテコ機構を一以上設けて、アームを連動するバルブピンを一以上設け、開閉するゲートを一以上設けて成ることを特徴とする請求項1記載の射出成形機用横駆動バルブ装置。
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