JP2012151313A - ファイバ光増幅器 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の励起光源を有するファイバ光増幅器において、何れの励起光源または導光用光ファイバに異常があるかを容易かつ迅速に把握する。
【解決手段】ファイバ光増幅器21は、増幅用光ファイバ211と、導光用光ファイバ213a〜213eを介して増幅用光ファイバに結合された励起光源212a〜212eと、増幅用光ファイバから出射する光を検出する出射光検出器25と、励起光源の作動を制御する制御装置とを備える。制御装置は、複数の励起光源を個々に駆動可能な光源駆動部52と、ファイバ光増幅器の異常を判断する異常判断部とを備え、光源駆動部52により励起光源を個々に駆動したときの出射光検出器25による光の検出状態に基づいて、異常判断部が異常のある励起光源及び導光用光ファイバを特定して警報信号を出力するように構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の励起光源を有するファイバ光増幅器に関し、より詳細には、励起光源と増幅用光ファイバとが導光用光ファイバで結合されるファイバ光増幅器に関する。
上記のようなファイバ光増幅器は、例えば顕微鏡や形状測定装置、露光装置等に用いられるレーザ装置において、基本波の信号光を増幅して出力する光増幅器として広く知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、ファイバレーザにおける光増幅器としても広く知られている。ファイバ光増幅器は、コアにレーザ媒質がドープされた増幅用光ファイバと、各々導光用光ファイバを介して増幅用光ファイバに結合されレーザ媒質を励起する複数の励起光源と、励起光源の作動を制御する制御装置とを備えて構成される。
ファイバ光増幅器は、増幅する光の波長帯域に対応して様々な種類があり、組み込まれる装置の用途及び機能に応じて選択設定される。例えば、増幅する光の波長が1.5μm帯の場合には、コアにエルビウム(Er)がドープされた増幅用光ファイバを用いたエルビウム・ドープ・ファイバ光増幅器(EDFA)、増幅する光の波長が1.1μm帯の場合には、コアにイッテルビウム(Yb)がドープされた増幅用光ファイバを用いたイッテルビウム・ドープ・ファイバ光増幅器(YDFA)、増幅する光の波長が2μm帯の場合には、コアにツリウム(Tm)がドープされた増幅用光ファイバを用いたツリウム・ドープ・ファイバ光増幅器(TDFA)が好適に用いられる(例えば、特許文献2を参照)。
励起光源は、レーザ媒質を励起する励起光を出力する光源であり、例えば、半導体レーザ(LD)やファイバレーザが用いられる。複数の励起光源から出力された励起光は、各々導光用光ファイバにより増幅用光ファイバに導かれ、コンバイナを介して増幅用光ファイバに結合される。なお、増幅用光ファイバへの結合は、増幅用光ファイバがシングルクラッドファイバの場合にはコアに結合され、ダブルクラッドファイバの場合には第1クラッドに結合される。
特許第4232130号公報 特開2004−86193号公報
ファイバ光増幅器において、励起光のオン・オフや光強度の制御は制御装置により行われる。上記のように複数の励起光源を備えたファイバ光増幅器においては、複数の励起光源が光源駆動部により一体的にオン・オフ駆動され、光強度の制御も一体的に行われる。ところが、このような従来のファイバ光増幅器では、複数の励起光源の何れかにショートや断線等の異常があり、オン・オフ制御や強度制御が機能しなくなったような場合、あるいは励起光源と増幅用光ファイバとを繋ぐ導光用光ファイバの何れかに折れ曲がりや折損等の異常があり、励起光源から出射された励起光が増幅用光ファイバに正しく導入されなくなったような場合に、どの励起光源または導光用光ファイバに異常があるのかを把握することが困難であり、その特定に多大の時間を要していた。
特に、励起光源が光源駆動部や制御装置が収容される電源ラック側に配設され、増幅用光ファイバが信号光発生部や波長変換部等とともに電源ラックと離間したレーザヘッド側に配設されて、両者の間を結ぶ複数の導光用光ファイバが多数の制御ケーブル等とともにケーブルダクトに納められて構成されるようなレーザ装置において、どの導光用光ファイバに異常が発生したかを特定する作業は、極めて煩雑かつ時間を要する作業であった。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、複数の励起光源を有するファイバ光増幅器において、何れの励起光源または導光用光ファイバに異常があるかを容易かつ迅速に把握可能なファイバ光増幅器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明を例示する態様のファイバ光増幅器は、コアにレーザ媒質がドープされた増幅用光ファイバと、各々導光用光ファイバを介して増幅用光ファイバに結合されレーザ媒質を励起する複数の励起光源と、増幅用光ファイバから出射する光を検出する出射光検出器と、複数の励起光源の作動を制御する制御装置とを備える。制御装置は、複数の励起光源を個々に駆動可能な光源駆動部と、ファイバ光増幅器の異常を判断する異常判断部とを備え、光源駆動部により複数の励起光源を個々に駆動したときの出射光検出器による光の検出状態に基づいて、異常判断部が異常のある励起光源及び導光用光ファイバの組を特定して警報信号を出力するように構成される。
なお、前記複数の励起光源は第1の筐体(例えば、実施形態におけるレーザヘッド1の筐体)に収容保持され、前記増幅用光ファイバは第1の筐体と離間する第2の筐体(例えば、実施形態における電源ラック3の筐体)に収容保持され、複数の前記導光用光ファイバが第1の筐体と第2の筐体とを結んで配設されるように構成することができる。
また、前記出射光検出器は、前記増幅用光ファイバから出射する励起光を検出するように構成することができる。あるいは、前記出射光検出器は、前記ファイバ光増幅器により増幅されて増幅用光ファイバから出射する増幅光を検出するように構成しても良い。
また、前記複数の励起光源から出射される励起光を各々検出する励起光検出器を備え、前記異常判断部が出射光検出器及び励起光検出器の検出信号に基づいて、異常のある励起光源及び導光用光ファイバを特定して警報信号を出力するように構成することができる。
本発明の態様のファイバ光増幅器においては、光源駆動部が複数の励起光源を個々に駆動可能に構成されるとともに、ファイバ光増幅器の異常を判断する異常判断部が設けられており、光源駆動部により複数の励起光源を個々に駆動したときの出射光検出器による光の検出状態に基づいて、異常判断部が異常のある励起光源及び導光用光ファイバの組を特定して警報信号を出力するように構成される。これにより、複数の励起光源を有するファイバ光増幅器において、何れの励起光源または導光用光ファイバに異常があるかを容易かつ迅速に把握可能なファイバ光増幅器を提供することができる。
本発明の態様のファイバ光増幅器を備えたレーザ装置の概要構成図である。 本発明の構成例として示すファイバ光増幅器のブロック図である。 他の構成例として示す励起光源近傍のブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。図1にファイバ光増幅器を有するレーザ装置の概要構成図を示す。例示するレーザ装置LSは、大別的に、信号光を出力する信号光発生部10と、信号光発生部10から出力された信号光を増幅する増幅部20と、信号光発生部10及び増幅部20を含むレーザ装置全体の作動を制御する制御装置50とを備えて構成される。
信号光発生部10は、信号光を発生する信号光源11を主体として構成される。信号光源11は、レーザ装置LSの用途及び機能に応じて適宜な波長帯域の光源を用いることができる。本構成形態においては、波長1064nmの信号光を出力可能なDFB半導体レーザを用いた構成を例示する。DFB半導体レーザは、出力光のパルス波形を高速で制御することができ、また温度制御することにより所定の波長範囲で狭帯域化された単一波長のパルス光を出力させることができる。信号光源11から出射し信号光発生部10から出力された信号光は増幅部20に入力され、ファイバ光増幅器21における増幅用光ファイバ211のコアに入射される。
増幅部20は、ファイバ光増幅器21を主体として構成される。ファイバ光増幅器21は、コアにレーザ媒質がドープされた増幅用光ファイバ211と、レーザ媒質を励起する励起光源212(212a,212b,212c…)と、各励起光源に対応して設けられ励起光源から出射された励起光を増幅用光ファイバ211に導く複数の導光用光ファイバ213(213a,213b,213c…)と、これらの導光用光ファイバを増幅用光ファイバ211に結合するコンバイナ214などから構成される。
本構成形態においては、増幅用光ファイバ211として、コアにイッテルビウムがドープされたダブルクラッド構造のイッテルビウム・ドープ・ファイバを用い、複数の導光用光ファイバ213a,213b,213c…により導かれた励起光を、コンバイナ214を介して増幅用光ファイバ211の第1クラッドに結合する形態を例示する。励起光源212は、増幅用光ファイバ211のコアにドープされたレーザ媒質(Yb)を励起する励起光を出力する光源であり、例えば、波長975nmの励起光を出力する半導体レーザが用いられる。
増幅部20には、ファイバ光増幅器21から出射された光の一部(例えば1〜3%程度)を反射して導出する部分反射鏡、あるいは増幅用光ファイバ211を出射端側に進む光の一部を分割して導出する溶融延伸タイプのスプリッタ等の導出素子24が設けられるとともに、導出素子24により導出された光を検出する出射光検出器25が設けられている。
制御装置50は、信号光源11や励起光源212(212a,212b,212c…)を含むレーザ装置全体の作動を制御するコントロールユニットである。制御装置50には、詳細図示を省略するが、レーザ装置の制御プログラムや各種パラメータが格納された記憶部、制御プログラムに基づいて演算処理を実行する演算処理部、信号光源11を駆動する信号光源駆動部51や励起光源212を駆動する励起光源駆動部52等に代表されるように各部を駆動するドライバーなどが設けられている。また、レーザ装置のオペレータが操作するキーボードや各種のスイッチ類、制御プログラムの実行状態や各種アラーム等を表示する液晶表示パネルやランプ類などが操作盤に設けられている。
信号光発生部10の信号光源11、ファイバ光増幅器21の増幅用光ファイバ211、及び出射光検出器25等はレーザヘッド1の筐体に収容保持される。また、制御装置50及びファイバ光増幅器21の励起光源212a,212b,212c…等は電源ラック3の筐体に収容される。そして、種々の信号線や制御ケーブル、励起光源212a,212b,212c…から出射された励起光を増幅用光ファイバ211に導く導光用光ファイバ213a,213b,213c…等が、レーザヘッド1と電源ラック3との間を繋ぐケーブルダクト5を通って接続されている。
なお、増幅部20により増幅された信号光(基本波レーザ光)を波長変換する波長変換部30を設け、例えば波長193nmの紫外光を出力するようにレーザ装置LSを構成しても良く、このとき波長変換部30をレーザヘッド1の筐体に設けることができる。
以上のように概要構成されるレーザ装置LSは、ファイバ光増幅器21に異常が発生したときに異常を検出して報知するように構成されている。以下、ファイバ光増幅器の異常検出システムについて、図2を併せて参照しながら詳細に説明する。図2は、異常検出システムの構成例として示すファイバ光増幅器21のブロック図である。
本システムにおいては、励起光源を駆動する励起光源駆動部52が、各励起光源212a,212b,212c…を個々に駆動可能に構成され、制御装置50にファイバ光増幅器21の異常を判断する異常判断部55が設けられて構成される。
図2は、5つの励起光源212a〜212eからなり、各励起光源から出射された励起光が導光用光ファイバ213a〜213eにより電源ラック3からレーザヘッド1に導かれ、コンバイナ214を介して増幅用光ファイバ211に結合される形態を例示する。なお、以降では説明の便宜上、5つの励起光源を識別する際に、第1励起光源212a〜第5励起光源212eと表記し、同様に、対応する導光用光ファイバを第1導光用光ファイバ213a〜第5導光用光ファイバ213eのように表記する。
本構成例において、5つの励起光源212a〜212eは直列に接続されており、これらの励起光源に電力を供給する励起光源駆動部52のパワーサプライ521と電力供給回路522で接続されている。励起光源駆動部52には、直列接続された第1〜第5励起光源212a〜212eと並列に延びる迂回回路523が設けられている。迂回回路523は両端が電力供給回路522に接続されるとともに、各励起光源212a〜212eを跨ぐようにして励起光源の直列回路に接続された支線が設けられている。迂回回路523には、パワーサプライ521から電力供給回路522に出力された電力を迂回回路523側に流す第1〜第5スイッチ素子525a〜525eが第1〜第5励起光源212a〜212eに対応して設けられている。
このような回路構成において、迂回回路523に設けられた第1〜第5スイッチ素子525a〜525eを全てオフ、すなわち全スイッチ素子の接点を開にした場合には、パワーサプライ521から電力供給回路522に出力された電力は、迂回回路523を通ることなく励起光源の直列回路を流れて第1〜第5励起光源212a〜212eに供給され、第1〜第5励起光源212a〜212eが供給電力に応じた強度の励起光を出射する。
レーザ装置LSの通常動作時において、制御装置50は第1〜第5スイッチ素子525a〜525eを全てオフとし、制御プログラムやオペレータの操作指令に応じた強度の励起光が出射されるようにパワーサプライ521の作動を制御する。これにより、増幅用光ファイバ211が励起状態になり、信号光源11からコアに入射した信号光が励起光強度の総和に応じた増幅率で増幅されてファイバ光増幅器21から出射される。
一方、上記回路構成において、第1〜第5スイッチ素子525a〜525eのうち何れかをオン、すなわちスイッチ素子の接点を閉にした場合、電力供給回路522に出力された電力は当該スイッチ素子を通って迂回回路523を流れ、当該スイッチ素子に対応する励起光源が否駆動状態になる。逆説すれば、第1〜第5スイッチ素子525a〜525eのうち何れかを1つだけオフとし他をオンにしたときに、オフにされたスイッチ素子に対応する励起光源のみを駆動状態に設定することができる。これにより任意の励起光源を個別に駆動状態または否駆動状態にセットすることができる。図2においては、第2スイッチ素子525bのみをオフにした状態を例示しており、このとき、第2励起光源212bのみが駆動状態に設定される。
駆動状態に設定された第2励起光源212b、及び第2導光用光ファイバ213bがともに正常な場合、第2励起光源212bはパワーサプライ521から供給される電力に応じた強度の励起光を発生して出力し、第2導光用光ファイバ213bを通って増幅用光ファイバ211に供給される。増幅用光ファイバ211に供給された励起光は、コアにドープされたレーザ媒質を励起する。
この場合において、増幅用光ファイバ211に信号光が入射されているときには、増幅された信号光、残余の励起光及びASE光が増幅用光ファイバ211から出射する。増幅用光ファイバ211に信号光が入射されていないときには、残余の励起光及びASE光が増幅用光ファイバ211から出射する。増幅用光ファイバ211から出射した光は、その一部が出射光検出器25に入射する。増幅された信号光、残余の励起光、ASE光は励起光の強度に応じた大きさのパワーを持っている。従って、増幅用光ファイバ211に信号光を入射する場合、及び信号光を入射しない場合の何れにおいても、上記光の少なくとも何れか、または任意の総和を出射光検出器25で検出することにより、第2励起光源212b、及び第2導光用光ファイバ213bがともに正常であるか否かを判断することができる。なお、増幅用光ファイバ211に信号光が入射されていないときには、発振を避けるために、入射する励起光強度は十分に弱くする。
一方、駆動状態に設定された第2励起光源212b、及び第2導光用光ファイバ213bの少なくとも何れかに異常が発生した場合、出射光検出器25による光の検出状態は上記正常時と異なったものになる。
例えば、第2励起光源212bが断線やショート等により破損し、励起光が出射されなくなったような場合、あるいは、第2導光用光ファイバ213bが折損や溶断等により破損し、第2励起光源212bから出射された励起光を増幅用光ファイバ211に伝送できなくなったような場合には、増幅用光ファイバ211に励起光が供給されずレーザ媒質が励起されない。
そのため、増幅用光ファイバ211に信号光が入射されているときには、増幅されずに透過した信号光が増幅用光ファイバ211から出射する。増幅用光ファイバ211に信号光が入射されていないときには、増幅用光ファイバ211から出射する光はない。従って、増幅用光ファイバ211に信号光を入射する場合、及び信号光を入射しない場合の何れにおいても、増幅用光ファイバ211から出射する光を出射光検出器25で検出することにより、第2励起光源212b及び第2導光用光ファイバ213bの少なくとも何れかに破損等の異常が発生したか否かを判断することができる。
また、例えば、第2励起光源212bが劣化して出射する励起光の強度が低下したような場合、あるいは、第2導光用光ファイバ213bの屈曲部等で漏洩損失が生じたり局所過熱による被覆の劣化等に基づく透過率の低下等が生じたような場合には、増幅用光ファイバ211に供給される励起光の強度が低下する。
そのため、増幅用光ファイバ211に信号光が入射されているときには、信号光が増幅されるものの、その強度は正常時よりも低下する。低下率は劣化や損傷の程度に応じて変化する。増幅用光ファイバ211に信号光が入射されていないときについても同様であり出射光の強度が低下する。従って、増幅用光ファイバ211に信号光を入射する場合、及び信号光を入射しない場合の何れにおいても、出射光検出器25による光の検出状態を観察することにより、第2励起光源212b及び第2導光用光ファイバ213bの少なくとも何れかに劣化や損傷等の異常が発生したか否かを判断することができる。また、出射光検出器25で検出される光の強度に応じて劣化や損傷のレベルを判断することができる。
制御装置50は、例えばレーザ装置LSの起動時に実行する検査プログラムやオペレータの操作による検査指令等に基づいて、ファイバ光増幅器21の異常点検を実行する。具体的には、制御装置50は、光源駆動部52の第1〜第5スイッチ素子525a〜525eを順次1つずつオフにして第1〜第5励起光源212a〜212eを順次1つずつ駆動状態に設定し、パワーサプライ521から所定の励起電力を供給させる。異常判断部55は、各励起光源の駆動時に出射光検出器25によって検出される光の検出状態に基づいて、第1〜第5励起光源及び第1〜第5導光用光ファイバの組の何れかに異常があるか否かを判断する。そして、異常があると判断されたときに、異常があると判断された励起光源及び導光用光ファイバの組(励起チャネル)を特定して警報信号を出力する。
異常判断部55から出力された警報信号は、例えば、電源ラック3の操作盤に設けられた液晶表示パネルに送信され、異常があると判断された励起光源及び導光用光ファイバの組が特定されて異常内容が表示される。説明簡明化のため、異常検出は増幅用光ファイバ211に信号光を入射しない状態で実行するものとし、第2励起光源212bまたは第2導光用ファイバ212b(第2励起チャネル)に異常があった場合と、何れにも異常がなかった場合とについて具体例を説明する。
制御装置50は、上記のように、光源駆動部52の第1〜第5スイッチ素子525a〜525eを順次1つずつオフにして第1〜第5励起光源212a〜212eを順次1つずつ駆動状態に設定し、パワーサプライ521から所定の励起電力を供給させる。このとき、出射光検出器25によって検出される光の検出状態、及び異常判断部55による異常判断は以下のようになる。
(A)第2励起チャネルにおいて破損等の異常が発生した場合。
具体的には、第2励起光源212bが破損して励起光が出射されなくなった場合、あるいは、第2導光用光ファイバ213bが破損して第2励起光源212bから出射された励起光が増幅用光ファイバ211に伝送されなくなったような場合が相当する。この場合には、第2スイッチ素子525bを単独オフにしたときだけ出射光検出器25において光が検出されず、他のスイッチ素子を単独オフにしたときには、パワーサプライ521から出力される励起電力に応じたパワーの光が出射光検出器25において検出される。
異常判断部55は、出射光検出器25により検出された光の強度が所定の閾値以下であるときに、第2励起光源212b及び第2導光用光ファイバ213bの少なくとも何れかに破損等の異常が発生したと判断する。そして、第2励起チャネルを特定するとともに、異常内容が破損である旨の警報信号を出力する。
(B)第2励起チャネルにおいて劣化や損傷等の異常が発生した場合。
具体的には、第2励起光源212bの劣化等により励起光の出射強度が低下した場合、あるいは、第2導光用光ファイバ213bの劣化等により励起光の透過率が低下したような場合が相当する。この場合には、第2スイッチ素子525bを単独オフにしたときだけ出射光検出器25に検出される光の強度が低く、他のスイッチ素子を単独オフにしたときには励起電力に応じた光強度が検出される。
異常判断部55は、出射光検出器25により検出された光強度が所定の閾値を超えているが励起電力に応じた光強度に満たないときに、第2励起光源212b及び第2導光用光ファイバ213bの少なくとも何れかに劣化等の異常が発生したと判断する。そして、第2励起チャネルを特定するとともに、異常内容が劣化または損傷である旨の警報信号を出力する。なお、異常内容の表示は、出射光検出器25によって検出される光強度に応じて複数段階とすることができる。
(C)全励起チャネルに異常がない場合。
この場合には、第2スイッチ素子525bを単独オフにしたときと、他のスイッチ素子を単独オフにしたときに差異はなく、出射光検出器25において励起電力に応じた光強度が検出される。異常判断部55は、第1〜第5励起チャネルの励起光源212a〜212e、及び導光用光ファイバ213a〜212eに異常がないと判断し、警報信号は出力しない。なお、第1〜第5励起チャネルは正常である(異常がない)旨の信号を出力するように構成しても良い。
異常判断部55から出力された警報信号は、操作盤の液晶表示パネルに表示される。従って、このような異常検出システムを備えたレーザ装置LSによれば、オペレータは異常が発生した励起チャネルと異常内容を容易かつ迅速に把握することができる。
以上では、異常がある励起チャネルを特定して報知する異常検出システムについて説明したが、さらに進んで、当該励起チャネルにおける励起光源及び導光用光ファイバの何れに異常が発生したかを特定して異常内容を報知する異常検出システムについて、以下簡潔に説明する。
この異常検出システムは、図3に励起光源近傍の概要ブロック図を示すように、上述した異常検出システムに加えて、励起光源212a,212b,212c…から出射される励起光を検出する励起光検出器26a,26b,26c…を備え、異常判断部55が各励起光源の単独駆動時に出射光検出器25により検出される光の検出状態、及び励起光検出器26a,26b,26c…により検出される光の検出状態に基づいて、励起光源及び導光用光ファイバの組の何れかに異常があるか否かを判断する。各励起光源が励起光出力をモニターするモニター検出器を有するような場合には、励起光検出器に代えてモニター検出器の出力を用いても良い。
例えば、前述した(A)第2励起チャネルにおいて破損等の異常が発生した場合において、(A1)第2励起光源212bが破損して励起光が出射されなくなった場合には、第2スイッチ素子525bを単独オフにしたときに、出射光検出器25及び励起光検出器26bの両方とも光が検出されない。一方、(A2)第2励起光源212bは正常であるが第2導光用光ファイバ213bが破損して第2励起光源212bから出射した励起光が増幅用光ファイバ211に伝送されなくなったような場合には、第2スイッチ素子525bを単独オフにしたときに、励起光検出器26bで励起電力に応じた励起光が検出され、出射光検出器25では光が検出されない。
異常判断部55は、(A1)出射光検出器25及び励起光検出器26bで検出された光の強度がともに所定の閾値以下であるときに、第2励起光源212bに破損等の異常が発生したと判断する。そして、第2励起光源212bを特定し、異常内容が破損である旨の警報信号を出力する。(A2)励起光検出器26bでパワーサプライ521から出力された励起電力に応じた励起光が検出され、出射光検出器25で検出された光の強度が所定の閾値以下であるときは、第2導光用光ファイバ213bに破損等の異常が発生したと判断する。そして、第2導光用光ファイバ213bを特定し、異常内容が破損である旨の警報信号を出力する。
前述した(B)第2励起チャネルにおいて劣化や損傷等の異常が発生した場合についても同様である。例えば、(B1)第2励起光源212bの劣化等により励起光の出射強度が低下した場合には、第2スイッチ素子525bを単独オフにしたときに、励起光検出器26bにおいて励起電力に応じた正常時の光強度よりも低強度の励起光が検出され、出射光検出器25においても同様に正常時よりも低強度の光が検出される。一方、(B2)第2励起光源212bは正常であるが、第2導光用光ファイバ213bの劣化等により励起光の透過率が低下したような場合には、第2スイッチ素子525bを単独オフにしたときに励起光検出器26bでは励起電力に応じた正常時の光強度が検出されるが、出射光検出器25では正常時よりも低強度の光が検出される。
異常判断部55は、(B1)出射光検出器25により検出された光強度、及び励起光検出器26bにより検出された光強度が、ともに所定の閾値を超えているが同程度の割合で励起電力に応じた光強度に満たないときに、第2励起光源212bに劣化等の異常が発生したと判断する。そして、第2励起光源212bを特定し、異常内容が劣化または損傷である旨の警報信号を出力する。(B2)励起光検出器26bにより検出された光強度は励起電力に応じた正常時の光強度であるが、出射光検出器25により検出された光強度は正常時よりも低強度であるときは、第2導光用光ファイバ213bに劣化等の異常が発生したと判断する。そして、第2導光用光ファイバ213bを特定し、異常内容が劣化または損傷である旨の警報信号を出力する。
なお、出射光検出器25により検出された光強度、及び励起光検出器26bにより検出された光強度が、ともに正常時より低下し、且つ出射光検出器25により検出された光強度の方が低下率が大きいような場合には、第2励起光源212b及び第2導光用光ファイバ213bの両者に劣化等の異常が発生したと判断する。そして、第2励起光源212b及び第2導光用光ファイバ213bの両方を特定し、異常内容が劣化または損傷である旨の警報信号を出力する。異常内容の表示は、出射光検出器25及び励起光検出器26bによって検出される光強度に応じて複数段階とすることができる。
(C)全励起チャネルに異常がない場合には、第2スイッチ素子525bを単独オフにしたときと、他のスイッチ素子を単独オフにしたときに差異はなく、出射光検出器25及び励起光検出器26bの両者において励起電力に応じた光強度が検出される。異常判断部55は、励起光源212a,212b,212c…、及び導光用光ファイバ213a,213b,213c…に異常がないと判断し、警報信号は出力しない。このとき、励起光源及び導光用光ファイバは正常である(異常がない)旨の信号を出力するように構成しても良い。
異常判断部55から出力された警報信号は、操作盤の液晶表示パネルに表示される。従って、このような異常検出システムを備えたレーザ装置LSによれば、前述した異常検出システムの有する効果に加えて、オペレータは、どの励起光源または導光用光ファイバで異常が発生したのかを直ちに特定して把握することができる、
なお、図2に例示した実施形態では、励起光源212a〜212eが直列接続され、共通のパワーサプライ521から励起電力が供給される形態を例示したが、本発明の光源駆動部は複数の励起光源を個々に駆動可能であればよく、例えば、各励起光源212a〜212eに個別のパワーサプライから励起電力が供給されるように構成しても良い。
また、ファイバ光増幅器21として、波長1.1μm帯の光を増幅するイッテルビウム・ドープ・ファイバ光増幅器(YDFA)を例示したが、他の波長帯域の光増幅器、例えば、波長1.5μm帯の光を増幅するエルビウム・ドープ・ファイバ光増幅器(EDFA)や、波長2μm帯の光を増幅するツリウム・ドープ・ファイバ光増幅器(TDFA)等についても同様に適用し同様の効果を得ることができる。さらに、ファイバ光増幅器21の入出射端にFBG(Fiber Bragg Grating)や外部ミラー等により共振器を組んで構成したファイバレーザにおいても、当然ながら同様の効果を得ることができる。
LS レーザ装置
1 レーザヘッド
3 電源ラック
5 ケーブルダクト
10 信号光発生部
11 信号光源
20 増幅部
21 ファイバ光増幅器
24 導出素子
25 出射光検出器
26a,26b,26c… 励起光検出器
50 制御装置
51 信号光源駆動部
52 励起光源駆動部
55 異常判断部
211 増幅用光ファイバ
212(212a,212b,212c…) 励起光源
213(213a,213b,213c…) 導光用光ファイバ
214 コンバイナ
521 パワーサプライ
522 電力供給回路
523 迂回回路
525a〜525e 第1〜第5スイッチ素子

Claims (5)

  1. コアにレーザ媒質がドープされた増幅用光ファイバと、各々導光用光ファイバを介して前記増幅用光ファイバに結合され前記レーザ媒質を励起する複数の励起光源と、前記増幅用光ファイバから出射する光を検出する出射光検出器と、前記複数の励起光源の作動を制御する制御装置とを備えたファイバ光増幅器であって、
    前記制御装置は、前記複数の励起光源を個々に駆動可能な光源駆動部と、前記ファイバ光増幅器の異常を判断する異常判断部とを備え、
    前記光源駆動部により前記複数の励起光源を個々に駆動したときの前記出射光検出器による光の検出状態に基づいて、前記異常判断部が異常のある励起光源及び導光用光ファイバの組を特定して警報信号を出力するように構成したことを特徴とするファイバ光増幅器。
  2. 前記複数の励起光源は第1の筐体に収容保持され、前記増幅用光ファイバは前記第1の筐体と離間する第2の筐体に収容保持され、複数の前記導光用光ファイバが前記第1の筐体と前記第2の筐体とを結んで配設されることを特徴とする請求項1に記載のファイバ光増幅器。
  3. 前記出射光検出器は、前記増幅用光ファイバから出射する励起光を検出することを特徴とする請求項1または2に記載のファイバ光増幅器。
  4. 前記出射光検出器は、前記ファイバ光増幅器により増幅されて前記増幅用光ファイバから出射する増幅光を検出することを特徴とする請求項1または2に記載のファイバ光増幅器。
  5. 前記複数の励起光源から出射される励起光を各々検出する励起光検出器を備え、前記異常判断部が前記出射光検出器及び前記励起光検出器の検出信号に基づいて、異常のある励起光源及び導光用光ファイバを特定して警報信号を出力するように構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のファイバ光増幅器。
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WO2021246531A1 (ja) * 2020-06-05 2021-12-09 国立大学法人埼玉大学 2つの異なる波長を選択的に用いるモード同期方法、および、当該方法を用いたレーザー装置

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