JP2012151071A - Memsスイッチおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
カンチレバーを利用したマイクロスイッチに新たな構造を採用しようと試みたところ、新たな問題が生じた。
【解決手段】
MEMSスイッチは、支持Si基板上に活性Si層がボンディング酸化膜を介して結合されたSOI基板と、活性Si層を貫通するスリットによって活性Si層内に画定されたカンチレバー領域と、カンチレバー領域下方のボンディング酸化膜を除去することにより、カンチレバー領域と支持Si基板との間に形成されたキャビティと、カンチレバー領域を取り囲む固定部と、カンチレバー領域から固定部に延在する可動コンタクト電極と、キャビティに隣接し、結合領域を除いて活性Si層を貫通するスリットによって取り囲まれ、結合領域を介して、固定部の隣接する領域の活性Si層に連続する活性Si層の第1領域と、活性Si層の第1領域に支持され、可動コンタクト電極上方にオーバーハングする部分を有する固定コンタクト電極と、を有する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、MEMS(micro electromechanical system)スイッチおよびその製造方法に関する。mmオーダより短い寸法の構成部分を有する電気機械的部材をMEMSと呼ぶ。
シリコン加工技術は、集積回路の進歩と共に高度に発達し、MEMS作製に適している。支持Si基板上に、酸化シリコン膜を接着膜(ボンディング酸化膜BOX膜)として、活性Si層を貼り付けたSOI基板は、活性Si層を薄くでき、誘電体分離の高性能Si素子を形成できるのみでなく、酸化シリコン膜は希弗酸等で選択的に除去でき、可動部を有するMEMS作製に利用できる。SOI基板は、一般的には、1対のSi基板の少なくとも一方を熱酸化し、酸化シリコン膜を介して1対のSi基板を熱圧着することで作製される。
携帯電話等の高周波(RF)部品に対する小型化、高性能化の要求に応えるため、MEMS技術を用いたRF信号切り替えスイッチの研究、開発が盛んに行われている。MEMSスイッチは機械的なスイッチであって、寄生容量を小さくでき、半導体素子を用いたスイッチに比べ、損失が少なく、絶縁性が高く、信号に対する歪み特性がよい。
SOI基板の活性シリコン層をカンチレバー形状にパターニングし、カンチレバー下方のBOX膜をエッチング除去して、可動カンチレバーを形成することができる。カンチレバー上に可動電極、その上方に延在する固定電極を形成し、カンチレバーを上方に変形可能とすればスイッチを形成することができる。カンチレバーを上方に変形する手段としては、圧電部材を用いる方法、静電駆動電極を用いる方法等が知られている。
特開2006−261515号は、カンチレバーの先端に可動コンタクト電極を形成し、両側の固定部から可動コンタクト電極上方に延在する1対の固定コンタクト電極を形成してスイッチを形成すると共に、カンチレバーの根元部から中間位置までの領域に、1対の駆動電極に挟まれた圧電材料層を含む圧電駆動部を形成し、圧電駆動部の周囲のカンチレバー(活性Si層)に溝部を形成することを提案する。
固定コンタクト電極は、下部に空隙を有する構造であり、下方の可動コンタクト電極と対向する。同様の構造で対向電極間に電圧を印加すると静電引力により駆動力を得ることができる。
対向する電極により静電駆動構造を形成し、静電駆動によりカンチレバーを駆動する構造が知られている。例えば、カンチレバーの上に形成した可動接点とそれを跨ぐように形成したブリッジ状の固定電極でRF−MEMSスイッチを形成できる。
特開2007−196303号は、カンチレバー先端にスイッチ用可動電極、カンチレバーの中間部に可動静電駆動電極を設け、スイッチ用可動電極上方に1対の固定スイッチ電極、可動静電駆動電極上方にブリッジ状固定静電駆動電極を形成し、対向する静電駆動電極に適当な駆動電圧を与えると、可動静電駆動電極とブリッジ状固定静電駆動電極との間に発生する静電引力により、カンチレバーが上方に引き寄せられ、1対の固定スイッチ電極間をスイッチ用可動電極が閉じ、駆動電圧を切ると、弾性によりカンチレバーが元の状態に戻り、接点が離れた状態に戻る、マイクロスイッチを開示している。以下、公報の図面を復元して説明する。
図12AはSOI基板の表面に下部電極を形成した状態を示す平面図、図12Bは下部電極上方にオーバーハングする上部電極構造を形成した状態を示す平面図であり、図12Cは図12BのZC−ZC線に沿う断面図である。図示の都合上、図12Cは左右が反転している。
図12Cに示すように、SOI基板は、支持シリコン基板SS上にボンディング酸化(酸化シリコン)膜BOXを介して活性シリコン層ALを結合した構造を有する。活性シリコン層ALは、1000Ω・cm以上の高い抵抗率を有する。活性シリコン層ALの厚さは例えば5μm〜20μm、ボンディング酸化膜BOXの厚さは例えば2μm〜4μmである。支持シリコン基板SSの厚さは400μm〜600μmで供給される。支持シリコン基板SSは物理的支持を与えるための部材であり、必要に応じて、支持シリコン基板SSを薄く加工する。
図12Aに示すように、活性シリコン層AL上に可動コンタクト電極MCE、可動駆動電極MDEを含む下部電極が形成される。活性シリコン層ALを貫通するスリットSによって片持ち梁(カンチレバー)CLの可動部が画定される。この状態では、可動部下部のボンディング酸化膜BOXは、未だ除去されていない。
なお、スリットSの幅は例えば1.5μm〜2.5μm、カンチレバーCLの長さは例えば700μm〜1000μmである。カンチレバーCLの先端部および中間部が幅広にパターニングされ、それぞれの上に可動コンタクト電極MCE、可動駆動電極MDEが形成されている。カンチレバー先端の幅は、100μm〜200μmである。可動駆動電極MDEは、図中下方に引き出されて接続領域を画定している。これらの可動電極MCE,MDEは、例えば厚さ50nmのCr層と厚さ500nmのAu層の積層で形成する。電極のパターニングはレジストパターンを用いたリフトオフまたはエッチング(ミリング)で行える。
上部電極構造は、可動部外側の固定部に支持され、可動部の下部電極上方に延在する形状を有する固定電極である。スリットS形成後、可動電極を覆って活性シリコン層AL上に犠牲膜を形成し、犠牲膜をパターニングして、メッキ底面構造を形成する。メッキ底面構造の上にメッキ下地膜を形成し、その上にレジストパターンを形成し、メッキ層を形成する領域を画定した後、露出しているメッキ下地膜上に電解メッキを行う。メッキ底面構造、レジストパターンによって画定された固定電極が形成される。なお、犠牲膜は例えば酸化シリコン膜で形成できる。メッキ下地膜は例えば厚さ50nmのCr膜、と厚さ500nmのAu層の積層で形成する。メッキ層は例えば金を電解メッキする。
メッキ終了後、レジストパターンを除去し、露出したメッキ下地膜を除去し、犠牲膜を除去する。犠牲膜除去により露出するメッキ下地Cr膜をさらに除去する。カンチレバー下のボンディング酸化膜BOXをエッチング除去する。
図12Bに示すように、可動コンタクト電極MCE上方に張出す1対の固定コンタクト電極FCE,可動駆動電極MDE上方にブリッジ型の固定駆動電極FDEが形成される。1対の固定コンタクト電極FCEは高周波RF信号線路に接続され、高周波信号をON/OFFする高周波スイッチを構成する。
図12Cは、図12BにおけるZC−ZC線に沿う断面を示し、可動電極と固定電極の離隔対向関係を示している。固定駆動電極FDEを例えば接地し、可動駆動電極MDEに所定電位を与えると、静電引力が生じ、カンチレバーCLが上方に変位する。カンチレバーCLと共に、可動コンタクト電極MCEも上方に変位し、1対の固定コンタクト電極FCE間を接続する。
なお、可動部が支持部に張り付いてしまうスティッキング現象も知られている。特開2007−196303号は、片持ち梁構造のスティッキング現象を回避するため、当初はスリットを分断して片持ち梁の複数個所を固定部に接続する支持梁を残した形状とし、BOX膜除去工程中のカンチレバーCLを支持し、その後、SFガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)で支持梁を除去することを提案する。支持梁は、0.3μm〜50μmの幅を有する。
上述の構造においては、高周波可動電極FCEと所定電位を与えられる駆動電極MDE、接地電極FDEとが、活性シリコン層AL上に配置されている。活性シリコン層ALが高抵抗率であっても、高周波電極FCEと駆動電極FDE,MDE間に多少なりともクロストークないしリークが生じる。
特開2006−261515号公報 特開2007−196303号公報
カンチレバーを利用したマイクロスイッチに新たな構造を採用しようと試みたところ、新たな問題が生じた。
1実施例によれば、MEMSスイッチは、
支持Si基板上に活性Si層がボンディング酸化膜を介して結合されたSOI基板と、
前記活性Si層を貫通するスリットによって前記活性Si層内に画定されたカンチレバー領域と、
前記カンチレバー領域下方のボンディング酸化膜を除去することにより、前記カンチレバー領域と前記支持Si基板との間に形成されたキャビティと、
前記カンチレバー領域を取り囲む固定部と、
前記カンチレバー領域から前記固定部に延在する可動コンタクト電極と、
前記キャビティに隣接し、結合領域を除いて前記活性Si層を貫通するスリットによって取り囲まれ、前記結合領域を介して、前記固定部の隣接する領域の活性Si層に連続する活性Si層の第1領域と、
前記活性Si層の第1領域に支持され、前記可動コンタクト電極上方にオーバーハングする部分を有する固定コンタクト電極と、
を有する。
活性Si層を局所的に連続させることで、高周波信号的には電気的にほぼ絶縁状態を維持しつつ、剥離の問題を緩和することができる。
図1Aは、新たな構成のマイクロスイッチを概略的に示す平面図、図1Bはボンディング酸化膜除去工程を示す断面図である。 図2Aはチップ内の平面配置を示す平面図、図2B,2Cは製造工程を示す断面図である。 図3Aは下部電極のパターンを示す平面図、図3B,3Cはスリットエッチング工程、犠牲膜形成工程を概略的に示す断面図である。 図4A、4Bはメッキ工程を示す平面図、断面図である。 図5A,5B,5Cはメッキ工程終了後の平面図及び断面図である。 図6A,6Bは、剥離が生じた状態を概略的に示す断面図、剥離防止の1対策を示す断面図である。 図7A,7Bは、第1の実施例によるMEMSスイッチの平面図、断面図である。 図8A,8Bは、MEMSスイッチの等価回路図、シミュレーションによる特性変化を示すグラフである。 図9A,9Bは、第1の実施例の変形例をしめす平面図である。 図10A,10Bは、第1の実施例の変形例を示す平面図である。 図11A,11Bは、第2の実施例によるMEMSスイッチを示す拡大平面図、全体平面図である。 図12A、12B,12Cは、公知技術のSOI基板の表面に電極を形成した状態を示す平面図、SOI基板表面に立体的電極構造を形成した状態を示す平面図、図12BのZC−ZC線に沿う断面図である。 図13は、変形例を示す平面図である。
図1Aは、本発明者らが検討した、新たな構成のマイクロスイッチを概略的に示す平面図である。カンチレバーCLは、基本的に横長であり、横方向両端の2本の可撓性ビームFBで支持される。動作の安定性を増加できることが期待される。
カンチレバーCL上に、駆動電極とスイッチ電極が横方向に並び、基本的に同一量変位する。変位量の増幅作用は得られないが、動作の安定性は増加することが期待される。マイクロスイッチは、単一の可動接点MCEと単一の固定接点FCEとが接触、離隔する構造である。接点数の減少により、故障発生率の減少が期待される。
図1Aに示すマイクロスイッチにおいては、斜線部のボンディング酸化膜BOXを除去する為に、図1Bに示すように、カンチレバー領域の活性半導体(Si)層に、貫通孔THを分布形成し、ボンディング酸化膜を予めエッチング除去しておく。貫通孔THを分布形成することにより、カンチレバー下のBOX膜を除去するためのサイドエッチング量が減少し、カンチレバー領域以外でのボンディング酸化膜BOXのサイドエッチング量を抑制できると期待される。活性Si層の利用可能領域の増大が期待される。
各メッキ電極を支持する領域(メッキ電極領域と呼ぶ)の周囲に活性半導体(Si)層を貫通するスリットSを形成している。各電極間の電気的分離が向上し、RF信号のリークが減少することが期待される。
まず、上記着想に基づき、本発明者らが行なった予備的実験に沿って説明する。図2Aに示すように、SOIチップ内の平面配置を設定する。図1Aに示すような機能素子を実現する為、カンチレバー領域CL及び他の電極領域を画定するスリットSの位置を決める。SOI基板は、例えば抵抗率100Ωcm、厚さ15μmの(100)Si層が、厚さ4μmの熱酸化膜を介して、厚さ300μm〜500μmのSi支持基板上に結合されたものである。SOIチップの寸法は、例えば500〜800μm×600〜900μm程度、カンチレバーの矩形領域の寸法は、例えば120μm×450μm程度、矩形短辺を延長した可撓ビームの寸法は40μm×120μm程度である。
図2Bに示すように、カンチレバー領域CLのボンディング酸化膜BOXを除去する為、カンチレバー領域CL内に分布した開口を有するレジストパターンPR1を形成し、開口内の活性Si層ALをエッチングして貫通孔THを形成する。各開口は例えば約2μm×約6μmの寸法を有する。エッチングは例えばSFをエッチングガス、Cを堆積ガスとするdeep RIE(深堀り反応性イオンエッチング)(ボッシュプロセス)によって行う。
露出したボンディング酸化膜BOXを例えばバッファード弗酸でエッチングする。開口間の距離により、必要なサイドエッチング量が求まる。カンチレバー領域CLのボンディング酸化膜BOXが除去され、カンチレバー領域CLの活性半導体(Si)層ALと支持基板SSとの間に空隙(キャビティ)CVが形成される。キャビティCVに隣接する固定部においても、例えばスリット位置から幅20μm程度のボンディング酸化膜BOXが除去される。
その後、レジストパターンを除去し、図2Cに示すように、下部電極層LEを堆積し、下部電極層LE上にレジストパターンPR2を形成し、露出部の下部電極層LEをエッチングしてパタ−ニングを行なう。下部電極LEは、例えば厚さ200nmのTi層と厚さ500nmのAu層とをスパッタリングで積層して形成する。開口内への下部電極層の形成はできなくても、各開口の面積は狭く、開口の周囲でパターニングした電極層は連続し、問題は生じない。その後レジストパターンPR2は除去する。以下、下部電極層LE中の開口は図示を省略する。
図3Aは、下部電極層をパターニングした状態の上面図である。断面図の位置を一点破線で示す。カンチレバーCL領域の上部にスイッチ用の可動コンタクト電極MCE,中間部から下部に可動駆動電極MDEが形成される。両電極ともカンチレバー領域CLの可撓性ビームFBを通り、外部の固定部に延在する。可動駆動電極MDEと対向する固定駆動電極FDE領域にも下部電極を形成する。スリットSの位置を破線で示す。
図3Bに示すように、スリットS形成領域に開口を有するレジストパターンPR3を形成し、開口内に露出した活性Si層ALをエッチングして活性Si層ALを貫通するスリットSを形成する。スリット幅は、例えば約2μmである。エッチングは例えばSFをエッチングガス、Cを堆積ガスとするdeep RIEによって行う。カンチレバーCLの活性Si層AL下のボンディング酸化膜BOXは既に除去されている。カンチレバーCLが支持ビームSBの可撓性により、上下変位可能になる。その後、レジストパターンPR3を除去する。
固定電極は、固定部に支持され、スリットS上方を横断し、下部電極上方にオーバーハングする部分を有する。従って、固定電極形成前に下部電極、スリットを形成しておく必要がある。
図3Cに示すように、活性Si層AL上に犠牲膜SFを化学気相堆積(CVD)で堆積する。スリットSにおいても側壁に堆積した膜が次第に張り出し、やがてスリットSは塞がれる。例えば、テトラエトキシシラン(TEOS)をSiソースガスとし、酸化シリコン膜をプラズマCVDで厚さ約4μm堆積する。その後、3枚のレジストマスクを用いて深さ3μmのエッチング、深さ0.5μmのエッチング、深さ0.5μmのエッチングを行なう。
3回のエッチングで計4μmのエッチングを受けた領域は、活性Si層ALが露出する。3μmと0.5μのエッチングで、深さ約3.5μmの孔が可動コンタクト電極MCE上方の犠牲膜SF中に形成され、固定コンタクト電極FCEの接点を画定する。3μmのエッチングで深さ約3.0μmの凹部が可動駆動電極MDE上方の犠牲膜SF中に形成され、固定駆動電極MDEのブリッジ部分を画定する。可動コンタクト電極が固定コンタクト電極FCEの接点に接しても、駆動電極対の間には約0.5μmのギャップが残る配置となる。メッキにより、可動電極上方に延在する部分を有する固定電極を形成する。
図4A,4Bに示すように、まず、犠牲膜SFを覆って、活性Si層AL全面上にシード層SDを形成する。例えば、厚さ50nmのMo層と厚さ500nmのAu層をスパッタリングで積層してシード層SDとする。シード層SD上に、メッキしない領域を覆うレジストパターンPR5を形成する。レジストパターンPR5の領域を図4A中斜線部で示す。電解メッキによりシード層SD上にAuメッキ層PLを、例えば厚さ15μm、形成する。その後、レジストパターンPR5を除去し、露出したシード層SDはArイオンを用いたミリングで除去し、露出した犠牲膜SFはエッチングで除去する。犠牲膜SF除去により露出したメッキ層PL下面のMo層はエッチングで除去する。
図5A、5B、5Cは得られる構造を示す。図5Aが平面図、図5BがB−B線に沿う断面図、図5CがB−C線に沿う断面図である。固定コンタクト電極FCEの下方に可動コンタクト電極MCEが配置され、ブリッジ状固定駆動電極FDE下方に可動駆動電極MDEが配置される。駆動電極MDE,FDE間に静電引力が生じると、1対の可撓性ビームFBで支持されたカンチレバーCL先端が上方に変位し、可動電極MDE,MCEを同一高さ分上方に変位させる。可動コンタクト電極MCEが固定コンタクト電極FCEに当接すると、スイッチがオンになる。この時、可動駆動電極MDEは未だ固定駆動電極から離れた位置にある。
高周波の通過する電極が形成されたメッキ電極領域は、(カンチレバー領域CLを除いて)周囲をスリットSで囲まれ、周囲から電気的に分離されている。従って、高周波信号のリークは抑制される。
ところで、試作したマイクロスイッチにおいて、スイッチがオンするのに必要な電圧が、異常に高くなるものが生じた。例えば、通常のマイクロスイッチが40Vの電位差でオンするのに、50V印加しないとオンしないマイクロスイッチが生じた。
図6Aに示すように、このような異常の生じたマイクロスイッチを検査したところ、破線で示すように、固定コンタクト電極FCEを支持するメッキ電極領域の活性Si層ALが下地Si基板SSから剥離している場合があることが見出された。
剥離は、活性Si層ALとボンディング酸化膜BOXとの界面、ボンディング酸化膜BOX内の結合面、ボンディング酸化膜BOXとSi基板SSとの界面のいずれかで生じているようであり、SOI基板製作時の結合(接合)面が剥離するものと考えられる。
活性Si層ALが剥離し、上方に変位すると、その上に形成した固定コンタクト電極FCEも上方に変位する。可動コンタクト電極MCEが所定量上方に変位しても、固定コンタクト電極が上方に変位しているので接点が閉じないことになる。接点を閉じるには過剰の電位が必要となる。何故、固定コンタクト電極領域において、ボンディング酸化膜に剥離が生じ、活性Si層が上方に変位するのか考察した。
マイクロスイッチは、パッケージングのための工程やプリント基板に搭載するためのリフロー工程等で、200℃〜300℃の熱に曝される。金属は半導体より大きな熱膨張係数を有する。熱処理は、昇温工程、降温工程を伴う。昇温、降温に伴い、金属層に応力が生じるであろう。厚いメッキ電極においては、生じる応力も大きくなるであろう。
昇温時に金属層が膨張しようとすると、活性Si層を上に凸の形に変形しようとする応力が生じるであろう。活性Si層は、ボンディング酸化膜を介して支持Si基板に押し付けられることになる。剥離の原因とはなりにくいであろう。降温時には、金属層が収縮しようとし、活性Si層を下に凸の形に変形しようとする応力が生じるであろう。メッキ電極端部において、活性Si層は上方に引っ張り上げられることになろう。アンダーカット領域に隣接する残存ボンディング酸化膜BOX端部に応力が集中するであろう。この応力が大きければ、ボンディング酸化膜BOXにおいて剥離が生じることが考えられる。
メッキ構造体の下面とBOX層が除去されたアンダーカット領域がオーバーラップして(重なりを有して)いたり、近接していると、残存ボンディング酸化膜BOX端部に応力が集中し、剥離を生じる確率が高くなると考えられる。
メッキ電極領域が矩形である場合、圧縮応力は、長辺に沿う方向で短辺に沿う方向より強くなると考えられる。強い応力が弱い応力に打ち勝って、メッキ電極は長辺に沿って上方にまくれ上がるように変形しようとすることが考えられる。短辺下方のボンディング酸化膜がサイドエッチでアンダーカットされており、アンダーカット領域に重なりを有して、または近接してメッキ電極が形成される場合、応力の集中がより強く生じると考えられる。
固定駆動電極FDEも、活性Si層と結合するメッキ電極領域端部がスリットS近傍にあり、活性Si層下のボンディング酸化膜端部と近接配置されている。しかし、固定駆動電極FDE近傍では剥離が生じにくいようである。固定駆動電極のメッキ電極領域はスリットSに沿う方向に長い矩形であり、メッキ電極領域の長辺がボンディング酸化膜端部近傍にある。上記のように考えると、この現象も説明できる。レイアウト上、メッキ電極領域が矩形近似可能で、その短辺がアンダーカット領域近傍にある場合にも、剥離を抑制できる構造を考える。
図6Bに示すように、メッキ電極領域を活性Si層AL端から離して、ボンディング酸化膜BOXの十分内部に形成すれば、メッキ電極領域外部のボンディング酸化膜が活性Si層ALを支持基板SSに結合し、応力の集中を緩和できるであろう。但しメッキ電極領域を活性Si層AL端から離す分、無効面積を増加し、マイクロスイッチの小型化の要求に反する。
そこで本発明者らは、メッキ電極を形成する活性Si層をスリットによって完全に取り囲まず、スリットを形成しない領域を残し、活性Si層と周囲の活性Si層とが連続する結合領域を残すことを思いついた。メッキ電極領域が周囲の固定部の活性Si層と結合領域で結合すれば、強度が増し、剥離を抑制できるであろう。
図7A,7Bは、第1の実施例によるマイクロスイッチの上面図及び断面図である。図5A,5Bと比較すると、固定コンタクト電極FCEのメッキ電極領域右上部でスリットSが分離され、結合領域TBがメッキ電極領域と固定部の活性Sl層ALを結合している。即ち、メッキ電極領域の活性Si層は分離されず、結合領域TBを介して、外部の活性Si層に連続している。メッキ電極が圧縮応力を印加しても、固定部の活性Si層に連続するメッキ電極領域の活性Si層は上方への変位、剥離の発声に対する抵抗力が高くなる。
剥離が生じるのは、ボンディング酸化膜が除去されたキャビティ領域に隣接するメッキ電極領域のキャビティ領域側の辺であり、特に長方形のメッキ電極領域の短辺である。剥離を防止するためには、キャビティに隣接する辺近傍に結合領域を形成することが好ましい。例えば、長方形近似したとき、キャビティ側端部から直行する辺の長さの1/4以下の位置に結合領域を形成することが好ましい。長方形の短辺がキャビティに隣接する場合は、キャビティに隣接する辺から長辺の長さの1/4以内の領域に結合領域を設けるのが好ましいことになる。
本実施例の場合、結合領域TBは高周波信号のメッキ電極領域と周囲の接地電位のメッキ電極領域とを接続することになり、直流成分における両メッキ電極領域間の完全な絶縁状態は破れる。但し、実際には、目的とする高周波帯域、例えば携帯電話用途の場合10GHz程度までで、必要な特性が満たされればよい。
図8Aは、メカニカルスイッチの等価回路図である。実際に試作したスイッチの端子間容量に基づくモデルである。ポート1からポート2までの高周波線路に、メカニカルスイッチMSが接続されている。ポート1に接続された線路は、約0.1Ωの抵抗と約0.217nHのインダクタンスを有し、結合領域TBの存在により、接地との間に0.114pFの容量と、R_sub1の結合抵抗との並列接続が形成される。メカニカルスイッチは、0と∞との抵抗値を切り替えるコンタクト抵抗R_contと容量C_contとの並列接続で近似できる。メカニカルスイッチとポート2との間の線路は、約0.203nHのインダクタンスと約0.1Ωの抵抗との直列接続で近似され、接地との間には約0.11pFの容量と約50kΩの抵抗との並列接続が形成されると近似できる。ポート2側は、完全にスリットで囲まれており、抵抗が高めになっている。50kΩは、本デバイスが対象とする高周波領域にとっては完全絶縁に近い状態であるといってよい。
図8Bは、結合抵抗R_sub1をパラメータとして高周波信号の減衰をシミュレーションした結果を示すグラフである。横軸が周波数を単位MHzで示し、縦軸が現推量を単位dBで示す。結合領域の抵抗R_sub1をパラメータとして50kΩ、10kΩ、5kΩ、3kΩ、1kΩ、500Ω、300Ωと変化させた。上述のように、50kΩは完全絶縁と見なせる値である。R_sub1が3kΩ以上であれば、ほぼ均一な特性が得られる。抵抗∞と見なせるR_sub1=50kΩと較べて、差は0.1dB以内である。従って、結合領域の抵抗は、3kΩ以上を満たすようにすればよい。
スリット幅が2μmの場合、±50%のバラツキを考慮して、スリット幅を3μmとする。活性Si層が抵抗率100Ωcm、厚さ30μmの場合、長さ(スリットの幅)3μmとして、幅15μmの結合領域を2つ形成することができる。結合領域の幅をスリット幅の約1.5倍以上、より具体的には約5μm以上)とすれば、十分な強度が期待できるであろう。この場合、6箇所の結合領域を形成してもよいことになる。従って、結合領域の数は1つに限らない。
図9Aは、固定コンタクト電極FCEのメッキ電極領域のキャビティに対向する辺とその対向辺に2つの結合領域TB1,TB2を設けた場合を示す。長方形の対向する短辺に1対の結合領域を形成することにより、メッキ電極から印加される応力に対する強度が向上するであろう。
図9Bは、高周波信号線路の固定コンタクト電極FCE,可動コンタクト電極MCEの各メッキ電極領域に左右2つづつの結合領域TB1,TB2およびTB3,TB4を形成した場合を示す。可動コンタクト電極の根元の活性Si領域もキャビティに隣接し、その上にメッキ電極を形成する。剥離を生じる可能性がある。メッキ電極領域の活性Si層が対向する2辺で固定部の活性Si層に連続するので、応力に対する耐性がさらに向上するであろう。
図10Aは、図9Aの結合領域に加え、さらに固定駆動電極のメッキ電極領域との間にも結合領域TB5を設けた場合を示す。この場合、結合領域は、高周波線路のメッキ電極領域と接地電極のメッキ電極領域及び固定駆動電極のメッキ電極領域とを接続することになる。応力に対する強度はさらに高めることができるであろうが、例えば40Vの駆動電圧印加時のリーク電流が増加することになる。この場合も、並列抵抗の総計は3kΩ以上を満たすようにし、好ましくはより高めに、例えば5kΩ以上に、する。
図10Bは、図10Aの配置にさらに固定駆動電極のメッキ電極領域と接地電極のメッキ電極領域との間にも結合領域TB6,TB7を設けた場合を示す。固定駆動電極と接地電極との間のリークは、高周波信号の劣化には直結しない。この場合も、並列抵抗の総計は3kΩ以上を満たすようにし、好ましくはより高めに、例えば5kΩ以上に、する。
上記実施例においては、スリット形成によりカンチレバーCLの変位自由度が生じてから、犠牲膜堆積、犠牲膜加工、メッキ、犠牲膜除去、洗浄等の工程が存在する。カンチレバーに変位自由度が生じているので、犠牲膜の成膜中に可動部が沿った状態で保持されてしまう、洗浄中の衝撃で可動部に破損を生じやすい等の問題が発生しうる。
図11A,11Bは、第2の実施例によるMEMSスイッチを示す平面図である。図11Aは、犠牲膜除去、洗浄を終えた状態を示す上面図である。第1の実施例と比較すると、固定コンタクト電極FCEのメッキ電極領域と接地のメッキ電極領域との間に形成された結合領域TB1に加え、可動コンタクト電極MCEの形成されたカンチレバー領域CLと固定部の接地領域との間にサポートビームSBが形成されている。サポートビームSBはカンチレバーCLの可動部と対向する固定部の間を結合する。カンチレバーCLの自由度を拘束することにより、上記の問題は回避できる。
サポートビームSBは、例えば幅が2μmと細くしておき、RIE時にはプロセスガス圧を高めにするなどの調整により等方的なエッチング性を高めにすることで、活性Si層を十分残しながら、サポートビームSBを除去することができる。結合領域TBの幅は、例えば幅5μmとサポートビームの幅より太くし、SFによるRIEの時間を制御することにより、サポートビームSBは除去されて、可動部を変位可能にしつつ、結合領域TBは、例えば幅2μmが、残るようにする。
例えば、サポートビームSBの幅は結合領域の半分以下であり、典型的には約2μmとし、結合領域TBの幅は約5μm以上とする。図11Aでは、1箇所のサポートビームSBのみを示した。
図11Bは、サポートビームSBを設けたスリットS形成後のSOIチップ全体の配置例を示す平面図である。斜線部は既にボンディング酸化膜BOXが除去されたキャビティ領域を示す。カンチレバーCLの上下対向辺に2箇所づつサポートビームSB1,SB2およびSB3,SB4が形成され、左辺に2箇所サポートビームSB5,SB6が形成されている。サポートビームは後にRIE等で除去するので、除去工程を考慮し、上方が立体電極で覆われず、広く開放された位置に形成することが好ましい。サポートビームの数は、必要に応じて、増減できる。
以上、実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、カンチレバーの形状は長方形の短辺に沿って2本の可撓性ビームFBが形成されたものに限らない。キャビティに隣接する電極領域を囲むように、活性Si層を貫通するスリットを形成する構造を有するものであれば、結合領域は有効であろう。
図13は、変形例の1例を示す。スリットSが1本の可撓性ビームFBに支持された横長矩形のカンチレバーCLを画定し、斜線部にキャビティが形成される。カンチレバーCLの長さ方向に可動駆動電極MDEと可動コンタクト電極MCEが形成される。固定駆動電極FDEと固定コンタクト電極FCEのメッキ電極領域を取り囲むように、活性Si層を貫通するスリットSが形成される。固定コンタクト電極のメッキ電極領域左辺中央よりの位置に結合領域TB11,TB12が残され、剥離を抑制している。
その他、例示した材料、数値は、制限的意味を有さない。種々の変形、置換、改良、組み合わせ等が可能なことは、当業者に自明であろう。
SS 支持シリコン基板、
BOX ボンディング酸化(酸化シリコン)膜、
AL 活性シリコン層、
MCE 可動コンタクト電極、
MDE 可動駆動電極、
FDE 固定駆動電極、
FCE 固定コンタクト電極、
S スリット、
CL カンチレバー、
LE 下部電極、
FB 可撓性ビーム、
TH 貫通孔、
CV キャビティ、
PR フォトレジスト、
SF 犠牲膜、
SD シード層、
PL メッキ層、
TB 結合領域、
GND 接地、
SB サポートビーム。
図7A,7Bは、第1の実施例によるマイクロスイッチの上面図及び断面図である。図5A,5Bと比較すると、固定コンタクト電極FCEのメッキ電極領域右上部でスリットSが分離され、結合領域TBがメッキ電極領域と固定部の活性Sl層ALを結合している。即ち、メッキ電極領域の活性Si層は分離されず、結合領域TBを介して、外部の活性Si層に連続している。メッキ電極が圧縮応力を印加しても、固定部の活性Si層に連続するメッキ電極領域の活性Si層は上方への変位、剥離の発に対する抵抗力が高くなる。
剥離が生じるのは、ボンディング酸化膜が除去されたキャビティ領域に隣接するメッキ電極領域のキャビティ領域側の辺であり、特に長方形のメッキ電極領域の短辺である。剥離を防止するためには、キャビティに隣接する辺近傍に結合領域を形成することが好ましい。例えば、長方形近似したとき、キャビティ側端部から直する辺の長さの1/4以下の位置に結合領域を形成することが好ましい。長方形の短辺がキャビティに隣接する場合は、キャビティに隣接する辺から長辺の長さの1/4以内の領域に結合領域を設けるのが好ましいことになる。
図8Bは、結合抵抗R_sub1をパラメータとして高周波信号の減衰をシミュレーションした結果を示すグラフである。横軸が周波数を単位MHzで示し、縦軸が減衰量を単位dBで示す。結合領域の抵抗R_sub1をパラメータとして50kΩ、10kΩ、5kΩ、3kΩ、1kΩ、500Ω、300Ωと変化させた。上述のように、50kΩは完全絶縁と見なせる値である。R_sub1が3kΩ以上であれば、ほぼ均一な特性が得られる。抵抗∞と見なせるR_sub1=50kΩと較べて、差は0.1dB以内である。従って、結合領域の抵抗は、3kΩ以上を満たすようにすればよい。

Claims (7)

  1. 支持Si基板上に活性Si層がボンディング酸化膜を介して結合されたSOI基板と、
    前記活性Si層を貫通するスリットによって前記活性Si層内に画定されたカンチレバー領域と、
    前記カンチレバー領域下方のボンディング酸化膜を除去することにより、前記カンチレバー領域と前記支持Si基板との間に形成されたキャビティと、
    前記カンチレバー領域を取り囲む固定部と、
    前記カンチレバー領域から前記固定部に延在する可動コンタクト電極と、
    前記キャビティに隣接し、結合領域を除いて前記活性Si層を貫通するスリットによって取り囲まれ、前記結合領域を介して、前記固定部の隣接する領域の活性Si層に連続する活性Si層の第1領域と、
    前記活性Si層の第1領域に支持され、前記可動コンタクト電極上方にオーバーハングする部分を有する固定コンタクト電極と、
    を有するMEMSスイッチ。
  2. 前記固定部の隣接する領域の活性Si層上に配置された接地電極をさらに有する請求項1記載のMEMSスイッチ。
  3. 前記結合領域の直列抵抗は3kΩ以上である請求項1または2記載のMEMSスイッチ。
  4. 前記キャビティから前記固定部に入り込んで、前記ボンディング酸化膜が除去されたアンダーカット領域をさらに有し、
    前記結合領域は、前記活性Si層の第1領域の前記アンダーカット領域側で、前記キャビティ側端部から1/4の幅領域内に配置された部分を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のMEMSスイッチ。
  5. 前記結合領域は複数の部分を有し、各部分の前記スリットに沿う方向の幅は、前記スリットの幅より大きい請求項1〜4のいずれか1項に記載のMEMSスイッチ。
  6. 前記カンチレバー領域が、第1、第2の可撓性ビームを有する横長形状を有し、前記可動コンタクト電極が前記第1の可撓性ビーム上に配置された部分を有し、
    前記カンチレバー領域において前記可動コンタクト電極と並列に配置され、前記カンチレバー領域から前記第2の可撓性ビームを通って前記固定部に延在する可動駆動電極と、
    前記カンチレバー領域の前記活性Si層を貫通して分布形成された複数の貫通孔と、
    前記キャビティを挟んで対向配置された、前記固定部の活性Si層の第2領域及び第3領域と、
    前記第2領域および第3領域に支持され、前記可動駆動電極と立体的に交差するブリッジ部を有する固定駆動電極と、
    をさらに有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のMEMSスイッチ。
  7. 支持Si基板上に活性Si層がボンディング酸化膜を介して結合されたSOI基板の活性Si層内にカンチレバー領域および立体的電極を支持する電極支持領域を画定し、
    前記カンチレバー領域の前記活性Si層を貫通する複数の貫通孔を形成し、
    前記貫通孔を介して、前記カンチレバー領域下の前記ボンディング酸化膜をエッチング除去して、キャビティを形成し、
    前記カンチレバー領域に上に可動電極を形成し、
    前記カンチレバー領域および電極支持領域を画定するスリットを前記活性Si層を貫通して形成すると共に、前記電極支持領域の一部を隣接する領域に結合する結合領域、及び前記カンチレバー領域を隣接領域に結合する支持ビームを残し、
    前記電極支持領域に支持され、前記可動電極上方にオーバーハングする部分を有する固定電極を形成し、
    前記支持ビームを除去すると共に、前記結合領域は残す、
    MEMSスイッチの製造方法。
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