JP2012149835A - 冷凍機およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インバータユニットの発熱部を効率的に冷却することができる冷凍機を提供する。
【解決手段】ターボ冷凍機1は、インバータユニット25内の発熱部に対して冷却用空気を供給する送風ファン27を備えている。さらに、ターボ冷凍機1は、凝縮器5にて凝縮された液冷媒が分岐されて導かれ、液冷媒の蒸発潜熱によって冷却用空気を冷却するインバータ冷却用熱交換器10と、インバータ冷却用熱交換器10に導かれる液冷媒の流量を調整するインバータ冷却冷媒用流量調整弁35と、インバータ冷却冷媒用流量調整弁35の開度を、インバータユニット25内の発熱部の温度が上限使用温度を所定量だけ下回る目標温度となるように制御する冷凍機制御部4とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動圧縮機を駆動するインバータユニットを備えた冷凍機およびその制御方法に関し、特にインバータユニット内の発熱部を効率的に冷却するものである。
従来、電動ターボ圧縮機を備えたターボ冷凍機は、圧縮機の回転周波数を可変に制御するためにインバータユニットが設けられている。このインバータユニットは、IGBT等のパワー素子やコンデンサ等の発熱部を備えており、さらに、発熱部に取り付けられた放熱フィンや基板に対して強制的に冷却用空気を流す送風ファンを備えている。送風ファンによって供給された冷却用空気は、発熱部を冷却した後に、外部へと放出されるようになっている。すなわち、インバータユニットの発熱部から放熱された熱は、冷却用空気によって外部へと排熱されるようになっている。
しかし、空気と放熱フィンとの熱伝達係数はそれほど高くないので、周囲温度が高くなった場合でも運転可能とするためには、放熱フィン面積ないし体積を大きくすることが考えられる。しかし、インバータ装置の体格が大きくなり、設置の自由度を奪うことになり好ましくない。
あるいは、送風ファンの容量を増大させて冷却用空気量を増加させることが考えられる。しかし、送風ファンの電力消費量が大きくなり、インバータ効率が低下して冷凍機全体としての性能も低下してしまうことになる。
また、夏場のように外気温が高い場合には、冷却用空気による冷却が十分に行われず、発熱部品の使用温度制限のため、インバータの出力制限を行う必要があった。
これに対して、下記特許文献1では、インバータユニットの発熱部を冷媒によって直接冷却し、回収した排熱量をヒートポンプの熱源として用いることが開示されている。
特開2010−236725号公報([0082],図6)
しかし、特許文献1に記載の発明は、ヒートポンプの熱源としてインバータユニットの発熱部の排熱を有効利用する点に主眼が置かれているが、冷凍機として使用した場合、冷凍機の効率の観点から冷却用冷媒をどのように用いるべきかという観点からの検討がなされていない。すなわち、冷凍機では、空調機等の外部負荷に対して冷熱を出力することが主目的とされており、冷媒をインバータ発熱部の放熱に使用すると性能低下を来すことになり、ヒートポンプのように排熱を回収することによって性能向上を図るという使い方ができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、インバータユニットの発熱部を効率的に冷却することができる冷凍機およびその制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の冷凍機およびその制御方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる冷凍機は、冷媒を圧縮する電動圧縮機と、該電動圧縮機によって圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器と、凝縮された冷媒を膨張させる膨張弁と、膨張された冷媒を蒸発させ、冷熱を外部負荷に出力する蒸発器と、前記電動圧縮機に対して電力を供給するとともに該電動圧縮機の回転周波数を制御するインバータユニットとを備え、前記インバータユニットには、該インバータユニット内の発熱部に対して冷却用空気を供給する送風手段が設けられている冷凍機において、前記凝縮器にて凝縮された液冷媒が分岐されて導かれ、該液冷媒の蒸発潜熱によって前記冷却用空気を冷却するインバータ冷却用熱交換器と、該インバータ冷却用熱交換器に導かれる液冷媒の流量を調整するインバータ冷却冷媒用流量調整弁と、該インバータ冷却冷媒用流量調整弁の開度を、前記インバータユニット内の前記発熱部の温度が上限使用温度を所定量だけ下回る目標温度となるように制御する制御部とを備えていることを特徴とする。
インバータ冷却用熱交換器を用い、インバータユニット内の発熱部(例えばIGBT等のパワー素子)を冷却する冷却用空気と、凝縮器から分岐されて導かれた液冷媒とを熱交換させることとした。これにより、液冷媒が蒸発する際の蒸発潜熱によってインバータユニット内の発熱部を冷却する冷却用空気を冷却することができる。したがって、冷却用空気の風量を低減させることができ、冷却用空気を供給する送風手段の動力を削減することができる。さらに、発熱部の放熱に用いる冷却フィンの面積ないし体積を小さくすることができ、結果としてインバータユニットの体格を小さくすることができる。インバータユニットの体格を小さくできるので、誘導モータと比較して高周波数で駆動する同期モータの場合には、スイッチング周波数が高く、スイッチング損失が大きくなるために特に効果的である。また、IGBT等の発熱部の使用温度制限によって制限されていた出力を緩和し、インバータ出力を増大させることができる。また、周囲温度が通常の使用上限温度よりも高くなる場合であっても、所望温度の冷却用空気を得ることができるので、冷凍機を安定的に運転することができる。
さらに、本発明では、インバータ冷却冷媒用流量調整弁によって、インバータ冷却用熱交換器に導かれる液冷媒の流量を調整することとした。そして、インバータ冷却冷媒用流量調整弁の開度は、制御部によって、インバータユニット内の発熱部の温度が上限使用温度を所定量だけ下回る目標温度となるようになっている。これにより、インバータ冷却用熱交換器へ分岐される液冷媒の量を適切に制御することができ、冷熱出力に寄与する本来の冷凍サイクルから過剰な液冷媒を抜き出すことを回避して、冷凍機の性能低下を最小化することができる。
インバータユニット内の発熱部の温度としては、例えばIGBT等のパワー素子の温度が挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではなく、発熱部の上限使用温度を代表する温度であればよく、例えば、パワー素子温度そのものを用いずに、発熱部周囲の空気温度を用いてもよい。また、発熱部の素子温度や周囲空気温度を直接計測する温度センサを用いてもよいが、これらを推定するデータとして、インバータユニット内に設けられたインバータ制御部が既に持っている情報(インバータユニット周囲温度、内部ファン温度、インバータ出力ないしインバータ入力、インバータ損失等)を用いることとしてもよい。インバータ制御部の情報を用いる場合には、既設の通信手段によって制御部へと各種情報が伝達される。このようにすれば、新たに温度センサを追加する必要が無くソフトウェアの変更のみで済み、改造コストを抑えることができる。
なお、インバータ冷却用熱交換器にて蒸発された冷媒は、蒸発器へと返送されることが好ましい。
また、電動圧縮機としては、典型的にはターボ圧縮機が挙げられるが、これ以外にもインバータによる制御を行う電動圧縮機であればスクリュー圧縮機、スクロール圧縮機、ロータリ圧縮機等も用いることができる。
また、本発明の冷凍機の制御方法は、冷媒を圧縮する電動圧縮機と、該電動圧縮機によって圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器と、凝縮された冷媒を膨張させる膨張弁と、膨張された冷媒を蒸発させ、冷熱を外部負荷に出力する蒸発器と、前記電動圧縮機に対して電力を供給するとともに該電動圧縮機の回転周波数を制御するインバータユニットとを備え、前記インバータユニットには、該インバータユニット内の発熱部に対して冷却用空気を供給する送風手段が設けられている冷凍機の制御方法において、前記冷凍機は、前記凝縮器にて凝縮された液冷媒が分岐されて導かれ、該液冷媒の蒸発潜熱によって前記冷却用空気を冷却するインバータ冷却用熱交換器と、該インバータ冷却用熱交換器に導かれる液冷媒の流量を調整するインバータ冷却冷媒用流量調整弁とを備え、該インバータ冷却冷媒用流量調整弁の開度を、前記インバータユニット内の前記発熱部の温度が上限使用温度を所定量だけ下回る目標温度となるように制御することを特徴とする。
インバータ冷却冷媒用流量調整弁の開度を、インバータユニット内の発熱部の温度が上限使用温度を所定量だけ下回る目標温度となるように制御することとしたので、インバータ冷却用熱交換器へ分岐される液冷媒の量を適切に制御することができ、冷熱出力機寄与する本来の冷凍サイクルから過剰な液冷媒を抜き出すことを回避して、冷凍機の性能低下を最小化することができる。
本発明の一実施形態にかかる冷凍機を示した概略構成図である。 図1の冷凍機の変形例を示した概略構成図である。 図1の冷凍機の変形例を示した概略構成図である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施形態にかかるターボ冷凍機1が示されている。ターボ冷凍機1は、一例として、2段圧縮2段膨張サイクルを実現する構成となっている。このターボ冷凍機1は、冷媒を圧縮するターボ圧縮機3と、ターボ圧縮機3によって圧縮された高温高圧のガス冷媒を凝縮する凝縮器5と、凝縮器5にて凝縮された液冷媒を膨張させる高圧膨張弁7と、高圧膨張弁7に接続されるとともにターボ圧縮機3の中間段および低圧膨張弁9に接続される中間冷却器11と、低圧膨張弁9によって膨張させられた液冷媒を蒸発させる蒸発器13とを備えている。
ターボ圧縮機3は、冷媒流れに対して直列に2段とされた羽根車12を備えた遠心式の2段圧縮機とされている。各羽根車12は、増速機15を介して電動モータ17に接続されている。電動モータ17の出力は、増速機15によって増速された後に羽根車12へと伝達されるようになっている。電動モータ17には、インバータユニット25から電力が供給されるようになっている。インバータユニット25は、ターボ冷凍機1の制御部4(以下「冷凍機制御部4」という。)から指示された所定の回転周波数で電動モータ17が動作するように、電動モータ17の回転周波数を制御する。
なお、図示しないが、ターボ圧縮機3の冷媒吸入口には、吸入冷媒流量を制御して冷水出力温度を調整するためのインレットガイドベーン(IGV)が設けられている。このIGVの開度は、冷凍機制御部4によって制御される。
インバータユニット25の筐体内には、IGBT等のパワー素子やコンデンサ等のインバータ素子が設けられている。各インバータ素子は、インバータユニット25内に設けられたインバータ制御部によって動作される。すなわち、インバータ制御部は、冷凍機制御部4によって指示された回転周波数で電動モータ17が駆動するように供給電力を制御する。
インバータ素子は運転中に発熱する発熱部となっており、上限使用温度があるため冷却する必要がある。したがって、発熱が大きいIGBT等の素子には冷却フィンを取り付けるとともに、インバータ素子が固定された基板に対して冷却用空気を強制的に流して強制対流冷却するようになっている。このような強制対流冷却を行うために、インバータユニット25には、送風ファン(送風手段)27が設けられている。送風ファン27によって筐体内に吸い込まれた冷却用空気は、インバータ素子を冷却した後に、インバータユニット25の外部へと排気される。
インバータ素子には、温度を測定するための温度センサ26が取り付けられており、温度センサ26の出力は冷凍機制御部4へと送信されるようになっている。冷凍機制御部4は、温度センサ26の出力結果を用いて、インバータ素子が上限使用温度を超えないように制御する。温度センサ26としては、IGBT等のパワー素子の温度を直接計測する熱電対や、コンデンサ周辺の周囲空気温度を計測する熱電対等が挙げられる。冷凍機制御部4が制御対象とする温度としては、最も温度条件が厳しい素子(例えばIGBT)の温度を用いても良いし、複数箇所の温度を用いても良い。
本実施形態では、インバータユニット25の筐体内に導入される冷却用空気を冷却するためのインバータ冷却用熱交換器10が設けられている。このインバータ冷却用熱交換器10については、後に説明する。
凝縮器5には、凝縮冷媒圧力を計測するための凝縮冷媒圧力センサ(図示せず)が設けられている。凝縮冷媒圧力センサの出力は、冷凍機制御部4に送信される。
なお、凝縮器5の冷媒流れ下流側に、凝縮された冷媒に対して過冷却を与えるようにサブクーラを設けてもよい。
凝縮器5には、これらを冷却するための冷却水伝熱管21が挿通されている。冷却水流量は冷却水流量計(図示せず)により、冷却水入口温度は冷却水入口温度センサ(図示せず)により、冷却水出口温度は冷却水出口温度センサ(図示せず)により計測されるようになっている。これらセンサの出力は、冷凍機制御部4へと送信される。冷却水は、図示しない冷却塔において冷却されて外部へと排熱した後に、再び凝縮器5へと導かれるようになっている。
中間冷却器11は、高圧膨張弁7によって絞られた冷媒が一時的に貯留する容器となっている。中間冷却器11内にて蒸発したガス冷媒は、中間冷却器用ガス冷媒配管24を介して圧縮機3の中間段へと送られるようになっている。中間冷却器11には、中間圧力を計測するための中間冷媒圧力センサ(図示せず)が設けられている。中間冷媒圧力センサの出力は、冷凍機制御部4へと送信される。
蒸発器13には、蒸発圧力を計測するための蒸発冷媒圧力センサ(図示せず)が設けられている。蒸発器13において吸熱されることによって定格温度(例えば7℃)の冷水が得られる。蒸発器には、外部負荷へ供給される冷水を冷却するための冷水伝熱管23が挿通されている。冷水流量は冷水流量計(図示せず)により、冷水出口温度は冷水出口温度センサ(図示せず)により、冷水入口温度は冷水入口温度センサ(図示せず)により計測されるようになっている。これらセンサの出力は、冷凍機制御部4へと送信される。
インバータ冷却用熱交換器10は、インバータユニット25へ導入される冷却用空気の上流側に配置されており、凝縮器5から導入した液冷媒によって冷却用空気を冷却するものである。インバータ冷却用熱交換器10は、凝縮器5から液冷媒を導く液冷媒分岐配管31と、蒸発器13へとガス冷媒を返送する冷媒返送配管33とに接続されている。液冷媒分岐配管31の上流端は、凝縮器5と高圧膨張弁7との間に接続されており、凝縮器5から高圧膨張弁7へと導かれる液冷媒の一部を抜き出してインバータ冷却用熱交換器10へと供給するようになっている。液冷媒分岐配管31には、流量調整弁(インバータ冷却冷媒用流量調整弁)35が設けられており、この流量調整弁35の開度によって冷却用空気の冷却量が制御されるようになっている。流量調整弁35は、冷凍機制御部4によって制御されるようになっている。冷凍機制御部4は、温度センサ26の計測温度に基づいて、インバータユニット25内の発熱部(インバータ素子)の温度が上限使用温度を所定量だけ下回る目標温度となるように、流量調整弁35の開度を制御する。発熱部の上限使用温度は、インバータ素子のメーカによって定められた使用限界温度(例えば90℃〜100℃)から予め決定され、冷凍機制御部4に固定値として与えておくことが好ましい。
次に、上記構成のターボ冷凍機1の動作について説明する。
図1に示すように、冷媒は、ターボ圧縮機3によって圧縮され、凝縮器5に送られる。凝縮器5へと送られた冷媒は、冷却水伝熱管21へ導入される冷却水によって冷却されて凝縮する。
凝縮器5において凝縮された液冷媒は、高圧膨張弁7によって絞られた後に、中間冷却器11へと送られる。絞られて蒸発したガス冷媒は、中間冷却器用ガス冷媒配管24を介して中間冷却器6から圧縮機3の中間段へと送られる。一方、蒸発せずに中間冷却器6内に貯留された液冷媒は、低圧膨張弁9によって膨張させられ、蒸発器13へと送られる。蒸発器13へと送られた冷媒は、蒸発器13において蒸発する。冷媒が蒸発する際に持ち去る熱量によって冷熱が得られる。この冷熱は、冷水伝熱管23内を流れる冷水に与えられ、この冷水は例えば7℃まで冷却される。このように所望温度まで冷却された冷水は、例えば、各室内機(外部負荷)へと供給され、室内空調に用いられる。
蒸発器9において蒸発した冷媒は、吸込配管26を介してターボ圧縮機3へと戻り再び圧縮される。
インバータユニット25内に導入される冷却用空気は、以下のように冷却される。
凝縮器5から流出した液冷媒の一部は、液冷媒分岐配管31を介して、インバータ冷却用熱交換器10へと導かれる。インバータ冷却用熱交換器10では、液冷媒が冷却用空気と熱交換することによって蒸発し、この際の蒸発潜熱によって冷却用空気が冷却される。冷却された冷却用空気は、送風ファン27によってインバータユニット25の筐体内へと導かれ、発熱部であるインバータ素子を冷却した後に、外部へと排気される。インバータ冷却用熱交換器10にて蒸発したガス冷媒は、冷媒返送配管33を介して、蒸発器13へと返送される。
インバータ冷却用熱交換器10における冷却用空気の冷却量は、冷凍機制御部4によって制御される。すなわち、冷凍機制御部4は、温度センサ26の計測温度に基づいて、インバータユニット25内の発熱部(インバータ素子)の温度が上限使用温度を所定量だけ下回る目標温度となるように、冷却冷媒用流量調整弁35の開度を制御する。例えば、インバータ素子の上限使用温度が90℃〜100℃とされている場合には、70℃〜80℃、好ましくは75℃を目標温度となるように制御する。これにより、冷熱を出力する冷凍サイクルから分岐される液冷媒の流量を適性に保つようになっている。
なお、外気温が低い冬期のように、インバータ素子の温度が上限使用温度に比べて十分に低い場合には、冷凍機制御部4は、流量調整弁35を閉として、液冷媒をインバータ冷却用熱交換器10へと流さないようにする。したがって、流量調整弁35は、インバータ素子の温度が予め決定された下限温度を超えたときに開とされ、上限使用温度を超えないように制御されるようになっている。
以上の通り、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
インバータ冷却用熱交換器10を用い、インバータユニット25内の発熱部であるインバータ素子を冷却する冷却用空気と、凝縮器5と高圧膨張弁7との間から分岐されて導かれた液冷媒とを熱交換させることとした。これにより、液冷媒が蒸発する際の蒸発潜熱によってインバータユニット25内の発熱部を冷却する冷却用空気を冷却することができる。したがって、冷却用空気の風量を低減させることができ、冷却用空気を供給する送風ファン27の動力を削減することができる。
さらに、発熱部の放熱に用いる冷却フィンの面積ないし体積を小さくすることができ、結果としてインバータユニット25の体格を小さくすることができる。インバータユニット25の体格を小さくできるので、誘導モータと比較して高周波数で駆動する同期モータの場合には、スイッチング周波数が高く、スイッチング損失が大きくなるために特に効果的である。
また、IGBT等の発熱部の使用温度制限によって制限されていた出力を緩和し、インバータ出力を増大させることができる。
また、周囲温度が通常の使用上限温度よりも高くなる場合であっても、所望温度の冷却用空気を得ることができるので、ターボ冷凍機1を安定的に運転することができる。
さらに、分岐した液冷媒の流量を調整する流量調整弁35によって、インバータ冷却用熱交換器10に導かれる液冷媒の流量を調整することとした。そして、流量調整弁35の開度は、冷凍機制御部4によって、インバータユニット25内の発熱部の温度が上限使用温度を所定量だけ下回る目標温度となるように制御することとした。これにより、インバータ冷却用熱交換器10へ分岐される液冷媒の量を適切に制御することができ、冷熱出力に寄与する本来の冷凍サイクルから過剰な液冷媒を抜き出すことを回避して、ターボ冷凍機1の性能低下を最小化することができる。
なお、本実施形態では、インバータ素子の温度やコンデンサの周囲空気温度を計測する温度センサ26を用いて制御することとしたが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図2に示すように、インバータ素子の温度を推定するデータとして、インバータユニット25内に設けられたインバータ制御部(図示せず)が既に持っている情報(インバータユニット周囲温度、内部ファン温度、インバータ出力ないしインバータ入力、インバータ損失等)を用いることとしてもよい。インバータ制御部の情報は、既設の通信手段によって制御部へと各種情報が伝達される。このようにすれば、新たに温度センサを追加する必要が無くソフトウェアの変更のみで済み、改造コストを抑えることができる。
また、本実施形態では、凝縮器5と高圧膨張弁7との間から液冷媒を分岐するようにしたが、本発明はこれに限定されず、蒸発器13の圧力よりも高い圧力を有し、その圧力差によって蒸発器13へと冷媒を返送できる液冷媒であれば、インバータ冷却用熱交換器10に用いる液冷媒として利用することができる。例えば図3に示したように、高圧膨張弁7と低圧膨張弁9との間に設けた中間冷却器11内の液冷媒を用いることができる。
また、本実施形態では、ターボ冷凍機を一例として説明したが、本発明はこれに限定されず、インバータ駆動の電動圧縮機を備えた冷凍機であれば本発明を適用することができる。電動圧縮機としても、ターボ圧縮機に代えて、スクリュー圧縮機、スクロール圧縮機、ロータリ圧縮機等を用いることができる。
1 ターボ冷凍機(冷凍機)
3 ターボ圧縮機(電動圧縮機)
4 冷凍機制御部(制御部)
5 凝縮器
7 高圧膨張弁(膨張弁)
9 低圧膨張弁(膨張弁)
10 インバータ冷却用熱交換器
11 中間冷却器
13 蒸発器
25 インバータユニット
35 流量調整弁(インバータ冷却冷媒用流量調整弁)

Claims (2)

  1. 冷媒を圧縮する電動圧縮機と、
    該電動圧縮機によって圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器と、
    凝縮された冷媒を膨張させる膨張弁と、
    膨張された冷媒を蒸発させ、冷熱を外部負荷に出力する蒸発器と、
    前記電動圧縮機に対して電力を供給するとともに該電動圧縮機の回転周波数を制御するインバータユニットと、
    を備え、
    前記インバータユニットには、該インバータユニット内の発熱部に対して冷却用空気を供給する送風手段が設けられている冷凍機において、
    前記凝縮器にて凝縮された液冷媒が分岐されて導かれ、該液冷媒の蒸発潜熱によって前記冷却用空気を冷却するインバータ冷却用熱交換器と、
    該インバータ冷却用熱交換器に導かれる液冷媒の流量を調整するインバータ冷却冷媒用流量調整弁と、
    該インバータ冷却冷媒用流量調整弁の開度を、前記インバータユニット内の前記発熱部の温度が上限使用温度を所定量だけ下回る目標温度となるように制御する制御部と、
    を備えていることを特徴とする冷凍機。
  2. 冷媒を圧縮する電動圧縮機と、
    該電動圧縮機によって圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器と、
    凝縮された冷媒を膨張させる膨張弁と、
    膨張された冷媒を蒸発させ、冷熱を外部負荷に出力する蒸発器と、
    前記電動圧縮機に対して電力を供給するとともに該電動圧縮機の回転周波数を制御するインバータユニットと、
    を備え、
    前記インバータユニットには、該インバータユニット内の発熱部に対して冷却用空気を供給する送風手段が設けられている冷凍機の制御方法において、
    前記冷凍機は、前記凝縮器にて凝縮された液冷媒が分岐されて導かれ、該液冷媒の蒸発潜熱によって前記冷却用空気を冷却するインバータ冷却用熱交換器と、
    該インバータ冷却用熱交換器に導かれる液冷媒の流量を調整するインバータ冷却冷媒用流量調整弁と、
    を備え、
    該インバータ冷却冷媒用流量調整弁の開度を、前記インバータユニット内の前記発熱部の温度が上限使用温度を所定量だけ下回る目標温度となるように制御することを特徴とする冷凍機の制御方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101854193B1 (ko) * 2013-09-25 2018-05-04 그리 일렉트릭 어플라이언시즈, 인코포레이티드 오브 주하이 태양광 에어컨 시스템

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