JP2012142163A - 光源装置及び照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 赤色及び青色の両方の色を鮮やかに見せることができる光源装置及び照明装置を提供する。
【解決手段】 本発明の実施の形態は、赤色LEDと;青色LEDと;発光スペクトルのピーク波長が540〜560nmの範囲で半値幅が5〜45nmの範囲の黄色LEDと;を有し、前記赤色LED、青色LED及び黄色LEDからの各色光が加法混色されて白色光を得ることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 本発明の実施の形態は、赤色LEDと;青色LEDと;発光スペクトルのピーク波長が540〜560nmの範囲で半値幅が5〜45nmの範囲の黄色LEDと;を有し、前記赤色LED、青色LED及び黄色LEDからの各色光が加法混色されて白色光を得ることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等を用いた光源装置及び照明装置に関する。
従来より、LED等の光源を備えた光源装置は、照明装置の白色光源として利用されている。例えば、赤色のLED及び青色LEDと黄色蛍光体とで構成される光源装置が採用されることがある。
このような赤及び青色LEDと黄色蛍光体とで構成される光源は、青チップによって励起される黄蛍光体からの光を混色することにより、緑や赤の物体を鮮やかに見せようとするものである。
このような光源装置を食料関係の店舗で採用した場合には、食肉(赤系)と野菜(緑系)を同時に鮮やかに見せることが可能となる。
特開2010−176992号公報
しかしながら、赤及び青色LEDと黄色蛍光体とで構成される光源では、赤や緑を鮮やかに見せることは可能であるが、逆に青、黄の色についてはくすんで見えてしまう。例えば、青魚等の青色系の食品と、まぐろやいくら等の赤色系の食品とが混在している鮮魚のショーケースにおいて、このような光源を採用した場合には、赤色系の食品は鮮やかに見える一方、青色系の食品は逆にくすんで見えてしまう。
このように、従来、鮮魚用のランプであっても、赤色又は青色の一方の色を鮮やかに見せることは可能であるが、赤色と青色の両方を同時に鮮やかに見せることは困難であった。
本発明の実施形態は上述した事情に鑑みてなされたもので、赤色及び青色の両方の色を鮮やかに見せることができる光源装置及び照明装置を提供することを目的とする。
実施形態に係る光源装置は、赤色LEDと;青色LEDと;発光スペクトルのピーク波長が540〜560nmの範囲で半値幅が5〜45nmの範囲の黄色LEDと;を有し、前記赤色LED、青色LED及び黄色LEDからの各色光が加法混色されて白色光を得る。
本発明の実施形態によれば、赤色及び青色の両方の色を鮮やかに見せることができるという効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
実施形態に係る光源装置は、赤色LEDと;青色LEDと;発光スペクトルのピーク波長が540〜560nmの範囲で半値幅が5〜45nmの範囲の黄色LEDと;を有し、前記赤色LED、青色LED及び黄色LEDからの各色光が加法混色されて白色光を得ることを特徴とする。
また、実施形態に係る光源装置は、前記赤色LEDが、発光スペクトルのピーク波長が630〜645nmの範囲で半値幅が10〜20nmの範囲のLEDであり;前記青色LEDが、発光スペクトルのピーク波長が450〜470nmの範囲で半値幅が10〜25nmの範囲のLEDであることを特徴とする。
また、実施形態に係る光源装置は、前記白色光が、当該白色光又は基準光によりJIS演色評価試験色No.9の色票を照らしたときの色度をa*b*色度座標図上に配置し、前記a*b*色度座標図上における前記白色光と前記基準光とのクロマ差が4以上であると共に、当該白色光又は基準光によりJIS演色評価試験色No.12の色票を照らしたときの色度をa*b*色度座標図上に配置し、前記a*b*色度座標図上における前記白色光と前記基準光とのクロマ差が10以上であることを特徴とする。
実施形態に係る照明装置は、上記光源装置と;前記赤色LED、青色LED及び黄色LEDからの各色光の発光強度比を制御する光源制御部と;を備えたことを特徴とする。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る照明装置の概略構成を示す構成図である。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る照明装置の概略構成を示す構成図である。
図1に示すように、本実施の形態の照明装置10は、駆動部11及び光源部21によって構成されている。光源部21には、赤色LED21R、青色LED21B及び黄色LED21Yによって構成されている。赤色LED21R、青色LED21B及び黄色LED21Yは、夫々赤色光、青色光又は黄色光を発光する。駆動部11は、光源制御部12及び記憶部13によって構成されており、光源制御部12は光源部21の赤色LED21R、青色LED21B及び黄色LED21Yを駆動するための駆動信号を発生する。記憶部13には、光源制御部12の駆動を制御する情報が記憶されており、光源制御部12は記憶部13の情報に基づいて駆動信号を発生する。
なお、本実施の形態においては、光源部21の赤色LED21R、青色LED21B及び黄色LED21Yについてのサイズ及び形状、これらのLEDを構成するための赤色LEDチップ、青色LEDチップ及び黄色LEDチップの個数や配置等は適宜変更可能である。
光源部21の赤色LED21Rは、ピーク波長が630〜645nmの範囲で、半値幅が10〜20nmの範囲に構成される。また、青色LED21Bは、ピーク波長が450〜470nmの範囲で、半値幅が10〜25nmの範囲に構成される。本実施の形態においては、黄色LED21Yは、ピーク波長が540〜560nmの範囲で、半値幅が5〜45nmの範囲に構成される。
記憶部13は、後述する制約条件を満足するように、赤色LED21R、青色LED21B及び黄色LED21Yを点灯制御するための混光比に関する情報を記憶している。光源制御部12は記憶部13の情報に基づいて、赤色LED21R、青色LED21B及び黄色LED21Yの発光強度を制御して、これらの各LEDからの光の混光比を所定の値にすることにより、制約条件を満足するような点灯制御を行う。
ところで、光源の演色性を評価する方法としては、JIS Z 8726(日本工業規格JIS:Japanese Industrial Standard、光源の演色性評価方法)で規定されたものがある。この評価方法は、15色の試験色を、試料光源と基準となる照明光で照明したときの色ずれの大きさを数値化するものである。
平均演色評価数(Ra)は、演色評価試験色1番〜8番の8色に対する演色評価数の平均値であり、この演色性評価方法では、基準光に対する演色評価数を100とし、色ずれが大きくなるにしたがって演色評価数は小さくなる。すなわち、演色性が良い光源は、演色評価数の数値が大きく、演色性の劣る光源は演色評価数の数値が小さくなる。
従来、LED等を用いた照明装置においても、演色評価数、主に平均演色評価数(Ra)を用いた演色評価方法によって、光源の演色性を評価している。しかしながら、このような演色性評価方法は、基準光源に対する相対評価であって、色を鮮やかに見せるという観点では、十分な評価方法ではない。
例えば、LED照明分野では、店舗など物体を際立って鮮やかに見せることが求められる場面が存在する。特に鮮魚用のショーケースの照明では、赤や青を鮮やかに見せられるか否かが重要となる。即ち、このような照明においては、忠実性の指標である平均演色評価数Raよりも、赤や青の鮮やかさの評価指数を用いて、照明装置を設定した方がよいことが考えられる。
そこで、本実施の形態においては、赤の鮮やかさの評価指標としてΔC*ab(No.9)を用い、青の鮮やかさの評価指標としてΔC*ab(No.12)を用いる。ΔC*ab(No.9)は、JIS演色評価試験色を基準としたa*b*色度座標図上のクロマ差のことであり、詳細には、赤の試験色であるJIS演色評価試験色No.9を試験光で照らした時のa*b*色度座標図上の点と原点との距離から、基準光で照らした時のa*b*色度座標図上の点と原点との距離を差し引いた値によって定義される。
同様に、ΔC*ab(No.12)は、青の試験色であるJIS演色評価試験色No.12を試験光で照らした時のa*b*色度座標図上の点と原点との距離から、基準光で照らした時のa*b*色度座標図上の点と原点との距離を差し引いた値によって定義される。
次に、赤の鮮やかさの評価指標であるΔC*ab(No.9)をどの程度の値に設定すべきかを説明する。
図2乃至図4は横軸にΔC*ab(No.9)をとり縦軸に赤の鮮やかさの評価値をとって、本実施の形態における光源装置と同様の光源装置により食品を照明した場合におけるΔC*ab(No.9)と赤の鮮やかさの評価との関係を示すグラフである。なお、図2乃至図4は、夫々相関色温度が2800Kで偏差の絶対値が0.02以内の照明を得る照明装置、相関色温度が3500Kで、偏差の絶対値が0.02以内の照明を得る照明装置又は相関色温度が5000Kで、偏差の絶対値が0.02以内の照明を得る照明装置についての例である。
図2乃至図4に示すように、相関色温度が2800K,3500K,5000Kの照明装置では、比較的赤が鮮やかに見えると判断される評価値5以上を得るためには、おおよそ4以上のΔC*ab(No.9)が必要であることが分かる。
一方、一般的な白色LEDにおいても、青を鮮やかに見せることが可能である。一般的な、白色LEDにおけるΔC*ab(No.12)は、約10である。そこで、本実施の形態においては、照明装置10においてもΔC*ab(No.12)を10以上に設定する。
赤と青を鮮やかに照らすためには、半値幅の狭い鮮明な赤の光と鮮明な青の光を足してやればよいが、単純に赤光と青光を混色するとピンクや紫の光になってしまい白色にならない。そこで本実施の形態においては、黄の光を混ぜて白色に調整するようになっている。
図5は光源21の特性、特に黄色LED21Yの特性を決定する波長及び半値幅の条件を求めるための図表である。図5においては、ピーク波長635nmで半値幅18nmの赤色LEDと、ピーク波長465nmで半値幅23nmの青色LEDとを用いて、黄色LEDのピーク波長と半値幅の条件を変化させて鮮やかさを計算した結果を示している。
即ち、図5は、赤及び青を鮮やかに見せる条件として相関色温度(CCT)2700K以上6500K以下、偏差(duv)0.02以内、ΔC*ab(No.9)4以上、ΔC*ab(No.12)10以上という制約条件を設定し、黄色LEDのピーク波長を530〜570nmの範囲、半値幅を5〜65nmの範囲で変化させると共に、青、黄、赤色LEDの混光比を変化させながら、制約条件を満足するか否かを判定したものである。
図5において、太字斜体の数字(斜線部)は、制約条件を満足しないこと、即ち、CCT6500Kを超えるか、ΔC*ab(No.9)が4未満又はΔC*ab(No.12)が10未満であることを示している。また、太枠部分は、CCTが2700K以上6500K以下、ΔC*ab(No.9)が4以上及びΔC*ab(No.12)が10以上という制約条件の全てを満足する範囲を示している。
図5から赤及び青の鮮やかさを向上させるためには、黄色LED21Yとして、ピーク波長が540nm〜560nm、半値幅が5nm〜45nmの範囲のものを採用する必要があることが分かる。
図5において相関色温度の制約条件を満足しなかった理由は、黄色LEDのピーク波長を530nm以下としたためであると考えられる。また、ΔC*ab(No.9)が著しく低くなった理由は、黄色LEDのピーク波長を560nm以上にしたためであると考えられる。以上から、黄色LEDのピーク波長は540nm〜560nmが適当と考えられる。
また半値幅に注目すると、半値幅5nm以下は現実的ではなく、また半値幅55nm以上では制約条件に合うような結果が得られない。以上から、黄色LEDの半値幅の範囲は5nm〜45nmが適当と考えられる。
図5において使用した赤色LEDはピーク波長635nmで半値幅10nmであり、青色LEDはピーク波長465nmで半値幅14nmである。一般的に使用されている赤色LED及び青色LEDはこのような範囲のピーク波長及び半値幅を有している。従って、黄色LEDのピーク波長及び半値幅を、上述した条件に規定すると共に混光比を例えば図5のように規定すれば、赤色LED及び青色LEDについては、ピーク波長及び半値幅を特に意識することなく、赤及び青を鮮やかに見せる照明装置を構成することができることになる。
なお、図5の混光比は一例であって、ピーク波長が540nm〜560nmで半値幅が5nm〜45nmの範囲の黄色LEDを採用すれば、赤LED、青LED及び黄色LEDの混光比は図5以外の値も取り得る。
図6は横軸に波長をとり縦軸に相対強度をとって、図5中の1つの条件における分光分布を示している。即ち、図6は、ピーク波長が635nmで半値幅が10nmの赤LED、ピーク波長が465nmで半値幅が14nmの青LEDと、ピーク波長が550nmで半値幅が25nmの黄LEDとを、混光比(光束比)が青:黄:赤=5:70:25となるように駆動した場合の分光分布を示している。
また、図7は図6の分光分布を有する光源と基準光源との照明を色座標a*b*上で示す説明図である。図7に示すように、図6の分光分布を有する光源は、基準光源に比べて赤、青の色領域が外側に広がっていることがわかる。
このように、本実施の形態においては、光源部を赤色LED、青色LED及び黄色LEDによって構成すると共に、黄色LEDとしてピーク波長が540〜560nmの範囲で、半値幅が5〜45nmの範囲のものを採用することにより、赤及び青を鮮やかに見せる照明装置を構成することができる。本実施の形態における照明装置を用いることで、赤及び青を鮮やかに見せることが可能であり、例えば、鮮魚用のショーケースの照明用として用いることで、赤色系及び青色系の両方の食品を鮮やかに見せることができる。
以上の実施の形態に記載した発明は、その実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、前記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
10…照明装置、
11…駆動部、
13…記憶部、
21…光源部、
21R…赤色LED、
21B…青色LED、
21Y…黄色LED。
11…駆動部、
13…記憶部、
21…光源部、
21R…赤色LED、
21B…青色LED、
21Y…黄色LED。
Claims (4)
- 赤色LEDと;
青色LEDと;
発光スペクトルのピーク波長が540〜560nmの範囲で半値幅が5〜45nmの範囲の黄色LEDと;
を有し、前記赤色LED、青色LED及び黄色LEDからの各色光が加法混色されて白色光を得ることを特徴とする光源装置。 - 前記赤色LEDは、発光スペクトルのピーク波長が630〜645nmの範囲で半値幅が10〜20nmの範囲のLEDであり;
前記青色LEDは、発光スペクトルのピーク波長が450〜470nmの範囲で半値幅が10〜25nmの範囲のLEDである
ことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。 - 前記白色光は、当該白色光又は基準光によりJIS演色評価試験色No.9の色票を照らしたときの色度をa*b*色度座標図上に配置し、前記a*b*色度座標図上における前記白色光と前記基準光とのクロマ差が4以上であると共に、当該白色光又は基準光によりJIS演色評価試験色No.12の色票を照らしたときの色度をa*b*色度座標図上に配置し、前記a*b*色度座標図上における前記白色光と前記基準光とのクロマ差が10以上である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光源装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の光源装置と;
前記赤色LED、青色LED及び黄色LEDからの各色光の発光強度比を制御する光源制御部と;
を備えたことを特徴とする照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010293425A JP2012142163A (ja) | 2010-12-28 | 2010-12-28 | 光源装置及び照明装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014197673A (ja) * | 2013-03-04 | 2014-10-16 | 三菱化学株式会社 | 半導体発光素子を含む発光装置、発光装置の設計方法、発光装置の駆動方法、および照明方法 |
JP2016173949A (ja) * | 2015-03-17 | 2016-09-29 | 東芝ライテック株式会社 | 光源装置および照明装置 |
JP2020167138A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 東芝ライテック株式会社 | 照明装置、照明システムおよび照明方法 |
US11450789B2 (en) | 2013-12-27 | 2022-09-20 | Citizen Electronics Co., Ltd. | Illumination method using a light-emitting device |
-
2010
- 2010-12-28 JP JP2010293425A patent/JP2012142163A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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