JP2012141230A - 非破壊検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 超音波を用いた非破壊検査装置において、被検査体内部の応力あるいは応力分布を非破壊で評価する非破壊検査装置を提供する。
【解決手段】 前記被検査体の表面から前記被検査体の内部へ超音波を送信する超音波送信手段と、前記被検査体内部を透過する透過波もしくは前記被検査体内部で反射する反射波を、前記被検査体の表面で受信する超音波受信手段と、前記超音波が前記超音波送信手段によって送信されてから、前記超音波受信手段で前記透過波あるいは前記反射波が受信されるまでの超音波伝搬時間を求め、該当の超音波伝搬路における音速を求め、前記被検査体に関する音弾性効果に基づいて、前記音速から応力を求める演算処理手段と、前記演算処理手段の結果に基づいて前記応力の情報を表示する表示手段と、前記超音波送信手段と前記超音波受信手段の動作タイミング及び超音波送受信条件のコントロール及び前記演算処理手段と前記表示手段を制御する制御手段とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波を利用した非破壊検査装置に関し、特にコンクリートなどの被検査体に生じている応力あるいは応力分布を計測する非破壊検査装置に関する。
現在、トンネルなどの覆工コンクリートのひび割れや剥離を非破壊で検査する方法として、打音検査が行われている。これは被検査体であるコンクリートの欠損の有無によって、コンクリートを叩いたときに発生する音が異なってくることを利用したものである。このような方式では音の違いを判断する検査者の個人差などによって検査結果の客観性を担保するのが困難な問題や、検査者の育成にも時間を要し、人的なリソースを確保することが難しいなどの問題があった。
これに対し、被検査体に生じている亀裂や欠陥を客観的あるいは定量的に非破壊で検査する方法として、超音波法や衝撃弾性波法による非破壊検査が行われており、コンクリートに対しても、ひび割れ深さの評価などに用いられている。超音波法は、幾何学的な音線上の超音波伝搬時間を検出したり、縦波がひび割れ先端で回折するときの位相変化を検出したりする方法である。また、衝撃弾性波法は、鋼球などで衝撃を与え、伝搬する縦波や横波の時間波形応答あるいは周波数スペクトラムの変化からひび割れを同定する方法である。
一方、特許文献1には、密度分布が均一でない被検査体の厚さや音速、また音速分布を測定する方法が開示されている。この方法は、被検査体となる溶融固化物または焼結固化物の内部を伝搬する横波の伝搬時間を複数の音線パスで計測し、該伝搬時間を用いて音速と厚さをパラメータとした連立方程式を解くことにより、被検査体の音速や厚さを求めるものである。また、被検査体の断面解析領域を格子状にメッシュ分割し、各メッシュに音速を仮定しておき、低周波数横波超音波を用いて測定された複数の伝搬時間を用いて連立方程式を収束計算することにより、各メッシュの音速分布を求める構成とし、この音速分布により被検査体内の気泡や空隙などの位置を把握することができるとしている。
特開2010−117294号報
上記の従来技術において、打音検査は上述したように検査結果の定量的判断が難しく、検査結果の客観性といった点で問題があった。また、検査コストや検査効率にも問題があった。
これに代わる超音波法や衝撃弾性波法によるひび割れ深さ計測では、検査結果に定量性が与えられるものの、そのひび割れが単なる剥離によって生じたものであるのか、あるいはトンネル壁コンクリート内に生じている応力によって進展しうる可能性が高い亀裂として生じているものであるのかの判断はできなかった。このため、そのひび割れが危険な状態であるか否かの客観的判断ができず、ひび割れに対する効率的な補強方法を判断することが難しいという問題があった。
さらに、上述の特許文献1に記載の技術では、音速分布によってコンクリート内の亀裂や脱落の分布を確認することはできるが、超音波法や衝撃弾性波法同様、その亀裂の危険度や脱落の可能性まで評価することができなかった。
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、
コンクリートなどの被検査体に生じたひび割れの深さや、欠損と考えられる被検査体内部の空隙の大きさなど、被検査体の形状や寸法の情報のみならず、被検査体内部に生じている応力あるいは応力分布を、音弾性効果を利用して計測し、被検査体が破壊または破損に至る危険性を評価することが可能な非破壊検査装置を提供するものである。
すなわち、本発明の非破壊検査装置は、超音波を用いて被検査体内に生じている応力あるいは応力分布を計測する非破壊検査装置であって、前記被検査体の表面から前記被検査体の内部へ超音波を送信する超音波送信手段と、前記被検査体内部を透過する透過波もしくは前記被検査体内部で反射する反射波を、前記被検査体の表面で受信する超音波受信手段と、前記超音波が前記超音波送信手段によって送信されてから、前記超音波受信手段で前記透過波あるいは前記反射波が受信されるまでの超音波伝搬時間を求め、該当の超音波伝搬路における音速を求め、前記被検査体に関する音弾性効果に基づいて、前記音速から応力を求める演算処理手段と、前記演算処理手段の結果に基づいて前記応力の情報を表示する表示手段と、前記超音波送信手段と前記超音波受信手段の動作タイミング及び超音波送受信条件のコントロール及び前記演算処理手段と前記表示手段を制御する制御手段とを備えている。
また、本発明の非破壊検査装置は、前記被検査体内の特定の領域を微小領域に分割し、前記微小領域を通過する前記超音波伝搬時間を複数の超音波伝搬路に対してそれぞれ求め、前記演算手段で、複数の前記超音波伝搬時間を用いたトモグラフィ法によって前記特定の領域の音速分布を求め、前記被検査体に関する音弾性効果に基づいて、前記音速分布から応力分布を求める。
音弾性効果に基づく応力導出のために、本発明の非破壊検査装置は、無応力状態で、構成する要素や成分比率などが異なる複数の前記被検査体に対応する音速テーブルと音弾性係数テーブルとを備え、前記演算処理手段で、前記音速テーブル及び前記音弾性係数テーブルを参照することができる。
一方、音弾性効果は、応力状態の変化を音速変化として捉えるものであり、本発明ではこの音速変化を超音波の伝搬時間(Time−Of−FlightあるいはTOFという)で計測する。このため、例えば、前記被検査体の露出面が一面しかなく、その一面に対向する裏面の状態が未知であって、前記被検査体の平均的な厚さが大きく変化するような場合には、計測に誤差を生じる可能性がある。また、例えば、前記被検査体の内部に比較的大きな空隙が存在し、その空隙から反射波が返ってくるような場合には、見掛けの音速が速く見えることになる。このため、本発明では、前記被検査体の平均的な厚さや、前記被検査体の内部の空隙を、一般的な超音波断層像撮影によって計測しておき、その結果に基づいて、音弾性効果による応力計測をするように構成される。
すなわち、本発明の非破壊検査装置は、前記被検査体の表面から前記被検査体の内部へ超音波を送信する超音波送信手段と、前記被検査体内部で反射する反射波を、前記被検査体の表面と同一の表面で受信するための超音波受信手段とを備え、前記超音波伝搬時間と所定の音速とから求められる前記被検査体の裏面の形状情報に基づき、前記トモグラフィ法における特定の領域の形状を設定するように構成され、ここで得られた平均厚さを音弾性効果に基づく応力導出に利用する。
また、本発明の非破壊検査装置は、前記演算処理部で、前記超音波伝搬時間と所定の音速とから前記反射波の反射位置と反射強度を求め、前記反射位置と前記超音波伝搬路が重なる場合の前記超音波伝搬時間を、前記トモグラフィ法による音速分布の計算に用いるか否かを、前記反射位置と前記反射強度とから判定するように構成される。前記反射位置と前記反射強度から、例えば、前記被検査体内に比較的大きな空隙があると予想される場合は、その空隙を通過するような超音波伝搬路から得られるTOFを使わずに、前記トモグラフィ法による音速分布の計算を行う。
また、前記被検査体が、比較的粒系の大きな砂や砂利などを含む粗骨材のコンクリートなどの場合には、高い周波数の超音波が散乱や減衰などの影響を受け、伝搬しにくくなり、受信信号のS/Nが取れなくなるため、本発明の非破壊検査装置は、周波数が150kHz以下の超音波を用いる。この超音波は縦波を使ってもよいし、横波を使ってもよい。この場合、音弾性係数も縦波及び横波にそれぞれ対応する音弾性係数を用いる。また、同一の超音波伝搬路に対する縦波の音速と横波の音速を計測し、それらの音速の比に対する音弾性係数を用いてもよい。
さらに、上述のような、前記被検査体の応力計測や形状計測を高感度で精度よく計測するために、本発明の非破壊検査装置の前記超音波送信手段は、1次元状あるいは2次元状のアレイを形成する複数の電気音響変換素子と、前記複数の電気音響変換素子に異なる遅延時間や異なる口径重みを与えて駆動し、所定の方向に送信ビームを形成する送信ビームフォーマとを備えるように構成される。また、本発明の非破壊検査装置の前記超音波受信手段は、1次元状あるいは2次元状のアレイを形成する複数の電気音響変換素子と、前記複数の電気音響変換素子から得られる受信信号に異なる遅延時間や異なる口径重みを与えて、所定の方向に受信ビームを形成する受信ビームフォーマとを備えるように構成される。
以上本発明によれば、計測者は、覆工コンクリートなどの被検査体内部に発生している応力あるいは応力分布を非破壊で知ることができ、この被検査体が破壊または破損に至る危険性を定量的に評価することができる。
また、打音検査のように検査者の個人によらない客観的評価が可能となり、検査の効率化と検査コストの削減を行うことができる。
また、コンクリートに生じたひび割れ先端付近など、局所の応力状態を知ることができるため、欠損に対する補強の程度を決定できるようになり、補強のためのコスト削減も図ることができる。
本発明の非破壊検査装置の一実施例を、被検査体を含めて示した装置構成図である。 TOF(Time−Of−Flight)の説明をする概要図である 本発明の非破壊検査装置の演算処理部の第1の実施例を示したブロック図である。 本発明の非破壊検査装置の別の実施例を、被検査体を含めて示した装置構成図である。 ひび割れを有し、曲げモーメントを受ける被検査体の断面図である。 本発明の非破壊検査装置における、被検査体の厚さ分布計測とトモグラフィのための領域分割を示した被検査体の断面図である。 トモグラフィ用の超音波伝搬路を示した被検査体の断面図である。 トモグラフィ用の別の超音波伝搬路を示した被検査体の断面図である。 ひび割れと空隙を有し、曲げモーメントを受ける被検査体の断面図である。 ひび割れと空隙を有する被検査体における超音波伝搬路を示した被検査体の断面図である。 本発明の非破壊検査装置における、被検査体の断層像計測を示した被検査体の断面図である。 本発明の非破壊検査装置における、別のトモグラフィ用の超音波伝搬路を示した被検査体の断面図である。 本発明の非破壊検査装置における、超音波送波器と被検査体内部に発生する音波を示した概要図である。 本発明の非破壊検査装置における、電気音響変換素子アレイを具備した超音波送信部の一実施例を示したブロック図である。 本発明の非破壊検査装置の演算処理部の第2の実施例を示したブロック図である。 本発明の非破壊検査装置の演算処理部の第3の実施例を示したブロック図である。 本発明の非破壊検査装置の演算処理部の第4の実施例を示したブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を用いて詳細に説明する。
本実施の形態は、コンクリートなどの被検査体内に生じている応力あるいは応力分布を非破壊で計測する非破壊検査装置を実現するものであり、超音波パルスを被検査体へ送信して、前記被検査体の内部を透過した透過パルスや、前記被検査体の内部で反射した反射パルスを受信し、超音波の伝搬時間(Time−Of−FlightあるいはTOFという)を計測して前記被検査体の音速あるいは前記被検査体内の音速分布を求め、さらに音弾性効果に基づいて前記音速あるいは前記音速分布の変化から、内部に発生している応力を算出して表示するものである。これにより、被検査体にひび割れなどの欠損が生じているときに、その欠損によって前記被検査体が破損や破壊に至る危険性を非破壊で、且つ定量的に判定し、その判定に基づく最適な補修方法などを選択することができるようになる。
まず、図1〜図3を用いて、第1の実施の形態の非破壊検査装置を説明する。
図1に示すように、第1の実施の形態の非破壊検査装置1は、超音波送波器10と、超音波受波器10’と、装置本体100から構成される。装置本体100は、超音波送波器10で超音波を送波するための送信信号を生成し、超音波送波器10に前記送信信号を伝送する送信部110と、超音波受波器10’で受信した受信信号を受信し、増幅やデジタル変換、フィルタによる帯域制限などの処理を行う受信部102と、受信部102からの受信信号からTOFを算出し、音弾性効果に基づいて応力を算出する演算処理部120と、演算処理部103で算出された応力情報の結果を表示する表示部103と、送信部110、受信部102、演算処理部120あるいは表示部103に対する同期制御やパラメータ制御などを行う制御部104と、外部からパラメータを入力するためのインターフェース105とを具備している。
送信部110は波形発生部と送信アンプを具備しており、前記波形発生部で発生された送信電圧信号を、前記送信アンプで増幅して、超音波送波器10へ伝送する。超音波送波器10は、図1に示すように、応力σが発生している厚さLの被検査体300の表面にその送波面が接触しており、内部に圧電体などからなる電気音響変換素子を備えていて、送信部110からの電気信号を機械振動に変換して被検査体300へ超音波を送信する。ここで、最も効率よく超音波を送信するために、前記送信電圧信号の周波数は、前記線機音響変換素子の共振周波数あるいはその近傍に設定するのが望ましい。
超音波受波器10’は、被検査体300を介して超音波送波器10に対向する位置に配置され、超音波送波器10から送信された超音波は超音波伝搬路400を通って超音波受波器10’に到達する。超音波受波器10’は、超音波送波器10と同様に、その内部に圧電体などからなる電気音響変換素子を備えていて、超音波受波器10’で受信した音圧信号は電気信号に変換されて、受信部102に伝送される。
受信部102では、超音波受波器10’からの電気信号に、上述したような増幅処理やフィルタ処理などの信号処理が施され、受信電圧信号が演算処理部120へ伝送される。図2は前記送信電圧信号と前記受信電圧信号の時間波形を同一時間軸上で表したものであり、演算処理部120にはτで表されるTOFを算出するTOF演算部121が備えられている。前記受信電圧波形は、超音波伝搬路400を伝搬するうちに散乱や減衰を受けるため、前記送信電圧信号の波形とは通常異なるため、TOFを算出するための手法としては、例えば、図2に示すように、正から負へ最大値をとった信号が変化し、始めにゼロ点を通過する、いわゆるゼロクロス点の間隔をτとして演算する方法などが適用される。
次に、演算処理部120の構成及び処理内容を図3を用いて説明する。演算処理部120には、上述のTOF演算部121と、被検査体300の厚さLとTOF演算部で演算されたτから音速を計算する音速演算部122と、無応力条件下における被検査体300の音速と音弾性係数を保持している係数テーブル123と、係数テーブル123を参照して音速演算部122の結果から応力σを算出する応力演算部が具備されている。係数テーブル123には、無応力状態化における被検査体の平均密度ρや平均弾性率Eに対する音速c0jと音弾性係数kについて、様々な係数セットが保持されており、用いる係数セットの設定や、被検査体の厚さLの値の設定などは、インターフェース105から入力されるなどして、制御部104からの指示などによって指定される。なお、前記係数テーブル123の係数セット自体をインターフェース105から入力できるように構成してもよい。
演算処理部120によって算出された応力σの値は検査者が目視できるように表示部103で表示される。表示の方法は、数値でもよいし、グラフ化して表示してもよい。図示しないデータ保存部に過去の計測データを保持しておいて、経時変化を比較できる表示にしてもよい。また、演算処理部120に保持されている平均弾性率Eと、算出された応力σの値から、歪みを計算して表示させるようにしてもよい。さらに、応力や歪みの値が被検査体の降伏点や0.2%耐力、あるいはそれらに対応する歪みに近い値であって、前記被検査体が破壊の危険性があると判断される状態にあるときに、表示部103に注意のアラートを出すようにしてもよい。
次に、本発明の非破壊検査装置の音弾性効果による音速変化と応力の関係と、コンクリートを被検査体としたときの計測精度について、以下詳しく述べる。
まず、音弾性効果に基づく音速変化を用いた応力計測法として、産業的に実用化されているボルト軸力測定を例にとり、音速変化と応力の関係を説明する。
無応力時の音速をc、応力負荷時の音速をcとすると、音弾性効果の式は
c=c(1+kσ) (1)
と表される。ここでσは応力、kは音弾性定数である。したがって、無応力時の音速cと音弾性係数kが既知であり、応力負荷時の音速cが分かれば、式(1)を変形して得られる次式(2)から応力σが算出できる。
σ=(c−c)/kc(2)
ボルトの実効的な長さをLとし、引張り応力σによるボルトの伸びΔLが非常に小さいとして無視をすれば、無応力時と応力負荷時のボルトを往復する音波の伝搬時間t及びtは、それぞれ
=2L/c(2)
t=2L/c=2L/{c(1+kσ)}(3)
となる。式(2)及び式(3)から、無応力時の伝搬時間tに対する、応力負荷による伝搬時間の変化Δt(=t−t)を求めると次式を得る。
Δt=t−t=−kσt/(1+kσ) (4)
kσ<<1であることを考慮すると、以下の近似式が得られる。
Δt/t=−kσ (5)
したがって、伝搬時間の変化Δtは応力σに比例する。
材質がクロムモリブデン鋼などの高力ボルトであって、ボルトの実効的な長さをL=140mm程度とし、ボルトの長手方向に100MPaの引張り応力が負荷されている場合、応力負荷方向と同じ方向に伝播する縦波の伝搬時間は、無応力時に対して約0.1μs遅くなる。無負荷時の伝搬時間tは80μs程度であり、式(5)から音弾性定数は
k=−12.5×10−6[/MPa] (6)
と見積もることができる。
同様に横波に対する音弾性係数も存在し、また、縦波と横波の音速比も応力σに比例することが知られている。ボルト材のクロムモリブデン鋼のヤング率Eは240GPa程度であるから、100MPaの引張り応力による歪みεはフックの法則より、
ε=σ/E=417×10−6 (7)
となる。
次に、音弾性効果の基礎理論をより詳しく説明し、材質がコンクリートである場合の計測精度について述べる。
音弾性効果の基礎理論によれば、歪みεと応力σの関係を
σ=Eε+Eε/2 (8)
と表し、歪みεのときの弾性率が(E+Eε)に変化し、密度がρ(1−ε)に変化すると仮定すると、このときの音速cは無応力状態の音速cを用いて
c=c{1+(E+E)σ/2E ) (9)
と書ける。ここで、E及びEは2次(線形)及び3次の弾性率、ρは無応力状態での密度である。式(1)と式(9)を比較すれば、音弾性定数kは
k=(E+E)/2E (10)
と書け、媒質の2次及び3次の弾性率を求めることによって、応力と音速変化率が導出できる。
コンクリートの3次の弾性率については、例えば、「Payan C.,Garnier V.,Moysan J.,and Johnson P. A.,”Determination of third order elastic constants in a complex solid applying coda wave interferometry”,Applied Physics Letter,94,011904(2009)」に記載されており、1次元の応力−歪み関係式が非線形パラメータβを用いて
σ=Eε(1+βε) (11)
と表され、コンクリートの非線形パラメータがβ=−157と記載されている。式(8)、(10)及び(11)から、
k=(1+2β)/2E (12)
となり、この計測に用いられたコンクリートのヤング率E=42.39GPaを用いると、コンクリートの音弾性定数は以下のようになる。
k=−36.9×10−4[/MPa] (13)
したがって、コンクリートの音弾性定数は、式(6)で示したボルトの音弾性定数よりも2桁程度大きく、鋼よりも非線形効果が顕著に現れると言える。
ここで式(13)のコンクリートの音弾性定数とヤング率E=42.39GPaの値を用い、歪みεに対する音速の変化率(Δc/c)を計算すると次のようになる。
ε=250×10−6 → Δc/c〜3.9%
ε=500×10−6 → Δc/c〜7.8%
ε=1000×10−6 → Δc/c〜15.6%
コンクリートの0.2%耐力に相当する歪みは3000×10−6程度であり、すなわち、破壊の危険度が高いコンクリートには10%以上の大きな音速変化が生じていることになる。
バルクの等方性媒質を伝わる縦波の音速cは、密度をρ、ヤング率をE、ポアソン比をνとすると、
={E(1−ν)/{ρ(1+ν)(1−2ν)}}0.5 (14)
と表される。コンクリートの物性値を密度2350kg/m、ヤング率22GPa、ポアソン比0.2とすると、縦波音速は約3230m/sであり、1m(あるいは50cmの往復)程度の距離を伝搬する時間は約300μsとなる。上述のように音速変化率あるいは伝搬時間の変化率は1〜10パーセント程度の変化になると考えられるので、1μs程度の時間計測精度があればよい。このとき、安全な応力状態(ε<1000×10−6)と危険な応力状態(ε>1000×10−6)とで音速変化率に10%程度の差が生じることになり、音弾性効果によって危険度を判定することが十分に可能であることが分かる。
上述したように、本発明の非破壊検査装置によれば、音弾性効果に基づく音速変化を検出して被検査体内に発生している応力あるいは歪みを算出することができるため、被検査体の破壊に対する危険度を非破壊で評価することができる。また、検査者による計測依存性もないため、客観的な評価を行うことが可能となる。
次に、図4及び図15を用いて、第2の実施の形態の非破壊検査装置を説明する。
図1を用いて説明した第1の実施の形態では、超音波送波器10から送波され、被検査体300を透過する透過波を超音波受波器10’で受信していたが、トンネルのように覆工コンクリートのように片面しか露出されていないコンクリートでは透過波が利用できない。また、被検査体の厚さLも未知の場合がある。第2の実施の形態は、このような片面露出の被検査体に対する一実施の形態を示したものである。
図4に示すように、第2の本実施の形態の非破壊検査装置2は、超音波送波器10と、超音波受波器10’と、装置本体101から構成される。装置本体101は、超音波送波器10で超音波を送波するための送信信号を生成し、超音波送波器10に前記送信信号を伝送する送信部110と、超音波受波器10’で受信した受信信号を受信し、増幅やデジタル変換、フィルタによる帯域制限などの処理を行う受信部102と、受信部102からの受信信号からTOFを算出し、音弾性効果に基づいて応力を算出する演算処理部120’と、演算処理部103で算出された応力情報の結果を表示する表示部103と、送信部110、受信部102、演算処理部120’あるいは表示部103に対する同期制御やパラメータ制御などを行う制御部104と、外部からパラメータを入力するためのインターフェース105とを具備している。
送信部110と超音波送波器10の間には送受分離スイッチ(T/R)106が設けられており、また、受信部102と超音波受波器10’の間にはスイッチ(SW)107が設けられており、送受分離スイッチ106の片端とスイッチ107の片端とが連結されている。さらに、制御部104は送受分離スイッチ106とスイッチ107の切替も制御する。
次に、非破壊検査装置2の、片面の露出しかない被検査体310に対する動作について説明する。片面の露出しかない被検査体310の厚さLが未知の場合には、2回のTOF計測を行い、音速cと厚さLの連立方程式を解けばよい。図15は演算処理部120’の構成図であり、演算処理部120’は、音速演算部122’で2回のTOF計測の結果を用いた連立方程式を解き、被検査体310の厚さLと音速cとを導出するように構成されている。以下、2回のTOF計測の詳細について述べる。
まず、送受分離スイッチ106は、送信部110と超音波送波器10とを連結するようになっており、スイッチ107は受信部102と超音波受波器10’を連結するように設定されている。送信部110は波形発生部と送信アンプを具備しており、前記波形発生部で発生された送信電圧信号を、前記送信アンプで増幅して、送受分離スイッチ106を介して超音波送波器10へ伝送する。超音波送波器10は、図4に示すように、応力σが発生している被検査体310の表面にその送波面が接触しており、内部に圧電体などからなる電気音響変換素子を備えていて、送信部110からの電気信号を機械振動に変換して被検査体310へ超音波を送信する。ここで、最も効率よく超音波を送信するために、前記送信電圧信号の周波数は、前記線機音響変換素子の共振周波数あるいはその近傍に設定するのが望ましい。
超音波受波器10’は超音波送波器10と同一表面で、応力を測定したい位置に対称になるように、2wの間隔を持って配置する。被検査体310に送波された超音波は、超音波伝搬路410を通り、被検査体310の裏面から反射した反射波が超音波受波器10’へ到達する。超音波受波器10’には前記電気音響変換素子が備えられているため、前記反射波を受信して受信電気信号が発生される。前記受信電気信号は、スイッチ107を介して受信部102に送られる。受信部102では、増幅処理やフィルタ処理などの信号処理が施され、受信電圧信号が演算処理部120’へ伝送され、TOF演算部121で伝搬時間τが算出される。
次に、超音波送波器10を超音波受波器にも兼用して、TOFを計測する。まず、超音波送波器10を前記応力を測定したい位置に配置する。送受分離スイッチ106は、送信部110と超音波送波器10とを連結するようになっており、スイッチ107は受信部102と送受分離スイッチ106を連結するよう設定する。送信部110は波形発生部と送信アンプを具備しており、前記波形発生部で発生された送信電圧信号を、前記送信アンプで増幅して、送受分離スイッチ106を介して超音波送波器10へ伝送する。超音波送波器10は、図4に示すように、応力σが発生している被検査体310の表面にその送波面が接触しており、内部に圧電体などからなる電気音響変換素子を備えていて、送信部110からの電気信号を機械振動に変換して被検査体310へ超音波を送信する。ここで、最も効率よく超音波を送信するために、前記送信電圧信号の周波数は、前記線機音響変換素子の共振周波数あるいはその近傍に設定するのが望ましい。制御部104は、超音波送波器10から超音波が送信された直後に送受分離スイッチ106を切替え、超音波送波器10とスイッチ107とを連結するように設定する。
被検査体310に送波された超音波は、超音波伝搬路411を通り、被検査体310の裏面から反射した反射波が超音波送波器10へ到達する。超音波送波器10には前記電気音響変換素子が備えられているため、前記反射波を受信して受信電気信号が発生される。前記受信電気信号は、送受分離スイッチ106とスイッチ107とを介して受信部102に送られる。受信部102では、増幅処理やフィルタ処理などの信号処理が施され、受信電圧信号が演算処理部120’へ伝送され、TOF演算部121で伝搬時間τ’が算出される。
さらに、音速演算部122’では、このようにして得られた伝搬時間τ及びτ’と、インターフェース105などから入力した超音波送波器10と超音波受波器10’の間隔wを用いた下記のような連立方程式を解き、音速cが算出される。
c=2L/τ (15)
c=2(L+w 0.5/τ’ (16)
上式によって求められた音速cをもとに応力σを求めるための演算処理部120’内での処理方法は、図1に示した第1の実施の形態を説明したものと同様であり、演算処理部120’によって算出された応力σの値は検査者が目視できるように表示部103で表示される。
次に、図5〜図8及び図16を用いて、第3の実施の形態の非破壊検査装置を説明する。
第3の実施の形態は、図5に示すように、ひび割れ321を有する被検査体320に曲げモーメントMなどが生じており、ひび割れ先端周辺部30付近の応力σを評価する場合や、応力分布を求める場合の非破壊検査装置に関する。被検査体に曲げモーメントが生じているような場合には、被検査体断面の応力分布として、圧縮応力と引張り応力が深さ方向に分布していると考えられる。式(1)及び式(13)から明らかなように、音速cは引張り応力に対して遅くなり、圧縮応力に対して速くなる。したがって、図1あるいは図4に示したような実施の形態では、圧縮応力による音速の向上と引張り応力による音速の低下が同一の超音波伝搬路上で混在するようになり、結果として正しい音速変化をとらえることができない。
このような問題に鑑み、本発明の非破壊検査装置の第3の実施の形態は、図4に示した第2の実施の形態の非破壊検査装置2を構成する要素のうち、演算処理部120’が図16に示す演算処理部130に置き換わった構成となっている。すなわち、トモグラフィ法を用いることによって音速分布あるいは応力分布を求めることができる。以下、その手順について詳細に説明する。
まず、図6に示すように、裏面の形状あるいは厚さのプロファイルが未知である被検査体320の裏面形状を得るために、超音波送波器10を超音波受波器にも兼用して、超音波送波器10の位置を変えながら、超音波伝搬路421・・・42n・・・42NにおけるTOFを計測し、被検査体320の裏面形状プロファイルデータL(x)を取得する。
すなわち、まず、超音波送波器10を厚さを測定したい位置に配置し、このとき、送受分離スイッチ106は、送信部110と超音波送波器10とを連結するように設定し、スイッチ107は受信部102と送受分離スイッチ106を連結するよう設定する。送信部110は波形発生部と送信アンプを具備しており、前記波形発生部で発生された送信電圧信号を、前記送信アンプで増幅して、送受分離スイッチ106を介して超音波送波器10へ伝送する。超音波送波器10は、被検査体320の表面にその送波面が接触しており、内部に圧電体などからなる電気音響変換素子を備えていて、送信部110からの電気信号を機械振動に変換して被検査体320の内部へ超音波を送信する。ここで、最も効率よく超音波を送信するために、前記送信電圧信号の周波数は、前記線機音響変換素子の共振周波数あるいはその近傍に設定するのが望ましい。制御部104は、超音波送波器10から超音波が送信された直後に送受分離スイッチ106を切替え、超音波送波器10とスイッチ107とを連結するように設定する。
被検査体320に送波された超音波は、例えば超音波伝搬路421を通り、被検査体320の裏面から反射した反射波が超音波送波器10へ到達する。超音波送波器10には前記電気音響変換素子が備えられているため、前記反射波を受信して受信電気信号が発生される。前記受信電気信号は、送受分離スイッチ106とスイッチ107とを介して受信部102に送られる。受信部102では、増幅処理やフィルタ処理などの信号処理が施され、受信電圧信号が図16に示す演算処理部130へ伝送される。
演算処理部130では、前記受信電圧信号がTOF演算部121に送られ、伝搬時間τが算出される。その結果は、厚さ分布演算部131へ伝送され、超音波伝搬路421に対する厚さL
=c0jτ/2 (17)
として算出される。このようにして、超音波伝搬路421・・・42n・・・42Nに対する厚さL・・・L・・・Lが厚さ分布演算部131で求められ、例えば、図示しない厚さ分布演算部131に設けられたメモリに裏面形状プロファイルデータL(x)として保存される。なお、式(17)における被検査体320の音速c0jは、平均音速や無応力下音速などの値であり、係数テーブル123に保持されている値や、インターフェース105から入力された値などを使用する。
次に、上述のようにして求められた裏面形状プロファイルデータL(x)を元に、トモグラフィ法によって応力分布を求める。以下、図7及び図16を用いてトモグラフィ法による応力分布の算出方法について詳細に述べる。図7は、被検査体320における超音波送波器10及び超音波受波器10’の配置と、超音波伝搬路及びトモグラフィ法における領域分割を示したもので、図16は応力を算出する演算処理部130の構成を示したものである。
まず、図7に示すように、トモグラフィ法によって応力を求めるための仮想的なメッシュを、ひび割れ321が含まれるように、領域分割50のように設ける。次に、被検査体320の表面に、ひび割れ321を挟んで超音波送波器10と超音波受波器10’を配置し、超音波受波器10’の位置をa’〜c’のように変化させ、各位置におけるTOF(τa〜τc)が計測される。このとき、被検査体320での裏面での超音波反射位置が、ひび割れ321の先端のなるべく直下になるように超音波受波器10’の位置a’〜c’を変化させる。音速分布演算部132には、TOF演算部121で求められたTOF(τa〜τc)と、裏面形状プロファイルデータL(x)のデータと、超音波送波器10と超音波受波器10’の各間隔w2a〜w2cと、領域分割50に関するメッシュ寸法などのデータが転送される。
次に、音速分布演算部132内での処理について説明する。まず、領域分割50の各メッシュ(メッシュ数:m)における仮想的な音速を(c〜c)とする。m番目の各メッシュを通過する超音波伝搬路43a’〜43c’の長さをDa〜Dcと書くとすると、例えば、超音波伝搬路43a’〜43c’に関して、それぞれ次式を得る。
τa=Σ(Da/c) (i=1、2、・・・、m) (18)
τb=Σ(Db/c) (i=1、2、・・・、m) (19)
τc=Σ(Dc/c) (i=1、2、・・・、m) (20)
τa〜τcには、上述のように計測したTOFの結果を代入し、Da〜Dcは、超音波送波器10と超音波受波器10’の位置と、領域分割50のメッシュ寸法と、裏面形状プロファイルデータL(x)とから求められる結果を用いる。音速分布演算部132では、これらの情報をもとに、式(18)〜(20)の連立方程式を解き、各メッシュの音速cが求められる。このような連立方程式の解は、式(18)〜(20)を行列に書き換え、逆行列演算に基づいて計算してもよいが、領域分割50のメッシュがあまり細かくできないことや、TOF計測を数多く行う被う用があることから、逐次近似法などを用いて音速cを求めるのが望ましい。
次に、上述のようにして求められた領域分割50の各メッシュにおける音速cは、図16に示した演算処理部130の応力分布演算部133に出力される。一方、係数テーブル123には、無応力状態化における被検査体の平均密度ρや平均弾性率Eに対する音速c0jと音弾性係数kについて、様々な係数セットが保持されており、音速c0jと音弾性係数kの用いるべき係数セットがインターフェース105からの入力に基づいて決定され、応力分布演算部133に送られる。応力分布演算部133では、入力された音速cと、音速c0j及び音弾性係数kの値から、次式を用いて応力σが計算される。
σ=(c−c0j)/c0j (i=1、2、・・・、m) (21)
以上のようにして得られた応力σは、表示部103で数値あるいはイメージとして表示され、ひび割れ321の先端周辺部の応力を知ることができる。
より精度よく応力分布を計算するには、例えば図8のように様々な超音波伝搬路でTOF計測を行えばよい。図8は、超音波送波器10と超音波受波器10’の位置をそれぞれa〜c、a’〜c’のように変化させ、各位置の組み合わせによる9つの超音波伝搬路44aa’〜44cc’についてTOF計測を行うものである。この際、図8に示すように、超音波送波器10の位置a〜cと超音波受波器10’の位置a’〜c’は、ひび割れ321を対称にして、それぞれ間隔2w3a〜2w3cのように設定すると、ひび割れ321の先端周辺部の応力分布が、より精度良く求められる。この例では、一組の超音波送波器10及び超音波受波器10’により計測を行っているが、複数チャンネルの電気音響変換素子を有する超音波送波器や、複数チャンネルの電気音響変換素子を有する超音波受波器を用いて、各チャンネルを切り替えるなどして計測してもよい。
次に、図9〜図12及び図17を用いて、第4の実施の形態の非破壊検査装置を説明する。
第4の実施の形態は、図9に示すように、ひび割れ331と空隙332を有する被検査体330に曲げモーメントMなどが生じており、ひび割れ先端周辺部31付近の応力σを評価する場合や、応力分布を求める場合の非破壊検査装置に関する。第3の実施の形態では、超音波伝搬路がすべて被検査体の裏面で反射されている場合には問題はないが、図9に示すように、被検査体内に空隙や気泡などの欠損が存在する場合、後述するようにトモグラフィ法のためのTOFデータが必ずしも正確な値とはならない。すなわち、被検査体内を伝搬する超音波の波長に対して、空隙や気泡の寸法が比較的大きい場合などには、反射率の大きい空隙など超音波がほとんど反射してしまい、トモグラフィのためのデータとしては誤ったTOFの値を計算してしまう。
このような問題に鑑み、本発明の非破壊検査装置の第4の実施の形態は、あらかじめ空隙や気泡など、被検査体内の欠損部をパルスエコー法などによる超音波イメージングで把握しておき、トモグラフィのためのTOF計測の際の超音波伝搬路が、この欠損を通過するような場合については、その部分のデータを排除してトモグラフィ法による応力分布を求めるものである。
例えば、図10に示すように、超音波送波器10を被検査体330の表面のa〜cの位置のいずれかに、また、超音波受波器10’をひび割れ331を挟んでa’〜c’の位置のいずれかに配置し、トモグラフィのためのTOF計測を行う場合を考える。超音波送波器10がaあるいはcの位置にある場合、超音波受波器10’がa’〜c’のいずれの位置にあっても、超音波は被検査体330の裏面で反射されて超音波受波器10’に到達する。しかし、超音波送波器10がbの位置にある場合には、超音波は空隙332で反射し、超音波伝搬路45ba’〜45bc’を通って超音波受波器10’に到達する。空隙332は被検査体330の実質部分の固有音響インピーダンスに大きな差があることが一般的であり、したがって、超音波はほとんど空隙332で反射し、被検査体330の裏面からの反射波は得られないことになる。また、空隙332の存在がないとして、超音波伝搬路45ba’〜45bc’におけるTOFの計測値も使ってトモグラフィ法を適用すると、この場合には、誤った音速が算出されるという問題が発生する。
このような問題に鑑み、本発明の非破壊検査装置の第4の実施の形態は、図4に示した第2の実施の形態の非破壊検査装置2を構成する要素のうち、演算処理部120’が図17に示す演算処理部140に置き換わった構成となっている。以下、演算処理部140での信号処理について詳細に説明する。
まず、図11に示すように、被検査体330の内部状態を得るために、超音波送波器10を超音波受波器にも兼用して、超音波送波器10の位置を変えながら、超音波伝搬路451・・・45m・・・45NにおけるTOFを計測すると共に、反射波の強度も合わせて計測しておく。
すなわち、まず、超音波送波器10を厚さを測定したい位置に配置し、このとき、送受分離スイッチ106は、送信部110と超音波送波器10とを連結するように設定し、スイッチ107は受信部102と送受分離スイッチ106を連結するよう設定する。送信部110は波形発生部と送信アンプを具備しており、前記波形発生部で発生された送信電圧信号を、前記送信アンプで増幅して、送受分離スイッチ106を介して超音波送波器10へ伝送する。超音波送波器10は、被検査体320の表面にその送波面が接触しており、内部に圧電体などからなる電気音響変換素子を備えていて、送信部110からの電気信号を機械振動に変換して被検査体330の内部へ超音波を送信する。ここで、最も効率よく超音波を送信するために、前記送信電圧信号の周波数は、前記線機音響変換素子の共振周波数あるいはその近傍に設定するのが望ましい。制御部104は、超音波送波器10から超音波が送信された直後に送受分離スイッチ106を切替え、超音波送波器10とスイッチ107とを連結するように設定する。
被検査体330に送波された超音波は、例えば超音波伝搬路451を通り、被検査体330の裏面から反射した反射波が超音波送波器10へ到達する。超音波送波器10には前記電気音響変換素子が備えられているため、前記反射波を受信して受信電気信号が発生される。前記受信電気信号は、送受分離スイッチ106とスイッチ107とを介して受信部102に送られる。受信部102では、増幅処理やフィルタ処理などの信号処理が施され、受信電圧信号が図17に示す演算処理部140へ伝送される。
演算処理部140では、前記受信電圧信号がTOF演算部121に送られ、伝搬時間τが算出される。その結果は、有効データ判定部141へ伝送される。有効データ判定部141では、まず、超音波伝搬路451に対する厚さLが式(17)を用いて算出される。さらに、有効データ判定部141では、反射強度として、TOFを求めた受信電圧信号の振幅や包落線の大きさも算出される。このような計測データを、超音波送波器10の位置を変化させながら計測すると、例えば、図11に示した被検査体330には空隙332が存在するため、空隙332で反射するような超音波伝搬路45mに対する厚さLは、超音波伝搬路451や45Nに対する厚さL及びLよりも値が比較的小さく、超音波伝搬路45mに対する反射強度は、超音波伝搬路451や45Nに対する反射強度よりも値が比較的大きくなる。有効データ判定部141では、これらの厚さと反射強度のデータをもとに、厚さデータの不連続性や所望の反射強度閾値などを参照して、まず、被検査体330内部の空隙の有無や、例えば、空隙332の位置を推定する。なお、式(17)における被検査体330の音速c0jは、平均音速や無応力下音速などの値であり、係数テーブル123に保持されている値や、インターフェース105から入力された値などを使用する。
次に、上述のようにして求められた厚さL・・・Lや、空隙332の推定位置Lを元に、トモグラフィ法によって応力を求める。トモグラフィ法による応力の算出方法は、上述した第3の実施の形態と同様であるが、第4の実施の形態では、トモグラフィ法による応力の算出に用いるべきTOFデータを、有効データ判定部141で判定し、有効なデータを音速分布演算部132へ伝送する。
まず、図12に示すように、トモグラフィ法によって応力分布を求めるための仮想的なメッシュを、ひび割れ321が含まれるように、領域分割51のように設ける。次に、被検査体330の表面に、ひび割れ331を挟んで、超音波送波器10と超音波受波器10’の位置をそれぞれa〜c、a’〜c’のように変化させ、各位置の組み合わせに対するTOFを計測する。一方、有効データ判定部141には、超音波送波器10と超音波受波器10’の位置や間隔、領域分割50に関するメッシュ寸法などのデータが入力され、空隙332との位置関係も含めた仮想メッシュモデルが作成される。次に、TOFを求めるときの超音波送波器10と超音波受波器10’の位置と前記仮想メッシュモデルのデータから、計測したTOFが、空隙332などで反射していない、有効なTOFデータであるか否かを判定し、有効なTOFデータを、領域分割51の仮想メッシュモデル情報や、各メッシュにおける超音波伝搬路データなどと共に、音速分布演算部132へ伝送する。
このような動作によって、図10の無効な超音波伝搬路45ba’〜45bc’におけるTOFデータを排除し、図12に示すような有効な超音波伝搬路におけるTOFデータのみを用いて、音速分布演算部132と応力分布演算部133でトモグラフィ法による演算が行われ、所望の応力を信頼性高く得ることができる。
以上のように、本発明の実施の形態では、音弾性効果に基づく超音波トモグラフィ法によって、覆工コンクリートなどに生じているひび割れ先端部周辺の応力を非破壊で、且つ高い信頼性で計測することができる。なお、コンクリートのように砂や砂利などの骨材が混合されているような被検査体では、骨材による散乱などで超音波が急激に散乱し、また位相変化も引き起こしてTOF計測の誤差要因となる可能性もある。この場合、使用する超音波の波長を骨材の寸法より長くすると散乱などの影響を抑制できる。したがって、超音波の周波数は低周波である方がよい。骨材の寸法を数mm、コンクリートの縦波音速を2000〜4000m/s程度とし、超音波の波長が骨材の寸法の10倍程度(数cm)あればよいと仮定すれば、本発明の実施の形態においても150kHz以下の超音波を用いるのが望ましい。また、受信電圧信号のS/Nが低い場合には、同じ超音波伝搬路におけるTOF計測を複数回行って、それらの結果を加算平均するなどしてS/Nを向上させることもできる。
一方、超音波送波器10を構成する電気音響変換素子の送波面積が大きく、超音波ビームに施行性があるような場合には、トモグラフィ法のTOF計測において、超音波を斜めに入射した方がS/Nが良くなる。このような場合には、図13に示すように超音波送波器11とシュー20とを組み合わせることもできる。シュー20を介して被検査体340の表面から超音波を入射すると、モード変換により、縦波と横波が伝搬する。縦波と横波は通常音速が異なり、横波の方が遅く伝わるため、例えば、被検査体340の表面を伝わる表面波と縦波が重畳してしまうような場合には、横波を用いてTOF計測をしてもよい、なお、このとき、係数テーブル123の音速や音弾性係数の値は、横波に対する値を用いる。
また、音弾性効果を用いて音速や音速変化から応力を求める場合に、縦波と横波の音速比と応力との直線関係を用いると、被検査体の寸法や形状ばらつきに対してロバストになることが知られている。しかし、図13に示すように縦波の入射角θと横波の入射角θtはスネルの法則に基づいて異なる方向に伝搬するため、縦波と横波の超音波伝搬路は異なってしまう。そこで、図14に示すように、複数の電気音響変換素子を1次元乃至は2次元に配列した超音波アレイ13を具備する超音波送波器12を用い、いわゆるフェーズドアレイによる超音波ビームの偏向を任意に行えるようにしてもよい。このために送信部110は、波形発生部111と、遅延回路112と、送信アンプ113と、遅延データテーブル114とを備えた送信ビームフォーマ115を含んで構成される。超音波送波器12からは、遅延データテーブル114の遅延データに基づく任意の方向に超音波ビームを送波することができる。
縦波と横波が同一の超音波伝搬路を通過するようにするために、シュー20を介した場合の縦波超音波の入射角θと、シュー20を介した場合の横波超音波の入射角θとが、θ=θとなる遅延データを遅延データテーブル114には保持されている。このような構成にすることによって、例えば1回目に被検査体に入射された縦波と、2回目に被検査体に入射された横波が、同一の超音波伝搬路を通過するようにせしめることができ、縦波及び横波の各TOFの値から縦波と横波の音速比を求めることができる。これによって、超音波送波器12とシュー20の位置を被検査体に対して変化させることなく、ばらつきの少ない安定した応力評価ができるようになる。なお、送信アンプ113を各チャンネルに対して任意にゲインが変えられるような可変ゲインアンプで構成することにより、超音波アレイ13から発生する超音波に口径重みを持たせ、グレーティング・ローブの抑制を行うようにしてもよい。
さらに、超音波受波器も超音波送波器12と同様に、複数の電気音響変換素子を1次元乃至は2次元に配列した超音波アレイとし、受信部102には、受信アンプと、遅延データテーブルと、遅延回路と、加算回路とを備えた受信ビームフォーマを具備させてもよい。このような構成にすることによって、受信ビームを任意の方向に作ることが可能になり、縦波や横波の受信感度を向上させたり、所望以外の方向からの超音波信号を抑制したりすることができる。なお、送信アンプ113を各チャンネルに対して任意にゲインが変えられるような可変ゲインアンプで構成することにより、超音波アレイ13から発生する超音波に口径重みを持たせ、グレーティング・ローブの抑制を行うようにしてもよい。
以上述べたように、本発明の非破壊検査装置によれば、計測者は、覆工コンクリートなどの被検査体内部に発生している応力あるいは応力分布を非破壊で知ることができ、この被検査体が破壊または破損に至る危険性を定量的に評価することができる。また、打音検査のように検査者の個人によらない客観的評価が可能となり、計測ばらつきも抑えられるため、検査の効率化と検査コストの削減を行うことができる。さらに、コンクリートに生じたひび割れ先端付近など、局所の応力状態を知ることができるため、欠損に対する補強の程度を決定できるようになり、補強のためのコスト削減も図ることができる。
1、2 非破壊検査装置
10〜12 超音波送波器
10’ 超音波受波器
13 超音波アレイ
20 シュー
30、31 ひび割れ先端周辺部
50、51 領域分割
100、101 装置本体
102 受信部
103 表示部
104 制御部
105 インターフェース
106 送受分離スイッチ
107 スイッチ
110 送信部
111 波形発生部
112 遅延回路
113 送信アンプ
114 遅延データテーブル
115 送信ビームフォーマ
120、120’、130、140 演算処理部
121 TOF演算部
122、122’ 音速演算部
123 係数テーブル
124 応力演算部
131 厚さ分布演算部
132 音速分布演算部
133 応力分布演算部
141 有効データ判定部
300、310、320、330、340 被検査体
321、331 ひび割れ
332 空隙
400、410、411、421、42n、42N、43a’〜43c’、44aa’〜44cc’、451、45m、45N、45ba’〜45bc’ 超音波伝搬路

Claims (8)

  1. 超音波を用いて被検査体内に生じている応力あるいは応力分布を計測する非破壊検査装置であって、前記被検査体の表面から前記被検査体の内部へ超音波を送信する超音波送信手段と、前記被検査体内部を透過する透過波もしくは前記被検査体内部で反射する反射波を、前記被検査体の表面で受信する超音波受信手段と、前記超音波が前記超音波送信手段によって送信されてから、前記超音波受信手段で前記透過波あるいは前記反射波が受信されるまでの超音波伝搬時間を求め、該当の超音波伝搬路における音速を求め、前記被検査体に関する音弾性効果に基づいて、前記音速から応力を求める演算処理手段と、前記演算処理手段の結果に基づいて前記応力の情報を表示する表示手段と、前記超音波送信手段と前記超音波受信手段の動作タイミング及び超音波送受信条件のコントロール及び前記演算処理手段と前記表示手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする非破壊検査装置。
  2. 前記被検査体内の特定の領域を微小領域に分割し、前記微小領域を通過する前記超音波伝搬時間を複数の超音波伝搬路に対してそれぞれ求め、前記演算手段で、複数の前記超音波伝搬時間を用いたトモグラフィ法によって前記特定の領域の音速分布を求め、前記被検査体に関する音弾性効果に基づいて、前記音速分布から応力分布を求めることを特徴とする請求項1に記載の非破壊検査装置。
  3. 無応力状態で、構成する要素や成分比率などが異なる複数の前記被検査体に対応する音速テーブルと音弾性係数テーブルとを備え、前記演算処理手段で、前記音速テーブル及び前記音弾性係数テーブルを参照して、前記応力あるいは前記応力分布を求めることを特徴とする請求項1乃至は2に記載の非破壊検査装置。
  4. 前記被検査体の表面から前記被検査体の内部へ超音波を送信する超音波送信手段と、前記被検査体内部で反射する反射波を、前記被検査体の表面と同一の表面で受信するための超音波受信手段とを備え、前記超音波伝搬時間と所定の音速とから求められる前記被検査体の裏面の形状情報に基づき、前記トモグラフィ法における特定の領域の形状を設定することを特徴とする請求項2乃至は3に記載の非破壊検査装置。
  5. 前記演算処理部で、前記超音波伝搬時間と所定の音速とから前記反射波の反射位置と、前記反射波の反射強度を求め、前記反射位置と前記超音波伝搬路が重なる場合の前記超音波伝搬時間を、前記トモグラフィ法による音速分布の計算に用いるか否かを、前記反射位置と前記反射強度とから判定することを特徴とする請求項2〜4に記載の非破壊検査装置。
  6. 前記超音波送信手段から送信される超音波は、周波数が150kHz以下であることを特徴とする請求項1〜5に記載の非破壊検査装置。
  7. 前記超音波送信手段は、1次元状あるいは2次元状のアレイを形成する複数の電気音響変換素子と、前記複数の電気音響変換素子に異なる遅延時間や異なる口径重みを与えて駆動し、所定の方向に送信ビームを形成する送信ビームフォーマとを備えることを特徴とする請求項1〜6に記載の非破壊検査装置。
  8. 前記超音波受信手段は、1次元状あるいは2次元状のアレイを形成する複数の電気音響変換素子と、前記複数の電気音響変換素子から得られる受信信号に異なる遅延時間や異なる口径重みを与えて、所定の方向に受信ビームを形成する受信ビームフォーマとを備えることを特徴とする請求項1〜7に記載の非破壊検査装置。
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