JP2012140588A - 離型性及び外観特性に優れたポリカーボネート系樹脂組成物、並びにこれを用いた成形品 - Google Patents

離型性及び外観特性に優れたポリカーボネート系樹脂組成物、並びにこれを用いた成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、離型性及び外観特性に優れるポリカーボネート樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明のポリカーボネート系樹脂組成物は、(A)ポリカーボネート樹脂;(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体;及び(C)シロキサンコポリエステルを含んでなり、前記(C)シロキサンコポリエステルは、全組成物中、約0.1〜約6質量%含有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、離型性及び外観特性に優れたポリカーボネート系樹脂組成物、並びにこれを用いた成形品に関するものである。より具体的には、本発明はシロキサンコポリエステルを導入して離型性及び外観特性が改善されたポリカーボネート系樹脂組成物、並びにこれを利用した成形品に関するものである。
ポリカーボネート樹脂は、一般的に、PC/ABSアロイ(alloy)において、PC(ポリカーボネート)は衝撃強度と耐熱特性を向上させ、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)は加工性、耐化学性等を改善させる特性を見せる。このようにPC/ABSアロイ(alloy)は、ABSに比べて優れた物性と、ポリカーボネートに比べてコストダウンが可能なため、様々な用途として活用できる。特に、電子製品のハウジング用途として活用するためには、難燃特性及び優れた射出作業性が要求されており、近年、様々な形態の製品デザインによって、複雑な形態の金型でもスムーズな射出作業が可能な樹脂に対する要求が大きくなっている。
近年は、ポリカーボネート−PDMS(ポリジメチルシロキサン)共重合体を利用して、一般のポリカーボネートに比べて優れた物性と作業性を確保している。
一般的に、樹脂の射出離型性を改善する最も容易な方法は、多様な種類の離型剤を利用することである。この離型剤は、有機化合物タイプとシリコンオイルタイプに分けられる。
通常、有機化合物タイプの離型剤としては、ステアロアミド、オレアミド等が代表的だが、このような有機化合物の場合、含量が高くなると物性低下及び金型沈積等の問題が生じるため、十分な離型効果を確保するのに限界がある。特に、PC/ABSアロイの場合、加工温度が高いためこのような問題点はより深刻になる。
特許文献1では、有機化合物形態の離型剤を開示している。しかし、上記離型剤を利用すると、十分な含量が確保できない場合に目的とするレベルの離型性を確保するのに限界があり、含量が高いと物性低下によって利用に限界がある。
シリコンオイル形態の離型剤としては、代表的なものがPDMSであり、その効果は少量利用時にも非常に優れた離型特性を発揮する。しかし、PDMSは樹脂との相溶性が悪いため、金型に沈積し、樹脂との屈折率の差によって外観にパールマークが発生する等の問題点がある。
特許文献2では、フェニル基を含むシリコンオイルを利用する技術を開示している。前記シリコンオイルは、PDMSに比べて外観(パールマーク)特性が良好だが、相対的に離型性は低下する特徴を見せるため、利用に限界がある。
よって、離型性及び外観特性に優れ、且つ流動特性に優れ、物性の低下が発生せず、難燃性に優れた素材の開発が必要な実情にある。
韓国公開特許第2010−0040946号公報 韓国公開特許第2003−0060973号公報
本発明は、離型性及び外観特性に優れ、透明度が維持されると共に、流動特性に優れ、難燃性、耐衝撃性、離型性、耐熱性及び外観特性に対する物性のバランスに優れたポリカーボネート系樹脂組成物を提供する。
本発明の一つの実施形態(観点)は、離型性及び外観特性に優れたポリカーボネート系樹脂組成物に関するものである。前記ポリカーボネート系樹脂組成物は、(A)ポリカーボネート樹脂;(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体;及び(C)シロキサンコポリエステルを含んでなり、前記(C)シロキサンコポリエステルは、全組成物中、0.1〜6質量%含有することを特徴とする。
本実施形態において、前記(C)シロキサンコポリエステル(siloxane copolyester)は、数平均分子量(Mn)が5500〜7500g/molであり得る。(C)シロキサンコポリエステルの数平均分子量(Mn)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC;Gel Permeation Chromatography)により測定することができる。
前記(C)シロキサンコポリエステルは、ポリエステルブロック及びポリシロキサンブロックがABA形態のブロック共重合体であり得る。
前記(C)シロキサンコポリエステルは、ポリエステルブロック30〜70質量%、及びポリシロキサンブロック70〜30質量%で含み得、このうちポリエステルの数平均分子量が1,000〜3,000g/molであり得る。ポリエステルの数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC;Gel Permeation Chromatography)により測定することができる。
前記(C)シロキサンコポリエステルは、下記化学式1の繰り返し単位を含み得る:
前記式1中、R1及びR2は互いに同一か異なり、置換又は非置換のC1〜C20アルキル基、置換又は非置換のC2〜C20アルケニル基、置換又は非置換のC2〜C20アルキニル基、置換又は非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換又は非置換のC3〜C30シクロアルキル基、置換又は非置換のC3〜C30シクロアルケニル基、置換又は非置換のC3〜C30シクロアルキニル基、置換又は非置換のC6〜C30アリール基、置換又は非置換のC6〜C30アリールオキシ基、又はNRR’(ここで、R及びR’は、互いに同一か異なり、水素原子、又は置換又は非置換のC1〜C20アルキル基である。)であり、R3はC1〜10のアルキレン基、又はC6〜20のアリーレン基であり、nは5〜50の整数であり、m1、m2は、それぞれ5〜30の整数である。
本実施形態の一つの態様において、前記組成物は、(A)ポリカーボネート樹脂40〜85質量%;(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体10〜55質量%;及び(C)シロキサンコポリエステル0.1〜6質量%を含み得る。
前記組成物は、衝撃補強剤をさらに含み得る。
前記組成物は、難燃剤をさらに含み得る。
本実施形態において、前記(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体は、ポリカーボネートブロック1〜99質量%及びポリシロキサンブロック1〜99質量%を含み得る。
前記樹脂組成物は、衝撃補強剤、難燃剤、滴下防止剤、抗菌剤、熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、光安定剤、無機物添加剤、界面活性剤、カップリング剤、可塑剤、混和剤、安定剤、滑剤、静電気防止剤、調色剤、防染剤、耐候剤、着色剤、紫外線吸収剤、紫外線遮断剤、充填剤、核形成剤、接着調剤及び粘着剤等の添加剤を1種以上をさらに含み得る。
前記ポリカーボネート系樹脂組成物は、UL94による1mm厚の難燃度がV−0以上で、ASTM D1925によって測定された1/8”(インチ)厚の衝撃強度が、35kgfcm/cm以上であり得る。
本発明の他の実施形態(観点)は、前記ポリカーボネート系樹脂組成物から成形された成形品に関するものである。
本発明のポリカーボネート系樹脂組成物は、(A)ポリカーボネート樹脂;(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体;及び(C)シロキサンコポリエステル;を含んでなり、前記(C)シロキサンコポリエステルは、全組成物中、0.1〜6質量%含有することを特徴とする。前記組成物は離型性及び外観特性に優れる。
実施例及び比較例において、Grille(グリル)金型利用時の離型性のベスト(best)とワースト(worst)時の写真をそれぞれ図示したものである。 実施例及び比較例において、Weld(溶着、接合ないし溶接)部位のパールマーク発生の程度に対する外観特性のベスト(best)とワースト(worst)時の写真をそれぞれ図示したものである。
以下、本発明の実施形態を詳しく説明する。但し、これは例示として提示するものであり、これによって本発明が制限されるのではなく、本発明は後述の請求項の範疇によって定義されるものである。
本明細書において、特に言及しない限り、「置換」とは化合物中の水素原子がハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アジド基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、カルボニル基、カルバミル基、チオール基、C1〜C20エステル基、カルボキシル基又はその塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、C1〜C20アルキル基、C2〜C20アルケニル基、C2〜C20アルキニル基、C1〜C20アルコキシ基、C6〜C30アリール基、C6〜C30アリールオキシ基、C3〜C30シクロアルキル基、C3〜C30シクロアルケニル基、C3〜C30シクロアルキニル基、又はこれらの組合せの置換基で置換されたことを意味する。
本発明の一実施形態にかかるポリカーボネート系樹脂組成物は、(A)ポリカーボネート樹脂、(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体及び(C)シロキサンコポリエステルを含む。
以下、本発明の各成分について具体的に説明する。
(A)ポリカーボネート樹脂
前記ポリカーボネート樹脂は、下記化学式2で表されるジフェノール類とホスゲン、炭酸エステル又はこれらの組合せと反応させて製造できる。
前記式2中、Aは単結合、置換又は非置換のC1〜C30直鎖状又は分岐状のアルキレン基、置換又は非置換のC2〜C5アルケニレン基、置換又は非置換のC2〜C5アルキリデン基、置換又は非置換のC1〜C30直鎖状又は分岐状のハロアルキレン基、置換又は非置換のC5〜C6シクロアルキレン基、置換又は非置換のC5〜C6シクロアルケニレン基、置換又は非置換のC5〜C10シクロアルキリデン基、置換又は非置換のC6〜C30アリーレン基、置換又は非置換のC1〜C20直鎖状又は分岐状のアルコキシレン基、炭酸エステル基、CO、S又はSOであり、R及びRは互いに同一か異なり、置換又は非置換のC1〜C30アルキル基、又は置換又は非置換のC6〜C30アリール基であり、n及びnはそれぞれ0〜4の整数である。
前記化学式2で表されるジフェノール類は、2種以上が組み合わされてポリカーボネート樹脂の繰り返し単位を構成することもできる。前記ジフェノール類の具体的な例としては、ヒドロキノン、レゾシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(「ビスフェノール−A」とも言う)、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル等を挙げることができる。好ましくは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン又は1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを使用することができる。より好ましくは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを使用できる。
前記ポリカーボネート樹脂は、重量平均分子量が10,000〜200,000g/molのものを使用でき、本実施形態においては、好ましくは、15,000〜80,000g/molのものを使用できるが、これに限定されるのではない。(A)ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC;Gel Permeation Chromatography)により測定することができる。
前記ポリカーボネート樹脂は、2種以上のジフェノール類から製造された共重合体の混合物でも良い。また、前記ポリカーボネート樹脂は、線形ポリカーボネート樹脂、分枝型(branched)ポリカーボネート樹脂、ポリエステルカーボネート共重合体樹脂等を使用できる。
前記線形ポリカーボネート樹脂としては、ビスフェノール−A系ポリカーボネート樹脂等を挙げることができる。前記分枝型ポリカーボネート樹脂としては、トリメリット酸無水物、トリメリット酸等のような多官能性芳香族化合物をジフェノール類及びカーボネートと反応させて製造したものを挙げることができる。前記多官能性芳香族化合物は、分枝型ポリカーボネート樹脂の総量に対して0.05〜2モル%で含み得る。前記ポリエステルカーボネート共重合体樹脂としては、二官能性カルボン酸をジフェノール類及びカーボネートと反応させて製造したものを挙げることができる。前記カーボネートとしては、ジフェニルカーボネート等のようなジアリールカーボネート、エチレンカーボネート等を使用できる。
前記ポリカーボネート樹脂の溶融指数(Melt Index,MI)は、300℃、1.2kgfの測定条件下で3〜120g/10min、好ましくは10〜60g/10minであり得る。前記範囲で機械的物性と射出流動性に優れる。本実施形態においては、前記前記測定条件下で溶融指数(Melt Index,MI)が、より好ましくは12〜55g/10min、特に好ましくは15〜35g/10minであり得る。(A)ポリカーボネート樹脂の溶融指数は、300℃、1.2kgfの測定条件下、ISO 1133により測定することができる。
前記ポリカーボネート樹脂は、ポリカーボネート系樹脂組成物に対して40〜85質量%で含み得る。好ましくは、45〜80質量%で含み得る。ポリカーボネート樹脂が前記含量範囲内で含まれる場合、衝撃強度、耐熱性及び加工性の物性バランスに優れる。本実施形態においては、より好ましくは50〜75質量%で含まれ得る。
(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体
前記ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体は、ポリカーボネートブロック及びポリシロキサンブロックを含む。
前記ポリカーボネートブロックは、前述の(A)ポリカーボネート樹脂から誘導された構造単位を含む。
前記ポリシロキサンブロックは、下記化学式3で表される構造単位を含む。
前記式3中、R及びRは、互いに同一か異なり、水素原子、置換又は非置換のC1〜C20アルキル基、置換又は非置換のC2〜C20アルケニル基、置換又は非置換のC2〜C20アルキニル基、置換又は非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換又は非置換のC3〜C30シクロアルキル基、置換又は非置換のC3〜C30シクロアルケニル基、置換又は非置換のC3〜C30シクロアルキニル基、置換又は非置換のC6〜C30アリール基、置換又は非置換のC6〜C30アリールオキシ基、置換又は非置換のC6〜C30アリール基、又はNRR’(ここで、R及びR’は、互いに同一か異なり、水素原子、又は置換又は非置換のC1〜C20アルキル基である。)であり、2≦m<10,000である。
前記化学式3において、mは2〜10,000の範囲を有し、本実施形態においては、好ましくは、2〜1,000の範囲を有し得る。前記範囲を有する場合、耐衝撃性に優れ、適度な粘度が維持され、押出加工に有利である。より好ましくは、mは10〜100、特に好ましくは25〜80である。
前記ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体は、ポリカーボネートブロック1〜99質量%と、ポリシロキサンブロック1〜99質量%を含み得る。本実施形態の一形態においては、ポリカーボネートブロック40〜80質量%と、ポリシロキサンブロック20〜60質量%を含み得る。前記含量比率で耐衝撃性に優れる。本実施形態の他の形態としては、ポリカーボネートブロック80〜95質量%と、ポリシロキサンブロック5〜20質量%を含み得る。
前記ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体の重量平均分子量は、10,000〜30,000g/molであり得る。本実施形態においては、好ましくは15,000〜22,000g/molであり得る。前記範囲内の重量平均分子量を有する場合、耐衝撃性に優れる。(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC;Gel Permeation Chromatography)により測定することができる。
前記ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体の溶融指数(Melt Index,MI)は、300℃、1.2kgfの測定条件下で3〜100g/10min、好ましくは10〜70g/10minであり得る。前記範囲で優れた機械的物性と射出流動性を同時に満足させることができる。好ましくは、前記(A)ポリカーボネート樹脂に比べて前記(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体の溶融指数(Melt Index,MI)の方がより高いのが望ましい。(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体の溶融指数は、300℃、1.2kgfの測定条件下、ISO 1133により測定することができる。
前記ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体は、ポリカーボネート系樹脂組成物に対して10〜55質量%で含み得る。好ましくは、15〜50質量%で含み得る。ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体が前記含量範囲内で含まれる場合、衝撃強度、耐熱性及び加工性の物性バランスに優れる。本実施形態においては、より好ましくは、20〜45質量%で含まれ得る。
(C)シロキサンコポリエステル
本発明で使用されるシロキサンコポリエステルは、離型性及び外観特性を向上させることができる。前記(C)シロキサンコポリエステルは、前記(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体と一緒に利用すると、目的とする効果を得ることができる。
前記シロキサンコポリエステルは、数平均分子量が5500〜7500g/mol、好ましくは6000〜7000g/molであり得る。また、前記シロキサンコポリエステルのうちポリエステルの数平均分子量は、1,000〜3,000g/mol、好ましくは1,500〜2,500g/molであり得る。前記範囲で優れた相溶性及び機械的物性を維持しつつ、流動及び離型性を改善させることができる。
前記(C)シロキサンコポリエステルは、ポリエステルブロック及びポリシロキサンブロックがABA形態のブロック共重合体であり得る。本実施形態において、前記(C)シロキサンコポリエステルは、ポリエステルブロック30〜70質量%及びポリシロキサンブロック70〜30質量%で含み得る。前記範囲で流動及び離型性と物性バランスに優れる。
本実施形態の一つの態様においては、前記(C)シロキサンコポリエステルは、下記化学式1の繰り返し単位を含み得る:
前記式1中、R1及びR2は互いに同一か異なり、置換又は非置換のC1〜C20アルキル基、置換又は非置換のC2〜C20アルケニル基、置換又は非置換のC2〜C20アルキニル基、置換又は非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換又は非置換のC3〜C30シクロアルキル基、置換又は非置換のC3〜C30シクロアルケニル基、置換又は非置換のC3〜C30シクロアルキニル基、置換又は非置換のC6〜C30アリール基、置換又は非置換のC6〜C30アリールオキシ基、又はNRR’(ここで、R及びR’は、互いに同一か異なり、水素原子、又は置換又は非置換のC1〜C20アルキル基である。)であり、R3はC1〜10のアルキレン基、又はC6〜20のアリーレン基であり、nは5〜50の整数であり、m1、m2は、それぞれ5〜30の整数である。
本実施形態の一つの形態において、前記(C)シロキサンコポリエステルは、シロキサンとカプロラクタムを重合して製造できる。
本実施形態の他の形態においては、前記(C)シロキサンコポリエステルは、シロキサンとジオール及びジカルボン酸を重合して製造できる。
本発明において前記(C)シロキサンコポリエステルは、ポリカーボネート系樹脂組成物に対して0.1〜6質量%で含まれ得る。(C)シロキサンコポリエステル含量が0.1質量%未満だと離型性と外観が低下し、6質量%を超過すると難燃性と衝撃強度が低下し得る。好ましくは、0.1〜5質量%である。
本発明のポリカーボネート系樹脂組成物においては、耐衝撃性をより向上させるために衝撃補強剤をさらに含むことができる。
本実施形態においては、前記衝撃補強剤は、コア−シェル形態を有することができる。
前記衝撃補強剤としては、ゴム変性グラフト共重合体又はオレフィン系共重合体を使用することができる。
前記ゴム変性グラフト共重合体は、ゴム重合体(rubber polymer)にグラフト共重合が可能な単量体をグラフト重合させて製造でき、前記ゴム変性グラフト共重合体中のゴム重合体の含量は、20〜80質量%であることが好ましい。前記ゴム重合体は、ジエン系ゴム、アクリレート系ゴム(ないしアクリルゴム;アクリル酸エステルを主成分に持つ合成ゴム)及びシリコン系ゴムからなる群から選ばれる1種以上であり得る。具体的に、前記ジエン系ゴムには、ブタジエン、イソプレン等が利用できる。前記アクリレート系ゴムは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタアクリレート等の単量体を使用する。前記シリコン系ゴムは、シクロシロキサンから製造でき、前記シクロシロキサンの例としては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトロシロキサン、オクタフェニルシクロテトラシロキサン及びこれらの混合物等を挙げることができる。この他にも、エチレン/プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンの三元共重合体(EPDM)等のポリオレフィン系ゴムを利用できる。
前記ゴム重合体の平均粒径は、50〜500nm、好ましくは75〜350nmの範囲を有することができる。前記範囲で樹脂の透明性と衝撃強度のバランスを維持できる。ゴム重合体の平均粒径は、Malvern 社 Malvern Mastersizer S Ver.2.14により測定することができる。
前記ゴム重合体とグラフト共重合が可能な単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン及びアルキル置換スチレンを含むスチレン系単量体;アクリロニトリル及びメタクリロニトリルを含むニトリル系単量体;メチルメタクリレート及びメチルアクリレートを含む(メタ)アクリレート系単量体;無水マレイン酸を含む酸無水物;アルキル又はフェニル核置換マレイミド等が使用でき、必ずしもこれに制限されるのではない。これらは、単独又は2種以上の混合物で使用できる。
本実施形態において、前記衝撃補強剤は、全樹脂組成物中、15質量%以内、好ましくは0.5〜10質量%、より好ましくは1〜7質量%で含み得る。
本発明のポリカーボネート系樹脂組成物では、難燃性を高めるために難燃剤をさらに含み得る。本発明では、リン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤又はこれらの混合物が利用でき、必ずしもこれに制限されるのではない。このうち、リン系難燃剤を使用することが好ましい。
前記リン系難燃剤は、通常のリンを含有する難燃剤を意味し、例えば、ホスフェート(Phosphate)、ホスホネート(Phosphonate)、ホスフィナート(Phosphinate)、ホスフィンオキシド(Phosphine Oxide)、ホスファゼン(Phosphazene)及びこれらの金属塩等が利用でき、必ずしもこれに制限されるのではない。
前記ハロゲン系難燃剤としては、難燃剤の役割をし得るハロゲン系化合物を制限なく使用できる。例えば、デカブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエタン、テトラブロモビスフェノール−A、テトラブロモビスフェノール−Aエポキシオリゴマー、オクタブロモトリメチルフェニルインダン、エチレン−ビス−テトラブロモフタルイミド、トリス(トリブロモフェノール)トリアジン、臭化ポリスチレン等のように相溶化されたハロゲン系難燃剤を使用できる。特に、前記ハロゲン系難燃剤としては、通常の加工温度で溶融できるハロゲン系化合物、より具体的には、250℃以下に融点又は軟化点を有するハロゲン系化合物が好ましい。
前記難燃剤は、全組成物中、20質量%以下、好ましくは1〜15質量%で使用できる。前記範囲で難燃性と衝撃強度の物性バランスが優れる。
本発明のポリカーボネート系樹脂組成物は、衝撃補強剤、難燃剤、滴下防止剤、抗菌剤、熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、光安定剤、無機物添加剤、界面活性剤、カップリング剤、可塑剤、混和剤、安定剤、滑剤、静電気防止剤、調色剤、防染剤、耐候剤、着色剤、紫外線吸収剤、紫外線遮断剤、充填剤、核形成剤、接着調剤及び粘着剤等の添加剤を1種以上含み得る。
前記滴下防止剤としては、ポリテトラフルオロエチレンテレフタレート等が使用できる。好ましくは、芳香族ビニル系樹脂でカプセル化されたポリテトラフルオロエチレンテレフタレートを使用できる。前記滴下防止剤は、全組成物中、1.5質量%以下、より好ましくは0.05〜1質量%、最も好ましくは0.1〜0.8質量%で添加する。前記範囲で透明性と滴下防止のバランスを有することができる。
前記酸化防止剤としては、フェノール型、ホスファイト(phosphite)型、チオエーテル型又はアミン型酸化防止剤を使用できる。
前記離型剤としては、フッ素含有重合体、シリコンオイル、ステアリン酸(stearic acid)の金属塩、モンタン酸(montanic acid)の金属塩、モンタン酸エステルワックス又はポリエチレンワックスを使用できる。
前記耐候剤としては、ベンゾフェノン型又はアミン型耐候剤を使用でき、前記着色剤としては染料又は顔料を使用できる。
前記紫外線遮断剤としては、二酸化チタニウム(TiO)又はカーボンブラックを使用できる。前記カーボンブラックは、導電性カーボンブラックであり、その種類に特に制限はなく、例えば、黒鉛化カーボン、ファーネス(furnace)ブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等を挙げることができる。
前記充填剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、シリカ、マイカ、アルミナ、粘土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム又はガラスビーズを使用できる。
前記核形成剤としては、タルク又はクレイを使用できる。
前記添加剤は、前記ポリカーボネート樹脂組成物の物性を阻害しない範囲内で適切に含み得、本実施形態においては、前記ポリカーボネート樹脂組成物中、40質量%以下で含み得、好ましくは0.1〜30質量%で含み得る。
前記ポリカーボネート系樹脂組成物は、UL94による1mm厚の難燃度がV−0以上で、ASTM D1925によって測定された1/8”(インチ)厚の衝撃強度が35kgfcm/cm以上、好ましくは、36〜90kgfcm/cmであり得る。
前述のポリカーボネート樹脂組成物は、樹脂組成物を製造する公知の方法で製造できる。例えば、本実施形態の一つの態様においては、前記構成成分とその他添加剤を同時に混合した後、押出器内で溶融押出し、ペレット形態に製造できる。
本発明の他の実施形態(観点)は、上記した本発明のポリカーボネート樹脂組成物を成形して製造した成形品を提供する。即ち、上記した本発明のポリカーボネート樹脂組成物を用いて射出成形、ブロー成形、押出成形、熱成形等の様々な工程によって成形品を製造できる。特に、金型と離型が必要な各種成形品、例えば、電気電子部品、自動車部品等に有用に利用できる。
本発明は、下記の実施例によってより詳しく理解でき、下記の実施例は本発明の例示目的のためのものであり、添付の特許請求の範囲によって限定する保護範囲を制限するものではない。
下記の実施例及び比較例で使用された各成分の仕様は次の通りである。
(A)ポリカーボネート樹脂
重量平均分子量が27,000g/molであり、MI(300℃、1.2kgf、ISO 1133)が20g/10minの第一毛織社(チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド)のポリカーボネートを使用した。
(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体(Si−PC)
MI(300℃、1.2kgf、ISO 1133)が27g/10minのIDEMITSU社(出光興産株式会社)のタフロン(Tarflon)(商品名ないし登録商標)を使用した。
(C1)シロキサンコポリエステル:Evonik社で製造されたTEGOMER H−Si6440P(商品名ないし登録商標)を使用した。
(C2)ポリメチルフェニルシロキサン:GE Toshiba社(GE東芝シリコーン株式会社)で製造されたTSF437(商品名)[RI(屈折率) 1.499、粘度(25℃)22mm/S]を使用した。
(C3)ポリジメチルシロキサン:NIPPON UNICAR社(日本ユニカー株式会社)で製造されたL−45(商品名)[RI 1.403、粘度95cp]を使用した。
(C4)ペンタエリスリチルテトラステアラート:Cognis Oleo Chemicals(コグニス・オレオケミカルズ)社で製造されたLoxiol P861(商品名ないし登録商標)を使用した。
(D)衝撃補強剤(コア−シェル形態の衝撃補強剤)
(D1)コアがポリブタジエン(コア平均粒径310nm)、シェルがSM(スチレンモノマー)/AN(アクリロニトリル)=71/29(質量比)の共重合体である第一毛織社(チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド)で製造された衝撃補強剤を使用した。コア平均粒径は、Malvern 社 Malvern Mastersizer S Ver.2.14により測定することができる。
(D2)コアがポリブタジエン(コア平均粒径100nm)、シェルがMMA(メタクリル酸メチル)/SM(スチレンモノマー))の共重合体であるR&H(ローム・アンド・ハース)社で製造された衝撃補強剤を使用した。コア平均粒径は、Malvern 社 Malvern Mastersizer S Ver.2.14により測定することができる。
実施例1〜4及び比較例1〜6
前記各構成成分を、下記表1に記載したような含量(質量%である)で添加した後、混合樹脂組成物100重量部に対してSAN(スチレン−アクリロニトリル コポリマー)でカプセル化したPTFE(ポリテトラフロロエチレン)0.3重量部、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤;Irganox(イルガノックス) 1076;商品名ないし登録商標)0.3重量部、滑剤(BASF社製変性天然ワックス;Luwax E;商品名ないし登録商標)0.2重量部を投入し、BDP(ビスフェノール−A ビス(ジフェニルホスフェート);Bisphenol−A bis(diphenyl phosphate))11重量部をside feeding(サイド(側面)から供給)しながら押出温度240℃で45φ(直径45mmの)二軸押出機で押出した後、押出物をペレット形態に製造した。前記の製造されたペレットを80℃で4時間乾燥した後、6oz(オンス)の射出成形機を使用して、物性試片を製造した。前記の製造された物性試片は、下記の方法で物性を測定してその結果を表1に示した。
<物性評価>
1)スパイラルフロー:樹脂を厚さ2mm、幅12.4mmのスパイラル(spiral)金型に射出して螺旋形状の中心から充填された距離を測定した。このとき、シリンダー温度は270℃で、単位はcmである。
2)難燃度:1mm試片を用いてUL94に準じて測定した。
3)notched−IZOD(ノッチ(切り欠き)つきアイゾット)衝撃強度:試片厚1/8”(インチ)で、notched−IZODをASTM D256に準じて測定した(単位:kgf・cm/cm)。
4)離型性:Grille(グリル)金型利用時、grille(グリル)間隔の変化及びeject pin(押し出しピンないし突き出しピン)跡の変形の程度を肉眼で判断した。離型性の評価基準は、下記0〜5までの6段階で行った。このうち、best(ベスト)とworst(ワースト)時をそれぞれ図1に示した。
(離型性の評価基準)
5(Best;最も良いないし良好)、
4(Good;良いないし良好)、
3(moderate;普通、並み)、
2(bad;悪いないし不良)、
1(worse;より悪いないし不良)、
0(worst;最も悪いないし不良)。
5)外観特性:Weld(溶着、接合ないし溶接)部位のパールマーク発生の程度を肉眼で把握(評価)した。外観特性の評価基準は、下記0〜5までの6段階で行った。このうち、best(ベスト)とworst(ワースト)時をそれぞれ図2に示した。
(外観特性の評価基準)
5(Best;最も良いないし良好)、
4(Good;良いないし良好)、
3(moderate;普通、並み)、
2(bad;悪いないし不良)、
1(worse;より悪いないし不良)、
0(worst;最も悪いないし不良)。
前記表1に示したように、(C1)シロキサンコポリエステルを本発明の範囲を超えて利用した比較例1は、難燃性及びIZOD特性を低下させ限界があることが分かる。比較例2、3は、シロキサンコポリエステルの代わりに、ポリメチルフェニルシロキサンを利用した場合であり、外観特性、離形性、難燃性、IZOD特性を低下させ限界があることが分かる。比較例4は、PDMSを利用した場合、やはり外観が著しく低下することが分かる。比較例5は、有機系離型剤を利用した場合であり、離型性は優れるが、難燃性及び耐衝撃性(IZOD特性)が著しく低下したことが確認できる。比較例6は、ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体を利用しない場合、流動性、離型性及び外観が低下したことが分かる。即ち、一定含量のポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体(B)を利用したとき、シロキサンコポリエステル効果が極大化することが分かる。このような特性は、Si−PCとシロキサンコポリエステル間の相互作用が物性発現に重要な役割をすると言える。
本発明は、前記実施例に限定されるのではなく、相違する多様な形態に製造でき、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は本発明の技術的思想や必須的な特徴を変形せず他の具体的な形態で実施できる。そのため、以上にて記述した実施例は、全ての面において例示的なものであり、限定的なものではない。

Claims (11)

  1. (A)ポリカーボネート樹脂;
    (B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体;及び
    (C)シロキサンコポリエステル;
    を含んでなり、前記(C)シロキサンコポリエステルは、全組成物中、0.1〜6質量%含有することを特徴とする離型性及び外観特性に優れたポリカーボネート系樹脂組成物。
  2. 前記(C)シロキサンコポリエステルは、数平均分子量が5500〜7500g/molであり、前記シロキサンコポリエステル中、ポリエステル部分の数平均分子量が1,000〜3,000g/molであることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
  3. 前記(C)シロキサンコポリエステルは、ポリエステルブロック及びポリシロキサンブロックがABA形態のブロック共重合体であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
  4. 前記(C)シロキサンコポリエステルは、ポリエステルブロック30〜70質量%、及びポリシロキサンブロック70〜30質量%で含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
  5. 前記(C)シロキサンコポリエステルは、下記化学式1の繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物:
    (前記式1中、R1及びR2は互いに同一か異なり、水素原子、置換又は非置換のC1〜C20アルキル基、置換又は非置換のC2〜C20アルケニル基、置換又は非置換のC2〜C20アルキニル基、置換又は非置換のC1〜C20アルコキシ基、置換又は非置換のC3〜C30シクロアルキル基、置換又は非置換のC3〜C30シクロアルケニル基、置換又は非置換のC3〜C30シクロアルキニル基、置換又は非置換のC6〜C30アリール基、置換又は非置換のC6〜C30アリールオキシ基、又はNRR’(ここで、R及びR’は、互いに同一か異なり、水素原子、又は置換又は非置換のC1〜C20アルキル基である。)であり、R3はC1〜10のアルキレン基、又はC6〜20のアリーレン基であり、nは5〜50の整数であり、m1、m2は、それぞれ5〜30の整数である。)。
  6. 前記組成物は、(A)ポリカーボネート樹脂40〜85質量%;(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体10〜55質量%;及び(C)シロキサンコポリエステル0.1〜6質量%を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
  7. 前記組成物は、衝撃補強剤をさらに含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
  8. 前記組成物は、難燃剤をさらに含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
  9. 前記(B)ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体は、ポリカーボネートブロック1〜99質量%及びポリシロキサンブロック1〜99質量%を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  10. 前記樹脂組成物は、衝撃補強剤、難燃剤、滴下防止剤、抗菌剤、熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、光安定剤、無機物添加剤、界面活性剤、カップリング剤、可塑剤、混和剤、安定剤、滑剤、静電気防止剤、調色剤、防染剤、耐候剤、着色剤、紫外線吸収剤、紫外線遮断剤、充填剤、核形成剤、接着調剤及び粘着剤からなる群から選ばれる添加剤を1種以上含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれかのポリカーボネート樹脂組成物から成形された成形品。
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