JP2012139103A - 電動圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステータコアシートの歪に影響なく信頼性が高く、組立後のハウジングの変形を少なくする。
【解決手段】外周形状が円形のステータコアシートを積層して構成したステータコア32を、モータハウジング15内に、少なくともステータコア32の外周の一部とモータハウジング15の内面が接する状態で固定する。このとき、金型により電磁鋼板帯を打抜いて得たステータコアシートを、電磁鋼板帯の圧延方向を基準として180°回転して積層するとともに、金型におけるステータコアシート用外径寸法に対し打抜かれたステータコアシートの外径寸法の差が小さい部位を固定位置とし、外径寸法が大きくなる方向における前記差が大きい部位を非固定位置にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動式圧縮機に関するものである。
図6にはモータにおけるステータ100の一例を示し、ステータ100は円筒状のハウジング150内に固定されている。ステータ100におけるステータコア110は複数枚のステータコアシートを積層して構成されている。なお、図6において巻線等は省略している。
図7に示すように、一般的な電磁鋼板帯160は圧延されて所定の厚みにされており、ステータコアシート111は電磁鋼板帯160から金型を用いて打抜かれる。そして、このステータコアシート111を複数枚積層してステータコア110とする。
一方、図8に示すように、電磁鋼板帯160における圧延方向に対し直交する方向には板厚偏差が存在する。そのため、直角度を要するステータコア110においては、打抜いたステータコアシート111を回転して積層(いわゆる転積)する。
このステータコア110のティース110a(図6参照)に銅線を巻いて、絶縁を施してモータのステータ100とする。そのステータ100は図6に示すようにハウジング150に焼き嵌め等により固定される。図6ではステータ100はハウジング150によって全周固定されている様子を示している。
なお、特許文献1においては、ステータコアを真円に製造する技術が開示されている。詳しくは、圧延方向と垂直な方向に伸び、圧延方向に縮んだ楕円を、金型を補正して真円にする。また、特許文献2においては、ハウジングの内壁の複数の突起にてステータを固定している。
特開平10−24333号公報 特開2006−299834号公報
ところが、電磁鋼板帯160を金型で打抜くと、図9に示すように、ステータコアシートに歪が発生する。つまり、図9は、ステータコアシートの外周金型輪郭と、打抜かれたステータコアシート外周輪郭を示しており、ステータコアシートの外周金型輪郭は真円であるが、打抜かれたステータコアシート外周輪郭は楕円となる(ステータコアシートの外周金型が円でも実際のステータコアシートは楕円になる)。詳しくは、外周が円形のステータコアシートにおいて、図9に示すように電磁鋼板の圧延方向では外径寸法が大きくなり、圧延方向に直交する方向では外径寸法が小さくなる場合と、逆に電磁鋼板の圧延方向では外径寸法が小さくなり、圧延方向に直交する方向では外径寸法が大きくなる場合がある。
そして、電磁鋼板帯160の金型打抜き後の歪はロット間で差があるため、ステータコア110の製造業者はステータコアシート111の外径寸法を管理することが重要となり、外径寸法公差外れ対応や工程能力の確保のために金型の調整が必要であった。
また、ハウジング150の外周部の一部を平面加工し、その平面部にセンサを取り付けることがある。しかしながら、ステータコア110の外周歪の影響でステータ100を固定したことにより、前記平面加工部の平面度が悪化する。このような平面度が悪化した平面部にセンサを取り付けてしまうと感度不良のため、センサの意味を果たさなくなることがあった。そのため、ステータ100をハウジング150に固定後、異物がハウジング150内部に入り込まないように処置してから平面加工をするということを余儀なくされていた。
さらに、図6のような18スロットのステータコアシートにおいて、例えば、図10に示すように60°転積させたステータコア110をハウジング150に焼き嵌めすると、歪により外径が大きくなった部位も60°ずつ回転して積層されてしまうので、焼き嵌めハウジング150の内周とステータコア110の外周の接触面積はステータコア110が真円でできていた場合よりも小さくなってしまい、高負荷運転時にハウジング150の固定がモータの発生トルクに負けて、ステータ100が回ってしまう虞があった。
本発明は、このような背景の下になされたものであり、その目的は、ステータコアシートの歪に影響なく信頼性が高く、組立後のハウジングの変形を少なくすることにある。
請求項1に記載の発明は、内部に圧縮機構を有すると共に、円筒状のモータハウジングの内部に環状のステータコアを締結した電動圧縮機において、前記ステータコアは、複数枚の楕円状のステータコアシートを積層することにより形成され、前記ステータコアは、前記モータハウジング内に少なくともその外周の一部と前記モータハウジングの内面が接する状態で固定され、且つ、前記ステータコアシートの外周輪郭において長軸との交点を含む範囲を前記モータハウジングに対する非固定位置にし、さらに、前記ステータコアシートの外周輪郭において長軸との交点を基準として中心周りに角度が45°、135°、225°、315°となる点を含む範囲を前記モータハウジングに対する固定位置にすることを要旨としている。
請求項2に記載のように、請求項1に記載の電動圧縮機において、前記ステータコアは、前記ステータコアシートの外周輪郭において長軸との交点を基準として中心周りに180°ずつ回転して積層することにより形成されてもよい。
本発明によれば、ステータコアシートの歪に影響なく信頼性が高く、組立後のハウジングの変形を少なくすることができる。
本実施形態におけるハウジングに固定されたステータを示す概略断面図。 ステータコアシートの転積を示す分解斜視図。 ステータコアシートの歪を示す説明図。 固定・非固定の境界を決定するための説明図。 別例のハウジングに固定されたステータを示す概略断面図。 背景技術を説明するためのハウジングに固定されたステータを示す概略断面図。 電磁鋼板帯から打抜かれるステータコアシートを説明するための平面図。 電磁鋼板帯の板厚偏差を示す斜視図。 ステータコアシートの歪を示す説明図。 積層したステータコアシートをハウジング内に配置した状態での断面図。 本実施形態における固定方法でハウジングに固定されたステータを有するモータを用いた密閉型圧縮機に具体化した概略断面図。
以下、本発明を具体化した密閉型電動圧縮機の一実施形態を図面に従って説明する。当該圧縮機においては内部に圧縮機構を有する。
最初に、電動圧縮機10の構成について説明すると、図11に示すように、この電動圧縮機10を構成する密閉ハウジング11は、例えば、アルミニウムを鍛造して形成された有底横円筒状のハウジング本体12と、このハウジング本体12のフロント側(図11の右側)開口端縁に接合固定されたフロントハウジング13とにより構成されている。前記ハウジング本体12はフロント側の圧縮機ハウジング14と、この圧縮機ハウジング14の後端部に一体に形成されたモータハウジング15と、このモータハウジング15の後端部に一体形成されたリヤハウジング16とにより構成されている。
前記圧縮機ハウジング14の内部にはスクロールタイプの圧縮機構部17が収容されている。この圧縮機構部17は前記圧縮機ハウジング14の内周面14aの段差部に嵌合固定された基板18と、同じく圧縮機ハウジング14のフロント側の開口部の内周面に嵌入固定された固定スクロール部材19と、前記基板18及び固定スクロール部材19の間に収容された旋回スクロール部材20とにより構成されている。前記固定スクロール部材19及び旋回スクロール部材20によって形成された圧縮室21内には圧縮機ハウジング14の内部において基板18の背面側に形成された吸入室22から基板18に形成された吸入孔18aを通して冷媒ガスが吸入されて圧縮されるようになっている。又、圧縮された冷媒ガスは、前記固定スクロール部材19に設けた吐出孔19aからフロントハウジング13内の吐出室23内に吐出されるようになっている。
前記フロントハウジング13には圧縮された冷媒ガスを外部の冷房回路に供給するための導出口13aが形成されている。又、前記リヤハウジング16の外周面には前記吸入室22内に外部冷房回路から冷媒ガスを導入するための導入口16aが形成されている。
電動モータMを構成する前記モータハウジング15の内周面には、ステータ31が嵌入固定されている。このステータ31は鉄製のステータコア32と、このステータコア32の内周側に形成されたスロット32a(後記する図1参照)に巻着した巻線33とによって構成されている。円筒状のモータハウジング15の内部に環状のステータコア32が締結されている。前記リヤハウジング16の内底面に一体に形成されたボス部16bと前記基板18の背面に一体形成されたボス部18bとの間には、回転軸28がベアリング29,30を介して回転可能に支持されている。この回転軸28の先端部に設けた偏心ピン34が前記旋回スクロール部材20の背面に一体形成されたボス部20aにベアリングを介して連結されている。前記回転軸28の外周面にはロータ35が嵌合固定されている。また、モータハウジング15の外周部の一部は平面加工され、その平面部15aにインバータ50が取り付けられている。
従って、図示しない通電機構により前記巻線33に交流電流が通電されると、ステータ31とロータ35の電磁誘導作用により前記回転軸28が回転され、前記偏心ピン34が旋回運動されて、前記旋回スクロール部材20が自転を阻止された状態で旋回動作される。これにより前述した圧縮機構部17による冷媒ガスの圧縮が行われる。
次に、この発明の要部の構成について説明する。
図1には、本実施形態におけるモータのステータ側部材の概略断面を示す。図1において、モータハウジング15内にステータ31が配置されている。ステータ31におけるステータコア32は、図2に示すように電磁鋼板帯を打抜いて得たステータコアシート32bを積層して構成されている。つまり、図7を用いて説明したように電磁鋼板帯160は圧延されて所定の厚みにされており、ステータコアシート32bは電磁鋼板帯160から金型を用いて打抜かれて、各ステータコアシートが複数枚積層されてステータコア32となる。ステータコア32は、その外周形状が円形をなしている。
また、図1において積層ステータコア32における内周面にはスロット32aが形成されている。図1ではステータコア32のスロット数は「18」である。なお、図1において巻線等は省略している。
図2に示すように、ステータコア32におけるステータコアシート32bの積層構造として、ステータコアシート32bは、その鋼板圧延方向を基準として180°回転して積層されている。これにより、図8で説明したように電磁鋼板帯160における圧延方向に対し直交する方向には板厚偏差が存在するが、ステータコアシート32bを回転して積層することによりステータコアシート32bを垂直に積層することができる。また、積層後のステータコア32の高さのばらつきを低減することができる。
積層構造のステータコア32について言及する。
ステータコアシート32bの外周を電磁鋼板帯160から円形の金型を用いて打抜く際に、図3に示すように、金型におけるステータコアシートの外周金型輪郭が真円であっても、打抜き後のステータシート又は打抜き後にさらに焼鈍を施されたステータコアシートの外周輪郭は楕円になる。特に本実施形態においては、楕円の形状として、鋼板圧延方向において長軸となるとともに、鋼板圧延方向に直交する方向において短軸となる場合を示す。
図3において、鋼板圧延方向に対する角度θが略45°、略135°、略225°、略315°においては、打抜かれたステータコアシート外周輪郭(楕円)、および、ステータコアシート32bの外周金型輪郭(円)が交差する。よって、ステータコアシート32bの外周における角度θが略45°、略135°、略225°、略315°となる部位が、金型におけるステータコアシート用外径寸法に対し、打抜かれたステータコアシート32bの外径寸法の差δ(バラツキ)が小さい部位となる。
このようにして、圧延方向と略45°、略135°、略225°、略315°の角度を有する打抜き部位は歪の影響を受けないか、受けても極めて小さいことが分かる。
図4は、図3におけるステータコアシート外径について公差を追記したものである。
図4において、線Aは、ステータコアシート外径公差中央値輪郭であって、具体的には直径Ammの真円である。線Bは、ステータコアシート外径公差上限輪郭であって、直径A+amm(公差)の真円であり、線Cは、ステータコアシート外径公差下限輪郭であって、直径A−amm(公差)の真円である。このように、線Bは、金型におけるステータコアシート用外径寸法についてその公差が最大の円であり、線Cは、金型におけるステータコアシート用外径寸法についてその公差が最小の円である。
図4において、線Dは、打抜かれたステータコアシート32bの外周形状を表す楕円である(楕円となったステータコアシートの外周輪郭である)。具体的には、一般的な厚み0.35mmの電磁鋼板帯を例にとると、円形の金型でステータ外周を打抜いた場合、直径の約0.05%程度の歪が電磁鋼板の圧延方向、および、圧延方向に直交する方向に発生してしまう。直径Ammのステータコアシートで0.05%の歪が発生すると、圧延方向では直径がA+0.0005Amm、圧延方向に直交する方向では直径がA−0.0005Ammとなる。よって、図4の線Dで示す楕円は、圧延方向における長軸の長さがA+0.0005Ammであり、圧延方向に直交する方向における短軸の長さがA−0.0005Ammである。線Dで示す楕円の中心と線Aで示す理想的な真円の中心が一致している。なお、本実施形態において0.0005A>aとなっている。
このようにして、図4ではステータコアシートの直径がAmm、ステータコアシートの外径公差が±amm、歪量が0.05%の場合について描いている。
ここで、線Bで示す真円と線Dで示す楕円との交点は、Pi1,Pi4,Pi5,Pi8である。また、線Cで示す真円と線Dで示す楕円との交点は、Pi2,Pi3,Pi6,Pi7である。各交点Pi1,Pi2,Pi3,Pi4,Pi5,Pi6,Pi7,Pi8は、鋼板圧延方向に対する角度θとして、それぞれθ1,θ2,θ3,θ4,θ5,θ6,θ7,θ8となっている。なお、図3,4についてはステータコア32の楕円形状は実際よりも強調して描かれている。
このことを考慮して図1においては、モータハウジング15の内面にはステータコア固定用突起41a,41b,41c,41dが設けられている。このステータコア固定用突起41a,41b,41c,41dの先端面においてステータコア32の外周面と接触している。つまり、ステータコア32をモータハウジング15内に、少なくともステータコア32の外周の一部とモータハウジング15の内面が接する状態で固定している。
ここで、ステータコア固定用突起41a,41b,41c,41dの側面(立上りエッジ)は次のように決められている。鋼板圧延方向を基準として、第1のステータコア固定用突起41aについて、その側面の角度は図4でのθ1およびθ2である。同様に、第2のステータコア固定用突起41bについて、その側面の角度は図4でのθ3およびθ4である。第3のステータコア固定用突起41cについて、その側面の角度は図4でのθ5およびθ6である。第4のステータコア固定用突起41dについて、その側面の角度は図4でのθ7およびθ8である。
このようにして、金型におけるステータコアシート用外径寸法に対し打抜かれたステータコアシート32bの外径寸法の差δが小さい部位を固定位置とすべく、モータハウジング15でのステータコア32の固定範囲を、鋼板圧延方向を基準としてθ1〜θ2間、θ3〜θ4間、θ5〜θ6間、θ7〜θ8間としている。また、外径寸法が大きくなる方向における差(金型におけるステータコアシート用外径寸法に対し打抜かれたステータコアシート32bの外径寸法の差)δが大きい部位を非固定位置にすべく、モータハウジング15でのステータコア32の非固定範囲を、鋼板圧延方向を基準としてθ8〜θ1間、θ4〜θ5間、および、これに加えてθ2〜θ3間、θ6〜θ7間としている。
このように、固定範囲(θ1≦θ≦θ2、θ3≦θ≦θ4、θ5≦θ≦θ6、θ7≦θ≦θ8)はステータコア32の外径の許容公差により異なり、図4のB,Cの円と、Dの楕円の式をそれぞれ連立方程式で解くことで交点を求めて図1のモータハウジング15の内壁の突起設計に反映すればよい。即ち、金型におけるステータコアシート用外径寸法について公差が最大・最小の円(図4でのBおよびC)と、ステータコアシート32bの外径寸法について中心が円の中心と同じ楕円(図4でのD)との交点Pi1〜Pi8を、固定位置と非固定位置の境界とする。
従来、電磁鋼板帯160の金型打抜き後の歪はロット間で差があるため、ステータコア110の製造業者はステータコアシート111の外径寸法を管理することが重要となり、外径寸法公差外れ対応や工程能力の確保のために金型の調整が必要であった。これに対し本実施形態では、電磁鋼板帯ロット間の歪量の大小に関わらず、ステータコアシート32bの外径寸法の差δが小さい部位をモータハウジング15内に固定する際の固定位置とすることにより、ステータコアシート32bの歪の影響がなくなり信頼性が高く、金型によるステータコアシート32bの外径寸法管理に伴う金型の調整が不要となる。
また、図1において、モータハウジング15の外周部の一部を平面加工し、その平面部にインバータ50を取り付けている。このとき、ステータコア32の外周歪があってもステータ31を固定したときに平面加工部の平面度が悪化することもない。つまり、平面度が悪化した平面部15aにインバータ50を取り付けてしまうとインバータ50の固定不良が生じることがあるが、本実施形態ではこれを回避することができる。その結果、ステータ31をモータハウジング15に固定後に異物がモータハウジング15内部に入り込まないように処置してから平面加工を施す必要も無くなる。即ち、電磁鋼板帯ロット間の歪量の大小に関わらず、ステータコアシートの外径寸法の差δが小さい部位をハウジング内に固定する際の固定位置とすることにより、ステータコアをハウジング内に固定した後、即ち、組立後のハウジングの変形が少なくなり(インバータ50の取り付け用のハウジング平面加工部の平面度もステータ固定後も悪化することはなくなり)、ステータ固定後に平面加工をする必要がなくなる。
さらに、従来では、図6のような18スロットのステータコアシートにおいて、例えば、図10に示すように60°転積させたステータコアをハウジング150に焼き嵌めすると、歪により外径が大きくなった部位も60°ずつ回転して積層されてしまうので、焼き嵌めハウジング150の内周とステータコア110の外周の接触面積はステータコア110が真円でできていた場合よりも小さくなってしまい、高負荷運転時にハウジング150の固定がモータの発生トルクに負けて、ステータが回ってしまう虞があった。これに対し本実施形態では、電磁鋼板帯ロット間の歪量の大小に関わらず、転積角度をステータコアの外径寸法の差(バラツキ)δが小さい部位が重なるように決め、しかもその部位をハウジング固定の固定位置としているので安定した接触面積を得ることができる。よって、転積角度180°の転積ステータコアにおいて、ハウジング内に固定する時にハウジング内周とステータコア外周の安定した接触面積の確保が可能なため、モータの発生トルクにハウジング内での固定力が負けてステータ(ステータコア)が回ってしまう虞がなく、信頼性が高い。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ステータコア32をモータハウジング15内に、少なくともステータコア32の外周の一部とモータハウジング15の内面が接する状態で固定する方法として、図1,3を用いて説明したように、金型におけるステータコアシート用外径寸法に対し打抜かれたステータコアシート32bの外径寸法の差δが小さい部位を固定位置(図1でのθ1≦θ≦θ2、θ3≦θ≦θ4、θ5≦θ≦θ6、θ7≦θ≦θ8)とし、外径寸法が大きくなる方向における前記差δが大きい部位(図1でのθ8<θ<θ1、θ4<θ<θ5)を非固定位置にする。よって、ステータコアシート32bの歪に影響なく信頼性が高く、組立後のハウジングの変形が少ないステータコアの固定方法を提供することができる。また、この固定方法を用いた密閉型圧縮機においては、インバータ50をモータハウジング15に固定する際の固定不良を防ぐことができる。
(2)図1,4を用いて説明したように、金型におけるステータコアシート用外径寸法についてその公差が最大の円(図4のB)と、打抜かれたステータコアシート32bの外周形状を表す楕円(図4のD)との交点Pi1,Pi4,Pi5,Pi8から、固定位置と非固定位置の境界を決定すると、ステータコアシートの外径公差を考慮した設計を行うことができる。
(3)図1,4を用いて説明したように、金型におけるステータコアシート用外径寸法についてその公差が最大の円(図4のB)と金型におけるステータコアシート用外径寸法についてその公差が最小の円(図4のC)と、打抜かれたステータコアシート32bの外周形状を表す楕円(図4のD)との式をそれぞれ連立方程式で解くことにより、その交点を求めてモータハウジング15の突起の設計に反映できるので、モータハウジング15の固定位置の寸法公差管理が設計的に容易となる。
(4)図1,3を用いて説明したように、金型におけるステータコアシート用外径寸法に対し打抜かれたステータコアシート32bの外径寸法の差δが大きい部位でステータコア32の固定に影響のない部分(図1でのθ2<θ<θ3、θ6<θ<θ7)を非固定位置にしている。従って、密閉ハウジング11を軽量化できるとともに製造コストの低廉化を達成できる。また、本実施形態のように密閉型電動式の圧縮機に本モータを使用する場合において、インバータ50はモータハウジング15の外周面において、ステータコア固定用突起41aと41bとの間の非固定位置に対応する位置に配置されている。従って、圧縮機の作動時には、冷媒ガスが導入口16aから吸入室22へ導入する際に、ステータコア固定用突起41aと41bとの間を通過させることができるので、インバータ50を効率的に冷却できる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
圧延方向の外径歪がハウジング変形に寄与していることに注目し、図1に代わり図5に示すように、モータハウジング15でのステータコア32の固定範囲を、鋼板圧延方向を基準としてθ1〜θ4間、θ5〜θ8間とし、圧延方向の外径歪部のみを固定しないようにしてもよい。
また、ステータコア32のスロット32aの数が「18」の場合について説明したが、これに限ることなく、他のスロット数であってもよい。
11…ハウジング、31…ステータ、32…ステータコア、32b…ステータコアシート、41a…第1のステータコア固定用突起、41b…第2のステータコア固定用突起、41c…第3のステータコア固定用突起、41d…第4のステータコア固定用突起、δ…外径寸法の差。

Claims (2)

  1. 内部に圧縮機構を有すると共に、円筒状のモータハウジングの内部に環状のステータコアを締結した電動圧縮機において、
    前記ステータコアは、複数枚の楕円状のステータコアシートを積層することにより形成され、
    前記ステータコアは、前記モータハウジング内に少なくともその外周の一部と前記モータハウジングの内面が接する状態で固定され、且つ、前記ステータコアシートの外周輪郭において長軸との交点を含む範囲を前記モータハウジングに対する非固定位置にし、さらに、前記ステータコアシートの外周輪郭において長軸との交点を基準として中心周りに角度が45°、135°、225°、315°となる点を含む範囲を前記モータハウジングに対する固定位置にすることを特徴とする電動圧縮機。
  2. 前記ステータコアは、前記ステータコアシートの外周輪郭において長軸との交点を基準として中心周りに180°ずつ回転して積層することにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機。
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