JP2012138982A - モータ制御装置及び電気機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】騒音発生を抑制しつつモータの高効率運転を実現する。
【解決手段】モータ印加電圧に対する電圧指令振幅V*とモータ1の回転速度ωとに基づき位相進め角δを算出し、モータ印加電圧の位相(モータ1の出力電圧ベクトルの位相)を位相進め角δに合わせる電圧位相制御モードと、インバータ2及び直流電源4間の電流センサ5の出力信号からモータ1の三相電流を検出し、検出電流値に基づきモータ1のベクトル制御を行うベクトル制御モードと、を選択的に機能させる。モータ1の回転速度ω(又はモータ印加電圧の大きさ)が比較的小さいときには電圧位相制御モードにてモータ制御を成し、モータ1の回転速度ω(又はモータ印加電圧の大きさ)が比較的大きいときにはベクトル制御モードにてモータ制御を成す。
【選択図】図4
【解決手段】モータ印加電圧に対する電圧指令振幅V*とモータ1の回転速度ωとに基づき位相進め角δを算出し、モータ印加電圧の位相(モータ1の出力電圧ベクトルの位相)を位相進め角δに合わせる電圧位相制御モードと、インバータ2及び直流電源4間の電流センサ5の出力信号からモータ1の三相電流を検出し、検出電流値に基づきモータ1のベクトル制御を行うベクトル制御モードと、を選択的に機能させる。モータ1の回転速度ω(又はモータ印加電圧の大きさ)が比較的小さいときには電圧位相制御モードにてモータ制御を成し、モータ1の回転速度ω(又はモータ印加電圧の大きさ)が比較的大きいときにはベクトル制御モードにてモータ制御を成す。
【選択図】図4
Description
本発明は、モータを制御するモータ制御装置及びそれを利用した電気機器に関する。
モータに三相交流電力を供給してモータをベクトル制御するためには、U相、V相及びW相の3相の内、2相分の相電流(例えばU相電流及びV相電流)を検出する必要がある。2相分の相電流を検出するための電流検出方式として、1シャント電流検出方式(シングルシャント電流検出方式)が提案されている。1シャント電流検出方式では、インバータと直流電源とを結ぶ配線上に1つの電流センサを設け、その電流センサの出力信号を適切なタイミングでサンプリングすることによって2相分の相電流を検出する。
各相の電圧レベルが互いに十分離れていれば電流センサの出力信号から2相分の相電流を検出することができるが、電圧の最大相と中間相が接近すると或いは電圧の最小相と中間相が接近すると、原理上、2相分の相電流が検出できなくなる。そこで、そのような接近が回避されるように、モータに印加される相電圧を補正するという方法が提案されている。
この電圧補正の方法例を図11に示す。図11のグラフにおいて、横軸は時間を表し、曲線900u、900v及び900wはそれぞれ電圧補正の成されたU相、V相及びW相の電圧波形を表している。図11に示す如く、「最大電圧相の電圧レベルと中間電圧相の電圧レベル」及び「中間電圧相の電圧レベルと最小電圧相の電圧レベル」が所定間隔以下に接近しないように、各相電圧が補正される。これにより、安定的に2相分の相電流を検出することが可能となる。しかしながら、このような電圧補正を実行すると、図11に示す如く各相電圧が歪むため、モータ駆動システムを組み込んだ機器の騒音が大きくなりやすくなる。
これに対し、下記特許文献1には、直流電源及びインバータ間の電流センサによる電流検出精度を考慮して設定された複数の制御モードの中から、モータの出力状態に応じた制御モードを選択してモータ駆動制御を行う方法(電動パワーステアリング制御方法)が開示されている。この方法では、モータが所定の高出力状態であって且つステアリングが所定の高速操舵状態である場合には、制御モードm3を選択する。制御モードm3では、電流センサの出力から2相の相電流を検出し、検出電流値のdq変換を介して電流フィードバック制御を行う。一方、モータが所定の低出力状態である場合、又は、モータが所定の高出力状態であって且つステアリングが所定の低速操舵状態である場合には、制御モードm3と異なる制御モードm1又はm2が選択され、制御モードm1又はm2にてモータ制御が成される。制御方法m1では、電流センサによる検出電流値を利用しないフィードフォワード制御が成され、制御方法m2では、1相の検出電流値を利用した電流フィードバック制御が成される。
また、回転速度と回転速度の変動状態を表す状態量とに基づいて電圧位相進め角を導出し、電圧位相進め角と電圧振幅指令値(電圧指令振幅)とから電圧指令信号を作成する方法も提案されている(例えば下記特許文献2参照)。この方法によれば、定速回転時、加速回転時及び減速回転時の何れにおいても高効率運転が可能となる。
1シャント電流検出方式を利用するシステムにおいて、図11に示すような電圧補正に伴う騒音を抑制することは重要である。特許文献1の方法によれば、電圧補正に伴う騒音は回避できるかもしれないが、制御方法m1及びm2にて実現される制御精度及び運転効率は必ずしも十分とは言えない。
そこで本発明は、騒音発生の抑制しつつ良好なモータ制御を実現しうるモータ制御装置及びそれを利用した電気機器を提供することを目的とする。
本発明に係るモータ制御装置は、モータに交流電力を供給するインバータを用いて前記モータを制御するモータ制御装置において、前記インバータに対する直流電源と前記インバータとの間に設けられた電流センサの出力信号に基づき、前記モータの各相に流れる電流を検出する電流検出部と、前記モータの回転速度に基づき位相進め角を導出する位相進め角導出部と、前記回転速度に応じて又は前記モータへの印加電圧の大きさに応じて、第1及び第2制御モードを含む複数の制御モードの中から何れかの制御モードを選択する制御モード選択部とを備えて、選択された制御モードにて前記モータの制御を成し、前記第1制御モードが選択されているときには、前記位相進め角に従って前記印加電圧の位相を制御することにより前記モータの制御を成し、前記第2制御モードが選択されているときには、前記電流検出部の検出結果に基づくベクトル制御により前記モータの制御を成すことを特徴とする。
これにより、電流検出部による電流検出が困難と判断される場合には、第1制御モードを選択し、印加電圧の位相制御によりモータの制御を成すことができる。即ち、図11に示すような電圧補正の実行を回避することができ、結果、騒音を抑制することが可能となる。また、回転速度に基づく位相進め角の制御によりモータの高効率運転が可能となる。
具体的には例えば、前記制御モード選択部は、前記回転速度が所定の基準速度よりも小さいとき、前記第1制御モードを選択し、前記回転速度が前記基準速度よりも大きいとき、前記第2制御モードを選択する。
或いは例えば、前記制御モード選択部は、前記印加電圧の大きさが所定の基準値よりも小さいとき、前記第1制御モードを選択し、前記印加電圧の大きさが前記基準値よりも大きいとき、前記第2御モードを選択する。
また例えば、前記位相進め角導出部は、前記印加電圧に対する電圧指令振幅と前記回転速度に基づき前記位相進め角を導出してもよい。
これにより、様々な状況下においてモータの高効率運転が可能となる。
また例えば、前記電流検出部の検出結果に基づく検出電流値が電流指令値に追従するように電圧指令値を生成する電流制御部を当該モータ制御装置に更に設けても良く、前記第2制御モードが選択されているときには、前記電圧指令値に従った電圧を前記モータに印加することで前記ベクトル制御を成してもよい。そして例えば、前記制御モード選択部によって選択される制御モードが前記第2制御モードから前記第1制御モードへと切り換えられる際、切り換え前における前記電圧指令値に基づき、切り換え後における前記電圧指令振幅の初期値を決定してもよい。
これにより、滑らかな制御切り換えが可能となる。
また例えば、前記電流検出部の検出結果に基づく検出電流値と電流指令値との差分を積分する積分器を有し、該積分器による出力値に基づき、前記差分が減ずるように電圧指令値を生成する電流制御部を当該モータ制御装置に更に設けても良く、前記第2制御モードが選択されているときには、前記電圧指令値に従った電圧を前記モータに印加することで前記ベクトル制御を成してもよい。そして例えば、前記制御モード選択部によって選択される制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへと切り換えられる際、切り換え前における前記検出電流値及び前記電流指令値に基づき、切り換え後における前記積分器の出力値の初期値を決定してもよい。
これにより、滑らかな制御切り換えが可能となる。
本発明に係る電気機器は、モータと、前記モータに交流電力を供給するインバータと、前記インバータを用いて前記モータを制御する前記モータ制御装置と、を備え、前記モータの出力トルクを利用して駆動する。
本発明によれば、騒音発生の抑制しつつ良好なモータ制御を実現しうるモータ制御装置及びそれを利用した電気機器を提供することが可能である。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。
図1は、本発明の実施形態に係るモータ駆動システムの概略構成図である。図1のモータ駆動システムは、三相永久磁石同期モータ1(以下、単に「モータ1」と記す)と、PWM(Pulse Width Modulation)インバータ2(以下、単に「インバータ2」という)と、モータ制御装置3と、直流電源4と、電流センサ5と、を備える。尚、モータ制御装置3の構成要素に電流センサ5も含まれている、と考えるようにしてもよい。直流電源4は、負出力端子4bを低電圧側として、正出力端子4aと負出力端子4bとの間に直流電圧を出力する。直流電源4が出力する直流電圧及びその電圧値をVdcによって表す。
モータ1は、永久磁石が設けられた回転子6と、U相、V相及びW相の電機子巻線7u、7v及び7wが設けられた固定子7と、を備えている。電機子巻線7u、7v及び7wは、中性点14を中心にY結線されている。電機子巻線7u、7v及び7wにおいて、中性点14の反対側の非結線端は、夫々、端子12u、12v及び12wに接続されている。
インバータ2は、モータ1に三相交流電力を供給する三相式のインバータであり、U相、V相及びW相用のハーフブリッジ回路を備える。各ハーフブリッジ回路は、一対のスイッチング素子を有する。各ハーフブリッジ回路において、一対のスイッチング素子は、直流電源4の正出力端子4aと負出力端子4bとの間に直列接続され、各ハーフブリッジ回路に直流電源4からの直流電圧Vdcが印加される。
U相用のハーフブリッジ回路は、高電圧側のスイッチング素子8u及び低電圧側のスイッチング素子9uから成る。V相用のハーフブリッジ回路は、高電圧側のスイッチング素子8v及び低電圧側のスイッチング素子9vから成る。W相用のハーフブリッジ回路は、高電圧側のスイッチング素子8w及び低電圧側のスイッチング素子9wから成る。スイッチング素子8u、8v及び8wの夫々を上アームとも呼び、スイッチング素子9u、9v及び9wの夫々を下アームとも呼ぶ。直列接続された上アーム8uと下アーム9uの接続点、直列接続された上アーム8vと下アーム9vの接続点、直列接続された上アーム8wと下アーム9wの接続点は、夫々、端子12u、12v及び12wに接続される。尚、図1では、各スイッチング素子として電界効果トランジスタが示されているが、それらをIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などに置き換えることもできる。
インバータ2は、モータ制御装置3にて生成された三相電圧指令値に基づくPWM信号(パルス幅変調信号)をインバータ2内の各スイッチング素子の制御端子(ベース又はゲート)に与えることで各スイッチング素子をスイッチング動作させる。該スイッチング動作によって直流電圧VdcがPWM変調(パルス幅変調)されて三相交流電圧に変換される。その三相交流電圧が電機子巻線7u、7v及び7wに印加されることによって、電機子巻線7u、7v及び7wに三相交流電圧に応じた三相電流が流れてモータ1が駆動される。三相電圧指令値は、U相電圧指令値vu *、V相電圧指令値vv *及びW相電圧指令値vw *から構成される。
同一の相の上アームと下アームが同時にオンとなるのを防ぐためのデッドタイムを無視すると、各ハーフブリッジ回路において、上アームがオンである時は下アームはオフであり、上アームがオフである時は下アームはオンである。特に記述なき限り、以下の説明は、上記デッドタイムを無視して行うものとする。
電流センサ5は、インバータ2の母線13に流れる電流(以下、「母線電流」という)を検出する。母線電流は直流成分を有するため、それを直流電流と解釈することもできる。インバータ2において、下アーム9u、9v及び9wの低電圧側は共通結線されて直流電源4の負出力端子4bに接続される。下アーム9u、9v及び9wの低電圧側が共通結線される配線が母線13であり、電流センサ5は、母線13に直列に介在している。電流センサ5は、検出した母線電流の電流値を表す電流センサ信号を出力する。モータ制御装置3は、母線電流から三相電流を検出する所謂1シャント電流検出方式を採用しており、電流センサ5の出力信号に基づいて上記三相電圧指令値の生成を行うことができる。電流センサ5は、例えば、シャント抵抗又はカレントトランス等である。尚、下アーム9u、9v及び9wの低電圧側と負出力端子4bとを接続する配線(母線13)にではなく、上アーム8u、8v及び8wの高電圧側と正出力端子4aとを接続する配線に電流センサ5を設けるようにしてもよい。
図2(a)及び(b)に、モータ1の解析モデル図を示す。図2(a)には、U相、V相、W相の電機子巻線固定軸(以下、U相軸、V相軸及びW相軸とも呼ぶ)が示されている。符号6aは、モータ1の回転子6に設けられた永久磁石を表している。V相軸の位相は、U相軸を基準として電気角で120度だけ進んでおり、W相軸の位相は、V相軸を基準として更に電気角で120度だけ進んでいる。永久磁石6aが作る磁束の回転速度と同じ速度で回転する回転座標系において、永久磁石6aが作る磁束の向きにd軸にとり、d軸から電気角で90度進んだ位相にq軸をとる。即ち、d軸の向きは永久磁石6aが作る磁束の向きと一致し、q軸はd軸に直交している。図2(a)及び(b)において、反時計回り方向が位相の進み方向に対応する。
d軸及びq軸を総称してdq軸と呼び、d軸及びq軸を座標軸に選んだ回転座標系をdq座標系と呼ぶ。U相軸、V相軸及びW相軸は、回転子6の回転に関係なく固定された固定軸である。U相軸を基準として、dq軸は回転しており、dq軸の回転速度をωで表す。U相軸から見たd軸の角度(位相)をθにより表す。θにて表される角度は、電気角における角度であり、それらは一般的に回転子位置又は磁極位置とも呼ばれる。ωにて表される回転速度は、電気角における角速度である。
インバータ2によってモータ1に印加される三相交流電圧は、電機子巻線7uへの印加電圧を表すU相電圧、電機子巻線7vへの印加電圧を表すV相電圧、及び、電機子巻線7wへの印加電圧を表すW相電圧から成る。U相電圧、V相電圧及びW相電圧は、夫々、中性点14から見た端子12u、12v及び12wの電圧である。U相電圧、V相電圧及びW相電圧を、夫々、記号vu、vv及びvwにて表す。U相、V相及びW相電圧の合成電圧である、モータ1への、全体の印加電圧をモータ電圧(モータ端子電圧)と呼び、それを記号Vaによって表す。U相、V相、W相電圧vu、vv及びvwは、夫々、U相、V相及びW相電圧指令値vu *、vv *及びvw *に従った電圧値をとる。
モータ電圧Vaの印加によってインバータ2からモータ1へ供給される電流のU相成分、V相成分及びW相成分、即ち電機子巻線7u、7v及び7wに流れる電流を、夫々、U相電流、V相電流及びW相電流と呼ぶ。U相電流、V相電流及びW相電流を、夫々、記号iu、iv及びiwにて表す。U相、V相及びW相電流の合成電流である、モータ1への、全体の供給電流をモータ電流(電機子電流)と呼び、それを記号Iaによって表す。
U相電圧、V相電圧及びW相電圧を総称して、或いは、それらの夫々を、相電圧と呼ぶ。U相電流、V相電流及びW相電流を総称して、或いは、それらの夫々を、相電流と呼ぶ。U相、V相及びW相の内、電圧レベルが最大の相を「最大相」、電圧レベルが最小の相を「最小相」、電圧レベルが最大でも最小でもない相を「中間相」と呼ぶ。例えば、vu>vv>vwである時、U相が最大相、V相が中間相、W相が最小相である。
図3に、3相変調を利用した場合におけるPWM信号の例を示す。周期的に値が三角波状に変化するキャリア信号CSと、三相電圧指令値によって規定される最大相、中間相及び最小相の電圧レベルと、を比較することによって、最大相、中間相及び最小相に対するPWM信号が生成される。着目した相のPWM信号がハイレベル及びローレベルであるとき、夫々、その着目相の上アームがオン及びオフとされる。図3の例では、U相、V相及びW相が、夫々、最大相、中間相及び最小相に対応するため、vu *>vv *>vw *である。各キャリア周期において、キャリア信号CSの値CSVALがvu *、vv *及びvw *と比較される。キャリア周期は、キャリア信号CSの周期である。1つのキャリア周期において、CSVALはゼロを起点として増加して所定のピーク値をとった後、ゼロに向かって減少する。
vu *>vv *>vw *>CSVALの状態においては上アーム8u、8v及び8wがオンとされ、vu *>vv *>CSVAL>vw *の状態においては上アーム8u及び8v並びに下アーム9wがオンとされ、vu *>CSVAL>vv *>vw *の状態においては上アーム8u並びに下アーム9v及び9wがオンとされ、CSVAL>vu *>vv *>vw *の状態においては下アーム9u、9v及び9wがオンとされる。vu *>vv *>CSVAL>vw *の状態において母線電流を検出することにより最小相の相電流を検出することができ、vu *>CSVAL>vv *>vw *の状態において母線電流を検出することにより最大相の相電流を検出することができる。
モータ1及びモータ駆動システムの状態及び制御に関与する記号を、以下のように定義する。
モータ電圧Vaのd軸成分及びq軸成分を、夫々、d軸電圧及びq軸電圧と呼ぶと共に、記号vd及びvqにて表す。
モータ電流Iaのd軸成分及びq軸成分を、夫々、d軸電流及びq軸電流と呼ぶと共に、記号id及びiqにて表す。
Φaは、永久磁石1aによる電機子鎖交磁束を表す。
Raは、電機子巻線の一相当たりの抵抗値を表す。
Φa及びRaは、モータ1の特性に応じて予め定めておくことのできるパラメータである。
モータ電圧Vaのd軸成分及びq軸成分を、夫々、d軸電圧及びq軸電圧と呼ぶと共に、記号vd及びvqにて表す。
モータ電流Iaのd軸成分及びq軸成分を、夫々、d軸電流及びq軸電流と呼ぶと共に、記号id及びiqにて表す。
Φaは、永久磁石1aによる電機子鎖交磁束を表す。
Raは、電機子巻線の一相当たりの抵抗値を表す。
Φa及びRaは、モータ1の特性に応じて予め定めておくことのできるパラメータである。
d軸電圧vd及びq軸電圧vqが追従すべき、d軸電圧vd及びq軸電圧vqの目標値を、それぞれd軸電圧指令値vd *及びq軸電圧指令値vq *により表す。
d軸電流id及びq軸電流iqが追従すべき、d軸電流id及びq軸電流iqの目標値を、それぞれd軸電流指令値id *及びq軸電流指令値iq *により表す。
U相電圧指令値vu *、V相電圧指令値vv *及びW相電圧指令値vw *は、夫々、U相電圧vu、V相電圧vv及びW相電圧vwが追従すべき、U相電圧vu、V相電圧vv及びW相電圧vwの目標値として機能する。
d軸電流id及びq軸電流iqが追従すべき、d軸電流id及びq軸電流iqの目標値を、それぞれd軸電流指令値id *及びq軸電流指令値iq *により表す。
U相電圧指令値vu *、V相電圧指令値vv *及びW相電圧指令値vw *は、夫々、U相電圧vu、V相電圧vv及びW相電圧vwが追従すべき、U相電圧vu、V相電圧vv及びW相電圧vwの目標値として機能する。
尚、q軸電流の瞬時値としてのq軸電流の値をq軸電流値と呼ぶと共に、時系列上に並ぶq軸電流値を各時刻の信号値として有する信号をq軸電流信号と呼ぶ。q軸電流以外の物理量又は指令値についても同様である。iqは、q軸電流値又はq軸電流信号を表す記号としても用いられうる。iq以外の物理量又は指令値を表す記号についても同様である。また、本明細書では、記述の簡略化上、記号(iqなど)又は符号(モータに対する符号“1”など)を表記することによって、該記号又は符号に対応する物理量又は部位等の名称を省略又は略記することもある。即ち例えば、本明細書において、q軸電流は、「iq」、「電流iq」又は「q軸電流iq」とも表記され、q軸電流値は、「iq」、「電流値iq」又は「q軸電流値iq」とも表記され、q軸電流信号は、「iq」、「信号iq」又は「q軸電流信号iq」とも表記されうる。同様に例えば、図4の3相/2相変換部24は、変換部24と略記されうる。
1シャント電流検出方式では、原理上、最大相及び中間相の電圧レベルが接近すると、母線電流から最大相の相電流を検出することが困難となり、最小相と中間相の電圧レベルが接近すると、母線電流から最小相の相電流を検出することが困難となる。これらの接近は、モータ1の低速回転時などにおいて顕著に発生する。最大相及び中間相の電圧レベル差及び最小相と中間相の電圧レベル差が一定値未満にならないように電圧補正を行うという方法も存在するが、このような電圧補正は騒音の発生要因となる。
これを考慮し、本実施形態に係るモータ制御装置3は、上記電圧補正が不要となるように、複数の制御モードにおける制御を選択的に実行する。複数の制御モードには、電流センサ5の出力信号に基づくベクトル制御を実現する制御モードの他、低速回転時などにおいても高効率運転を可能ならしめる制御モードが含まれる。以下、モータ制御装置3に関する実施例又はそれを利用した実施例として、複数の実施例を説明する。
<<第1実施例>>
第1実施例を説明する。第1実施例に係るモータ制御装置3を特にモータ制御装置3aと呼ぶ。図4は、モータ制御装置3aの内部ブロック図を含む、モータ駆動システムのブロック図である。モータ制御装置3aは、符号21〜35によって参照される各部位を備える。電流センサ5及び位置センサ20も、モータ制御装置3aの構成要素であると捉えることもできる。
第1実施例を説明する。第1実施例に係るモータ制御装置3を特にモータ制御装置3aと呼ぶ。図4は、モータ制御装置3aの内部ブロック図を含む、モータ駆動システムのブロック図である。モータ制御装置3aは、符号21〜35によって参照される各部位を備える。電流センサ5及び位置センサ20も、モータ制御装置3aの構成要素であると捉えることもできる。
モータ制御装置3aを形成する各部位は、モータ駆動システム内で導出(算出、推定、検出、生成を含む)される任意の指令値(vd *、vq *など)及び物理量(id、iq、θ、ωなど)を自由に利用可能である。モータ制御装置3aを形成する各部位は、所定の制御周期にて自身が導出して出力する指令値又は物理量を更新し、各時点で得られている最新の値を用いて必要な演算を行う。後述する他の実施例のモータ制御装置(図9のモータ制御装置3bを含む)も同様である。
モータ制御装置3aは、電圧位相制御によってモータ1を制御する電圧位相制御モードと、ベクトル制御によってモータ1を制御するベクトル制御モードと、を選択的に実行することができる。
モータ制御装置3aを形成する各部位の構成及び機能の説明を行う。位置センサ20は、回転子6の近傍に取り付けられたホール素子などから成り、回転子位置θに応じた信号を出力する。位置検出部21は、位置センサ20の出力信号から回転子位置θを検出する。速度検出部22は、位置検出部21にて検出された回転子位置θを微分することにより回転速度ωを検出する。
電流検出部23は、電流センサ5の出力信号から電流値iu、iv及びiwを検出する。電流センサ5の出力信号から電流値iu、iv及びiwを検出する方法として、公知の任意の方法を利用可能である。具体的には例えば、電流検出部23は、切換制御部35が出力する三相電圧指令値vu *、vv *及びvw *に基づいてU、V及びW相の何れの相が最大相、中間相及び最小相であるかを特定すると共に、その三相電圧指令値vu *、vv *及びvw *に基づいて、最小相及び最大相の相電流を母線電流から検出するためのサンプリングタイミングST1及びST2を決定し、そのタイミングST1及びST2にて電流センサ5の出力信号(即ち、母線電流の電流値)をサンプリングする。タイミングST1及びST2にて検出された母線電流の電流値は最小相及び最大相の相電流の電流値を表しているため、それらの検出電流値と、U、V及びW相の何れの相が最大相、中間相及び最小相であるかを特定した結果と、に基づいて、電流値iu、iv及びiwを算出する。この際、iu+iv+iw=0、の関係式を用いることができる。
3相/2相変換部24は、位置検出部21にて検出された回転子位置θに基づき、U相、V相及びW相軸上の電流値である電流値iu、iv及びiwをd及びq軸上の電流値に変換することによりd軸電流値id及びq軸電流値iqを算出する。図4の構成例では、電流検出部23において電流値iu、iv及びiwが全て検出されているが、電流検出部23において電流値iu、iv及びiwの内、2つの電流値(例えば、電流値iu及びiv)だけを検出するようにしてもよい。変換部24は、回転子位置θに基づき、電流値iu、iv及びiwの内の少なくとも2つから、電流値id及びiqを算出することができる。
電流指令生成部(電流指令値生成部)25は、d軸電流指令値id *及びq軸電流指令値iq *を生成して出力する。例えば、回転子6を所望の回転速度で回転させるための(即ち、回転速度ωを所望の回転速度と一致させるための)電流指令値id *及びiq *、又は、モータ1に所望のトルクを発生させるための電流指令値id *及びiq *を、生成して出力する。
電流検出部23からの電流値iu、iv及びiw並びに変換部24からの電流値id及びiqは、電流センサ5の検出結果に基づく検出電流値であるともいえる。減算器26及び27は、変換部24からの検出電流値id及びiqと電流指令生成部25からの電流指令値id *及びiq *に基づきd軸上における電流誤差(id *−id)及びq軸上における電流誤差(iq *−iq)を求める。電流制御部28は、比例積分制御などを用いて、電流誤差(id *−id)及び(iq *−iq)が共にゼロに収束するようにd軸電圧指令値vd *及びq軸電圧指令値vq *を生成して出力する。つまり、電流制御部28は、検出電流値id及びiqが電流指令値id *及びiq *に追従するように電圧指令値vd *及びvq *を生成する。
図5に、電流制御部28の内部構成例を示す。電流制御部28には、比例器51及び56、積分器52及び57並びに加算器53及び58が備えられる。図5の電流制御部28は、下記式(1)及び(2)に従い、比例積分制御によって電圧指令値vd *及びvq *を求める。Kpd及びKpqは比例積分制御における比例定数であり、Kid及びKiqは比例積分制御における積分定数であり、sはラプラス演算子である。
比例器51及び56は、夫々、電流誤差(id *−id)に比例する比例値Kpd(id *−id)及び電流誤差(iq *−iq)に比例する比例値Kpq(iq *−iq)を出力する。積分器52及び57は、夫々、電流誤差(id *−id)及び(iq *−iq)を積分することで積分値Kid(id *−id)/s及びKiq(iq *−iq)/sを出力する。加算器53は、比例器51及び積分器52の出力値を加算することでvd *を求める。加算器58は、比例器56及び積分器57の出力値を加算することでvq *を求める。
2相/3相変換部29は、位置検出部21によって検出された回転子位置θに基づき、下記式(3)及び(4)に従って、d及びq軸上の電圧指令値vd *及びvq *を三相の固定座標系上の電圧指令値に変換することにより、指令値vu2 *、vv2 *及びvw2 *を生成する。πは円周率である。
LPF(ローパスフィルタ)30は、変換部24からのq軸電流信号iqに含まれる高周波成分を低減するローパスフィルタ処理を実行し、ローパスフィルタ処理後のq軸電流信号を出力する。ローパスフィルタ処理後のq軸電流信号、及び、ローパスフィルタ処理後のq軸電流信号の値を、記号iq_lpfにて表す。
電圧指令振幅導出部又は電圧指令振幅設定部とも言うべき電圧指令振幅演算部31は、iq *及びiq_lpfに基づき電圧指令振幅V*を算出又は設定する。電圧指令振幅V*は、モータ1への印加電圧における振幅の目標値として機能する。但し、V*に対応する振幅は、各相電圧における振幅である(後述の式(6)〜(8)参照)。演算部31は、電圧位相制御モードにおいて、q軸電流値iq_lpfが指令値iq *と一致するように、比例積分制御などを用いて電圧指令振幅V*を設定する。
位相進め角導出部又は位相進め角設定部とも言うべき位相進め角演算部32は、電圧指令振幅V*と回転速度ωとに基づき位相進め角δを算出又は設定する。具体的には例えば、下記式(5)に従って位相進め角δを算出又は設定する。K1及びK2は、定数である。
加算器33は、位相進め角δと角度量である回転子位置θを加算することで角度(θ+δ)を求める。三相電圧指令生成部34は、演算部31からの電圧指令振幅V*及び加算器33からの角度(θ+δ)に基づき、下記式(6)〜(8)に従って指令値vu1 *、vv1 *及びvw1 *を生成する。
切換制御部(制御モード選択部)35は、速度検出部22にて検出された回転速度ωに基づいて電圧位相制御モード又はベクトル制御モードを択一的に選択し、選択した制御モードでモータ1が制御されるように切換制御処理を行う。具体的には例えば、切換制御部35は、回転速度ωが所定の基準速度ωTHよりも小さいとき電圧位相制御モードを選択する一方で、回転速度ωが該基準速度ωTHよりも大きいときベクトル制御モードを選択する(但し、ωTH>0)。ω=ωTHの時には、電圧位相制御モードを選択しても良いし、ベクトル制御モードを選択しても良い。切換制御部35において選択された制御モードを、以下、単に選択制御モードとも呼ぶ。
切換制御処理には、生成部34からの指令値(vu1 *、vv1 *及びvw1 *)と変換部29からの指令値(vu2 *、vv2 *及びvw2 *)のどちらかを、三相電圧指令値(vu *、vv *及びvw *)として選択する処理が含まれる。電圧位相制御モードが選択制御モードであるとき、切換制御部35は、指令値vu1 *、vv1 *及びvw1 *を夫々指令値vu *、vv *及びvw *として選択してインバータ2に出力する。一方、ベクトル制御モードが選択制御モードであるとき、切換制御部35は、指令値vu2 *、vv2 *及びvw2 *を夫々指令値vu *、vv *及びvw *として選択してインバータ2に出力する。インバータ2は、モータ1の相電圧値vu、vv及びvwが夫々指令値vu *、vv *及びvw *と一致するようにパルス幅変調によって直流電源4の出力直流電圧から三相交流電圧を生成し、生成した三相交流電圧をモータ1に供給する。指令値vu *、vv *及びvw *からPWM信号を生成するためのPWM信号生成部(不図示)は、モータ制御装置3aに設けられていても良いし、インバータ2に設けられていても良い。
電圧位相制御モードにおける動作について説明を補足する。図6のベクトル311及び312は、夫々、電圧位相制御モードが選択制御モードであるときにおける出力電圧ベクトル及び出力電流ベクトルの例である。出力電圧ベクトル及び出力電流ベクトルとは、夫々、モータ電圧Va及びモータ電流Iaをベクトル表現したものである。モータ電圧Vaは、永久磁石1aによる電機子鎖交磁束Φaが回転することで発生する誘起電圧ω・Φaと、電機子巻線の抵抗による電圧降下Ra・Iaと、電機子巻線のインダクタンスLによる電圧降下ω・L・Iaと、を足し合わせたものである。位相進め角δは、q軸から位相の進み方向に見たベクトル311の位相を表している。モータ1に発生させるべきトルクが増大するにつれてq軸方向の電流成分を増加させる必要があり、q軸方向の電流成分が増加すればインダクタンスLによる電圧降下ω・L・Iaが増大する。従って、モータ1の発生トルクの増大時に出力電流ベクトルの位相を誘起電圧ω・Φaの位相と一致させるためには、位相進め角δを増大させる必要がある。
上記特許文献2(特開2003−143891号公報)に記載された方法を利用して定数K1及びK2の値を予め最適値に調整しておくことができる。例えば、回転速度ωが略一定に保たれる定速回転状態、定速回転状態よりも大きなトルクをモータ1に発生させるべき加速回転状態及び定速回転状態よりも小さなトルクをモータ1に発生させるべき減速回転状態の何れにおいても、出力電流ベクトルの位相が誘起電圧ω・Φaの位相と一致するように(即ち、d軸電流がゼロになるように)、定数K1及びK2の値を予め最適値に調整しておくことができる。定数K1及びK2の調整に、特許文献2に記載の方法を利用することができる。位相進め角演算部32は、この調整を経て設定された定数K1及びK2を用いて、上記式(5)に従い位相進め角δを求める。これにより、低速回転状態において(電圧位相制御モードが選択制御モードであるときにおいて)、低出力トルクから高出力トルクまでの広い出力トルク範囲で高効率運転が可能となる。電圧位相制御モードでは位相進め角δの設定を介して出力電圧ベクトルの位相が制御されるため、電圧位相制御モードにおけるモータ1の制御を電圧位相制御と呼ぶことができる。
一方、回転速度ωが比較的大きい状態においては、出力電圧ベクトルが比較的大きく、最大相及び中間相の電圧レベル差及び最小相と中間相の電圧レベル差が一定値以上確保されることが多いため、電流センサ5及び電流検出部23を用いた相電流検出の精度は高い。故に、回転速度ωが比較的大きい状態においては、ベクトル制御モードを選択し、検出電流値を利用したベクトル制御にて高精度にモータ1を制御する。本実施例におけるベクトル制御では、モータ電流Iaがd軸成分及びq軸成分に分解され、d軸及びq軸成分の検出電流値id及びiqがそれぞれ電流指令値id *及びiq *と一致するように電流フィードバック制御が成される。
本実施例の構成によれば、回転速度ωが比較的小さい状態においては電圧位相制御が用いられるため、図11に対応するような電圧補正が不要になり、結果、静止状態及び低速回転状態における騒音発生を抑制することが可能となる(静止状態は回転速度をゼロから増加させる始動状態を含む)。一方、回転速度ωが比較的大きい状態においては検出電流値を利用したベクトル制御にて高精度のモータ制御が成される。また、静止時又は低速回転時に利用される電圧位相制御において、最適にパラメータ(上述の例においてK1及びK2の値)を調整しておくことで、モータ1の出力の大小に関係なく間接的にモータ1の電流を制御することでき、低速回転状態での高効率運転を広い出力トルク範囲で実現することが可能となる。
図7を参照して、モータ制御装置3aの動作手順例を説明する。図7は、モータ制御装置3aの動作手順例を表すフローチャートである。ステップS11の処理から開始して終了ステップであるステップS27に至るまでの動作を、1制御周期につき1回実行することができる。
ステップS11において回転子位置θが検出され、ステップS12及びS13において電流センサ5の出力信号のサンプリングによって三相電流値iu、iv及びiwが算出される。ステップS14において、三相電流値iu、iv及びiwに対する3相/2相変換によってd軸電流値id及びq軸電流値iqが求められる。切換制御部35は、ベクトル制御フラグであるフラグFLGVECのオン/オフ状態を管理している。電圧位相制御モードが選択制御モードであるとき、フラグFLGVECはオフにされ、ベクトル制御モードが選択制御モードであるとき、フラグFLGVECはオンにされる。
ステップS14に続くステップS15において、切換制御部35は、現在、電圧位相制御が成されているかを確認する(即ち、フラグFLGVECがオフであるかを確認する)。現在、電圧位相制御が成されているのであれば(即ち、フラグFLGVECがオフであれば)、ステップS16において、演算部31、演算部32、加算器33及び生成部34等を用いて指令値vu1 *、vv1 *及びvw1 *を指令値vu *、vv *及びvw *として算出する。一方、現在、電圧位相制御が成されていないのであれば(即ち、フラグFLGVECがオンであれば)、ステップS17において、電流制御部28及び変換部29等を用いて指令値vu2 *、vv2 *及びvw2 *を指令値vu *、vv *及びvw *として算出する。ステップS16又はS17にて算出された指令値vu *、vv *及びvw *は、ステップS18においてインバータ2に出力される。ステップS18〜S26の処理は、例えば切換制御部35にて実行される。
ステップS19において、切換制御部35は、現在、速度検出部22から出力されている回転速度ωを取得する。ここで取得された回転速度ωはステップS21及びS24の比較処理に利用される。ステップS19に続くステップS20において、現在、ベクトル制御が成されているかを確認する(即ち、フラグFLGVECがオンであるかを確認する)。現在、ベクトル制御が成されているのであれば(即ち、フラグFLGVECがオンであれば)ステップS21の比較処理が成され、現在、ベクトル制御が成されていないのであれば(即ち、フラグFLGVECがオフであれば)ステップS24の比較処理が成される。
ステップS21において、ステップS19にて取得された回転速度ωについて不等式“ω≦ωTH1”の成否を判断する。不等式“ω≦ωTH1”が成立する場合には、ステップS22にてフラグFLGVECをオフにしてからステップS23にて電圧指令振幅V*を初期化し、その後、ステップS27に至る。不等式“ω≦ωTH1”が成立しない場合には、ステップS22及びS23の処理を成すことなくステップS27に至る。
ステップS24において、ステップS19にて取得された回転速度ωについて不等式“ω≧ωTH2”の成否を判断する。不等式“ω≧ωTH2”が成立する場合には、ステップS25にてフラグFLGVECをオンにしてからステップS26にて電流制御の積分値を初期化し、その後、ステップS27に至る。不等式“ω≧ωTH2”が成立しない場合には、ステップS25及びS26の処理を成すことなくステップS27に至る。
ωTH1及びωTH2は共に上記基準速度ωTHに相当する所定の回転速度である。ωTH1=ωTH2であってもよいし、ωTH1≠ωTH2であってもよい(但し、ωTH1>0且つωTH2>0)。
ステップS24において、ステップS19にて取得された回転速度ωについて不等式“ω≧ωTH2”の成否を判断する。不等式“ω≧ωTH2”が成立する場合には、ステップS25にてフラグFLGVECをオンにしてからステップS26にて電流制御の積分値を初期化し、その後、ステップS27に至る。不等式“ω≧ωTH2”が成立しない場合には、ステップS25及びS26の処理を成すことなくステップS27に至る。
ωTH1及びωTH2は共に上記基準速度ωTHに相当する所定の回転速度である。ωTH1=ωTH2であってもよいし、ωTH1≠ωTH2であってもよい(但し、ωTH1>0且つωTH2>0)。
ステップS23における電圧指令振幅V*の初期化処理及びステップS26における電流制御の積分値の初期化処理を説明する。今、図8に示すような互いに異なる時刻t1〜t4を想定する。時刻t1〜t4は、夫々、互いに異なる第1〜第4の制御周期に属しているものとする。第2の制御周期は第1の制御周期の次の制御周期であり、第3の制御周期は第2の制御周期よりも後の制御周期であり、第4の制御周期は第3の制御周期の次の制御周期である。第1の制御周期よりも前の制御周期から第1の制御周期までベクトル制御モードが選択されてベクトル制御が成され、且つ、第2の制御周期から第3の制御周期まで電圧位相制御モードが選択されて電圧位相制御が成され、且つ、第4の制御周期からは再びベクトル制御モードが選択されてベクトル制御が成されたことを想定する。
この場合、時刻t1及びt2間においてベクトル制御から電圧位相制御への切り換えが行われ、この切り換え時において電圧指令振幅V*の初期化が行われる。電圧指令振幅V*の初期化では、切り換え前の電圧指令値vd *及びvq *に基づき、切り換え後における電圧指令振幅V*の初期値を決定する。図8の例において、切り換え後における電圧指令振幅V*の初期値とは、時刻t2における電圧指令振幅V*の値V*[t2]である。
より具体的には、下記式(9)に従ってV*[t2]を求め、V*[t2]を時刻t2における電圧指令振幅V*として演算部31から出力させると良い。ここで、vd *[t1]及びvq *[t1]は、夫々、時刻t1における電圧指令値vd *及びvq *である。このような電圧指令振幅V*の初期化を行うことにより、ベクトル制御から電圧位相制御への切り換え時において電圧振幅の連続性が確保され、滑らかな制御切り換えが可能となる。
一方、時刻t3及びt4間においては電圧位相制御からベクトル制御への切り換えが行われ、この切り換え時において電流制御の積分値の初期化が行われる。図5を参照して説明したように、電流制御部28には、検出電流値idと電流指令値id *との差分(id *−id)を積分する積分器52及び検出電流値iqと電流指令値iq *との差分(iq *−iq)を積分する積分器57が備えられ、積分器52及び57の出力値に基づき差分(id *−id)及び(iq *−iq)が減ずるように電圧指令値vd *及びvq *が生成される。電流制御の積分値の初期化では、切り換え前の検出電流値id及びiq並びに電流指令値id *及びiq *に基づき、切り換え後における積分器52及び57の出力値の初期値を決定する。この決定の際、積分定数Kid及びKiqも利用される。図8の例において、切り換え後における積分器52及び57の出力値の初期値とは、夫々、時刻t4における積分器52及び57の出力値である。
より具体的には例えば、時刻t3における差分(id *−id)に基づき、或いは、時刻t3における差分(id *−id)と時刻t3以前における差分(id *−id)とに基づき、時刻t4における積分器52の出力値を決定すればよい。同様に例えば、時刻t3における差分(iq *−iq)に基づき、或いは、時刻t3における差分(iq *−iq)と時刻t3以前における差分(iq *−iq)とに基づき、時刻t4における積分器57の出力値を決定すればよい。このような積分値の初期化を行うことにより、電圧位相制御からベクトル制御への切り換え時において、過去の電流情報を考慮した妥当な積分値を積分器から出力させることができ、滑らかな制御切り換えが可能となる。尚、電圧位相制御が成されている期間においては、最大相及び中間相の電圧レベル差及び最小相と中間相の電圧レベル差が比較的小さいが、電圧位相制御からベクトル制御への切り換え時点周辺(時刻t3を含む)では電流センサ5の出力信号から或る程度の精度を持った検出電流値を取得可能である。故に、上記のような積分値の初期化は有効である。
また、定数K1及びK2を適切に調整しておくことにより、制御モードの切り換え時におけるモータ1の電圧及び電流を滑らかに切り換えることが可能である。
また、低速回転状態においては、最大相及び中間相の電圧レベル差及び最小相と中間相の電圧レベル差が比較的小さくなることが多い。このため、低速回転状態においては、変換部24から得られる検出電流値iqは、精度が比較的低く、またq軸電流の真値を基準としてばらつくことが多い。これを考慮し、図4のモータ制御装置3aでは、変換部24からのiqにローパスフィルタ処理を施し、結果信号iq_lpfを演算部31に与えるようにしている。これにより、電圧指令振幅V*における望ましくない変動を抑制することができる。但し、モータ制御装置3aからLPF30を割愛することも可能である。この場合、演算部31は、指令値iq *と変換部24からの電流値iqとに基づき、電流値iqが指令値iq *と一致するように比例積分制御などを用いて電圧指令振幅V*を設定することができる。
また、モータ制御装置3aに回転速度指令値ω*を与えるようにしてもよく、この場合、演算部31は、回転速度指令値ω*と速度検出部22からの回転速度ωに基づき、回転速度ωが指令値ω*と一致するように比例積分制御などを用いて電圧指令振幅V*を設定してもよい。回転速度指令値ω*は、回転速度ωの目標値としてモータ制御装置3aに供給される。
上述の位相進め角δの設定方法は一例に過ぎず、その設定方法を様々に変形することが可能である。例えば、演算部32は、上記特許文献2に記載された任意の方法を用いて位相進め角δを設定することができる(但し、特許文献2におけるψ及びVaが、夫々、本実施形態のδ及びV*に相当する)。演算部32は、電圧指令振幅V*を用いることなく、回転速度ωのみに基づいて位相進め角δを求めるようにしてもよい。即ち例えば、“δ=K・ω”に従って位相進め角δを求めてもよい(Kは定数)。但し、低速回転状態での高効率運転を広い出力トルク範囲で実現するためには、電圧指令振幅V*及び回転速度ωの両方を考慮して位相進め角δを求めることが望ましい。
<<第2実施例>>
第2実施例を説明する。第2実施例及び後述の他の実施例は、第1実施例を基礎とする実施例である。従って、第2実施例及び後述の他の実施例において特に述べない事項に関しては、第1実施例の記載が第2実施例及び後述の他の実施例にも適用される。
第2実施例を説明する。第2実施例及び後述の他の実施例は、第1実施例を基礎とする実施例である。従って、第2実施例及び後述の他の実施例において特に述べない事項に関しては、第1実施例の記載が第2実施例及び後述の他の実施例にも適用される。
第2実施例に係るモータ制御装置3を特にモータ制御装置3bと呼ぶ。図9は、モータ制御装置3bの内部ブロック図を含む、モータ駆動システムのブロック図である。図4のモータ制御装置3aにおける切換制御部35の代わりに、図9のモータ制御装置3bには切換制御部35bが設けられている。切換制御部35が切換制御部35bに置き換えられている点を除き、第1実施例に係るモータ制御装置3aと第2実施例に係るモータ制御装置3bは同じものである。
切換制御部35bには、回転速度ωの代わりに電圧値|Va|が入力されている。電圧値|Va|は、モータ電圧Vaの大きさ(即ち、モータ1への印加電圧の大きさ)を表しており、モータ1の出力電圧ベクトルの大きさと一致する。電圧値|Va|を、切換制御部35bから出力される電圧指令値vu *、vv *及びvw *に基づいて求めるようにしても良いし、電流制御部28から出力される電圧指令値vd *及びvq *に基づいて求めるようにしても良い。電圧指令値vd *及びvq *を用いる場合、((vd *)2+(vq *)2)の正の平方根を電圧値|Va|として求めることができる。
切換制御部(制御モード選択部)35bは、モータ1への印加電圧の大きさを表す電圧値|Va|に基づき電圧位相制御モード又はベクトル制御モードを選択し、選択した制御モードでモータ1が制御されるように切換制御処理を行う。具体的には例えば、切換制御部35bは、電圧値|Va|が所定の基準値VTHよりも小さいとき電圧位相制御モードを選択する一方で、電圧値|Va|が該基準値VTHよりも大きいときベクトル制御モードを選択する(但し、VTH>0)。|Va|=VTHの時には、電圧位相制御モードを選択しても良いし、ベクトル制御モードを選択しても良い。電圧位相制御モードが選択制御モードであるとき、切換制御部35bは、指令値vu1 *、vv1 *及びvw1 *を夫々指令値vu *、vv *及びvw *として選択してインバータ2に出力する。一方、ベクトル制御モードが選択制御モードであるとき、切換制御部35bは、指令値vu2 *、vv2 *及びvw2 *を夫々指令値vu *、vv *及びvw *として選択してインバータ2に出力する。
電圧値|Va|が比較的大きい状態においては、基本的に最大相及び中間相の電圧レベル差及び最小相と中間相の電圧レベル差が一定値以上確保されるため、電流センサ5及び電流検出部23を用いた相電流検出の精度は高い。故に、電圧値|Va|が比較的大きい状態においては、ベクトル制御モードを選択する。一方、電圧値|Va|が比較的小さい状態においては、上記電圧レベル差が比較的小さくなることが多いため、電圧位相制御モードにてモータ制御を行う。これにより、第1実施例と同様の効果が得られる。
<<第3実施例>>
第3実施例を説明する。上述のモータ駆動システムを、モータ1を用いるあらゆる電気機器に搭載することができる。該電気機器には、例えば、乗り物、空気調和機(屋内用又は車載用の空気調和機など)、洗濯機、及び、圧縮機(冷蔵庫用圧縮機など)が含まれ、それらはモータ1の出力トルクを利用して駆動する。
第3実施例を説明する。上述のモータ駆動システムを、モータ1を用いるあらゆる電気機器に搭載することができる。該電気機器には、例えば、乗り物、空気調和機(屋内用又は車載用の空気調和機など)、洗濯機、及び、圧縮機(冷蔵庫用圧縮機など)が含まれ、それらはモータ1の出力トルクを利用して駆動する。
モータ駆動システムを搭載した乗り物は、モータ1の出力トルクを利用して移動する移動体であり、例えば、モータ1の出力トルクを利用して走行する電動車両(電動自動車、電動バイク、電動自転車など)、モータ1の出力トルクを利用して航行する電動ボートである。
例として、上述のモータ駆動システムであるモータ駆動システム100を搭載した洗濯機101の概略構成図を、図10に示す。図10のモータ制御装置3として、第1又は第2実施例のモータ制御装置3a又は3bを用いることができる。モータ駆動システム100におけるモータ1の出力トルクにより洗濯機101の洗濯槽102又はパルセータ(不図示)等が回転せしめられ、これによって洗濯槽102内の衣類及び水の攪拌が成される。
<<変形等>>
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。上述の実施形態に適用可能な注釈事項として、以下に、注釈1〜注釈3を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。各注釈におけるモータ制御装置3は、モータ制御装置3a又は3bであると解釈してもよい。
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。上述の実施形態に適用可能な注釈事項として、以下に、注釈1〜注釈3を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。各注釈におけるモータ制御装置3は、モータ制御装置3a又は3bであると解釈してもよい。
[注釈1]
上述の構成では、2つの制御モード(電圧位相制御モード及びベクトル制御モード)の間で選択制御モードが切り換えられているが、モータ制御装置3において3以上の制御モードを設定しておき、3以上の制御モードの中から1つの制御モードを選択制御モードとして選択するようにしても良い。この選択も、回転速度ωに応じて又は電圧値|Va|に応じて成すことができる。3以上の制御モードには、上述の電圧位相制御モード及びベクトル制御モードが含められ、電圧位相制御モード及びベクトル制御モードとは異なる第3制御モードが更に含められる。第3制御モードにおけるモータ1の制御方法は、電流センサ5の出力信号を利用する又は電流センサ5の出力信号を利用しない公知の任意の制御方法(例えば、特開2008−283848号公報又は特開2010−11540号公報に記載されたモータ制御方法)であってもよい。
上述の構成では、2つの制御モード(電圧位相制御モード及びベクトル制御モード)の間で選択制御モードが切り換えられているが、モータ制御装置3において3以上の制御モードを設定しておき、3以上の制御モードの中から1つの制御モードを選択制御モードとして選択するようにしても良い。この選択も、回転速度ωに応じて又は電圧値|Va|に応じて成すことができる。3以上の制御モードには、上述の電圧位相制御モード及びベクトル制御モードが含められ、電圧位相制御モード及びベクトル制御モードとは異なる第3制御モードが更に含められる。第3制御モードにおけるモータ1の制御方法は、電流センサ5の出力信号を利用する又は電流センサ5の出力信号を利用しない公知の任意の制御方法(例えば、特開2008−283848号公報又は特開2010−11540号公報に記載されたモータ制御方法)であってもよい。
[注釈2]
各実施形態において、算出、推定、検出等によって導出されるべき全ての値(id、id *、θ等)の導出方法は任意である。即ち例えば、それらを、モータ制御装置3内での演算によって導出するようにしてもよいし、予め設定しておいたテーブルデータから導出するようにしてもよい。
各実施形態において、算出、推定、検出等によって導出されるべき全ての値(id、id *、θ等)の導出方法は任意である。即ち例えば、それらを、モータ制御装置3内での演算によって導出するようにしてもよいし、予め設定しておいたテーブルデータから導出するようにしてもよい。
[注釈3]
モータ制御装置3の機能の一部または全部は、例えば汎用マイクロコンピュータ等に組み込まれたソフトウェア(プログラム)を用いて実現される。ソフトウェアを用いてモータ制御装置3を実現する場合、モータ制御装置3の各部の構成を示すブロック図は機能ブロック図を表すこととなる。勿論、ソフトウェア(プログラム)ではなく、ハードウェアのみによって、或いは、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって、モータ制御装置3を形成することも可能である。
モータ制御装置3の機能の一部または全部は、例えば汎用マイクロコンピュータ等に組み込まれたソフトウェア(プログラム)を用いて実現される。ソフトウェアを用いてモータ制御装置3を実現する場合、モータ制御装置3の各部の構成を示すブロック図は機能ブロック図を表すこととなる。勿論、ソフトウェア(プログラム)ではなく、ハードウェアのみによって、或いは、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって、モータ制御装置3を形成することも可能である。
1 モータ
2 インバータ
3、3a、3b モータ制御装置
4 直流電源
5 電流センサ
6 回転子
6a 永久磁石
7 固定子
23 電流検出部
28 電流制御部
31 電圧指令振幅演算部
32 位相進め角演算部
35、35b 切換制御部
2 インバータ
3、3a、3b モータ制御装置
4 直流電源
5 電流センサ
6 回転子
6a 永久磁石
7 固定子
23 電流検出部
28 電流制御部
31 電圧指令振幅演算部
32 位相進め角演算部
35、35b 切換制御部
Claims (7)
- モータに交流電力を供給するインバータを用いて前記モータを制御するモータ制御装置において、
前記インバータに対する直流電源と前記インバータとの間に設けられた電流センサの出力信号に基づき、前記モータの各相に流れる電流を検出する電流検出部と、
前記モータの回転速度に基づき位相進め角を導出する位相進め角導出部と、
前記回転速度に応じて又は前記モータへの印加電圧の大きさに応じて、第1及び第2制御モードを含む複数の制御モードの中から何れかの制御モードを選択する制御モード選択部とを備えて、選択された制御モードにて前記モータの制御を成し、
前記第1制御モードが選択されているときには、前記位相進め角に従って前記印加電圧の位相を制御することにより前記モータの制御を成し、
前記第2制御モードが選択されているときには、前記電流検出部の検出結果に基づくベクトル制御により前記モータの制御を成す
ことを特徴とするモータ制御装置。 - 前記制御モード選択部は、
前記回転速度が所定の基準速度よりも小さいとき、前記第1制御モードを選択し、
前記回転速度が前記基準速度よりも大きいとき、前記第2制御モードを選択する
ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。 - 前記制御モード選択部は、
前記印加電圧の大きさが所定の基準値よりも小さいとき、前記第1制御モードを選択し、
前記印加電圧の大きさが前記基準値よりも大きいとき、前記第2御モードを選択する
ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。 - 前記位相進め角導出部は、前記印加電圧に対する電圧指令振幅と前記回転速度に基づき前記位相進め角を導出する
ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のモータ制御装置。 - 前記電流検出部の検出結果に基づく検出電流値が電流指令値に追従するように電圧指令値を生成する電流制御部を更に備え、
前記第2制御モードが選択されているときには、前記電圧指令値に従った電圧を前記モータに印加することで前記ベクトル制御を成し、
前記制御モード選択部によって選択される制御モードが前記第2制御モードから前記第1制御モードへと切り換えられる際、切り換え前における前記電圧指令値に基づき、切り換え後における前記電圧指令振幅の初期値を決定する
ことを特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。 - 前記電流検出部の検出結果に基づく検出電流値と電流指令値との差分を積分する積分器を有し、該積分器による出力値に基づき、前記差分が減ずるように電圧指令値を生成する電流制御部を更に備え、
前記第2制御モードが選択されているときには、前記電圧指令値に従った電圧を前記モータに印加することで前記ベクトル制御を成し、
前記制御モード選択部によって選択される制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへと切り換えられる際、切り換え前における前記検出電流値及び前記電流指令値に基づき、切り換え後における前記積分器の出力値の初期値を決定する
ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載のモータ制御装置。 - モータと、前記モータに交流電力を供給するインバータと、前記インバータを用いて前記モータを制御するモータ制御装置と、を備え、前記モータの出力トルクを利用して駆動する電気機器であって、
前記モータ制御装置として、請求項1〜請求項6の何れかに記載のモータ制御装置を用いた
ことを特徴とする電気機器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2010287906A JP2012138982A (ja) | 2010-12-24 | 2010-12-24 | モータ制御装置及び電気機器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2010287906A JP2012138982A (ja) | 2010-12-24 | 2010-12-24 | モータ制御装置及び電気機器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2012138982A true JP2012138982A (ja) | 2012-07-19 |
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ID=46675966
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2010287906A Pending JP2012138982A (ja) | 2010-12-24 | 2010-12-24 | モータ制御装置及び電気機器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2012138982A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014015678A1 (zh) * | 2012-07-21 | 2014-01-30 | 中山大洋电机股份有限公司 | 一种家用中央空调的hvac控制系统 |
| JP2017221023A (ja) * | 2016-06-07 | 2017-12-14 | 三菱電機株式会社 | 空調機の故障徴候検出装置 |
| US10234165B2 (en) | 2012-07-21 | 2019-03-19 | Zhongshan Broad-Ocean Motor Co., Ltd. | HVAC control system for household central air conditioning |
| CN111224595A (zh) * | 2020-02-25 | 2020-06-02 | 珠海格力电器股份有限公司 | 提升安全性的电机控制方法、装置、压缩机及空调 |
| JP2021016034A (ja) * | 2019-07-10 | 2021-02-12 | キヤノン株式会社 | モータ制御装置、原稿給送装置、画像読取装置、シート搬送装置及び画像形成装置 |
| CN116658449A (zh) * | 2023-07-12 | 2023-08-29 | 西安安凡达智能电机有限公司 | 转子捕获时的噪音优化控制方法、装置、设备及存储介质 |
-
2010
- 2010-12-24 JP JP2010287906A patent/JP2012138982A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014015678A1 (zh) * | 2012-07-21 | 2014-01-30 | 中山大洋电机股份有限公司 | 一种家用中央空调的hvac控制系统 |
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| JP2021016034A (ja) * | 2019-07-10 | 2021-02-12 | キヤノン株式会社 | モータ制御装置、原稿給送装置、画像読取装置、シート搬送装置及び画像形成装置 |
| JP7257902B2 (ja) | 2019-07-10 | 2023-04-14 | キヤノン株式会社 | 画像読取装置及び画像形成装置 |
| CN111224595A (zh) * | 2020-02-25 | 2020-06-02 | 珠海格力电器股份有限公司 | 提升安全性的电机控制方法、装置、压缩机及空调 |
| CN116658449A (zh) * | 2023-07-12 | 2023-08-29 | 西安安凡达智能电机有限公司 | 转子捕获时的噪音优化控制方法、装置、设备及存储介质 |
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