JP2012137758A - ガラス基板 - Google Patents

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佑輔 冨田
Shuji Ooka
修司 大岡
Eiji Murai
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Abstract

【課題】塗布材料の塗布厚みや塗布幅のばらつきを可及的に抑制し得る、反りの小さなガラス基板を提供する。
【解決手段】一辺の寸法L1,L2が500mm以上で、且つ板厚L3が4.0mm以下のガラス基板1であって、一方の辺に沿って100mmの等間隔で、且つ他方の辺に沿って500mmの等間隔で複数の小片2に分割すると共に、その分割した100mm×500mmの各小片2の長辺方向両端部を460mmの支持スパンLsで下方から支持した場合に、表面を上側にした状態で両端部を支持した時の自重による第一撓み量δ1と、裏面を上側にした状態で両端部を支持した時の自重による第二撓み量δ2との撓み量差(δ1−δ2)の絶対値が、全ての小片2で0.8mm以下となるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、ガラス基板に関し、詳しくは、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板のような大型且つ薄板のガラス基板に関する。
周知のように、近年の表示デバイスの多様化に伴って、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイなどのフラットパネルディスプレイが普及されるに至っている。
この種のフラットパネルディスプレイは、通常、2枚のガラス基板の表面にディスプレイの種類に応じて必要な塗布材料を塗布した後、それらの2枚のガラス基板を組み付けることにより製造される。このとき、ガラス基板の反りが大きければ、塗布材料の塗布厚みが不均一になることから、露光を施した場合に露光ムラが生じ、絶縁不良や発光不良、画質劣化など、フラットパネルディスプレイにとって致命的な欠陥を招くことになる。そのため、使用されるガラス基板に対しては、反りが小さく平坦であることが要求される。
そこで、例えば、下記の特許文献1には、塗布材料をガラス基板に精度よく塗布することを目的として、ガラス基板の最大板厚と最小板厚との板厚差を10μm以下とし、且つその反り量を10μm以下にすることが提案されている。なお、このガラス基板の反り量は、ガラス基板を定盤上に載置し、定盤とガラス基板との隙間を隙間ゲージで測定することにより求められる。
特開2004−87382号公報
ところで、近年では、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板には薄板化が推進されているが、これに伴ってガラス基板の剛性が低下して変形を来たしやすくなっているのが実情である。したがって、薄板のガラス基板では反りが大きくなりやすい傾向にあることから、塗布材料を塗布した場合の塗布厚みを略一定にすることが可能なガラス基板を製造したり、このように塗布材料を適正に塗布できるガラス基板を選別して塗布材料の塗布工程に供給することが重要となる。
しかしながら、上記の特許文献1に開示されているように、定盤の上にガラス基板を載置し、隙間ゲージを用いて反り量を求める場合には、ガラス基板の自重による変形のために反り量が過小評価されてしまい、正しい反り量の検査を行うことができない。すなわち、ガラス基板が薄板化されると、定盤に載置したガラス基板が自重によって変形してしまうため、実際にガラス基板に生じている反りを反映した反り量よりも、求めた反り量の値が小さく求められてしまう場合がある。
本発明は、上記実情に鑑み、塗布材料の塗布厚みのばらつきを可及的に抑制し得る、反りの小さなガラス基板を提供することを技術的課題とする。
上記課題を解決するために創案された本発明は、一辺の寸法が500mm以上であり、且つ板厚が4.0mm以下のガラス基板であって、一方の辺に沿って100mmの等間隔で、且つ他方の辺に沿って500mmの等間隔で複数の小片に分割すると共に、その分割した100mm×500mmの各小片の長辺方向両端部を460mmの支持スパンで下方から支持した場合に、一方の面を上側にした状態で両端部を支持した時の自重による第一撓み量と、他方の面を上側にした状態で両端部を支持した時の自重による第二撓み量との撓み量差の絶対値が、全ての小片で0.8mm以下となり、且つフロート法により成形されてなることに特徴づけられる。ここで、上記の撓み量は、小片の両端部の両支持点を結ぶ仮想直線を撓み量零の基準位置として、その仮想直線からの鉛直方向最大離間距離(mm)で定義される。なお、この撓み量には正負があり、仮想直線からの小片の鉛直方向最大離間位置が仮想直線よりも下方にある場合を正と、小片の鉛直方向最大離間位置が仮想直線よりも上方にある場合を負として表される。
このような構成によれば、平坦性に優れた反りの小さなガラス基板となる。詳述すると、仮に小片が理想的な平面板であるとすると、一方の面を上側にした状態で両端部を支持したときも、他方の面を上側にした状態で両端部を支持したときも、その撓み量は共に同一になり、第一撓み量と第二撓み量との撓み量差は零となる。その一方で、仮に小片の一方の面が凸となるような反りが生じているとすると、この一方の面を上側にした状態で両端部を下方から支持した場合には、反りに抗して小片が自重により撓むことになることから第一撓み量は相対的に小さくなり、小片の他方の面を上側にした状態で両端部を下方から支持した場合には、反りに準じて小片が自重により撓むことになることから第二撓み量は相対的に大きくなる。すなわち、第一撓み量と、第二撓み量との撓み量差が小さいということは、小片に本来的に生じていた反りが小さいということを意味する。したがって、分割した全ての小片において、この撓み量差を検査することにより、ガラス基板の面内全体に本来的に生じている反りの分布を正確に把握することが可能となる。そして、このような観点から本願発明者等は鋭意研究を重ねた結果、100mm×500mmに分割した小片の長辺方向両端部を460mmの支持スパンで下方から支持した場合に、撓み量差の絶対値が、全ての小片で0.8mm以下となるガラス基板であれば、塗布材料の塗布厚みのばらつきが可及的に低減され、精度よく塗布材料を塗布することが可能となることを見出した。
上記の構成において、分割前に隣接していた任意の2つの小片間での前記撓み量差の数値差の絶対値が、0.6mm以下となることが好ましい。
すなわち、分割前に隣接していた任意の2つの小片間での撓み量差の数値差の絶対値が、上記数値範囲を超えれば、ガラス基板の面内の凹凸(基板面内における局所的な残留応力による反りの違いから生じる面内凹凸)が、急激な変化を示しているおそれがある。したがって、分割前に隣接していた任意の2つの小片間、換言すれば、分割前に隣接していた全ての小片間において、撓み量差の数値差の絶対値が上記数値範囲であることが好ましく、この場合にはガラス基板面内での凹凸が滑らかに連続した状態となり、塗布材料を精度よく塗布する上でより一層有利となる。
上記課題を解決するために創案された本発明は、一辺の寸法が500mm以上であり、且つ板厚が4.0mm以下のガラス基板の反り検査方法であって、前記ガラス基板を複数の矩形状の小片に分割し、その分割した各小片につき、一方の面を上側にした状態で両端部を支持した時の自重による第一撓み量と、他方の面を上側にした状態で両端部を支持した時の自重による第二撓み量との撓み量差を測定し、その測定結果に基づいて前記ガラス基板の反りの良否を検査することに特徴づけられる。
上述のように、分割した個々の小片につき、第一撓み量と、第二撓み量との撓み量差が小さいということは、小片に本来的に生じていた反りが小さいということを意味する。したがって、上記の方法のように、分割した全ての小片において、この撓み量差を検査することにより、ガラス基板の面内全体に本来的に生じている反りの分布を正確に検査することが可能となる。そして、このようにして、ガラス基板面内の反りの分布を正確に検査することにより、塗布材料の塗布厚みのばらつきを可及的に抑制し得る、反りの小さなガラス基板だけを選別して提供することが可能となり、ひいては、塗布材料の塗布工程での良品率を向上させ、生産性の向上に寄与し得る。
上記の方法において、前記ガラス基板を分割する前に隣接していた小片間での前記撓み量差の数値差を更に測定し、各小片の前記撓み量差と該撓み量差の数値差とに基づいて、前記ガラス基板の反りの良否を検査することが好ましい。
このようにすれば、ガラス基板の反りによって形成される面内の凹凸の大きさのみならず、分割前に隣接していた小片間での撓み量差の数値差によりその凹凸の変化の態様、すなわち、凹凸が滑らかに連続しているか否かを検査することも可能となる。したがって、塗布材料の塗布厚みのばらつきを可及的に抑制し得る、反りの小さなガラス基板をより高精度に選別することが可能となる。
以上のように本発明に係るガラス基板によれば、100mm×500mmに分割された小片の長辺方向両端部を460mmの支持スパンで下方から支持した場合に、一方の面を上側にした時の自重による第一撓み量と、他方の面を上側にした時の自重による第二撓み量との撓み量差の絶対値が、全ての小片で0.8mm以下となっていることから、ガラス基板全体の反りが小さくなり、塗布材料の塗布厚みのばらつきを可及的に低減することが可能となる。
また、本発明に係るガラス基板の反り検査方法によれば、ガラス基板を矩形状に分割した各小片につき、第一撓み量と、第二撓み量との撓み量差を測定し、この測定結果に基づいてガラス基板の反りの良否が検査されることから、ガラス基板の面内における反りの分布を正確に検査することが可能となる。したがって、このようにしてガラス基板の反りを検査することにより、塗布材料の塗布厚みのばらつきを可及的に抑制し得る、反りの小さなガラス基板だけを選別して提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係るガラス基板を示す斜視図である。 図1に示すガラス基板を、複数の小片に分割する様子を示す斜視図である。 (a)は、図2に示す小片の第一撓み特性を示す概略図、(b)は、図2に示す小片の第二撓み特性を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るガラス基板を示す斜視図である。このガラス基板1は、短辺の寸法L1が500〜2100mm、長辺の寸法L2が500〜2500mmであって、その板厚L3が1.1〜4.0mmのプラズマディスプレイ用のガラス基板である。
そして、このガラス基板1は、図2に示すように、短辺に沿って100mmの等間隔、長辺に沿って500mmの等間隔で複数の小片2に分割すると共に、その分割した100mm×500mmの小片2の長辺方向両端部を、図3(a),(b)に示すように460mmの支持スパンLsで下方から支持した場合に、次のような撓み特性が得られる。すなわち、小片2の表面を上側にした場合の第一撓み量δ1と、小片2の裏面を上側にした場合の第二撓み量δ2との撓み量差(δ1−δ2)が、分割した全ての小片2で次式を満たす。
|δ1−δ2|≦0.8mm・・・・・(1)
ここで、第一撓み量δ1および第二撓み量δ2は、小片2の両端部の両支持点X1,X2を結ぶ仮想直線Lxを撓み量零の基準位置として、その仮想直線Lxからの鉛直方向における最大離間距離(mm)で定義される。なお、撓み量δ1,δ2には正負の符号があり、仮想直線Lxからの小片2の最大離間位置が仮想直線Lxよりも下方にある場合を正と、小片2の最大離間位置が仮想直線Lxよりも上方にある場合を負として表される。具体的には、小片の最大離間位置が仮想直線Lxから下方に10mm離間している場合には、撓み量は+10mmとなり、これとは逆に、小片2の最大離間位置が仮想直線Lxから上方に10mm離間している場合には、撓み量は−10mmとなる。
このように、分割した全ての小片2について、式(1)を満たせば、ガラス基板1の面内に、自重による撓みとは無関係に本来的に生じている反り(凹凸)が可及的に小さくなるため、塗布材料の塗布厚みのばらつきを可及的に低減することができる。
さらに、このガラス基板1は、分割前に隣接していた任意の2枚の小片2間において、一方の小片2の撓み量差(δ1−δ2)と、他方の小片2の撓み量差(δ1−δ2)との数値差δ3が次式を満たす。
|δ3|≦0.6mm・・・・・(2)
ここで、分割前に隣接していた2枚の小片2とは、一の小片2と、その小片2の周縁部に分割前に接していた他の小片2とをいい、ガラス基板1を短辺方向に3分割した場合を例に取ると、左側の小片2と中央の小片2の撓み量差の数値差δ3と、中央の小片2と右側の小片2の撓み量差の数値差δ3とが、それぞれ式(2)を満たすことを意味する。
このように、分割前に隣接していた任意の2つの小片2間、すなわち、分割前に隣接していた全ての小片2間において、式(2)を満たせば、ガラス基板1面内の凹凸が、急激に変化することなく、滑らかに連続した状態となる。したがって、塗布材料をより精度よく塗布することが可能となる。
以上のようなガラス基板1の製造方法の一例を説明する。
まず、ガラス溶解窯でガラス原料を溶融することで溶融ガラスとし、その溶融ガラスをフロートバス(錫バス)に搬入し、フロート法により板状に成形する。フロートバスで板状に成形されたガラスリボンは、徐冷炉に搬入され、不要な歪が除去される。その後、当該ガラスリボンを所定の大きさに切断すると共に、研磨等の処理を施すことでガラス基板1が製造される。そして、この製造工程の中で、フロートバス内におけるガラスリボンの幅方向及び表裏面の温度分布、徐冷炉内におけるガラスリボンの幅方向及び表裏面の温度分布、およびフロートバス内や徐冷炉内でのガラスリボンの搬送速度を厳密に管理することにより、上記の式(1)及び式(2)を満たすガラス基板1を製造することができる。特に、管理する要素の中でも、徐冷炉内におけるガラスリボンの幅方向の温度分布が10℃以下になるように制御することが重要となる。
また、上記の製造工程では、更に、製造されたガラス基板1の中から任意の1枚又は複数枚のガラス基板1が選択され、その選択されたガラス基板1に対して次のような反り検査が行われる。
すなわち、図2に示すように、選択したガラス基板1を複数枚の矩形状の小片2に分割し、その分割した各小片2につき、図3(a),(b)に示すように、表面を上側にした状態で両端部を支持した時の自重による第一撓み量δ1と、裏面を上側にした状態で両端部を支持した時の自重による第二撓み量δ2との撓み量差(δ1−δ2)を測定し、その測定結果に基づいてガラス基板1の反りの良否を検査する。
詳述すると、この検査では、例えば、上述のようにガラス基板1を100mm×500mmの小片2に分割した場合には、その長辺方向両端部を460mmの支持スパンLsで両端部を支持し、全ての分割した小片2に対して撓み量差(δ1−δ2)の絶対値が、0.8mm以下になるか否かが調べられる。なお、第一撓み量δ1と第二撓み量δ2は、例えば、図3に示すレーザ計3によって測定される。
その後、ガラス基板1を分割する前に隣接していた全ての小片2間で撓み量差(δ1−δ2)の数値差δ3を求め、全ての隣接していた小片2について撓み量差の数値差δ3の絶対値が、0.6mm以下であるか否かが調べられる。
その結果、全ての分割した小片2の撓み量差(δ1−δ2)の絶対値が0.8mm以下であり、且つ、分割前に隣接していた全ての小片2間について撓み量差の数値差δ3の絶対値が0.6mm以下である場合に、ガラス基板1の面内での反りが適正範囲であると判断する。すなわち、上記の式(1)と式(2)を共に満たす場合に、ガラス基板1の面内での反りが適正であると判断する。
これとは逆に、ガラス基板1から分割した小片2について、上記の式(1)と式(2)を満たさない場合には、ガラス基板1の面内での反りが不適正であると判断し、上述のガラスリボンの成形条件を調整する。具体的には、例えば、ガラス基板1の反りが不適切な箇所に対応したガラスリボンの温度勾配が小さくなるように、徐冷炉内の温度分布を調整する。そして、成形条件の変更後に成形されたガラスリボンから採取されたガラス基板1に対して、再度、上述の反り検査を実行し、反りの適否を再評価する。
このようにすれば、平坦性に優れた反りの小さなガラス基板1を正確に選別することが可能となる。これは、次のような理由による。
すなわち、仮に小片2が反りのない理想的な平面板であるとすると、表面を上側にした状態で両端部を支持したときも、裏面を上側にした状態で両端部を支持したときも、その撓み量は共に同一になり、第一撓み量δ1と第二撓み量δ2との撓み量差(δ1−δ2)は零となる。
その一方で、仮に小片2の表面が凸となるような反りが生じているとすると、その表面を上側にした状態で両端部を支持した場合には、反りに抗して小片2が自重により撓むことになることから第一撓み量δ1は相対的に小さくなり、小片2の裏面を上側にした状態で両端部を支持した場合には、反りに準じて小片2が自重により撓むことになることから第二撓み量δ2は相対的に大きくなる。そのため、この場合には、第一撓み量δ1と第二撓み量δ2との撓み量差(δ1−δ2)が生じる。また、小片2の裏面が凸となるように反りが生じている場合にも、同様に撓み量差(δ1−δ2)が生じる。
すなわち、第一撓み量δ1と、第二撓み量δ2との撓み量差(δ1−δ2)の絶対値が小さいということは、小片2に本来的に生じていた反りが小さいということを意味することになる。したがって、分割した全ての小片2において、この撓み量差(δ1−δ2)を検査することにより、ガラス基板1の面内に本来的に生じている反りの分布を正確に検査することが可能となる。
更に、ガラス基板1を分割する前に隣接していた全ての小片2間で撓み量差(δ1−δ2)の数値差δ3を、ガラス基板1の反りを検査する判断基準としていることから、ガラス基板1の面内における凹凸の変化が滑らかに連続している否かも考慮した反りの評価が可能となる。そのため、塗布材料の塗布厚みのばらつきを可及的に抑制し得る、反りの小さなガラス基板をより高精度に選別することが可能となる。
そして、ガラス基板1は、フロート法のように、長尺なガラスリボンを分割して、ガラス基板1を製造する手法においては、温度条件等の成形条件が一定になるように制御されるのが通例であることから、一枚又は複数枚のガラス基板1の反りを検査することによって、同一のガラスリボンから製造される他のガラス基板1の反りの状態を容易に推測することができる。そのため、上述のような反り検査方法を製造されたガラス基板1に対して実行することで、反りの小さなガラス基板1のみを選別して、後続の塗布工程等へ供給することが可能となる。その結果、塗布材料の塗布工程での不良率を可及的に低減することができ、生産性の向上に寄与し得る。
なお、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施することができる。例えば、上記の実施形態では、プラズマディスプレイ用のガラス基板に本発明を適用したものを説明したが、これ以外に、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等の各種画像表示機器用のガラス基板等についても、同様にして本発明を適用することが可能である。また、ガラス基板1の製造方法として、フロート法を例にとって説明したが、オーバーフローダウンドロー法(フュージョン法)やスロットダウンドロー法などのダウンドロー法も同様に適用することができる。
さらに、上記のガラス基板1の製造工程で行われる反り検査において、製造された複数枚のガラス基板1の中から2枚以上のガラス基板1を選択する場合には、一方のガラス基板1を短辺に沿って100mmの等間隔、長辺に沿って500mmの等間隔で複数枚の小片2に分割し、他方のガラス基板1を短辺に沿って500mmの等間隔、長辺に沿って500mmの等間隔で複数の小片2に分割するようにしてもよい。通常、ガラス基板1の面内に生じる凹凸は、100mm以上の周期で現われるので、小片2の分割方向を変えて上述のような検査を行うことにより、より正確にガラス基板1の面内の反り(凹凸)の状態を把握することが可能となる。
以下、表1に示す実施例1〜4、及び比較例1〜3について説明する。実施例1〜4および比較例1〜3は、それぞれ異なるロットに属するものである。ここで、ロットとは、同一条件で製造された製品の集まりをいう。そして、実施例1〜4および比較例1〜3のそれぞれにつき、以下に示す手順で評価試験を行った。
フロート法により成形された板厚が1.8mmで、短辺寸法が1700mm及び長辺寸法が2000mmの矩形状をなすプラズマディスプレイ用のガラス基板について、任意のロットから2枚抜き取り、一方については切断前後の長辺が平行になるように500mm×100mmの68枚の小片に分割し、他方については切断前後の長辺が直交するように500mm×100mmの60枚の小片に分割した。
そして、その分割した個々の小片につき、その長辺方向の両端部を460mmの支持スパンで下方から支持することにより、撓み量差(δ1−δ2)を測定した。そして、128(68+60)枚の小片の中で、撓み量差の絶対値が最大となるものを|δ1−δ2|maxとして求めた。なお、撓み量差(δ1−δ2)は、レーザ変位計(オムロン(株)製
)により測定した。
加えて、上記の一方のガラス基板を分割した68枚の小片と、上記の他方のガラス基板を分割した60枚の小片のそれぞれにつき、分割前に隣接していた小片間の撓み量差の数値差δ3を測定し、全ての隣接していた小片間の中で撓み量差の数値差δ3の絶対値が最大値を示すものを|δ3|maxとして求めた。
また、撓み量差(δ1−δ2)を測定したガラス基板と同一のロットから50枚のガラス基板を抜き出して、その抜き出したガラス基板に対してフォトリソグラフィ法により透明電極(ITO)膜のパターンを形成し、そのパターン線幅を測定し、そのばらつきを求めた。なお、パターン線幅は、測長機(Sokkia製 AMIC−17100C)により測定した。また、パターン線幅のばらつきは、1枚のガラス基板において任意の位置10箇所のITOパターン線幅を測定して、その最大値と最小値の差を算出して、これを「面内ITOパターン線幅のばらつき」とした上で、5枚のガラス基板の「面内ITOパターン線幅のばらつき」を求め、その中での最大値を「ITO線幅のばらつき」とした。このITOパターン線幅のばらつきは8μmを超えると、そのガラス基板を組み込んだプラズマディスプレイにおいて、絶縁不良や発光不良、画質劣化などの致命的な欠陥が生じ、実用上問題となる。
Figure 2012137758
上記の表1によれば、|δ1−δ2|maxの値が0.8mmを越えると、比較例1〜3に示すように、「ITOパターン線幅のばらつき」が、実用上問題となるレベルを超える大きな値を示すことから、当該ガラス基板を組み込んだプラズマディスプレイにおいて絶縁不良や発光不良、画質劣化などの致命的な欠陥を招くおそれが高くなる。
これに対して、|δ1−δ2|maxの値が0.8mm以下を示す実施例1〜4では、「ITOパターン線幅のばらつき」が、実用上問題のないレベルまで小さくなることが確認できる。したがって、|δ1−δ2|maxの値が0.8mm以下となるガラス基板であれば、絶縁不良等の上記問題を確実に解消することが可能となる。特に、|δ3|maxが0.6mm以下となる実施例1〜3では、「ITOパターン線幅のばらつき」がより一層小さくなることから、当該条件を満たすガラス基板を用いることで、より高品位なプラズマディスプレイを製造することが可能となる。
1 ガラス基板
2 小片
L1 短辺寸法
L2 長辺寸法
L3 板厚
Ls 支持スパン
Lx 仮想直線
δ1 第一撓み量
δ2 第二撓み量
δ3 撓み量差の数値差

Claims (2)

  1. 一辺の寸法が500mm以上で、且つ板厚が4.0mm以下のガラス基板であって、
    一方の辺に沿って100mmの等間隔で、且つ他方の辺に沿って500mmの等間隔で複数の小片に分割すると共に、その分割した100mm×500mmの各小片の長辺方向両端部を460mmの支持スパンで下方から支持した場合に、一方の面を上側にした状態で両端部を支持した時の自重による第一撓み量と、他方の面を上側にした状態で両端部を支持した時の自重による第二撓み量との撓み量差の絶対値が、全ての小片で0.8mm以下となり、且つフロート法により成形されてなることを特徴とするガラス基板。
  2. 分割前に隣接していた任意の2つの小片間での前記撓み量差の数値差の絶対値が、0.6mm以下となる請求項1に記載のガラス基板。
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