JP2012136198A - ロータリーベーン式舵取機のシールの監視方法およびロータリーベーン式舵取機 - Google Patents

ロータリーベーン式舵取機のシールの監視方法およびロータリーベーン式舵取機 Download PDF

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Abstract

【課題】アクチュエーターの作動不良を惹起する可能性のある、あるいは、アクチュエーターの作動不良を惹起しているシールの箇所およびその原因を外部において認知できる方法を提供する。
【解決手段】内部の複数箇所の各々にシール2、3、4、5、6、7を配置したアクチュエーター1と、アクチュエーター1へ作動油を送油し、アクチュエーター1からの排出作動油がリターンフィルターを通して油タンクへ戻る油圧装置を備えるロータリーベーン式舵取機において、各シールに配置部位別の異なる識別色を与え、シールの摩耗により生じた粒子、あるいはシールの破損により生じた砕片をリターンフィルターで捕捉し、捕捉した前記粒子あるいは前記砕片の識別色により前記粒子あるいは前記砕片の発生源を識別して、アクチュエーター1の作動不良を惹起しているシールの箇所を外部において認知する。
【選択図】図1

Description

本発明はロータリーベーン式舵取機に関し、そのシールを監視する技術に係るものである。
従来のロータリーベーン式舵取機のアクチュエーター1は、例えば図2〜図4に示すようなものであり、ハウジング11と、その内部に収納されて回転するローター12とを有している。
ローター12は、半径方向には下部軸部12aがハウジング11の底部に設けたボス部11aでラジアル軸受14aを介して支持され、上部軸部12bがハウジング11の上部開口を塞ぐように配置した環状のトップカバー13でラジアル軸受14bを介して支持され、また、軸方向には、ローター12の下端面がハウジング11の内底面でスラスト軸受14cを介して支持されている。
ローター12は、舵軸17の軸頭17aを装入して緊合する内部貫通孔12cを有し、外周面の周方向に沿った等間隔の位置に(1〜n)数(ここではn=2の場合について説明する。以下同じ)のベーン12dを突設している。ハウジング11は、内周面の周方向に沿った等間隔の位置に、上記ベーン12dと同数のセグメント11bを突設している。
ローター12の各ベーン12dは、上端面に形成した上部横スリット12e内に、トップカバー13の裏面に摺接する上部横シール12fを保持し、下端面に形成した下部横スリット12g内に、ハウジング11の内底面に摺接する下部横シール12hを保持し、半径方向の先端面に形成した縦スリット12i内に、ハウジング11の内周面に摺接する縦シール12jを保持している。
また、ハウジング11のセグメント11bは、半径方向の先端面に形成した縦スリット11c内に、ローター12の外周面に摺接する縦シール11dを保持している。なお、上記各シール12f、12h、12j、11dはそれぞれポリマー等の弾性材料によって形成されている。
ローター12は、ハウジング11内において、ベーン12dの上部および下部横シール12f、12hがそれぞれトップカバー13の裏面およびハウジング11の内底面に摺接し、同縦シール12jがハウジング11の内周面に摺接し、また、ローター12の外周面がハウジング11のセグメント11bの縦シール11dに摺接する状態で回転する。これにより、ローター12の外側周囲に形成された油室用空間15がベーン12dとセグメント11bとによって、作動油室15a、15b、15c、15dに区画される。
トップカバー13は、ローター12の上部端面の外周円環面に対向する部位に全周にわたって形成した上部リングスリット13a内に、環状の上部リングシール13bを保持している。また、ハウジング11は、ローター12の下部端面の外周円環面に対向する部位に全周にわたって形成した下部リングスリット11e内に、環状の下部リングシール11fを保持している。上部および下部リングシール13b、11fはそれぞれポリマー等の弾性材料によって形成されている。
図3に示すように、上記上部リングシール13bは、リングシール面13cがローター12の上部端面の半径方向端縁部と全周にわたって接触するとともに、リングシール面13cの外周縁部13dがベーン12dの上部横シール12fの内周側上端縁12kとセグメントllbの縦シール11dの内周側上端縁11hとにそれぞれ接触している。
また、上記下部リングシール11fは、上部リングシール13bと同様に、リングシール面11gがローター12の下部端面の半径方向端縁部と全周にわたって接触するとともに、リングシール面11gの外周縁部11iがベーン12dの下部横シール12hの内周側下端縁12mとセグメント11bの縦シール11dの内周側下端縁11jとにそれぞれ接触している。
これらにより、各作動油室15a、15b、15c、15dの圧油が、ローター12の上部端面とトップカバー13の裏面との間の微小な間隙を通って、また、上部リングスリット13aおよび下部リングスリット11eのそれぞれ外周側面を通って、あるいは、ベーン12の上部および下部横シール12f、12hの上下の各内周端縁部12k、12m、およびセグメント11bの縦シール11dの上下の各内周端縁部11h、11jを通って、高圧側となる作動油室から低圧側となる隣接の作動油室に漏洩することを防ぐとともに、大気に通ずるローター軸部12a、12bへ漏出することを防いでいる。
ローター12の回転軸心に対して対極の位置にある作動油室15a、15c同士、および作動油室15b、15d同士はそれぞれ連通しており、例えば作動油室15aに油圧ポンプから圧油が供給されると、対極の位置にある作動油室15cにも同時に圧油が供給され、一方、残りの作動油室15b、15dからは同時に油が排出されて油圧ポンプ側に戻される。これにより、圧油によるローター12の回転が成立する。
上記のローター12のベーン12dの上部横シール12f、下部横シール12h、縦シール12j、ハウジング11のセグメント11bの縦シール11d、ハウジング11の下部リングシール11fおよびトップカバー13の上部リングシール13bは、それぞれ接触摺動ずる相手面との間のシーリング効果を高めるために、各シール12f、12h、12j、11d、11f、13bのそれぞれの背面に、高圧側となる作動油室(15a、15cあるいは15b、15d)から圧油を導いて、この油圧によりそれぞれのシール面をそれぞれ相手面に押し付けるようにしている。
高圧側となる作動油室(15a、15cあるいは15b、15d)から圧油を各シール12f、12h、12j、11d、11f、13bの背面に導く手段として、各ベーン12dの縦シール12j、および上部および下部横シール12f、12hに対しては、図3、図4に示すように、各ベーン12dを貫通する各油室連通孔12nにそれぞれ圧力バルブ16を装着し、いずれか高圧側となった作動油室の圧油が圧力バルブ16を通って各ベーン12dの各縦シール12j、および、上部および下部横シール12f、12hの各背面に作用する。
また、各セグメント11bの縦シール11dに対しては、ベーン12dと同様に、図3、図4に示すように、各セグメント11bを貫通する各油望遠通孔11kにそれぞれ圧力バルブ16を装着し、いずれか高圧側となった作動油室の圧油が圧力バルブ16を通って各セグメント11bの縦シール11dの背面に導かれている。
また、上部および下部リングシール13b、11fに対しては、図3に示すように、セグメント11bの縦シール11dの背面の上端部から上部リングシール13bの背面に通じる油路13eがトップカバー13に穿孔されている。また、上記セグメント縦シール11dの背面の下端部から下部リングシール11fの背面に通じる油路11mがハウジング11の底部に穿孔されている。
これによって、高圧側となる作動油室15a〜15dからの圧油を、セグメント11bの縦シール11dの背面を通して、上部および下部リングシール13b、11fの各背面に作用させている。
なお、ローター12には、上部リングシール13bの位置よりも内側の上部端面と下部リングシール11fの位置よりも内側の下部端面とを連通するバランス孔12oが設けられており、上下部端面への漏洩油圧をバランス孔12oを介して上下で均圧化することにより、ローター12に軸方向に差圧による不均等な力が作用することを防いでいる。
上記のロータリーベーン式舵取機のアクチュエーター1を作動させる油圧装置の回路は、例えば図5に示すようなものであり、油圧回路を構成する主要要素は、油圧ポンプ21、方向切換弁22およびそれを駆動する電磁弁23、取舵側および面舵側パイロット逆止弁24、25、取舵側および面舵側流量調整弁26、27、油タンク28、および、方向切換弁22の出口とアクチュエーター1とを結ぶ取舵側主油圧ライン29および面舵側主油圧ライン30である。
油圧ポンプ21は一方向一定吐出量型であり、油圧ポンプ21からの吐出油によりアクチュエーター1を取舵側に回転させる場合と面舵側に回転させる場合との流路の切換えを方向切換弁22によって行う。方向切換弁22はまた、アクチュエーター1を作動させないとき、油圧ポンプ21からの吐出油を油タンク28に戻す作用も行う。
取舵側および面舵側パイロット逆止弁24、25は、アクチュエーター1を作動させるとき、すなわち、油圧ポンプ21からの吐出油に油圧が発生するときに、主油圧ライン29、30を開き、アクチュエーター1を作動させないときは、逆止作用を行って、作動油をアクチュエーター1の作動油室15a、15b、15c、15d内に閉じ込め、ローター12すなわち舵軸17を固定する。
而して、取舵側および面舵側流量調整弁26、27は、作動油のアクチュエーター1からの流出側、すなわち、油タンク28への戻り側の主油圧ライン29あるいは30に抵抗を与えることによって、アクチュエーター1の運動を滑らかにするものである。
なお、アクチュエーター1の隣接する作動油室15a、15dおよび15b、15c問をそれぞれ防衝弁31、32によって結んでおり、作動油室15a、15b、15c、15dがパイロット逆止弁24、25によってロックされているときに、舵に異常に大きい力が作用すると、防衝弁31あるいは32が作用して、高圧側となった作動油室15a、15cあるいは15b、15dの作動油を低圧側の作動油室15b、15dあるいは15a、15cに逃がすようになっている。
なお、方向切換弁22を作動させるための制御油圧は、図5に示すように、油圧ポンプ21の吐出圧を利用する場合と、図6に示すように、制御油圧を独立した制御油ポンプ33から作り出す場合とがある。
油圧ポンプ21から吐出された作動油は、方向切換弁22を経て舵取機アクチュエーター1に入り、アクチュエーター1を作動させる。アクチュエーター1から排出される作動油は、方向切換弁22を経て油タンク28に戻る。この油タンク28に戻る作動油は、アクチュエーター1の作動に伴い発生するアクチュエーター1の各シール12f、12h、12j、11d、11f、13bの摩耗から生じる粒子、あるいは、破損等から生じる砕片を全て含んでいるので、これらを油圧系統から除去するために、作動油が油タンク28に戻る戻り油ラインにリターンフィルター34を設けている。そして、これら粒子と砕片がフィルターの網目に堆積するようにしている。
リターンフィルター34の点検は周期的に行い、そして、その堆積物から作動油の汚れ状況およびアクチュエーター1のシールの損傷がないかどうかの状況を監視するようにしている。また、リターンフィルター34には油圧警報装置を取り付けてあり、堆積物が多量に発生してリターンフィルター34の網目が詰まり、戻り油ラインの油圧が上昇したときは、警報を発するようにしている。
特開2003−161371
上記した技術の構成において、舵取機のアクチュエーター1が作動不良になる原因の主なるものは以下のものである。
作動油室15a、15b、15c、15dの油密を確保するために設けられているシール、すなわち、ローターベーン12dの上部横シール12f、下部横シール12hおよび縦シール12j、ハウジングセグメントllbの縦シール11d、下部リングシール11fおよび上部リングシール13bのそれぞれが、相手面に対して摺動することにより摩耗してシーリング機能を損なうに至ることである。
また、何らかの原因により機械的に破損してシーリング機能を損なうに至ることや、局部異常摩擦熱により材料が熱応力で破壊されてシーリング機能を損なうに至ることや、あるいは、熱による材料組織の劣化を生じてシーリング機能を損なうに至ることなどである。
しかし、これらシール12f、12h、12j、11d、11f、13bはいずれもアクチュエーター1のハウジング11の内部に存在し、外部からは観察できないので、アクチュエーター1の作動不良が、どのシールに起因し、また、如何なる原因によるものかを外部において知ることができないという問題があった。
本発明は上記した課題を解決するものであり、ロータリーベーン式舵取機の作動不良がアクチュエーターのローターベーンの上部および下部横シール、縦シール、ハウジングセグメントの縦シール、上部及び下部リングシールの摩耗あるいは破損により引き起こされること、および、この摩耗あるいは破損によりシール材の粒子あるいは砕片が発生して、作動油の油圧系統に放出されることに鑑み、,アクチュエーターを作動させる油圧装置の回路におけるリターンフィルターにより捕捉されたシール材の粒子あるいは砕片によって、舵取機の作動不良を惹起する可能性のある、あるいは、舵取機の作動不良を惹起しているシールの箇所およびその原因を外部において認知できる方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のロータリーベーン式舵取機のシールの監視方法は、内部の複数箇所の各々にシールを配置したアクチュエーターと、アクチュエーターへ作動油を送油し、アクチュエーターからの排出作動油がリターンフィルターを通して油タンクへ戻る油圧装置を備えるロータリーベーン式舵取機において、
各シールに配置部位別の異なる識別色を与え、シールの摩耗により生じた粒子、あるいはシールの破損により生じた砕片をリターンフィルターで捕捉し、捕捉した前記粒子あるいは前記砕片の識別色により前記粒子あるいは前記砕片の発生源を識別して、アクチュエーターの作動不良を惹起しているシールの箇所を外部において認知することを特徴とする。
本発明のロータリーベーン式舵取機のシールの監視方法において、捕捉した前記粒子あるいは前記砕片の性状からその発生原因を特定して、アクチュエーターの作動不良を惹起している原因を外部において認知することを特徴とする。
本発明のロータリーベーン式舵取機のシールの監視方法において、アクチュエーターが、舵軸に嵌合装着するローターと、ローターを収納してローターの周囲に油室用空間を形成するハウジングと、ハウジングの上部開口に配置する環状のトップカバーとを有し、ローターの外周面の周方向に沿った等間隔の位置に複数のベーンを配置し、ハウジングの内周面の周方向に沿った等間隔の位置に複数のセグメントを配置し、ベーンとセグメントによって前記油室用空間を複数の油室に区画し、ローターの各ベーンに、トップカバーの裏面およびハウジングの内周面と内底面にそれぞれ対向するように、その半径方向先端面および上下端面にそれぞれスリットを形成し、前記トップカバーの裏面に対向するスリット内に弾性材料よりなる上部横シールを保持し、前記ハウジングの内底面に対向するスリット内に弾性材料よりなる下部横シールを保持し、前記ハウジングの内周面に対向するスリット内に弾性材料よりなる縦シールを、その上端面と下端面がそれぞれ上部横シールと下部横シールの裏面に接触するように保持し、ハウジングのセグメントに、半径方向の先端面に縦スリットを形成し、縦スリットに縦シールを保持し、トップカバーの裏面に上部リングシールを装着し、ハウジングの内底面に下部リングシールを装着し、上部横シール、下部横シール、双方の縦シール、上部リングシール、下部リングシールに配置部位別の異なる識別色を与えてなり、油圧装置が、一方向吐出型の油圧ポンプと、アクチュエーターへの作動油の送油方向を切り換えるとともに、アクチュエーターからの排出作動油を常に油タンクに戻す方向切換弁と、方向切換弁から油タンクへの戻り油ラインにおいて排出作動油を濾過するリターンフィルターを設けてなることを特徴とする。
本発明のロータリーベーン式舵取機は、アクチュエーターと、アクチュエーターへ作動油を送油する油圧装置を備え、アクチュエーターが、舵軸に嵌合装着するローターと、ローターを収納してローターの周囲に油室用空間を形成するハウジングと、ハウジングの上部開口に配置する環状のトップカバーとを有し、ローターの外周面の周方向に沿った等間隔の位置に複数のベーンを配置し、ハウジングの内周面の周方向に沿った等間隔の位置に複数のセグメントを配置し、ベーンとセグメントによって前記油室用空間を複数の油室に区画し、ローターの各ベーンに、トップカバーの裏面およびハウジングの内周面と内底面にそれぞれ対向するように、その半径方向先端面および上下端面にそれぞれスリットを形成し、前記トップカバーの裏面に対向するスリット内に弾性材料よりなる上部横シールを保持し、前記ハウジングの内底面に対向するスリット内に弾性材料よりなる下部横シールを保持し、前記ハウジングの内周面に対向するスリット内に弾性材料よりなる縦シールを、その上端面と下端面がそれぞれ上部横シールと下部横シールの裏面に接触するように保持し、ハウジングのセグメントに、半径方向の先端面に縦スリットを形成し、縦スリットに縦シールを保持し、トップカバーの裏面に上部リングシールを装着し、ハウジングの内底面に下部リングシールを装着し、上部横シール、下部横シール、双方の縦シール、上部リングシール、下部リングシールに配置部位別の異なる識別色を与えてなり、
油圧装置が、一方向吐出型の油圧ポンプと、アクチュエーターへの作動油の送油方向を切り換えるとともに、アクチュエーターからの排出作動油を常に油タンクに戻す方向切換弁と、方向切換弁から油タンクへの戻り油ラインにおいて排出作動油を濾過するリターンフィルターを設けてなることを特徴とする。
これによると、ロータリーベーン式舵取機のアクチュエーターを作動させる油圧装置において、リターンフィルターで捕捉されたシール材の粒子あるいは砕片を周期的に調査、点検することによって、その粒子あるいは砕片の色と性状とから、アクチュエーターの内部にあって外部からは観察できないところの、アクチュエーターのローターベーンの上部および下部横シール、縦シール、ハウジングセグメントの縦シール、上部及び下部リングシールのうち、どのシールが摩耗あるいは破損して舵取機が作動不良になる可能性があるか、あるいは、作動不良になったか、また、それが如何なる原因によるものかを外部から知ることができるので、アクチュエーターを開放するに先立って、摩耗あるいは損傷しつつある、あるいは、摩耗あるいは損傷したシールの交換,あるいは補修に対する事前の対策を講じることができる。
本発明の実施の形態におけるロータリーベーン式舵取機のアクチュエーターを示す縦断面図 従来のロータリーベーン式舵取機のアクチュエーターを示す一部切欠斜視図 同、ロータリーベーン式舵取機のアクチュエーターを示す正面図であり、図4におけるa−a矢視断面 同、ロータリーベーン式舵取機のアクチュエーターを示す横断面図 同、ロータリーベーン式舵取機の油圧系統図 同、ロータリーベーン式舵取機の他の油圧系統図
以下、本発明の実施の形態におけるロータリーベーン式舵取機のシールの監視方法を図面に基づいて説明する。なお、先に図2から図6で説明したものと基本的に同じ部材については同符号を用いて説明し、以下においても図2から図6を参照する。
図1において、ロータリーベーン式舵取機のアクチュエーター1は、ローター12のベーン12dに装着される上部横シール2、縦シール3、下部横シール4、ハウジング11のセグメント11bに装着される縦シール5、トップカバー13の裏面に装着される上部リングシール6、および、ハウジング11の内底面に装着される下部リングシール7に、それぞれ配置部位別の異なる識別色を与えている。
また、シールは、その交換あるいは補修することに要する作業の難易性、および、そのためのアクチュエーター1の開放作業の難易性によってグループ分けし、その各グループ別に色付けしてある。この色付けは、シールの高分子材料にそれぞれ配置部位別、あるいはグループ別に異なった色彩の顔料を混合して製作する。
各シールの交換あるいは補修に要する作業の難易性は次の通りである。すなわち、ローター12のベーン12dに装着される上部横シール2と縦シール3、ハウジング11のセグメント11bに装着される縦シール5、および、トップカバー13の裏面に装着される上部リングシール6の交換は、トップカバー13を開放するだけで可能であり、なかでも、上部横シール2と上部リングシール6の交換は容易である。
これに対して、ローター12のベーン12dに装着される下部横シール4とハウジング11の内底面に装着される下部リングシール7とは、ローター12と舵軸17の軸頭17aとの間の結合を外して、ローター12をハウジング11から吊り上げなければ、交換が出来ない。
従って、ローター12のベーン12dの上部横シール2と縦シール3、ハウジング11のセグメント11bの縦シール5、および、トップカバー13の裏面の上部リングシール6を第1グループとし、また、ローター12のベーン12dの下部横シール4とハウジング11の内底面の下部リングシール7とを第2グループとする。そして、例えば、第1グループの各シールに対しては白色にし、第2グループの各シールに対しては黒色にする。
以下、上記した構成における作用を説明する。図5、図6に示すように、ロータリーベーン式舵取機のアクチュエーター1を作動させる油圧装置の回路において、油圧ポンプ21から吐出された作動油は、アクチュエーター1を作動させた後に、油タンク28に戻る。この油タンク28に戻る作動油は、アクチュエーター1の作動に伴い発生するアクチュエーター1の各シール2、3、4、5、6、7の摩耗から生じる粒子、あるいは、破損等から生じる砕片を全て含んでいる。そして、これら粒子および砕片は、リターンフィルター34の網目に堆積して捕捉される。
このリターンフィルター34で捕捉された粒子および砕片の色と性状を周期的に監視することにより、アクチュエーター1の内部にあって外部からは観察できないところの、アクチュエーター1の第1グループに属するローターベーン12dの上部横シール2と縦シール3、ハウジングセグメント11bの縦シール5、上部リングシール6と、第2グループに属するローターベーン12dの下部横シール4および下部リングシール7のうち、どのグループに属するシールが摩耗あるいは破損して舵取機が作動不良になる前兆があるか、あるいは、作動不良になったか、また、それが如何なる原因によるものかを外部から知ることができる。
従って、そのシールの交換あるいは補修のためにアクチュエーター1を開放するに先立って、交換あるいは補修に対する事前の対策を講じることが出来る。
また、他の実施の形態として、上記のごとき各シールの交換あるいは補修に要する作業の難易性に鑑み、各シールを四つのグループ、すなわち、下部リングシール7を第1グループ、ローターベーン12dの下部横シール4を第2グループ、ローターベーン12dの縦シール3とハウジングセグメント11bの縦シール5とを第3グループ、上部リングシール6とローターベーン12dの上部横シール2とを第4グループにそれぞれ区分し、そして、例えば、第1グループのシール7は黒色、第2グループのシール4は青色、第3グループのシール3、5は白色、第4グループのシール6、2は黄色にする。
これにより、リターンフィルター34で捕捉したシールの粒子あるいは砕片の発生源を、より精細に特定することが出来る。なお、各シール2、3、4、5、6、7をそれぞれ別色にすることも可能であり、その場合は、リターンフィルター34で捕捉したシールの粒子あるいは砕片の発生源を、最も精細に特定することが出来る。
1 ロータリーベーン式舵取機アクチュエーター
2 ローターべーン上部横シール
3 ローターベーン縦シール
4 ローターベーン下部横シール
5 ハウジングセグメント縦シール
6 上部リングシール
7 下部リングシール
11 ハウジング
11a ボス部
11b セグメント
11c 縦スリット
11d 縦シール
11e 下部リングスリット
11f 下部リングシール
11g リングシール面(下部リングシール11fの)
11h 内周側上端縁(セグメント縦シール11dの)
11i 外周縁部(リングシール面11gの)
11j 内周側下端縁(セグメント縦シールl1dの)
11k 油室連通孔(セグメント11bの)
11m 油路
12 ローター
12a 下部軸部
12b 上部軸部
12c 内部貫通孔
12d べーン
12e 上部横スリット
12f 上部横シール
12g 下部横スリット
12h 下部横シール
12i 縦スリット
12j 縦シール
12k 内周側上端縁(上部横シール12fの)
12m 内周側下端縁(下部横シール12hの)
12n 油室連通孔(ベーン12dの)
12o バランス孔
13 トップカバー
13a 上部リングスリット
13b 上部リングシール
13c リングシール面(上部リングシール13bの)
13d 外周縁部(リングシール面の)
13e 油路
14a、14b ラジアル軸受
14c スラスト軸受
15 油室用空間
15a、15b、15c、15d 作動油室
16 圧力バルブ
17 舵軸
17a 軸頭
21 油圧ポンプ
22 方向切換弁
23 電磁弁
24 パイロット逆止弁(取舵側)
25 パイロット逆止弁(面舵側)
26 流量調整弁(取舵側)
27 流量調整弁(面舵側)
28 油タンク
29 主油圧ライン(取舵側)
30 主油圧ライン(面舵側)
31、32 防衝弁
33 制御油ポンプ
34 リターンフィルター

Claims (4)

  1. 内部の複数箇所の各々にシールを配置したアクチュエーターと、アクチュエーターへ作動油を送油し、アクチュエーターからの排出作動油がリターンフィルターを通して油タンクへ戻る油圧装置を備えるロータリーベーン式舵取機において、
    各シールに配置部位別の異なる識別色を与え、シールの摩耗により生じた粒子、あるいはシールの破損により生じた砕片をリターンフィルターで捕捉し、捕捉した前記粒子あるいは前記砕片の識別色により前記粒子あるいは前記砕片の発生源を識別して、アクチュエーターの作動不良を惹起しているシールの箇所を外部において認知することを特徴とするロータリーベーン式舵取機のシールの監視方法。
  2. 捕捉した前記粒子あるいは前記砕片の性状からその発生原因を特定して、アクチュエーターの作動不良を惹起している原因を外部において認知することを特徴とする請求項1に記載のロータリーベーン式舵取機のシールの監視方法。
  3. アクチュエーターが、舵軸に嵌合装着するローターと、ローターを収納してローターの周囲に油室用空間を形成するハウジングと、ハウジングの上部開口に配置する環状のトップカバーとを有し、ローターの外周面の周方向に沿った等間隔の位置に複数のベーンを配置し、ハウジングの内周面の周方向に沿った等間隔の位置に複数のセグメントを配置し、ベーンとセグメントによって前記油室用空間を複数の油室に区画し、ローターの各ベーンに、トップカバーの裏面およびハウジングの内周面と内底面にそれぞれ対向するように、その半径方向先端面および上下端面にそれぞれスリットを形成し、前記トップカバーの裏面に対向するスリット内に弾性材料よりなる上部横シールを保持し、前記ハウジングの内底面に対向するスリット内に弾性材料よりなる下部横シールを保持し、前記ハウジングの内周面に対向するスリット内に弾性材料よりなる縦シールを、その上端面と下端面がそれぞれ上部横シールと下部横シールの裏面に接触するように保持し、ハウジングのセグメントに、半径方向の先端面に縦スリットを形成し、縦スリットに縦シールを保持し、トップカバーの裏面に上部リングシールを装着し、ハウジングの内底面に下部リングシールを装着し、上部横シール、下部横シール、双方の縦シール、上部リングシール、下部リングシールに配置部位別の異なる識別色を与えてなり、油圧装置が、一方向吐出型の油圧ポンプと、アクチュエーターへの作動油の送油方向を切り換えるとともに、アクチュエーターからの排出作動油を常に油タンクに戻す方向切換弁と、方向切換弁から油タンクへの戻り油ラインにおいて排出作動油を濾過するリターンフィルターを設けてなることを特徴とする請求項1に記載のロータリーベーン式舵取機のシールの監視方法。
  4. アクチュエーターと、アクチュエーターへ作動油を送油する油圧装置を備え、
    アクチュエーターが、舵軸に嵌合装着するローターと、ローターを収納してローターの周囲に油室用空間を形成するハウジングと、ハウジングの上部開口に配置する環状のトップカバーとを有し、ローターの外周面の周方向に沿った等間隔の位置に複数のベーンを配置し、ハウジングの内周面の周方向に沿った等間隔の位置に複数のセグメントを配置し、ベーンとセグメントによって前記油室用空間を複数の油室に区画し、ローターの各ベーンに、トップカバーの裏面およびハウジングの内周面と内底面にそれぞれ対向するように、その半径方向先端面および上下端面にそれぞれスリットを形成し、前記トップカバーの裏面に対向するスリット内に弾性材料よりなる上部横シールを保持し、前記ハウジングの内底面に対向するスリット内に弾性材料よりなる下部横シールを保持し、前記ハウジングの内周面に対向するスリット内に弾性材料よりなる縦シールを、その上端面と下端面がそれぞれ上部横シールと下部横シールの裏面に接触するように保持し、ハウジングのセグメントに、半径方向の先端面に縦スリットを形成し、縦スリットに縦シールを保持し、トップカバーの裏面に上部リングシールを装着し、ハウジングの内底面に下部リングシールを装着し、上部横シール、下部横シール、双方の縦シール、上部リングシール、下部リングシールに配置部位別の異なる識別色を与えてなり、
    油圧装置が、一方向吐出型の油圧ポンプと、アクチュエーターへの作動油の送油方向を切り換えるとともに、アクチュエーターからの排出作動油を常に油タンクに戻す方向切換弁と、方向切換弁から油タンクへの戻り油ラインにおいて排出作動油を濾過するリターンフィルターを設けてなることを特徴とするロータリーベーン式舵取機。
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