JP2012127872A - 色処理装置および色処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】JIS Z 8717による蛍光試料の分光放射輝度率の推定方法によれば、特定の観察光源下における測定時であっても、用意されたN個の測定光源の全てについて測定を行うため、処理時間が長くなってしまう。
【解決手段】色処理装置が備える複数の測定光源のうち、その分光放射輝度を合成することで観察光源の分光放射輝度を近似する組み合わせを決定する(S2)。該組み合わとして選択された測定光源ごとに試料を照射し(S5)、その際の試料の分光放射輝度を取得する(S6)。そして測定光源ごとに試料の分光放射輝度率を算出し、その重み付け線形和として、観察光源下における試料の分光放射輝度率を算出する(S8)。このように、色処理装置が備える複数の測定光源を選択的に用いることで、観察光源下の分光放射輝度率を取得する際の処理時間が短縮される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、試料の色再現特性を取得する色処理に関する。
画像入力機器、画像表示機器、画像出力機器それぞれの再現色を一致させるカラーマッチング処理においては、マッチング対象となる各機器の色再現特性を考慮して、各機器の再現色の対応付けを行う。
図11に、画像出力機器の色再現特性を取得する手順の一例を示す。まず、画像出力機器で所定のメディアに色票データ21に基づく式票を印刷して試料を形成し(S22)、該試料の分光放射輝度率を取得する(S23)。試料の分光放射輝度率は、一般に図12に示す測定方法によって得られた測定値(分光放射輝度)から算出される。図12によれば、測定のために用意された光源(測定光源)12から試料11に光が照射され、試料11が反射した光を分光器13を通して受光器14で受光することで、反射光の分光放射輝度を測定する。反射光の分光放射輝度を測定光源の分光放射輝度で除算することにより試料の分光放射輝度率β(λ)が算出される。従って、分光放射輝度率β(λ)とはすなわち、分光反射率と同義である。次に、試料を観察する環境の光源(観察光源)24の分光放射輝度S(λ)を測定する(S25)。これら、分光放射輝度率β(λ)と観察光源の分光放射輝度S(λ)、及び等色関数x~(λ)、y~(λ)、z~(λ)(x~はxの上にバー)から、以下の式(1)を用いて、CIE三刺激値XYZ27を算出する(S26)。
Figure 2012127872
つまり、画像出力機器によりメディアに多数の色の色票を印刷して試料11を形成し、各色票の測色値(例えば三刺激値XYZ27)を取得すれば、色票を印刷する際に画像出力機器に入力した信号値(例えばRGB値)21と測色値の関係が得られる。この対応関係は、画像出力機器の色再現特性を表す。
しかしながら、メディアやインクに蛍光を発する材料(蛍光増白材等の蛍光物質)が使用されている場合、上記方法で算出した試料の分光放射輝度率は、観察光源下における分光放射輝度率と異なる場合がある。なお蛍光物質は、照射光に含まれる励起波長域とは異なる波長域(蛍光波長域)の光を発する。一般に、蛍光波長は励起波長より長波長になる。
図13により、励起波長が紫外域にある蛍光物質を含む試料(以下、蛍光試料)の分光放射輝度率を説明する。図13(a)は測定光源の分光放射輝度を示し、斜線部は紫外域(励起波長域)を示している。また図13(b)は、図13(a)に示す測定光源を照射した場合の蛍光試料からの分光放射輝度を示し、蛍光物質が照射光に含まれる紫外域(図13(a)の斜線部)の光に反応し、蛍光波長域(図13(b)の斜線部)の光(蛍光)が発光される。また図13(c)は、図13(a)に示す測定光源の分光放射輝度で図13(b)に示す蛍光試料からの分光放射輝度を除算した分光放射輝度率を示し、斜線部が蛍光による分光放射輝度率の増加分を示している。つまり、蛍光試料の分光放射輝度率は蛍光の発光量(蛍光量)に依存し、蛍光量は測定光源の励起波長域の分光放射輝度に依存する。
ここで、測定光源と観察光源が同じである場合には、両光源において蛍光試料が発光する蛍光量も等しくなる。そのため、観察光源下において蛍光試料が発光する蛍光量と等しい蛍光量が加味された測定光源下の分光放射輝度率(すなわち、観察光源下の分光放射輝度率)によって算出したXYZ値が、観察光源下の実際の見えと対応する。
しかしながら、測定光源と観察光源が異なる場合には、両光源において蛍光試料が発光する蛍光量も異なる。そのため観察光源下において蛍光試料が発光する蛍光量と異なる蛍光量が加味された測定光源下の分光放射輝度率によって算出したXYZ値は、観察光源下の実際の見えとは対応しないという問題がある。
この問題に対し、測定装置に異なる分光放射輝度を有するN個の測定光源を備え、各測定光源下で測定した蛍光試料の分光放射輝度率を合成して、観察光源下における蛍光試料の分光放射輝度率を推定する方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
JIS Z 8717 蛍光物体色の測定方法
上記非特許文献に記載されている分光放射輝度率を合成する方法によれば、以下のような手順によって測色を行う。先ず測定装置に備えたN個の測定光源の分光放射輝度Sk(λ)の重み付き線形和(式(2))が、観察光源の分光放射輝度SD(λ)に近似するように、重み係数wkを定める。
Figure 2012127872
そして式(3)に示すように、上記重み係数を用いたN個の測定光源下における蛍光試料の分光放射輝度率βk(λ)の重み付け線形和によって、観察光源下における蛍光試料の分光放射輝度率β(λ)を推定する。この分光放射輝度率β(λ)を用いて、式(1)により測色値を取得する。
Figure 2012127872
ここで、式(3)による、観察光源下における蛍光試料の分光放射輝度率の推定精度は、式(2)に示す測定光源の重み付け線形和と、観察光源の近似精度に依存する。如何なる観察光源においても測定光源の重み付け線形和と観察光源の高い近似精度を得るためには、測定装置に分光放射輝度の異なる測定光源を多数備える必要がある。
しかしながら上記測定方法によれば、特定の観察光源下における蛍光試料の分光放射輝度率を推定する場合であっても、測定装置が備えるN個の測定光源全てについて順次蛍光試料を照明して測定を行うため、測色に要する処理時間が長くなってしまう。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、観察光源下における蛍光試料の分光放射輝度率の取得に要する時間を短縮することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の色処理装置は以下の構成を備える。
すなわち、分光放射輝度が互いに異なる複数の測定光源を有し、該測定光源のそれぞれの発光を制御する光源手段と、試料を観察する観察光源の分光放射輝度を取得する観察光源取得手段と、前記光源手段が備える複数の測定光源のうち、それらの分光放射輝度の分布を合成することで前記観察光源の分光放射輝度を近似する組み合わせを決定する組み合わせ決定手段と、該決定した組み合わせにおける測定光源それぞれについて、前記光源手段が該測定光源を発光させることで前記試料に光が照射された際に得られる該試料の分光放射輝度を取得する分光放射輝度取得手段と、前記組み合わせにおける測定光源それぞれについて、前記分光放射輝度取得手段で取得された前記試料の分光放射輝度を当該測定光源の分光放射輝度で除算して該試料の分光放射輝度率を算出し、該組み合わせにおける測定光源ごとの該試料の分光放射輝度率の重み付け線形和として、前記観察光源下における前記試料の分光放射輝度率を演算する演算手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、観察光源下における蛍光試料の分光放射輝度率の取得に要する時間を短縮することができる。
第1実施形態における色処理装置の構成を示すブロック図、 該1実施形態における測色処理を示すフローチャート、 第1実施形態における測定光源決定処理を示すフローチャート、 観察光源と測定光源(1個)の関係例を示す図、 観察光源と測定光源(2個)の関係例を示す図、 観察光源と測定光源(3個)の関係例を示す図、 第1実施形態における分光放射輝度率の算出処理を示すフローチャート、 第2実施形態における色処理システムの構成を示すブロック図、 第2実施形態におけるユーザインタフェース例を示す図、 第2実施形態における観察光源の分光放射輝度データ例を示す図、 画像出力機器の色再現特性を取得する手順例を説明する図、 一般的な分光放射輝度の測定方法を示す図、 蛍光物質を含む試料の分光反射率を説明する図、 第3実施形態におけるプリンタのブロック構成を示す図、である。
以下、本発明に係る実施例について図面を用いて詳細に説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
<第1実施形態>
●装置構成
図1は、本実施形態における色処理装置1の構成を示すブロック図である。本実施形態の色処理装置1は試料の測色値を取得するものであり、光源部110、分光測定部120、入力部130、出力部140、制御部150を有する。光源部110は、測定光源を発光して試料に光を照射するものであり、本実施形態においては、互いに分光放射輝度が異なる第1、第2および第3測定光源111,112,113を備える。分光測定部120は、光源部110によって光が照射された試料からの放射光を分光測定する。入力部130は、ユーザが観察光源の指示および測定の開始指示等を入力する。出力部140は画面表示デバイスを備え、ユーザに測色値等を表示する。制御部150は、光源部110、分光測定部120、入力部130、出力部140の制御、演算処理、データの保存等を行うものであり、演算部151及び記憶部152を備える。記憶部152には、予め第1、第2及び第3測定光源111,112,113の分光放射輝度、等色関数、各種観察光源の分光放射輝度、閾値が保存されている。
●測色処理
図2は、色処理装置1にて実行される測色処理を示すフローチャートである。まずS1において観察光源取得を行う。すなわち、入力部130がユーザにより選択された観察光源を取得し、ユーザによる測定開始指示を受けてS2へと処理を移行する。ここで観察光源としてその分光放射輝度が選択されるが、その取得方法は限定されない。例えば、予め記憶部152に保存された複数光源に対応する分光放射輝度の中からユーザによって選択されても良いし、外部の記憶装置から任意の観察光源の分光放射輝度を入力しても良い。また、色処理装置1に観察光源の分光放射輝度の測定機能を持たせて直接取得する手段も適用可能である。S2においては制御部150が、S1で取得した観察光源の分光分布に基づき、光源部110に備えた第1、第2及び第3測定光源111,112,113の中から、実際の測定時に試料へ照射する測定光源の種類及び個数(n個)を決定する。S2における測定光源決定処理の詳細については後述する。
次にS3において、制御部150がカウンタiを1に初期化する。本実施形態では、1つの試料に対して以下に示すS4,S5,S6の測定処理が繰返し実行され、カウンタiはその測定回数を示すものである。次にS4において、制御部150はS2で決定したn個の測定光源から1個を選択する。ここで、i≠1すなわちS4が繰返し実行されている場合には、過去の処理すなわち1〜i-1番目の処理によって選択されていない(n-i+1)個の測定光源から、1個を選択する。次にS5において、制御部150は光源部110を制御し、S4で選択した測定光源を発光させて試料に光を照射する。そしてS6において、測定光源下における試料の分光放射輝度取得を行う。すなわち、制御部150が分光測定部120を制御して試料からの反射光の分光放射輝度を測定し、得られた測定値を記憶部152へ保存する。そしてS7において、制御部150は規定の測定回数に達したかか否かを判定する。具体的には、i=nであるか否かを判断し、i=nであった場合にはS8へと処理を移行するが、i≠nであった場合にはS10へと処理を移行してiに1を加算した後でS4へと戻る。
そしてS8において、制御部150は、S6で取得した複数の測定値に基づき、観察光源下における試料の分光放射輝度率を算出する。なお上述したように、本実施形態における分光放射輝度率とはすなわち、分光反射率と同義である。S8における分光放射輝度率の算出処理の詳細については後述する。
そしてS9において、制御部150は、観察光源下における試料の測色値を算出し、出力部140への表示を行う。具体的には、まずS1でユーザによって指示された観察光源の分光放射輝度率、S8で算出した観察光源下における試料の分光放射輝度率、及び等色関数を、記憶部152から読み出す。次に演算部151によって、上述した式(1)の演算により、観察光源下における試料の測色値を取得し、出力部140を制御して表示デバイス上に該測色値を表示する。
●測定光源決定処理(S2)
以下、上記S2における測定光源決定処理について、図3のフローチャートを用いて詳細に説明する。まずS200において、制御部150はS1で選択した観察光源に対応する分光放射輝度を記憶部152から読み出す。そしてS201において制御部150は、近似度の閾値Jthを記憶部152から読み出す。ここで近似度とは、本実施形態において複数の測定光源の分光放射輝度の分布を合成することによって得られる分光放射輝度が観察光源の分光放射輝度を近似する度合いを示す指標であり、その詳細は後述する。
そしてS202において、制御部150は測定光源の組み合わせ個数i及びカウンタjを、i=1,j=1に初期化する。本実施形態では、測定光源の組み合わせ個数iに対し、以下に示すS203,S204,S205の処理がS206,S208,S209での判定に応じて繰返し実行され、カウンタjはその繰返し回数を示すものである。
S203において、制御部150はi個の測定光源を、光源部110に備えた第1、第2及び第3測定光源111,112,113から選択する。ここで、j≠1すなわちS203が繰返し実行されている場合には、過去の処理すなわち1〜j-1番目の処理によって選択されていない、i個の測定光源の組み合せを選択する。そしてS204において、制御部150はS203で選択したi個の測定光源それぞれに対応する分光放射輝度を、記憶部152から読み出す。
そしてS205において、制御部150は演算部151において近似度Jexを算出する。この算出は、S200で読み出した観察光源の分光放射輝度SD(λ)と、S204で読み出した測定光源の分光放射輝度Sk(λ)を用いて行われる。近似度Jexは、例えば以下の式(4)に示すように、分光放射輝度の二乗誤差の逆数として定義する。式(4)に示す重み係数wkは、当該式において算出される近似度Jexを最大、すなわち二乗誤差を最小にする重み係数であり、最小二乗法等により導出される。式(4)に示すように近似度Jexが、380nmから650nmの可視域に加え、300nmから380nmの紫外域(励起波長域)を含む波長域において算出されることにより、蛍光試料が発する蛍光を考慮した近似が可能となる。
Figure 2012127872
次にS206において、制御部150はJex>Jthであるか否かの判定を行う。すなわち、S205で算出した近似度JexがS201で取得した閾値Jthより大きいか否かを判定する。Jex>JthであればS207へと処理を移行するが、Jex≦JthであればS208へと処理を移行する。
S208において、制御部150はカウンタj=3Ciであるか否かの判定を行う。すなわち、光源部110からi個の測定光源を選択した際の全組み合せに対してS203,S204,S205,S206の処理を実行したか否かを判定する。ここで3Ciは、光源部110における3個の測定光源からi個を選択した際の組み合せの数を示す。j≠3CiであればS218でjに1を加算してS203へ戻るが、j=3CiであればS209へ処理を移行する。
S209において、制御部150は測定光源の組み合わせ個数i=3であるか否かの判定を行う。すなわち、第1、第2及び第3測定光源111,112,113から1個および2個および3個を選択した際の全ての組み合せについて、S203,S204,S205,S206の処理を実行したか否かの判定を行う。測定光源の組み合わせ個数i≠3であれば、S209でiに1を加算してj=1に初期化した後、S203へと戻るが、i≠3であればS207へ処理を移行する。
そしてS207において、制御部150は最後に選択された測定光源の種類及び個数を、実際の測定に使用する光源として決定する。すなわち測定光源の個数n=iとし、このn個の測定光源の種類及び上述した式(4)に示す重み係数wkを、記憶部152に保存する。
ここで図4,図5,図6に、以上説明したS2における測定光源決定処理によって、それぞれ測定光源の個数が1個,2個,3個に決定された場合の、観察光源に対する測定光源の特性例を示す。各図において、(a)が観察光源の分光放射輝度、(b)が組み合わせとして選択された測定光源の分光放射輝度、(c)が観察光源を近似する測定光源の重み付け線形和、を示す。これらの図によれば、観察光源の分光放射輝度に最も近似するように、測定光源の種類および個数が決定されていることが分かる。言い換えれば、実際の測定に使用する測定光源の種類及び個数は、観察光源に応じて決定される。
●分光放射輝度率の算出処理(S8)
以下、上記S8における分光放射輝度率の算出処理について、図7のフローチャートを用いて詳細に説明する。まずS801において、制御部150はカウンタiをi=1に初期化する。以下に示すS802,S803,S804,S805の処理は、S2で決定した測定に使用する光源の個数n分が繰返し実行されるものであり、カウンタiはその繰返し回数を示す。
S802において、制御部150はS2で決定した測定に使用するn個の光源から1つを選択する。ここで、i≠1すなわちS802が繰り返し実行されている場合には、過去の処理すなわち1〜i-1番目の処理によって選択されていない、(n-i+1)個の測定光源から、1個を選択する。
次にS803において、制御部150はS802で選択した測定光源下における試料の分光放射輝度Ik(λ)を記憶部152から読み出す。同様にS804において、測定光源に対応する分光放射輝度Sk(λ)を記憶部152から読み出す。そしてS805で制御部150は演算部151で、測定光源下での試料の分光放射輝度率βk(λ)を算出する。この算出は、S803で読み出した分光放射輝度Ik(λ)を、S804で読み出した分光放射輝度Sk(λ)で除算することによって行われる。
そしてS806において、制御部150はカウンタi=nであるか否か、すなわち測定に使用した全ての光源下における試料の分光放射輝度率を算出したか否かの判定を行う。i=nであった場合にはS807へ処理を移行するが、i≠nであった場合にはS808へ処理を移行し、iに1を加算してS802へ戻る。
S807において、制御部150はS2で保存した重み係数wkを記憶部152から読み出す。そしてS809で制御部150は演算部151において、上記式(3)に示す重み付け線形和として、観察光源下の分光放射輝度率β(λ)を算出する。このとき、S807で読み出した重み係数wkとS805で算出した分光放射輝度率βk(λ)を用いる。
以上説明したように本実施形態によれば、色処理装置に備えた多数の測定光源の中から、測定に使用すべき光源の種類及び個数を観察光源の分光放射輝度に応じて決定し、該決定した測定光源のみを用いて、蛍光試料の分光放射輝度率を取得する。よって、蛍光試料の測色に要する時間を短縮することができる。
<第2実施形態>
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、色処理装置自身が制御機能を有する例を示したが、第2実施形態においては、色処理装置に接続されたコンピュータ(以下、PC)上でアプリケーションが動作することによって、該色処理装置を制御する例を示す。
図8に、第2実施形態における色処理システムのブロック構成を示す。同図に示すように第2実施形態における色処理システムは、色処理装置2とPC3、およびプリンタ4から構成される。色処理装置2は、第1、第2および第3測定光源211,212,213を備えた光源部210と、分光測定部220を有する。またPC3は、演算部311および記憶部312からなる制御部310と、入力部320、出力部330を有する。上述した第1実施形態との差異は、制御部、入力部、出力部がPC3上で実現されており、詳細は後述するが、ユーザインタフェース上で任意観察光源の指定や測定開始の指示に加えて、測定精度及び測定時間の選択を可能とすることである。また、測定対象とする蛍光試料は、例えばPC3に接続されたプリンタ4によって出力される。プリンタ4は制御部410と印刷部420を有し、制御部410によって印刷部420を制御し、測定対象となる蛍光試料が印刷部420によって印刷される。なお、PC3に接続されたプリンタ4によって蛍光試料を取得することはあくまで一例に過ぎず、測定対象とする蛍光試料の取得方法はこの例に限定されない。
以下、第2実施形態における測色処理について説明する。PC3上でアプリケーションが起動されると、出力部330に図9に示すユーザインタフェース(以下、UI)が表示される。このUIに対し、ユーザはキーボードやマウス等の入力デバイスを備えた入力部320を操作して、指示入力部321,322,323,324に対して所望の入力を行う。
図9に示すUIにおいて、指示入力部321は、観察光源の分光放射輝度が保存されたファイル名を指示入力するものであり、図10に、該ファイルにおける観察光源の分光放射輝度のデータ構造を示す。観察光源の分光放射輝度としては、色処理装置2に観察光源の分光放射輝度の測定機能を持たせて直接取得しても良く、その取得方法は限定されない。指示入力部322は、観察光源下における測色値を出力するファイル名を指示入力するものである。また指示入力部323は、測定の速度または精度を優先した各測定モードをラジオボタン等によって選択するものである。各測定モードの詳細については後述する。指示入力部324は、上述した第1実施形態のS2における測定光源決定処理の開始を指示するボタンである。それぞれの指示入力部に対し、入出力ファイル名の入力、測定モードの選択、測定ボタンの押下がユーザによってなされた後は、第1実施形態で示したS2以降の処理を行えば良い。
ここで、指示入力部323によって選択される、第2実施形態における測定モードについて説明する。速度または精度を優先した各測定モードに応じて、適用する近似度の閾値Jthが決定される。例えば、ユーザから「高精度」な測色が要求された際には、より高い第1の閾値Jthを設定する。高い閾値を設定した場合、観察光源をより近似できる測定光源が選択されるため、高精度な測色値の取得が見込めるが、必要とする測定光源の数は多くなる可能性が高い。一方、ユーザから「高速」な測色が要求された際には、より低い閾値、すなわち第1の閾値よりも低い第2の閾値Jthを設定する。低い閾値を設定した場合、必要とする測定光源の数は少なくなる可能性が高いため、より高速な測定が見込める。
以上説明したように第2実施形態によれば、色処理装置に接続されたPCにおいて、観察光源下における蛍光試料の測色値を取得することができる。また、ユーザの要求に応じて測定精度及び測定時間の選択を行うことが可能となる。
<第3実施形態>
以下、本発明に係る第3実施形態について説明する。上述した第2実施形態では、PC上のアプリケーションによって色処理装置を制御する例を説明したが、第3実施形態では、プリンタに色処理装置を内蔵することによって、該プリンタのデバイス上で制御を実現する例を示す。
図14に、第3実施形態におけるプリンタ5のブロック構成を示す。同図に示すようにプリンタ5は、色処理装置6のほか、演算部511および記憶部512を備えた制御部510、入力部520、出力部530、印刷部540を有する。また色処理装置6は、第1、第2および第3測定光源611,612,613を備えた光源部610、分光測定部620を有する。第3実施形態における上記各実施形態との差異は、色処理装置がプリンタに内蔵されることで、制御部、入力部、出力部がプリンタのデバイス上で実現されることである。
観察光源の分光放射輝度は入力部520より入力されるが、色処理装置6に観察光源の分光放射輝度の測定機能を持たせて直接取得するようにしても良く、この取得方法については限定されない。また、出力部530は観察光源下における蛍光試料の測色値を表示する。
第3実施形態における測色処理としては、印刷部540によって蛍光試料が出力され、この蛍光試料をプリンタ5に内蔵された色処理装置6によって測定するが、その測定方法は上述した第1実施形態と同様である。
以上説明したように第3実施形態によれば、色処理装置を内蔵したプリンタにおいても、第1実施形態と同様に、観察光源下における蛍光試料の測色値をより高速に取得することができる。
<他の実施形態>
上記各実施形態では、上記式(1)に基づいて観察光源に対応した蛍光試料の測色値(XYZ値)を出力する例を示したが、測色値の形式は限定されない。例えば、試料の分光放射輝度率を直接出力するようにしても良いし、CIELABやCIECAM02などの知覚空間の値に変換して出力するようにしても良い。また、該測色値を用いて作成したカラープロファイルの形式で出力することも可能である。カラープロファイルは、カラーマネジメントシステムにおいて利用されるプロファイルであり、デバイスの色再現特性が記述されている。例えば、RGBプリンタの一般的なカラープロファイルには、RGB各9ステップ、計729(93)色の色票のRGBとXYZ(CIELAB,CIECAM02)との対応関係がLUTとして記述されている。よって、第1実施形態で説明した方法で各色のXYZを算出し、カラープロファイルを作成することが可能である。
また、上記各実施形態では、測色の度に観察光源に応じた測定光源の決定と重み係数の導出を行う例を示したが、特定の観察光源に対応する測定光源とその重み係数を、予めデータベースとして持たせておいても良い。例えば、観察光源が指示された際、対応する測定光源及び重み係数をデータベース内で検索する。対応する測定光源及び重み係数がデータベースに存在した場合にはこれを用いて、存在しない場合にのみ、上記実施形態のように導出を行う。このように特定の観察光源に対応する測定光源とその重み係数を、予めデータベースとして持たせることで、導出にかかる時間を短縮することが可能である。
また、上記各実施形態では、色処理装置が3つの測定光源を備える例を示したが、測定光源はの数は3つに限定されるものではなく、2つ以上の測定光源を備えた色処理装置であれば本発明は適用可能である。さらに、図6(b)に3つの測定光源の分光放射輝度を示したが、これもあくまで一例に過ぎず、このような特性に限定されない。
また、上記各実施形態では、重み係数wkを用いて、式(3)により観察光源下における分光放射輝度率β(λ)を算出する例を示したが、他の特性値を算出することも可能である。例えば、式(5)に示すように重み係数wkを用いて、各測定光源下での分光放射輝度Ik(λ)から、観察光源下での蛍光試料の分光放射輝度ID(λ)を取得することも可能である。
Figure 2012127872
同様に、式(6)に示すように、各測定光源下での分光放射輝度率より算出した測色値Xk,Yk,Zkから、観察光源下での蛍光試料の測色値XYZを取得することも可能である。
Figure 2012127872
また、上記各実施形態では、分光放射輝度の近似度を示す指標として二乗誤差を用いる例を示したが、観察光源と測定光源の近似度を表すものであれば他の指標を用いても構わない。また、複数の測定光源の分光放射輝度を観察光源に近似する手段として重み付け線形和を用いる例を示したが、近似方法はこの例に限定されず、例えば複数の測定光源についての非線形な合成によって得られた分光放射輝度を観察光源に近似しても良い。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のプロセッサ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (8)

  1. 分光放射輝度が互いに異なる複数の測定光源を有し、該測定光源のそれぞれの発光を制御する光源手段と、
    試料を観察する観察光源の分光放射輝度を取得する観察光源取得手段と、
    前記光源手段が備える複数の測定光源のうち、それらの分光放射輝度の分布を合成することで前記観察光源の分光放射輝度を近似する組み合わせを決定する組み合わせ決定手段と、
    該決定した組み合わせにおける測定光源それぞれについて、前記光源手段が該測定光源を発光させることで前記試料に光が照射された際に得られる該試料の分光放射輝度を取得する分光放射輝度取得手段と、
    前記組み合わせにおける測定光源それぞれについて、前記分光放射輝度取得手段で取得された前記試料の分光放射輝度を当該測定光源の分光放射輝度で除算して該試料の分光放射輝度率を算出し、該組み合わせにおける測定光源ごとの該試料の分光放射輝度率の重み付け線形和として、前記観察光源下における前記試料の分光放射輝度率を演算する演算手段と、
    を有することを特徴とする色処理装置。
  2. 前記組み合わせ決定手段は、前記複数の測定光源の組み合わせごとに、該組み合わせにおける測定光源の分光放射輝度の重み付け線形和が前記観察光源の分光放射輝度を近似する度合いを示す近似度を算出し、該近似度が予め定められた閾値を超えるような組み合わせを決定することを特徴とする請求項1に記載の色処理装置。
  3. 前記組み合わせ決定手段は、前記組み合わせごとの前記近似度として、該組み合わせにおける測定光源の分光放射輝度の重み付け線形和と前記観察光源の分光放射輝度との二乗誤差の逆数を算出することを特徴とする請求項2に記載の色処理装置。
  4. 前記組み合わせ決定手段は、前記近似度を、可視域および紫外域を含む波長域において算出することを特徴とする請求項2または3に記載の色処理装置。
  5. 前記組み合わせ決定手段は、前記測定光源の分光放射輝度の重み付け線形和に適用される重み係数を、当該組み合わせにおける前記近似度が最大となるように設定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の色処理装置。
  6. 前記演算手段は、前記組み合わせにおける測定光源の分光放射輝度の重み付け線形和に適用された前記重み係数を用いて、該組み合わせにおける測定光源ごとの前記試料の分光放射輝度率の重み付け線形和を算出することを特徴とする請求項5に記載の色処理装置。
  7. 分光放射輝度が互いに異なる複数の測定光源を備える光源手段と、観察光源取得手段と、組み合わせ決定手段と、分光放射輝度取得手段と、演算手段とを有する色処理装置における色処理方法であって、
    前記観察光源取得手段が、試料を観察する観察光源の分光放射輝度を取得し、
    前記組み合わせ決定手段が、前記光源手段が備える複数の測定光源のうち、それらの分光放射輝度の分布を合成することで前記観察光源の分光放射輝度を近似する組み合わせを決定し、
    前記分光放射輝度取得手段が、該決定した組み合わせにおける測定光源それぞれについて、前記光源手段が該測定光源を発光させることで前記試料に光が照射された際に得られる該試料の分光放射輝度を取得し、
    前記演算手段が、前記組み合わせにおける測定光源それぞれについて、前記分光放射輝度取得手段で取得された前記試料の分光放射輝度を当該測定光源の分光放射輝度で除算して該試料の分光放射輝度率を算出し、該組み合わせにおける測定光源ごとの該試料の分光放射輝度率の重み付け線形和として、前記観察光源下における前記試料の分光放射輝度率を演算する
    ことを特徴とする色処理方法。
  8. 色処理装置のプロセッサで実行されることにより、該プロセッサを請求項1乃至6のいずれか1項に記載の色処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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