JP2012126658A - 血小板放出促進剤および血小板放出促進方法 - Google Patents

血小板放出促進剤および血小板放出促進方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
安全性および熱安定性が高く、安価に用いることができ、且つ高い血小板放出促進効果を示す血小板放出促進剤を提供する。
【解決手段】
下記式(1)で表される構成単位を含む重合体であって、重量平均分子量が50万〜1000万である重合体を有効成分として用いる。
−(Pro−X−Gly)− (1)
(式中、XはProまたはHypを表す。)
【選択図】 図1

Description

本発明は、創傷治癒の目的等で使用される血小板放出因子の調製に有用な血小板放出促進剤および血小板放出を促進する方法に関する。
血小板中には、血小板由来成長因子(PDGF)、トランスフォーミング成長因子−β(TGF−β)、上皮成長因子(EGF)、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、血小板第4因子、β−トロンボグロブリンなど、生物活性を有する因子が含まれる。これらの因子は、血管の損傷時などに、血小板凝集に続いて起こる血小板放出反応において血漿中に放出される。これらの因子(以下、血小板放出因子ともいう)は、マクロファージや線維芽細胞を損傷部に誘引し、細胞外基質の合成を促すことで創傷の治癒を促進する。医療現場では、これら血小板放出因子の作用を創傷治療へ応用する試みがなされており、例えば、特に創傷部での血行が不十分な症例において、外来的に血小板放出因子を創傷部へ濃縮して供給することで治療効果が得られている。
血小板を活性化する因子としては、トロンビン、コラーゲン、トロンボキサンA2、ADP、アドレナリンなどが知られている。このうち、生体外で血小板ゲルや濃縮血小板創傷治癒剤の調製に用いられる血小板活性化剤としてはトロンビンが最も多く使用されており、止血材・創傷被覆材の基材としては、生体適合性に優れたコラーゲンが多く使用されている。
コラーゲンは人の体に最も多く含まれる代表的な細胞外基質であり、血小板は血管の損傷時に血液がコラーゲンに暴露されることによって凝集を開始する。血小板のコラーゲンへの接着は、血液中のフォン・ヴィルブランド因子を介した間接的な接着に続いて、コラーゲンの−Arg−Gly−Asp−配列(RGD配列)に血小板表面に存在するコラーゲン受容体であるインテグリンα2β1(GPIa/IIa)が直接結合、又はコラーゲンの3重螺旋構造に血小板表面に存在するコラーゲン受容体であるグリコプロテインVI(GPVI)が結合することによって起こる。コラーゲンと血小板との相互作用にはコラーゲンの3重螺旋構造が重要な役割を果たし、コラーゲンを加熱して3重螺旋構造が崩れた変性コラーゲン(ゼラチン)は血小板活性化を引き起こさないことが明らかとなっている。
ところで、コラーゲンの3重螺旋構造には、X−Y−Glyのトリペプチドの連続モチーフが寄与することが知られており、XはPro、YはPro又はHypであることが多い。なお、Hypは、通常、4Hyp(例えば、trans−4−ヒドロキシ−L−プロリン)残基である。非特許文献1、2には、3重螺旋構造を有するポリペプチド−(Gly−Pro−Hyp)810−を架橋した物質が開示され、さらに、それらの物質が血小板凝集促進活性を有することが開示されている。
更には、特許文献1および非特許文献3には、3重螺旋構造を有するポリペプチド−(Pro−Hyp−Gly)−の高分子重合物が架橋を必要とすることなく血小板凝集促進活性を有することが開示されている。
しかしながら、創傷治癒を目的として、血小板放出反応により血小板からPDGFなどの創傷治癒に有効な因子を放出させようとした場合、天然のコラーゲンでは動物由来であるため感染症の危険が払拭されなかった。また、前述の−(Gly−Pro−Hyp)10−は熱に対する安定性を欠き、高い活性を維持するには化学架橋して4次構造とすることが必要で、コスト高となり、架橋剤の残留による安全性への懸念も拭えなかった。更には、−(Gly−Pro−Hyp)−の重合物は、高分子化することにより熱安定性の高い血小板凝集促進活性を有するが、血小板のGPIa/IIaの結合サイトであるRGD配列を欠き、血小板放出活性についてはこれまで確認されてこなかった。
WO2008/075589
The JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY 1994 ;269(19):13899−13903 The Biochemcial Journal 1995;306;337−344 FEBS Letter 2009;583;81−87
本発明では、安全性および熱安定性が高く、安価に用いることができ、且つ高い血小板放出促進効果を示す血小板放出促進剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行なった結果、−(Pro−Hyp−Gly)−又は−(Pro−Pro−Gly)−を構成単位として含む重合体ペプチドが血小板放出促進活性を有すること、および、当該重合体ペプチドが天然のコラーゲンと比較して低濃度でも血小板放出促進活性を示すことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明としては以下の[1]〜[7]を例示できる。
[1]下記式(1)で表される構成単位を含む重合体であって、平均分子量が50万〜1000万である重合体を含有する、血小板放出促進剤。
−(Pro−X−Gly)− (1)
(式中、XはProまたはHypを表す。)
[2]ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおいて前記重合体の分子量を測定した場合に、全ピーク面積の80%以上が分子量2万〜2000万の範囲に含まれることを特徴とする、[1]に記載の血小板放出促進剤。
[3]前記重合体が3重螺旋構造を取ることを特徴とする、[1]または[2]に記載の血小板放出促進剤。
[4]前記重合体が0.05μg/mLの濃度で血小板放出促進活性を示すことを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載の血小板放出促進剤。
[5]前記重合体が熱架橋により不溶化していることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載の血小板放出促進剤。
[6][1]〜[5]のいずれかに記載の血小板放出促進剤に、in vitroで血小板を暴露する工程を含む、血小板放出を促進する方法。
[7][1]〜[5]のいずれかに記載の血小板放出促進剤を保持する創傷治癒材。
本発明により、高い血小板放出促進効果を示す血小板放出促進剤を提供することができる。また、本発明により、天然のコラーゲンと比較して、効果的に血小板放出反応を促進することができる。
血小板放出促進ペプチドのPDGF放出促進活性(実施例1)を示す図。 市販のブタI型コラーゲンのPDGF放出促進活性(比較例1)を示す図。 熱架橋された血小板放出促進ペプチドのPDGF放出促進活性(実施例2)を示す図。 熱架橋された市販のウシ真皮コラーゲンのPDGF放出促進活性(比較例2)を示す図。
以下に本発明の好適な実施の形態を示し、本発明を更に詳細に説明する。
<本発明の血小板放出促進剤>
本発明の血小板放出促進剤は、下式(1)で表される構成単位を含む重合体(「本発明の血小板放出促進ペプチド」または「血小板放出促進ペプチド」ともいう)を含有する。−(Pro−X−Gly)− (1)
(式中、XはProまたはHypを表す。)
血小板放出促進ペプチドにおいては、全てのXがProであってもよく、全てのXがHypであってもよく、XとしてProおよびHypが任意の比率で混在していてもよい。Xについて、ProとHypの比率は特に制限されないが、3重螺旋構造の熱安定性の点で、Hyp:Pro(モル比)=100:0〜5:95が好ましく、100:0〜50:50がより好ましく、100:0〜90:10がさらに好ましい。なお、Hypは、通常、4Hyp(例えば、trans−4−ヒドロキシ−L−プロリン)残基である。
血小板放出促進ペプチドの分子量については、3重螺旋の熱安定性の面から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される重量平均分子量が50万以上であるのが好ましく、100万以上であるのがより好ましく、200万以上であるのがさらに好ましく、300万以上であるのが特に好ましい。また、重量平均分子量は1000万以下であるのが好ましく、800万以下であるのがより好ましい。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより血小板放出促進ペプチドの分子量を測定した場合に、全ピーク面積の好ましくは80%以上が、より好ましくは90%以上が、さらに好ましくは95%以上が、特に好ましくは98%以上が、分子量2万〜2000万の範囲に含まれる。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより血小板放出促進ペプチドの分子量を測定した場合に、検出されるピークは単一であってもよく、複数であってもよい。なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される血小板放出促進ペプチドの分子量は、プルラン換算分子量であるものとする。
また、血小板放出促進ペプチドは、3重螺旋の熱安定性を妨げない範囲であれば、他のアミノ酸残基やペプチド残基を含んでいてもよい。他のアミノ酸残基やペプチド残基の含有量は、血小板放出促進ペプチド全体に対して、例えばアミノ酸残基数として20%以下であり、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下、さらに好ましくは2%以下、特に好ましくは1%以下である。また、血小板放出促進ペプチドは、直鎖状であってもよく、1以上の分岐を有していてもよい。更には、血小板放出促進ペプチドは、糖付加、硫酸化などの修飾がなされていてもよい。
血小板放出促進ペプチドの少なくとも一部は、熱安定性の高い3重螺旋構造を形成する。血小板放出促進ペプチドは、少なくとも、90℃以下の液体状態において、円二色性スペクトルで波長220〜230nmに正のコットン効果を示し、波長195〜205nmに負のコットン効果を示すのが好ましい。すなわち、血小板放出促進ペプチドの少なくとも一部は、90℃以下の液体状態において3重螺旋構造を形成しているのが好ましい。
血小板放出促進ペプチドは、血小板放出促進活性を有する。したがって、本発明の血小板放出促進ペプチドを含有する本発明の血小板放出促進剤は、血小板放出促進効果を示す。
「血小板放出促進」とは、「血小板放出」が促進することを言う。「血小板放出」とは、血小板中に含まれる生物活性を有する因子が放出されることをいう。血小板中に含まれる生物活性を有する因子としては、例えば、血小板由来成長因子(PDGF)、トランスフォーミング成長因子−β(TGF−β)、上皮成長因子(EGF)、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、血小板第4因子、β−トロンボグロブリンが挙げられる。また、これらの因子を総称して、血小板放出因子ともいう。
本発明において、「血小板放出促進」とは、例えば、血小板が血小板放出促進ペプチドに曝露されない場合と比較して、血小板放出因子の放出量が増大することをいう。本発明において、「血小板放出促進」とは、具体的には、血小板が血小板放出促進ペプチドに曝露されない場合と比較して、血小板放出因子の放出量が好ましくは20%以上、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは100%以上、より好ましくは150%以上増大することをいう。本発明においては、少なくとも、PDGFの放出が促進されるのが好ましい。本発明の血小板放出促進ペプチドは、天然のコラーゲンと比較して低濃度で血小板放出促進効果を示すのが好ましく、例えば、5μg/mL以下の濃度で血小板放出促進効果を示すのが好ましく、0.5μg/mL以下の濃度で血小板放出促進効果を示すのがより好ましい。本発明の血小板放出促進ペプチドは、例えば、0.05μg/mLの濃度で血小板放出促進効果を示すのが好ましい。
血小板放出促進ペプチドは、そのまま本発明の血小板放出促進剤として使用することができる。すなわち、本発明の血小板放出促進剤は、血小板放出促進ペプチドのみを含有していてもよい。
また、本発明の血小板放出促進剤は、血小板放出促進効果が達成される限り、血小板放出促進ペプチド以外の成分を含有していてもよい。血小板放出促進ペプチド以外の成分は、保存性、取扱い易さ、活性の安定性などを考慮して選定すればよく、特に限定されるものではない。例えば、一般的に医療用に用いられるポリビニルアルコールやポリ乳酸、セルロース誘導体などを挙げることができる。
また、本発明の血小板放出促進剤は、固体状、液体状、ゲル状等の任意の形態で製剤化されていてもよい。製剤化にあたっては、製剤担体として通常使用される賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤、界面活性剤、又は注射剤用溶剤等の薬理学的に許容できる添加剤を使用することができる。本発明の血小板放出促進剤は、そのまま、あるいは水、生理食塩水、緩衝液等を用いて希釈又は溶解し、in vitroあるいはin vivoで、血小板放出促進に利用できる。このように希釈あるいは溶解等した場合にも、本発明の血小板放出促進剤の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明の血小板放出促進剤は、例えば、創傷部位に直接投与することで、創傷治療に用いることができる。本発明の血小板放出促進剤の投与量は特に制限されず、血小板放出促進剤の血小板放出促進活性の程度や創傷の程度等の諸条件に応じて適宜設定すればよい。
また、本発明の血小板放出促進剤は、例えば、任意の担体に保持し、そのような血小板放出促進剤を保持する担体を創傷部位に接触させることで、創傷治療に用いることができる。すなわち、本発明は、本発明の血小板放出促進剤を保持する創傷治癒材を提供する。担体としては、特に制限されないが、例えば、通常用いられる創傷被覆材を用いることができる。創傷被覆材としては、特に制限されないが、例えば、包帯、ガーゼ、ハイドロコロイドを含有するシートなどが挙げられる。すなわち、例えば、血小板放出促進ペプチドの溶液を、ガーゼなどに染み込ませた状態で使用することができる。本発明の血小板放出促進剤の担体への保持量は特に制限されず、血小板放出促進剤の血小板放出促進活性の程度や創傷の程度等の諸条件に応じて適宜設定すればよい。
<血小板放出促進ペプチドの製造方法>
以下、血小板放出促進ペプチドの製造方法について詳述する。
血小板放出促進ペプチドの製造方法は特に制限されず、何れの方法により得られた血小板放出促進ペプチドであっても血小板放出促進剤に使用できる。
血小板放出促進ペプチドは、例えば、構成単位である1種類又は2種類のトリペプチド、すなわちPro−Hyp−Glyおよび/またはPro−Pro−Glyを溶媒中において重縮合することにより製造できる。なお、例えば−(Pro−Hyp−Gly)−を構成単位とする重合体を製造する場合に、重縮合に用いられるトリペプチドはHyp−Gly−ProやGly−Pro−Hypであってもよいことは言うまでもない。溶媒中においてトリペプチドの重縮合反応を行う方法は、脱保護とアミノ酸結合とを繰返す必要がなく、安価に血小板放出促進ペプチドを製造できる点で好ましい。なお、化学合成により製造すれば、従来のコラーゲンを用いる際に問題であった動物由来の病原性因子が混入しない点で好ましい。トリペプチドは、例えば、既知の固相合成法または液相合成法を用いて製造することができる。
トリペプチドの重縮合反応は、通常、溶媒中で行われる。溶媒は、原料となるトリペプチドを溶解または懸濁可能なものであれば特に制限されず、例えば、水または有機溶剤を使用できる。溶媒として、具体的には、水、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロアミドなど)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)、窒素含有環状化合物(N−メチルピロリドン、ピリジンなど)、ニトリル類(アセトニトリルなど)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなど)、およびこれらの混合溶媒などが挙げられる。これらの溶媒のうち、水、ジメチルホルムアミド、またはジメチルスルホキシドが好ましく使用される。
トリペプチドの重縮合反応は、脱水剤(脱水縮合剤)の存在下で行うことが好ましい。脱水縮合剤と縮合助剤との存在下で反応させると、二量化や環化を抑制しつつ円滑に縮合反応が進む。
脱水縮合剤は、前記溶媒中で脱水縮合を効率よく行える限り特に制限されず、例えば、カルボジイミド系縮合剤、フルオロホスフェート系縮合剤、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)を例示できる。カルボジイミド系縮合剤としては、ジイソプロピルカルボジイミド(DIPC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド(EDC=WSCI)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(WSCI・HCl)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)などが挙げられる。フルオロホスフェート系縮合剤としては、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾトリアゾール−1−イル−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン化物塩(BOP)などが挙げられる。これらの中では、WSCIやWSCI・HClなどのカルボジイミド系縮合剤が好ましい。これらの脱水縮合剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
縮合助剤は、縮合反応を促進する限り特に制限されず、例えば、N−ヒドロキシ多価カルボン酸イミド類、N−ヒドロキシトリアゾール類、N−ヒドロキシトリアジン類、2−ヒドロキシイミノ−2−シアノ酢酸エチルエステルを例示できる。N−ヒドロキシ多価カルボン酸イミド類としては、N−ヒドロキシジカルボン酸イミド類が挙げられ、N−ヒドロキシジカルボン酸イミド類としては、N−ヒドロキシコハク酸イミド(HONSu)、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸イミド(HONB)などが挙げられる。N−ヒドロキシトリアゾール類としては、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)などが挙げられる。N−ヒドロキシトリアジン類としては、3−ヒドロキシ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−1,2,3−ベンゾトリアジン(HOOBt)などが挙げられる。これらの中では、HONSuなどのN−ヒドロキシジカルボン酸イミド類や、HOBtやHOOBtなどのN−ヒドロキシベンゾトリアゾール類やN−ヒドロキシベンゾトリアジン類が好ましい。これらの縮合助剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
脱水縮合剤と縮合助剤とは適当に組み合わせて使用することが好ましい。例えば、脱水縮合剤としてDCCまたはWSCI、縮合助剤としてHONSu、HOBt、またはHOOBtを組み合わせて使用できる。
脱水縮合剤の使用量は、トリペプチドの総量1モルに対して、通常、水を含まない非水系溶媒を用いる場合0.7〜5モル、好ましくは0.8〜2.5モル、さらに好ましくは0.9〜2.3モルの範囲であり、例えば1〜2モルであってよい。水を含む溶媒(水系溶媒)においては、水による脱水縮合剤の失活があるので、脱水縮合剤の使用量は、トリペプチドの総量1モルに対して、通常、2〜500モル、好ましくは5〜250モル、さらに好ましくは10〜125モルの範囲である。
縮合助剤の使用量は、溶媒の種類に関係なく、トリペプチドの総量1モルに対して、通常、0.5〜5モル、好ましくは0.7〜2モル、さらに好ましくは0.8〜1.5モルの範囲である。
上記重縮合反応においては、反応系のpHを調整してもよい。反応系のpHを調整する場合には、通常、反応溶液のpHが中性付近(pH=6〜8程度)に調整される。pHの調整は、無機塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなど)、有機塩基、無機酸(塩酸など)や有機酸を用いて行うことができ、例えば、縮合反応に関与しない塩基を用いて行ってもよい。縮合反応に関与しない塩基としては、第三級アミン類、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどのトリアルキルアミン類、N−メチルモルホリン、ピリジンなどの複素環式第三級アミン類などが例示できる。このような塩基の使用量は、通常、トリペプチドの総モル数の1〜2倍程度の範囲から選択できる。
以上のようにしてトリペプチドを重縮合して得られたペプチドには、反応に用いた試薬が残存しているため、残存している試薬を除去し、保存溶媒に置換することが好ましい。残存している試薬は、例えば、透析法、カラム法、限外ろ過法等の既知の手法を用いて除去することができる。
保存溶媒としては、得られたペプチドの物理的性質および生物的性質の変化を抑えられるものであれば特に限定されない。例えば、水、生理食塩水、弱酸から弱アルカリに緩衝能を有するバッファー、アルコール水溶液などが挙げられる。なお、これらのペプチドの製造方法は、特開2003−321500に詳述されている。
本発明のペプチドの利用形態は、特に制限されず、例えば、液状でもよく、ゲル状でもよく、また、乾燥状でもよい。
乾燥物は、粉粒状、二次元的形態(フィルムやシートなど)、および三次元的形態などの任意の形態であってよい。乾燥の方法は、特には限定されないが、凍結乾燥法、噴霧乾燥法、減圧乾燥法など既知の手法を用いることができる。例えば、凍結乾燥法によればスポンジ状の乾燥物が、噴霧乾燥によれば粉粒状の乾燥物が得られる。また、ペプチドの溶液または懸濁液を剥離性ベース(例えば、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂製容器)上に流延して乾燥することにより、ペプチドのシートやフィルムが得られる。
乾燥においては、他の成分を混合しても良い。他の成分としては、血小板放出促進効果が達成される限り特に制限されず、例えばポリビニルアルコールやセルロース誘導体、ポリ乳酸などを用いることができる。
乾燥させた血小板放出促進ペプチドは、単独でも形状を十分に保つことができる程度に十分に高分子でありうるが、更に熱架橋により強度を上げることができる。熱架橋された血小板放出促進ペプチドは、水に対して不溶性を示す。熱架橋の度合は、加熱の温度および時間に依存し、高温および/または長時間になる程架橋が進行する。具体的には、180℃以上で2時間以上加熱することで、血小板放出促進ペプチドの乾燥物が水に不溶性を示す程度に架橋が進行する。また、ペプチドの炭化および副反応を抑制するには、230℃以下、10時間以下の加熱であるのが好ましい。熱架橋は、大気下で行なうこともでき、窒素雰囲気下で行なうこともできるが、副反応抑制のためには窒素雰囲気下で行なうのが好ましい。
<血小板放出の促進方法>
血小板放出促進ペプチドを含有する本発明の血小板放出促進剤に血小板を暴露することにより、血小板放出を促進することができる。すなわち、本発明は、本発明の血小板放出促進剤に血小板を暴露する工程を含む血小板放出の促進方法(以下、本発明の方法ともいう)を提供する。本発明の方法においては、精製された血小板を暴露してもよく、血小板を含む任意の試料を曝露してもよい。血小板を含む試料としては、全血や多血小板血漿などが挙げられる。試料に血小板が含まれる限り、血小板放出促進剤に当該試料を暴露する工程は、血小板放出促進剤に血小板を暴露する工程の範囲に含まれる。
本発明の方法において、反応系における血小板放出促進ペプチドの濃度は、血小板放出促進効果が達成される限り特に制限されず、適宜設定することができる。血小板放出促進ペプチドの濃度は、血液を曝露する際の終濃度として、例えば、通常0.01μg/mL以上であるのが好ましく、0.025μg/mL以上であるのがより好ましく、0.05μg/mL以上であるのがさらに好ましい。血小板放出促進ペプチドの濃度は、例えば、100μg/mL以下であってもよく、50μg/mL以下であってもよい。血小板放出促進ペプチドの濃度は、例えば、約0.05μg/mLであってよい。
本発明の方法において、反応温度は、血小板放出促進効果が達成される限り特に制限されず、適宜設定することができる。反応温度は、例えば通常10℃〜50℃であるのが好ましく、20℃〜40℃であるのがより好ましい。反応温度は、例えば、約37℃であってよい。
本発明の方法において、反応時間は、血小板放出促進効果が達成される限り特に制限されず、適宜設定することができる。反応時間は、例えば通常10秒以上であるのが好ましく、30秒以上であるのがより好ましく、1分以上であるのがさらに好ましい。反応時間は、例えば10時間以下であってもよく、1時間以下であってもよい。反応時間は、例えば、約5分であってよい。
本発明の方法において、反応系には、血小板放出促進効果が達成される限り、本発明の血小板放出促進剤および血小板以外の任意の成分が含まれていてもよい。
また、本発明の方法により血小板放出を促進することで、血小板放出因子を効率的に製造できる。すなわち、本発明は、本発明の血小板放出促進剤に血小板を暴露する工程を含む血小板放出因子の製造方法を提供する。放出された血小板放出因子は、必要により、適宜精製してもよい。精製は、例えば、既知の手法により行うことができる。製造された血小板放出因子は、本発明の血小板放出促進剤と同様に、例えば、創傷部位に直接投与することで、あるいは、任意の担体に保持し、そのような血小板放出因子を保持する担体を創傷部位に接触させることで、創傷治療に用いることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下で使用した「水」は特に断りがない限り、超純水を意味する。
実験例1:血小板放出促進ペプチドの合成
液相法で合成したPro−Hyp−Glyで示されるトリペプチド1gを20mLの10mMリン酸塩緩衝液(pH7.4)に溶解し、4℃まで冷却した。これに4℃の473mgの1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、3.35gの1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(WSCI・HCl)を加え、4℃で2時間撹拌し、その後20℃まで加温し46時間撹拌した。反応終了後、反応液に水を加えて2倍に希釈し、この溶液を透析用セルロースチューブ(ビスケース社製 UC27−32−100)に入れ、水2Lに対して48時間透析した。その際水は6時間以上の間隔を空け4回交換した。このようにして得られたポリペプチドの水溶液を血小板放出促進ペプチド溶液として以下の実験に用いた。
透析後、血小板放出促進ペプチド溶液を水で50倍(容積比)に希釈し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(高速液体クロマトグラフィー:アジレント社製1100シリーズ、カラム: GM6000PWXL−CP(東ソー)、流速:0.5ml/min.、移動相:20mMリン酸カリウム緩衝液(pH3.0)/メタノール=8/2(容積比))に供したところ、分子量が2万〜2000万の範囲にポリペプチドのピークが認められ、重量平均分子量は約600万であった。なお、分子量標準としては、分子量既知のプルラン(昭和電工(株)製、SHODEX STANDARD P−82(分子量範囲5,900〜788,000))を用いた。
また、透析後、血小板放出促進ペプチド溶液を水で60倍(容積比)に希釈し、25℃で円二色性スペクトル(日本分光製 円二色性分散計 J−820、光路長1mm)を測定したところ、225nmに正のコットン効果、198nmに負のコットン効果が確認された。したがって、上記のようにして得られた血小板放出促進ペプチドの少なくとも一部は、25℃の液体状態において3重螺旋構造を形成していることが確認された。
実験例2:血小板放出促進ペプチドの熱架橋
実験例1で調製した血小板放出促進ペプチド溶液を、ペプチド濃度0.5%の水溶液とし、テフロン(登録商標)容器に入れて凍結乾燥した。得られた乾燥物はスポンジ状で、加水により直ちに湿潤し、数分で水に溶解した。一方、得られたスポンジ状の乾燥物の一部を窒素雰囲気下180℃で2時間加熱したところ、加熱後の乾燥物は加水後1日経過しても水に溶解しなかった。
実施例1:血小板放出促進ペプチドの血小板由来成長因子(PDGF)放出促進活性
雌性ICRマウス(体重25〜35g,Slc)の腹部大動脈より3.8%クエン酸ナトリウム1/10容にて0.8ml採血し、よく混和して抗凝固処理を行った。これに、実験例1で調製した血小板放出促進ペプチド溶液を、ペプチドの終濃度が0.005〜5μg/mlになるように添加し、37℃で5分間振盪した。その後、800Gで遠心して血球を除去した後、血清に含まれるPDGFをR&D System社のQuantikine Mouse/Rat PDGF−BB Immunoassay(Cat.No.MBB00)を用いて測定した。結果を図1に示す。実験例1で調製した血小板放出促進ペプチドは、0.05μg/mLにおいて、顕著なPDGFの放出促進活性を示した。
比較例1:ブタI型コラーゲンのPDGF放出促進活性
血小板放出促進ペプチドの代わりに市販のブタI型コラーゲンを用いた以外は実施例1と同様の方法でPDGFの放出活性を測定した。結果を図2に示す。ブタI型コラーゲンは、5μg/mLでも顕著なPDGFの放出促進活性を示さなかった。
したがって、実験例1で調製した血小板放出促進ペプチドは、天然のコラーゲンと比較して、顕著に高いPDGFの放出促進活性を有することが明らかとなった。
実施例2:熱架橋された血小板放出促進ペプチドのPDGF放出促進活性
実験例2で調製した熱架橋ペプチドを、20mM酢酸に湿潤させ、5分間ホモジナイズした。この懸濁液をpH6.8の燐酸バッファーにて適宜稀釈し、実施例1に記載の方法に準じてPDGF放出活性の評価を行なった。結果を図3に示す。実験例2で調製した熱架橋ペプチドは、0.025μg/mLからPDGFの放出促進活性を示し始め、0.05μg/mLでPDGFの放出促進活性がほぼ飽和した。
比較例2:熱架橋されたウシ真皮由来コラーゲンのPDGF放出促進活性
実験例2で調製した熱架橋ペプチドの代わりに市販の熱架橋されたウシ真皮由来コラーゲンを用いた以外は、実施例2と同様の方法でPDGFの放出活性を測定した。結果を図4に示す。ウシ真皮由来コラーゲンは、5μg/mLからPDGFの放出促進活性を示し始め、25μg/mLでPDGFの放出促進活性がほぼ飽和した。
したがって、実験例2で調製した熱架橋ペプチドは、熱架橋されたウシ真皮由来コラーゲンの約1/100の濃度でPDGFの放出促進活性が認められ、熱架橋された天然のコラーゲンと比較して顕著に高いPDGFの放出促進活性を有することが明らかとなった。
以上より、本発明の血小板放出促進ペプチドが血小板放出促進活性を有することが示された。また、本発明の血小板放出促進ペプチドは、天然のコラーゲンと比較して低濃度で血小板放出促進活性が認められ、天然のコラーゲンと比較して顕著に高いPDGFの放出促進活性を有することが明らかとなった。
本発明により、天然のコラーゲンと比較して、効果的に血小板放出を促進することができる。よって、本発明は、生体外での血小板からの血小板放出因子の調製や、創傷部位での速やかな血小板活性化に利用することができ、よって、創傷治療に有用である。

Claims (7)

  1. 下記式(1)で表される構成単位を含む重合体であって、重量平均分子量が50万〜1000万である重合体を含有する、血小板放出促進剤。
    −(Pro−X−Gly)− (1)
    (式中、XはProまたはHypを表す。)
  2. ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおいて前記重合体の分子量を測定した場合に、全ピーク面積の80%以上が分子量2万〜2000万の範囲に含まれることを特徴とする、請求項1に記載の血小板放出促進剤。
  3. 前記重合体が3重螺旋構造を取ることを特徴とする、請求項1または2に記載の血小板放出促進剤。
  4. 前記重合体が0.05μg/mLの濃度で血小板放出促進活性を示すことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の血小板放出促進剤。
  5. 前記重合体が熱架橋により不溶化していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の血小板放出促進剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の血小板放出促進剤に、in vitroで血小板を暴露する工程を含む、血小板放出を促進する方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の血小板放出促進剤を保持する創傷治癒材。
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