JP2012123947A - 照明器具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】LED17を収めた灯体10の前面開口15の周縁にパッキン19を設け、当該パッキン19に前記LEDの光を透過する透光板たる前面グローブ20を支持し、当該パッキン19を前記前面開口15の周縁に係合する前面枠体11で挟み込んで固定したシール構造22を備え、前記パッキン19は、少なくとも2枚の前記透光板たる前面グローブ20及び内側前面グローブ25を支持し、前面グローブ20及び内側前面グローブ25の間に結露防止用の空気層23を設けるとともに、前記灯体10の内側面10Bと前記LED17との間に結露防止用の空気層24を形成する筒状部27を一体に備える水中照明器具1を構成とした。
【選択図】図3
Description
このようなシール構造を備えた照明器具にあっては、内部の気密性が比較的高いことから内部に結露が生じ易い。そこで従来、透光パネル及びパッキン枠で形成した空間に光源を配置し、この空間を無大気層とすることで結露を防止する技術(例えば、特許文献3参照)などの各種の結露防止技術が提案されている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、光源を収めた空間の結露を簡単な構造で防止できる照明器具を提供することを目的とする。
また本発明は、上記水中照明器具において、前記ベース体には、送り配線を導出する送り配線導出部を設けたことを特徴とする。
図1は、本実施形態に係る水中照明器具1の斜視図である。図2は、水中照明器具1の正面、側面及び背面を示す三面図である。
水中照明器具1は、例えば噴水や水族館の水槽内、或いは海底に沈めて設置され、水中(水面下)から水面上の物体を投光照明する用途に用いられるものであり、同図に示すように、外部電源から点灯用電力を生成する電源装置30(図2)を収容した電源ボックスとしてのベース体2と、電源装置30の点灯用電力で点灯する器具本体3とを備えている。
これらベース体2及び器具本体3は、海中での使用に耐え得るように、熱伝導性の他に耐食性にも優れた材料で形成されており、本実施形態では、JIS H 5302(1990)「アルミニウム合金ダイカスト」で規定されているADC6を用いて形成されている。
また灯体10は、前面開口15を有した有底の筒体であって、その底面10Aには板状のLED基板16が密着固定され、このLED基板16には反射体18が固定されている。この灯体10の背面50の縁部に設けられたネジ溝に背面蓋体12を図示せぬOリングを挟んで螺合させることで、これら灯体10と背面蓋体12との間がシールされている。点灯用電線導入部13から背面蓋体12に導入された点灯用電線8は、灯体10の背面50に設けられた配線引込用の孔(図示せず)を通して灯体10の中に引き込まれる。上述の通り、灯体10と背面蓋体12との間がシールされることで、配線引込用の孔のシール性が低くとも灯体10への水の浸入が防止される。
LED基板16は、発光素子たるLED17を半田により実装するものであり、本実施形態では、6個のLED17がLED基板16の上に略等間隔に実装されている。各LED17の発熱を効率良く灯体10に伝導すべく、LED基板16には熱伝導性、及び絶縁性に優れたセラミック基板が用いられている。
反射体18は、LED基板16を覆って設置された例えばアルミニウムから成るものであり、LED17に対応して開口し、所望の配光を形成する凹状(本実施形態では円錐状)の反射面18Aが形成されている。
同図に示すように、パッキン19の内側面には全周に亘って支持溝21が形成されており、この支持溝21に前面グローブ20の縁部を嵌め込んで支持する。このパッキン19は、環状の前面枠体11と灯体10の前面開口15の周縁との間に挟み込まれて押圧状態で固定され、かかるパッキン19と、前面枠体11及び灯体10とにより水の侵入を防ぐシール構造22が構成されている。
ここで、器具本体3を水中に設置し点灯させると、光源収容空間内の温度が上昇し、点灯前の光源収容空間内の湿気が、LED17の発熱による高温状態と水中の冷却による器具本体3の低温状態の温度差によって前面グローブ20の内面及び灯体10の内面に結露が生じる。
そこで本実施形態では、図2及び図3に示すように、前面グローブ20及び灯体10のそれぞれの内側に結露防止用の空気層23、24を設け、光源収容空間を空気層23、24で包囲することによって結露の発生を防止することとしている。以下、かかる構造について詳述する。
かかる内側前面グローブ25を備えることで、前面グローブ20との間に結露防止用の空気層23を形成し、なおかつ、内側前面グローブ25のレンズ形状により反射体18による配光制御を簡単に補うことができる。
さらに、かかる空気層23、24が、前面グローブ20及び内側前面グローブ25を支持したパッキン19を灯体10に組み付けるだけで形成されるため、簡単な構成でありながらも高いレベルで結露を防止できる。
これに加え、前掲図2に示すように、背面蓋体12が灯体10の背面50との間に空気層52を形成する凹部12Aを有する、いわゆる椀型に形成されているため、光源収容空間の前面及び側方のみならず、背面も包囲することから、略全方位が空気層23、24、52で囲まれることとなり、結露防止効果をより高めることができる。
しかしながら、水中照明器具1にパーツを追加するだけで陸上使用可能な照明器具が構成できれば、製造部品の共通化を図ることができ、製造コストや管理の面で大きなメリットが得られる。
そこで、本実施形態では、器具本体3の筐体14に、熱容量増量用の部材を装着することで、陸上での使用に耐え得る熱容量を筐体14にもたせることとしている。
なお、水中照明器具1のベース体2の構成については、陸上仕様でも共通であるため、図示及び説明を省略する。
器具本体3は、上述の通り、灯体10の背面にネジ止めされた背面蓋体12とを備えており、陸上仕様とする場合には、この背面蓋体12と灯体10との間に挟み込まれる無垢のスペーサ40を備えている。このスペーサ40は灯体10と同一径の円柱状を成し、スペーサ40を装着したときには、図2に示す灯体10を背面側に延長した外観となり、スペーサ40が目立たないようになっている。またスペーサ40は、灯体10と同一の素材でアルミダイカスト成型されており、灯体10との接触面での熱抵抗が低く抑えられており、灯体10を通じてLED17の発熱が良好に伝導される。
また、スペーサ40と灯体10との間は、スペーサ40を灯体10の背面50の縁部に設けられたネジ溝に図示せぬOリングを挟んで螺合させることでシールされており、またスペーサ40と背面蓋体12との間も同様に、スペーサ40を背面蓋体12の縁部に設けられたネジ溝に図示せぬOリングを挟んで螺合させることでシールされている。
さらに、スペーサ40には、点灯用電線導入部13から背面蓋体12に導入された点灯用電線8を灯体10の背面50に設けられた配線引込用の孔(図示せず)に通すための貫通孔(図示せず)が設けられており、上述の通り、スペーサ40と、灯体10及び背面蓋体12とのそれぞれの間がシールされることで、これら配線引込用の孔、及び貫通孔から灯体10への水の浸入が防止される。
なお、スペーサ40と灯体10の背面50との間のシール性を高めるべく、これらの間に放熱性シートを介在させ、シール性と放熱性とを高める構成としても良い。
さらに、この筐体14においては、放熱フィンではなく筐体14の熱容量を増加させることで内部の温度を抑える構成としているため、無風状態下であっても、内部の温度を適切な温度に維持することができる。また放熱フィンの場合には、ゴミ等が詰まることにより冷却能力が低下することから清掃等のメンテナンス作業が必要となるが、本実施形態の筐体14では、そのような能力低下が生じることがないため、清掃をせずとも内部の温度を長期に亘り安定して抑えることができる。
また、地中に埋設した筒体に、陸上仕様に構成した水中照明器具1を配置して、地中埋め込み型の照明器具として使用することもできる。
この構成により、LED17を収めた光源収容空間が結露防止用の空気層23、24で包囲されることとなり、光源収容空間内の結露を高いレベルで防止できる。また、これらの結露防止用の空気層23、24は、パッキン19と、このパッキン19が支持する2枚の前面グローブ20、及び内側前面グローブ25とにより形成されることから、これら前面グローブ20、及び内側前面グローブ25を支持したパッキン19を灯体10に組み付けるだけの簡単な構造で、上記の高い結露防止性能が実現できる。
これにより、灯体10の内側面10Bとの間の空気層24が密封され、結露防止性能が高められる。さらに、筒状部27が光源収容部の底面10Aに密着することで、パッキン19が前面グローブ20、及び内側前面グローブ25を支持する箇所も押圧されることから、これら前面グローブ20及び内側前面グローブ25の間の空気層23の気密性が向上し、結露防止性能が高められる。
2 ベース体
3 器具本体
10 灯体
10A 底面
10B 内側面
11 前面枠体(枠体)
12 背面蓋体(蓋体)
14 筐体
15 前面開口
16 LED基板
17 LED(光源)
18 反射体
19 パッキン
20 前面グローブ(透光板)
21、26 支持溝
22 シール構造
23、24、52 空気層
25 内側前面グローブ(透光板)
27 筒状部
27A 先端部
30 電源装置
40 スペーサ
Claims (3)
- 光源を収めた灯体の開口周縁にパッキンを設け、当該パッキンに前記光源の光を透過する透光板を支持し、当該パッキンを前記開口周縁に係合する枠体で挟み込んで固定したシール構造を備え、
前記パッキンは、少なくとも2枚の前記透光板を支持し、前記透光板の間に結露防止用の空気層を設けるとともに、前記灯体の内側面と前記光源との間に結露防止用の空気層を形成する筒状部を一体に備えることを特徴とする照明器具。 - 前記枠体による押圧によって前記筒状部の先端が前記光源を収めた光源収容部の底面に密着することを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
- 前記灯体の背面に蓋体を設け、前記灯体と蓋体との間に、当該灯体と同一素材から形成されたスペーサを着脱自在に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の照明器具。
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