JP2012122864A - 単層カーボンナノチューブを用いる熱測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明のある態様においては、薄層状に形成されている単層カーボンナノチューブ(SWCNT)の集合体を感温部10に備える温度センサー100が提供される。感温部10のSWCNT集合体は半導体チューブと金属チューブとの混合物を含んでおり、SWCNT集合体における半導体チューブと金属チューブと組成比が、所定の値に調整されている。その所定の値は、好ましくは熱測定の際にSWCNT集合体が示す電気抵抗の値の範囲に応じて決定される。本発明の別の態様においては、上記感温部を含む熱容量測定センサー、熱伝導率測定器、および、SWCNT集合体を含むヒーターも提供される。
【選択図】図1
Description
[温度センサーの概略構成]
図1は、本実施形態における温度センサー100の構成を示す平面図であり、図2は、温度センサー100の構成を示す概略断面図である。温度センサー100は、薄層状のSWCNT集合体を含む感温部10を備えている。感温部10には測温用配線対14および16のそれぞれの一端が電気的に接続されている。図1には、測定のための回路構成が模式的に描かれている。
次に感温部10の構成について説明する。感温部10は、上述したように薄層状に形成されたSWCNT集合体を含んでいる。ここで、SWCNT集合体の組成、すなわち、半導体チューブと金属チューブにおける互いの相対的な比率である組成比は、例えば測定に必要な温度域を勘案した上で決定される。
本出願において言及されるSWCNT集合体における組成比は吸光度スペクトルに基づいて決定される。この組成比の決定手法について説明する。図4は、金属チューブと半導体チューブとの相対的な組成比が異なるSWCNT集合体から得られる可視および近赤外領域の吸光度スペクトルを示すグラフである。ここでの測定波長範囲は380nm以上1300nm以下であり、測定量は正規化した吸光度としている。
本願の発明者らは、組成比の異なるSWCNT集合体を用いることによって、測定する温度域に適した感温部10を作製しうることに気づいた。この点を説明するため再び図3(b)を参照する。まず、測定点36−100によって示されるSWCNT集合体つまり半導体チューブのみからなるSWCNT集合体は、広い温度域にわたって電気抵抗値が大きく変化している。すなわち、測定点36−100は広い温度域にわたって電気抵抗値の温度変化が大きい。この電気抵抗値の温度変化は、測定点36−100から測定点36−77、測定点36−65という順に、つまり、半導体チューブの組成比が減少するにつれて小さくなる。そして、測定点36−0つまり金属チューブのみからなるSWCNT集合体では、電気抵抗の温度依存性はほとんどなくなる。
次に、磁場の存在下において温度センサー100による温度測定を実施するためのSWCNT集合体について説明する。図6は、磁場を印加した場合に各組成のSWCNT集合体が示す電気抵抗のグラフである。このグラフが測定された温度は絶対温度2Kであり、磁束密度が0T〜6Tとなる範囲で磁場を印加している。グラフの縦軸にとったのは抵抗値の磁場依存性である。ここでの磁場依存性は、磁場が印加されていないときの抵抗値R(0)を分母にとり、磁場Hが印加されているときの抵抗値R(H)とR(0)との差を分子にとった分数として示しており、相対的な抵抗値変化を磁束密度に対して示すものである。測定点62−0、測定点62−26、および測定点62−65は、それぞれ、金属チューブのみからなるSWCNT集合体、半導体チューブ26%のSWCNT集合体、および半導体チューブ65%のSWCNT集合体を用いて測定したものである。なお測定に際しては、図3に示した電気抵抗の測定と同様に準備されたサンプルを、同様の測定系を用いて測定している。また、磁場の印加方向は、薄層状のSWCNT集合体の面に垂直方向である。
次に、SWCNT集合体を用いた温度センサー100の作製方法について説明する。図7は、SWCNT集合体を用いた温度センサーの作製方法を示すフローチャートである。特に図7(a)は、所望の組成比のSWCNT集合体の分散溶液を調製するまでの工程(前半)を示している。図7(b)および図7(c)は、いずれも図7(a)に続いて行なわれる工程(後半)を示している。つまり図7(b)は、SWCNT集合体が形成される処理である後半の処理の一例であり、図7(c)はSWCNT集合体が形成される処理である後半の処理の別例である。
次に、本実施形態において採用される遠心分離法の典型例について詳述する。本実施形態においては、密度勾配遠心分離法と呼ばれる手法を採用する。密度勾配遠心分離法の具体的な態様は二種類の処理条件にて実施することができる。第1の処理条件は、典型的には、以下の5ステップにて行なわれる。
(ステップ1)SWCNT(Arc−SOタイプ、株式会社名城ナノカーボン)100mgが、バス型の超音波洗浄機(UT−206H、シャープ株式会社)によって1%のデオキシコレート・ナトリウム塩(DOC、東京化成工業株式会社)溶液100mlに分散される。
(ステップ2)当該溶液30mgが、デジタルソニファイアー(ブランソン、250DA)を用いて、20%出力において4時間にわたり分散される。
(ステップ3)分散溶液が、40000rpmにて30分間遠心分離される(Rotor P40ST、日立工機株式会社)。上澄み液が得られる。
(ステップ4)次の5つの溶液を用いて遠心チューブ(40PAシールチューブ、345321A、日立工機株式会社)内に密度勾配が形成される。
(1)イオジキサノール(iodixanol)25%、ドデシル硫酸ナトリウム(sodium dodecyl sulfate)(SDS、Aldrich)1.5%、およびコール酸ナトリウム(sodium cholate)(SC、Aldrich)1.5%、
(2)イオジキサノール30%、SDS1.5%、およびSC1.5%、
(3)イオジキサノール32.5%、SDS1.5%、およびSC1.5%、
(4)イオジキサノール35%、SDS1.5%、およびSC1.5%、
(5)イオジキサノール40%、SDS2.4%、SC0.5%、DOC0.33%、およびSWCNT(溶液は上記ステップにて得られた上澄み液を用いて調整される)。
ここで、イオジキサノールの濃度は、Optiprep(イオジキサノール60%溶液、コスモ・バイオ株式会社)によって調整される。
(ステップ5)遠心チューブが50000rpmにて9時間、22℃にて遠心処理される(Rotor P50VT2、日立工機株式会社)。
以上の5ステップを実行すると、高純度の金属チューブが遠心チューブの上部にて得られ、高純度の半導体チューブがその下部にて得られる。
(ステップ1)SWCNT100mgが、バス型の超音波洗浄機(UT−206H、シャープ株式会社)によって2%DOC溶液100mlに分散される。
(ステップ2)当該溶液30mgが、デジタルソニファイアー(ブランソン、250DA)を用いて、20%出力において4時間にわたり分散される。
(ステップ3)分散溶液が、40000rpmにて30分間遠心分離される(Rotor P40ST、日立工機株式会社)。上澄み液が得られる。
(ステップ4)次の6つの溶液を用いて遠心チューブ(40PAシールチューブ、345321A、日立工機株式会社)内に密度勾配が形成される。
(1)上記ステップにて得られたSWCNT溶液、
(2)イオジキサノール25%、SDS2%、
(3)イオジキサノール30%、SDS2%、
(4)イオジキサノール32.5%、SDS2%、
(5)イオジキサノール35%、SDS2%、
(6)イオジキサノール40%、SDS2%。
(ステップ5)遠心チューブが50000rpmにて9時間、22℃にて遠心処理される(Rotor P50VT2、日立工機株式会社)。
以上の5ステップを実行すると、高純度の金属チューブが遠心チューブの上部にて得られ、高純度の半導体チューブがその下部にて得られる。
上述した精製処理(S106)の具体的処理としては、典型的には以下の(ステップ1)〜(ステップ5)が採用される。
(ステップ1)SWCNT分散溶液にメタノールが添加される。すると、SWCNTが再バンドル化され、その溶液が濾され(ポアサイズ0.2μm、Millipore Co.)、温水(約70〜100℃)がフィルターの表面上に形成されたSWCNTに注がれる。
(ステップ2)SWCNTが、超音波洗浄機(UT−260H、シャープ株式会社)を利用してよく分散されてメタノール溶液とされ、溶液が濾され、温水が注がれる。このステップが4回繰りかえされる。
(ステップ3)SWCNTが分散されてメタノール溶液とされた後、濾される。
(ステップ4)SWCNTが、超音波洗浄機を使って分散されてトルエン溶液とされ、濾される。このステップが2回繰りかえされる。
(ステップ5)SWCNTがよく分散されてメタノールの溶液とされる。
本実施形態の温度測定においては必ずしも四探針法を用いることは要さない。すなわち、半導体チューブと金属チューブとの混合物をSWCNT集合体の感温部に用いる温度センサーによる温度測定の電気抵抗の測定のために、二探針法(二端子法)を採用することも可能である。図8には二探針法による測定によって温度を測定する場合の配線図を示している。感温部10Aに用いる薄層状のSWCNT集合体は、例えば半導体チューブと金属チューブの混合物であるため、測定のための感度が高い温度域では電気抵抗値自体が高い値となる。したがって、感温部10Aの測温用配線の接触部または電極部における接触抵抗の影響が無視できるようになり、二探針法を採用しても十分な精度で電気抵抗値が測定される場合がある。その場合、感温部10Aには、例えば電極対14Pを利用することによって電流源142からの電流が配線対14から印加され、電圧計144によって電極対14Pに現われる電位差が測定される。また、必要に応じて電流計146も用いられる。こうして、感温部10Aの抵抗値が算出され、その抵抗値が温度へと換算される。
[SWCNT集合体によるヒーターの作製]
本発明の第2実施形態は、SWCNT集合体を用いたヒーターとして実施される。SWCNT集合体において組成を適切に選択すれば、温度によらずに抵抗値が一定となるヒーターを作製することができる。そのヒーターは、例えば温度が変化してもジュール熱を一定に保つことが容易なヒーターとなる。
本実施形態におけるSWCNT集合体の作製方法は、SWCNT集合体の組成比を除き、上述した第1実施形態のSWCNT集合体の作製方法(図7)と同様である。図9(a)および(b)に示した薄層状のSWCNT集合体による発熱部50および50Aは、いずれも、バッキーペーパーを切り出して形成したり、インクジェット印刷の技法によって形成したりすることが可能である。さらに、薄層状のSWCNT集合体による発熱部50および50Aは、いずれも、図9に示したように基板12に形成してから被測定物に貼付しても、あるいは、被測定物に直接貼付または印刷しても、同様に動作させることが可能である。薄層状のSWCNT集合体による発熱部50および50Aは、いずれもサイズに特段の制約がないため、被測定物が微小である場合にも、それに合わせて発熱部50および50Aを小型に形成することもできる。
[SWCNT集合体を用いる熱容量センサー]
本発明の第3実施形態は、SWCNT集合体を用いる熱容量センサー300として実施される。その熱容量センサー300は、概念的には、第1実施形態にて上述した温度センサー100と第2実施形態にて上述したヒーター200または200Aとを組み合わせた構造を備えている。本実施形態の説明は、最初に図10に基づいて、熱容量センサー300が用いられる手法(緩和法熱容量測定)の測定系全体の構成を説明し、その後、図11に基づき熱容量センサー300について説明する。最後に、緩和法による熱測定について説明する。
図10は、試料ステージ92と、熱浴部94とからなる緩和法熱容量測定の測定系の構成図である。このうち、図10(a)は、試料ステージ92と熱浴部94のベース部94Bとを組み合わせた構成を示す斜視図であり、図10(b)は、試料ステージ92と熱浴部94との構成を示す概略断面図である。緩和法熱容量測定(以下、「緩和法」という)は、試料ステージ92と熱浴部94との間に生じる熱移動を少なくしておき、試料ステージ92にて熱を発生させ、温度変化を精密に測定することにより行なわれる。測定されるのは、試料ステージ92に載置した被測定物96の熱容量である。この際、試料ステージ92における熱はヒーター1004(図11)からのジュール熱により与えられ、試料ステージ92における温度変化は感温部1020(図11)により測定される。この試料ステージ92が熱容量センサー300として動作する。
図11は、試料ステージ92(熱容量センサー300)を拡大して構成を示す分解斜視図である。基板1002には、ヒーター1004が形成されており、そのヒーター1004には加熱用配線対1006が接続されている。そのヒーター1004には、加熱用配線対1006を通じて必要なタイミングで必要な量の電流が供給される。ヒーター1004の図11における上面には、絶縁層1010を介して感温部1020が形成されている。感温部1020には、それ自体の電気抵抗値を測定するための配線対1022が少なくとも一対接続されている。感温部1020の電気抵抗は、例えばブリッジ回路による測定によって測定されて温度に換算される。四探針法による測定を行なう場合には、配線対1022は、感温部1020に電流を流すための配線対と電圧を測定するための配線対(図示しない)とによって構成される。そして、感温部1020は、さらに絶縁層1030によって被覆される。被測定物96は、測定の際には絶縁層1030に接して配置される。この配置は、ヒーター1004が被測定物96に熱を与え、感温部1020が被測定物96に熱的に接する配置である。図示しないが、絶縁層1030と被測定物96との間には、熱抵抗を低減させて熱的に良好な接触状態を実現するための伝熱グリースなどが配置されていてもよい。基板1002には、熱浴部94との熱的な結合を確保するための接続ワイヤー98が接続されている。
本実施形態における試料ステージ92(熱容量センサー300)による熱容量の測定は、次のような手順によって行なわれる。まず、測定のための準備、すなわち、試料ステージ92への被測定物96の配置、熱浴部94内の真空排気、および熱浴94の温度の安定化が行なわれる。その際、独立した温度制御機器(図示しない)により熱浴部94が一定の温度に保たれ、熱浴部94内が熱平衡に達するのに十分なだけの時間その状態が維持される。次に、ヒーター1004へ電流を流し始める(加熱期間の開始)。その時点からは、ヒーター1004によって試料ステージ92が被測定物96とともに加熱されてゆく。この加熱が継続されている間、試料ステージ92および被測定物96の温度は上昇してゆき、試料ステージ92の温度と熱浴部94の温度との間に温度差が生じ始める。ここで、接続ワイヤー98を通じて試料ステージ92から熱浴部94へと散逸する熱量は、この温度差に比例する。したがって、加熱開始後十分な時間を経過すると、ヒーター1004の発熱量と散逸する熱量とが釣り合って試料ステージ92および被測定物96の温度はほぼ一定となり、上記温度差はそれ以上拡大しなくなる。次に、その状態からヒーターによる加熱を停止する(冷却期間の開始)。加熱を停止すると、試料ステージ92の温度は低下しはじめ、一定に保たれている熱浴部94の温度に漸近してゆく。この過程において、熱浴部94の温度は十分に一定に保たれている。
T=T(熱浴)+ΔT exp(−kt/CP)
の式に従う。ここで、T(熱浴)は一定に保たれている熱浴94の温度、tは冷却開始後の時間、ΔTは直前の加熱期間の最後における試料ステージ92の温度と熱浴部94の温度との間の温度差、kは接続ワイヤーの熱伝導率、そしてCPは熱容量(定圧熱容量)である。つまり、上式の右辺第2項は、加熱停止後における試料ステージ92と熱浴94との温度差の時間変化を表現している。この温度差の時間変化は、ヒーター1004による熱量と、試料ステージ92および熱浴部94の間の接続ワイヤー98の熱伝導率kとによって決定される時定数に従って緩和する指数関数に比例している。よって、熱容量CPを算出するためには加熱停止後の温度Tの時間変化を測定すればよい。この手法を緩和法という。なお、ここで算出される熱容量CPは、試料ステージ92と被測定物96とを総合した物体の熱容量CPである。
[SWCNT集合体を用いる熱伝導率測定器]
本発明の第4実施形態は、SWCNT集合体を用いた熱伝導率測定器400として実施される。図12は本実施形態の熱伝導率測定器400の構成を示す概略斜視図である。
特に、図5に示したように半導体チューブの組成比が測定温度域に合わせて調整されているような金属チューブと半導体チューブとからなるSWCNT集合体を採用すれば、目的の温度域に適合させた第1感温部1204および第2感温部1206を作製することも可能となる。
本発明の実施例1として、第1実施形態に従って作製された図1に示した温度センサー100と同一またはほぼ同一の構造を有する温度センサーについて説明する。表1に、実施例1にて作製した温度センサーのサンプル(以下、「サンプルA〜G」という)の作製条件のうち互いに相違する条件をまとめている。
本発明の実施例2として、第2実施形態に従って作製されたSWCNT集合体を用いたヒーターのサンプルについて説明する。表4に作製したサンプルの構成を示す。
本発明の実施例3として、第3実施形態に従ってSWCNT集合体を用いた熱容量センサーのサンプルMを作製した。サンプルMは、図10および11に示した熱容量センサー300の構造に作製した。すなわち、試料ステージ92(図11)と同様に、ポリイミドフィルムを基板1002として用い、ヒーター1004を基板上に形成し、加熱用配線対1006を接続した。さらに、ボリイミドフィルムによる絶縁層1010を介して感温部1020を形成し、配線対1022を接続した。
次いで、本発明の実施例4として、第4実施形態に従って作製された熱伝導率測定器のサンプルNについて説明する。サンプルNは、SWCNT集合体を用いた熱伝導率測定器400のとおりに作製した。サンプルNの発熱部1202はサンプルK(実施例2)と同様に、また、第1感温部1204のSWCNT集合体(第3の集合体)と第2感温部1206のSWCNT集合体(第4の集合体)とは、ともにサンプルC(実施例1)と同様に作製した。このサンプルNは、薄いポリイミドフィルムの一方の面に形成された。熱伝導率の被測定物は、そのポリイミフィルムのもう一方の面に接触されて測定される。このサンプルNと被測定物をシールド部とベース部とからなるケース(図示しない)に収めて熱伝導率を測定した。測定は、加熱開始後十分に時間をおき、定常状態にて行った。算出された熱伝導率は、薄層状のSWCNT集合体を用いる発熱部1202の発熱量が高精度化され、第1感温部1204および第2感温部1206も高感度化されていたため、高い精度にて測定された。
10、10A 感温部
12 基板
142 電流源
162 電圧計
14、16 測温用配線
14P、16P 電極
20 被測定物
32 抵抗率測定点(金属チューブ)
34 抵抗率測定点(半導体チューブ)
36−0〜36−100 測定点(電気抵抗値の温度変化)
42−0〜42−100 吸光度測定点
52、54、56 抵抗率測定点(電気抵抗値の温度依存性)
62−0〜62−65 測定点(電気抵抗値の磁場依存性)
200、200A ヒーター
50、50A 感温部
300 熱容量センサー
92 試料ステージ
94 熱浴部
94A シールド部
94B ベース部
94C 凹部
96 被測定物
98 接続ワイヤー
1002 基板
1004 ヒーター
1006 加熱用配線
1010、1030 絶縁層
1020 感温部
1022 配線
400 熱伝導率測定器
1202 発熱部
1204 第1感温部
1206 第2感温部
1212 物体(熱浴)
1222 加熱用配線対
1224、1226 測温用配線対
1250 被測定物
Claims (21)
- 被測定物に熱的に接するようになっており、薄層状に形成されている単層カーボンナノチューブの集合体を備えており、
該単層カーボンナノチューブの該集合体が半導体チューブと金属チューブとの混合物を含んでおり、
該混合物における半導体チューブと金属チューブとの相対的な組成比が所定の値に調整されている
温度センサー。 - 前記所定の値が、前記被測定物の温度を測定する際に前記集合体が示す電気抵抗の値の範囲に応じて決定されている
請求項1に記載の温度センサー。 - 前記所定の値が、前記被測定物の温度を測定する際に前記集合体の電気抵抗が示す磁場依存性に応じて決定されている
請求項1に記載の温度センサー。 - 前記相対的な組成比が、前記単層カーボンナノチューブの集合体の分散液を遠心分離処理して単離された半導体チューブと金属チューブとを再度混合することにより前記所定の値となるように調整されている
請求項2または請求項3に記載の温度センサー。 - 前記単層カーボンナノチューブの前記集合体がインクジェット印刷によって基板または前記被測定物の絶縁面上に形成されている
請求項1に記載の温度センサー。 - 前記単層カーボンナノチューブの前記集合体に電流印加用の配線対と電圧測定用の配線対とが電気的に接続されており、
該電流印加用の配線対は二つの電流印加位置にて前記単層カーボンナノチューブの前記集合体に対して電気的に接続されており、
前記電圧測定用の配線対は、前記二つの電流印加位置の一方から他方までの間における二つの位置にて前記単層カーボンナノチューブの前記集合体に対して電気的に接続されている
請求項1に記載の温度センサー。 - 被測定物の少なくともある部分に熱的に接して熱を与えるようになっている発熱部と、
該被測定物の前記部分に熱的に接するようになっており、薄層状に形成されている単層カーボンナノチューブの第1の集合体を含む感温部と
を備え、
該単層カーボンナノチューブの該第1の集合体が半導体チューブと金属チューブとの混合物であり、
該混合物における半導体チューブと金属チューブとの相対的な組成比が所定の値に調整されている
熱容量測定センサー。 - 前記所定の値が、前記被測定物の熱容量を測定する際に前記第1の集合体が示す電気抵抗の値の範囲に応じて決定されている
請求項7に記載の熱容量測定センサー。 - 前記所定の値が、前記被測定物の熱容量を測定する際に前記第1の集合体の電気抵抗が示す磁場依存性に応じて決定されている
請求項7に記載の熱容量測定センサー。 - 前記相対的な組成比が、前記単層カーボンナノチューブの集合体の分散液を遠心分離処理して単離された半導体チューブと金属チューブとを再度混合することにより前記所定の値となるように調整されている
請求項8または請求項9に記載の熱容量測定センサー。 - 前記発熱部が、薄層状に形成されている単層カーボンナノチューブの第2の集合体を含んでいる
請求項7に記載の熱容量測定センサー。 - 前記発熱部の前記単層カーボンナノチューブの前記第2の集合体が金属チューブからなるものである
請求項11に記載の熱容量測定センサー。 - 前記感温部における単層カーボンナノチューブの前記第1の集合体と前記発熱部における単層カーボンナノチューブの前記第2の集合体とのいずれかまたは両方がインクジェット印刷によって基板または前記被測定物の絶縁面上に形成されている
請求項11に記載の熱容量測定センサー。 - 基板をさらに備えており、
前記発熱部、前記感温部および該基板が任意の順序によって直接または絶縁層を介して互いに積層されている
請求項7に記載の熱容量測定センサー。 - 板状の被測定物の二つの端部のうちの一方の端部に熱的に接して熱を与えるようになっている発熱部と、
該一方の端部と、熱浴となる物体に熱的に接している他方の端部との間の第1の表面位置において前記被測定物に熱的に接するようになっており、薄層状に形成されている単層カーボンナノチューブの第3の集合体を含む第1感温部と、
前記第1の表面位置と前記他方の端部との間の第2の表面位置において前記被測定物に熱的に接するようになっており、薄層状に形成されている単層カーボンナノチューブの第4の集合体を含む第2感温部と
を備え、
前記単層カーボンナノチューブの前記第3の集合体と前記第4の集合体とがともに半導体チューブと金属チューブとを含む混合物であり、
半導体チューブと金属チューブとの相対的な組成比が前記第3の集合体と前記第4の集合体との各混合物において同一のまたは別々の所定の値に調整されている
熱伝導率測定器。 - 前記同一のまたは別々の所定の値が、前記被測定物の熱伝導率を測定する際に前記第3および前記第4の集合体それぞれが示す電気抵抗の値の範囲に応じて決定されている
請求項15に記載の熱伝導率測定器。 - 前記同一のまたは別々の所定の値が、前記被測定物の熱伝導率を測定する際に前記第3および前記第4の集合体の電気抵抗が示す磁場依存性に応じて決定されている
請求項15に記載の熱伝導率測定器。 - 前記第3および前記第4の集合体それぞれにおける前記半導体チューブと前記金属チューブとの相対的な組成比が、前記単層カーボンナノチューブ集合体の分散液を遠心分離処理して単離された半導体チューブと金属チューブとを再度混合することにより前記同一のまたは別々の所定の値となるように調整されている
請求項15に記載の熱伝導率測定器。 - 前記発熱部が前記金属チューブからなる単層カーボンナノチューブの薄層状に形成された集合体である
請求項15に記載の熱伝導率測定器。 - 薄層状に形成されており、金属チューブからなる単層カーボンナノチューブの集合体を備える
ヒーター。 - 前記単層カーボンナノチューブの前記集合体がインクジェット印刷によって基板または被測定物の絶縁面上に薄層状に形成されている
請求項20に記載のヒーター。
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