JP2012122687A - プレート式熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】傾斜させた複数の凸条及び凹条を交互に形成した波形伝熱部が、凸条及び凹条の傾斜の向きを交互に逆向きになるように設けられた横向きヘリンボーン状の伝熱プレートにおいて、高い伝熱性能を有しつつ、凸条及び凹条の傾斜の方向が転換する折返部で流体の圧力損失が大きくならないような伝熱プレートを備えたプレート式熱交換器を提供する。
【解決手段】伝熱プレート10には、傾斜させた複数の凸条及び凹条を交互に形成した波形伝熱部11と折返部12とが一端部側から他端部側に交互に設けられる。波形伝熱部11の凸条11a及び凹条11bは、流体が凹条11bに沿って流れるように伝熱プレートの中心線Lと平行な線Kに対して急勾配に設けられる。折返部12の凸条12a及び凹条12bは、該凹条12bに沿った流体の流れを段階的に方向転換するように、折返部12の凸条12a及び凹条12bが中心線Lと平行な線Kに対して2方向の低勾配に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数枚の伝熱プレートを積層し、各伝熱プレート間に流路を形成し、隣り合っている流路内に異種の流体を流すことにより、両流体間で熱交換するプレート式熱交換器に関し、詳しくは、ヘリンボーンと呼ばれる波形の伝熱部を有する伝熱プレートを備えたプレート式熱交換器に関する。
プレート式熱交換器は、積層された伝熱プレート間に流路を形成し、隣り合っている流路内に異種の流体を交互に流すことにより、伝熱プレートを介して異種の流体を熱交換する装置であるが、熱交換効率を向上させたプレート式熱交換器が特許文献1に記載されている。
このプレート式熱交換器は、図4に示すような伝熱プレート100を備えている。この伝熱プレート100は、長方形状の金属板の四隅に流体の出入口となる通路孔101〜104を設け、中間部に伝熱部110を設け、例えば左側の下,上の通路孔101,102と伝熱部110とが連通し、かつ、右側の上,下の通路孔103,104が伝熱部110に開口しないようにするガスケット120、あるいは、その逆にするガスケット120が装着されている。
そして、伝熱部110は、ヘリンボーン状の凸条及び凹条(特許文献1では「刻み目」と記載)を有する波形に形成されている。この刻み目は、強い乱流を引き起こし、高い熱交換係数を与えるビード(以下、「ハードビード」という。)111aと、流量を大きくし、低い熱交換係数を持つビード(以下、「ソフトビード」という。)111bとを一方の短辺Aの方から他方の短辺Bの方に交互に設けたものとされている。
ハードビード111aもソフトビード111bも、伝熱プレート100の各短辺A,Bの中点を結ぶ中心線Lを対称軸として「ハ」字形状又は「逆ハ」字形状に傾斜しているが、ハードビード111aは中心線Lと平行な線(図示せず)に対して45°以上の角度を有し、ソフトビード111bは中心線Lと平行な線に対して45°未満の角度を有し、また、ハードビード111aのピッチがソフトビード111bのピッチよりも細かくされている。そして、長辺C,D方向に対するハードビード111aの長さは、できるだけ短く形成されている。
このような伝熱プレート100は、縦向きの鉛直姿勢で交互に上下反転させて積層されるが、伝熱部110に形成したハードビード111aとソフトビード111bとが交差し、また、ソフトビード111b同士が交差した状態で当接することにより、耐圧強度の向上が図られている。そして、重ね合わされた伝熱プレート100は、ハードビード111a同士が重なり合わず、ハードビード111aの領域がソフトビード111bの領域で重なることで、ハードビード111aの領域で大きな抵抗を引き起こさないようにしている。
特許第3049450号公報
伝熱プレート100には、図示しないが、「逆V」字形状に傾斜させた複数の凸条及び凹条を伝熱部に交互に形成し、凸条及び凹条の折返部が流体の上流側、すなわち、伝熱プレート100の短辺の方に向けた一般的なヘリンボーンタイプ(以下、「縦型ヘリンボーンタイプ」という。)と、図5に示すように、「横向きW」字形状に傾斜させた凸条131及び凹条132を伝熱部に交互に形成し、凸条131及び凹条132の折返部133を伝熱プレート100の長辺C,Dの方に向けた横向きヘリンボーンタイプとがある。
いずれのタイプの伝熱プレート100でも、凹条132に沿うように流体が流れる。ただし、縦型ヘリンボーンタイプでは、凹条内の流体が伝熱プレート100の各長辺C,Dの側へ流れた後、中心線Lの側へ戻りにくいことから、流体が伝熱部上を均一に分散されにくく、高い伝熱性能を発揮しにくいものとなっている。他方、横向きヘリンボーンタイプでは、流体が例えば左下向きの凹条132に沿うように流れ、凹条132の下流端で方向転換し、続いて右下向きの凹条132に沿うように流れるため、流体が伝熱部上を均一に分散され、高い伝熱性能が発揮される。
しかし、横向きヘリンボーンタイプであっても、凸条131及び凹条132の成形深さ(以下、主として「凹条132の深さ」という。)や中心線Lと平行な線(図示せず)に対する角度αによって、高い伝熱性能が発揮されないことがある。例えば、凹条132の深さが約3.5mm以上であったり、中心線Lと平行な線に対する凸条131及び凹条132の角度αが約45°以下(急勾配)であったりすると、縦型ヘリンボーンタイプに比べて圧力損失が高く、また、高い伝熱係数が得られないことが判明している。
具体的に考察すると、凹条132の深さは、積層された伝熱プレート100の間隔に相当するが、伝熱プレート100の間隔が4mmの場合における凸条131及び凹条132のピッチは、伝熱プレート100の間隔が2mmの場合における凸条131及び凹条132のピッチの概ね2倍となる。そうすると、伝熱プレート100が積層されたときに、隣り合っている各伝熱プレート100の凸条131が接触する距離は、深い凹条132の方が浅い凹条132よりも長くなり、単位面積当たりの接触点数が減る。したがって、深い凹条132を形成した伝熱プレート100にあっては、流体が凹条132に沿って流れないで凸条131を乗り越えてしまい、高い伝熱性能が発揮されなくなる。
逆に、約3.5mmよりも浅い凹条132を形成した伝熱プレート100は、深い凹条132を形成した伝熱プレート100よりも、隣り合っている伝熱プレート100の凸条131同士が接触する距離が短くなり、接触点数が増えることから、流体は、凸条131を乗り越えにくくなり、凹条132に沿って流れる割合が増すことで、伝熱部上を分散し、その結果、高い伝熱性能が発揮される。
また、伝熱プレート100は鉛直姿勢で使用されるため、短辺A,Bに対する凸条131及び凹条132の角度βが例えば30°のように小さい(中心線Lと平行な線に対する凸条131及び凹条132の角度αが例えば60°のように大きい)と、凸条131及び凹条132が低勾配になることから、流体は凸条131を乗り越えることなく凹条132に沿って流れやすい。
逆に、短辺A,Bに対する凸条131及び凹条132の角度βが例えば60°のように大きい(中心線Lと平行な線に対する凸条131及び凹条132の角度αが例えば30°のように小さい)と、凸条131及び凹条132が急勾配になることから、凹条132に沿った流体の流れの抵抗と凸条131を乗り越える流体の流れの抵抗とに大きな差がなく、流体は凸条131を越えてしまい、凹条132に沿って流れないこともある。
このことから、凸条131及び凹条132は、中心線Lと平行な線に対する角度αが約45°よりも大きい(低勾配である)と、流体は、凸条131を乗り越えることなく、凹条132に沿って流れることで、均一に伝熱部上を分散し、高い伝熱性能が発揮される。
要するに、横向きヘリンボーンにおいて、凹条132が浅かったり(例えば、凸条及び凹条の成形深さが約3.5mm以下)、凸条131及び凹条132の傾斜が低勾配であったり(例えば、中心線Lと平行な線に対する角度αが約45°よりも大きい)すると、流体は伝熱部110を均一に流れる。
しかし、凸条131及び凹条132が低勾配であると、凸条131及び凹条132の両端の折返部133の角度γがきつくなる(尖る)ことから、特に、凹条132が浅い場合において、凹条132に沿って流れる流体は、折返部133においてスムーズに戻りにくく、圧力損失が大きくなる。この課題は、特許文献1に記載されたプレート式熱交換器のように、中心線Lに対する角度が異なるようなハードビード111aとソフトビード111bとを設けた伝熱プレート100によっては解消できない。
そこで、本発明は、傾斜させた複数の凸条及び凹条を交互に形成した波形伝熱部が、凸条及び凹条の傾斜の向きを交互に逆向きになるように設けられた横向きヘリンボーン状の伝熱プレートにおいて、高い伝熱性能を有しつつ、凸条及び凹条の傾斜の方向が転換する折返部で流体の圧力損失が大きくならないような伝熱プレートを備えたプレート式熱交換器を提供することを課題とする。
本発明に係るプレート式熱交換器は、傾斜させた複数の凸条及び凹条を交互に形成した波形伝熱部が、凸条及び凹条の傾斜の方向を交互に逆向きにして一端部から他端部の方に複数設けられたヘリンボーン状の伝熱プレートを複数枚積層し、各伝熱プレート間に一端部と他端部の各中点を結ぶ中心線の方向の流路を設け、各流路内に異なる流体を流すことにより、伝熱プレートを介して流体間で熱交換するプレート式熱交換器であって、前記波形伝熱部の凸条及び凹条は、流体が各凹条に沿って流れるように、伝熱プレートの中心線と平行な線に対して急勾配に設けられ、隣り合っている波形伝熱部と波形伝熱部との境界部に複数の凸条及び凹条によって折返部が設けられ、該凹条に沿った流体の流れを段階的に方向転換するように、折返部の凸条及び凹条が前記中心線と平行な線に対して2方向の低勾配に設けられていることを特徴としている。
このプレート式熱交換器によれば、凸条及び凹条が伝熱プレートの中心線と平行な線に対して急勾配(長方形状の伝熱プレートの短辺に対して低勾配)に設けられることにより、流体が凸条を乗り越えることなく凹条に沿って流れ、そして、折返部に形成された凸条及び凹条が前記中心線に対して2方向の低勾配(長方形状の伝熱プレートの短辺に対して急勾配)に設けられていることにより、流体は、一方向に傾斜した波形伝熱部の凹条に沿って流れ、折返部において段階的に流れの方向が転換され、他方向に傾斜した波形伝熱部の凹条に沿って流れるため、折返部における圧力損失を小さくすることができる。
また、前記本発明に係るプレート式熱交換器において、前記折返部の凸条及び凹条は、複数箇所で屈曲した折線状に形成されていることが好ましい。このプレート式熱交換器によれば、折返部の凸条及び凹条が複数箇所で屈曲した折線状に形成されていることにより、流体は折線状の凹部内を徐々に方向転換しながら流れるようにすることができる。
また、前記と異なる本発明に係るプレート式熱交換器は、傾斜させた複数の凸条及び凹条を交互に形成した波形伝熱部が、凸条及び凹条の傾斜の方向を交互に逆向きにして一端部から他端部の方に複数設けられ、隣り合っている波形伝熱部と波形伝熱部との境界部に複数の凸条及び凹条によって折返部が設けられたヘリンボーン状の伝熱プレートを複数枚積層し、各伝熱プレート間に一端部と他端部の各中点を結ぶ中心線の方向の流路を設け、各流路内に異なる流体を流すことにより、伝熱プレートを介して流体間で熱交換するプレート式熱交換器であって、前記波形伝熱部の凸条及び凹条は、流体が各凹条に沿って流れるように、伝熱プレートの中心線と平行な線に対して急勾配に設けられ、隣り合っている波形伝熱部と波形伝熱部との境界部に複数の凸条及び凹条によって折返部が設けられ、該凹条に沿った流体の流れをカーブして方向転換するように、円弧状に設けられていることを特徴としている。
このプレート式熱交換器によれば、凸条及び凹条が伝熱プレートの中心線と平行な線に対して急勾配(長方形状の伝熱プレートの短辺に対して低勾配)に設けられることにより、流体が凸条を乗り越えることなく凹条に沿って流れ、そして、流体が折返部の凹条に沿ってカーブして流れるように、折返部に形成された凸条及び凹条が円弧状に設けられていることにより、流体が凹条に沿ってスムーズに方向転換して流れるため、折返部における圧力損失を小さくすることができる。
また、前記本発明に係るプレート式熱交換器において、前記波形伝熱部の凸条及び凹条のピッチと前記折返部の凸条及び凹条のピッチとが等間隔に形成されていることが好ましい。このプレート式熱交換器によれば、波形伝熱部及び折返部の凸条及び凹条のピッチが狭いと、流体が凹条に沿ってスムーズに流れにくくなるところ、波形伝熱部の凸条及び凹条と折返部の凸条及び凹条とが等間隔に形成されていることにより、流体が折返部の凹条に沿ってスムーズに流れるようにすることができる。
また、前記本発明に係るプレート式熱交換器において、前記波形伝熱部及び折返部の凸条及び凹条の成形深さが3.5mm以下に浅く形成されていることが好ましい。このプレート式熱交換器によれば、波形伝熱部及び折返部の凸条及び凹条の成形深さが3.5mm以下に浅く形成されることにより、複数枚の伝熱プレートを積層したときに、隣り合っている伝熱プレートの凸条同士が接触する距離が短くなり、接触点数が増えることから、流体は凸条を乗り越えにくくなり、凹条に沿って流れるようにすることができる。
また、前記本発明に係るプレート式熱交換器において、前記波形伝熱部の凸条及び凹溝は、前記中心線と平行な線に対して45°以上の角度に傾斜していることが好ましい。このプレート式熱交換器によれば、波形伝熱部の凸条及び凹溝が前記中心線と平行な線に対して45°以上の角度に傾斜していることより、波形伝熱部の凸条及び凹条が低勾配となり、流体は、凸条を乗り越えることなく、凹条に沿って流れることで、伝熱部上を均一に分散する。
本発明によれば、伝熱プレートの中心線に対して急勾配に設けられた波形伝熱部の凸条及び凹条によって、流体が波形伝熱部の凸条を越えにくいように凹条に沿って流れ、隣り合っている波形伝熱部と波形伝熱部との境界部の折返部に設けた複数の凸条及び凹条によって、流体が一方に傾斜した波形伝熱部の凹条に沿って流れた後、他方に傾斜した波形伝熱部の凹条に沿ってスムーズに方向転換して流れるため、高い伝熱性を有しつつ、折返部において圧力損失が大きくならないプレート式熱交換器を提供することができる。
本発明に係るプレート式熱交換器を構成している伝熱プレートの一実施形態を示す正面図である。 本発明に係るプレート式熱交換器を構成している伝熱プレートの変形例を示す要部拡大正面図である。 本発明に係るプレート式熱交換器を構成している伝熱プレートのさらに異なる変形例を示す要部拡大正面図である。 従来のプレート式熱交換器の要部を示す概略分解斜視図である。 図4と異なる従来のプレート式熱交換器を構成している伝熱プレートを示す正面図である。
本発明に係るプレート式熱交換器の実施形態について図1ないし図3を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、適宜、上下左右と表現するが、これは、図面での場合であって、実際に使用する場合において、各位置が図面と異なる場合があることはいうまでもない。
実施形態のプレート式熱交換器は、積層される長方形状の伝熱プレート10に波形伝熱部11と折返部12とを長さ方向に交互に設けている。隣り合っている伝熱プレート10間に流路が設けられ、この流路内を流体が上流側から下流側に流れる。伝熱プレート10の四隅には、流体の出入口となる通路孔1〜4が設けられ、伝熱プレート10に装着されたガスケット20によって上下一対の通路孔1,2、3,4と伝熱部10aとが連通する。
すなわち、ある伝熱プレート10は、例えば、図面において、右上の通路孔1が流体の入口、右下の通路孔2が出口とされることで、伝熱プレート10の上側の短辺A側が上流側、下側の短辺B側が下流側となり、左下の通路孔3が流体の入口、左上の通路孔4が出口とされることで、伝熱プレート10の下側の短辺B側が上流側、上側の短辺A側が下流側となる。
そして、伝熱プレート10は、横向きヘリンボーンタイプであり、傾斜させた複数の凸条11a及び凹条11bを交互に形成した波形伝熱部11を備えている。この波形伝熱部11は、伝熱プレート10の上側短辺A付近から下側短辺B付近まで複数設けられる。ある波形伝熱部11の凸条11a及び凹条11bは、一方向(図面において右上から左下方向。以下、「左下向き」という。)に傾斜し、この波形伝熱部11に隣り合っている波形伝熱部11の凸条11a及び凹条11bは、他方向(図面において左上から右下方向。以下、「右下向き」という。)に傾斜している。なお、ある伝熱プレート10の表面側の凸条11a及び凹条11bは、裏面側の凹条11b及び凸条11aとなり、流体が凹条11bに沿って流れる。
そして、いずれの方向の凸条11a及び凹条11bも、流体が凸条11aを乗り越えることなく凹条11bに沿って流れるように傾斜している。すなわち、凸条11a及び凹条11bは、伝熱プレート10の各短辺A,Bの中点を結ぶ中心線Lと平行な線Kに対する角度αが急勾配(45°以上の例えば60°)に設けられている。換言すれば、いずれの方向の凸条11a及び凹条11bも、伝熱プレート10の各短辺A,Bに対する角度βが低勾配(45°以下の例えば30°)に設けられている。以下、凸条及び凹条の傾斜は、図面に即して「低勾配」として説明する。
また、凸条11a及び凹条11bの成形深さは、3.5mm以下に浅く形成されることにより、複数枚の伝熱プレート10を積層したときに、隣り合っている伝熱プレート10の凸条11a同士が接触する距離が短くなり、接触点数が増えることから、流体は凸条を乗り越えにくくなり、凹条11bに沿って流れやすくすることができる。なお、3.5mmは、厳密な数値ではなく、おおよその数値である。
そして、左下向きの凸条11a及び凹条11bを形成した波形伝熱部11と、右下向きの凸条11a及び凹条11bを形成した波形伝熱部11との間に折返部12が介在している。折返部12も複数の凸条12aと凹条12bを交互に形成した波板状のものであるが、凹条12bに沿った流体の流れを段階的に方向転換するように、折返部12の凸条12a及び凹条12bは、前記中心線Lと平行な線に対する角度γを2方向の低勾配、換言すれば、伝熱プレート10の各短辺A,Bに対して急勾配に設けられている。以下、折返部12の凸条及び凹条の傾斜は、図面に即して「急勾配」として説明する。
この折返部12の凸条12a及び凹条12bは具体的には、図1に示すような「く」の字形状、図2に示すような複数箇所(図面では3箇所であるが、4箇所以上でもよい。)で屈曲した折線形状、図3に示すような円弧形状などに形成される。
いずれにしても、折返部12の凸条12a及び凹条12bのピッチは、波形伝熱部11の凸条11a及び凹条11bのピッチと同じとされ、折返部12の凸条12a及び凹条12bと波形伝熱部11の凸条11a及び凹条11bとは多くが連続していないが、一部分が連続してもよい。凸条11a,12a及び凹条11b,12bのピッチが狭いと、流体が凹条11b,12bに沿ってスムーズに流れにくくなるところ、折返部12の凸条12a及び凹条12bのピッチが波形伝熱部11の凸条11a及び凹条11bのピッチと等間隔に形成されていることにより、流体は、折返部12内もスムーズに流れる。
ここで、このような伝熱プレート10を複数枚積層し、各伝熱プレート10間に流路を形成したプレート式熱交換器の流体の流れについて説明する。
図1において、右上の通路孔1から流路内に流入した流体は、波形伝熱部11の左下向きの凹条11bに沿って、低勾配(例えば中心線Lと平行な線Kに対して60°)の角度αで左下方向に流れるが、凸条11aを乗り越えることなく、折返部12に到達する。流体は、折返部12で流れの方向が転換され、同じ流路の下側の波形伝熱部11の右下向きの凹条11bに沿って、低勾配(例えば中心線Lと平行な線に対して前記と逆の60°)の角度αで右下の方向に流れる。
折返部12の凸条12a及び凹条12bが図1に示すように、「く」字形状に形成されていると、流体は、折返部12内を、中心線Lに対して30°の角度γで左下方向に流れた後、屈曲部12aで中心線Lに対して前記と逆の30°の角度γで右下の方向に流れる。したがって、流体は、左下向きの凹条12bに沿った流れから、右下向きの凹条12b内に鋭角で方向転換するのでなく、折返部12内を2段階で方向転換して流れる。
また、折返部12が図2に示すように、折線形状に形成されていると、流体は、折返部12内を徐々に方向転換して流れる。また、折返部12が図3に示すように、円弧形状に形成されていると、流体は、折返部12内をカーブするようにしてスムーズに方向転換して流れる。
いずれにしても、波形伝熱部11の左下向きの凹条11bに沿った流体は、折返部12によって大きな圧力損失なく方向転換し、波形伝熱部11の右下向きの凹条11bに沿って流れる。同様に、下流側において、波形伝熱部11の右下向きの凹条11bに沿った流体は、折返部12によって大きな圧力損失なく方向転換し、波形伝熱部11の左下向きの凹条11bに沿って流れる。
さらに、このプレート式熱交換器は、波形伝熱部11の凸条11a及び凹条11bが低勾配とされることで、また、凸条11a,12a及び凹条11b,12bの成形深さが浅くされることによって接触点数が多くされ、流体が凹条11b,12bに沿って流れることで、高い伝熱性能が発揮される。なお、流体は、波形伝熱部11だけでなく、折返部12においても熱交換される。
本発明は、前記実施の形態に限定することなく、種々変更することができる。例えば、既述したように前記寸法や角度αは、厳密な数値でなく、おおよその数値である。
また、折返部12は、円弧状の部分と、この円弧状の両端から伸びる直線状の部分とを組み合わせたものとするなど、流体の流れを段階的に方向転換する形状であれば、限定するものでない。さらに、流体の粘性などによって、折返部12の凸条12aと凹条12bのピッチが狭くてもスムーズに流れる場合などにおいては、折返部12の凸条12aと凹条12bのピッチを狭くし、折返部12の凸条12a及び凹条12bが波形伝熱部11の凸条11a及び凹条11bと連続するようにしてもよい。
10……伝熱プレート
11……波形伝熱部
11a…凸条
11b…凹条
12……折返部
12a…凸条
12b…凹条
L………中心線
α………(中心線と平行な線に対する)角度
β………(短辺に対する)角度

Claims (6)

  1. 傾斜させた複数の凸条及び凹条を交互に形成した波形伝熱部が、凸条及び凹条の傾斜の方向を交互に逆向きにして一端部から他端部の方に複数設けられたヘリンボーン状の伝熱プレートを複数枚積層し、各伝熱プレート間に一端部と他端部の各中点を結ぶ中心線の方向の流路を設け、各流路内に異なる流体を流すことにより、伝熱プレートを介して流体間で熱交換するプレート式熱交換器であって、
    前記波形伝熱部の凸条及び凹条は、流体が各凹条に沿って流れるように、伝熱プレートの中心線と平行な線に対して急勾配に設けられ、隣り合っている波形伝熱部と波形伝熱部との境界部に複数の凸条及び凹条によって折返部が設けられ、該凹条に沿った流体の流れを段階的に方向転換するように、折返部の凸条及び凹条が前記中心線と平行な線に対して2方向の低勾配に設けられていることを特徴とするプレート式熱交換器。
  2. 前記折返部の凸条及び凹条は、複数箇所で屈曲した折線状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプレート式熱交換器。
  3. 傾斜させた複数の凸条及び凹条を交互に形成した波形伝熱部が、凸条及び凹条の傾斜の方向を交互に逆向きにして一端部から他端部の方に複数設けられ、隣り合っている波形伝熱部と波形伝熱部との境界部に複数の凸条及び凹条によって折返部が設けられたヘリンボーン状の伝熱プレートを複数枚積層し、各伝熱プレート間に一端部と他端部の各中点を結ぶ中心線の方向の流路を設け、各流路内に異なる流体を流すことにより、伝熱プレートを介して流体間で熱交換するプレート式熱交換器であって、
    前記波形伝熱部の凸条及び凹条は、流体が各凹条に沿って流れるように、伝熱プレートの中心線と平行な線に対して急勾配に設けられ、隣り合っている波形伝熱部と波形伝熱部との境界部に複数の凸条及び凹条によって折返部が設けられ、該凹条に沿った流体の流れをカーブして方向転換するように、円弧状に設けられていることを特徴とするプレート式熱交換器。
  4. 前記波形伝熱部の凸条及び凹条のピッチと前記折返部の凸条及び凹条のピッチとが等間隔に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のプレート式熱交換器。
  5. 前記波形伝熱部及び折返部の凸条及び凹条の成形深さが3.5mm以下に浅く形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のプレート式熱交換器。
  6. 前記波形伝熱部の凸条及び凹溝は、前記中心線と平行な線に対して45°以上の角度に傾斜していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載のプレート式熱交換器。
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