JP2012122354A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼変動より排気ガスの吹き返し量が変化しても、噴射燃料を安定的に気化させ、燃焼変動を抑制する。
【解決手段】エンジンの各気筒は、吸気ポート20A,20B、排気ポート22A,22B、燃料噴射弁を備える。ECUは、排気行程中において、排気ガスの吹き返しにより吸気ポート20Aを加熱した後に、過給機36を利用して吹き返しを掃気する掃気動作を実行する。そして、掃気動作を開始してから吸気ポート20A内に燃料を噴射する。これにより、吸気ポート20A内や吸気バルブ28Aに付着した燃料を速やかに気化させつつ、排気ガスの吹き返しに曝される燃料の量を低減することができる。従って、燃焼変動により排気圧(吹き返しの量)が変化した場合でも、燃料の気化状態を安定させ、更なる燃焼変動を抑制することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、1つの気筒に複数の吸気ポートを備えた内燃機関の制御装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開2010−121617号公報)に開示されているように、1つの気筒に2つの吸気ポートを設け、各吸気ポートにそれぞれ燃料噴射弁を配置する構成とした内燃機関の制御装置が知られている。従来技術では、2つの吸気ポートに対する排気ガスの吹き返し量に差異を設けた上で、吹き返し量を増加させる方の吸気ポートに対する燃料噴射量を、他方の吸気ポートよりも増加させる。これにより、従来技術では、一方の吸気ポートにおいて、噴射燃料を排気ガスの吹き返しに曝すことにより、燃料の気化を促進するようにしている。
特開2010−121617号公報 特開2010−169027号公報 特開2005−226505号公報
上述した従来技術において、吸気ポートに吹き返す排気ガスの量は、吸気バルブと排気バルブのオーバーラップ期間中における吸気圧と排気圧の差に基いて変化する。即ち、排気ガスの吹き返し量は、バルブオーバーラップ期間の長さや吸気圧が一定であっても、排気圧に応じて変化する。そして、排気ガスの吹き返し量が変化すると、排気ガスに曝される噴射燃料の気化状態が変化する。このため、従来技術では、燃焼変動により排気圧が変化した場合に、噴射燃料の気化状態が変化して更なる燃焼変動を誘発することがあり、この現象により燃焼変動が増幅されるという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、燃焼変動より排気ガスの吹き返し量が変化しても、噴射燃料を安定的に気化させることができ、燃焼変動を抑制することが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
第1の発明は、内燃機関の吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
前記吸気通路内に排気ガスの吹き返しを発生させることが可能な吹き返し発生手段と、
前記吸気通路内のガスを排出する掃気動作を行うことが可能な掃気手段と、
排気行程中において、前記吹き返し発生手段により排気ガスの吹き返しを発生させた後に、前記掃気手段により掃気動作を実行し、かつ、前記掃気動作を開始してから前記燃料噴射弁により燃料噴射を実行するガス流制御手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明によると、前記吸気通路は、1つの気筒に並列に接続されると共に前記燃料噴射弁がそれぞれ設けられた複数の吸気通路であり、
前記吹き返し発生手段は、吸気バルブの開弁特性を前記各吸気通路毎に個別に変化させることが可能な可変動弁機構により構成し、
前記ガス流制御手段は、前記可変動弁機構により前記各吸気通路のうち一部の吸気通路に排気ガスの吹き返しを偏らせた後に、当該一部の吸気通路において前記掃気動作及び前記燃料噴射を実行する構成としている。
第3の発明は、前記各吸気通路のうち前記一部の吸気通路として選択される吸気通路を、時間が経過する毎に切換える切換手段を備える。
第4の発明は、1つの気筒に並列に接続された複数の排気通路を備え、
前記掃気手段は、前記各排気通路のうち一部の排気通路に接続されたタービンにより排気圧を受けて吸入空気を過給する過給機により構成している。
第5の発明は、前記掃気手段を電動コンプレッサにより構成している。
第1の発明によれば、排気行程中には、排気ガスの吹き返しを利用して吸気通路や吸気バルブの温度を上昇させた後に、掃気手段により吸気通路内の排気ガスを掃気することができ、さらに掃気動作を開始してから燃料噴射を開始することができる。これにより、噴射燃料が吸気通路の壁面や吸気バルブに付着したとしても、この付着燃料を速やかに気化させることができ、しかも、排気ガスの吹き返しに曝される燃料の量を低減することができる。従って、燃焼変動により排気圧(吹き返しの量)が変化した場合でも、燃料の気化状態を安定させることができる。つまり、燃焼変動により燃料の気化状態が変化して更なる燃焼変動が誘発されるのを回避することができ、内燃機関のトルク変動を抑制することができる。さらに、高温の排気ガスを燃焼室から掃気することで、ノッキングの発生を抑制することができる。
第2の発明によれば、排気行程では、排気ガスの吹き返しにより一部の吸気通路のみを加熱して当該吸気通路内で燃料噴射を実行し、吸気行程では、全ての通路から筒内に空気を吸入することができる。これにより、吸入空気の少なくとも半分は、温度が低い吸気通路から吸気することができるので、加熱された吸気通路や吸気バルブから吸入空気に熱が伝わるのを抑制し、耐ノッキング性能を向上させることができる。この結果、圧縮比を高め、燃焼状態を改善することができる。
第3の発明によれば、切換手段は、排気ガスによる加熱、掃気動作及び燃料噴射を実行する吸気通路を、複数の吸気通路間で順次切換えることができる。これにより、各吸気通路に配置された吸気バルブのうち、噴射燃料により冷却される吸気バルブを順次切換えることができる。従って、個々の吸気バルブの温度を周期的に上昇させてデポジットを焼き切ることができ、デポジットを低減することができる。
第4の発明によれば、過給機により吸気圧を高めることができ、この高い吸気圧を利用して掃気動作を効率よく行うことができる。また、一部の排気通路のみに過給機のタービンを接続しているので、掃気動作を行うときには、排気圧が低い残りの排気通路に排気ガスを円滑に排気することができる。
第5の発明によれば、電動コンプレッサを用いることにより、ターボラグ等に影響されることなく、掃気動作を適切なタイミングで速やかに実行することができる。また、過給機を搭載しない内燃機関等に対して発明の適用範囲を広げることができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。 エンジンの1気筒の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御を示すタイミングチャートである。 第2の排気バルブを開弁した状態(図3中の時点Aでの状態)を示す説明図である。 第1の吸気バルブを開弁した状態(図3中の時点Bでの状態)を示す説明図である。 第1の排気バルブを開弁した状態(図3中の時点Cでの状態)を示す説明図である。 本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御を示すタイミングチャートである。 第1の吸気バルブを開弁した状態(図7中の時点Aでの状態)を示す説明図である。 第1の排気バルブを開弁した状態(図7中の時点Bでの状態)を示す説明図である。 第2の排気バルブを開弁した状態(図7中の時点Cでの状態)を示す説明図である。 本発明の実施の形態3において、ECUにより実行される制御を示すタイミングチャートである。 第2の吸気バルブの開弁期間を第1の吸気バルブよりも長くした状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態4において、燃料噴射の状態及び点火プラグの配置を示す説明図である。 本発明の実施の形態5において、第1,第2の吸気ポートに対する制御を交互に切換える状態を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態6において、ECUにより実行される制御を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態7において、ストイキ運転時に行う制御を示す説明図である。 本発明の実施の形態8において、ECUにより実行される制御を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態9において、ECUによりリッチスパイク制御に伴って実行される制御を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態10において、エンジンのシステム構成を示す構成図である。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図6を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。本実施の形態のシステムは、内燃機関としてのエンジン10を備えている。なお、図1では、4気筒エンジンを例示したが、本発明は、任意の気筒数の内燃機関に適用されるものである。また、図1では、後述する過給機36の図示を省略している。
エンジン10の各気筒には、図示しないピストンにより燃焼室12が形成されており、ピストンは、エンジン10の出力軸であるクランク軸に連結されている。また、エンジン10は、各気筒に吸入空気を吸込む吸気通路(吸気管)14と、各気筒から排気ガスが排出される排気通路(排気管)16とを備えている。吸気通路14には、吸入空気量を調整する電子制御式のスロットルバルブ18が設けられている。また、各気筒は、吸気通路14の下流側に接続された第1,第2の吸気ポート20A,20Bと、排気通路16の上流側に接続された第1,第2の排気ポート22A,22Bとをそれぞれ備えている。
吸気ポート20A,20Bは、本実施の形態において複数の吸気通路を構成するもので、1つの気筒に並列に接続されている。排気ポート22A,22Bは、複数の排気通路を構成するもので、図1に示すように各気筒を軸線方向からみた状態(平面視)において、吸気ポート20A,20Bと対向する位置で1つの気筒に並列に接続されている。また、各気筒は、吸気ポート20A,20Bに燃料を噴射する第1,第2の燃料噴射弁24A,24Bと、燃焼室12内(筒内)の混合気に点火する点火プラグ26と、吸気ポート20A,20Bを筒内に対して開閉する第1,第2の吸気バルブ28A,28Bと、排気ポート22A,22Bを筒内に対して開閉する第1,第2の排気バルブ30A,30Bとを備えている。
また、エンジン10は、吸気バルブ28A,28Bの開弁特性(開弁時期及び/又は閉弁時期)を各吸気ポート20A,20B毎に個別に変化させることが可能な吸気可変動弁機構32と、排気バルブ30A,30Bの開弁特性を各排気ポート22A,22B毎に個別に変化させることが可能な排気可変動弁機構34とを備えている。これらの可変動弁機構32,34は、例えば特開2007−132326号公報に記載されているような揺動アーム型の可変動弁機構、特開2000−87769号公報に記載されているようなVVT(Variable Valve Timing system)、特開2007−16710号公報に記載されているような電磁駆動式の動弁機構等により構成されている。なお、本実施の形態において、可変動弁機構32,34は、吸気ポート20A,20B内に排気ガスの吹き返しを発生させる吹き返し発生手段を構成している。
また、エンジン10は、図2に示すように、排気圧を利用して吸入空気を過給する公知の過給機36を備えている。ここで、図2は、エンジンの1気筒の構成を示す構成図である。過給機36は、各気筒の第2の排気ポート22Bに接続されたタービン36Aと、吸気通路14に配置されたコンプレッサ36Bとを備えている。タービン36Aは、各気筒の排気ポート22Bが合流した合流部に配置されている。そして、過給機36は、タービン36Aが排気ポート22Aの排気圧を受けてコンプレッサ36Bを駆動し、コンプレッサ36Bにより吸入空気を過給する。なお、本実施の形態において、過給機36は、後述の掃気動作を行うことが可能な掃気手段を構成している。
また、本実施の形態のシステムは、図1に示すように、エンジン10やこれを搭載する車両の制御に必要な各種のセンサを含むセンサ系統38と、エンジン10の運転状態を制御するECU(Electronic Control Unit)40とを備えている。センサ系統38には、クランク角及び機関回転数(エンジン回転数)を検出するクランク角センサ、吸入空気量を検出するエアフローセンサ、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ、排気空燃比を検出する空燃比センサ、車両のアクセル操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ等が含まれている。そして、センサ系統38は、ECU40の入力側に接続されている。一方、ECU40の出力側には、スロットルバルブ18、燃料噴射弁24A,24B、点火プラグ26、可変動弁機構32,34等を含む各種のアクチュエータが接続されている。
そして、ECU40は、センサ系統38により検出したエンジンの運転情報に基いて、各アクチュエータを駆動することにより、運転制御を行う。具体的には、クランク角センサの出力に基いてエンジン回転数とクランク角とを検出し、エアフローセンサにより吸入空気量を検出する。また、エンジン回転数と吸入空気量とに基いて機関負荷を算出し、吸入空気量、機関負荷等に基いて燃料噴射量を算出し、クランク角に基いて燃料噴射時期及び点火時期を決定する。そして、燃料噴射時期が到来した時点で燃料噴射弁24A,24Bを駆動し、点火時期が到来した時点で点火プラグ26を駆動する。また、ECU40は、クランク角に基いて可変動弁機構32,34を駆動することにより、吸気バルブ28A,28B及び排気バルブ30A,30Bを適切なタイミングで開閉させる。これにより、各気筒の燃焼室12内で混合気を燃焼させ、エンジン10を運転することができる。
[実施の形態1の特徴]
本実施の形態では、排気行程中において、可変動弁機構32,34により排気ガスの吹き返しを発生させた後に、過給機36の機能等を利用して掃気動作を実行し、かつ、この掃気動作を開始してから燃料噴射を実行する構成としている。以下、図3乃至図6を参照しつつ、この制御について具体的に説明する。図3は、本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御を示すタイミングチャートである。なお、この図中において、「TDC」は排気上死点を示している。また、図4は、第2の排気バルブを開弁した状態(図3中の時点Aでの状態)を示す説明図である。さらに、図5は、第1の吸気バルブを開弁した状態(図3中の時点Bでの状態)を示し、図6は、第1の排気バルブを開弁した状態(図3中の時点Cでの状態)を示している。
図3に示すように、ECU40は、まず、排気行程中に第2の排気バルブ30Bを開弁する。これにより、筒内の排気ガスは、図4に示すように、第2の排気ポート22Bに排出されるので、過給機36が排気圧により駆動される。次の処理では、排気行程中に第1の吸気バルブ28Aを開弁する。これにより、吸気ポート20A内には、図5に示すように、高温高圧の排気ガス(内部EGR)が逆流する吹き返しが生じるので、吸気ポート20Aや吸気バルブ28Aは、この吹き返しにより加熱されて温度が上昇する。
次に、ECU40は、排気行程中において、第1の吸気バルブ28Aを開弁状態に保持しつつ、第2の排気バルブ30Bを閉弁し、第1の排気バルブ30Aを開弁する。このとき、吸気圧は、過給機36が作動することにより高くなっている。このため、第1の排気バルブ30Aが開弁すると、吸気ポート20A内に存在する排気ガスの吹き返しは、図6に示すように、高い圧力(過吸圧)により筒内に流入し、さらに圧力が低い第1の排気ポート22Aに排出される。即ち、この処理では、過給機36により吸気ポート20A内の排気ガスを掃気する掃気動作を実行することができ、吸気ポート20Aや筒内に高温の排気ガスが残留するのを防止することができる。
また、ECU40は、排気バルブ30Aを開弁(掃気動作を開始)してから排気行程が終了するまでの間に、第1の燃料噴射弁24Aを駆動し、吸気ポート20A内に燃料を噴射する。このとき、第2の燃料噴射弁24Bは停止状態に保持される。これにより、排気ガスにより加熱した吸気ポート20A内に燃料を噴射することができ、噴射燃料の気化を促進することができる。そして、ECU40は、吸気行程に移行してから、排気バルブ30A,30Bを閉弁して吸気バルブ28A,28Bを開弁し、両方の吸気ポート20A,20Bから筒内に空気を流入させる。
上記制御によれば、次のような効果を得ることができる。まず、排気行程中に第1の吸気バルブ28Aを開弁することにより、排気ガスの吹き返しを利用して吸気ポート20Aや吸気バルブ28Aの温度を上昇させ、その後に吸気ポート20A内で燃料噴射を行うことができる。これにより、吸気ポート20Aや吸気バルブ28Aに付着した燃料を速やかに気化させ、付着燃料の量を低減することができる。この結果、燃焼サイクル間における燃焼変動を抑制し、燃焼のリーン限界を改善して燃費を向上させることができる。
また、排気ガスの吹き返しにより吸気ポート20Aを加熱した後には、第1の排気バルブ30Aを開弁することにより、過給機36を利用して吸気ポート20A内の排気ガスを排気する掃気動作を実行することができる。詳しく言えば、掃気動作を行う前には、第2の排気バルブ30Bを開弁して過給機36を作動させ、吸気圧を高めておくことができ、この高い吸気圧を利用して掃気動作を効率よく行うことができる。しかも、本実施の形態では、片方の排気ポート30Bのみに過給機36のタービン36Aを接続しているので、掃気動作を行うときには、排気圧が低い残りの排気ポート30Aに排気ガスを円滑に排気することができる。
上述の掃気動作により、吸気行程では、排気熱に影響されない低温の吸入空気を筒内に流入させ、耐ノッキング性能を向上させることができる。即ち、単に排気ガスの吹き返しを利用して吸気ポート20Aを加熱した場合には、吸気行程で筒内に流入するガスの温度が上昇し、ノッキングが発生し易くなる。これに対し、本実施の形態では、吹き返しを生じさせた後に掃気動作を実行するので、吸気ポート20Aを加熱しつつ、筒内のガス温度を抑制することができる。
また、本実施の形態では、掃気動作を開始してから燃料噴射を開始することにより、排気ガスの吹き返しに曝される噴射燃料の量を低減することができる。この結果、燃焼変動により排気圧(吹き返しの量)が変化した場合でも、燃料の気化状態を安定させることができる。つまり、燃焼変動により燃料の気化状態が変化して更なる燃焼変動が誘発されるのを回避することができ、エンジンのトルク変動を抑制することができる。
さらに、本実施の形態では、排気行程において、片方の吸気ポート20Aのみを加熱して当該吸気ポート内で燃料噴射を実行し、吸気行程では、両方の吸気ポート20A,20Bから筒内に空気を吸入する。これにより、吸入空気の半分は、温度が低い吸気ポート20Bから吸気することができるので、加熱された吸気ポート20Aや吸気バルブ28Aから吸入空気に熱が伝わるのを抑制し、耐ノッキング性能を更に向上させることができる。この結果、圧縮比を高め、燃焼状態を改善することができる。
なお、前記実施の形態1では、図3に示す制御内容が請求項1,2におけるガス流制御手段の具体例を示している。また、実施の形態1では、第1の吸気ポート20Aのみに排気ガスの吹き返しを発生させる構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、両方の吸気ポート20A,20Bに排気ガスの吹き返しを発生させた上で、一方の吸気ポート(20Aまたは20B)に吹き返しを偏らせる、即ち、一方の吸気ポートの吹き返し量を他方の吸気ポートよりも増加させる構成としてもよい。そして、この場合には、当該一方の吸気ポートにおいて掃気動作及び燃料噴射を実行すればよい。
実施の形態2.
次に、図7乃至図10を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態は、前記実施の形態1とほぼ同様の構成において、更に燃焼行程に近い時点の排気ガスを吸気ポートに導入することを特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態2の特徴]
本実施の形態では、実施の形態1とほぼ同様に、排気行程中において、排気ガスの吹き返しを発生させた後に掃気動作を実行し、かつ、この掃気動作を開始してから燃料噴射を実行する。また、本実施の形態では、燃焼直後の高温高圧の排気ガスを吸気ポートに吹き返させた上で、その圧力を利用して排気ガスの掃気動作を実行する構成としている。以下、図7乃至図10を参照しつつ、この制御について具体的に説明する。図7は、本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御を示すタイミングチャートである。また、図8は、第1の吸気バルブを開弁した状態(図7中の時点Aでの状態)を示す説明図である。さらに、図9は、第1の排気バルブを開弁した状態(図7中の時点Bでの状態)を示し、図10は、第2の排気バルブを開弁した状態(図7中の時点Cでの状態)を示している。
図7に示すように、ECU40は、まず、排気行程中において、排気バルブ30A,30Bを閉弁した状態で、第1の吸気バルブ28Aを開弁する。これにより、第1の吸気ポート20A内には、図8に示すように、燃焼直後(排気が開始される前)の排気ガスが吹き返すことになり、実施の形態1と比較して高温高圧の吹き返しを生じさせることができる。次の処理では、排気行程中において、第1の吸気バルブ28Aを開弁状態に保持しつつ、第1の排気バルブ30Aを開弁する。このとき、吸気圧は、高温高圧の排気ガスが吹き返すことにより高くなっている。このため、第1の排気バルブ30Aが開弁すると、吸気ポート20A内に存在する排気ガスの吹き返しは、図9に示すように、高い圧力により筒内を介して第1の排気ポート22Aに排出され、掃気動作が実行される。このように、本実施の形態では、吸気バルブ28Aを排気バルブ30A,30Bよりも先に開弁させる処理が、請求項1における掃気手段の具体例を示している。
次に、ECU40は、排気行程中において、第1の吸気バルブ28A及び排気バルブ30Aを閉弁し、第2の排気バルブ30Bを開弁させる。これにより、残りの排気ガスは、図10に示すように、第2の排気ポート22Bに排出されるので、過給機36が排気圧により駆動される。また、ECU40は、排気バルブ30Aを開弁(掃気動作を開始)してから排気行程が終了するまでの期間のうち、例えば排気バルブ30Bを開弁させるタイミングで第1の燃料噴射弁24Aを駆動し、吸気ポート20A内に燃料を噴射する。そして、吸気行程に移行してから、排気バルブ30A,30Bを閉弁して吸気バルブ28A,28Bを開弁する。
上記制御によれば、実施の形態1とほぼ同様の効果に加えて、次のような効果を得ることができる。本実施の形態では、排気行程において、第1の吸気バルブ28Aを排気バルブ30A,30Bよりも先に開弁させるので、燃焼直後の高温高圧な排気ガスの吹き返しを生じさせ、吸気ポート20Aを効率よく加熱することができる。このため、冷間運転時等においても、吸気ポート20Aの暖機を速やかに進行させることができ、ポート壁面やバルブに付着した燃料を早期に気化させることができる。従って、排気ガス中のHCを低減し、燃費を向上させることができる。また、燃焼直後の高温高圧な排気ガスを吹き返させることにより、掃気動作を効率よく行うことができる。
実施の形態3.
次に、図11及び図12を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態は、前記実施の形態1とほぼ同様の構成及び制御において、加熱側の吸気ポートよりも非加熱側の吸気ポートで吸気バルブの開弁期間を長くしたことを特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態3の特徴]
図11は、本発明の実施の形態3において、ECUにより実行される制御を示すタイミングチャートである。この図に示すように、本実施の形態では、第1の吸気バルブ28Aの閉弁時期を除いて実施の形態1と同様の制御を実行する。そして、吸気行程では、非加熱側の吸気ポート20Bに配置された第2の吸気バルブ28Bを、加熱側の吸気ポート20Aに配置された第1の吸気バルブ28Aよりも長く開弁させる構成としている。この制御によれば、実施の形態1とほぼ同様の効果に加えて、次のような効果を得ることができる。
図12は、第2の吸気バルブの開弁期間を第1の吸気バルブよりも長くした状態を示す説明図である。吸気行程において、第2の吸気バルブ28Bの開弁期間が相対的に長くなると、吸入空気の大部分は、図12に示すように、温度が低い非加熱側の吸気ポート20Bから筒内に流入するようになる。これにより、吸入空気が吸気ポート20A,20Bから半分ずつ筒内に流入する場合と比較して、筒内のガスの平均温度を低下させ、耐ノッキング性能を向上させることができる。また、筒内には、図12中に矢示したように、吸気バルブ28Bから吸気ポート20Aに向けて流れるスワール流を形成することができる。これにより、筒内の混合気を均質化し、燃焼速度を向上させることができる。
実施の形態4.
次に、図13を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態は、前記実施の形態1とほぼ同様の構成及び制御において、加熱側の吸気ポートと非加熱側の吸気ポートの両方で燃料を噴射し、点火プラグの配置を加熱側にオフセットさせたことを特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態4の特徴]
図13は、本発明の実施の形態4において、燃料噴射の状態及び点火プラグの配置を示す説明図である。本実施の形態では、実施の形態1とほぼ同様に、排気行程中において、排気ガスの吹き返しを発生させた後に掃気動作を実行し、かつ、この掃気動作を開始してから燃料噴射を実行する。また、本実施の形態では、図13に示すように、第1の燃料噴射弁24Aの燃料噴射量が第2の燃料噴射弁24Bよりも多くなるように、各噴射弁の燃料噴射の比率を設定している。さらに、吸気ポート20A,20Bは、実施の形態1と同様に、平面視における燃焼室12の中心に対して一側と他側に配置されているが、本実施の形態の点火プラグ26′は、燃焼室12の中心に対して第1の吸気ポート20A側にオフセットした位置に設けられている。そして、ECU40は、例えば冷間運転時に、触媒の暖機を促進するために点火時期を大きく遅角させる点火遅角制御を実行する。
上記構成によれば、実施の形態1とほぼ同様の効果に加えて、次のような効果を得ることができる。冷間運転時には、燃料噴射弁24A,24Bの燃料噴射量の差異により、図13に示すように、燃焼室12内の一側(吸気ポート20A側)にリッチ混合気を形成し、他側(吸気ポート20B側)にリーン混合気を形成することができる。そして、この状態で点火遅角制御を実行するときには、燃焼室12内の一側にオフセットした点火プラグ26′により、リッチ混合気に安定的に点火することができ、冷間運転時の燃焼状態を安定させることができる。
また、点火遅角制御により点火時期を大きく遅角させた場合には、燃焼サイクル間の燃焼変動が増大してリッチ失火が生じ易くなる。しかし、本実施の形態では、実施の形態1で述べた制御により吸気ポートや吸気バルブに付着する燃料を減少させ、燃焼変動を抑制することができる。従って、点火遅角制御に起因するリッチ失火を防止し、初期火炎を安定的に発生させることができる。
実施の形態5.
次に、図14を参照して、本発明の実施の形態5について説明する。本実施の形態は、前記実施の形態1とほぼ同様の構成及び制御に加えて、排気ガスの吹き返しによる加熱、吹き返しの掃気及び燃料噴射を実行する吸気ポートを、複数の吸気ポート間で順次切換えることを特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態5の特徴]
図14は、本発明の実施の形態5において、第1,第2の吸気ポートに対する制御を交互に切換える状態を示すタイミングチャートである。この図に示すように、本実施の形態では、以下に述べる第1,第2のポート加熱制御のうち実行する制御を、所定の時間が経過する毎に交互に切換える構成としている。第1のポート加熱制御は、前記実施の形態1(図3)で述べたように、第1の吸気ポート20Aに対して、排気ガスの吹き返しを生じさせた後に掃気動作を実行し、掃気動作を開始してから燃料噴射を実行する。
これに対し、第2のポート加熱制御は、第2の吸気ポート20Bに対して、排気ガスの吹き返しを生じさせた後に掃気動作を実行し、掃気動作を開始してから燃料噴射を行うもので、例えば図3中の「第1」と「第2」とを入れ替えた制御に相当している。また、各ポート加熱制御の切換タイミングを設定する所定の時間とは、以下に述べるデポジットの低減効果が最大限に発揮されるように適切に設定されるもので、必ずしも一定の時間である必要はなく、運転状態等に応じて可変に設定してもよい。
上記構成によれば、実施の形態1とほぼ同様の効果に加えて、次のような効果を得ることができる。燃料噴射が行われる吸気ポートでは、噴射燃料により吸気バルブが冷却されるので、吸気バルブに付着した燃料がデポジットとなり易い。しかし、本実施の形態によれば、吸気バルブ28A,28Bのうち燃料により冷却される吸気バルブを交互に切換えることができる。従って、各吸気バルブ28A,28Bの温度を周期的に上昇させてデポジットを焼き切ることができ、デポジットを低減することができる。
なお、前記実施の形態5において、図14は、請求項3における切換手段の具体例を示している。また、実施の形態5では、1つの気筒に2つの吸気ポート20A,20B(吸気バルブ28A,28B)を備えたエンジン10を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば1つの気筒に3つ以上の吸気ポートが配置されたエンジンにおいて、燃料噴射を行う吸気ポートを所定の時間毎に順次切換える構成としてもよい。
実施の形態6.
次に、図15を参照して、本発明の実施の形態6について説明する。本実施の形態は、前記実施の形態1とほぼ同様の構成及び制御において、第1の吸気バルブを排気上死点の手前で一旦閉弁し、吸気行程の後半で再び開弁することを特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態6の特徴]
図15は、本発明の実施の形態6において、ECUにより実行される制御を示すタイミングチャートである。この図に示すように、本実施の形態において、第1の吸気バルブ28Aは、排気上死点の手前で一旦閉弁し、吸気行程の後半で再び開弁するように制御される。このとき、第1の吸気バルブ28Aの閉弁時期を、第2の吸気バルブ28Bよりも遅く設定してもよい。一方、第2の吸気バルブ28Bと排気バルブ30A,30Bとは、実施の形態1と同様のタイミングで開閉される。また、第1の燃料噴射弁24Aは、第1の排気バルブ30Aが閉弁した直後に燃料噴射を実行する。
本実施の形態によれば、前記実施の形態3(図12)とほぼ同様の作用効果を得ることができる。即ち、吸気行程の前半には、第2の吸気バルブ28Bのみが開弁した状態となるので、吸入空気の大部分を温度が低い非加熱側の吸気ポート20Bから筒内に流入させることができ、筒内のガス温度を低下させることができる。しかも、本実施の形態では、吸気行程の前半において、燃料噴射後の吸気ポート20Aが閉塞された状態となるので、加熱した吸気ポート20A内に噴射燃料を長い時間滞留させることができる。これにより、噴射燃料の気化を促進して燃料と空気とを十分に混合させることができ、混合気の均質性を高めることができる。
実施の形態7.
次に、図16を参照して、本発明の実施の形態7について説明する。本実施の形態は、前記実施の形態1とほぼ同様の構成及び制御に加えて、リーン運転時とストイキ運転時とで制御を切換えることを特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態7の特徴]
図16は、本発明の実施の形態7において、ストイキ運転時に行う制御を示す説明図である。本実施の形態では、空燃比を理論空燃比(ストイキ)の近傍に保持するストイキ運転を行う場合に、第2の燃料噴射弁24Bのみを用いて燃料噴射を実行する。一方、空燃比を理論空燃比よりもリーン側に保持するリーン運転時には、実施の形態1と同様の制御を実行する。
上記制御によれば、ストイキ運転時には、加熱していないために壁温が低い第2の吸気ポート20Bで燃料噴射を行うことができる。これにより、混合気の温度を低下させ、ノッキングの発生を回避することができる。一方、リーン運転時には、実施の形態1とほぼ同様の効果を得ることができ、空燃比に応じて制御を適切に切換えることができる。
実施の形態8.
次に、図17を参照して、本発明の実施の形態8について説明する。本実施の形態は、前記実施の形態1とほぼ同様の構成及び制御に加えて、1燃焼サイクル中に2回の燃料噴射を実行することを特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態8の特徴]
図17は、本発明の実施の形態8において、ECUにより実行される制御を示すタイミングチャートである。この図に示すように、本実施の形態では、吸気バルブ28A,28B及び排気バルブ30A,30Bを、実施の形態1と同様のタイミングで開閉し、第1の燃料噴射弁24Aのみを用いて燃料噴射を実行する。しかし、燃料噴射は、第1の排気バルブ30Aが開弁する前と、同排気バルブ30Aが閉弁した後にそれぞれ実行する。
上記制御によれば、実施の形態1とほぼ同様の効果に加えて、次のような効果を得ることができる。1回目の燃料噴射では、吸気ポート20A内に吹き返した高温の排気ガスと噴射燃料とを十分に混合させて均質化することができる。そして、これらの混合ガスは、排気バルブ30Aが開弁したときの掃気動作により排気通路16に排出され、触媒に到達する。これにより、触媒では、前記混合ガスを均質に燃焼させることができるので、始動時等に上記制御を実行すれば、触媒の暖機効果を安定的に発揮することができる。
一方、2回目の燃料噴射では、筒内で燃焼される燃料を供給することができる。これにより、触媒の暖機に用いられる1回目の噴射燃料と、筒内での燃焼に用いられる2回目の噴射燃料とを排気バルブ30A,30Bの開弁期間の前後に分けて噴射することができる。従って、触媒暖機用の燃料噴射を行う場合でも、この燃料噴射により燃焼に寄与する燃料の量がばらつくのを防止することができ、燃焼変動を低減することができる。
実施の形態9.
次に、図18を参照して、本発明の実施の形態9について説明する。本実施の形態は、前記実施の形態2とほぼ同様の構成及び制御に加えて、リッチスパイク制御を利用してデポジットを低減することを特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態2と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態9の特徴]
図18は、本発明の実施の形態9において、ECUによりリッチスパイク制御に伴って実行される制御を示すタイミングチャートである。この図に示すように、本実施の形態では、リッチスパイク制御を実行する場合に、第2の燃料噴射弁24Bのみを用いて燃料噴射を実行し、吸気行程では、第1の吸気バルブ28Aを開弁せず、第2の吸気バルブ28Bのみを開弁させる。一方、リッチスパイク制御の非実行時には、実施の形態2(図7)と同様の制御を実行する。なお、リッチスパイク制御は、触媒の再生処理等を行うために排気空燃比を一時的にリッチ化する公知の制御である。
上記制御によれば、実施の形態2とほぼ同様の効果に加えて、次のような効果を得ることができる。リッチスパイク制御の実行時には、空燃比をリッチ化するので、加熱側の吸気ポート20Aで燃料噴射を実行せず、さらに吸気行程で加熱側の吸気バルブ28Aを閉弁状態に保持しても、安定した燃焼状態を実現することができる。これにより、加熱側の吸気バルブ28Aは、噴射燃料や新気との接触により冷却されることがないので、当該バルブの温度を上昇させてデポジットを焼き切ることができ、デポジットの低減効果を発揮することができる。しかも、吸気行程では、片方の吸気バルブ28Bしか開弁しないので、筒内にスワール流を発生させて燃焼状態を更に安定させることができる。
実施の形態10.
次に、図19を参照して、本発明の実施の形態10について説明する。本実施の形態は、掃気手段として電動コンプレッサを用いたことを特徴としている。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態10の特徴]
図19は、本発明の実施の形態10において、エンジンのシステム構成を示す構成図である。この図に示すように、本実施の形態のシステムは、過給機36に代えて吸気通路14に配置された電動コンプレッサ50を備えている。電動コンプレッサ50は、例えば特開2005−226505号公報に記載されているような公知の構成を有するもので、ECU40により駆動されて吸入空気を圧縮(過給)するものである。そして、本実施の形態では、例えば実施の形態1と同様の制御を実行しつつ、掃気動作を行うタイミングで電動コンプレッサ50を作動させ、吸気ポート20A内の排気ガスを掃気する。
このように構成される本実施の形態でも、前記実施の形態1とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、電動コンプレッサ50を採用したので、ターボラグ等に影響されることなく、掃気動作を適切なタイミングで速やかに実行することができる。また、過給機を搭載しないエンジンにも適用することができ、本発明の適用範囲を広げることができる。
なお、上述した実施の形態1乃至10では、本発明に含まれる構成をそれぞれ個別に例示したが、本発明は、各実施の形態で説明した個別の構成のみに限定されるものではない。即ち、本発明では、実施の形態1乃至10で示した構成のうち、任意の複数個の構成を実現可能な範囲で組合わせてもよいものである。
10 エンジン(内燃機関)
12 燃焼室
14 吸気通路
16 排気通路
18 スロットルバルブ
20A,20B 第1,第2の吸気ポート(複数の吸気通路)
22A,22B 第1,第2の排気ポート(複数の排気通路)
24A,24B 第1,第2の燃料噴射弁
26,26′ 点火プラグ
28A,28B 第1,第2の吸気バルブ
30A,30B 第1,第2の排気バルブ
32 吸気可変動弁機構(吹き返し発生手段)
34 排気可変動弁機構(吹き返し発生手段)
36 過給機(掃気手段)
36A タービン
36B コンプレッサ
38 センサ系統
40 ECU
50 電動コンプレッサ(掃気手段)

Claims (5)

  1. 内燃機関の吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    前記吸気通路内に排気ガスの吹き返しを発生させることが可能な吹き返し発生手段と、
    前記吸気通路内のガスを排出する掃気動作を行うことが可能な掃気手段と、
    排気行程中において、前記吹き返し発生手段により排気ガスの吹き返しを発生させた後に、前記掃気手段により掃気動作を実行し、かつ、前記掃気動作を開始してから前記燃料噴射弁により燃料噴射を実行するガス流制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記吸気通路は、1つの気筒に並列に接続されると共に前記燃料噴射弁がそれぞれ設けられた複数の吸気通路であり、
    前記吹き返し発生手段は、吸気バルブの開弁特性を前記各吸気通路毎に個別に変化させることが可能な可変動弁機構により構成し、
    前記ガス流制御手段は、前記可変動弁機構により前記各吸気通路のうち一部の吸気通路に排気ガスの吹き返しを偏らせた後に、当該一部の吸気通路において前記掃気動作及び前記燃料噴射を実行する構成としてなる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記各吸気通路のうち前記一部の吸気通路として選択される吸気通路を、時間が経過する毎に切換える切換手段を備えてなる請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 1つの気筒に並列に接続された複数の排気通路を備え、
    前記掃気手段は、前記各排気通路のうち一部の排気通路に接続されたタービンにより排気圧を受けて吸入空気を過給する過給機により構成してなる請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記掃気手段は、電動コンプレッサにより構成してなる請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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