JP2012122034A - 可溶化剤及び該可溶化剤を含有する可溶化組成物 - Google Patents

可溶化剤及び該可溶化剤を含有する可溶化組成物 Download PDF

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Yuichi Sakanishi
裕一 坂西
Hidetoshi Omori
英俊 大森
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Abstract

【課題】高親水性で可溶化力に優れ、且つ、安全性に優れ、食品、化粧品、医薬等の分野で有用な水難溶性物質の可溶化剤、及び該可溶化剤及び水難溶性物質を含有する可溶化組成物を提供する。
【解決手段】本発明の水難溶性物質の可溶化剤は、ポリグリセリンと脂肪酸とを反応させて得られる、下記式(1)
R−COO−(C362)n−H (1)
(式中、Rは炭化水素基を示す。nはグリセリンの平均重合度を示し、40〜100である)
で表されるポリグリセリン脂肪酸エステルからなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、可溶化剤及び該可溶化剤を含有する可溶化組成物に関し、より詳細には、ポリグリセリン脂肪酸エステルからなり、優れた可溶化力を有し、食品、化粧品、医薬などの多様の分野で使用可能な可溶化剤に関する。
界面活性剤を使用して水難溶性物質を可溶化する技術は、食品、化粧品、医薬等多様な分野における重要な技術である。可溶化剤としては、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール等のポリオキシエチレン系化合物が知られている。しかしながら、前記ポリオキシエチレン系化合物は、稀に、アナフィラキシーショック等のアレルギー症状を引き起こす恐れがあり、安全性の面で問題があった(非特許文献1)。
一方、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、食品添加物として使用される化合物であり、安全性の面では優れるが、可溶化力は不十分であるため、可溶化剤として使用されることはほとんど無かった。
しかし、近年、ポリグリセリン脂肪酸エステルの可溶化力を向上させる様々な方法が提案されている。例えば、縮合反応により得られるポリグリセリンを使用して得られたポリグリセリン脂肪酸エステルにクロマト処理を施して、直鎖状ポリグリセリン脂肪酸エステルのみを分取して使用する方法(特許文献1)、脂肪酸とグリシドールを原料とすることによる、モノエステル体含有率の高いポリグリセリン脂肪酸エステルを使用する方法(特許文献2照)、平均重合度6〜15のポリグリセリン脂肪酸エステルとレシチンを併用する方法(特許文献3)、低重合度成分を除去したポリグリセリン脂肪酸エステルを使用する方法(特許文献4)等である。しかし、未だ、可溶化力は十分とは言えないのが現状である。
特開平7−185294号公報 特開平9−208444号公報 特開平11−332463号公報 特開2010−100574号公報
The Informed Prescriber Vol.7 No.1 、1〜3、1992
従って、本発明の目的は、高親水性で可溶化力に優れ、且つ、安全性に優れ、食品、化粧品、医薬等の分野で有用な水難溶性物質の可溶化剤、及び該可溶化剤、水難溶性物質、及び水性溶剤を含有する可溶化組成物を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、平均重合度が40〜100のポリグリセリンを構成成分とするポリグリセリン脂肪酸エステルは、安全性に優れ、且つ、親水性が高く、優れた可溶化力を有することを見いだした。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は、ポリグリセリンと脂肪酸とを反応させて得られる、下記式(1)
R−COO−(C362)n−H (1)
(式中、Rは炭化水素基を示す。nはグリセリンの平均重合度を示し、40〜100である)
で表されるポリグリセリン脂肪酸エステルからなる水難溶性物質の可溶化剤を提供する。
脂肪酸の炭素数は6〜18であることが好ましく、特に、ラウリン酸が好ましい。
ポリグリセリンが、グリシドールの付加重合反応により得られたものであることが好ましい。
本発明は、また、上記水難溶性物質の可溶化剤、水難溶性物質、及び水性溶剤を含む可溶化組成物を提供する。
本発明に係る水難溶性物質の可溶化剤は、ポリオキシエチレン系化合物と同等の優れた可溶化力を有する。その上、ポリオキシエチレン系化合物のようなアナフィラキシーショック等のアレルギー症状を引き起こす恐れが無く、安全性に優れる。そのため食品、化粧品、医薬等の分野において好適に使用することができる。
[水難溶性物質の可溶化剤]
本発明の水難溶性物質の可溶化剤は、ポリグリセリンと脂肪酸とを反応させて得られる、下記式(1)で表されるポリグリセリン脂肪酸エステルからなる。
R−COO−(C362)n−H (1)
式(1)の括弧内のC362は、下記式(2)及び(3)で示される両方の構造を有する。
−CH2−CHOH−CH2O− (2)
−CH(CH2OH)CH2O− (3)
上記式(1)中、nはグリセリンの平均重合度を示し、40〜100(好ましくは、40〜90、特に好ましくは、50〜80)である。平均重合度が40未満の場合は可溶化能が劣り、100を超える場合は、粘度が高くなり合成が困難となる。
上記式(1)中、Rは炭化水素基を示し、例えば、直鎖状又は分岐鎖状脂肪族炭化水素基を挙げることができる。直鎖状脂肪族炭化水素基としては、例えば、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−ステアリル基等のC6-18直鎖アルキル基;n−ヘキセニル、n−ヘプテニル、n−オクテニル、n−ノネニル、n−デセニル、n−ウンデセニル、n−ドデセニル、n−トリデセニル、n−テトラデセニル、n−ペンタデセニル、n−ヘキサデセニル、n−ヘプタデセニル、n−オレイル基等のC6-18直鎖アルケニル基等を挙げることができる。
分岐鎖状脂肪族炭化水素基としては、例えば、イソヘキシル、s−ヘキシル、t−ヘキシル、イソヘプチル、s−ヘプチル、t−ヘプチル、イソオクチル、s−オクチル、t−オクチル、イソノニル、s−ノニル、t−ノニル、イソデシル、s−デシル、t−デシル、イソウンデシル、s−ウンデシル、t−ウンデシル、イソドデシル、s−ドデシル、t−ドデシル、トリデシル、s−トリデシル、t−トリデシル、イソテトラデシル、s−イソテトラデシル、t−イソテトラデシル、イソペンタデシル、s−ペンタデシル、t−ペンタデシル、ヘキシルデシル、イソヘキサデシル、s−ヘキサデシル、t−ヘキサデシル、イソヘプタデシル、s−ヘプタデシル、t−ヘプタデシル、イソステアリル、s−ステアリル、t−ステアリル等のC6-18分岐アルキル基;イソヘキセニル、s−ヘキセニル、t−ヘキセニル、イソヘプテニル、s−ヘプテニル、t−ヘプテニル、イソオクテニル、s−オクテニル、t−オクテニル、イソノネニル、s−ノネニル、t−ノネニル、イソデセニル、s−デセニル、t−デセニル、イソウンデセニル、s−ウンデセニル、t−ウンデセニル、イソドデセニル、s−ドデセニル、t−ドデセニル、イソトリデセニル、s−トリデセニル、t−トリデセニル、イソテトラデセニル、s−テトラデセニル、t−テトラデセニル、イソペンタデセニル、s−ペンタデセニル、t−ペンタデセニル、イソヘキサデセニル、s−ヘキサデセニル、t−ヘキサデセニル、イソヘプタデセニル、s−ヘプタデセニル、t−ヘプタデセニル、イソオレイル、s−オレイル、t−オレイル基等のC6-18分岐アルケニル基等を挙げることができる。
本発明におけるRとしては、なかでも、可溶化の安定性、及び安全性に優れる点で、炭素数8〜18の直鎖状又は分岐鎖状脂肪族炭化水素基(特に好ましくは、炭素数10〜16の直鎖状脂肪族炭化水素基、最も好ましくは、炭素数10〜16の直鎖状アルキル基)が好ましい。
本発明に係るポリグリセリン脂肪酸エステルは、下記式(4)
HO−(C362)n−H (4)
で表されるポリグリセリンと、下記式(5)
R−COOH (5)
で表される脂肪酸とをエステル化反応させることにより得られる。上記式(4)、(5)中、n、Rは上記に同じ。
上記式(5)で表される脂肪酸におけるRは、上記式(1)で表されるポリグリセリン脂肪酸エステルにおけるRに対応する。本発明における脂肪酸としては、例えば、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等のC8-18飽和脂肪酸;パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸等のC8-18不飽和脂肪酸などを挙げることができる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明における脂肪酸としては、なかでも、可溶化能、安全性、安定性の点で飽和脂肪酸(特に、ラウリン酸)が好ましい。
本発明におけるポリグリセリン脂肪酸エステルの平均エステル化率は、通常5〜50%、好ましくは5〜40%、更に好ましくは10〜30%、特に好ましくは15〜30%である。平均エステル化率が上記範囲を下回ると、可溶化能が低下する傾向があり、一方、平均エステル化率が上記範囲を上回ると、ポリグリセリン脂肪酸エステル自体の水溶性が低下する傾向がある。前記平均エステル化率は、例えば、ポリグリセリンに対する脂肪酸の仕込みモル比を調節することにより調整することができる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、脂肪酸とポリグリセリンとのエステル化反応により製造することができる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造に使用するポリグリセリンは、周知慣用の方法で製造することができ、例えば、グリセリンの脱水縮合反応による方法、エピクロルヒドリンの重縮合反応による方法、グリシドールの付加重合反応による方法を挙げることができる。
本発明においては、なかでも、重合度分布が狭く、分岐鎖状及び/又は環状の構造を有する副生物の生成が少なく、保存安定性に優れ、長期間保存しても透明性に優れるポリグリセリン脂肪酸エステルを得ることができる点で、グリシドールの付加重合反応により製造されたポリグリセリンを使用することが好ましい。前記透明性は光線透過率により評価することができる。本発明において「透明性に優れる」とは、透過率がほぼ100%であり、容器の底に沈殿物が析出したものを含まないことを意味する。保存安定性を維持することができる期間は、好ましくは50日以上、更に好ましくは100日以上、更に好ましくは150日以上である。
グリシドールの付加重合反応は、公知の方法に従って行うことができ、例えば、グリセリンに対して0.01〜10重量%のリン酸系触媒を使用し、目的とする重合度に応じたグリシドール[(目的重合度−1)モル]を少量ずつ添加することにより付加重合反応させる方法や、酢酸などのカルボン酸に目的とする重合度に相当するグリシドールを少量ずつ添加することにより反応させた後、加水分解によりカルボン酸を除去する方法などが挙げられる。
グリシドールの付加重合反応における反応温度としては、例えば、80〜140℃程度である。また、反応は、窒素ガス等の不活性ガス気流下で行うことが好ましい。反応終了後は、アルカリ性化合物によりリン酸系触媒や残留カルボン酸等の酸性成分を中和し、脱水析出させることが好ましい。また、反応生成物は、目的に応じ、珪藻土濾過などにより精製処理を施しても良い。
脂肪酸とポリグリセリンとのエステル化反応における脂肪酸とポリグリセリンの仕込み量としては、例えば、前者:後者(モル比)が5:1〜10:1程度である。
また、上記エステル化反応は、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ触媒の存在下に行われることが好ましい。アルカリ触媒の使用量は、原料(ポリグリセンリンと脂肪酸の総和)に対し、例えば、0.001〜3重量%、好ましくは0.001〜1重量%である。
エステル化反応における反応温度は、例えば、150〜300℃程度、好ましくは180〜280℃程度である。反応雰囲気としては、窒素ガス等の不活性ガス気流下で行うことが好ましく、一連の反応中は反応器気相部に窒素などの不活性ガスを流通させておくことが好ましい。
エステル化反応は、通常、反応器に、ポリグリセリン、脂肪酸、及び必要に応じて触媒を仕込み、撹拌しながら所定温度に加熱することにより行われる。また、反応中に生成した水を反応系外へ留去しながら行うことが好ましい。
本発明におけるポリグリセリン脂肪酸エステルは、上記構成を有するため、安全性に優れ、且つ、優れた可溶化力を有する。そのため、食品、化粧品、医薬などの多様の分野において、可溶化剤として好適に使用することができる。
[可溶化組成物]
本発明の可溶化組成物は、上記水難溶性物質の可溶化剤、水難溶性物質、及び水性溶剤を含む。
上記水難溶性物質としては、特に限定はなく、幅広く各種の物質が対象となる。例えば、ビタミンA、ビタミンEなどの油溶性ビタミン類、リモネン、メントール、バラ油等の香料原料油類、トリグリセライド、流動パラフィン、スクワラン等の化粧品原料油類、医薬や化粧品原料として使用される油溶性物質などが挙げられる。
上記水性溶剤としては、例えば、水、水と各種の多価アルコール類及び/又は低級アルコールの混合物等を挙げることができる。前記多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール等の炭素数3〜6のアルコール類、ブドウ糖、果糖、キシロース等の単糖類、ショ糖、マルトース、トレハロース等の2糖類等を挙げることができる。また、低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の1価アルコール等を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
可溶化組成物における各成分の割合は、水難溶性物質[以下、(A)と称する場合がある]、水難溶性物質の可溶化剤[以下、(B)と称する場合がある]、及び水性溶剤[以下、(C)と称する場合がある]の合計に対し、例えば、(A)が0.001〜10重量%、(B)が0.001〜50重量%で、残余が(C)である。また、(A)に対する(B)の比率としては、例えば、0.1〜30倍量、好ましくは1〜10倍量である。(A)に対する(B)の比率が0.1倍量を下回ると可溶化が困難となる傾向がある。一方、(A)に対する(B)の比率が30倍量を超えると不経済となる傾向がある。
本発明の可溶化組成物は、常法により、(C)に(A)、及び(B)を均一に溶解することによって製造することができ、例えば、(C)に(B)を溶解して水相部を調製し、ここに可溶化の対象となる(A)を添加し、プロペラ式撹拌機、ホモミキサー等で予備乳化を行った後、高圧ホモジナイザー、マイクロフルイダイザー、ナノマイザー等で処理する方法等を挙げることができる。また、多大な機械力を使用しない可溶化組成物の調製方法として、例えば、(B)と(C)としてのグリセリン濃厚溶液を混合し、そこに(A)を混合してゲル状物質を形成し、それを(C)としての水などの媒体で希釈する方法(D相乳化)等の方法も挙げることができる。
可溶化組成物調製時の温度としては、可溶化の対象となる(A)の耐熱性、共存する(C)としてのアルコール等の沸点などを考慮し、粘度が作業に対して好適である範囲から適宜選択される。
本発明の可溶化組成物中には、上記成分の他に、透明安定性向上の観点から、イオン性活性剤を含有するのが好ましい。ポリグリセリン脂肪酸エステルが形成するミセルにイオン性活性剤が取り込まれることにより、イオン性活性剤の持つ負電荷がミセルに付与され、その負電荷による静電反発力により、ミセル同士の凝集・合一が抑制されて、沈殿が生じ難くなるためである。
上記イオン性活性剤としては、例えば、脂肪酸アルカリ金属塩;乳酸脂肪酸アルカリ金属塩;コハク酸モノグリセライド、クエン酸モノグリセライド等の有機酸モノグリセライド類;レシチン;リゾレシチン等を挙げることができる。脂肪酸アルカリ金属塩、乳酸脂肪酸アルカリ金属塩を構成する脂肪酸としては、上述したポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸と同様の化合物を挙げることができる。また、アルカリ金属は、通常、カリウム、ナトリウム等である。
これらのイオン性活性剤の含有量としては、例えば、可溶化組成物全量に対して1.0〜0.01重量%程度、好ましくは、1.0〜0.03重量%程度、特に好ましくは1.0〜0.1重量%程度、最も好ましくは1.0〜0.3重量%程度である。
本発明の可溶化組成物には、上記の他、本発明の目的が損なわれない限り、周知慣用の添加成分を適宜添加してもよい。前記添加成分としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、カルボキシベタイン型、イミダゾリニウム型、スルホベタイン型、アミノ酸系界面活性剤などの人体に対して穏和な界面活性剤、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム等の無機ビルダー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸などの合成増粘剤、アルギン酸、トラガントガム、キサンタンガム、カラギーナン等の天然系増粘多糖類等を挙げることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
(1)[グリシドールの付加重合反応によるポリ(40)グリセリンの合成]
窒素導入管、撹拌機、冷却管、温度調節器、滴下シリンダーを備えた2リットルの4ツ口フラスコにグリセリン 1mol(92.0g)とリン酸(85重量%品)4.5gを加え、反応温度を140℃に保ちながらグリシドール 39mol(2889.1g)を25時間かけて滴下し、更に、26時間反応を続け、ポリ(40)グリセリン(式(4)中、n=40)2981gを得た。
(2)[ポリ(40)グリセリンラウリン酸エステルの合成]
窒素導入管、撹拌機、還流管、温度調節器、加熱ジャケット、原材料仕込み口を備えた容量2リットルの反応容器に、上記のポリ(40)グリセリン 143gを仕込み、次いで、ラウリン酸(純度99重量%、ラウリン酸/ポリグリセリン(モル比)=6/1)と10重量%水酸化ナトリウム水溶液(ポリグリセリンとラウリン酸の総量に対して水酸化ナトリウム0.4重量%)を仕込んだ。窒素気流下、常圧、240℃で3時間反応させた後、260℃に昇温し、更に、4時間反応させた。反応終了後、常温まで冷却し、ポリ(40)グリセリンラウリン酸エステル(式(1)中、n=40、平均エステル化率:29%)200gを得た。
実施例2
(1)[グリシドールの付加重合反応によるポリ(60)グリセリンの合成]
窒素導入管、撹拌機、冷却管、温度調節器、滴下シリンダーを備えた2リットルの4ツ口フラスコにグリセリン 1mol(92.0g)とリン酸(85重量%品)6gを加え、反応温度を140℃に保ちながらグリシドール 59mol(4370.7g)を25時間かけて滴下し、更に、26時間反応を続け、ポリ(60)グリセリン(式(4)中、n=60)4463gを得た。
(2)[ポリ(60)グリセリンラウリン酸エステルの合成]
窒素導入管、撹拌機、還流管、温度調節器、加熱ジャケット、原材料仕込み口を備えた容量2リットルの反応容器に、上記のポリ(60)グリセリン 147gを仕込み、次いで、ラウリン酸(純度99重量%、ラウリン酸/ポリグリセリン(モル比)=8/1)と10重量%水酸化ナトリウム水溶液(ポリグリセリンとラウリン酸との総量に対して水酸化ナトリウム0.4重量%)を仕込んだ。窒素気流下、常圧、240℃で3時間反応させた後、260℃に昇温し、更に、4時間反応させた。反応終了後、常温まで冷却し、ポリ(60)グリセリンラウリン酸エステル(式(1)中、n=60、平均エステル化率:26%)200gを得た。
実施例3
(1)[グリシドールの付加重合反応によるポリ(100)グリセリンの合成]
窒素導入管、撹拌機、冷却管、温度調節器、滴下シリンダーを備えた2リットルの4ツ口フラスコにグリセリン 1mol(92.0g)とリン酸(85重量%品)11gを加え、反応温度を140℃に保ちながらグリシドール 99mol(7333.9g)を25時間かけて滴下し、更に、26時間反応を続け、ポリ(100)グリセリン(式(4)中、n=100)7425gを得た。
(2)[ポリ(100)グリセリンラウリン酸エステルの合成]
窒素導入管、撹拌機、還流管、温度調節器、加熱ジャケット、原材料仕込み口を備えた容量2リットルの反応容器に上記のポリ(100)グリセリン 165gを仕込み、次いで、ラウリン酸(純度99重量%、ラウリン酸/ポリグリセリン(モル比)=8/1)と10重量%水酸化ナトリウム水溶液(ポリグリセリンとラウリン酸との総量に対して水酸化ナトリウム0.4重量%)を仕込んだ。窒素気流下、常圧、240℃で3時間反応させた後、260℃に昇温し、更に、4時間反応させた。反応終了後、常温まで冷却し、ポリ(100)グリセリンラウリン酸エステル(式(1)中、n=100、平均エステル化率:18%)200gを得た。
実施例4〜6、比較例1〜4
実施例1〜3で得られたポリグリセリンラウリン酸エステル、及び、下記表1に記載の非イオン性界面活性剤1%を、それぞれ、水 10mLに添加して水溶液を調製した。室温(25℃)にて、得られた水溶液で撹拌しつつバラ油(rose oil、和光純薬(株)製)を少量ずつ添加して可溶化組成物を得た。得られた可溶化組成物の透過率を透過率計(商品名「TZ6000」、日本電色工業(株)製)を使用して測定することで、室温における可溶化限界を確認した。
(HLB測定法)
また、実施例1〜3で得られたポリグリセリンラウリン酸エステルのHLBを有機概念図法により算出した。
上記結果を下記表1に示す。
Figure 2012122034
*1:商品名「tween65」、東京化成工業(株)製
*2:商品名「EMALEX ET−8020」、日本エマルジョン(株)製
*3:商品名「SYグリスターL1001」、阪本薬品工業(株)製
*4:商品名「SYグリスターL601」、阪本薬品工業(株)製

Claims (5)

  1. ポリグリセリンと脂肪酸とを反応させて得られる、下記式(1)
    R−COO−(C362)n−H (1)
    (式中、Rは炭化水素基を示す。nはグリセリンの平均重合度を示し、40〜100である)
    で表されるポリグリセリン脂肪酸エステルからなる水難溶性物質の可溶化剤。
  2. 脂肪酸の炭素数が6〜18である請求項1に記載の水難溶性物質の可溶化剤。
  3. 脂肪酸がラウリン酸である請求項1又は2に記載の水難溶性物質の可溶化剤。
  4. ポリグリセリンが、グリシドールの付加重合反応により得られたものである請求項1〜3の何れかの項に記載の水難溶性物質の可溶化剤。
  5. 請求項1〜4の何れかの項に記載の水難溶性物質の可溶化剤、水難溶性物質、及び水性溶剤を含む可溶化組成物。
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Citations (4)

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