JP2012120788A - 医療機器保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】医療機器を長手方向に進退自在かつ長手方向の軸の回りで回転自在に保持でき、かつ医療機器を把持する手を離した場合、医療機器が意図しない位置に勝手に移動しないように保持することができる医療機器保持装置を提供する。
【解決手段】装着部16Aを構成するリング46aの内面に取り付けられた円筒部材47aの内周表面に保持対象の医療機器の操作部34aに設けた保持部48aの外周表面が圧接するようにし、圧接した際の両表面間に作用する摩擦を利用した保持力により、操作部34aから把持した手を離した場合、医療機器がその重力により勝手に移動しないように保持する移動規制部44aを形成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、内視鏡等の医療機器を保持する医療機器保持装置に関する。
近年、医療機器としての内視鏡は医療分野において広く用いられるようになっている。また、術者が内視鏡の操作部に設けられた湾曲操作部の湾曲操作や、内視鏡の観察下における処置具装置を用いた生検操作等の各種の操作を円滑に行うことができるように、内視鏡又は処置具装置を保持する医療機器保持装置が使用される場合がある。
例えば、特開平8−164109号公報の従来例には、カバー用内視鏡の挿入部を挿入部カバーで覆うカバー式内視鏡を保持する医療機器保持装置としてのカバーハンガが開示されている。
上記従来例においては、挿入部を覆う挿入部カバーの後端に設けた円筒形状の口体部を、支柱部分から水平方向に延出されたリング部の内側に通し、口体部の後端に設けた段差部をリング部の上端に当接させてカバー式内視鏡の長手方向を垂直方向に保持している。この医療機器保持装置においては、リング部を、支柱の長手方向に移動させることと支柱の回りでリング部を回転させることが可能になると思われる。
上記従来例の医療機器保持装置においては、内視鏡の挿入部を垂直方向に保持する構成であるため、この従来例のように内視鏡を保持した状態で、術者が挿入部を微細に移動又は湾曲等して診断又は処置具を微細に操作して処置を行うことは困難になる。
この他に従来の医療機器保持装置として、内視鏡等の医療機器を患者が横たわるベッドの高さ付近において、水平方向に保持するものがある。
このような医療機器保持装置の場合においても、術者が操作する場合の操作位置が術者の顔部又は胸元からかなりの距離がある下側位置となるため、1mm程度の誤差しか許容されないような微細な操作が要求される手術等を行うことは困難になる。
術者が微細な操作を行い易いように医療機器を保持するには、術者の胸元近くで医療機器を保持でき、かつ保持した状態の医療機器をその長手方向に進退移動したり、長手方向の軸の回りで回転したりできることが望まれる。このような微細な操作をする際に、術者は両手の腋を閉じた状態で医療機器の操作部を把持して、術者の胸元で前腕と手首を動かすと、微細な操作を必要とする微細な手術等の操作が行い易くなる。
この状態の場合、内視鏡又は処置具装置に設けられた湾曲操作部を、両腋を閉じた状態における操作部を把持した手で操作し易くするためには、操作部を斜めに把持した姿勢になる。
また、微細な操作が必要とされる手術を行う場合には、内視鏡と共に1本又は複数本の処置具装置を操作することが必要となる場合が多く、手術中において術者が操作する医療機器を簡単に換えて、円滑に手術を行うことができる機能が望まれる。
例えば、術者が内視鏡を把持している状態からその把持を止め、処置具装置等他の医療機器を把持しようとする場合、把持されなくなった内視鏡が現在の保持状態から変化しないように保持することが望まれる。処置具装置を把持した状態から、把持を止め、内視鏡を把持する場合にも同様の機能が望まれる。
しかし、従来例においては、このような機能を備えていなかった。また、操作性の良い医療機器保持装置としては、上述したように内視鏡等の医療機器を長手方向に進退自在かつ長手方向の軸の回りで回転自在に保持できる機能も望まれる。
本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、医療機器を長手方向に進退自在かつ長手方向の軸の回りで回転自在に保持でき、かつ医療機器を把持する手を離した場合、医療機器が意図しない位置に勝手に移動しないように保持することができる医療機器保持装置を提供することを目的とする。
本発明の医療機器保持装置は、医療機器としての内視鏡又は処置具装置における湾曲操作部が設けられた操作部を保持する医療機器保持装置であって、基端が固定されたアームの先端に設けられ、前記操作部の外面が着脱自在に装着される装着部と、前記装着部を構成するリング部材の内面側に配置されると共に、前記操作部の外面側に配置され、前記操作部を該操作部の長手方向に進退自在に、かつ前記長手方向の軸の回りで回動自在に前記操作部を保持する筒状部材と、前記筒状部材を用いて形成され、操作者が前記操作部を把持する手を該操作部から離した場合、前記手を離す前の前記操作部の前記装着部による保持位置が移動しないよう移動規制して前記操作部を保持する移動規制部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、医療機器を長手方向に移動自在かつ回転自在に保持でき、かつ医療機器を把持する手を離した場合、医療機器が意図しない位置に勝手に移動しないように保持することができる。
図1は本発明の第1の実施形態を備えた内視鏡システムの全体構成を示す図。 図2は術者が処置具装置の操作部を把持して湾曲操作している様子を示す図。 図3は医療機器保持装置における移動規制機構の構成を示す図。 図4は本発明の第2の実施形態の医療機器保持装置を示す斜視図。 図5は移動規制部を形成する切り欠き筒をリングと共に示す斜視図。 図6は切り欠き筒をリングの内側に配置した状態を示す図。 図7Aは切り欠き筒の第1変形例を示す斜視図。 図7Bは切り欠き筒の第2変形例を示す斜視図。 図7Cは切り欠き筒にガイド片を設けた第3変形例を示す斜視図。 図7Dは図7Cを展開した展開図。 図7Eは切り欠き筒に図7Cとは異なるガイド機構を設けた第4変形例を示す斜視図。 図7Fは図7Eを展開した展開図。 図7Gは図7Eのガイド機構を複数設けた第5変形例を示す斜視図。 図8は本発明の第3の実施形態の医療機器保持装置を示す斜視図。 図9は第3の実施形態における操作部の外周側に配置される提灯筒を、リングを除去し、かつ把持しない状態で示す斜視図。 図10は第3の実施形態の変形例における医療機器保持装置を示す斜視図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように本発明の第1の実施形態を備えた内視鏡システム1は、ベッド2に横たわる患者3に対して、医療機器として、光学的に観察する内視鏡4と、各種の処置を行うための第1の処置具装置5A及び第2の処置具装置5Bとを備える。
また、この内視鏡システム1は、移動自在のカート7を備え、このカート7には、光源装置8,信号処理装置としてのビデオプロセッサ9,吸引装置11,モニタ12が搭載されている。なお、カート7は、内視鏡システム1の使用時には、このカート7に搭載された光源装置8等が移動しないようにロック機構によりロック(固定)される。
光源装置8は、内視鏡4と接続され、内視鏡4の照明光伝送手段(又は導光手段)としてのライトガイドに照明光を供給する。ライトガイドにより伝送された照明光は、内視鏡4の先端部に設けられた照明窓から照明光を出射する。
この先端部には照明窓に隣接する観察窓が設けられ、観察窓に設けられた対物光学系の結像位置には撮像素子が配置されている。ビデオプロセッサ9は、上記撮像素子に対する信号処理を行う。
吸引装置11は、内視鏡4に設けられた吸引管路を介して吸引を行う。また、モニタ12はビデオプロセッサ9により生成した映像信号が入力されることにより、内視鏡4の撮像素子で撮像した画像を内視鏡画像として表示する。
また、カート7における上端付近には医療機器保持装置13を構成するアーム14の基端が固定され、カート7から延出されたアーム14の先端には、医療機器としての内視鏡4,第1の処置具装置5A及び第2の処置具装置5Bを、それぞれ着脱自在に装着して保持する装着部15、16A,16Bが設けられている。
これら装着部15,16A,16Bは、アーム14の先端側において、それぞれ分岐して形成されている。なお、アーム14の基端をカート7その他の支柱により固定しても良い。
本実施形態における内視鏡4、処置具装置5A,5Bは、以下に説明するようにそれぞれ湾曲部と、該湾曲部を湾曲操作する湾曲操作部を備えている。
図1に示すように内視鏡4は、細長の挿入部21と、この挿入部21の後端(基端)に設けられた操作部22と、この操作部22から延出されたケーブル部23とを有し、このケーブル部23の端部に設けられたコネクタ24は、光源装置8に着脱自在に接続される。また、コネクタ24から延出された短いケーブルが、ビデオプロセッサ9に着脱自在に接続される。
また、挿入部21の先端部には、上述した撮像素子が設けられ、この撮像素子で撮像された信号は、ビデオプロセッサ9により信号処理されて映像信号に変換され、画像表示手段としてのモニタ12に出力される。モニタ12は、撮像素子により撮像された画像を内視鏡画像として表示する。
上記挿入部21における先端部の後端には、湾曲自在の湾曲部25が設けられている。一方、操作部22には、この湾曲部25を湾曲操作する湾曲操作部26が設けられている。湾曲部25は、複数の湾曲駒を湾曲部25の長手方向に回動自在に連結して構成される。
術者が手元側の湾曲操作部26を、例えば回動する操作を行うことにより、挿入部21内を挿通されたワイヤを牽引して湾曲部25を上下、左右の任意の方向に湾曲することができるようにしている。なお、内視鏡4には、処置具を挿入する(処置具)挿入口を備えた内視鏡もある。
一方、処置具装置5I(I=A,B)は、電動湾曲シース31Iと、この電動湾曲シース31Iのシース内に挿通される処置具32Iとから構成される。なお、処置具装置5Aと5Bとは、処置具32A又は32Bが挿入される挿入口の形成場所が異なることと、湾曲操作部39a、39bの構成が異なるのみである。
電動湾曲シース31Iは、細長のシース33i(i=a,b)と、シース33iの後端に設けられた操作部34iと、この操作部34iから延出されたケーブル部35iとを有し、ケーブル部35iの端部に設けられたコネクタは、電動湾曲装置37に着脱自在に接続される。
また、シース33iにおける先端部には、湾曲自在の湾曲部38i(図2にて38a、図4にて38bを示す)が設けてある。一方、操作部34iには、湾曲部38iを湾曲操作する湾曲操作部39iが設けられている。操作者としての術者がジョイスティック等により構成された湾曲操作部39iを傾動する操作をすることにより、電動湾曲装置37内部の湾曲駆動機構を駆動してシース33i内を挿通されたワイヤを牽引して湾曲部38iを上下、左右の任意の方向に湾曲することができるようにしている。
なお、処置具装置5Iにおける湾曲部38iを電動湾曲装置37を用いて電気的に湾曲駆動する構成を説明したが、内視鏡4の湾曲機構としての湾曲操作部26のように手動操作で湾曲する構成にしても良い。
また、内視鏡4の湾曲機構を、手動操作でなく、電動湾曲装置37等のように電気的に湾曲駆動する構成にしても良い。
図1に示す本実施形態の医療機器保持装置13は、内視鏡4,処置具装置5A,5Bのいずれの医療機器に対しても同じ構造に保持するため、以下においては処置具装置5Aの場合に対して具体的に説明する。
図2は術者41により把持された処置具装置5Aの電動湾曲シース31Aを保持する医療機器保持装置13部分を示す。術者41は右手の腋を閉じた状態で、右手により電動湾曲シース31Aの操作部34aに設けた把持部42aを把持している。また、この場合、術者41が、把持した右手における親指により、湾曲操作部39aを傾動して湾曲部38aを湾曲操作することができる様子を示している。
また、この電動湾曲シース31Aの挿入口43aには、処置具32Aが挿入され、シース33aの中空部を通ったこの処置具32Aの先端側が、電動湾曲シース31Aの先端開口から突出している状態を示している。
このように術者41は、その胸元近くで前腕と手首を動かすと、微細な操作を必要とする手術等の操作が行い易くなる。このような状態の場合、ベッド2の上に載置される患者3の高さは、術者41の胸元よりもかなり下側となるため、図2に示すように操作部34aは、殆どの場合斜めになる。この場合の斜めの角度(例えば水平方向となす角度)は、術者の好みなどにより異なる。
従来の医療機器保持装置においては、例えば図2に示すように電動湾曲シース31Aを斜めに保持した状態で、術者41が電動湾曲シース31Aの操作部34aに設けた把持部42aを保持している手を離すと、医療機器(この場合には電動湾曲シース31A)が重力で動き、従ってこの電動湾曲シース31Aの先端から突出する処置具32Aの先端も動いてしまう。
これに対して、本実施形態の医療機器保持装置13においては以下に説明するように術者41が電動湾曲シース31Aの操作部34aに設けた把持部42aを保持している手を離した場合、前記操作部34aの前記装着部16Aによる保持位置が意図しない位置に勝手に移動しないように移動規制して保持する移動規制部44a(図3参照)を備えた構成にしている。
図2に示すように本実施形態の医療機器保持装置13は、隣接するリンク45aが直交する方向に回動自在に連結して構成されたアーム14の先端部に装着部16Aを構成するリング部材としてのアームリング(以下、単にリング)46aが取り付けられている。
このリング46aは、円環形状であり、このリング46aの内側には、このリング46aに略嵌合する外径の円筒形状の円筒部材47aが(筒状部材として)取り付けられている。この円筒部材47aは、リング46aの内面に例えば所定の強度を有する接着剤、粘着剤等により取り付けられる。
そして、この所定の強度を超える力を加えることにより、リング46aから円筒部材47aを取り外し、交換することができる。なお、接着剤、粘着剤で取り付ける場合に限定されるものでない。
本実施形態においては、リング46a及び円筒部材47aにより装着部16Aが形成され、装着部16Aは、この円筒部材47aの内側に保持対象となる医療機器としての処置具装置5Aを構成する電動湾曲シース31Aの先端側を図2の斜め上方向から挿入して、この円筒部材47aの内側にその操作部34aを配置することにより、電動湾曲シース31Aの操作部34aを装着状態で保持する。また、挿入方向と反対方向に引き離す操作を行うことにより、装着状態から取り外すことができるようにして着脱自在に保持する構成にしている。
図3は、図2におけるリング46a及び円筒部材47aにより保持される操作部34a周辺部を示す。
円筒部材47aにより実際に保持される電動湾曲シース31Aの操作部34aの部分として、例えば操作部34aにおけるシース33a寄りとなる前端側に、円筒部材47aを用いて保持される保持部48aを設けている。
この保持部48aは、操作部34aにおける外周面に例えばゴムコートしたような滑り止めの機能が高い滑り止め面49aを備えている。
また、この保持部48aの外面は一定の外径Caを有する円筒面となっている。
上記円筒部材47aは、この保持部48aの外径Caと略一致する内径Daの内周面を有する。また、この内周面には、上記保持部48aの外周面との間の所定面積以上、圧接して、その際に作用する摩擦係数が大きくなるような滑り止め面50aが形成されている。
そして、両滑り止め面49a,50aにより、円筒部材47aの内周面と保持部48aの外周面との間に(医療機器の重力を超える)所定の力以上の摩擦による保持力が発生するようにして、以下のように操作部34aの位置が例えば重力により意図しない位置に勝手に移動するのを規制する移動規制部44aを形成している。
本実施形態においては、このように円筒部材47aの内周面と保持部48aの外周面との間に所定の力以上の摩擦を利用した保持力を発生させることにより、術者41が操作部34a(の把持部42a)から把持していた手を離した場合、該手を離す前の操作部34aの(装着部16Aのリング46aによる)保持位置が移動しないようにリング46aの内側に取り付けた円筒部材47aによって、電動湾曲シース31Aを保持する移動規制部44aを形成している。
また、術者41は、上記保持力により保持された電動湾曲シース31Aを、保持力を超える力を電動湾曲シース31Aの操作部34aの長手方向に加えることにより、図2の矢印Aで示すように長手方向に進退移動させることができる。
また、術者41は、保持力によるトルクを超える回転力量を印加することにより操作部34aを、図2の矢印Bで示すようにその長手方向の軸の回りで回動させることもでき、この回動する操作により電動湾曲シース31Aの先端開口から突出する処置具32Aの突出方向を変更することができる。
また、上記保持力は、操作者としての術者41が操作部34a(の把持部42a)を把持した手を離した場合、この操作部34aが移動しないように保持する力を超える値に設定されている。なお、電動湾曲シース31B及び内視鏡4に対しても、ほぼ同様の構成で医療機器保持装置13が形成される。
また、内視鏡4を保持する場合においても、上述した説明における装着部16Aを装着部15,操作部34aを操作部22に置換し、リング46aを内視鏡4の場合のリング46,円筒部材47iを内視鏡4の場合の円筒部材47,保持部48aを内視鏡4の場合の保持部48、移動規制部44iを内視鏡4の場合の移動規制部44に置換することにより、上記処置具装置5Aの場合とほぼ同様の構成を有する。
このような構成による本実施形態の医療機器保持装置13は、医療機器としての内視鏡4又は処置具装置5Iにおける湾曲操作部26又は39iが設けられた操作部22又は34iを保持する医療機器保持装置であって、基端が固定されたアーム14の先端に設けられ、前記操作部22又は34iの外面が着脱自在に装着される装着部15又は16Iを有する。
また、この医療機器保持装置13は、前記装着部15又は16Iを構成するリング部材としてのリング46又は46iの内面側に配置されると共に、前記操作部22又は34iの外面側に配置され、前記操作部22又は34iを該操作部22又は34iの長手方向に進退自在に、かつ前記長手方向の軸の回りで回動自在に前記操作部22又は34iを保持する筒状部材としての円筒部材47又は47iと、前記円筒部材47又は47iを用いて形成され、操作者が前記操作部22又は34iを把持する手を該操作部22又は34iから離した場合、該手を離す前の前記操作部22又は34iの前記装着部15又は16Iによる保持位置が移動しないように前記操作部22又は34iを保持する移動規制部44又は44iと、を備えたことを特徴とする。
このような構成による本実施形態の医療機器保持装置13は、医療機器を構成する処置具装置5Aの電動湾曲シース33aの操作部34における保持部48aを、装着部16Aを構成するリング46aの内側に配置した円筒部材47aにより、摩擦による保持力を利用して保持するようにしている。
この場合、術者41が操作部34aから把持した手を離した場合においても、この医療機器保持装置13は、摩擦による保持力によって電動湾曲シース33aの操作部34が動かないように保持する。また、術者41は、保持力を超える力を印加することにより、電動湾曲シース33aの操作部34をその長手方向に進退移動したり、回動する操作を行うこともできる。
従って、本実施形態によれば、医療機器を長手方向に進退自在かつ長手方向の軸の回りで回転自在に保持でき、かつ医療機器を把持する手を離した場合、医療機器が意図しない位置に勝手に移動しないように保持することができる操作性の良い医療機器保持装置を実現できる。
なお、図2及び図3においては、電動湾曲シース31Aと処置具32Aからなる処置具装置5Aの場合で説明したが、電動湾曲シース31Bと処置具32Bからなる処置具装置5Bの場合も同様の効果となる。
また、内視鏡4を保持する場合においても、上述した置換(読替)を行うことにより、ほぼ同様の効果を有する。
また、本実施形態は、構造が簡単であり、壊れにくいメリットがある。また、洗浄及び消毒/滅菌なども行える。
なお、円筒部材47,47i等を、弾性を有する熱可塑性エラストマー、熱硬化性樹脂系エラストマー 等を用いて形成しても良い。
また、保持部48,48iも着脱自在にして、使い捨て(ディスポーザブル)にしても良い。
また、装着部15,16Iにおける一部、例えば円筒部材47iを、使い捨て(ディスポーザブル)にしても良い。
また、使い捨て(ディスポーザブル)にする場合には、摩擦による保持力をより大きくするために、表面に凹凸を設けるようにしたり、表面を梨地にしても良い。
また、装着部15,16Iのリング46i、46の内面にゴムライニング等による滑り止めを施すようにしても良い。また、リング46i、46の内側に、該リングと着脱自在して、より摩擦による保持力が高い(大きい)材料で形成した介挿リングを介在させるようにしても良い。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態を説明する。図4は本発明の第2の実施形態の医療機器保持装置13Bを保持される医療機器と共に示す。本実施形態では、保持される医療機器として例えば処置具装置5Bの場合に適用した例で示す。
上述したように、この処置具装置5Bは、電動湾曲シース31Bと処置具32Bとから構成される。
この電動湾曲シース31Bの操作部34bは、その前端から後端付近までの外形が略一定の半径を有する円柱形状となっている。そして、この操作部34bの後端面には処置具32Bを挿入する挿入口43bが形成されている。
この挿入口43bは操作部34b内の中空部を通り、シース33bの中空部に連通している。従って、術者は、挿入口43bから処置具32Bを挿入し、シース33bの中空部を通った処置具32Bの先端側をシース33bの先端開口から突出させることができる。
また、操作部34bの後端付近には湾曲操作部39bを形成する操作ボタンが設けてあり、術者は操作部34bの後端寄りとなる把持部42bを把持して、把持した手の親指で湾曲操作部39bの操作ボタンを操作して湾曲操作をすることができる。なお、湾曲操作部39bをジョイスティック等で形成しても良い。
この電動湾曲シース31Bの操作部34bは、本実施形態の医療機器保持装置13Bにより保持される。
この医療機器保持装置13は、基端が固定されたアーム14を有し、このアーム14は、途中に設けた任意の角度に変更設定できるボールジョイント51bを介して先端に設けたリング部材としてのリング52bと連結している。
このリング52bは円環形状であり、このリング52bの内側には、電動湾曲シース31Bの操作部34bを保持する筒状部材として、所定の外径付近から拡径となる特性が付与された円筒形状で、その周方向の両端が連結していないように切り欠いた(切り欠き筒状部材としての)切り欠き筒53bを配置する構成にしている。そして、リング52b及び切り欠き筒53bにより装着部16Bが形成される。
この装着部16Bは、この切り欠き筒53bの内側に電動湾曲シース31Bの先端側を図4の斜め上方向から挿入してこの切り欠き筒53bの内側にその操作部34bを配置することにより、電動湾曲シース31Bを保持する装着状態にでき、逆方向に引き離す操作を行うことにより取り外すことができる構成にしている。
また、本実施形態においては、図4に示すように切り欠き筒53bは、操作部34bの前端付近から後端寄りに近い部分に形成された把持部42bをカバーするようにその長手方向の長さが設定されている。
従って術者は、操作部34b(の把持部42b)を手で把持しようとする場合、操作部34bの後端寄りまで覆う切り欠き筒53bの後端側部分を把持して、湾曲操作等を行うことになる。換言すると、操作部34bは、術者の手により切り欠き筒53b越しに把持される。
図4は、切り欠き筒53bを術者の手で把持した状態を示し、この把持した状態においては、切り欠き筒53bの外径D1は、リング52bの内径Ebにほぼ等しいか、その値よりも僅かに小さい値になる。つまり、D1≦Ebとなる。
この状態においては、後述するように切り欠き筒53bの外周面がその外側のリング52bの内周面に圧接する状態が解除されることになるため、図4に示すように術者は持した電動湾曲シース31Bを(例えばリング52bによる保持位置から矢印Aで示すように)その長手方向に進退移動したり、矢印Bで示すように長手方向の軸の回りで回動することが簡単に(つまり、小さな操作力で簡単に)できる。
これに対して、図5に示すように切り欠き筒53bが術者の手で把持されていない状態においては、切り欠き筒53bの外径D2は、上記把持された状態での外径D1(かつリング52bの内径Eb)よりも大きい拡径の外径(つまり、D2>D1かつD2>Eb)となる特性を持つ様に、例えば弾性を有する部材で形成されている。例えば、切り欠き筒53bを、高い弾性を有するポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド(ナイロン)などの熱可塑性樹脂材料を用いて形成しても良い。
換言すると、この切り欠き筒53bは、術者が手で把持した場合、軽く把持した状態においても、把持していない状態での外径D2から、リング52bの内径Eb以下の外径D1に変形する(つまり縮径になるように変形する)。
また、本実施形態においては、図4に示す状態において術者が把持した手を離した場合には、図6のように切り欠き筒53bは、拡径の状態に戻ろうとする特性(弾性による復元力)により、切り欠き筒53bの外周面の一部がその外側に配置されたリング52bの内周面に圧接する圧接部55b(図6中の太い線で示す部分)が形成される。
そして、本実施形態においては、この圧接する圧接部55bが形成される際の摩擦による保持力により、操作部34bを(切り欠き筒53b越しに)把持する手を該操作部34bから離した場合、該手を離す前の切り欠き筒53bの保持位置が意図しない位置に勝手に移動しないよう移動規制して保持する第1の移動規制部56bを形成する。
また、本実施形態においては、操作部34bを(切り欠き筒53b越しに)把持する手を該操作部34bから離した場合、切り欠き筒53bの内周面と、この切り欠き筒53bの内周面に対向する操作部34bの外周面との間の摩擦による保持力により、操作部34bが移動しないようにその移動規制して保持する第2の移動規制部57bを形成する。
このように移動規制部57bにより操作部34bが移動しないように移動規制して保持する場合の摩擦による保持力を十分に大きくするために、本実施形態では、切り欠き筒53bがリング52bに圧接する状態での内径が操作部34bの外径に近い値になるように設定している。
このような構成による本実施形態においては、術者は図4に示すように切り欠き筒53b越しに操作部34b(の把持部42b)を手で把持することにより、切り欠き筒53bの外周面がリング52bの内周面に圧接する状態から、縮径となり殆ど圧接しない状態にできる。この状態においては、両面間に作用する摩擦力を十分に小さくできる。従って、医療機器としての電動湾曲シース31Bをその長手方向に進退移動や、長手方向の軸の回りで回動する操作を小さい操作力により簡単に行うことができる。つまり、術者は、小さな力で電動湾曲シース31Bをその長手方向に進退移動したり、長手方向の軸の回りで回動する操作ができるため、良好な操作性を確保できる。また、把持した手の親指等により、湾曲操作等も簡単に行うことができる。
また、この医療機器とは異なる内視鏡4等の医療機器を操作するために、術者が切り欠き筒53b越しに把持した手を、操作部34bから離した場合には、切り欠き筒53bは、弾性により、拡径の状態に戻る。
この弾性により、切り欠き筒53bの外周面は、リング52bの内周面に所定面積以上、圧接して、切り欠き筒53bの移動を規制すると共に、この切り欠き筒53bの内周面と操作部34bの外周面との間に働く保持力により電動湾曲シース31Bの操作部34bが移動しないように保持することができる。
このように、微細な操作が必要とされる手術等を行っている最中に、医療機器を把持している手を離して他の医療機器を操作した場合にも、手を離す前の医療機器の保持位置が意図しない位置に勝手に移動しないように保持できるので、術者は、複数の医療機器を使いながら微細な手術を行う場合にも、円滑にその手術を行うことができる。
また、電動湾曲シース31Bの挿入口43bに挿入した処置具32Bを進退する際にも、電動湾曲シース31Bの先端位置を保持できるので位置合わせのし直しが不要となり、円滑な手術を行うことができる。
従って、本実施形態によれば、医療機器を長手方向に移動自在かつ回転自在に保持でき、かつ医療機器を把持する手を離した場合、医療機器が意図しない位置に勝手に移動しないように保持することができる操作性の良い医療機器保持装置を実現できる。
また、本実施形態によれば、切り欠き筒53bが把持されていない状態においてもその内周面と操作部34bの外周面とが接触する面積を十分に大きくでき、それらの間の保持力を医療機器がその重力で移動しようとする力よりも大きくできる。
また、本実施形態においては、把持の有無に応じて切り欠き筒53bの外径を変えるようにしているので、拡径にした状態においては切り欠き筒53bの外周面とリング52bの内周面とを圧接させ、その際の摩擦による保持力により医療機器がその重力で移動しようとする力よりも大きくできる。
また、本実施形態によれば、微細な操作を必要とする手術中においても、術者は実際に把持して操作する医療機器を交換することが簡単にでき、微細な操作を必要とすると共に、複数の医療機器の操作も必要とするような手術を円滑かつ短時間に行うことができる。また、少ない人数の術者により、手術を円滑かつ短時間に行うことができる。
なお、上述した(切り欠き筒状部材としての)切り欠き筒53bとしては、図5等に示すように円筒部材における周方向の一部をその長手方向に沿って切り欠いた形状の部材に限定されない。例えば、図7Aに示すように切り欠きを螺旋状に形成した螺旋状切り欠き円筒部材53cにより形成しても良い。つまり、円筒部材における切り欠きを長手方向に沿って切り欠いた形状に限らず、螺旋に沿って切り欠いた形状にしても良いし、その他、鋸歯状に切り欠いた形状にしても良い。
このような場合には周方向に対向する切り欠きの幅が変化することにより上記切り欠き筒53bの場合と殆ど同様に外径が変化する。従って、この螺旋状切り欠き円筒部材53c等は、上記切り欠き筒53bの場合と殆ど同じ作用効果を有する。
また、図7Bに示す切り欠き筒53dのように切り欠いた両端が重なるようにして、その重なり部分の(周方向の)長さが変化することにより、切り欠き筒53dの外径が変化する構造にしても良い。
この構造の場合における作用効果も上記切り欠き筒53bの場合と殆ど同じとなる。また、例えば上記切り欠き筒53dの場合において、以下のようにガイド機構を設けるようにしても良い。
上記切り欠き筒53dを用いて医療機器保持装置13Bを構成した場合、図4に示すように切り欠き筒53dの上端側を手で把持した状態において、その把持した手を離した場合、切り欠き筒53dの上端側と下端側とが同じ外径値を維持しながらその外径が変化することが望まれる。
しかし、切り欠き筒53dの上端側と下端側との外径値が同じでなく、異なる外径値の状態で変化してしまうすることが起こり得る。
このため、切り欠き筒53dの上端側を手で把持した状態において、その把持した手を離した場合、切り欠き筒53dの上端側と下端側とが同じ外径値を維持しながらその外径が変化するように図7Cに示すように切り欠き筒53dの長手方向の両端にガイド片61を設けたガイド付き切り欠き筒53eを形成するようにしても良い。
換言すると、リング52bの内側に配置された位置と異なる例えば上端側(後端側)において 把持した手を離した場合にも、リング52bの内側に配置された部分が周方向に沿って移動するようにガイド機構を設けるようにしても良い。
なお、図7Cに示すガイド付き切り欠き筒53eは、展開図で示すと図7Dのようになる(ガイド片61は展開していない)。図7Dにおいて、ガイド片61は、紙面に垂直な上方に突出している。
図7Cのようにガイド付き切り欠き筒53eにおける例えば周方向に重なる部分における外側となる一方の部分における長手方向の両端にガイド片61を周方向に適宜の長さ設けた場合、他方の端部は、該ガイド片61の内側に当接して移動する方向がガイドされる。図7Cの例では、他方の端部は、ガイド片61が延びる周方向に沿って移動するようにガイドされる。
従って、このようなガイド片61を設けることにより、切り欠き筒53dの上端側と下端側とが同じ外径値を維持しながらその外径が変化するようにできる。換言すると、切り欠き筒53dにおけるリング52bの内側に配置された部分が周方向に沿って移動するようにガイドし、その際にその外径が変化するようにできる。
このため、上記第2の実施形態の効果をより信頼性が高い状態で実現できる。
なお、ガイド片61が半径方向の内側に突出する長さは、切り欠き筒53d又は53eの厚み以下で良い。一方、ガイド片61を周方向に重なる部分における内側に設けた場合には、ガイド片61が半径方向の外側に突出する長さは、切り欠き筒53d又は53eの厚み以下に限定されない。
また、上記ガイド片61によるガイド機構の代わりに、図7Eに示すように凸部62及び該凸部62の移動を周方向に沿っての移動に規制するガイド溝63を形成しても良い。なお、図7Fは、図7Eの展開図を示す。
図7Eに示すガイド付き切り欠き筒53fは、例えば図7Bに示した切り欠き筒53dにおける周方向に重なる部分における例えば外側となる一方の部分における例えば長手方向の中央位置付近には内面側に突出する凸部62を、他方の内側部分には該凸部62が嵌り込み、周方向に延びるガイド溝63を、それぞれ設けた構成である。なお、凸部62及びガイド溝63を設ける場合、上記長手方向の中央位置付近の場合に限定されない。
この構成の場合においても重なる部分は、凸部62及びガイド溝63により、移動する方向が周方向に規制される。このため、重なり部分が移動して拡径に変化する場合、一方の部分に設けた凸部62は、他方のガイド溝63が延びる周方向に沿って移動するように規制される。
従って、このようなガイド機構を設けることにより、上記ガイド片61によるガイド機構の場合と同様に、リング52bの内側に配置された位置と異なる上端側(後端側)において 把持した手を離した場合にも、リング52bの内側に配置された部分が周方向に沿って同じ外径値を維持しながらその外径が変化するようにできる。
なお、上記ガイド機構の機能をより向上するために、図7Gに示すように、複数組(図7Gでが3組)の凸部62及びガイド溝63を設けたガイド付き切り欠き筒53gにしても良い。複数組の凸部62及びガイド溝63とすることにより、1組の場合よりも、周方向に沿っての移動をより精度良く行うようにできる。
(第3の実施形態)
次に本発明の第3の実施形態を説明する。図8は本発明の第3の実施形態の医療機器保持装置13Cを示す。本実施形態では、例えば第2の実施形態と同様に処置具装置5Bに適用した場合の医療機器保持装置13Cを示す。
図8に示すように本実施形態の医療機器保持装置13Cは、第2の実施形態における切り欠き筒53bの代わりに提灯形状の筒状部材としての提灯筒73bを用いて形成されている。図8においては、術者の手で把持された状態であるため、提灯筒73bの形状は第2の実施形態の場合とほぼ類似した円筒形状になる。
この提灯筒73bは、力が加えられていない無負荷の状態においては、図9に示すように両端を除く中央側の部分の外径が大きくなるように提灯形状に加工されている。なお、図9においては、図8において、リング52bを外し、かつ手で把持していない状態で示している。
具体的には、弾性を有するプラスティック又は薄い金属等を用いて形成した筒状部材としての円筒部材において、その全周を略等分割する周方向の複数位置に、それぞれ長手方向に延びる切り欠き71が両端を除くように形成してある。
さらに、切り欠き71を形成した部分の中央側が、両端での外径よりも大きな外径を有する拡径部72が形成されるように加工してある。例えば切り欠き71の両端位置と、この両端位置に近い所定長さ位置とを半径外側にテーパ状に拡径となる様に折り目を設けることにより、図9に示すようにテーパ状に拡径になった両端部間が略一定の外径を持つ拡径部72を持つ提灯筒73bが形成される。
この提灯筒73bは、拡径部72が手等で把持されると、より小さな外径に縮径し、把持されなくなる又は無負荷になると図9に示すように拡径に戻る特性が付与されている。そして、以下に説明するように把持した手を離した場合に、この提灯筒73bによる拡径部72が拡径に戻る特性(弾性)を利用して保持対象の医療機器としての電動湾曲シース31Bの操作部34bが保持位置から移動しないよう移動規制して保持する移動規制部74bの機能を持つようにしている。
この移動規制部74bは、図8に示すようにリング52bの内側となる部分(図9ではリング52bを除去した状態で示す部分)により形成される。
本実施形態においては、この提灯筒73bにおける拡径部72の例えば下端側(前端側)の位置が図8に示すようにリング52bの内側に配置され、さらに拡径部72の上端側(後端側)の位置が術者の手で把持されるように、拡径部72は操作部34b(の上端側の把持部42b)まで延びるように形成されている。
本実施形態においては、提灯筒73bにおける両端の筒部75b、75cにおける一方の筒部(例えば75b)内周面は、操作部34bの外周面に密着して、両面間には大きな摩擦による保持力を発生する筒状部材保持部としての筒保持部76を形成する。
この摩擦を利用したこの保持力は、例えば操作部34bの長手方向を垂直方向に設定した場合における(保持対象の医療機器、この実施形態では)電動湾曲シース31Bをその重力に抗して保持することができるように設定している。なお、他方の筒部75cは、操作部34bの外周面に沿って移動できるように、例えば筒部75bよりも僅かに大きな内径をもつように設定している。
また、本実施形態においても、拡径部72が拡径となってリング52bの内周面に圧接する状態においては、リング52bの内周面とこの内周面に圧接する拡径部72の外周面との間に発生する摩擦による保持力により、提灯筒73bにより保持された(保持対象の医療機器、この実施形態では)電動湾曲シース31Bがその重力で意図しない位置に勝手に移動するのを規制して、保持位置から移動することなく、保持することができる移動規制部74bの機能を持つようにしている。
このような構成を有する本実施形態においては、術者は図8に示すように提灯筒73b越しに操作部34b(の把持部42b)を手で把持することにより、提灯筒73bの外周面がリング52bの内周面に圧接する状態から、縮径となり殆ど圧接しない状態にできる。
この状態においては、両面間に作用する摩擦による力を十分に小さくできるので、医療機器としての電動湾曲シース31Bをその長手方向に進退移動や、長手方向の軸の回りで回動する操作を小さい操作力により簡単に行うことができる。つまり、微細な操作を必要とする場合においても良好な操作性を確保して操作することができる。また、把持した手の親指等により、湾曲操作等も簡単に行うことができる。
また、この医療機器とは異なる内視鏡4等の医療機器を操作するために、術者が提灯筒73b越しに把持した手を、操作部34bから離した場合には、提灯筒73bの拡径部72は、弾性により、拡径の状態に戻る。
この拡径となる際に、提灯筒73bの拡径部72の外周面は、リング52bの内周面に圧接し、提灯筒73bが移動しないように保持すると共に、この提灯筒73bの筒部75bの内周面と操作部34bの外周面との間に働く摩擦を利用した保持力により電動湾曲シース31Bの操作部34bが移動しないようにも保持することができる。
このように、微細な操作が必要とされる手術等を行っている最中に、医療機器を把持している手を離して他の医療機器を操作しよううとする場合にも、手を離す前の医療機器の保持位置が移動しないように保持できるので、術者は、複数の医療機器を使いながら微細な手術を行う場合にも、円滑にその手術を行うことができる。
従って、本実施形態によれば、医療機器を長手方向に移動自在かつ回転自在に保持でき、かつ医療機器を把持する手を離した場合、医療機器が意図しない位置に勝手に移動しないように保持することができる操作性の良い医療機器保持装置を実現できる。
また、本実施形態によれば、微細な操作を必要とする手術中においても、術者は実際に把持して操作する医療機器を交換することが簡単にでき、微細な操作を必要とすると共に、複数の医療機器の操作も必要とするような手術を円滑かつ短時間に行うことができる。また、少ない人数の術者により、手術を円滑かつ短時間に行うことができる。
なお、本実施形態においては、術者が提灯筒73b越しに手で操作部34bを把持した状態から手を離した場合には、拡径部72が長手方向に僅かに移動するために、その拡径部72の外周面と接触(圧接)するリング52bの位置も僅かに移動する。このため、手の離脱前後において、リング52bを介して保持されている医療機器は保持位置が長手方向に僅かに移動する。
しかし、リング52bの内側で提灯筒73bの拡径部72として、(拡径でない外径値から)拡径とした場合の外径値まで、拡径するのに実際に必要とされる要する値は、0.1−0.2mm程度の小さな値に設定することができる。
従って、手の離脱に伴う拡径部72の長手方向の位置ずれも0.1−0.2mm程度の小さな値に抑えることができるため、実質的な影響を小さくできる。また、再度、術者が提灯筒73b越しに手で操作部34bを把持した場合には、前回手を離す前の保持位置に戻すことができる。このように、実質的な影響を小さくできる。
また、本実施形態においては、提灯筒73bにおける一部(具体的には筒部75b)により、術者による操作部の把持操作の有無に関係なく、医療機器の操作部を(少なくとも医療機器の重力に抗して)保持することができる保持状態に設定する。
このため、拡径部72とリング52bと調整又は相対的なサイズ等の設定により、移動規制部の機能を簡単に実現できる。本実施形態の利点を有するように第2の実施形態及びその変形例に適用することができる。
なお、提灯筒73bをゴムカバーなどで覆うようにしても良い。
上述した第2の実施形態においては、手を離脱した場合、切り欠き筒53bは拡径となるが、この場合においても、切り欠き筒53bの内周面とその内側の操作部34bの外周面との間で操作部34bが移動しないように保持する保持力を確保することが必要になる。
このため、以下に説明するように第2の実施形態の構成を図10に示すように変形しても良い。図10に示す医療機器保持装置13Dは、例えば図4に示す医療機器保持装置13Bにおいて、切り欠き筒53bの代わりに図7Eに示すガイド付き切り欠き筒53fを変形したガイド付き切り欠き筒53hを用いている。なお、切り欠き筒53bを用いて形成しても良い。
図10は、術者が把持した手を離した状態、つまり、ガイド付き切り欠き筒53hの外径が拡径になった状態を示している。
このガイド付き切り欠き筒53hは、ガイド付き切り欠き筒53fにおいて、下端寄り(前端寄り)の位置に連結部81を残して周方向に切り欠き部を設けて、連結部81の下端側(前端側)の部分で筒状部材保持部としての筒保持部82を形成している。
なお、連結部81は、以下に説明するようにこの連結部81の下端側部分と、その上端側部分とがそれぞれ異なる機能を有するように分離すると共に、両部分を連結している。
上記筒保持部82は、第3の実施形態における筒部75bの機能を有する。つまり、術者による操作部34bの把持操作の有無に関係なく、筒保持部82の内周面により、その内側の操作部34bの外周面に密着又は圧接させる(ように筒保持部82の重なり部分を重ねる)ことにより、筒保持部82は、十分な保持力で操作部34bを保持する。
一方、ガイド付き切り欠き筒53hにおける連結部81の上部側部分(後端側部分)は、第3の実施形態における筒部75bよりも上部側の拡径部72により形成される移動規制部74bの機能と類似した機能を持つ。
つまり、連結部81の上部側部分は、術者が把持した手を離した場合、リング52bの外周部分において拡径となり、操作部34bから手を離す前の保持位置から移動しないように移動規制して保持する移動規制部83の機能を有する。なお、この連結部81の上部側部分は、さらにその上部側部分(後端側部分)が操作部34bの把持部42bを覆っている。
このガイド付き切り欠き筒53h(の上部側部分)越しに操作部34b(の把持部42b)を手で把持することにより、ガイド付き切り欠き筒53hにおけるリング52b内側の外径を縮径状態にする。この状態においては術者は、上述した進退移動、回動操作を小さな力で行うことができる。
一方、把持した手を操作部34bから離すことにより、ガイド付き切り欠き筒53hにおけるリング52b内側におけるその外径は拡径状態に復帰し、リング52bの内周面に圧接して、操作部34bを、手を離す前の保持位置が意図しない位置に勝手に移動しないよう移動規制をして保持する。
従って、本変形例によれば、第2の実施形態をより改善できる。つまり、本変形例においては、連結部81の上部側部分は、移動規制部83の機能を有すれば良い。
なお、本変形例の変形例として、筒保持部82として、例えばその上部側部分と別体の部材で形成しても良い。筒保持部82を、例えば可撓性を有する樹脂製テープで形成し、樹脂製テープにより重なる部分にマジックテープ(登録商標)のような離脱可能な係止手段により操作部34を密着又は圧接して保持するようにしても良い。
また、上述した第2又は第3実施形態及び変形例においては、操作部34bは、一定の外径を有する円柱形状の場合として説明したが、リング52bの内側に配置される部分のみ円柱形状であれば良い。このため、筒状部材としての例えば図10に示すガイド付き切り欠き筒53hも、リング52bの内側となる部分及びリング52bの内側で進退移動されるマージン部分を含めた範囲の長さL程度を円筒筒に形成し、この部分よりも上部(後端)側を操作部34bの外面の形状にほぼ嵌合する形状にしても良い。
なお、上述した実施形態等を部分的に組み合わせて構成される実施形態も本発明に属する。また、上述したように把持した手を離した場合、保持位置が移動しないように移動規制して保持する移動規制部は、保持対象の医療機器がその重力により意図しない位置に勝手に移動しないように移動規制して保持する機能を有する場合に限らず、さらにその医療機器に設けられたチャンネルの挿入口に処置具を挿入したり、挿入した処置具を抜去したり、処置具を進退移動したりする操作に対してもその医療機器が意図しない位置に勝手に移動しないように保持する機能を有するようにしても良い。
1…内視鏡システム、2…ベッド、3…患者、4…内視鏡,5A,5B…処置具装置、7…カート、13,13B,13C,13D…医療機器保持装置、14…アーム、15,16A,16B…装着部、21…挿入部、22,34a,34b…操作部、25,38a,38b…湾曲部、26,39a,39b…湾曲操作部、31A,31B…電動湾曲シース、32a,32b…処置具、33a,33b…シース、41…術者、42a,42b…把持部、44a,56b,74b…移動規制部、46a,52b…リング、47a…円筒部材、53b−53h…切り欠き筒、55b…圧接部、62…凸部、63…ガイド溝、71…切り欠き、72…拡径部、73b…提灯筒、75b…筒部、81…連結部、82…筒保持部
特開平8−164109号公報

Claims (7)

  1. 医療機器としての内視鏡又は処置具装置における湾曲操作部が設けられた操作部を保持する医療機器保持装置であって、
    基端が固定されたアームの先端に設けられ、前記操作部の外面が着脱自在に装着される装着部と、
    前記装着部を構成するリング部材の内面側に配置されると共に、前記操作部の外面側に配置され、前記操作部を該操作部の長手方向に進退自在に、かつ前記長手方向の軸の回りで回動自在に前記操作部を保持する筒状部材と、
    前記筒状部材を用いて形成され、操作者が前記操作部を把持する手を該操作部から離した場合、前記手を離す前の前記操作部の前記装着部による保持位置が移動しないよう移動規制して前記操作部を保持する移動規制部と、
    を備えたことを特徴とする医療機器保持装置。
  2. 前記移動規制部は、前記筒状部材の内面に設けられ、前記操作者が前記操作部から前記手を離した場合、前記操作部の外面に所定以上の面積で、圧接する際の摩擦を利用した保持力により前記手を離す前の前記操作部の保持位置が移動しないよう移動規制して前記操作部を保持することを特徴とする請求項1に記載の医療機器保持装置。
  3. 前記筒状部材は、該筒状部材における周方向の両端を切り欠いた切り欠き筒状部材により構成され、該切り欠き筒状部材は前記操作者の前記手により把持される前記操作部における把持部を覆い、
    前記切り欠き筒状部材における前記リング部材の内面に対向する部分の外径が前記操作者が前記手で前記筒状部材越しに前記把持部を把持した場合における前記リング部材の内径以下の外径から、前記内径を超える値の外径に拡径になる特性が付与されて前記移動規制部が形成され、
    前記移動規制部は、前記操作者が前記筒状部材越しに前記把持部を把持した前記手を前記操作部から離した場合、前記切り欠き筒状部材が、前記特性により前記リング部材の内面に対向する部分が拡径になり、該拡径になった部分が前記リング部材の内面に圧接する際の摩擦を利用した保持力により、前記手を離す前の前記操作部の保持位置が移動しないよう移動規制して保持することを特徴とする請求項1に記載の医療機器保持装置。
  4. 前記操作者が前記筒状部材越しに前記把持部を把持した前記手を前記操作部から離した場合、前記リング部材の内側に配置された前記切り欠き筒状部材が、該切り欠き筒状部材の周方向に沿って移動するようにガイドすることにより前記切り欠き筒状部材の前記外径を拡径にするガイド機構を設けたことを特徴とする請求項3に記載の医療機器保持装置。
  5. 前記切り欠き筒状部材は、前記周方向の両端が連結していないで、前記周方向の重なり部分の長さに応じて前記切り欠き筒状部材の外径が変化し、
    前記ガイド機構は、前記重なり部分における一方に設けた凸部と、前記重なり部分における他方に設けた、前記凸部が嵌合して、周方向に移動させるガイド溝とにより形成されることを特徴とする請求項4に記載の医療機器保持装置。
  6. 前記筒状部材は、前記筒状部材における長手方向の両端を除く外周面に、前記長手方向に沿った切り欠きが、前記外周面を略等分するように複数形成されて、該複数形成された前記切り欠きが半径方向の外側に突出した拡径となる特性が付与された拡径部を有し、前記拡径部は、前記リング部材の内面に配置されると共に、前記操作部の外面における前記操作者の前記手により把持される把持部を覆い、
    前記筒状部材は、該筒状部材による前記リング部材の内面に対向する部分の前記拡径部の外径が前記操作者が前記手で前記拡径部越しに前記把持部を把持した場合における前記リング部材の内径以下の外径値から拡径となる特性が付与されて前記移動規制部が形成され、
    前記移動規制部は、前記操作者が前記筒状部材の前記拡径部越しに前記把持部を把持した前記手を離した場合、前記拡径部が、前記特性により前記リング部材の内面に対向する部分が拡径になり、該拡径になった部分が前記リング部材の内面に圧接して前記手を離す前の前記操作部の保持位置が移動しないよう移動規制して保持することを特徴とする請求項1に記載の医療機器保持装置。
  7. さらに、前記筒状部材は、該筒状部材の長手方向における一方の端部の内面が前記操作部の外面に密着又は圧接して、前記装着部に前記操作部が装着された医療機器を、該医療機器の重力を超える保持力で保持する筒状部材保持部を有することを特徴とする請求項6に記載の医療機器保持装置。
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