JP2012119451A - 熱電変換モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】熱電変換モジュールに関し、耐荷重を向上させる。
【解決手段】熱電変換モジュール(1)は、基板(12)と熱電薄膜(15,16)と接合部(21,22)とを有する熱電変換部(10)と、該基板(12)の両側に対向配置され、各接合部(21,22)に接触する伝熱板(41,42)とを備えている。伝熱板(41,42)と接合部(21,22)との接触部が形成されると、互いに隣接する接触部の間には、断熱する空間(45,46)が形成される。その空間(45,46)において、互いに対向する熱電変換部(10)と伝熱板(41,42)との間に位置してこれらを接続し、基板(12)の厚さ方向における断面積が漸次小さくなる縮小部(50)を有する支柱(51,52)が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱電変換モジュールに関し、特に、耐荷重の向上に係るものである。
従来より、薄膜の半導体材料を使用した熱電変換モジュールが知られている。例えば、特許文献1には、この種の熱電変換モジュールが開示されている。この熱電変換モジュールは、基板上に形成された複数のP型熱電薄膜及びN型熱電薄膜と、P型熱電薄膜とN型熱電薄膜とが交互に電気接続されるように設けられた接合部とを有する熱電変換部を備えている。また、熱電変換モジュールは、上記熱電変換部の両側に対向して配置されるとともに、上記接合部に接して該接合部から熱が伝達される伝熱板を備えている。
このような構成の熱電変換モジュールに電流を流すと、PN接合部である各接合部では、いわゆるペルチェ効果によって、吸熱及び放熱の何れかが起こる。そして、各接合部の熱が各伝熱板へ伝達され、両側の伝熱板のうち、一方が吸熱部、他方が放熱部となって、伝熱板の間で温度差が形成される。このように、熱電変換モジュールは、電気を熱に変換することで、対象物の冷却または加熱に利用される。
また、このような熱電変換モジュールには、接合部以外の熱電変換部が伝熱板に接触することによって、その接触部から熱が損失しないように、熱電変換部と伝熱板との間に断熱空間が形成されている。
特開2002−335021号公報
ところで、従来の熱電変換モジュールでは、モジュールの強度に関して以下のような問題があった。例えば、熱電変換モジュールが厚さ方向に圧縮荷重を受けると、伝熱板または熱電変換部は、内部の断熱空間を小さくする方向に変形する。そして、その変形によって、熱電薄膜や接合部が力を受けて破断してしまう。
また、上記断熱空間の断熱性を向上させるため、その断熱空間を低圧(真空)にすることも行われている。しかし、断熱空間を低圧(真空)にすると、同様に、断熱空間を小さくする方向に伝熱板または熱電変換部が変形するため、熱電薄膜や接合部は破損しやすくなる。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、厚さ方向に荷重を受けても破損しにくい熱電変換モジュールを提供することである。
第1の発明は、基板(12)を備えるとともに、該基板(12)上に配置されるP型熱電薄膜(15)及びN型熱電薄膜(16)と、該P型熱電薄膜(15)とN型熱電薄膜(16)とを電気的に接続する第1接合部(21)とを有し、上記基板(12)上に配列される複数の薄膜熱電対(20)と、互いに隣接する上記薄膜熱電対(20)の一方のP型熱電薄膜(15)と他方のN型熱電薄膜(16)とを電気的に接続し上記熱電薄膜(15,16)の面方向において上記第1接合部(21)と離隔して設けられる第2接合部(22)とを備える熱電変換部(10)と、上記基板(12)の熱電薄膜(15,16)側の面に対向配置され、上記第1接合部(21)に接触して、その各接触部の間に断熱空間(45)が形成される第1伝熱板(41)と、上記基板(12)の背面に対向配置され、上記第2接合部(22)に接触して、その各接触部の間に断熱空間(46)が形成される第2伝熱板(42)とを備えた熱電変換モジュールを前提としている。そして、本発明は、上記断熱空間(45,46)において、互いに対向する上記熱電変換部(10)と伝熱板(41,42)との間に位置してこれらを接続し、上記基板(12)の厚さ方向における断面積が漸次小さくなる縮小部(50)を有する支柱(51,52)が設けられるものである。
本発明では、上記断熱空間(45,46)に、支柱(51,52)が設けられている。支柱(51,52)は、互いに対向する熱電変換部(10)と伝熱板(41,42)との間に位置してこれらを接続し、熱電変換部(10)を厚さ方向に支持している。そのため、熱電変換モジュールが厚さ方向に圧縮荷重を受けても、熱電変換部(10)の変形は抑制される。また、支柱(51,52)は、基板(12)の厚さ方向における断面積が漸次小さくなる縮小部(50)を有している。熱電変換部(10)から支柱(51,52)を介して伝熱板(41,42)へ伝達される熱の伝達経路の断面積は縮小部(50)で小さくなる。そのため、上記伝達経路を介して伝達される熱量は抑制される。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記支柱(51,52)は、熱電変換部(10)または伝熱板(41,42)からそれと対向する伝熱板(41,42)または熱電変換部(10)へ向かって突出して接触し、先細形状に形成されているものである。
本発明では、支柱(51,52)は対向する伝熱板(41,42)または熱電変換部(10)に接触して、熱電変換部(10)を支持している。そのため、熱電変換モジュールが厚さ方向に圧縮荷重を受けても、熱電変換部(10)の変形は抑制される。また、支柱(51,52)は先細形状に形成されている。つまり、先細形状の部分が、上記縮小部(50)を構成している。支柱(51,52)と対向する伝熱板(41,42)または熱電変換部(10)との間の接触面積は小さく、対向する伝熱板(41,42)または熱電変換部(10)から支柱(51,52)へ伝達される熱量は抑制される。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記各伝熱板(41,42)の上記基板(12)に対向する面は平面であり、上記第1接合部(21)は、対向する上記熱電薄膜(15,16)と第1伝熱板(41)との間に位置して上記第1伝熱板(41)に接触し、上記第2接合部(22)は、対向する上記基板(12)と第2伝熱板(42)との間に位置して上記第2伝熱板(42)に接触しているものである。
本発明では、第1接合部(21)は、熱電薄膜(15,16)と対向する第1伝熱板(41)との間に位置し、第1伝熱板(41)の平面状の対向面に接触している。このように、第1接合部(21)と第1伝熱板(41)との接触部が形成されると、互いに隣接する接触部の間には、第1接合部(21)によって区画された断熱空間(45)が形成される。一方、第2接合部(22)は、基板(12)と対向する第2伝熱板(42)との間に位置し、第2伝熱板(42)の平面状の対向面に接触している。このように、第2接合部(22)と第2伝熱板(42)との接触部が形成されると、互いに隣接する接触部の間には、第2接合部(22)によって区画された断熱空間(46)が形成される。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記支柱(51,52)と接合部(21,22)とは、上記基板(12)の厚さ方向に対向配置されているものである。
熱電変換モジュールが厚さ方向に圧縮荷重を受けると、その荷重は伝熱板(41,42)から接合部(21,22)に伝達される。そして、その接合部(21,22)が荷重の作用点となって、熱電変換部(10)に曲げ荷重が作用する。しかし、基板(12)の厚さ方向において、その接合部(21,22)に対向する位置に支柱(51,52)が配置されている。そのため、荷重の作用点となる接合部(21,22)は支柱(51,52)によって支持される。よって、熱電変換部(10)の変形を確実に抑制することができる。
第5の発明は、上記第1または第2の発明において、上記第1伝熱板(41)は、上記基板(12)に対向する面から突出して上記第1接合部(21)に接触する第1凸部(61)を有し、上記第2伝熱板(42)は、上記基板(12)に対向する面から突出して上記第2接合部(22)に接触する第2凸部(62)を有するものである。
本発明では、伝熱板(41,42)には、基板(12)に対向する面から突出する凸部(61,62)が設けられ、その凸部(61,62)が接合部(21,22)に接触している。このように、伝熱板(41,42)と接合部(21,22)との接触部が形成されると、互いに隣接する接触部の間には、凸部(61,62)によって区画された断熱空間(45,46)が形成される。
第6の発明は、上記第5の発明において、上記支柱(51,52)と凸部(61,62)とは、上記基板(12)の厚さ方向に対向配置されているものである。
熱電変換モジュールが厚さ方向に圧縮荷重を受けると、熱電変換部(10)において伝熱板(41,42)の凸部(61,62)に接触する部分が荷重の作用点となって、熱電変換部(10)に曲げ荷重が作用する。しかし、基板(12)の厚さ方向において、凸部(61,62)に対向する位置に支柱(51,52)が配置されている。そのため、荷重の作用点となる凸部(61,62)に接触する部分は支柱(51,52)によって支持される。よって、熱電変換部(10)の変形を確実に抑制することができる。
第7の発明は、上記第1乃至6の何れか1項の発明において、上記基板(12)は、上記第1接合部(21)と第2接合部(22)との間の少なくとも一部が切除されているものである。
本発明では、一方で吸熱され他方で放熱される第1接合部(21)と第2接合部(22)との間が基板(12)で繋がっているため、各接合部(21,22)から基板(12)へ熱が伝達され、熱損失してしまう。しかし、本発明では、上記基板(12)は、第1接合部(21)と第2接合部(22)との間の少なくとも一部が切除されている。そのため、互いに隣接する接合部(21,22)同士の間で、熱が伝達されにくくなる。
本発明の熱電変換モジュールによれば、伝熱板(41,42)が基板(12)に対向配置され、その伝熱板(41,42)に接合部(21,22)が接触することによって、その各接触部の間に空間(45,46)が形成される。その空間(45,46)において、互いに対向する上記熱電変換部(10)と伝熱板(41,42)との間に位置してこれらを接続し、基板(12)の厚さ方向における断面積が漸次小さくなる縮小部(50)を有する支柱(51,52)を設けるようにした。熱電変換モジュール(1)が厚さ方向に圧縮荷重を受けた時は、その荷重が伝熱板(41,42)から熱電変換部(10)へ伝達され、熱電変換部(10)は断熱空間(45,46)を小さくする方向に変形しようとする。しかし、支柱(51,52)が互いに対向する上記熱電変換部(10)と伝熱板(41,42)との間に位置してこれらを接続しているため、熱電変換部(10)は支柱(51,52)によって支持される。これにより、熱電変換部(10)の変形を抑制することができ、熱電変換部(10)の変形によってもたらされる熱電薄膜(15,16)の破損を防止することができる。また、支柱(51,52)は、基板(12)の厚さ方向における断面積が漸次小さくなる縮小部(50)を有している。そのため、熱電変換部(10)から支柱(51,52)を介して支柱(51,52)へ伝達される熱の伝達経路の断面積が縮小部(50)で小さくなり、熱損失を抑制することができる。従って、第1接合部(21)から第1伝熱板(41)へ、第2接合部(22)から第2伝熱板(42)へと、熱を効率よく伝達させることができる。つまり、本発明によれば、熱損失をそれ程増加させることなく熱電薄膜(15,16)の破損を防止できる。
第2の発明によれば、第1の発明において、支柱(51,52)は対向する伝熱板(41,42)または熱電変換部(10)に接触して、熱電変換部(10)を支持するようにした。また、支柱(51,52)は先細形状に形成するようにした。これにより、熱損失をそれ程増加させることなく、熱電変換部(10)の変形を抑制でき、熱電薄膜(15,16)の破損を防止できる。
第3の発明によれば、第1または第2の発明において、第1接合部(21)は、熱電薄膜(15,16)と対向する第1伝熱板(41)との間に位置し、第1伝熱板(41)の平面状の対向面に接触するようにした。このように、第1接合部(21)と第1伝熱板(41)との接触部が形成されると、互いに隣接する接触部の間には、第1接合部(21)によって区画された断熱空間(45)が形成される。一方、第2接合部(22)は、基板(12)と対向する第2伝熱板(42)との間に位置し、第2伝熱板(42)の平面状の対向面に接触するようにした。このように、第2接合部(22)と第2伝熱板(42)との接触部が形成されると、互いに隣接する接触部の間には、第2接合部(22)によって区画された断熱空間(46)が形成される。接合部(21,22)は、成膜技術や印刷技術によって高精度に形成できる。そのため、接合部(21,22)によって形成される断熱空間(45,46)を高精度に形成することができ、熱電薄膜(15,16)等の破損防止や熱損失の抑制をより確実に行うことができる。
第4の発明によれば、第3の発明において、支柱(51,52)と接合部(21,22)とを熱電薄膜(15,16)の膜厚方向に対向配置するようにした。これにより、熱電変換モジュールが厚さ方向に圧縮荷重を受けた時に、荷重の作用点となる接合部(21,22)を支柱(51,52)によって支持することができる。このように、熱電変換部(10)の変形を確実に抑制することができ、熱電薄膜(15,16)等の破損を確実に防止することができる。
第5の発明によれば、第1または第2の発明において、各伝熱板(41,42)は、基板(12)に対向する面から突出して各接合部(21,22)に接触する凸部(61,62)を有するようにした。伝熱板(41,42)と接合部(21,22)との接触部が形成されると、互いに隣接する接触部の間には、凸部(61,62)によって区画された断熱空間(45,46)が形成される。このように、凸部(61,62)によって断熱空間(45,46)が区画されると、段差の大きい凸部(61,62)によって大きい断熱空間(45,46)を形成しやすくなり、断熱性を高めて、各伝熱板(41,42)へ伝達される熱の伝達効率を向上させることができる。
第6の発明によれば、第5の発明において、支柱(51,52)と凸部(61,62)とを熱電薄膜(15,16)の膜厚方向に対向配置するようにした。これにより、熱電変換モジュールが厚さ方向に圧縮荷重を受けた時に、荷重の作用点となる凸部(61,62)に接触する部分を支柱(51,52)によって支持することができる。このように、熱電変換部(10)の変形を確実に抑制することができ、熱電薄膜(15,16)等の破損を確実に防止することができる。
第7の発明によれば、上記第1乃至第6の何れか1の発明において、基板(12)は、第1接合部(21)と第2接合部(22)との間の少なくとも一部が切除されるようにした。そのため、基板(12)を介して第1接合部(21)と第2接合部(22)との間で熱が伝達されにくくなり、基板(12)内での熱損失を抑制することができる。従って、第1接合部(21)から第1伝熱板(41)へ、第2接合部(22)から第2伝熱板(42)へと、熱を効率よく伝達させることができる。
図1は、実施形態1に係る熱電変換モジュールの概略断面図である。 図2は、図1のA−A断面図である。 図3は、実施形態1の変形例1に係る熱電変換モジュールの概略断面図である。 図4は、実施形態1の変形例1の別の形態に係る熱電変換モジュールの概略断面図である。 図5は、実施形態1の他の変形例に係る熱電変換モジュールの概略断面図である。 図6は、図2に相当するものであり、支柱の変形例を示す断面図である。 図7は、図2に相当するものであり、支柱の変形例を示す断面図である。 図8は、実施形態1の他の変形例に係る熱電変換モジュールの概略断面図である。 図9は、実施形態1の他の変形例に係る熱電変換モジュールの概略断面図である。 図10は、実施形態1の他の変形例に係る熱電変換モジュールの概略断面図である。 図11は、図10のA−A断面図である。 図12は、実施形態2に係る熱電変換モジュールの概略断面図である。 図13は、実施形態3に係る熱電変換モジュールの概略断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態及び変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、或いはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《実施形態1》
本実施形態の熱電変換モジュール(1)は、電流を流して、電気を熱に変換することによって、対象物を冷却または加熱するものである。図1に示すように、この熱電変換モジュール(1)は、電流を流すことによって吸熱または放熱する熱電変換部(10)と、該熱電変換部(10)両側に対向して設けられ、熱電変換部(10)で発生する熱を対象物へ伝達する伝熱板(41,42)とを備えている。
上記熱電変換部(10)は、基板(12)と、該基板(12)上に形成されるP型熱電薄膜(15)及びN型熱電薄膜(16)と、該P型熱電薄膜(15)とN型熱電薄膜(16)とを電気的に接続する第1接合部(21)及び第2接合部(22)とを備えている。
上記基板(12)は、扁平な板材である。上記基板(12)は、電気絶縁性の材料であればよく、例えば、ガラス等のセラミックス材料や、ポリイミド等の樹脂材料によって形成されている。
上記P型熱電薄膜(15)及びN型熱電薄膜(16)は、方形の同一形状であって、基板(12)上に交互に離隔して形成されている。熱電薄膜(15,16)は、プラズマCVDやスパッタリング等、マスクを用いた成膜プロセスにより形成される。上記熱電薄膜(15,16)の膜厚は、通常1〜10μmである。
上記第1接合部(21)は、互いに隣接するP型熱電薄膜(15)及びN型熱電薄膜(16)の基板(12)側の面とは反対側の面上に設けられている。このように、P型熱電薄膜(15)とN型熱電薄膜(16)と第1接合部(21)とによって薄膜熱電対(20)が構成され、その薄膜熱電対(20)が基板(12)上に配列されている。
一方、上記第2接合部(22)は、熱電薄膜(15,16)の第1接合部(21)とは反対側の面上、つまり、基板(12)側の面上に設けられている。第2接合部(22)は、互いに隣接する薄膜熱電対(20)の一方のP型熱電薄膜(15)と他方のN型熱電薄膜(16)とを電気的に接続している。また、各熱電薄膜(15,16)において、第1接合部(21)と第2接合部(22)とは、熱電薄膜(15,16)の面方向に離隔されている。また、第2接合部(22)は、基板内接合部(23)と基板外接合部(24)によって構成されている。
上記基板内接合部(23)は、基板(12)に金属が埋め込まれて形成されている。基板内接合部(23)は、基板(12)の厚さ方向に貫通形成されている。基板内接合部(23)の熱電薄膜(15,16)側の端面は、熱電薄膜(15,16)に接している。
上記基板外接合部(24)は、基板(12)の背面に設けられ、基板内接合部(23)の背面側の端面に接している。
上記接合部(21,23,24)は、例えば、銅やアルミ等の電気抵抗が小さく熱伝導率が高い材料で形成されることが望ましい。また、各熱電薄膜(15,16)との接合を良好にしたり、耐久性を上げるために、各接合部(21,23,24)にはニッケルや金などのメッキを施すことが望ましい。
上記伝熱板(41,42)は、第1伝熱板(41)と第2伝熱板(42)とを有している。第1伝熱板(41)は、基板(12)の熱電薄膜(15,16)側の面、つまり、基板(12)の第1接合部(21)側の面に対向配置されている。一方、第2伝熱板(42)は、基板(12)の背面、つまり、基板(12)の基板外接合部(24)側の面に対向配置されている。第1伝熱板(41)及び第2伝熱板(42)の基板(12)に対向する面は平面状に形成されている。
また、第1接合部(21)は、熱電薄膜(15,16)と対向する第1伝熱板(41)との間に位置して、第1伝熱板(41)の平面状の対向面に接触している。このように、第1接合部(21)と第1伝熱板(41)との接触部が形成されると、互いに隣接する接触部の間には、第1接合部(21)によって区画された第1空間(45)が形成される。第1空間(45)は、第1接合部(21)と第1伝熱板(41)と熱電薄膜(15,16)と第2接合部(22)とによって囲まれている。一方、第2接合部(22)の基板外接合部(24)は、基板(12)と対向する第2伝熱板(42)との間に位置して第2伝熱板(42)の平面状の対向面に接触している。このように、第2接合部(22)と第2伝熱板(42)との接触部が形成されると、互いに隣接する接触部の間には、基板外接合部(24)によって区画された第2空間(46)が形成される。第2空間(46)は、基板外接合部(24)と第2伝熱板(42)と基板(12)とによって囲まれている。上記空間(45,46)は、その空間(45,46)の周囲の材料に比べて熱伝導率の低い空気で満たされており、熱電変換部(10)側と伝熱板(41,42)側とを断熱する断熱空間として機能している。上記空間(45,46)は、断熱性を更に向上させるために、内部を低圧(真空)にしても構わない。伝熱板(41,42)は、熱伝導率が高い電気絶縁性の材料によって形成され、例えば、アルミナが使用される。伝熱板(41,42)は、第1接合部(21)または基板外接合部(24)が接触する面に、例えば、アルミナを表面コーティングして電気絶縁を確保した銅等の金属でも好適である。
このような構成の熱電変換モジュール(1)では、熱電薄膜(15,16)に電流を流すと、PN接合部である第1接合部(21)及び第2接合部(22)のうち、ペルチェ効果によって、一方が吸熱され、他方が放熱される。つまり、各熱電薄膜(15,16)の面方向には温度勾配が形成される。そして、その熱が各接合部(21,22)から各伝熱板(41,42)へそれぞれ伝達され、熱電変換モジュール(1)の側面である第1伝熱板(41)と第2伝熱板(42)との間に温度差が形成される。
上記第1空間(45)及び第2空間(46)には、各伝熱板(41,42)からそれと対向する熱電変換部(10)へ向かって突出して接触する第1支柱(51)及び第2支柱(52)がそれぞれ設けられている。つまり、支柱(51,52)は、互いに対向する熱電変換部(10)と伝熱板(41,42)との間に位置してこれらを接続している。上記支柱(51,52)は、熱伝導率の低い材料で形成され、例えば、ポリイミド等の熱硬化性樹脂によって形成される。上記支柱(51,52)は、フォトリソグラフィ、インクジェット、スクリーン印刷等の微細パターニング技術によって形成される。
第1支柱(51)及び第2支柱(52)は、熱電変換部(10)を熱電変換モジュール(1)の厚さ方向に支持している。そのため、熱電変換モジュール(1)が厚さ方向に圧縮荷重を受けた時は、第1支柱(51)及び第2支柱(52)によって熱電変換部(10)の変形は抑制される。
例えば、第2伝熱板(42)が外部より圧縮荷重を受けると、その荷重は第2伝熱板(42)から第2接合部(22)へ伝達される。そして、第2接合部(22)が荷重の作用点となって熱電変換部(10)に曲げ荷重が作用する。しかし、本実施形態では、基板(12)の厚さ方向において、その第2接合部(22)に対向する位置に第1支柱(51)が配置され、その第1支柱(51)は熱電変換部(10)の熱電薄膜(15,16)に接触している。これにより、第1支柱(51)によって、荷重の作用点となる第2接合部(22)を支持することができる。したがって、熱電変換部(10)の変形を確実に抑制することができ、熱電変換部(10)の変形によって熱電薄膜(15,16)が破損するのを防止できる。
同様に、第1伝熱板(41)が外部より圧縮荷重を受けると、その荷重は第1伝熱板(41)から第1接合部(21)へ伝達される。そして、第1接合部(21)が荷重の作用点となって熱電変換部(10)に曲げ荷重が作用する。しかし、本実施形態では、基板(12)の厚さ方向において、その第1接合部(21)に対向する位置に第2支柱(52)が配置され、その第2支柱(52)は熱電変換部(10)の基板(12)に接触している。これにより、第2支柱(52)によって、荷重の作用点となる第1接合部(21)を支持することができる。したがって、熱電変換部(10)の変形を確実に抑制することができ、熱電変換部(10)の変形によって熱電薄膜(15,16)が破損するのを防止できる。
また、第1支柱(51)及び第2支柱(52)は、図1及び図2に示すように、四角錘形状であり、先細形状に形成されている。つまり、先細形状の部分が、基板(12)の厚さ方向における断面積が漸次小さくなる縮小部(50)を構成している。第1支柱(51)と熱電変換部(10)の熱電薄膜(15,16)との間の接触面積、第2支柱(52)と熱電変換部(10)の基板(12)との間の接触面積はそれぞれ小さい。そのため、熱電薄膜(15,16)から第1支柱(51)へ、基板(12)から第2支柱(52)へそれぞれ伝達される熱量を抑制することができる。
−実施形態1の効果−
実施形態1では、伝熱板(41,42)が基板(12)に対向配置され、その伝熱板(41,42)の基板(12)と対向する平面に接合部(21,22)が接触することによって、その各接触部の間に空間(45,46)が形成される。その空間(45,46)において、伝熱板(41,42)からそれと対向する熱電変換部(10)へ向かって突出して接触する支柱(51,52)を設けるようにした。熱電変換モジュール(1)が厚さ方向に圧縮荷重を受けた時は、その荷重が伝熱板(41,42)から接合部(21,22)に伝達され、接合部(21,22)が荷重の作用点となって熱電変換部(10)に曲げ荷重が作用する。しかし、第1支柱(51)は、基板(12)の厚さ方向において第2接合部(22)に対向配置され、熱電変換部(10)の熱電薄膜(15,16)に接触している。また、第2支柱(52)は、基板(12)の厚さ方向において第1接合部(21)に対向配置され、熱電変換部(10)の基板(12)に接触している。これにより、荷重の作用点となる各接合部(21,22)は支柱(51,52)によって支持され、熱電変換部(10)の変形を抑制することができ、熱電変換部(10)の変形によってもたらされる熱電薄膜(15,16)の破損を防止することができる。また、支柱(51,52)は、先細形状に形成されている。そのため、第1支柱(51)と熱電薄膜(15,16)との間の接触面積、第2支柱(52)と基板(12)との間の接触面積は共に小さく、熱電薄膜(15,16)から第1支柱(51)へ、基板(12)から第2支柱(52)へそれぞれ伝達される熱量を小さくでき、熱損失を抑制することができる。つまり、実施形態1では、熱損失をそれ程増加させることなく熱電薄膜(15,16)の破損を防止できる。
また、実施形態1では、各熱電薄膜(15,16)において、第1接合部(21)と第2接合部(22)とを熱電薄膜(15,16)の面方向に離隔するようにした。このように、第1接合部(21)と第2接合部(22)とが離隔されると、従来に比べて第1接合部(21)と第2接合部(22)との間の距離を長くとることができ、第1接合部(21)と第2接合部(22)との間で熱が伝達されにくくなる。そのため、第1接合部(21)と第2接合部(22)との間の熱損失を抑制することができ、第1接合部(21)から第1伝熱板(41)へ、第2接合部(22)から第2伝熱板(42)へと、熱を効率よく伝達させることができる。
〈実施形態1の変形例1〉
次に、実施形態1の変形例を図面に基づいて詳細に説明する。本変形例は、上記実施形態1において、基板(12)の形状を変更したものである。つまり、上記実施形態1では、基板(12)は単なる平板であったが、本変形例では、図3に示すように、基板(12)を一部切除するようにした。
具体的に、上記基板(12)には、該基板(12)が一部貫通除去された貫通部(13)が設けられている。上記貫通部(13)は、基板(12)の面方向において第1接合部(21)と第2接合部(22)との間に位置し、熱電薄膜(15,16)の下側に設けられる。このように、基板(12)の第1接合部(21)と第2接合部(22)との間が一部切除されると、吸熱及び放熱の何れかが起こる各接合部(21,22)の熱が、隣接する接合部(21,22)へ伝達されにくくなり、基板(12)内の熱損失を抑制することができる。これにより、第1接合部(21)から第1伝熱板(41)へ、第2接合部(22)から第2伝熱板(42)へ、熱を効率よく伝達させることができる。
尚、本変形例では、基板(12)に貫通部(13)が設けられているが、図4に示すように、貫通部(13)の代わりに、基板(12)面が凹陥された凹部(14)が設けられても構わない。つまり、凹部(14)は、基板(12)の第1接合部(21)と第2接合部(22)との間が一部切除された構成である。また、その他の構成、作用及び効果は、実施形態1と同様である。
〈実施形態1のその他の変形例〉
上記実施形態1では、支柱(51,52)は、各空間(45,46)において、熱電薄膜(15,16)の配列方向に2個形成されている。しかし、支柱(51,52)の個数は関係なく、例えば、図5に示すように、第2支柱(52)が第2空間(46)の中央部に1個だけ形成されても同様の効果を奏する。また、図6に示すように、2個の支柱(51,52)が、熱電薄膜(15,16)の配列方向に垂直な方向に並設されても構わない。
また、上記実施形態1では、支柱(51,52)を四角錘形状にしているが、その他に、図7に示す三角柱形状に形成することによって先細形状を構成してもよい。また、支柱(51,52)の支持強度等を考慮して、図8に示す半球状等、丸みを有する形状によって先細形状を構成してもよい。
また、上記実施形態1では、先細形状の支柱(51,52)が、伝熱板(41,42)から熱電変換部(10)側へ延びるように形成されている。しかし、図9に示すように、先細形状の支柱(51,52)が、熱電変換部(10)側である熱電薄膜(15,16)や基板(12)から伝熱板(41,42)側へ延びるように形成されても同様の効果を奏する。
また、図10及び図11に示すように、複数の部材によって支柱(51,52)が形成されても構わない。具体的に、第2伝熱板(41)上に2つの三角柱(52a,52a)が並設され、基板(12)の背面上にも、その三角柱(52a,52a)に直交するように2つの三角柱(52b,52b)が並設されている。各三角柱(52a,52b)は、隣合う二側面の角部が第2伝熱板(41)または基板(12)の背面から突出するように設けられ、先細形状を構成している。そして、第2伝熱板(41)上の三角柱(52a,52a)の角部と、基板(12)背面上の三角柱(52b,52b)の角部とが接触して、第2支柱(52)が形成されている。上記第2支柱(52)では、基板(12)の厚さ方向における断面積が漸次小さくなる縮小部(50)は、先細形状の各三角柱(52a,52b)によって形成されている。第2伝熱板(41)上の三角柱(52a,52a)は、基板(12)背面上の三角柱(52b,52b)に対して4点で接触している。そのため、第2支柱(52)の断面積は小さく、第2支柱(52)を介して熱電変換部(10)から第2伝熱板(42)へ伝達される熱量は抑制される。また、四角錘形状の第2支柱を4つ並設して、対向する第2伝熱板(42)または熱電変換部(10)と4点で接触させた場合に比べて、第2支柱(52)の高さばらつきを小さくでき、寸法精度の高い安定した熱電変換モジュール(1)を形成することができる。また、第1支柱(51)は、上記第2支柱(52)と同様に形成されている。
《実施形態2》
次に、本発明の実施形態2を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態は、上記実施形態1において、伝熱板(41,42)の形状を変更したものである。つまり、上記実施形態1では、伝熱板(41,42)は扁平な形状であったが、本実施形態では、図12に示すように、伝熱板(41,42)の熱電変換部(10)側の面に凸部(61,62)を設けるようにした。
具体的に、第1接合部(21)は、基板(12)上のP型熱電薄膜(15)とN型熱電薄膜(16)との間に設けられ、該P型熱電薄膜(15)とN型熱電薄膜(16)とを電気的に接続している。このように、P型熱電薄膜(15)とN型熱電薄膜(16)と第1接合部(21)とによって、薄膜熱電対(20)が構成されている。一方、上記第2接合部(22)は、基板(12)上のP型熱電薄膜(15)とN型熱電薄膜(16)との間に設けられるともに熱電薄膜(15,16)の基板(12)側の面に接するように設けられ、基板(12)内へ延びて基板(12)背面に露出している。第2接合部(22)は、互いに隣接する薄膜熱電対(20)の一方のP型熱電薄膜(15)と他方のN型熱電薄膜(16)とを電気的に接続している。また、各熱電薄膜(15,16)において、第1接合部(21)と第2接合部(22)とは、熱電薄膜(15,16)の面方向に離隔されている。
第1伝熱板(41)は、基板(12)の熱電薄膜(15,16)側の面、つまり、基板(12)の第1接合部(21)側の面に対向配置されている。第1伝熱板(41)には、基板(12)に対向する面から突出する第1凸部(61)が設けられ、その第1凸部(61)は第1接合部(21)に接触している。このように、第1伝熱板(41)の第1凸部(61)と第1接合部(21)との接触部が形成されると、互いに隣接する接触部の間には、第1凸部(61)によって区画された第1空間(45)が形成される。第1空間(45)は、第1伝熱板(41)と熱電薄膜(15,16)と第2接合部(22)とによって囲まれている。一方、第2伝熱板(42)は、基板(12)の背面に対向配置されている。第2伝熱板(42)には、基板(12)に対向する面から突出する第2凸部(62)が設けられ、その第2凸部(62)は第2接合部(22)に接触している。このように、第2伝熱板(42)の第2凸部(62)と第2接合部(22)との接触部が形成されると、互いに隣接する接触部の間には、第2凸部(62)によって区画された第2空間(46)が形成される。第2空間(46)は、第2伝熱板(42)と基板(12)と第2接合部(22)とによって囲まれている。上記空間(45,46)は、その空間(45,46)の周囲の材料に比べて熱伝導率の低い空気で満たされており、熱電変換部(10)側と伝熱板(41,42)側とを断熱する断熱空間として機能している。このように、凸部(61,62)によって熱電変換部(10)側と伝熱板(41,42)側とを断熱する空間(45,46)が形成されると、凸部(61,62)の高さに応じて断熱する空間(45,46)を大きくすることができ、断熱性を高めて、各伝熱板(41,42)へ伝達される熱の伝達効率を向上させることができる。尚、上記空間(45,46)は、断熱性を更に向上させるために、内部を低圧(真空)にしても構わない。
また、熱電変換モジュールが厚さ方向に圧縮荷重を受けると、熱電変換部(10)において伝熱板(41,42)の凸部(61,62)に接触する部分がその荷重の作用点となって、熱電変換部(10)に曲げ荷重が作用する。しかし、基板(12)の厚さ方向において、その凸部(61,62)に対向する位置に支柱(51,52)が配置されている。これにより、支柱(51,52)によって、荷重の作用点となる凸部(61,62)に接触する部分は支持され、熱電変換部(10)の変形を確実に抑制することができ、熱電変換部(10)変形によって熱電薄膜(15,16)が破損するのを防止できる。尚、その他の構成、作用及び効果は、実施形態1と同様である。
《実施形態3》
次に、本発明の実施形態3を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態は、上記実施形態1において、接合部(21,22)の形状を変更したものである。つまり、上記実施形態1では、熱電薄膜(15,16)の両側の面に接合部(21,22)を接触して設けたが、本実施形態では、図13に示すように、熱電薄膜(15,16)の片側の面のみに接合部(21,22)を接触して設けるようにした。
具体的に、第1接合部(21)及び第2接合部(22)は、共に、熱電薄膜(15,16)の、基板(12)に接する面とは反対側の面同士を電気的に接続している。第1接合部(21)は、P型熱電薄膜(15)及びN型熱電薄膜(16)とともに薄膜熱電対(20)を構成している。一方、第2接合部(22)は、互いに隣接する薄膜熱電対(20)の一方のP型熱電薄膜(15)と他方のN型熱電薄膜(16)とを電気的に接続している。各熱電薄膜(15,16)において、第1接合部(21)と第2接合部(22)とは、熱電薄膜(15,16)の面方向に離隔されている。また、第1接合部(21)は、接合するP型熱電薄膜(15)とN型熱電薄膜(16)との間から第1伝熱板(41)側へ突出して、その第1伝熱板(41)に接触している。このように、第1伝熱板(41)と第1接合部(21)との接触部が形成されると、互いに隣接する第1接合部(21)の間には、第1接合部(21)によって区画された第1空間(45)が形成される。第1空間(45)は、第1接合部(21)と第1伝熱板(41)と熱電薄膜(15,16)と第2接合部(22)とによって囲まれている。一方、第2接合部(22)は、接合するP型熱電薄膜(15)とN型熱電薄膜(16)との間から基板(12)内へ延びて基板(12)の背面に突出し、第2伝熱板(42)に接触している。このように、第2伝熱板(42)と第2接合部(22)との接触部が形成されると、互いに隣接する第2接合部(22)の間には、第2接合部(22)によって区画された第2空間(46)が形成される。第2空間(46)は、第2接合部(22)と第2伝熱板(42)と基板(12)と熱電薄膜(15,16)とによって囲まれている。このように、第1接合部(21)及び第2接合部(22)が、熱電薄膜(15,16)の同じ側の面上に設けられると、各接合部(21,22)における熱電薄膜(15,16)との接触部分を全て同時に形成することができ、熱電変換モジュール(1)の製造工程を簡略化することができる。また、各接合部(21,22)における熱電薄膜(15,16)との接触部分を同時に形成することによって、熱電薄膜(15,16)と接合部(21,22)との間の接続不良を低減させることができ、熱電変換モジュール(1)の歩留まりを向上させることができる。
また、本実施形態においても、支柱(51,52)は、先細形状に形成されるとともに、熱電変換部(10)に接触して熱電変換部(10)を支持している。そのため、熱損失をそれ程増加させることなく熱電薄膜(15,16)の破損を防止できる。尚、実施形態3では、実施形態1の変形例1と同様に、基板(12)の一部を切除している。
1 熱電変換モジュール
10 熱電変換部
12 基板
15 P型熱電薄膜
16 N型熱電薄膜
20 薄膜熱電対
21 第1接合部
22 第2接合部
41 第1伝熱板
42 第2伝熱板
45 第1空間(断熱空間)
46 第2空間(断熱空間)
50 縮小部
51 第1支柱(支柱)
52 第2支柱(支柱)
61 第1凸部
62 第2凸部

Claims (7)

  1. 基板(12)を備えるとともに、該基板(12)上に配置されるP型熱電薄膜(15)及びN型熱電薄膜(16)と、該P型熱電薄膜(15)とN型熱電薄膜(16)とを電気的に接続する第1接合部(21)とを有し、上記基板(12)上に配列される複数の薄膜熱電対(20)と、互いに隣接する上記薄膜熱電対(20)の一方のP型熱電薄膜(15)と他方のN型熱電薄膜(16)とを電気的に接続し上記熱電薄膜(15,16)の面方向において上記第1接合部(21)と離隔して設けられる第2接合部(22)とを備える熱電変換部(10)と、
    上記基板(12)の熱電薄膜(15,16)側の面に対向配置され、上記第1接合部(21)に接触して、その各接触部の間に断熱空間(45)が形成される第1伝熱板(41)と、
    上記基板(12)の背面に対向配置され、上記第2接合部(22)に接触して、その各接触部の間に断熱空間(46)が形成される第2伝熱板(42)とを備えた熱電変換モジュールであって、
    上記断熱空間(45,46)において、互いに対向する上記熱電変換部(10)と伝熱板(41,42)との間に位置してこれらを接続し、上記基板(12)の厚さ方向における断面積が漸次小さくなる縮小部(50)を有する支柱(51,52)が設けられる
    ことを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 請求項1において、
    上記支柱(51,52)は、熱電変換部(10)または伝熱板(41,42)からそれと対向する伝熱板(41,42)または熱電変換部(10)へ向かって突出して接触し、先細形状に形成されている
    ことを特徴とする熱電変換モジュール。
  3. 請求項1または2において、
    上記各伝熱板(41,42)の上記基板(12)に対向する面は平面であり、
    上記第1接合部(21)は、対向する上記熱電薄膜(15,16)と第1伝熱板(41)との間に位置して上記第1伝熱板(41)に接触し、
    上記第2接合部(22)は、対向する上記基板(12)と第2伝熱板(42)との間に位置して上記第2伝熱板(42)に接触している
    ことを特徴とする熱電変換モジュール。
  4. 請求項3において、
    上記支柱(51,52)と接合部(21,22)とは、上記基板(12)の厚さ方向に対向配置されている
    ことを特徴とする熱電変換モジュール。
  5. 請求項1または2において、
    上記第1伝熱板(41)は、上記基板(12)に対向する面から突出して上記第1接合部(21)に接触する第1凸部(61)を有し、
    上記第2伝熱板(42)は、上記基板(12)に対向する面から突出して上記第2接合部(22)に接触する第2凸部(62)を有する
    ことを特徴とする熱電変換モジュール。
  6. 請求項5において、
    上記支柱(51,52)と凸部(61,62)とは、上記基板(12)の厚さ方向に対向配置されている
    ことを特徴とする熱電変換モジュール。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項において、
    上記基板(12)は、上記第1接合部(21)と第2接合部(22)との間の少なくとも一部が切除されている
    ことを特徴とする熱電変換モジュール。
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