JP2012119377A - 固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】感度向上と混色低減とを実現した固体撮像装置を提供する。
【解決手段】実施の形態によれば、固体撮像装置1は、半導体基板10と、市松状の配置で半導体基板10に形成された各々複数の光電変換部11g、11b、11rと、光電変換部11b、11rに対応する各位置に設けられた複数のマイクロレンズMLb、MLrを含むマイクロレンズ配列MLA1と、光電変換部11gに対応する各位置に設けられたマイクロレンズMLgを含み、マイクロレンズ配列MLA1よりも受光面側に配されたマイクロレンズ配列MLA2とを有する。マイクロレンズMLgの周縁部とマイクロレンズMLb、MLrの周縁部とが重なっている。
【選択図】図1
【解決手段】実施の形態によれば、固体撮像装置1は、半導体基板10と、市松状の配置で半導体基板10に形成された各々複数の光電変換部11g、11b、11rと、光電変換部11b、11rに対応する各位置に設けられた複数のマイクロレンズMLb、MLrを含むマイクロレンズ配列MLA1と、光電変換部11gに対応する各位置に設けられたマイクロレンズMLgを含み、マイクロレンズ配列MLA1よりも受光面側に配されたマイクロレンズ配列MLA2とを有する。マイクロレンズMLgの周縁部とマイクロレンズMLb、MLrの周縁部とが重なっている。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、固体撮像装置に関する。
従来から、複数の画素(フォトダイオード)の配列に対応して複数の色フィルタが配列された固体撮像装置において、画素に入射する光量を増大させ、感度を向上させることが望まれている。
また、色フィルタを通過した光がその対応した画素ではなく隣接した画素へ入射してしまうことに起因した光学的混色が問題となっており、光学的混色を低減することが望まれている。
混色低減や感度向上を実現するためには、画素上に形成するマイクロレンズの面積を大きくすることが有効である。
しかしながら、従来技術では、隣接する画素のマイクロレンズの面積はトレードオフの関係にある。すなわち、ある画素のマイクロレンズの面積を大きくすると、隣接する画素のマイクロレンズの面積を小さくしなければならないという問題がある。
本発明の一つの実施形態は、感度向上と混色低減とを実現した固体撮像装置を提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、固体撮像装置は、基板と、市松状の配置で基板に形成された各々複数の第1の光電変換部及び第2の光電変換部と、第1の光電変換部に対応する各位置に設けられた複数の第1のマイクロレンズを含む第1のマイクロレンズ配列層と、第2の光電変換部に対応する各位置に設けられた複数の第2のマイクロレンズを含み、第1のマイクロレンズ配列層よりも受光面側に配された第2のマイクロレンズ配列層とを有する。第1のマイクロレンズの周縁部と第2のマイクロレンズの周縁部とが重なっている。
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかる固体撮像装置を詳細に説明する。なお、これらの実施形態により本発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
第1の実施形態にかかる固体撮像装置1の構成について説明する。図1は、第1の実施形態にかかる固体撮像装置の断面図である。図1(a)は、青色の色フィルタ層と緑色の色フィルタ層とを通る断面の構成を示す。図1(b)は、赤色の色フィルタ層と緑色の色フィルタ層とを通る断面の構成を示す。図2は、複数の色フィルタ層のレイアウト構成を示す図である。図1(a)は、図2のIa−Ia線で切った断面に対応しており、図1(b)は、図2のIb−Ib線で切った断面に対応している。
第1の実施形態にかかる固体撮像装置1の構成について説明する。図1は、第1の実施形態にかかる固体撮像装置の断面図である。図1(a)は、青色の色フィルタ層と緑色の色フィルタ層とを通る断面の構成を示す。図1(b)は、赤色の色フィルタ層と緑色の色フィルタ層とを通る断面の構成を示す。図2は、複数の色フィルタ層のレイアウト構成を示す図である。図1(a)は、図2のIa−Ia線で切った断面に対応しており、図1(b)は、図2のIb−Ib線で切った断面に対応している。
固体撮像装置1は、半導体基板10、平坦化層20、マイクロレンズ配列MLA1、平坦化層30、色フィルタ配列CFA、平坦化層50、マイクロレンズ配列MLA2を備える。半導体基板10は、表面10aと裏面10bとを有する。固体撮像装置1は、半導体基板10の裏面10b側から光が入射する裏面照射型の固体撮像装置である。
半導体基板10のウエル領域12内には、複数の光電変換部(複数の画素)11g、11b、11rが配されている。第1の光電変換部としての光電変換部11b、11rと、第2の光電変換部としての光電変換部11gは、2次元的に(例えば市松状に)配列されている。ウエル領域12は、第1導電型(例えばP型)の不純物を低い濃度で含む。各光電変換部は、例えばフォトダイオードであり、電荷蓄積領域を含む。電荷蓄積領域は、第1導電型と反対導電型である第2導電型(例えば、N型)の不純物を、ウエル領域12における第1導電型の不純物の濃度よりも高い濃度で含む。
光電変換部11bは、図2に示すIa−Ia線に沿った方向において光電変換部11gに隣接している。光電変換部11rは、光電変換部11bの隣接する方向と交差する方向(図2に示すIb−Ib線に沿った方向)において光電変換部11gに隣接している。
光電変換部11g、11b、11rの間隙となる素子分離領域の表面10a側には層間絶縁膜14が設けられている。層間絶縁膜14の内部には、光電変換部11g、11b、11rにおいて発生した電荷を転送するための配線13が形成されている。
平坦化層20は、半導体基板10の裏面10bを覆っている。これにより、平坦化層20は、マイクロレンズ配列MLA1が配されるための平坦な表面を提供する。
第1のマイクロレンズ配列層としてのマイクロレンズ配列MLA1は、平坦化層20の表面に配されている。マイクロレンズ配列MLA1では、第1のマイクロレンズとしての複数のマイクロレンズMLb、MLrが複数の光電変換部11b、11rの配列に対応して例えば2次元的に配列されている。マイクロレンズMLb及びMLrは、それぞれ、光電変換部11b、11rに集光するように配されている。
平坦化層30は、マイクロレンズMLb及びMLrの間隙を埋めるとともに、マイクロレンズMLb及びMLrの上まで覆っている。これにより平坦化層30は、色フィルタ配列CFAが配されるための平坦な表面を提供する。平坦化層30は、マイクロレンズMLb、MLrよりも屈折率が低い透明な材料で形成されている。
色フィルタ配列CFAは、平坦化層30の表面に配されている。色フィルタ配列CFAは、複数の光電変換部の少なくとも一部に対応する各位置に、互いに異なる波長域の光を透過させる少なくとも三種類の色フィルタ層を備えている。本実施形態では、色フィルタ配列CFAには、色フィルタ層40bと、色フィルタ層40rと、色フィルタ層40gとが複数の光電変換部11g、11b、11rの配列に対応して例えば2次元的に配列されている。
平坦化層50は、複数の色フィルタ層を覆っている。これにより、平坦化層50は、マイクロレンズ配列MLA2が配されるための平坦な表面を提供する。
第2のマイクロレンズ配列層としてのマイクロレンズ配列MLA2は、平坦化層50の表面に配されている。マイクロレンズ配列MLA2では、第2のマイクロレンズとしての複数のマイクロレンズMLgが複数の光電変換部11gの配列に対応して例えば2次元的に配列されている。マイクロレンズMLgは、光電変換部11gに集光するように配されている。
マイクロレンズ配列MLA2の上には反射防止膜60が形成されている。反射防止膜60は、空気中からマイクロレンズMLgや色フィルタ層40b、40rに入射する際に反射される光を低減して、光電変換部11g、11b、11rへ入射する光量を増やす働きをする。なお、反射防止膜60を省略した構成とすることも可能である。
次に、色フィルタ配列CFAにおける複数の色フィルタ層の具体的な構成について説明する。
色フィルタ配列CFAでは、例えば、図2に示すように、ベイヤー配列に従って、対角方向に配された緑色の色フィルタ層40gと他の対角方向に配された青色の色フィルタ層40b及び赤色の色フィルタ層40rとによって形成される四つの色フィルタ層の単位配列が2次元的に繰り返し配列されている。なお、ここではベイヤー配列を例として説明するが、各色フィルタ層が周期性を持って配置されるのであれば、配置パターンは任意である。
色フィルタ層40bは、光電変換部11bに青色の光が入射するように平坦化層30上の光電変換部11bに対応する位置に配されている。すなわち、色フィルタ層40bは、裏面10bに垂直な方向から透視した場合に、光電変換部11bを含むように配されている。色フィルタ層40bは、青色の波長域に分光透過率のピークを有する。
色フィルタ層40rは、光電変換部11rに赤色の光が入射するように平坦化層30上の光電変換部11rに対応する位置に配されている。すなわち、色フィルタ層40rは、裏面10bに垂直な方向から透視した場合に、光電変換部11rを含むように配されている。色フィルタ層40rは、赤色の波長域に分光透過率のピークを有する。
色フィルタ層40gは、光電変換部11gに緑色の光が入射するように平坦化層30上の光電変換部11gに対応する位置に配されている。すなわち、色フィルタ層40gは、裏面10bに垂直な方向から透視した場合に、光電変換部11gを含むように配されている。色フィルタ層40gは、緑色の波長域に分光透過率のピークを有する。
図1に示したように、本実施形態においては、マイクロレンズMLb、MLrを含むマイクロレンズ配列MLA1と、マイクロレンズMLgを含むマイクロレンズ配列MLA2とが別々の層として形成されているため、マイクロレンズMLg、MLb及びMLrは、光電変換部11g、11b、11rの配列の縦横方向では、他のマイクロレンズMLg、MLb及びMLrと隣接していない。このため、マイクロレンズMLg、MLb及びMLrの周縁部は、隣接する光電変換部11g、11b、11rとの間の素子分離領域(換言すると、配線13の上)まで達している。図3は、マイクロレンズの周縁部が素子分離領域に達している状態を示す図である。これにより、集光性能が向上するため、光電変換部11g、11b、11rにおける感度が向上する。ただし、マイクロレンズMLg、MLb及びMLrは、素子分離領域を超えて隣接する光電変換部11g、11b、11rの上まで食み出ないようにしている。これは、マイクロレンズMLg、MLb、MLrが素子分離領域を超えて重なると、ある画素に本来入射すべき光が隣接する画素のマイクロレンズに集光されてしまい、マイクロレンズMLg、MLb、MLrの実効的な開口寸法が小さくなってしまうためである。また、色フィルタ層40b、40rを斜めに通過した光がマイクロレンズMLb、MLrによって捕捉されて対応する光電変換部11b、11rに入射するため、光学的混色が低減される。図4は、色フィルタ層40b(40r)を斜めに通過した光がマイクロレンズMLb(MLr)によって捕捉されて光電変換部11b(11r)に入射する状態を示す図である。
次に、実施の形態にかかる固体撮像装置1の製造方法について説明する。図5は、固体撮像装置の製造方法を示す図である。図5(a)〜(h)は工程断面図であり、図5(i)〜(p)はそれぞれ図5(a)〜(h)に対応した平面図である。図5(a)〜(h)に示す断面は、図2のIa−Ia線で切った断面に対応しており、図5(i)〜(p)に示す平面は、図2に示す平面に対応している。
図5(a)、(i)に示す工程では、第1導電型(例えばP型)の不純物を低い濃度で含むウエル領域12を有する半導体基板10を準備する。半導体基板10は、例えばシリコンで形成する。P型の不純物は、例えばボロンである。そして、半導体基板10のウエル領域12内に、複数の光電変換部11g、11b、11rを形成する。これにより、ウエル領域12内に複数の光電変換部(複数の画素)11g、11b、11rが配された半導体基板10が得られる。各光電変換部11g、11b、11rは、例えばフォトダイオードであり、電荷蓄積領域を含むように形成する。電荷蓄積領域は、第1導電型と反対導電型である第2導電型(例えば、N型)の不純物を、ウエル領域12における第1導電型の不純物の濃度より高い濃度で含むように形成する。N型の不純物は、例えばリン又は砒素である。また、表面10a側には、光電変換部11g、11b、11rの間と対応する部分に電荷転送のための配線13を備えた層間絶縁膜14を形成する。そして、半導体基板10の裏面10bに、透光性を有する樹脂で平坦化層20を形成する。
図5(b)、(j)に示す工程では、平坦化層20の表面に、マイクロレンズMLb、MLrを含む複数のマイクロレンズを備えたマイクロレンズ配列MLA1を形成する。例えば、マイクロレンズMLb、MLrを、それぞれ、平坦化層20の表面における光電変換部11b、11rに対応した領域に形成する。マイクロレンズ配列MLA1は公知の手法(フォトリソグラフィ法によって所定のパターンで残留させたマイクロレンズ材を溶融・凝固させる方法やマイクロレンズモールドを用いたインプリント法など)を適用して製造可能である。
図5(c)、(k)に示す工程では、マイクロレンズMLb及びMLrの間隙を埋めるとともに、マイクロレンズMLb及びMLrの頂の上まで覆うように透光性を有する樹脂で平坦化層30を形成する。
図5(d)、(l)に示す工程では、平坦化層30の表面における光電変換部11gに対応した領域に、色フィルタ層40gを形成する。具体的には、例えばスピンコート法により、平坦化層30の表面に色フィルタ層40gとなる樹脂を塗布して緑色樹脂層を形成する。緑色樹脂層は、緑色の波長域に分光透過率のピークを有するように、例えば、緑色の顔料又は染料を含むレジスト材料で形成する。その後、フォトリソグラフィ法により、複数の四角形状の緑色の層が市松状に配列されたパターン(図5(l)参照)となるように緑色樹脂層をエッチング加工する。
図5(e)、(m)に示す工程では、平坦化層30の表面における光電変換部11rに対応した領域に、色フィルタ層40rを形成する。具体的には、例えばスピンコート法により、平坦化層30の露出した表面に色フィルタ層40rとなる赤色の樹脂を塗布して赤色樹脂層を形成する。赤色樹脂層は、赤色の波長域に分光透過率のピークを有するように、例えば、赤色の顔料又は染料を含むレジスト材料で形成する。その後、フォトリソグラフィ法により、平坦化層30が露出した複数の領域のうちの1列おきの領域に四角形状の赤色の層が複数配列されたパターンとなるように赤色樹脂層をエッチング加工する。色フィルタ層40bについても同様に、平坦化層30の表面における光電変換部11bに対応した領域に、色フィルタ層40bを形成する。具体的には、例えばスピンコート法により、平坦化層30の露出した表面に色フィルタ層40bとなる樹脂を塗布して青色樹脂層を形成する。青色樹脂層は、青色の波長域に分光透過率のピークを有するように、例えば、青色の顔料又は染料を含むレジスト材料で形成する。その後、フォトリソグラフィ法により、青色樹脂層をエッチング加工して、色フィルタ層40g、40r及び40bがベイヤー配列した色フィルタ配列CFAとする(図5(m)参照)。
なお、色フィルタ層40g、40b、40rを形成する順序は任意であり、上記の例に限定されることはない。
図5(f)、(n)に示す工程では、色フィルタ層40g、40b、40rを含む色フィルタ配列CFAを覆う平坦化層50を透光性を有する樹脂で形成する。
図5(g)、(o)に示す工程では、平坦化層50の表面に、マイクロレンズMLgを含む複数のマイクロレンズを備えたマイクロレンズ配列MLA2を形成する。例えば、マイクロレンズMLgを平坦化層50の表面における光電変換部11gに対応した領域に形成する。マイクロレンズ配列MLA2はマイクロレンズ配列MLA1と同様に公知の手法を適用して製造可能である。
図5(h)、(p)に示す工程では、マイクロレンズMLgを含むマイクロレンズ配列MLA2の上に反射防止膜60を形成する。
以上のようにして、実施の形態にかかる固体撮像装置1が製造される。
図6は、固体撮像装置1を用いた撮像モジュールの構成を示す図である。固体撮像装置1は、レンズ301及び赤外線カットフィルタ(IRカットフィルタ)302を備えた筐体300に装着される。撮像モジュールは、レンズ301を介して筐体300内に光を取り込み、IRカットフィルタ302を通過した光を固体撮像装置1の受光面へ入射させる。固体撮像装置1とIRカットフィルタ302とは離れて設置されているため、固体撮像装置1の受光面には空気から光が入射する。空気の屈折率はマイクロレンズの材質である樹脂の屈折率よりも小さいため、光はマイクロレンズ配列MLA2の表面で反射されやすく、集光効率を向上させる妨げとなる。本実施形態のように、最表層(マイクロレンズ配列MLA2の表面)にマイクロレンズよりも屈折率が小さい材料で反射防止膜60を形成することにより、空気中からマイクロレンズMLgや色フィルタ層40b、40rに入射する際に反射される光を低減して、光電変換部11g、11b、11rへ入射する光量を増やすことができる。
ここで、裏面照射型の固体撮像装置において、マイクロレンズMLgと、マイクロレンズMLb及びMLrとを同一層に形成する場合について考える。図7は、マイクロレンズMLg、MLr及びMLbを同一層に形成した固体撮像装置の構成例を示す図である。マイクロレンズMLb、MLr及びMLgが、光電変換部11g、11b、11rの配列の縦横方向に関して、他のマイクロレンズMLg、MLb及びMLrと隣接していると、マイクロレンズMLg、MLb及びMLrの大きさは、隣接する他のマイクロレンズMLg、MLb及びMLrの大きさとトレードオフの関係になる。すなわち、マイクロレンズMLg、MLb及びMLrのいずれかを大きくすると、他のマイクロレンズの大きさを小さくしなければならなくなる。したがって、マイクロレンズMLg、MLb及びMLrを同一層に形成する場合は、集光性能の向上に限界がある。
さらに、マイクロレンズMLg、MLb及びMLrを同一層に形成する場合は、最表層に反射防止膜60を設けるとマイクロレンズMLgとMLb(MLr)とのギャップが潰れてしまうため、レンズの周縁部の曲率が実質的に変化してしまう。このため、本来ある画素に入射すべき光が別の画素へ入射してしまうことがあり、画素ごとに集光性能にばらつく原因となる。図8は、マイクロレンズのギャップが反射防止膜によって潰れたことにより、光電変換部11gに入射すべき光が光電変換部11bに入射した状態を示す図である。このような画素ごとの集光性能のばらつきを防ぐためにレンズギャップを大きく確保することは、集光性能の向上の妨げとなる。
マイクロレンズMLgと、マイクロレンズMLb及びMLrとを異なる層に形成する場合でも、マイクロレンズMLgの周縁部と、マイクロレンズMLb及びMLrの周縁部とが上下に重なっていない場合には、マイクロレンズMLg、マイクロレンズMLb及びMLrを同一層に形成する場合と同様に、集光効率は向上しない。また、斜めに入射した光が、対応する色フィルタを通らずに光電変換部11g、11b、11rに到達しやすいため、混色が発生しやすくなる。図9は、マイクロレンズMLb及びMLrとマイクロレンズMLgとを重ならないように異なる層に形成した固体撮像装置において、色フィルタ層40b(40r)を通過した光が光電変換部11gに到達して混色が発生した状態を示す図である。
これに対し、本実施形態のように、マイクロレンズMLgとマイクロレンズMLb及びMLrとを異なる層に形成し、レンズの周縁部が上下方向に重なるようにすれば、各色のマイクロレンズMLg、MLb及びMLrの面積を拡大できる。したがって、実施の形態によれば、裏面照射型の固体撮像装置1において、集光効率を向上させることができる。さらに、斜めに入射した光が対応する色フィルタを通らずに光電変換部11g、11b、11rに到達しにくくなるため、混色の発生が低減される。また、マイクロレンズMLgはマイクロレンズMLb、MLrと隣接していないため、反射防止膜60を形成してもマイクロレンズMLgの周縁部の曲率は変化しない。したがって、画素ごとに集光性能にばらつきが生じることはない。
また、マイクロレンズ配列MLA1は、色フィルタ層40b、40rで拡散した光を再集光するため、集光効率が向上する。
このように、本実施形態にかかる固体撮像装置は、高感度であるとともに、光学的混色の発生が発生しにくい。
なお、ここではマイクロレンズMLg、MLb、MLrが球面状の構成を例として説明したが、マイクロレンズMLg、MLb、MLrは断面視台形状の丘型レンズであっても良い。丘型レンズを用いる場合には、レンズ上部が平面に近い形状であるため、平坦化層による平坦化が容易となる。また、マイクロレンズMLg、MLb、MLrは微小構造で物質の屈折率を実効的に変化させて光を集光する(光を回折させて集光する)デジタルマイクロレンズであっても良い。デジタルマイクロレンズは、画素ごとに光学特性を変えることが可能であるため、デジタルマイクロレンズを用いることで集光効率をさらに向上させることが可能となる。また、これらを組み合わせて用いることも可能であり、マイクロレンズ配列MLA1とマイクロレンズ配列MLA2とで異なる種類のレンズを用いることが可能である。図10(a)に、マイクロレンズ配列MLA1を丘型レンズHMLとした固体撮像装置、図10(b)に、マイクロレンズ配列MLA2をデジタルマイクロレンズDMLとした固体撮像装置、図10(c)に、マイクロレンズ配列MLA1、MLA2をデジタルマイクロレンズDMLとした固体撮像装置の構成例を示す。
丘型レンズHMLやデジタルマイクロレンズDMLは公知の方法を適用して製造可能であるため、製造方法についての詳細な説明は割愛する。一例を挙げると、丘型レンズHMLはマイクロレンズモールドを用いたインプリント法で形成可能である。また、デジタルマイクロレンズDMLは、グレーティングマスクを用いてのエッチング法やマイクロレンズモールドを用いたインプリント法などで形成可能である。
また、上記の例では、マイクロレンズ配列MLA1として、光電変換部11b、11rに対応する位置にマイクロレンズMLb、MLrを設けたが、光電変換部11gに対応する位置にもマイクロレンズMLbやMLrよりも小径のマイクロレンズMLgを第3のマイクロレンズとして設けて、マイクロレンズ配列MLA1のマイクロレンズMLgとマイクロレンズ配列MLA2のマイクロレンズMLgとで色フィルタ層40gを挟む構造としても良い。図11は、色フィルタ層40gをマイクロレンズ配列MLA1のマイクロレンズMLgとマイクロレンズ配列MLA2のマイクロレンズMLgとで挟んだ固体撮像装置の構成を示す図である。この構成においては色フィルタ層40gで拡散した光がマイクロレンズ配列MLA1のマイクロレンズMLgで再集光されるため、集光効率をさらに向上させることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態にかかる固体撮像装置の構成について説明する。図12は、第2の実施形態にかかる固体撮像装置の断面図である。図12(a)は、青色の色フィルタ層と緑色の色フィルタ層とを通る断面の構成を示す。図12(b)は、赤色の色フィルタ層と緑色の色フィルタ層とを通る断面の構成を示す。本実施形態においては、色フィルタ配列CFAと、マイクロレンズ配列MLA1との位置が第1の実施形態とは相違する。すなわち、第1の実施形態ではマイクロレンズ配列MLA1とマイクロレンズ配列MLA2との間に色フィルタ配列CFAが形成されていたが、本実施形態では、色フィルタ配列CFAの上にマイクロレンズ配列MLA1、MLA2が形成されている。
第2の実施形態にかかる固体撮像装置の構成について説明する。図12は、第2の実施形態にかかる固体撮像装置の断面図である。図12(a)は、青色の色フィルタ層と緑色の色フィルタ層とを通る断面の構成を示す。図12(b)は、赤色の色フィルタ層と緑色の色フィルタ層とを通る断面の構成を示す。本実施形態においては、色フィルタ配列CFAと、マイクロレンズ配列MLA1との位置が第1の実施形態とは相違する。すなわち、第1の実施形態ではマイクロレンズ配列MLA1とマイクロレンズ配列MLA2との間に色フィルタ配列CFAが形成されていたが、本実施形態では、色フィルタ配列CFAの上にマイクロレンズ配列MLA1、MLA2が形成されている。
固体撮像装置1は、半導体基板10、平坦化層20、色フィルタ配列CFA、平坦化層70、マイクロレンズ配列MLA1、平坦化層30、平坦化層50、マイクロレンズ配列MLA2及び反射防止膜60を備える。固体撮像装置1は、半導体基板10の裏面10b側から光が入射する裏面照射型の固体撮像装置である。
半導体基板10は、第1の実施形態と同様である。
平坦化層20は、半導体基板10の裏面10bを覆っている。これにより、平坦化層20は、色フィルタ配列CFAが配されるための平坦な表面を提供する。
色フィルタ配列CFAは、平坦化層20の表面に配されている。色フィルタ配列CFAでは、色フィルタ層40bと、色フィルタ層40rと、色フィルタ層40gとが、複数の光電変換部の配列に対応して例えば2次元的に配列されている。
平坦化層70は、色フィルタ配列CFAを覆っている。これにより、平坦化層70は、マイクロレンズ配列MLA1が配されるための平坦な表面を提供する。
第1のマイクロレンズ配列層としてのマイクロレンズ配列MLA1は、平坦化層70の表面に配されている。マイクロレンズ配列MLA1では、第1のマイクロレンズとしての複数のマイクロレンズMLb、MLrが複数の光電変換部11b、11rの配列に対応して例えば2次元的に配列されている。マイクロレンズMLb及びMLrは、それぞれ、光電変換部11b、11rに集光するように配されている。
平坦化層30は、マイクロレンズMLb及びMLrの間隙を埋め、マイクロレンズMLb及びMLrの上まで覆っている。これにより平坦化層30は、平坦化層50が配されるための平坦な表面を提供する。平坦化層30は、マイクロレンズMLb、MLrよりも屈折率が低い透明な材料で形成されている。
平坦化層50は、平坦化層30を覆ってより平面度の高い面としている。これにより、平坦化層50は、マイクロレンズ配列MLA2が配されるための平坦な表面を提供する。
第2のマイクロレンズ配列層としてのマイクロレンズ配列MLA2は、平坦化層50の表面に配されている。マイクロレンズ配列MLA2では、第2のマイクロレンズとしての複数のマイクロレンズMLgが複数の光電変換部11gの配列に対応して例えば2次元的に配列されている。マイクロレンズMLgは、光電変換部11gに集光するように配されている。
マイクロレンズ配列MLA2の上には反射防止膜60が形成されている。反射防止膜60は、空気中からマイクロレンズMLgや平坦化層30に入射する際に反射される光を低減して、光電変換部11g、11b、11rへ入射する光量を増やす働きをする。なお、反射防止膜60を省略した構成とすることも可能である。
次に、色フィルタ配列CFA及び各色の色フィルタ層の具体的な構成については第1の実施形態と同様である。
図13は、第2の実施形態にかかる固体撮像装置の製造方法を示す図である。図13(a)〜(i)は工程断面図であり、図13(j)〜(r)はそれぞれ図13(a)〜(i)に対応した平面図である。
図13(a)、(j)に示す工程は、図5(a)、(i)に示した工程と同様である。
図13(b)、(k)に示す工程では、平坦化層20の表面における光電変換部11gに対応した領域に、色フィルタ層40gを形成する。具体的には、例えばスピンコート法により、平坦化層20の表面に色フィルタ層40gとなる樹脂を塗布して緑色樹脂層を形成する。緑色樹脂層は、緑色の波長域に分光透過率のピークを有するように、例えば、緑色の顔料又は染料を含むレジスト材料で形成する。その後、フォトリソグラフィ法により、複数の四角形状の緑色の層が市松状に配列されたパターン(図13(k)参照)となるように緑色樹脂層をエッチング加工する。
図13(c)、(l)に示す工程では、平坦化層20の表面における光電変換部11rに対応した領域に、色フィルタ層40rを形成する。具体的には、例えばスピンコート法により、平坦化層20の露出した表面に色フィルタ層40rとなる樹脂を塗布して赤色樹脂層を形成する。赤色樹脂層は、赤色の波長域に分光透過率のピークを有するように、例えば、赤色の顔料又は染料を含むレジスト材料で形成する。その後、フォトリソグラフィ法により、平坦化層20が露出した複数の領域のうちの1列おきの領域に四角形状の赤色の層が複数配列されたパターンとなるように赤色樹脂層をエッチング加工する。色フィルタ層40bについても同様に、平坦化層20の表面における光電変換部11bに対応した領域に、色フィルタ層40bを形成する。具体的には、例えばスピンコート法により、平坦化層20の露出した表面に色フィルタ層40bとなる樹脂を塗布して青色樹脂層を形成する。青色樹脂層は、青色の波長域に分光透過率のピークを有するように、例えば、青色の顔料又は染料を含むレジスト材料で形成する。その後、フォトリソグラフィ法により、青色樹脂層をエッチング加工して、色フィルタ層40g、40r及び40bがベイヤー配列した色フィルタ配列CFAとする(図13(l)参照)。
なお、色フィルタ層40g、40b、40rを形成する順序は任意であり、上記の例に限定されることはない。
図13(d)、(m)に示す工程では、色フィルタ配列CFAの上に、透光性を有する樹脂で平坦化層70を形成する。
図13(e)、(n)に示す工程では、平坦化層70の表面に、マイクロレンズMLb、MLrを含む複数のマイクロレンズを備えたマイクロレンズ配列MLA1を形成する。例えば、マイクロレンズMLb、MLrを、それぞれ、平坦化層70の表面における光電変換部11b、11rに対応した領域に形成する。
図13(f)、(o)に示す工程では、マイクロレンズMLb及びMLrの間隙を埋めるとともに、マイクロレンズMLb及びMLrの上まで覆うように平坦化層30を形成する。
図13(g)、(p)に示す工程では、透光性を有する樹脂で平坦化層30を覆い平坦化層50を形成する。
図13(h)、(q)に示す工程では、平坦化層50の表面に、マイクロレンズMLgを含む複数のマイクロレンズを備えたマイクロレンズ配列MLA2を形成する。例えば、マイクロレンズMLgを平坦化層50の表面における光電変換部11gに対応した領域に形成する。
図13(i)、(r)に示す工程では、マイクロレンズMLgを含むマイクロレンズ配列MLA2の上に反射防止膜60を形成する。反射防止膜60を形成することにより、空気中からマイクロレンズMLgや平坦化層30に入射する際に光が反射されることを防止して、光電変換部11g、11r、11bへ入射する光量を増やすことができる。
以上のようにして、実施の形態にかかる固体撮像装置1が製造される。
本実施形態にかかる固体撮像装置は、色フィルタ配列CFAがマイクロレンズ配列MLA1、MLA2の下に位置しているため、色フィルタ配列CFAを通過する際に拡散した光を再集光する効果は得られないが、基板10の裏面10bに形成した平坦化層20の上に色フィルタ配列CFAを形成するため、製造が容易である。
この他については第1の実施形態と同様であるため、重複する説明は割愛する。
(第3の実施形態)
第3の実施形態にかかる固体撮像装置の構成について説明する。図14は、第3の実施形態にかかる固体撮像装置の断面図である。図14(a)は、青色の色フィルタ層と緑色の色フィルタ層とを通る断面の構成を示す。図14(b)は、赤色の色フィルタ層と緑色の色フィルタ層とを通る断面の構成を示す。本実施形態においては、緑色の色フィルタ層の位置が第1の実施形態とは相違する。すなわち、第1の実施形態では緑色の色フィルタ層を含む全ての色フィルタ層が色フィルタ配列CFAとして形成されていたが、本実施形態では、緑色の色フィルタ層はマイクロレンズMLb、MLrに隣接して形成されている。
第3の実施形態にかかる固体撮像装置の構成について説明する。図14は、第3の実施形態にかかる固体撮像装置の断面図である。図14(a)は、青色の色フィルタ層と緑色の色フィルタ層とを通る断面の構成を示す。図14(b)は、赤色の色フィルタ層と緑色の色フィルタ層とを通る断面の構成を示す。本実施形態においては、緑色の色フィルタ層の位置が第1の実施形態とは相違する。すなわち、第1の実施形態では緑色の色フィルタ層を含む全ての色フィルタ層が色フィルタ配列CFAとして形成されていたが、本実施形態では、緑色の色フィルタ層はマイクロレンズMLb、MLrに隣接して形成されている。
固体撮像装置1は、半導体基板10、平坦化層20、マイクロレンズ配列MLA1、色フィルタ配列CFA1、平坦化層80、色フィルタ配列CFA2、平坦化層90、平坦化層100、マイクロレンズ配列MLA2及び反射防止膜60を備える。固体撮像装置1は、半導体基板10の裏面10b側から光が入射する裏面照射型の固体撮像装置である。
半導体基板10及び平坦化層20は、第1の実施形態と同様である。
第1のマイクロレンズ配列層としてのマイクロレンズ配列MLA1は、平坦化層20の表面に配されている。マイクロレンズ配列MLA1では、第1のマイクロレンズとしての複数のマイクロレンズMLb、MLrが複数の光電変換部11b、11rの配列に対応して例えば2次元的に配列されている。例えば、マイクロレンズMLb及びMLrは、それぞれ、光電変換部11b、11rに集光するように配されている。
色フィルタ配列CFA1は、平坦化層20の表面かつマイクロレンズMLb、MLrの間に配されている。色フィルタ配列CFA1では、複数の色フィルタ層40gが複数の光電変換部11gの配列に対応して例えば2次元的に配列されている。
平坦化層80は、マイクロレンズMLb、MLr及び色フィルタ層40gを上まで覆っている。これにより平坦化層80は、色フィルタ配列CFA2が配されるための平坦な表面を提供する。平坦化層80は、マイクロレンズMLb、MLrよりも屈折率が低い透明な材料で形成されている。
色フィルタ配列CFA2は、平坦化層80の表面に配されている。色フィルタ配列CFA2では、色フィルタ層40bと、色フィルタ層40rとが複数の光電変換部11b、11rの配列に対応して例えば2次元的に配列されている。
平坦化層90は、色フィルタ層40b、40rを上まで覆っている。これにより平坦化層90は、平坦化層100が配されるための平坦な表面を提供する。
平坦化層100は、平坦化層90を覆ってより平面度の高い面としている。これにより、平坦化層100は、マイクロレンズ配列MLA2が配されるための平坦な表面を提供する。
第2のマイクロレンズ配列層としてのマイクロレンズ配列MLA2は、平坦化層100の表面に配されている。マイクロレンズ配列MLA2では、第2のマイクロレンズとしての複数のマイクロレンズMLgが複数の光電変換部11gの配列に対応して例えば2次元的に配列されている。マイクロレンズMLgは、光電変換部11gに集光するように配されている。
マイクロレンズ配列MLA2の上には反射防止膜60が形成されている。反射防止膜60は、空気中からマイクロレンズMLgや色フィルタ層40b、40rに入射する際に反射される光を低減して、光電変換部11g、11b、11rへ入射する光量を増やす働きをする。なお、反射防止膜60を省略した構成とすることも可能である。
色フィルタ配列CFA1では、緑色の色フィルタ層40gが市松状に配置されている。色フィルタ配列CFA2では、青色の色フィルタ層40b及び赤色の色フィルタ層40rが、色フィルタ層40gが配置されていない部分に市松状に配置されている。半導体基板10と垂直な方向から透視した場合に、色フィルタ層40g、40b、40rはベイヤー配列となっている。
色フィルタ配列CFA1、CFA2の各色の色フィルタ層の具体的な構成については第1の実施形態と同様である。
図15は、固体撮像装置の製造方法を示す図である。図15(a)〜(i)は工程断面図であり、図15(j)〜(r)はそれぞれ図15(a)〜(i)に対応した平面図である。
図15(a)、(j)に示す工程は、図5(a)、(i)に示した工程と同様である。
図15(b)、(k)に示す工程では、平坦化層20の表面に、マイクロレンズMLb、MLrを含む複数のマイクロレンズを備えたマイクロレンズ配列MLA1を形成する。例えば、マイクロレンズMLb、MLrを、それぞれ、平坦化層20の表面における光電変換部11b、11rに対応した領域に形成する。
図15(c)、(l)に示す工程では、平坦化層20の表面における光電変換部11gに対応した領域に、色フィルタ配列CFA1として色フィルタ層40gを形成する。具体的には、例えばスピンコート法により、平坦化層20の表面に色フィルタ層40gとなる樹脂を塗布して緑色樹脂層を形成する。緑色樹脂層は、緑色の波長域に分光透過率のピークを有するように、例えば、緑色の顔料又は染料を含むレジスト材料で形成する。その後、フォトリソグラフィ法により、複数の四角形状の緑色の層が市松状に配列されたパターン(図15(l)参照)となるように緑色樹脂層をエッチング加工する。
図15(d)、(m)に示す工程では、マイクロレンズMLb、MLr及び色フィルタ層40gの上に、透光性を有する樹脂で平坦化層80を形成する。
図15(e)、(n)に示す工程では、平坦化層80の表面における光電変換部11rに対応した領域に、色フィルタ層40rを形成する。具体的には、例えばスピンコート法により、平坦化層20の露出した表面に色フィルタ層40rとなる樹脂を塗布して赤色樹脂層を形成する。赤色樹脂層は、赤色の波長域に分光透過率のピークを有するように、例えば、赤色の顔料又は染料を含むレジスト材料で形成する。その後、フォトリソグラフィ法により、平坦化層20が露出した複数の領域のうちの1列おきの領域に四角形状の赤色の層が複数配列されたパターンとなるように赤色樹脂層をエッチング加工する。色フィルタ層40bについても同様に、平坦化層80の表面における光電変換部11bに対応した領域に、色フィルタ層40bを形成する。具体的には、例えばスピンコート法により、平坦化層20の露出した表面に色フィルタ層40bとなる樹脂を塗布して青色樹脂層を形成する。青色樹脂層は、青色の波長域に分光透過率のピークを有するように、例えば、青色の顔料又は染料を含むレジスト材料で形成する。その後、フォトリソグラフィ法により、青色樹脂層をエッチング加工して、色フィルタ層40r及び40bが市松状に配置された色フィルタ配列CFA2とする(図15(n)参照)。
図15(f)、(o)に示す工程では、色フィルタ層40b及び40rの間隙を埋めるとともに、色フィルタ層40b及び40rの上まで覆うように、透光性を有する樹脂で平坦化層90を形成する。
図15(g)、(p)に示す工程では、透光性を有する樹脂で平坦化層90を覆い、平坦化層100を形成する。
図15(h)、(q)に示す工程では、平坦化層100の表面に、マイクロレンズMLgを含む複数のマイクロレンズを備えたマイクロレンズ配列MLA2を形成する。例えば、マイクロレンズMLgを平坦化層100の表面における光電変換部11gに対応した領域に形成する。
図15(i)、(r)に示す工程では、マイクロレンズMLgを含むマイクロレンズ配列MLA2の上に反射防止膜60を形成する。反射防止膜を形成することにより、空気中からマイクロレンズMLgや平坦化層100に入射する際に光が反射されることを防止して、光電変換部11g、11r、11bへ入射する光量を増やすことができる。
以上のようにして、実施の形態にかかる固体撮像装置1が製造される。
なお、上記の例では、色フィルタ層40gを色フィルタ配列CFA1、色フィルタ層40b、40rを色フィルタ配列CFA2としたが、これらは逆の配置であっても良い。
本実施形態にかかる固体撮像装置は、色フィルタ層40gがマイクロレンズMLgよりも下に位置しているため、色フィルタ層40gを通過する際に拡散した光を再集光する効果は得られないが、その他については実施形態1と同様の効果が得られる。
上記の各実施形態においては、裏面照射型の固体撮像装置を例として説明したが、裏面照射型に限定されることはなく、表面照射型の固体撮像装置についても同様に実施可能である。また、上記の各実施形態では、緑色に対応する画素の数が青色や赤色に対応する画素の数の2倍となるベイヤー配列の構成を例としたが、このような画素の配置に限定されることはない。また、上記の各実施形態では、基板側に位置するマイクロレンズ配列MLA1に対応する光電変換部11b、11rが青色及び赤色に対応し、受光面側に位置するマイクロレンズ配列MLA2に対応する光電変換部11gが緑色に対応する構成を例としたが、マイクロレンズ配列MLA1を単色に対応させ、マイクロレンズ配列MLA2を複数色に対応させることも可能である。さらに、色フィルタそのものを省略した構成とすることも可能である。また、上記の各実施形態においては、色フィルタ層が青色、赤色、緑色の波長域に分光透過率のピークを有する構成を例としたが、フォトニックフィルタや補色フィルタのように可視光域に分光透過率のピークを複数有していてもよい。すなわち、色フィルタ層としては、可視光域に任意の分光透過率のピークを1ないし複数有するものを使用することが可能である。また、上記の各実施形態においては、青色、赤色及び緑色の三色に対応する三種類の色フィルタ層をベイヤー配列させた構成を例としたが、色フィルタ層は例として挙げた三色に限定されることは無いし、配列パターンもベイヤー配列に限定されることはない。例えば、黄色に対応する色フィルタ層や無色透明の色フィルタ層を含む四種類以上の色フィルタを備えた構成とすることもできる。これらの色フィルタ層は、任意の周期性を持つパターンで配置できる。例えば、色フィルタ層はハニカム構造で周期的に配置することも可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 固体撮像装置、10 半導体基板、11g、11b、11r 光電変換部、40g、40b、40r 色フィルタ層、60 反射防止膜、MLA1、MLA2 マイクロレンズ配列、MLg、MLb、MLr マイクロレンズ。
Claims (7)
- 基板と、
市松状の配置で前記基板に形成された各々複数の第1の光電変換部及び第2の光電変換部と、
前記第1の光電変換部に対応する各位置に設けられた複数の第1のマイクロレンズを含む第1のマイクロレンズ配列層と、
前記第2の光電変換部に対応する各位置に設けられた複数の第2のマイクロレンズを含み、前記第1のマイクロレンズ配列層よりも受光面側に配された第2のマイクロレンズ配列層とを有し、
前記第1のマイクロレンズの周縁部と前記第2のマイクロレンズの周縁部とが重なっていることを特徴とする固体撮像装置。 - 前記第1のマイクロレンズ配列層は、前記第2の光電変換部に対応する各位置に設けられ前記第1のマイクロレンズよりも小径の第3のマイクロレンズを含むことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- 前記第1及び第2のマイクロレンズの周縁部は、前記第1の光電変換部と前記第2の光電変換部との間で重なっていることを特徴とする請求項1又は2記載の固体撮像装置。
- 前記第1の光電変換部と前記第2の光電変換部との間には、素子分離領域が形成されることを特徴とする請求項3記載の固体撮像装置。
- 前記第1及び第2の光電変換部の一方のうちの一部に対応する各位置に設けられ、互いに異なる波長域の光を透過させる色フィルタを少なくとも3種類以上有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の固体撮像装置。
- 前記複数の色フィルタが任意の周期性を持つパターンによって配置されたことを特徴とする請求項5記載の固体撮像装置。
- 前記第2のマイクロレンズ配列層の上に反射防止膜が形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の固体撮像装置。
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-
2010
- 2010-11-29 JP JP2010265326A patent/JP2012119377A/ja active Pending
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