JP2012117972A - 静電容量式センサ - Google Patents

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Masafumi Okada
全史 岡田
Yoshio Mitsutake
義雄 光武
Nobuyuki Ibara
伸行 茨
Hitoshi Yoshida
仁 吉田
Katsumi Kakimoto
勝己 垣本
Shinichi Kishimoto
慎一 岸本
Hideki Ueda
英喜 上田
Takashi Mori
岳志 森
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Abstract

【課題】検出精度をより向上させることのできる静電容量式センサを得る。
【解決手段】可動電極4の中央部に、一対のビーム6a、6bを結ぶ境界線Bに対して対称に窪み50を設けることで、可動電極4と固定電極20a、20bとの相対的なアライメントがmだけずれた場合であっても、それら可動電極4と固定電極20a、20bとの対向面積が変化するのを抑制できるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、静電容量式センサに関する。
従来、静電容量式センサとして、可動電極の中央部をビームによって支持するとともに、当該ビームで支持された中央部を境に可動電極の両端側の重心位置を非対称とすることで、加速度が入力された際に可動電極を揺動させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1では、可動電極を揺動させた際に可動電極の両端側と固定電極との間で変化する静電容量の差分を演算することで、入力される加速度の大きさを検出している。
特開2010−127648号公報
ところで、静電容量の差分を演算して物理量(加速度)を検出するデバイスでは、物理量0の状態での可動電極の両端側と固定電極との間に発生する寄生容量のオフセット量を低減すると、温度特性が良くなり、センサの精度が向上するという知見がある。
しかしながら、上記特許文献1には、寄生容量のオフセット量を積極的に低減しようとする構成については開示されていない。
そこで、本発明は、検出精度をより向上させることのできる静電容量式センサを得ることを目的とする。
本発明にあっては、可動電極と、前記可動電極を揺動自在に支持する一対のビームと、前記一対のビームを結ぶ直線の一方側および他方側にそれぞれ設けられるとともに、前記可動電極の表面に対して間隔をあけて対向するように配置される第1および第2の固定電極と、を備える静電容量式センサであって、前記可動電極の前記一対のビームを結ぶ線分を含む領域に、当該線分に対して対称となる窪みが設けられていることを主要な特徴とする。
本発明によれば、可動電極の一対のビームを結ぶ線分を含む領域に、当該線分に対して対称となる窪みを設けているため、可動電極と固定電極との相対的なアライメントがずれた場合に、可動電極と固定電極との対向面積が変化するのを抑制することができる。その結果、可動電極と固定電極との間に生じる寄生容量のオフセットを低減することができ、静電容量式センサの温度特性が向上して検出精度を高めることができるようになる。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる加速度センサを示す分解斜視図である。 図2は、本発明の第1実施形態にかかるシリコン基板を示す平面図である。 図3は、本発明の第1実施形態にかかるシリコン基板上に固定電極を配置した状態を模式的に示す平面図である。 図4は、図3のI−I線に沿った断面図である。 図5は、加速度センサの作動説明図である。 図6は、加速度センサのシステム構成図である。 図7は、X方向に印加された加速度の検出原理を模式的に示す説明図である。 図8は、Z方向に印加された加速度の検出原理を模式的に示す説明図である。 図9は、加速度センサの出力演算式を表形式で示す説明図である。 図10は、本発明の第1実施形態にかかるシリコン基板の要部平面図である。 図11は、本発明の第1実施形態にかかるシリコン基板上に固定電極を配置し、可動電極を透視して示す要部平面図である。 図12は、図11のV−V線に沿った断面図であって、(a)は、正常時の断面図、(b)は、アライメントがずれた場合の断面図である。 図13は、可動電極と固定電極との対向領域を示す平面図であって、(a)は、正常時の平面図、(b)は、アライメントがずれた場合の平面図である。 図14は、本発明の第2実施形態にかかるシリコン基板上に固定電極を配置した状態を模式的に示す平面図である。 図15は、図14のII部の拡大図である。 図16は、図15のIII−III線に沿った断面図である。 図17は、本発明の第3実施形態にかかるシリコン基板上に固定電極を配置した状態を模式的に示す平面図である。 図18は、図17のIV部の拡大図である。
以下、本発明実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、静電容量式センサとして、加速度センサを例示する。また、錘部の可動電極が形成される側をシリコン基板の表面側と定義する。そして、シリコン基板の短手方向をX方向、シリコン基板の長手方向をY方向、シリコン基板の厚さ方向をZ方向として説明する。
また、以下の複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
本実施形態にかかる加速度センサ(静電容量式センサ)1は、図1に示すように、可動電極4,5を有するシリコン基板1の上下面が、固定電極20a、20b、21a、21bを有する上部固定板2aと、閉塞板となる下部固定板2bとにより挟持されたセンサチップとして構成されている。
シリコン基板1は、シリコンSOI基板により形成されており、図1に示すように、2つの矩形枠3a、3bを有するフレーム3と、矩形枠2a、3bの側壁に対して隙間をあけた状態で矩形枠3a、3bに配置された矩形形状の2つの可動電極4、5とを備えている。
可動電極4、5は、それぞれの側面の対向する二辺のほぼ中央が、一対のビーム6a、6bおよび7a、7bによって矩形枠3a、3bの側壁に連結されている。そして、一方の可動電極4がビーム6a、6bによってフレーム3に対して揺動自在に支持されるとともに、他方の可動電極5がビーム7a、7bによってフレーム3に対して揺動自在に支持されている。
また、シリコン基板1は、フレーム3および一方の可動電極4に対して所定の間隔をおいて配置された検出電極8a、8bと、フレーム3および他方の可動電極5に対して所定の間隔をおいて配置された検出電極9a、9bとを備えている。そして、検出電極8bと検出電極9aとの間には接地電極10が形成されている。
また、検出電極8a、8bは、互いに所定間隔をおいて配置されており、検出電極9a、9bも互いに所定間隔をおいて配置されている。なお、検出電極8a、8bおよび検出電極9a、9bは、それぞれ、後述する固定電極20a、20bおよび固定電極21a、21bと電気的に接続されている。
そして、本実施形態では、図2に示すように、検出電極8aと検出電極8bとの間、検出電極9aと検出電極9bとの間、検出電極8a、8bとフレーム3との間、検出電極9a、9bとフレーム3との間、検出電極8a、8bと一方の可動電極4との間、および検出電極9a、9bと他方の可動電極5との間にそれぞれ隙間が形成されている。すなわち、検出電極8a、8bおよび検出電極9a、9bは、図4に示すように、フレーム3から独立した電極島として形成されている。そして、それぞれの検出電極8a、8bおよび検出電極9a、9bを電極島となるように形成することで、各検出電極を電気的に絶縁することが可能となり、それぞれの検出電極の寄生容量や検出電極間のクロストークを低減できるようにしている。
また、可動電極4、5は、肉厚に形成されており、重りとしての機能も有している。本実施形態では、図4に示すように、ビーム6a、6bを結ぶ直線を境界線とした場合、可動電極4の裏側における境界線の一方側に凹部11が形成されており、可動電極4の重心が他方側に片寄るようにしている。同様に、ビーム7a、7bを結ぶ直線を境界線とした場合、可動電極5の裏側における一方の可動電極4に凹部11を設けた一方側とは反対となる他方側に凹部が形成されており、可動電極5の重心が一方側に片寄るようにしている。そして、X方向もしくはZ方向に加速度が印加されると、図5に示すように動作し、X方向およびZ方向に印加される加速度aを検出できるようにしている(図7および図8参照)。
このとき、双方の可動電極4、5は、例えば図4によって一方の可動電極4を例にとって述べると、凹部11が形成されない側の重心Gから表面4aに下ろした垂線と、その重心Gと境界線とを結ぶ直線とでなす角度θがほぼ45度となるように設定されている。なお、他方の可動電極5にあっても同様であるが、この場合は上述したように重心位置が境界線を挟んで可動電極4の重心Gとは反対側に存在することになる。このように重心Gを配置すれば、X方向とZ方向の検出感度が等価になるため、それぞれの方向の検出感度をほぼ同一とすることができる。
上部固定板2aは、ガラス基板により形成されており、図4に示すように、可動電極4、5の表面に対して所定間隔をあけて対向配置されている。そして、図1および図3に示すように、上部固定板2aの一方の可動電極4と対向する面側には、平面視でビーム6aとビーム6bの中心を結ぶ直線を境界線とした場合に、境界線の一方側および他方側にそれぞれ第1および第2の固定電極としての固定電極20a、20bが設けられている。この固定電極20a、20bは、一方の可動電極4の表面4aに対して所定の間隔をあけて対向配置されている。
また、図1および図3に示すように、上部固定板2aの他方の可動電極5と対向する表面側には、平面視でビーム7aとビーム7bの中心を結ぶ直線を境界線とした場合に、境界線の一方側および他方側にそれぞれ第1および第2の固定電極としての固定電極21a、21bが設けられている。この場合にあっても固定電極21a、21bは、他方の可動電極5の表面に対して所定間隔をあけて対向配置されている。本実施形態では、固定電極20a、20b、21a、21bは、アルミニウムで形成されている。
さらに、図1に示すように、上部固定板2aの検出電極8a、8b、検出電極9a、9bおよび接地電極10に対向する位置には、スルーホール22a〜22eが形成されている。このスルーホール22a〜22eを介して、固定電極20a、20bおよび固定電極21a、21bにそれぞれ電気的に接続された検出電極8a、8bおよび検出電極9a、9bと接地電極10が外部に露出、配線される。こうして、検出電極8a、8bおよび検出電極9a、9bと接地電極10の電位を外部に取り出せるようにしている。
下部固定板2bは、ガラス基板により形成されており、図4に示すように、双方の可動電極4、5の裏面に所定間隔をあけて対向するように配置されている。
上述した加速度センサSを製造する際には、図4に示したように、シリコン基板1の表面側および裏面側に、湿式エッチングやドライエッチング等により可動電極4、5が変位するための凹部32a、32bを形成する。また、シリコン基板1の裏面側を更にエッチングすることで、双方の可動電極4、5および凹部11を形成する。
その後、下部固定板2bをシリコン基板1の裏面側に陽極接合するとともに、上部固定板2aに、固定電極20a、20bおよびスルーホール22a〜22eを形成しておき、この上部固定板2aをシリコン基板1の表面側に陽極接合する。
このように構成された加速度センサSは、図5の矢印aで示す加速度が印加されると、双方の可動電極4、5がそれぞれ揺動運動し、可動電極4、5の両端側と第1および第2の固定電極20a、20b、21a、21bとの間のギャップdが変化し、それらのギャップd間の静電容量C1、C2、C3、C4が変化する。なお、図5では一方の可動電極4を例示している。
このときの静電容量Cは、C=ε×S/dとなることが知られており(ε:誘電率、S:電極面積、d:ギャップ)、この式からギャップdが大きくなると静電容量Cは減少し、ギャップdが小さくなると静電容量Cは増加することになる。
そして、加速度センサSは、図6のシステム構成に示すように、検出された静電容量C1、C2、C3、C4が、例えば、ASICで構成される演算回路100に送られてX方向の加速度およびZ方向の加速度が求められ、当該加速度を示すデータが出力されるようになっている。このとき、演算回路100で実行される演算式は図9に示すものであり、図7に示すX方向の加速度aの印加と、図8に示すZ方向の加速度aの印加とによって得られるC1、C2、C3、C4の差分から加速度aの方向を決定している。なお、以下に示す式中のパラメータC0は、加速度aが印加されていない状態での可動電極4、5と固定電極20a、20b、21a、21bとの間の静電容量を示している。
そして、+X方向に加速度aが印加された場合(図7参照)は、双方の可動電極4、5が同方向に揺動するため、C1=C0+ΔC、C2=C0−ΔC、C3=C0+ΔC、C4=C0−ΔCとなる。また、−X方向に加速度aが印加された場合は、双方の可動電極4、5の揺動方向が+方向とは逆となるため、C1=C0−ΔC、C2=C0+ΔC、C3=C0−ΔC、C4=C0+ΔCとなる。
一方、+Z方向に加速度aが印加された場合(図8参照)は、双方の可動電極4、5が互いに逆方向に揺動するため、C1=C0−ΔC、C2=C0+ΔC、C3=C0+ΔC、C4=C0−ΔCとなる。また、−Z方向に加速度aが印加された場合は、双方の可動電極4、5の揺動方向が+方向とは逆となるため、C1=C0+ΔC、C2=C0−ΔC、C3=C0−ΔC、C4=C0+ΔCとなる。
したがって、一方の可動電極4と第1および第2の固定電極20a、20bとの間の静電容量の差分CA(=C1−C2)は、+X方向で+2ΔC、−X方向で−2ΔC、+Z方向で−2ΔC、−Z方向で+2ΔCとなる。また、他方の可動電極5と第1および第2の固定電極21a、21bとの間の静電容量の差分CB(=C3−C4)は、+X方向で+2ΔC、−X方向で−2ΔC、+Z方向で+2ΔC、−Z方向で−2ΔCとなる。
ここで、X方向の出力は両方の差分CA、CBの和として求めることができ、Z方向の出力は両方の差分CA、CBの差として求めることができる。これにより、X方向の出力は、+X方向の加速度aが印加された場合は+4ΔCとなり、−X方向の加速度aが印加された場合は−4ΔCとなる。また、Z方向の出力は、+Z方向の加速度aが印加された場合は−4ΔCとなり、−Z方向の加速度aが印加された場合は+4ΔCとなる。
ところで、本実施形態の加速度センサSは、図1に示すように、一方の可動電極4を備えた第1の加速度センサ単体Saと、他方の可動電極5を備えた第2の加速度センサ単体Sbとが同一チップ面内に配置されるとともに、それぞれの加速度センサ単体Sa、Sbが相対的に180度回転した状態で配置されている。このように、第1の加速度センサ単体Saにおける一方の可動電極4と、第2の加速度センサ単体Sbにおける他方の可動電極5との重心位置が、境界線に対して互いに反対側に位置するように配置することで、X方向およびZ方向の加速度aを検出できるようにしている。
ここで、本実施形態では、図10に示すように、一方の可動電極4の一対のビーム6a、6bを結ぶ境界線(線分)Bを含む領域に、当該境界線(線分)Bに対して線対称(対称)となる窪み50を設けている。なお、本実施形態では一方の可動電極4に窪み50を設けた構造を例示するが、他方の可動電極5にあってもその構造を適用することができる。
本実施形態では、窪み50は、可動電極4の境界線B上に可動電極4のほぼ全幅に亘る長さLと所定の幅Wとを有する長方形状の開口形状をもって、所定深さD(図12(a)参照)となるように形成されている。そして、この窪み50の開口形状は境界線Bに対して線対称となっている。
また、本実施形態では、図11に示すように、可動電極4に固定電極20a、20bを相対させた場合に、窪み50の開口形状の幅W方向両側が固定電極20a、20bの対向部側側縁とオーバーラップしている。
このように、可動電極4に窪み50を設けることで、図12(a)および図13(a)に示す正規状態から図12(b)および図13(b)に示すように可動電極4と固定電極20a、20bとの相対的なアライメントがmだけずれた場合であっても、可動電極4と固定電極20a、20bとの対向面積が変化するのを抑制することができる。なお、図12および図13では、可動電極4と固定電極20a、20bとが対向する部分を梨地部分で示している。
その結果、可動電極4と固定電極20a、20bとの間に寄生容量Cpのオフセットが生じてしまうのが抑制され、加速度センサSの温度特性を向上させて検出精度を高めることができるようになる。
また、他方の可動電極5に窪み50を設けた場合であっても、可動電極5と固定電極21a、21bとの間に寄生容量Cpのオフセットが生じてしまうのを抑制することができる。
また、本実施形態では、図2〜図4に示すように、検出電極8a、8bと一方の可動電極4との間、および検出電極9a、9bと他方の可動電極5との間にそれぞれ形成された隙間部分に、これら検出電極8a、8b、9a、9bと可動電極4、5とを画成するフレーム壁30をフレーム3から一体に設けている。そして、このフレーム壁30によって寄生容量のバランスをとるようにしている。なお、フレーム壁30は、図2および図3では、破線で矩形状に囲った部分に設けられている。
このフレーム壁30は、図2および図3に示すように、フレーム3の加速度センサ単体Sa、Sbが並設された方向(Y方向)の内側全幅に亘って存在している。そして、図4に示すように、上部固定板2aと下部固定板2bとに亘って加速度センサ単体Sa、Sbと検出電極8a、8b、9a、9bとを仕切るように形成されている。このとき、フレーム壁30の上部固定板2aと接する部分には、図2に示すように、Y方向の両側部と中央部とに凹部31が形成されている。そして、図3に示すように、上部固定板2aの凹部31と対応する部位に固定電極20a、20b、21a、21bの配線w1〜w4が形成されている。なお、本実施形態では、凹部31は配線w1〜w4が通るに十分な隙間を有するスリット状に形成されている。
以上説明したように、本実施形態では、可動電極4,5の一対のビーム6a,6b、7a,7bを結ぶ境界線(線分)Bを含む領域に、当該境界線(線分)Bに対して対称となる窪み50を設けている。そのため、可動電極4,5と固定電極20a、20b、21a、21bとの相対的なアライメントがずれた場合に、可動電極4,5と固定電極20a、20b、21a、21bとの対向面積が変化するのを抑制することができる。その結果、可動電極4,5と固定電極20a、20b、21a、21bとの間に生じる寄生容量Cpのオフセットを低減することができ、加速度センサ(静電容量式センサ)Sの温度特性が向上して検出精度を高めることができるようになる。
また、本実施形態によれば、検出電極8a、8b、9a、9bと可動電極4、5との間をフレーム壁30によって仕切っている。そのため、図4に示すように、固定電極20aとフレーム3との距離および固定電極20bとフレーム壁30との距離の差が小さくなり、各固定電極とフレーム3との間に生じる寄生容量の差を小さくすることができる。すなわち、第1および第2の固定電極20a、20b、21a、21bの外側端部とフレーム3との対向方向(X方向)の寄生容量Cpのバランスを取ることができる。したがって、寄生容量Cpのアンバランスを解消し、寄生容量Cpのオフセット(物理量がゼロの状態における第1および第2の固定電極の寄生容量の差)を効率良く低減することができる。その結果、加速度センサ(静電容量式センサ)Sの温度特性が向上し、ひいては、加速度センサ(静電容量式センサ)Sの検出精度を向上させることができる。
このとき、フレーム壁30は、シリコン基板1をエッチング等することで、可動電極4、5等を形成する際に、形成することができる。したがって、本実施形態によれば、寄生容量Cpのオフセットを効率良く低減することができる加速度センサ(静電容量式センサ)Sを、より容易かつより簡素な構成で得ることができる。
なお、フレーム壁30を設けない構成としてもよい。
(第2実施形態)
本実施形態にかかる加速度センサS1が上記第1実施形態の加速度センサSと主に異なる点は、フレーム3と第1および第2の固定電極20a、20b、21a、21bとの間に、両者間のオーバーラップ量やギャップを調節する調節部が設けられていることにある。
本実施形態では、図14に示すように、フレーム壁30に設けた凹部31に、フレーム3と固定電極20a、20b、21a、21bとの間のオーバーラップ量やギャップdsを調節する調節部としての機能を持たせている。この場合、フレーム壁30はフレーム3から一体に設けたものであるため、フレーム壁30はフレーム3とみなすことができる。
例えば、固定電極20a、20b、21a、21bのオーバーラップ量を調節する場合には、図14中II部で示す他方の可動電極5側を例にとって説明すると、図15に示すように、固定電極21a、21bに接続された配線w3、w4が凹部31に位置する部分に、固定電極21a、21bと電気的に一体となる電極延設部21c、21dを設け、それぞれの電極延設部21c、21dのフレーム壁30との対向面積を異ならせるようにすることで、電極延設部21c、21dとフレーム壁30との上下方向におけるオーバーラップ量を異ならせている。
このように、電極延設部21c、21dとフレーム壁30とのオーバーラップ量(面積)を調節することで、寄生容量を調節できるため、より容易にオフセットの低減を図ることができるようになる。
一方、フレーム壁30の固定電極20a、20b、21a、21bに対応する部位(凹部31)の深さを変化させれば、図14で示した電極延設部21c、21dと凹部31の底面31aとの間に形成されるギャップdsをそれぞれ異ならせることができる。
このように、電極延設部21c、21dと凹部31の底面31aとの間に形成されるギャップdsを異ならせることで、電極延設部21c、21dとフレーム壁30との間の寄生容量Cpのバランスを容易に取ることができる。
なお、電極延設部21c、21dとフレーム壁30とのオーバーラップ量と電極延設部21c、21dと凹部31の底面31aとの間に形成されるギャップdsは、それぞれ別個に調節するのではなく、同時に変化させることで、寄生容量Cpのバランスをとり、オフセットの低減を図るようにしてもよい。
また、本実施形態の構成は、一方の可動電極4側にあっても適用することができ、同様の作用効果を奏することができる。また、本実施形態では上述した調節部としての機能を、フレーム壁30に持たせた場合を例示したが、フレーム3に持たせるようにすることも可能である。
また、上記第1実施形態の加速度センサSに本実施形態の構成を適用することも可能である。
(第3実施形態)
本実施形態にかかる加速度センサS2が上記第1実施形態の加速度センサSと主に異なる点は、図17に示すように、第2の固定電極21bから検出電極9aに至る配線w3が、固定電極21a、21bとフレーム3との間の隙間に沿って設けられる配線延設部40を有することにある。
本実施形態では、第1および第2の固定電極21a、21bは、検出電極9a、9bに至る配線w3、w4の長さが、配線w4よりも配線w3の方が短くなっている。したがって、寄生容量のバランスは、配線w3、w4の長さの違いによって崩れてしまう。しかしながら、本実施形態では、図18に詳細に示すように、第1の固定電極21a側の短い方の配線w3を、第2の固定電極21b方向に向かって所定長さだけ延長し、その延長した部分を配線延設部40としている。
このように、配線延設部40を設け、その長さ(面積)を調節することで、固定電極21a、21bとの間の寄生容量Cpと、配線延設部40とフレーム3との間の寄生容量Cpとのバランスを取るようにすれば、より容易にオフセットの低減を図ることができるようになる。
なお、本実施形態では他方の可動電極5側の固定電極21a、21bに適用した場合を例示したが、一方の可動電極4側の固定電極20a、20bにあっても本実施形態を適用することができ、同様の作用効果を奏することができる。
また、フレーム壁30を設けた第1実施形態の加速度センサSや、フレーム壁30および凹部31を設けた第2実施形態の加速度センサS1に本実施形態の構成を適用することも可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記各実施形態では、X方向とZ方向の2方向の加速度を検出する加速度センサを例示したが、錘部の1つをXY平面内で90度回転させて配置し、Y方向を加えた3方向の加速度を検出する加速度センサとしてもよい。
また、上記各実施形態では、静電容量式センサとして加速度センサを例示したが、これに限ることなく、その他の静電容量式センサであっても本発明を適用することができる。
また、錘部や固定電極その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。
1 シリコン基板
2a 上部固定板
2b 下部固定板
3 フレーム
4、5 可動電極
4a 可動電極の表面
6a、6b、7a、7b ビーム
8a、8b、9a、9b 検出電極
20a、21a 第1の固定電極
20b、21b 第2の固定電極
21c、21d 電極延設部
30 フレーム壁
31 凹部(調節部)
40 配線延設部
50 窪み
S、S1、S2 加速度センサ(静電容量式センサ)
B 境界線
ds フレームと固定電極間のギャップ
Cp 寄生容量

Claims (4)

  1. 可動電極と、
    前記可動電極を揺動自在に支持する一対のビームと、
    前記一対のビームを結ぶ直線の一方側および他方側にそれぞれ設けられるとともに、前記可動電極の表面に対して間隔をあけて対向するように配置される第1および第2の固定電極と、
    を備える静電容量式センサにおいて、
    前記可動電極の前記一対のビームを結ぶ線分を含む領域に、当該線分に対して対称となる窪みが設けられていることを特徴とする静電容量式センサ。
  2. 前記静電容量式センサは、
    前記可動電極を内包するフレームと、
    前記第1および第2の固定電極にそれぞれ電気的に接続される検出電極と、を備えるとともに、
    前記検出電極どうしの間、前記検出電極と前記フレームとの間、および、前記検出電極と前記可動電極との間にそれぞれ隙間が形成されており、
    前記検出電極と前記可動電極との間に形成された隙間部分に、前記検出電極と前記可動電極とを画成するフレーム壁が、前記フレームから一体に延設されていることを特徴とする請求項1に記載の静電容量式センサ。
  3. 前記フレームと前記固定電極との間に、両者間のオーバーラップ量やギャップを調節する調節部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静電容量式センサ。
  4. 前記固定電極から前記検出電極に至る配線が、前記固定電極と前記フレームとの間の隙間に沿って設けられる配線延設部を有していることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の静電容量式センサ。
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