JP2012113879A - 照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽エネルギーを用いて発電する発電部の故障および周囲の明るさを検出する明るさ検出部の故障を容易に把握する。
【解決手段】照明装置1は、太陽エネルギーを用いて発電する発電部21と、発電部21で発電された電力を蓄える蓄電池22と、発電部21の発電量を検出する発電量検出部31と、周囲の明るさを検出する明るさ検出部33と、光源4とを備える。照明装置1は、蓄電池22に蓄えられている電力を用いて光源4の点灯状態を制御する点灯制御部61と、発電部21および明るさ検出部33の故障を判断する故障判断部62とをさらに備える。故障判断部62は、発電部21の発電時に発電量検出部31の検出値と明るさ検出部33の検出値との差の絶対値が予め設定された閾値より大きい場合に発電部21および明るさ検出部33の少なくとも一方が故障したと判断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽エネルギーを用いて発電した電力によって光源を点灯させる照明装置に関する。
従来から、太陽光を用いて発電した電力によって光源を点灯させる照明装置が知られている(例えば特許文献1,2参照)。上記のような照明装置は、昼間に太陽電池で発電した電力を蓄電池に蓄え、夜間に蓄電池に蓄えられている電力を用いて光源を点灯させる。
特許文献1には、蓄電池の容量が少なくなってきた場合にLED(Light Emitting Diode)の調光レベルを下げることによって点灯回数を増加させるセンサライトが開示されている。特許文献1に記載されたセンサライトは、LEDから発せられる光を暗くすることによって、蓄電池の容量が少ないことを使用者に知らせることができる。
特許文献2には、屋外の照度を検出する照度センサの検出結果に応じて光源の点灯状態を制御する照明装置が開示されている。
特開2010−92812号公報 特開2005−243398号公報
しかしながら、特許文献1または特許文献2に記載された従来の照明装置では、太陽電池(発電部)または照度センサ(明るさ検出部)が故障した場合に、太陽電池の故障および照度センサの故障をすぐに把握することができないという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みて為され、本発明の目的は、太陽エネルギーを用いて発電する発電部および周囲の明るさを検出する明るさ検出部の少なくとも一方の故障を容易に把握することができる照明装置を提供することにある。
本発明の照明装置は、太陽エネルギーを用いて発電する発電部と、前記発電部で発電された電力を蓄える蓄電池と、前記発電部の発電量を検出する発電量検出部と、周囲の明るさを検出する明るさ検出部と、光源と、前記明るさ検出部で検出された前記明るさが所定の基準値以上である場合より前記明るさが前記基準値未満である場合のほうが前記光源の発光量が大きくなるように前記蓄電池に蓄えられている電力を用いて前記光源の点灯状態を制御する点灯制御部と、前記発電部の発電時に前記発電量検出部の検出値と前記明るさ検出部の検出値との差の絶対値が予め設定された閾値より大きい場合に前記発電部および前記明るさ検出部の少なくとも一方が故障したと判断する故障判断部とを備えることを特徴とする。
この照明装置において、前記発電部および前記明るさ検出部の少なくとも一方が故障したと前記故障判断部で判断された場合に当該故障判断部の判断結果を報知する故障報知部を備えることが好ましい。
この照明装置において、前記点灯制御部は、前記発電部が故障したと前記故障判断部で判断された場合に、前記点灯制御部から前記光源に供給される電力を所定値以下に固定し、前記故障報知部は、前記蓄電池に蓄えられている電力を用いて前記判断結果を報知することが好ましい。
この照明装置において、前記故障報知部は、前記判断結果を含む信号を外部に送信する通信機能を有することが好ましい。
この照明装置において、前記点灯制御部は、前記明るさ検出部が故障したと前記故障判断部で判断された場合に、前記発電量検出部で検出された発電量が所定の基準発電量以上である場合より前記発電量が前記基準発電量未満である場合のほうが前記光源の発光量が大きくなるように前記光源の点灯状態を制御することが好ましい。
この照明装置において、前記光源は、調光点灯する機能を有し、前記点灯制御部は、前記明るさ検出部で検出された前記明るさが前記基準値以上である場合に、前記明るさが前記基準値未満である場合より低い調光レベルで前記光源を点灯させることが好ましい。
この照明装置において、前記光源の照射領域の明るさを検出する第2の明るさ検出部を備え、前記点灯制御部は、前記第2の明るさ検出部で検出された前記明るさが一定値で継続するように前記光源の点灯状態を制御することが好ましい。
本発明によれば、発電量検出部の検出値と明るさ検出部の検出値との差を用いて、発電部および明るさ検出部の少なくとも一方の故障を容易に把握することができる。これにより、本発明では、発電部の故障および明るさ検出部の故障に対して適切な処理を促すことができ、信頼性の高い装置として維持することができる。
実施形態1に係る照明装置の構成を示すブロック図である。 同上に係る照明装置において、(a)は発電量検出部の出力電圧を示す図、(b)は明るさ検出部の出力電圧を示す図、(c)は電圧差を示す図、(d)は故障判断部の出力レベルを示す図である。 同上に係る照明装置の外観図である。 実施形態2に係る照明装置において、(a)は第2の明るさ検出部の出力電圧を示す図、(b)は調光レベルを示す図である。 実施形態3に係る照明装置において明るさ検出部の分光感度特性を示す図である。 太陽電池の分光感度特性を示す図である。
以下の実施形態1〜3では、太陽エネルギーを用いて発電した電力によって光源を点灯させる照明装置について説明する。
(実施形態1)
実施形態1に係る照明装置1は、図1に示すように、太陽エネルギーを用いて発電する発電部21と、発電部21で発電された電力を蓄える蓄電池22とを備えている。また、照明装置1は、発電部21の発電量を検出する発電量検出部31と、蓄電池22の充電量を検出する充電量検出部32と、周囲の明るさを検出する明るさ検出部33と、光源4と、使用者が入力操作する際に用いられる設定部5とを備えている。さらに、照明装置1は、光源4の点灯状態を制御する点灯制御部61と、発電部21および明るさ検出部33の故障を判断する故障判断部62とを備えている。照明装置1は、屋外に設置される。
発電部21は、太陽光を電力に変換する太陽電池である。太陽電池としては、例えばアモルファス型の太陽電池、多結晶型の太陽電池または単結晶型の太陽電池がある。
蓄電池22は、例えばリチウムイオン電池または鉛電池などの2次電池であり、発電部21で発電された電力を蓄える。なお、蓄電池22には、保護回路が設けられている。
発電量検出部31は、発電部21の発電量を検出し、出力電圧V1として後述の故障判断部62に出力する。発電量検出部31は、例えば発電部21から蓄電池22への電流経路に挿入された抵抗などで構成され、上記抵抗の両端電圧を出力電圧V1とする。なお、発電量検出部31は、後述の制御部64を構成するマイクロコンピュータに内蔵されているA/D変換機能でも実現することができる。
充電量検出部32は、例えば蓄電池22の電池電圧などを測定することによって蓄電池22の充電量をモニタリングする。
明るさ検出部33は、例えばフォトダイオードまたはフォトICなどであり、下向きに配置されている。明るさ検出部33は、周囲の地上面(床面)の明るさを検出し、出力電圧V2として後述の点灯制御部61および故障判断部62に出力する。本実施形態の明るさとは、例えば照度または輝度などをいう。
光源4は、例えばLED、蛍光灯または白熱灯などであり、電力供給されると点灯する。光源4は、点灯と消灯とをする機能だけではなく、調光点灯する機能を有している。
設定部5は、使用者が入力操作するために複数のボタンを備えている。また、設定部5は、使用者によって入力操作された数値を表示するための表示部(図示せず)を備えてもよい。
点灯制御部61は、光源4に電力を供給するための回路である点灯回路部63と、点灯回路部63を制御する制御部64とを備え、光源4の点灯状態を制御する。光源4の点灯状態としては、点灯と消灯と調光点灯とがある。
点灯回路部63は、複数の回路素子で構成され、制御部64から出力された制御信号に応じて光源4への供給電力を調整する。
制御部64は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)およびメモリが搭載されたマイクロコンピュータを主構成要素とする。制御部64は、明るさ検出部33から出力電圧V2を取得し、出力電圧V2と基準値Vaとを比較する。基準値Vaは、例えば設定部5などで予め設定された値である。出力電圧V2が基準値Va未満である場合、制御部64は、光源4を点灯させるための制御信号を点灯回路部63に出力する。出力電圧V2が基準値Va以上である場合、制御部64は、光源4を消灯させるための制御信号を点灯回路部63に出力する。また、制御部64は、充電量検出部32で検出された蓄電池22の充電量に応じて光源4の発光量を補正する機能を有している。
上記より、点灯制御部61は、明るさ検出部33の出力電圧V2が基準値Va以上である場合より出力電圧V2が基準値Va未満である場合のほうが光源4の発光量が大きくなるように、蓄電池22に蓄えられている電力を光源4に供給して光源4の点灯状態を制御する。
点灯制御部61が光源4の点灯状態を制御する方式としては、光源4がLEDである場合、例えば光源4に直列接続されたインピーダンス成分(図示せず)を制御部64が制御して光源4に流れる電流を調整する方式がある。また、他の例として、光源4に直列接続されたスイッチング素子(図示せず)を制御部64がパルス駆動してパルスのオンデューティを制御する方式がある。上記スイッチング素子としては、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)などが用いられる。オンデューティを制御する方式においても、オンしているときの電流を一定に保つ定電流制御手段が併用されている。
光源4が蛍光灯である場合、点灯制御部61は、共振型インバータ回路(図示せず)の動作周波数を調整する。
故障判断部62は、制御部64とともにマイクロコンピュータなどで構成され、昼間に図2(c)の矢印のタイミングごとに定期的に発電量検出部31から出力電圧V1(図2(a)参照)を取得するとともに、上記タイミングごとに明るさ検出部33から出力電圧V2(図2(b)参照)を取得する。
なお、本実施形態の昼間とは、発電部21が発電しているときをいい、出力電圧V2が基準値Va以上であり、光源4が消灯している時間帯をいう。本実施形態の夜間とは、発電部21の発電が停止しているときをいい、出力電圧V2が基準値Va未満である時間帯をいう。
ところで、発電量検出部31と明るさ検出部33とは分光感度および受光方向の違いがある。また、発電部21は太陽光を直接受光しているのに対し、明るさ検出部33は地上面で反射した光を受光している。上記より、発電量検出部31と明るさ検出部33が同じタイミングで光を受光しても、出力電圧V1と出力電圧V2は同じにはならない。したがって、故障判断部62は、故障判断する際に、明るさ検出部33の出力電圧として出力電圧V2に補正係数Kを乗じたKV2を用いる。
故障判断部62は、図2(c)に示すように、出力電圧V1と出力電圧KV2との電圧差(V1−KV2)を求める。電圧差(V1−KV2)が正数の閾値Vthより大きい場合(図2(c)の時間t2)、故障判断部62は、明るさ検出部33が故障したと判断する。閾値Vthは、予め設定された値である。一方、電圧差(V1−KV2)が負数の閾値−Vth(Vthは正数)未満である場合、故障判断部62は、発電部21が故障したと判断する。なお、故障判断部62は、発電部21と明るさ検出部33との間で受光面が異なり、夜間では正確に故障判断することができないため、昼間のみに故障判断する。
図2(d)には、故障判断部62の出力レベルV3が示されている。出力レベルV3は、故障が判断されていない場合にローレベル(図2(d)の「Low」)となり、故障が判断された場合にハイレベル(図2(d)の「High」)となる。
上記より、故障判断部62は、電圧差(V1−KV2)の絶対値|V1−KV2|が閾値Vthより大きい場合に、発電部21および明るさ検出部33の少なくとも一方が故障したと判断することができる。
なお、図2において、明るさ検出部33は時間t1で故障しているが、時間t1は故障判断部62が出力電圧V2を取得するタイミングではない。このため、故障判断部62は、時間t1の経過後、最初のタイミングである時間t2において、明るさ検出部33が故障したと判断する。
ところで、本実施形態の照明装置1は、図1に示すように、故障判断部62の判断結果を報知する故障報知部7を備えている。
故障報知部7は、報知用ランプ71と、報知用モニタ72と、通信部73とを備えている。故障報知部7は、発電部21および明るさ検出部33の少なくとも一方が故障したと故障判断部62で判断された場合に、故障判断部62の判断結果を使用者および設備管理センター9に報知する。
報知用ランプ71は、例えば赤色LEDなどであり、発電部21および明るさ検出部33の少なくとも一方が故障したと故障判断部62で判断された場合に、故障判断部62の判断結果に応じて点灯したり点滅したりする。
報知用モニタ72は、例えば液晶モニタなどであり、発電部21および明るさ検出部33の少なくとも一方が故障したと故障判断部62で判断された場合に、故障判断部62の判断結果を表示する。
通信部73は、発電部21および明るさ検出部33の少なくとも一方が故障したと故障判断部62で判断された場合に、故障判断部62の判断結果を含む故障信号を設備管理センター9に送信する。故障信号には、照明装置1のアドレス、故障部位および故障検出日時などが含まれている。通信部73は、例えばRS−485などの専用通信線を用いた有線通信でもよいし、電波を用いた無線通信でもよい。また、通信部73は、商用電源に接続されている場合、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)を用いてもよい。
設備管理センター9は、照明装置1とは離れた位置に設置され、照明装置1から故障信号を受信して照明装置1を管理する。設備管理センター9には、照明装置1のメンテナンスを行う管理者が常駐する。なお、照明装置1の通信部73と設備管理センター9との間に変換機が設けられ、変換機と設備管理センター9とをネットワークで接続してもよい。ネットワークとしては、例えばインターネットなどがある。
ところで、点灯制御部61は、発電部21が故障したと故障判断部62で判断された場合に、点灯制御部61から光源4に供給される電力を所定値以下に固定する。つまり、点灯制御部61は、発電部21が故障したと判断された場合に、光源4を消灯させたり、電力を所定値で点灯させたりする動作を継続させるように点灯モードを固定する。
この場合、故障報知部7は、限られた容量の蓄電池22に蓄えられている電力を用いて故障信号を使用者および設備管理センター9に報知する。
一方、制御部64は、明るさ検出部33が故障したと故障判断部62で判断された場合、明るさ検出部33に代えて発電量検出部31を用いて光源4の点灯状態を制御する。つまり、明るさ検出部33が故障した場合、発電量検出部31が代用される。この場合、制御部64は、発電量検出部31から出力された出力電圧V1と所定の基準値Vbとを比較する。つまり、制御部64は、発電量検出部31で検出された発電量と基準発電量とを比較する。基準値Vbと基準発電量は対応付けられた関係であり、例えば設定部5などで予め設定される。
制御部64は、発電量検出部31の出力電圧V1が基準値Vb未満である場合、光源4を点灯させるための制御信号を点灯回路部63に出力する。出力電圧V1が基準値Vb以上である場合、制御部64は、光源4を消灯させるための制御信号を点灯回路部63に出力する。これにより、点灯制御部61は、発電量検出部31の出力電圧V1が基準値Vb以上である場合より出力電圧V1が基準値Vb未満である場合のほうが光源4の発光量が大きくなるように光源4の点灯状態を制御することができる。
また、点灯制御部61は、明るさ検出部33の出力電圧V2が基準値Va以上である場合に、光源4を消灯するのではなく、出力電圧V2が基準値Va未満である場合より低い調光レベルで光源4を点灯させる機能も有している。
次に、本実施形態に係る照明装置1の構造について図3を用いて説明する。発電部21は、ポール81の上端に設置されている。ポール81は例えば鋼管などであり、下端が設置場所に固定される。ポール81の側面にはボックス82と器具本体83とが取り付けられている。ボックス82は例えば鋼板などで形成され、蓄電池22と発電量検出部31と充電量検出部32と設定部5と点灯制御部61と故障判断部62と故障報知部7とが収納されている。器具本体83には、明るさ検出部33と光源4とが取り付けられている。光源4から発せられた光は、下方の地上面を照射する。上記光が照射される領域を照射領域84とする。
次に、本実施形態に係る照明装置1の動作について図1を用いて説明する。まず、昼の時間帯では、発電部21が太陽光を用いて発電し、蓄電池22が電力を蓄える。周囲は明るいので、点灯制御部61は、光源4を消灯させたままである。その後、夜の時間帯になると、発電部21の発電は停止する。周囲は暗いので、点灯制御部61は、蓄電池22の電力を用いて光源4を点灯させる。照明装置1は、毎日、上記のような動作を繰り返す。
故障判断部62は、発電量検出部31から出力電圧V1を取得し、明るさ検出部33から出力電圧V2を取得する。故障判断部62は、電圧差(V1−KV2)が閾値Vthを超える場合に明るさ検出部33が故障したと判断し、電圧差(V1−KV2)が閾値−Vth未満である場合に発電部21が故障したと判断する。故障報知部7は、故障判断部62の判断結果を含む故障信号を使用者および設備管理センター9に報知する。
以上、本実施形態の照明装置1によれば、発電量検出部31の出力電圧V1と明るさ検出部33の出力電圧V2との電圧差(V1−KV2)を用いて、発電部21および明るさ検出部33の少なくとも一方の故障を容易に把握することができる。これにより、本実施形態の照明装置1では、発電部21の故障および明るさ検出部33の故障に対して適切な処理を促すことができ、信頼性の高い装置として維持することができる。
また、本実施形態の照明装置1によれば、使用者および管理者に故障判断部62の判断結果を報知することによって、信頼性のさらに高い装置として維持することができる。このとき、本実施形態の照明装置1では、蓄電池22に蓄えられている電力を有効に利用して故障判断部62の判断結果を報知することができる。さらに、本実施形態の照明装置1によれば、故障判断部62の判断結果を通信によって外部の設備管理センター9に伝達することによって、故障判断部62の判断結果を遠方に知らせることができる。
また、本実施形態の照明装置1によれば、明るさ検出部33が故障した場合であっても、発電量検出部31を代用することによって、明るさ検出部33を用いる場合より精度が少し落ちるものの、周囲の明るさを考慮して光源4の点灯状態を制御することができる。
さらに、本実施形態の照明装置1によれば、明るさ検出部33の出力電圧V2が基準値Va以上である場合に、光源4を消灯するのではなく、出力電圧V2が基準値Va未満である場合より低い調光レベルで光源4を点灯させる機能を有している。これにより、本実施形態の照明装置1は、周囲が明るい場合であっても、光源4を消灯させずに点灯させることができ、通常時より照射領域84を明るくすることができる。
(実施形態2)
実施形態2に係る照明装置1は、光源4の照射領域84の明るさを一定の明るさに維持するために第2の明るさ検出部を備えている点で、実施形態1に係る照明装置1と相違する。以下、本実施形態の照明装置1について図4を用いて説明する。なお、実施形態1の照明装置1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の照明装置1は、光源4の照射領域84の明るさを検出する第2の明るさ検出部(図示せず)を備えている。
第2の明るさ検出部は、例えばフォトダイオードまたはフォトICなどであり、器具本体83(図3参照)に取り付けられている。明るさ検出部33の検出領域は、照射領域84と略同じ領域である。第2の明るさ検出部は、照射領域84の明るさを検出し、出力電圧V4として点灯制御部61に出力する。
本実施形態の点灯制御部61は、第2の明るさ検出部の出力電圧V4が目標値Vcで一定となるように光源4の点灯状態をフィードバック制御する。つまり、目標値Vcは、照射領域84の明るさが一定になるように点灯制御部61が光源4をフィードバック制御するための値である。出力電圧V4が目標値Vcより大きい場合、点灯制御部61は、これまでよりも光源4を減光するように調光レベルを下げる。出力電圧V4が目標値Vcよりも小さい場合、点灯制御部61は、これまでよりも光源4の調光レベルを上げる。なお、実施形態1の点灯制御部61と同様の機能については説明を省略する。
本実施形態の設定部5は、目標値Vcを設定するためのマンマシンインタフェースである。図示しないが、設定部5は、例えば「アップ」ボタン、「ダウン」ボタンおよび「設定」ボタンなどで構成される。なお、実施形態1の設定部5と同様の機能については説明を省略する。
目標値Vcは、予め設定された値であり、制御部64内のEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)またはフラッシュメモリなどの書き換え可能なROM(図示せず)に記憶されている。なお、照射領域84の反射率などの影響を小さくするために、施工現場において設定部5から目標値Vcが設定されてもよい。目標値Vcは、基本的に光源4以外の光が第2の明るさ検出部に入らない深夜に設定されるのが好ましい。光源4の光のみで目標の明るさを実現することができなければ、点灯制御部61が光源4を正しくフィードバック制御することができないからである。
本実施形態に係る照明装置1の動作の一例について図4を用いて説明する。目標値Vcは予め設定され、電圧値Vdは目標値Vcより少し大きな値である。
まず、時間t11になるまでは周囲が明るいので、光源4が消灯している。時間t11に第2の明るさ検出部の出力電圧V4が電圧値Vdになると、点灯制御部61は光源4を最も低い調光レベルで点灯させる。その後、点灯制御部61は調光レベルを徐々に高くしていき、時間t12に光源4を全点灯させる。このとき、周囲は暗くなっており、光源4の点灯がなければ、第2の明るさ検出部の出力電圧V4は略0である(図4(a)の破線)。その後、点灯制御部61は、第2の明るさ検出部の出力電圧V4が目標値Vcで一定となるように、光源4の調光レベルを制御する。
以上、本実施形態の照明装置1によれば、光源4の照射領域84の明るさが一定となるように光源4の点灯状態を制御することができる。これにより、本実施形態の照明装置1では、例えば朝夕など太陽が完全に隠れていない場合での無駄な高輝度点灯を抑制することできるとともに、例えば看板など周囲の照明を補完利用して、蓄電池22で蓄えられている電力の無駄使いを抑制することができる。
また、本実施形態の照明装置1によれば、第2の明るさ検出部の検出領域が光源4の照射領域84と略同じ領域であるため、例えばビルの陰などの影響で、発電部21が太陽光で照射されているにも関わらず、照射領域84が日陰であっても、人間の明暗感覚に近い状態で、光源4の点灯状態を制御することができる。
なお、点灯制御部61は、第2の明るさ検出部の出力電圧V4を単独で用いるのではなく、出力電圧V4の時間的な平均化処理などの演算処理を行い、演算処理結果を用いて光源4をフィードバック制御してもよい。このようにすれば、照明装置1が道路に設置された場合に、車のヘッドランプから発せられた光(反射光)などの突発的な光を第2の明るさ検出部が検出した場合でも、光源4の調光レベルが突発的な光に追随して変動することを低減できるので、光源4のちらつきを防止することができる。
(実施形態3)
実施形態3では、明るさ検出部33として、人間の比視感度に近い分光感度特性を有するセンサを用いた場合について説明する。以下、本実施形態の照明装置1について図5を用いて説明する。なお、実施形態1の照明装置1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の明るさ検出部33は、例えば赤外領域などを通過しない光学フィルタがフォトICのパッケージの受光面に付加された構成であり、図5に示すように人間の比視感度に近い分光感度特性を有している。図5の実線が明るさ検出部33の分光感度特性を示し、破線が人間の比視感度特性を示している。なお、実施形態1の明るさ検出部33と同様の機能については説明を省略する。
以上、本実施形態の照明装置1では、明るさ検出部33の分光感度が人間の比視感度に近い感度であるので、人間が感じる明るさと略同じ基準で光源4の点灯状態を制御することができる。
例えば周囲の可視光が少なくて赤外線が多い場合、明るさ検出部33の分光感度が人間の比視感度と異なる照明装置では、周囲が暗いにも関わらず、明るさ検出部33の出力電圧V2が基準値Vaを超えてしまい、光源4が点灯しない。これに対し、本実施形態の照明装置1では、明るさ検出部33の出力電圧V2が基準値Va未満になるため、光源4が点灯する。
周囲の可視光が多い場合、明るさ検出部33の分光感度が人間の比視感度と異なる照明装置では、周囲が明るいにも関わらず、明るさ検出部33の出力電圧V2が基準値Va未満になり、光源4が点灯してしまう。これに対し、本実施形態の照明装置1では、明るさ検出部33の出力電圧V2が基準値Vaを超えるため、光源4が点灯しない。
また、図6に示すように太陽電池の分光感度も人間の比視感度と異なる。このため、明るさ検出部33に代えて太陽電池の発電量を検出して光源4の点灯状態を制御する場合に比べて、本実施形態の照明装置1は、人間の感覚に近い基準で光源4の点灯状態を制御することができる。図6の(a)はアモルファス型の太陽電池の分光感度特性であり、(b)は多結晶型の太陽電池の分光感度特性であり、(c)は単結晶型の太陽電池の分光感度特性である。
なお、本実施形態のような分光感度特性を有する明るさ検出部33を実施形態2の照明装置1に適用してもよい。
実施形態1〜3において、故障判断部62は、電圧差(V1−KV2)の絶対値|V1−KV2|を求め、絶対値|V1−KV2|を用いて故障判断してもよい。つまり、故障判断部62は、絶対値|V1−KV2|が閾値Vthを超えた場合に、発電部21および明るさ検出部33の少なくとも一方が故障したと判断してもよい。
発電部21は、太陽エネルギーを用いて発電する装置であればよく、太陽光ではなく、太陽熱を用いて発電してもよい。
1 照明装置
21 発電部
22 蓄電池
31 発電量検出部
33 明るさ検出部
4 光源
61 点灯制御部
62 故障判断部
7 故障報知部
73 通信部

Claims (7)

  1. 太陽エネルギーを用いて発電する発電部と、
    前記発電部で発電された電力を蓄える蓄電池と、
    前記発電部の発電量を検出する発電量検出部と、
    周囲の明るさを検出する明るさ検出部と、
    光源と、
    前記明るさ検出部で検出された前記明るさが所定の基準値以上である場合より前記明るさが前記基準値未満である場合のほうが前記光源の発光量が大きくなるように前記蓄電池に蓄えられている電力を用いて前記光源の点灯状態を制御する点灯制御部と、
    前記発電部の発電時に前記発電量検出部の検出値と前記明るさ検出部の検出値との差の絶対値が予め設定された閾値より大きい場合に前記発電部および前記明るさ検出部の少なくとも一方が故障したと判断する故障判断部と
    を備えることを特徴とする照明装置。
  2. 前記発電部および前記明るさ検出部の少なくとも一方が故障したと前記故障判断部で判断された場合に当該故障判断部の判断結果を報知する故障報知部を備えることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 前記点灯制御部は、前記発電部が故障したと前記故障判断部で判断された場合に、前記点灯制御部から前記光源に供給される電力を所定値以下に固定し、
    前記故障報知部は、前記蓄電池に蓄えられている電力を用いて前記判断結果を報知する
    ことを特徴とする請求項2記載の照明装置。
  4. 前記故障報知部は、前記判断結果を含む信号を外部に送信する通信機能を有することを特徴とする請求項2または3記載の照明装置。
  5. 前記点灯制御部は、前記明るさ検出部が故障したと前記故障判断部で判断された場合に、前記発電量検出部で検出された発電量が所定の基準発電量以上である場合より前記発電量が前記基準発電量未満である場合のほうが前記光源の発光量が大きくなるように前記光源の点灯状態を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明装置。
  6. 前記光源は、調光点灯する機能を有し、
    前記点灯制御部は、前記明るさ検出部で検出された前記明るさが前記基準値以上である場合に、前記明るさが前記基準値未満である場合より低い調光レベルで前記光源を点灯させる
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
  7. 前記光源の照射領域の明るさを検出する第2の明るさ検出部を備え、
    前記点灯制御部は、前記第2の明るさ検出部で検出された前記明るさが一定値で継続するように前記光源の点灯状態を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の照明装置。
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