本発明の実施形態について,本発明の技術分野に係わる当業者が,本発明の内容を理解し,本発明を実施できる程度に説明する。なお、これから説明する実施形態は一例にしか過ぎず、これから説明する実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能である。
図1は,本実施形態に係る手帳編集装置1が配置されたシステムを説明する図である。図1に図示したシステムは,ユーザ毎に仕様の異なるオリジナル手帳2をオンデマンド印刷により製造するためのシステムで,図1には,オリジナル手帳2の仕様をユーザが設定するときにアクセスする手帳編集装置1に加え,手帳編集装置1にネットワーク4を介してアクセスする際にユーザが利用する端末装置3と,手帳編集装置1が出力した印刷データを印刷するデジタル印刷機5が図示されている。なお,オリジナル手帳2を加工するための装置(例えば,製本機など)は,図1では図示していない。
まず,図1に図示したシステムで実施される一連の手順について説明する。手帳編集装置1は,端末装置3にウェブページを送信することで,オリジナル手帳2に備えさせる手帳要素の属性値を,端末装置3を操作するユーザに設定させることで,オリジナル手帳2の仕様をユーザに設定させ,ユーザが設定した属性値を含むユーザデータとして記憶する。
本実施形態において,オリジナル手帳2の手帳要素とは,ユーザが予定を記入する予定表,「罫線メモ」,「路線地図」など,役に立つ情報が記載された付録,警備会社が提供する避難マップや,飲食店が提供する紙媒体のクーポンなど,ユーザにとって利便性・メリットがあり,企業の宣伝を兼ねたスポンサー付録,オリジナル手帳2のユーザがページの内容を任意に設定できるフリーページを意味している。
手帳編集装置1は,オリジナル手帳2の印刷データを生成するトリガーが発生すると,未処理のユーザデータ毎に,ユーザデータに記述されている属性値に従うページデータを手帳要素毎に生成し,生成したページデータを組版することで印刷データを生成する。
手帳編集装置1が生成した印刷データはデジタル印刷機5へ送信され,デジタル印刷機5にて,オリジナル手帳2に製本加工に必要な刷り本6が印刷され,この刷り本6が製本加工されて,ユーザが設定した仕様のオリジナル手帳2が製造される。
図1で図示した端末装置3は,ネットワーク通信機能を備え,ブラウザが実装されたコンピュータ装置で実現することができ,このようなコンピュータ装置として,パーソナルコンピュータやスマートフォンなどを利用できる。
図2は,図1で図示した手帳編集装置1に備えられた機能を説明するブロック図である。手帳編集装置1は,汎用のサーバを利用して実現される装置で,手帳編集装置1には,オリジナル手帳2の仕様の入稿に特化したDTP(Desk Top Publishing)の編集機能をオンラインで提供するために,ウェブページを利用して,オリジナル手帳2に備えさせる手帳要素の属性値をユーザに設定させ,ユーザが設定した属性値を含むユーザデータを記憶する手帳編集手段10を備え,更に,オリジナル手帳2の刷り本6を印刷する印刷データを生成できるように,オリジナル手帳2の印刷データを生成するトリガーが発生すると,未処理のユーザデータ毎に,ユーザデータに記述されている属性値に従うページデータを手帳要素毎に生成し,生成したページデータを組版することで印刷データを生成する印刷データ生成手段11を備え,手帳編集手段10及び印刷データ生成手段11は,上述した機能をサーバに動作せるためのコンピュータプログラムで実現される手段である。
図3は,手帳編集装置1の手帳編集手段10が実行する手順を説明するフロー図である。ユーザがオリジナル手帳2を発注するとき,端末装置3を操作して手帳編集装置1にアクセスし,手帳編集装置1は,手帳編集装置1にアクセスした端末装置3に対して,手帳編集装置1のホーム画面を表示するウェブページを送信する(S1)。
図4は,手帳編集装置1のホーム画面の一例を説明する図である。図4で図示した手帳編集装置1のホーム画面7aには,オリジナル手帳2を発注する際のフロー7a1や,オリジナル手帳2のサンプル写真7a2などに加え,手帳編集装置1にログインするためのログインフォーム7a3と,オリジナル手帳2を発注するときにクリックするハイパーテキスト7a4などが表示される。
手帳編集装置1を利用してオリジナル手帳2を発注するユーザは,手帳編集装置1へのユーザ登録を必要とし,手帳編集装置1にユーザ登録するときに,ユーザの氏名,住所,電話番号,電子メールアドレスなどオリジナル手帳2の送付先に係る情報に加え,ユーザIDやパスコードが手帳編集装置1に登録され,ユーザが手帳編集装置1にログインするとき,手帳編集装置1のホーム画面7aのログインフォーム7a3にユーザID・パスコードが入力される。
また,オリジナル手帳2を発注するときにクリックするハイパーテキスト7a4には,手帳編集装置1の手帳編集手段10を動作させるURLが貼られ,手帳編集装置1にログインした後に,ハイパーテキスト7a4がクリックされると,手帳編集装置1の手帳編集手段10が動作する。
手帳編集装置1は,端末装置3から送信されたユーザID・パスコードを照合することで,手帳編集装置1にアクセスしたユーザのログイン処理を実行し,ログインに成功すると,ログインしたユーザのセッションを開始する(S2)。
手帳編集装置1にアクセスしたユーザのログイン処理を実行し,ログインに成功した後,オリジナル手帳2を発注するときにクリックするハイパーテキスト7a4がクリックされると,手帳編集装置1の手帳編集手段10が動作し,手帳編集手段10は,オリジナル手帳2のサイズをユーザに設定させるウィンドウを表示するウェブページを利用して,オリジナル手帳2のサイズをユーザに設定させる(S3)。
図5は,オリジナル手帳2のサイズをユーザに選択させるウィンドウを説明する図である。図5で図示したウィンドウ7bには,オリジナル手帳2のサイズを説明する画像7b1に加え,オリジナル手帳2のサイズを選択させるためのチェックボックス7b2が表示され,オリジナル手帳2を発注するユーザはいずれかのチェックボックス7b2をONにすることで,ユーザが発注するオリジナル手帳2のサイズを設定する。ユーザがオリジナル手帳2のサイズを設定すると,オリジナル手帳2のサイズの設定結果が端末装置3から手帳編集装置1へ送信される。なお,図5では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
図3の説明に戻る。本実施形態において,手帳編集装置1は,ユーザが予定表のタイプ・デザインを選択できるように,手帳要素となる予定表のタイプ・デザイン毎に,可変要素と可変要素の内容を決定付ける属性が定義された予定表レイアウトファイルを記憶しているため,オリジナル手帳2のサイズをユーザに設定させると,予定表のタイプをユーザに設定させた後(S4),更に,ユーザが設定した予定表のタイプに対応するデザインをユーザに設定させる(S5)。
図6は,オリジナル手帳2の予定表のタイプをユーザに選択させるウィンドウを説明する図である。オリジナル手帳2のサイズをユーザが選択すると,図6で図示したウィンドウ7cが端末表示に表示される。このウィンドウ7cには,見開き1ヶ月セパレート型や,見開き2日パーティカル型などの予定表のタイプを説明する画像7c1に加え,予定表のタイプを選択させる複数のチェックボックス7c2,予定表のタイプの使い方を表示させるためのアイコン7c3が表示され,オリジナル手帳2を発注するユーザはいずれかのチェックボックス7c2をONにすることで,ユーザが発注するオリジナル手帳2の予定表のタイプを設定する。なお,図6では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
図7は,オリジナル手帳2の予定表のデザインをユーザに選択させるウィンドウを説明する図である。予定表のタイプをユーザが選択すると,図7で図示したウィンドウ7dが端末表示に表示される。このウィンドウ7dには,図6のウィンドウ7cにてユーザが設定した予定表のタイプに応じた予定表のデザインを説明する画像7d1が表示され,オリジナル手帳2を発注するユーザは,いずれかの画像7d1をポインティングデバイスで選択することで,ユーザが発注するオリジナル手帳2の予定表のデザインを設定する。なお,図7では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
図3の説明に戻る。図6で図示したウィンドウ7cなどを利用して,ユーザが予定表のタイプを設定すると,予定表のタイプの設定結果が端末装置3から手帳編集装置1へ送信され,図7で図示したウィンドウ7dなどを利用して,ユーザが予定表のデザインを設定すると,予定表のデザインの設定結果が端末装置3から手帳編集装置1へ送信され,手帳編集装置1の手帳編集手段10は,これらの設定結果に基づいて,手帳編集装置1に記憶されている予定表レイアウトファイルの中から,これ以降で利用する予定表レイアウトファイルを検索する(S6)。
図8は,予定表レイアウトファイルの構造を説明する図である。図8で図示した予定表レイアウトファイル8は,マークアップ言語などで記述されたデータファイルである。図8に図示したように,予定表レイアウトファイル8には,予定表レイアウトファイルの識別子,予定表レイアウトファイルに対応する予定表のタイプ・デザインの識別子などが含まれ,予定表レイアウトファイルの検索に利用されるヘッダ要素80,予定表の表紙のイメージファイル81,予定表の裏表紙のイメージファイル83,ユーザが予定を記入する予定表のイメージファイル82に加え,ユーザ毎に予定表の内容を変更できるように様々な可変要素84が設定され,予定表レイアウトファイル8に設定されている可変要素84の内容を決定付ける属性85が記述されている。
予定表レイアウトファイル8に設定されている可変要素84には,ユーザによって設定された属性値に基づき生成されたオブジェクトが差し込まれる。可変要素84に差し込まれるオブジェクトの形式はテキスト・イメージのいずれでもよく,属性85の属性値に基づき生成されたオブジェクトを差し込めるように,可変要素84には,予定表のイメージファイル82上における座標・サイズが定義されている。
本実施形態では,予定表レイアウトファイル8の可変要素84の内容を決定付ける属性85として,予定表の期間を設定する期間属性85a,休日として取り扱う曜日を設定する休日属性85b,予定表に印刷する時間帯を設定する時間帯属性85c,予定表の日付枠に印刷する第1の手帳機能を設定する第1の手帳機能属性85d,予定表の空白欄に印刷する第2の手帳機能を設定する第2の手帳機能属性85e,予定表に印刷する記念日を設定する記念日属性85fが記述され,更に,予定表以外の手帳要素の属性85として,付録を決定付ける付録属性85g,スポンサー付録を決定付ける85h,そして,フリーページを決定付けるフリーページ属性85iが記述されている。
これ以降の説明については,図8で図示した予定表レイアウトファイル8を利用するものとし,ここから,数種類の予定表について説明した後,予定表レイアウトファイル8に設けられた可変要素84について詳細に説明する。
図9は,見開き1ヶ月セパレート型の予定表を説明する図,図10は,見開き1週間セパレート型の予定表を説明する図,図11は,見開き1週間パーティカル型(休日縮小表示)の予定表を説明する図である。
ユーザが発注するオリジナル手帳2の予定表にはデザインに係わらず,予定表には,日付毎のイベントを記入できる日付枠を含むスケジュール欄と,メモなどに利用できる空白欄が設けられ,更に,スケジュール欄の日付枠には,日付・曜日以外の情報(例えば,六曜)やToDo Listなど日付枠に印刷する第1の手帳機能を設定できる第1の手帳機能エリアが設けられ,空白欄には,予定表の空白欄に印刷する第2の手帳機能を設定できる第2の手帳機能エリアが設けられている。
図9(a)で図示したように,見開き1ヶ月セパレート型の予定表7eにおいて,予定表のスケジュール欄7e1の日付枠7e2は,1ヶ月間のイベントを記入できるように格子状に設けられている。図9(b)で図示したように,見開き1ヶ月セパレート型の予定表7eの日付枠7e2は,罫線によって2段に分割され,下段に日付枠の第1の手帳機能エリア7e3が設けられている。
見開き1ヶ月セパレート型の予定表7e3において,メモなどに利用できる空白欄7e4は,スケジュール欄7e1の左側と下側に設けられ,左側の空白欄7e4には3つの第2の手帳機能エリア7e5が設けられ,下側の空白欄7e4には2つの第2の手帳機能エリア7e5が設けられている。なお,図9(a)では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
また,図10(a)で図示したように,見開き1週間セパレート型の予定表7fにおいて,予定表のスケジュール欄7f1の日付枠7f2は,1週間のイベントを記入できるように,罫線によって左側のページに3段,右側のページに4段設けられている。図10(b)で図示したように,見開き1週間セパレート型の予定表7f1の日付枠7f2の右側及び左側は罫線によって2段に分割され,日付枠7f2の左側の下段及び右側の上下段に第1の手帳機能エリア7f3が設けられている。なお,図10(a)では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
見開き1週間セパレート型の予定表7fにおいて,メモなどに利用できる空白欄7f4は,左上側の上段に設けられ,この空白欄7f4には1つの第2の手帳機能エリア7f5が設けられている。
また,図11(a)で図示したように,見開き1週間パーティカル型(休日縮小表示)の予定表7gにおいて,予定表7gのスケジュール欄7g1の日付枠7g2は,1週間のイベントを記入できるように,左側のページに4列,右側のページに2列設けられ,最も右側の列は休日の日付枠7g2で,この日付枠7g2は2段に分割されている。図11(b)で図示したように,休日の日付枠7g2を除き,見開き1週間パーティカル型(休日縮小表示)の予定表7gの日付枠7g2の下側は罫線によって3段に分割され,日付枠の下側の中段・下段に第1の手帳機能エリア7g3が設けられている。なお,図11(a)では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
見開き1週間パーティカル型(休日縮小表示)の予定表7gにおいて,メモなどに利用できる空白欄7g4は,見開き1週間パーティカル型(休日縮小表示)の予定表7gの右側に設けられ,この空白欄7g4には3つの第2の手帳機能エリア7g5が設けられている。
オリジナル手帳2の予定表のタイプはユーザによって決定されるが,ここでは,ユーザが,見開き1週間パーティカル型(休日縮小表示)の予定表7gを設定したものとする。
図12は,見開き1週間パーティカル型(休日縮小表示)の予定表7gに設定された可変要素84のレイアウト図である。図12で図示したレイアウト図7hでは,見開き1週間パーティカル型(休日縮小表示)の予定表レイアウトファイル8における可変要素84を示し,点線で記載しているボックスが可変要素84である。なお,図12では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
図12では,可変要素84として,年・月が印刷される可変要素84a,日付・曜日が印刷される可変要素84b,時間帯の時間が印刷される可変要素84c,時間帯の罫線が印刷される可変要素84d,記念日が印刷される可変要素84e,日付・曜日以外の情報(例えば,六曜)やToDo Listなどの第1の手帳機能が印刷される可変要素84f,空白欄に備えさせる第2の手帳機能が印刷される可変要素84gが含まれる。
年・月が印刷される可変要素84aの内容(年・月の文字)は,予定表7gのページによって異なり,予定表の期間を設定する期間属性85aの属性値によって,予定表7gに印刷する年・月が決定付けられる。日付・曜日が印刷される可変要素84bの内容(日付・曜日の文字)の内容は,予定表7gのページ毎によって異なり,予定表7gの期間を設定する期間属性85bの属性値に加え,休日として取り扱う曜日を設定する休日属性85bの属性値によって,予定表7gの日付枠7g2に印刷する日付・曜日が決定付けられる。記念日が印刷される可変要素84eの内容(文字・アイコン)は,予定表7gのページによって異なり,予定表7gの期間を設定する期間属性85aの属性値と,予定表7gに印刷する記念日を設定する記念日属性85fの属性値によって,日付・曜日が印刷される記念日の内容(文字・アイコンの文字)は決定付けられる。
また,時間帯の時間が印刷される可変要素84c及び時間帯の罫線が印刷される可変要素84dの内容は,予定表7gのページに依存せず同一で,予定表7gに印刷する時間帯を設定する時間帯属性85cの属性値によって,予定表のスケジュール欄に印刷される時間帯の時間及び罫線が決定付けられる。予定表に印刷する日付・曜日以外の情報や予定表の日付枠に備えさせる機能が印刷される可変要素84fの内容は,第1の手帳機能属性の属性値85dによって,日付枠に印刷される第1の手帳機能が決定付けられる。空白欄7g4に備えさせる機能が印刷される第2の手帳要素の内容は,第2の手帳機能属性85eの属性値によって,空白枠に印刷される第2の手帳機能が決定付けられる。
図3の説明に戻る。手帳編集装置1の手帳編集手段10は,予定表レイアウトファイル8を検索すると,ウェブページを利用して,検索した予定表レイアウトファイル8に設定されている属性85の属性値をユーザに設定させ,端末装置3を操作するユーザからそれぞれの属性85の属性値を取得するレイアウト属性設定処理S7を実行する。
図8を用いて説明したように,予定表レイアウトファイル8の可変要素84の内容を決定付ける属性85として,期間属性85a,休日属性85b,時間帯属性85c,第1の手帳機能属性85d,第2の手帳機能属性85e及び記念日属性85fが含まれるため,手帳編集装置1の手帳編集手段10は,ウェブページを利用して,期間属性85aをユーザに設定させ(S70),休日属性85bをユーザに設定させ(S71),時間帯属性85cをユーザに設定させ(S72),第1の手帳機能属性85dをユーザに設定させ(S73),第2の手帳機能属性85eをユーザに設定させ(S74),そして,記念日属性fをユーザに設定させ(S75),ユーザが設定したそれぞれの属性85の属性値を端末装置3から取得する。
図13は,期間属性85aをユーザに設定させるウィンドウを説明する図である。図13で図示したウィンドウ7iには,オリジナル手帳2の期間(開始月と終了月)を入力する入力フォーム7i1が表示され,オリジナル手帳2の期間(開始月と終了月)を入力フォーム7i1に入力することで,ユーザが発注するオリジナル手帳2の期間を設定する。なお,図13で図示したアイコン7i2がクリックされると,ユーザが設定したオリジナル手帳2の期間が,期間属性85aの属性値として端末装置3から手帳編集装置1へ送信され保持される。開始月と終了月を指定できるため、ユーザの希望に応じた手帳の期間を選択することが可能である。例えば試しに8月から12月のみを選択することでも良いし、1年以上利用したいのであれば、1月から翌年の3月まで設定できることでも良い。
図14は,休日属性85bをユーザに設定させるウィンドウを説明する図である。本実施形態では,縮小表示する予定表7gの休日に係る設定として休日となる曜日を設定でき,図14で図示したウィンドウ7jには,休日となる曜日を選択させる複数のチェックボックス7j1が表示され,オリジナル手帳2を発注するユーザはいずれかのチェックボックス7j1をONにすることで,休日となる曜日を設定する。なお,図14で図示したアイコン7j2がクリックされると,休日となる曜日を示す情報が休日属性85bの属性値として端末装置3から手帳編集装置1へ送信される。このように設定することで、通常のカレンダーにおいては、週休2日制で土日が休日の印であるカレンダーが多いが、週休1日や他の平日が休日というユーザもいるため、休日となる曜日を一つまたは複数選択可能なことで、ユーザにとって使いやすい手帳を提供することが可能である。また、その休日をカレンダーの一週間の右端または左端に設定することでユーザの利便性の良い手帳を作製することが可能となる。例えば水曜のみ休日というユーザであれば、木・金・土・日・月・火・水というようなレイアウトに調整可能であってもよい。さらに利便性を良くするため、休日をカレンダーの一週間の右端または左端にするまたはしないという設定をも選択できるように設定することでも良い。
図15は,時間帯属性85cをユーザに設定させるウィンドウを説明する図である。図15で図示したウィンドウ7kは,図11で図示した1週間パーティカル型(休日縮小表示)をユーザが選択したときに表示されるウィンドウで,ユーザが選択した予定表7gのデザインの画像7k1に加え,予定表7gの時間帯(開示時刻と終了時刻)を入力する入力フォーム7k2が表示され,オリジナル手帳2を発注するユーザは入力フォーム7k2に予定表7gの時間帯を入力することで,予定表7gの時間帯を設定する。なお,図15で図示したアイコン7k3がクリックされると,ユーザが設定した予定表の時間帯が時間帯属性85cの属性値として端末装置3から手帳編集装置1へ送信され保持される。バーティカルに時間帯を設定可能となるため、スケジュールに記載が不要な時間帯を省略することができ、その分空いたスペースを有効に活用することが可能となる。また、時間帯別に幅を変更することが可能となっても良い。例えばスケジュールが頻繁に入る10時から18時の間は、他の時間帯よりも比較的広く設定が調整できるようにしておくことも可能である。これによって、使用する時間帯は広く、使用しない時間帯は狭く調整可能なことで、紙面のレイアウトを有効に活用することができる。図では5時から24時で設定可能としているが、0時から24時の間で設定することも可能であっても良い。
図16は,第1の手帳機能属性をユーザに設定させるウィンドウを説明する図である。図16で図示したウィンドウ7lは,図11で図示した1週間パーティカル型(休日縮小表示)をユーザが選択したときに表示されるウィンドウで,ユーザが設定した予定表7gの全体画像7l1と,1週間パーティカル型(休日縮小表示)の予定表7gの日付枠7g2に設けられた第1の手帳機能エリア7g3を示す画像7l2と,予定表7gに印刷する日付・曜日以外の情報(例えば,六曜)など第1の手帳機能のアイコン7l3が表示されている。なお,図16では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
図16で図示したウィンドウ7lには,図11で図示した1週間パーティカル型(休日縮小表示)をユーザが選択したときに表示されるウィンドウのため,予定表7gの日付枠7g2に設けられた第1の手帳機能エリア7g3は,日付枠7g2の下側に上下段で設けられ,図16では,第1の手帳機能エリア7g3に対応する箇所に「第1の手帳機能エリア」の文字が表示されている。
「第1の手帳機能エリア」の文字が表示されている箇所に,第1の手帳機能のアイコン7l3のいずれか一つをドラッグすることで,ユーザは,日付・曜日以外の情報(例えば,六曜)やToDo Listなど日付枠7g2に印刷する第1の手帳機能をカスタマイズすることができる。例えば,図16では,「第1の手帳機能エリア」の文字が表示されている箇所に,「ToDo List」のアイコンと「日記欄」のアイコン7l3がドラッグされることで,「ToDo List」と「日記欄」に係る情報が第1の手帳機能エリア7g3の箇所に印刷されることになる。なお,図16で図示したアイコン7l4がクリックされると,ユーザが設定したアイコン7l3を示す情報が第1の手帳機能属性85dの属性値として端末装置3から手帳編集装置1へ送信され保持される。
図17は,第2の手帳機能属性85eをユーザに設定させるウィンドウを説明する図である。図17で図示したウィンドウ7mには,図11で図示した1週間パーティカル型(休日縮小表示)をユーザが選択したときに表示されるウィンドウで,1週間パーティカル型(休日縮小表示)の予定表7gの全体画像7m1と,空白欄7g4に設けられた第2の手帳機能エリア7g5を示す画像と,第2の手帳機能のアイコン7m3が表示されている。なお,図17では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
図17で図示したウィンドウ7mには,図11で図示した1週間パーティカル型(休日縮小表示)をユーザが選択したときに表示されるウィンドウのため,予定表7gに設けられた空白欄7g4は,予定表7gの右側に設けられ,図17では,第2の手帳機能エリアに対応する箇所に「第2の手帳機能エリア」の文字が表示されている。
「第2の手帳機能エリア」の文字が表示されている箇所に,アイコン7m3をドラッグすることで,ユーザは,日付・曜日以外の情報(例えば,六曜)やToDo Listなど日付枠に印刷する第2の手帳機能をカスタマイズすることができる。例えば,図17では,「第2の手帳機能エリア」の文字が表示されている箇所に,「memo1」のアイコン7m3,「読書記録」のアイコン7m3及び「ショッピングリスト」のアイコン7m3がドラッグされており,「memo1」,「読書記録」及び「ショッピングリスト」に係る情報が第2の手帳機能エリア7g5に印刷されることになる。なお,図17で図示したアイコン7m4がクリックされると,ユーザが設定したアイコン7m4を示す情報が第2の手帳機能属性85eの属性値として端末装置3から手帳編集装置1へ送信され保持される。
図18は,記念日属性85fをユーザに設定させるウィンドウを説明する図である。図18で図示したウィンドウ7nには,予定表7gの日付枠7g2に印刷する記念日を追加するフォーム7n1と,予定表7gの日付枠7g2に記念日に対応するアイコン及び記念日の名称を印刷するときの文字色を選択するフォーム7n2が表示され,予定表の日付枠に印刷する記念日を追加するフォーム7n1がクリックされると,記念日の年月日及び名称等を入力する入力フォームが表示され7n3,ユーザは,入力フォーム7n3に必要な情報を入力すると共に,フォーム7n2を利用して,記念日に対応するアイコン及び記念日の名称を印刷するときの文字色を選択する。なお,図18で図示したアイコン7n4がクリックされると,ユーザが設定した記念日毎に,記念日に係わるこれらの情報(記念日の名称・日付,文字色の選択情報,アイコンの選択情報)が記念日属性7fの属性値として端末装置3から手帳編集装置1へ送信され保持される。なお,図18では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
図3の説明に戻る。手帳編集装置1の手帳編集手段10は,予定表レイアウトファイル8に設定された記念日属性の属性値を端末装置3から取得すると,レイアウト属性設定処理(S7)を終了する。
本実施形態において,オリジナル手帳2の手帳要素には,ユーザが予定を記入する予定表以外に,付録,スポンサー付録及びフリーページがあるため,手帳編集装置1の手帳編集手段10は,レイアウト属性設定処理(S7)を終了すると,まず,オリジナル手帳2に追加する付録を決定付ける付録属性85gをユーザから取得し(S8),次に,オリジナル手帳2に追加するスポンサー付録を決定付けるスポンサー付録属性85hを取得し(S9),そして,オリジナル手帳2に追加するフリーページを決定付けるフリーページ属性85iを取得する(S10)。
図19は,付録属性85gをユーザに設定させるウィンドウを説明する図である。図19で図示したウィンドウ7oには,オリジナル手帳2に追加できる付録毎に付録の名称と画像7o1が表示され,ユーザは付録の画像7o1を選択することで,オリジナル手帳2に追加する付録を設定する。例えば,図19では,「罫線メモ」,「方眼紙1」及び「路線地図」がオリジナル手帳2の付録として選択されている。 なお,図19で図示したアイコン7o2がクリックされると,ユーザが設定した付録を示す情報が付録属性85gの属性値として端末装置3から手帳編集装置1へ送信され保持される。なお,図19では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
図20は,スポンサー付録属性85hをユーザに設定させるウィンドウを説明する図である。図20で図示したウィンドウ7pには,オリジナル手帳2に追加できるスポンサー付録毎に付録の名称と画像7p1と,オリジナル手帳2に追加するスポンサー付録の設定に利用するチェックボックス7p2が表示され,ユーザは,チェックボックス7p2を利用して,オリジナル手帳2に追加するスポンサー付録を設定する。例えば,図20では,「避難マップ(警備会社提供)」と「飲食店Aのクーポン」がオリジナル手帳2のスポンサー付録として選択されている。なお,図20で図示したアイコン7p3がクリックされると,ユーザが設定したスポンサー付録を示す情報がスポンサー付録属性85hの属性値として端末装置3から手帳編集装置1へ送信され保持される。なお,図20では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
図21は,フリーページ属性85iをユーザに設定させるウィンドウを説明する図である。図21で図示したウィンドウ7qには,オリジナル手帳2に追加するフリーページのレイアウト画面7q1に加え,フリーページのレイアウトに利用するツールである文字と罫線のアイコン7q2と,文字と罫線の属性を設定するリストボックス7q3が表示され,ユーザは,これらを利用して,オリジナル手帳2に追加するフリーページの内容を設定する。なお,図21で図示したアイコン7q4がクリックされると,ユーザが設定したフリーページのイメージファイルが端末装置3から手帳編集装置1へ送信され,手帳編集手段10が生成したファイル名が付けられてイメージファイルが手帳編集装置1へ記憶されると共に,該ファイル名がフリーページ属性85iの属性値として保持される。
図3の説明に戻る。手帳編集装置1の手帳編集手段10は,ユーザが予定を記入する予定表以外の手帳要素,すなわち,付録属性85g,スポンサー付録属性85h及びフリーページ属性値85iを取得すると,ユーザが設定した各属性の属性値に基づくオリジナル手帳2のイメージを生成し,生成したイメージを表示させるウェブページを端末装置3に送信し,端末装置3にユーザの設定内容を確認させるウェブページを表示する(S11)。
図22は,設定内容を確認させるウェブページを説明する図で,図22で図示したウェブページ7rには,オリジナル手帳2の予定表のイメージ7r1,オリジナル手帳2に追加する付録のイメージ7r2,スポンサー付録のイメージ7r3及びフリーページのイメージ7r4が表示され,これらのイメージの横に,ユーザが設定した各属性の属性値が表示されている。なお,図20では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
なお,オリジナル手帳2の予定表のイメージ7r1,オリジナル手帳2に追加する付録のイメージ7r2,スポンサー付録のイメージ7r3及びフリーページのイメージ7r4の生成する手法については,手帳編集装置1の印刷データ生成手段11がページデータを生成する手法と同じであるため,ここでは,詳細な説明を省く。
図22に図示したウィンドウ7rには,これまでの設定を変更するためのアイコン7r5と,これまでの設定を了承するためのアイコン7r6が表示され,アイコン7r5がクリックされると,図3のS3から再度実行し,アイコン7r6がクリックされると,手帳編集装置1の手帳編集手段10は,手帳編集装置1にログインしたユーザのユーザ名,レイアウト属性設定処理S7で利用した予定表レイアウトファイル8の識別子,ユーザが設定した属性値などを記述したユーザデータを生成・記憶(S12)して,図3で図示した手順は終了する。
次に,手帳編集装置1に備えられ,ユーザデータに記述されている属性値に従うページデータを手帳要素毎に生成し,生成したページデータを自動組版することで印刷データを生成する印刷データ生成手段11について説明する。
図23は,手帳編集装置1の印刷データ生成手段11が実行する手順を説明するフロー図である。手帳編集装置1は,未処理のユーザデータの数が所定値に達するなど,オリジナル手帳2を印刷するための印刷データを生成するトリガーが発生すると(S20),未処理のユーザデータ毎に,オリジナル手帳2の各ページのページデータを生成するページデータ生成処理(S21)を実行する。
手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,オリジナル手帳2の各ページのページデータを生成するページデータ生成処理(S21)において,まず,予定表のページデータの生成に利用する予定表レイアウトファイル8として,ユーザデータに記述されている予定表レイアウトファイル8の識別子に対応する予定表レイアウトファイル8を選択する(S210)。
手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,予定表レイアウトファイル8を選択すると,予定表の最初のページは予定表の表紙になるため,予定表の表紙のページデータを生成する(S211)。なお,予定の表紙のページデータは,予定表レイアウトファイル8の表紙のイメージファイル82をオリジナル手帳2のサイズに調整したデータになる。
予定表の表紙の次ページからは見開きの予定表になり,見開きの予定表のページ数はオリジナル手帳2の期間によって変わるため,手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は予定表のページ数を算出する(S212)。
予定表のページ数の算出には,予定表レイアウトファイル8のヘッダ要素80に記述されている予定表のタイプと,ユーザデータに記述されている期間属性85aの属性値が利用される。例えば,予定表のタイプが,見開き1週間パーティカル型の場合,1週間(7日間)の予定が2ページにまたがるため,期間属性85aの属性値で決定付けられる日数を7日間で除算し,予定表の表紙・裏表紙を加えることで,予定表のページ数を算出できる。
手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,予定表のページ数を算出すると,予定表レイアウトファイル8の可変要素84を決定付ける属性85の属性値で,ユーザデータに記述された属性値を利用して,予定表レイアウトファイル8に設定された可変要素84に組み込むオブジェクトを生成し,生成したオブジェクトを可変要素84に組み込むことで,予定表のページ毎にページデータを作成する(S213)。
例えば,図12では,予定表レイアウトファイル8の可変要素84として,年・月が印刷される可変要素84aがあるため,手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,年・月が印刷される可変要素84aに組み付けるオブジェクトを生成する。なお,年・月が印刷される可変要素84aのオブジェクトは,見開き1週間パーティカル型(休日縮小表示)の予定表7gの各ページで異なるため,予定表7gのページ毎に該オブジェクトを生成する。
年・月が印刷される可変要素84aに組み付けるオブジェクトはテキストで,このオブジェクトの生成には,ユーザデータに記述されている期間属性85aの属性値が利用され,生成するページデータのページ番号に従い,期間属性85aの属性値で決定付けられる年・月を表示するオブジェクトが生成される。
また,予定表レイアウトファイル8の可変要素84として,日付・曜日が印刷される可変要素84bがあるため,手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,日付・曜日が印刷される可変要素84bに組み付けるオブジェクトを生成する。なお,日付・曜日が印刷される可変要素84bのオブジェクトは,見開き1週間パーティカル型(休日縮小表示)予定表7gの各ページで異なるため,予定表7gのページ毎に該オブジェクトを生成する。
日付・曜日が印刷される可変要素84bに組み付けるオブジェクトはテキストで,予定表7gの期間を設定する期間属性85aの属性値に加え,休日として取り扱う曜日を設定する休日属性85bの属性値によって,予定表7gの日付枠7g2毎に日付枠7g2に印刷する日付・曜日,配置箇所及び文字色が決定付けられる。
日付・曜日が印刷される可変要素84bに組み付けるテキストの生成には,期間属性85aの属性値が利用され,期間属性の属性値で決定付けられる期間に含まれる日付の中から,生成するページデータのページ番号に従い,日付・曜日を表示するオブジェクトが生成される。
また,予定表7gで休日として取り扱う曜日は休日属性の属性値によって決定付けられ,図12の予定表レイアウトファイル8に従えば,予定表7gで休日として取り扱う曜日が休日の日付枠7g2になるように,休日として取り扱う曜日が印刷されるように,日付・曜日を表示するオブジェクトが配置される箇所が決定され,休日の日付枠7g2に印刷する日付・曜日は休日を示す色(例えば,赤)になる。
また,予定表レイアウトファイル8の可変要素84として,記念日が印刷される可変要素84eがあるため,手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,記念日が印刷される可変要素84eに組み付けるオブジェクトを生成する。記念日が印刷される可変要素84cのオブジェクトは,予定表7gの各ページで異なるため,予定表7gのページ毎に該オブジェクトを生成する。
記念日が印刷される可変要素84eに組み付けるオブジェクトはテキストとイメージで,このオブジェクトの生成には,ユーザデータに記述されている記念日属性85fの属性値が利用され,記念日属性85fの属性値の記念日の名称及び文字色の選択情報が該テキストになり,該属性値のアイコンの選択情報で特定されるアイコンが該イメージになり,記念日が印刷される箇所は,記念日属性85fの属性値で示される日付に対応する日付枠7g2に設けられた可変要素84eになる。
また,予定表レイアウトファイル8の可変要素84として,時間帯の時間が印刷される可変要素84cと時間帯の罫線が印刷される可変要素84dがあるため,手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,それぞれの可変要素84c,dに組み付けるオブジェクトを生成する。なお,時間帯の時間が印刷される可変要素84cと時間帯の罫線が印刷される可変要素84dのオブジェクトは,予定表7gの各ページで共通であるため,予定表7gのページ毎に該オブジェクトを生成する必要はない。
時間帯の時間が印刷される可変要素84cと時間帯の罫線が印刷される可変要素84dにそれぞれ組み付けるオブジェクトの生成には,ユーザデータに記述されている時間帯属性85cの属性値が利用され,時間帯属性85cの属性値で決定付けられる時間帯を単位時間(1時間)毎に区分する罫線のイメージと,罫線の脇に表示する時間(例えば,9時)に対応するテキストが生成される。
また,本実施形態では,予定表レイアウトファイル8の可変要素84として,日付枠に備えさせる第1の手帳機能が印刷される可変要素84fがあるため,手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,日付枠7g2に備えさせる第1の手帳機能が印刷される可変要素84fに組み付けるオブジェクトを生成する。なお,日付枠日付枠7g2に備えさせる第1の手帳機能が印刷される可変要素84fのオブジェクトは,予定表7gの各ページで共通であるため,予定表7gのページ毎に該オブジェクトを生成する必要はない。
日付枠7g2に備えさせる第1の手帳機能が印刷される可変要素84に組み付けるオブジェクトの生成には,ユーザデータに記述されている第1の手帳機能属性85dの属性値が利用される。手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,日付枠7g2に設定可能な第1の手帳機能のイメージを記憶し,第1の手帳機能属性85dの属性値で決定付けられる第1の手帳機能のイメージを該オブジェクトとして利用する。
また,予定表レイアウトファイル8の可変要素84として,空白欄7g4に備えさせる第2の手帳機能が印刷される可変要素84gがあるため,手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,空白欄7g4に備えさせる第2の手帳機能が印刷される可変要素84gに組み付けるオブジェクトを生成する。なお,空白欄7g4に備えさせる第2の手帳機能が印刷される可変要素84gのオブジェクトは,予定表7gの各ページで共通であるため,予定表7gのページ毎に該オブジェクトを生成する必要はない。
空白欄7g4に備えさせる第2の手帳機能が印刷される可変要素84gに組み付けるオブジェクトの生成には,ユーザデータに記述されている第2の手帳機能属性85eの属性値が利用される。手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,空白欄7g4に設定可能な第2の手帳機能のイメージを記憶し,第2の手帳機能属性85eの属性値で決定付けられる第2の手帳機能のイメージを該オブジェクトとして利用する。
ここから,図23の説明に戻る。手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,予定表のページデータを生成すると,予定表の最後のページは予定表の裏表紙になるため,予定表の裏表紙のページデータを生成する(S214)。なお,予定の裏表紙のページデータは,予定表レイアウトファイル8の裏表紙のイメージファイル83をオリジナル手帳2のサイズに調整したデータになる。
手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,このようにして,予定表のページ毎にページデータを生成すると,次に,オリジナル手帳2の各ページのページデータを生成するページデータ生成処理(S21)において,オリジナル手帳2に追加する付録を印刷するためのページデータを生成する(S22)。
手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,オリジナル手帳2に追加可能な付録毎にページデータの基になるオブジェクトを記憶し,ユーザデータに記述されている付録属性85gの属性値で決定付けられる付録のオブジェクトのサイズを予定表レイアウトファイル8に記述されているオリジナル手帳2のサイズに調整することで,付録を印刷するためのページデータを生成する。
次に,手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,オリジナル手帳2に追加するスポンサー付録を印刷するためのページデータを生成する(S23)。手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,オリジナル手帳2に追加可能なスポンサー付録毎にページデータの基になるオブジェクトを記憶し,ユーザデータに記述されているスポンサー付録属性85hの属性値で決定付けられるスポンサー付録のオブジェクトのサイズを予定表レイアウトファイル8に記述されているオリジナル手帳2のサイズに調整することで,スポンサー付録を印刷するためのページデータを生成する。
次に,手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,オリジナル手帳2に追加するフリーページを印刷するためのページデータを生成する(S24)。手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,ユーザデータに記述されているフリーページ属性値85iで決定付けられるフリーページのイメージファイルのサイズを予定表レイアウトファイル8に記述されているオリジナル手帳2のサイズに調整することで,スポンサー付録を印刷するためのページデータを生成する。
このように,未処理のユーザデータ毎に,オリジナル手帳2の各ページのページデータを生成すると,手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,ページデータを所定の丁付けで面付けし,製本加工・発送で利用される管理マークを付与した印刷データを生成する(S25)。
オリジナル手帳2のサイズに応じた印刷用紙を用いれば,ユーザ単位で,デジタル印刷機5に送信する印刷データを生成することもできるが,通常,デジタル印刷機5が対応している印刷用紙のサイズはオリジナル手帳2のサイズよりも大きいため,本実施形態において,手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,一つのユーザデータから生成したページデータを丁付けした面付けを,所定のユーザデータの数に応じて多面付けした印刷データを生成する。
図24,多面付けの印刷データを説明する図である。図24(a)は,1ページ目の印刷データ7sを説明する図で,図24(a)では,ユーザデータから生成したページデータを4丁付けした面付け7s1を一面付けとし,ユーザAからIまでの9人のユーザの面付けを多面付け(ここでは,9面付け)している。
更に,図24(a)で図示した多面付けの印刷データ7sには,印刷用紙の序列を管理するための一つの序列管理マーク7s2と,オリジナル手帳2を送付するユーザを識別するデータ(ユーザのユーザID)がエンコードされ,1ページ目にのみ印刷されるユーザ管理マーク7s3と,オリジナル手帳2のページ管理に利用されるページ管理マーク7s4と,印刷用紙の管理情報7s5が印刷されている。一つの序列管理マーク7s2及び印刷用紙の管理情報7s5は印刷用紙に一つ印刷され,ユーザ管理マーク7s3及びページ管理マーク7s4は,印刷用紙に面付けされた4丁付けの面付け7s1毎に印刷される。なお、ユーザへのサービス向上のため、ユーザ毎にページ数異なる場合で、最大ページ数に満たない場合は、メモ図16、図17に記載の1日欄、フリーエリアの項目を余ったページ分増やすように設定可能としても良い。そのようにすることで、あまったページをユーザーのお気に入りのデザインをより多く提供することが可能となる。
図24(b)は,最終ページの印刷データ7sを説明する図である。図24(b)は,ユーザAからFまでの6人のユーザのページデータ数が同じで,ユーザGからIまでの3人のユーザのページデータ数がユーザAからFと比較して少ないときの例で,図24(b)で図示したように,最終ページの印刷データには,ユーザAからFまでの6人のユーザの面付け7s1が配置されるが,ユーザGからIまでの3人のユーザのページデータ数は少ないため,これらのユーザの面付けは配置されていない。なお,図20(a),(b)では,図を見やすくするために符号は一つのみとしている。
図24で図示したように多面付けすると,ユーザ毎にページデータ数が同じでない場合,印刷用紙のロスが出てしまうが,図24を用いて説明した印刷データをデジタル印刷機5で印刷させた刷り本の束を面付け7s1毎に断裁すれば,複数のユーザ毎に,刷り本の束が得られるため,オリジナル手帳の加工効率を高めることができる。
手帳編集装置1の印刷データ生成手段11は,印刷工程で利用されるデジタル印刷機5に送信する印刷データを生成すると,印刷データの生成に利用したユーザデータを処理済みにした後,生成した印刷データ全てをデジタル印刷機5に送信し,この手順を終了する。
デジタル印刷機5は,手帳編集装置1から印刷データを受信すると,デジタル印刷機5に備えられたプリンタサーバに受信した印刷データをスプールし,オペレータからの指示を受けると,該印刷データを印刷した刷り本6を出力する。デジタル印刷機5が出力した刷り本6は,刷り本6に印刷された序列管理マーク7s2に従い序列された状態で重ね合わされて,4丁付けの面付け7s1毎に断裁される。
4丁付けの面付け7s1の束は,4丁付けの面付け7s1毎に印刷されたページ管理マーク7s4が利用されてページの抜けや順序に間違いがないか確認された後,4丁付けの面付け7s1は折り丁に折り加工され,折り庁がページ順に重ねて製本加工され,オリジナル手帳2のサイズに断裁される。そして,製本加工された折り丁には,表紙が貼られて,ユーザが設定した仕様のオリジナル手帳2が完成する。