JP2012112611A - 断熱箱体および冷蔵庫 - Google Patents

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Hitoshi Ozaki
仁 尾崎
Takahito Shibayama
卓人 柴山
Mitoko Ishita
美桃子 井下
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Abstract

【課題】発泡ポリウレタン断熱材と真空断熱材を併用しつつ、断熱箱体の生産性を向上させる。
【解決手段】断熱箱体101において、開口部102の反対側に位置する壁105に備えた発泡ポリウレタン断熱材106に真空断熱材107を配置し、炭化水素系の主発泡剤と、略大気圧での沸点が略室温以下の副発泡剤を用いた成型法で、副発泡剤は発泡成形初期から直ちに発泡を始め、発泡ポリウレタン断熱材106の硬化度が低い状態で充填される。このため、真空断熱材107等の充填阻害物が存在しても、充填性を向上し、さらに真空断熱材107等を内箱103や外箱104に密着せずに配置することにより、熱移動を円滑にすることで、断熱性能に優れた断熱箱体を短時間で製造できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、断熱箱体とそれを用いた冷蔵庫に関するものである。
近年、地球環境保護の観点から、熱エネルギーを効率的に利用する技術開発に対する社会的要望が高まっている。このような背景から、産業界では積極的に省エネルギー対策が組織的に実施されている。
一方、一般家庭では各種啓蒙活動など、省エネルギーへの関心や理解が広まりつつあり、家庭電化製品や自動車に関して省エネルギー性能が、機器の本質的な性能や価格などとともに商品選択理由の重要な因子になっている。
冷蔵庫は、家庭電化製品の中で空気調和機とともに代表的な熱エネルギー消費製品であり、これらの製造者は、これら製品の省エネルギー化を図るべく、改良設計や要素技術開発に注力している。
設計面では、温度帯の異なる冷蔵室、冷凍室、野菜室等の配置を最適化することで、冷却効率の向上が図られている。一方、要素技術としては、圧縮機のインバーター制御技術や高性能断熱材である真空断熱材の開発などで成果を挙げている。
真空断熱材を冷蔵庫等の断熱箱体に適用して断熱性能を向上するためには、断熱箱体の表面積に対して、如何に被覆率を大きくできるかが重要である。とくに真空断熱材は柔軟性に乏しいものが多く、断熱箱体の屈曲部などの形状に沿って配置することが困難な場合がある。
これらの解決手段として、真空断熱材の芯材材料の改良や構成部品を工夫することで、折り曲げ性や形状保持性を改良したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図3は、特許文献1に記載された真空断熱材を角部に配置した断熱箱体の要部断面図である。図3に示すように、真空断熱材1は断熱箱体の壁の角部の内箱2面の形状に沿って密着するように配置されている。
この真空断熱材1は、ガスバリア性を有する外被材3中に、結合剤を含まない無機繊維重合体を所定の厚さを有する複数の芯材層4a,4bで形成された芯材4を、芯材層4a,4bの間に配置して真空断熱材1の曲げ状態を保持可能な変形保持部材5と共に収納し、所定の真空度にて真空封止して構成されている。
また、断熱箱体の壁は、真空断熱材1と、内箱2面および外箱6面と接着可能な、それ自身に接着力を有する発泡ポリウレタン断熱材7等で構成されている。
この真空断熱材1は、生産性を考慮して平面形状で製造されるが、断熱箱体の壁の曲げ部に組み込む際には、内箱2面に沿うように曲げ加工を施すが、変形保持部材5を備えているので、所定の角度に曲げても芯材層4a,4bを構成する無機繊維重合体が破壊する程度が少なく、外被材3の損傷も少ない。これによって、曲げ部であっても真空断熱材1を配置することができ、断熱箱体の断熱性能を向上できる。
特開2007−56974号公報
しかしながら、断熱箱体の壁内で発泡ポリウレタン断熱材7と真空断熱材1を併用する場合、真空断熱材1を内箱2または外箱6面に密着させて多用すると、発泡ポリウレタン断熱材7の充填性が低下する。
これは、発泡ポリウレタン断熱材7は、液状のポリオールを基本原料とし、これに発泡剤、整泡剤、発泡触媒などの存在下で、ポリイソシアネートと化学反応させて得られるものであり、断熱箱体の一部に設けられた注入口から、これらの混合液体を注入し、断熱箱体の壁内で発泡(膨張)充填と硬化が進行して成型される。
つまり、真空断熱材1が多用されると、断熱箱体の壁の断面形状が複雑になり、発泡充填の阻害物となり、充填不良の原因となる。
また、当該成型法では、断熱箱体は所定温度に加温された金型内に設置して反応条件を安定化するが、内箱2または外箱6面に断熱性能に優れた真空断熱材1を配置すると、発泡ポリウレタン断熱材7の反応場に円滑な熱供給ができないことに加え、当該反応により発生する熱が断熱箱体の壁から外部に放熱しにくくなり、壁内に蓄積されず、熱応力が大きく金型から取り出すまでに長時間を要するという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、断熱箱体の壁内に真空断熱材が存在しても、発泡ポリウレタン断熱材の充填性に優れ、生産効率を向上できる断熱箱体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の断熱箱体は、開口部を有し、内箱と金属製の外箱とにより形成される空間に発泡ポリウレタン断熱材が充填され、前記開口部の反対側の壁に前記内箱と前記外箱のどちらにも密着しないように前記発泡ポリウレタン断熱材に埋没した真空断熱材を有する断熱箱体であって、前記発泡ポリウレタン断熱材は、炭化水素系の主発泡剤と、略大気圧での沸点が略室温以下の副発泡剤を用いて発泡成形したのである。
上記構成において、副発泡剤は発泡成形初期から直ちに発泡し始め、発泡ポリウレタン断熱材の粘性が低い状態で、内箱と外箱との間の壁内を膨張しながら充填される。このため、真空断熱材のような充填阻害物があったとしても、円滑に充填される。
さらに真空断熱材を内箱や外箱に密着せずに配置することにより、充填が円滑に行われ、発泡ポリウレタン断熱材の反応により発生する熱が断熱箱体の壁から外部に放熱されやすく、金型から取り出すまでの時間を短くできる。これらにより、発泡ポリウレタン断熱材の充填性に優れ、生産効率を向上できる断熱箱体を提供できる。
本発明は、発泡ポリウレタン断熱材の充填性に優れ、生産効率を向上できる断熱箱体を提供できる。
本発明の実施の形態1の開口部を上にした状態の断熱箱体の縦断面図 本発明の実施の形態2における冷蔵庫の縦断面図 従来の真空断熱材を角部に配置した断熱箱体の要部断面図
第1の発明は、開口部を有し、内箱と金属製の外箱とにより形成される空間に発泡ポリウレタン断熱材が充填され、前記開口部の反対側の壁に前記内箱と前記外箱のどちらにも密着しないように前記発泡ポリウレタン断熱材に埋没した真空断熱材を有する断熱箱体であって、前記発泡ポリウレタン断熱材は、炭化水素系の主発泡剤と、略大気圧での沸点が略室温以下の副発泡剤を用いて発泡成形したことを特徴とする断熱箱体である。
上記構成において、副発泡剤は発泡成形初期から直ちに発泡し始め、発泡ポリウレタン断熱材の粘性が低い状態で、内箱と外箱との間の壁内を膨張しながら充填される。このため、真空断熱材のような充填阻害物があったとしても、低沸点の発泡剤を用いることで、円滑に発泡ポリウレタン断熱材が充填され、発泡ポリウレタン断熱材の充填性を向上する。
さらに真空断熱材を内箱や外箱に密着せずに配置することにより、充填が円滑に行われ、発泡ポリウレタン断熱材の反応により発生する熱が断熱箱体の壁から外部に放熱されやすく、金型から取り出すまでの時間を短くできる。
これらにより、発泡ポリウレタン断熱材の充填性に優れ、生産効率を向上できる断熱箱体を提供できる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、主発泡剤がシクロペンタン、副発泡剤が二酸化炭素であることを特徴とするものである。
これらは、汎用的に使用されている発泡剤の中でもオゾン破壊係数がゼロで、地球温暖化係数が低く、環境に優しい発泡剤である。さらに、シクロペンタンは比較的熱伝導率が低く、高性能発泡断熱材を製造できる。さらに、二酸化炭素は、略大気圧における沸点が氷点下79℃であり、非常に気化しやすい発泡剤である。
このため、発泡ポリウレタン断熱材の発泡効率が向上し、反応初期の粘度が低い状態で膨張する。このため、断熱箱体の壁内で真空断熱材等の充填阻害物が存在しても、低沸点の二酸化炭素を発泡剤として用いることで、発泡ポリウレタン断熱材の充填性をさらに向上し、真空断熱材を内箱や外箱に密着せずに配置することにより、熱移動を円滑にすることで、断熱性能に優れた断熱箱体を短時間で製造できる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、開口部を上方にした姿勢での外箱の側壁下方に発泡ポリウレタン断熱材の注入口を備えたものである。
上記構成により、開口部の反対側に位置する真空断熱材を備えた壁は底面側の姿勢になり、注入口から供給された発泡ポリウレタン断熱材の液状原料は、外箱上面と真空断熱材上面を膨張、充填することになる。
外箱上面は、断熱箱体外部から供給される熱を熱源として円滑に反応は進行するが、真空断熱材上面の原料は、壁内の対流伝熱のみで熱供給されるので温度が不安定であるが、少なくとも副発泡剤は略常温では気体になるので、発泡は可能である。
このことから、断熱箱体の壁内で真空断熱材の充填阻害物が存在しても、低沸点の二酸化炭素を発泡剤として用いることで、発泡ポリウレタン断熱材の充填性をさらに向上し、
真空断熱材を内箱や外箱に密着せずに配置することにより、熱移動を円滑にすることで、断熱性能に優れた断熱箱体を短時間で製造できる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の断熱箱体の開口部を収納空間とし前記収納空間を冷却する冷却手段を備え、真空断熱材は壁内の外箱寄りに配置した冷蔵庫である。
上記構成により、真空断熱材の下方の方が充填速度は速くなる。これにより、発泡ポリウレタン断熱材の気泡は、膨張方向に伸びた形状となる。この結果、壁の厚み方向に垂直な樹脂部における伝熱方向の伝熱経路は、内箱側と比較して長くなる。
一方、断熱箱体の開口部により構成される収納空間は冷却手段によって冷却されているので、壁における温度は、内箱側が低く、外箱側が高くなる。故に外箱側の気泡内の気体分子運動が激しくなって伝熱量が増大傾向にある、樹脂部の伝熱経路が長くなっているので断熱性能の増減は相殺されている。
このとから、冷蔵庫壁内で真空断熱材の充填阻害物が存在しても、発泡ポリウレタン断熱材の充填性をさらに向上し、真空断熱材を内箱や外箱に密着せずに配置することにより、熱移動を円滑にすることで、断熱性能に優れた冷蔵庫を短時間で製造できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって、本発明が限定されるのもではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における断熱箱体の断面図である。
図1に示すように、断熱箱体101は、凹状の開口部102を形成した内箱103と外箱104を有する。内箱103は、ABS、ポリスチレンなど樹脂製やステンレス製である。一方、外箱104は、鉄鋼板またはステンレス鋼板製である。内箱103と外箱104で形成される壁105内には、発泡ポリウレタン断熱材106と、その内部に埋設された真空断熱材107を有する。
真空断熱材107の埋設箇所および枚数はとくに限定するものではないが、真空断熱材107は、少なくとも開口部102の反対側に位置する壁105には備えられ、発泡樹脂製のスペーサー108を介して外箱104に固定されている。
スペーサー108は、発泡ポリウレタン断熱材106が膨張しながら壁105内部に円滑に充填されるように、真空断熱材107がその重々で反ったりしない程度に支持できる大きさ円柱あるいは立方体、直方体などの形状が好ましい。
断熱箱体101の製造方法として、一般に開口部102を下向きにして金型109内に設置し、上方から略鉛直方向に発泡ポリウレタン断熱材106の液状原料を壁105に注入するオープンサイドダウン式と、逆に開口部102を上向きにし、側面から略水平方向に注入するオープンサイドアップ式がある。いずれの方法で製造するかは目的に応じて選択すればよい。
例えば、製造設備を安価に構成しようとすると、金型109を固定式とし、発泡ポリウレタン断熱材106の液状原料の注入口110は、断熱箱体101の外箱104の側壁に設けるとよい。注入口110の数は、一つでも複数でも良いが、製造設備を安価にするためには、注入口110は一つにすると、注入設備も少なくできる。
発泡ポリウレタン断熱材106は、発泡剤、整泡剤、触媒、水などを予め混合されたポリオール混合液と、硬化剤であるポリイソシアネートを反応させることで得られる。
本実施の形態1では、発泡剤として主発泡剤のシクロペンタンを、副発泡剤として二酸化炭素を用いている。これらは、汎用的に使用されている発泡剤の中でもオゾン破壊係数と地球温暖化係数が低く、地球環境に優しい発泡剤である。
さらに、シクロペンタンは気体熱伝導率が11.98W/mKと、過去のCFCやHCFC系発泡剤には劣るが、炭化水素系発泡剤では比較的低く、対環境性に優れた高性能断熱材を製造できる。しかしながら、シクロペンタンは、略大気圧での沸点が49℃であり、略常温では蒸気圧分しか気化しない。故に、大方のシクロペンタンは、ポリオールとポリイソシアネートのウレタン反応によって発生する熱を熱源として気化する。これがポリウレタン断熱材の発泡である。
一方、二酸化炭素は、略大気圧での沸点が氷点下79℃であり、非常に気化しやすい。つまり、ウレタン反応の初期段階の硬化があまり進んでない状態で発泡が進行する。故に、壁105内に真空断熱材107のような充填阻害物があったとしても、発泡ポリウレタン断熱材106の形状自由度が高く、円滑に充填されていくことができる。
発泡ポリウレタン断熱材106が充填された断熱箱体101は、発泡ポリウレタン断熱材106が十分に硬化したあと、金型109から取り出される。前述したように、ウレタン反応は発熱反応であり、製造過程における発泡ポリウレタン断熱材106の中心温度は、100℃以上になる。
このとき、発泡ポリウレタン断熱材106の気泡内は大気圧以上の圧力を示すようになり、短時間で金型109から取り出すと、その圧力に発泡ポリウレタン断熱材106および内箱103、外箱104の機械強度が不足し、変形してしまう。故に、金型109内に所定時間静置する必要がある。
このとき、断熱性能が高い真空断熱材107を内箱103または外箱104に密着することなく配置しているので、発泡ポリウレタン断熱材106内の熱を円滑に外部に放熱できる。
以上のように構成された本実施の形態の断熱箱体101は、開口部102を有し、内箱103と金属製の外箱104とにより形成される空間に発泡ポリウレタン断熱材106が充填され、開口部102の反対側の壁105に内箱103と外箱104のどちらにも密着しないように発泡ポリウレタン断熱材106に埋没した真空断熱材107を有する断熱箱体101であって、発泡ポリウレタン断熱材106は、炭化水素系の主発泡剤と、略大気圧での沸点が略室温以下の副発泡剤を用いて発泡成形した断熱箱体101である。
上記構成において、副発泡剤は発泡成形初期から直ちに発泡し始め、発泡ポリウレタン断熱材106の粘性が低い状態で、内箱103と外箱104との間の壁105内を膨張しながら充填される。このため、真空断熱材107のような充填阻害物があったとしても、低沸点の発泡剤を用いることで、円滑に発泡ポリウレタン断熱材106が充填され、発泡ポリウレタン断熱材106の充填性を向上する。
さらに真空断熱材107を内箱103や外箱104に密着せずに配置することにより、充填が円滑に行われ、発泡ポリウレタン断熱材106の反応により発生する熱が断熱箱体101の壁105から外部に放熱されやすく、金型109から取り出すまでの時間を短く
できる。これらにより、発泡ポリウレタン断熱材106の充填性に優れ、生産効率を向上できる断熱箱体101を提供できる。
また、本実施の形態では、発泡ポリウレタン断熱材106の主発泡剤にシクロペンタン、副発泡剤に二酸化炭素を用いているが、これらは、汎用的に使用されている発泡剤の中でもオゾン破壊係数がゼロで、地球温暖化係数が低く、環境に優しい発泡剤である。さらに、シクロペンタンは比較的熱伝導率が低く、高性能発泡断熱材を製造できる。さらに、二酸化炭素は、略大気圧における沸点が氷点下79℃であり、非常に気化しやすい発泡剤である。
このため、発泡ポリウレタン断熱材106の発泡効率が向上し、反応初期の粘度が低い状態で膨張する。このため、断熱箱体101の壁105内で真空断熱材107等の充填阻害物が存在しても、低沸点の二酸化炭素を発泡剤として用いることで、発泡ポリウレタン断熱材106の充填性をさらに向上し、真空断熱材107を内箱103や外箱104に密着せずに配置することにより、熱移動を円滑にすることで、断熱性能に優れた断熱箱体101を短時間で製造できる。
また、本実施の形態では、開口部102を上方にした姿勢での外箱104の側壁下方(開口部102を前方にした冷蔵庫として用いる姿勢での外箱104の底面の背面寄り)に発泡ポリウレタン断熱材106の注入口110を備えたものである。
上記構成により、開口部102の反対側に位置する真空断熱材107を備えた壁105は底面側の姿勢になり、注入口110から供給された発泡ポリウレタン断熱材106の液状原料は、外箱104上面と真空断熱材107上面を膨張、充填することになる。
外箱104上面は、断熱箱体101外部から供給される熱を熱源として円滑に反応は進行するが、真空断熱材107上面の原料は、壁105内の対流伝熱のみで熱供給されるので温度が不安定であるが、少なくとも副発泡剤は略常温では気体になるので、発泡は可能である。
このことから、断熱箱体101の壁105内で真空断熱材107の充填阻害物が存在しても、低沸点の二酸化炭素を発泡剤として用いることで、発泡ポリウレタン断熱材106の充填性をさらに向上し、真空断熱材107を内箱103や外箱104に密着せずに配置することにより、熱移動を円滑にすることで、断熱性能に優れた断熱箱体101を短時間で製造できる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫の断面図である。なお、本発明の実施の形態1と同一構成については、詳細な説明は省略する。
図2に示すように、冷蔵庫201は、断熱箱体202と、断熱箱体202の上下2つの開口部203を開閉する断熱扉204を備えている。断熱箱体202の開口部203の反対側の壁205内には、発泡ポリウレタン断熱材106と真空断熱材206を備え、真空断熱材206はスペーサー108を介して外箱104寄りに配置している。
機械室207には圧縮機208と凝縮器209を備え、開口部203の奥に配置された蒸発器210と配管接続された閉回路の冷却手段211を構成している。冷却手段211(蒸発器210)で冷却された冷気は、図示しない送風機で、上側の開口部203を収納空間とする冷蔵室212と、下側の開口部203を収納空間とする冷凍室213とに送られて、冷蔵室212と冷凍室213を冷却する。冷蔵室212と冷凍室213は通気口2
14を介して通じている。
この断熱箱体202に発泡ポリウレタン断熱材106をオープンサイドアップ式で注入充填する場合、開口部203の反対側の壁205内で発泡ポリウレタン断熱材106は、真空断熱材206上面と内箱103の間と、真空断熱材206下面と外箱104の間の二つの空間に分かれて充填される。
真空断熱材206は開口部203の反対側の壁205内で外箱104寄りに配置しているので、真空断熱材206の上下における発泡ポリウレタン断熱材106の充填速度は、下方が上方より速くなる。このことから、最終的に形成される気泡形状は、下方は上方の気泡と比較して、充填(壁厚と略垂直)方向に伸びた形状となる。壁205の伝熱は、壁厚方向であるため、発泡ポリウレタン断熱材106の樹脂骨格による伝熱経路は長くなる。
一方、冷蔵庫201を運転した場合、冷蔵室212は略10℃以下、冷凍室213は略氷点下18℃以下に制御されるので、外気温度よりも低くなる。発泡ポリウレタン断熱材106は、温度低下により気泡内の気体分子運動が低下することにより、断熱性能は向上する。
つまり、壁205内でも内箱103近傍と外箱104近傍では、気泡内の伝熱量に起因する断熱性能に差異が生じ、外箱104近傍が不利になる。しかしながら、上述したように、気泡形状では外箱104近傍は有利になっているので、全体的には相殺されて、発泡ポリウレタン断熱材106の全体的な断熱性能は略一様になる。
以上のように構成された本実施の形態の冷蔵庫201は、実施の形態1の断熱箱体101と同様の構成の断熱箱体202の開口部203を収納空間とした冷蔵室212と冷凍室213を冷却する冷却手段を211備え、真空断熱材206は壁205内の外箱104寄りに配置した冷蔵庫201である。
上記構成により、真空断熱材206の下方の方が充填速度は速くなる。これにより、発泡ポリウレタン断熱材106の気泡は、膨張方向に伸びた形状となる。この結果、壁205の厚み方向に垂直な樹脂部における伝熱方向の伝熱経路は、内箱103側と比較して長くなる。
一方、断熱箱体202の開口部203により構成される収納空間(冷蔵室212と冷凍室213)は冷却手段211によって冷却されているので、壁205における温度は、内箱103側が低く、外箱104側が高くなる。故に外箱104側の気泡内の気体分子運動が激しくなって伝熱量が増大傾向にある、樹脂部の伝熱経路が長くなっているので断熱性能の増減は相殺されている。
このとから、冷蔵庫201の壁205内で真空断熱材206の充填阻害物が存在しても、発泡ポリウレタン断熱材106の充填性をさらに向上し、真空断熱材206を内箱103や外箱104に密着せずに配置することにより、熱移動を円滑にすることで、断熱性能に優れた冷蔵庫201を短時間で製造できる。
以上のように、本発明にかかる断熱箱体および冷蔵庫は、発泡ポリウレタン断熱材と真空断熱材を壁内に併用したものであり、発泡成形後の発泡ポリウレタン断熱材の温度低下を短時間で行うと同時に、発泡剤に低沸点成分を適用して発泡ポリウレタン断熱材の充填性を向上したものである。このため、プレハブ住宅など建材用断熱パネルにも適用するこ
とができる。
101 断熱箱体
102 開口部
103 内箱
104 外箱
105 壁
106 発泡ポリウレタン断熱材
107 真空断熱材
110 注入口
201 冷蔵庫
202 断熱箱体
203 開口部
206 真空断熱材
211 冷却手段

Claims (4)

  1. 開口部を有し、内箱と金属製の外箱とにより形成される空間に発泡ポリウレタン断熱材が充填され、前記開口部の反対側の壁に前記内箱と前記外箱のどちらにも密着しないように前記発泡ポリウレタン断熱材に埋没した真空断熱材を有する断熱箱体であって、前記発泡ポリウレタン断熱材は、炭化水素系の主発泡剤と、略大気圧での沸点が略室温以下の副発泡剤を用いて発泡成形したことを特徴とする断熱箱体。
  2. 主発泡剤がシクロペンタン、副発泡剤が二酸化炭素であることを特徴とする請求項1に記載の断熱箱体。
  3. 開口部を上方にした姿勢での外箱の側壁下方に発泡ポリウレタン断熱材の注入口を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の断熱箱体。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の断熱箱体の開口部を収納空間とし前記収納空間を冷却する冷却手段を備え、真空断熱材は壁内の外箱寄りに配置したことを特徴とする冷蔵庫。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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