JP2012112589A

JP2012112589A - 空気調和機

Info

Publication number: JP2012112589A
Application number: JP2010262239A
Authority: JP
Inventors: Tetsuya Yamashita; 哲也山下
Original assignee: Daikin Industries Ltd
Current assignee: Daikin Industries Ltd
Priority date: 2010-11-25
Filing date: 2010-11-25
Publication date: 2012-06-14

Abstract

【課題】シロッコファンを備えた空気調和機において、フィルタの有効面にほぼ均等に空気を流通させることを目的とする。
【解決手段】空気調和機１０では、第１シロッコファン１５は、空気を吸込口１５ａからファンロータ１５１の回転軸１５ｘに沿うように吸い込み、回転軸１５ｘと直交するＺ軸１５ｚの方向に空気を吹き出す構成であり、フィルタ背面１３ｂに吸込口１５ａが対向する。ファンロータ１５１の回転軸１５ｘは、回転軸１５ｘとフィルタ背面１３ｂとの仮想交点がフィルタ背面１３ｂの中心へ近づくように傾斜しているので、吸込口１５ａがフィルタ背面１３ｂの全域に対峙するようになる。その結果、空気はフィルタの有効面全域を通過する。
【選択図】図２

Description

本発明は、空気調和機に関し、特に、シロッコファンを備えた空気調和機に関する。

従来、いわゆる空気清浄機のような空気調和機では、吸込口から吸い込まれた空気がフィルタを通過した後、吸い込み方向と直交する方向に吹き出される構成が広く採用されている。例えば、特許文献１（特開２００４−１０１１２５号公報）に開示されている空気調和機では、回転軸方向から進入した空気を回転軸と交差する方向へ吹き出すために、シロッコファンが用いられている。

しかしながら、シロッコファンは、外郭の寸法中心とファンロータの回転軸とが所定長さ離れており、シロッコファンを使用した空気調和機では、上流側に配置されているフィルタの中心にシロッコファンの外郭中心が対向するので、必然的にフィルタの中心とファンロータの回転軸とは一致しない。それゆえ、フィルタには空気が少ししか通らない部分が生じ、シロッコファンの送風性能およびフィルタの集塵性能が十分に発揮されないことがある。

本発明は、シロッコファンを備えた空気調和機において、フィルタの有効面にほぼ均等に空気を流通させることを目的とする。

本発明の第１観点に係る空気調和機は、筐体と、フィルタと、シロッコファンとを備える。筐体は、空気を通すための開口を有する。フィルタは、筐体に形成される空気の通路内に配置される。シロッコファンは、フィルタの下流側の面であるフィルタ背面に空気の吸込口を対向させる。また、シロッコファンは、空気を吸込口からファンロータの回転軸に沿うように吸い込み、回転軸と直交するＺ軸の方向に空気を吹き出す構成である。回転軸およびＺ軸と直交するＹ軸の方向におけるシロッコファンの寸法中心は、回転軸から所定長さ離れ、且つ、吸込口がフィルタ背面に対し傾斜するように配置されている。

この空気調和機では、吸込口がフィルタ背面に対し傾斜するように配置されることによって、フィルタ背面において吸込口と向き合う面積が拡大するので、空気が流通する領域も拡大する。

本発明の第２観点に係る空気調和機は、第１観点に係る空気調和機であって、Ｚ軸視において、回転軸がフィルタ背面に直交しない。この空気調和機では、第１観点に係る空気調和機と同様の効果が得られる。

本発明の第３観点に係る空気調和機は、第１観点に係る空気調和機であって、回転軸が、フィルタ背面との仮想交点がフィルタ背面の中心へ近づく方向に傾斜している。

この空気調和機では、ファンロータの回転軸方向からみて、フィルタ背面のほぼ中央にファンロータの回転軸が位置するようになり、空気がファンロータの回転軸に沿って進むとすれば、その空気はフィルタ有効面のほぼ全域を通過する。

本発明の第４観点に係る空気調和機は、第３観点に係る空気調和機であって、フィルタ背面に対する傾斜角度が、４°〜２０°である。この空気調和機では、第３観点に係る空気調和機と同様の効果が得られる。

本発明の第５観点に係る空気調和機は、第２観点に係る空気調和機であって、筐体のコーナーにC面が形成されている。

この空気調和機では、筐体のコーナーにＣ面が形成されることによって、部屋のコーナーに設置し易くなるが、その反面、筐体内の空間が狭まりシロッコファンとの干渉が懸念される。しかし、Ｚ軸視において、ファンロータの回転軸がフィルタ背面に直交しないように、シロッコファンが傾斜して配置されるので、シロッコファンのコーナーと筐体の内側コーナーとの間に空間が確保される。その結果、筐体のコーナーに比較的大きなＣ面が形成されてもシロッコファンと干渉しない。

本発明の第６観点に係る空気調和機は、第１観点に係る空気調和機であって、吸込案内板をさらに備える。吸込案内板は、フィルタ背面とシロッコファンとの間に形成される空間内に配置され、空気を吸込口に案内する。また、吸込案内板は、回転軸に対して空間の拡大方向側に位置し、且つ、フィルタ背面から遠い側のコーナーと対峙する。

この空気調和機では、フィルタを通過した空気が吸込案内板に沿ってシロッコファンの吸込口に向うので、送風量の損失が抑制され、吸込効率が高まる。

本発明の第７観点に係る空気調和機は、第１観点に係る空気調和機であって、シロッコファンの上方に配置される第２シロッコファンをさらに備えている。第２シロッコファンの吸込口はフィルタ背面と平行に対峙する。

この空気調和機では、下側のシロッコファンの吸込口はフィルタ背面に対し傾斜して対峙するので、シロッコファンの吹出口がフィルタ背面から離れた状態で配置されることは必然である。これに対し、第２シロッコファンの吸込口はフィルタ背面と平行に対峙するので、第２シロッコファンの吹出口がフィルタ背面側に寄せられた状態で配置されることは可能である。そうすると、シロッコファンの吹出口上方の空間が第２シロッコファンで占有される割合が減少し、吹出口から筐体の吹き出し開口に至るまでの通風抵抗が低減される。

本発明の第１観点または第２観点に係る空気調和機では、フィルタ背面において吸込口と向き合う面積が拡大するので、空気が流通する領域も拡大する。その結果、吸込効率が高まる。

本発明の第３観点または第４観点に係る空気調和機では、ファンロータの回転軸方向からみて、フィルタ背面のほぼ中央にファンロータの回転軸が位置するようになり、空気がファンロータの回転軸に沿って進むとすれば、その空気はフィルタ有効面のほぼ全域を通過する。

本発明の第５観点に係る空気調和機では、シロッコファンのコーナーと筐体の内側コーナーとの間に空間が確保されるので、筐体のコーナーに比較的大きなＣ面が形成されてもシロッコファンと干渉しない。

本発明の第６観点に係る空気調和機では、フィルタを通過した空気が吸込案内板に沿ってシロッコファンの吸込口に向うので、送風量の損失が抑制され、吸込効率が高まる。

本発明の第７観点に係る空気調和機では、シロッコファンの吹出口上方の空間が第２シロッコファンで占有される割合が減少し、吹出口から筐体の吹き出し開口に至るまでの通風抵抗が低減される。

本発明の一実施形態に係る空気調和機の斜視図。図１において、第１シロッコファンの回転軸を通る水平面に沿った断面を下方から視たときの空気調和機の断面図。変形例に係る空気調和機において、第１ファンロータの回転軸を通る水平面に沿った断面を下方から視たときの空気調和機の断面図。

以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。

（１）空気調和機の構造
図１は、本発明の一実施形態に係る空気調和機の斜視図である。また、図２は、図１において、第１ファンロータの回転軸を通る水平面に沿った断面を下方から視たときの空気調和機の断面図である。図１及び図２において、空気調和機１０は、床置き型の空気清浄機である。

（１−１）ケーシング
ケーシング１１は、空気調和機１０の外郭であり、鉛直方向に長い箱形状を有する。なお、図１は、ケーシング１１を透視した状態で描かれている。ケーシング１１の前面Ｆ側には、前面パネル（図示せず）が取付けられる。

ケーシング１１の前面Ｆには、空気を取り込むための吸い込み開口１１ａが形成されている。ケーシング１１の上面Ｔには、空気を外部に吹き出すための吹き出し開口１１ｂが形成されている。ケーシング１１の内部には、吸い込み開口１１ａと吹き出し開口１１ｂとの間を連通する通風路１１ｄが形成されている。

ケーシング１１の背面Ｂ側のコーナーには、Ｃ面１１ｃが形成されており、空気調和機１０が床置きされるとき、部屋のコーナーに近接させて置くことができる。

（１−２）第１シロッコファン及び第２シロッコファン
吸い込み開口１１ａ近傍の通風路１１ｄ内には、フィルタ１３が配置されている。フィルタ１３は、空気中に含まれる細かい粒径の微粒子を捕獲する。フィルタ１３の後方には、２つのシロッコファンが鉛直方向に並んで配置されており、以後、下側のシロッコファンを第１シロッコファン１５、上側のシロッコファンを第２シロッコファン２５とよぶ。

第１シロッコファン１５は、ファンロータ１５１と、ファンロータ１５１を回転させるモータ１５２と、ファンロータ１５１を囲み空気を吹き出し方向に案内するスクロール１５３を含む。

第１シロッコファン１５及び第２シロッコファン２５それぞれの吸込口は、フィルタ１３のフィルタ背面１３ｂに対向している。なお、フィルタ背面１３ｂとは、フィルタ１３の下流側の面をいう。

また、説明の便宜上、ファンロータ１５１の回転軸１５ｘと鉛直方向に直交する軸をＺ軸１５ｚとする。また、回転軸１５ｘ及びＺ軸１５ｚと直交する軸をＹ軸１５ｙとする（図１及び図２参照）。

図２に示すように、Ｙ軸１５ｙの方向における第１シロッコファン１５の寸法中心は、回転軸１５ｘから所定長さＳだけ離れ、且つ、Ｚ軸１５ｚ方向に沿って視たとき、吸込口１５ａがフィルタ背面１３ｂに対し傾斜するように配置されている。その傾斜角度は、４°〜２０°の範囲内で、回転軸１５ｘとフィルタ背面１３ｂとの仮想交点がフィルタ背面１３ｂの中心へ近づく方向に傾斜している。それゆえ、第１シロッコファン１５の吹出口１５ｂがケーシング１１の背面Ｂ寄りに配置されることは必然である。

他方、第２シロッコファン２５は、その吸込口２５ａがフィルタ背面１３ｂと平行に対向するように配置されている。それゆえ、第２シロッコファン２５の吹出口２５ｂがフィルタ背面１３ｂ側に寄せられた状態で配置される。

このように、第１シロッコファン１５と第２シロッコファン２５とは、Ｚ軸１５ｚ方向から視て完全に重なる配置ではなく、第１シロッコファン１５の吹き出し空気の通路が、第２シロッコファン２５に邪魔されない構造となっている。

つまり、第１シロッコファン１５の吹出口１５ｂ上方の空間が第２シロッコファン２５で占有される割合が減少し、第１シロッコファン１５の吹出口１５ｂからケーシング１１の吹き出し開口１１ｂに至るまでの通風抵抗が低減される。

（２）空気調和機の動作
第１シロッコファン１５及び第２シロッコファン２５の回転によって、空気がケーシング１１の吸い込み開口１１ａから流入する。このとき、空気は、吸い込み開口１１ａ近傍に配置されたフィルタ１３を通過し、細かな塵埃などが除去される。

フィルタ１３を通過して清浄された空気は、第１シロッコファン１５および第２シロッコファン２５それぞれの吸込口に吸い込まれる。ここで、第１シロッコファン１５は、回転軸１５ｘとフィルタ背面１３ｂとの仮想交点がフィルタ背面１３ｂの中心へ近づくように、フィルタ背面１３ｂに対して傾斜しているので、吸込口１５ａがフィルタ背面１３ｂのほぼ全域と対峙するようになる。

その結果、フィルタ１３の有効面全域にほぼ均等な静圧が作用し、空気がフィルタ１３の有効面全域を通過するようになる。

第１シロッコファン１５及び第２シロッコファン２５それぞれの吸込口に吸い込まれた空気は、上方に方向転換され、通風路１１ｄを通り、吹き出し開口１１ｂから吹き出される。

（３）特徴
（３−１）
空気調和機１０の第１シロッコファン１５は、ファンロータ１５１の回転軸１５ｘとフィルタ背面１３ｂとの仮想交点がフィルタ背面１３ｂの中心へ近づくように傾斜しているので、吸込口１５ａがフィルタ背面１３ｂのほぼ全域に対峙するようになる。その結果、空気はフィルタ１３の有効面全域を通過するようになり、送風性能が高まる。

（３−２）
空気調和機１０では、ケーシング１１の背面Ｆ側コーナーにＣ面１１ｃが形成されている。第１シロッコファン１５は、回転軸１５ｘがフィルタ背面１３ｂと直交しないように傾斜しているので、第１シロッコファン１５のコーナーとケーシング１１の内側コーナーとの間に空間が確保される。その結果、ケーシング１１のコーナーに比較的大きなＣ面が形成されても第１シロッコファン１５と干渉しない。

（４）変形例
図３は、変形例に係る空気調和機において、第１シロッコファンの回転軸を通る水平面に沿った断面を下方から視たときの空気調和機の断面図である。図３において、第１シロッコファン１５が傾斜したことによって、フィルタ背面１３ｂと第１シロッコファン１５との間に空間１００が形成される。

空間１００は、図３の平面視において三角形を成し、回転軸１５ｘに対して空間１００の拡大方向側に吸込案内板１７が配置されている。吸込案内板１７は、フィルタ背面１３ｂから遠い側のコーナーと対峙するように位置し、空気を吸込口１５ａへ案内できるように、吸込口１５ａの周縁近傍とフィルタ背面１３ｂの端部近傍とを結ぶ壁を成している。

この変形例に係る空気調和機では、フィルタ１３を通過した空気が吸込案内板１７に沿って第１シロッコファン１５の吸込口１５ａに向うので、送風量の損失が抑制され、吸込効率が高まる。

以上のように、本発明によれば、シロッコファンの送風性能が高まるので、シロッコファンを使用する機器に有用である。

１０空気調和機
１１ケーシング
１１ａ吸い込み開口
１１ｃＣ面
１３フィルタ
１３ｂフィルタ背面
１５第１シロッコファン
１５ａ吸込口
１５ｘ回転軸
１５ｙＹ軸
１５ｚＺ軸
１７吸込案内板

特開２００４−１０１１２５号公報

Claims

空気を通すための開口（１１ａ）を有する筐体（１１）と、
前記筐体（１１）に形成される前記空気の通路内に配置されるフィルタ（１３）と、
前記フィルタ（１３）の下流側の面であるフィルタ背面（１３ｂ）に前記空気の吸込口（１５ａ）が対向するシロッコファン（１５）と、
を備え、
前記シロッコファン（１５）は、前記空気を前記吸込口（１５ａ）からファンロータの回転軸（１５ｘ）に沿うように吸い込み、前記回転軸（１５ｘ）と直交するＺ軸（１５ｚ）の方向に前記空気を吹き出す構成であり、
前記回転軸（１５ｘ）および前記Ｚ軸（１５ｚ）と直交するＹ軸（１５ｙ）の方向における前記シロッコファン（１５）の寸法中心は、前記回転軸（１５ｘ）から所定長さ離れ、且つ、前記吸込口（１５ａ）が前記フィルタ背面（１３ｂ）に対し傾斜するように配置されている、
空気調和機（１０）。
前記Ｚ軸（１５ｚ）視において、前記回転軸（１５ｘ）が前記フィルタ背面（１３ｂ）に直交しない、
請求項１に記載の空気調和機（１０）。
前記回転軸（１５ｘ）は、前記フィルタ背面（１３ｂ）との仮想交点が前記フィルタ背面（１３ｂ）の中心へ近づく方向に傾斜している、
請求項１に記載の空気調和機（１０）。
前記フィルタ背面（１３ｂ）に対する傾斜角度は、４°〜２０°である、
請求項３に記載の空気調和機（１０）。
前記筐体（１１）のコーナーにC面（１１ｃ）が形成されている、
請求項２に記載の空気調和機（１０）。
前記フィルタ背面（１３ｂ）と前記シロッコファン（１５）との間に形成される空間内に配置され、前記空気を前記吸込口（１５ａ）に案内する吸込案内板（１７）をさらに備え、
前記吸込案内板（１７）は、前記回転軸（１５ｘ）に対して前記空間の拡大方向側に位置し、且つ、前記フィルタ背面（１３ｂ）から遠い側のコーナーと対峙する、
請求項１に記載の空気調和機（１０）。
前記シロッコファン（１５）の上方に配置される第２シロッコファン（２５）をさらに備え、
前記第２シロッコファン（２５）の吸込口（２５ａ）が前記フィルタ背面（１３ｂ）と平行に対峙する、
請求項１に記載の空気調和機（１０）。