JP2012110992A - 荷搬送アームおよび荷搬送アームを備えた荷搬送ロボット - Google Patents

荷搬送アームおよび荷搬送アームを備えた荷搬送ロボット Download PDF

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Abstract

【目的】複雑な制御を必要とせず荷物を傷つけずに保持できる荷搬送アームおよび荷搬送ロボットの提供。
【解決手段】荷搬送ロボットの本体には、左右一対のアームを設け、アームの前腕21には、荷を当接支持する手先部30を軸35に回転可能に設けた。手先部30は、荷に当接する当接面30Aを有し、当接面30Aを前腕21の長手方向に垂直に付勢するねじりコイルバネ36の一端を固定し、ねじりコイルバネ36の他端は前腕21に固定されている。荷搬送ロボットは、荷の表面に当接面30Aを当接させるように前腕21を可動させ、荷の表面の向きに合わせて手先部30を軸35を中心に回転させる。当接面30A全体を荷の表面に当接させた状態で、前腕21を可動させ、手先部30を介して軸35にて荷の荷重を受けて、荷を移動させる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、荷搬送アームおよび荷搬送アームを備えた荷搬送ロボットに関する。
従来から荷物を搬送するため、特許文献1に示すように自動で荷物を扱う搬送ロボットが用いられている。特許文献1では、複数の自由度で回動自在に支持される複数の腕部を備えた搬送ロボットにて、搬送する物体の重さに応じて把持方法を選択する構成が開示されている。物体の重量が所定値以下の場合は、腕部で物体の把手を把持し、物体が重い場合には複数の腕部で持上げたり、腕部と胴体部にて抱き抱えるように保持することが開示されている。
特開2007−260837号公報
ところで、ダンボールなどの荷物や箱型などの容器を搬送する場合においては、荷物や容器に把手を取り付けることが好ましくない場合も有り、把持手段にて持上げることができない場合がある。また、複数の腕部や胴体部にて荷物を持上げたり抱き抱える場合には、荷物の表面を傷つけないようにできるだけ平らな面で接触させる必要がある。しかしながら、特許文献1の搬送ロボットでは、腕部もしくは腕部と胴体部にて物体を持上げたり保持する場合に、腕部と物体との接触状態によっては物体の表面へ傷を与える虞がある。また把持手段を細かく制御して傷防止を図ることも考えられるが、制御が複雑になるという問題もあった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、複雑な制御を必要とせず荷物を傷つけずに保持できる荷搬送アームおよび荷搬送ロボットの提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、荷物に対して変位する可動部を有し、荷物に当接して荷物を搬送する荷搬送アームにおいて、荷搬送アームの動作により荷物に当接し、当接した荷物の表面の形状に合わせて可動部に対し傾動する当接部材と、可動部に設けられ、当接部材を介して荷物の荷重を受ける荷重受部と、当接部材と可動部との間に設けられ、当接部材の傾動に従って弾性変位する付勢部材とを有することを特徴とする。
本発明では、付勢部材により当接部材を傾動に従い弾性変位させることにより複雑な制御が不要であるとともに、当接部材を荷物の表面の形状に合わせて傾動させることにより荷物を傷つけることなく保持できる。
また、本発明において、当接部材は、荷重受部に支持され、荷重受部は、当接部材を回転可能に支持する回転軸としても良い。さらに、回転軸は、荷搬送アームの可動部表面より突出するものであり、さらに、回転軸に支持され、回転軸と異なる軸方向を有した第二の回転軸とを有し、当接部材は第二の回転軸により回転可能に支持されるとしても良い。
また、本発明は、荷物に対して変位する可動部を有し、荷物に当接して荷物を搬送する荷搬送アームにおいて、荷搬送アームの動作により荷物に当接する面を有した当接部材と、アームの可動部表面より突出して設けられ、当接部材を回転可能に支持するとともに、アームの動作により当接部材を介して荷物の荷重を受ける回転軸とを備え、当接部材の重心は、回転軸の軸線上と異なる位置に設けられ、荷物の荷重を受ける状態では当接部材の荷物に当接する面が垂直となるよう保持されることを特徴とする。
本発明において、当接部材の重心を回転軸の軸線上とは異なる位置に設けたため、当接部材の荷物に当接する面は、重力により垂直に付勢されるため、複雑な制御を必要としない。また、当接部材を荷物に合わせて傾動可能としているため、荷物を傷つけることがない。
また、荷搬送アームは、荷役部および走行部を有した車体に設けられ、荷役部に対し複数の自由度で動作可能としても良い。
本発明により、複雑な制御を必要とせず荷物を傷つけずに保持できる荷搬送アームおよび荷搬送ロボットを提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る荷搬送ロボットの概要を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る荷搬送アームを示す部分斜視図である。 (a)第1の実施形態に係る荷搬送アームを示す部分側面図である。(b)第1の実施形態に係る荷搬送アームを示す部分平面図である。 第1の実施形態に係る荷搬送ロボットの作用を示す側面図である。 第1の実施形態に係る荷搬送ロボットの作用を示す側面図である。 第1の実施形態に係る荷搬送ロボットの作用を示す側面図である。 第2の実施形態に係る荷搬送アームを示す部分斜視図である。 (a)第2の実施形態に係る荷搬送アームを示す部分平面図である。(b)第2の実施形態に係る荷搬送アームの作用を示す部分平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る荷搬送アームを示す部分斜視図である。 第3の実施形態に係る荷搬送アームの作用を示す側面図である。 (a)本発明の手先部に係る変更例を示す部分平面図である。(b)本発明の手先部に係る変更例の作用を示す平面図である。 (a)本発明の手先部に係る変更例を示す部分平面図である。(b)本発明の手先部に係る変更例の作用を示す平面図である。 (a)本発明の手先部に係る変更例を示す側面図である。(b)本発明の手先部に係る変更例の作用を示す平面図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る荷搬送ロボットについて図1に基づいて説明する。
荷搬送ロボットは、走行部としての車体10の下面に設けられた複数の車輪11により走行可能となっており、車体10の後部の中には図示しない走行モータや制御手段であるコントローラ12が備えられている。コントローラ12は、車体10の走行を制御するため走行モータを駆動するとともに荷搬送ロボット全体の制御を行うものである。車体10の前方には、荷役を行うための荷役部15がその下端を軸に前後に傾動可能に支持されている。荷役部15は、車体10の前部から上方へ延設された本体16と本体16に設けられた一対のアーム17からなる。
本体16の後面には上下方向にマスト16Aが設けられており、マスト16Aに沿って本体16およびアーム17が昇降可能となっている。マスト16Aの後面には、車体10の後部上方から斜め前方に延びた油圧シリンダ14のシリンダロッドが接続されており、油圧シリンダ14の伸縮にともないマスト16Aおよび本体16が傾動する。また、本体16はマスト16Aに沿って昇降可能に設けられているが、マスト16Aにも図示しない油圧シリンダが設けられており本体16を昇降する構成となっている。
本体16の一つの側面である前面には、その下方において車体10の前方に向かい水平に突出する台座部25が設けられており、アーム17により搬送する荷物Wを抱える際に台座部25にて荷物Wの下面を支持することができる。台座部25の上面は平坦面となっており、例えば10cm×20cmの矩形となっている。台座部25は本体16より前方に向かい次第に厚さを薄くしているが、搬送する荷物Wを支持する強度が有れば良く、この形状に限定されるものではない。
台座部25は本体16の前面を下方から中央付近まで油圧駆動により昇降可能となっており、図示しない油圧シリンダの伸縮により昇降される。油圧シリンダには油圧回路に設けられた油圧コントロールバルブを連通位置もしくは遮断位置に切換えることにより油圧ポンプから油が送られる。油圧コントロールバルブはコントローラ12に接続されており、コントローラ12からの信号で切換えられて油圧シリンダの伸縮、つまり台座部25の昇降を制御している。
図1および図2に示すように、本実施形態では、本体16の前面上端の中央に1つのレーザレンジファインダをエリアセンサ26として設けている。エリアセンサ26は、本体16の前方の下方から水平方向まで、さらに左右方向に所定範囲内をレーザにより検査することができる。エリアセンサ26により車体10の前方に位置する荷物Wまでの距離や荷物Wの横幅などを検出できる。
本体16は中央から上方にかけて左右に幅が広がっており、左右両端部には、一対のアーム17が接続されている。夫々のアーム17は、肩18、上腕19、中腕20、前腕21からなり、肩18は、本体16に接続されるとともに、本体16に対し2つの回転軸を備えている。肩18は、本体16の左右方向に対し垂直な前後方向に延びる軸を回転軸として、アーム17を左右に開閉させる回転運動とともに、本体16の左右方向に延びる軸を回転軸としてアーム17を前後へ回転運動させることができる。上腕19は肩18に固定されており、肩18とともに回転運動可能である。
中腕20は、上腕19に接続されており、上腕19の長手方向に延びる軸を回転軸として回転運動を行う。中腕20の先端には、中腕20の回転軸に垂直な方向に延びる回転軸が設けられ、前腕21が回転運動可能に接続されている。前腕21の先端には、当接部材として板状の手先部30が左右のアーム17が対向する内側に向けて突出し設けてある。なお、一対のアーム17は左右対称で夫々同じ構造のアームを対向し配置されているものであり、本実施形態においては一対のアーム17は同期して動作するように制御されている。また、アーム17は、前腕21を車体10の前方に向けて配置されており、台座部25と同じ方向に突出した状態である。
本実施形態のアーム17は、肩18の2つの回転軸による回転運動、中腕20の1つの回転軸による回転運動、中腕20の先端における回転軸による回転運動により複数の自由度で動作可能であり、アーム17の先端に設けられた手先部30は、アーム17の各動作により任意の位置に変位可能である。本実施形態では、手先部30は台座部25が突出した本体16の前面より前側へ変位可能にアーム17の動作範囲が設定されている。またアーム17の各動作は、コントローラ12により運動量が制御されるものである。なお、本実施形態において、アーム17の回転運動は、油圧装置により駆動されるものである。
図2、図3に示すように、手先部30は一対のアーム17の前腕21が対向する内側の側面に対して垂直に突出して設けられた荷重受部としての軸35に回転可能に取り付けられている。手先部30は矩形の板状部材の角を面取りしたものであり、先端の側面は大きく切り欠かれており、上下方向の中央部が内側に突出する形状となっている。手先部30は、基端側面を前腕21の内側面に対向させて配置しており、手先部30の中心は軸35を嵌め込む貫通孔が形成されている。軸35は手先部30を回転自在に嵌め込んだ後、手先部30が抜けることを防止するため径を大きく形成した先端部35Aを取り付ける構造となっている。
軸35には、前腕21と手先部30との間に付勢部材としてねじりコイルバネ36が挿入されており、ねじりコイルバネ36は前腕21の内側側面に一端を固定され、もう一端を手先部30の前腕21に対向する側面に固定している。ねじりコイルバネ36は、手先部30を所定の位置で中立となるように付勢しており、手先部30が外力により回転してもねじりコイルバネ36の付勢力で所定の位置に復帰する構成である。本実施形態では、手先部30の所定位置は、図3(a)(b)に示すように、前腕21の長手方向に対し、荷物Wに当接させる当接面30Aが垂直に向く位置としている。
なお、本実施形態においては、荷搬送アームとして一対のアーム17が設けられ、アーム17の肩18、上腕19、中腕20、前腕21および軸35により荷物Wに対して変位する可動部が構成されている。
次に荷搬送ロボットによる荷役作業について説明する。
荷搬送ロボットにて荷役を行う場合、搬送指示がコントローラ12に入力され、対象の荷物Wが置かれた台Rの位置へと荷搬送ロボットが走行していく。図4に示すように、予め規定された台Rの前の停車位置に荷搬送ロボットが到着すると、エリアセンサ26にて台Rの高さを測定するとともに、荷物Wの手前側、つまり荷搬送ロボットに最も近い側面である基端面W1について測定を行う。エリアセンサ26により荷物Wの高さ、荷物Wの幅、荷物Wまでの距離を測定し、測定結果はコントローラ12へ送られる。
次に、コントローラ12は、エリアセンサ26による測定で得た台Rの高さ、荷物Wの高さ、荷物Wの幅に合わせて本体16をマスト16Aに沿って昇降させる。このとき、本体16は本体16の前面における台座部25が昇降可能な範囲を台Rの高さ位置に合わせるように昇降させ、さらに、台座部25を台Rの高さと同じ高さ位置、もしくはわずかに低い高さ位置に昇降させる。またコントローラ12は、同時に荷物Wの幅に合わせて一対のアーム17の間隔を調整する。コントローラ12は、荷物Wの側面位置にアーム17が夫々位置するとともに、アーム17に設けられた手先部30が荷物Wの左右側面に若干の距離を置いて対向する位置にアーム17の間隔を調整する。
台座部25およびアーム17の位置が整うと、次にコントローラ12はアーム17を基端面W1の反対側の側面である遠端面W2に向かって伸長させる。そして図4に示すように前腕21の先端に設けた手先部30が遠端面W2を越えたら、アーム17の伸長を停止し、次に手先部30を遠端面W2に当接するように調整してアーム17の間隔を狭める。そして、手先部30にて荷物Wの遠端面W2を当接させて、アーム17を本体16側へ縮め(屈曲させ)、荷物Wを本体16側へ引寄せるように移動させる。
ところで、図4に示すように、手先部30が荷物Wの遠端面W2に当接する直前に、前腕21の長手方向が水平ではない場合、手先部30の遠端面W2に対向する当接面30Aは垂直ではなく傾いており、遠端面W2に平行とはならない。しかし、本実施形態の手先部30は前腕21に回転可能であり、手先部30が遠端面W2に当接し、アーム17を本体16側へ縮めると、手先部30の移動に伴い遠端面W2に対向する当接面30Aがこれと平行になるまで回転して平面で接触する状態となる。なお、ねじりコイルバネ36は手先部30の回転に伴い、弾性変位する。
そして、アーム17をさらに本体16側へ縮めることにより、前腕21に設けた軸35で荷物Wの荷重を受けて、荷物Wを本体16の前面まで引寄せることができる。なお、本実施形態では、アーム17は遠端面W2に手先部30が当接したときの位置を基準として、手先部30の高さを一定に保ちアーム17を縮めるよう制御されている。また、アーム17を縮めて荷物Wを引寄せる最中では、前腕21は傾き続け、それに伴って前腕21に対する手先部30の回転角度も増加する。
そして、荷物Wを図6に示すように基端面W1と本体16との間にわずかに隙間が残る位置まで引寄せると台座部25の上面は、荷物Wの基端面W1側の下面の一部に対向する状態となる。その後、本体16又は台座部25を上昇させると、手先部30で荷物Wが本体16から離れる方向へ傾倒しないように遠端面W2を支持しつつ、台座部25が荷物Wの下面を支持することで荷物Wを三点で支持して持上げることができる。そして荷搬送ロボットは停止していた荷役位置から後退し、搬送指示の搬送先まで荷物Wを搬送する。なお、荷物Wを持上げる際は、本体16又は台座部25を上昇させる前に、本体16を後傾させて荷物Wを棚Rから浮かせて、その後十分な高さまで上昇させて持上げても良い。
本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)手先部30は、アーム17に回転可能に設けられ荷物Wの遠端面W2(側面)に合わせて回転するため、遠端面W2に手先部30の当接面30A全体で当接させることができる。これにより十分な接触面積を確保でき、荷物Wを傷つけることなく支持することができる。
(2)手先部30は、前腕21に突出した軸35に嵌め込む構成のため、複雑な制御を必要とせず、簡単に荷物Wの表面に合わせて回転させることができる。
(3)手先部30は、ねじりコイルバネ36により当接面30Aを前腕21の長手方向に対して垂直に向く位置で中立となるよう垂直な位置に付勢するため、当接面30Aが前腕21の長手方向に平行になったり裏返ることは無く、遠端面W2に当接させる際に当接面30Aを確実に当接させることができる。
(4)手先部30は軸35に回転可能なので、荷物Wを引寄せている最中でも前腕21の角度変化に合わせて従動的に回転し、当接面30Aの全体を遠端面W2に当接させ続けられる。
(5)アーム17は、複数の回転軸を有しており、その手先部30を回転可能に設けたので、手先部30を任意の位置に移動し、任意の角度に傾いても手先部30を遠端面W2に合わせて従動的に回転することができる。
(6)アーム17は、手先部30が遠端面W2に当接した高さ位置を保ちつつ荷物Wを引寄せるため、荷物Wを引寄せる最中に手先部30が遠端面W2に当接した位置が変わることがなく、荷物Wを傷つけず安定して引寄せることができる。
(第二の実施形態)
次に第二の実施形態について図7、図8に基づき説明する。
前腕21の先端部付近には、手先部50が取付けられており、手先部50は、荷物Wに当接する当接部51と前腕21に支持される基端部52により構成されている。前腕21の内側側面には円筒状の孔21Aが形成されており、孔21Aの内部には荷重受部として軸53が前腕21に対し回転自在に設けられている。軸53の孔21Aからわずかに突出した端面には、基端部52が固定されており、軸53の回転に伴い、基端部52も回転する構成である。軸53の外周には、図8(a)に示すように付勢部材としてのねじりコイルバネ57が設けられており、ねじりコイルバネ57は、一端を孔21Aの壁面に固定され、もう一方の端部は基端部52の前腕21に対向する面に固定されている。ねじりコイルバネ57は、基端部52の長手方向が前腕21の長手方向に垂直な方向を向く位置で中立状態になるよう付勢しており、基端部52が外力により回転しても、外力が無くなると垂直位置に戻るようになっている。
基端部52は、前腕21の側面と対向する側と反対側に突出する支持部52Aを有しており、支持部52Aには上下方向に貫通する孔が設けられている。支持部52Aの孔には、上下方向に伸びる荷重受部(第二の回転軸)として軸54の中央部が挿入されており、さらに軸54の上下端側は当接部51の基端部52側に設けられた一対の孔に嵌め込まれている。当接部57は全体として側面視コ字型に形成されており、軸54を回転軸として基端部52に対して傾動するよう回転可能であり、基端部52に近接する端面は曲面加工され、円滑に回転できるようになっている。図7に示すように軸54は、上方から当接部51と支持部52Aに挿通され、当接部51に再度挿通されている。また、支持部52Aの下側と当接部51との間には、ねじりコイルバネ56が設けられており、軸54に挿通されて、ねじりコイルバネ56は、基端部52に一端を固定し、当接部51に他端を固定しており、当接部51の当接面51Aが前腕21の内側側面に直交する位置に付勢している。
次に、本実施形態における作用について説明する。
第一の実施形態と同様に荷搬送指示を受けて荷搬送ロボットが荷物Wを保持する際にアーム17の手先部50を荷物Wの遠端面W2に当接させて荷物Wを本体16側へ引寄せる。荷搬送ロボットは、当接部51の当接面51Aを遠端面W2に当接できる位置から本体16側へ前腕21を変位させて当接面51Aを遠端面W2に当接させる。前腕21の先端が荷物W側に傾き、さらに前腕21の内側側面が上方に向かってわずかに傾いたときは、図8(b)に示すような位置となる。
手先部50の当接面51Aは遠端面W2に当接すると遠端面W2の向きに合わせてねじりコイルバネ56を弾性変位させて基端部52に対して傾くことができる。そして基端部52は、軸54が当接部51とともに遠端面W2に沿って変位するため支持部52Aを介して回転する力が作用する。これにより、基端部52はねじりコイルバネ57の付勢力に反し前腕21に対して軸53を中心に回転する。このとき、図8(b)に示すように支持部52Aもしくは軸54少なくとも一部が遠端面W2に対向する位置となるようにアーム17を制御する。
手先部50が遠端面W2に当接した状態でアーム17を本体16側へ縮めると、当接部51の当接面51Aから軸54もしくは支持部52Aを介して基端部52、軸53、前腕21へと荷物Wの荷重を受けて、荷物Wを引寄せることができる。そして、荷物Wを本体16まで引寄せたら、アーム17と台座部25により荷物Wを3点支持して持上げて搬送する。
本実施形態では、第一の実施形態の効果(1)〜(6)の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
(7)手先部50は、二つの回転軸(軸53、軸54)により当接面51Aを傾動可能としているので、アーム17(前腕21)が遠端面W2に対してどの向きに傾いても当接面51Aを遠端面W2に平面で当接させることができる。
(8)二つの回転軸(軸53、軸54)と二つのねじりコイルバネ56、57によって傾動可能としているので、部品点数の増加を最小限に止め、複雑な当接面51Aの制御を用いる必要が無い。
(第三の実施形態)
次に第三の実施形態について図9、図10に基づき説明する。
本実施形態は、第一の実施形態において、手先部30の付勢部材(ねじりコイルバネ36)を変更したものである。
図9に示すように、前腕21の先端部には、板状の手先部60が前腕21の長手方向に垂直に突出するよう設けられている。前腕21には荷重受部として軸65が突出して固定されており、手先部60の中央に設けられた孔に挿通されている。手先部60は軸65に対し回転可能に支持されている。
手先部60には、板状に形成された下方の内部に金属の塊でできた錘66が設けられており、手先部60の重心を下方に下げている。第一の実施形態である図2の手先部30は軸35を中心に上下対象であるが、本実施形態の図9では、手先部60の重心は、軸65の軸線上とは異なり、下方に位置するよう設けられている。
本実施形態では、図10に示すように、アーム17の前腕21の長手方向が水平面に対し若干傾くように制御された場合でも、手先部60は、錘66により軸65回りを重力により回転して、遠端面W2に当接する当接面60Aを常に垂直に付勢する。そしてアーム17を伸縮させて、遠端面W2に当接面60Aを当接させ、軸65により荷物Wの荷重を受けて荷物Wを搬送する。
本実施形態により、第一の実施形態における効果(1)、(2)、(4)〜(6)に加え、以下の効果を得ることができる。
(9)手先部60を軸65により回転可能として、錘66を設けて手先部60の重心を軸65の軸線上よりも下方の位置としたので、重力により錘66が常に下方に位置するよう手先部60が回転され、遠端面W2に当接する当接面60Aを常に垂直となるように保持することができる。
(10)手先部60は錘66を設けるだけで良く、部品点数が少なく、軸65への組み付けも容易である。
本発明は上記実施形態に限られるものではなく、以下に、本発明の変更例について説明する。
○各実施形態では、手先部30、50、60を回転軸に回転可能に支持したが、回転軸以外の方法で支持しても良い。図11(a)に示すように、手先部70の孔70Cに設けられた溝70Dに挿入されたコイルバネ76を前腕21に固定して取り付けて支持し、コイルバネ76の内部に前腕21から突出し、孔70Cの幅よりも小さい円柱状の突出片75を設けても良い。図11(b)に示すように、手先部70が荷物Wの遠端面W2に当接した状態で前腕21を変位させると、突出片75は手先部70の孔70Cに内部から当接して、荷物Wの荷重を受けることができる。なお、突出片75は遠端面W2に対向する位置で孔70Cに当接するよう前腕21を制御するものである。また突出片は、孔70Cとの間で手先部の変位を許容し、手先部を介して荷物Wの荷重を受けることができれば良い。
○手先部は、ボールジョイントにて支持しても良い。図12(a)に示すように、前腕21に突出した突出片85の先端に球状体85Aを設け、手先部80には孔80Cに球状凹部80Dを設け、球状体85Aを球状凹部80Dに嵌め合せる。さらに、手先部80の当接面80Aを前腕21の長手方向に対して垂直に向くように、突出片85と手先部80の孔80Cの間にバネ86を複数設ける。図12(b)に示すように、球状体85Aと球状凹部80Dの変位により前腕21に傾きに対し、手先部80は遠端面W2に当接面80Aを平面で当接させることができる。
○各実施形態では、手先部の外形を板状部材としたが、これに限定されない。図13(a)に示すように多角柱形状としても良い。手先部90は六角柱であり軸95に回転可能に設けられている。これにより、6つの平面どこで荷物Wに当接しても良い。また、図13(b)に示すように手先部91は緩やかな曲面である当接面91A、91Bとしても良い。これにより荷物Wの表面に当接する際に手先部の角が当たることがなく荷物Wの表面を傷つけることが無い。
○各実施形態において本体16は油圧シリンダ14により前後に傾動可能としたが、油圧駆動に限らずモータとボールねじ、ギヤなどの組み合わせにより構成しても良い。また、本体16の昇降、台座25の昇降およびアーム17の回転駆動も油圧駆動に限るものではない。
○各コイルバネは、ゴム部材やトーションバーを用いても良く、手先部の当接面が荷物Wの表面に最初に当接する向きに手先部を付勢できれば良い。
○錘66は別部材として設けなくても良い。例えば、手先部60を上下非対称の形状として重心を軸65の軸線上からずらしても良い。また、軸65を挿通させる孔を手先部60の中心から逸らして設けても良い。
10 車体
12 コントローラ
15 荷役部
16 本体
17 アーム
18 肩
19 上腕
20 中腕
21 前腕
21A 孔
25 台座部
26 エリアセンサ
30 手先部
30A 当接面
35 軸
36 コイルバネ

Claims (5)

  1. 荷物に対して変位する可動部を有し、前記荷物に当接して前記荷物を搬送する荷搬送アームにおいて、
    前記荷搬送アームの動作により前記荷物に当接し、当接した前記荷物の表面の形状に合わせて前記可動部に対し傾動する当接部材と、
    前記可動部に設けられ、前記当接部材を介して前記荷物の荷重を受ける荷重受部と、
    前記当接部材と前記可動部との間に設けられ、前記当接部材の傾動に従って弾性変位する付勢部材とを有することを特徴とする荷搬送アーム。
  2. 前記当接部材は、前記荷重受部に支持され、
    前記荷重受部は、前記当接部材を回転可能に支持する回転軸であることを特徴とする請求項1に記載の荷搬送アーム。
  3. 前記回転軸は、前記荷搬送アームの可動部表面より突出するものであり、さらに、
    前記回転軸に支持され、前記回転軸と異なる軸方向を有した第二の回転軸とを有し、
    前記当接部材は前記第二の回転軸により回転可能に支持されることを特徴とする請求項2に記載の荷搬送アーム。
  4. 荷物に対して変位する可動部を有し、前記荷物に当接して荷物を搬送する荷搬送アームにおいて、
    前記荷搬送アームの動作により前記荷物に当接する面を有した当接部材と、
    前記アームの可動部表面より突出して設けられ、前記当接部材を回転可能に支持するとともに、前記アームの動作により前記当接部材を介して前記荷物の荷重を受ける回転軸とを備え、
    前記当接部材の重心は、前記回転軸の軸線上と異なる位置に設けられ、前記荷物の荷重を受ける状態では前記当接部材の前記荷物に当接する面が垂直となるよう保持されることを特徴とする荷搬送アーム。
  5. 前記荷搬送アームは、荷役部および走行部を有した車体に設けられ、前記荷役部に対し複数の自由度で動作可能である請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の荷搬送アームを備えた荷搬送ロボット。
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