本明細書及び特許請求の範囲では、センサ・アレイ110内のセンサは、ユーザに関して表す。したがって、センサは、ユーザ個人のものであっても、ユーザと離れているものであってもよい。個人センサは、ユーザからの刺激、又はユーザに関する刺激を受け取る。個人センサは例えば、ユーザに取り付けられているか、又はユーザが持ち運ぶセンサ(例えば、心拍計、スマートフォンへのユーザによる入力)、ユーザの近くにあるセンサ(例えば、ユーザが位置している部屋内の温度計)、又は、その他のやり方でユーザに関係するセンサ(例えば、ユーザのGPS位置、ユーザの医師によるカルテ、ユーザの電子メールのインボックス)を含み得る。遠隔センサは、ユーザの外部の、又はユーザと直接関連しない刺激を受け取る。遠隔センサは例えば、環境センサ(例えば、気象観測気球、株価ティッカ)、ネットワーク・データ・フィード(例えば、ニュース・フィード)、又はその他のやり方で外部情報に関係するセンサを含み得る。センサは、状況に応じて個人用、及び遠隔であり得る。例えば、ユーザの家庭内の温度計は、ユーザが家の中にいる間は個人用であるとみなすが、ユーザが家から離れている際には遠隔であるとみなし得る。
解析システム180は、センサ・アレイ110からの1つ又は複数のデータ・ストリームを監視し、記憶し、解析し得る。解析システム180は、局所であるか(120)、遠隔であるか(150)、又は両方であるサブ構成部分を有し得る。ディスプレイ・システム190は、解析システム180の出力に基づいて一又は複数のユーザ若しくはシステムに向けてレンダリングし、視覚化し、表示し、メッセージングし、通知し、及び出版し得る。ディスプレイ・システム190は、局所であるか(130)、遠隔であるか(140)、又は両方であるサブ構成部分を有し得る。
本明細書及び特許請求の範囲では、センサ・ネットワーク100の解析及びディスプレイ構成部分は、センサに関して説明する。したがって、構成部分は、センサに対して局所であっても、遠隔であってもよい。局所構成部分(すなわち、局所解析システム120、局所ディスプレイ・システム130)は、センサに内蔵されているか、又はセンサに近い構成部分を含み得る。例えば、センサは、局所解析システム120及び局所ディスプレイ・システム130として機能する一体化された計算システム及びLCDモニタを含み得る。遠隔構成部分(すなわち、遠隔解析システム150、遠隔ディスプレイ・システム190)は、センサに対して外部にある構成部分、又はセンサと独立した構成部分を含み得る。例えば、センサは、医療施設における遠隔サーバに、ネットワークを介してデータ・ストリームを送信することが可能であり、専用計算システム及びモニタは、遠隔解析システム150及び遠隔ディスプレイ・システム190として機能する。特定の実施例では、センサ・アレイ110内のセンサはそれぞれ、局所のディスプレイ及び解析構成部分、若しくは遠隔のディスプレイ及び解析構成部分、又は両方を利用し得る。特定の実施例では、ユーザは、選択的に、センサ・アレイ110内の1つ又は複数のセンサからのデータ・ストリームにアクセスし、上記データ・ストリームを解析し、かつ表示し得る。このことは、例えば、特定のアプリケーション又はデータ解析アルゴリズムの実行の一部として行い得る。ユーザは、特定のタイプのセンサからのデータ(例えば、熱電対のデータ全て)、特定のタイプのデータを測定するセンサ(例えば、環境センサ全て)からのデータ、又は他の基準に基づいたデータにアクセスすることが可能である。
本明細書及び特許請求の範囲記載のセンサ・ネットワークの実施例は、患者の医療モニタリング、環境及び居住環境のモニタリング、気象モニタリング及び予報、軍及び自国のセキュリティ監視、商品及び製造プロセスの追跡、物理構造の安全モニタリング、並びに多くの他の用途などの、考えられる多くのアプリケーションを有する。本開示ではセンサ・ネットワーク100の特定の用途を記載しているが、本開示は、センサ・ネットワーク100の何れの適切な用途も想定している。
図2は、センサ・ネットワーク内の例示的なデータ・フローを示す図である。特定の実施例では、センサ・アレイ210内の1つ又は複数のセンサは、1つ又は複数の刺激を受け取り得る。センサ・アレイ210内のセンサは、1つ又は複数のタイプのものであり得る。センサ・アレイ210は、1つ又は複数の刺激に基づいた1つ又は複数のデータ・ストリームを何れかの適切なネットワークを介して1つ又は複数の解析システム280に送信し得る。例えば、一センサは、複数のデータ・ストリームを複数の解析システムに送信することが可能である。別の例では、複数のセンサは、複数のデータ・ストリームを一解析システムに送信することが可能である。
特定の実施例では、センサ・アレイ210におけるセンサはそれぞれ、それ自身のデータ・ストリームを生成し、これは解析システム280に送信される。他の実施例では、センサ・アレイ210内の1つ又は複数のセンサ210は、その出力を単一のデータ・ストリームに合成させている。
解析システム280は、1つ又は複数のデータ・ストリームを監視し、記憶し、解析し得る。解析システム280は、局所、遠隔、又は両方にあり得る。解析システム280は、1つ又は複数のデータ・ストリームに基づいた1つ又は複数の解析出力を1つ又は複数のディスプレイ・システム290に送信し得る。例えば、一解析システムは、複数の解析出力を複数のディスプレイ・システムに送信することが可能である。別の例では、複数の解析システムは、複数の解析出力を一ディスプレイ・システムに送信することが可能である。
ディスプレイ・システム290は、1つ又は複数の解析出力に基づいて1つ又は複数のユーザに向けて、レンダリングし、視覚化し、表示し、メッセージングし、通知し、出版し得る。ディスプレイ・システム290は、局所、遠隔、又は両方にあり得る。特定の実施例では、センサ・アレイ210は、1つ又は複数のデータ・ストリームをディスプレイ・システム290に直接送信することが可能である。例えば、このことは、センサによる刺激の読み取り値の表示を可能にする。しかし、前後関係が他のことを示唆するものでない限り、本開示は、図2に示すデータ・フローを前提とする。
図3は、センサ及びセンサとの間のデータ・フローを例示する。センサ310は、刺激を受け取り、刺激に応答する装置である。ここで、「刺激」という語は、センサによって検出し、測定することが可能な何れかの信号、特性、測定値、又は数量を意味する。センサは、刺激に対応するデータ・ストリームを生成することにより、刺激に応答する。データ・ストリームは、何れかの適切な送信媒体を介して送信し、更に、電子装置において使用し得るディジタル信号又はアナログ信号であり得る。本明細書及び特許請求の範囲記載の「センサ」は、刺激を受け取り、データ・ストリームに変換する何れかの装置を表すよう広く使用される。本開示は、別途明記しない限り、センサから出力されるデータ・ストリームが解析システムに送信されることを前提とする。
センサ310は、刺激受信素子(すなわち、検知素子)、データ・ストリーム送信素子、及び何れかの関連回路を含む。センサは一般に、小型であり、バッテリ給電され、ポータブルであり、マイクロプロセッサ、データ記憶のための内部メモリ、及び刺激を受け取るためのトランスデューサ又は他の構成部分を装備している。しかし、センサは更に、アッセイ、検査、又は測定であり得る。センサは、パソコンとインタフェースし、センサを起動させ、収集されたデータを観察し、解析するようソフトウェアを利用し得る。センサは、スタンドアロン装置として、使用されることを可能にする局所インタフェース装置(例えば、キーパッド、LCD)も有し得る。
センサは、生理学的な刺激、心理学的な刺激、行動科学的な刺激、及び環境の刺激を含む種々の対象を測定することができる。生理学的な刺激は、例えば、人の物理的な局面(例えば、付属肢の位置、人の動き、範囲)、人の代謝の局面(例えば、血糖値、酸素レベル、重量オスモル濃度)、人の生化学的な局面(例えば、酵素、ホルモン、神経伝達物質、サイトカイン)、並びに、身体の健康、疾病、及びホメオスタシスに関する人の他の局面を含み得る。心理学的な刺激は、例えば、感情、気分、感覚、不安、ストレス、抑うつ、及び人の他の心理学的状態又は精神状態を含み得る。行動科学的な刺激は、例えば、個人に関する行動(例えば、仕事、社交、議論、飲酒、休憩、運転)、集団に関する行動(例えば、行進、抗議、群衆行動)、及び、行動に関する他の局面を含み得る。環境の刺激は、例えば、環境の物理的な局面(例えば、光、動き、温度、磁界、重力、湿度、振動、圧力、電界、音、GPS位置)、環境分子(例えば、毒素、栄養素、フェロモン)、環境条件(例えば、花粉数、気候)、他の外部条件(例えば、交通状況、株式市場情報、ニュース・フィード)、及び環境の他の局面を含み得る。
本開示の各種実施例が含み得るセンサの種類の部分的なリストには、加速度計、アフィニティー電気泳動、気流量計、対気速度計、警報センサ、高度計、電流計、風速計、動脈血ガス・センサ、姿勢指示器、自記気圧計、気圧計、バイオセンサ、ボロメータ、ブースト計、ブルドンゲージ、酒気検査器、熱量計、静電容量式変位センサ、キャピラリー電気泳動、二酸化炭素センサ、一酸化炭素検知器、触媒ビード型センサ、電荷結合素子、化学的電界効果トランジスタ、クロマトグラフ、色彩計、コンパス、密着イメージ・センサ、電流センサ、深さゲージ、DNAマイクロアレイ、心電計(ECG又はEKG)、電気化学ガス・センサ、電解質−絶縁体−半導体センサ、筋電計(EMG)、電子香り検出器、電子光学センサ、排気温度計、光ファイバセンサ、火災検出器、流量センサ、フラックスゲート・コンパス、フット・スイッチ、力センサ、自由落下センサ、検流計、ガードン・ゲージ、ガス検知器、ガス・メータ、ガイガー・カウンタ、ジオフォン、ゴニオメータ、重力計、ジャイロスコープ、ホール効果センサ、ホール・プローブ、心拍数センサ、熱流束センサ、高性能液体クロマトグラフ(HPLC)、熱陰極タイプの真空計、水素センサ、硫化水素センサ、ハイドロフォン、免疫測定、伏角計、慣性基準装置、赤外点センサ、赤外線センサ、赤外線温度計、電離真空計、イオン選択性電極、キーボード、力覚センサ、レーザ距離計、箔検電器、LED光センサ、線形符号化器、線形可変差動変圧器(LVDT)、液体容量式インクリノメータ、磁気異常探知装置、磁気コンパス、磁気計、マス・フロー・センサ、マクラウド真空計、金属探知器、MHDセンサ、マイクロボロメータ、マイクロフォン、マイクロ波化学センサ、マイクロ波放射計、ムード・センサ、動き検出器、マウス、マルチメータ、正味放射計、中性子検出、ニコルス放射計、酸化窒素センサ、非分散型赤外線センサ、占有センサ、走行距離計、オーム計、嗅覚計、オプトード、U字管型発振器、酸素センサ、疼痛センサ、粒子検出器、赤外線パッシブ・センサ、歩数計、ペリスタ、pHガラス電極、フォトプレチスモグラフ、光検出器、フォトダイオード、光電センサ、光電離検出器、光電子増倍管、フォトレジスタ、光電スイッチ、フォトトランジスタ、光電管、圧電型加速度計、ピラニ真空計、位置センサ、電位差測定センサ、圧力計、圧力センサ、近接センサ、乾湿計、パルス酸素濃度計センサ、脈波伝播速度モニタ、無線方向探知器、雨量計、雨センサ、レドックス電極、リード・スイッチ、測温抵抗体、電気抵抗式温度計、呼吸センサ、リング・レーザ・ジャイロスコープ、ロータリ・エンコーダ、回転可変差動変圧器、シンチロメータ、地震計、セルシン、シャック・ハルトマン、シリコン・バンドギャップ温度センサ、煙検知器、雪量計、土壌水分センサ、音声モニタ、速度センサ、水量計、下地探知器、緊急モーション・センサ、タコメータ、触覚センサ、温度計、サーミスタ、熱電対、体温計、計潮器、傾きセンサ、時間圧力計、タッチ・スイッチ、三角測量センサ、旋回釣合計、超音波厚さ計、磁場計測器、振動型ジャイロスコープ、電圧計、水量計、積算電力計、波頭センサ、ワイヤード・グローブ、ヨー・レート・センサ、及び、酸化物亜鉛ナノロッド・センサが挙げられる。本開示は、特定のタイプのセンサを表しているが、本開示は、何れかの適切なタイプのセンサを想定している。
バイオセンサは、生物学的な刺激を受け取り、これをデータ・ストリームに変換するタイプのセンサである。本明細書及び特許請求の範囲に記載しているように、「バイオセンサ」という語は、広く使用されている。例えば、鉱内ガスを警告するために鉱夫によって使用されるものとしての、籠の中のカナリアは、バイオセンサとみなし得る。
特定の実施例では、バイオセンサは、分析物の検出のための装置である。分析物は、分析手順において求められる物質又は化学成分である。例えば、免疫測定では、分析物はリガンド又は結合剤であり得る一方、血糖値検査では、分析物はグルコースである。医療では、検査が通常、人体内の化学物質の存在又は濃度を判定するので、分析物は通常、患者に対して実行される検査のタイプを表す。
商用バイオセンサの一般的な例には、血中グルコースを分解するために、グルコース・オクシダーゼという酵素を使用する血糖値計測バイオセンサがあり、この場合、最初にグルコースが酸化され、2つの電子を使用して、FAD(酵素の成分であるフラビンアデニンジヌクレオチド)がFADH2(1,5−ジヒドロ−FAD)に還元され、これは、次いで、いくつかの工程において、(電極から2つの電子を受容して)電極によって酸化される。結果として生じる電流は、グルコースの濃度の尺度である。この場合、電極はトランスデューサであり、酵素は生物活性成分である。
特定の実施例では、バイオセンサは、生物学的成分を物理化学的検出器の成分と合成する。一般的なバイオセンサは、感応性生物学的要素(例えば、生体物質(組織、微生物、細胞小器官、細胞受容体、酵素、抗体、核酸等)、生物学的な派生物質、生体模倣)、測定し、定量化し得る、分析物と生物学的要素との相互作用によって生じる信号(すなわち、入力刺激)の別の信号への変換(すなわち、トランスデューサ)を行う物理化学的トランスデューサ/検出器要素(例えば、光学、圧電、電気化学)、及び入力刺激に対応するデータ・ストリームを生成し、送信するための関連付けられた電子回路又は信号プロセッサを備える。バイオセンサにおける生物学的成分のカプセル化は、半透過性バリア(例えば、透析膜又はヒドロゲル)、3D高分子マトリクス(例えば、物理的にまたは化学的に検知マクロ分子を拘束することによる))により、又は、他の手段によって行うことが可能である。
一部のバイオセンサ測定は、測定が行われる前のユーザの身体活動に大きく依存する。例えば、ユーザの空腹時血糖値、血清クレアチニン値、及びタンパク質/クレアチニン比は全て、ユーザの活動に基づいて変わり得る。差し迫ったバイオセンサ測定を予期して、一部のユーザは、「より好適な」分析物測定値を実現するためにその身体活動を増やし得る。このことは、誤解を招くおそれのあるセンサ測定値につながり、場合によっては、偽陰性病態診断につながり得る。特定の実施例では、センサ・ネットワーク100は、バイオセンサ測定が行われる前に異常な量の身体活動をユーザがしないことを確実にするようユーザの活動を監視し、解析し得る。特定の実施例では、センサ・アレイ110は、1つ又は複数の加速度計を含み得る。前述のセンサは、ユーザが装着してもよく、持ち運んでもよく、又は他のやり方でユーザに付けても良い。加速度計は、ユーザの活動量に関する情報を測定し、送信し得る。センサ・アレイ110は、ユーザの加速度データを含むデータ・ストリームを解析システム180に送信し得る。解析システム180は、ユーザの基準線の活動を確立し、更にユーザの活動が自分自身の基準線の活動から逸脱しないことを確実にするために、バイオセンサ測定前のユーザの活動を監視するよう加速度計データを解析し得る。活動における前述の逸脱に基づいて、種々の警報又は警告をユーザに、又はユーザの医師に供給し得る。解析システム180は更に、加速度データを解析して、バイオセンサ測定を関連付け、正規化し得る。例えば、特定の期間中にユーザが活動をしていた旨を示す加速度計データを使用して、同じ期間中の異常に低い血糖値測定結果を説明し得る。
特定の実施例では、センサは、離散的な時点において入力刺激をサンプリングする。サンプリング・レート、サンプル・レート、又はサンプリング周波数は、離散的なデータ信号を生成するために、連続した刺激から得られる秒毎(又は他の単位毎)のサンプル数を規定する。時間領域信号の場合、サンプリング・レートの単位は、ヘルツ(1/s)であり得る。サンプリング周波数の逆数は、サンプル間の時間であるサンプリング周期又はサンプリング間隔である。センサのサンプリング・レートは、局所で制御しても、遠隔で制御しても、両方で制御してもよい。
特定の実施例では、センサ・アレイ110における1つ又は複数のセンサは、動的サンプリング・レートを有し得る。動的サンプリングは、処理の現在の結果が、特定されたある値、又は値の範囲と異なる場合に、サンプリング・レートを変える旨が決定される際に行われる。例えば、センサによって測定された刺激が、特定のモデルによって予測された結果と異なるか、又は特定の閾値範囲の外にある場合、センサは、それに応じてそのサンプリング・レートを増加又は減少させ得る。動的サンプリングは、環境を変えるよう、アクチュエータの動作に影響を及ぼすか、又はセンサの動作を最適化するために使用し得る。
特定の実施例では、動的なサンプリング・レートを備えたセンサは、適切な刺激(光、熱、音、動き、接触等)を感知する際に、ある所定の動作を行い得る。例えば、加速度計は、デフォールト・サンプル・レート(1/秒)を有し得るが、非ゼロ値を測定する都度、サンプリング・レートを60/秒に増加させ得、次いで、連続した60個のサンプルをゼロに等しくした後、サンプリング・レート(1/秒)に戻り得る。
一部の実施例では、センサの動的サンプリング・レートは、センサ・ネットワーク100の1つ又は複数の構成部分からの入力に基づき得る。限定でなく例として、心拍数モニタは、デフォールトのサンプリング・レート(1/分)を有し得る、しかし、加速度計からの信号などにより、ユーザの活動量が増加したと検知された場合、そのサンプリング・レートを増加させ得る。限定でなく別の例として、解析システム180は、サンプリング・レートを変えるよう指示する旨の命令を1つ又は複数のセンサに送信し得る。限定でなく更に別の例として、ユーザの医師は、センサを遠隔に起動又は制御し得る。
特定の実施例では、動的サンプリング・レートを備えたセンサは、入力をサンプリングする精度を増加又は減少させ得る。限定でなく例として、グルコース・モニタは、デフォールトで、ユーザの血糖値を記録するために4つのビットを使用し得る。しかし、ユ―ザの血糖値がすばやく変化し始めた場合、グルコース・モニタは、その精度を8ビットの測定に増加させ得る。
特定の実施例では、センサ310によって受け取られる刺激は、個人又はユーザによって入力され得る。ユーザは、いくつかのやり方で入力を供給し得る。ユーザ入力は、例えば、量又は値をセンサに入力する工程、音声又は他のオーディオ入力をセンサに供給する工程、及び、接触又は他の刺激をセンサに与える工程を含み得る。適切なI/Oデバイスを備えたクライアント・システムは何れも、ユーザ入力センサとしての役目を担い得る。適切なI/Oデバイスには、英数字キーボード、数字キーパッド、タッチ・パッド、タッチ・スクリーン、入力キー、ボタン、スイッチ、マイクロフォン、ポインティング・デバイス、ナビゲーション・ボタン、スタイラス、スクロール・ダイアル、別の適切なI/Oデバイス、又はこれらの2つ以上の組合せを含む。
特定の実施例では、センサは、情報をセンサに入力する旨をユーザにクエリし得る。一実施例では、センサは、静的な間隔で(例えば、一時間毎に)ユーザにクエリし得る。別の実施例では、センサは、動的レートでユーザにクエリし得る。動的レートは、センサへの先行する入力、センサ・アレイ110における他のセンサからのデータ、解析システム180からの出力等を含む種々の要因に基づき得る。例えば、センサ・アレイ110内の心拍数モニタが、ユーザの心拍数の増加を示す場合、ユーザ入力センサは、直ちに、自分の現在の活動を入力する旨をユーザにクエリし得る。
一部の実施例では、電子カレンダーは、行動科学データを収集するためのユーザ入力センサとして機能する。ユーザは、予約、社交的なやりとり、電話の通話、会議、仕事、作業、雑用等を含む種々の活動の日時を入力し得る。入力された活動にはそれぞれ、詳細、ラベル、及びカテゴリ(例えば、「重要」、「私用」、「誕生日」)を付し得る。電子カレンダーは、マイクロソフト・アウトルック、ロータス・ノーツ、グーグル・カレンダー等などの何れかの適切な個人情報マネージャであり得る。電子カレンダーは次いで、活動データをデータ・ストリームとして解析システム180に送信し得る。解析システム180は、経時的に活動データをマッピングし、これを、センサ・アレイ110内の他のセンサからのデータと関係付け得る。例えば、解析システム180は、電子カレンダーからの活動データ・ストリームに対して心拍数データ・ストリームをマッピングし、特にストレスの多い活動(例えば、姻戚との夕食)中にユーザの心拍数がピークに達したということを示し得る。
一部の実施例では、データ・フィードはセンサであり得る。データ・フィードは、1つ又は複数のソースからの生理学的データ、心理学的データ、行動科学的データ、又は環境データを受け取り、集約し、集約されたデータに基づいた1つ又は複数のデータ・ストリームを送信する計算システムであり得る。あるいは、データ・フィードは、集約されたデータに基づいた1つ又は複数のデータ・ストリームであり得る。例示的なデータ・フィードは、株価ティッカ、気象情報、ニュース・フィード、最新の交通情報、公衆衛生の公示、及び何れかの他の適切なデータ・フィードを含む。上述の通り、データ・フィードは、個人データ及び遠隔データを含み得る。データ・フィードは、コンピュータ・システム1400などの何れかの適切な計算装置であり得る。本開示は、特定の種類のデータ・フィードを表しているが、何れかの適切な種類のデータ・フィードを想定している。
図4は、個人からのムード及び活動情報を収集するための例示的なセンサを示す。「ムード・センサ」400は、ユーザの心理状態、及び前述の心理状態に対応するユーザの行動に関する入力(すなわち、刺激)をユーザから受け取り得るタイプのユーザ入力センサである。当然、第三者についての情報をユーザが記録すること(例えば、患者についての情報を医師が記録すること)が可能である。しかし、前後関係が別途示唆しない限り、本開示は、ユーザが自分自身についての情報を記録しているとみなす。ムード・センサ400は、個人の心理学的な局面又は行動科学的な局面に関する何れかの種類のユーザ入力を収集するために使用し得る。図4に示し、本明細書及び特許請求の範囲に記載された例示的な実施例は、例示の目的のためにのみ提供しており、限定していることを意味するものでない。
特定の実施例では、ムード・センサ400は、クライアント・システム410上で実行し得るソフトウェア・アプリケーションを含む。図4は、例示的なクライアント・システム410としてスマートフォンを示すが、何れかの適切なユーザ入力デバイス(例えば、携帯電話機、携帯情報端末、パソコン等)を使用し得る。特定の実施例では、ユーザは、ムード収集インタフェース420にアクセスするようクライアント・システム410上のアプリケーションを実行し得る。他の実施例では、ユーザは、移動体ネットワーク(又は他の適切なネットワーク)を介してムード収集インタフェース420にアクセスするようクライアント・システム410上の他のアプリケーション又はブラウザ・クライアントを使用し得る。ムード収集インタフェース420は、ユーザから信号を受け取るよう構成される。例えば、ユーザは、ムード収集インタフェース420にクリックし、接触し、又はムード収集インタフェース420と他のやり方で相互作用してムード及び行動情報を選択し、入力し、他の動作を行い得る。
ムード収集インタフェース420は種々の構成部分を含み得る。図4は、ムード入力ウィジェット430、ムード強度入力ウィジェット440、活動入力ウィジェット450、及びクロック460を示すが、他の構成部分も考えられる。ムード入力ウィジェット430は、ムード・アイコンの3×3のグリッドであり、各アイコンは、一意の意味論的なラベル及び色を有する。図3に示すグリッドは、
ユーザは、自分の現在のムード(mood、気分)を入力するためにムード・アイコンのうちの1つ又は複数にタッチし得る。ムード強度ウィジェット440は、ムードの強度のレベルにそれぞれが対応する1乃至4に及ぶ数字付きアイコンを備えた行である。数字は最低強度から最高強度に及び、1は最低であり、4は最高である。ユーザは、数字のうちの1つにタッチして、選択されたムードに対応する強度を入力し得る。特定の実施例では、ムード強度は、標準的な精神測定尺度(例えば、リカート尺度)に対応する。活動入力ウィジェット450は、活動のリストを含むドロップダウン・メニューである。上記リストには示していないが、睡眠、食事、仕事、運転、議論等などの種々の活動を含み得る。ユーザは、ドロップダウン・メニューにタッチして、選択されたムードに対応する1つ又は複数の活動を入力し得る。クロック460は、クライアント・システム410に応じて現在の時間を提供する。前述の時間は、ムード収集インタフェース420上の何れかの他の入力に対するタイムスタンプとして自動入力され得る。特定の実施例では、ムードの時間又は持続時間は、ユーザにより、手作業で入力され得る。上記入力ウィジェットは、ムード、強度、及び活動データを収集するための1つの手段の例として提供され、限定することを意味するものでない。他の種々の入力手段を利用することが可能である。特定の実施例では、ムード、ムード強度、活動、及び時間は全て、ウジェット、アイコン、ドロップダウン・メニュー、又はタイムスタンプなしで、ユーザによって手作業で入力し得る。これは、何れの時間又は期間においても、種々のムード、強度、及び活動情報をユーザが入力することを可能にする。
特定の実施例では、ムード・センサ400はセンサ・アレイ110内のセンサである。ム―ド、強度、活動、及び時間入力を受け取った後、ムード・センサ400はデータを1つ又は複数のデータ・ストリームとして解析システム180に送信し得る。
特定の実施例では、ムード・センサ400は、自分のムード、活動、及び、場合によっては、他の情報を入力する旨をユーザにクエリし得る。一実施例では、ムード・センサ400は、固定時間間隔で(例えば、一時間毎に)ユーザにクエリする。別の実施例では、ムード・センサ400は、動的レートでユーザにクエリする。動的レートは、ユーザの過去のムード及び活動の入力、センサ・アレイ110内の他のセンサからのデータ、解析システム180等を含む種々の要因に基づき得る。例えば、強度「4」で「怒っている」とユーザが入力した場合、ムード・センサ400は、自分のムードの強度が「2」以下に降下している旨をユーザが示すまで15分毎にユーザにクエリし得る。別の例では、センサ・アレイ110内の心拍数モニタがユーザの心拍数の増加を示す場合、ムード・センサ400は、自分の現在のムード及び活動の入力をユーザにクエリし得る。更に別の例では、「重要」と付された予約を有する旨をユーザの電子カレンダーを示した場合、ムード・センサ400は、予約の直前及び直後の自分のムードを入力する旨をユーザにクエリし得る。
特定の実施例では、ムード・センサ400は、1つ又は複数の療法又は療法フィードバックをもたらし得る。療法は、種々の要因に基づいて提供し得る。一実施例では、ムード・センサ400は、否定的なムード又は活動をユーザが入力している間、若しくは否定的なムード又は活動をユーザが入力した後に、療法フィードバックを提供し得る。例えば、ユーザが「怒っている」ボタンにタッチした後、ディスプレイは、芝生で遊んでいる子犬の落ち着かせる画像を表すよう切り替わり得る、別の実施例では、ムード・センサ400は、解析システム180からの出力に基づいて療法フィードバックをユーザに提供し得る、例えば、センサ・アレイ110内の心拍数モニタが、ユーザの心拍数の増加を示し、ユーザがムード・センサ400に「ストレスを感じている」と入力した場合、解析システム180は、療法フィードバックが必要であると判定し得る。前述の判定に応じて、ムード・センサ400は、ユーザを落ち着かせるために、心を和ませる音楽を再生し得る。ムード・センサ400は、介入、バイオフィードバック、呼吸訓練、漸進的筋弛緩訓練、個人メディア(例えば、音楽、個人の写真等)の提示、出口戦略の提案(例えば、ストレスの多い状況を離れるための口実ができるようにユーザに電話する)、一定の範囲の心理療法技法の紹介、及び傾向のグラフィカル表現(例えば、経時的な健康メトリックの図示)、認知リフレーミング療法、並びに他の療法フィードバックなどの種々の療法を供給し得る。ムード・センサ400は、医療提供者、病院等の特定の勧告などの他の療法をユーザが求めることが可能な場所に関する情報も提供し得る。
特定の実施例では、ムード・センサ400は、ディスプレイ・システム190上のユーザの心理及び行動に関するデータにアクセスし、ディスプレイ・システム190上にユーザの心理及び行動に関するデータを表示するために使用し得る。ディスプレイ・システム190は、ムード収集インタフェース420(すなわち、スマートフォンのタッチ・スクリーン)上、又は適切な別のディスプレイ上にデータを表示し得る。ムード・センサ400は、何れかの適切なネットワークを介して局所データ記憶装置(例えば、ユーザのスマートフォン上に記憶された過去のムード及び活動入力)、又は遠隔データ記憶装置(例えば、ユーザの病院の医療記録)にアクセスし得る。一実施例では、ムード・センサ400は、ムード・センサ400によって先行して記録されたムード及び活動情報にアクセスし、ムード・センサ400によって先行して記録されたムード及び活動情報を表示し得る。例えば、ユーザは、ム―ド・センサ400上のユーザによる「うれしい」という各入力に関連付けられた時間、活動、ムード強度を示すデータにアクセスするために「うれしい」ボタン上をクリックすることが可能である。別の実施例では、ムード・センサ800は、他の医療センサ又は医療手順によって記録されたデータにアクセスし、他の医療センサ又は医療手順によって記録されたデータを表示し得る。例えば、ユーザは、ムード・センサ400上のユーザによる「意気消沈している」という入力それぞれに対応する、センサ・アレイ110内の他の1つ又は複数のセンサからのデータ(例えば、心拍数センサ・データ、パルス・オキシメトリ・センサ・データ等)にアクセスするために「意気消沈している」ボタン上をクリックすることが可能である。
図5は、ムード情報を個人から収集するための例示的な方法500を示す。工程510で、ムード・センサ400のユーザはまず、クライアント・システム410上のムード収集インタフェース420にアクセスし得る。工程520で、ユーザは、ムード・アイコンのうちの1つにタッチすることにより、ムード入力ウィジェット430上の1つ又は複数のムードを選択し得る。工程530で、ユーザは、ムード強度入力ウィジェット440上で、選択されたムードの強度レベルを選択し得る。工程540で、ユーザは、活動入力ウィジェット450上で、選択されたムードと一致する活動を選択し得る。3つの入力全てがユーザによって入力された後、ムード・センサ400は、工程550で、入力を自動的に記憶し得るか、又はユーザは、「ok」をクリックするか、若しくは、特定の他の入力を供給することにより、ムード及び活動の入力を終えた旨を示し得る。この工程では、ムード・センサは、入力と一致する時間表示も記録し得る。最後に、ムード・センサ400は、工程560で、解析システム180への、ムード、強度、活動、又は時間の入力のうちの1つ又は複数に基づいてデータ・ストリームを送信し得る。本開示は、特定の順序で行われるものとして図5の方法の特定の工程を記載し、図示しているが、本開示は、何れの適切な順序でも行われる図5の方法の何れかの適切な工程を想定している。更に、本開示は、図5の方法の特定の工程を行う特定の構成部分を記載し、図示しているが、本開示は、図5の方法の何れかの適切な工程を行う何れかの適切な構成部分の何れかの適切な組合せを想定している。
図6は、リングベースの誘導給電センサの例を示す。特定の実施例では、リングベースのセンサ600は、手首エレメント610及びリング・エレメント620を備える。特定の実施例では、リング・エレメント620は、ユーザの指上に装着し、又は付け得るリングであり、検知エレメントを含む。一実施例では、リング・エレメント620は、埋込式(皮下型)デバイスである。特定の実施例では、手首エレメント610は、指輪、ブレースレット、又はカフであり得る。一実施例では、手首エレメント610は腕時計である。
特定の実施例では、リング・エレメント620は、1つ又は複数の種類のセンサを含み得る。例えば、リング・エレメント620は、パルス・オキシメータ、心拍数モニタ、COオキシメータ、電気皮膚反応センサ、心電計、呼吸計、別の適切なセンサ、又は前述の2つ以上のセンサを含み得る。
特定の実施例では、リングベースのセンサ600はパルス・オキシメータである。パルス・オキシメータは、ユーザの血液の酸素飽和度(SpO2)を間接的に測定する一タイプのセンサである。パルス・オキシメータは通常、オキシヘモグロビン構造内の動脈ヘモグロビンのパーセンテージ(すなわち、飽和ヘモグロビン)を測定する。一般的なSpO2パーセンテージは、95乃至100%に及ぶが、しかし、より低いパーセンテージはまれでない。動脈pO2の推定は、パルス・オキシメータのSpO2測定から行うことができる。特定の実施例では、リングベースのセンサ600は、オキシヘモグロビン(鮮赤色)及びデオキシヘモグロビン(暗赤色/青色)の別々の吸収又は反射特性を測定する、通常、赤色光及び赤外光の別々の2つの光源を利用する。血中の、酸素と結合した(鮮赤色の)ヘモグロビンと、酸素と結合していない(暗赤色/青色の)ヘモグロビンとの間の色の差によって生じる赤色光及び赤外光の変動する吸収度の比に基づいて、酸素化の測定(すなわち、酸素分子と結合されたヘモグロビン分子のパーセント)を行い得る。特定の実施例では、リングベースのセンサ600は、透過オキシメトリにより、血中酸素飽和度を求める。透過オキシメトリは、指又は耳たぶなどの付属肢を介して光を透過させ、付属肢の一方側に透過された光の特性を、反対側で検出された当該特性と比較することによって動作する。他の実施例では、リングベースのセンサ600は、血中酸素飽和度を測定するために反射光を使用する反射オキシメトリにより、血中酸素飽和度を求める。通常のパルス・オキシメータでは、監視された信号は経時的に、ユーザの心拍動とともに変動する。動脈血管が、各心拍動とともに伸縮するからである。特定の実施例では、リングベースのセンサ600は、(例えば、ピーク吸収量から最小吸収量を減算することにより、)監視された信号を正規化し、それにより、動脈血液によって生じる吸収を測定することが可能になり得る。特定の実施例では、リング・エレメント620は、リングの反対側のフォトダイオードに面する2つの発光ダイオード(LED)を備える。装着されると、LEDは、ユーザの半透明の指を介して光を発出することが可能である。一方のLEDは、例えば660nmの波長を備えた赤色LEDであり得、他方は、例えば905、910、又は940nmの波長を備えた赤外LEDであり得る。前述の波長での吸収は、オキシヘモグロビンと、その脱酸素化形態との間でかなり異なる。したがって、オキシヘモグロビン/デオキシヘモグロビン比は、赤色光及び赤外光の吸収の比から算出し得る。
特定の実施例では、リング・エレメント620は、電磁誘導によって給電し得る。手首エレメント610は、誘導電源を備える。手首エレメント610は、手首エレメント内の1つ又は複数のループを介して第1の電流(i1)を発生させ得る。手首エレメント610内の電流は、磁場(B1)を発生させ得る。リング・エレメント620を通って進む磁束は、経時的に変動させた場合、リング・エレメント620内の1つ又は複数のループを介して第2の電流(i2)を誘導により、発生させ得る。リング・エレメント620を通る時間変動磁束は、種々の手段を使用して発生させ得る。一実施例では、電流i1は、交流電流であり、これは、交流電流と経時的に変動する磁場B1を発生させる。リング・エレメント620を通って進む磁束の量は、磁場B1が変動するにつれて変動し得る。別の実施例では、電流i1は直流電流であり、これは、静磁場B1を発生させる。ユーザの指の自然な運動がリング・エレメント620を給電するのに十分であるようにユーザが自分の指を、手首エレメント610によって発生する静磁場B1にわたって移動させるにつれ、リング・エレメント620を通って進む磁束の量が変動し得る。
一部の実施例では、リング・エレメント620は無線送信器を含み、手首エレメント610は無線トランシーバを含む。これらは、リング・エレメント620が手首エレメント610と種々の通信手段を使用して通信することを可能にする。特定の実施例では、リング・エレメント620及び手首エレメント610はRF誘導手法を使用して通信し得る。他の実施例では、リング・エレメント620及び手首エレメント610は、他の通信手段(例えば、無線、ブルートゥース等)を使用して通信し得る。リング・エレメント620は、更なる処理、解析、及び表示のために手首エレメント610に吸収の測定値を送信し得る。
特定の実施例では、リングベース・センサ600は、センサ・アレイ110内のセンサである。リングベースのセンサ600は、センサ・データを1つ又は複数のデータ・ストリームとして解析システム180に送信し得る。特定の実施例では、手首エレメント610は局所解析システム120を含み得る。他の実施例では、手首エレメント610は、センサ・データを1つ又は複数のデータ・ストリームとして遠隔解析システム150に送信し得る。解析システム180は、1つ又は複数の解析出力をディスプレイ・システム190に送信し得る。特定の実施例では、手首エレメント610は、リングベース・センサ600による現在の測定値を示す局所ディスプレイ・システム130を含む。他の実施例では、リングベース・センサ600による測定は、遠隔ディスプレイ・システム140上に表示される。
図7は、リングベースの誘導給電センサを使用した例示的な方法を示し、手首エレメント610はパルス・オキシメータを含む。工程710で、リングベースのセンサ600のユーザはまず、手首エレメント610及び手首エレメント620をそれぞれ、自分の手首及び指に付け得る。一旦付けると、工程720で、手首エレメント610は、リング・エレメント620を誘導給電し得る。工程730で、リング・エレメント620は、次いで、ユーザの指を介して、2つ以上の波長の光を発出し得る。工程740で、リング・エレメント620は次いで、光の吸収値を測定し得る。工程750で、リング・エレメント620は次いで、RF誘導手法を使用して手首エレメント610に、測定された吸収値を送信し得る。工程760で、手首エレメント610内の局所解析システム120は、次いで、測定された吸収値に基づいてユーザの現在の酸素飽和度を算出し得る。工程770で、手首エレメント610内の局所ディスプレイ・システム130は更に、ユーザの現在の酸素飽和度を表示し得る。最後に、工程780で、手首エレメント610は、酸素飽和度の算出に基づいたデータ・ストリームを遠隔解析システム150に送信し得る。本開示は、特定の順序で行われるものとして図7の方法の特定の工程を記載し、図示しているが、本開示は、何れの適切な順序においても行われる図7の方法の何れかの適切な工程を想定している。更に、本開示は、図7の方法の特定の工程を行う特定の構成部分を記載し、図示しているが、本開示は、図7の方法の何れの適切な工程も行う何れかの適切な構成部分の何れかの適切な組合せを想定している。
図8は、人体の3次元の表現上の生理学的事象の情報を収集するための例示的なセンサを示す。生理学的事象センサ800(「痛みセンサ」)は、ユーザの身体上又は身体内の生理学的事象に関する入力(すなわち、刺激)をユーザから受け取る一タイプのユーザ入力センサである。当然、第三者についての情報をユーザが記録すること(例えば、患者についての情報を医師が記録すること)が可能である。しかし、別途明記しない限り、本開示は、ユーザが自分自身についての情報を記録しているとみなす。痛みセンサ800は、痛みを含む、個人に関する何れかのタイプの生理学的情報を収集するために使用し得る。図8に示し、本明細書及び特許請求の範囲に記載された例示的な実施例は、例示の目的のためにのみ提供しており、限定することを意味するものでない。
特定の実施例では、痛みセンサ800は、何れかの適切なクライアント・システム上で実行し得るソフトウェア・アプリケーションを含む。図8は、ブラウザ・クライアント810からアクセスされるウェブペ―ジベースのアプリケーションを示すが、しかし、何れかの適切なユーザ入力デバイス上の何れかのユーザ入力アプリケーションを使用し得る。特定の実施例では、ユーザは、インターネット(又は他の適切なネットワーク)を介して痛みセンサ・インタフェース820にアクセスするためにブラウザ・クライアント810を使用し得る。痛みセンサ・インタフェース820は、ユーザが、ウェブサイトを訪問するか、若しくはアクセスするか、又は、適切なブラウザ・クライアントを備えた適切なクライアント・システム上でアプリケーションを実行することに応じてユーザに向けて自動的に生成し、提示し得る。ネットワーキング・システムは、データをクライアント・システムに送信し、それにより、通常、特定のタイプのグラフィック・ユーザ・インタフェースである痛みセンサ・インタフェース820を表示することが可能になり得る。例えば、クライアント・システムにダウンロードされるウェブ・ページは、クライアント・システム上で実行し、ウェブ・ページのコンテキスト内のインタフェースの1つ又は複数の構成部分をレンダリングする、フラッシュ.SWFオブジェクトなどの実行可能なオブジェクトをクライアント・システムにダウンロードさせる埋込み型コールを含み得る。サーバ側レンダリング等などの他のインタフェース・タイプも考えられる。痛みセンサ・インタフェース820は、クライアント・システムを介してユーザから信号を受信するよう構成される。例えば、ユーザは、痛みセンサ・インタフェース820上をクリックし、又はキーボード若しくは他の適切な入力デバイスからコマンドを入力し得る。
痛みセンサ・インタフェース820は、種々の構成部分を含み得る。図8は、ユーザの3次元グラフィカル・モデル(「3Dアバター」)830、生理学的事象情報を入力し、表示するためのインタフェース840を示す。特定の実施例では、ユーザは、痛みセンサ・インタフェース820上の特定の生理学的事象に関する1つ又は複数の詳細を入力し得る。一実施例では、ユーザは、3Dアバター830の適切な位置上をクリックする(例えば、アバターの左肘上をクリックする)ことにより、ユーザの身体上又は身体内の生理学的事象の位置を入力し得る。ユーザは、更に、生理学的事象に関連付けられた深度、領域、又は体積を選択することもできる。ユーザは、次いで、生理学的事象の種類(例えば、痛み、かゆみ、傷等)、生理学的事象に関連した時間範囲(例えば、痛みが始まり、止まった時点や、傷を負った時点等)、生理学的事象に関連した性質又は強度(例えば、鈍い痛み、穏やかなかゆみ等)や、生理学的事象の原因(例えば、スキーの事故、毒オークとの接触等)などの、生理学的事象に関する更なる詳細を入力するためにインタフェース840を使用し得る。上記生理学的事象に関連付けられた詳細の種類は網羅的でなく、生理学的事象に関する種々の他の詳細を痛みセンサ800に入力し得るということを当業者は認識するであろう。
特定の実施例では、ユーザは、生理学的事象に使用される1つ又は複数の治療(例えば、鍼術、氷、包帯、経口鎮痛剤等)を入力し得る。特定の実施例では、治療に関する詳細(例えば、時間/持続時間/頻度、場所、用量、性質、医療提供者等)も入力し得る。
特定の実施例では、ユーザは、生理学的事象に関連付けられた身体の1つ又は複数の構成を入力し得る。特定の実施例では、ユーザは、生理学的事象に関連付けられた身体の構成を示すよう3Dアバター830を操作することにより、これを行い得る。例えば、ユーザは、痛みに関連付けられた特定の位置に向けて曲がるよう3Dアバターの左肘上をクリックすることが可能である。ユーザは更に、1つ又は複数の軸を中心に3Dアバター830を回転させることもできる。
特定の実施例では、3Dアバター830の表示は、ユーザによって供給される入力に応じて変わり得る。例えば、アバターは、特定の治療を表す(例えば、ユーザにギプス包帯が付けられている場合に、アバターの脚上のギプス包帯を表示する)よう変わり得る。別の例では、アバターは、生理学的事象を反映するよう変わり得る(例えば、左肘における痛みに関する情報の入力により、3Dアバター上の左肘が、ディスプレイ内で赤色に光り得る)。更に別の例では、アバターは、表される個人の特定の解剖学的構造を反映する(例えば、男性のユーザに対して女性のユーザに適切な生殖器を表示する、ユーザの身長及び体重を反映するようアバターの寸法を変える)ようカスタム化可能であり得る。3Dアバター830は、種々のやり方でカスタム化し、変えることができ、上記例は、限定することを意味するものでない。
特定の実施例では、痛みセンサ800はセンサ・アレイ110内のセンサである。生理学的事象の詳細に関する入力を受け取った後、痛みセンサ800は、データをデータ・ストリームとして解析システム180に送信し得る。
特定の実施例では、痛みセンサ800は、ディスプレイ・システム190上のユーザの身体に関するデータにアクセスし、ディスプレイ・システム190上にユーザの身体に関するデータを表示するために使用し得る。ディスプレイ・システム190は、痛みセンサ・インタフェース820上又は別の適切なディスプレイ上にデータを表示し得る。痛みセンサ800は、何れかの適切なネットワークを介して局所データ記憶装置(例えば、ユーザのパソコン上に記憶された過去の痛みセンサ入力)、又は遠隔データ記憶装置(例えば、ユーザの病院の医療記録)にアクセスし得る。一実施例では、痛みセンサ800は、痛みセンサによって先行して記録された生理学的事象情報にアクセスし、痛みセンサによって先行して記録された生理学的事象情報を表示し得る。例えば、ユーザは、痛みセンサ800によって記録された身体の右肩上の過去の1つ又は複数の生理学的事象に関するデータにアクセスするために3Dアバター830の右肩上をクリックすることが可能である。別の実施例では、痛みセンサ800は、他の医療センサ又は医療手順によって記録されたデータにアクセスし、他の医療センサ又は医療手順によって記録されたデータを表示し得る。例えば、ユーザは3Dアバター830の脊柱上をクリックすることが可能であり、痛みセンサ800は、身体の脊柱に関する手順又は他のセンサからの医療記録(例えば、MRI結果、CATスキャン、手術記録等)にアクセスすることが可能である。
一実施例では、痛みセンサ800は、国際医療用語集(「SNOMED」)標準に準拠し得る。痛みセンサ800は、SNOMED形式でのユーザ入力(例えば、ユーザは、心筋梗塞を記録するために22298006を入力することが可能である)を受け取り、又はSNOMED形式でのデータをデータ・ストリームとともに送信することができる(例えば、ユーザが自分の皮膚上のやけどを入力した場合、痛みセンサはコード284196006を含むデータ・ストリームを送信することが可能である)。種々の実施例は、1つ又は複数の他の医療用語標準に準拠し得、この例は、限定することを意味するものでない。
図9は、生理学的事象情報を個人から収集するための例示的な方法900を示す。工程910で、痛みセンサ800のユーザは、まず、ブラウザ・クライアント810から痛みセンサ・インタフェース420にアクセスし得る。工程920で、ユーザは、インタフェース840上で1つ又は複数のタイプの生理学的事象を入力し得る。工程930で、ユーザは、3Dアバター830上の身体内の又は身体上の生理学的事象の場所を入力し得る。工程940で、ユーザは、入力された生理学的事象と一致する時間範囲を入力し得る。工程950で、ユーザは、生理学的事象の性質を入力し得る。この工程後、痛みセンサ800は、入力を自動的に記録し得るか、又は「事象を記録する」をクリックするか、特定の他の入力を供給することにより、情報入力が終わっている旨をユーザが示すのを待ち得る。最後に、痛みセンサ800は、工程960で、解析システム180への入力のうちの1つ又は複数に基づいてデータ・ストリームを送信し得る。本開示は、特定の順序で行われるものとして図9の方法の特定の工程を記載し、図示しているが、本開示は、何れの適切な順序でも行われる図9の方法の何れかの適切な工程を想定している。更に、本開示は、図9の方法の特定の工程を行う特定の構成部分を記載し、図示しているが、本開示は、図9の方法の何れの適切な工程も行う何れかの適切な構成部分の何れかの適切な組合せを想定している。
データ・ストリームは、センサから送信される1つ又は複数のデータを備える。データ・ストリームは、何れかの適切な送信媒体を介して送信し、更に、電子装置において使用し得るディジタル又はアナログ信号である。センサ・アレイ110は、何れかの適切なネットワ―クを介して1つ又は複数の解析システム180に、1つ又は複数の刺激に基づいた1つ又は複数のデータ・ストリームを送信し得る。
データ・ストリームは、生理学的センサ、心理学的センサ、行動科学的センサ、及び環境センサを含む各種センサからの信号を含み得る。センサは、受け取る刺激に対応するデータ・ストリームを生成する。例えば、生理学的センサ(例えば、加速度計)は、生理学的データ・ストリーム(例えば、例として経時的な身体の加速度に関するデータを含む加速度計データ・ストリーム)を生成する。
特定の実施例では、センサは、1つ又は複数のデータを離散的な時点に送信する。送信レート、送信速度、又は送信周波数は、離散的なデータ信号を生成するために、センサによって送信される秒毎(又は他の単位毎)の送信数を規定する。時間領域信号の場合、送信レートの単位は、ヘルツ(1/秒)であり得る。送信周波数の逆数は、送信間の時間である送信周期又は送信間隔である。データは、連続して、周期的に、ランダムに、又は何れかの他の適切な周波数又は周期で送信し得る。これは、センサのサンプリング・レートと関係していてもいなくてもよい。
特定の実施例では、センサ・ネットワーク100の構成部分は、解析システム180による使用のためにデータ・ストリーム信号を更に処理するよう特定のタイプのデータ獲得システムを利用し得る。例えば、データ獲得システムは、アナログ波形信号をディジタル値に変換し得る。データ獲得システムは、例えば、センサ・アレイ110内のセンサに、又は、遠隔解析システム120若しくは独立システムに一体化されて、局所であり得る。更に、データ獲得システムは、例えば、遠隔解析システム150又は独立システムに一体化されて、遠隔であり得る。
特定の実施例では、データ獲得システムは、(例えば、センサからの信号が、使用されている解析システムのタイプに適していない場合、)1つ又は複数の信号コンディショニング処理を行い得る。例えば、データ獲得システムは、信号を増幅し、フィルタリングし、又は復調させることができる。信号コンディショニングの他の種々の例には、ブリッジの完結、センサに対する電気又は電圧励起の供給、アイソレーション、及び線形化があり得る。特定の実施例では、シングルエンドのアナログ信号は差動信号に変換し得る。特定の実施例では、ディジタル信号は、送信エラーを削減し、補正するために符号化し、又は、送信電力要件を緩和するためにダウンサンプリングし得る。
特定の実施例では、センサ・ネットワーク100の構成部分は、経時的に1つ又は複数のデータ・ストリームからのデータを記録し、分類し、ファイリングするために特定のタイプのデータ・ロギング・システムを利用し得る。データ・ロギング・システムは、例えば、センサ・アレイ110内のセンサに、又は局所解析システム120に一体化されて、局所であり得る。更に、データ・ロギング・システムは、例えば、遠隔解析システム150又は独立システムに一体化されて、遠隔であり得る。更に、データ・ロギング・システムは、データを記録するために分散リソースを使用し得る。
データ・ロギング・システムは、データ・ストリームを1つ又は複数のデータ・セットとして記録し得る。データ・セットは、データ・ストリームからの1つ又は複数のデータを備える。データ・セットは、種々の基準に基づいて分類し、形成し得る。例えば、データ・ストリームは、特定のユーザ、センサ、期間、イベント、又は他の事象に基づいて1つ又は複数のデータ・セットとして記録することが可能である。
解析システム180は、センサ・アレイ110からの1つ又は複数のデータ・ストリームを監視し、記憶し、解析し得る。センサ・アレイ110からのデータ・ストリームは、何れかの適切な媒体を介して解析システム180に送信し得る。解析システム180は、1つ又は複数のデータ・ストリームに基づいた1つ又は複数の解析出力を1つ又は複数のディスプレイ・システム190に送信し得る。解析システム180は、コンピュータ・システム1400などの何れかの適切な計算装置であり得る。
解析システム180は、1つ又は複数の局所解析システム120、及び/又は、1つ又は複数の遠隔解析システム150である。解析システム180が複数のサブシステム(例えば、局所解析システム120及び遠隔解析システム150)を備える場合、データ・ストリームの処理及び解析は直列に、又は並列に行われ得る。一実施例では、解析システム180は、局所解析システム120及び遠隔解析システム150におけるセンサから同一のデータ・ストリームを受け取る。別の実施例では、解析システム180はデータ・ストリームを局所解析システム120で受け取り、これは、特定の局所解析を行い、次いで、修正されたデータ・ストリーム/解析出力を遠隔解析システム150に送信する。
解析システム180は、センサ・アレイ110から受け取られるにつれ、リアルタイムでデータ・ストリームを解析し得る。解析システム180は更に、選択的に、データ・ストリームからの1つ又は複数のデータ・セットにアクセスし、データ・ストリームからの1つ又は複数のデータ・セットを解析し得る。特定の実施例では、解析システム180は、データのレンジング、検査、クリーニング、フィルタリング、変換、モデリング、正規化、平均化、相関、及び脈絡化を含む、種々の処理及び算出を行い得る。解析システム180は、データ・マイニング、データ融合、分散データベース処理、及び人工知能を含む種々のデータ解析手法を使用し得る。前述の手法は、種々のデータ・ストリームを解析し、データに基づいて相関及び結論を生成するよう適用し得る。本開示は特定の解析手法を使用して特定の解析処理を行うことを説明しているが、本開示は、何れの適切な解析手法も使用して何れかの適切な解析処理を行うことを想定している。
特定の実施例では、解析システム180は、1つ又は複数のデータ・ストリームに基づいてモデルを生成し得る。モデルは、システム又はオブジェクトを表すための手段である。例えば、モデルは、データ・セット、関数、アルゴリズム、微分方程式、チャート、テーブル、決定木、二分決定図、シミュレーション、別の適切なモデル、又は前述の2つ以上のモデルであり得る。モデルは、人の生理学的な、心理学的な、行動学的な、又は環境の局面の1つ又は複数を含む種々のシステム又はオブジェクトを表し得る。
解析システム180は、経験的、理論的、線形、非線形、決定論的、確率論的、静的、動的、異種、又は同種であるモデルを生成し得る。解析システム180は、例えば、カーブ・フィッティング、モデル訓練、内挿、外挿、統計モデリング、ノンパラメトリック統計、微分方程式等を含む種々の手法を使用して1つ又は複数のデータ点をあてはめるモデルを生成し得る。
解析システム180は、基準線モデル、統計モデル、予測モデル等を含む各種モデルを生成し得る。基準線モデルは、比較の基礎としての役目を担うモデルであり、特定された期間にわたり、制御されたデータを使用して生成される。予測モデルは、1つ又は複数の独立変数により、システム又はオブジェクトの挙動を表す数学関数(又は、数学関数の組)である。例えば、一予測モデルは、1つ又は複数の実際のセンサ測定値に基づいて生理学的状態を算出するために使用し得る。1つのタイプの予測モデルは、確率変数及びその関連した確率分布により、研究対象の挙動を表す数学関数(又は関数の組)である統計モデルである。最も基本的な統計モデルの1つに、測定された2つの変数間の線形関係を仮定する単純線形回帰モデルがある。特定の実施例では、予測モデルは基準線モデルとして使用し得、予測モデルは、特定された期間にわたり、制御されたデータを使用して生成されている。
一実施例では、解析システム180は、1つ又は複数のデータ・ストリームからのデータを正規化又は平均化することにより、モデルを生成し得る。例えば、単一のセンサからのデータ・ストリームのモデルは単に、特定の初期化期間にわたり、センサによって行われる平均センサ測定であり得る。別の実施例では、モデルは、制御期間中に行われる単一のセンサ測定であり得る。
別の実施例では、解析システム180は、1つ又は複数のデータ・セットを数学関数にあてはめることにより、モデルを生成し得る。例えば、モデルは、特定の制御期間にわたり、1つ又は複数のセンサによって行われるセンサ測定に基づいたアルゴリズムであり得る。モデルは、1つ又は複数のデータ・ストリーム及び1つ又は複数の固定変数からのデータを含む種々の変数を含み得る。以下は、システム又はオブジェクトをモデリングするために解析システム180が生成することが可能な例示的なアルゴリズム
特定の実施例では、モデルは、理論システム又は実験システムにおける仮定的なセンサ測定を予測するために使用し得る。他の実施例では、モデルは、ユーザの生理学的状態又は心理学的状態を判定するか、又は分類するために使用し得る。例えば、モデルは、抽象的な、又は統計的な結果により、特定の病態についてのユーザのリスクを求め得る。モデルは単に、ユーザが、発症の「リスクが高い」状態にあると同定し、又は発症の可能性が80%であると同定し得る。別の例では、モデルは、ユーザの病態の重症度又はグレードを求め得る。
特定の実施例では、解析システム180は、1つ又は複数のデータ・ストリームを経時的にマッピングし、それにより、データ・ストリームを比較することが可能になり得る。
データ・ストリームをマッピングし、比較することにより、解析システム180は、一データ・ストリームからのデータ・セットを、他の1つ又は複数のデータ・ストリームからのデータ・セットと脈絡化し、相関することが可能になる。特定の実施例では、解析システム180は、データ・ストリームが特定のタイプの偏差、可変性、又は変更を表すデータ・ストリームとの間でデータ・セットを脈絡化し、相関する。
脈絡化は、1つ又は複数のデータ・ストリームによって供給される情報の背景に対してデータ・セットを解釈する処理である。相関は、一データ・セットと別のデータ・セットとの間の因果関係、相補関係、並列関係、又は逆数関係を確立し、又は証明する。一般に、より多くのデータがセンサ・アレイ110から利用可能になるにつれ、解析システム180は、より正確な相関を行い得る。
特定の実施例では、解析システム180は、データ・ストリーム内の他のデ―タ・セットからの特定のタイプの偏差、可変性、又は変化を表すデータ・ストリームからのデータの組を脈絡化し、相関し得る。例えば、ユーザは、心拍数データ・ストリーム及び加速度計データ・ストリームそれぞれを送信する心拍数モニタ及び加速度計を装着し得る。心拍数データ・ストリームにおけるデータ・セットは、特定の期間中にユーザの心拍数が上昇した旨を示し得る。加速度計データ・ストリームにおけるデータ・セットは、特定の期間中にユーザの活動が増加した旨を示し得る。前述のデータ・セットをマッピングし、比較することにより、解析システム180は、データ・ストリームを脈絡化し、相関し得る。例えば、活動の増加と一致する心拍数の上昇は一般に、通常の応答である。しかし、わずかに上昇した物理的な活動と一致する、心拍数のスパイクは、正常な応答でないことがあり得る。次いで、上記比較に基づいて、解析システム180は、特定のレベルの活動が、ユーザにおいて異常な心拍数のスパイクをもたらすか否かを求め得る。
特定の実施例では、センサ・アレイ110は、スマートフォンである(主観的なストレス及び行動情報を収集するための)ムード・センサ400、心拍数センサ、及びスマートフォンに内蔵されたGPSシステムを備える。このシステムは、生理学的データ・ストリーム、心理学的データ・ストリーム、行動科学的データ・ストリーム、及び環境データ・ストリームを脈絡化し、相関して、ユ―ザにおけるストレスを診断し、監視するために使用し得る。例えば、心拍数センサのデータ・ストリームは、特定の日時、又は特定の場所でのユーザの心拍数のスパイクを示し得る。同様に、心拍数データに対してマッピングされる場合、ムード・センサ400のデータ・ストリームは、自分のムードが「ストレスを感じている」であり、自分の活動が「運転」であるとユーザが示した期間に、前述の、増加した心拍数の期間が相関する旨を示し得る。極度に緊張していると過去にユーザが診断されている場合、ユーザの心拍数のスパイクをもたらす前述の特にストレスが高い運転状況を避けることが望ましいことがあり得る。前述のストレスが高い運転状況は、過去のデータ・ストリームをGPSシステムのデータ・ストリームに対して脈絡化することによって識別することができる。GPSシステムからの位置データの、過去のデータ・ストリームに対するマッピングは、全て、特定の高速道路のインターチェンジで生起した、心拍数のスパイク、ストレスを感じているムード、及び運転を示し得る。したがって、生理学的データ・ストリーム、心理学的データ・ストリーム、行動科学的データ・ストリーム、及び環境データ・ストリームを脈絡化することにより、解析システム180は、ユーザの心拍数のスパイクの原因として、特定の高速道路のインターチェンジ上の運転を識別し得る。このことは、例えば、ユーザが、避ける対象の状況(例えば、特定の高速道路のインターチェンジ)を識別し、場合によっては、より好適な、又はより健康的な代替策を識別することを可能にするために有用であり得る。
センサ・アレイ110は、解析システム180に、ユーザの健康に関するデータを連続して送信し得る。解析システム180は、ユーザの健康状態における変化を監視し、自動的に検出し得る。本明細書及び特許請求の範囲記載の「健康状態」は、病理及び疾病に関する個人の状態を含む個人の生理学的状態及び心理学的状態を表す。生理学的要因、心理学的要因、行動科学的要因、及び環境要因を監視するために、一体化されたセンサ・アレイ110を使用することにより、解析システム180は、何れかの個々のセンサで可能であるよりも高い精度で病理、病態、及び健康に関する他の状態を識別し得る。
特定の実施例では、センサ・アレイ110における1つ又は複数のセンサは、1つ又は複数のバイオマーカを有し得る。バイオマーカは、生物学的プロセス、病原性プロセス、又は薬理学的反応の指標として測定し、評価し得る特性である。例えば、薬理ゲノミクスの意味合いでは、バイオマーカは、薬物反応と相関する特定の遺伝的変異である。別の例では、神経化学的な意味合いでは、バイオマーカは、個人の血清グルココルチコイド・レベルと相関する個人の主観的なストレス水準である。バイオマーカは、事実上、別の生理学的特性又は心理学的特性を測定するための代用物である。バイオマーカは、生理学的な刺激、心理学的な刺激、行動科学的な刺激、及び環境の刺激を含む何れかのタイプの刺激を含み得る。
特定の実施例では、解析システム180は、ユーザの病理、病態、及び他の健康状態を識別し得る。例えば、解析システム180は、3週の間、血圧データ・ストリームを監視し、ユーザの血圧が少なくとも140/90mmHgである実質的な期間を識別することにより、ユーザが高血圧症を有しているか否かを判定し得る。識別の精度は一般に、データ・ストリームの数が増加するにつれ、増加し得る。解析システム180は、そのデータ解析から交絡因子をなくすよう複数のデータ・ストリームからのデータを脈絡化し、相関し、偽陽性及び偽陰性の病態の診断をもたらす可能性を削減し得る。例えば、ユーザが長期間、身体活動を行い、自然に、ユーザの血圧が上昇した場合、上述の高血圧症診断システムは、高血圧症の偽陽性診断をもたらし得る。前述の例では、解析システム180は、更に、ユーザの心拍数データ・ストリームを監視した場合、高い心拍数の期間と相関する血圧データ・セットをなくし、それにより、誤った高血圧症の診断をもたらす可能性を削減し得る。
特定の実施例では、解析システム180は、特定のデータ・セット間の相関を識別するために、生理学的データ・ストリーム、心理学的データ・ストリーム、行動科学的データ・ストリーム、及び環境データ・ストリームを解析し得る。前述の相関は、(例えば、ピアソンの偏差積率相関係数によって求められるものなどの)種々の依存度のものであり得る。解析システム180は次いで、前述の相関を使用して種々の信頼度の因果関係仮説を生成し得る。例えば、解析システム180は、ユーザが喧嘩をした旨を示す行動学的データ・セットを、ユーザに心拍数の上昇があった旨を示す生理学的データ・セットと相関し、心拍数の上昇の理由として喧嘩を同定することができる。別の例では、解析システム180は、ユ―ザに皮膚温度の上昇があった旨を示す生理学的デ―タ・セットを、ユーザが物理的な活動を行っていた旨を示す行動科学的データ・セットと相関して、物理的な活動を、皮膚温度の上昇の原因として同定し得る。更に別の例では、解析システム180は、ユーザが意気消沈している旨を示す生理学的データ・セットを、ユーザの株式ポートフォリオが下落している旨を示す環境データと相関し、ユーザが意気消沈していることの原因として株の下落を同定し得る。解析システム180は、相関を識別し、因果関係仮説を生成するために種々の手法を使用し得る。
特定の実施例では、解析システム180は、ユーザの健康状態のモデルを生成し得る。一実施例では、解析システム180は、制御期間中に1つ又は複数のデータ・ストリームを解析することにより、ユーザの生理学的状態又は心理学的状態の基準線モデルを生成し得る。基準線モデルが確立されると、解析システム180は、次いで、連続して、ユーザを監視し、基準線モデルと比較した、データ・ストリーム内の偏差、可変性、又は変動を識別し得る。別の実施例では、解析システム180は、1つ又は複数のデータ・ストリームを解析し、センサの測定に合う1つ又は複数のアルゴリズムを生成することにより、ユーザの生理学的状態又は心理学的状態の予測モデルを生成し得る。予測モデルが確立されると、解析システム180は次いで、将来の健康状態、仮定的なセンサ読み取り値、及びユーザの他の生理学的又は心理学的局面を予測するために使用することが可能である。解析システム180は、センサ・アレイ110によって生成される新たなデータに基づいて予測モデルを更新し、精緻化することもできる。
特定の実施例では、解析システム180は、経時的に、病態の進行、及び他の健康状態の変化を監視し得る。例えば、解析システム180は、ユーザの高血圧症が改善しているか否かを判定するために、経時的にユーザの血圧を連続して監視することが可能である。前述の監視は、考えられる健康状態に関する傾向を識別し、警報又は予測を生成するために使用し得る。同様に、解析システム180は、更に、治療又は療法情報を含むデータ・ストリームを監視して、治療又は療法が有効であるか否かを判定し得る。例えば、解析システム180は、ACE阻害薬治療がユーザの高血圧症に影響を及ぼしているか否かを判定するために、経時的にユーザの血圧を監視することが可能である。
特定の実施例では、解析システム180は、新たな疾患前状態又はリスク状態を識別するために、個人の集団からの種々のデータ・ストリームを監視し、解析し得る。例えば、1つ又は複数のセンサ・アレイ110は複数のユーザを監視することが可能である。複数のユーザが特定の疾患を発現させるので、解析システム180は、それらの疾患の発現前に前述のユーザからのデータ・セットを解析し得る。前述のデータ・セットの解析は、疾患の発現の特定のリスク・レベルと相関する特定の健康状態を解析システム180が識別することを可能にし得る。
息切れ(SOB)又は空気飢餓とも呼ばれる呼吸困難は、不愉快な、又は不快な呼吸感覚の体験である衰弱症状である。本明細書及び特許請求の範囲記載の呼吸(respiration)は、息づかい(breathing)又は換気(ventilation)とも表し得る吸入及び呼出の動作又は過程を表す。呼吸数は、ヒトが呼吸する数(例えば、一分間の呼吸数)を表す。毎分呼吸量は、経時的にヒトが吸入し、呼出する空気量(例えば、毎分の量)を表す。呼吸困難は、強度が変化する質的に特異な感覚を含む、呼吸に伴う不快感の主観的な体験である。上記体験は、複数の生理学的要因、心理学的要因、行動科学的要因、及び環境要因の間の相互作用に由来し、二次的な生理学的反応及び行動科学的反応を誘発し得る。労作時呼吸困難は、通常生じ得るが、通常は認容性が良好な活動レベルで生じる場合、疾患を示しているとみなされる。呼吸困難は、個人の主観的な感覚に関係なく客観的に測定することが可能な換気指標を表す頻呼吸、過換気、及び過呼吸とは異なる。
呼吸困難は、心血管系及び呼吸器系に関係する数多くの医的障害の一般的な症状である。労作時呼吸困難は、呼吸障害を有する人にとって最も一般的な主訴である。しかし、安静時呼吸困難は、一般的でない訳でない。労作時呼吸困難は、肺静脈圧の結果として生じる増加を伴って、活動又は酸素要求の増加に左室出力が適切に反応できない場合に生じる。労作時呼吸困難は、必ずしも疾患を示している訳でない。正常なヒトは、過激な運動により、呼吸困難を感じ得る。何れの個人にも認容される活動レベルは、年齢、性別、体重、身体調整、態度、及び情緒的動機などの変数に依存する。労作時呼吸困難は、個人によって通常は認容性が良好な活動を伴って生じた場合、異常である。
自発呼吸(すなわち、換気)は、神経機構及び化学機構によって制御される。静止時には、平均的な70kgのヒトは、毎分12乃至15回呼吸し、一回換気量は約600mlである。健康な個人は、換気が2倍になるまで自分の呼吸努力について分からない。通常、呼吸困難は換気が3倍になるまで体験せず、よって、筋肉努力の異常な増加が、吸入及び呼出の過程に必要である。呼吸困難は、主観的な体験であるため、生理学的変化の度合いと常に相関する訳でない。一部の個人は、比較的小さな生理学的変化を伴って、重度の息切れを訴え得る。他の者は、心肺機能の劣化が顕著であっても息切れを否定し得る。
呼吸困難の原因の診断は、心臓病又は肺病の他の臨床徴候が存在している状態で比較的容易に行い得る。心臓病呼び肺病を有する個人において息切れの増悪原因を求めることにおいて場合によっては困難に直面する。診断上の更なる問題点には、不安、又は他の情緒障害の存在があり得る。呼吸困難の原因の診断は、個人に関する生理学的要因、心理学的要因、行動科学的要因、及び環境要因の解析を必要とし得る。
一般に、呼吸困難は、人体のニーズを十分に満たすために換気が不十分であるということを示す。呼吸困難は、別個の4つの場面((1)労作、熱性疾患、低酸素状態、重症貧血、又は代謝性アシドーシスなどによる、換気要求の増加、(2)胸水、気胸、胸腔内腫瘤、肋骨損傷、又は筋力低下などによる、換気能力の減少、(3)喘息、又は慢性閉塞性肺疾患などによる、気道抵抗の増加、(4)間質性線維症又は肺水腫などによる肺コンプライアンスの減少)で誘発され得る。
呼吸困難の厳密な機構は完全に理解されている訳ではないが、一部の一般原則は明らかである。呼吸困難の一因となる3つの主要構成要素(すなわち、求心性信号、遠心性信号、及び中央情報処理)が存在していると現在、考えられている。脳内の中央処理が求心性信号と遠心性信号とを比較し、「不一致」が呼吸困難の感覚をもたらすと考えられている。すなわち、換気に対するニーズ(求心性シグナリング)が、生じている換気(遠心性シングナリング)によって満たされていない場合に生じ得る。求心性信号は、脳へ向かう感覚ニューロン信号である。呼吸困難において相当数にのぼる求心性ニューロンは、頸動脈小体、髄質、肺、及び胸壁を含む多数の出所から生じる。頸動脈小体内及び髄質内の化学受容器は、O2、CO2、及びH+の血液ガス・レベルに関する情報を供給する。肺内では、傍毛細血管受容器が間質性肺水腫に感受性がある一方で、伸張受容器は気管支収縮をシグナリングする。胸壁内の筋紡錘は、呼吸筋の伸張および引張をシグナリングする。よって、高炭酸ガス症につながる換気不良、(ガス交換障害をもたらす)間質性水腫につながる左心不全、(気流を制限する)気管支収縮を引き起こす喘息、及び、効果的でない呼吸筋動作につながる筋疲労は全て、呼吸困難の感覚の一因となり得る。遠心性信号は、呼吸筋に向かう運動ニューロン信号である。一次呼吸筋は横隔膜である。他の呼吸筋には、外部肋間筋及び内部肋間筋、腹筋、並びに補助呼吸筋が含まれる。脳は、換気に関する求心性情報を受け取るので、これを、遠心性信号によって求められる現在の呼吸レベルと比較することができる。身体の状態に対して呼吸レベルが適切でない場合、呼吸困難が生じ得る。呼吸困難の心理学的構成要素も存在している。一部の人は、前述の状況においてその呼吸に気づくが、呼吸困難に一般的な苦痛を経験しないか、又は、通常、換気の乱れの程度に対して当然である苦痛よりも大きな苦痛を経験し得る。
特定の実施例では、センサ・ネットワーク100は、ユーザにおける呼吸困難を診断し、監視するために、生理学的データ・ストリーム、心理学的データ・ストリーム、行動学的データ・ストリーム、及び環境データ・ストリームを解析し得る。一部の実施例では、センサ・アレイ110は、1つ又は複数の加速度計及び1つ又は複数の呼吸センサを含み得る。他の実施例では、センサ・アレイ100は、1つ又は複数のパルス酸素濃度計センサ及び1つ又は複数の呼吸センサを含み得る。更に他の実施例では、センサ・アレイ100は、1つ又は複数の加速度計、1つ又は複数のパルス酸素濃度計センサ、及び1つ又は複数の呼吸センサを含み得る。前述のセンサは、ユーザが装着してもよく、持ち運んでもよく、又は他のやり方でユーザに付けても良い。加速度計は、ユーザの活動量に関する情報を測定し、送信し得る。呼吸センサは、ユーザの呼吸の数、容積、及び強度に関する情報を測定し、送信し得る。限定でなく例として、呼吸センサは、毎分の呼吸数でユーザの呼吸数を測定し得る。限定でなく別の例として、呼吸センサは、ユーザの一回換気量を容積(空気/呼吸)で測定し得る。限定でなく更に別の例として、呼吸センサは、毎分呼吸量を容積(空気/呼吸)で測定し得る。限定でなく更に別の例として、呼吸センサは、ユーザの呼吸振幅を測定し得る。パルス酸素濃度計センサは、ユーザの血液の酸素飽和度(SpO2)に関する情報を測定し、送信し得る。センサ・アレイ110は、ユーザの呼吸データ、SpO2、及び加速度を含むデータ・ストリームを解析システム180に送信し得る。解析システム180は、ユーザの活動及び呼吸における変化を監視し、自動的に検出し得る。
特定の実施例では、解析システム180は、ユーザにおける呼吸困難を診断するために、センサ・アレイ110からの呼吸データ、SpO2、及び加速度計を解析し得る。限定でなく例として、呼吸データは、ユーザの呼吸数、一回換気量、毎分呼吸量、及び呼吸振幅を含み得る。一般的な診断検査は、少なくとも2つのデータ・セットを生成することを伴い、各セットは、種々の活動レベルを行っている際にユーザから収集される。特定の実施例では、静止している際にユーザから第1のデータ・セットを収集し、活動のない状態でユーザの基準線呼吸を確立し、第2のデータ・セットは、過激でない活動を行っている際にユーザから収集される。通常の過激でない活動には、数分間の、平坦な表面上(例えば、床上又はトレッドミル上)の歩行が含まれる。ユーザの呼吸が、過激でない活動の期間中に異常なレベルに増加した場合、このことは、呼吸困難を示す。同様に、ユーザの呼吸が増加するが、ユーザのSpO2が増加しない場合、このことは呼吸困難を示す。より高い呼吸は、より重度の呼吸困難を示す。一実施例では、第2のデータ・セットを、ユーザが、平坦な表面を6分間歩行している際に収集し得、ここで、ユーザは、6分の間、できる限り遠くまで歩行する。前述の人が、6分間の歩行中に息が切れるか、又は疲れ果てた場合、このことは呼吸困難を示す。診断の精度は一般に、データ・セットの数が増加するにつれ、増加し得る。したがって、ユーザにおける呼吸困難を診断するために複数のデータ・セットを生成し、解析し得る。通常、種々のレベルの活動を行っている際に、データ・セットがユーザから収集される。解析システム180は次いで、呼吸に対する活動のグラフ又はチャートなどの活動に関するユーザの呼吸のモデルを生成し得る。同様に、解析システム180は次いで、呼吸に対するSpO2のグラフ又はチャートなどの、SpO2に関するユーザの呼吸のモデルを生成し得る。限定でなく例として、呼吸センサが、ユーザの呼吸数を毎分呼吸数20として測定し、パルス・オキシメータがユーザのSpO2を95%と測定した場合、解析システム180は、ユーザの呼吸数と比較してユーザのSpO2が異常に低いと判定し、ユーザを呼吸困難と診断し得る。限定でなく別の例として、呼吸センサがユーザの呼吸数を毎分呼吸数26として測定し、パルス・オキシメータがユーザのSpO2を95%と測定し、加速度計が、数分の間、平坦な表面上を急いでいるユーザを測定した場合、解析システム180は、ユーザの活動と比較してユーザの呼吸数が異常に高いと判定し、ユーザを呼吸困難と診断し得る。あるいは、解析システム180は、ユーザの呼吸数と比較してユーザのSpO2が異常に低いと判定し、ユーザを呼吸困難と診断し得る。
特定の実施例では、解析システム180は、ヒトにおける呼吸困難のレベルを評価するために、MRC呼吸困難尺度を参照し得る。上記尺度は、生じる状況に基づいて呼吸困難の別々の5つのグレードを提供する。
解析システム180は、ヒトにおける呼吸困難の重度を評価するために、定性的及び定量的なMRC呼吸困難尺度又は他の尺度の変形も使用し得る。例えば、代替的な尺度は、呼吸困難の重度を0乃至100の尺度上で等級付けし、ヒトの呼吸困難のより精緻化された、又は、より正確な診断を可能にし得る。
特定の実施例では、解析システム180は、経時的にユーザの呼吸困難グレードを監視するために、センサ・アレイ110からの加速度計、SpO2、及び呼吸のデータを解析し得る。センサ・アレイ110は、解析システム180に、経時的にユーザの活動、SpO2、及び呼吸に関する情報を間欠的に、又は連続的に送信し得る。解析システム180は、ユーザの現在の呼吸困難グレードを求めるために前述の現在のデータ・セットのうちの1つ又は複数を解析し得る。解析システム180は次いで、先行して生成されている加速度計、パルス酸素濃度計センサ、呼吸センサ、及び呼吸困難グレードのデータにアクセスして、これを、ユーザの現在の加速度計、パルス酸素濃度計センサ、呼吸センサ、及び呼吸困難グレードのデータと比較し得る。比較に基づいて、解析システム180は次いで、ユーザの呼吸困難グレードが経時的に変化したか否かを判定し得る。解析システム180は更に、時間に対して呼吸困難グレードをモデリングし、ユーザの呼吸困難グレードにおける何れかの傾向を識別し得る。呼吸困難グレードにおける前述の変化及び傾向に基づいて、種々の警報又は警告をユーザに、又は第三者(例えば、ユーザの医師)に供給し得る。
特定の実施例では、センサ・アレイ110は、ユーザの心拍数を測定し得る心拍数センサも含む。解析システム180は、この心拍数データを含むデータ・ストリームを監視し、それにより、ユーザの呼吸困難をより正確に診断し、監視することを可能にし得る。例えば、ユーザが運転中の場合、加速度計は(車両の加速及び減速に基づいて)ユーザが非常に活動的である旨を示し得る一方、呼吸センサは、ユーザの呼吸が比較的一定である旨を示し得る。この場合、呼吸データ及び加速度計データのみに基づいて、解析システム180は、呼吸困難の偽陰性診断をもたらし得る。ユーザの心拍数に関する情報(例えば、運転中にユーザの心拍数が不変である旨の情報)を含むデータ・ストリームを含めることにより、解析システム180は、偽陰性又は偽陽性の呼吸困難をもたらす可能性が低い。
特定の実施例では、センサ・アレイ110は更に、ユーザの筋細胞によって発生する電位を測定し得る筋電図も含み得る。前述の信号は、筋活動及び医学的異常を検出するために解析し得る。解析システム180は、この筋電図データを含むデータ・ストリームを監視し、それにより、ユーザの呼吸困難をより正確に診断し、監視することを可能にし得る。特定の実施例では、筋電図は、ユーザにおける呼吸困難を診断し、監視するために加速度計の代わりに使用し得る。
特定の実施例では、センサ・アレイ110は、ユーザの身体の位置及び姿勢を測定し得る力覚センサも含む。解析システム180は、この力覚データを含むデータ・ストリームを監視し、それにより、ユーザの呼吸困難をより正確に診断し、監視することを可能にし得る。
特定の実施例では、センサ・アレイ110は更に、ユーザの血液のpH、CO2及びO2の分圧、並びに重炭酸塩濃度を測定し得る動脈血ガス・センサも含む。解析システム180は、この動脈血ガス・データを含むデータ・ストリームを監視し、それにより、ユーザの呼吸困難をより正確に診断し、監視することを可能にし得る。
特定の実施例では、センサ・アレイ110は、ユーザの呼吸の不快感の主観的な体験に関する情報を受け取り得るユーザ入力センサも含む。解析システム180は、この情報を含むデータ・ストリームを監視し、それにより、ユーザの呼吸困難をより正確に診断し、監視することを可能にし得る。例えば、ユーザは、活動に応じて自分の換気が正常に増加しているようにみえても、主観的に呼吸の不快を感じ得る。この場合、呼吸データ及び加速度計データのみに基づいて、解析システム180は、呼吸困難の偽陰性診断をもたらし得る。ユーザの呼吸の不快感の主観的な体験に関する情報を含むデータ・ストリームをその解析に含めることにより、解析システム180は、偽陰性又は偽陽性の呼吸困難診断をもたらす可能性がより低くなる。一実施例では、ムード・センサ400の変形を用いて、ユーザの呼吸の不快感の主観的体験に関する情報を受け取り得る。ユーザは、例えば、活動入力ウィジェット450上で呼吸の不快感を入力し得る。次いで、ユーザは、例えば、ムード強度ウィジェット440上で呼吸の不快感の強度を入力し得る。次いで、ムード・センサ400は、更なる解析のために解析システム180に、この情報に基づいたデータ・ストリームを送信することが可能である。
特定の実施例では、センサ・アレイ110は、ユーザに施される治療及び療法に関する情報を受け取り得るユーザ入力センサも含む。解析システム180は、治療情報を含むデータ・ストリームを監視して、治療がユ―ザの呼吸困難に影響を及ぼしているか否かを判定し得る。例えば、解析システム180は、経口オピオイド治療がユーザの呼吸困難に影響を及ぼしているか否かを判定するために、経時的にユーザの活動及び呼吸を監視することが可能である。治療と相関する、ユーザの呼吸困難グレードにおける何れかの変化又は傾向に基づいて、ユーザ又はユーザの医師に向けて種々の警報又はメッセージを供給し得る。
図10は、人における呼吸困難を診断し、監視するための例示的な方法1000を示す。工程1010で、ユーザは自分の身体に、1つ又は複数の加速度計、1つ又は複数のパルス酸素濃度計センサ、及び1つ又は複数の呼吸センサを付けることができる。一旦付けると、ユーザは工程1020で、1つ又は複数の活動を行い得る。工程1030で、センサは、ユーザの呼吸、SpO2、及び活動を測定し、前述の測定に基づいたデータ・ストリームを解析システム180に送信し得る。工程1040で、解析システム180は次いで、ユーザの呼吸困難グレードを判定するために呼吸、SpO2、及び加速度計のデータ・ストリームを解析し得る。経時的に、工程1050で、センサは、ユーザの呼吸、SpO2、及び活動を測定し続け得る。工程1060で、センサは、この現在の呼吸、SpO2、及び活動のデータを解析システム180に送信し得る。工程1070で、解析システム180は次いで、ユーザの現在の呼吸困難グレードを判定するために現在の呼吸、SpO2、及び加速度計のデータ・ストリームを解析し得る。工程1080で、解析システム180は次いで、過去の呼吸困難データにアクセスし、それを現在の呼吸困難グレードと比較して、ユーザの呼吸困難グレードにおける何らかの変化又は傾向が存在しているかを判定し得る。本開示は、図10の方法の特定の工程が、特定の順序で行われるものとして記載し、図示しているが、本開示は、図10の方法の何れの適切な工程も、何れの適切な順序でも行われることを想定している。更に、本開示は、図10の方法の特定の工程を行う特定の構成部分を記載し、図示しているが、本開示は、図10の方法の何れの適切な工程も行う何れかの適切な構成部分の何れかの適切な組合せを想定している。
筋骨格系の病理(又は障害)は、身体の筋肉、関節、腱、及び靭帯に影響を及ぼし得る。筋骨格系の病理は、骨格筋の機能不全及び疾患(例えば、筋萎縮、筋ジストロフィー、先天性ミオパシー)、並びに関節の疾患(例えば、関節炎)を含む。
ミオパシーは、身体の筋線維が適切に機能せず、その結果、虚弱、痙性、痛み、痙攣、又は弛緩などの、筋機能不全をもたらす筋病理の例である。本明細書及び特許請求の範囲記載の「ミオパシー」は、筋ジストロフィー、ミオトニー、先天性ミオパシー、ミトコンドリア筋症、家族性周期性四肢麻痺、炎症性ミオパシー、代謝性ミオパシー、皮膚筋炎、筋肉痛、筋炎、横紋筋融解症、及び後天的な他のミオパシーを含む神経筋及び筋骨格のミオパシーを表すために広く使用している。ミオパシーは、アルコール中毒により、又はスタチン治療の副作用として獲得され得る。各種ミオパシーは種々の経路でもたらされるので、ミオパシーに対する単一の治療は存在しない。治療は、症状の治療から、非常に具体的な原因を標的とした治療にわたる。薬物療法、理学療法、支持のための元気づけ、手術、及び鍼術が、種々のミオパシーに対する現在の治療である。
スタチン(HMG−CoA還元酵素阻害剤)は、身体の血漿コレステロール値を低下させるために使用される薬の類である。スタチンは、脂質(コレステロール)を低下させるために重要な薬であって、心イベントの率、及び心血管死亡率がより低いことと相関することが分かった。スタチンは、コレステロール合成のメバロン酸経路の律速酵素であるHMG−CoA還元酵素を阻害することにより、コレステロールを低下させる。肝臓内のこの酵素の阻害は、LDL受容体合成の上方制御、及びコレステロール合成の減少をもたらし、結果として、血流からの低密度リポタンパク質(LDL)の除去の増加をもたらす。発酵に由来するスタチン及び合成に由来するスタチンが存在している。スタチンには、アトールバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、及びシンバスタチンが含まれる。更に、スタチンを含むいくつかの併用療法が存在している。前述の併用療法には、ビトリン(シンバスタチン及びエゼチミブ)、アドビコール(ロバスタチン及びナイアシン)、カデュエット(アトールバスタチン及びアムロジピン・ベシレート)、及びシムコール(シンバスタチン及びナイアシン)が含まれる。
スタチンは一般に、患者による認容性が良好である。最も一般的な副作用には、筋関連愁訴及び肝臓の酵素レベルの上昇がある。他のスタチン副作用には、胃腸の問題、肝臓酵素の乱れ、認識機能不全、脱毛、及び多発性神経障害が含まれる。より深刻であるが、まれなスタチン副作用には、急性腎不全につながる横紋筋融解症がある。スタチン誘発性ミオパシーの症状には、疲労、筋肉痛、筋痛、筋力低下、有痛性筋攣縮、及び腱痛が含まれる。筋症状は、体の中央に近く、対称性を有し、全身性を有し、運動によって悪くなる傾向がある。
一般に、骨格筋損傷は、循環性クレアチンホスホキナーゼのレベルの増加と相関する。損傷した筋細胞は、破裂し、クレアチンホスホキナーゼを放出し得る。現在の指針は、クレアチンホスホキナーゼ・レベルが正常の上限の10倍を上回る筋不快感として筋炎を定義している。しかし、クレアチンホスホキナーゼ・レベルが正常であっても、適度に上昇しても、スタチンベースのミオパシーを尚、経験し得るということを一部の研究は示している。1つの理論は、スタチン誘発性ミオパシーが、細胞を開け、血中へのクレアチニンホスホキナーゼの放出をもたらすのに十分でない微細な筋損傷をもたらし得るというものである。よって、スタチンは、筋損傷を検査するために使用される血液検査において明らかにされない顕微鏡レベルで筋に対する継続的な損傷をもたらし得る。別の理論は、スタチンが、ミトコンドリア機能不全を誘発するというものである。これは、筋細胞からのクレアチンホスホキナーゼ放出と関連していないことがあり得る。
スタチン誘発性ミオパシーの機構は分かっていない。1つの提案は、コレステロールの合成障害が、膜の挙動を変える、ミオサイト膜内のコレステロールの変化につながるというものである。しかし、コレステロール濃度を削減するコレステロール合成経路の遺伝性疾患は、ミオパシーとは関連していない。提案された別の機構は、コレステロール経路内の化合物、特にコエンザイムQ10の合成障害が、ミトコンドリアにおける酵素活性の障害につながり得るというものである。コエンザイムQ10の低い血清濃度がスタチン摂取患者にみられるが、筋肉内濃度は、このパターンを常に示している訳でない。提案されている第3の機構は、ヒドロキシメチル・グルタリルコエンザイムA還元酵素経路の生成物であり、筋線維のアポトーシスを阻害するイソプレノイド脂質の消耗である。提案されている第4の機構は、一部の患者がスタチン誘発性ミオパシーの遺伝的資質を有しているというものである。SLCO1B1遺伝子における一般的な変異はミオパシーのリスクのかなりの増加と相関しているが、前述のリスクの増加の裏にある機構は分かっていない。ヒトにおけるスタチン誘発性ミオパシーは、上記機構の1つ若しくは複数、又は未だ同定されていない機構によってもたらされ得る。
スタチン誘発性ミオパシーは、種々の手法を使用して治療し得る。1つの治療は、単に、脂質管理目標を達成するために必要な最低用量まで患者のスタチン用量を下げることである。本明細書及び特許請求の範囲記載の「用量(dose)」は、患者に投与される薬剤の量及び頻度を表す。前述の治療は、ミオパシーの重度が、通常、スタチン服用量の増加と相関するという臨床観察に基づく。別の治療は、より低いミオパシーのリスクをもたらすスタチンにスタチンの種類を変えるというものである。前述の治療は、スタチンのうちのミオパシーのリスクがその水溶性に基づいて変化することがあり得、より多くの親水性スタチンが、筋肉へのより少ない浸透性を有し得るという理論に基づく。したがって、脂溶性スタチン(例えば、シンバスタチン、ロスバスタチン、アトールバスタチン)によるスタチン誘発性ミオパシーを経験している患者は、水溶性スタチン(例えば、プラバスタチン、フルバスタチン)に変え得る。しかし、親水性に基づいたスタチン筋毒性のポテンシャルの分化をサポートする臨床的証拠も疫学的証拠も存在していないということを一部の研究は示唆している。更に、より大きな効能のスタチンはより大きなリスクを有しており、スタチンの効能はミオパシーのリスクと相関しているようである。更に別の治療は、コエンザイムQ10のサプリメントを処方するというものである。前述の治療は、コエンザイムQ10(ユビキノン)の合成を阻害するという理論に基づいている。しかし、前述の治療の有効性は不明である。種々の他の治療も、スタチン誘発性ミオパシーに対して考えられ、上記例は、限定することを意図するものでない。
特定の実施例では、センサ・ネットワーク100は、ユーザにおける筋骨格系の病理を診断し、監視するために、生理学的データ・ストリーム、心理学的データ・ストリーム、行動学的データ・ストリーム、及び環境データ・ストリームを解析し得る。特定の実施例では、筋骨格系の病理はミオパシーである。特定の実施例では、センサ・アレイ110は、1つ又は複数の加速度計を含み得る。特定の実施例では、センサ・アレイ100は、1つ又は複数の力覚センサも含み得る。前述のセンサは、ユーザが装着してもよく、持ち運んでもよく、又は他のやり方でユーザに付けても良い。加速度計は、ユーザの活動量、及び動きの範囲に関する情報を測定し、送信し得る。力覚センサは、ユーザの身体の位置及び姿勢に関する情報を測定し、送信し得る。センサ・アレイ110は、ユーザの力覚データ及び加速度データを含むデータ・ストリームを解析システム180に送信し得る。解析システム180は、ユーザの活動量、位置、及び動きの範囲における変化を監視し、自動的に検出し得る。センサ・アレイ110は更に、ユーザにおける動きのパターンを監視し、検出し得る。
特定の実施例では、解析システム180は、ユーザにおける、ミオパシーなどの筋骨格系の病理を診断するために、センサ・アレイ110からの加速度計データ及び/又は力覚データを解析し得る。通常の診断検査には、少なくとも2つのデータ・セットを生成する工程が関係し、セットそれぞれは、別々の期間中にユーザから収集される。限定でなく例として、スタチンベースのミオパシーは、患者によるスタチン治療の使用前及び使用後にデータを収集することによって診断し得る。第1のデータ・セットは、スタチン治療の開始前にユーザから収集し、ユーザの基準線の活動量及び動きの範囲を確立し得、第2のデータ・セットは、スタチン治療を受けている間にユーザから収集し得る。スタチン治療を受けている間にユーザの活動量又は動きの範囲が減少した場合、このことは、スタチン誘発性ミオパシーを示す。活動量又は動きの範囲におけるより大きな減少は、より重い度合いのミオパシーに対応する。限定でなく別の例として、第1のデータ・セット及び第2のデータ・セットは何れも、スタチン治療を受けている間であるが、治療の別々の段階でユーザから収集し得る。例えば、第1のデータ・セットは、ユーザが第1のタイプのスタチンを摂取している間に生成し得、第2のデータ・セットは、ユーザが第2のタイプのスタチンを摂取している間に生成し得る。診断の精度は一般に、データ・セットの数が増加するにつれ、増加し得る。したがって、ユーザにおけるミオパシーを診断するために複数のデータ・セットを生成し、解析し得る。通常、データ・セットは、スタチン治療を受けている間に別々の期間中にユーザから収集される。解析システム180は次いで、経時的な活動量又は動きの範囲のグラフ又はチャートなどの活動量及び動きの範囲に対するユーザのミオパシーのモデルを作成し得る。本開示は、特定のタイプの筋骨格系の病理の診断を説明しているが、本開示は、何れかの適切なタイプの筋骨格系の病理の診断を想定している。更に、本開示は特定の期間におけるデータ・セットの収集を説明しているが、本開示は、何れかの適切な期間におけるデータ・セットの収集を想定している。
筋骨格系の病理の度合いは、存在している症状の数、及びそれらの強度によって評価することが可能である。解析システム180は、身体における筋骨格系の病理の重度を評価するために、定性的及び定量的の種々の尺度を使用し得る。限定でなく例として、ユーザは、筋肉痛及び筋力低下を訴え得る。種々の症状の強度を数量化するために単純な5点尺度を考え出し得る。別のユーザは有痛性筋攣縮及び筋力低下を訴え得、更に別のユーザは3つの症状を全て訴え得る。症状はそれぞれ、強度について評点し得、次いで、筋骨格系の病理の程度を表し得る複合尺度にアルゴリズム的に組合せ得る。限定でなく例として、尺度は、0乃至100の尺度で筋骨格系の病理の重度を等級付けし得、0では、活動量、又は動きの低下の範囲がなく、100は、何らかの運動による重度の筋肉痛である。解析システム180は更に、各種筋骨格系の病理に対して別々の尺度を使用し得る。限定でなく例として、第1の尺度はミオパシーの重度を等級付けするために使用することが可能であり、第2の尺度は関節炎の重度を等級付けするために使用することが可能である。
特定の実施例では、解析システム180は、経時的にユーザの筋骨格系の病理のグレードを監視するために、センサ・アレイ110からの加速度計データ及び/又は力覚データを解析し得る。センサ・アレイ110は、解析システム180に、経時的にユーザの活動量、及び動きの範囲に関する情報を間欠的に、又は連続的に送信し得る。解析システム180は、ユーザの現在の筋骨格系の病理のグレードを求めるために前述の現在のデータ・セットのうちの1つ又は複数を解析し得る。解析システム180は、次いで、先行して生成された筋骨格系の病理のグレード、加速度計、力覚センサのデータにアクセスして、これを、ユーザの現在の筋骨格系の病理のグレード、加速度計、力覚センサのデータと比較し得る。比較に基づいて、解析システム180は次いで、ユーザの筋骨格系の病理のグレードが経時的に変化したか否かを判定し得る。解析システム180は更に、時間に対して筋骨格系の病理のグレードをモデリングし、ユーザの筋骨格系の病理のグレードにおける何れかの傾向を識別し得る。筋骨格系の病理のグレードにおける前述の変化及び傾向に基づいて、種々の警報又は警告をユーザに、又は第三者(例えば、ユーザの医師)に供給し得る。
特定の実施例では、センサ・アレイ110は、ユーザの筋肉の愁訴に関する情報を受け取り得るユーザ入力センサも含む。解析システム180は、この情報を含むデータ・ストリームを監視し、それにより、ユーザの筋骨格系の病理をより正確に診断し、監視することを可能にし得る。例えば、治療により、自分の活動量及び動きの範囲が変わらないように思われても、ユーザは筋肉痛を感じ得る。この場合、加速度計データ又は力覚データのみに基づいて、解析システム180は、筋骨格系の病理の偽陰性診断をもたらし得る。ユーザの筋肉の愁訴に関する情報を含むデータ・ストリームをその解析に含めることにより、解析システム180は、偽陰性又は偽陽性の診断をもたらす可能性がより低くなる。一実施例では、ムード・センサ400の変形を用いて、ユーザの筋肉の愁訴に関する情報を受け取り得る。ユーザは、例えば、活動入力ウィジェット450上で筋肉の愁訴のタイプを入力し得る。筋肉の愁訴は、疲労、筋肉痛、筋痛、筋力低下、有痛性筋攣縮、及び腱痛が含まれ得る。次いで、ユーザは、例えば、ムード強度ウィジェット440上で筋肉の愁訴の強度を入力し得る。ムード・センサ400は次いで、更なる解析のために解析システム180に、この情報に基づいたデータ・ストリームを送信することが可能である。
特定の実施例では、センサ・アレイ110は、ユーザに施されるスタチン治療のタイプ及び用量などの、ユーザに施される治療に関する情報を受け取り得るユーザ入力センサも含む。解析システム180は、治療情報を含むデータ・ストリームを監視して、治療がユ―ザのスタチン誘発性ミオパシーに影響を及ぼしているか否かを判定し得る。例えば、解析システム180は、経時的にユーザの活動量及び動きの範囲を監視して、スタチンがミオパシーをもたらしているか否かを判定し得る。スタチン治療と相関する、ユーザの活動量又は動きの範囲における何らかの変化又は傾向に基づいて、ユーザ又はユーザの医師に向けて種々の警報又はメッセージを供給し得る。特定の実施例では、処方医は、ユーザのミオパシーにおける何らかの変化又は傾向に応じてユーザのスタチン治療を変更又は修正し得る。例えば、ユーザのミオパシーが悪化している場合、ユーザの医師は、より低い用量のスタチン治療を処方するか、別のタイプのスタチンを処方するか、又は別の薬物の類を処方し得る。別の実施例では、センサ・アレイ110は、ユーザに施される治療に関する情報を送信するデータ・フィードを含み得る。本開示は特定のタイプの筋骨格系の病理に対する特定のタイプの治療に関する情報を受け取ることを説明しているが、本開示は、何れかの適切なタイプの筋骨格系の病理に対する何れかの適切なタイプの治療に関する情報を受け取ることを想定している。
特定の実施例では、センサ・アレイ110は更に、ユーザの筋細胞によって発生する電位を測定し得る筋電図も含む。前述の信号は、筋活動及び医学的異常を検出するために解析し得る。解析システム180は、この筋電図データを含むデータ・ストリームを監視し、それにより、ユーザの筋骨格系の病理をより正確に診断し、監視することを可能にし得る。特定の実施例では、筋電図は、ユーザにおける筋骨格系の病理を診断し、監視するために加速度計の代わりに、又は加速度計に加えて使用し得る。
図11は、人における筋骨格系の病理を診断し、監視するための例示的な方法1100を示す。工程1110で、ユーザは1つ又は複数の加速度計を自分の身体に付け得る。特定の実施例では、工程1110で、ユーザは、1つ若しくは複数の加速度計に加えて、又は、1つ若しくは複数の加速度計の代わりに、1つ又は複数の力覚センサを自分の身体に付け得る。一旦付けられると、工程1120で、ユーザは、経時的に1つ又は複数の活動を行い得る。工程1130で、センサは、ユーザの活動量及び動きの範囲を測定し、前述の測定に基づいたデータ・ストリームを解析システム180に送信し得る。工程1140で、解析システム180は次いで、ユーザの筋骨格系の病理のグレードを求めるために加速度計データ・ストリーム(及び/又は力覚デ―タ・ストリーム)を解析し得る。経時的に、工程1150で、センサは、ユーザの活動量及び動きの範囲を測定し続け得る。工程1160で、センサは、前述の現在の活動量及び動きの範囲のデータを解析システム180に送信し得る。工程1170で、解析システム180は、次いで、ユーザの現在の筋骨格系の病理のグレードを求めるために現在の加速度計データ・ストリーム(及び/又は力覚デ―タ・ストリーム)を解析し得る。工程1180で、解析システム180は、次いで、過去の筋骨格系の病理のグレードにアクセスし、それを、現在の筋骨格系の病理のグレードと比較して、ユーザの筋骨格系の病理のグレードに変化又は傾向が存在しているかを判定する。本開示は、何れかの適切な順序によって行われるものとして図11の方法の特定の工程を記載し、図示しているが、本開示は、何れの適切な順序においても行われる図11の方法の何れかの適切な工程を想定している。更に、本開示は、図11の方法の特定の工程を行う特定の構成部分を記載し、図示しているが、本開示は、図11の方法の何れの適切な工程も行う何れかの適切な構成部分の何れかの適切な組合せを想定している。
本開示はスタチン誘発性ミオパシーに焦点を当てているが、本開示は、何れのタイプの筋骨格系の病理の診断及び監視も包含することを意図している。本明細書及び特許請求の範囲記載の実施例を、例えば、関節炎、筋ジストロフィー、ミオトニー、先天性ミオパシー、ミトコンドリア筋症、家族性周期性四肢麻痺、炎症性ミオパシー、代謝性ミオパシー、皮膚筋炎、筋肉痛、筋炎、横紋筋融解症、及び後天的な他のミオパシーなどの種々の筋骨格系の病理を診断し、監視するために使用し得るということを当業者は認識するであろう。
ディスプレイ・システム190は、解析システム180からの1つ又は複数の解析出力に基づいて1つ又は複数のユーザにレンダリングし、視覚化し、表示し、メッセージングし、通知し、出版し得る。解析システム180からの解析出力は、何れかの適切な媒体を介してディスプレイ・システム190に送信し得る。ディスプレイ・システム190は、人とディスプレイ・システム190との間の通信を可能にし得る何れかの適切なI/Oデバイスを含み得る。例えば、ディスプレイ・システム190は、ビデオ・モニタ、スピーカ、バイブレータ、タッチ・スクリーン、プリンタ、別の適切なI/Oデバイス、又は前述のうちの2つ以上の組合せを含み得る。ディスプレイ・システム190は、コンピュータ・システム1400などの適切なI/Oデバイスを備えた何れかの計算装置であり得る。
ディスプレイ・システム190は、1つ若しくは複数の局所ディスプレイ・システム130及び/又は1つ若しくは複数の遠隔ディスプレイ・システム140を備える。ディスプレイ・システム190が、複数のサブシステム(例えば、局所ディスプレイ・システム130及び遠隔ディスプレイ・システム140)を備える場合、解析出力の表示は、1つ又は複数のサブシステム上で行われ得る。一実施例では、局所ディスプレイ・システム130及び遠隔ディスプレイ・システム140は、解析出力に基づいた同一の表示を提示し得る。別の実施例では、局所ディスプレイ・システム130及び遠隔ディスプレイ・システム140は、解析出力に基づいた異なる表示を提示し得る。
特定の実施例では、センサ・アレイ110内のユーザ入力センサは更に、ディスプレイ・システム190として機能し得る。適切なI/Oデバイスを備えたクライアント・システムは何れも、ユーザ入力センサ及びディスプレイ・システム190としての役目を担い得る。例えば、タッチ・スクリーンを備えたスマートフォンは、ユーザ入力センサとして、かつディスプレイ・システム190として機能し得る。
ディスプレイ・システム190は、解析システム180から受けられるとリアルタイムで解析出力を表示し得る。特定の実施例では、解析システム180によるセンサ・アレイ110からのデータ・ストリームのリアルタイム解析により、ユーザが、自分の健康状態についてのリアルタイム情報を受け取ることが可能になる。更に、ユーザは、ディスプレイ・システム190からリアルタイムのフィードバック(例えば、健康リスクについての警告、療法の勧告等)を受け取ることが可能である。
ディスプレイ・システム190が種々の手法を用いて種々の表示関連処理を行うことが可能であるということ、並びに、本明細書及び特許請求の範囲記載の例示的な実施例が限定することを意味するものでないということを当業者は認識するであろう。
特定の実施例では、ディスプレイ・システム190は、解析システム180からの解析出力に基づいてデータをレンダリングし、視覚化し得る。ディスプレイ・システム190は、ビデオ・モニタ、スピーカ、タッチ・スクリーン、プリンタ、別の適切なI/Oデバイス、又は前述のうちの2つ以上の組合せなどの適切なI/Oデバイスを備えたコンピュータ・システム1400を含む何れかの適切な手段を使用してレンダリングし、視覚化し得る。
レンダリングは、モデルから画像を生成する処理である。モデルは、規定された言語又はデータ構造におけるオブジェクトの記述である。記述は、色、サイズ、向き、ジオメトリ、視点、テクスチャ、ライティング、シェーディング、及び他のオブジェクト情報を含み得る。レンダリングは、ディジタル画像又はラスタ・グラフィックス画像などの何れかの適切な画像であり得る。レンダリングは、何れかの適切な計算装置上で行い得る。
視覚化は、ユーザに向けて情報を伝達するために画像、図、又はアニメーションを作成する処理である。視覚化は、図、画像、オブジェクト、グラフ、チャート、リスト、マップ、テキスト等を含み得る。視覚化は、ビデオ・モニタ、スピーカ、タッチ・スクリーン、プリンタ、別の適切なI/Oデバイス、又は前述のうちの2つ以上の組合せを含む、ユーザに向けて情報を提示し得る何れかの適切な装置上で行い得る。
特定の実施例では、レンダリングは、部分的に解析システム180上で、かつ、部分的にディスプレイ・システム190上で行い得る。別の実施例では、レンダリングは解析システム180上で全部行われるが、視覚化はディスプレイ・システム190上で行われる。
特定の実施例では、ディスプレイ・システム190は、解析システム180からの解析出力に基づいてデータをメッセージングし、通知し、出版し得る。ディスプレイ・システム190は、電子メール、インスタント・メッセージ、テキスト・メッセージ、オーディオ・メッセージ、ページ、MMSテキスト、ソーシャル・ネットワーク・メッセージ、別の適切なメッセージング、若しくは出版手段、又は前述のうちの2つ以上の組合せを含む何れかの適切な手段を使用してメッセージングし、出版し得る。
特定の実施例では、ディスプレイ・システム190は、出版を一又は複数の第3者が視ることができるように解析出力の一部又は全部を出版し得る。一実施例では、ディスプレイ・システム190は、1つ又は複数のウェブサイトに解析出力を自動的に出版し得る。例えば、ムード・センサ400のユーザは、センサへのその入力を、ソーシャル・ネットワーキング・サイト(例えば、フェースブック、ツイッター等)に自動的に出版させ得る。
特定の実施例では、ディスプレイ・システム190は、解析出力の一部又は全部を一又は複数の第三者に送出するか、又はメッセージングし得る。一実施例では、ディスプレイ・システム190は、1つ又は複数の医療提供者に解析出力を自動的に送出し得る。例えば、携帯用血糖値モニタを装着しているユーザは、そのセンサからのデータ全てを自分の医師に向けて送信させ得る。別の実施例では、ディスプレイ・システム190は、1つ又は複数の閾値基準が満たされた場合にのみ、解析出力を医療提供者に送出する。例えば、携帯用血糖値モニタを装着しているユーザは、自分が重度の低血糖(例えば、2.8mmol/l未満)であるということを自分の血糖値データが示していない限り、そのセンサからのデータを何ら、自分の医師に向けて送信させていないことがあり得る。特定の実施例では、ディスプレイ・システム190は、解析出力に基づいて一又は複数の警報をユーザ又は第三者にメッセージングし得る。警報は、ユーザ又は第三者に対する通知、警告、又は勧告を含み得る。例えば、血糖値モニタを装着しているユーザは、中度の低血糖(例えば、3.5mmol/l未満)である旨を自分の血糖値が示した場合、低血糖を警告し、何かを食べることを勧告する警報を受け取り得る。
特定の実施例では、ディスプレイ・システム190は、解析システム180からの解析出力に基づいて1つ又は複数の療法をユーザに向けて表示し得る。特定の実施例では、これらは、ユーザに対する療法勧告である。他の実施例では、ユーザに向けて療法の直接効果をもたらす療法フィードバックが存在している。ディスプレイ・システム190は、介入、バイオフィードバック、呼吸訓練、漸進的筋弛緩訓練、理学療法、個人メディア(例えば、音楽、個人の写真等)の提示、出口戦略の提案(例えば、ストレスの多い状況を離れるための口実ができるようにユーザに電話する)、一定の範囲の心理療法技法の紹介、及び傾向のグラフィカル表現(例えば、経時的な健康メトリックの図示)、認知リフレーミング療法、及び他の療法フィードバックなどの種々の療法を供給し得る。ディスプレイ・システム190は、医療提供者、病院等の特定の勧告などの他の療法をユーザが求めることが可能な場所に関する情報も提供し得る。
特定の実施例では、ディスプレイ・システム190は、デ―タの探索、解析、及び理解を可能にするために、暗黙的又は明示的な幾何学的構造により、1つ又は複数のデータ・ストリーム若しくは解析出力を変換し、選択し、又は表し得る。
特定の実施例では、ユーザは、視覚化をリアルタイムで修正し、よって、ディスプレイ・システム190によって提示される解析出力又はデータ・ストリーム内の構造関係及びパターンの認知を与え得る。
図12は、例示的なコンピュータ・システム1200を示す。特定の実施例では、1つ又は複数のコンピュータ・システム1200は、本明細書及び特許請求の範囲に記載又は例証された1つ又は複数の方法の1つ又は複数の工程を行う。特定の実施例では、1つ又は複数のコンピュータ・システム1200は、本明細書及び特許請求の範囲に記載又は例証された機能を提供する。特定の実施例では、1つ又は複数のコンピュータ・システム1200上で実行されるソフトウェアは、本明細書及び特許請求の範囲に記載又は例証された1つ又は複数の方法の1つ又は複数の工程を行うか、又は、本明細書及び特許請求の範囲に記載又は例証された機能を提供する。特定の実施例は、1つ又は複数のコンピュータ・システム1200の1つ又は複数の部分を含む。
本開示は、何れかの適切な数のコンピュータ・システム1200を想定している。本開示は、何れかの適切な物理的形式をとるコンピュータ・システム1200を想定している。限定でなく例として、コンピュータ・システム1200は、組み込み型コンピュータ・システム、システムオンチップ(SOC)、シングルボード・コンピュータ・システム(SBC)(例えば、コンピュータオンモジュール(COM)又はシステムオンモジュール(SOM)など)、デスクトップ型コンピュータ・システム、ラップトップ型又はノートブック型コンピュータ・システム、インタアクティブ・キオスク、汎用コンピュータ、コンピュータ・システムのメッシュ、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、サ―バ、タブレット型コンピュータ・システム、又は、前述の2つ以上の組合せであり得る。適切な場合、コンピュータ・システム1200は、1つ又は複数のコンピュータ・システム1200を含んでいてもよく、ユニタリー型であっても分散型であってもよく、複数の場所にまたがってもよく、複数のマシンにまたがってもよく、複数のデータ・センターにまたがってもよく、又は、1つ又は複数のネットワーク内の1つ又は複数のクラウド構成部分を含み得るクラウドに常駐していてもよい。適切な場合、1つ又は複数のコンピュータ・システム1200は、本明細書及び特許請求の範囲に記載又は例証された1つ又は複数の方法の1つ又は複数の工程を、実質的な空間制約又は時間制約なしで行い得る。限定でなく例として、1つ又は複数のコンピュータ・システム1200は、本明細書及び特許請求の範囲記載の1つ又は複数の方法の1つ又は複数の工程をリアルタイムで又はバッチ・モードで行い得る。1つ又は複数のコンピュータ・システム1200は、適切な場合、本明細書及び特許請求の範囲に記載又は例証された1つ又は複数の方法の1つ又は複数の工程を別々の時点で、又は別々の場所で行い得る。
特定の実施例では、コンピュータ・システム1200は、プロセッサ1202、メモリ1204、記憶装置1206、入出力(I/O)インタフェース1208、通信インタフェース1210、及びバス1212を含む。本明細書及び特許請求の範囲は、特定の構成において特定数の特定の構成部分を有する特定のコンピュータ・システムを記載し、例証しているが、本明細書及び特許請求の範囲は、何れかの適切な構成における何れかの適切な数の何れかの適切な構成部分を有する何れかの適切なコンピュ―タ・システムを想定している。
特定の実施例では、プロセッサ1202は、コンピュータ・プログラムを構成するものなどの、命令を実行するためのハードウェアを含む。限定でなく例として、命令を実行するために、プロセッサ1202は、内部レジスタ、内部キャッシュ、メモリ1204、又は記憶装置1206から命令を取り出し(又はフェッチし)、デコードし、かつ実行し、次いで、1つ又は複数の結果を内部レジスタ、内部キャッシュ、メモリ1204,又は記憶装置1206に書き込み得る。特定の実施例では、プロセッサ1202は、データ、命令、又はアドレスのための1つ又は複数の内部キャッシュを含み得る。本明細書及び特許請求の範囲は、適切な場合、何れかの適切な数の何れかの適切な内部キャッシュを含むプロセッサ1202を想定している。限定でなく例として、プロセッサ1202は、1つ又は複数の命令キャッシュ、1つ又は複数のデータ・キャッシュ、及び1つ又は複数のトランスレーション・ルックアサイド・バッファ(TLB)を含み得る。命令キャッシュにおける命令は、メモリ1204又は記憶装置1206における命令の複製であり得、命令キャッシュはプロセッサ1202による前述の命令の取り出しを高速化し得る。データ・キャッシュ内のデータは、処理する対象の、プロセッサ1202において実行される命令のための、メモリ1204又は記憶装置1206におけるデータの複製、プロセッサ1202で実行するその後の命令によるアクセスのために、又は、メモリ1204若しくは記憶装置1206への書き込みのために、プロセッサ1202で実行される先行する命令の結果、又は他の適切なデータであり得る。データ・キャッシュは、プロセッサ1202による読み出し又は書き込みの動作を高速化し得る。TLBは、プロセッサ1202のための仮想アドレス変換を高速化し得る。特定の実施例では、プロセッサ1202は、データ、命令、又はアドレスの1つ若しくは複数の内部レジスタを含み得る。本明細書及び特許請求の範囲は、適切な場合、何れかの適切な数の何れかの適切な内部レジスタを含むプロセッサ1202を想定している。適切な場合、プロセッサ1202は、1つ又は複数の論理演算装置(ALU)を含むか、マルチコア・プロセッサであるか、又は1つ又は複数のプロセッサ1202を含み得る。本明細書及び特許請求の範囲は特定のプロセッサを記載し、例証するが、本明細書及び特許請求の範囲は何れかの適切なプロセッサを想定している。
特定の実施例では、メモリ1204は、プロセッサ1202が実行するための命令、又はプロセッサ1202が処理するためのデータを記憶する主メモリを含む。限定でなく例として、コンピュータ・システム1200は、記憶装置1206、又は(例えば、別のコンピュータ・システム1200などの)別のソースからメモリ1204に命令をロードし得る。プロセッサ1202は次いで、メモリ1204から内部レジスタ又は内部キャッシュに命令をロードし得る。命令を実行するために、プロセッサ1202は、内部レジスタ又は内部キャッシュから命令を取り出し、デコードし得る。命令の実行中、又は実行後、プロセッサ1202は、(中間結果又は最終結果であり得る)1つ又は複数の結果を内部レジスタ又は内部キャッシュに書き込み得る。プロセッサ1202は、次いで、前述の結果のうちの1つ又は複数をメモリ1204に書き込み得る。特定の実施例では、プロセッサ1202は、(記憶装置1206又はそれ以外でなく)1つ又は複数の内部レジスタ内若しくは内部キャッシュ内、又はメモリ1204内の命令のみを実行し、(記憶装置1206又はそれ以外の場所でなく)1つ又は複数の内部レジスタ内若しくは内部キャッシュ内、又はメモリ1204内のデータのみを処理する。(アドレス・バス及びデータ・バスをそれぞれが含み得る)1つ又は複数のメモリ・バスは、プロセッサ1202をメモリ1204に結合し得る。バス1212は、以下に説明するように、1つ又は複数のメモリ・バスを含み得る。特定の実施例では、1つ又は複数のメモリ管理装置(MMU)はプロセッサ1202とメモリ1204との間に常駐し、プロセッサ1202によって要求されるメモリ1204に対するアクセスを容易にする。特定の実施例では、メモリ1204はランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含む。このRAMは、適切な場合、揮発性メモリであり得る。適切な場合、このRAMは、ダイナミックRAM(DRAM)又はスタティックRAM(SRAM)であり得る。更に、適切な場合、このRAMは単一ポートのRAM又はマルチポートのRAMであり得る。本明細書及び特許請求の範囲は、何れかの適切なRAMを想定している。メモリ1204は、適切な場合、1つ又は複数のメモリ1204を含み得る。本明細書及び特許請求の範囲は特定のメモリを記載し、例証しているが、本明細書及び特許請求の範囲は何れかの適切なメモリを想定している。
特定の実施例では、記憶装置1206は、データ又は命令のための大容量記憶装置を含む。限定でなく例として、記憶装置1206は、HDD、フロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ、フラッシュ・メモリ、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、若しくは、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)ドライブ、又は前述の2つ以上の組合せを含み得る。記憶装置1206は、適切な場合、取り外し可能な媒体又は取り外し可能でない(若しくは固定の)媒体を含み得る。記憶装置1206は、適切な場合、コンピュータ・システム1200の内部にあっても外部にあってもよい。特定の実施例では、記憶装置1206は、不揮発性のソリッドステート・メモリである。特定の実施例では、記憶装置1206はリードオンリ・メモリ(ROM)を含む。適切な場合、このROMは、マスクプログラムされたROM、プログラム可能なROM(PROM)、消去可能なPROM(EPROM)、電気的に消去可能なPROM(EEPROM)、電気的に改変可能なROM(EAROM)、又は、フラッシュ・メモリ、若しくは、前述のうちの2つ以上の組合せであり得る。本明細書及び特許請求の範囲は、何れかの適切な物理的形式をとる大容量記憶装置1206を想定している。記憶装置1206は、適切な場合、プロセッサ1202と記憶装置1206との間の通信を容易にする1つ又は複数の記憶制御装置を含み得る。適切な場合、記憶装置1206は1つ又は複数の記憶装置1206を含み得る。本明細書及び特許請求の範囲は、特定の記憶装置を想定しているが、何れかの適切な記憶装置を想定している。
特定の実施例では、I/Oインタフェース1208は、コンピュータ・システム1200と、1つ又は複数のI/O装置との間の通信のための1つ又は複数のインタフェースを提供するハードウェア、ソフトウェア、又は両方を含む。コンピュータ・システム1200は、適切な場合、前述のI/O装置のうちの1つ又は複数を含み得る。前述のI/O装置の1つ又は複数は、人とコンピュータ・システム1200との間の通信を可能にし得る。限定でなく例として、I/O装置は、キーボード、キーパッド、マイクロフォン、モニタ、マウス、プリンタ、スキャナ、スピーカ、スチル・カメラ、スタイラス、タブレット、タッチ・スクリーン、トラックボール、ビデオ・カメラ、別の適切なI/O装置、又は前述のうちの2つ以上の組合せを含み得る。I/O装置は1つ又は複数のセンサを含み得る。本明細書及び特許請求の範囲は、何れかの適切なI/O装置、及びそれのための何れかの適切なI/Oインタフェース1208を想定している。適切な場合、I/Oインタフェース1208は、プロセッサ1202が前述のI/O装置のうちの1つ又は複数を駆動させることができる1つ又は複数の装置若しくはソフトウェア・ドライバを含み得る。I/Oインタフェース1208は、適切な場合、1つ又は複数のI/Oインタフェース1208を含み得る。本明細書及び特許請求の範囲は特定のI/Oインタフェースを記載し、例証しているが、本明細書及び特許請求の範囲は何れかの適切なI/Oインタフェースを想定している。
特定の実施例では、通信インタフェース1210は、コンピュータ・システム1200と、1つ若しくは複数の他のコンピュータ・システム1200、又は1つ若しくは複数のネットワークとの間の(例えば、パケットベースの通信などの)通信のための1つ又は複数のインタフェースを提供するハードウェア、ソフトウェア、又は両方を含む。限定でなく例として、通信インタフェース1210は、イーサネット(登録商標)若しくは他の有線ベースのネットワークと通信するためのネットワーク・インタフェース・コントローラ(NIC)若しくはネットワーク・アダプタ、又は、ワイファイ・ネットワークなどの無線ネットワークと通信するための無線アダプタ若しくは無線NIC(WNIC)を含み得る。この開示は、何れかの適切なネットワーク及びそれのための何れかの適切な通信インタフェース1210を想定している。限定でなく例として、コンピュータ・システム1200は、アドホック・ネットワーク、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、又は、インターネットの1つ若しくは複数の部分、又は、前述の2つ以上の組合せと通信し得る。前述の1つ又は複数のネットワークの1つ又は複数の部分は有線であっても無線であってもよい。例として、コンピュータ・システム1200は、(例えば、ブルートゥースWPANなどの)無線PAN(WPAN)、ワイファイ・ネットワーク、ワイマックス・ネットワーク、(例えば、ジーエスエム(GSM(登録商標))ネットワークなどの)携帯電話ネットワーク、若しくは他の適切な無線ネットワーク、又は前述のうちの2つ以上の組合せと通信し得る。コンピュータ・システム1200は、適切な場合、前述のネットワークの何れかのための、何れかの適切な通信インタフェース1210を含み得る。通信インタフェース1210は、適切な場合、1つ又は複数の通信インタフェース1210を含み得る。本明細書及び特許請求の範囲は特定の通信インタフェースを記載し、例証しているが、本明細書及び特許請求の範囲は何れかの適切な通信インタフェースを想定している。
特定の実施例では、バス1212は、コンピュータ・システム1200の構成部分を互いに結合するハードウェア、ソフトウェア、又は両方を含む。限定でなく例として、バス1212は、アクセラレーテッド・グラフィクス・ポート(AGP)若しくは他のグラフィクス・バス、拡張業界標準アーキテクチャ(EISA)バス、フロント・サイド・バス(FSB)、ハイパートランスポート(HT)相互接続、業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、インフィニバンド相互接続、低ピン・カウント(LPC)バス、メモリ・バス、マイクロ・チャネル・アーキテクチャ(MCA)バス、周辺装置相互接続(PCI)バス、PCIエクスプレス(PCI−X)バス、シリアル高度技術アタッチメント(SATA)バス、ビデオ電子標準協会局所(VLB)バス、若しくは、別の適切なバス、又は、前述の2つ以上の組合せを含み得る。バス1212は、適切な場合、1つ又は複数のバス1212を含み得る。本明細書及び特許請求の範囲は特定のバスを記載し、例証しているが、本明細書及び特許請求の範囲は何れかの適切なバス又は相互接続を想定している。
本明細書及び特許請求の範囲では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体への言及は、一時的でない1つ又は複数の有形のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を有する構造を含む。限定でないが例として、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)又は特定用途向IC(ASIC)などの)半導体ベース又は他の集積回路(IC)、ハード・ディスク、HDD、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスク・ドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピー(登録商標)・ディスク、フロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、ホログラフィック記憶媒体、ソリッドステート・ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュアなディジタル・カード、セキュアなディジタル・ドライブ、若しくは、別の適切なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、又は、前述のうちの2つ以上の組合せを、適切な場合、含み得る。本明細書及び特許請求の範囲では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体への言及は、米国特許法第101条の特許の保護の対象でない何れかの媒体を除いている。本明細書及び特許請求の範囲では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体への言及は、米国特許法第101条の下で特許の保護の対象でない範囲で(伝搬する電気信号又は電磁気信号などの)信号伝送の一時的な形態を除く。コンピュータ読み取り可能な一時的でない記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、又は揮発性若しくは不揮発性の組合せであり得る。
本明細書及び特許請求の範囲は、何れかの適切な記憶装置を実現する1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を想定している。特定の実施例では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、適切な場合、(例えば、1つ若しくは複数の内部レジスタ又はキャッシュなどの、)プロセッサ1202の1つ若しくは複数の部分、メモリ1204の1つ若しくは複数の部分、記憶装置1206の1つ若しくは複数の部分、又は、前述の組合せを実現する。特定の実施例では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はRAM又はROMを実現する。特定の実施例では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は揮発性メモリ又はパーシスタント・メモリを実現する。特定の実施例では、1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体はソフトウェアを実施する。本明細書及び特許請求の範囲では、ソフトウェアへの言及は、1つ若しくは複数のアプリケーション、バイトコード、1つ若しくは複数のコンピュータ・プログラム、1つ若しくは複数の実行可能形式、1つ若しくは複数の命令、ロジック、マシン・コード、1つ若しくは複数のスクリプト、又はソース・コード、及びその逆を適切な場合に包含し得る。特定の実施例では、ソフトウェアは、1つ又は複数のアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)を含む。本明細書及び特許請求の範囲は、何れかの適切なプログラミング言語、又はプログラミング言語の組合せで記述されたか、又はその他のやり方で表現された何れかの適切なソフトウェアを想定している。特定の実施例では、ソフトウェアは、ソース・コード又はオブジェクト・コードとして表現される。特定の実施例では、ソフトウェアは、例えば、C、パール、又はその適切な拡張などの高水準プログラミング言語で表現される。特定の実施例では、ソフトウェアは、アセンブラ言語(又はマシン・コード)などの低水準プログラミング言語で表現される。特定の実施例では、ソフトウェアはJAVA(登録商標)で表現される。特定の実施例では、ソフトウェアは、ハイパテキスト・マークアップ言語(HTML)、拡張マークアップ言語(XML)、又は他の適切なマークアップ言語で表現される。
図13は例示的なネットワーク環境1300を示す。本開示は、何れかの適切なネットワーク環境1300を想定している。限定でなく例として、本開示は、クライアントサーバ・モデルを実現するネットワーク環境1300を記載し、例証しているが、適切な場合、ピアツーピアであるネットワーク環境1300の1つ又は複数の部分を想定している。特定の実施例は、1つ又は複数のネットワーク環境1300において全体で、又は部分的に動作し得る。特定の実施例では、ネットワーク環境1300の1つ又は複数の構成要素は、本明細書及び特許請求の範囲に記載又は例証された機能を提供する。特定の実施例は、ネットワーク環境1300の1つ又は複数の部分を含む。ネットワーク環境1300は、1つ又は複数のサーバ1320及び1つ又は複数のクライアント1330を互いに結合するネットワーク1310を含む。本開示は何れかの適切なネットワーク1310である。限定でなく例として、ネットワーク1310の1つ又は複数の部分1310は、アドホック・ネットワーク、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、無線WAN(WWAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、インターネットの一部分、加入電話網(PSTN)の一部分、携帯電話網、又は前述の2つ以上の組合せを含み得る。ネットワーク1310は、1つ又は複数のネットワーク1310を含み得る。
リンク1350は、サーバ1320及びクライアント1330をネットワーク1310に、又は互いに結合する。本開示は何れかの適切なリンク1350を想定している。限定でなく例として、1つ又は複数のリンク1350はそれぞれ、1つ又は複数の有線(例えば、ディジタル加入者回線(DSL)又はデータ・オーバ・ケーブル・サービス・インタフェース仕様(DCOSIS)など)、無線(例えば、ワイファイ又はマイクロ波アクセスのための世界的な相互運用性(ワイマックス)など)、光(例えば、同期光ネットワーク(SONET)又は同期ディジタル・ハイアラーキ(SDH))のリンク1350を含む。特定の実施例では、1つ又は複数のリンク1350はそれぞれ、イントラネット、エクストラネット、VPN、LAN、WLAN、WAN、MAN、通信ネットワーク、衛星ネットワーク、インターネットの一部分、若しくは別のリンク1350、又は前述の2つ以上のリンク1350の組合せを含む。リンク1350は、ネットワーク環境1300にわたって必ずしも同じでなくてよい。1つ又は複数の第1のリンク1350は、1つ又は複数の第2のリンク1350と、1つ又は複数の点において異なり得る。
本開示は何れかの適切なサーバ1320を想定している。限定でなく例として、1つ又は複数のサーバ1320はそれぞれ、1つ又は複数の広告サーバ、アプリケーション・サーバ、カタログ・サーバ、通信サーバ、デ―タベース・サーバ、エクスチェンジ・サーバ、ファックス・サーバ、ファイル・サーバ、ゲーム・サーバ、ホーム・サーバ、メール・サーバ、メッセージ・サーバ、ニュース・サーバ、ネーム・サーバ又はDNSサーバ、プリント・サーバ、プロキシ・サーバ、サウンド・サーバ、スタンドアロン・サーバ、ウェブ・サーバ、又はウェブフィード・サーバを含み得る。特定の実施例では、サーバ1320は、サーバ1320の機能を提供するためのハードウェア、ソフトウェア、又は両方を含む。限定でなく例として、ウェブ・サーバとして動作するサーバ1320は、ウェブ・ページ又はウェブ・ページの構成要素を含むウェブサイトをホスティングすることができ、それを行うための適切なハードウェア、ソフトウェア、又は両方を含み得る。特定の実施例では、ウェブ・サーバは、HTML又は他の適切なファイルをホスティングし、又は要求に応じてウェブ・ページのためのファイルを動的に生成又は構成し得る。クライアント1330からのハイパ・テキスト転送プロトコル(HTTP)又は他の要求に応じて、ウェブ・サーバは前述の1つ又は複数のファイルをクライアント1330に通信し得る。別の例として、メール・サーバとして動作するサーバ1320は、1つ又は複数のクライアント1330に電子メール・サービスを提供することができる。別の例として、データベース・サーバとして動作するサーバ1320は、(例えば、後述するデータ記憶装置1340などの)1つ又は複数のデータ記憶装置と相互作用するためのインタフェースを提供することができる。適切な場合、サーバ1320は、1つ又は複数のサーバ1320を含んでいてもよく、ユニタリー型であっても分散型であってもよく、複数の場所にまたがってもよく、複数のマシンにまたがってもよく、複数のデータ・センターにまたがってもよく、又は、1つ又は複数のネットワーク内の1つ又は複数のクラウド構成部分を含み得るクラウドに常駐していてもよい。
特定の実施例では、1つ又は複数のリンク1350は、サーバ1320を1つ又は複数のデータ記憶装置1340に結合し得る。データ記憶装置1340は、何れかの適切な情報を記憶し得、データ記憶装置1340の内容は、何れかの適切なやり方で編成し得る。限定でなく例として、データ記憶装置1340の内容は、ディメンショナル・データベース、フラット・データベース、階層化データベース、ネットワーク・データベース、オブジェクト指向データベース、リレーショナル・データベース、XMLデータベース、若しくは他の適切なデータベース、又は前述の2つ以上の組合せとして記憶し得る。データ記憶装置1340(又はそれに結合されたサーバ1320)は、データ記憶装置1340の内容を管理するためのデータベース管理システム又は他のハードウェア若しくはソフトウェアを含み得る。デ―タベース管理システムは、読み出し及び書き込みの動作を行い、データを削除若しくは消去し、データ・デデュプリケーションを行い、データ記憶装置1340の内容をクエリ若しくはサーチし、又はデータ記憶装置1340に対する他のアクセスを提供し得る。
特定の実施例では、1つ又は複数のサーバ1320はそれぞれ、1つ又は複数のサーチ・エンジン1322を含み得る。サーチ・エンジン1322は、サーチ・エンジン1322の機能を提供するためのハードウェア、ソフトウェア、又は両方を含み得る。限定でなく例として、サーチ・エンジン1322は、サーチ・エンジン1322で受け取られたサーチ・クエリに応じてネットワーク・リソースを識別するための1つ又は複数のサーチ・アルゴリズム、識別されたネットワーク・リソースをランク付けするための1つ若しくは複数のランク付けアルゴリズム、又は、識別されたネットワーク・リソースを要約するための1つ若しくは複数の要約アルゴリズムを実現し得る。特定の実施例では、サーチ・エンジン1322によって実現されるランク付けアルゴリズムは、適切な場合、選択されたユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)、及びサーチ・クエリの対から構成される訓練データの組からランク付けアルゴリズムが自動的に得ることができるマシン学習ランク付け公式を使用し得る。
特定の実施例では、1つ又は複数のサーバ1320はそれぞれ、1つ又は複数のモニタ/コレクタ1324を含み得る。データ・モニタ/コレクション1324は、データ・コレクタ/コレクタ1324の機能を提供するためのハードウェア、ソフトウェア、又は両方を含み得る。限定でなく例として、サーバ1320におけるデータ・モニタ/コレクタ1324は、サーバ1320でネットワークトラフィック・データを監視し、収集し、1つ又は複数のデータ記憶装置1340にネットワークトラフィック・データを記憶し得る。特定の実施例では、サーバ1320又は別の装置は、適切な場合、ネットワークトラフィック・データから、選択されたURL及びサーチ・クエリの対を抽出し得る。
本開示は何れかの適切なクライアント1330を想定している。クライアント1330は、クライアント1330におけるユーザが、ネットワーク1310、サ―バ1320、若しくは他のクライアント1330にアクセスするか、又はネットワーク1310、サ―バ1320、若しくは他のクライアント1330と他のやり方で通信することを可能にし得る。限定でなく例として、クライアント1330は、マイクロソフト・インターネット・エクスプローラ又はモジラ・ファイアフォックスなどのウェブ・ブラウザを有し得、グーグル・ツールバー又はヤフー・ツールバーなどの1つ又は複数のアドオン、プラグイン、又は他の拡張を有し得る。クライアント1330は、クライアント1330の機能を提供するためのハードウェア、ソフトウェア、又は両方であり得る。限定でなく例として、クライアント1330は、適切な場合、埋込み型コンピュータ・システム、SOC、SBC(例えば、COM又はSOMなど)、デスクトップ型コンピュータ・システム、ラップトップ型若しくはノートブック型のコンピュータ・システム、インタアクティブ・キオスク、汎用コンピュータ、コンピュータ・システムのメッシュ、携帯電話機、PDA、ネットブック型コンピュータ・システム、サーバ、タブレット型コンピュータ・システム、又は前述の2つ以上の組合せであり得る。適切な場合、クライアント1330は、1つ又は複数のサーバ1330を含んでいてもよく、ユニタリー型であっても分散型であってもよく、複数の場所にまたがってもよく、複数のマシンにまたがってもよく、複数のデータ・センターにまたがってもよく、又は、1つ又は複数のネットワーク内の1つ又は複数のクラウド構成部分を含み得るクラウドに常駐していてもよい。
本明細書及び特許請求の範囲記載の「又は」は、別途明記しないか、又は別途、前後関係で示さない限り、包含的であり、排他的でない。したがって、明細書及び特許請求の範囲では、別途明記しないか、又は別途、前後関係で示さない限り、「A又はB」は「A、B、又は両方」を意味する。更に、「及び」は、別途明記しないか、又は別途、前後関係で示さない限り、結合であり、いくつかである。したがって、明細書及び特許請求の範囲では、別途明記しないか、又は別途、前後関係で示さない限り、「A及びB」は「結合として、又はいくつかとしての、A及びB」を意味する。更に、本明細書及び特許請求の範囲の「a」、「an」、及び「the」は、別途明記しないか、又は別途、前後関係で示さない限り、「1つ又は複数」を意味することを意図している。したがって、本明細書及び特許請求の範囲では、別途明記しないか、又は別途、前後関係で示さない限り、「an A」又は「the A」は「1つ又は複数のA」を意味する。
本開示は、当業者が理解するであろう、本明細書及び特許請求の範囲に記載の例示的な実施例に対する変更、置換、変形、改変、及び修正全てを包含する。同様に、本願の特許請求の範囲は、適宜、当業者が理解するであろう、本明細書及び特許請求の範囲に記載の例示的な実施例に対する変更、置換、変形、改変、及び修正全てを包含する。更に、本開示は、当業者が理解するであろう、本明細書及び特許請求の範囲記載の何れかの他の例示的な実施例の1つ又は複数の構成、及び何れかの例示的な実施例からの1つ又は複数の構成の何れかの適切な組合せを包含する。更に、特定の機能を行うよう適合されたか、特定の機能を行うよう配置されたか、特定の機能を行うことができるか、特定の機能を行うよう構成されたか、特定の機能を行うことが可能にされたか、特定の機能を行うよう動作可能であるか、又は特定の機能を行うよう動作する装置、若しくはシステム、又は、装置若しくはシステムの構成部分への、特許請求の範囲中の言及は、装置、システム、又は構成部分がそのように適合されているか、配置されているか、できるか、構成されているか、可能にされているか、動作可能であるか、又は動作する限り、それ、又はその特定の機能が、起動されているか、オンにされているか、又はロック解除されているか否かにかかわらず、その装置、システム、構成部分を包含する。
(付記1)
方法であって、1つ又は複数の計算デバイスにより、
個人の身体に付けられた1つ又は複数のセンサからの1つ又は複数のデータ・ストリームにアクセスする工程であって、前記センサは1つ又は複数の加速度計を備え、
前記データ・ストリームは、前記1つ又は複数の加速度計からの前記個人の加速度計データを含み、
前記データ・ストリームからの第1のデータ・セットは第1の期間中に前記個人から収集され、
前記データ・ストリームからの第2のデータ・セットは第2の期間中に前記個人から収集される工程と、
前記第1のデータ・セット及び前記第2のデータ・セットを互いに対して解析する工程と、
前記第1のデータ・セット及び前記第2のデータ・セットの互いに対する前記解析に基づいて前記個人の第1の筋骨格系の病理のグレードを求める工程と
を含む方法。
(付記2)
付記1記載の方法であって、
前記センサは更に、1つ又は複数の力覚センサを備え、
前記データ・ストリームは、前記1つ又は複数の力覚センサからの前記個人の力覚デ―タを更に含む方法。
(付記3)
付記1記載の方法であって、
前記センサは更に、1つ又は複数の筋電計を備え、
前記データ・ストリームは、前記筋電計の1つ又は複数からの前記個人の筋電計デ―タを更に含む方法。
(付記4)
付記1記載の方法であって、
前記個人の前記第1の筋骨格系の病理のグレードに先行する前記個人の第2の筋骨格系の病理のグレードにアクセスする工程と、
前記個人の前記第1の筋骨格系の病理のグレード及び前記第2の筋骨格系の病理のグレードを互いに対して解析する工程と、
前記第1の筋骨格系の病理のグレード及び前記第2の筋骨格系の病理のグレードの互いに対する前記解析に基づいて前記個人の筋骨格系の病理のグレードに変化が存在しているか否かを判定する工程と
を更に含む方法。
(付記5)
付記1記載の方法であって、
前記個人は前記第1の期間中にスタチン治療を受けておらず、
前記個人は前記第2の期間中にスタチン治療を受けている方法。
(付記6)
付記1記載の方法であって、
前記個人は、前記第1の期間中に第1の段階のスタチン治療を受けており、
前記個人は、前記第2の期間中に第2の段階のスタチン治療を受けている方法。
(付記7)
付記6記載の方法であって、
前記第1の段階のスタチン治療は、前記個人が、第1の用量のスタチンを前記第1の期間中に摂取する工程を含み、
前記第2の段階のスタチン治療は、前記個人が、第2の用量のスタチンを前記第2の期間中に摂取する工程を含む方法。
(付記8)
付記7記載の方法であって、前記スタチンは、アトールバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、又はシンバスタチンである方法。
(付記9)
付記6記載の方法であって、
前記第1の段階のスタチン治療は、前記個人が、第1のスタチンを前記第1の期間中に摂取する工程を含み、
前記第2の段階のスタチン治療は、前記個人が、第2のスタチンを前記第2の期間中に摂取する工程を含む方法。
(付記10)
付記9記載の方法であって、前記第1のスタチン又は前記第2のスタチンは、アトールバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、又はシンバスタチンである方法。
(付記11)
付記1記載の方法であって、
前記個人は、前記第1の期間中にスタチン治療を受けず、
前記個人は、前記第2の期間中にスタチン治療を受け、前記スタチン治療は、前記個人が、第1の用量の第1のスタチンを前記第2の期間中に摂取する工程を含む方法。
(付記12)
付記4記載の方法であって、
前記個人の筋骨格系の病理のグレードにおける変化に応じて前記スタチン治療を修正する工程を更に含み、前記スタチン治療を修正する工程は、第2の用量の前記第1のスタチンへの変更、又は第2のスタチンへの変更を含む方法。
(付記13)
付記4記載の方法であって、
前記個人の筋骨格系の病理のグレードの前記変化に応じて前記スタチン治療を修正する工程を更に含み、前記スタチン治療を修正する工程は、別の薬物の類に変更する工程を含む方法。
(付記14)
付記4記載の方法であって、
前記個人の筋骨格系の病理のグレードの前記変化に応じて前記スタチン治療を修正する工程を更に含み、前記スタチン治療を修正する工程は、第2の用量の前記第1のタイプのスタチンに変更する工程、又は第2の用量及び第2のタイプのスタチンに変更する工程を含む方法。
(付記15)
方法であって、
第1の用量の第1のスタチンを備えるスタチン治療を個人に施す工程と、
付記4記載の方法により、前記個人の前記筋骨格系の病理のグレードの変化を識別する工程と、
前記個人の前記筋骨格系の病理のグレードの前記変化に応じて前記スタチン治療を修正する工程と
を含み、前記スタチン治療を修正する工程は、第2の用量の前記第1のスタチンに変更する工程、又は第2のスタチンに変更する工程を含む方法。
(付記16)
付記15記載の方法であって、前記第1のスタチン又は前記第2のスタチンは、アトールバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、又はシンバスタチンである方法。
(付記17)
実行されると、
個人の身体に付けられた1つ又は複数のセンサからの1つ又は複数のデータ・ストリームにアクセスする機能であって、前記センサは1つ又は複数の加速度計を備え、
前記データ・ストリームは、前記1つ又は複数の加速度計からの前記個人の加速度計データを含み、
前記データ・ストリームからの第1のデータ・セットは第1の期間中に前記個人から収集され、
前記データ・ストリームからの第2のデータ・セットは第2の期間中に前記個人から収集される機能と、
前記第1のデータ・セット及び前記第2のデータ・セットを互いに対して解析する機能と、
前記第1のデータ・セット及び前記第2のデータ・セットの互いに対する前記解析に基づいて前記個人の第1の筋骨格系の病理のグレードを求める機能と
を行うよう動作可能な命令を実施する1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な一時的でない記憶媒体。
(付記18)
付記17記載の媒体であって、
前記センサは更に、1つ又は複数の力覚センサを備え、
前記データ・ストリームは、前記1つ又は複数の力覚センサからの前記個人の力覚デ―タを更に含む媒体。
(付記19)
付記17記載の媒体であって、
前記センサは更に、1つ又は複数の筋電計を備え、
前記データ・ストリームは、前記筋電計の1つ又は複数からの前記個人の筋電計デ―タを更に含む媒体。
(付記20)
付記17記載の媒体であって、実行されると、
前記個人の前記第1の筋骨格系の病理のグレードに先行する前記個人の第2の筋骨格系の病理のグレードにアクセスする機能と、
前記個人の前記第1の筋骨格系の病理のグレード及び前記第2の筋骨格系の病理のグレードを互いに対して解析する機能と、
前記第1の筋骨格系の病理のグレード及び前記第2の筋骨格系の病理のグレードの互いに対する前記解析に基づいて前記個人の筋骨格系の病理のグレードに変化が存在しているか否かを判定する機能と
を行うよう更に動作可能な命令を実施する媒体。
(付記21)
付記17記載の媒体であって、
前記個人は前記第1の期間中にスタチン治療を受けておらず、
前記個人は前記第2の期間中にスタチン治療を受けている媒体。
(付記22)
付記17記載の媒体であって、
前記個人は、前記第1の期間中に第1の段階のスタチン治療を受けており、
前記個人は、前記第2の期間中に第2の段階のスタチン治療を受けている媒体。
(付記23)
付記22記載の媒体であって、
前記第1の段階のスタチン治療は、前記個人が、第1の用量のスタチンを前記第1の期間中に摂取する機能を含み、
前記第2の段階のスタチン治療は、前記個人が、第2の用量のスタチンを前記第2の期間中に摂取する機能を含む媒体。
(付記24)
付記23記載の媒体であって、前記スタチンは、アトールバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、又はシンバスタチンである媒体。
(付記25)
付記22記載の媒体であって、
前記第1の段階のスタチン治療は、前記個人が、第1のスタチンを前記第1の期間中に摂取する機能を含み、
前記第2の段階のスタチン治療は、前記個人が、第2のスタチンを前記第2の期間中に摂取する機能を含む媒体。
(付記26)
付記25記載の媒体であって、前記第1のスタチン又は前記第2のスタチンは、アトールバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、又はシンバスタチンである媒体。
(付記27)
付記17記載の媒体であって、
前記個人は、前記第1の期間中にスタチン治療を受けず、
前記個人は、前記第2の期間中にスタチン治療を受け、前記スタチン治療は、前記個人が、第1の用量の第1のスタチンを前記第2の期間中に摂取する機能を含む媒体。
(付記28)
付記20記載の媒体であって、実行されると、
前記個人の筋骨格系の病理のグレードにおける変化に応じて前記スタチン治療を修正する機能であって、前記スタチン治療を修正する機能が、第2の用量の前記第1のスタチンへの変更、又は第2のスタチンへの変更を含む機能
を行うよう更に動作可能な命令を実施する媒体。
(付記29)
付記20記載の媒体であって、実行されると、
前記個人の筋骨格系の病理のグレードの前記変化に応じて前記スタチン治療を修正する機能であって、前記スタチン治療を修正する機能が、別の薬物の類に変更する機能を含む機能を行うよう更に動作可能な命令を実施する媒体。
(付記30)
付記20記載の媒体であって、実行されると、
前記個人の筋骨格系の病理のグレードの前記変化に応じて前記スタチン治療を修正する機能であって、前記スタチン治療を修正する機能が、第2の用量の前記第1のタイプのスタチンに変更する機能、又は第2の用量及び第2のタイプのスタチンに変更する機能を含む機能を行うよう更に動作可能な命令を実施する媒体。
(付記31)
装置であって、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を備えたメモリ、及び前記メモリに結合され、前記命令を実行するよう動作可能な1つ又は複数のプロセッサを備え、前記1つ又は複数のプロセッサは、前記命令を実行すると、
個人の身体に付けられた1つ又は複数のセンサからの1つ又は複数のデータ・ストリームにアクセスする機能であって、前記センサは1つ又は複数の加速度計を備え、
前記データ・ストリームは、前記1つ又は複数の加速度計からの前記個人の加速度計データを含み、
前記データ・ストリームからの第1のデータ・セットは第1の期間中に前記個人から収集され、
前記データ・ストリームからの第2のデータ・セットは第2の期間中に前記個人から収集される機能と、
前記第1のデータ・セット及び前記第2のデータ・セットを互いに対して解析する機能と、
前記第1のデータ・セット及び前記第2のデータ・セットの互いに対する前記解析に基づいて前記個人の第1の筋骨格系の病理のグレードを求める機能と
を行うよう動作可能である装置。
(付記32)
付記31記載の装置であって、
前記センサは更に、1つ又は複数の力覚センサを備え、
前記データ・ストリームは、前記1つ又は複数の力覚センサからの前記個人の力覚デ―タを更に含む装置。
(付記33)
付記31記載の装置であって、
前記センサは更に、1つ又は複数の筋電計を備え、
前記データ・ストリームは、前記筋電計の1つ又は複数からの前記個人の筋電計デ―タを更に含む装置。
(付記34)
付記31記載の装置であって、命令を実行すると、
前記個人の前記第1の筋骨格系の病理のグレードに先行する前記個人の第2の筋骨格系の病理のグレードにアクセスする機能と、
前記個人の前記第1の筋骨格系の病理のグレード及び前記第2の筋骨格系の病理のグレードを互いに対して解析する機能と、
前記第1の筋骨格系の病理のグレード及び前記第2の筋骨格系の病理のグレードの互いに対する前記解析に基づいて前記個人の筋骨格系の病理のグレードに変化が存在しているか否かを判定する機能と
を行うよう更に動作可能である装置。
(付記35)
付記31記載の装置であって、
前記個人は前記第1の期間中にスタチン治療を受けておらず、
前記個人は前記第2の期間中にスタチン治療を受けている装置。
(付記36)
付記31記載の装置であって、
前記個人は、前記第1の期間中に第1の段階のスタチン治療を受けており、
前記個人は、前記第2の期間中に第2の段階のスタチン治療を受けている装置。
(付記37)
付記36記載の装置であって、
前記第1の段階のスタチン治療は、前記個人が、第1の用量のスタチンを前記第1の期間中に摂取する機能を含み、
前記第2の段階のスタチン治療は、前記個人が、第2の用量のスタチンを前記第2の期間中に摂取する機能を含む装置。
(付記38)
付記37記載の装置であって、前記スタチンは、アトールバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、又はシンバスタチンである装置。
(付記39)
付記36記載の装置であって、
前記第1の段階のスタチン治療は、前記個人が、第1のスタチンを前記第1の期間中に摂取する機能を含み、
前記第2の段階のスタチン治療は、前記個人が、第2のスタチンを前記第2の期間中に摂取する機能を含む装置。
(付記40)
付記39記載の装置であって、前記第1のスタチン又は前記第2のスタチンは、アトールバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、又はシンバスタチンである装置。
(付記41)
付記31記載の装置であって、
前記個人は、前記第1の期間中にスタチン治療を受けず、
前記個人は、前記第2の期間中にスタチン治療を受け、前記スタチン治療は、前記個人が、第1の用量の第1のスタチンを前記第2の期間中に摂取する機能を含む装置。
(付記42)
付記35記載の装置であって、命令を実行すると、
前記個人の筋骨格系の病理のグレードにおける変化に応じて前記スタチン治療を修正する機能であって、前記スタチン治療を修正する機能は、第2の用量の前記第1のスタチンへの変更、又は第2のスタチンへの変更を含む機能
を行うよう更に動作可能である装置。
(付記43)
付記35記載の装置であって、命令を実行すると、
前記個人の筋骨格系の病理のグレードの前記変化に応じて前記スタチン治療を修正する機能であって、前記スタチン治療を修正する機能は、別の薬物の類に変更する機能を含む機能
を行うよう更に動作可能である装置。
(付記44)
付記35記載の装置であって、命令を実行すると、
前記個人の筋骨格系の病理のグレードの前記変化に応じて前記スタチン治療を修正する機能であって、前記スタチン治療を修正する機能は、第2の用量の前記第1のタイプのスタチンに変更する機能、又は第2の用量及び第2のタイプのスタチンに変更する機能を含む機能
を行うよう更に動作可能である装置。
(付記45)
システムであって、
個人の身体に付けられた1つ又は複数のセンサからの1つ又は複数のデータ・ストリームにアクセスする手段であって、前記センサは1つ又は複数の加速度計を備え、
前記データ・ストリームは、前記1つ又は複数の加速度計からの前記個人の加速度計データを含み、
前記データ・ストリームからの第1のデータ・セットは第1の期間中に前記個人から収集され、
前記データ・ストリームからの第2のデータ・セットは第2の期間中に前記個人から収集される手段と、
前記第1のデータ・セット及び前記第2のデータ・セットを互いに対して解析する手段と、
前記第1のデータ・セット及び前記第2のデータ・セットの互いに対する前記解析に基づいて前記個人の第1の筋骨格系の病理のグレードを求める手段と
を備えるシステム。
(付記46)
付記45記載のシステムであって、
前記センサは更に、1つ又は複数の力覚センサを備え、
前記データ・ストリームは、前記1つ又は複数の力覚センサからの前記個人の力覚デ―タを更に含むシステム。
(付記47)
付記45記載のシステムであって、
前記センサは更に、1つ又は複数の筋電計を備え、
前記データ・ストリームは、前記筋電計の1つ又は複数からの前記個人の筋電計デ―タを更に含むシステム。
(付記48)
付記45記載のシステムであって、
前記個人の前記第1の筋骨格系の病理のグレードに先行する前記個人の第2の筋骨格系の病理のグレードにアクセスする手段と、
前記個人の前記第1の筋骨格系の病理のグレード及び前記第2の筋骨格系の病理のグレードを互いに対して解析する手段と、
前記第1の筋骨格系の病理のグレード及び前記第2の筋骨格系の病理のグレードの互いに対する前記解析に基づいて前記個人の筋骨格系の病理のグレードに変化が存在しているか否かを判定する手段と
を更に備えるシステム。
(付記49)
付記45記載のシステムであって、
前記個人は前記第1の期間中にスタチン治療を受けておらず、
前記個人は前記第2の期間中にスタチン治療を受けているシステム。
(付記50)
付記45記載のシステムであって、
前記個人は、前記第1の期間中に第1の段階のスタチン治療を受けており、
前記個人は、前記第2の期間中に第2の段階のスタチン治療を受けているシステム。
(付記51)
付記50記載のシステムであって、
前記第1の段階のスタチン治療は、前記個人が、第1の用量のスタチンを前記第1の期間中に摂取する機能を含み、
前記第2の段階のスタチン治療は、前記個人が、第2の用量のスタチンを前記第2の期間中に摂取する機能を含むシステム。
(付記52)
付記51記載のシステムであって、前記スタチンは、アトールバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、又はシンバスタチンであるシステム。
(付記53)
付記51記載のシステムであって、
前記第1の段階のスタチン治療は、前記個人が、第1のスタチンを前記第1の期間中に摂取する機能を含み、
前記第2の段階のスタチン治療は、前記個人が、第2のスタチンを前記第2の期間中に摂取する機能を含むシステム。
(付記54)
付記53記載のシステムであって、前記第1のスタチン又は前記第2のスタチンは、アトールバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、又はシンバスタチンであるシステム。
(付記55)
付記45記載のシステムであって、
前記個人は、前記第1の期間中にスタチン治療を受けず、
前記個人は、前記第2の期間中にスタチン治療を受け、前記スタチン治療は、前記個人が、第1の用量の第1のスタチンを前記第2の期間中に摂取する機能を含むシステム。
(付記56)
付記48記載のシステムであって、
前記個人の筋骨格系の病理のグレードにおける変化に応じて前記スタチン治療を修正する手段を更に含み、前記スタチン治療の修正は、第2の用量の前記第1のスタチンへの変更、又は第2のスタチンへの変更を含むシステム。
(付記57)
付記48記載のシステムであって、
前記個人の筋骨格系の病理のグレードの前記変化に応じて前記スタチン治療を修正する手段を更に備え、前記スタチン治療の修正は、別の薬物の類への変更を含むシステム。
(付記58)
付記48記載のシステムであって、
前記個人の筋骨格系の病理のグレードの前記変化に応じて前記スタチン治療を修正する手段を更に含み、前記スタチン治療の修正は、第2の用量の前記第1のタイプのスタチンへの変更、又は第2の用量及び第2のタイプのスタチンへの変更を含むシステム。