JP2012109568A - 投影光学系による光操作を含むパターン非依存のハイブリッド整合/調整 - Google Patents

投影光学系による光操作を含むパターン非依存のハイブリッド整合/調整 Download PDF

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Abstract

【課題】 リソグラフィ投影装置内の投影光学系の改善/最適化を行うこと。
【解決手段】 本明細書では、リソグラフィ投影装置の特性を、参照リソグラフィ投影装置に対して整合する方法が説明され、整合には、照明光源および投影光学系の特性を最適化する工程が含まれる。リソグラフィ投影装置の波面を成形するために、投影光学部品を用いることができる。本明細書の実施形態によれば、本方法は、線形適合アルゴリズムを用いること、あるいは伝送の交差係数(TCC)の偏導関数を用いるテイラー級数展開を用いることにより、加速することができる。
【選択図】 図9

Description

[0001] この特許請求の発明は、リソグラフィの装置およびプロセスに関し、より詳細には、リソグラフィの装置およびプロセス用の照明光源、および投影光学系を最適化するためのツールに関する。
[0002] リソグラフィ投影装置は、例えば集積回路(IC)の製造に使用することができる。このような場合、マスクはICの個々の層に対応した回路パターン(「設計レイアウト」)を含むことができ、この回路パターンは、放射感応性材料(「レジスト」)の層でコーティングされた基板(例えばシリコンウェーハ)上の(例えば、1つまたは複数のダイを備える)ターゲット部分上に、ターゲット部分をマスク上の回路パターンを介して照射する方法などで転写することができる。一般に、単一基板は、回路パターンがリソグラフィ投影装置によって一度に1つのターゲット部分ずつ連続的に転写される複数の隣接したターゲット部分を含む。あるタイプのリソグラフィ投影装置では、マスク全体の回路パターンが1回の工程実施で1つのターゲット部分上に転写され、このような装置は一般にウェーハステッパと呼ばれる。一般にステップアンドスキャン装置と呼ばれる代替装置では、投影ビームがマスクの上を所与の基準方向(「スキャン」方向)にスキャンする一方で、これと同期して、この基準方向に対して平行または逆平行に基板テーブルを移動させる。マスク上の回路パターンの別々の部分が、1つのターゲット部分へ漸進的に転写される。一般に、リソグラフィ投影装置は倍率M(一般に1未満)を有するため、基板テーブルが移動する速度Fは、投影ビームがマスクをスキャンする速度のM倍となる。本明細書に説明されているリソグラフィデバイスに関するより多くの情報は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6046792号より収集することができる。
[0003] 回路パターンをマスクから基板へ転写するのに先行して、基板を、下塗り、レジスト塗布、およびソフトベークなど様々な手順にかけることができる。露光の後、基板は、露光後ベーク(PEB)、現像、ハードベーク、および転写された回路パターンの測定/検査などの他の手順を受けることができる。この一連の手順は、例えばICなどのデバイスの個々の層を作製するための基礎として用いられる。次いで基板を、すべてデバイスの個々の層を仕上げることが意図されているエッチング、イオン注入(ドーピング)、メタライゼーション、酸化、化学機械式研磨などの様々なプロセスにかけることができる。デバイスにいくつかの層が必要であれば、各層に対して、手順全体またはその変形が反復されなければならない。最終的に、デバイスは基板上の各ターゲット部分の中に存在することになる。これらのデバイスは、次いで、ダイシングまたはソーイングなどの技術により互いから分離され、その後、個々のデバイスはキャリアに搭載され、ピンに接続することなどができる。
[0004] 前述のように、マイクロリソグラフィはICの製造で主要な工程であり、基板上に形成されたパターンが、マイクロプロセッサ、メモリチップなどのICの機能素子を画定する。類似のリソグラフィ技法も、フラットパネルディスプレイ、微小電子機械システム(MEMS)および他のデバイスの形成に用いられる。
[0005] 半導体製造プロセスが進歩し続けるにつれて、数十年間にわたり、一般に「ムーアの法則」と称される傾向に従って、1つのデバイス当たりのトランジスタなどの機能素子の量が着実に増加する一方で、機能素子の寸法が絶えず縮小されている。現況技術では、デバイスの層が、遠紫外線照明光源からの照明を用いて基板上に設計レイアウトを投影するリソグラフィ投影装置を使用して製作され、100nmを十分に下回る、すなわち照明光源からの光の波長の半分未満の寸法を有する個々の機能素子を作成する。
[0006] リソグラフィ投影装置の標準的解像度限界より小さな寸法を有するフィーチャがプリントされるこのプロセスは、解像度の公式CD=k1×λ/NAによる低k1のリソグラフィとして一般に知られており、ここで、λは用いられた放射の波長(現在はほとんどの場合248nmまたは193nm)であり、NAはリソグラフィ投影装置の投影光学部品の開口数であり、CDは「クリティカルディメンション」、すなわち、一般に、プリントされた最も小さなフィーチャサイズであり、k1は実験上の解像度係数である。一般に、k1がより小さいと、特定の電気的機能および性能を達成するために回路設計者によって計画された形状および寸法に類似したウェーハのパターンを再現するのがより困難になる。これらの困難を克服するために、リソグラフィ投影装置ならびに設計レイアウトに対して精巧な微調整工程が適用される。これらの工程は、例えばNAおよび光学コヒーレンス設定の最適化、カスタム化された照明方式、位相シフトマスクの使用、設計レイアウトにおける光近接効果補正(OPC、「光学的プロセス補正」と称されることもある)、または一般に「解像度向上技術」(RET)と定義される他の方法を含むがそれに限定されない。
[0007] 重要な一例として、OPCは、基板上に投影される設計レイアウトのイメージの最終的なサイズおよび配置が、マスク上の設計レイアウトのサイズおよび配置と同一にならない、または単純にそれらによって決まらないことに対処する。用語「マスク」と「レチクル」とは、本明細書では交換可能に使用されることに留意されたい。また、当業者なら、リソグラフィのシミュレーション/最適化では、物理的マスクは必ずしも用いられないが、物理的マスクを表すのに設計レイアウトを使用することができるので、用語「マスク」と「設計レイアウト」とは、特にリソグラフィのシミュレーション/最適化との関連で交換可能に使用することができることを理解するであろう。いくつかの設計レイアウトに存在する小さなフィーチャサイズおよび高フィーチャ密度については、所与のフィーチャの特定のエッジの位置は、他の隣接したフィーチャの存在または欠如により、ある程度の影響を受けることになる。これらの近接効果は、あるフィーチャから別のフィーチャに結合された微量の光および/または回折および干渉などの非幾何学的光学効果から生じる。同様に、近接効果は、拡散、および露光後ベーク(PEB)、レジスト現像、ならびに一般にリソグラフィに続くエッチング中の他の化学的効果から生じることがある。
[0008] 設計レイアウトの投影されたイメージが所与の目標回路設計の要件に従うことを保証するために、設計レイアウトの精巧な数値モデル、補正または予歪(pre-distortions)を用いて、近接効果を予測して補償する必要がある。C.Spenceの論文「Full−Chip Lithography Simulation and Design Analysis − How OPC Is Changing IC Design」、Proc. SPIE、Vol. 5751、1〜14頁(2005年)は、現在の「モデルベースの」光近接補正プロセスの概要を与える。一般的なハイエンド設計では、設計レイアウトのほとんどすべてのフィーチャが、ターゲット設計に対する投影されたイメージの高忠実度を達成するために何らかの修正を必要とする。これらの修正には、エッジの位置または線幅のシフトまたはバイアスならびに他のフィーチャの投影を支援するように意図される「アシスト」フィーチャの適用が含まれ得る。
[0009] ターゲット設計に対してモデルベースOPCを適用するには、チップ設計の中に一般に何百万ものフィーチャがある場合、優れたプロセスモデルおよびかなりの計算資源が必要である。しかし、一般にOPCの適用は「精密科学」ではなく、必ずしもあらゆる近接効果を補償するとは限らない実験による反復プロセスである。したがって、設計の瑕疵がマスクの製造に組み込まれる可能性を最小化するために、OPCの効果、例えばOPCおよび任意の他のRETの適用後の設計レイアウトを、設計検査によって、すなわち較正された数値プロセスモデルを用いる徹底的な全チップシミュレーションによって確認する必要がある。これは、ハイエンドマスクを作製する数百万ドルの範囲の莫大なコスト、ならびにハイエンドマスクが製造された後に実際のマスクを再加工するかまたは修理することによるターンアラウンドタイムへの影響によって余儀なくされている。
[0010] OPCおよび全チップRET確認は、どちらも数値モデル化システムおよび、例えば米国特許出願第10/815,573号およびCaoらによる「Optimized Hardware and Software For Fast, Full Chip Simulation」という名称のProc. SPIE、Vol. 5754、405(2005年)の論文に説明されているような方法に基づくものでよい。
[0011] 設計レイアウトまたはマスクに対する最適化(例えばOPC)に加えて、照明光源も、総合的リソグラフィ忠実度を改善するために、マスク最適化と一緒に、またはマスク最適化とは別個に、最適化することができる。1990年代から、環状照明光源、四重極照明光源、および二重極照明光源などの多くの軸外照明光源が導入され、OPC設計に対してより多くの自由をもたらしており、それによって結像の結果を改善している。知られているように、軸外照明は、マスクに含まれる微細構造(すなわちターゲットフィーチャ)を分解するための実績のある方法である。しかし、軸外照明光源は、通常、空間像(AI)に対する光強度が従来の光源と比べてより低い。したがって、より高い解像度と光強度の低下との間で最適なバランスを達成するために、照明光源を最適化する試みが必要になる。「照明光源」および「照明源」という用語は、この文献では交換可能に用いられる。
[0012] 多数の照明光源の最適化手法を見いだすことができ、例えば、Rosenbluthらによる「Optimum Mask and Source Patterns to Print A Given Shape」という名称の、Journal of Microlithography、Microfablication、Microsystems 1(1)、13〜20頁、(2002年)の論文がある。その照明源はいくつかの領域に分割され、そのそれぞれが瞳スペクトルの特定の領域に対応する。次いで、各照明源領域において照明源分布が均一であると想定され、各領域の明るさがプロセスウィンドウに対して最適化される。しかし、各照明源領域において照明源分布が均一であるというこのような仮定は、必ずしも有効だとは限らず、その結果、この手法の有効性は影響を受ける。Granikによる「Source Optimization for Image Fidelity and Throughput」という名称の、Journal of Microlithography、Microfablication、Microsystems 3(4)、509〜522頁、(2004年)の論文に示された別の例では、いくつかの既存の照明源最適化手法が概観され、また、照明源最適化問題を一連の非負の最小2乗最適化に変換するイルミネータのピクセルに基づいた方法が提案されている。これらの方法は、いくつかの成功を示しているが、一般に、複数の複雑な反復を収束させる必要がある。また、ウェーハイメージの忠実度に関する照明源の最適化と照明源の平滑度要件との間のトレードオフを規定する、Granikの方法におけるγなどのいくつかの特別なパラメータの適切値/最適値を求めるのは困難なことがある。
[0013] 低k1のフォトリソグラフィに関して、照明源およびマスクの両方の最適化は、重要な回路パターンの投影のために実現可能なプロセスウィンドウを保証するのに非常に有用である。いくつかのアルゴリズム(例えばSochaらのProc. SPIE vol. 5853、2005、p.180のもの)は、照明を独立した照明源ポイントに分離し、空間周波数領域において回折次数へとマスクし、照明源ポイントの強度およびマスク回折次数からの光学結像モデルによって予測可能な露光寛容度などのプロセスウィンドウメトリックに基づいて費用関数(選択された設計変数の関数として定義される)を別個に作成する。本明細書で用いられる用語「設計変数」は、リソグラフィ投影装置の1組のパラメータ、例えばリソグラフィ投影装置のユーザが調節することができる諸パラメータを意味する。照明源、マスク、投影光学系を含むリソグラフィ投影装置のあらゆる特性は、最適化における設計変数の中にあり得ることを理解されたい。費用関数は、設計変数の非線形の関数であることが多い。次いで、費用関数を最小限にするために、標準的な最適化技法が用いられる。
[0014] 費用関数を作成するこれらのアルゴリズムに関する問題の1つに、これらのアルゴリズムは、最適な照明源およびマスクの両方に対する収束に達する前に、多くの全順方向光学結像モデルのシミュレーションを必要とすることがある。媒体の複雑さのクリップ(発明を実施するための形態の段落でさらに詳述されるように、リソグラフィ投影装置の最適化に用いることができる較正フィーチャを有する設計レイアウトの一部分として定義される)を用いてリソグラフィ投影装置を最適化することは、最新の標準的PCハードウェア上で数週間どころか数か月かかることがあり、一般に、実用的でないと考えられる。実用的な最適化プロセスが要する時間は、一般に約24時間未満である。
[0015] 関連して、EUVリソグラフィの遅延と、絶えず縮小する設計ルールの圧力とにより、半導体チップメーカは、既存の193nmのArFリソグラフィを用いて低k1リソグラフィ時代により深く入り込むことを余儀なくされている。より小さいk1に向かうリソグラフィは、RET、露光ツール、およびリソグラフィに適した設計の必要性を強く要求する。1.35のArFの超開口数(NA)露光ツールが、チップ製造業者が次の2年間で使用するべき露光ツールになるであろう。使用可能なプロセスウィンドウを用いて基板上に回路設計を作製することができることを保証するために、照明源マスク最適化(SMO)が、2x nmノードに必要な重要なRETになりつつある。
[0016] 制約のない、実用的な時間内の費用関数を用いた照明源およびマスクの同時最適化を可能にする照明源およびマスク(設計レイアウト)の最適化の方法およびシステムが、2009年11月20日出願の、「Fast Freeform Source and Mask Co−Optimization Method」という名称のW02010/059954号として公開され、本願譲受人に譲渡された国際特許出願第PCT/US2009/065359号に説明されており、その全体が参照によってここに組み込まれる。
[0017] リソグラフィ投影装置のハードウェアおよびソフトウェアにおける新規の開発によって同装置の中の投影光学系が調節可能になることにより、より大きな柔軟性がもたらされる。本明細書で用いられる用語「投影光学系」は、例えば屈折光学系、反射光学系、開口および屈折作用の光学系を含む様々なタイプの光学システムを包含するものと広義に解釈されたい。用語「投影光学系」は、放射投影ビームをまとめて、または単独で、誘導し、整形し、または制御するためのこれらの設計タイプのいずれかにより動作するコンポーネントも含むことができる。用語「投影光学系」は、その光学コンポーネントがリソグラフィ投影装置の光路のどこに配置されるかということに関らず、リソグラフィ投影装置のあらゆる光学コンポーネントを含むことができる。投影光学系は、マスクを通る前の照明源からの光を成形し、調節し、かつ/または投影するための光学コンポーネント、および/またはマスクを通った後の光を成形し、調節し、かつ/または投影するための光学コンポーネントを含むことができる。投影光学系は、一般に照明源およびマスクを含まない。
[0018] 例えば、投影光学系の調節可能なパラメータ(「ノブ」)により、既存のSMO技法によって提供されるものより、光をより多くの自由度(例えば波面形状、強度分布など)で成形すること、および/または照明源およびマスクのより広範囲な条件に適応すること(すなわち、より大きなプロセスウィンドウ(PW)をもたらすこと)が可能になる。
[0019] しかし、これらのさらなるノブの最適化には、必然的に非常に高い計算コストが伴う。したがって、投影光学系に関するこれらのノブと一緒に、照明源およびマスクに関連したノブの最適化を簡単にし、かつ加速する方法が望ましい。
[0020] したがって、必要とされるのは、リソグラフィプロセスを特徴づけるための計算上効率的で包括的な最適化の方法であり、この方法に基づいて、リソグラフィ装置の設定(投影光学系システムの設定を含む)が決定され、マスクが設計される。
[0021] あらかじめリソグラフィ投影装置を最適化するためにより多くの調節可能なパラメータを有することのさらなる利益には、ユーザが、1つのリソグラフィ投影装置の挙動を、別の参照リソグラフィ投影装置または所望のあらかじめ設定されたスキャナの挙動(例えば仮想スキャナの挙動)をシミュレーションモデルに基づいて整合するために、調整することができることがある。用語「スキャナ」は、本出願では走査タイプまたは他の任意のタイプのリソグラフィ投影装置を説明するために広義に用いられることに留意されたい。Caoらの、「Methods and System for Model−Based Generic Matching and Tuning」という名称の、米国公開番号が2010/0146475である同時係属の共有特許出願では、整合/調整の挙動が論じられているが、調節パラメータ(「ノブ」)は、照明光源の強度パラメータなど、主として線形パラメータであった。照明光源および投影光学系の特性を包含する非線形の多変数最適化を統合する、より包括的な挙動の整合/調整方法が必要とされている。
本明細書で説明する実施形態は、リソグラフィ投影装置内の投影光学系の改善/最適化を含み、好ましくは照明源、マスク、および投影光学系を同時にまたは択一で最適化する能力を含む、リソグラフィ投影装置を改善/最適化する方法を提供する。基板に向かって伝搬する光の性質は、調節可能な投影光学系のコンポーネントおよび/または照明源により、ハードウェアおよびソフトウェアの制御の組合せを用いて操作することができる。投影光学系は「レンズ」と称されることがあり、したがって、最適化プロセスは、「照明源、マスク、レンズの最適化」(SMLO)と称されることがある。特定の実施形態では、レンズの最適化が投影光学系の瞳面に対して行なわれるので、SMLOプロセスを説明するのに用いられる別の用語に、「照明源、マスク、瞳の最適化」(SMPO)がある。しかし、本発明の範囲は、瞳面における最適化のみに限定されるものではない。部分的には、最適化に投影光学系を含むと、投影光学系の複数の調節可能な特性を導入することにより、より大きなプロセスウィンドウをもたらすことができるので、SMLOは、既存の照明源およびマスクの最適化プロセス(SMO)または投影光学系の最適化を明確に含まない他の最適化プロセスと比較して望ましいものである。例えば、リソグラフィ結像プロセスにおいて収差を調節するために、リソグラフィ投影装置の波面を成形するのに投影光学系を用いることができる。本明細書の実施形態によれば、数値手法によって最適化を加速することができる。実施形態の説明では、投影光学系および/または照明源の調節可能な特性が用いられるが、線量および焦点など、リソグラフィ投影装置の他の調節可能な特性を最適化で調節することができる。
[0022] 本明細書の諸実施形態は、照明源、投影光学系、およびマスク/設計レイアウトの特性であり得る設計変数の適切な費用関数を最小化することにより、リソグラフィ投影装置を最適化する。通常、最適化が整合/調整方法の一部分であると、マスク/設計レイアウトの設計変数は固定されたままであり、その一方で、照明源および投影光学系の設計変数が調整される。費用関数の限定的でない例が、現在のリソグラフィプロセスと参照リソグラフィプロセスの間のリソグラフィ応答の差を表す費用関数を含んで示される。費用関数の他の形態も可能であり、多種多様なリソグラフィメトリックに適応することができる。費用関数は、調整されるべきリソグラフィプロセスの設計変数の関数であり得る。投影光学系の非線形の影響は、適切な設計変数を選択することにより費用関数に組み込まれている。
[0023] 最適化プロセスは、物理的参照スキャナの挙動または仮想参照スキャナのあらかじめ設定された所望の挙動に対するリソグラフィ投影装置の挙動の整合/調整に関して、さらなる融通性を与える。次の説明で、一般的な用語「スキャナT」、「スキャナR」は、それぞれ(物理的または仮想の)調整するべきリソグラフィ投影装置、および参照リソグラフィ投影装置を広義に記述するのに用いられる。
[0024] 以前の手法では、整合/調整に用いられた調節パラメータ(「ノブ」)は、主として照明光源の強度パラメータなどの線形のパラメータであった。以前の線形最適化手法では考慮に入れることができない、結像光を成形する際の投影光学系の影響などの非線形の影響およびリソグラフィ応答(CD、EPEなど)に対する非線形の影響を扱うために、本発明の実施形態の整合/調整方法には、さらなる非線形の調節パラメータが含まれている。
[0025] 挙動整合は、2つのリソグラフィ投影装置間の製造ばらつきによる挙動差の補正、または温度、摩耗、老化、レジスト、マスクの化学的および物理的性質などの要因によるリソグラフィ投影装置の挙動の経時的偏移の補正に有用であり得る。シミュレーション領域では、参照リソグラフィ投影装置の挙動は、シミュレートされた参照モデルとして演繹的に入手可能であり、すなわちシミュレートされた参照モデルが仮想スキャナの挙動を表す。物理的スキャナと挙動比較するとき、同一タイプのスキャナ(すなわち同一モデルのスキャナ)または別のタイプのスキャナ(すなわち別モデルのスキャナ)を参照として用いてよい。仮想スキャナの挙動がシミュレートされた参照モデルとして用いられるとき、シミュレートされた参照モデルは、エンドユーザが望むカスタム化された挙動、あるいは所定のプロセスウィンドウを生成するかまたは良好なリソグラフィ応答を生成する「理想的」もしくは所望の挙動に基づくものでよい。例えば、装置の特定の挙動が、設計レイアウトと、リソグラフィ投影装置を使用して設計レイアウトを基板上に投影することにより参照基板上に生成されたイメージまたはレジスト像との間の関係としてモデル化されてよい。レジスト像は、例えばレジスト像の様々な特性(例えばレジスト輪郭、CD、エッジ配置誤差)によって表すことができる。リソグラフィ投影装置の挙動は、例えば、照明源の光学的挙動と投影光学系の光学的挙動を組み合わせたものとなる可能性があり、これは設計レイアウトから独立している。2つのリソグラフィ投影装置が、同一の照明源と投影光学系を組み合わせた光学的挙動を有する場合、これら2つのリソグラフィ投影装置によって同一の設計レイアウトから同一のレジストコートされた基板まで投影されたイメージは、実質的に同一であることになる。リソグラフィ投影装置の照明源と投影光学系を組み合わせた光学的挙動は、以下で詳細に説明されるように、伝送交差係数(TCC)によって表すことができる。したがって、所望の挙動に対するリソグラフィ投影装置の整合挙動は、リソグラフィ投影装置のTCCを所望の挙動を表すTCCに対して整合することにより実現することができる。費用関数は、前述の挙動の整合/調整のすべての様々な可能性に適合するのに十分に融通性がある。
[0026] さらに、挙動の整合/調整は、TCC整合などのパターン非依存のやり方、または整合/調整が、TCC整合に加えてテストパターン(または複数のテストパターン)を用いてリソグラフィ応答を比較する工程をさらに含むハイブリッドのやり方で行なわれてよい。
[0027] 当業者なら、ここでは「整合」と「調整」は交換可能に使用されるが、一般に「整合」は2つの物理的スキャナ間の挙動整合を示し、「調整」はスキャナのシミュレーションモデルを参照シミュレーションモデルに対して調節することを示すことを理解するであろう。参照シミュレーションモデルは、物理的スキャナに由来するものでよいが、そうである必要性はない。整合/調整は、プロセスウィンドウの制約を用いて行なうことができる。例えば、調整では、プロセスは所定のプロセスウィンドウ内に存続するように適合され得る。しかし、整合/調整は、プロセスウィンドウの制約なしで行なうこともできる。
[0028] 特定の実施形態の以下の説明を添付図面とともに検討することにより、本発明の上記の態様および他の態様ならびに特徴が、当業者には明らかになるであろう。
[0029]リソグラフィ投影装置の様々なサブシステムのブロック図である。 [0030]図1のサブシステムに対応するシミュレーションモデルのブロック図である。 [0031]実施形態による費用関数最適化の例示的方法の態様を示す流れ図である。 [0032]実施形態によるリソグラフィ投影装置の整合挙動の例示的方法の態様を示す流れ図である。 実施形態によるリソグラフィ投影装置の整合挙動の例示的方法の態様を示す流れ図である。 [0033]本発明の実施形態による様々な最適化プロセスの一例を示す流れ図である。 本発明の実施形態による様々な最適化プロセスの一例を示す流れ図である。 [0034]本発明の一実施形態による、ハイブリッドの整合/調整の流れ図である。 [0035]実施形態を実施することができる例示的コンピュータシステムのブロック図である。 [0036]実施形態を適用することができるリソグラフィ投影装置の概略図である。
[0037] 本文書では、ICの製造における本発明の使用について特に言及することがあるが、本発明が多くの他の可能な用途を有することを明確に理解されたい。例えば、本発明は、集積光学システム、磁気ドメインメモリのための誘導および検出パターン、液晶ディスプレイパネル、薄膜磁気ヘッドなどの製造に採用することができる。当業者なら、このような代替用途の文脈において、本文書における用語「レチクル」、「ウェーハ」、または「ダイ」のいずれの使用も、より一般的な用語「マスク」、「基板」および「ターゲット部分」とそれぞれ置き換えられ得ると考えられることを理解するであろう。
[0038] 本文献では、用語「放射」および「ビーム」は、紫外線放射(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長を有する)およびEUV(例えば5〜20nmの範囲の波長を有する極端紫外線放射)を含むあらゆるタイプの電磁放射を包含するように用いられる。
[0039] 本明細書で用いられる用語「最適化する」および「最適化」は、リソグラフィの結果および/またはプロセスが、基板上の設計レイアウト投影のより高い精度、より大きなプロセスウィンドウなどのより望ましい特性を有するようにリソグラフィ投影装置を調節することを意味する。
[0040] さらに、リソグラフィ投影装置は、2つ以上の基板テーブル(および/または、2つ以上のマスクテーブル)を有するタイプのものとすることができる。このような「マルチステージ」デバイスでは、追加のテーブルを並行して使用することができ、または、1つまたは複数のテーブルが露光に使用されている間、準備ステップを1つまたは複数の他のテーブル上で実行することができる。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第US5,969,441号には、2連ステージリソグラフィ投影装置が説明されている。
[0041] 上記で言及されたマスクは、設計レイアウトを備える。設計レイアウトはCAD(コンピュータ支援設計)プログラムを利用して生成することができ、このプロセスはEDA(コンピュータによる設計自動化)と呼ばれることが多い。ほとんどのCADプログラムは機能設計レイアウト/マスクを生成するために1組の所定の設計ルールに従う。これらのルールはプロセスおよび設計の制限により設定されている。例えば、設計ルールは、回路デバイスまたはラインが望ましくない形で互いに相互作用しないことを確実にするために、(ゲート、コンデンサなどの)回路デバイス間または相互接続線(インターコネクトライン)間の空間的許容範囲を規定している。設計ルールの制限は通常「クリティカルディメンション」(CD)と呼ばれている。回路のクリティカルディメンションは、ラインもしくはホールの最小幅、または、2本のライン間もしくは2つのホール間の最小空間として規定することができる。そのため、CDは設計された回路の全体的なサイズおよび密度を決定する。もちろん、集積回路製造の目標の1つは(マスクを介して)基板上に本来の回路設計を忠実に再現することである。
[0042] 本文書で用いられる用語マスクは、基板のターゲット部分に生成されるべきパターンに対応するパターン付き断面を入来放射ビームに賦与するのに用いることができる一般的なパターニング手段を指すものと広義に解釈されてよく、用語「光弁」も、この文脈で用いることができる。標準的マスク(透過性または反射性のバイナリマスク、位相シフトマスク、ハイブリッドマスクなど)に加えて、他のこのようなパターニング手段の例にはプログラマブルミラー配列が含まれる。このようなデバイスの一例には、粘弾性の制御層および反射面を有するマトリクスアドレス指定可能な面がある。このような装置の背後にある基本原理は、(例えば)反射面のアドレス指定された領域が、入射光を回折光として反射するのに対して、アドレス指定されない領域は、入射光を非回折光として反射することである。適切なフィルタを使用して、反射ビームから、回折光だけを残して、前記非回折光をフィルタリングして除去することができ、このように、ビームは、マトリクスアドレス指定可能な面のアドレス指定パターンに従ってパターニングされる。必要なマトリクスアドレス指定は、適切な電子的手段を用いて実施することができる。このようなミラー配列についてのさらなる情報は、例えば米国特許第5,296,891号および米国特許第5,523,193号から収集することができ、これらは参照によって本明細書に組み込まれる。
− プログラマブルLCD配列。このような構造の一例が米国特許第5,229,872号に示されており、同特許は参照によって本明細書に組み込まれる。
[0043] 簡単な紹介として、図1は例示的リソグラフィ投影装置10を示す。主要なコンポーネントは、遠紫外線エキシマレーザ照明源または極端紫外線(EUV)照明源を含む他のタイプの照明源であり得る照明光源12と、部分コヒーレンス(シグマとして示される)を定義し、照明源12からの光を成形する光学系14、16aおよび16bを含み得る照明光学系と、マスクまたはレチクルの18と、基板面22上にレチクルパターンのイメージを投影する伝送光学系16cとである。投影光学系の瞳面における調節可能なフィルタまたは開口の20が、基板面22に当たるビーム角の範囲を制限してよく、可能な最大角度が投影光学系の開口数NA=sin(Θmax)を定義する。
[0044] システムの最適化プロセスで、システムの性能指数は費用関数として表すことができる。最適化プロセスは、要するに、費用関数を最小限にするシステムの1組のパラメータ(設計変数)を見いだすプロセスである。費用関数は、最適化の目標次第で、あらゆる適切な形態を有することができる。例えば、費用関数は、システムの特性の所期の値(例えば理想値)に対するこれらの特定の特性(評価ポイントでの)の偏差の重み付き2乗平均平方根(RMS)であり得て、これらの偏差の最大値でもあり得る。システムの設計変数は、有限の範囲に限定することができ、かつ/またはシステムの実装形態の実用性により相互依存であり得る。リソグラフィ投影装置の場合には、制約は、調整可能な範囲などのハードウェアの物理的な性質および特性、および/またはマスク製造可能性の設計ルールに関連づけられることが多く、また、評価ポイントは、基板上のレジストイメージの物理的ポイントならびに線量および焦点などの非物理的特性を含むことができる。
[0045] リソグラフィ投影装置では、照明源が照明(すなわち光)を供給し、投影光学系が、照明を、マスクを通して成形し、基板へ向ける。用語「投影光学系」は、ここで、放射ビームの波面を変更することができるあらゆる光学コンポーネントを含むように広義に定義される。例えば、投影光学系は、コンポーネント14、16a、16bおよび16cのうち少なくともいくつかを含むことができる。空間像(AI)は基板上の光強度分布である。基板上のレジスト層が露光され、空間像は、レジスト層の中へ潜在的「レジスト像」(RI)として転写される。レジスト像(RI)は、レジスト層の中のレジストの可溶性の空間分布として定義することができる。レジストモデルは、空間像からレジスト像を計算するのに用いることができ、その一例を、本願譲受人に譲渡された米国特許出願第12/315,849号に見いだすことができ、その開示の全体が参照によってここに組み込まれる。レジストモデルは、レジスト層の性質(例えば、露光、PEBおよび現像の期間中生じる化学的プロセスの影響)にのみ関連づけられる。リソグラフィ投影装置の光学的性質(例えば照明源、マスクおよび投影光学系の性質)が、空間像を規定する。リソグラフィ投影装置で使用されるマスクは変更されることがあるので、マスクの光学的性質を、少なくとも照明源および投影光学系を含むリソグラフィ投影装置の残りの部分の光学的性質から分離するのが望ましい。
[0046] リソグラフィ投影装置のリソグラフィをシミュレートするための例示的流れ図が、図2に示されている。照明源モデル31は、照明源の光学的特性(光の強度分布および/または位相分布を含む)を表す。投影光学系モデル32は、投影光学系の光学的特性(投影光学系によってもたらされる、光の強度分布および/または位相分布の変化を含む)を表す。照明源モデル31と投影光学系モデル32は、本明細書で後に説明されるように、伝送の交差係数(TCC)モデル34へと組み合わせることができる。設計レイアウトモデル35は、設計レイアウト33の光学特性(所与の設計レイアウト33によってもたらされる光の強度分布および/または位相分布の変化を含む)を表し、この光学特性は、マスク上のフィーチャの機構を表す。空間像36は、伝送の交差係数34および設計レイアウトモデル35からシミュレートすることができる。レジスト像37は、レジストモデル37を使用して、空間像36からシミュレートすることができる。リソグラフィのシミュレーションは、例えばレジスト像の輪郭およびCDを予測することができる。
[0047] より詳細には、照明源モデル31は、NAシグマ(σ)設定ならびに任意の特定の光源形状(例えば、環状光源、四重極光源、および二重極光源などの軸外光源)を含むがこれらに限定されない照明源の光学的特性を表し得ることに留意されたい。投影光学系モデル32は、収差、歪み、屈折率、物理的サイズ、物理的寸法などを含む投影光学系の光学的特性を表すことができる。設計レイアウトモデル35は、例えば米国特許第7,587,704号に説明されているように、物理的マスクの物理的性質を表すことができ、同特許は参照によってその全体が組み込まれる。シミュレーションの目標は、例えばエッジの配置およびCDを正確に予測することであり、次いで、これを所期の設計と比較することができる。所期の設計は、一般にOPCに先立つ設計レイアウトとして定義され、GDSIIまたはOASISまたは他のファイルフォーマットなどの標準化されたデジタルファイルフォーマットで与えられ得る。
[0048] この設計レイアウトから、1つまたは複数の部分を識別することができ、それらは「クリップ」と称される。本発明の特定の実施形態では、クリップのフルセットが抽出され、これは、設計レイアウトの中の複雑なパターン(一般に任意のクリップ数を使用することができるが、約50〜1000個のクリップ)を表す。当業者には理解されるように、これらのパターンまたはクリップは、設計の小部分(すなわち回路、セルまたはパターン)を表し、特にクリップは、特定の注目および/または確認を必要とする小部分を表す。換言すれば、クリップは、クリティカルフィーチャが、経験(顧客によって与えられたクリップを含む)、試行錯誤、もしくは全チップシミュレーションの実行によって識別される設計レイアウトの諸部分でよい。クリップは、通常、1つまたは複数のテストパターンまたはゲージを含む。
[0049] クリップの初期のより大きな組が、顧客によって、特定の結像最適化を必要とする設計レイアウトにおける既知のクリティカルフィーチャ領域に基づいて演繹的に与えられることがある。あるいは、本発明の別の実施形態では、クリップの初期のより大きな組が、ある種の、クリティカルフィーチャ領域を識別する自動アルゴリズム(マシンビジョンなど)またはマニュアルアルゴリズムを用いて、全体の設計レイアウトから抽出されることがある。
[0050] 総合的な計算負荷を低減するために、最適化の様々なやり方を構想することができる。一実施形態では、最初に、1組のクリップが、パターン選択方法により、回折シグナチュア分析または何らかの他の方法に基づいて選択され、次いでSMLOプロセスが実施される。あるいは、最初に、全チップシミュレーションが実施され、全チップシミュレーションから「ホットスポット」および/または「ウォームスポット」が識別され、次いでパターン選択工程が実施される。選択されたパターンに基づいて最適化が行なわれる。パターン選択アルゴリズム(回折シグナチュア分析または他の方法に基づく)は、SMLOプロセスとシームレスに一体化することができる。1つの例示的方法が、図7に関してさらに説明される。
[0051] 一実施形態による、SMLOを用いてリソグラフィ投影装置を最適化する一般的な方法が図3に示されている。この方法は、複数の設計変数の多変数費用関数を定義する工程302を含む。工程300Bに示されるように、設計変数のうち少なくともいくつかは、投影光学系の特性である。他の設計変数は、照明光源(工程300A)および設計レイアウト(工程300C)と関連づけられ得るが、本明細書で論じられる整合/調整方法では、通常、設計レイアウトは固定されたままであり、すなわち設計変数が照明光源および投影光学系を表し、その一方で設計レイアウトの特性は一定値となる。工程304で、費用関数が収束する方向へ動くように、諸設計変数が調節される。工程306で、所定の終了条件が満たされているかどうか判断される。所定の終了条件は様々な可能性、すなわち、使用される数値手法の要求に応じて費用関数を最小化または最大化することができる、または費用関数の値が閾値に等しくなった、もしくは閾値を横切った、またはあらかじめ設定された誤差限界内で費用関数の値に到達した、または所定の計算時間が経過した、または反復があらかじめ設定された回数に到達したことを含むことができる。工程306で条件のどちらかが満たされた場合、この方法は終了する。工程306でいずれの条件も満たされない場合、所望の結果が得られるまで、工程304および306が繰り返される。
[0052] リソグラフィ投影装置では、照明源、マスクおよび投影光学系は、実施形態に従って、択一で最適化する(択一の最適化と称される)か、または同時に最適化する(「同時最適化」、または「共同最適化」と称される)ことができる。本明細書で用いられる用語「同時」、「同時に」、「一緒」および「一緒に」は、照明源、マスク、投影光学系の特性の設計変数および/または任意の他の設計変数が、同時に変化し得ることを意味する。本明細書で用いられる用語「択一」および「択一で」は、すべての設計変数が同時に変化し得るわけではないことを意味する。図3で、工程304は、同時の最適化または択一の最適化を示してよい。
[0053] 2010年11月10日出願の「Optimization of Source, Mask, and Projection Optics」という名称の、同時係属の共有の米国特許仮出願第61/472,372号(弁理士整理番号081468.0387211)には、様々な最適化技法の詳細が、詳細な数学的構成を含んで詳述されている。米国特許仮出願第61/472,372号の全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。本出願は、調整されるべきリソグラフィ投影装置モデルと参照リソグラフィ投影装置モデルの間の挙動整合が、どうやってSMLOプロセスをシームレスに統合するかということを重視する。
[0054] 以下の段落は、費用関数の数学的な定義を、限定的でない例として一般論としてのみ説明する。
[0055] リソグラフィ投影装置では、費用関数を次式で示すことができ、

ここで、(z1, z2, ..., zN)は、そのN個の設計変数または値であり、fp(z1, z2, ..., zN)は、実際の値と設計変数(z1, z2, ..., zN)の値の組に対するp番目の評価ポイントにおける特性の所期の値との間の差であり、wpは、p番目の評価ポイントに割り当てられた重み定数である。他のものより重要な評価ポイントまたはパターンには、より大きなwp値を割り当てることができる。発生回数の多いパターンおよび/または評価ポイントは、より大きなwp値を割り当てられてよい。評価ポイントの例は、ウェーハ上の任意の物理的ポイントまたはパターン、あるいは仮想の設計レイアウト、レジスト像、または空間像の任意のポイントであり得る。費用関数は、リソグラフィ投影装置または基板の任意の適切な特性、例えば焦点、CD、イメージ移動、イメージ変形、イメージ回転、なども表してよい。レジスト像が基板上の回路パターンを規定することが多いので、費用関数は、レジスト像のいくつかの特性を表す関数を含むことが多い。例えば、このような評価ポイントfp(z1, z2, ..., zN)は、単純に、レジスト像のポイントとそのポイントの所期の位置との間の距離(すなわちエッジ配置誤差EPEp(z1, z2, ..., zN))であり得る。費用関数は、別々のプロセスウィンドウ(PW)条件に対するリソグラフィ応答の差を表してもよく、設計変数は、プロセスウィンドウにわたって応答を整合するように調整される。
[0056] 前述のように、費用関数はリソグラフィ応答であり得る。整合/調整との関連で、費用関数は、現行のリソグラフィプロセスと参照リソグラフィプロセスの間のリソグラフィ応答の差でもあり得る。挙動整合では、費用関数は、調節されるべきリソグラフィ投影装置のTCC(以後TCCTと称する)と参照挙動または所望の挙動を表すTCC(以後TCCRと称する)との間の差の基準でもあり得る。一例では、fp(z1, z2, ..., zN)は、TCCとTCCの間の差の係数であり、fp (z1, z2, ..., zN)=|TCCT,k',k"-TCCR,k',k"|であって、pは任意の対のベクトルk'およびk"である。k'およびk"の値が連続的であり得るので、式1の費用関数は、同様な意味合いで積分の形で書くことができ、

積分は、あらゆる可能なpにわたるものである。式1または式1’の費用関数が最小化されるとき、調節されるべきリソグラフィ投影装置の挙動は、所望の挙動に最も一致する。費用関数の可能で一般的な形を示すために、一例として(重み付き)平均2乗誤差を用いるにしても、費用関数が、極大差などの差の他の形をとり得ることに留意されたい。
[0057] 設計レイアウトから独立したTCCを用いる挙動整合に続いて、設計レイアウト依存のレジスト像の測定を用いる最適化を行なうことができる。あるいは、費用関数は、レジスト像およびTCCについての測定を含むこともでき、TCCの最小化は、挙動の整合と最適化のハイブリッドである。例えば、費用関数は、CDの実際の値と意図した値の間の差を含むことができる。例示的費用関数は、

となり、ここで、wCD,iはレジスト像のi番目のCDの重み定数であり、ΔCDiは、i番目のCDの実際の値と意図した値の間の差である。ハイブリッドの挙動の整合および最適化のさらなる詳細は、2010年6月10日に米国特許出願公開第2010/0146475号として公開され、本願譲受人に譲渡された米国特許出願第12/613285号に見いだすことができ、同出願は、参照によってその全体が組み込まれる。ハイブリッド整合/調整に用いられるゲージは、2010年5月13日に米国特許出願公開第2010/0122225号として公開され、本願譲受人に譲渡された米国特許出願第12/613244号で説明されている方法を用いて選択することができ、同出願の全体が参照によって組み込まれる。
[0058] 設計変数は、照明源、マスク、投影光学系、線量、焦点などの調節可能なパラメータなど、任意の調節可能なパラメータであり得る。好ましくは、設計変数のうち少なくともいくつかは投影光学系の調節可能な特性である。投影光学系は、照射ビームの波面形状および強度分布および/または位相シフトを調節するのに使用することができる「波面マニピュレータ」と総称されるコンポーネントを含んでよい。投影光学系は、好ましくは、マスクの前、瞳面の近く、結像面の近く、焦点面の近くなど、リソグラフィ投影装置の光路に沿った任意の位置で波面および強度分布を調節することができる。投影光学系は、例えば照明源、マスク、リソグラフィ投影装置の温度変化、リソグラフィ投影装置のコンポーネントの熱膨張によって引き起こされる波面および強度分布の特定の歪み(または収差)を補正するかまたは補償するのに使用することができる。波面および強度分布を調節すると、評価ポイントおよび費用関数の値を変化させることができる。このような変化は、モデルからシミュレートするか、または実際に測定することができる。整合/調整では、通常、(物理的または仮想の)参照リソグラフィ装置の設計パラメータは一定に保たれ、一方、(物理的または仮想の)現行のリソグラフィ装置の設計変数が調整される。
[0059] fp(z1, z2, ..., zN)の通常の重み付き2乗平均平方根(RMS)は、

と定義され、したがって、fp(z1, z2, ..., zN)の重み付きRMSを最小化することは、式1で定義された費用関数

を最小化するのに等しいことに留意されたい。したがって、fp(z1, z2, ..., zN)および式1の重み付きRMSは、本明細書の表記上の簡易さのために交換可能に利用することができる。
[0060] 設計変数は制約を有してよく、これは(z1, z2, ..., zN)∈Zと表現することができ、Zは設計変数の1組の可能な値である。
[0061] したがって、最適化プロセスは、(z1, z2, ..., zN)∈Zの制約下で、費用関数を最小化する設計変数の値の組を見いだすのに使用することができ、すなわち、

または同様な意味合いで、積分の形の

を見いだすのに使用することができる。
[0062] 実用的なリソグラフィ投影装置では、設計変数の数は数百の範囲であり得る。しかし、TCCT,k',k"は、連続変数k'およびk"の4次元のテンソルである。コンピュータを使用してTCCT,k',k"を計算するために、通常、TCCT,k',k"は、離散化の前に、TCCT,k',k"に十分に適合するように何百万またはより多くの個別の要素に分離される。設計変数に対するTCCT,k',k"の要素の割合が大きいと、実際に有用な程度まで費用関数を最小化するのが困難になる。しかし、実用的なリソグラフィ投影装置では、TCCT,k',k"の要素の数はかなり減少させることができ、というのは、一般的な設計レイアウトのマスク関数M(k)を、次式のように2つの1次元関数の積の合計に分解することができるからであり、

ここで、ベクトルk=(kx, ky)である。さらなる詳細は、2010年6月10日に米国特許出願公開第2010/0146475号として公開され、本願譲受人に譲渡された米国特許出願第12/613285号に見いだすことができ、同出願は、参照によってその全体が組み込まれる。具体的には、空間像(AI)において無視できない寄与を有し、したがって計算する必要があるのは

および

という形のTCCT,k',k"の要素だけである。k'およびk"がベクトルであり、k'およびk"の構成要素は、それぞれ(kx', ky")および(kx", ky")であることに留意されたい。
[0063] 重み定数wpは、任意の適切な値を有することができる。pはベクトルk'およびk"の任意の対であることに留意されたい。例えば、wpは、

および

向けにはより大きいものであり得る。一例では、

である。
[0064] 別の例では、

であり、WおよびCは、それぞれ15および0.01などの正の定数である。当業者なら、例示の特定の数値が本発明の範囲を制限するものではないことを理解するであろう。
[0065] 図4Aは、前述の整合挙動の方法の流れ図を示す。設計変数400Bは、投影光学系の特性である。設計変数400Aのうちいくつかは、照明光源の特性であり得る。マスク設計レイアウトの特性は、工程400Cで識別される。費用関数がTCCおよびTCCのみの関数である場合、設計レイアウトの特性である設計変数は存在しない。むしろ、設計レイアウトの特性は一定値で表される。工程401Aで調整されるべき現行リソグラフィプロセスの特性は、前述の設計変数の少なくともいくつかの関数である。工程401Bで、参照リソグラフィプロセスの特性が与えられる。工程402で、費用関数が、調整されるべきリソグラフィプロセスと参照リソグラフィプロセスの間の差の関数として定義される。このような費用関数の一例が、補遺Aに示されている(式4)。TCCの差が設計変数の関数であるので、したがって費用関数は設計変数の関数である。工程404で、費用関数が収束する方向へ動くように、諸設計変数が(同時に、または択一で)調節される。工程406で、図3の工程306で定義されたように、所定の終了条件が満たされているかどうか判断される。整合/調整プロセスの流れの場合のさらなる終了条件は、図4Bおよび図7を参照しながらさらに論じられるように、参照スキャナの挙動との十分な整合が得られるときである。工程406で条件のどちらかが満たされた場合、この方法は終了する。工程406でいずれの条件も満たされない場合、所望の結果が得られるまで、工程404および406が反復して繰り返される。
[0066] 図4Bは、最適化に用いられる費用関数がスキャナTおよびスキャナRのTCCに基づくものである、最適化ベースの整合/調整プロセスの主要な工程を示す。スキャナRおよびスキャナTのTCCは、工程S410で得られる。工程S420で、設計変数または「ノブ」は、スキャナRのTCCとスキャナTのTCCの間の最善の一致を実現するように調節される。最適化は、制約ありまたは制約なしで行なわれてよい。工程S430で、スキャナノブの最適な調整量すなわち設計変数の最適値が識別され、出力される。この出力は、投影波面イメージ(収差マップとも称される)および/または照明光源マップ、または他の形であり得る。工程S440では、任意選択で、調整前の整合と比較した調整後の改善を確かめるために整合品質がシミュレートされてよい。
[0067] 以前に論じられたように、費用関数(CF)の最適化は、パターンの整合/調整の核心にあり、費用関数はレジスト像または他の特性も表すことができる。
[0068] 図5は、SMLOを用いるパターンの整合/調整の1つの例示的方法を示しており、この方法では費用関数が最小化される。工程502で、設計変数の初期値が、(存在するのであれば)それらの調整範囲を含んで得られる。工程S504で、多変数費用関数が設定される。費用関数は、TCCに基づくものでよい。工程S506で、費用関数は、第1の反復工程(i=0)に対する設計変数の開始点の値のまわりの十分に小さな近傍の範囲内に展開される。工程S508で、費用関数を最小化するために、標準的な多変数最適化技法が適用される。最適化問題は、S508の最適化プロセスを通じて、または最適化プロセスの後のステージにおいて、調整範囲などの制約を適用することができることに留意されたい。工程S510で、スキャナTのTCCなどのリソグラフィ挙動が予測される。工程S512で、工程S510の結果が、工程S522で得られた、スキャナRのTCCなどの所望のリソグラフィパラメータと比較される。工程S514で終了条件が満たされた場合、すなわち最適化が所望の値に十分に近いリソグラフィ応答値を発生するか、または最適化プロセスが収束して費用関数がもはや減少しなくなるか、反復が所定の最多回数(または最長の制限時間)に到達すると、次いで、工程S518で、設計変数の最終的な値が出力される。図3および図4に関して、様々な終了条件の例が論じられる。出力工程は、瞳面(または他の面)における波面の収差調整マップ、最適化された照明源マップを出力する工程など、設計変数の最終的な値を用いて他の関数を出力する工程も含んでよい。終了条件が満たされない場合、次いで、工程S516で、設計変数の値がi回目の反復の結果で更新され、プロセスは工程S506へ戻る。図5の数学的方法の全体が、2010年11月10日に出願された「Optimization of source, mask, and projection optics」という名称の同時係属の、本願の所有者が所有する(第61/472,372号、弁理士整理番号081468.0387211)に詳述されている。
[0069] 工程S506で用いられる線形近似は、i回目の反復における(z1i, z2i, ..., zNi)の小さな近傍でのみ成立する。fp(z1, z2, ..., zN)が設計変数(z1, z2, ..., zN)に対して非線形性が強い場合、線形近似を用いる最適化はあまりにも多数回の反復を要する可能性があり、かつ/またはCF(z1, z2, ..., zN)の全体的な最小値ではなく費用関数の局所的最小値をもたらす可能性がある。この問題は、費用関数CF(z1, z2, ..., zN)を、いくつかの設計変数のより大きな次数の多項式へ、特に投影光学系によって導入された収差を包含する費用関数などの非線形性が強い費用関数へ展開することにより、緩和することができる。図6は、設計変数に関してTCCのより高次の多項式展開を用いる別の整合/調整プロセスの主要な工程を示す例示的流れ図である。ここで別様に説明されなければ、図6の工程の多くは、図5の対応する工程とよく似ている。主要な差異の1つは、工程S604で、多変数の費用関数が、例えば伝送の交差係数(TCC)の偏導関数に関係した適合係数を含む高次(2次など)の多項式とし示されることである。工程S606で、TCCが、各反復の開始点のまわりに展開される。任意選択のさらなる工程で、空間像、レジスト像およびエッジ配置誤差(EPE)が展開されてよいが、図6の特定の例では、パターン非依存の整合/調整に関してTCCの展開だけが検討される。工程608で、解を見いだすために、一般的な最適化アルゴリズムを用いて費用関数が最小化される。これは、制約ありまたは制約なしで行なうことができる。工程610で、現行のリソグラフィ装置/プロセスのリソグラフィ挙動が予測される。例えば、スキャナTのTCCが計算されてよい。工程S622で、所望の参照リソグラフィパラメータ(スキャナRのTCCなど)が、予測と比較するために得られる。残りの工程は、図5で説明された対応する工程に類似である。上記の解明から、本発明の特定の実施形態では、反復の数は1回ですらあり得て、単一の計算シーケンスをもたらすことが当業者に明らかであろう。このことは、例えばいくつかの設計変数の記述が最初に十分であって、所定の終了条件が1回の計算の後に満たされるときに起こり得る。図6の数学的方法の全体が、2010年11月10日に出願された同時係属の、本願の所有者が所有するである第61/472,372号(弁理士整理番号081468.0387211)に詳述されている。
[0070] 図7は、ハイブリッドのスキャナの整合/調整の構成を形成するために、図5または図6で論じられた最適化プロセスからの適切な工程がパターン依存の整合/調整に統合された流れ図を示す。ハイブリッドの整合/調整では、パターン非依存のTCCの整合の首位にテストパターンまたはゲージのリソグラフィ応答(例えばCDまたはEPE)を追加することができる。工程S702で、スキャナTおよびスキャナRのモデルが得られ、これらは対応するTCCを含んでいる。工程S704で、TCCSおよび/または他のリソグラフィ応答の間の最善の一致を実現するために、図5または図6からの適切な最適化工程が用いられる。工程S706で、すべてのスキャナのノブの最適な調整量、すなわち設計変数の最適値が識別されて出力され、これらの値は、投影波面イメージおよび/または照明光源マップ、または他の形式の形をとることができる。工程S708で、調整後に整合品質がシミュレートされる。工程S710で、整合結果が十分であるかどうか判断される。整合結果が十分であれば、プロセスは工程S720で終了する。工程S720の出力は、スキャナRの挙動とスキャナTの挙動の最善の整合をもたらす設計変数でよい。整合結果が不十分であると、次いで、工程S708の調整後の整合結果から、工程S712で、2つのスキャナ間であらかじめ設定された限界より大きな差を有するパターンであるホットスポットおよび/または2つのスキャナ間でホットスポットに関してあらかじめ設定された限界に近い差を有するパターンであるウォームスポットが識別される。工程S716で、識別されたホットスポットおよび/またはウォームスポットを有するパターンが、ゲージまたはテストパターンに変換され、ゲージの組が、新規のゲージで更新される。S716のゲージの組は、顧客またはリソグラフィ設計者によって以前の経験に基づいてあらかじめ選択された、一般的なパターン、クリティカルパターン、または稠密パターンを有してよい(工程S714)。冗長なゲージ数を減らすために任意選択のパターン選択アルゴリズムが実施されてよい(工程S718)。パターン選択は、回折のシグナチュア解析または他の数学的方法を用いて行なうことができる。パターン選択アルゴリズムの一例が、同時係属の、本願の所有者が所有するの米国特許出願公開第2010/0122225号に開示されている。工程S704で、SMLOを用いる挙動整合方法が、図5または図6のプロセスを用いて、ゲージの新規の組で規定通りに繰り返される。新規のゲージは、例えば以前の測定値と十分に異なる測定値(例えばあらかじめ設定された限界より差が大きいもの)を用いてレジスト像(またはCD、EPEなど他のリソグラフィ応答)を生成する1組のゲージでよい。設計変数(すなわち回転するノブ)は、スキャナTの挙動またはスキャナRに対する差の挙動をシミュレートするように最適化される。十分な整合が得られるまで、工程S704〜S718が繰り返される。参照挙動との十分な整合が、図7のさらなる終了条件として(図3に記述された終了条件の首位で)用いられる。
[0071] 当業者なら、スキャナTのモデルとスキャナRのモデルが厳密に同一の設計変数を有する必要はないことを理解するであろう。これは、特定のタイプのスキャナTを調整するとき、別のタイプの物理的スキャナまたは仮想スキャナが参照として用いられ得ることを意味するものと解釈することができる。さらに、スキャナTの設計変数だけを調整しつつ、スキャナRの設計変数(または特性)を一定に保つこともできる。
[0072] 図8は、本明細書に開示された最適化の方法および流れを実施するのを支援することができるコンピュータシステム100を示すブロック図である。コンピュータシステム100は、情報を通信するバス102または他の通信機構、および情報を処理するためにバス102に接続されたプロセッサ104(またはマルチプロセッサ104および105)を含む。コンピュータシステム100は、プロセッサ104によって実行される情報および命令を記憶するためにバス102に結合されたランダムアクセスメモリ(RAM)または他のダイナミックストレージデバイスなどのメインメモリ106も含む。メインメモリ106は、プロセッサ104によって実行される命令の実行中に一時変数または他の中間情報を記憶するためにも使用することができる。コンピュータシステム100は、プロセッサ104用の静的情報および命令を記憶するためにバス102に結合されたリードオンリーメモリ(ROM)108または他のスタティックストレージデバイスをさらに含む。情報および命令を記憶するために、磁気ディスクまたは光ディスクなどのストレージデバイス110が設けられ、バス102に結合される。
[0073] コンピュータシステム100は、コンピュータのユーザに情報を表示するために、バス102を介して陰極線管(CRT)またはフラットパネルもしくはタッチパネルディスプレイなどのディスプレイ112に結合することができる。情報およびコマンド選択をプロセッサ104へ通信するために、英数字および他のキーを含む入力デバイス114が、バス102に結合される。他のタイプのユーザ入力デバイスは、方向情報およびコマンド選択をプロセッサ104に通信し、ディスプレイ112上のカーソルの動きを制御するマウス、トラックボール、またはカーソル方向キーなどのカーソルコントロール機器116である。この入力デバイスは、通常、第1軸(例えばx)および第2軸(例えばy)といった2つの軸への2自由度を有し、デバイスが平面内の位置を指定することを可能にする。タッチパネル(スクリーン)ディスプレイも入力デバイスとして使用することができる。
[0074] 本発明の一実施形態によれば、最適化プロセスの諸部分は、メインメモリ106に含まれる1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスを実行するプロセッサ104に応答して、コンピュータシステム100によって実行することができる。このような命令は、ストレージデバイス110などの他のコンピュータ読取可能媒体からメインメモリ106に読み込ませることができる。メインメモリ106に含まれる命令のシーケンスを実行すると、プロセッサ104は本明細書で述べたプロセスステップを実行する。マルチプロセス構成内の1つまたは複数のプロセッサも、メインメモリ106に含まれた命令のシーケンスを実行するために使用することができる。代替実施形態では、ソフトウェア命令の代わりに、またはソフトウェア命令と組み合わせて、ハードワイヤード回路を使用して本発明を実施することができる。したがって、本発明の実施形態は、ハードウェア回路およびソフトウェアのいかなる特定の組合せにも限定されない。
[0075] 本明細書において使用されている用語「コンピュータ読取可能媒体」とは、実行するために命令をプロセッサ104に供給することに関与する任意の媒体を指す。このような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、および伝送媒体を含めて、これらに限定されない多くの形態をとることができる。不揮発性媒体は、ストレージデバイス110などの例えば光または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メインメモリ106などのダイナミックメモリを含む。伝送媒体は、同軸ケーブル、銅線、および光ファイバを含み、バス102を構成するワイヤを含む。伝送媒体は、無線周波数(RF)および赤外線(IR)のデータ通信中に発生するような音波または光波の形態もとることができる。コンピュータ読取可能媒体の一般的形態は、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD−ROM、DVD、任意の他の光学的媒体、パンチカード、紙テープ、孔のパターンを持つ任意の他の物理的媒体、RAM、PROM、およびEPROM、フラッシュEPROM、任意の他のメモリチップまたはカートリッジ、以下に説明される搬送波、またはコンピュータが読み取ることができるいかなる他の媒体をも含む。
[0076] 様々な形態のコンピュータ読取可能媒体も、1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスを実行するためにプロセッサ104に搬送することに従事することができる。例えば、命令は、最初に、遠隔コンピュータの磁気ディスクに担持させることができる。遠隔コンピュータは、命令を、それ自体のダイナミックメモリにロードし、モデムを使用して電話回線を介して命令を送信することができる。コンピュータシステム100にローカルなモデムが電話回線でデータを受信し、赤外送信機を使用してデータを赤外線信号に変換することができる。バス102に結合された赤外ディテクタは赤外線信号で搬送されたデータを受信し、バス102上にデータを配置することができる。バス102は、データをメインメモリ106へ搬送し、そこからプロセッサ104が命令を検索し、実行する。メインメモリ106が受信した命令は、プロセッサ104による実行の前または後のいずれかに、任意選択でストレージデバイス110に記憶することができる。
[0077] コンピュータシステム100は、バス102に結合された通信インターフェース118を含むことが好ましい。通信インターフェース118は、ローカルネットワーク122に接続されたネットワークリンク120への双方向データ通信結合を提供する。例えば、通信インターフェース118は、対応するタイプの電話回線にデータ通信接続を提供する統合サービスデジタル網(ISDN)カードまたはモデムとすることができる。他の例として、通信インターフェース118は、互換性LANにデータ通信接続を提供するローカルエリアネットワーク(LAN)カードとすることもできる。無線リンクも実施することができる。このような実施例のいずれにおいても、通信インターフェース118は様々なタイプの情報を提示するデジタルデータストリームを搬送する電気、電磁気または光信号を送受信する。
[0078] ネットワークリンク120は、通常、1つまたは複数のネットワークを介して他のデータデバイスにデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンク120は、ローカルネットワーク122を介してホストコンピュータ124またはインターネットサービスプロバイダ(ISP)126により運営されるデータ設備への接続を提供することができる。ISP 126は、現在は一般に「インターネット」と呼ばれている世界的なパケットデータ通信網128を介してデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク122およびインターネット128は、どちらもデジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁気信号、または光信号を使用する。コンピュータシステム100との間でデジタルデータを搬送する、様々なネットワークを介した信号およびネットワークリンク120上にあり、通信インターフェース118を介した信号は、情報を伝送する搬送波の例示的形態である。
[0079] コンピュータシステム100は、ネットワーク、ネットワークリンク120、および通信インターフェース118を介して、メッセージを送信しプログラムコードを含むデータを受信できる。インターネットの例では、サーバ130は、アプリケーションプログラムのための要求されたコードをインターネット128、ISP126、ローカルネットワーク122、および通信インターフェース118を介して送信することができる。本発明によれば、1つのこのようなダウンロードされたアプリケーションは、例えば本実施形態の照明の最適化を提供する。受信コードは、受信されると、プロセッサ104により実行する、かつ/または後に実行するためにストレージデバイス110もしくは他の不揮発性記憶装置に記憶することができる。このようにして、コンピュータシステム100は、搬送波の形態でアプリケーションコードを取得することができる。
[0080] 図9は、その照明光源が、本明細書に説明された方法を利用して最適化され得る例示的リソグラフィ投影装置を概略的に示す。この装置は、
− 放射の投影ビームBを供給するための放射システムILを備える。この特定のケースでは、放射システムは、放射源SOと、
− マスクMA(例えばレチクル)を保持するマスクホルダが設けられ、アイテムPSに対してマスクを正確に位置決めする第1位置決め手段に接続された第1オブジェクトテーブル(マスクテーブル)MTと、
− 基板W(例えばレジストコートシリコンウェーハ)を保持する基板ホルダが設けられ、アイテムPSに対して基板を正確に位置決めする第2位置決め手段に接続された第2オブジェクトテーブル(基板テーブル)WTと、
− マスクMAの照射部分を基板Wのターゲット部分C(例えば1つまたは複数のダイを含む)に結像する投影システム(「レンズ」)PS(例えば屈折、反射、または屈折反射光学システム)とを含む。
[0081] 本明細書に示されるように、装置は透過タイプ(すなわち透過型マスクを有するもの)である。しかし、一般に、装置は、例えば(反射性マスクを備えた)反射タイプでもよい。あるいは、装置は、マスクの使用の代替として他の種類のパターニング手段を採用してもよく、その例にはプログラマブルミラーアレイまたはLCDマトリクスが含まれる。
[0082] 照明源SO(例えば水銀ランプまたはエキシマレーザ)は放射ビームを生成する。このビームは、直接的に、または例えばビームエキスパンダExなどの調整手段を横切った後に照明システム(イルミネータ)ILに供給される。イルミネータILは、ビームの強度分布の外側および/または内側半径範囲(一般にそれぞれσ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を設定するための調節手段ADを備えてよい。また、イルミネータILは、一般に、インテグレータINおよびコンデンサCOなどの様々な他のコンポーネントを備えてもよい。このように、マスクMAに当たったビームBは、それ自体の断面にわたって所望の均一性および強度分布を有する。
[0083] 図9に関して、照明源SOは、(照明源SOが例えば水銀ランプの場合によくあるように)リソグラフィ投影装置のハウジング内にあってもよいが、リソグラフィ投影装置から離れていて、これが生成する放射ビームを(例えば適切な誘導ミラーの助けにより)装置内に導いてもよく、この後者のシナリオは、照明源SOが(例えば、KrF、ArF、またはF2のレージングに基づく)エキシマレーザである場合に多い。
[0084] その後、ビームPBはマスクテーブルMA上に保持されたマスクMAを横切る。マスクMAを通り抜けると、ビームBは、基板Wのターゲット部分C上にビームBを集束させるレンズPLを通過する。第2の位置決め手段(および干渉計測定手段IF)の助けにより、基板テーブルWTを、例えばビームPBの経路において異なるターゲット部分Cを位置決めするように正確に移動できる。同様に、第1の位置決め手段を使用して、例えばマスクライブラリからのマスクMAの機械的検索の後に、またはスキャン中に、ビームBの経路に対してマスクMAを正確に位置決めすることができる。一般に、オブジェクトテーブルMT、WTの移動は、図9に明示的には示されていないロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)の助けにより実現される。しかし、ウェーハステッパの場合(ステップアンドスキャンツールとは対照的に)、マスクテーブルMTはショートストロークアクチュエータのみに接続できるか、または固定することができる。
[0085] 図示されたツールは2つの別々のモードで使用することができる。
− ステップモードでは、マスクテーブルMTは基本的に静止状態に維持され、マスクイメージ全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち単一「フラッシュ」)。次いで、別のターゲット部分CをビームBにより照射できるように、基板テーブルWTがx方向および/またはy方向にシフトされる。
− スキャンモードでは、基本的に同じシナリオが当てはまるが、所与のターゲット部分Cが単一「フラッシュ」では露光されない。代わりに、マスクテーブルMTは、所与の方向(いわゆる「スキャン方向」、例えばy方向)に速度vで移動可能であり、これにより投影ビームBはマスクイメージにわたってスキャンするようになり、これと同時に、基板テーブルWTは、速度V=Mvで同一方向または逆方向に同時に移動する。ここで、MはレンズPLの倍率(一般に、M=1/4または1/5)である。このようにして、解像度を妥協することなく、比較的大きなターゲット部分Cを露光することができる。
[0086] 本明細書に開示された概念は、サブ波長フィーチャを結像するためのあらゆる一般的な結像システムをシミュレートするかまたは数学的にモデル化することができ、ますますより短い波長を生成することができる新興の結像技術に対して特に有用であり得る。既に使用されている新興技術には、ArFレーザを用いて193nmの波長を生成することができ、フッ素レーザを用いて157nmの波長さえ生成することができるEUV(極端紫外線)リソグラフィが含まれる。さらに、EUVリソグラフィは、20〜5nmの範囲内の波長を、シンクロトロンを使用することにより、あるいはこの範囲内の光子を生成するために高エネルギー電子を材料(固体またはプラズマのいずれか)に当てることにより、生成することができる。
[0087] 本発明は、以下の条項を用いてさらに説明され得る。
条項1 照明光源および投影光学系を備えるリソグラフィ投影装置を使用して設計レイアウトの一部分を基板上へ結像するように構成されているリソグラフィプロセスを、参照リソグラフィプロセスに調整するための、コンピュータで実施される方法であって、
リソグラフィプロセスの特性を表す複数の設計変数の多変数費用関数を定義する工程であって、費用関数が、リソグラフィプロセスと参照リソグラフィプロセスの間のリソグラフィ投影装置の光学的特性の差を含み、設計変数のうち少なくともいくつかが投影光学系の特性を含む工程と、
所定の終了条件が満たされるまで、設計変数を調節することにより、リソグラフィプロセスの特性を再構成する工程とを含む方法。
条項2 リソグラフィ投影装置の光学的特性の差が、照明光源および/または投影光学系の光学的特性の差を含む条項1に記載の方法。
条項3 費用関数が、リソグラフィプロセスと参照リソグラフィプロセスの間のリソグラフィ応答の差をさらに含む条項1に記載の方法。
条項4 費用関数が、設計変数の高次多項式を含む多項式を解くことにより最小化される条項1、2、または3に記載の方法。
条項5 費用関数が、一定の係数を適合することに関して展開される条項4に記載の方法。
条項6 適合する一定の係数が、伝送の交差係数(TCC)の多項式展開からの係数から計算される条項5に記載の方法。
条項7 再構成工程が、制約なしで、または設計変数の少なくともいくつかの範囲を規定する制約を用いて実施される条項1に記載の方法。
条項8 設計変数のうちの少なくともいくつかが、リソグラフィ投影装置のハードウェアの実装形態における物理的制限を表す制約下にある条項7に記載の方法。
条項9 制約が、調整範囲、マスクの製造可能性を支配するルール、および設計変数間の相互依存性の1つまたは複数を含む条項8に記載の方法。
条項10 費用関数が、設計変数の高次多項式を含む多項式を解くことにより最小化される条項1、2、または3に記載の方法。
条項11 最適化プロセスの工程を実施する前に、設計レイアウトの一部分のフィーチャを特徴的に表すターゲットパターンのサブセットを選択する工程を含む条項1に記載の方法。
条項12 識別されたホットスポットまたはウォームスポットがテストパターンに変換され、現行の最適化プロセスに用いられるテストパターンのサブセットに含まれる条項11に記載の方法。
[0088] 本明細書に開示された概念は、シリコンウェーハなどの基板上に結像することに使用することができるが、開示された概念は、任意のタイプのリソグラフィ結像システム、例えばシリコンウェーハ以外の基板上に結像することに使用されるものに対して使用することができることを理解されたい。
[0089] 上記の説明は、制限するものでなく、例示的なものである。したがって、以下で述べられている特許請求の範囲から逸脱することなく、述べられている本実施形態に変更を加えることができることが、当業者には明らかであろう。

Claims (15)

  1. 照明光源および投影光学系を備えるリソグラフィ投影装置を使用して設計レイアウトの一部分を基板上へ結像するように構成されているリソグラフィプロセスを、参照リソグラフィプロセスに調整するための、コンピュータで実施される方法であって、
    前記リソグラフィプロセスの特性を表す複数の設計変数の多変数費用関数を定義する工程であって、前記費用関数が、前記リソグラフィプロセスと前記参照リソグラフィプロセスの間の前記リソグラフィ投影装置の光学的特性の差を含み、前記設計変数のうち少なくともいくつかが前記投影光学系の特性を含む工程と、
    所定の終了条件が満たされるまで、前記設計変数を調節することにより、前記リソグラフィプロセスの前記特性を再構成する工程と
    を含む方法。
  2. 前記リソグラフィ投影装置の光学的特性の差が、前記照明光源および/または前記投影光学系の前記光学的特性の差を含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記費用関数が、前記リソグラフィプロセスと前記参照リソグラフィプロセスの間のリソグラフィ応答の差をさらに含む請求項1に記載の方法。
  4. 前記参照リソグラフィプロセスが、
    参照リソグラフィ投影装置の光学的特性と、
    所望のリソグラフィ応答を発生させるための、シミュレーションモデルにおける仮想の参照リソグラフィ投影装置の光学的特性と、
    参照基板上に結像された前記設計レイアウトの一部分から測定されたリソグラフィ応答および/または測定から較正された光学的特性と、
    前記リソグラフィプロセスを調整するのに使用される前記リソグラフィ投影装置と物理的および/または特徴的に異なるリソグラフィ投影装置の光学的特性および/またはリソグラフィ応答とのうちの1つを表す請求項1、2、または3に記載の方法。
  5. 前記設計レイアウトの前記一部分が、全体の設計レイアウトと、クリップと、1つまたは複数のクリティカルフィーチャを有すると分かっている設計レイアウトの区分と、ホットスポットまたはウォームスポットが全チップシミュレーションから識別されている前記設計レイアウトの区分と、パターン選択方法によって1つまたは複数のクリティカルフィーチャが識別されている前記設計レイアウトの区分とのうちの1つまたは複数を備える請求項1、2、または3に記載の方法。
  6. 前記所定の終了条件が、前記費用関数の最小化、前記費用関数の最大化、あらかじめ設定された反復回数に到達すること、あらかじめ設定された閾値以上の前記費用関数の値に到達すること、所定の計算時間に到達すること、許容できる誤差限界内で前記費用関数の値に到達することのうちの1つまたは複数を含む請求項1、2、または3に記載の方法。
  7. 前記所定の終了条件が満たされたとき、前記リソグラフィプロセスを更新するのに前記設計変数の値を用いる工程と、
    前記更新されたリソグラフィプロセスを前記参照リソグラフィプロセスと比較する工程と、
    さらなる終了条件が満たされるまで前記更新する工程および前記比較する工程を繰り返す工程と
    を含む請求項1に記載の方法。
  8. 前記さらなる終了条件が、前記リソグラフィプロセスと前記参照リソグラフィプロセスとの特性間の許容できる整合を示す請求項7に記載の方法。
  9. 前記費用関数が、前記リソグラフィ投影装置の伝送交差係数(TCC)と前記参照リソグラフィプロセスをシミュレートするのに用いられる物理的または仮想のリソグラフィ投影装置の伝送交差係数との間の差を含む関数である請求項1に記載の方法。
  10. 前記費用関数が、エッジ配置誤差と、クリティカルディメンションと、レジスト輪郭距離と、最悪の欠陥サイズと、最善の焦点シフトとのリソグラフィメトリックのうちの1つまたは複数の差の関数をさらに含む請求項1、2、または3に記載の方法。
  11. 最適化プロセスの工程を実施する前に、前記設計レイアウトの一部分のフィーチャを特徴的に表すターゲットパターンのサブセットを選択する工程を含む請求項1に記載の方法。
  12. 前記所定の終了条件が満たされるまで、様々な設計変数の最適化が同時に実施される請求項1または7または11に記載の方法。
  13. 様々な設計変数の最適化が、少なくともいくつかの設計変数を固定してその他の設計変数を最適化するという具合に択一で実施され、
    前記所定の終了条件が満たされるまで、前記択一の最適化プロセスを繰り返す請求項1または7または11に記載の方法。
  14. 前記改善プロセスが、各反復において、開始点のまわりの所定の比較的小さな近傍内で線形適合する係数を計算することにより、前記費用関数を繰り返し最小化する工程を含む請求項1、2、または3に記載の方法。
  15. コンピュータによって実行されたとき請求項1から14のいずれか一項に記載の方法を実施する命令が記録されたコンピュータ読取可能媒体を備えるコンピュータプログラム製品。
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