JP2012106820A - エレベータの整風カバー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】先端が先細りした整流カバーと、整流カバーのかご室の出入口側を塞ぐように設けられた整風板を備え、整風板を二つ以上に分割し、分割された少なくとも一つがかご室の出入口の開閉方向に移動する可動部整風板を備えたものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、かかる問題を解決するためになされたもので、その目的は、整風板を有した整風カバーであっても、保守点検の作業性を向上できるエレベータの整風カバーを得ることである。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるエレベータの整風カバーを示した、乗場側から視た斜視図で、図2は図1の背面側から視た斜視図である。図3は、図1の矢印A方向から視た側面図であり、図4は図2の矢印B方向から視た要部を拡大した図である。図5は図2のC−C断面図であり、図6は図1のD−D断面図である。図7は図1のE部を拡大した図であり、図8は図7の矢印F方向から視た図である。
図において、かご室1には出入口1aにドア1bが設けられ、乗客あるいは保守員がこのドア1bを開閉することでかご室1内に出入りする。かご室1の上部には、整風カバー2が設けられている。整風カバー2は、下方から上方に向かって先細りした流線形をなす整流カバー3を備えている。また、整風カバー2には、整風板4が、かご室1の出入口1a側の整流カバー3の側面を塞ぐように設けられている。整風板4は3分割されて、固定部整風板5と、固定部整風板5の両側に配置された第1の可動部整風板6及び第2の可動部整風板7とで構成されている。固定部整風板5はかご室1の上面の出入口1a側中央に垂直に立設されている。そして、固定部整風板5の出入口1a側の側面の上部に出入口1aの開閉方向に延びた上部ガイド8が設けられている。また、上部ガイド8の下方に対向して、かご室1上面に下部ガイド9が設けられている。この上部ガイド8には、下方に開口した凹状を呈した溝8aが出入口1aの開閉方向に亘って形成され、同様に下部ガイド9には、上方に開口した凹状を呈した溝9aが形成されている。
通常状態は、図1に示すように第1、2の可動部整風板6,7は固定部整風板5の両側に配置されている。そして、保守員がかご室1上面より昇降路内機器を保守点検する際に、次のように作業を行う。まず、保守員はエレベータを操作し、かご室1の上面を乗場床面に合わせて、乗場から乗場ドアを開ける。次に、固定部整風板5の扉5aを開け、かご室1の上面に入って扉5aを閉める。そして、保守員は、点検扉3bを開け点検口3aから身を乗り出す。次に、固定部材10のボルト10bを外して第1の可動部整風板6の固定を解除し、図9,10に示すように第1の可動部整風板6を固定部整風板5側へ移動させる。これにより、第1の可動部整風板6が開口されて、保守員は、例えば乗場ドア装置14などの乗場側の昇降路内機器にアクセスして作業を行う。そして、作業終了後、上記と逆の手順で第1の可動部整風板6を元の位置に戻し、固定部整風板5に固定して、乗場に移動する。なお、保守員は、第2の可動部整風板7についても、同様に開口することで、固定部整風板5の両側から保守点検を行う。
本発明の実施の形態1は、整流カバー3のかご室1の出入口1a側に設けられた整風板4が分割されて、出入口1aの開閉方向に移動する第1,2の可動部整風板6,7を備えている。保守員がかご室1上面より整流カバー3の外側に身を乗り出して、これら第1,2の可動部整風板6,7を開口することで、第1,2の可動部整風板6,7側にある昇降路内機器にアクセスすることができ、保守点検の作業性をよくすることができる。
また、第1,2の可動部整風板6,7は、それぞれ開閉方向に移動した際に、被可動部である固定部整風板5に対して重なっているので、第1,2の可動部整風板6,7をかご室1から突出させることなく開閉することができる。そのため、第1,2の可動部整風板6,7を開閉するための余分なスペースが不要となり、昇降路のスペースを必要以上に大きくしなくてすむ。
また、可動する部分が第1、第2の可動部整風板6,7のように2箇所あるので、その分、保守点検の作業を行う範囲を広くできる。
さらに、固定部整風板5には、第1、第2の可動部整風板6,7を固定する固定部材10が設けられているので、第1、第2の可動部整風板6,7を通常状態に配置した際に確実の固定できる。
図11は、本発明の実施の形態2におけるエレベータの整風カバーを示した、乗場側から視た斜視図である。図12は図11の背面側から視た斜視図である。図13は図11のG−G断面図である。
実施の形態1の整風板4は、3分割して中央に固定された固定部整風板5とその両側に移動可能な可動部整風板6,7とで構成した。これに対して、実施の形態2は、整風板が3分割されて、分割された部分全てが移動可能としたものである。以下にその詳細を説明する。
整風板20は3分割されて、中央に第3の可動部整風板21とその両側に第1,2の可動部整風板6,7とで構成されている。これらの可動部整風板6,7,21は、ガイド部22によって出入口1aの開閉方向に移動可能となっている。ガイド部22は、上側に出入口1aの開閉方向に延びた上部ガイド23と、上部ガイド23の下方に対向して、かご室1上面に取り付けられた下部ガイド24を備えている。また、ガイド部22は、上部ガイド23及び下部ガイド24の両端にそれぞれ固定された柱25を備えている。このようにガイド部22は、上部ガイド23、下部ガイド24、柱25によって枠状に構成されている。上部ガイド23には、下方に開口した凹状を呈した溝23a、23bが出入口1aの開閉方向に亘って形成されている。溝23aは出入口1a側に形成され、溝23bはその逆側で溝23aの水平方向に隣接している。同様に下部ガイド24には、上方に開口した凹状を呈した溝24a、24bが形成されている。
その他、実施の形態1と同符号のものは実施の形態1の相当部分であり、説明を省略する。
通常状態は、図11に示すように第3の可動部整風板21はかご室1の中央部に配置され、第1、2の可動部整風板6,7が第3の可動部整風板21の両側に配置されている。そして、保守員がかご室1上面より昇降路内機器を保守点検する際に、次のように作業を行う。まず、保守員はエレベータを操作し、かご室1の上面を乗場床面に合わせて、乗場から乗場ドアを開ける。次に、固定部材27を外して、第3の可動部整風板21を第1、2の可動部整風板6,7のどちらか一方側に移動させる。そして、かご室1の上面に入って第3の可動部整風板21を元の中央部に移動させる。次に、保守員は、点検扉3bを開け点検口3aから身を乗り出す。そして、第1の可動部整風板6を第3の可動部整風板21側へ移動させる。これにより、第1の可動部整風板6が開口されて、保守員は、例えば乗場ドア装置14などの乗場側の昇降路内機器にアクセスして作業を行う。
また、保守員は、かご室1の上面において、第1、2の可動部整風板6,7を両側に移動させておいて、第3の可動部整風板21を第1、2の可動部整風板6,7のどちらか一方側に移動させることで、中央部で保守点検作業を行うこともできる。
第1、第2の可動部整風板6,7以外に出入口1aの開閉方向に移動する第3の可動部整風板21を設けているので、第3の可動部整風板21がかご室1の両側のどちらか一方に移動させることにより、かご室1の中央が開口されて昇降路機器にアクセスでき、さらに、保守点検の作業を行う範囲が広くすることができる。
また、第1、第2の可動部整風板6,7が被可動部である固定部整風板5あるいは第3の可動部整風板21に対して重なるようにしたが、どちらか一方が重なるようにしてもよい。また、可動する整風板が摺動する部分がドア1bの開閉方向に長くなるが、分割した全ての整風板がそれぞれ重ならないようにしてもよい。
また、外れ防止部材13が下部ガイド9に取り付けたが、上部ガイド8に取り付けてもよく、第1,2の可動部整風板の移動を制限できればよい。
5 固定部整風板、6 第1の可動部整風板、7 第2の可動部整風板、
8 上部ガイド部、9 下部ガイド部、11 遮風部材、12 遮風部材、
13 外れ防止部材、20 整風板、21 第3の可動部整風板かご、
22 ガイド部、26 遮風部材、26a ブラシ部
Claims (5)
- かご室の上側に設けられ、先端が先細りした整流カバーと、該整流カバーの前記かご室の出入口側を塞ぐように設けられ、前記かご室の上面に垂直方向に立設された整風板とを有し、前記かご室の昇降時に受ける空気抵抗を緩和するエレベータの整風カバーにおいて、
前記整風板は、二つ以上に分割されており、分割された少なくとも一つが前記かご室の出入口の開閉方向に移動する可動部整風板、
を備えたことを特徴とするエレベータの整風カバー。 - 前記可動部整風板は、前記かご室の出入口の開閉方向に移動した際に、少なくとも一つが被可動部に対して重なることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの整風カバー。
- 前記可動部整風板は前記整流カバーに対して隙間を有して移動し、この隙間を塞ぐ避風部材を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータの整風カバー。
- 前記整風板は3分割されており、中央部に前記かご室に固定された固定部整風板と、該固定部整風板の上下部に設けられて、前記可動部整風板の移動を案内するガイド部とを備え、前記可動部整風板は、通常状態は前記固定部整風板の両側に設けられ、前記かご室の出入口の開閉方向に移動した際に、前記固定部整風板に対して重なることを特徴とする請求項2または3に記載のエレベータの整風カバー。
- 前記ガイド部の両端に設けられ、前記可動部整風板が前記固定部整風板の両側へ移動する際に、この移動を制限する外れ防止部材を備えたことを特徴とする請求項4に記載のエレベータの整風カバー。
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