JP2012106592A - 自動ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動ブレーキの不要な作動をより早い段階で抑制する。
【解決手段】ブレーキ機構2を作動させるアクチュエータ3と、アクチュエータ3の作動を制御する制御手段1とを備えた自動ブレーキ装置において、車両の前方を走行する先行車両の情報を検出する車両前方情報検出手段4,5と、前方情報に基づき車両と先行車両とが衝突する可能性を予測する衝突予測手段1aと、前方情報に基づき、先行車両が車両の走行領域から外れるか否かを予測する先行車両走行予測手段1bと、車両と先行車両とが衝突を回避できるか否かを判定する衝突回避判定手段1cと、を備える。制御手段1は、衝突予測手段1aにより衝突可能性があると予測されたら、衝突回避判定手段1cにより衝突を回避できると判定されない限りアクチュエータ3を作動させ、衝突を回避できると判定されたら、アクチュエータ3を非作動にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に装備され、不要なブレーキ作動を解除又は抑制する自動ブレーキ装置に関する。
車両とその前方を走行する先行車両との相対速度や相対距離に基づいて、車両が先行車両に衝突する危険性が高いと判定した場合に、ドライバによるブレーキ操作がなくても自動的にブレーキを作動させ、衝突を回避する、或いは、衝突の被害を軽減する自動ブレーキ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、自動ブレーキは、ドライバの意思とは無関係に車両にブレーキを作動させるものであるため、本当に必要なとき以外は作動しないことが好ましい。そのため、車両と先行車両との関係に基づいて衝突を回避することが可能であるか否かを判定し、衝突回避可能であるときには、自動ブレーキを解除する技術も知られている。
例えば、特許文献2に記載の自動ブレーキ制御装置は、自動ブレーキの作動中において、車両と先行車両とが衝突に至るまでの時間(以下、衝突予測時間という)を予測し、この衝突予測時間に所定の遅延時間を加算した時間が経過する以前に先行車両が検出された場合は自動ブレーキの作動を継続する。一方、先行車両が検出されることなく衝突予測時間に所定の遅延時間を加算した時間が経過したときは、自動ブレーキの作動が解除される。
特開2005−82042号公報 特開2009−51241号公報
しかしながら、上記の特許文献2に記載の自動ブレーキ制御装置は、自動ブレーキが作動してから衝突予測時間に所定の遅延時間を加算した時間が経過するまで、自動ブレーキを解除することができない。そのため、例えば、先行車両が右左折やレーンチェンジ等により車両の走行レーン前方から消失しようとしているような場合や、すでにその走行レーンから消失している場合であっても、所定の時間が経過するまで、自動ブレーキの不要な作動が継続する。
すなわち、ドライバが、目視により先行車両の右左折を見越して、減速することなく先行車両に接近して追い越そうとするような場合に、ドライバの意思とは無関係に作動した不要な自動ブレーキを、早い段階で解除することができない。
また、この自動ブレーキ制御装置は、自動ブレーキが作動した後でなければ、自動ブレーキを解除することができるか否かの判断ができないため、不要な自動ブレーキを完全に抑制することは不可能である。
また、自動ブレーキ装置は、衝突そのものを回避できるようにするために、より早いタイミングで作動して衝突を回避することが求められてきており、より早い段階で車両にブレーキをかけなければならなくなっている。そのため、自動ブレーキの不要な作動がこれまでよりも多く行われるおそれがある。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、自動ブレーキの不要な作動をより早い段階で抑制することができる、自動ブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の自動ブレーキ装置は、車両に装備されたブレーキ機構と、前記ブレーキ機構を作動させるアクチュエータと、前記アクチュエータの作動を制御する制御手段とを備えた自動ブレーキ装置において、前記車両の前方を走行する先行車両の情報を検出する車両前方情報検出手段と、前記前方情報に基づき、前記車両と前記先行車両とが衝突する可能性を予測する衝突予測手段と、前記前方情報に基づき、前記先行車両が前記車両の走行領域から外れるか否かを予測する先行車両走行予測手段と、前記先行車両走行予測手段により前記先行車両が前記走行領域から外れると予測されると、前記車両と前記先行車両とが衝突を回避できるか否かを判定する衝突回避判定手段と、を備え、前記制御手段は、前記衝突予測手段により衝突可能性があると予測されたら、前記衝突回避判定手段により衝突を回避できると判定されない限り前記アクチュエータを作動させ、前記衝突回避判定手段により衝突を回避できると判定されたら、前記アクチュエータを非作動にすることを特徴としている。
また、前記先行車両走行予測手段は、前記前方情報から算出した前記先行車両の現在の横方向への移動量である現横方向移動量と横方向への移動速度とに基づき、前記先行車両が横方向へ移動中であるか否かを判定し、前記先行車両が横方向へ移動中である場合に前記先行車両が前記車両の前記走行領域から外れると予測することが好ましい。
また、前記衝突予測手段は、前記前方情報から算出した前記車両と前記先行車両との相対距離及び相対速度に基づいて、前記車両と前記先行車両とが衝突するまでの時間である衝突予測時間を算出し、前記衝突予測時間と予め設定された所定の衝突閾値とを比較して前記衝突可能性を予測することが好ましい。
このとき、前記衝突回避判定手段は、前記前方情報から算出した前記先行車両の現在の横方向への移動量である現横方向移動量と横方向への移動速度とに基づき、前記衝突予測時間経過後の前記先行車両の横方向への移動量である推定横方向移動量を推定し、前記前方情報から推定した前記先行車両の車幅に基づいて横方向移動量閾値を設定し、前記推定横方向移動量が前記横方向移動量閾値よりも大きい場合に、衝突を回避できると判定することが好ましい。
本発明の自動ブレーキ装置によれば、車両と先行車両との衝突可能性が予測されたら、衝突を回避できると判定されない限りアクチュエータを作動させるため、安全性を確保しつつ、衝突を回避できると判定されたら、アクチュエータを非作動にする(即ち、アクチュエータが作動していたら解除し、作動前であれば作動させない)ことにより、自動ブレーキ装置の不要な作動をより早い段階で抑制することができる。
本発明の一実施形態にかかる自動ブレーキ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる自動ブレーキ装置において、車両と先行車両のそれぞれの走行ルートを説明する模式図である。 本発明の一実施形態にかかる自動ブレーキ装置の制御フローである。 本発明の他の実施形態にかかる自動ブレーキ装置の制御フローである。
[1.構成]
以下、図面により実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。
本実施形態にかかる自動ブレーキ装置について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態の自動ブレーキ装置の全体的な構成を示すブロック図であり、図2は、車両10と車両10の前方を走行する先行車両20のそれぞれの走行ルートを説明する模式図である。なお、本実施形態では、図2に示すように、片側一車線の一般道路を走行する場合を例に説明する。
自動ブレーキ装置は、車両10に装備されたブレーキ機構2と、ブレーキ機構2を作動させるエア圧式のアクチュエータ3と、アクチュエータ3の作動を制御する自動ブレーキ用のコントローラ(制御手段,ECU)1とを備えている。
コントローラ1は、ブレーキ制御にかかる各種演算処理を実行するCPU、ブレーキ制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時的に記憶されるRAM、外部との間で信号を入出力するための入出力ポート等を備えて構成されている。コントローラ1の入力側には、車両10の前方を走行する先行車両20の情報を検出するカメラ(車両前方情報検出手段)4及びレーダ(車両前方情報検出手段)5をコントロールするレーダコントローラ(レーダECU)5Aと、車両10の車速を検出する車速センサ6,操舵角を検出する操舵角センサ7,及びヨーレートを検出するヨーレートセンサ8等の各種センサ類とが接続されている。また、レーダECU5Aの入力側にも、車速センサ6,操舵角センサ7及びヨーレートセンサ8が接続されている。
カメラ4は、例えば、車両10の前方中央に設置され、車両10が走行する車線や車両10の前方を走行する先行車両20等を撮像する。カメラ4によって撮像された対象物の画像は、コントローラ1においてデジタル信号に変換されて種々の演算処理を行うことで、車両10の前方の様々な情報を取得することができる。カメラ4が車両10の前方中央に設置されている場合、何ら補正することなく車両10の中心を把握することが可能である。なお、カメラ4の設置場所はこれに限られず、中央以外であれば設置場所に応じて位置補正等をすればよい。また、ここでカメラ4により取得する前方情報としては、先行車両20の画像情報から先行車両20の車幅を取得することができる。
レーダ5は、例えば、レーザレーダやミリ波レーダ等であって、車両10の前方中央に設置されて、車両10と先行車両20との相対距離X′や、車両10と先行車両20との相対速度Vx′や、先行車両20の車幅中心21を検出する。さらに、レーダ5は、レーダECU5Aに接続されており、このレーダECU5Aによって、後述の車両中心予測走行軌跡31cを算出してレーダ5を制御し、レーダ5により後述する先行車両20の横方向移動量Y0を検出する。なお、レーダ5は車両10の中央であれば左右均等に検出することができるが、中央に設置されていなくてもよい。また、レーダECU5Aはレーダ5と別体で設けられていてもよく、レーダ5に内蔵されていてもよい。
一方、コントローラ1の出力側には、ブレーキ機構2を作動させるアクチュエータ3が接続されている。ブレーキ機構2は、例えば、ドライバのブレーキ操作に応じてエア圧を利用し、各車輪に制動力を発生させるフルエア式のドラムブレーキ等の一般的な構成となっている。また、アクチュエータ3は、ドライバによるブレーキ操作とは別に、コントローラ1からの指令に基づき、自動ブレーキとして各車輪に任意の大きさのブレーキを発生させることができるように構成されている。
コントローラ1は、車両の走行中において、各種センサ等からの情報に基づき、車両10と先行車両20との衝突を防止すべくアクチュエータ3による自動ブレーキを作動させる。また、各種センサ等からの情報に基づき、衝突を回避できるか否かを判定し、回避できる場合に自動ブレーキの非作動制御を行う。すなわち、自動ブレーキが作動していれば自動ブレーキの作動を解除し、自動ブレーキの作動前であれば作動させないように制御する。以下、この自動ブレーキの非作動制御について説明する。
コントローラ1は、車両10の前方情報に基づいて車両10と先行車両20とが衝突する可能性を予測する衝突予測手段1aとしての機能要素と、前方情報に基づいて先行車両20が車両10の走行領域から外れるか否かを予測する先行車両走行予測手段1bとしての機能要素と、車両10と先行車両20とが衝突を回避できるか否かを判定する衝突回避判定手段1cとしての機能要素とを有している。
衝突予測手段1aは、レーダ5によって検出された車両10と先行車両20との相対距離X′を、相対速度Vx′で除算して、車両10と先行車両20とが衝突するまでの時間である衝突予測時間T(=X′/Vx′)を算出する。そして、この衝突予測時間Tと予め設定された所定の衝突閾値Tthとを比較して、車両10と先行車両20とが衝突する可能性(衝突可能性)を予測する。
具体的には、衝突予測時間Tが衝突閾値Tthよりも小さい場合に、車両10と先行車両20との衝突可能性があると予測する。ここで、所定の衝突閾値Tthとは、車両10と先行車両20とがこのまま走行を続けると衝突する危険性があると判断される閾値となる時間であり、その大きさは自動ブレーキを作動させるタイミングによって適宜設定される。なお、ここでは、所定の衝突閾値Tthを1つだけ設定し、衝突予測時間Tが衝突閾値Tthよりも小さい場合に衝突可能性ありと判断しているが、例えば、この衝突閾値Tthを大きさの異なる二段階として設定し、衝突予測時間Tが第一衝突閾値よりも小さくなったらドライバに警告を発し、衝突予測時間Tが第一衝閾値よりも小さい値に設定された第二衝突閾値よりも小さくなったら自動ブレーキを作動させるように構成してもよい。
先行車両走行予測手段1bは、カメラ4及びレーダ5により取得した前方情報から、先行車両20の現在の横方向への移動量である現横方向移動量Y0と、先行車両20の横方向への移動速度Vy0とを算出する。そして、これら現横方向移動量Y0及び横方向移動速度Vy0に基づき、先行車両20が横方向へ移動して右左折中であるか否かを判定し、先行車両20が右左折中であると判定されたら、先行車両20が車両10の走行領域31から外れると予測する。
ここで、車両10の走行領域31とは、図2中に斜線で示した領域のことであり、車両10が走行する軌跡の中心位置(以下、車両中心予測走行軌跡という)31cを基準(中心)にして、車両中心予測走行軌跡31cに直交する横方向(左右方向)に、車両10の車幅の半分(すなわち、半車幅)の長さを車両中心予測走行軌跡31cの左右にそれぞれ加えたときの幅の領域を意味する。また、車両中心予測走行軌跡31cに半車幅の長さを加え、さらにマージンを加えた長さを走行領域としてもよい。
この車両中心予測走行軌跡31cは、ある時点において得られる車速センサ6により検出される車速V10と、操舵角センサ7により検出される操舵角θと、ヨーレートセンサ8により検出されるヨーレートγとから、その後の車両10の位置を時間経過に応じて算出することで求められる。なお、ここでは、車両中心予測走行軌跡31cは、前記したようにレーダECU5Aにおいて算出されるが、これに限られず、例えば先行車両走行予測手段1bの中で算出してもよく、コントローラ1の別の機能要素として設けてもよい。
ここで、先行車両20の現横方向移動量Y0とは、車両中心予測走行軌跡31cに対して、先行車両20の車幅中心21cが、車両10の走行方向と直交する横方向(左右方向)にどれだけずれているかを表す横ずれの長さの変化量であり、レーダ5の検出情報から算出される。また、先行車両20の横方向への移動速度Vy0は、現横方向移動量Y0を微分することにより算出される。
先行車両走行予測手段1bによる先行車両20が横方向に移動して右左折中であるか否かの判定は、先行車両20の現横方向移動量Y0の大きさ及び方向と、その方向に一定以上の横方向移動速度Vy0で予め設定された一定期間連続的に移動していれば右左折中であると判定される。なお、ここでいう一定期間は、一定時間のみならず、例えば車両10の一定の走行距離の値を意味する。
また、ここでは、現横方向移動量Y0及び横方向移動速度Vy0はいずれも絶対値であり正の値で求めているが、車両中心予測走行軌跡31cを中心に、例えば、左方向を正、右方向を負として正負の符号を持つものとしてもよい。この場合、右折又は左折を、正負の符号で判断し、正負それぞれについて現横方向移動量Y0及び横方向移動速度Vy0を判断することとなる。
衝突回避判定手段1cは、先行車両走行予測手段1bにより先行車両20が走行領域31から外れると予測された場合に、先行車両20の現横方向移動量Y0と横方向移動速度Vy0とに基づいて、衝突予測時間T経過後の先行車両20の横方向への移動量(以下、推定横方向移動量という)Y1を推定する。そして、この推定横方向移動量Y1と後述する横方向移動量閾値Ythとを比較し、推定横方向移動量Y1が横方向移動量閾値Ythよりも大きい場合に、車両10と先行車両20とが衝突を回避できると判定する。
推定横方向移動量Y1は、先行車両20の現在の横方向移動速度Vy0が変化しないものとして、横方向移動速度Vy0に衝突予測時間Tを乗算して算出した横方向移動量に、現横方向移動量Y0を加算して算出される。
横方向移動量閾値Ythは、車両10と先行車両20とが衝突しない、つまり、先行車両20が車両10の走行領域31外に位置するか否かを判定する横ずれ量の閾値であり、固有の値ではなく状況によって異なる。横方向移動量閾値Ythの算出方法は、まず車両10の車幅H10と先行車両20の車幅H20を加算した値を2で除算し、そこから現横方向移動量Y0を減算することにより算出可能である。また、マージンを加えた長さを走行領域とした場合には、車両10の車幅H10と先行車両20の車幅H20にさらにマージンを加算して算出する。なお、車両10の車幅H10は、既知の値であり、先行車両20の車幅H20は、カメラ4により検出可能である。
コントローラ1は、衝突予測手段1aにより衝突可能性があると予測されたら、衝突回避判定手段1cにより衝突を回避できると判定されない限り、アクチュエータ3を作動させてブレーキ機構2による自動ブレーキを作動させる。一方、衝突予測手段1aにより衝突可能性があると予測されても、衝突回避判定手段1cにより衝突を回避できると判定されたら、アクチュエータ3を非作動に制御する。すなわち、アクチュエータ3がすでに作動中であれば作動を解除し、アクチュエータ3が作動前であれば作動させないように制御する。
[2.作用]
本実施形態にかかる自動ブレーキ装置は上述のように構成されているので、自動ブレーキ制御は、図3のフローチャートに従って、車両10の走行中に所定周期tで繰り返し実施することができる。下記の各ステップは、コンピュータのハードウェアに割り当てられた各機能(手段)が、ソフトウェア(コンピュータプログラム)によって動作することによって実施される。なお、カメラ4,レーダ5,車速センサ6,操舵角センサ7及びヨーレートセンサ8等のセンサ類による検出は常時行っている。
図3に示すように、まず、ステップS10において、カメラ4及びレーダ5から直接的に又は間接的に車両10の前方情報を取得する。次に、衝突予測手段1aにより、車両10と先行車両20とが衝突する可能性があるか否かを判定する(ステップS20)。ステップS20において、衝突する可能性があると判定されるとステップS30に進み、衝突可能性がないと判定されるとリターンする。
衝突可能性ありと判定されると、次に、先行車両20が右左折をする可能性があるか否かを判定する(ステップS30)。この判定は、ステップS10において取得する前方情報に含まれている車両10と先行車両20との相対速度Vx′及び車両10の速度V10から算出される先行車両20の速度V20が、予め設定された所定の速度(例えば、30km/h)よりも小さくなったら右左折をする可能性があると判定する。すなわち、先行車両20がある速度まで減速した場合には、例えば図2に示すように、走行レーン31とは別の車線21へ曲がる(右折する)と考えられるため、先行車両20の速度V20により右左折を判定する。
なお、ステップS30における右左折の判定方法はこれに限られず、例えば、車両10と先行車両20との相対速度Vx′から先行車両20が右左折をする可能性があるか否かを直接判定してもよい。また、例えば、閾値となる所定の速度を予め二段階(35km/hと30km/h)に設定し、上記の右左折の判定に加え、先行車両20の加速度も算出して先行車両20が減速中であって所定の速度(35km/h)未満になった場合も右左折と判定するとしてもよい。
ステップS30において、先行車両20が右左折をする可能性があると判定されると、ステップS40に進み、自動ブレーキを非作動にするか否かを判定する制御ロジックに進む。一方、先行車両20が右左折をする可能性はないと判定されると、車両10と衝突をする可能性があるため、アクチュエータ3を作動させて自動ブレーキを作動させる(ステップS100)。
次に、先行車両走行予測手段1bにより、先行車両20の現横方向移動量Y0及び先行車両20の横方向への移動速度Vy0を算出し(ステップS40)、先行車両20が横方向に移動しており右左折中であるか否かを判定する(ステップS50)。ステップS50において、先行車両20が右左折中であると判定されると、車両10と先行車両20との衝突を回避できるか否かを判定する制御ロジックに進む。一方、先行車両20が右左折中でないと判定されると、車両10と衝突をする可能性があるため、アクチュエータ3を作動させて自動ブレーキを作動させる(ステップS100)。
次に、衝突回避判定手段1cにより、横方向移動量閾値Ythを設定し(ステップS60)、先行車両20の推定横方向移動量Y1を算出して(ステップS70)、車両10と先行車両20との衝突が回避できるか否かを判定する(ステップS80)。ステップS80において、衝突回避可能であると判定されると、コントローラ1によりアクチュエータ3を非作動にして、自動ブレーキを非作動とする(ステップS90)。すなわち、未だ自動ブレーキが作動していなければその状態を維持するように制御し、自動ブレーキがすでに作動していれば、作動を解除するように制御する。
一方、ステップS80において、衝突を回避できないと判定されたら、アクチュエータ3を作動させて自動ブレーキを作動させる(ステップS100)。
[3.効果]
したがって、本実施形態にかかる自動ブレーキ装置によれば、車両10と先行車両20との衝突可能性が予測されたら、衝突回避判定手段1cにより衝突を回避できると判定されない限り、アクチュエータ3を作動させるため、衝突時の被害を軽減することができる。なお、この衝突可能性は、車両10と先行車両20との相対距離X′と相対速度Vx′とから算出される衝突予測時間Tに基づいて容易に予測することができる。
また、衝突を回避できると判定されたら、アクチュエータ3を非作動にするため、自動ブレーキ装置の不要な作動をより早い段階で抑制することができる。すなわち、従来は、自動ブレーキが作動してから衝突予測時間に所定の遅延時間を加算した時間が経過するまで、自動ブレーキを解除することができず、自動ブレーキの早い段階での解除や作動の完全な抑制はできなかった。これに対して、本実施形態にかかる自動ブレーキ装置は、先行車両20の右左折を判定し、先行車両20が車両10の走行領域31から外れることにより衝突を回避できると判定した場合に自動ブレーキを非作動にするため、従来に比べてより早い段階で自動ブレーキの不要作動を抑制することができる。
これにより、車両10を運転するドライバが、目視により、先行車両20の右左折を見越して減速することなく先行車両20に接近して追い越そうとするような場合に、ドライバの意思とは無関係に自動ブレーキが作動してしまうことを防ぎ、ドライバに不快感を与えることや後続車の追突等の二次的な被害の発生をより早い段階で防ぐことができる。
また、先行車両20の右左折するか否かの判定を、先行車両20の速度V20と、先行車両20の現横方向移動量Y0及び横方向移動速度Vy0とに基づいて行うため、精度よく判定を行うことができる。
また、衝突回避判定手段1cにより、横方向移動量閾値Ythを状況に応じて算出し、推定横方向移動量Y1と比較するため、衝突回避判定を精度よく行うことができる。
また、自動ブレーキの作動中でなくても衝突回避判定を実施できるため、自動ブレーキ作動前の段階で不要な自動ブレーキの作動を防ぐことが可能となる。
[4.その他]
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
例えば、上記実施形態では、片側一車線の一般道路を走行する場合を説明したが、本自動ブレーキ装置は、例えば片側二車線以上の高速道路等を走行する場合にも適用可能である。高速道路等では、先行車両20がレーンチェンジすることにより車両10の前方から消失することがあるため、上記実施形態の右左折判定に換えて、レーンチェンジ判定を行うことも可能である。
図4に、高速道路等を走行する車両10における自動ブレーキ装置の制御フローを示す。本実施形態にかかる自動ブレーキ装置は、先行車両20の走行予測に関連する部分を除いて上記実施形態のものと同様に構成されている。
図4に示すように、車両10の前方情報を取得して(ステップS10)、車両10と先行車両20との衝突可能性があると判定されると(ステップS20)、例えば、カメラ4により先行車両20の方向指示器(ウィンカ)の状態を検出し、ウィンカが点灯している場合には、先行車両20がレーンチェンジする可能性があると判定し(ステップS35)、ステップS40に進む。一方、ウィンカが消灯している場合はレーンチェンジの可能性はないとしてリターンする。
ステップS40において、先行車両20の現横方向移動量Y0及び横方向移動速度Vy0を算出し、これらの値に基づいて先行車両20がレーンチェンジのために横方向に移動中であるか否かを判定する(ステップS55)。この判定は、先行車両20が同一の方向に一定以上の横方向移動速度Vy0で一定期間連続的に移動している場合に、レーンチェンジ中であると判定する。すなわち、本実施形態では、先行車両走行予測手段1bは、先行車両20の右左折に換えて横方向に移動中(レーンチェンジ中)であるか否かの判定を行う。
先行車両20がレーンチェンジ中であると判定されると、上記実施形態と同様、衝突回避判定手段1cにより、横方向移動量閾値Ythを設定し(ステップS60)、先行車両20の推定横方向移動量Y1を算出して(ステップS70)、車両10と先行車両20との衝突が回避できるか否かを判定する(ステップS80)。ステップS80において、衝突回避可能であると判定されると、コントローラ1によりアクチュエータ3を非作動にして、自動ブレーキを非作動とし(ステップS90)、衝突を回避できないと判定されたら、アクチュエータ3を作動させて自動ブレーキを作動させる(ステップS100)。
したがって、高速道路等を走行する車両10において、先行車両20がレーンチェンジによって前方の走行領域から消失するような場合に、ドライバの意思とは無関係に自動ブレーキが作動してしまうことを防ぎ、ドライバに不快感を与えることや後続車の追突等の二次的な被害の発生をより早い段階で防ぐことができる。
なお、図3に示す制御フローと図4に示す制御フローとを併合して、先行車両20の右左折の可能性とレーンチェンジの可能性を両方判定できるように構成してもよい。この場合、例えば、図3のステップS30のNOルートの後に図4のステップS35を追加し、右左折の可能性がなくてもレーンチェンジの可能性があれば、ステップS40に進むように構成してもよい。
また、図4の制御フローにおいて、レーンチェンジする可能性があるか否かの判定でウィンカを検出するステップS35を省略してもよい。ウィンカの検出をする場合は、ウィンカを点灯させずに左右に蛇行しながら走行する先行車両に対しては自動ブレーキが抑制されないため、安全性が向上する一方、ウィンカの検出を省略した場合は、ウィンカを点灯させた状態で左右に蛇行しながら走行する先行車両に対して自動ブレーキの作動を抑制してしまうことを防ぐことができる。
また、上記実施形態では、前方情報を検出するためにカメラ4とレーダ5を設置したが、いずれか一方のみを設置してもよい。例えば、カメラ4のみを設ける場合は、、2台のカメラ4を車両10の前方であって車両10の車幅方向中心位置を中心として対称に設置し、それぞれのカメラ4により撮像した画像を解析して、先行車両20との相対距離X′を求め、これを微分することにより相対速度Vx′を求めることができる。また、先行車両20の車幅中心21cはカメラ4によっても検出することができる。また、車速センサ6,操舵角センサ7及びヨーレートセンサ8を直接コントローラ1の入力側に接続し、コントローラ1により車両中心予測走行軌跡31cを算出することができる。
また、例えば、レーダ5のみを設ける場合は、予測される先行車両20の種別(例えば、二輪車やトラック等)から、先行車両20の車幅を推定することができる。
また、カメラ4により取得する前方情報として、車両10が走行する車線を規定する道路白線情報を取得することもできる。取得した道路白線情報から、車線に対する車両10の位置を把握することにより、走行領域31を求めるように構成してもよい。
また、アクチュエータ3は、フルエア式のドラムブレーキに限られず、例えば油圧等の他の流体圧式や、電気式のアクチュエータを利用して、ブレーキ装置の油圧回路とは別個に各車輪のブレーキを直接的に作動させるように構成してもよい。
1 コントローラ(制御手段,ECU)
1a 衝突予測手段
1b 先行車両走行予測手段
1c 衝突回避判定手段
2 ブレーキ機構
3 アクチュエータ
4 カメラ(車両前方情報検出手段)
5 レーダ(車両前方情報検出手段)
5A レーダECU
10 車両
20 先行車両
31 走行領域
T 衝突予測時間
th 衝突閾値
X′ 相対距離
Vx′ 相対速度
0 現横方向移動量
Vy0 横方向移動速度
1 推定横方向移動量
th 横方向移動量閾値

Claims (4)

  1. 車両に装備されたブレーキ機構と、前記ブレーキ機構を作動させるアクチュエータと、前記アクチュエータの作動を制御する制御手段とを備えた自動ブレーキ装置において、
    前記車両の前方を走行する先行車両の情報を検出する車両前方情報検出手段と、
    前記前方情報に基づき、前記車両と前記先行車両とが衝突する可能性を予測する衝突予測手段と、
    前記前方情報に基づき、前記先行車両が前記車両の走行領域から外れるか否かを予測する先行車両走行予測手段と、
    前記先行車両走行予測手段により前記先行車両が前記走行領域から外れると予測されると、前記車両と前記先行車両とが衝突を回避できるか否かを判定する衝突回避判定手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記衝突予測手段により衝突可能性があると予測されたら、前記衝突回避判定手段により衝突を回避できると判定されない限り前記アクチュエータを作動させ、前記衝突回避判定手段により衝突を回避できると判定されたら、前記アクチュエータを非作動にする
    ことを特徴とする、自動ブレーキ装置。
  2. 前記先行車両走行予測手段は、前記前方情報から算出した前記先行車両の現在の横方向への移動量である現横方向移動量と横方向への移動速度とに基づき、前記先行車両が横方向へ移動中であるか否かを判定し、前記先行車両が横方向へ移動中である場合に前記先行車両が前記車両の前記走行領域から外れると予測する
    ことを特徴とする、請求項1記載の自動ブレーキ装置。
  3. 前記衝突予測手段は、前記前方情報から算出した前記車両と前記先行車両との相対距離及び相対速度に基づいて、前記車両と前記先行車両とが衝突するまでの時間である衝突予測時間を算出し、前記衝突予測時間と予め設定された所定の衝突閾値とを比較して前記衝突可能性を予測する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の自動ブレーキ装置。
  4. 前記衝突回避判定手段は、前記前方情報から算出した前記先行車両の現在の横方向への移動量である現横方向移動量と横方向への移動速度とに基づき、前記衝突予測時間経過後の前記先行車両の横方向への移動量である推定横方向移動量を推定し、前記前方情報から推定した前記先行車両の車幅に基づいて横方向移動量閾値を設定し、前記推定横方向移動量が前記横方向移動量閾値よりも大きい場合に、衝突を回避できると判定する
    ことを特徴とする、請求項3記載の自動ブレーキ装置。
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