JP2012106322A - インゴットの切断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイヤソーにおけるワイヤの使用量を抑制できるインゴットの切断方法を提供すること。
【解決手段】インゴットを切断するワイヤソーを用いて、複数のインゴットを順次に切断するインゴットの切断方法であって、前記ワイヤソーのワイヤを一方向に送りつつ1つのインゴットを切断する工程と、この切断時における、前記ワイヤが前記1つのインゴットから離れたときのワイヤの送り位置を基準として、当該ワイヤを以下の数式(1)で示される距離Lだけ他方向に巻き戻す工程と、この巻き戻した状態のワイヤに次のインゴットを接触させ、前記ワイヤを一方向に送りつつ前記次のインゴットを切断する工程とを実施する。
0<L<Xa+Xb…(1)
数式(1)中、ワイヤ径減少領域R1の長さをXaとし、ワイヤ径増加領域R3の長さをXbとする。
【選択図】図6

Description

本発明は、インゴットの切断方法に関する。
従来、半導体ウェーハ(以下、ウェーハと称す)を製造する際には、結晶性インゴット(以下、インゴットと称す)を切断してウェーハを得るが、このような場合には通常ワイヤソーが用いられている。
ワイヤソーを用いてインゴットを切断する方法としては、例えば、ワイヤの摩耗量を所定範囲に制御する方法が提案されている(特許文献1)。また、ワイヤの摩耗量が一定となるように、インゴットの長さに応じて、時間あたりのワイヤの送り長さを変化させる方法が提案されている(特許文献2)。
特開2002−52456号公報 特開2007−276048号公報
しかしながら、特許文献1〜2に記載の方法のように、ワイヤソーを用いる場合は、ワイヤを一方向に送りつつ、複数のインゴットを順次に切断するため、ワイヤの使用量が多くなる。そのため、このような方法においては、ワイヤの使用量を低減し、製造コストを削減する方法が望まれている。
本発明の目的は、ワイヤソーにおけるワイヤの使用量を抑制できるインゴットの切断方法を提供することにある。
本発明のインゴットの切断方法は、インゴットを切断するワイヤソーを用いて、複数のインゴットを順次に切断するインゴットの切断方法であって、前記ワイヤソーのワイヤを一方向に送りつつ1つのインゴットを切断する工程と、この切断時における、前記ワイヤが前記1つのインゴットから離れたときのワイヤの送り位置を基準として、当該ワイヤを所定距離だけ他方向に巻き戻す工程と、この巻き戻した状態のワイヤに次のインゴットを接触させ、前記ワイヤを一方向に送りつつ前記次のインゴットを切断する工程とを実施することを特徴とする。
本発明によれば、1つのインゴットを切断した後に、ワイヤを所定距離だけ巻き戻しているために、ワイヤの使用量を抑制できる。
ここで、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ワイヤソーを用いて、1つのインゴットを切断する場合には、ワイヤの摩耗状態が以下のようになることを見出した。
すなわち、切断開始からの一定期間において、インゴットの周縁部分を切断しているときには、ワイヤとインゴットとの接触部分が少なく、ワイヤへの負荷が比較的小さいが、当該接触部分がインゴットの中央部に近づくにしたがって、ワイヤへの負荷が増加し、ワイヤの撓み量の増加も相俟って、インゴットに対する切削力が徐々に小さくなる(以下、この期間を、切削力減少期間と称す)。なお、この切削力減少期間において、ワイヤの摩耗量は徐々に大きくなる。
また、この切削力減少期間の後の一定期間では、インゴットの中央部を切断するため、ワイヤとインゴットとの接触部分が多く、ワイヤへの負荷が比較的に大きい状態で安定し、切削力も最小値で安定する(以下、この期間を、切削力安定期間と称す)。なお、この切削力安定期間において、ワイヤの摩耗量は最大値で安定する。
さらに、この切削力安定期間の終了後から切断終了までの期間では、接触部分がインゴットの周縁部分に近づくにしたがって少なくなるため、ワイヤへの負荷が減少し、切削力が徐々に大きくなる(以下、この期間を、切削力増加期間と称す)。なお、この切削力増加期間において、ワイヤの摩耗量は徐々に小さくなる。
そして、ワイヤにおける切削力減少期間にインゴットと接触する領域は、ワイヤの送り方向の後方(「切断時にワイヤを一方向に送る」とした場合の他方向)に向かうにしたがって、ワイヤの直径(以下、ワイヤ径と称す)が減少する(以下、この領域を、ワイヤ径減少領域と称す)。なお、ワイヤを一方向に送るとは、ワイヤを一方向に走行させて、ワイヤを一方向に送る態様だけでなく、一方向へ走行するワイヤの長さが他方向へ走行するワイヤの長さより長くなるように、ワイヤを往復に走行させて、ワイヤを一方向に送る態様を含む。
また、ワイヤにおける切削力安定期間にインゴットと接触する領域は、ワイヤ径が最小値で略一定となる(以下、この領域を、ワイヤ径安定領域と称す)。
さらに、ワイヤにおける切削力増加期間にインゴットと接触する領域は、後方に向かうにしたがって、ワイヤ径が増加する(以下、この領域を、ワイヤ径増加領域と称す)。
以下の本発明の好ましい形態は、このような知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明のインゴットの切断方法では、前記所定距離が、以下の数式(1)で示される距離Lであることが好ましい。
0<L<Xa+Xb…(1)
数式(1)中のXaおよびXbは以下のようにして求める。
前記1つのインゴットの切断した際に摩耗した領域のうち、
直径が最小値で略一定となる領域をワイヤ径安定領域、
前記ワイヤ径安定領域よりも前記一方向側に位置し、前記他方向に向かうにしたがって直径が減少する領域をワイヤ径減少領域、
前記ワイヤ径安定領域よりも前記他方向側に位置し、前記他方向に向かうにしたがって直径が増加する領域をワイヤ径増加領域、
とした場合における、
前記ワイヤの長手方向に沿ったワイヤ径減少領域の長さをXaとし、
前記ワイヤの長手方向に沿ったワイヤ径増加領域の長さをXbとする。
この発明によれば、以下に示すようにして、ワイヤソーにおけるワイヤの使用量を抑制できる。
すなわち、ワイヤソーを用いてインゴットを切断する場合には、ワイヤの摩耗した領域は、ワイヤ径減少領域と、ワイヤ径安定領域と、ワイヤ径増加領域とから構成される。このため、ワイヤを巻き戻さずに、インゴットを順次に切断すると、摩耗していない領域(非摩耗領域)、ワイヤ径減少領域、ワイヤ径安定領域、ワイヤ径増加領域が、繰り返し形成されることになり、ワイヤ径が不均一となる。
この発明においては、1つのインゴット切断後に、当該切断時における、ワイヤがインゴットから離れたときのワイヤの送り位置を基準として、前記数式(1)で示される距離Lだけワイヤを巻き戻す。具体的に、ワイヤがインゴットから離れると同時に、ワイヤを停止させて次のインゴットを切断する場合には、この停止位置から距離Lだけ他方向に巻き戻す。一方、ワイヤがインゴットから離れて所定時間経過後に、ワイヤを停止させて次のインゴットを切断する場合には、インゴットから離れてから停止するまでに一方向に送った距離と、距離Lとを加算した距離だけ他方向に巻き戻す。
このように巻き戻した状態のワイヤに次のインゴットを接触させると、ワイヤのワイヤ径増加領域の少なくとも一部が、インゴットと接触することになる。そして、ワイヤを一方向に送りつつ切断を開始すると、ワイヤ径が他方向に向かうにしたがって徐々に増加する領域が、切削力減少期間においてインゴットと接触し、ワイヤの摩耗量が徐々に増加するようになるため、当該領域のワイヤ径が略均一となる。また、上述のように巻き戻すので、非摩耗領域が形成されない。その結果、複数のインゴットを切断した後におけるワイヤ径の偏差を低減できる。このように、インゴットを切断した後におけるワイヤ径の均一性が高くなるので、このワイヤを再利用することもでき、結果として、ワイヤの使用量を抑制できる。
また、この発明においては、1つのインゴットを切断した後に、ワイヤを距離Lだけ巻き戻しているために、ワイヤの使用量を抑制できる。
このようにして、この発明によれば、ワイヤソーにおけるワイヤの使用量を抑制できる。
なお、この発明のように、1つのインゴットを切断した後に、ワイヤを巻き戻した状態で、次のインゴットを切断する場合にも、得られるウェーハの諸特性(厚みの均一性、ウェーハ面内の最大反り量(以下、WRAPを称す)、ナノトポロジーなど)に問題はない。
本発明のインゴットの切断方法では、前記距離Lが1km以上7km以下となる条件で前記次のインゴットを切断することが好ましい。
この発明によれば、距離Lを前記範囲内とすることにより、ワイヤの巻き戻し量を最低限に抑えることができ、作業時間を短縮できるとともに、インゴット切断後のワイヤ径の均一性を高めることができる。
本発明のインゴットの切断方法では、前記複数のインゴットの軸方向の長さが320mm以下の場合には、前記距離Lが1km以上3km以下となる条件で前記次のインゴットを切断し、前記軸方向の長さが320mmを超える場合には、前記距離Lが3kmを超え7km以下となる条件で前記次のインゴットを切断することが好ましい。
この発明によれば、インゴットの長さに応じて距離Lを前記範囲内で変更することで、作業時間を短縮できるとともに、インゴット切断後のワイヤ径の均一性をより高めることができる。
本発明のインゴットの切断方法では、前記インゴットの切断方法により、複数のインゴットを順次に切断した後のワイヤを、新たなワイヤとしてワイヤソーに装着してインゴットの切断を行うことが好ましい。
前記インゴットの切断方法により、複数のインゴットを切断した後のワイヤは、従来の方法で使用した後のワイヤと比較して、ワイヤの摩耗量のばらつきが少ないために、インゴットを切断した後のワイヤ径の均一性が高くなる。この発明においては、このようにワイヤを再利用することにより、ワイヤの使用量のさらなる抑制を図ることができる。なお、従来の方法で使用した後のワイヤを再利用する場合には、得られるウェーハの諸特性(厚みの均一性、WRAP、ナノトポロジーなど)に問題が発生するおそれがあるのに対し、この発明によればこれらの問題の発生を抑制でき、後工程におけるラップ加工の時間を短縮することもできる。
本発明の一実施形態に用いるワイヤソーを示す摸式図である。 複数のインゴットを切断した場合における、ワイヤの送り長さと摩耗量との関係を示すグラフである。 1つのインゴットを切断した場合における、(A)インゴットとワイヤとの位置関係、(B)ワイヤ長と摩耗量との関係、および、(C)ワイヤ長とワイヤ径との関係を示す概念図である。 第1のインゴット切断後に、切断終了送り位置を基準として、ワイヤを巻き戻さない状態で、第2のインゴットを切断した場合における、(A)ワイヤ長と摩耗量との関係、および、(B)ワイヤ長とワイヤ径との関係を示す概念図である。 第1のインゴット切断後に、切断終了送り位置を基準として、[(Xa+Xb)/4]の距離のワイヤを巻き戻した状態で、第2のインゴットを切断した場合における、(A)ワイヤ長と摩耗量との関係、および、(B)ワイヤ長とワイヤ径との関係を示す概念図である。 第1のインゴット切断後に、切断終了送り位置を基準として、[(Xa+Xb)/2]の距離のワイヤを巻き戻した状態で、第2のインゴットを切断した場合における、(A)ワイヤ長と摩耗量との関係、および、(B)ワイヤ長とワイヤ径との関係を示す概念図である。 第1のインゴット切断後に、切断終了送り位置を基準として、[3×(Xa+Xb)/4]の距離のワイヤを巻き戻した状態で、第2のインゴットを切断した場合における、(A)ワイヤ長と摩耗量との関係、および、(B)ワイヤ長とワイヤ径との関係を示す概念図である。 第1のインゴット切断後に、切断終了送り位置を基準として、(Xa+Xb)の距離のワイヤを巻き戻した状態で、第2のインゴットを切断した場合における、(A)ワイヤ長と摩耗量との関係、および、(B)ワイヤ長とワイヤ径との関係を示す概念図である。 実施例において、インゴットの長さと巻き戻し量との関係を測定した結果を示すグラフである。 実施例1で得られたワイヤにおける、ワイヤ長とワイヤ径との関係を示すグラフである。 実施例2で得られたワイヤにおける、ワイヤ長とワイヤ径との関係を示すグラフである。 比較例1で得られたワイヤにおける、ワイヤ長とワイヤ径との関係を示すグラフである。
本発明のインゴットの切断方法の一実施形態を、図面を参照して説明する。
なお、本実施形態では、特に明示しない限り、「上」、「下」、「左」、「右」といった方位を示す用語は、図1を基準として用いる。
[ワイヤソーの構成]
まず、本実施形態に用いるワイヤソーについて説明する。
図1に示すように、ワイヤソー1は、被切断物としてのインゴットTを切断して、図示しない円板状のウェーハを製造する装置である。このワイヤソー1は、同一水平面上に2個、これら2個の中間の下方に1個配置された合計3個のメインローラ2を備えている。これら3個のメインローラ2の周りには、軸方向(図1の紙面垂直方向)に沿って螺旋状にワイヤ7が巻き付けられている。ワイヤ7の両端側には、それぞれ2個ずつのガイドローラ3を介してワイヤ7を送り出したり巻き取ったりするワイヤリール4a,4bが設けられている。さらに、上側の2個のメインローラ2(以下、上側メインローラ2と称す)の上方には、2個の上側メインローラ2の中間位置にスラリー状の砥液Gを供給するノズル5がそれぞれ設けられている。また、ノズル5の上方には、インゴットTを保持して昇降させる送り手段8が設けられている。
そして、ワイヤソー1は、メインローラ2およびガイドローラ3を回転させるとともに、一方向Dへ走行するワイヤ7の長さが他方向へ走行するワイヤ7の長さより長くなるように、一方のワイヤリール4a,(4b)で送り出したワイヤ7を他方のワイヤリール4b,(4a)で巻き取ることでワイヤ7を往復に走行させ、2個の上側メインローラ2間に砥液Gを供給しつつインゴットTを当該インゴットTの径方向に押しつけることで、インゴットTを切断してウェーハを製造する。
[インゴットの切断方法の説明]
次に、本実施形態のインゴットの切断方法について説明する。
本実施形態においては、ワイヤソー1を用いて、複数のインゴットTを順次に切断する。ここで、インゴットTの形状は特に限定されないが、通常は円柱状である。また、インゴットTの長さおよび直径は特に限定されないが、通常、長さは100〜450mmであり、直径は100〜300mmである。
そして、本実施形態においては、ワイヤソー1のワイヤ7を一方向D(ワイヤリール4a側)に送りつつ1つのインゴットT(第1のインゴットT)を切断する工程と、この切断時における、ワイヤ7が第1のインゴットTから離れたときのワイヤ7の送り位置(以下、切断終了送り位置と称す)を基準として、ワイヤ7を以下の数式(1)で示される距離Lだけ他方向(ワイヤリール4b側)に巻き戻す工程と、この巻き戻した状態のワイヤ7に次のインゴットT(第2のインゴットT)を接触させ、ワイヤ7を一方向Dに送りつつ、次のインゴットTを切断する工程とを実施する。
0<L<Xa+Xb…(1)
数式(1)中のXaおよびXbは以下のようにして求める。
前記1つのインゴットの切断した際に摩耗した領域のうち、
直径が最小値で略一定となる領域をワイヤ径安定領域、
前記ワイヤ径安定領域よりも前記他方向側に位置し、前記他方向に向かうにしたがって直径が減少する領域をワイヤ径減少領域、
前記ワイヤ径安定領域よりも前記一方向側に位置し、前記他方向に向かうにしたがって直径が増加する領域をワイヤ径増加領域、
とした場合における、
前記ワイヤの長手方向に沿ったワイヤ径減少領域の長さをXaとし、
前記ワイヤの長手方向に沿ったワイヤ径増加領域の長さをXbとする。
なお、切断終了送り位置を基準として、ワイヤ7を巻き戻すとは、ワイヤ7が第1のインゴットTから離れると同時に、ワイヤ7の走行を停止させて第2のインゴットTを切断する場合には、この停止位置から距離Lだけ他方向に巻き戻すことを意味する。一方、ワイヤ7が第1のインゴットTから離れて所定時間経過後に、ワイヤ7を停止させて第2のインゴットTを切断する場合には、第1のインゴットTから離れてから停止するまでに一方向に送った距離と、上記距離Lとを加算した距離だけ巻き戻すことを意味する。
また、ワイヤ7がインゴットTから離れるとは、インゴットTの切断が完了し、切断したインゴットTを上昇させてインゴットTからワイヤ7を抜き出した直後の状態を意味する。
ここで、前記数式(1)におけるXaおよびXbは、具体的には、次のようにして求めている。
すなわち、まず、図2に示すように、複数のインゴットTを切断した場合における、送られたワイヤ7の長さ(以下、送り長さXと称す)とワイヤ7の摩耗量Yとの関係を示すグラフを予め求めておく。なお、図2に示すグラフは、ワイヤ7としてワイヤ径が0.13mmのものを用い、軸方向の長さが350mmで直径が200mmのインゴットTを切断し、厚さが0.816mmのウェーハを355枚製造した場合のものである。
次に、ワイヤ7の摩耗量Yの最大値をYmaxとした場合に、ワイヤ7の摩耗量Yが下記数式(2)で表される条件を満たす切削力安定期間P21,P22を、図2に示すグラフから求める。この切削力安定期間P21,P22においてインゴットTを切断すると、ワイヤ7の直径が最小値で略一定となることから、ワイヤ径安定領域R21,R22に相当する。
Y≧Ymax×0.8…(2)
次いで、この結果から切削力減少期間P12および切削力増加期間P31を求めることで、ワイヤ径減少領域R1およびワイヤ径増加領域R3を求め、さらに、ワイヤ径減少領域R1の長さXaおよびワイヤ径増加領域R3の長さXbを求めている。なお、通常、インゴットTにおける軸と直交する断面は真円であるため、XaとXbは、略等しい大きさとなる。
次に、上述のように切断する理由を説明する。
まず、ワイヤソー1を用いてインゴットTを切断する場合、図3(A)に示すように、ワイヤ7とインゴットTとの接触部分が大きくなるほど、ワイヤ7に作用する反力が増大し、ワイヤ7に対する負荷が大きくなる。このため、図3(B)に示すように、切断開始から切断終了にかけて、インゴットTに対する切削力が徐々に減少する切削力減少期間P1と、切削力が最大値で略一定となる切削力安定期間P2と、インゴットTに対する切削力が徐々に増加する切削力増加期間P3とが存在することになる。
そして、ワイヤ7の摩耗量は、切削力減少期間P1においては徐々に増加し、切削力安定期間P2においては最大値Ymaxで略一定となり、切削力増加期間P3においては徐々に減少する。
その結果、図3(C)に示すように、一点鎖線で表すようなワイヤ径がWのワイヤ7でインゴットTを切断すると、ワイヤ7には、実線で示すように、ワイヤ径が徐々に減少し、長さがXaのワイヤ径減少領域R1と、ワイヤ径が最小値(W−Ymax)で略一定となり、長さがXcのワイヤ径安定領域R2と、ワイヤ径が徐々に増加し、長さがXbのワイヤ径増加領域R3とが形成されることとなる。
なお、以下において、第1のインゴットT切断時における、切削力減少期間P1、切削力安定期間P2、切削力増加期間P3、ワイヤ径減少領域R1、ワイヤ径安定領域R2、ワイヤ径増加領域R3を、それぞれ第1の切削力減少期間P11、第1の切削力安定期間P21、第1の切削力増加期間P31、第1のワイヤ径減少領域R11、第1のワイヤ径安定領域R21、第1のワイヤ径増加領域R31と称す場合がある。同様に、第2のインゴットT切断時における、各期間P1,P2,P3、各領域R1,R2,R3を、それぞれ第2の各期間P12,P22,P32、第2の各領域R12,R22,R32と称す場合がある。
そして、第1のインゴットTの切断後に第2のインゴットTを切断する際に、第1のインゴットTの切断終了送り位置を基準として、ワイヤ7を巻き戻さずに切断を開始すると、図4(A)に示すように切削力が変化する。このため、図4(B)の一点鎖線で示すような第1のインゴットT切断後のワイヤ7に対して、ワイヤ7を巻き戻さずに切断を開始すると、実線で示すように、第1,第2のワイヤ径減少領域R11,R12と、第1,第2のワイヤ径安定領域R21,R22と、第1,第2のワイヤ径増加領域R31,R32とが繰り返し形成される。また、ワイヤ7を巻き戻さないので、第1のワイヤ径増加領域R31と、第2のワイヤ径減少領域R12との境界は、第1,第2のインゴットTと接触しないため摩耗しない。
その結果、第1のワイヤ径安定領域R21から、第2のワイヤ径安定領域R22までの領域AR(以下、評価領域ARと称す)のワイヤ径は、最大値がWとなり、最小値が(W−Ymax)となる。すなわち、評価領域ARにおけるワイヤ径の偏差は、Ymaxとなる。
これに対して、第1のインゴットTの切断終了送り位置を基準として、前記数式(1)の条件を満たす、距離[(Xa+Xb)/4]だけ巻き戻した後に、第2のインゴットTを切断する場合を考える。
なお、ここでは、XaとXbが等しいものとして考える。
また、以下に示す図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8(B)において、図4(B)と同様に、一点鎖線は、第1のインゴットT切断後のワイヤ径を示し、実線は、第2のインゴットTの切断後のワイヤ径を示すものとする。
この場合、図5(A),(B)に示すように、第2の切削力減少期間P12の初期においては、第1のワイヤ径増加領域R31のうち、第1のワイヤ径安定領域R21と反対側に位置する距離[(Xa+Xb)/4]の領域R312(増加後方領域R312)が、第2のインゴットTと接触することとなる。このため、第1のワイヤ径安定領域R21から離れるにしたがって摩耗量が徐々に減少している増加後方領域R312が、切削力が徐々に多くなるように切削され、第1のワイヤ径増加領域R31のうち、増加後方領域R312においては、ワイヤ径の最大値がW未満の値となり、最小値が(W−Ymax)を超える値となるように切削される。
また、第2の切削力減少期間P12の後期と第2の切削力安定期間P22においては、ワイヤ径がWの部分が第2のインゴットTと接触するため、当該接触部分のワイヤ径の最小値は、(W−Ymax)となる。
さらには、ワイヤ7を巻き戻すため、ワイヤ7に摩耗されない部分が発生しない。
その結果、評価領域ARにおけるワイヤ径の偏差は、Ymaxよりも小さくなり、ワイヤ7を巻き戻さない場合と比べて、ワイヤ径の均一性が高くなる。
また、第1のインゴットTの切断終了送り位置を基準として、前記数式(1)の条件を満たす、距離[(Xa+Xb)/2]だけ巻き戻した後に、第2のインゴットTを切断する場合を考える。
この場合、図6(A),(B)に示すように、第2の切削力減少期間P12全体において、第1のワイヤ径増加領域R31全体が、第2のインゴットTと接触することとなる。このため、第1のワイヤ径増加領域R31全体のワイヤ径が(W−Ymax)で略均一となるように切削される。
また、第2の切削力安定期間P22においては、ワイヤ径がWの部分が第2のインゴットTと接触するため、この接触部分のワイヤ径は、(W−Ymax)で略均一となる。
その結果、評価領域ARにおけるワイヤ径の偏差は、略0となり、距離[(Xa+Xb)/4]だけ巻き戻した場合と比べて、ワイヤ径の均一性がより高くなる。
また、切断終了送り位置を基準として、前記数式(1)の条件を満たす、距離[3×(Xa+Xb)/4]だけ巻き戻す場合、図7(A),(B)に示すように、第2の切削力減少期間P12の初期においては、第1のワイヤ径安定領域R21のうち、第1のワイヤ径増加領域R31側に位置する距離[(Xa+Xb)/4]の領域R212(安定後方領域R212)と、第1のワイヤ径増加領域R31のうち第1のワイヤ径安定領域R21側の領域R311(増加前方領域R311)が、第2のインゴットTに接触することとなる。また、第2の切削力安定期間P22の初期においては、増加後方領域R312が、第2のインゴットTに接触することとなる。
このため、安定後方領域R212および第1のワイヤ径増加領域R31においては、ワイヤ径の最大値が(W−Ymax)未満の値となり、最小値が[W−(2×Ymax)]を超える値となるように切削される。
さらには、ワイヤ7を巻き戻すため、ワイヤ7に摩耗されない部分が発生しない。
その結果、評価領域ARにおけるワイヤ径の偏差は、Ymaxよりも小さくなり、ワイヤ7を巻き戻さない場合と比べて、ワイヤ径の均一性が高くなる。
また、切断終了送り位置を基準として、前記数式(1)の条件を満たさない、距離(Xa+Xb)だけ巻き戻す場合、図8(A),(B)に示すように、第2の切削力減少期間P12全体において、第1のワイヤ径安定領域R21のうち、第1のワイヤ径増加領域R31側に位置する距離[(Xa+Xb)/2]の領域R213(安定後方領域R213)が、第2のインゴットTに接触することとなる。
このため、安定後方領域R213においては、ワイヤ径の最大値が(W−Ymax)となり、最小値が[W−(2×Ymax)]となるように切削される。
その結果、評価領域ARにおけるワイヤ径の偏差は、Ymaxとなり、ワイヤ7を前記数式(1)の条件を満たすように巻き戻す場合と比べて、ワイヤ径の均一性が低くなる。
以上説明したように、第1のインゴットT切断終了後に、切断終了送り位置を基準として、ワイヤ7を前記数式(1)の条件を満たすように巻き戻し、その後第2のインゴットTを切断することにより、切断後におけるワイヤ径の均一性を高めることができる。
また、ワイヤ径の偏差をより少なくするという観点からは、前記距離Lは[(Xa+Xb)/4]以上[3×(Xa+Xb)/4]以下の範囲内であることが好ましく、[3×(Xa+Xb)/8]以上[5×(Xa+Xb)/8]以下の範囲内であることがより好ましい。
また、ワイヤ7として、粒度が1000番以上2500番以下、ワイヤ径が0.12mm以上0.14mm以下のものを用い、直径が150mm以上300mm以下であるインゴットTから、厚さが0.816mmのウェーハを150枚〜305枚製造する場合、前記距離Lを、前記数式(1)の条件を満たす、1km以上7km以下に設定しても、切断後におけるワイヤ径の均一性を高めることができる。
特に、インゴットTの軸方向の長さが320mm以下の場合には、前記距離Lが1km以上3km以下となるように設定し、前記軸方向の長さが320mmを超える場合には、前記距離Lが3kmを超え7km以下となるように設定すれば、切断後におけるワイヤ径の均一性を高めることができる。
[ワイヤの再利用方法の説明]
上述のように、本実施形態により、複数のインゴットTを切断した後のワイヤ7は、従来の方法で使用した後のワイヤ7と比較して、ワイヤ径のばらつきが少ないために、インゴットTを切断した後のワイヤ径の均一性が高くなる。そこで、このようなワイヤ7を再利用することにより、ワイヤ7の使用量のさらなる抑制を図ることができる。なお、従来の方法で使用した後のワイヤを再利用する場合には、得られるウェーハの諸特性(厚みの均一性、WRAP、ナノトポロジーなど)に問題が発生するおそれがあるのに対し、この発明によればこれらの問題の発生を抑制でき、後工程におけるラップ加工の時間を短縮することもできる。
[実施形態の作用効果]
(1)上述したような本実施形態では、第1のインゴットT切断終了後に、切断終了送り位置を基準として、ワイヤ7を前記数式(1)の条件を満たすように巻き戻し、その後第2のインゴットTを切断することにより、ワイヤソー1におけるワイヤ7の使用量を抑制できる。
(2)特に、前記距離Lを、1km以上7km以下に設定すれば、巻き戻し量を最小限に抑えることができ、作業時間を短縮できるとともに、切断後におけるワイヤ径の均一性を高めることができる。
(3)また、前記距離Lを、インゴットTの軸方向の長さに応じて1km以上7km以下の範囲で変更すれば、さらなる作業時間の短縮化と、さらなるワイヤ径の均一化を図れる。
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の改良および設計の変更などが可能である。
すなわち、インゴットTの直径や長さ、ワイヤ7の粒度やワイヤ径、1つのインゴットTから製造するウェーハの枚数としては、上記実施形態に示した条件以外のものを適用してもよい。さらには、距離Lは、前記数式(1)で示される条件であれば、いかなる値に設定してもよい。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[インゴットの長さと巻き戻し量との関係]
まず、上記実施形態で示した図1と同機構のワイヤソー1、および以下の仕様のワイヤ7を準備した。
ワイヤの材質:高張力鋼鉄線
ワイヤの粒度:1000番以上2500番以下のものを複数種類
ワイヤの直径:0.12mm以上0.14mm以下のものを複数種類
また、複数のシリコン単結晶インゴット(直径が150mm、200mmまたは300mmのインゴットブロック)のセット(平均長さ:150mm、229mm、266mm、347mm、389mm、396mm)を準備した。
そして、インゴットTを切断し、切断開始位置から7km送った位置におけるワイヤ径を測定した。その結果を図9に示す。なお、図9に示す結果は、各インゴット長において、複数種類のワイヤ7を用いた切断により得られた結果の平均値である。
図9に示すように、インゴット長が150mm、229mm、266mmの場合には、3kmまでのワイヤ径の減少割合が大きいが、それ以降の減少割合が小さくなることが確認された。すなわち、3kmの位置がワイヤ径減少領域R1とワイヤ径安定領域R2との境界であることが確認された。
一方、インゴット長が347mm、389mm、396mmの場合には、3kmまでのワイヤ径の減少割合が大きいことが確認され、少なくとも3kmまでの領域がワイヤ径減少領域R1であること、および、ワイヤ径減少領域R1とワイヤ径安定領域R2との境界が7km以下の位置に存在することが確認された。
以上のことから、インゴット長が320mm以下の場合には、前記距離Lが1km以上3km以下となるように設定し、320mmを超える場合には、前記距離Lが3kmを超え7km以下となるように設定すれば、前記数式(1)の条件を満たすことが確認できた。
[巻き戻し条件とワイヤ径との関係]
(実施例1)
まず、上記実施形態で示した図1と同機構のワイヤソー1、および以下の仕様のワイヤ7を準備した。
ワイヤの材質:高張力鋼鉄線
ワイヤの粒度:2500番
ワイヤの直径:0.13mm
また、複数のシリコン単結晶インゴット(平均長さが350mmで、直径が200mmのインゴットブロック)を準備した。
次に、ワイヤソー1を用いて、複数のインゴットTを順次に切断するにあたり、1つのインゴットTを切断し、切断終了送り位置を基準としてワイヤ7を7km巻き戻した状態で、次のインゴットTを切断して厚さが0.816mmのウェーハを365枚得た。なお、前記距離Lを7kmとしたが、この長さは、上述したように、ワイヤ7として、ワイヤ径が0.13mmで粒度が2500番のものを用いて、長さが350mmで直径が200mmの複数のインゴットTを切断する場合における前記数式(1)で示される条件を満たしている。
そして、このように複数のインゴットTを切断した後のワイヤ7について、ワイヤ7の長さ(ワイヤ長)に対するワイヤ7のワイヤ径を測定した。その結果を図10に示す。
図10に示す結果からも明らかなように、実施例1においては、複数のインゴットTを切断した後におけるワイヤ径の均一性が高いことが確認された。
また、実施例1においては、1つのインゴットを切断するごとに、7kmのワイヤ7を節約することができる。
(実施例2)
距離Lを2kmとして、平均長さが200mmの複数のインゴットTを切断したこと、および、1個のインゴットTから厚さが0.816mmのウェーハを200枚得た以外は実施例1と同様にしてウェーハを得た。なお、前記距離Lを2kmとしたが、この長さは、ワイヤ7として、ワイヤ径が0.13mmで粒度が2500番のものを用いて、長さが200mmで直径が200mmの複数のインゴットTを切断する場合における前記数式(1)で示される条件を満たしている。
そして、複数のインゴットTを切断した後のワイヤ7について、ワイヤ長に対するワイヤ径を測定した。その結果を図11に示す。
図11に示す結果からも明らかなように、実施例2においては、複数のインゴットTを切断した後におけるワイヤ径の均一性が、実施例1よりも高いことが確認された。さらに、このワイヤをワイヤ径が0.117mmのワイヤとして再利用できることが確認された。
また、実施例2においては、1つのインゴットあたり2kmのワイヤ7を節約することができる。
(比較例1)
ワイヤ7を巻き戻さないで、複数のインゴットTを順次に切断した以外は実施例1と同様にしてウェーハを得た。
そして、このように複数のインゴットTを切断した後のワイヤ7について、ワイヤ長に対するワイヤ径を測定した。その結果を図12に示す。
図12に示す結果からも明らかなように、比較例1においては、複数のインゴットTを切断した後におけるワイヤ径が不均一であることが確認された。
1…ワイヤソー
7…ワイヤ
D…ワイヤの送り方向
R3…ワイヤ径増加領域
R1…ワイヤ径減少領域
R2…ワイヤ径安定領域
T…インゴット

Claims (5)

  1. インゴットを切断するワイヤソーを用いて、複数のインゴットを順次に切断するインゴットの切断方法であって、
    前記ワイヤソーのワイヤを一方向に送りつつ1つのインゴットを切断する工程と、
    この切断時における、前記ワイヤが前記1つのインゴットから離れたときのワイヤの送り位置を基準として、当該ワイヤを所定距離だけ他方向に巻き戻す工程と、
    この巻き戻した状態のワイヤに次のインゴットを接触させ、前記ワイヤを一方向に送りつつ前記次のインゴットを切断する工程とを実施することを特徴とするインゴットの切断方法。
  2. 請求項1に記載のインゴットの切断方法において、
    前記所定距離が、以下の数式(1)で示される距離Lである
    ことを特徴とするインゴットの切断方法。
    0<L<Xa+Xb…(1)
    数式(1)中のXaおよびXbは以下のようにして求める。
    前記1つのインゴットの切断した際にワイヤが摩耗した領域のうち、
    直径が最小値で略一定となる領域をワイヤ径安定領域、
    前記ワイヤ径安定領域よりも前記一方向側に位置し、前記他方向に向かうにしたがって直径が減少する領域をワイヤ径減少領域、
    前記ワイヤ径安定領域よりも前記他方向側に位置し、前記他方向に向かうにしたがって直径が増加する領域をワイヤ径増加領域、
    とした場合における、
    前記ワイヤの長手方向に沿ったワイヤ径減少領域の長さをXaとし、
    前記ワイヤの長手方向に沿ったワイヤ径増加領域の長さをXbとする。
  3. 請求項1または請求項2に記載のインゴットの切断方法において、
    前記距離Lが1km以上7km以下となる条件で前記次のインゴットを切断する
    ことを特徴とするインゴットの切断方法。
  4. 請求項3に記載のインゴットの切断方法において、
    前記複数のインゴットの軸方向の長さが320mm以下の場合には、前記距離Lが1km以上3km以下となる条件で前記次のインゴットを切断し、
    前記軸方向の長さが320mmを超える場合には、前記距離Lが3kmを超え7km以下となる条件で前記次のインゴットを切断する
    ことを特徴とするインゴットの切断方法。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載のインゴットの切断方法により、複数のインゴットを順次に切断した後のワイヤを、新たなワイヤとしてワイヤソーに装着してインゴットの切断を行うことを特徴とするインゴットの切断方法。
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