はじめに、本実施の形態から抽出され得る発明を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
手段1.分離可能な複数のケース体(ボックスベース280、ボックスカバー290)と、これら複数のケース体により形成される内部空間内に収容される制御基板(主制御基板271)とを有する制御基板装置(主制御装置270)を備えた遊技機において、
前記各ケース体の分離を阻止するとともに、解除部(本体側連結部295)が切断されることでその分離阻止を解除する分離阻止手段(ベース側結合部286、カバー側結合部294)を設け、
さらに、前記解除部を、透明性を有する導光体を用いて構成するとともに、
当該解除部に光を導入する発光手段(LED300a)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、分離阻止手段が設けられていることにより各ケース体の分離が阻止され、ケース体を分離させ制御基板を不正な基板に交換しようとする行為及び制御基板に搭載されたROM等のチップを不正なチップに交換しようとする行為が抑制される。
この場合に、分離阻止手段の解除部は透明性を有する導光体を用いて構成されており、発光手段から照射された光は解除部に導入される。したがって、各ケース体を分離させるべく解除部を切断した場合には、仮に接着剤などを用いて解除部を外観上元に戻しておいたとしても切断箇所は残り、解除部における光の伝わり方が変化する。つまり、解除部内を反射しながら進む光は切断箇所にて入射角が変化し、その位置にて解除部の外部に放射されることとなる。よって、遊技ホールの管理者等は解除部を目視し解除部の切断に伴う光を確認することで各ケース体が分離されたことを把握することができ、不正な制御基板への交換等といった不正行為を容易に且つ確実に発見することができる。
なお、解除部を積極的に設けることにより、遊技ホールなどにおいて解除部を切断することで制御基板のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
また、「前記解除部を、透明性を有する導光体を用いて構成する」とは、解除部を透明性を有する材料により形成する構成、又は解除部に対して導光体を埋設、若しくは固着する構成が考えられる。
手段2.手段1において、前記分離阻止手段には、前記解除部に導入された光を透過させて又は乱反射させて放射する光放射部(凹凸部295b)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段2によれば、発光手段から解除部に導入された光は光放射部にて放射される。この場合に、各ケース体を分離させるべく解除部を切断した場合には、仮に接着剤などを用いて解除部を外観上元に戻しておいたとしても切断箇所は残り、光放射部にて光が放射されなくなる、又は光放射部から放射される光量が少なくなる。よって、遊技ホールの管理者等は光放射部から放射される光を確認することで各ケース体が分離されたか否かを確認することができ、不正な制御基板への交換等といった不正行為を容易に且つ確実に発見することができる。
手段3.手段1又は2において、前記分離阻止手段は、前記各ケース体を結合する結合手段であることを特徴とする遊技機。
手段3によれば、結合手段によって各ケース体が結合される。かかる構成においては、各ケース体を分離させるには結合手段の結合を解除する必要が生じ、結合を解除すべく解除部を切断した場合には、仮に接着剤などを用いて解除部を外観上元に戻しておいたとしても切断箇所は残り、解除部における光の伝わり方が変化する。
手段4.手段3において、前記結合手段は、前記各ケース体のうちの第1ケース体(ボックスベース280)に設けられる第1結合部(ベース側結合部286)と、当該第1結合部に重なるようにして第2ケース体(ボックスカバー290)に設けられる第2結合部(カバー側結合部294)とを備え、これら第1,第2結合部を介して前記各ケース体を結合する構成とし、
さらに、前記解除部は、前記第1,第2ケース体の少なくとも一方に設けられ、そのケース体の本体部(本体部293)と前記結合部とを連結する連結部(本体側連結部295)であることを特徴とする遊技機。
手段4によれば、第1,第2結合部を介して各ケース体が結合されるため、各ケース体の結合を解除するためには連結部を切断し、結合状態にある第1,第2結合部を本体部から分離させる必要が生じる。この場合に、上記手段1の構成を備え連結部を切断した場合には、仮に接着剤などを用いて連結部を外観上元に戻しておいたとしても切断箇所は残り、連結部における光の伝わり方が変化する。
手段5.手段4において、前記第1,第2結合部を複数組設けるとともに、各第1,第2結合部に対応させて前記連結部を設け、
さらに、前記発光手段を前記各連結部に対して光を導入するようにして設けるとともに、前記連結部に導入された光を透過させて又は乱反射させて放射する光放射部(凹凸部295b)を前記各連結部に1対1で対応させて設け、
前記各連結部に導入する光の色を同一色としたことを特徴とする遊技機。
手段5の遊技機では、第1,第2結合部が複数組設けられているので、例えば、遊技ホール等においては制御基板のメンテナンス毎に第1,第2結合部に対して結合処理を順次行うことが可能となる。
この場合に、発光手段からの光は、第1,第2結合部に対応した各連結部に対して導入され、光放射部は各連結部に1対1で対応させて設けられている。そして、各連結部に導入される光の色は同一色となっている。よって、遊技ホールの管理者等は結合処理を行った第1,第2結合部に対応した光放射部と、結合処理を行っていない第1,第2結合部に対応した光放射部とを比較することで、ケース体が分離されたか否かを容易に確認することができる。
手段6.手段5において、前記複数組の第1,第2結合部を並設したことを特徴とする遊技機。
手段6によれば、複数組の第1,第2結合部が並設されているので、視点を変えることなく、結合処理を行った第1,第2結合部に対応した光放射部と、結合処理を行っていない第1,第2結合部に対応した光放射部とを視認することができる。よって、各光放射部の比較を容易に且つ正確に行うことができる。
手段7.手段4乃至6のいずれかにおいて、前記連結部を透明性材料により板状に形成するとともに、前記発光手段を前記連結部の一端側から光を導入するように配設したことを特徴とする遊技機。
手段7によれば、連結部は導光板として機能し、発光手段からの光が光放射部に円滑に導かれる。
手段8.手段7において、前記連結部に導入された光を透過させて又は乱反射させて放射する光放射部(凹凸部295b)を、前記連結部の所定の板面における略全体に亘って形成したことを特徴とする遊技機。
手段8によれば、光放射部が連結部に形成されるので、ケース体などにおいて光放射部用の部位を別途確保する必要はない。また、光放射部は連結部の所定の板面における略全体に亘って形成されている。したがって、切断後に接着剤などを用いて連結部を外観上元に戻した場合、切断箇所を基準として発光手段側とその反対側とで光放射部における光の放射態様が変化する。つまり、後者の側の光放射部から光が放射されなくなる、又は後者の側における光放射部は前者の側における光放射部よりも光量が少なくなり光放射部全体で見て光量のムラが生じる。よって、遊技ホールの管理者等は光放射部から放射される光を確認することで各ケース体が分離されたか否かを確認することができ、不正な制御基板への交換等といった不正行為を容易に且つ確実に発見することができる。
なお、本構成において「光放射部」を凹凸により形成するのが好ましい。この場合、連結部内において反射する光が光放射部に到達すると、入射角が臨界角よりも小さくなることで当該光放射部を透過する、又は当該光放射部で乱反射することとなる。本構成であれば、光放射部を比較的容易に、且つ比較的低コストで形成することができる。また、上記凹凸を機械的に形成することにより、光放射部の形成をより容易に行うことができる。
手段9.手段8において、前記連結部の切断位置が前記結合部と前記本体部との間の連結方向の途中位置となるように規制する規制手段(第1規制部611、第2規制部612)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段9によれば、連結部が切断される場合には、その連結方向の途中位置が切断される。連結部における結合部側の端部又は本体部側の端部が切断される場合を想定すると、切断後に接着剤などを用いて連結部を外観上元に戻した場合、光放射部全体で見て光量のムラが生じることはなく、遊技ホールの管理者等が光放射部から放射される光を確認したとしても、各ケース体が分離されたか否かを確認することは困難である。これに対して、本手段における構成によれば、上記のとおり連結部における連結方向の途中位置が切断されるため、光放射部全体で見て光量のムラが生じ、遊技ホールの管理者等は光放射部から放射される光を確認することで各ケース体が分離されたか否かを確認することができる。
手段10.手段7乃至9のいずれかにおいて、前記発光手段は、指向性の強い光を照射するとともに、その光の照射部における前記指向性の強い光の照射方向側端部とは反対側に電気的な接続部(接続端子726)を有する指向性発光体(LED725)であり、
当該指向性発光体を、前記指向性の強い方向が前記制御基板の基板面に対して略直交する方向となるようにして当該制御基板に搭載し、
前記連結部を、前記指向性発光体に対して前記指向性の強い方向の延長線上において当該指向性の強い方向に延びるよう形成したことを特徴とする遊技機。
手段10によれば、指向性発光体が制御基板に搭載されているため、指向性発光体用の基板を別途設ける構成に比べ、構成の簡素化を図ることができる。また、制御基板を介して指向性発光体に電力供給を行うようにすることで、指向性発光体への電力供給を円滑に行うことが可能となる。
また、指向性発光体は、その指向性の強い方向が制御基板の基板面に対して略直交する方向となるようにして配設されている。指向性発光体は、光の照射部における指向性の強い光の照射方向側端部とは反対側に電気的な接続部を有するため、上記のとおり配設することで、指向性発光体の制御基板への実装を比較的良好に行うことができる。
また、かかる構成において、連結部は指向性発光体に対してその指向性の強い方向の延長線上においてその指向性の強い方向に延びるよう形成されている。したがって、上記効果を奏しつつ連結部への光の導入を行うことができる。特に、上記手段7の構成を備え、連結部が導光板として機能する構成においては、連結部の一端側から指向性の強い光を導入するのが好ましく、本手段における構成によれば、かかる光の導入を良好に行うことができる。
手段11.手段7乃至9のいずれかにおいて、前記発光手段は、発光ダイオード(LED725)であり、
当該発光ダイオードを、その指向性の強い方向が前記制御基板の基板面に対して略直交する方向となるようにして当該制御基板に搭載し、
前記連結部を、前記発光ダイオードに対して前記指向性の強い方向の延長線上において当該指向性の強い方向に延びるよう形成したことを特徴とする遊技機。
手段11によれば、発光ダイオードが制御基板に搭載されているため、発光ダイオード用の基板を別途設ける構成に比べ、構成の簡素化を図ることができる。また、制御基板を介して発光ダイオードに電力供給を行うようにすることで、発光ダイオードへの電力供給を円滑に行うことが可能となる。
また、発光ダイオードは、その指向性の強い方向が制御基板の基板面に対して略直交する方向となるようにして配設されている。発光ダイオードは、光の照射部における指向性の強い光の照射方向側端部とは反対側に電気的な接続部を有するのが一般的であるため、上記のとおり配設することで、発光ダイオードの制御基板への実装を比較的良好に行うことができる。
また、かかる構成において、連結部は発光ダイオードに対してその指向性の強い方向の延長線上においてその指向性の強い方向に延びるよう形成されている。したがって、上記効果を奏しつつ連結部への光の導入を行うことができる。特に、上記手段7の構成を備え、連結部が導光板として機能する構成においては、連結部の一端側から指向性の強い光を導入するのが好ましく、本手段における構成によれば、かかる光の導入を良好に行うことができる。
手段12.手段10又は11において、前記制御基板における前記指向性発光体又は前記発光ダイオードが搭載される基板面は、各種電子素子が搭載される素子搭載面(素子搭載面705a)であることを特徴とする遊技機。
手段12によれば、指向性発光体又は発光ダイオードを各種電子素子とともに素子搭載面に集約させることができるため、制御基板の構成を好適なものとすることができる。
手段13.手段12において、前記各種電子素子を収容すべく前記素子搭載面と前記本体部とを離間させるとともに、当該本体部から外方に延びるよう前記連結部を形成し、
前記本体部には、前記連結部側から前記指向性発光体又は前記発光ダイオード側に向けて真直ぐ延び、前記指向性発光体又は前記発光ダイオードからの光を前記連結部に導入する光導入部(光導入部721)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段13によれば、素子搭載面と本体部とが離間され、当該本体部から外方に延びるよう連結部が形成された構成においては、指向性発光体又は発光ダイオードと連結部とが離間されることとなる。この場合に、本体部には指向性発光体又は発光ダイオードからの光を連結部に導入する光導入部が設けられているので、連結部への光の導入を確実に行うことができる。
手段14.手段1乃至9のいずれかにおいて、前記発光手段を前記制御基板に搭載したことを特徴とする遊技機。
手段14によれば、発光手段が制御基板に搭載されているため、発光手段用の基板を別途設ける構成に比べ、構成の簡素化を図ることができる。また、発光手段に対して制御基板を介して電力供給を行うようにすることで、発光手段への電力供給を円滑に行うことが可能となる。
手段15.手段14において、前記発光手段は、指向性の強い光を照射するとともに、その光の照射部における前記指向性の強い光の照射方向側端部とは反対側に電気的な接続部(接続端子726)を有する指向性発光体(LED725)であり、
当該指向性発光体を、その指向性の強い方向が前記制御基板の基板面に対して略直交する方向となるようにして当該制御基板に搭載し、
前記解除部を、前記指向性発光体に対して前記指向性の強い方向の延長線上に配置したことを特徴とする遊技機。
手段15によれば、発光手段として指向性発光体が設けられており、当該指向性発光体はその指向性の強い方向が制御基板の基板面に対して略直交する方向となるようにして配設されている。指向性発光体は、光の照射部における指向性の強い光の照射方向側端部とは反対側に電気的な接続部を有するため、上記のとおり配設することで、指向性発光体の制御基板への実装を比較的良好に行うことができる。
また、かかる構成において、解除部は指向性発光体に対してその指向性の強い方向の延長線上に配置されている。したがって、上記効果を奏しつつ解除部への光の導入を行うことができる。
手段16.手段14において、前記発光手段は、発光ダイオード(LED725)であり、
当該発光ダイオードを、その指向性の強い方向が前記制御基板の基板面に対して略直交する方向となるようにして当該制御基板に搭載し、
前記解除部を、前記発光ダイオードに対して前記指向性の強い方向の延長線上に配置したことを特徴とする遊技機。
手段16によれば、発光手段として発光ダイオードが設けられており、当該発光ダイオードはその指向性の強い方向が制御基板の基板面に対して略直交する方向となるようにして配設されている。発光ダイオードは、光の照射部における指向性の強い光の照射方向側端部とは反対側に電気的な接続部を有するのが一般的であるため、上記のとおり配設することで、発光ダイオードの制御基板への実装を比較的良好に行うことができる。
また、かかる構成において、解除部は発光ダイオードに対してその指向性の強い方向の延長線上に配置されている。したがって、上記効果を奏しつつ解除部への光の導入を行うことができる。
手段17.手段15又は16において、前記制御基板における前記指向性発光体又は前記発光ダイオードが搭載される基板面は、各種電子素子が搭載される素子搭載面(素子搭載面705a)であることを特徴とする遊技機。
手段17によれば、指向性発光体又は発光ダイオードを各種電子素子とともに素子搭載面に集約させることができるため、制御基板の構成を好適なものとすることができる。
手段18.分離可能な複数のケース体(ボックスベース280、ボックスカバー290)と、これら複数のケース体により形成される内部空間内に収容される制御基板(主制御基板271)とを有する制御基板装置(主制御装置270)を備えた遊技機において、
前記各ケース体の分離に際して切断される切断部(本体側連結部295)を有し、当該切断部の切断箇所により分離が行われたことの痕跡を残す封印手段(ベース側結合部286、カバー側結合部294)を設け、
さらに、前記切断部を、透明性を有する導光体を用いて構成するとともに、
当該切断部に光を導入する発光手段(LED300a)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段18によれば、各ケース体の分離が行われた場合には、封印手段の切断部が切断されることで分離が行われたことの痕跡が残る。この場合に、封印手段の切断部は透明性を有する導光体を用いて構成されており、発光手段から照射された光は切断部に導入される。したがって、各ケース体を分離させるべく切断部を切断した場合には、仮に接着剤などを用いて切断部を外観上元に戻しておいたとしても切断箇所は残り、切断部における光の伝わり方が変化する。つまり、切断部内を反射しながら進む光は切断箇所にて入射角が変化し、その位置にて切断部の外部に放射されることとなる。よって、遊技ホールの管理者等は切断部を目視し切断部の切断に伴う光を確認することで各ケース体が分離されたことを把握することができ、不正な制御基板への交換等といった不正行為を容易に且つ確実に発見することができる。
なお、「前記切断部を、透明性を有する導光体を用いて構成する」とは、切断部を透明性を有する材料により形成する構成、又は切断部に対して導光体を埋設、若しくは固着する構成が考えられる。
また、上記手段2乃至17のいずれかを本手段18に対して適用することで、本発明はより効果的なものとなる。但し、上記手段2乃至17のいずれかを適用する場合には、「解除部」を「切断部」に代えて適用する。
手段19.分離可能な複数のケース体(ボックスベース552、ボックスカバー553)と、これら複数のケース体により形成される内部空間内に収容される制御基板(主制御基板555)とを有する制御基板装置(主制御装置551)を備えた遊技機において、
前記ケース体からの前記制御基板の分離を阻止するとともに、解除部(第1脚部563)が切断されることでその分離阻止を解除する分離阻止手段(分離阻止部材561)を設け、
さらに、前記解除部を、透明性を有する導光体を用いて構成するとともに、
当該解除部に光を導入する発光手段(LED571)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段19によれば、分離阻止手段が設けられていることによりケース体からの制御基板の分離が阻止され、制御基板を不正な基板に交換しようとする行為が抑制される。この場合に、分離阻止手段の解除部は透明性を有する導光体を用いて構成されており、発光手段から照射された光は解除部に導入される。したがって、制御基板を分離させるべく解除部を切断した場合には、仮に接着剤などを用いて解除部を外観上元に戻しておいたとしても切断箇所は残り、解除部における光の伝わり方が変化する。つまり、解除部内を反射しながら進む光は切断箇所にて入射角が変化し、その位置にて解除部の外部に放射されることとなる。よって、遊技ホールの管理者等は解除部を目視し当該解除部の切断に伴う光を確認することで制御基板が分離されたことを把握することができ、不正な制御基板への交換等といった不正行為を容易に且つ確実に発見することができる。
なお、解除部を積極的に設けることにより、遊技ホールなどにおいて解除部を切断することで制御基板のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
また、「前記解除部を、透明性を有する導光体を用いて構成する」とは、解除部を透明性を有する材料により形成する構成、又は解除部に対して導光体を埋設、若しくは固着する構成が考えられる。
手段20.手段19において、前記分離阻止手段には、前記解除部に導入された光を透過させて又は乱反射させて放射する光放射部(凹凸部565b)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段20によれば、発光手段から解除部に導入された光は光放射部にて放射される。この場合に、制御基板を分離させるべく解除部を切断した場合には、仮に接着剤などを用いて解除部を外観上元に戻しておいたとしても切断箇所は残り、光放射部にて光が放射されなくなる、又は光放射部から放射される光量が少なくなる。よって、遊技ホールの管理者等は光放射部から放射される光を確認することで制御基板が分離されたか否かを確認することができ、不正な制御基板への交換等といった不正行為を容易に且つ確実に発見することができる。
手段21.手段19又は20において、前記制御基板を、その素子搭載面(素子搭載面555a)が前記分離阻止手段によって分離が阻止される特定のケース体(ボックスカバー553)側を向くようにして配設するとともに、前記制御基板と前記特定のケース体とによって形成される空間内に各種素子(CPUチップ556)が収容される構成としたことを特徴とする遊技機。
手段21によれば、制御基板をケース体から分離させない限り、制御基板の素子搭載面に搭載された各種素子が露出されない。そして、上記手段19の構成を備え分離阻止手段が設けられていることにより、制御基板に搭載されたROM等を不正なものへ交換しようとする行為が抑制される。
この場合に、上記手段19の構成を備え、制御基板が分離された場合には、解除部の切断箇所にて光が放射される。よって、遊技ホールの管理者等は解除部を目視し当該解除部の切断に伴う光を確認することで制御基板が分離されたことを把握することができ、不正なチップへの交換等といった不正行為を容易に且つ確実に発見することができる。また、上記手段20の構成を備えた場合には、制御基板が分離されると、光放射部から光が放射されなくなる、又は光放射部から放射される光量が少なくなる。よって、遊技ホールの管理者等は光放射部から放射される光を確認することで制御基板が分離されたか否かを確認することができ、不正なチップへの交換等といった不正行為を容易に且つ確実に発見することができる。
手段22.手段19乃至21のいずれかにおいて、前記分離阻止手段は、前記制御基板に分離困難又は不可な状態で固定される脚部(脚部562)と、当該脚部に対して連続して形成され前記内部空間の外側にある頭部(頭部565)とを備え、
前記解除部は、前記脚部における前記頭部側の端部であって、前記ケース体に形成された貫通孔(貫通孔553b)を介して前記内部空間の外側に突出する部位であり、
前記頭部を、前記貫通孔を貫通不能な大きさに形成するとともに、当該頭部に、前記解除部に導入された光を透過させて又は乱反射させて放射する光放射部(凹凸部565b)を形成したことを特徴とする遊技機。
手段22によれば、解除部を切断することなくケース体から制御基板を分離しようとしたとしても、ケース体における貫通孔の周縁部に分離阻止手段の頭部が当たり、制御基板の分離が不可となる。また、分離阻止手段は脚部を介して制御基板に対して分離困難又は不可な状態で固定されている。よって、制御基板を分離させるためには脚部における解除部の部位を切断する必要が生じる。そして、この解除部の部位が切断された場合には、接着剤などを用いて解除部を外観上元に戻しておいたとしても切断箇所は残り、頭部に形成された光放射部に光が到達しない、又は到達する光の量が少なくなる。したがって、光放射部から光が放射されなくなる、又は光放射部から放射される光量が少なくなり、遊技ホールの管理者等は光放射部から放射される光を確認することで制御基板が分離されたか否かを確認することができる。
手段23.手段22において、前記制御基板に前記発光手段を配設し、
前記脚部は、前記制御基板に固定される固定部(第2脚部564の先端部567)と、前記発光手段からの光が導入される光導入部(第1脚部563の先端部566)とを備えたことを特徴とする遊技機。
手段23によれば、脚部に固定部と光導入部とが設けられていることにより、脚部を制御基板に対して分離困難又は不可な状態で固定しつつ、頭部に形成された光放射部に光を導入することができる。また、制御基板に発光手段を配設することで、発光用基板を別途設ける必要がなくなる。
手段24.手段23において、前記脚部は、前記頭部から真直ぐ延びるように設けられ前記解除部及び前記光導入部が形成される第1脚部(第1脚部563)と、当該第1脚部から分岐させて設けられ前記固定部が形成される第2脚部(第2脚部564)とを備えたことを特徴とする遊技機。
手段24によれば、光導入部が頭部から真直ぐ延びる第1脚部に形成されているので、頭部に形成された光放射部に発光手段からの光が導入され易くなる。
手段25.分離可能な複数のケース体(ボックスベース552、ボックスカバー553)と、これら複数のケース体により形成される内部空間内に収容される制御基板(主制御基板555)とを有する制御基板装置(主制御装置551)を備えた遊技機において、
前記ケース体からの前記制御基板の分離に際して切断される切断部(第1脚部563)を有し、当該切断部の切断箇所により分離が行われたことの痕跡を残す封印手段(分離阻止部材561)を設け、
さらに、前記切断部を、透明性を有する導光体を用いて構成するとともに、
当該切断部に光を導入する発光手段(LED571)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段25によれば、ケース体からの制御基板の分離が行われた場合には、封印手段の切断部が切断されることで分離が行われたことの痕跡が残る。この場合に、封印手段の切断部は透明性を有する導光体を用いて構成されており、発光手段から照射された光は切断部に導入される。したがって、制御基板を分離させるべく切断部を切断した場合には、仮に接着剤などを用いて切断部を外観上元に戻しておいたとしても切断箇所は残り、切断部における光の伝わり方が変化する。つまり、切断部内を反射しながら進む光は切断箇所にて入射角が変化し、その位置にて切断部の外部に放射されることとなる。よって、遊技ホールの管理者等は切断部を目視し切断部の切断に伴う光を確認することで制御基板が分離されたことを把握することができ、不正な制御基板への交換等といった不正行為を容易に且つ確実に発見することができる。
なお、「前記切断部を、透明性を有する導光体を用いて構成する」とは、切断部を透明性を有する材料により形成する構成、又は切断部に対して導光体を埋設、若しくは固着する構成が考えられる。
また、上記20乃至24のいずれかを本手段25に対して適用することで、本発明はより効果的なものとなる。但し、上記手段20乃至24のいずれかを適用する場合には、「解除部」を「切断部」に代えて適用する。
手段26.手段1乃至25のいずれかにおいて、遊技機の電源がオンとなっている間は前記発光手段から光が照射されるようにしたことを特徴とする遊技機。
手段26によれば、遊技機の電源がオンとなっている間は発光手段から光が照射されるため、遊技ホールの管理者等は、各ケース体が分離されたか否か、又はケース体から制御基板が分離されたか否かを、遊技機の電源がオンとなっている間はいつでも確認することができる。また、当該確認を行うに際して、特別な操作を要することはなく、当該確認作業の作業性を向上させることができる。
手段27.手段1乃至26のいずれかにおいて、前記発光手段を、前記複数のケース体により形成される内部空間内に収容したことを特徴とする遊技機。
手段27によれば、発光手段がケース体により保護され、遊技機のメンテナンス時などにおいて発光手段が破損することが防止される。
手段28.手段1乃至27のいずれかにおいて、遊技球が流下する遊技領域(遊技盤30の前面)と、当該遊技領域に遊技球を打ち出すべく操作される発射操作手段(遊技球発射ハンドル18)とを備え、
前記遊技領域に設けられた入球部(一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33)に遊技球が入球することにより遊技者に特典が付与される構成とし、
前記入球部に遊技球が入球したか否かの入球判定を行う入球判定手段を備えた制御基板を有する制御基板装置(主制御装置270,551)に対して前記分離阻止手段及び前記発光手段を設けたことを特徴とする遊技機。
手段28によれば、いわゆるパチンコ機における入球判定手段を備えた制御基板に対して上記手段1乃至27のいずれかの効果を享受することができる。即ち、制御基板に対して不正を行い、入球部に遊技球が入球していないにも関わらず特典を得ようとする不正行為を抑制することができる。
なお、所定の入球部に遊技球が入球することにより抽選を行い、抽選の結果、当選となった場合に特別遊技状態を発生させる遊技機においては、制御基板は抽選手段を備える。この場合、上記手段1乃至27のいずれかの構成を備えていることにより、不正に特別遊技状態を発生させようとする行為を抑制することができる。
手段29.手段1乃至27のいずれかにおいて、複数の絵柄を可変表示する絵柄表示装置と、前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段と、前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段とを備え、
前記絵柄の可変表示の停止後に予め定められた有効位置に前記絵柄によって形成される特定絵柄又は特定絵柄の組合せが成立していた場合には遊技者に特典が付与される構成とし、
前記特定絵柄又は前記特定絵柄の組合せを成立させることが可能か否かの抽選を行う抽選手段を備えた制御基板を有する制御基板装置に対して前記分離阻止手段及び前記発光手段を設けたことを特徴とする遊技機。
手段29によれば、始動操作手段及び停止操作手段が遊技者によって積極操作される遊技機における抽選手段を備えた制御基板に対して上記手段1乃至27のいずれかの効果を享受することができる。即ち、制御基板に対して不正を行い、特定絵柄又は特定絵柄の組合せを成立させることが可能とする役に当選するようにして特典を得ようとする不正行為を抑制することができる。
手段30.手段28又は29において、遊技媒体の払い出しを行う払出手段(払出装置358)を備え、前記特典として前記払出手段により遊技媒体の払い出しを行う構成とし、前記払出手段を制御する払出制御手段を備えた制御基板を有する制御基板装置(払出制御装置311)に対して前記分離阻止手段及び前記発光手段を設けたことを特徴とする遊技機。
手段30によれば、払出制御手段を備えた制御基板に対して上記手段1乃至27のいずれかの効果を享受することができる。即ち、制御基板に対して不正を行い、遊技媒体の払い出しを受けようとする不正行為を抑制することができる。
(第1の実施の形態)
以下、パチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)に関する第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の主要な構成を展開又は分解して示す斜視図、図3はパチンコ機10を構成する本体枠12の前面構成を示す正面図である。なお、図2、図3では便宜上、パチンコ機10の遊技領域内の構成を空白としている。
図1〜図3に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11を備えている。外枠11は、遊技ホールへの設置の際に、いわゆる島設備に取り付けられる。外枠11は、木製の板材を全体として矩形枠状に組み合わせた状態とされ、各板材を小ネジ等の離脱可能な締結部材により固定することによって構成されている。外枠11を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成することも可能である。
外枠11の一側部には、本体枠12が開閉可能に支持されている。その開閉軸線はパチンコ機10の正面からみて左側に上下へ延びるように設定されており、その開閉軸線を軸心にして本体枠12が前方側に開放できるようになっている。本体枠12は合成樹脂、具体的にはABS樹脂により構成されている。
本体枠12の前面側の下部位置には、前面板14が設けられている。前面板14は横長状に形成され、その横幅は本体枠12の横幅とほぼ一致するように構成されている。前面板14は、幅方向ほぼ中央部において手前側へ膨出した膨出部15aを有するベース部15と、ベース部15の膨出部15a内側に設けられ下方にくぼんだ皿形状をなす球受皿としての下皿16と、下皿16の奥側の壁面を構成する奥壁パネル17とを備えている。ベース部15は本体枠12に対してネジ等の締結部材により固定されていることから、ベース部15が本体枠12に対する取付部を構成している。ベース部15には膨出部15aよりも右方に、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル18が設けられている。奥壁パネル17には球排出口17aが設けられており、球排出口17aより排出された遊技球が下皿16内に貯留されるようになっている。
ベース部15の膨出部15a前面側にはスライド式の球抜きレバー19が設けられている。そして、球抜きレバー19が操作されると下皿16の底面に設けられた図示しない閉鎖板が一体に又はリンクを介して移動して球抜き穴が開放され、下皿16内の貯留球が下方に排出されるよう構成されている。奥壁パネル17の球排出口17aとは異なる位置には、多数の小孔が集合したスピーカカバー部17bが形成されており、当該パネル17の後方に設置されたスピーカ20の出力音がスピーカカバー部17bを通じて前方に発せられるようになっている。
本体枠12の前面側の前面板14を除く範囲には、本体枠12を覆うようにして前面扉としての前扉枠13が設けられている。従って、前面板14と前扉枠13とにより本体枠12の前面側全体が覆われている。前扉枠13は、本体枠12に対して開閉可能に取り付けられており、本体枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。
前扉枠13の下部位置には、下皿16の上方において手前側へ膨出した膨出部22が設けられ、その膨出部22内側には上方に開口した上皿23が設けられている。上皿23は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置側へ導くための球受皿である。膨出部22前面側には上皿23用の球抜きレバー24が設けられており、この球抜きレバー24を操作すると上皿23の最下流部付近に設けられた球抜き通路(図示略)が開放され、上皿23内の貯留球が下皿16へ排出されるようになっている。
図3に示すように、本体枠12は、外形が前記外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース25を主体に構成されており、樹脂ベース25の中央部には略円形状の窓孔26が形成されている。樹脂ベース25の後側には遊技盤30が着脱可能に装着されている。図4に示すように、遊技盤30は略四角形状の合板よりなり、その周縁部が樹脂ベース25の裏側に当接した状態で取着されている。すなわち、遊技盤30はパチンコ機10後方より取り付けられ、遊技盤30の前面部の略中央部分だけが樹脂ベース25の窓孔26を通じて本体枠12の前面側に露出した状態となっている。
次に、遊技盤30の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤30には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33、スルーゲート34及び可変表示ユニット35等がそれぞれ設けられている。前記一般入賞口31、可変入賞装置32及び作動口33に遊技球が入ると、それが後述する検出スイッチにより検出され、その検出結果に基づいて上皿23(場合によっては下皿16)に対し所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30の最下部にはアウト口36が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されていると共に、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
遊技盤30の左右両側部には、組付相手である本体枠12の左右両側からの張出領域との干渉を回避するように凹部としての切欠38が複数箇所に形成されている。
可変表示ユニット35には、作動口33への入賞をトリガとして第1図柄(特別図柄)を変動表示する図柄表示装置41が設けられている。可変表示ユニット35には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム43が配設されている。このセンターフレーム43は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置41の表示画面の前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面の視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。センターフレーム43の上部中央には、第1特定ランプ部47及び第2特定ランプ部48が横並びの状態で設けられている。また、これら両特定ランプ部47,48が配設された領域を挟むように、第1特定ランプ部47及び図柄表示装置41に対応した保留ランプ44が設けられている。遊技球が作動口33を通過した回数は最大4回まで保留され、保留ランプ44の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、保留ランプ44は、図柄表示装置41の一部で変動表示される構成等であっても良い。センターフレーム43の下部には、第2特定ランプ部48に対応した保留ランプ46が設けられている。遊技球がスルーゲート34を通過した回数は最大4回まで保留され、保留ランプ46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、保留ランプ46は、前記保留ランプ44と同様に、図柄表示装置41の一部で変動表示される構成等であっても良い。
図柄表示装置41は8インチサイズの液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば左、中及び右に並べて第1図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の図柄の組合せが停止表示された場合には、大当たり発生となると共にそれ以降の遊技状態が特別遊技状態としての大当たり状態に移行することとなる。この図柄の変動表示については、後に詳細に説明することとする。
第1特定ランプ部47には、その内側に赤、緑、青の3色発光タイプのLEDランプが配設されている。そして、作動口33への入賞をトリガとして、所定の順序で発光色の切り替えが行われる。具体的には、作動口33への入賞をトリガとして、赤色光が点灯され、その状態で所定時間が経過すると緑色光に発光色が切り替えられる。そして、緑色光が点灯された状態で前記所定時間が経過すると青色光に発光色が切り替えられる。その後、発光色の切り替え停止時期がくるまで、赤色、緑色、青色という順序で発光色の切り替えが繰り返し行われる。これにより、第1特定ランプ部47には、赤色、緑色、青色が、この順序で繰り返し表示されることとなる。そして、最終的に赤色又は緑色が停止表示された場合には、大当たり発生となると共にそれ以降の遊技状態が大当たり状態に移行し、青色が停止表示された場合には、大当たり発生とならず大当たり状態に移行しない。また、本実施の形態では、最終的に赤色で停止表示された場合と、最終的に緑色で停止表示された場合とで移行する大当たり状態が異なっており、後者の方がより遊技者に有利な大当たり状態に移行する。
一方、第2特定ランプ部48には、その内側に赤、緑の2色発光タイプのLEDランプが配設されている。この第2特定ランプ部48は、スルーゲート34の通過をトリガとして、所定の順序で発光色の切り替えが行われる。具体的には、遊技球がスルーゲート34を通過すると、赤色光の点灯と緑色光の点灯とが交互に行われる。これにより、第2特定ランプ部48には、赤色、緑色が交互に表示されることとなる。そして、赤色が停止表示された場合には、作動口33に付随する電動役物が所定時間だけ開放状態となるよう構成されている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり状態に移行すると遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。より詳しくは、大当たり状態に移行すると、可変入賞装置32が所定の開放状態となり、遊技球が入賞し易い状態となる。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32内の継続入賞口への入賞を条件として次ラウンドへの移行条件成立とし、複数ラウンド(例えば16ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放されるものが一般的である。
遊技盤30には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレール部材としてのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50は、内外二重に設けられた内レール部51と外レール部52とを有する。内レール部51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、外レール部52は内レール部51の上方開放領域を囲むようにかつ内レール51の左側部と並行するように略半円環状に形成されている。
内レール部51は、他の樹脂部分と一体成型され、遊技盤30の面上にほぼ垂直に起立して設けられている。また、外レール部52は、内レール部51と同様に他の樹脂部分と一体成型され、遊技盤30の面上にほぼ垂直に起立して設けられた支持部52aを有し、その支持部52aの内側面に、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするための摺動プレート52bが取り付けられている。摺動プレート52bは、長尺状をなすステンレス製の金属帯よりなり、複数箇所で支持部52aに支持されている。かかる場合、内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、これら各レール部51,52が所定間隔を隔てて対向する部分により球案内通路が形成されている。なお、内外のレール部51,52が対向する部位では、遊技盤30との当接部53により各レール部51,52が連結されており、球案内通路は手前側に開放した溝状に形成されている。
レールユニット50において、前記球案内通路より遊技球が飛び出す部位(図4の左上部)には戻り球防止部材54が取着され、該飛び出した遊技球の最大飛翔部分に対応する部位(図4の右上部)には返しゴム55が取着されている。戻り球防止部材54により、一旦球案内通路から遊技盤30の上部へと飛び出した遊技球が球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、所定以上の勢いで発射された遊技球は返しゴム55に当たり、遊技領域の中央寄りに跳ね返されるようになっている。
レールユニット50の外周部には、外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤30に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなされる。
内レール部51及び外レール部52間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。凸部57は、内レール部51の外周部から下方へ延びるように形成され、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路76(図3参照)に導く機能を有する。遊技盤30の右下隅部及び左下隅部は、証紙等のシールやプレートを貼着するためのスペース(図のSa,Sb)となっており、この貼着スペースを確保するために、フランジ56に切欠58a,58bが形成されている。証紙等のシールを遊技盤30に直接貼り付ける構成とすることで、証紙等の不正な貼り直し等が行いにくいものとなっている。
遊技盤30においてレールユニット50よりも外方の左上部には、前後に貫通した中継端子孔59が設けられており、この中継端子孔59を通じて、遊技盤裏面に設置した中継端子板の接続コネクタ60がパチンコ機10前面側に露出されるようになっている。
図3の説明に戻り、前記樹脂ベース25において、窓孔26(遊技盤30)の下方には、遊技球発射装置より発射された直後に遊技球を案内するための発射レール61が取り付けられている。発射レール61は、その後方の金属板62を介して樹脂ベース25に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後球案内通路を通じて遊技領域に案内される。
発射レール61と球案内通路との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路76が設けられている。従って、仮に遊技球発射装置から発射された遊技球が戻り球防止部材54まで至らずファール球として球案内通路内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路76を介して下皿16に排出される。
ファール球が球案内通路内を逆流してくる際、その多くは外レール部52に沿って流れ、外レール部52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は球案内通路内で暴れ、内レール部51側へ跳ね上がるものもある。この際、跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部57に当たり、ファール球通路76に誘導される。これにより、ファール球の全てがファール球通路76に確実に案内され、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
また、本体枠12の前面において発射レール61の左側には、左右一対の排出口66,67が形成されると共に、その前方に、排出口66,67より排出された遊技球を上皿23又は下皿16の何れかに案内するための遊技球案内ユニット70が取り付けられている。便宜上以下の説明では、排出口66を第1排出口、排出口67を第2排出口ともいう。これら排出口66,67は、本体枠12の背面に設けられた遊技球分配部245(図10参照)に通じており、基本的に第1排出口66より遊技球の排出が行われ、この第1排出口66も含め上皿23に通じる通路が遊技球で一杯になると、第1排出口66に代えて第2排出口67より遊技球の排出が行われるようになっている。
遊技球案内ユニット70は、ポリカーボネート樹脂等の透明な樹脂材料により内部を視認可能に構成され、本体枠12に対して前扉枠13を閉鎖した状態で本体枠12と前扉枠13との間に収まるよう厚みが比較的薄くなるように形成されている。遊技球案内ユニット70には、前述のファール球通路76が一体的に形成されている。遊技球案内ユニット70には、前記排出口66,67と下皿16とを連通するための球排出通路71が形成されている。遊技球案内ユニット70には、本体枠12の第1排出口66の手前側に、上皿23に連通する連通口72が形成され、連通口72を閉鎖するようにして開閉プレート73が取り付けられている。開閉プレート73は支軸74により回動可能に支持され、付勢手段としてのバネ75により連通口72を閉鎖する位置に常時付勢されている。
遊技球案内ユニット70の上記構成によれば、前扉枠13を開放した状態ではバネ75の付勢力により開閉プレート73が図示の如く起き上がり、連通口72を閉鎖する。この状態では、第1排出口66より排出される遊技球が球排出通路71を通じて下皿16に案内される。従って、連通口72の上流側に遊技球が貯留されている状態で前扉枠13を開放した場合、その貯留球は連通口72よりこぼれ落ちることなく、球排出通路71を通じて下皿16に流下する。つまり、前飾り枠が省略され前扉枠13に対して上皿23が直接設けられる構成とした本パチンコ機10にあっても、前扉枠13の開放に際し連通口72の上流側にある遊技球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠13を閉鎖した状態では、前扉枠13の裏面に設けられた球通路樋138(図2参照)によりバネ75の付勢力に抗して開閉プレート73が押し開けられる。この状態では、第1排出口66より排出される遊技球が連通口72を介して上皿23に案内される。従って、連通口72より上流側の遊技球は上皿23に払い出される。なお、遊技球案内ユニット70の球排出通路71下流側には、下皿16に排出された遊技球が一杯(満タン)になったことを検知する下皿満タンスイッチが取り付けられている。
樹脂ベース25には、窓孔26の右下部に略四角形状の小窓78が設けられている。従って、遊技盤30の右下隅部スペース(図4のSa)に貼られた証紙等は、この小窓78を通じて視認できるようになっている。この小窓78から遊技盤30上に証紙等を直接貼り付けることも可能である。
樹脂ベース25には、窓孔26の左上部にも小窓79が設けられている。この小窓79は、図4で説明した遊技盤30の中継端子孔59に対応する位置にそれとほぼ同一の形状で設けられ、中継端子孔59及び小窓79を通じて、遊技盤裏面に設置した中継端子板の接続コネクタ60が本体枠12の前面側に露出される。かかる構成において、前扉枠13側に設けた各種ランプに対しては、本体枠12(樹脂ベース25)の小窓79より露出した接続コネクタ60を介して電気的な接続がなされている。樹脂ベース25の上部には、前扉枠13の開放の状態を検出するための前扉枠開放スイッチ27が設けられている。前扉枠開放スイッチ27は、樹脂ベース25の前面に出没可能なピンを有しており、本体枠12に対して前扉枠13を閉じた状態ではピンが押し込まれて前扉枠13の閉鎖が検知され、本体枠12に対して前扉枠13を開いた状態ではピンが突出位置に戻って前扉枠13の開放が検知されるようになっている。樹脂ベース25の左右2カ所には、本体枠12に対して前扉枠13を閉じた際に前扉枠13背面の金具類(図5に示す補強板131〜134)に接触し、且つその金具類を本体枠12側に導通させてアース(接地)するための金属片28a,28bが取り付けられている。従って、金属片28a,28bを通じて、前扉枠13背面の金具類が本体枠12側の施錠装置やヒンジ金具に導通され、これら施錠装置やヒンジ金具と共にアースされる。
本体枠12の左端側(開閉軸線側)には、前扉枠13を開閉可能に支持するための支持機構として、上下一対の支持金具81,82が取り付けられている。上側の支持金具81には手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には上方へ突出する突起軸84が設けられている。なお、支持金具81,82に支持される前扉枠13の具体的構成については後述する。また、本体枠12の右端側(開閉軸線とは反対側)には、前扉枠13裏面側の開放端側に設けた上下一対の鉤金具155,156(図2参照)を挿入するための挿入孔87,88がそれぞれ設けられている。本パチンコ機10では、本体枠12や前扉枠13を施錠状態とするための施錠装置が本体枠12の裏面側に隠れて配置される構成となっている。従って、鉤金具155,156が挿入孔87,88を介して施錠装置に係止されることによって、前扉枠13が本体枠12に対して開放不能に施錠される。
本体枠12の右下隅部には、外枠11に対する本体枠12の施錠及び解錠、並びに本体枠12に対する前扉枠13の施錠及び解錠を行うための鍵部材としてのシリンダ錠91が設置されている。シリンダ錠91は施錠装置に一体化されており、施錠装置のうちシリンダ錠91だけが本体枠12の前方に突出した状態で設けられている。この場合、シリンダ錠91は、遊技領域の最大幅となる位置とは異なる位置に設けられている。シリンダ錠91は、本体枠12の施解錠と前扉枠13の施解錠とを共に賄う機能を有しており、鍵穴に差し込んだキーを左(反時計回り方向)に回すと本体枠12の施錠が解かれ、逆にキーを右(時計回り方向)に回すと前扉枠13の施錠が解かれるようになっている。
図2に示すように、本体枠12には、シリンダ錠91を囲むようにして縦長状のカバー部材92が取り付けられている。詳細な図示は省略するが、カバー部材92には、その上端部及び下端部に係止部(フック)が形成されている。従って、上側の係止部を本体枠12側に係止させると共に、下側の係止部を本体枠12と前面板14との間に挟み込むことにより、カバー部材92が本体枠12に取り付けられる。前扉枠13には、カバー部材92の形状に合わせて切欠部145が形成されており、前扉枠13を閉鎖した状態ではこの前扉枠13と共にカバー部材92がパチンコ機前面部を構成する。なお、前扉枠13を閉鎖したとき、カバー部材92に形成された鍔部が前扉枠13により押さえられ、カバー部材92のがたつきが防止されるようになっている。
次に、前扉枠13について図1,図5を参照しつつ説明する。なお、図5は、前扉枠13の背面図である。
前扉枠13には遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした視認窓としての窓部101が形成されている。窓部101は、円形に近い略楕円形状をなし、より詳しくは、その左右側の略中央部が上下側に比べて緩やかに湾曲した形状となっている。
前扉枠13の下端部における左右両側には、本体枠12表面や遊技盤30表面等(証紙等を含む)の一部を視認できるよう透明樹脂を取り付けた小窓107が設けられている。小窓107に取り付けられる透明樹脂は、その内部の証紙等を工場等で容易に機械読み取りできるよう平坦状に構成される。但し、小窓107に、内部の証紙等をホール作業者等が容易に目視できるよう拡大レンズ部を設けることも可能である。
前扉枠13にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり状態下や所定のリーチ演出時等において点灯、点滅のように発光態様が変更制御されることにより、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。例えば、窓部101の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部にはLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり状態下で点灯や点滅を行うことにより大当たり状態に移行していることを報知する。また、上皿23周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とがそれぞれ設けられている。
前扉枠13には、窓部101の下方位置に、貸球操作部120が配設されている。貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されたカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で、貸球操作部120によって球貸し操作、カード返却操作及びカード度数の確認を行うことができる。すなわち、球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が払い出される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。
前扉枠13の裏側には、窓部101を囲むようにして金属製の各種補強部材が設けられている。詳しくは、図5に示すように、前扉枠13の裏側にあって窓部101の左右及び上下の外側にはそれぞれ補強板131,132,133,134が取り付けられている。これら補強板131〜134は相互に接触して連結されているが、図の左側及び上側の補強板132,133の連結部には直接の接触を避けるための樹脂パーツ135が介在されている。これにより、補強板131〜134による電気経路の閉じたループが切断され、ノイズの原因となる磁界の発生等が防止されている。
図5の右側となる開閉軸線側の補強板131にはその上端部及び下端部に、本体枠12に対する組付機構として、組付金具151,152が取り付けられている。そして、本体枠12側の支持金具81,82(図3参照)に対して前扉枠13側の組付金具151,152が取り付けられている。すなわち、下側の組付金具152には下面に開口する軸穴が形成されており、その軸穴に下側の支持金具82の突起軸84が挿入される一方、上側の組付金具151の軸部が上側の支持金具81の支持孔83に挿入されることにより、本体枠12に対して前扉枠13が開閉可能に支持されている。また、同補強板131にはその中間位置にフック状をなす係合爪131aが設けられており、この係合爪131aは、前扉枠13を閉じた状態で本体枠12の孔部12a(図3参照)に挿入されるように構成されている。これにより、上皿23を含む形態で前扉枠13を構成し、その上下の軸支間隔を長くした本パチンコ機10においても、中間位置における前扉枠13の浮き上がりが防止できる。それ故、前扉枠13を浮かしての不正行為等が抑制されるようになっている。
図5の左側となる開閉軸線とは反対側の補強板132には鉤形状をなす上下一対の鉤金具155,156が取り付けられている。これら鉤金具155,156は、後方に延び、本体枠12に設けた挿入孔87,88(図3参照)に対応するようにして設けられている。本体枠12に対して前扉枠13を閉鎖した際、鉤金具155,156が本体枠12側の挿入孔87,88に挿入されて施錠装置により施錠状態とされるようになっている。
下側の補強板134には、前記発射レール61に対向する位置に樹脂ケース136が取り付けられている。樹脂ケース136には、前記貸球操作部120用の回路基板が収容されている。樹脂ケース136の背面(図5に見える面)は平坦状をなし、前扉枠13を閉じた際に発射レール61の側壁を構成するようになっている。故に、発射レール61から遊技球が前方にこぼれ落ちることが防止される。
下側の補強板134の一部を切り欠いた部位には、パチンコ機10後方に向けて球通路樋138が設置されており、球通路樋138の少なくとも上方には、同じくパチンコ機10後方に向けて延びる庇(ひさし)部139が設けられている。この場合、本体枠12側に前扉枠13を閉じた状態では、球通路樋138と庇部139との間に、本体枠12側の連通口72上辺に沿って延びる突条が入り込むようにして配置される。故に、球通路樋138より針金やフィルム等を侵入させて不正行為を行おうとしても、遊技領域にまで針金やフィルム等を侵入させることが非常に困難となる。結果として、針金やフィルム等を利用して行われる不正行為を防止することができる。
上述した補強板131〜134はガラス支持用の金枠としての機能も兼ね備えており、これら補強板131〜134の内側が後方に折り返されてガラス保持溝が形成されている。ガラス保持溝は前後に2列形成されており、矩形状をなす前後一対のガラス137が各ガラス保持溝にて保持される。これにより、2枚のガラス137が前後に所定間隔を隔てて取着されている。
前扉枠13を閉じた状態にあっては、内外のレール部51,52間に形成された球案内通路の一部が前扉枠13により覆い隠される構成となっている。それ故、球案内通路では手前側の開放部がガラス137で覆えない部分ができてしまう。かかる場合、例えば、遊技球発射装置より発射された遊技球が戻り球防止部材54まで至らず戻ってくると、遊技球が球案内通路外に飛び出したり、外レール部52とガラス137との間にできる隙間に挟まってしまうおそれがある。そこで本実施の形態では、前扉枠13に、球案内通路の手前側開放部を被覆するためのレールカバー140を取り付けている。レールカバー140は略円弧状をなす板体であって、透明な樹脂により形成されている。レールカバー140は、その円弧形状が前記球案内通路の形状に対応しており、窓部101の周縁部に沿って、球案内通路の基端部から先端部近傍までの区間を覆うようになっている。特にレールカバー140の内径側の寸法・形状は内レール部51のそれにほぼ一致する。また、レールカバー140の右端部(すなわち、レールカバー140を前扉枠13に取着した図5の状態で右端となる部位)には、球案内通路がガラス137の側縁部からはみ出した部分を被覆するための被覆部141が設けられている。以上のレールカバー140の構成により、前扉枠13が閉じられた状態においては、レールカバー140の裏面が球案内通路のほぼ全域を覆うこととなって、遊技球が球案内通路外に飛び出したり、外レール部52とガラス137との間にできる隙間に挟まってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
また、レールカバー140の下部裏側には、その内側縁に沿って円弧状に延び且つ後方へ向けて突出する突条142が形成されている。突条142は、前扉枠13が閉じられた状態において、球案内通路内に入り込んだ状態で内レール部51に重なり合うように配置される。従って、例えば前扉枠13と本体枠12との隙間から針金やフィルム等を侵入させて不正行為を行おうとしても、球案内通路の内側にある遊技領域にまで針金やフィルム等を侵入させることが非常に困難となる。その結果、針金やフィルム等を利用して行われる不正行為を防止することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成を説明する。なお、図6はパチンコ機10の背面図、図7はパチンコ機10の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。
まず、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10の背面側には、各種制御装置(各種制御基板)が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されるとともに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御装置を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に本体枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、主制御装置270(主基板280)と音声ランプ制御装置272(音声ランプ制御基板)とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御装置311(払出制御基板)、発射制御装置312(発射制御基板)及び電源装置313(電源基板)を他方の取付台に搭載してユニット化している。以下においては、便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。また、払出機構及び保護カバーも1ユニットとして一体化され、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されるとともに、一部に支軸部を設けて本体枠12又は遊技盤30の裏面に対して展開できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置された場合に隠れた部位を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。実際には、図8の概略図に示すように、略L字状をなす第1制御基板ユニット201はパチンコ機10のほぼ中央に配置され、その下方に第2制御基板ユニット202が配置されている。また、第1制御基板ユニット201に一部重複する領域に、裏パックユニット203が配置されている。
第1制御基板ユニット201にはパチンコ機10の背面から見て左端部に支軸部M1が設けられ、その支軸部M1による軸線Aを中心に第1制御基板ユニット201が回動可能となっている。また、第1制御基板ユニット201には、その右端部すなわち支軸部M1の反対側となる開放端側に、ナイラッチ(登録商標)等よりなる締結部M2が設けられると共に上端部に係止爪部M3が設けられており、これら締結部M2及び係止爪部M3によって第1制御基板ユニット201がパチンコ機10本体の裏面に沿った状態に保持されるようになっている。また、第2制御基板ユニット202にはパチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M4が設けられ、その支軸部M4による軸線Bを中心に第2制御基板ユニット202が回動可能となっている。また、第2制御基板ユニット202には、その左端部すなわち支軸部M4の反対側となる開放端側に、ナイラッチ等よりなる締結部M5が設けられており、この締結部M5によって第2制御基板ユニット202がパチンコ機10本体の裏面に沿った状態に保持されるようになっている。さらに、裏パックユニット203にはパチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M6が設けられ、その支軸部M6による軸線Cを中心に裏パックユニット203が回動可能となっている。また、裏パックユニット203には、その左端部すなわち支軸部M6の反対側となる開放端側にナイラッチ等よりなる締結部M7が設けられるとともに、上端部及び下端部にそれぞれ回動式の係止部M8,M9が設けられており、これら締結部M7及び係止部M8,M9によって裏パックユニット203がパチンコ機10本体の裏面に沿った状態に保持されるようになっている。
各ユニット201〜203を回動可能に支持する支軸部M1,M4,M6は、各ユニット201〜203をパチンコ機10の裏面から開いた状態で容易に取り外し可能なヒンジ構造となっている。簡単に説明すると、第1制御基板ユニット201については、締結部M2の締結及び係止爪部M3の係止を解除すると共に、当該ユニット201を軸線Aを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、裏パックユニット203がない前提であれば、第1制御基板ユニット201を取り外すことができる。また、第2制御基板ユニット202については、締結部M5の締結を解除すると共に、当該ユニット202を軸線Bを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、第2制御基板ユニット202を取り外すことができる。さらに、裏パックユニット203については、締結部M7の締結及び係止部M8,M9の係止を解除すると共に、当該ユニット203を軸線Cを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、裏パックユニット203を取り外すことができる。
ここで、各ユニット201〜203の展開方向は同一でなく、第1制御基板ユニット201は、パチンコ機10の背面から見て左開きになるのに対し、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、同右開きになるよう構成されている。この場合、第1制御基板ユニット201は、裏パックユニット203に一部重複して設けられるため、裏パックユニット203を開かないことには第1制御基板ユニット201を取り外すことが不可能であり、さらに言うと、第1制御基板ユニット201及び裏パックユニット203が各々逆方向に展開する構成であるため、裏パックユニット203を所定角度以上に大きく開いた状態又は同ユニット203を取り外した状態でなければ第1制御基板ユニット201を取り外すことが不可能である。従って、第1制御基板ユニット201を取り外すことに着目すると、他のユニット202,203に比べて取り外しが困難な構成となっている。さらに、施錠装置をキー操作して外枠11に対して本体枠12を開放しなければ、裏パックユニット203を開くことができない構成となっているため、より一層第1制御基板ユニット201の取り外しが困難なものとなっている。より具体的な構成については後述する。
次に、本体枠12及び遊技盤30の裏面構成を説明する。なお、図9は本体枠12に遊技盤30を組み付けた状態でかつ前記各ユニット201〜203等を取り外した状態の構成を示す背面図、図10は本体枠12を後方より見た斜視図、図11は遊技盤30を後方より見た斜視図である。
遊技盤30は、樹脂ベース25に囲まれた四角枠状の設置領域に裏面側より設置され、本体枠12に設けられた複数(本実施の形態では4カ所)の係止固定具211,212によって後方へ脱落しないように固定されている。係止固定具211,212は手動で回動操作することができ、固定位置(ロック位置)と固定解除位置(アンロック位置)とに切り換えることができるよう構成されている。図9にはロック状態を示す。左右3カ所の係止固定具211は金属片を折り曲げ形成したL型の金具であり、遊技盤30の固定状態で本体枠12の外方へ張り出さないよう構成されている。なお、下部1カ所の係止固定具212は合成樹脂製のI型の留め具である。
遊技盤30の中央に配置される可変表示ユニット35には、センターフレーム43(図4参照)を背後から覆う合成樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられており、そのフレームカバー213の後端に、図柄表示装置41と表示制御手段としての表示制御装置214とが前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、センターフレーム43に内蔵されたLED等を駆動するためのLED制御基板などが配設されている。
遊技盤30の裏面には、可変表示ユニット35を取り囲むようにして集合板ユニット215が設けられている。集合板ユニット215は、薄板状の枠体として例えばABS樹脂等の合成樹脂により成形されるベースを有し、そのベース面が遊技盤30の裏面に当接されるようにして取り付けられている。集合板ユニット215には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入賞を検知するための入賞検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板ユニット215の下方には、前記一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33の遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路216が形成されている。また、遊技盤30の下方には、本体枠12にポリカーボネート樹脂等の合成樹脂製の排出通路盤217が取り付けられており、排出通路盤217には排出球をパチンコ機10外部の例えば遊技ホールの島設備等へ案内するための排出通路218が形成されている。従って、図9に仮想線で例示するように、一般入賞口31等に入賞した遊技球は何れも集合板ユニット215の回収通路216を介して集合し、さらに排出通路盤217の排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路218に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。上記構成では、遊技盤30の下端面を境界にして、上方に集合板ユニット215(回収通路216)が、下方に排出通路盤217(排出通路218)が設けられており、排出通路盤217が遊技盤30に対して前後方向に重複していない。従って、遊技盤30を本体枠12から取り外す際において、排出通路盤17が遊技盤取り外しの妨げになるといった不都合が生じることもない。
なお、排出通路盤217は、パチンコ機10前面の上皿23の裏側に配置されており、上皿23に至る球排出口(図2の球通路樋138)より針金やフィルム等を差し込み、さらにその針金やフィルム等を本体枠12と排出通路盤217との隙間を通じて遊技領域側に侵入させるといった不正行為が考えられる。そこで、本パチンコ機10では、図10に示すように、排出通路盤217には、球通路樋138の上部位置に対応する高さ位置に、本体枠12に重なり合うようにしてパチンコ機10前方に延びるプレート219を設けた。従って、本体枠12と排出通路盤217との隙間から針金やフィルム等を侵入させようとしてもそれがプレート219にて阻害され、遊技領域にまで針金やフィルム等を侵入させることが非常に困難となる。その結果、針金やフィルム等を利用して可変入賞装置32を強制的に開放する等の不正行為を防止することができる。
入賞検知機構について説明すると、集合板ユニット215には、遊技盤30表側の一般入賞口31と対応する位置に入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32と対応する位置に特定領域スイッチ222及びカウントスイッチ223が設けられている。特定領域スイッチ222は、可変入賞装置32へ入賞した遊技球が特定領域に入ったことを判定するスイッチである。特定領域とはラウンドの更新可否を判定するための領域であり、Vゾーンとも称されている。カウントスイッチ223は、可変入賞装置32に入賞した遊技球の数をカウントするスイッチである。また、作動口33に対応する位置には作動口33への遊技球の入賞を検知する作動口スイッチ224が設けられ、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲート34の遊技球の通過を検知するゲートスイッチ225が設けられている。入賞口スイッチ221及びゲートスイッチ225は電気配線を通じて盤面中継基板226に接続され、特定領域スイッチ222及びカウントスイッチ223は大入賞口中継基板227に接続されている。そして、盤面中継基板226及び大入賞口中継基板227が主制御装置270に接続されている。作動口スイッチ224は中継基板を介さずに直接主制御装置270に接続されている。その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口の開閉扉を開放するための大入賞口ソレノイドと、入賞球を特定領域かその他の領域に振り分けるための振分板を駆動する入賞球振分板ソレノイドとが設けられ、作動口33には、それに付随する電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞検知機構にて各々検出された検出結果は主制御装置270に取り込まれ、該主制御装置270よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信される。そして、払出制御装置311の出力により所定数の遊技球の払出が実行されるようになっている。
集合板ユニット215には、その右上部に盤用外部端子板230が設けられている。盤用外部端子板230には、第1図柄の変動が停止(確定)する毎に信号出力するための出力端子と、大当たり状態又は第1図柄の変動時間短縮時に信号出力するための出力端子と、大当たり状態下で信号出力するための出力端子とが設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して遊技(遊技盤30側の状態)に関する信号が出力される。盤用外部端子板230は、取り外し容易な状態で集合板ユニット215に取り付けられている。なお、図9に示すように、本体枠12裏側の左下部には、打球槌等を備えるセットハンドル228及び発射モータ229が設けられている。
集合板ユニット215には、第1制御基板ユニット201を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、この取付機構として、遊技盤30の裏面から見て左下隅部には上下方向に延びる軸受け金具231が設けられ、この軸受け金具231には同一軸線上に上下一対の軸受け孔231aが形成されている。また、遊技盤30において、軸受け金具231の右方には上下一対の被締結孔(具体的にはナイラッチの取付孔)232が設けられ、軸受け金具231の上方には係止爪片233が設けられている。
本体枠12の裏面には、第2制御基板ユニット202や裏パックユニット203を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、本体枠12にはその右端部に長尺状の軸受け金具235が取り付けられている。この軸受け金具235は補強部材としても機能する。図12に示すように、軸受け金具235は遊技盤30よりも下方へ延びる長尺板状の金具本体236を有し、その金具本体236より後方へ起立させるようにして、下部2カ所に第2制御基板ユニット202用の軸受け部237が形成されると共に、上部2カ所に裏パックユニット203用の軸受け部238が形成されている。これら軸受け部237,238にはそれぞれ同軸の軸受け孔が形成されている。なお、第2制御基板ユニット202用の軸受け部237と裏パックユニット203用の軸受け部238とを各々個別の軸受け金具で構成することも可能である。その他、第2制御基板ユニット202用の取付機構として、本体枠12には、遊技盤30設置領域よりも下方左端部に上下一対の被締結孔(具体的には、ナイラッチの取付孔)239が設けられている。また、裏パックユニット203用の取付機構として、本体枠12には、遊技盤30設置領域の左端部に上下一対の被締結孔(具体的には、ナイラッチの取付孔)240が設けられている。本体枠12において遊技盤30の左上方、右寄り上方及び右寄り下方の各位置には、遊技盤30との間に裏パックユニット203を挟み込んで支持するための回動式の固定具241,242,243がそれぞれ設けられている。
上記の如く本体枠12の左右一側部(図9では右側部)には長尺状の軸受け金具235が設けられる一方、本体枠12の左右他側部(図9では左側部)には施錠装置が設けられている。施錠装置は、上下方向に延び本体枠12に固定された基枠247と、その基枠247に対して上下方向に移動可能に組み付けられた長尺状の連動杆248とを備え、基枠247の下部に前記シリンダ錠91が一体化されている。連動杆248は、シリンダ錠91の操作により上下いずれかの方向に移動する。連動杆248には、鉤形状をなす上下一対の鉤金具249が設けられており、外枠11に対して本体枠12を閉鎖した際には、鉤金具249が外枠11側の支持金具(図示略)に係止され、施錠装置により施錠状態とされるようになっている。この場合、シリンダ錠91の操作によって連動杆248が上方向に移動すると、外枠11に対する本体枠12の施錠が解除される。逆に、シリンダ錠91の操作によって連動杆248が下方向に移動すると、本体枠12に対する前扉枠13の施錠が解除される。
なお、本体枠12の左右側部に軸受け金具235と施錠装置(基枠247、連動杆248等)とが振り分けられる上記構成において、これら軸受け金具235及び施錠装置(基枠247、連動杆248等)を配置するための領域を残した幅となるようにして、本体枠12に前記遊技盤30が取り付けられている。
本体枠12の背面における遊技盤30の右下部には、後述する払出機構より払い出される遊技球を上皿23、下皿16又は排出通路218の何れかに振り分けるための遊技球分配部245が設けられている。遊技球分配部245は、左側の開口部245aが第1排出口66を介して上皿23に通じ、中央の開口部245bが第2排出口67を介して下皿16に通じ、右側の開口部245cが排出通路218に通じるように、各通路が形成されている。遊技球分配部245は、本体枠12に対してネジ等により強固に取り付けられている。従って、遊技球分配部245の設置部位における浮き上がりが防止され、隙間から針金やフィルム等を侵入させることによる不正行為が防止できるようになっている。
次に、第1制御基板ユニット201の構成を図13〜図16に基づいて説明する。図13は第1制御基板ユニット201の正面図、図14は同ユニット201の斜視図、図15は同ユニット201の分解斜視図、図16は同ユニット201を裏面から見た分解斜視図である。
第1制御基板ユニット201は略L字状をなす取付台251を有し、取付台251に主制御装置270と音声ランプ制御装置272とが搭載されている。主制御装置270は、遊技の主たる制御を司る主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる被包手段としての基板ボックス273に収容されて構成されている。主制御装置270には複数のコネクタが設けられており、各コネクタにハーネスや信号線が差し込まれることで、他の基板等(払出制御基板等)との電気的な接続がなされるようになっている。なお、主制御装置270の詳細な構成については後に説明する。
音声ランプ制御装置272は、例えば主制御装置270又は表示制御装置214からの指示に従い音声やランプ表示の制御を司るCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス275に収容されて構成されている。音声ランプ制御装置272上には電源中継基板276が搭載されており、電源装置313の電源が電源中継基板276を介して表示制御装置214及び音声ランプ制御装置272に供給されるようになっている。
取付台251は、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂製であり、例えば緑や青等に着色されて不透明とされている。但し、取付台251は無色透明又は半透明であってもよい。取付台251の表面には平坦状をなす2つの基板搭載面252,253が設けられている。これら基板搭載面252,253は縦横に直交する向きに延び、前後方向に段差をもって形成されている。基板搭載面252の上縁部及び下縁部にはそれぞれ、基板搭載面252より起立した起立部254が一体成形されている。そして、横長の基板搭載面252上に主制御装置270が配置されると共に、縦長の基板搭載面253上に音声ランプ制御装置272が配置される。このとき、主制御装置270は、上下の側部が起立部254にて支えられる。また、音声ランプ制御装置172は、複数箇所でネジ等により基板搭載面253に固定される。
ここで、図15及び図16に示すように、基板搭載面252には、左右2カ所に横長形状の貫通孔256が形成されている。一方、主制御装置270の基板ボックス273には、その裏面の左右2カ所に回動操作式の固定具277が設けられている。主制御装置270を基板搭載面252に搭載する際には、基板搭載面252の貫通孔256に固定具277が挿通されるように主制御装置270を載置し、その状態で固定具277を回動操作することで主制御装置270がロックされる。従って、主制御装置270は第1制御基板ユニット201の裏面側から固定具277をロック解除しなければ取り外しできないため、基板取り外し等の不正行為に対して抑止効果が得られる。
また、取付台251において、主基板用の基板搭載面252の下方には、基板搭載面252の裏面空間に通じる開口を遮蔽するための遮蔽部257が設けられている。従って、基板搭載面252の下方より取付台251の裏面に手などを差し入れることが阻止され、固定具277のロック状態を不正に解除することができないようになっている。また、第1制御基板ユニット201をパチンコ機10裏面に搭載した状態では、当該ユニット201の上部が裏パックユニット203により覆われるため、やはり取付台251の裏面に手などを差し入れることが阻止され、固定具277のロック状態を不正に解除することができないようになっている。
前述した通り、第1制御基板ユニット201は、裏パックユニット203を所定角度以上に大きく開いた状態又は同ユニット203を取り外した状態でなければ取り外すことが不可能であり、また、施錠装置を正しくキー操作して外枠11に対して本体枠12を開放しなければ、裏パックユニット203を開くことができない構成となっている。つまり、本体枠12を開くことができなければ、結果的に第1制御基板ユニット201を回動させたり取り外すことができず、ひいては主制御装置270の取り外しも不可能となる。それ故、主制御装置270の不正な載せ替えや盗難等を効果的に防止することができる。
主制御装置270は、パチンコ機10裏面から見て手前側に配置され、音声ランプ制御装置272はその奥側に配置される。この場合、基板搭載面252,253が前後方向に段差をもって形成されているため、これら基板搭載面252,253に主制御装置270及び音声ランプ制御装置272を搭載した状態において各制御装置270,272はその一部を前後に重ねて配置される。つまり、図14等にも見られるように、主制御装置270はその一部(本実施の形態では1/3程度)が浮いた状態で配置される。故に、主制御装置270に重なる領域まで音声ランプ制御装置272を拡張することが可能となり、また別の見方をすれば音声ランプ制御装置272に重なる領域まで主制御装置270を拡張することが可能となり、パチンコ機10という限られた大きさの中にあっても、各制御装置270,272の大型化に良好に対処できるとともに、各制御装置270,272を効率良く設置できる。また、第1制御基板ユニット201を遊技盤30に装着した状態では、基板搭載面252の後方にスペースが確保され、可変入賞装置32やその電気配線等が無理なく設置できるようになっている。なお、基板搭載面252の裏面には格子状のリブ258が設けられており、主制御装置270の支持強度が高められている。
取付台251の左端面には上下一対の掛止ピン261が設けられており、この掛止ピン261を前記軸受け金具231に取り付けることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に対して回動可能に片持ち支持される。取付台251の右端部には前記被締結孔232にはめ込まれる締結具として上下一対のナイラッチ262が設けられている。取付台251の上端部には前記係止爪片233が係止される長孔263が設けられている。従って、ナイラッチ262を被締結孔232にはめ込むと共に、長孔263に係止爪片233を係止させることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に固定される。なお、軸受け金具231及び掛止ピン261が前記支軸部M1に、被締結孔232及びナイラッチ262が前記締結部M2に、係止爪片233及び長孔263が前記係止爪部M3に、それぞれ相当する。
次に、主制御装置270の構成を図17及び図18に基づいて説明する。図17は主制御装置270の正面図、図18は主制御装置270の分解斜視図である。
主制御装置270の基板ボックス273は、略直方体形状のボックスベース280と当該ボックスベース280の開口部を覆うボックスカバー290とから構成されており、それらボックスベース280とボックスカバー290とから構成される内部空間に主制御基板271が収容されている。
主制御基板271は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生機、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を備えている。本実施の形態では、CPU、ROM及びRAMがCPUチップ501に1チップ化されている。また、詳細な説明は省略するが、入出力ドライバ用ICチップ507及びラッチ用ICチップ508が搭載されている。
主制御基板271は、ボックスカバー290に対してネジ固定されており、各種チップ501,507,508が搭載された素子搭載面271aはボックスカバー290側を向いている。この場合、ネジ287は主制御基板271における素子搭載面271aの反対側の面である半田面271b側から螺着されている。また、半田面271bはボックスベース280側を向いている。なお、半田面271bとは、素子搭載面271aに搭載される各種素子の半田付け部分が設けられる面であるが、当該半田面271bに対して回路パターンが形成されていてもよい。
ボックスベース280及びボックスカバー290は、透明性を有するポリカーボネート樹脂により成型されている。なお、これらボックスベース280及びボックスカバー290を成型する材料は透明性を有する材料であれば、ポリカーボネート樹脂に限定されることはなく、例えば、アクリル樹脂などであってもよい。
ボックスベース280には、底板部281の長辺側に側板部282が形成されており、短辺側の一側には側板部282に連なるようにして段差部283が形成されている。この段差部283が形成された側は、本体枠12の回動先端側となっている。側板部282の先端は内側に折り曲げて形成されている。側板部282における段差部283が形成された端部とは反対側の端部は、ボックスカバー290をスライド装着するための装着口284となっている。以上の構成において、主制御装置270の組み立てに際しては、図19に示すように、主制御基板271がネジ止めされたボックスカバー290を装着口284から挿し込み、当該ボックスカバー290の挿し込み方向側が段差部283に当たるまでスライド移動させる。
ボックスベース280の装着口284側には板状部285が一体形成されており、当該板状部285に対応させてボックスカバー290にも板状部291が一体形成されている。これら板状部285,291は、金属製のネジ278によって連結されている。これにより、ボックスカバー290がボックスベース280に対して固定されている。また、両板状部285,291を跨ぐようにして封印シール279が貼り付けられている。封印シール279については、周知のため、説明を省略する。
ボックスカバー290の挿し込み方向側の端部には、段差部283と重なるようにして延出部292が一体形成されている。延出部292は、ボックスカバー290における主制御基板271を収容する本体部293から延出させて形成されている。延出部292はボックスベース280の段差部283と共に結合手段としての結合ユニット274(いわゆる、カシメ構造)を構成しており、当該結合ユニット274によってボックスベース280とボックスカバー290とが結合され、基板ボックス273が封印されている。
結合ユニット274について詳細に説明する。図20は結合ユニット274による結合及びその解除の様子を説明するための説明図である。
ボックスベース280の段差部283には、複数(本実施の形態では5個)の結合部286がボックスベース280の短辺方向に並設されている(以下、結合部286をベース側結合部286とも言う)。これらベース側結合部286に1対1で対応させて、ボックスカバー290の延出部292には、複数(本実施の形態では5個)の結合部294がボックスカバー290の短辺方向に並設されている(以下、結合部294をカバー側結合部294とも言う)。
各カバー側結合部294は、断面が矩形の枠状となっており、連結部295によってボックスカバー290の本体部293に対して連結されている(以下、連結部295を本体側連結部295とも言う)。つまり、本体側連結部295は各カバー側結合部294に1対1で対応させて設けられており、各カバー側結合部294に比べ厚み寸法(図17の状態で見て上下方向)が小さい薄板状に形成されている。そして、各カバー側結合部294と本体部293との間にて、板面が上下を向くようにして設けられている。この場合に、本体側連結部295の長さ寸法(図17の状態で見て左右方向)は、切断工具の先端を容易に挿し込み可能な大きさとなっている。
また、各カバー側結合部294は、隣接するカバー側結合部294に対して連結部296によって相互に連結されている(以下、連結部296を相互連結部296とも言う)。各相互連結部296は、各カバー側結合部294に比べパチンコ機10前後方向寸法が小さい薄板状に形成されており、各カバー側結合部294の間にて板面が前後を向くようにして設けられている。この場合に、各相互連結部296には各カバー側結合部294間の途中位置にて長さ寸法が小さくなった短小部296aが形成されている。なお、両端にある各カバー側結合部294は、相互連結部296によって延出部292の両端に対しても連結されている。ちなみに、上記のとおり、本体側連結部295により各カバー側結合部294の本体部293に対する連結が確保されているため、相互連結部296は必須の構成ではなく、相互連結部296を設けなくてもよい。
各カバー側結合部294は対応するベース側結合部286上にある。そして、図20(a)に示すように、ベース側結合部286及びカバー側結合部294の挿入孔286a,294aに金属製の係止爪289を挿入することでボックスベース280とボックスカバー290とが結合されるようになっている。この場合、図20(b)に示すように、係止爪289の鉤状部289aがベース側結合部286の挿入孔286aに形成された鉤受け部286bに引っ掛かり、係止爪289を結合部286,294から抜くことが不可能な構成となっている。したがって、ボックスベース280とボックスカバー290とを分離させるには、結合処理がなされている結合部286,294の本体側連結部295及び相互連結部296を切断する必要がある。なお、相互連結部296に関しては短小部296aを切断する。そして、これら連結部295,296を切断することで、図20(c)に示すように、ボックスカバー290のスライド移動が可能となる。この際、結合処理がなされていた結合部286,294に関しては、ベース側結合部286上にカバー側結合部294が残った状態となる。つまり、結合手段(封印手段又はカシメ手段とも言える)とは、ボックスベース280からボックスカバー290が分離された場合に、その痕跡を残す構造をいう。
なお、上記のとおり結合部286,294の組み合わせが複数組設けられている。したがって、パチンコ機10が多数設置された遊技ホールなどにおいては、各結合部286,294の結合処理を順次行うことで、主制御基板271のメンテナンス時などに基板ボックス273を開封したとしても、再度、ボックスベース280とボックスカバー290との結合を行うことができる。
以上のとおり、ボックスベース280とボックスカバー290との分離、即ち、基板ボックス273の開封に際しては、結合処理がなされていた結合部286,294に対応した連結部295,296が切断されることで、その痕跡が残る。よって、遊技ホールの管理者などは、その切断された連結部295,296を目視することにより、基板ボックス273が不正に開封されたことを確認することができる。
ただし、かかる基板ボックス273の開封の痕跡は連結部295,296の切断箇所として残るため、それを目視により確認するのは容易なことではない。特に、遊技ホールには多数のパチンコ機10が配設されているため、開店前などにおいて各パチンコ機10の主制御装置270を念入りにチェックするのは困難である。したがって、基板ボックス273が不正に開封されていたとしてもそれを見逃してしまうおそれがあり、この場合、上記結合ユニット274を設けた効果が消失してしまう。これに対して、本実施の形態では、連結部295,296が切断されたことを容易に確認することができる構成が設けられている。そこで、以下に、この確認容易化の構成について説明する。図21及び図22は、確認容易化の構成を説明するための説明図である。
図21(a),(b)に示すように、ボックスカバー290の本体部293の内側には、延出部292に沿って光導入部297が一体形成されている。光導入部297は全ての本体側連結部295に亘ってその内側に位置するように上下方向に連続させて形成され、各本体側連結部295に対して本体部293内側に突出している。光導入部297における先端部には、各本体側連結部295の延長線上の位置に凹部298が形成されている。これら各凹部298に対してそれぞれ一のLED300aが入り込むようにして、光導入部297にはLED基板300が取り付けられている。LED基板300は光導入部297の両端側に形成されたボス299に対してネジ止めされている。
LED基板300は主制御基板271に接続されており、電源装置313から供給される電源が主制御基板271を介してLED基板300に供給される。このLED基板300と主制御基板271との接続について詳細には、LED基板300のLED非搭載面及び主制御基板271のLED基板300寄りの端部には、それぞれコネクタ部材が設けられており、これらコネクタ部材に対して電源線が接続されている(電源線の両端に設けられた各コネクタ部材がそれぞれLED基板300のコネクタ部材及び主制御基板271のコネクタ部材に接続されている)。なお、LED基板300と主制御基板271との接続に関する構成は上記構成に限定されることはなく、LED基板用の接続ピンと主制御基板用の接続ピンとを有するモジュールコネクタによりLED基板300と主制御基板271とを接続するようにしてもよい。
パチンコ機10の電源がON状態の場合には、LED基板300に常に電源が供給されるよう構成されており、パチンコ機10の電源がON状態の場合には全LED300aから常に光が照射されている。本実施の形態では、LED300aから照射される光の色は、全て赤色で統一されており、さらに照射される光の強さも略同一となるように各LED300aに対する抵抗値等が設定されている。
上述したように、ボックスカバー290は透明性を有するポリカーボネート樹脂により成型されているため、各LED300aから照射され光導入部297内に導入された光は基本的に光導入部297内で全反射を繰り返し、対応する本体側連結部295に向けて進む。つまり、この導入された光は、光導入部297の外面の法線に対して臨界角よりも大きな入射角度で当該外面に対して入射することで全反射を繰り返して進んでゆく。そして、この全反射を繰り返した光は対応する本体側連結部295に導入される。
本体側連結部295の下側板面295aには、その全体に亘って細かな線状の凹凸(凹凸部295b)が形成されている。この凹凸部295bは機械的にエッチングすることで形成されている。上記のように導入された光は、図22(a)に示すように、本体側連結部295の上側板面295cに到達した場合は全反射する。一方、下側板面295aの凹凸部295bに到達すると、入射角が変化する。この入射角が変化した光は、凹凸部295bを透過したり、凹凸部295bにて乱反射することで、本体側連結部295の外部に放出される。これにより、本体側連結部295が切断されていない状態においては、当該本体側連結部295の全体が赤色に発光している。なお、図22においては、本体側連結部295の厚み寸法に対する凹凸部295bの寸法を実際よりも大きく示している。
一方、本体側連結部295が切断された場合には、図22(b)に示すように、本体側連結部295における光導入部297側の切断箇所にて光の入射角が変化し当該光が外部に放出され、それよりもカバー側結合部294側に光が進まなくなる。よって、本体側連結部295の全体が赤色に発光するのではなく、その一部のみが赤色に発光することとなる。
以上の構成であることにより、遊技ホールの管理者等は、本体側連結部295の全体が赤色に発光しているか否かを確認することで、本体側連結部295が切断されたか否かを確認することができ、基板ボックス273が開封されたか否かを容易に確認することができる。また、各LED300aからは常に赤色の光が照射されており、その光の強さが略同一となるように設定されている。したがって、結合処理が施されている結合部286,294に対応した本体側連結部295と、結合処理が施されていない結合部286,294に対応した本体側連結部295とを見比べることにより、前者の本体側連結部295が切断されていた場合には、その確認を容易に行うことができる。
次に、第2制御基板ユニット202の構成を図23〜図25に基づいて説明する。図23は第2制御基板ユニット202の正面図、図24は同ユニット202の斜視図、図25は同ユニット202の分解斜視図である。
第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付台301を有し、取付台301に払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が搭載されている。払出制御装置311及び発射制御装置312は制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備している。払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射モータ229の制御が行われる。また、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、主として遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス315,316,317,318にそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、主制御装置270と同様、被包手段を構成する基板ボックス315がボックスベースとボックスカバーとを備え、それらが封印手段としての封印ユニット319によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス315が封印されている。払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、後述する払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
取付台301は例えば無色透明な樹脂成型品よりなり、その表面に平坦状をなす基板搭載面302が設けられている。基板搭載面302には、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が横並びとなった状態で搭載され、ネジ等で固定されている。電源装置313の基板ボックス317上には略平板状の台座プレート303が載置されるとともに台座プレート303上に払出制御装置311が搭載され、ネジ等で固定されている。払出制御装置311と電源装置313との間には台座プレート303が介在するため、例えばノイズ除去用の金属プレート等を設置するには台座プレート303に金属プレート等を取り付ければ良く、ノイズ対策が簡単に実現できる。
取付台301には、パチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン305が設けられており、掛止ピン305を前記軸受け部237に上方から挿通させることで、第2制御基板ユニット202が本体枠12に対して回動可能に片持ち支持される。取付台301の左端部には締結具として上下一対のナイラッチ306が設けられており、ナイラッチ306を前記被締結孔239にはめ込むことで、第2制御基板ユニット202が本体枠12に固定される。なお、軸受け部237及び掛止ピン305が前記支軸部M4に、被締結孔239及びナイラッチ306が前記締結部M5に、それぞれ相当する。
次に、裏パックユニット203の構成を図26及び図27に基づいて説明する。図26は裏パックユニット203の正面図、図27は裏パックユニット203の分解斜視図である。
裏パックユニット203は、裏パック351と遊技球の払出機構部352とが一体化されることにより構成されている。裏パック351は例えばABS樹脂等の合成樹脂により一体成型されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機10後方に突出し横長の略直方体形状をなす保護カバー部354とを有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する。但し、本実施の形態では、前述の音声ランプ制御装置272も併せて囲む構成となっている。保護カバー部354の背面には多数の通気孔354aが設けられている。通気孔354aは各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔354aが比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔354a間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔354a間の樹脂部分を切断してその内部の表示制御装置214等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができるようになっている。
裏パック351のベース部353には、保護カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。すなわち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、タンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、タンクレール356の下流側には上下方向に延びるケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出制御装置311の制御により払出モータ358aが駆動されて必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。払出装置358より払い出された遊技球は払出通路359等を通じて前記上皿23等に供給される。なお、図示は省略するが、ケースレール357の上流部には、タンク355やタンクレール356から供給される遊技球の有無を検出するタンク球無しセンサが設けられている。また、払出装置358には、払出モータ358aの回転を検出する払出回転センサと、払い出される遊技球数をカウントする払出カウントスイッチとが設けられている。
タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が取り付けられている。バイブレータ360は、バイブモータとそのバイブモータを収容する合成樹脂製のケースとによりユニット化されており、2本の脚部360aでタンクレール356に取り付けられている。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
タンク355から払出通路359に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する合成樹脂材料、例えば導電性ポリカーボネート樹脂にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されるようになっている。
裏パック351には、その右上部に枠用外部端子板390が設けられている。枠用外部端子板390には、タンク355やタンクレール356で遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、本体枠12の開放時に信号出力するための出力端子、及び前扉枠13の開放時に信号出力するための出力端子が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して枠側の状態に関する信号が出力される。なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。
裏パック351には、枠用外部端子板390に隣接して略四角形状の窓部391が設けられている。従って、裏パックユニット203を本体枠12に取り付けた状態では、窓部391を通じて遊技盤30裏面の盤用外部端子板230が露出し、裏パックユニット203を装着したままで盤用外部端子板230の操作を行うことができるようになっている。前述のとおり、盤用外部端子板230は取り外し容易な状態で集合板ユニット215に取り付けられていることから、盤用外部端子板230の配線を接続したままで、窓部391を介して当該盤用外部端子板230を取り出すことも可能となる。裏パック351の右上部には本体枠12の開放の状態を検出するための本体枠開放スイッチ392が設けられており、外枠11に対して本体枠12を閉じた状態では当該スイッチ392の金属接点が閉じて本体枠12の閉鎖が検知され、外枠11に対して本体枠12を開いた状態では金属接点が開いて本体枠12の開放が検知されるようになっている。
裏パック351には、パチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン385が設けられており、掛止ピン385を前記軸受け部238に上方から挿通させることで、裏パックユニット203が本体枠12に対して回動可能に片持ち支持される。裏パック351には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ386が設けられると共に、上端部に係止孔387が設けられており、ナイラッチ386を前記被締結孔240にはめ込むと共に、係止孔387に前記固定具242を挿入した上で当該固定具242を回動操作することで、裏パックユニット203が本体枠12に固定される。また、前記固定具241,243によっても裏パックユニット203が本体枠12に固定される。なお、軸受け部238及び掛止ピン385が前記支軸部M6に、被締結孔240及びナイラッチ386が前記締結部M7に、固定具242及び係止孔387が前記係止部M8に、それぞれ相当する。また、固定具243が前記係止部M9に相当する。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について、図28のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置270(主制御基板271)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路やタイマ回路、割込回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、バックアップエリア503aの情報に基づいてパチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリア503aへの書き込みはNMI割込み処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路542からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、停電の発生により停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
主制御装置270のCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。主制御装置270の入力側には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311や、その他図示しないスイッチ群や中継基板などが接続されている。一方、主制御装置270の出力側には、払出制御装置311や表示制御装置214が接続されている。また、第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプのスイッチや第2特定ランプ部48に配設されたLEDランプのスイッチも接続されている。これにより、第1特定ランプ部47及び第2特定ランプ部48は、主制御装置270により直接的に制御されることとなる。また、上記のとおり主制御装置270内において主制御基板271とLED基板300とが接続されており、パチンコ機10の電源がON状態の場合には主制御基板271に供給された電源がLED基板300に供給されている。
払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置270のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時には、このバックアップエリア513aの情報に基づいてパチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリア513aへの書き込みはNMI割込み処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置270のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SG1が入力されるように構成されており、停電の発生により、NMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
払出制御装置311のCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置270、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射モータ229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射モータ229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル18に触れていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射モータ229が駆動され、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強さで遊技球が発射される。
表示制御装置214は、図柄表示装置41における第1図柄(特別図柄)の変動表示を制御するものである。表示制御装置214は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、2つの出力ポート528,529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力側には主制御装置270の出力側が接続され、入力ポート527の出力側には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されると共にバスライン530を介して出力ポート528が接続されている。出力ポート528の出力側には音声ランプ制御装置272が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力側には図柄表示装置41が接続されている。
表示制御装置214のCPU521は、主制御装置270から送信される図柄表示コマンドに基づいて図柄表示装置41の表示を制御する。ROM522は、CPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、図柄表示装置41に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM524の内容を書き替えることにより、図柄表示装置41の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させるものである。
電源装置313は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置270や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置270や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置270のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置270及び払出制御装置311へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置270及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、NMI割込み処理を実行する。なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込み処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置270及び払出制御装置311は、NMI割込み処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置270及び払出制御装置311のバックアップデータをクリアするためのRAM消去信号SG2を出力する回路である。RAM消去スイッチ323が押された際、RAM消去スイッチ回路543は、主制御装置270及び払出制御装置311に対してRAM消去信号SG2を出力する。これにより、RAM消去スイッチ323が押された状態でパチンコ機10の電源が投入されると、主制御装置270及び払出制御装置311においてそれぞれのバックアップエリア503a,513aのデータがクリアされる。
以上詳述した第1の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
ボックスカバー290におけるカバー側結合部294と本体部293とを連結する本体側連結部295を、透明性を有する合成樹脂により薄板状に形成し、本体側連結部295の下側板面295aにはその全体に亘って凹凸部295bを形成した。そして、ボックスカバー290の本体部293には、本体側連結部295へと続く光導入部297を形成し、この光導入部297に光を導入するLED300aを設けた。このLED300aから照射された光は光導入部297を通り、凹凸部295bから放射される。
但し、基板ボックス273を開封すべく本体側連結部295を切断した場合には、仮に接着剤などを用いて本体側連結部295を外観上元に戻しておいたとしても切断箇所は残り、切断箇所を基準として本体部293側とカバー側結合部294側とで凹凸部295bにおける光の放射態様が変化する。つまり、カバー側結合部294側の凹凸部295bから光が放射されなくなる、又はカバー側結合部294側の凹凸部295bは本体部293側の凹凸部295bよりも光量が少なくなり凹凸部295b全体で見て光量のムラが生じる。よって、遊技ホールの管理者等は凹凸部295bから放射される光を確認することで基板ボックス273が開封されているか否かを確認することができ、不正な基板への交換や不正なチップ(特に、ROMを含むCPUチップ)への交換等といった不正行為を容易に且つ確実に発見することができる。
特に、上記構成においては、解除部としての本体側連結部295に対して光放射部としての凹凸部295bが形成されている。したがって、ボックスカバー290等のケース体において光放射部用の部位を別途確保する必要はなく、構成の簡素化を図ることができる。
なお、光放射部を凹凸部295bにより形成する構成とした。これにより、光放射部を比較的容易に、且つ比較的低コストで形成することができる。また、上記凹凸部295bを機械的に形成する構成とした。これにより、光放射部の形成をより容易に行うことができる。また、LED300aは点光源であるため、蛍光管などに比べ光の指向性が比較的強い。よって、発光手段としてLED300aを設けることにより、本体側連結部295に対して光を導入し易くなっている。
ベース側結合部286及びカバー側結合部294を複数組設けるとともに、各カバー側結合部294に対応させて本体側連結部295を設けた。これにより、例えば、遊技ホール等においては結合処理が行われた各結合部286,294の本体側連結部295を切断することで、主制御基板271のメンテナンスなどを行うことが可能となる。また、メンテナンス後においては未使用の各結合部286,294に対して結合処理を行うことで、再度、ボックスベース280に対してボックスカバー290を結合させることが可能となる。
かかる構成において、各本体側連結部295に対してLED300aから照射される光を導入するようにするとともに、それら導入する光の色を同一色とした。よって、遊技ホールの管理者等は結合処理を行った各結合部286,294に対応した凹凸部295bからの光の放射態様と、結合処理を行っていない各結合部286,294に対応した凹凸部295bからの光の放射態様とを比較することで、基板ボックス273が開封されたか否かを容易に確認することができる。
特に、複数組の各結合部286,294を所定方向に並設した。これにより、遊技ホールの管理者等にとっては視点を変えることなく、結合処理を行った各結合部286,294に対応した凹凸部295bからの光の放射態様と、結合処理を行っていない各結合部286,294に対応した凹凸部295bからの光の放射態様とを視認することができる。よって、各光の放射態様の比較を容易且つ正確に行うことができる。
パチンコ機10の電源がオンとなっている間はLED300aから光が照射されるようにした。これにより、遊技ホールの管理者等は、基板ボックス273が開封されたか否かを、パチンコ機10の電源がオンとなっている間はいつでも確認することができる。また、当該確認を行うに際して、特別な操作を要することはなく、当該確認作業の作業性を向上させることができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、主制御装置の構成が上記第1の実施の形態と異なっている。そこで、以下にかかる構成について詳細に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施の形態との相違点を説明し、同一の構成については基本的に説明を省略する。図29は本実施の形態における主制御装置551の斜視図、図30は主制御装置551の横断面図である。
主制御装置551は、上記第1の実施の形態における主制御装置270と同様に、ボックスベース552とボックスカバー553とからなる基板ボックス554を備えており、当該基板ボックス554の内部空間に主制御基板555が収容されている。主制御基板555は、上記第1の実施の形態と同様にボックスカバー553にネジ止めされている。この場合に、主制御基板555におけるCPUチップ556などが搭載された素子搭載面555aはボックスカバー553側を向いており、主制御基板555をボックスカバー553から分離しない限りCPUチップ556などが露出しない構成となっている。
ボックスベース552及びボックスカバー553には、それぞれ板状部552a,553aが設けられており、これら板状部552a,553aがネジによって締結されている。そして、板状部552a,553aには、封印シール557が貼り付けられている。また、ボックスベース552とボックスカバー553とを結合する結合ユニット558が設けられており、基板ボックス554の開封に際しては少なくとも本体側連結部559の切断を要する。
ただし、本実施の形態においては、本体側連結部559に向けて光を照射する発光手段は設けられておらず、本体側連結部559の切断に関して光による示唆は行われない。代わりに、ボックスカバー553からの主制御基板555の分離を阻止する分離阻止部材561が設けられている。そこで、以下に分離阻止部材561の構成について以下に説明する。
分離阻止部材561は、透明性を有するポリカーボネート樹脂により成型されている。なお、分離阻止部材561を成型する材料は透明性を有する材料であれば、ポリカーボネート樹脂に限定されることはなく、例えば、アクリル樹脂などであってもよい。分離阻止部材561は、土台となる脚部562と、基板ボックス554の外部に露出した頭部565とから構成されている。脚部562は、頭部565から連続して延びる第1脚部563と、第1脚部563から分岐した第2脚部564とからなり、両脚部563,564は薄板状に形成されている。両脚部563,564の先端部566,567は共に素子搭載面555aに接触しており、第2脚部564が主制御基板555にネジ固定されている。このネジ固定について詳細には、第2脚部564は主制御基板555の半田面555b(つまり、素子搭載面555aとは反対側の面)側から破断ネジ568によって固定されている。第1脚部563の基端側(つまり、頭部565との連結部側)は、ボックスカバー553に形成された貫通孔553bを介して外部に突出している。
頭部565は、各脚部563,564と同様に薄板状に形成されており、板面が左右を向いている。但し、頭部565の幅寸法は第1脚部563の幅寸法よりも広く確保されており、さらにはボックスカバー553に形成された貫通孔553bの幅寸法よりも広く確保されている。つまり、頭部565の幅寸法X1と貫通孔553bの幅寸法X2とは、X1>X2の関係にある。
かかる構成であることにより、ボックスカバー553から主制御基板555を分離させようとしても、頭部565がボックスカバー553における貫通孔553bの周縁部に引っ掛かり、分離が不可となる。また、上記のとおり、第2脚部564は破断ネジ568によって主制御基板555に対して固定されているため、その固定を解除することはできない。したがって、ボックスカバー553から主制御基板555を分離させるためには、第1脚部563におけるボックスカバー553の貫通孔553bから突出した部位を切断し、頭部565を切除する必要が生じる。
パチンコ機10においては、主制御基板555を不正基板に交換し不正に利益を得ようとする行為が想定される。これに対して、上記のとおり、分離阻止部材561が設けられていることにより、遊技ホールの管理者等は分離阻止部材561の頭部565が切除されているか否かを確認することで、かかる不正行為が行われたか否かを確認することが可能となる。また、主制御基板555に搭載されたCPUチップ556を不正チップに取り替えて不正に利益を得ようとする行為が想定される。この場合に、上記のとおり、主制御基板555をボックスカバー553から分離しない限りCPUチップ556などを露出させることができない構成となっている。したがって、不正チップに取り替える不正行為を行うためには分離阻止部材561の頭部565を切除する必要が生じ、遊技ホールの管理者等は頭部565が切除されているか否かを確認することで、かかる不正行為が行われたか否かを確認することが可能となる。
但し、ボックスカバー553からの主制御基板555の分離の痕跡は第1脚部563の切断箇所として残るため、それを目視により確認するのは容易なことではない。特に、遊技ホールには多数のパチンコ機10が配設されているため、開店前などにおいて各パチンコ機10の主制御装置551を念入りにチェックするのは困難である。したがって、分離阻止部材561の頭部565を切除して不正基板への交換、又は不正チップへの取り替えを行った後に、頭部565を第1脚部563に接着させられると、それを見逃してしまうおそれがある。この場合、上記分離阻止部材561を設けた効果が消失してしまう。これに対して、本実施の形態では、頭部565が切除されたことを容易に確認することができる構成が設けられている。そこで、以下に、この確認容易化の構成について説明する。図31は確認容易化の構成を説明するための説明図である。
上述したとおり、分離阻止部材561の第1脚部563は、その先端部566が主制御基板555の素子搭載面555aに接触している。第1脚部563の先端部566には第1脚部563の基端側に凹んだ凹部566aが形成されている。主制御基板555の素子搭載面555aには、凹部566aに収容されるようにしてLED571が配設されている。
LED571に対しては、電源装置313から供給される電源が主制御基板555を介して供給される。この場合に、パチンコ機10の電源がON状態の場合には、LED571に対して常に電源が供給されるように構成されており、パチンコ機10の電源がON状態の場合にはLED571から常に光が照射されている。なお、LED571から照射される光の色は、遊技ホールの管理者等が認識し易い色であれば任意であるが、本実施の形態では青色の光が照射されている。
上述したように、分離阻止部材561は透明性を有するポリカーボネート樹脂により成型されているため、LED571から照射され第1脚部563内に導入された光は、図31(a)に示すように、基本的に第1脚部563内で全反射を繰り返し、頭部565に向けて進む。つまり、この導入された光は、第1脚部563の外面の法線に対して臨界角よりも大きな入射角度で当該外面に対して入射することで全反射を繰り返し進んでゆく。そして、この全反射を繰り返した光は頭部565に導入される。
頭部565の左側板面565aには、その全体に亘って細かな線状の凹凸(凹凸部565b)が形成されている。この凹凸部565bは機械的にエッチングすることで形成されている。上記のように導入された光は、凹凸部565bに到達すると、入射角が変化する。この入射角が変化した光は、凹凸部565bを透過したり、凹凸部565bにて乱反射することで、頭部565の外部に放出される。これにより、第1脚部563が切断されていない状態においては、頭部565の全体が青色に発光している。なお、図31においては、頭部565の厚み寸法に対する凹凸部565bの寸法を実際よりも大きく示している。
一方、頭部565が一旦切除され、その後、第1脚部563に接着された場合には、図31(b)に示すように、第1脚部563における切断箇所にて光の入射角が変化し当該光が外部に放出され、頭部565側に光が進まなくなる、又は進みにくくなる。よって、頭部565の全体が青色に発光しなくなる。
以上の構成であることにより、遊技ホールの管理者等は、分離阻止部材561の全体が青色に発光しているか否かを確認することで、分離阻止部材561が切断されたか否かを確認することができる。特に、頭部565は比較的幅の広い板状に形成されているため、遊技ホールの管理者等にとってはその確認が行い易くなる。
以上詳述した第2の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
分離阻止部材561を設けたことにより、ボックスカバー553からの主制御基板555の分離が阻止される。つまり、分離阻止部材561を脚部562と頭部565とから構成し、脚部562における第2脚部564を主制御基板555に対して破断ネジ568によって固定することで分離阻止部材561の主制御基板555からの取り外しを困難な構成とした。また、脚部562における第1脚部563はボックスカバー553に形成された貫通孔553bから突出し、この突出した部位が頭部565と繋がっている。そして、頭部565の幅方向寸法を貫通孔553bの幅方向寸法よりも大きくした。よって、ボックスカバー553から主制御基板555を分離させようとしたとしても、頭部565がボックスカバー553における貫通孔553bの周縁部に当たり、ボックスカバー553からの主制御基板555の分離が阻止される。
本構成において、光導入部としての第1脚部563の先端部566に凹部566aを形成し、当該凹部566aに収容させるようにして主制御基板555にLED571を設けた。これにより、第1脚部563内にLED571からの光が導入される。また、頭部565には光放射部としての凹凸部565bを形成した。これにより、第1脚部563内に導入された光は凹凸部565bから放射される。
以上の構成においては、主制御基板555をボックスカバー553から分離させるためには、第1脚部563における貫通孔553bからボックスカバー553の外部に突出した部位を切断する必要が生じる。そして、第1脚部563が切断された場合には、接着剤などを用いて第1脚部563を外観上元に戻しておいたとしても切断箇所は残り、頭部565に形成された凹凸部565bにLED565bからの光が到達しない、又は到達する光の量が少なくなる。したがって、頭部565から光が放射されなくなる、又は頭部565から放射される光量が少なくなり、遊技ホールの管理者等は頭部565から放射される光を確認することでボックスカバー553から主制御基板555が分離されたか否かを確認することができる。
主制御基板555をその素子搭載面555aがボックスカバー553側を向くようにして配設するとともに、主制御基板555とボックスカバー553とによって形成される空間内にCPUチップ556等の各種素子を収容するようにした。これにより、主制御基板555をボックスカバー553から分離させない限り、主制御基板555の素子搭載面555aに搭載されたCPUチップ556が露出されない。そして、上記のとおり、分離阻止部材561及びLED571が設けられていることにより、主制御基板555に搭載されたCPUチップ556の不正なチップへの交換等といった不正行為を容易に且つ確実に発見することができる。
分離阻止部材561に、光導入部を有する第1脚部563と、固定部を有する第2脚部564とを形成した。これにより、分離阻止部材561を主制御基板555に対して着脱不可な状態で固定しつつ、頭部565に形成された凹凸部565bに光を導入することができる。特に、頭部565から真直ぐ延びる第1脚部563に光導入部を設けたことにより、頭部565にLED571からの光が導入され易くなる。なお、主制御基板555にLED571を配設したことにより、LED用基板を別途設ける必要がなくなる。
上記第1の実施の形態と同様に、パチンコ機10の電源がオンとなっている間はLED571から光が照射されるようにした。これにより、遊技ホールの管理者等は、ボックスカバー553から主制御基板555が分離されたか否かを、パチンコ機10の電源がオンとなっている間はいつでも確認することができる。また、当該確認を行うに際して、特別な操作を要することはなく、当該確認作業の作業性を向上させることができる。
(第3の実施の形態)
本実施の形態では、主制御装置の構成が上記第1の実施の形態と異なっている。そこで、以下にかかる構成について詳細に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施の形態との相違点を説明し、同一の構成については基本的に説明を省略する。図32は本実施の形態における主制御装置701の横断面図である。
主制御装置701は、透明性を有するアクリル樹脂により成形されたボックスベース702と、同じく透明性を有するアクリル樹脂により成形されたボックスカバー703とからなる基板ボックス704を備えており、当該基板ボックス704の内部空間に主制御基板705が収容されている。主制御基板705は、上記第1の実施の形態と同様にボックスカバー703にネジ止めされている。
主制御基板705におけるCPUチップ706などが搭載された素子搭載面705aはボックスカバー703側を向いており、さらに素子搭載面705aとボックスカバー703の本体部707との間は所定間隔離間され素子搭載面705a(主制御基板705)と本体部707とによって区画された空間にCPUチップ706などが収容されている。これにより、主制御基板705をボックスカバー703から分離しない限りCPUチップ706などが露出されない構成となっている。
基板ボックス704には、上記第1の実施の形態と同様に、ボックスベース702とボックスカバー703とを結合させて基板ボックス704内に主制御基板705を封印させる結合ユニット710が設けられている。但し、本実施の形態における結合ユニット710の構成は上記第1の実施の形態と異なっている。
結合ユニット710について説明する。図33は結合ユニット710による結合及びその解除の様子を説明するための説明図である。
ボックスベース702には、ボックスカバー703の挿し込み方向側の端部に、ボックスカバー703が当接し当該ボックスカバー703の挿し込み方向の移動を所定位置にて規制する規制壁711が一体形成されている。規制壁711は、ボックスベース702の底部712に対して主制御装置701の厚み方向に起立させて形成されている。
規制壁711には、底部712側とは反対側の端部に、結合ユニット710を構成するベース側結合部713が一体形成されている。ベース側結合部713は、ボックスカバー703の本体部707よりも外方に突出させて形成されている。なお、本実施の形態では、本体部707がパチンコ機10の後方を向くようにして主制御装置701が配設されているため、ベース側結合部713はボックスカバー703の本体部707よりもパチンコ機10後方に突出しているとも言える。ベース側結合部713には、後述する係止爪が挿入される挿入穴714が、パチンコ機10右方に開放させて形成されている。
これらベース側結合部713に1対1で対応させて、ボックスカバー703には結合ユニット710を構成するカバー側結合部715が一体形成されている。各カバー側結合部715は、本体部707からパチンコ機10後方に突出させて形成された連結部716に対して一体形成されており、当該連結部716を介して本体部707と繋がっている。すなわち、各カバー側結合部715は、本体部707よりもパチンコ機10後方に突出させて設けられている。
連結部716は各カバー側結合部715に1対1で対応させて設けられている。また、各連結部716は、薄板状であり、板面がそれぞれ左右を向くようにして形成されている。各連結部716は、厚み方向寸法(パチンコ機10における上下方向寸法)が各カバー側結合部715に比べ小さくなっており、長さ寸法(パチンコ機10における左右方向寸法)が切断工具の先端を容易に挿し込み可能な大きさとなっている。
各カバー側結合部715には、ベース側結合部713の挿入穴714に対応させて、左右方向に貫通した挿入孔717が形成されている。ボックスカバー703をボックスベース702に対して装着した状態では、各カバー側結合部715は対応するベース側結合部713と当接し、カバー側結合部715の挿入孔717は対応するベース側結合部713の挿入穴714に対して連通した状態となる。この連通した挿入孔717及び挿入穴714に、図33(a)に示すように、金属製の係止爪718を挿入することでボックスベース702とボックスカバー703とが結合されている。
この場合、図33(b)に示すように、係止爪718の鉤状部718aがベース側結合部713の挿入穴714に設けられた鉤受け部714aに引っ掛かり、係止爪718を引き抜くことが不可能な構成となっている。したがって、ボックスベース702とボックスカバー703とを分離させるには、結合処理がなされているカバー側結合部715の連結部716を切断する必要がある。
連結部716を切断することで、図33(c)に示すように、ボックスカバー703のスライド移動が可能となる。この際、結合処理がなされていた結合部713,715に関しては、ベース側結合部713に対してカバー側結合部715が残った状態となる。
以上のとおり、ボックスベース702とボックスカバー703との分離、即ち、基板ボックス704の開封に際しては、結合処理がなされていた結合部713,715に対応した連結部716が切断されることで、その痕跡が残る。よって、遊技ホールの管理者などは、その切断された連結部716を目視することにより、基板ボックス704が不正に開封されたことを確認することができる。
上記第1の実施の形態では、連結部716が切断されたことを容易に確認するための確認容易化の構成が設けられていたが、本実施の形態においてもかかる確認容易化の構成が設けられている。但し、確認容易化の構成が上記第1実施の形態と異なっている。そこで、この確認容易化の構成について説明する。
図32に示すように、ボックスカバー703の本体部707の内側には、各連結部716に1対1で対応させて光導入部721が一体形成されている。各光導入部721は各連結部716と同様に板状をなし、各連結部716の延長線上において主制御基板705に向けて真直ぐ延びるよう形成されている。より詳細には、各光導入部721(及び連結部716)の延びる方向は、主制御基板705と略直交する方向となっている。各光導入部721の先端面722は、主制御基板705の素子搭載面705aと当接している。各光導入部721の先端面722には凹部723が形成されており、これら各凹部723に収容させるようにして主制御基板705の素子搭載面705aにLED725(発光ダイオード)が搭載されている。
各LED725は、所定方向に凸となった砲弾型LEDである。詳細には、各LED725は平坦状又は略平坦状となった底面725aを有しており、さらに当該底面725aが向く側とは反対側に頂点725bを有するように曲面凸形状となっている。また、各LED725には、底面725aから当該底面725aが向く方向へ延びる接続端子726が設けられている。各LED725は、底面725aから頂点725bに向けた方向に強い指向性を有する光を照射するという性質を有する。
上記構成の各LED725は、底面725aが素子搭載面705aと対峙するようにして配置されており、この状態で接続端子726が主制御基板705に接続されている。これにより、各LED725の強い指向性を有する方向は素子搭載面705aに対して略直交する方向となっている。ここで、素子搭載面705aに対して略直交する方向は、光導入部721及び連結部716の延びる方向となっている。したがって、各LED725の強い指向性を有する方向は光導入部721及び連結部716の延びる方向となっている。かかる構成から、各光導入部721及び各連結部716は対応する各LED725に対してその指向性の強い方向の延長線上において当該指向性の強い方向に延びるよう形成されていると言える。
各LED725には、主制御基板705を介して電源装置313から電源が供給されている。また、パチンコ機10の電源がON状態の場合には、各LED725に常に電源が供給されるよう構成されており、パチンコ機10の電源がON状態の場合には全LED725から常に光が照射されている。本実施の形態では、LED725から照射される光の色は、全て青色で統一されており、さらに照射される光の強さも略同一となるように各LED725に対する抵抗値等が設定されている。
上述したように、ボックスカバー703は透明性を有するアクリル樹脂により成形されているため、各LED725から照射され光導入部721内に導入された光は基本的に光導入部721内で全反射を繰り返し、対応する連結部716に向けて進む。つまり、この導入された光は、光導入部721の外面の法線に対して臨界角よりも大きな入射角度で当該外面に対して入射することで全反射を繰り返し進んでゆく。そして、この全反射を繰り返した光は対応する連結部716に導入される。
連結部716の左側板面716aには、その全体に亘って細かな線状の凹凸(凹凸部727)が形成されている。この凹凸部727は機械的にエッチングすることで形成されている。上記のように導入された光は、図34(a)に示すように、連結部716の右側板面716bに到達した場合は全反射する。一方、凹凸部727に到達すると、入射角が変化する。この入射角が変化した光は、凹凸部727を透過したり、凹凸部727にて乱反射することで、連結部716の外部に放出される。これにより、連結部716が切断されていない状態においては、当該連結部716の全体が青色に発光している。なお、図34においては、連結部716の厚み寸法に対する凹凸部727の寸法を実際よりも大きく示している。
一方、連結部716が切断された場合には、図34(b)に示すように、連結部716における光導入部721側の切断箇所にて光の入射角が変化し当該光が外部に放出され、それよりもカバー側結合部715側に光が進まなくなる。よって、連結部716の全体が青色に発光するのではなく、その一部のみが青色に発光することとなる。
以上の構成であることにより、遊技ホールの管理者等は、連結部716の全体が青色に発光しているか否かを確認することで、連結部716が切断されたか否かを確認することができ、基板ボックス704が開封されたか否かを容易に確認することができる。また、各LED725からは常に青色の光が照射されており、その光の強さが略同一となるように設定されている。したがって、結合処理が施されている結合部713,715に対応した連結部716と、結合処理が施されていない結合部713,715に対応した連結部716とを見比べることにより、前者の連結部716が切断されていた場合には、その確認を容易に行うことができる。
以上詳述した第3の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
発光手段としてのLED725を主制御基板705に搭載したため、LED725用の基板を別途設ける構成に比べ、構成の簡素化を図ることができる。また、主制御基板705を介してLED725に電力を供給することができ、LED725への電力供給を円滑に行うことが可能となる。
また、LED725は、その指向性の強い方向が主制御基板705の基板面に対して略直交する方向となるようにして配設されている。LED725は、指向性の強い光の照射部側(凸となった箇所)とは反対側の端部に接続端子726を有しており、上記のとおり配設することで、LED725の主制御基板705への搭載を比較的良好に行うことができる。すなわち、指向性の強い方向が主制御基板705に沿う方向となるようにしてLED725を配設する構成を想定すると、接続端子726を直角に曲げたりして主制御基板705に搭載する必要が生じるからである。
また、かかる構成において、連結部716はLED725に対してその指向性の強い方向の延長線上においてその指向性の強い方向に延びるよう形成されている。したがって、上記効果を奏しつつ連結部716への光の導入を行うことができる。特に、連結部716が導光板として機能する構成においては、連結部716の一端側から指向性の強い光を導入するのが好ましく、本構成によれば、かかる光の導入を良好に行うことができる。
LED725を主制御基板705における各種電子素子が搭載される素子搭載面705aに搭載した。これにより、LED725を各種電子素子とともに素子搭載面705aに集約させることができるため、主制御基板705の構成を好適なものとすることができる。
本体部707には、連結部716側からLED725側に向けて真直ぐ延び、当該LED725からの光を連結部716に導入する光導入部721を設けた。素子搭載面705aと本体部707とが離間され、本体部707から外方に延びるよう連結部716が形成された構成においては、LED725と連結部716とが離間されることとなる。この場合に、上記のとおり光導入部721を設けることで、連結部716への光の導入を確実に行うことができる。
なお、本第3の実施の形態は、上記第1の実施の形態における特徴的な構成と同一又は類似した構成を備えており、かかる構成に基づく効果は本第3の実施の形態においても同様に奏する。
(他の実施の形態)
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)上記第1の実施の形態に関する変形例を図35に示す。図35(a)及び図35(b)は各変形例を説明するためのカバー側結合部周辺の縦断面図である。
図35(a)では、ボックスカバー601の本体側連結部602には、その上側板面603全体に亘って光放射部604が形成されている。光放射部604は、例えば、上記第1の実施の形態と同様に、凹凸部によって形成されている。また、ボックスカバー601の本体部605には、光導入部606が形成されており、当該光導入部606から光を導入するためのLED607aを有するLED基板607が配設されている。本構成においては、LED607aから光導入部606内に導入された光は、カバー側結合部608に向けて進み、本体側連結部602の光放射部604にて外部に放射される。
この場合に、本体側連結部602を切断する場合の切断箇所が、本体側連結部602における連結方向の中間位置となるように規制する規制手段が設けられている。つまり、規制手段は、本体部605からカバー側結合部608に向けて延びる第1規制部611を本体側連結部602を挟んで備えるとともに、カバー側結合部608から本体部605に向けて延びる第2規制部612を本体側連結部602を挟んで備えている。これら各規制部611,612は、厚み寸法が比較的大きく確保されており、さらに各規制部611,612と本体側連結部602との間は比較的狭くなっている。また、本体側連結部602の上側にある第1規制部611と第2規制部612との間は所定間隔離間されており、同様に本体側連結部602の下側にある第1規制部611と第2規制部612との間も離間されている。
以上の構成であることにより、本体側連結部602の切断箇所は、本体側連結部602における連結方向の中間位置となる。本体側連結部602における本体部605側の端部又はカバー側結合部608側の端部が切断される場合を想定すると、切断後に接着剤などを用いて本体側連結部602を外観上元に戻した場合、光放射部604全体で見て光量のムラが生じることはなく、遊技ホールの管理者等が光放射部604から放射される光を確認したとしても、基板ボックス609が開封されているか否かを確認することは困難である。これに対して、本構成によれば、上記のとおり本体側連結部602における連結方向の中間位置が切断されるため、光放射部604全体で見て光量のムラが生じ、遊技ホールの管理者等は光放射部604から放射される光を確認することで基板ボックス609が開封されているか否かを確認することができる。
図35(b)では、ボックスカバー621のカバー側結合部622は、その上側板面622aが本体側連結部623の上側板面623aに対して面一となるように形成されている。また、本体側連結部623には光放射部は形成されておらず、カバー側結合部622の上側板面622aにその全体に亘って光放射部624が形成されている。光放射部624は、例えば、上記第1の実施の形態と同様に、凹凸部によって形成されている。また、ボックスカバー621の本体部625には、光導入部626が形成されており、当該光導入部626から光を導入するためのLED627aを有するLED基板627が配設されている。
以上の構成においては、LED627aから光導入部626内に導入された光は、本体側連結部623を通ってカバー側結合部622に進み、当該カバー側結合部622の光放射部624にて外部に放射される。つまり、本構成では、「光放射部の位置を発光手段に対して連結部を挟んだ位置」に設定している。したがって、本体側連結部623が切断された場合には、接着剤などを用いて本体側連結部623を外観上元に戻したとしても、その切断箇所にて光が放射されることにより、光放射部624から光が放射されない、又は放射される光量が少なくなる。よって、遊技ホールの管理者等は光放射部624から放射される光を確認することで基板ボックス628が開封されているか否かを確認することができる。また、本構成においては、本体側連結部623が切断されると、その切断箇所から光が放射されるため、かかる光を確認することで基板ボックス628が開封されたことを確認することができる。
(2)上記第1の実施の形態に関する変形例を図36に示す。図36(a)はカバー側結合部635周辺の横断面図、図36(b)はカバー側結合部635周辺の縦断面図である。
図36(a)及び(b)に示すように、基板ボックス631を構成するボックスベース632及びボックスカバー633には、上記第1の実施の形態と同様に、ベース側結合部634とカバー側結合部635とが形成されている。これら各結合部634,635に対して結合処理を施すことによりボックスベース632に対してボックスカバー633が結合されている。結合処理が施された状態においてボックスベース632からボックスカバー633を分離するためには、ボックスカバー633の本体側連結部636を切断する必要がある。
この場合に、本構成では、本体側連結部636には、導光体637が埋設されている。導光体637は、アクリル樹脂などといった透明性を有する合成樹脂により形成された軸体と、その軸体の外周面を覆うようにして設けられた光反射手段としての光反射テープとにより構成されている。なお、導光体637の構成は任意であり、例えば、光ファイバの構成を利用してもよく、また多数の光ファイバを束ねて導光体637を構成してもよい。
ボックスカバー633の本体部638には、光導入部639が形成されており、当該光導入部639から光を導入するためのLED641aを有するLED基板641が配設されている。導光体637の一端は光導入部639にあり、LED641aから照射された光は導光体637内に導入される。また、導光体637の他端は、その端面637aがカバー側結合部635の上側板面635aから外部に露出している。この端面637aが光放射部を構成している。
以上の構成においては、LED641aから導光体637内に導入された光は、導光体637内を反射しながら進み、カバー側結合部635の上側板面635aから露出した導光体637の端面637aから放射される。したがって、本体側連結部636が切断された場合には導光体637も合わせて切断され、接着剤などを用いて本体側連結部636を外観上元に戻したとしても、導光体637の切断箇所にて光が放射されることにより、導光体637の端面637aから光が放射されない、又は放射される光量が少なくなる。よって、遊技ホールの管理者等は導光体637の端面637aから放射される光を確認することで基板ボックス631が開封されているか否かを確認することができる。
なお、上記のように導光体637を埋設する構成を、上記第2の実施の形態における分離阻止部材561に対して適用してもよい。また、上記のような導光体637を本体側連結部636や分離阻止部材561に埋設するのではなく、板面に対して分離不能又は分離困難な状態で固着する構成としてもよい。
(3)上記第1の実施の形態では、発光手段としてLED300aを設けたが、蛍光管などとといった他の発光体により発光手段を構成してもよい。また、発光手段として蛍光管を設ける構成においては、全ての本体側連結部295の端部と対峙するように設けることで、一の発光手段により全ての本体側連結部295に対して光を導入することができる。また、蛍光管からの光により主制御基板271も照らすようにしてもよい。ボックスカバー290は透明性を有する合成樹脂により形成されているため、ボックスカバー290を介して主制御基板271の素子搭載面271aを視認可能であり、かかる構成において、蛍光管からの光により主制御基板271を照らすことで、素子搭載面271aの視認性の向上を図ることができる。
また、発光手段としてLEDを設ける構成においては、一方向への指向性が強い指向性LED(指向性発光手段)を設けてもよい。この場合、本体側連結部295へ光をより導入し易くなる。なお、かかる指向性LEDを上記第2の実施の形態に対して設けることで同様の効果を得ることができる。
(4)上記第1の実施の形態では、結合ユニット274を構成する本体側連結部295に光を導入する構成としたが、分離阻止手段を結合ユニット274とは別に設け、その分離阻止手段の解除部に光を導入するようにしてもよい。例えば、その分離阻止手段としては、上記第2の実施の形態における分離阻止部材561のような構成が考えられ、かかる分離阻止部材をボックスベース280及びボックスカバー290に対して設ける。
つまり、ボックスカバー290には上記第2の実施の形態と同様に貫通孔553bを形成し、当該貫通孔553bを介して第1脚部563における頭部565側の端部を突出させた状態で第2脚部564をボックスベース290の底板部281に対して破断ネジ568などによって固定する。この場合、破断ネジ568は底板部281の外面側から螺着する。また、底板部281にはLEDなどの発光手段を設け、当該発光手段からの光を第1脚部563に導入する。
(5)上記第1の実施の形態では、各LED300aから照射される光の色を同一色としたが、異なる色としてもよい。この場合、遊技ホールの管理者等は各本体側連結部295から放射される光の色のパターンを覚えておくことで、基板ボックス273が開封されたか否かを確認することができる。つまり、所定の色が放射されていない場合には、基板ボックス273が開封されたと容易に判断することができる。なお、かかる構成を上記第3の実施の形態に対して適用してもよい。
(6)上記第1の実施の形態において、各LED300aを多色発光が可能なものとしてもよい。この場合に、その発光色の切り換え手段を主制御装置270などに設けておき、結合処理を行ったベース側結合部286及びカバー側結合部294に対応したLED300aを所定の発光色に設定し、他のLED300aを前記所定の発光色とは異なる発光色に設定する。この場合、遊技ホールの管理者等は、確認すべき本体側連結部295を容易に把握することができる。なお、かかる構成を上記第3の実施の形態に対して適用してもよい。
(7)上記第1の実施の形態において、ベース側結合部286とカバー側結合部294との組合せの数は5個に限定されることはない。
(8)上記第1の実施の形態において、LED基板300を設けるのではなく、主制御基板271にLED300aを搭載してもよい。この場合、LED300aの光の指向性が強い方向(LED300aの凸となる方向)の延長線上に本体側連結部295が位置し、且つ光の指向性が強い方向が当該本体側連結部295の延びる方向となるよう構成する必要がある。例えば、LED300aを、上記第1の実施の形態における本体側連結部295の延長線上において、凸となる方向が主制御基板271に沿う方向となるように配設する構成が考えられる。また、LED300aをその凸となる方向が主制御基板271の素子搭載面271aの向く方向となるように配設し(すなわち、LED300aの延びる方向が主制御基板271に対して略直交する方向となるようにLED300aを配設し)、その延長線上にて当該延長線方向に本体側連結部295が延びるように結合ユニット274を主制御装置270において形成する構成が考えられる。
(9)上記第2の実施の形態に関する変形例を図37に示す。図37は主制御装置651の横断面図である。主制御装置651は上記第2の実施の形態における主制御装置551と同様に、ボックスベース652とボックスカバー653とからなる基板ボックス654を備えており、当該基板ボックス654の内部空間に主制御基板655が収容されている。主制御基板655はボックスカバー653にネジ止めされている。また、上記第2の実施の形態と同様に、主制御装置651には、分離阻止部材656が設けられている。
この場合に、ボックスカバー653には、分離阻止部材656の第1脚部657をボックスカバー653の外部に突出させるための開口部658が形成されており、さらには、開口部658の周縁部分には主制御基板655に向けて延びる囲い壁659が形成されている。囲い壁659は基板ボックス654の内部にて分離阻止部材656を囲むようにして形成されており、囲い壁659の先端は主制御基板655の素子搭載面655aに当接している。これにより、ボックスカバー653に分離阻止部材656を設けるための開口部658を設けた構成において、当該開口部658を介して基板ボックス654の内部に不正用冶具を挿入しようとする行為を抑制することができる。
(10)上記第2の実施の形態に関する変形例を図38に示す。図38は主制御装置661の横断面図である。主制御装置661は上記第2の実施の形態における主制御装置551と同様に、ボックスベース662とボックスカバー663とからなる基板ボックス664を備えており、当該基板ボックス664の内部空間に主制御基板665が収容されている。主制御基板665はボックスカバー663にネジ止めされている。また、上記第2の実施の形態と同様に、主制御装置661には、分離阻止部材666が設けられている。
この場合に、ボックスカバー663には、凹部667が形成されており、当該凹部667に対して分離阻止部材666が設けられている。詳細には、凹部667は、ボックスカバー663において外面663aに対して基板ボックス664内側に凹ませて形成されており、凹部667の底部668はその内側面(図38の状態で見て下側面)が主制御基板665の素子搭載面665aに当接している。また、底部668には、2つの貫通孔668a,668bが形成されており、一方は主制御基板665に搭載されたLED669が貫通しており、他方は分離阻止部材666を主制御基板665に対して固定するための破断ネジ670が貫通している。そして、分離阻止部材666は、第1脚部671及び第2脚部672の端部を底部668の外側面(図38の状態で見て上側面)に当接させて配設されている。これにより、ボックスカバー663からの主制御基板665の分離を阻止する分離阻止部材666を設けた構成において、主制御基板665が基板ボックス664の外部に露出してしまうことを抑制することができる。
(11)分離阻止部材561の頭部565の厚み寸法を上記第2の実施の形態よりも大きくすることで、主制御装置551のボックスカバー553に形成された貫通孔553bを頭部565により塞ぐ、又は隠すようにしてもよい。また、分離阻止部材561とは別体のものにより貫通孔553bを塞ぐ、又は隠すようにしてもよい。これにより、貫通孔553bを介して基板ボックス554の内部に不正用冶具を挿入しようとする行為を抑制することができる。
(12)上記第2の実施の形態では、分離阻止部材561の脚部562を、光導入部を有する第1脚部563と固定部を有する第2脚部564とから構成したが、このように複数の脚部を設けずに、一の脚部に対して光導入部と固定部とを設ける構成としてもよい。
(13)上記第2の実施の形態では、破断ネジ568を用いることにより、第2脚部564を主制御基板555に対して離脱不可な状態で設けたが、離脱不可又は困難であれば、破断ネジ568に限定されることはなく、上記第1の実施の形態における結合ユニット274のような係止爪を主制御基板555の半田面555b側から分離阻止部材561に圧入する構成としてもよい。
(14)上記第2の実施の形態において、分離阻止部材561の脚部562の周面に光反射手段を設け、LED571から導入された光の脚部562における漏れ出しを抑制する構成としてもよい。光反射手段としては、例えば、光反射テープを貼り付ける構成や、銀ペーストなどといった金属添加ペーストを塗布する構成が考えられる。
(15)上記各実施の形態では、分離阻止手段に光放射部を設ける構成としたが、光放射部を設けなくてもよい。この場合、上記第1の実施の形態においては、本体側連結部295が切断されると、その後に接着剤などを用いて本体側連結部295を外観上元に戻しておいたとしても、切断箇所から光が放射される。よって、遊技ホールの管理者等はその光を確認することで基板ボックス273が開封されたことを把握することができる。また、上記第2の実施の形態においては、第1脚部563が切断されると、その後に接着剤などを用いて第1脚部563を外観上元に戻しておいたとしても、切断箇所から光が放射される。よって、遊技ホールの管理者等はその光を確認することで主制御基板555がボックスカバー553から分離されたことを把握することができる。
(16)上記各実施の形態において、パチンコ機10の電源がONとなっている間は、各LED300a,571から常に光が照射される構成としたが、これに代えて、例えば、LED300a,571の電源スイッチを主制御装置270,551や本体枠12の背面側などといったように本体枠12を開いた際に操作可能な位置に配設し、当該電源スイッチがON操作された際にLED300a,571から光が照射される構成としてもよい。
また、例えば、本体枠12が開放されたことを検出する開放検出手段(プッシュ式センサなどといった開放検出センサ)を設けるとともに、開放検出手段の検出結果に基づいて本体枠12が開放されたか否かを判定する開放判定手段を設ける。さらに、開放判定手段により本体枠12が開放されたと判定された場合に、LED300a,571をON制御する発光制御手段を設ける。これにより、本体枠12が開放された場合にのみ、LED300a,571から光が照射され、省エネを図ることができる。なお、開放判定手段や発光制御手段を主制御基板271のCPU501にて行う構成としてもよい。
また、例えば、バックアップ用の電源がLED300a,571(LED基板)に供給されるようにしてもよい。この場合、パチンコ機10の電源がOFF状態であっても、LED300a,571から光が照射され、パチンコ機10の電源をON状態としなくても、主制御装置270,551に対する不正行為の有無を確認することができる。
(17)上記各実施の形態では、LED300a,571が主制御基板271,555に接続されており、主制御基板271,555から供給される電源により光を照射する構成としたが、かかる電源を表示制御装置214や音声ランプ制御装置272から受ける構成としてもよい。また、主制御基板271,555等を介さずに電源装置313から直接受ける構成としてもよい。
(18)上記各実施の形態において、凹凸部295b,565bの形成方法は、機械的にエッチングする方法に限られるものではなく、例えば、薬液などを用いて凹凸部295b,565bを化学的にパターニングする構成としてもよい。
また、透明性を有し本体側連結部295や頭部565と異なる屈折率の反射用部材を埋め込む構成としてもよい。この場合、反射用部材と本体側連結部295や頭部565との境界面にて光が乱反射することで光が放射される。なお、反射用部材として比較的小径のビーズを多数埋め込む構成とすれば、反射用部材と本体側連結部295や頭部565との間の境界面を極力大きく確保することができ、反射用部材を介して放射される光の量を増やすことができる。また、本体側連結部295の板面や頭部565の板面に反射塗料を塗布することで光放射部を形成するようにしてもよい。
(19)上記各実施の形態における分離阻止手段の構成を、取付台251と主制御装置270に対して設け、取付台251からの主制御装置270の分離を阻止する構成としてもよい。そして、分離阻止手段の解除部に対して光を導入する発光手段を設けるとともに、その導入された光を放射するための光放射部を分離阻止手段に設ける。これにより、取付台251から主制御装置270が分離された場合には、それを確認することができ、不正な制御装置への交換等といった不正行為を容易に且つ確実に確認することができる。
本構成の技術的思想は、「基板ボックス内に制御基板を収容してなる制御基板装置と、制御基板装置を搭載する搭載部とを備えた遊技機において、解除部が切断されない限り前記搭載部からの前記制御基板装置の分離を阻止する分離阻止手段を設け、さらに、前記解除部を、透明性を有する導光体を用いて構成するとともに、当該解除部に光を導入する発光手段を設けたこと」である。
(20)払出制御装置311への不正対策として、上記各実施の形態における分離阻止手段及び発光手段を設ける構成としてもよい。なお、主制御装置270,551や払出制御装置311以外に、遊技球の払い出し(特典の付与)に関わる制御を行う制御装置が設けられる構成においては、当該制御装置に上記実施の形態における分離阻止手段及び発光手段を設ける構成としてもよい。
(21)上記第3の実施の形態では、LED725として砲弾型LEDを設けたが、チップ型LEDなどを設けてもよい。チップ型LEDは、平坦状又は略平坦状となった底面を有しており、当該底面とは反対側の上面が向く方向に強い指向性を有する光が照射される。また、チップ型LEDは、底面又は側面から底面が向く方向に接続端子が延びている。当該チップ型LEDを用いる場合であっても、底面が主制御基板705の素子搭載面705aと対峙するようにして配置し、この状態で接続端子を主制御基板705に接続することで、LEDの主制御基板705への搭載を良好に行うことができる。ちなみに、このようにチップ型LEDを搭載した構成においては、チップ型LEDの上面が素子搭載面705aとは反対側を向くため、チップ型LEDにおける指向性の強い方向は素子搭載面705aに対して略直交する方向となる。
(22)上記各実施の形態では、主制御装置270,551,701を主制御基板271,555,705の素子搭載面271a,555a,705aがパチンコ機10後方を向くように配設したが、当該主制御装置270,551,701を素子搭載面271a,555a,705aがパチンコ機10側方を向くように配設してもよい。また、主制御装置270,551,701を素子搭載面271a,555a,705aがパチンコ機10前方を向くように配設してもよい。
(23)上記各実施の形態では、ボックスベース280,552,702とボックスカバー290,553,703とを同一の材料により成形したが、それぞれ異なる材料により成形してもよい。例えば、導光板として機能する連結部が形成されたボックスカバー290,553,703を他の樹脂に比べ透明性の良いアクリル樹脂により成形し、連結部が形成されないボックスベース280,552,702をアクリル樹脂よりも強度の高いポリカーボネート樹脂により成形してもよい。
(24)上記各実施の形態では、第1図柄の変動表示を行う図柄表示装置41と別に第1特定ランプ部47を設ける構成としたが、第1特定ランプ部47を設けずともよい。
(25)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、分離阻止手段及び発光手段を備えた本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも、分離阻止手段及び発光手段を備えた本発明を適用できる。
また、取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、分離阻止手段及び発光手段を備えた本発明を適用できる。