JP5768857B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機は、CPU(中央演算装置)や遊技に関わる制御プログラムが記憶されたROM等の電子部品が実装された制御基板を備えており、その制御基板によって一連の遊技が制御されている。なお、近年においては、CPUやROMが1チップ化されて制御基板に実装されたものもある。
この種の遊技機においては、不正な利益を得ることを目的として、制御基板を不正に取り外して当該基板内のROM(CPUやROMが1チップ化されている場合は当該チップ)を交換し遊技内容を変更する等、制御基板に対しての不正行為が数多く報告されており、従来より各種の不正対策が検討されている。例えば、基板ボックスを透明ケース体にて構成して制御基板の状態を外部から容易に視認できるようにする、基板ボックスに封印構造(いわゆる、カシメ構造)を持たせて基板ボックスの開封時には破壊等による開封履歴を残すようにする、又は、基板ボックスを構成する上下一対のケース体の接合部に再貼付不可能であり剥がすと痕跡が残る封印シールを貼付する等の不正対策が採用されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、上記のような不正対策が施されていても、未だに不正行為が行われている。
特開2003−180917号公報
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、制御基板に対する不正を好適に発見することが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1記載の発明は、分離可能な複数のケース体と、これら複数のケース体により形成される内部空間内に収容される制御基板とを有する制御基板装置を備え、前記ケース体間の境界を跨ぐようにしてシールが貼り付けられた遊技機において、
前記シールは、背面側に粘着剤層が設けられ、シールを剥がす力に伴う応力によって少なくとも一部が破壊される程度の脆性を有する矩形状のベース部材と、該ベース部材の背面側に設けられた長尺状の識別用手段とを備え、
識別用手段は、識別情報が格納されたICチップと、前記シールを剥がす力に伴う応力によって一部が破壊される程度の脆性を有し、前記ICチップに格納された識別情報を読取体に対して送信可能とするアンテナとを備え、
前記ベース部材の少なくとも隅角には、外周から内側に向けて凹む複数の外縁切り込みが形成されており、
前記識別用手段は、その長手方向が前記ベース部材のすべての辺方向と交差し、且つ前記ベース部材と共に前記ケース体間の境界を跨ぐように前記ベース部材の一辺側から他の一辺側に亘って延びるようにして配置されており、
長尺状の前記識別用手段において、前記ICチップを基準としてその両側に前記アンテナが延在するように、前記ICチップの配置位置が設定されており、
前記シールは、その対角線の長さ寸法が相対的に大小となるように平行四辺形状をなしており、
前記アンテナは、前記シールにおいて前記対角線の長さ寸法が大きい側の一隅部側からそれに対向する隅部側に亘って配設されていることを特徴とする。
本発明によれば、制御基板に対する不正を好適に発見することが可能となる。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開又は分解して示す斜視図である。 パチンコ機を構成する本体枠の前面構成を示す正面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 前扉枠の構成を示す背面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 パチンコ機の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。 パチンコ機裏面における第1制御基板ユニット、第2制御基板ユニット及び裏パックユニットの配置を示す模式図である。 本体枠及び遊技盤の構成を示す背面図である。 本体枠の背面構成を示す斜視図である。 遊技盤の背面構成を示す斜視図である。 軸受け金具の構成を示す斜視図である。 第1制御基板ユニットの構成を示す正面図である。 第1制御基板ユニットの構成を示す斜視図である。 第1制御基板ユニットの分解斜視図である。 第1制御基板ユニットの背面構成を示す分解斜視図である。 主制御装置の分解斜視図である。 基板ボックスを説明するための説明図である。 図13におけるA―A線付近の断面図である。 封印シールの構成を示す断面図である。 (a)は封印シールの構成を示す正面図、(b)は封印シールの構成を示す背面図である。 第2制御基板ユニットの構成を示す正面図である。 第2制御基板ユニットの構成を示す斜視図である。 第2制御基板ユニットの分解斜視図である。 裏パックユニットの構成を示す正面図である。 裏パックユニットの分解斜視図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 別の封印シールの構成を示す背面図である。 別の封印シールの構成を示す背面図である。 (a)は別の封印シールの構成を示す正面図、(b)は別の封印シールの構成を示す背面図である。
はじめに、本実施の形態から抽出され得る発明群を手段n(n=1,2,3…)として区分して示し、それらを必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、本実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
手段1.分離可能な複数のケース体(ボックスベース280、ボックスカバー290)と、これら複数のケース体により形成される内部空間内に収容される制御基板(主基板270)とを有する制御基板装置(主制御装置271)を備え、前記ケース体間の境界を跨ぐようにしてシール(封印シール330)を貼り付けた遊技機において、
前記シールは、
背面側に粘着剤層(粘着剤層332)が設けられ、シールを剥がす力に伴う応力によって一部が破壊される程度の脆性を有する矩形状のベース部材(ベースシート331)と、
該ベース部材の背面側に設けられ、識別情報(ID情報)が格納されたICチップ(ICチップ333a)と、
同じくベース部材の背面側に設けられ、前記シールを剥がす力に伴う応力によって一部が破壊される程度の脆性を有し、前記ICチップに格納された識別情報を読取体(スキャナー)に対して送信可能とする長尺状のアンテナ(アンテナ部333b)とを備え、
該アンテナを、その長手方向が前記ベース部材のすべての辺方向と交差し、且つ前記ベース部材と共に前記ケース体間の境界を跨ぐように前記ベース部材の一辺側から他の一辺側に亘って延びるようにして配置したことを特徴とする遊技機。
当該遊技機では、制御基板装置に設けられるシールには、ベース部材の背面側にICチップとアンテナとが設けられており、アンテナによりICチップに格納されている識別情報が読取体に送信可能となっている。そして、当該シールが制御基板を収容するケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付けられているので、ケース体を分離させるにはケース体からシールを剥がす必要がある。
この場合に、手段1によれば、ベース部材は、シールを剥がす力に伴う応力によって一部が破壊される程度の脆性を有しているので、シールをその隅角から剥がしていくと、剥がす力に伴う応力がベース部材の隅角部分に集中し、ベース部材が大きく破壊されることとなる。この場合、シールが不正に剥がされたこと、即ち、制御基板に対して不正が行われたことの痕跡が明確に残ることとなる。但し、当該構成では、シールの一辺全体からその辺に直交する方向に沿って剥がすことで、剥がす力に伴う応力をベース部材の一辺全体に分散させ、ベース部材が極力破壊されないようにすることができてしまう。
これに対して、アンテナは、その長手方向がベース部材のすべての辺方向と交差し、且つベース部材と共にケース体間の境界を跨ぐようにベース部材の一辺側から他の一辺側に亘って延びるようにして配置されている。よって、シールをその一辺全体から剥がそうとすると、アンテナの長手方向と交差する方向に破壊が生じる。そして、アンテナが長尺状であり、アンテナの長手方向と交差する方向の寸法は短くなっていることにより、破壊が生じた位置にてアンテナが分断されることとなる。この場合、遊技ホールの管理者等が読取体によりICチップに格納された識別情報を確認できなくなるので、制御基板に対して不正が行われたことを容易に且つ確実に発見することができる。
なお、本手段において、ICチップに格納された識別情報を遊技機に設定する構成とすることにより、遊技機に取り付けられている制御基板装置が不正な制御基板を備えた制御基板装置に取り替えられた場合に、その取り替えを容易に発見することができる。
手段2.手段1において、前記アンテナを、前記ベース部材の一隅部側からその対角方向の隅部側に亘って延びるようにして配置したことを特徴とする遊技機。
手段2によれば、アンテナがベース部材の一隅部側からその対角方向の隅部側に亘って延びるようにして配置されていることにより、アンテナの長手方向の寸法を長く確保することができる。よって、シールが剥がされた場合におけるアンテナの分断が生じる機会を多く設けることができるので、制御基板に対して不正が行われたことをより確実に発見することができる。
手段3.手段2において、前記アンテナを、前記ベース部材の対角線上に配置したことを特徴とする遊技機。
手段3によれば、アンテナがベース部材の対角線上に設けられているので、アンテナの長さ寸法を極力大きく確保することができる。よって、シールが剥がされた場合におけるアンテナの分断が生じる機会をできる限り多く設けることができる。
手段4.手段1乃至手段3のいずれかにおいて、前記ICチップを基準としてその両側に向けて前記アンテナの長手方向が延びるように、前記ICチップの配置位置を設定したことを特徴とする遊技機。
手段4によれば、ICチップを基準としてその両側に向けてアンテナの長手方向が延びるようにICチップの配置位置が設定されているので、ICチップがシールの外縁側(一辺側)には位置しないこととなる。よって、ICチップの厚みに起因してシールが剥がし易くなることを抑制することができる。即ち、ICチップは所定の厚みを有するためシールにおけるICチップの周囲とケース体との間には隙間が生じることとなる。この場合に、ICチップがシールの外縁側にあるとその外縁とケース体との隙間に指を掛けることでシールが剥がし易くなってしまう。これに対して、本手段のように、ICチップの位置がシールの外縁側でないことにより、所定の厚みを有するICチップを備えた構成においてシールが剥がし易くなることを抑制することができる。
なお、ICチップをアンテナの長手方向の略中央に配置することで、上記効果はより顕著なものとなる。
手段5.手段1乃至手段4のいずれかにおいて、前記アンテナの厚み寸法が前記ICチップの厚み寸法よりも小さいことを特徴とする遊技機。
手段5によれば、アンテナの厚み寸法がICチップの厚み寸法よりも小さいので、シールが剥がされた際にアンテナが破壊され易くなる。よって、制御基板に対して不正が行われたことをより確実に発見することができる。
この場合に、ICチップがシールの外縁側にあると、上記手段4に示したとおり、シールが剥がし易くなってしまう。これに対して、上記手段4の構成を備えることで、シールが剥がし易くなることを抑制することができる。
手段6.手段1乃至手段5のいずれかにおいて、前記シールを、曲げ中心の延びる方向が該シールの一辺の延びる方向に対して略平行となるように、所定の角度又は所定の曲率で曲げて前記ケース体に貼り付けたことを特徴とする遊技機。
手段6によれば、曲げ中心の延びる方向がシールの一辺の延びる方向に対して略平行となるように、シールが所定の角度又は所定の曲率で曲げてケース体に貼り付けられているので、シールがその隅角から剥がされた場合のベース部材の破壊がより顕著に発生することとなる。なぜなら、上記のようにシールが貼り付けられている構成においてシールをその隅角から剥がそうとすると、曲げ中心の端部に剥がす力に伴う応力が集中するからである。この場合、制御基板に対して不正を行うとする者は、自ずとシールの一辺に沿う方向に当該シールを剥がそうとする。これに対して、上記手段1の構成を備えていることにより、一辺に沿う方向にシールを剥がそうとするとアンテナが分断され、制御基板に対して不正が行われたことを容易に発見することができる。
手段7.手段1乃至手段6のいずれかにおいて、前記ベース部材における前記アンテナの周囲に、アンテナ用切り込み(アンテナ用切り込み335)を複数形成したことを特徴とする遊技機。
手段7によれば、シールが剥がされた場合、その剥がす力に伴う応力がアンテナの周囲に形成されたアンテナ用切り込みの端部に集中し、アンテナ用切り込みの端部からベース部材が破壊されるのに伴ってアンテナも破壊され、その位置にてアンテナが分断されることとなる。よって、アンテナが分断され易くなり、制御基板に対して不正が行われた場合の発見をより確実に行うことができる。
手段8.手段7において、前記アンテナ用切り込みは、前記アンテナの長手方向及び前記ベース部材のすべての辺方向に対して交差する方向に延びる線状の切り込みであることを特徴とする遊技機。
手段8によれば、アンテナ用切り込みは、アンテナの長手方向及びベース部材のすべての辺方向に対して交差する方向に延びる線状の切り込みであるので、シールが一辺に沿う方向に剥がされた場合の剥がす力に伴う応力がアンテナ用切り込みのアンテナ側端部に集中し易くなる。これにより、アンテナ用切り込みを介したアンテナの分断をより発生し易くすることができる。
なお、アンテナが分断されない程度でアンテナに達する位置までアンテナ用切り込みを形成する構成とすることにより、シールが剥がされた場合のアンテナの分断がより発生し易くなる。
また、アンテナを挟んでアンテナ用切り込みが直線状に並ばないようにすることで、例えば、遊技機の製造時におけるシールの貼り付け作業時などといった不正と関係のない場合に、アンテナを挟んで位置するアンテナ用切り込みが繋がりそれに伴ってアンテナが分断されてしまうことを抑制することができる。
手段9.手段1乃至手段8のいずれかにおいて、前記ベース部材の少なくとも隅角に、外周から内側に向けて延びる複数の外縁切り込み(外縁切り込み337)を形成したことを特徴とする遊技機。
手段9によれば、シールをその隅角から剥がすと、剥がす力に伴う応力が外縁切り込みの内側端部に集中しベース部材の破壊がより発生し易くなる。この場合、制御基板に対して不正を行うとする者は、自ずとシールの一辺に沿う方向に当該シールを剥がそうとする。これに対して、上記手段1の構成を備えていることにより、一辺に沿う方向にシールを剥がそうとするとアンテナが分断され、制御基板に対して不正が行われたことを容易に発見することができる。
なお、外縁切り込みをベース部材の外周方向に多数並べて形成することにより、シールがその一辺に沿う方向に剥がされた場合に、ベース部材の破壊が発生し易くなる。これにより、シールが不正に剥がされたことの痕跡がベース部材に残ることとなり、不正の発見をより容易に行うことができる。
手段10.手段9において、前記外縁切り込みの少なくとも内側端部を、線状又は鋭角状としたことを特徴とする遊技機。
手段10によれば、外縁切り込みの少なくとも内側端部が線状又は鋭角状となっているので、シールをその隅角から剥がした場合に、その剥がす力に伴う応力が外縁切り込みの内側端部により局所的に集中することとなる。よって、シールをその隅角から剥がした場合の外縁切り込みを介したベース部材の破壊をより発生し易くすることができる。
手段11.手段1乃至手段10のいずれかにおいて、前記ベース部材における隅角側に隅側切り込み(隅側切り込み336)を形成したことを特徴とする遊技機。
手段11によれば、ベース部材における隅角側に隅側切り込みが形成されているので、シールをその隅角から剥がした場合におけるベース部材の破壊がより発生し易くなる。この場合、制御基板に対して不正を行うとする者は、自ずとシールの一辺に沿う方向に当該シールを剥がそうとする。これに対して、上記手段1の構成を備えていることにより、一辺に沿う方向にシールを剥がそうとするとアンテナが分断され、制御基板に対して不正が行われたことを容易に発見することができる。
なお、隅側切り込みをベース部材のコーナー部分に沿うようにして略L字状に形成する構成とすることにより、シールがその隅角から剥がされた場合に、ベース部材をより破壊され易くすることができ、さらには破壊の程度を大きくすることができる。
手段12.手段1乃至手段11のいずれかにおいて、前記シールが貼り付けられるケース体を相互に固定する固定具(ネジ299)を覆うように前記シールを貼り付けたことを特徴とする遊技機。
手段12によれば、ケース体を相互に固定する固定具を覆うようにシールが貼り付けられているので、ケース体を分離させるためにはシールを必ず剥がす必要が生じる。そして、上記手段1等の構成を備えていることにより、シールを剥がしたことが容易に且つ確実に発見される構成となっている。よって、制御基板に対して不正が行われたことを容易に且つ確実に発見することができる。
手段13.手段1乃至手段12のいずれかにおいて、前記複数のケース体は一対のケース体からなり、一方のケース体に対して他方のケース体をスライドさせることで分離可能となる構成とし、前記シールを前記一対のケース体におけるスライド方向の端部に貼り付けたことを特徴とする遊技機。
手段13では、一方のケース体に対して他方のケース体をスライドさせることで、一対のケース体を分離させることができる。この場合に、シールが一対のケース体におけるスライド方向の端部に貼り付けられているので、ケース体を分離させるには必ずシールを剥がす必要がある。そして、上記手段1等の構成を備えていることにより、シールを剥がしたことが容易に且つ確実に発見される構成となっている。よって、制御基板に対して不正が行われたことを容易に且つ確実に発見することができる。
手段14.基板ボックス(基板ボックス273)内に制御基板(主基板270)を収容してなる制御基板装置(主制御装置271)と、前記制御基板装置を搭載する取付部(取付台251)とを備え、前記基板ボックスと前記取付部とに跨るようにしてシール(封印シール330)を貼り付けた遊技機において、
前記シールは、
背面側に粘着剤層(粘着剤層332)が設けられ、シールを剥がす力に伴う応力によって一部が破壊される程度の脆性を有する矩形状のベース部材(ベースシート331)と、
該ベース部材の背面側に設けられ、識別情報(ID情報)が格納されたICチップ(ICチップ333a)と、
同じくベース部材の背面側に設けられ、前記シールを剥がす力に伴う応力によって一部が破壊される程度の脆性を有し、前記ICチップに格納された識別情報を読取体(スキャナー)に対して送信可能とする長尺状のアンテナ(アンテナ部333b)とを備え、
該アンテナを、その長手方向が前記ベース部材のすべての辺方向と交差し、且つ前記ベース部材と共に前記基板ボックスと前記取付部とに跨るように前記ベース部材の一辺側から他の一辺側に亘って延びるようにして配置したことを特徴とする遊技機。
当該遊技機では、シールには、ベース部材の背面側にICチップとアンテナとが設けられており、アンテナによりICチップに格納されている識別情報が読取体に送信可能となっている。そして、当該シールが基板ボックスと取付部に跨るようにして貼り付けられているので、ケース体を分離させるにはケース体からシールを剥がす必要がある。
この場合に、手段14によれば、ベース部材は、シールを剥がす場合の剥がす力に伴う応力によって一部が破壊される程度の脆性を有しているので、シールをその隅角から剥がしていくと、剥がす力に伴う応力がベース部材の隅角部分に集中し、ベース部材が大きく破壊されることとなる。この場合、シールが不正に剥がされたこと、即ち、取付台から制御基板装置が取り外され制御基板に対して不正が行われたことの痕跡が明確に残ることとなる。但し、当該構成では、シールの一辺全体からその辺に直交する方向に沿って剥がすことで、剥がす力に伴う応力をベース部材の一辺全体に分散させ、ベース部材が極力破壊されないようにすることができてしまう。
これに対して、アンテナは、その長手方向がベース部材のすべての辺方向と交差し、且つベース部材と共に基板ボックスと取付部とに跨るようにベース部材の一辺側から他の一辺側に亘って延びるようにして配置されている。よって、シールをその一辺全体から剥がそうとすると、アンテナの長手方向と交差する方向に破壊が生じる。そして、アンテナが長尺状であり、アンテナの長手方向と交差する方向の寸法は短くなっていることにより、破壊が生じた位置にてアンテナが分断されることとなる。この場合、遊技ホールの管理者等が読取体によりICチップに格納された識別情報を確認できなくなるので、制御基板に対して不正が行われたことを容易に且つ確実に発見することができる。
また、本手段において、ICチップに格納された識別情報を遊技機に設定する構成とすることにより、遊技機に取り付けられている制御基板装置が不正な制御基板を備えた制御基板装置に取り替えられた場合に、その取り替えを容易に発見することができる。
なお、手段14に対して、上記手段2乃至手段11の構成を適用することで各手段における効果を付加することができる。この場合に、上記手段6を適用する場合には、曲げ中心の延びる方向がシールの一辺の延びる方向に対して略平行となるように、シールを所定の角度又は所定の曲率で曲げて基板ボックス及び取付部に貼り付ける構成とする。
手段15.手段1乃至手段14のいずれかにおいて、遊技球が流下する遊技領域(遊技盤30)と、該遊技領域に遊技球を打ち出すべく操作される操作部材(遊技球発射ハンドル18)とを備え、
前記遊技領域に設けられた入賞口(一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33)に遊技球が入球することにより遊技者に特典が付与される構成とし、
前記入賞口に遊技球が入球したか否かの入賞判定を行う入賞判定手段を備えた制御基板(主基板270)を有する制御基板装置(主制御装置271)に対して前記シールを貼り付けたことを特徴とする遊技機。
手段15によれば、いわゆるパチンコ機における入賞判定手段を備えた制御基板に対して上記手段1乃至手段14のいずれかの効果を享受することができる。即ち、制御基板に対して不正を行い、入賞口に遊技球が入球していないにも関わらず特典を得ようとする不正行為を抑制することができる。
なお、所定の入賞口に遊技球が入球することにより抽選を行い、抽選の結果、当選となった場合に特別遊技状態を発生させる遊技機においては、制御基板は抽選手段を備えた構成とする。この場合、上記手段1乃至手段14の構成を備えていることにより、不正に特別遊技状態を発生させようとする行為を抑制することができる。
手段16.手段1乃至手段14のいずれかにおいて、周方向に周回すると共に該周方向に複数種の絵柄が配列された複数の周回体と、該各周回体について各絵柄のうち一部の絵柄を視認可能とする表示窓と、前記各周回体の回転を開始させるべく操作される始動操作手段と、前記各周回体の回転を停止させるべく操作される停止操作手段とを備え、
前記各周回体の停止後に前記表示窓から視認できる有効位置に前記絵柄によって形成される特定絵柄又は特定絵柄の組合せが成立していた場合には遊技者に特典が付与される構成とし、
前記特定絵柄又は前記特定絵柄の組合せを成立させることが可能か否かの抽選を行う抽選手段を備えた制御基板を有する制御基板装置に対して前記シールを貼り付けたことを特徴とする遊技機。
手段16によれば、いわゆるスロットマシンにおける抽選手段を備えた制御基板に対して上記手段1乃至手段14のいずれかの効果を享受することができる。即ち、制御基板に対して不正を行い、特定絵柄又は特定絵柄の組合せを成立させることが可能となる役に当選するようにして特典を得ようとする不正行為を抑制することができる。
手段17.手段16において、遊技機前面部にて遊技球を貯留する貯留部と、該貯留部に貯留されている遊技球を取り込む取込装置とを備え、
該取込装置により所定数の遊技球が取り込まれ、さらに前記始動操作手段が操作された場合に前記各周回体の回転が開始される構成としたことを特徴とする遊技機。
手段17によれば、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機における抽選手段を備えた制御基板に対して上記手段1乃至手段14のいずれかの効果を享受することができる。
手段18.手段15乃至手段17のいずれかにおいて、遊技媒体の払い出しを行う払出手段(払出装置358)を備え、前記特典として前記払出手段により遊技媒体の払い出しを行う構成とし、前記払出手段を制御する払出制御手段を備えた制御基板を有する制御基板装置(払出制御装置311)に対して前記シールを貼り付けたことを特徴とする遊技機。
手段18によれば、払出制御手段を備えた制御基板に対して上記手段1乃至手段14のいずれかの効果を享受することができる。即ち、制御基板に対して不正を行い、遊技媒体の払い出しを受けようとする行為を抑制することができる。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の主要な構成を展開又は分解して示す斜視図、図3はパチンコ機10を構成する本体枠12の前面構成を示す正面図である。なお、図2、図3では便宜上、パチンコ機10の遊技領域内の構成を空白としている。
図1〜図3に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11を備えている。外枠11は、遊技ホールへの設置の際に、いわゆる島設備に取り付けられる。外枠11は、木製の板材を全体として矩形枠状に組み合わせた状態とされ、各板材を小ネジ等の離脱可能な締結部材により固定することによって構成されている。外枠11を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成することも可能である。
外枠11の一側部には、本体枠12が開閉可能に支持されている。その開閉軸線はパチンコ機10の正面からみて左側に上下へ延びるように設定されており、その開閉軸線を軸心にして本体枠12が前方側に開放できるようになっている。本体枠12は合成樹脂、具体的にはABS樹脂により構成されている。ABS樹脂を用いることにより、比較的低コストで耐衝撃性の高い本体枠12を得ることができる。本体枠12をアルミニウム等の金属によって構成してもよい。なお本実施の形態では、外枠11と本体枠12とにより遊技機本体が構成されている。外枠11に代わる構成として設置枠体を遊技ホール側に予め設けておき、遊技ホールへのパチンコ機10の設置に際しては本体枠12を前記設置枠体に組み付ける構成とすることも可能である。
本体枠12の前面側の下部位置には、前面板14が設けられている。前面板14は横長状に形成され、その横幅は本体枠12の横幅とほぼ一致するように構成されている。前面板14は、幅方向ほぼ中央部において手前側へ膨出した膨出部15aを有するベース部15と、ベース部15の膨出部15a内側に設けられ下方にくぼんだ皿形状をなす球受皿としての下皿16と、下皿16の奥側の壁面を構成する奥壁パネル17とを備えている。ベース部15は本体枠12に対してネジ等の締結部材により固定されていることから、ベース部15が本体枠12に対する取付部を構成している。ベース部15には膨出部15aよりも右方に、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル18が設けられている。奥壁パネル17には球排出口17aが設けられており、球排出口17aより排出された遊技球が下皿16内に貯留されるようになっている。
ベース部15の膨出部15a前面側にはスライド式の球抜きレバー19が設けられている。なお、球抜きレバー19はプッシュ式としてもよい。そして、球抜きレバー19が操作されると下皿16の底面に設けられた図示しない閉鎖板が一体に又はリンクを介して移動して球抜き穴が開放され、下皿16内の貯留球が下方に排出されるよう構成されている。球抜きレバー19には球抜き穴を塞ぐ側へ球抜きレバー19を付勢するコイルバネ等の付勢部材が設けられ、球抜きレバー19の操作が解除された際には付勢部材の付勢力によって閉鎖板が球抜き穴の開放位置に復帰する構成となっている。奥壁パネル17の球排出口17aとは異なる位置には、多数の小孔が集合したスピーカカバー部17bが形成されており、当該パネル17の後方に設置されたスピーカ20の出力音がスピーカカバー部17bを通じて前方に発せられるようになっている。
ベース部15には膨出部15aの左方に灰皿21が設けられている。灰皿21は、内部に溜まった吸い殻等を除去しやすいように手前側下方に反転可能に取り付けられており、その右側面と背面とでベース部15に対面している。具体的な図示は省略するが、灰皿21の右側面には当該灰皿21を回動可能な状態で片持ち支持するための支軸が設けられ、同背面には灰皿21が図示のように上方に開口した位置でベース部15に係止される係止部が設けられている。前面板14はその大部分が本体枠12と同様、ABS樹脂にて成形されている。前面板14はパチンコ機10の前面側に露出されるが、ABS樹脂で成形していることによって、装飾等の目的で表面の適宜箇所にメッキを施すことが可能となる。なお、灰皿21が近くに配置されている関係上、下皿16と奥壁パネル17とを構成する部位に関しては難燃性のABS樹脂を用い、仮に誤ってたばこ等を置いても燃えにくくなるよう構成することが好ましい。
本体枠12の前面側の前面板14を除く範囲には、本体枠12を覆うようにして前面扉としての前扉枠13が設けられている。従って、前面板14と前扉枠13とにより本体枠12の前面側全体が覆われている。前扉枠13は、本体枠12に対して開閉可能に取り付けられており、本体枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。なお、前扉枠13は前面板14と同様、ABS樹脂にて成形されている。前扉枠13はパチンコ機10の前面側に露出されるが、ABS樹脂で成形していることによって、装飾等の目的で表面の適宜箇所にメッキを施すことが可能となる。
前扉枠13の下部位置には、下皿16の上方において手前側へ膨出した膨出部22が設けられ、その膨出部22内側には上方に開口した上皿23が設けられている。上皿23は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置側へ導くための球受皿である。膨出部22前面側には上皿23用の球抜きレバー24が設けられており、この球抜きレバー24を操作すると上皿23の最下流部付近に設けられた球抜き通路(図示略)が開放され、上皿23内の貯留球が下皿16へ排出されるようになっている。なお、上皿23も下皿16等と同様、難燃性のABS樹脂にて構成することが可能である。
図3に示すように、本体枠12は、外形が前記外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース25を主体に構成されており、樹脂ベース25の中央部には略円形状の窓孔26が形成されている。樹脂ベース25の後側には遊技盤30が着脱可能に装着されている。図4に示すように、遊技盤30は略四角形状の合板よりなり、その周縁部が樹脂ベース25の裏側に当接した状態で取着されている。すなわち、遊技盤30はパチンコ機10後方より取り付けられ、遊技盤30の前面部の略中央部分だけが樹脂ベース25の窓孔26を通じて本体枠12の前面側に露出した状態となっている。
次に、遊技盤30の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤30には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33、スルーゲート34及び可変表示ユニット35等がそれぞれ設けられている。実際には、一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33、スルーゲート34及び可変表示ユニット35は木ねじ等により遊技盤表面に取り付けられている。本実施の形態では、可変表示ユニット35が遊技盤30の略中央に配置され、その下方に作動口33が配置され、さらにその下方に可変入賞装置32が配置されている。また、可変表示ユニット35の左右両側にスルーゲート34が配置され、遊技盤30の下部両側に一般入賞口31がそれぞれ複数配置されている。作動口33には、所定の条件下で作動状態(開放状態)となる電動役物が付随的に設けられている。前記一般入賞口31、可変入賞装置32及び作動口33に遊技球が入ると、それが後述する検出スイッチにより検出され、その検出結果に基づいて上皿23(場合によっては下皿16)に対し所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30の最下部にはアウト口36が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。アウト口36は、遊技盤30の下端略中央を逆U字状に切り欠いて形成されている。そのため、アウト口を穴状に形成していた従来構成に比べ、アウト口形成が容易となる(但し、図4では手前側にレールユニット50が重ねて設けられているため、アウト口36が閉じた状態で示されている)。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されていると共に、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
遊技盤30の左右両側部には、組付相手である本体枠12の左右両側からの張出領域との干渉を回避するように凹部としての切欠38が複数箇所に形成されている。
可変表示ユニット35には、作動口33への入賞をトリガとして第1図柄(特別図柄)を変動表示する図柄表示装置41が設けられている。可変表示ユニット35には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム43が配設されている。このセンターフレーム43は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置41の表示画面の前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面の視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。センターフレーム43の上部中央には、第1特定ランプ部47及び第2特定ランプ部48が横並びの状態で設けられている。また、これら両特定ランプ部47,48が配設された領域を挟むように、第1特定ランプ部47及び図柄表示装置41に対応した保留ランプ44が設けられている。遊技球が作動口33を通過した回数は最大4回まで保留され、保留ランプ44の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、保留ランプ44は、図柄表示装置41の一部で変動表示される構成等であっても良い。上述したように、センターフレーム43の上部がパチンコ機10前方に延出していることにより、保留ランプ44、第1特定ランプ部47及び第2特定ランプ部48の視認性が遊技球の落下により阻害されない構成となっている。センターフレーム43の下部には、第2特定ランプ部48に対応した保留ランプ46が設けられている。遊技球がスルーゲート34を通過した回数は最大4回まで保留され、保留ランプ46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、保留ランプ46は、前記保留ランプ44と同様に、図柄表示装置41の一部で変動表示される構成等であっても良い。
図柄表示装置41は8インチサイズの液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば左、中及び右に並べて第1図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の図柄の組合せが停止表示された場合には、大当たり発生となると共にそれ以降の遊技状態が特別遊技状態としての大当たり状態に移行することとなる。この図柄の変動表示については、後に詳細に説明することとする。なお、図柄表示装置41は、8インチ以外の10インチ,7インチ等の液晶ディスプレイを備えたもの、ワイドサイズのディスプレイを備えたもの、又はCRT,ドットマトリックス,7セグメント等その他のタイプにより表示画面を構成したものであってもよい。
第1特定ランプ部47には、その内側に赤、緑、青の3色発光タイプのLEDランプが配設されている。そして、作動口33への入賞をトリガとして、所定の順序で発光色の切り替えが行われる。具体的には、作動口33への入賞をトリガとして、赤色光が点灯され、その状態で所定時間が経過すると緑色光に発光色が切り替えられる。そして、緑色光が点灯された状態で前記所定時間が経過すると青色光に発光色が切り替えられる。その後、発光色の切り替え停止時期がくるまで、赤色、緑色、青色という順序で発光色の切り替えが繰り返し行われる。これにより、第1特定ランプ部47には、赤色、緑色、青色が、この順序で繰り返し表示されることとなる。そして、最終的に赤色又は緑色が停止表示された場合には、大当たり発生となると共にそれ以降の遊技状態が大当たり状態に移行し、青色が停止表示された場合には、大当たり発生とならず大当たり状態に移行しない。また、本実施形態では、最終的に赤色で停止表示された場合と、最終的に緑色で停止表示された場合とで移行する大当たり状態が異なっており、後者の方がより遊技者に有利な大当たり状態に移行する。この発光色の切り替えに関しては、後に詳細に説明することとする。
一方、第2特定ランプ部48には、その内側に赤、緑の2色発光タイプのLEDランプが配設されている。この第2特定ランプ部48は、スルーゲート34の通過をトリガとして、所定の順序で発光色の切り替えが行われる。具体的には、遊技球がスルーゲート34を通過すると、赤色光の点灯と緑色光の点灯とが交互に行われる。これにより、第2特定ランプ部48には、赤色、緑色が交互に表示されることとなる。そして、赤色が停止表示された場合には、作動口33に付随する電動役物が所定時間だけ開放状態となるよう構成されている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり状態に移行すると遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。より詳しくは、大当たり状態に移行すると、可変入賞装置32が所定の開放状態となり、遊技球が入賞し易い状態となる。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32内の継続入賞口への入賞を条件として次ラウンドへの移行条件成立とし、複数ラウンド(例えば16ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放されるものが一般的である。
遊技盤30には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレール部材としてのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品にて構成されており、より具体的には、摩擦抵抗を低減するべくフッ素配合のポリカーボネート樹脂が用いられている。レールユニット50は、内外二重に設けられた内レール部51と外レール部52とを有する。内レール部51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、外レール部52は内レール部51の上方開放領域を囲むようにかつ内レール51の左側部と並行するように略半円環状に形成されている。
内レール部51は、他の樹脂部分と一体成型され、遊技盤30の面上にほぼ垂直に起立して設けられている。また、外レール部52は、内レール部51と同様に他の樹脂部分と一体成型され、遊技盤30の面上にほぼ垂直に起立して設けられた支持部52aを有し、その支持部52aの内側面に、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするための摺動プレート52bが取り付けられている。摺動プレート52bは、長尺状をなすステンレス製の金属帯よりなり、複数箇所で支持部52aに支持されている。かかる場合、内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、これら各レール部51,52が所定間隔を隔てて対向する部分により球案内通路が形成されている。なお、内外のレール部51,52が対向する部位では、遊技盤30との当接部53により各レール部51,52が連結されており、球案内通路は手前側に開放した溝状に形成されている。
レールユニット50において、前記球案内通路より遊技球が飛び出す部位(図4の左上部)には戻り球防止部材54が取着され、該飛び出した遊技球の最大飛翔部分に対応する部位(図4の右上部)には返しゴム55が取着されている。戻り球防止部材54により、一旦球案内通路から遊技盤30の上部へと飛び出した遊技球が球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、所定以上の勢いで発射された遊技球は返しゴム55に当たり、遊技領域の中央寄りに跳ね返されるようになっている。
レールユニット50の外周部には、外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤30に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなされる。ここで、レールユニット50の上下及び左右の各端部は略直線状に形成されている。つまり、レールユニット50の上下及び左右の各端部においてはフランジ56が切り落とされ、パチンコ機10における有限の領域にてレール径の拡張、すなわち遊技盤30上の遊技領域の拡張が図られるようになっている。レールユニット50は、遊技盤30上の遊技領域の最大幅となる位置が遊技盤30の左右端位置に至るように配設されている。なお、レールユニット50の球案内通路に対応する部位のなかでも特に遊技球の受け入れ部位に関しては、当該レールユニット50を強固に取り付けて遊技球の飛びを安定させるべく、該当するフランジ56が他よりも多い箇所(本実施の形態では3カ所、他は2カ所)でネジ止めされている。
内レール部51及び外レール部52間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。凸部57は、内レール部51の外周部から下方へ延びるように形成され、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路76(図3参照)に導く機能を有する。遊技盤30の右下隅部及び左下隅部は、証紙等のシールやプレートを貼着するためのスペース(図のSa,Sb)となっており、この貼着スペースを確保するために、フランジ56に切欠58a,58bが形成されている。証紙等のシールを遊技盤30に直接貼り付ける構成とすることで、証紙等の不正な貼り直し等が行いにくいものとなっている。
遊技盤30においてレールユニット50よりも外方の左上部には、前後に貫通した中継端子孔59が設けられており、この中継端子孔59を通じて、遊技盤裏面に設置した中継端子板の接続コネクタ60がパチンコ機10前面側に露出されるようになっている。
図3の説明に戻り、前記樹脂ベース25において、窓孔26(遊技盤30)の下方には、遊技球発射装置より発射された直後に遊技球を案内するための発射レール61が取り付けられている。発射レール61は、その後方の金属板62を介して樹脂ベース25に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後球案内通路を通じて遊技領域に案内される。ここで本実施の形態では、遊技球の発射位置を低くして発射レール61の傾斜角度(発射角度)を既存のものよりも幾分大きくし(すなわち発射レール61を立ち上げるようにし)、また発射レール61を遊技球発射装置の発射位置から遊技領域の中央位置(アウト口36)を越える位置まで延びるよう形成することで発射レール61の長さを既存のものよりも長くして十分な長さの球誘導距離を確保するようにしている。これにより、遊技球発射装置から発射された遊技球をより安定した状態で球案内通路に案内できるようにしている。さらに打出球の安定化を図るべく、発射レール61を設置した金属板62を大型化すると共に該金属板62を多数箇所(本実施の形態では15〜20カ所)でネジ止めしており、これにより発射レール61が遊技盤30に対して強固に位置決めされている。
発射レール61と球案内通路との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路76が設けられている。従って、仮に遊技球発射装置から発射された遊技球が戻り球防止部材54まで至らずファール球として球案内通路内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路76を介して下皿16に排出される。
ファール球が球案内通路内を逆流してくる際、その多くは外レール部52に沿って流れ、外レール部52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は球案内通路内で暴れ、内レール部51側へ跳ね上がるものもある。この際、跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部57に当たり、ファール球通路76に誘導される。これにより、ファール球の全てがファール球通路76に確実に案内され、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置には、前扉枠13側の球出口(上皿23の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。この際、本実施の形態では遊技球の発射位置を低くしたため、前扉枠13側の球出口から前記発射位置への落差が大きくなるが、発射レール61の発射基端部付近にはその右側と手前側にそれぞれガイド部材63,64を設置してある。これにより、前扉枠13側の球出口から供給される遊技球が常に所定の発射位置にセットされ、安定した発射動作が実現できる。また、遊技球発射装置には、基端部を中心に回動可能に支持された打球槌が設けられ、打球槌の回動に伴い遊技球が発射されるが、打球槌に関して軽量化が望まれている。それ故、アルミニウム等の軽金属への材料変更や槌シャフト部寸法の縮小化により打球槌の軽量化を図る一方で、十分な発射力を確保すべく、打球槌のヘッド部(基端部と反対側の先端部)に重り部を設けている。これにより、十分でかつ安定した遊技球の発射が実現できる。打球槌の重り部を上方に突出して設けることにより、打球槌を容易に摘んだりひっかけたりすることができ、槌先の打球強さの調整等がし易くなるという効果も得られる。
また、本体枠12の前面において発射レール61の左側には、左右一対の排出口66,67が形成されると共に、その前方に、排出口66,67より排出された遊技球を上皿23又は下皿16の何れかに案内するための遊技球案内ユニット70が取り付けられている。便宜上以下の説明では、排出口66を第1排出口、排出口67を第2排出口ともいう。これら排出口66,67は、本体枠12の背面に設けられた遊技球分配部245(図10参照)に通じており、基本的に第1排出口66より遊技球の排出が行われ、この第1排出口66も含め上皿23に通じる通路が遊技球で一杯になると、第1排出口66に代えて第2排出口67より遊技球の排出が行われるようになっている。
遊技球案内ユニット70は、ポリカーボネート樹脂等の透明な樹脂材料により内部を視認可能に構成され、本体枠12に対して前扉枠13を閉鎖した状態で本体枠12と前扉枠13との間に収まるよう厚みが比較的薄くなるように形成されている。遊技球案内ユニット70には、前述のファール球通路76が一体的に形成されている。遊技球案内ユニット70には、前記排出口66,67と下皿16とを連通するための球排出通路71が形成されている。遊技球案内ユニット70には、本体枠12の第1排出口66の手前側に、上皿23に連通する連通口72が形成され、連通口72を閉鎖するようにして開閉プレート73が取り付けられている。開閉プレート73は支軸74により回動可能に支持され、付勢手段としてのバネ75により連通口72を閉鎖する位置に常時付勢されている。
遊技球案内ユニット70の上記構成によれば、前扉枠13を開放した状態ではバネ75の付勢力により開閉プレート73が図示の如く起き上がり、連通口72を閉鎖する。この状態では、第1排出口66より排出される遊技球が球排出通路71を通じて下皿16に案内される。従って、連通口72の上流側に遊技球が貯留されている状態で前扉枠13を開放した場合、その貯留球は連通口72よりこぼれ落ちることなく、球排出通路71を通じて下皿16に流下する。つまり、前飾り枠が省略され前扉枠13に対して上皿23が直接設けられる構成とした本パチンコ機10にあっても、前扉枠13の開放に際し連通口72の上流側にある遊技球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠13を閉鎖した状態では、前扉枠13の裏面に設けられた球通路樋138(図2参照)によりバネ75の付勢力に抗して開閉プレート73が押し開けられる。この状態では、第1排出口66より排出される遊技球が連通口72を介して上皿23に案内される。従って、連通口72より上流側の遊技球は上皿23に払い出される。なお、遊技球案内ユニット70の球排出通路71下流側には、下皿16に排出された遊技球が一杯(満タン)になったことを検知する下皿満タンスイッチが取り付けられている。
樹脂ベース25には、窓孔26の右下部に略四角形状の小窓78が設けられている。従って、遊技盤30の右下隅部スペース(図4のSa)に貼られた証紙等は、この小窓78を通じて視認できるようになっている。この小窓78から遊技盤30上に証紙等を直接貼り付けることも可能である。
樹脂ベース25には、窓孔26の左上部にも小窓79が設けられている。この小窓79は、図4で説明した遊技盤30の中継端子孔59に対応する位置にそれとほぼ同一の形状で設けられ、中継端子孔59及び小窓79を通じて、遊技盤裏面に設置した中継端子板の接続コネクタ60が本体枠12の前面側に露出される。かかる構成において、前扉枠13側に設けた各種ランプに対しては、本体枠12(樹脂ベース25)の小窓79より露出した接続コネクタ60を介して電気的な接続がなされている。樹脂ベース25の上部には、前扉枠13の開放の状態を検出するための前扉枠開放スイッチ27が設けられている。前扉枠開放スイッチ27は、樹脂ベース25の前面に出没可能なピンを有しており、本体枠12に対して前扉枠13を閉じた状態ではピンが押し込まれて前扉枠13の閉鎖が検知され、本体枠12に対して前扉枠13を開いた状態ではピンが突出位置に戻って前扉枠13の開放が検知されるようになっている。樹脂ベース25の左右2カ所には、本体枠12に対して前扉枠13を閉じた際に前扉枠13背面の金具類(図5に示す補強板131〜134)に接触し、且つその金具類を本体枠12側に導通させてアース(接地)するための金属片28a,28bが取り付けられている。従って、金属片28a,28bを通じて、前扉枠13背面の金具類が本体枠12側の施錠装置やヒンジ金具に導通され、これら施錠装置やヒンジ金具と共にアースされる。
本体枠12の左端側(開閉軸線側)には、前扉枠13を開閉可能に支持するための支持機構として、上下一対の支持金具81,82が取り付けられている。上側の支持金具81には手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には上方へ突出する突起軸84が設けられている。なお、支持金具81,82に支持される前扉枠13の具体的構成については後述する。また、本体枠12の右端側(開閉軸線とは反対側)には、前扉枠13裏面側の開放端側に設けた上下一対の鉤金具155,156(図2参照)を挿入するための挿入孔87,88がそれぞれ設けられている。本パチンコ機10では、本体枠12や前扉枠13を施錠状態とするための施錠装置が本体枠12の裏面側に隠れて配置される構成となっている。従って、鉤金具155,156が挿入孔87,88を介して施錠装置に係止されることによって、前扉枠13が本体枠12に対して開放不能に施錠される。
本体枠12の右下隅部には、外枠11に対する本体枠12の施錠及び解錠、並びに本体枠12に対する前扉枠13の施錠及び解錠を行うための鍵部材としてのシリンダ錠91が設置されている。シリンダ錠91は施錠装置に一体化されており、施錠装置のうちシリンダ錠91だけが本体枠12の前方に突出した状態で設けられている。この場合、シリンダ錠91は、遊技領域の最大幅となる位置とは異なる位置に設けられている。シリンダ錠91は、本体枠12の施解錠と前扉枠13の施解錠とを共に賄う機能を有しており、鍵穴に差し込んだキーを左(反時計回り方向)に回すと本体枠12の施錠が解かれ、逆にキーを右(時計回り方向)に回すと前扉枠13の施錠が解かれるようになっている。
図2に示すように、本体枠12には、シリンダ錠91を囲むようにして縦長状のカバー部材92が取り付けられている。詳細な図示は省略するが、カバー部材92には、その上端部及び下端部に係止部(フック)が形成されている。従って、上側の係止部を本体枠12側に係止させると共に、下側の係止部を本体枠12と前面板14との間に挟み込むことにより、カバー部材92が本体枠12に取り付けられる。前扉枠13には、カバー部材92の形状に合わせて切欠部145が形成されており、前扉枠13を閉鎖した状態ではこの前扉枠13と共にカバー部材92がパチンコ機前面部を構成する。なお、前扉枠13を閉鎖したとき、カバー部材92に形成された鍔部が前扉枠13により押さえられ、カバー部材92のがたつきが防止されるようになっている。
次に、前扉枠13について図1,図5を参照しつつ説明する。なお、図5は、前扉枠13の背面図である。
前扉枠13には遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした視認窓としての窓部101が形成されている。窓部101は、円形に近い略楕円形状をなし、より詳しくは、その左右側の略中央部が上下側に比べて緩やかに湾曲した形状となっている。なお、前記略中央部が直線状になる形状であってもよい。
前扉枠13の下端部における左右両側には、本体枠12表面や遊技盤30表面等(証紙等を含む)の一部を視認できるよう透明樹脂を取り付けた小窓107が設けられている。小窓107に取り付けられる透明樹脂は、その内部の証紙等を工場等で容易に機械読み取りできるよう平坦状に構成される。但し、小窓107に、内部の証紙等をホール作業者等が容易に目視できるよう拡大レンズ部を設けることも可能である。
前扉枠13にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり状態下や所定のリーチ演出時等において点灯、点滅のように発光態様が変更制御されることにより、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。例えば、窓部101の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部にはLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり状態下で点灯や点滅を行うことにより大当たり状態に移行していることを報知する。また、上皿23周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とがそれぞれ設けられている。なお、環状電飾部102は、内外二重の樹脂カバー層とその内側に収容された発射板付き発光体(LED)とよりなり、樹脂カバー層の各々の内側面には各層で縦横に交差する向きに突条(又は波状の突起)が設けられている。外側の樹脂カバー層は透明であり、内側の樹脂カバー層は有色である。従って、環状電飾部102を発光させれば、多数に分散化された状態、又は立体感を伴った状態の電飾が実現できるようになる。樹脂カバー層には、ガラス粉末入りの樹脂材料を用いると良い。このような樹脂カバー層の構成は、他の電飾部(例えば中央電飾部103や賞球ランプ105)に適用することもできる。
前扉枠13には、窓部101の下方位置に、貸球操作部120が配設されている。貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されたカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で、貸球操作部120によって球貸し操作、カード返却操作及びカード度数の確認を行うことができる。すなわち、球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が払い出される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機(いわゆる現金機)では貸球操作部120が不要となるが、かかる場合には、貸球操作部120の設置部分に飾りシール等が付されるようになっている。これにより、貸球操作部120を設けた本パチンコ機10の構成において、カードユニットを用いたパチンコ機(いわゆるCR機)と現金機との共用が可能となる。
前扉枠13の裏側には、窓部101を囲むようにして金属製の各種補強部材が設けられている。詳しくは、図5に示すように、前扉枠13の裏側にあって窓部101の左右及び上下の外側にはそれぞれ補強板131,132,133,134が取り付けられている。これら補強板131〜134は相互に接触して連結されているが、図の左側及び上側の補強板132,133の連結部には直接の接触を避けるための樹脂パーツ135が介在されている。これにより、補強板131〜134による電気経路の閉じたループが切断され、ノイズの原因となる磁界の発生等が防止されている。
図5の右側となる開閉軸線側の補強板131にはその上端部及び下端部に、本体枠12に対する組付機構として、組付金具151,152が取り付けられている。そして、本体枠12側の支持金具81,82(図3参照)に対して前扉枠13側の組付金具151,152が取り付けられている。すなわち、下側の組付金具152には下面に開口する軸穴が形成されており、その軸穴に下側の支持金具82の突起軸84が挿入される一方、上側の組付金具151の軸部が上側の支持金具81の支持孔83に挿入されることにより、本体枠12に対して前扉枠13が開閉可能に支持されている。また、同補強板131にはその中間位置にフック状をなす係合爪131aが設けられており、この係合爪131aは、前扉枠13を閉じた状態で本体枠12の孔部12a(図3参照)に挿入されるように構成されている。これにより、上皿23を含む形態で前扉枠13を構成し、その上下の軸支間隔を長くした本パチンコ機10においても、中間位置における前扉枠13の浮き上がりが防止できる。それ故、前扉枠13を浮かしての不正行為等が抑制されるようになっている。
図5の左側となる開閉軸線とは反対側の補強板132には鉤形状をなす上下一対の鉤金具155,156が取り付けられている。これら鉤金具155,156は、後方に延び、本体枠12に設けた挿入孔87,88(図3参照)に対応するようにして設けられている。本体枠12に対して前扉枠13を閉鎖した際、鉤金具155,156が本体枠12側の挿入孔87,88に挿入されて施錠装置により施錠状態とされるようになっている。
下側の補強板134には、前記発射レール61に対向する位置に樹脂ケース136が取り付けられている。樹脂ケース136には、前記貸球操作部120用の回路基板が収容されている。樹脂ケース136の背面(図5に見える面)は平坦状をなし、前扉枠13を閉じた際に発射レール61の側壁を構成するようになっている。故に、発射レール61から遊技球が前方にこぼれ落ちることが防止される。
下側の補強板134の一部を切り欠いた部位には、パチンコ機10後方に向けて球通路樋138が設置されており、球通路樋138の少なくとも上方には、同じくパチンコ機10後方に向けて延びる庇(ひさし)部139が設けられている。この場合、本体枠12側に前扉枠13を閉じた状態では、球通路樋138と庇部139との間に、本体枠12側の連通口72上辺に沿って延びる突条が入り込むようにして配置される。故に、球通路樋138より針金やフィルム等を侵入させて不正行為を行おうとしても、遊技領域にまで針金やフィルム等を侵入させることが非常に困難となる。結果として、針金やフィルム等を利用して行われる不正行為を防止することができる。
上述した補強板131〜134はガラス支持用の金枠としての機能も兼ね備えており、これら補強板131〜134の内側が後方に折り返されてガラス保持溝が形成されている。ガラス保持溝は前後に2列形成されており、矩形状をなす前後一対のガラス137が各ガラス保持溝にて保持される。これにより、2枚のガラス137が前後に所定間隔を隔てて取着されている。
前扉枠13を閉じた状態にあっては、内外のレール部51,52間に形成された球案内通路の一部が前扉枠13により覆い隠される構成となっている。それ故、球案内通路では手前側の開放部がガラス137で覆えない部分ができてしまう。かかる場合、例えば、遊技球発射装置より発射された遊技球が戻り球防止部材54まで至らず戻ってくると、遊技球が球案内通路外に飛び出したり、外レール部52とガラス137との間にできる隙間に挟まってしまうおそれがある。そこで本実施の形態では、前扉枠13に、球案内通路の手前側開放部を被覆するためのレールカバー140を取り付けている。レールカバー140は略円弧状をなす板体であって、透明な樹脂により形成されている。レールカバー140は、その円弧形状が前記球案内通路の形状に対応しており、窓部101の周縁部に沿って、球案内通路の基端部から先端部近傍までの区間を覆うようになっている。特にレールカバー140の内径側の寸法・形状は内レール部51のそれにほぼ一致する。また、レールカバー140の右端部(すなわち、レールカバー140を前扉枠13に取着した図5の状態で右端となる部位)には、球案内通路がガラス137の側縁部からはみ出した部分を被覆するための被覆部141が設けられている。以上のレールカバー140の構成により、前扉枠13が閉じられた状態においては、レールカバー140の裏面が球案内通路のほぼ全域を覆うこととなって、遊技球が球案内通路外に飛び出したり、外レール部52とガラス137との間にできる隙間に挟まってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
また、レールカバー140の下部裏側には、その内側縁に沿って円弧状に延び且つ後方へ向けて突出する突条142が形成されている。突条142は、前扉枠13が閉じられた状態において、球案内通路内に入り込んだ状態で内レール部51に重なり合うように配置される。従って、例えば前扉枠13と本体枠12との隙間から針金やフィルム等を侵入させて不正行為を行おうとしても、球案内通路の内側にある遊技領域にまで針金やフィルム等を侵入させることが非常に困難となる。その結果、針金やフィルム等を利用して行われる不正行為を防止することができる。なお、突条142をより広い範囲で、例えばレールカバー140の内側縁の全域に沿って形成する構成としても良く、かかる構成によれば、より広い範囲で針金やフィルム等を侵入させにくくなり、針金やフィルム等を利用して行われる不正行為をより確実に防止することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成を説明する。なお、図6はパチンコ機10の背面図、図7はパチンコ機10の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。
まず、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10の背面側には、各種制御装置(各種制御基板)が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されるとともに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御装置を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に本体枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、主制御装置271(主基板280)と音声ランプ制御装置272(音声ランプ制御基板)とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御装置311(払出制御基板)、発射制御装置312(発射制御基板)及び電源装置313(電源基板)を他方の取付台に搭載してユニット化している。以下においては、便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。また、払出機構及び保護カバーも1ユニットとして一体化され、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されるとともに、一部に支軸部を設けて本体枠12又は遊技盤30の裏面に対して展開できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置された場合に隠れた部位を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。実際には、図8の概略図に示すように、略L字状をなす第1制御基板ユニット201はパチンコ機10のほぼ中央に配置され、その下方に第2制御基板ユニット202が配置されている。また、第1制御基板ユニット201に一部重複する領域に、裏パックユニット203が配置されている。
第1制御基板ユニット201にはパチンコ機10の背面から見て左端部に支軸部M1が設けられ、その支軸部M1による軸線Aを中心に第1制御基板ユニット201が回動可能となっている。また、第1制御基板ユニット201には、その右端部すなわち支軸部M1の反対側となる開放端側に、ナイラッチ(登録商標)等よりなる締結部M2が設けられると共に上端部に係止爪部M3が設けられており、これら締結部M2及び係止爪部M3によって第1制御基板ユニット201がパチンコ機10本体の裏面に沿った状態に保持されるようになっている。また、第2制御基板ユニット202にはパチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M4が設けられ、その支軸部M4による軸線Bを中心に第2制御基板ユニット202が回動可能となっている。また、第2制御基板ユニット202には、その左端部すなわち支軸部M4の反対側となる開放端側に、ナイラッチ等よりなる締結部M5が設けられており、この締結部M5によって第2制御基板ユニット202がパチンコ機10本体の裏面に沿った状態に保持されるようになっている。さらに、裏パックユニット203にはパチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M6が設けられ、その支軸部M6による軸線Cを中心に裏パックユニット203が回動可能となっている。また、裏パックユニット203には、その左端部すなわち支軸部M6の反対側となる開放端側にナイラッチ等よりなる締結部M7が設けられるとともに、上端部及び下端部にそれぞれ回動式の係止部M8,M9が設けられており、これら締結部M7及び係止部M8,M9によって裏パックユニット203がパチンコ機10本体の裏面に沿った状態に保持されるようになっている。
各ユニット201〜203を回動可能に支持する支軸部M1,M4,M6は、各ユニット201〜203をパチンコ機10の裏面から開いた状態で容易に取り外し可能なヒンジ構造となっている。簡単に説明すると、第1制御基板ユニット201については、締結部M2の締結及び係止爪部M3の係止を解除すると共に、当該ユニット201を軸線Aを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、裏パックユニット203がない前提であれば、第1制御基板ユニット201を取り外すことができる。また、第2制御基板ユニット202については、締結部M5の締結を解除すると共に、当該ユニット202を軸線Bを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、第2制御基板ユニット202を取り外すことができる。さらに、裏パックユニット203については、締結部M7の締結及び係止部M8,M9の係止を解除すると共に、当該ユニット203を軸線Cを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、裏パックユニット203を取り外すことができる。
ここで、各ユニット201〜203の展開方向は同一でなく、第1制御基板ユニット201は、パチンコ機10の背面から見て左開きになるのに対し、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、同右開きになるよう構成されている。この場合、第1制御基板ユニット201は、裏パックユニット203に一部重複して設けられるため、裏パックユニット203を開かないことには第1制御基板ユニット201を取り外すことが不可能であり、さらに言うと、第1制御基板ユニット201及び裏パックユニット203が各々逆方向に展開する構成であるため、裏パックユニット203を所定角度以上に大きく開いた状態又は同ユニット203を取り外した状態でなければ第1制御基板ユニット201を取り外すことが不可能である。従って、第1制御基板ユニット201を取り外すことに着目すると、他のユニット202,203に比べて取り外しが困難な構成となっている。さらに、施錠装置をキー操作して外枠11に対して本体枠12を開放しなければ、裏パックユニット203を開くことができない構成となっているため、より一層第1制御基板ユニット201の取り外しが困難なものとなっている。より具体的な構成については後述する。
次に、本体枠12及び遊技盤30の裏面構成を説明する。なお、図9は本体枠12に遊技盤30を組み付けた状態でかつ前記各ユニット201〜203等を取り外した状態の構成を示す背面図、図10は本体枠12を後方より見た斜視図、図11は遊技盤30を後方より見た斜視図である。
遊技盤30は、樹脂ベース25に囲まれた四角枠状の設置領域に裏面側より設置され、本体枠12に設けられた複数(本実施の形態では4カ所)の係止固定具211,212によって後方へ脱落しないように固定されている。係止固定具211,212は手動で回動操作することができ、固定位置(ロック位置)と固定解除位置(アンロック位置)とに切り換えることができるよう構成されている。図9にはロック状態を示す。左右3カ所の係止固定具211は金属片を折り曲げ形成したL型の金具であり、遊技盤30の固定状態で本体枠12の外方へ張り出さないよう構成されている。なお、下部1カ所の係止固定具212は合成樹脂製のI型の留め具である。
遊技盤30の中央に配置される可変表示ユニット35には、センターフレーム43(図4参照)を背後から覆う合成樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられており、そのフレームカバー213の後端に、図柄表示装置41と表示制御手段としての表示制御装置214とが前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、センターフレーム43に内蔵されたLED等を駆動するためのLED制御基板などが配設されている。
遊技盤30の裏面には、可変表示ユニット35を取り囲むようにして集合板ユニット215が設けられている。集合板ユニット215は、薄板状の枠体として例えばABS樹脂等の合成樹脂により成形されるベースを有し、そのベース面が遊技盤30の裏面に当接されるようにして取り付けられている。集合板ユニット215には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入賞を検知するための入賞検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板ユニット215の下方には、前記一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33の遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路216が形成されている。また、遊技盤30の下方には、本体枠12にポリカーボネート樹脂等の合成樹脂製の排出通路盤217が取り付けられており、排出通路盤217には排出球をパチンコ機10外部の例えば遊技ホールの島設備等へ案内するための排出通路218が形成されている。従って、図9に仮想線で例示するように、一般入賞口31等に入賞した遊技球は何れも集合板ユニット215の回収通路216を介して集合し、さらに排出通路盤217の排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路218に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。上記構成では、遊技盤30の下端面を境界にして、上方に集合板ユニット215(回収通路216)が、下方に排出通路盤217(排出通路218)が設けられており、排出通路盤217が遊技盤30に対して前後方向に重複していない。従って、遊技盤30を本体枠12から取り外す際において、排出通路盤17が遊技盤取り外しの妨げになるといった不都合が生じることもない。
なお、排出通路盤217は、パチンコ機10前面の上皿23の裏側に配置されており、上皿23に至る球排出口(図2の球通路樋138)より針金やフィルム等を差し込み、さらにその針金やフィルム等を本体枠12と排出通路盤217との隙間を通じて遊技領域側に侵入させるといった不正行為が考えられる。そこで、本パチンコ機10では、図10に示すように、排出通路盤217には、球通路樋138の上部位置に対応する高さ位置に、本体枠12に重なり合うようにしてパチンコ機10前方に延びるプレート219を設けた。従って、本体枠12と排出通路盤217との隙間から針金やフィルム等を侵入させようとしてもそれがプレート219にて阻害され、遊技領域にまで針金やフィルム等を侵入させることが非常に困難となる。その結果、針金やフィルム等を利用して可変入賞装置32を強制的に開放する等の不正行為を防止することができる。
入賞検知機構について説明すると、集合板ユニット215には、遊技盤30表側の一般入賞口31と対応する位置に入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32と対応する位置に特定領域スイッチ222及びカウントスイッチ223が設けられている。特定領域スイッチ222は、可変入賞装置32へ入賞した遊技球が特定領域に入ったことを判定するスイッチである。特定領域とはラウンドの更新可否を判定するための領域であり、Vゾーンとも称されている。カウントスイッチ223は、可変入賞装置32に入賞した遊技球の数をカウントするスイッチである。また、作動口33に対応する位置には作動口33への遊技球の入賞を検知する作動口スイッチ224が設けられ、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲート34の遊技球の通過を検知するゲートスイッチ225が設けられている。入賞口スイッチ221及びゲートスイッチ225は電気配線を通じて盤面中継基板226に接続され、特定領域スイッチ222及びカウントスイッチ223は大入賞口中継基板227に接続されている。そして、盤面中継基板226及び大入賞口中継基板227が主制御装置271に接続されている。作動口スイッチ224は中継基板を介さずに直接主制御装置271に接続されている。その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口の開閉扉を開放するための大入賞口ソレノイドと、入賞球を特定領域かその他の領域に振り分けるための振分板を駆動する入賞球振分板ソレノイドとが設けられ、作動口33には、それに付随する電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞検知機構にて各々検出された検出結果は主制御装置271に取り込まれ、該主制御装置271よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信される。そして、払出制御装置311の出力により所定数の遊技球の払出が実行されるようになっている。ここで、従来のいわゆる証拠球方式では、各種入賞口に入賞した遊技球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行うようにしていたが、本実施の形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に検知して払出が直ちに行われるようにしているため、払い出す遊技球が多量にあってもその払出をいち早く実施することが可能となるとともに、入賞球処理装置が不要となる。
集合板ユニット215には、その右上部に盤用外部端子板230が設けられている。盤用外部端子板230には、第1図柄の変動が停止(確定)する毎に信号出力するための出力端子と、大当たり状態又は第1図柄の変動時間短縮時に信号出力するための出力端子と、大当たり状態下で信号出力するための出力端子とが設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して遊技(遊技盤30側の状態)に関する信号が出力される。盤用外部端子板230は、取り外し容易な状態で集合板ユニット215に取り付けられている。なお、図9に示すように、本体枠12裏側の左下部には、打球槌等を備えるセットハンドル228及び発射モータ229が設けられている。
集合板ユニット215には、第1制御基板ユニット201を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、この取付機構として、遊技盤30の裏面から見て左下隅部には上下方向に延びる軸受け金具231が設けられ、この軸受け金具231には同一軸線上に上下一対の軸受け孔231aが形成されている。また、遊技盤30において、軸受け金具231の右方には上下一対の被締結孔(具体的にはナイラッチの取付孔)232が設けられ、軸受け金具231の上方には係止爪片233が設けられている。
本体枠12の裏面には、第2制御基板ユニット202や裏パックユニット203を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、本体枠12にはその右端部に長尺状の軸受け金具235が取り付けられている。この軸受け金具235は補強部材としても機能する。図12に示すように、軸受け金具235は遊技盤30よりも下方へ延びる長尺板状の金具本体236を有し、その金具本体236より後方へ起立させるようにして、下部2カ所に第2制御基板ユニット202用の軸受け部237が形成されると共に、上部2カ所に裏パックユニット203用の軸受け部238が形成されている。これら軸受け部237,238にはそれぞれ同軸の軸受け孔が形成されている。なお、第2制御基板ユニット202用の軸受け部237と裏パックユニット203用の軸受け部238とを各々個別の軸受け金具で構成することも可能である。その他、第2制御基板ユニット202用の取付機構として、本体枠12には、遊技盤30設置領域よりも下方左端部に上下一対の被締結孔(具体的には、ナイラッチの取付孔)239が設けられている。また、裏パックユニット203用の取付機構として、本体枠12には、遊技盤30設置領域の左端部に上下一対の被締結孔(具体的には、ナイラッチの取付孔)240が設けられている。本体枠12において遊技盤30の左上方、右寄り上方及び右寄り下方の各位置には、遊技盤30との間に裏パックユニット203を挟み込んで支持するための回動式の固定具241,242,243がそれぞれ設けられている。なお、裏パックユニット203は、その上部に大量の遊技球を貯留することから、裏パックユニット203の上部を支持するための固定具241,242に関しては特に十分な強度を持つ構成とするのが望ましく、本実施の形態では回動式の固定具を用いている。
上記の如く本体枠12の左右一側部(図9では右側部)には長尺状の軸受け金具235が設けられる一方、本体枠12の左右他側部(図9では左側部)には施錠装置が設けられている。施錠装置は、上下方向に延び本体枠12に固定された基枠247と、その基枠247に対して上下方向に移動可能に組み付けられた長尺状の連動杆248とを備え、基枠247の下部に前記シリンダ錠91が一体化されている。連動杆248は、シリンダ錠91の操作により上下いずれかの方向に移動する。連動杆248には、鉤形状をなす上下一対の鉤金具249が設けられており、外枠11に対して本体枠12を閉鎖した際には、鉤金具249が外枠11側の支持金具(図示略)に係止され、施錠装置により施錠状態とされるようになっている。この場合、シリンダ錠91の操作によって連動杆248が上方向に移動すると、外枠11に対する本体枠12の施錠が解除される。逆に、シリンダ錠91の操作によって連動杆248が下方向に移動すると、本体枠12に対する前扉枠13の施錠が解除される。
なお、本体枠12の左右側部に軸受け金具235と施錠装置(基枠247、連動杆248等)とが振り分けられる上記構成において、これら軸受け金具235及び施錠装置(基枠247、連動杆248等)を配置するための領域を残した幅となるようにして、本体枠12に前記遊技盤30が取り付けられている。
本体枠12の背面における遊技盤30の右下部には、後述する払出機構より払い出される遊技球を上皿23、下皿16又は排出通路218の何れかに振り分けるための遊技球分配部245が設けられている。遊技球分配部245は、左側の開口部245aが第1排出口66を介して上皿23に通じ、中央の開口部245bが第2排出口67を介して下皿16に通じ、右側の開口部245cが排出通路218に通じるように、各通路が形成されている。遊技球分配部245は、本体枠12に対してネジ等により強固に取り付けられている。従って、遊技球分配部245の設置部位における浮き上がりが防止され、隙間から針金やフィルム等を侵入させることによる不正行為が防止できるようになっている。なお、本体枠12の下端部には、奥壁パネル17の裏側に設置されたスピーカ20の背後を囲むための合成樹脂製のスピーカボックス246が取り付けられており、スピーカボックス246がスピーカ音を後方へ逃さないように機能することで低音域の音質改善が図られている。
次に、第1制御基板ユニット201の構成を図13〜図21に基づいて説明する。図13は第1制御基板ユニット201の正面図、図14は第1制御基板ユニット201の斜視図、図15は第1制御基板ユニット201の分解斜視図、図16は第1制御基板ユニット201を裏面から見た分解斜視図、図17は第1制御基板ユニット201を構成する主制御装置271の分解斜視図、図18は主制御装置271を構成する基板ボックス273を説明するための説明図である。また、図19は図13におけるA―A線断面図、図20は主制御装置271に貼り付けられる封印シール330の断面図、図21は封印シール330の正面図及び背面図である。
第1制御基板ユニット201は略L字状をなす取付台251を有し、取付台251に主制御装置271と音声ランプ制御装置272とが搭載されている。
主制御装置271は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板270を具備しており、主基板が透明樹脂材料等よりなる被包手段としての基板ボックス273に収容されて構成されている。なお、本実施の形態では、CPU、ROM及びRAMがCPUチップ501に1チップ化されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。また、詳細な説明は省略するが、主基板270には、入出力ドライブ用ICチップ507及びラッチ用ICチップ508が搭載されている。
基板ボックス273は、略直方体形状のボックスベース280と該ボックスベース280の開口部を覆うボックスカバー290とを備えている。ボックスベース280には、底板部281の長辺側に側板部282が形成されており、短辺側の一側には側板部282に連なるようにして段差部283が形成されている。側板部282の先端は内側に折り曲げ形成されている。底板部281の右端部は、ボックスカバー290をスライド装着するための装着口284となっている。この場合、図18に示すように、ボックスカバー290を装着口284から装着し、段差部283に当るまでスライドさせることで、ボックスカバー290がボックスベース280上の所定位置に装着されるようになっている。
ボックスカバー290には、ボックスベース280の段差部283と重なるようにして延出部291が形成されている。延出部291はボックスベース280の段差部283と共に封印手段としての封印ユニット274(いわゆる、カシメ構造)を構成しており、当該封印ユニット274によってボックスベース280とボックスカバー290とが連結され、基板ボックス273が封印されている。封印ユニット274は、ボックスベース280とボックスカバー290とを連結する構成であれば任意の構成が適用できるが、ここでは図17等に示すように、5つの封印部材285,292が形成された構成となっており、この封印部材285,292の長孔に係止爪を挿入することでボックスベース280とボックスカバー290とが連結されるようになっている。この場合、係止爪を封印部材285,292から抜くことが不可能な構成となっているため、基板ボックス273を開封するためには封印部材285,292を破壊する必要が生じる。よって、基板ボックス273が不正に開封されたことの履歴を残すことができ、主基板270に対して不正が行われたことを発見することができる。
ボックスベース280の装着口284側には封印シール330を貼り付けるための貼付部287が形成されている。貼付部287は、ボックスベース280の短辺側に沿うようにして略板状に形成されている。また、ボックスベース280に形成された貼付部287に対応させてボックスカバー290にも同様の貼付部294が形成されており、両貼付部287,294は当接している。これら両貼付部287,294には、厚み方向に貫通するネジ穴287a,294aが形成されており、ネジ299により両貼付部287,294(ボックスベース280及びボックスカバー290)が固定されている。即ち、ボックスベース280とボックスカバー290との固定は、上述した封印ユニット274及び貼付部287,294におけるネジ固定により行われている。
貼付部287,294の外面は平坦面となっており、この外面には両貼付部287,294を跨ぐようにして略矩形状の封印シール330が貼り付けられている。詳細には、封印シール330を略コ字状に折り曲げることで、両貼付部287,294を跨ぐ構成となっている(図19参照)。この場合に、両貼付部287,294のネジ穴287a,294aは封印シール330により覆われている。なお、図19においては、説明の便宜上、封印シール330の厚み寸法を実際の厚み寸法よりも大きく示してある。
ここで、封印シール330の構成について図20及び図21を用いて説明する。
封印シール330は、略矩形状のベースシート331を備えており、ベースシート331の背面には粘着剤が塗布され粘着剤層332が形成されている。また、粘着剤層332の一部に対してアンテナ付きICチップ333が貼り付けられている。なお、図20においては、粘着剤層332の背面側に剥離シート334が示してある。この剥離シート334は封印シール330を基板ボックス273に貼り付ける際に剥がされるものであり、封印シール330の使用前に封印シール330が不用意に貼りつかないようになっている。
ベースシート331はポリエステル系フィルムなどの可撓性樹脂フィルムにより形成されており適度な脆性を有し、さらに溶剤や熱に対して反応性を有する。具体的には、粘着剤層332を構成する粘着剤に対して溶解性を備えたトルエンなどがベースシート331に塗布されると、ベースシート331は変色する。また、粘着剤層の粘着力が低下する温度(例えば、50℃)以上の熱が加えられた場合にもベースシート331は変色する。これにより、基板ボックス273の貼付部287,294から封印シール330を不正に剥がそうとして溶剤がかけられたり、熱が加えられたりした場合、ベースシート331が変色することで当該不正行為の痕跡を残すことができる。
粘着剤層332の粘着剤は、従来の封印シールと同様に、一旦貼り付けされた後に剥がされるとベースシート331から剥がれる程度の粘着力を有している。従って、封印シール330が剥がされた場合には再度貼り付けすることが不可能なものであり、さらには粘着剤層の一部が貼付部287,294側に残ることとなる。よって、封印シール330を不正に剥がした痕跡を残すことができる。
アンテナ付きICチップ333は、ICチップ333a及びアンテナ部333bより構成されており、長尺状のアンテナ部333bの中央付近にICチップ333aが配置されている。ICチップ333aは集積回路として形成されるものであり、制御部及びメモリー領域を有する。メモリー領域には、識別データとしてのID情報が格納されている。アンテナ部333bは、アルミ等の金属薄層で形成されており、その厚みはICチップ333aの厚みよりも薄い。また、アンテナ部333bは、共振周波数が2.45GHz等の一定周波数となるようにアンテナパターンとして作製されている。
ICチップ333aのID情報は、制御部によって呼び出されてアンテナ部333bから発信することができるように構成されており、アンテナ部333bから発信されたID情報をリーダー/ライターとして形成されるスキャナーで受信して読み取ることができるようになっている。詳細には、スキャナーからは前記周波数の微弱な電波で呼び出しが行われるようになっており、この電波で誘導電磁界が形成される。そして誘導電磁界内にアンテナ部333bが位置する程度に、スキャナーをアンテナ部333bに近接させると、アンテナ部333bに電磁誘導で起電力が発生する。ICチップ333aではこの起電力を電源として、メモリー領域に格納されているID情報を制御部で呼び出してアンテナ部333bから送信することができ、このように発信されたID情報をスキャナーで受信して読み取ることができる。
アンテナ付きICチップ333(アンテナ部333b)は、図21(b)に示すように、粘着剤層332が形成されたベースシート331に対し、当該ベースシート331の一隅部側からその対角方向の隅部側に亘って斜めに配置されている。詳細には、アンテナ部333bはベースシート331の対角線上にはなく、アンテナ部333bの長手方向がベースシート331の両対角線と交差している。この場合、長尺状のアンテナ部333bはその長手方向がベースシート331のすべての辺方向と交差することとなる。そして、封印シール330が両貼付部287,294に跨って貼り付けられているのに伴って、アンテナ部333bも両貼付部287,294に跨っている。
また、封印シール330には、アンテナ部333bの長手方向に沿って等間隔で並ぶ多数のアンテナ用切り込み335が形成されている。アンテナ用切り込み335は、アンテナ部333bの長手方向に対して略直交する方向に延びる直線状であり、ベースシート331の表面側から粘着剤層332の背面側まで貫通している(なお、図21(a)ではアンテナ用切り込み335を省略して示してある)。ちなみに、アンテナ用切り込み335が延びる方向は、アンテナ部333bの長手方向に対して略直交する方向であるため、ベースシート331のすべての辺方向と交差している。また、アンテナ用切り込み335は、アンテナ部333bに若干掛かる構成となっている。この場合に、アンテナ部333bはアンテナ用切り込み335により分断されていないため、ID情報の送信に関して弊害は生じない。また、アンテナ用切り込み335がアンテナ部333bを挟んで直線状に並ばないように、アンテナ部333bの一側に位置するアンテナ用切り込み335と他側に位置するアンテナ用切り込み335とはずらして形成されている。詳細には、アンテナ部333bの一側に位置するアンテナ用切り込み335と他側に位置するアンテナ用切り込み335とは、アンテナ部333bの長手方向に沿って交互に並ぶように形成されている。
以上説明した封印シール330を貼付部287,294から剥がそうとする場合、剥がす力に伴う応力が、ベースシート331の隅角に対して局所的に集中したり、封印シール330の折り曲げ部分に集中したりしないように、封印シール330の一辺に沿う方向に剥がす。そして、この方向はアンテナ部333bの延びる方向に対して交差する方向である。従って、剥がす力に伴う応力がアンテナ部333bの周囲に位置するアンテナ用切り込み335の端部に集中することで、アンテナ用切り込み335を介してベースシート331が破壊され、それに伴ってアンテナ部333bが分断されることとなる。アンテナ部333bが分断されるとID情報がアンテナ部333bから送信されなくなるので、ID情報をスキャナーで読み取ることができなくなる。よって、封印シール330を貼付部287,294からきれいに剥がして基板ボックス273を開封し、主基板270に対して不正を行った後に、基板ボックス273を封印して封印シール330を再度きれいに貼ったとしても、当該不正行為を容易に発見することができる。
封印シール330の4隅には、ベースシート331の表面側から粘着剤層332の背面側まで貫通する隅側切り込み336がそれぞれ形成されている。詳細には、隅側切り込み336は、封印シール330の隅角の内側にて当該隅角に沿うようにしてL字状に形成されている。よって、封印シール330がその一辺に沿う方向に剥がされるのではなく封印シール330の隅角側から剥がされたとしても、隅側切り込み336から封印シール330に破壊が生じ、不正行為の痕跡を残すことができる。
封印シール330の外縁には、図21に示すように、外側端部から内側に向けて多数の外縁切り込み337が形成されている。これら外縁切り込み337は、内側から外側に向けて開くようにして鋭角のV字状となっており、さらに封印シール330の外周に沿う方向に等間隔で形成されている。従って、基板ボックス273の貼付部287,294から封印シール330を剥がそうとすると、この剥がす力に伴う応力が外縁切り込み337の内側端部に集中し、また上記のとおりベースシート331が適度な脆性を有していることにより、封印シール330に破れなどといった破壊が生じる。これにより、封印シール330が剥がされたことの痕跡を残すことができ、主基板270に対して不正行為が行われたことを容易に発見することができる。
しかしながら、上記のように外縁切り込み337が形成された構成においては、封印シール330の一辺全体からその辺に直交する方向に沿って封印シール330が剥がされると封印シール330の破壊が生じ難い。即ち、封印シール330をその角から剥がす場合や、封印シール330の外縁における隣り合う外縁切り込み337間を摘んで剥がす場合などは、剥がす力に伴う応力が少数の外縁切り込み337の内側端部に集中するため、外縁切り込み337を介した封印シール330の破壊が生じ易い。一方、矩形状の封印シール330の一辺全体からその辺に直交する方向に沿って剥がす場合には、剥がす力に伴う応力が多数の外縁切り込み337の内側端部に分散されるため、外縁切り込み337を介した封印シール330の破壊が生じ難い。よって、後者の方式で封印シール330が剥がされると、外縁切り込み337では不正の痕跡が残らない場合がある。これに対して、上述したように、アンテナ部333bが封印シール330の一隅部側からその対角方向の隅部側に亘って延びるようにして斜めに配置されているので、封印シール330の一辺全体からその辺に直交する方向に沿って封印シール330が剥がされたとしてもアンテナ部333bが分断され、不正行為を容易に発見することができる。
ベースシート331の表面には、図21(a)に示すように、インク塗布部341、識別情報部342及び機種情報部343が設けられている。インク塗布部341には、紫外線などといった特定の波長の光が照射されることにより模様が表れる特殊インクが塗布されている。識別情報部342には、複数の数字が記載されており、当該識別情報部342に記載される数字は遊技機毎に異なっている。この場合に、識別情報部342に記載される数字はICチップ333aに格納されているID情報と対応づけて設定されている。例えば、ID情報が数字で登録されている場合には、ID情報の数字と識別情報部342に記載された数字との和が、遊技ホールなどに設置された複数の遊技機において同一となるように設定されている。機種情報部343には、当該遊技機の機種名や当該遊技機の製造メーカー名などが記載されている。
ここで、封印シール330の図21(a)における上部領域R1は、ボックスカバー290の貼付部294の正面側に位置している。よって、主制御装置271に対峙する位置からは、インク塗布部341及び識別情報部342を視認することができるので、インク塗布部341及び識別情報部342の確認作業を容易に行うことができる。また、封印シール330の図21(a)における中間領域R2は、両貼付部287,294の側面側に位置している。よって、機種情報部343に記載された内容は主制御装置271を取付台251から取り外すことなく確認することができる。なお、下部領域R3は、ボックスベース280の貼付部287の背面側に位置している。
以上のように、インク塗布部341及び識別情報部342が設けられていることにより、主制御装置271が不正に交換された場合に、その交換がなされていることを容易に発見することができる。即ち、交換された不正用の主制御装置が正規のものと外観上区別できなかったとしても、インク塗布部341に特有の光を照射し模様が表れないことを確認することで交換されたことを発見することができる。また、不正用の主制御装置の封印シールにアンテナ付きICチップが設けられていたとしても、ID情報をスキャナーで読み取り、その情報と識別情報部342の情報とを確認することで交換されたことを発見することができる。
音声ランプ制御装置272は、例えば主制御装置271又は表示制御装置214からの指示に従い音声やランプ表示の制御を司るCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス275に収容されて構成されている。音声ランプ制御装置272上には電源中継基板276が搭載されており、電源装置313の電源が電源中継基板276を介して表示制御装置214及び音声ランプ制御装置272に供給されるようになっている。
取付台251は、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂製であり、例えば緑や青等に着色されて不透明とされている。但し、取付台251は無色透明又は半透明であってもよい。取付台251の表面には平坦状をなす2つの基板搭載面252,253が設けられている。これら基板搭載面252,253は縦横に直交する向きに延び、前後方向に段差をもって形成されている。基板搭載面252の上縁部及び下縁部にはそれぞれ、基板搭載面252より起立した起立部254が一体成形されている。そして、横長の基板搭載面252上に主制御装置271が配置されると共に、縦長の基板搭載面253上に音声ランプ制御装置272が配置される。このとき、主制御装置271は、上下の側部が起立部254にて支えられる。また、音声ランプ制御装置172は、複数箇所でネジ等により基板搭載面253に固定される。
ここで、図15及び図16に示すように、基板搭載面252には、左右2カ所に横長形状の貫通孔256が形成されている。一方、主制御装置271の基板ボックス273には、その裏面の左右2カ所に回動操作式の固定具277が設けられている。主制御装置271を基板搭載面252に搭載する際には、基板搭載面252の貫通孔256に固定具277が挿通されるように主制御装置271を載置し、その状態で固定具277を回動操作することで主制御装置271がロックされる。従って、主制御装置271は第1制御基板ユニット201の裏面側から固定具277をロック解除しなければ取り外しできないため、基板取り外し等の不正行為に対して抑止効果が得られる。
また、取付台251において、主基板用の基板搭載面252の下方には、基板搭載面252の裏面空間に通じる開口を遮蔽するための遮蔽部257が設けられている。従って、基板搭載面252の下方より取付台251の裏面に手などを差し入れることが阻止され、固定具277のロック状態を不正に解除することができないようになっている。また、第1制御基板ユニット201をパチンコ機10裏面に搭載した状態では、当該ユニット201の上部が裏パックユニット203により覆われるため、やはり取付台251の裏面に手などを差し入れることが阻止され、固定具277のロック状態を不正に解除することができないようになっている。
前述した通り、第1制御基板ユニット201は、裏パックユニット203を所定角度以上に大きく開いた状態又は同ユニット203を取り外した状態でなければ取り外すことが不可能であり、また、施錠装置を正しくキー操作して外枠11に対して本体枠12を開放しなければ、裏パックユニット203を開くことができない構成となっている。つまり、本体枠12を開くことができなければ、結果的に第1制御基板ユニット201を回動させたり取り外すことができず、ひいては主制御装置271の取り外しも不可能となる。それ故、主制御装置271の不正な載せ替えや盗難等を効果的に防止することができる。
主制御装置271は、パチンコ機10裏面から見て手前側に配置され、音声ランプ制御装置272はその奥側に配置される。この場合、基板搭載面252,253が前後方向に段差をもって形成されているため、これら基板搭載面252,253に主制御装置271及び音声ランプ制御装置272を搭載した状態において各制御装置271,272はその一部を前後に重ねて配置される。つまり、図14等にも見られるように、主制御装置271はその一部(本実施の形態では1/3程度)が浮いた状態で配置される。故に、主制御装置271に重なる領域まで音声ランプ制御装置272を拡張することが可能となり、また別の見方をすれば音声ランプ制御装置272に重なる領域まで主制御装置271を拡張することが可能となり、パチンコ機10という限られた大きさの中にあっても、各制御基板271,272の大型化に良好に対処できるとともに、各制御装置271,272を効率良く設置できる。また、第1制御基板ユニット201を遊技盤30に装着した状態では、基板搭載面252の後方にスペースが確保され、可変入賞装置32やその電気配線等が無理なく設置できるようになっている。なお、基板搭載面252の裏面には格子状のリブ258が設けられており、主制御装置271の支持強度が高められている。
取付台251の左端面には上下一対の掛止ピン261が設けられており、この掛止ピン261を前記軸受け金具231に取り付けることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に対して回動可能に片持ち支持される。取付台251の右端部には前記被締結孔232にはめ込まれる締結具として上下一対のナイラッチ262が設けられている。取付台251の上端部には前記係止爪片233が係止される長孔263が設けられている。従って、ナイラッチ262を被締結孔232にはめ込むと共に、長孔263に係止爪片233を係止させることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に固定される。なお、軸受け金具231及び掛止ピン261が前記支軸部M1に、被締結孔232及びナイラッチ262が前記締結部M2に、係止爪片233及び長孔263が前記係止爪部M3に、それぞれ相当する。
次に、第2制御基板ユニット202の構成を図20〜図22に基づいて説明する。図20は第2制御基板ユニット202の正面図、図21は同ユニット202の斜視図、図22は同ユニット202の分解斜視図である。
第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付台301を有し、取付台301に払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が搭載されている。払出制御装置311及び発射制御装置312は制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備している。払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射モータ229の制御が行われる。また、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、主として遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス315,316,317,318にそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、主制御装置271と同様、被包手段を構成する基板ボックス315がボックスベースとボックスカバーとを備え、それらが封印手段としての封印ユニット319によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス315が封印されている。払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、後述する払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
取付台301は例えば無色透明な樹脂成型品よりなり、その表面に平坦状をなす基板搭載面302が設けられている。基板搭載面302には、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が横並びとなった状態で搭載され、ネジ等で固定されている。電源装置313の基板ボックス317上には略平板状の台座プレート303が載置されるとともに台座プレート303上に払出制御装置311が搭載され、ネジ等で固定されている。払出制御装置311と電源装置313との間には台座プレート303が介在するため、例えばノイズ除去用の金属プレート等を設置するには台座プレート303に金属プレート等を取り付ければ良く、ノイズ対策が簡単に実現できる。
取付台301には、パチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン305が設けられており、掛止ピン305を前記軸受け部237に上方から挿通させることで、第2制御基板ユニット202が本体枠12に対して回動可能に片持ち支持される。取付台301の左端部には締結具として上下一対のナイラッチ306が設けられており、ナイラッチ306を前記被締結孔239にはめ込むことで、第2制御基板ユニット202が本体枠12に固定される。なお、軸受け部237及び掛止ピン305が前記支軸部M4に、被締結孔239及びナイラッチ306が前記締結部M5に、それぞれ相当する。
次に、裏パックユニット203の構成を図23及び図24に基づいて説明する。図23は裏パックユニット203の正面図、図24は裏パックユニット203の分解斜視図である。
裏パックユニット203は、裏パック351と遊技球の払出機構部352とが一体化されることにより構成されている。裏パック351は例えばABS樹脂等の合成樹脂により一体成型されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機10後方に突出し横長の略直方体形状をなす保護カバー部354とを有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する。但し、本実施の形態では、前述の音声ランプ制御装置272も併せて囲む構成となっている。保護カバー部354の背面には多数の通気孔354aが設けられている。通気孔354aは各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔354aが比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔354a間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔354a間の樹脂部分を切断してその内部の表示制御装置214等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができるようになっている。
裏パック351のベース部353には、保護カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。すなわち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、タンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、タンクレール356の下流側には上下方向に延びるケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出制御装置311の制御により払出モータ358aが駆動されて必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。払出装置358より払い出された遊技球は払出通路359等を通じて前記上皿23等に供給される。なお、図示は省略するが、ケースレール357の上流部には、タンク355やタンクレール356から供給される遊技球の有無を検出するタンク球無しセンサが設けられている。また、払出装置358には、払出モータ358aの回転を検出する払出回転センサと、払い出される遊技球数をカウントする払出カウントスイッチとが設けられている。
タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が取り付けられている。バイブレータ360は、バイブモータとそのバイブモータを収容する合成樹脂製のケースとによりユニット化されており、2本の脚部360aでタンクレール356に取り付けられている。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
タンク355から払出通路359に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する合成樹脂材料、例えば導電性ポリカーボネート樹脂にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されるようになっている。
裏パック351には、その右上部に枠用外部端子板390が設けられている。枠用外部端子板390には、タンク355やタンクレール356で遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、本体枠12の開放時に信号出力するための出力端子、及び前扉枠13の開放時に信号出力するための出力端子が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して枠側の状態に関する信号が出力される。なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。
裏パック351には、枠用外部端子板390に隣接して略四角形状の窓部391が設けられている。従って、裏パックユニット203を本体枠12に取り付けた状態では、窓部391を通じて遊技盤30裏面の盤用外部端子板230が露出し、裏パックユニット203を装着したままで盤用外部端子板230の操作を行うことができるようになっている。前述のとおり、盤用外部端子板230は取り外し容易な状態で集合板ユニット215に取り付けられていることから、盤用外部端子板230の配線を接続したままで、窓部391を介して当該盤用外部端子板230を取り出すことも可能となる。裏パック351の右上部には本体枠12の開放の状態を検出するための本体枠開放スイッチ392が設けられており、外枠11に対して本体枠12を閉じた状態では当該スイッチ392の金属接点が閉じて本体枠12の閉鎖が検知され、外枠11に対して本体枠12を開いた状態では金属接点が開いて本体枠12の開放が検知されるようになっている。
裏パック351には、パチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン385が設けられており、掛止ピン385を前記軸受け部238に上方から挿通させることで、裏パックユニット203が本体枠12に対して回動可能に片持ち支持される。裏パック351には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ386が設けられると共に、上端部に係止孔387が設けられており、ナイラッチ386を前記被締結孔240にはめ込むと共に、係止孔387に前記固定具242を挿入した上で当該固定具242を回動操作することで、裏パックユニット203が本体枠12に固定される。また、前記固定具241,243によっても裏パックユニット203が本体枠12に固定される。なお、軸受け部238及び掛止ピン385が前記支軸部M6に、被締結孔240及びナイラッチ386が前記締結部M7に、固定具242及び係止孔387が前記係止部M8に、それぞれ相当する。また、固定具243が前記係止部M9に相当する。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について、図25のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置271(主基板270)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路やタイマ回路、割込回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、バックアップエリア503aの情報に基づいてパチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリア503aへの書き込みはNMI割込み処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路542からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、停電の発生により停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
主制御装置271のCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。主制御装置271の入力側には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311や、その他図示しないスイッチ群や中継基板などが接続されている。一方、主制御装置271の出力側には、払出制御装置311や表示制御装置214が接続されている。また、第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプのスイッチや第2特定ランプ部48に配設されたLEDランプのスイッチも接続されている。これにより、第1特定ランプ部47及び第2特定ランプ部48は、主制御装置271により直接的に制御されることとなる。
払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置271のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時には、このバックアップエリア513aの情報に基づいてパチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリア513aへの書き込みはNMI割込み処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置271のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SG1が入力されるように構成されており、停電の発生により、NMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
払出制御装置311のCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置271、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射モータ229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射モータ229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル18に触れていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射モータ229が駆動され、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強さで遊技球が発射される。
表示制御装置214は、図柄表示装置41における第1図柄(特別図柄)の変動表示を制御するものである。表示制御装置214は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、2つの出力ポート528,529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力側には主制御装置271の出力側が接続され、入力ポート527の出力側には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されると共にバスライン530を介して出力ポート528が接続されている。出力ポート528の出力側には音声ランプ制御装置272が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力側には図柄表示装置41が接続されている。
表示制御装置214のCPU521は、主制御装置271から送信される図柄表示コマンドに基づいて図柄表示装置41の表示を制御する。ROM522は、CPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、図柄表示装置41に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM524の内容を書き替えることにより、図柄表示装置41の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させるものである。
電源装置313は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置271や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置271や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置271のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置271及び払出制御装置311へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置271及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、NMI割込み処理を実行する。なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込み処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置271及び払出制御装置311は、NMI割込み処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置271及び払出制御装置311のバックアップデータをクリアするためのRAM消去信号SG2を出力する回路である。RAM消去スイッチ323が押された際、RAM消去スイッチ回路543は、主制御装置271及び払出制御装置311に対してRAM消去信号SG2を出力する。これにより、RAM消去スイッチ323が押された状態でパチンコ機10の電源が投入されると、主制御装置271及び払出制御装置311においてそれぞれのバックアップエリア503a,513aのデータがクリアされる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
主基板270を収容するボックスベース280とボックスカバー290とを跨ぐようにしてアンテナ付きICチップ333を有する封印シール330が貼り付けられている。基板ボックス273を開封するためには、貼付部287,294から封印シール330を剥がし当該貼付部287,294のネジ固定を解除する必要がある。この場合に、封印シール330をその隅角から剥がしていくと、剥がす力に伴う応力がベースシート331の隅角部分に集中する。そして、ベースシート331が適度な脆性(封印シール330を剥がす力に伴う応力によって一部が破壊される脆性)を有しているので、ベースシート331が大きく破壊されることとなる。また、封印シール330の外縁には、内側から外側端部に向けて鋭角のV字状に開いた外縁切り込み337が形成されているので、封印シール330をその隅角から剥がしていくと、剥がす力に伴う応力が外縁切り込み337の内側端部(内側に尖った部位)に集中し、ベースシート331の破壊の程度はより大きなものとなる。さらに、封印シール330が貼付部287,294に対して略コ字状に折り曲げて貼り付けられているので、封印シール330をその隅角から剥がしていくと、剥がす力に伴う応力が折り曲げ部分に集中し、同様にベースシート331が大きく破壊されることとなる。この場合、封印シール330が不正に剥がされたこと、即ち、主基板270に対して不正が行われたことの痕跡が明確に残ることとなる。よって、主基板270に対して不正を行おうとする者は、封印シール330の一辺全体からその辺に直交する方向に沿って剥がすことで、剥がす力に伴う応力をベースシート331の一辺全体に分散させ、ベース部材が極力破壊されないようにする。これに対して、アンテナ部333bをその長手方向が封印シール330のすべての辺方向と交差するように配置する構成とすることにより、封印シール330をその一辺全体から剥がそうとすると、アンテナ部333bの長辺方向と交差する方向に破壊が生じる。そして、アンテナ部333bが長尺状であり、アンテナ部333bの長手方向と交差する方向の寸法は短くなっていることにより、破壊が生じた位置にてアンテナ部333bが分断されることとなる。この場合、遊技ホールの管理者等がスキャナーによりICチップ333aに格納されたID情報を確認できなくなるため、主基板270に対して不正が行われたことを容易に且つ確実に発見することができる。
また、上記のとおり、アンテナ部333bをベースシート331の一隅部側からその対角方向の隅部側に亘って延びるように配置する構成とすることにより、アンテナ部333bをベースシート331の一辺に沿って設ける構成に比べ、アンテナ部333bの長さ寸法が大きく確保されている。よって、封印シール330が剥がされた場合におけるアンテナ部333bの分断が生じる機会を多く設けることができる。
また、ICチップ333aをアンテナ部333bの長手方向の略中央に配置する構成とすることにより、上記のとおりアンテナ部333bが封印シール330の一隅部側からその対角方向の隅部側に亘って配置された構成においてはICチップ333aの位置は封印シール330の中央付近となる。よって、ICチップ333aの厚みに起因して封印シール330が剥がし易くなることを抑制することができる。即ち、ICチップ333aは所定の厚みを有するため、封印シール330におけるICチップ333aの周囲と貼付部287,294との間には隙間が生じることとなる。この場合に、ICチップ333aが封印シール330の外縁側にあるとその外縁と貼付部287,294との隙間に指を掛けることで封印シール330が剥がし易くなる。これに対して、ICチップ333aの位置が封印シール330の中央付近であることにより、ICチップ333aの厚みに起因して封印シール330の外縁と貼付部287,294との間に隙間が生じることはない。
また、ベースシート331におけるアンテナ部333bの周囲にアンテナ用切り込み335を形成する構成とすることにより、封印シール330が剥がされた場合にアンテナ用切り込み335の端部からベースシート331が破壊されるのに伴ってアンテナ部333bも破壊され、その位置にてアンテナ部333bが分断されることとなる。よって、アンテナ部333bが分断され易くなり、主基板270に対して不正が行われた場合の発見をより確実に行うことができる。特に、アンテナ用切り込み335をアンテナ部333bの長手方向及びベースシート331のすべての辺方向に対して交差する方向に延びる線状の切り込みとすることにより、封印シール330がその一辺に沿う方向に剥がされた場合の剥がす力に伴う応力がアンテナ用切り込み335のアンテナ部側端部に集中し易くなる。これにより、封印シール330がその一辺に沿う方向に剥がされた場合のアンテナ部333bの分断をより確実に発生させることができる。なお、アンテナ用切り込み335はアンテナ部333bに達する位置まで形成されているので、封印シール330が不正に剥がされた場合にアンテナ部333bが分断され易い構成となっている。また、アンテナ用切り込み335がアンテナ部333bを挟んで直線上に並ばないように形成されていることにより、例えば、遊技機の製造時における封印シール330の貼り付け作業時などといった不正と関係のない場合にアンテナ部333bを挟んで位置するアンテナ用切り込み335が繋がりそれに伴ってアンテナ部333bが分断されてしまうことを抑制することができる。
また、封印シール330の4隅に、ベースシート331の表面側から粘着剤層332の背面側まで貫通するL字状の隅側切り込み336をそれぞれ形成する構成とすることにより、封印シール330がその隅角側から剥がされた場合には、剥がす力に伴う応力が隅側切り込み336の端部に集中し、隅側切り込み336から封印シール330に破れなどといった破壊が生じる。よって、主基板270に対して不正が行われたことの痕跡が封印シール330に残り、当該不正が行われたことを容易に発見することができる。また、当該隅側切り込み336を介した封印シール330の破壊を回避すべく、封印シール330の一辺に沿う方向に当該封印シール330が剥がされたとしても、上記のとおりアンテナ部333bの分断が生じるので不正を容易に発見することができる。
なお、粘着剤層332を構成する粘着剤に対して溶解性を示す溶媒が封印シール330に塗布された場合、ベースシート331が変色する構成とすることにより、溶媒により粘着剤層332の接着力を弱めアンテナ部333bを分断させることなく封印シール330を剥がし主基板270に対して不正行為が行われたとしても、当該不正行為が行われたことを容易に発見することができる。また、封印シール330に対して所定温度以上の熱が加えられた場合も同様に、ベースシート331が変色する構成とすることにより、所定温度以上の熱を加えることにより粘着剤層332の接着力を弱めアンテナ部333bを分断させることなく封印シール330を剥がし主基板270に対して不正行為が行われたとしても、当該不正行為が行われたことを容易に発見することができる。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)主制御装置271などの各制御装置において、封印シールの構成についての変形例を図28(a),(b)及び図29(a),(b)に示す。なお、図28(a),(b)及び図29(a),(b)は、封印シールの背面側の構成を示す。また、図28(a),(b)及び図29(a),(b)においては、アンテナ用切り込み335及び隅側切り込み336を省略して示してあるが、これらを設けるか否かは任意である。
まず図28(a)では、アンテナ付きICチップ333がベースシート331の対角線(図において一点鎖線で示す)上に設けられている。これにより、アンテナ付きICチップ333の長手方向寸法を極力大きくすることができる。なお、図28(a)においては、アンテナ付きICチップ333の両端部の位置がベースシート331の隅角よりも内側となっているが、当該両端部の位置がベースシート331の隅角にある構成であってもよい。
また図28(b)では、封印シール330には上記実施の形態と同様にICチップ551及びアンテナ部552を備えたアンテナ付きICチップ550が設けられているが、アンテナ部552の両端は当該アンテナ部552の長手方向に対して略直交する方向に折り曲げられた折り曲げ部552aが形成されている。これにより、封印シール330がその隅角側から剥がされた場合には、折り曲げ部552aにおいてアンテナ部552が分断されることとなる。よって、封印シール330がその隅角側から剥がされたとしても、アンテナ部552の分断が生じることとなり、主基板270に対して不正行為が行われたことを容易に且つ確実に発見することができる。なお、折り曲げ部552aの周囲に、上記実施の形態におけるアンテナ用切り込み335と同様の切り込みを形成することにより、折り曲げ部552aにおける分断をより確実に発生させることができる。
また図29(a)に示す構成では、アンテナ付きICチップ333は封印シール330の一隅部側からその対角方向の隅部側に亘って延びるようにして配置されておらず、封印シール330の一辺側からその隣りの一辺側に亘って延びるようにして配置されている。当該構成であっても、アンテナ部333bはその長手方向が封印シール330のすべての辺方向と交差しており、さらに上部領域R1、中間領域R2及び下部領域R3のすべてに亘って位置しているので両貼付部287,294を跨ぐこととなる。よって、封印シール330がその一辺に沿う方向に剥がされた場合には、アンテナ部333bの分断が十分生じ得る。
また図29(b)に示す構成では、封印シール555が平行四辺形状をしている。この場合に、アンテナ付きICチップ333は、対角線の長さ寸法が大きい側の一隅部側からそれに対向する隅部側に亘って位置するように設けられている。これにより、平行四辺形状をした封印シール555において、アンテナ部333bの幅寸法を極力小さくしつつ、アンテナ付きICチップ333が位置する領域を広く確保することができる。また、本構成であれば、アンテナ部333bの長手方向寸法を極力大きく確保しつつ、封印シール555の面積を小さくすることができる。
(b)上記実施の形態における封印シール330に図30(a)、(b)の構成を付加してもよい。なお、図30(a)は、封印シールの表面の構成を示す。但し、外縁切り込み337や識別情報部342などは省略して示す。また、図30(b)は、封印シールの裏面の構成を示す。但し、隅側切り込み336及び外縁切り込み337は省略して示す。
まず図30(a)に示す構成では、封印シール571には厚み方向に貫通する断続的な破壊案内線573が格子状となるように穿設されている。これにより、封印シール571が剥がされた場合に、その剥がす力に伴って破壊案内線573が繋がり、封印シール571(ベースシート572)が破壊されることとなる。また、封印シール571が破壊されるのに伴って、図示しないアンテナ付きICチップのアンテナ部も分断されることとなる。よって、主基板に対して不正行為が行われたことをより確実に発見することができる。なお、破壊案内線573は格子状に限定されることはなく、例えば、放射状に設けられていたり、不規則に設けられている構成であってもよい。
また図30(b)に示す構成では、封印シール330には上記実施の形態と同様にICチップ576及びアンテナ部577を備えたアンテナ付きICチップ575が設けられているが、アンテナ部577には当該アンテナ部577を挟むようにして形成されたアンテナ用切り込み335を断続的に繋ぐように破壊案内線577aが穿設されている。これにより、封印シール571が剥がされた場合には、アンテナ用切り込み335及び破壊案内線577aを介してアンテナ部577がより確実に破壊されることとなる。よって、主基板に対して不正行為が行われたことをより確実に発見することができる。
(c)上記実施の形態では、ICチップ333aがアンテナ部333bの長手方向の中央付近に配置されている構成であったが、アンテナ部333bの長手方向の端部又は端部側に配置されている構成であってもよい。
(d)上記実施の形態では、ベースシート331の4隅に形成される隅側切り込みとしての隅側切り込み336がベースシート331のコーナー部分に沿うようにして略L字状に形成されている構成であったが、これを変更してもよい。例えば、ベースシート331の長手方向に延びる切り込みと短辺方向に延びる切り込みが連続していない構成であってもよい。
(e)上記実施の形態では、封印シール330の外周全体に亘って外縁切り込み337が形成されている構成であったが、これを変更してもよい。例えば、外縁切り込み337が封印シール330の隅角にのみ形成されている構成であってもよい。この場合であっても、封印シール330をその隅角から剥がそうとすると、外縁切り込み337にて破壊が生じるため、不正を行うとする者は封印シール330の一辺に沿う方向に当該封印シール330を剥がすことで破壊が極力生じないようにする。この場合に、一辺に沿う方向に封印シール330が剥がされると、上記実施の形態と同様に、アンテナ部333bが分断されるので、主基板270に対して不正が行われたことを容易に且つ確実に発見することができる。
また、例えば、外縁切り込み337が形成されていない構成であってもよい。当該構成であっても、ベースシート331が適度な脆性を有していることにより、封印シール330をその隅角側から剥がそうとすると剥がす力に伴う応力が隅角側に集中しベースシート331が大きく破壊される。よって、不正を行うとする者は、封印シール330の一辺に沿う方向に当該封印シール330を剥がすことで破壊が極力生じないようにする。この場合に、一辺に沿う方向に封印シール330が剥がされると、上記実施の形態と同様に、アンテナ部333bが分断されるので、主基板270に対して不正が行われたことを容易に且つ確実に発見することができる。
(f)上記実施の形態では、封印シール330に所定の溶媒が塗布されたり、所定温度以上の熱が加えられた場合には、ベースシート331が変色する構成であったが、ベースシート331が変質する構成としてもよい。具体的には、ベースシート331が溶ける構成とする。当該構成によっても、封印シール330に所定の溶媒が塗布され、又は封印シール330に所定温度以上の熱が加えられて、封印シール330が剥がされ、主基板270に対して不正行為が行われたことを容易に発見することができる。
(g)封印シール330における粘着剤層を2層構造とし、2層の粘着剤層の間にアンテナ付きICチップ333を埋設する構成としてもよい。この場合、封印シール330を剥がそうとすると、ベースシート331側に位置する粘着剤層と、基板ボックス273側に位置する粘着剤層とでアンテナ付きICチップ333が引っ張られ、アンテナ部333bの分断を生じさせることができる。
(h)上記実施の形態では、識別情報部342には複数の数字が記載されている構成であったが、ICチップ333aに格納されているID情報と対応付けられていれば、これを変更してもよい。例えば、識別情報部342に複数のアルファベットが記載されている構成であってもよく、アルファベットと数字とが記載されている構成であってもよい。
(i)上記実施の形態では、ボックスベース280及びボックスカバー290の両貼付部287,294はネジ299により固定されている構成であったが、このネジ固定を行わない構成としてもよい。この場合であっても、基板ボックス273を開封するためにはボックスベース280に対してボックスカバー290をスライドさせる必要があり、さらには封印シール330は装着口284側に形成された貼付部287,294に貼り付けられているため、主基板270に対して不正を行う際には封印シール330を剥がす必要が生じる。
(j)上記実施の形態では、封印シール330が略コ字状に折り曲げられてボックスベース280及びボックスカバー290に貼り付けられている構成であったが、これを変更してもよい。例えば、曲げ中心の延びる方向が封印シール330の一辺の延びる方向に対して略平行となるように、封印シール330を所定の曲率で曲げて貼り付ける、又は封印シール330を略L字状に折り曲げて貼り付ける構成としてもよい。これらの場合であっても、封印シール330をその一辺に沿う方向に剥がそうとすると、剥がす力の応力が曲げ部分に集中することとなる。
また、封印シール330を曲げることなく貼り付ける構成としてもよい。当該構成であっても、ベースシート331が適度な脆性を有していることにより封印シール330をその隅角側から剥がそうとすると隅角側に剥がす力に伴う応力が集中しベースシート331が大きく破壊される。よって、不正を行うとする者は、封印シール330の一辺に沿う方向に当該封印シール330を剥がすことで破壊が極力生じないようにする。この場合に、一辺に沿う方向に封印シール330を剥がそうとすると、上記実施の形態と同様に、アンテナ部333bが分断されるので、主基板270に対して不正が行われたことを容易に且つ確実に発見することができる。
(k)上記実施の形態における封印シール330を、基板ボックス273と取付台251とを跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、取付台251から不正に主制御装置271が取り外されたことを容易に発見することができる。
(l)払出制御装置311への不正対策として、上記実施の形態における封印シール330を、払出制御装置311を構成する基板ボックス315に貼り付け当該基板ボックス315を封印する構成としてもよい。また、払出制御装置311の基板ボックス315と当該払出制御装置311が搭載される取付台301とを跨ぐようにして封印シール330を貼り付ける構成としてもよい。払出制御装置311では遊技球の払い出しに関わる制御が行われるため、払出制御装置311に対して不正が行われると遊技ホールなどに多大な被害を与えるおそれがある。これに対して、本構成のように、払出制御装置311に対して封印シール330を貼り付ける構成とすることで、払出制御装置311に対する不正行為を容易に発見することができ、遊技ホールなどに被害が発生することを抑制することができる。なお、主制御装置271や払出制御装置311以外に、遊技球の払い出し(特典の付与)に関わる制御を行う制御装置が設けられる構成においては、当該制御装置の基板ボックスに上記実施の形態における封印シール330を貼り付ける構成とするのが好ましい。
(m)上記実施の形態では、主制御装置271において、図柄表示装置41における停止図柄の細かな組合せ、図柄の変動パターンやリーチ演出を決定する構成であったが、これを変更してもよい。例えば、主制御装置271は、図柄表示装置41における停止図柄の細かな組合せ、図柄の変動パターンやリーチ演出を決定せずに、表示制御装置214がこれらを決定する構成であってもよい。この場合、主制御装置271は、ノーマル大当たり状態に移行した後に高確率状態に移行する大当たり、スーパー大当たり状態に移行した後に通常状態に移行する大当たり又は大当たり発生無しのうちのいずれが当該遊技回において発生するかの旨と、第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示時間とを含めた表示コマンドを表示制御装置214に対して出力する構成とする。そして、表示制御装置214は、この主制御装置271からの表示コマンドに基づいて、停止図柄の細かな組合せ、図柄の変動パターンやリーチ演出を決定し、切替表示時間の範囲内で図柄の変動表示を制御する。本構成であれば、上記実施の形態における効果を奏しつつ、さらに主制御装置271の処理負荷の軽減を図ることができる。
(n)上記実施の形態では、第1図柄の変動表示を行う図柄表示装置41と別に第1特定ランプ部47を設ける構成としたが、第1特定ランプ部47を設けずともよい。
(o)上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも適用できる。
また、取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも適用できる。
10…遊技機としてのパチンコ機、11…外枠、12…本体枠、13…前扉枠、18…操作部材としての遊技球発射ハンドル、30…遊技領域としての遊技盤、31…一般入賞口、32…可変入賞装置、33…作動口、35…可変表示ユニット、41…絵柄表示装置としての図柄表示装置、47…第2表示手段としての第1特定ランプ部、48…第2特定ランプ部、50…レールユニット、101…窓部、214…表示制御装置、270…制御基板としての主基板、271…制御基板装置としての主制御装置、273…基板ボックス、280…ケース体としてのボックスベース、290…ケース体としてのボックスカバー、299…固定具としてのネジ、330…封印シール、331…ベース部材としてのベースシート、332…粘着剤層、333…アンテナ付きICチップ、333a…ICチップ、333b…アンテナ部、335…アンテナ用切り込み、336…隅側切り込み、337…外縁切り込み、341…インク塗布部、342…識別情報部、564a,565a…破壊案内線。

Claims (1)

  1. 分離可能な複数のケース体と、これら複数のケース体により形成される内部空間内に収容される制御基板とを有する制御基板装置を備え、前記ケース体間の境界を跨ぐようにしてシールが貼り付けられた遊技機において、
    前記シールは、背面側に粘着剤層が設けられ、シールを剥がす力に伴う応力によって少なくとも一部が破壊される程度の脆性を有する矩形状のベース部材と、該ベース部材の背面側に設けられた長尺状の識別用手段とを備え、
    識別用手段は、識別情報が格納されたICチップと、前記シールを剥がす力に伴う応力によって一部が破壊される程度の脆性を有し、前記ICチップに格納された識別情報を読取体に対して送信可能とするアンテナとを備え、
    前記ベース部材の少なくとも隅角には、外周から内側に向けて凹む複数の外縁切り込みが形成されており、
    前記識別用手段は、その長手方向が前記ベース部材のすべての辺方向と交差し、且つ前記ベース部材と共に前記ケース体間の境界を跨ぐように前記ベース部材の一辺側から他の一辺側に亘って延びるようにして配置されており、
    長尺状の前記識別用手段において、前記ICチップを基準としてその両側に前記アンテナが延在するように、前記ICチップの配置位置が設定されており、
    前記シールは、その対角線の長さ寸法が相対的に大小となるように平行四辺形状をなしており、
    前記アンテナは、前記シールにおいて前記対角線の長さ寸法が大きい側の一隅部側からそれに対向する隅部側に亘って配設されていることを特徴とする遊技機。
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