JP2012104414A - 密閉型電池及び密閉型電池の製造方法 - Google Patents

密閉型電池及び密閉型電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電池ケースの溶接部における破壊強度及び疲労強度を向上させた信頼性の高い密閉型電池、及び、このような密閉型電池の製造方法を提供する。
【解決手段】 密閉型電池1は、電極体50と、この電極体を気密に収容してなる電池ケース10とを備え、電池ケースは、第1部材30、第2部材40、及び、これらを互いに溶接する溶接部20を有し、溶接部は、第1内表面32及び第2内表面42の境界に位置する境界部22を有し、境界部は、第1内表面及び第2内表面がなす内部空間CSに面し、溶接部の内部に向けて窪んだR面23RをなすR状窪み部23を有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電極体を電池ケース内に気密に収容した密閉型電池、及び、密閉型電池の製造方法に関する。
近年、ハイブリッド自動車、電気自動車などの車両や、ノート型パソコン、ビデオカムコーダなどのポータブル電子機器の駆動用電源に、充放電可能な電池が利用されている。
このような電池として、例えば、特許文献1には、発電要素(電極体)を収容する収容空間の開口をなす第1部材と、この開口を閉塞する第2部材とを溶接して、発電要素(電極体)を気密に収容した密閉型電池(以下、単に電池ともいう)が開示されている。
特開2008−159536号公報
ところで、電池の充放電を繰り返すと、電解液の分解等によりガスが発生することがある。すると、電池ケースの内圧が上昇して、電池ケースが膨張・変形し、ついには、強度の小さい部位から破壊が生じる虞がある。
また、電池ケースのうち溶接部は、母材よりも結晶粒子が肥大化しがちであるため、電池ケースのうちで、強度の小さい部位となる。このため、電池ケースの内圧が過剰に上昇すると、例えば、特許文献1に記載の電池では、第1部材と第2部材との間に形成された溶接部を内側から拡げるように変形が進み、第1部材と第2部材との隙間に面する、溶接部の内側の端部に応力が集中する。かくして、この部位から、溶接部の内側に向けて、くさび状にクラック(裂け目)が進行して、電池ケース(溶接部)が破壊に至ることがある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、電池ケースの溶接部における破壊強度及び疲労強度を向上させた信頼性の高い密閉型電池、及び、このような密閉型電池の製造方法を提供する。
本発明の一態様は、電極体と、上記電極体を収容してなる電池ケースと、を備える密閉型電池であって、上記電池ケースは、第1部材、第2部材、及び、これらを互いに溶接する溶接部を有し、上記溶接部は、上記第1部材の表面及び上記第2部材の表面のうち、上記溶接部よりも上記電池ケースの内側にそれぞれ位置する第1内表面及び第2内表面の境界に位置する境界部を有し、上記境界部は、上記第1内表面及び上記第2内表面がなす内部空間に面し、上記溶接部の内部に向けて窪んだR面をなすR状窪み部を有する密閉型電池である。
本発明の電池では、電池ケースの溶接部は、上述した第1内表面及び第2内表面との境界部を有し、この境界部は、第1内表面及び第2内表面がなす内部空間に面し、窪んだR面をなすR状窪み部を有している。このため、内圧の上昇による電池ケースの変形に伴って、R状窪み部のR面の曲率半径を大きくするような変形が生じた場合でも、溶接部(境界部)にかかる応力が分散され、この溶接部にクラックが発生するのが抑制される。即ち、このような形態の電池ケースは、R状窪み部を有さない形態の電池ケースに比して、
内圧上昇に対する破壊強度も、繰り返し負荷に対する疲労強度も向上する。かくして、信頼性の高い電池とすることができる。
なお、溶接部のR状窪み部は、例えばレーザビーム等のエネルギビームの照射によって溶融した部位で生じるヒケ(先に固化した表面が、遅れて固化する内部の収縮によって凹む現象)を用いて形成すると良い。
また、R面としては、例えば、半円筒面、3/4円筒面などが挙げられる。また、内部空間としては、例えば、電極体を収容する収容空間のほか、後述する第1内表面の第1隣接面と、第2内表面の第2隣接面とがなす部材間空間が挙げられる。
さらに、上述の密閉型電池であって、前記内部空間は、前記電極体を収容する収容空間と、上記収容空間と離間または連接する部材間空間と、を含み、前記第1内表面は、上記収容空間に面する第1収容面と、上記部材間空間に面すると共に、前記溶接部の前記境界部に隣接する第1隣接面と、を有し、前記第2内表面は、上記収容空間に面する第2収容面と、上記部材間空間に面すると共に、上記境界部に隣接し、上記第1隣接面とは上記境界部を介して離間してなり、この第1隣接面とで上記部材間空間を挟む第2隣接面と、を有し、前記R状窪み部は、上記部材間空間に面してなる密閉型電池とすると良い。
本発明の電池では、第1隣接面及び第2隣接面が挟む部材間空間に、R状窪み部が面している。このため、製造時のビーム条件のばらつき等によって溶接部の深さなど寸法や形状に変動が生じても、例えば、部材間空間を設けないで溶接部を内部空間(収容空間)まで到達させてR状窪み部を形成した場合に比べて、R状窪み部の大きさ(曲率半径など)の変動を抑えることができる。このため、場所による破壊強度や疲労強度のばらつきが少なく、さらに信頼性の高い電池となし得る。
さらに、上述の密閉型電池であって、前記部材間空間をなす前記第1隣接面と前記第2隣接面とは、互いに平行に対向してなる密閉型電池とすると良い。
本発明の電池では、第1隣接面と第2隣接面とが互いに平行に対向しているので、特に溶接部の寸法や形状に変動が生じても、R状窪み部の大きさ(曲率半径など)に変動が生じにくい。従って、さらに、強度ばらつきが少なく信頼性の高い電池となし得る。
さらに、上述のいずれかの密閉型電池であって、前記R状窪み部は、前記R面の曲率半径rが15μm以上とされてなる密閉型電池とすると良い。
ところで、本発明者の研究によれば、R状窪み部におけるR面の曲率半径rを15μm以上とした電池ケースでは、その曲率半径rを15μm未満としたものに比して、疲労強度を向上できることが判ってきた。R面の曲率半径rが大きいほど、R状窪み部において応力集中を緩和しやすいと考えられる。
これに基づいて、前述の電池では、R状窪み部における曲率半径rが15μm以上とされてなるので、内圧の上昇に伴う溶接部におけるクラックの発生を確実に抑制した、信頼性の高い電池とすることができる。
或いは、本発明の他の態様は、前述のいずれか1項に記載の電池を搭載し、この電池に蓄えた電気エネルギを動力源の全部又は一部に使用する車両である。
上述の車両は、溶接部におけるクラックの発生を抑制した信頼性の高い電池を搭載しているので、信頼性の高い車両とすることができる。
或いは、本発明の他の態様は、電極体と、上記電極体を収容してなる電池ケースと、を備える密閉型電池であって、上記電池ケースは、第1部材、第2部材、及び、これらを互いに溶接する溶接部を有し、上記溶接部は、上記第1部材の表面及び上記第2部材の表面のうち、上記溶接部よりも上記電池ケースの内側にそれぞれ位置する第1内表面及び第2内表面の境界に位置する境界部を有し、上記境界部は、上記第1内表面及び上記第2内表面がなす内部空間に面し、上記溶接部の内部に向けて窪んだR面をなすR状窪み部を有する密閉型電池の製造方法であって、上記溶接部を形成する前の上記第1部材及び上記第2部材である溶接前第1部材及び溶接前第2部材は、両者を溶接前の上記電池ケースを構成する配置としたときに、両者の間に外部から上記内部空間に至る経路を形成する形態を有してなり、上記溶接前第1部材と溶接前第2部材とを、上記経路を形成する態様に配置する配置工程と、上記電池ケースの外部側から、上記溶接前第1部材のうち上記経路をなす第1経路構成部、及び、上記溶接前第2部材のうち上記経路をなす第2経路構成部に向けてエネルギビームを照射し、上記エネルギビームによる溶融部を上記内部空間まで到達させて、上記R状窪み部を有する上記溶接部を形成する溶接工程と、を備える密閉型電池の製造方法である。
上述の電池の製造方法では、上述の配置工程と溶接工程とを備えるので、溶接部にR状窪み部を適切に形成した電池を製造することができる。即ち、溶接工程では、内部空間の存在によって、この内部空間に面した溶融部の表面が、溶融部の内部よりも先に冷却されて固化する。このため、さらに冷却されてヒケが生じると、先に固化した表面がR面をなして窪んでR状窪み部が形成されると考えられる。
かくして、上述の手法によれば、電池ケースの溶接部にR状窪み部を有する電池を確実に形成することができる。
なお、溶接前第1部材と溶接前第2部材とを配置する形態としては、例えば、重ねて配置したり、突き合わせて配置したり、溶接前第1部材のなす開口内に溶接前第2部材を挿入して配置する形態が挙げられる。また、エネルギビームとしては、例えば、レーザビームや電子ビームが挙げられる。
さらに、上述の密閉型電池の製造方法であって、前記密閉型電池において、前記内部空間は、前記電極体を収容する収容空間と、上記収容空間と離間または連接する部材間空間と、を含み、前記第1内表面は、上記収容空間に面する第1収容面と、上記部材間空間に面すると共に、前記溶接部の前記境界部に隣接する第1隣接面と、を有し、前記第2内表面は、上記収容空間に面する第2収容面と、上記部材間空間に面すると共に、上記境界部に隣接し、上記第1隣接面とは上記境界部を介して離間してなり、この第1隣接面とで上記部材間空間を挟む第2隣接面と、を有し、前記R状窪み部は、上記部材間空間に面してなり、前記溶接前第1部材は、溶接後に上記第1隣接面とされる部位を含む溶接前第1離間面を有し、前記溶接前第2部材は、溶接後に上記第2隣接面とされる部位を含む溶接前第2離間面を有し、前記溶接工程は、前記エネルギビームによる前記溶融部を上記部材間空間まで到達させる密閉型電池の製造方法とすると良い。
境界部に接する第1隣接面と第2隣接面との間の間隔が大きいほど、境界部に生じるR状窪み部の曲率半径も大きくなる。
上述の電池の製造方法では、溶接前第1部材が、溶接後に第1隣接面とされる部位を含む溶接前第1離間面を有し、溶接前第2部材が、溶接後に第2隣接面とされる部位を含む溶接前第2離間面を有する。また、溶接工程では溶融部を部材間空間まで到達させる。このため、ビーム条件のばらつき等によって溶融部(溶接部)の深さなど寸法や形状に変動が生じても、溶接後の第1隣接面と第2隣接面との間には部材間空間が存在する。従って、部材間空間を設けないで、溶融部を内部空間(収容空間)まで到達させた場合に比べて、形成されるR状窪み部の大きさの変動を抑えた電池を製造することができる。
さらに、上述の密閉型電池の製造方法であって、前記密閉型電池において、前記部材間空間をなす前記第1隣接面と前記第2隣接面とは、互いに平行に対向してなり、前記溶接前第1離間面と前記溶接前第2離間面とは、互いに平行に対向してなる密閉型電池の製造方法とすると良い。
上述の電池の製造方法では、溶接前第1離間面と溶接前第2離間面とが互いに平行に対向している。このため、溶融部(溶接部)の寸法や形状が変動した場合でも、溶接後の第1隣接面と第2隣接面との間の間隔がどこでも等しいので、曲率半径が揃ったR状窪み部を形成することができる。
さらに、上述のいずれかの密閉型電池の製造方法であって、前記溶接工程は、互いに当接させた前記第1経路構成部及び前記第2経路構成部に向けて、前記エネルギビームを照射する密閉型電池の製造方法とすると良い。
上述の電池の製造方法の溶接工程では、互いに当接させた第1経路構成部及び第2経路構成部に向けてエネルギビームを照射するので、離間している第1経路構成部及び第2経路構成部にエネルギビームを照射するよりも、エネルギビームによる電池ケースの内部の影響をなくして、適切に溶かすことができる。
実施形態1にかかる電池の斜視図である。 実施形態1にかかる電池のうち、溶接部付近の部分拡大断面図(図1のA−A部)である。 内圧を上昇させて膨張変形させた後の電池ケースの断面の様子を示す説明図であり、(a)は供試電池T1、(b)は比較電池C1における電池ケースの図である。 供試電池T1及び比較電池C1について、繰り返し負荷を行った回数と繰り返し負荷との関係(疲労曲線(S−N曲線))を示すグラフである。 R状窪み部におけるR面の曲率半径rと疲労強度比との関係を示すグラフである。 実施形態1にかかる溶接前ケース本体部材の、(a)は斜視図、(b)は部分拡大断面図である。 実施形態1にかかる溶接前封口蓋の、(a)は斜視図、(b)は部分破断断面図である。 実施形態1にかかる電池の製造方法のうち、溶接前ケース本体部材と溶接前封口蓋とを重ねる重ね工程の説明図である。 実施形態1にかかる電池の製造方法のうち、溶接工程の説明図である。 実施形態2にかかる車両の説明図である。 溶接前第1部材及び溶接前第2部材がなす形態を例示する説明図である。 溶接前第1部材及び溶接前第2部材がなす形態を例示する説明図である。 溶接前第1部材及び溶接前第2部材がなす形態を例示する説明図である。
(実施形態1)
次に、本発明の実施形態1について、図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態1にかかる電池1について説明する。図1に電池1の斜視図を、図2にこの電池1の断面図(図1のA−A部)をそれぞれ示す。
この電池1は、電極体50と、この電極体50を、後述する収容空間CS1内に気密に収容してなる電池ケース10とを備える密閉型のリチウムイオン二次電池である。
このうち、電極体50は、いずれも帯状の正極板51、負極板52、及び、セパレータ(図示しない)を有し、これら正極板51、負極板52及びセパレータを扁平形状に捲回されてなる捲回型の電極体である(図1参照)。なお、この電極体50の正極板51及び負極板52はそれぞれ、クランク状に屈曲した板状の正極集電部材91又は負極集電部材92と接合している(図1参照)。また、この電極体50には、エチレンカーボネート(EC)及びジエチルカーボネート(DEC)を所定の体積比に調整した溶媒にLiPF
6を添加した電解液(図示しない)を含浸している。
また、電池ケース10は、いずれもアルミニウム製の、有底筒状のケース本体部材30、矩形板状の封口蓋40、及び、これらケース本体部材30と封口蓋40とを互いに溶接する溶接部20を有する(図1参照)。
このうち、ケース本体部材30は、この表面である本体表面31のうち、溶接部20よりも電池ケース10の内側に位置する本体内表面32、及び、電池ケース10の外側に位置する本体外表面33を有する。また、本体内表面32は、後述する部材間空間CS2に面すると共に、溶接部20の境界部22(後述)に隣接する本体隣接面32Nと、収容空間CS1に面する本体収容面32Fと、これら本体隣接面32Nと本体収容面32Fとの間に位置する面32Xとを含む。
また、封口蓋40は、この表面である蓋表面41のうち、溶接部20よりも電池ケースの内側に位置する蓋内表面42、及び、電池ケース10の外側に位置する蓋外表面43を有する。また、蓋内表面42は、後述する部材間空間CS2に面すると共に、溶接部20の境界部22(次述)に隣接する蓋隣接面42Nと、収容空間CS1に面する蓋収容面42Fと、これら蓋隣接面42Nと蓋収容面42Fとの間に位置する面42Xとを含む。このうち蓋隣接面42Nは、境界部22を介して、上述した本体隣接面32Nと離間している。
さらに、ケース本体部材30の本体隣接面32Nと、封口蓋40の蓋隣接面42Nとは、互いに平行に対向している(図2参照)。
なお、封口蓋40には、電極体50と接続している正極集電部材91及び負極集電部材92のうち、それぞれ先端側に位置する正極端子部91A及び負極端子部92Aが各々貫通して、蓋表面41から突出している。これら正極端子部91A及び負極端子部92Aと封口蓋40との間には、それぞれ絶縁性の樹脂からなる絶縁部材95が介在し、互いを絶縁している。さらに、この封口蓋40には矩形板状の安全弁97も封着されている。
また、ケース本体部材30の本体内表面32、及び、封口蓋40の蓋内表面42は、内部空間CSを構成している(図2参照)。この内部空間CSは、前述の電極体50を収容している収容空間CS1、及び、この収容空間CS1と離間し、本体内表面32の本体隣接面32Nと蓋内表面42の蓋隣接面42Nとに挟まれてなる部材間空間CS2からなる。
また、溶接部20は、後に詳述するが、電池ケース10の外部から、ケース本体部材30の一部(本体経路構成部36)及び封口蓋40の一部(蓋経路構成部46)に向けてレーザビームLBを照射して形成される。
この溶接部20は、図2に示すように、電池ケース10の外部側から部材間空間CS2側に向けて(図2中、左側から右側に)徐々にすぼむ略楔形の断面形状を有している。この溶接部20は、前述した本体隣接面32N及び蓋隣接面42Nの境界に位置する境界部22と、この境界部22よりも電池ケース10の外部側に位置する溶接本体部21とを有する(図2参照)。
このうち、境界部22は、溶接部20の内部に向けて窪んだR面23RをなすR状窪み部23、及び、このR状窪み部23の周縁に位置する周縁部24からなる。本実施形態1では、R状窪み部23におけるR面23Rの曲率半径rは、35μmとなっている(図2参照)。
このように、本実施形態1にかかる電池1では、本体隣接面32Nと蓋隣接面42Nとは互いに対向して、さらに詳しくは、互いに平行に対向して、これらの間に部材間空間CS2をなしている(図2参照)。さらに、溶接部20のR状窪み部23は、図2に示すように、この部材間空間CS2に面している。
ところで、電池1では、前述したように、電池1の充放電を繰り返すと、電解液の分解等によりガスが発生することがある。すると、電池ケース10の内圧が上昇して、電池ケース10が膨張・変形し、ついには、強度の小さい部位から破壊が生じる虞がある。
そこで、本発明者らは、電池1と同様に製造した供試電池T1を用意し、この供試電池T1の電池ケース10について内圧を1.0MPaまで上昇させ、そのときの電池ケース10の断面を観察することにより、内圧上昇による影響を調査した(図3(a)参照)。
一方、電池1の比較例として、中間空間MSを有さず、溶接部C20にR状窪み部を有しない電池ケースC10の比較電池C1についても、上述の供試電池T1と同様にして、内圧を上昇させた場合の電池ケースC10の断面を観察した(図3(b)参照)。
供試電池T1の電池ケース10の断面図を図3(a)に、比較電池C1の電池ケースC10の断面図を図3(b)にそれぞれ示す。
これらの断面図によれば、溶接部C20にR状窪み部を有していない比較電池C1の電池ケースC10では、溶接部C20の先端部分から溶接部C20の内側(電池ケースC10の外部側)に向けてクラックCR(裂け目)が生じている。一方、供試電池T1の電池ケース10には、比較電池C1より大きく変形しているにも拘わらず、そのようなクラックCRが生じていないことが判る。
電池ケースのうち溶接部は、母材よりも結晶粒子が肥大化しがちであり、電池ケースのうちでも、強度の小さい部位となりやすい。このため、溶接部C20にR状窪み部を有さない比較電池C1では、電池ケースC10の内圧が上昇すると、ケース本体部材C30と封口蓋C40との間に形成された溶接部C20の先端部分を内側から拡げるように変形が進む。そして、ケース本体部材C30と封口蓋C40との隙間に面する、溶接部C20の先端部分の端部に応力が集中することで、ここにクラックCRが生じたと考えられる。
これに対し、溶接部20にR状窪み部23を有する供試電池T1では、内圧の上昇に伴って、ケース本体部材30と封口蓋40との間を拡げて、溶接部20の先端部分(境界部22)に形成されたR状窪み部23のR面23Rの曲率半径を大きくするような変形が溶接部20の先端部分に生じても、このR面23Rにより、応力が分散されたため、クラックが生じなかったと考えられる。
次いで、本発明者らは、電池における電池ケースの疲労強度について検証した。
具体的には、電池1と同様の供試電池T1、及び、溶接部にR状窪み部を有しない比較電池C1をそれぞれ用意し、これら供試電池T1及び比較電池C1の各封口蓋40,C40に対し、この封口蓋40,C40の上下方向に繰り返し荷重(繰り返し負荷)を加えて、各電池T1,C1の溶接部20,C20に負荷応力を発生させた。各電池T1,C1の溶接部20,C20が破断するまでの負荷応力の発生した回数と、封口蓋40,C40に加えた繰り返し負荷の大きさとの関係を求めた。
図4のグラフに各電池T1,C1の結果(疲労曲線)を示す。
図4のグラフの、実線で示す供試電池T1及び破線で示す比較電池C1の疲労曲線を比べると、供試電池T1の疲労曲線が、比較電池C1の疲労曲線よりも、全体的に右側に位置していることが判る。このことから、溶接部にR状窪み部を有する電池は、溶接部にR状窪み部を有さない電池よりも常に疲労強度が高いことが判る。
以上より、本実施形態1にかかる電池1では、電池ケース10の溶接部20は、前述した本体隣接面32N(本体内表面32)及び蓋隣接面42N(蓋内表面42)との境界部22を有し、この境界部22は、本体隣接面32N(本体内表面32)及び蓋隣接面42N(蓋内表面42)がなす部材間空間CS2に面し、窪んだR面23RをなすR状窪み部23を有している。このため、内圧の上昇による電池ケース10の変形に伴って、R状窪み部23のR面23Rの曲率半径rを大きくするような変形が生じた場合でも、溶接部20にかかる応力が分散され、この溶接部20にクラックが発生するのが抑制される。従って、このような形態の電池ケース10は、R状窪み部23を有さない形態の電池ケース(前述の比較電池C1の電池ケースC10)に比して、内圧上昇に対する破壊強度も、繰り返し負荷に対する疲労強度も向上する。かくして、信頼性の高い電池1とすることができる。
また、電池1では、本体隣接面32N及び蓋隣接面42Nが挟む部材間空間CS2に、R状窪み部23が面している。このため、製造時のビーム条件のばらつき等によって溶接部20の深さなど寸法や形状に変動が生じても、例えば、部材間空間CS2を設けないで収容空間CS1に溶接部20が到達するようにした場合にできるR状窪み部に比べて、R状窪み部23の大きさ(曲率半径rなど)の変動を抑えることができる。このため、溶接部20の場所による破壊強度や疲労強度のばらつきが少なく、さらに信頼性の高い電池1となし得る。
特に、本実施形態1では、本体隣接面32Nと蓋隣接面42Nとが互いに平行に対向しているので、溶接部20の寸法や形状に変動が生じても、R状窪み部23の大きさ(R面23Rの曲率半径rなど)に変動が生じにくい。従って、さらに、強度ばらつきが少なく信頼性の高い電池1となし得る。
さらに、本発明者らは、溶接部のR状窪み部の曲率半径rの大きさと、電池ケースの疲労強度との関係について検証した。
具体的には、R面の曲率半径rを、5μmから50μmまで5μm毎に異なるR状窪み部を溶接部に有する、複数の供試電池を試作し、これらを用いて、各供試電池の疲労強度を測定した。なお、疲労強度については、具体的には、各供試電池の封口蓋に対し、この封口蓋の上下方向に繰り返し一定の荷重(繰り返し負荷)を加えて、各供試電池の溶接部に負荷応力を発生させた。そして、各供試電池の溶接部が破断するまでの負荷応力の発生回数を計測した。
一方、各供試電池の比較例として、溶接部にR状窪み部を有しない電池ケースの比較電池を試作し、これを用いて、上述の供試電池と同様にして疲労強度を測定した。
そして、各供試電池の疲労強度を、比較電池の疲労強度で割った商の百分率(%)を、その電池の疲労強度比とし(比較電池自身の疲労強度比は100%)、R状窪み部におけるR面の曲率半径rと疲労強度比との関係を図5に示す。
図5によれば、供試電池のうち、R面の曲率半径rが15μm未満のものは、比較電池とほぼ同様の疲労強度(疲労強度比が100%前後)であるのに対し、R面の曲率半径rを15μm以上のものは、疲労強度比が140%を超えることが判る。このことから、R面の曲率半径rを、15μm以上とした供試電池は、その疲労強度を、曲率半径rが15μm未満の供試電池よりも4割以上高くできることが判る。
これは、R面の曲率半径rが15μm以上大きいほど、R状窪み部において応力集中を緩和しやすいと考えられる。
以上により、本実施形態1にかかる電池1では、R状窪み部23におけるR面23Rの曲率半径rが15μm以上(具体的には、35μm)とされてなるので、内圧の上昇に伴う溶接部20におけるクラックの発生を確実に抑制した、信頼性の高い電池1とすることができる。
次いで、本実施形態1にかかる電池1の製造方法について、図6〜9を参照しつつ説明する。
まず、帯状の正極板51と負極板52とを、セパレータ(図示しない)を介して捲回して、図1に示す扁平形状に形成した電極体50を用意する。そして、正極板51に正極集電部材91を、負極板52に負極集電部材92をそれぞれ接合する。
次に、配置工程について、図6〜8を参照して説明する。
まず、溶接前ケース本体部材30B及び溶接前封口蓋40Bを用意する。このうち、図6に示す溶接前ケース本体部材30Bは、図6(a)中、上方に向けて開口した開口35をなすと共に、図6(a)中、上方を向く端面34を有する。このうち端面34は、この端面34の外周縁に沿って、溶接前封口蓋40B(次述の当接面44A)が当接する当接面34Aと、この当接面34Aよりも内側に位置し、溶接前封口蓋40Bとは離間する溶接前本体離間面34Sとを有する(図6(b),図8参照)。
なお、この溶接前本体離間面34Sのうちの一部(図8において、右側部分)は、溶接後に前述した本体隣接面32Nとなる。一方、他の一部(図8において、左側部分である面M3及び当接面34A)は、溶接時に消滅する。
一方、図7に示す溶接前封口蓋40Bは、略矩形板状である。この溶接前封口蓋40Bは、その下側周縁部分に、溶接前ケース本体部材30Bの当接面34Aに当接する当接面44Aと、溶接前本体離間面34Sに離間しつつ、平行に対向している溶接前蓋離間面44Sと、当接面44Aと溶接前蓋離間面44Sとの間を結ぶ面M5とを有する。また、溶接前封口蓋40Bは、正極集電部材91が挿通する第1貫通孔47と、負極集電部材92が挿通する第2貫通孔48と、安全弁97を装着する第3貫通孔49とを有している(図7(a)参照)。
なお、この溶接前蓋離間面44Sの一部(図8において右側部分)は、溶接後に、前述した蓋隣接面42Nとなる。一方、他の一部(図8において左側部分である面M4,M5と当接面44A)は、溶接時に消滅する。
まず、この溶接前封口蓋40Bに、正極集電部材91、負極集電部材92及び電極体50を固着する。即ち、正極集電部材91を溶接前封口蓋40Bの第1貫通孔47に、負極集電部材92を第2貫通孔48にそれぞれ挿通し、これらの間に絶縁部材95を介在させて、正極集電部材91及び負極集電部材92を溶接前封口蓋40Bにそれぞれ固定する。その後、正極集電部材91に電極体50の正極板51を、負極集電部材92に負極板52をそれぞれ接合して、溶接前封口蓋40Bに電極体50を固定する。
その後、溶接前封口蓋40Bに固定した電極体50を上述の溶接前ケース本体部材30B内に収容しつつ、この溶接前ケース本体部材30Bの開口35を塞ぐように、溶接前ケース本体部材30Bと溶接前封口蓋40Bとを重ねる(図8参照)。
このように溶接前ケース本体部材30Bと溶接前封口蓋40Bとを重ねて配置することにより、前述した収容空間CS1及び部材間空間CS2が形成される。さらに、溶接前ケース本体部材30Bの当接面34A及び面M3と、溶接前封口蓋40Bの当接面44A、面M4及び面M5との間に、外部から部材間空間CS2に至る経路Mが形成される。この経路Mは、当接面34A及び当接面44Aに挟まれてなる当接経路MAと、面M3,M4,M5に囲まれた経路空間MCとからなる。
従って、溶接前ケース本体部材30Bは、当接面34A及び面M3をなし、経路Mを構成する本体経路構成部36を有する(図8参照)。また、溶接前封口蓋40Bは、当接面44A、面M4及び面M5をなし、経路Mを構成する蓋経路構成部46を有する(図8参照)。また、溶接前本体離間面34Sと溶接前蓋離間面44Sとは、溶接前部材間空間CBを形成している。この溶接前部材間空間CBの一部(図8において右側部分)は、溶接後も残る部材間空間CS2となる。一方、他の一部(図8において左側部分である経路空間MC)は、溶接時に当接経路MAと共に消滅する。
次に、溶接工程について、図8,9を参照しつつ説明する。
この溶接工程では、溶接前ケース本体部材30Bと溶接前封口蓋40Bとの間に、一周にわたってレーザビームLBを照射して環状に溶接部20を形成する。
具体的には、図8に示すように、重ねて配置した溶接前ケース本体部材30B,溶接前封口蓋40Bの外部側(図8中、左側)から、溶接前ケース本体部材30Bの本体経路構成部36、及び、溶接前封口蓋40Bの蓋経路構成部46に向けて、レーザビームLBを照射する。この際、レーザビームLBによって生じる溶融部20B(次述)が部材間空間CS2まで到達するように、レーザビームLBの強度等を調整して照射する。
レーザビームLBを照射すると、図9(a)に示すように、本体経路構成部36、及び、蓋経路構成部46が溶け込み、楔状に金属が溶融した溶融部20Bが、図9中、左側から右側に向けて延びる。その後、図2に示すように、この溶融部20Bが固化して溶接部20となるときに、この溶融部20Bにおいて、ヒケ(先に固化した溶融部20Bの表面が、遅れて固化する溶融部20Bの内部の収縮によって凹む現象)が生じる。具体的には、部材間空間CS2に到達した溶融部20Bの表面が、この部材間空間CS2の気体によって冷却され固化して皮膜状になり、その後、溶融部20Bの内部が収縮してヒケが生じる。これにより、R面23Rをなして部材間空間CS2に面するR状窪み部23が溶接部20に形成される(図2参照)。
かくして、レーザビームLBにより、ケース本体部材30と封口蓋40とを溶接した、環状の溶接部20で溶接した電池ケース10ができあがる。
その後、電池ケース10内に第3貫通孔49を通じて図示しない電解液を注入し、安全弁97を第3貫通孔49に封着する。かくして、本実施形態1にかかる電池1ができあがる(図1参照)。
以上のように、本実施形態1にかかる電池1の製造方法によれば、上述の配置工程と溶接工程とを備えるので、溶接部20の先端部分にR状窪み部21を適切に形成した電池1を製造することができる。
ところで、溶接部20の境界部22に接する本体隣接面32Nと蓋隣接面42Nとの間の間隔が大きいほど、境界部22に生じるR状窪み部23の曲率半径rも大きくなる。
本実施形態1にかかる電池1の製造方法では、溶接前ケース本体部材30Bが、溶接後に本体隣接面32Nとされる部位を含む溶接前本体離間面34Sを有し、溶接前封口蓋40Bが、溶接後に蓋隣接面42Nとされる部位を含む溶接前蓋離間面44Sを有する。また、溶接工程では、溶融部20Bを部材間空間CS2まで到達させる。このため、ビーム条件のばらつき等によって溶融部20B(溶接部20)の深さなど寸法や形状に変動が生じても、溶接後の本体隣接面32Nと蓋隣接面42Nとの間には部材間空間CS2が存在する。従って、部材間空間CS2を設けないで、溶融部20Bを内部空間CS(収容空間CS1)まで到達させた場合に比べて、形成されるR状窪み部23の大きさの変動を抑えた電池1を製造することができる。
特に、本実施形態1では、溶接前本体離間面34Sと溶接前蓋離間面44Sとが互いに平行に対向している。このため、溶融部20B(溶接部20)の寸法や形状が変動した場合でも、溶接後の本体離間面34Sと蓋離間面44Sとの間の間隔がどこでも等しいので、曲率半径rが揃ったR状窪み部23を形成することができる。
また、本実施形態1の溶接工程では、互いに当接させた本体経路構成部36及び蓋経路構成部46に向けてレーザビームLBを照射するので、離間している本体経路構成部及び蓋経路構成部にレーザビームLBを照射するよりも、レーザビームLBによる電池ケース10の内部の影響をなくして、適切に溶かすことができる。
(実施形態2)
本実施形態2にかかる車両100は、前述した電池1を複数含むバッテリパック110を搭載したものである。具体的には、図10に示すように、車両100は、エンジン140、フロントモータ120及びリアモータ130を併用して駆動するハイブリッド自動車である。この車両100は、車体190、エンジン140、これに取り付けられたフロントモータ120、リアモータ130、ケーブル150、インバータ160、及び、矩形箱形状のバッテリパック110を有している。このうちバッテリパック110は、前述した電池1を複数収容してなる。
本実施形態2にかかる車両100は、溶接部20におけるクラックの発生を抑制した電池1を搭載しているので、信頼性の高い車両100とすることができる。
以上において、本発明を実施形態1及び実施形態2に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態1では、矩形箱状の電池ケースとしたが、例えば、円筒形状の電池ケースとしても良い。また、溶接前ケース本体部材と溶接前封口蓋とを重ねて配置したが、例えば、これらを突き合わせて配置したり、溶接前ケース本体部材のなす開口内に溶接前封口蓋を挿入して配置しても良い。また、捲回型の電極体を示したが、正極板と負極板との間にセパレータを介在させて積層した積層型の電極体としても良い。さらに、溶接工程において、レーザビームLBを用いたが、例えば、電子ビームでも良い。
また、溶接前ケース本体部材30B及び溶接前封口蓋40Bが離間してなす溶接前部材間空間CBの断面形状として、矩形状のものを示した(図8参照)。しかし、例えば、溶接前部材間空間CBの断面形状を、三角形状(図11(a)参照)や半円形状(図11(b)参照)としても良い。また、溶接前ケース本体部材30Bの端面34に対して、溶接前封口蓋40Bが当接面44Aの一カ所で当接している形態を示した。しかし、図11(c)に示すように、例えば、溶接前封口蓋40Bを、経路をなす第1当接面344Aに加えて、経路をなさない第2当接面344Zの2カ所で、溶接前ケース本体部材330Bの端面334に当接する形態にしても良い。さらに、実施形態1では、溶接前封口蓋40B側に、当接面44A、溶接前蓋離間面44S及び面M5を設けた形態を示した(図8参照)。しかし、これとは逆に、溶接前ケース本体部材430B側に、当接面434A、溶接前本体離間面434S及び面M6を設けた形態としても良い(図11(d)参照)。なお、このような形態は、配置工程において、溶接前ケース本体部材430Bのなす開口内に溶接封口蓋440Bを挿入して配置する場合に用いられる。
また、実施形態1では、溶接前ケース本体部材30Bの当接面34Aと、溶接前封口蓋40Bの当接面44Aとを、図8中、上下方向に当接させる形態の溶接前ケース本体部材30B及び溶接前封口蓋40Bを用いた(図8参照)。しかし、例えば、図11(e)に示すように、図11(e)中、左右方向に、当接面534Aと当接面544Aとを当接させる形態の溶接前ケース本体部材530B及び溶接前封口蓋540Bを用いても良い。この場合、図11(e)に示すように、上方からレーザビームLBを照射する。
また、実施形態1では、収容空間CS1と溶接前部材間空間CBとの間に、溶接前ケース本体部材30Bと溶接前封口蓋40Bとが当接した形態を示した(図8参照)。しかしながら、例えば、図12(a),(b)に示すように、収容空間CS1と溶接前部材間空間CBとの間に、溶接前ケース本体部材630B,730Bと溶接前封口蓋640B,740Bとが離間している形態でも良い。さらに、実施形態1では、経路Mにおいて、溶接前ケース本体部材30B(当接面34A)と溶接前封口蓋40B(当接面44A)が当接してなる当接経路MAを有する形態を示した(図8参照)。しかし、例えば、図13に示すように、溶接前ケース本体部材830Bと、溶接前封口蓋840Bとが離間している離間経路MBを有する形態でも良い。この場合、例えば、図13に示すように、図13中、左上から右下に向けて斜めにレーザビームLBを照射して、本体経路構成部836と蓋経路構成部846をそれぞれ溶融させる。
1 電池(密閉型電池)
10 電池ケース
20 溶接部
20B 溶融部
22 境界部
23 R状窪み部
23R R面
30 ケース本体部材(第1部材)
30B,330B,430B,530B,630B,730B,830B 溶接前ケース本体部材(溶接前第1部材)
31 本体表面((第1部材の)表面)
32 本体内表面(第1内表面)
32F 本体収容面(第1収容面)
32N 本体隣接面(第1隣接面)
34S,434S 溶接前本体離間面(溶接前第1離間面)
36,836 本体経路構成部(第1経路構成部)
40 封口蓋(第2部材)
40B,140B,240B,340B,440B,540B,640B,740B,840B 溶接前封口蓋(溶接前第2部材)
41 蓋表面((第2部材の)表面)
42 蓋内表面(第2内表面)
42F 蓋収容面(第2収容面)
42N 蓋隣接面(第2隣接面)
44S 溶接前蓋離間面(溶接前第2離間面)
46,846 蓋経路構成部(第2経路構成部)
50 電極体
100 車両
CS 内部空間
CS1 収容空間
CS2 部材間空間
LB レーザビーム
M 経路
r (R面の)曲率半径

Claims (8)

  1. 電極体と、
    上記電極体を収容してなる電池ケースと、を備える
    密閉型電池であって、
    上記電池ケースは、
    第1部材、第2部材、及び、これらを互いに溶接する溶接部を有し、
    上記溶接部は、
    上記第1部材の表面及び上記第2部材の表面のうち、上記溶接部よりも上記電池ケースの内側にそれぞれ位置する第1内表面及び第2内表面の境界に位置する境界部を有し、
    上記境界部は、
    上記第1内表面及び上記第2内表面がなす内部空間に面し、上記溶接部の内部に向けて窪んだR面をなすR状窪み部を有する
    密閉型電池。
  2. 請求項1に記載の密閉型電池であって、
    前記内部空間は、
    前記電極体を収容する収容空間と、
    上記収容空間と離間または連接する部材間空間と、を含み、
    前記第1内表面は、
    上記収容空間に面する第1収容面と、
    上記部材間空間に面すると共に、前記溶接部の前記境界部に隣接する第1隣接面と、を有し、
    前記第2内表面は、
    上記収容空間に面する第2収容面と、
    上記部材間空間に面すると共に、上記境界部に隣接し、上記第1隣接面とは上記境界部を介して離間してなり、この第1隣接面とで上記部材間空間を挟む第2隣接面と、を有し、
    前記R状窪み部は、
    上記部材間空間に面してなる
    密閉型電池。
  3. 請求項2に記載の密閉型電池であって、
    前記部材間空間をなす前記第1隣接面と前記第2隣接面とは、互いに平行に対向してなる
    密閉型電池。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の密閉型電池であって、
    前記R状窪み部は、
    前記R面の曲率半径rが15μm以上とされてなる
    密閉型電池。
  5. 電極体と、
    上記電極体を収容してなる電池ケースと、を備える
    密閉型電池であって、
    上記電池ケースは、
    第1部材、第2部材、及び、これらを互いに溶接する溶接部を有し、
    上記溶接部は、
    上記第1部材の表面及び上記第2部材の表面のうち、上記溶接部よりも上記電池ケースの内側にそれぞれ位置する第1内表面及び第2内表面の境界に位置する境界部を有し、
    上記境界部は、
    上記第1内表面及び上記第2内表面がなす内部空間に面し、上記溶接部の内部に向けて窪んだR面をなすR状窪み部を有する
    密閉型電池の製造方法であって、
    上記溶接部を形成する前の上記第1部材及び上記第2部材である溶接前第1部材及び溶接前第2部材は、
    両者を溶接前の上記電池ケースを構成する配置としたときに、両者の間に外部から上記内部空間に至る経路を形成する形態を有してなり、
    上記溶接前第1部材と溶接前第2部材とを、上記経路を形成する態様に配置する配置工程と、
    上記電池ケースの外部側から、上記溶接前第1部材のうち上記経路をなす第1経路構成部、及び、上記溶接前第2部材のうち上記経路をなす第2経路構成部に向けてエネルギビームを照射し、上記エネルギビームによる溶融部を上記内部空間まで到達させて、上記R状窪み部を有する上記溶接部を形成する溶接工程と、を備える
    密閉型電池の製造方法。
  6. 請求項5に記載の密閉型電池の製造方法であって、
    前記密閉型電池において、
    前記内部空間は、
    前記電極体を収容する収容空間と、
    上記収容空間と離間または連接する部材間空間と、を含み、
    前記第1内表面は、
    上記収容空間に面する第1収容面と、
    上記部材間空間に面すると共に、前記溶接部の前記境界部に隣接する第1隣接面と、を有し、
    前記第2内表面は、
    上記収容空間に面する第2収容面と、
    上記部材間空間に面すると共に、上記境界部に隣接し、上記第1隣接面とは上記境界部を介して離間してなり、この第1隣接面とで上記部材間空間を挟む第2隣接面と、を有し、
    前記R状窪み部は、
    上記部材間空間に面してなり、
    前記溶接前第1部材は、
    溶接後に上記第1隣接面とされる部位を含む溶接前第1離間面を有し、
    前記溶接前第2部材は、
    溶接後に上記第2隣接面とされる部位を含む溶接前第2離間面を有し、
    前記溶接工程は、
    前記エネルギビームによる前記溶融部を上記部材間空間まで到達させる
    密閉型電池の製造方法。
  7. 請求項6に記載の密閉型電池の製造方法であって、
    前記密閉型電池において、
    前記部材間空間をなす前記第1隣接面と前記第2隣接面とは、互いに平行に対向してなり、
    前記溶接前第1離間面と前記溶接前第2離間面とは、互いに平行に対向してなる
    密閉型電池の製造方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の密閉型電池の製造方法であって、
    前記溶接工程は、
    互いに当接させた前記第1経路構成部及び前記第2経路構成部に向けて、前記エネルギビームを照射する
    密閉型電池の製造方法。
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