JP2012103885A - 予約処理システム、予約処理方法、および予約処理プログラム - Google Patents

予約処理システム、予約処理方法、および予約処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 予約患者と当日来院患者に少ない待ち時間で効率よく診療を提供することができ、かつ、医師等の判断によって柔軟に運用することができるとともに、その判断をした医師等を評価でき次の判断に生かせるような予約処理システム1を提供する。
【解決手段】 予約処理システム1に、割込登録部34と、割込登録部34により診療の割込処理を実行する際、割込処理する流動可能予約の診療区分にかかる診療時間と該診療の実施を担当する医師の予備時間とに基づいて、時間枠内に設定されている予約の診療に要する見込み時間が該時間枠の後ろへ押し出されて患者にストレスをかけるストレスタイムの発生有無を判定する状況判定部38とを備え、前記割込登録部34は、前記状況判定部38によってストレスタイム発生と判定された場合であっても強制実行入力を受け付ければ割込処理を実行する構成とした。
【選択図】 図2

Description

この発明は、例えばサービスの予約を受け付け、かつ当日の利用者を割込処理するような予約処理システム、予約処理方法、および予約処理プログラムに関する。
従来、病院での診療サービス等において、事前に予約を受け付ける予約サービスが行われている。また、予約した利用者だけでなく、当日に来院した利用者に対してもサービスを提供するため、予約利用者と当日利用者を調整してサービス提供していくことになる。
このような予約利用者と当日利用者を処理する方法として、サービス時間割り当て方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法は、予約時間割当から空き時間を算出し、当日案件のサービス時間以上の空き時間の有無を判定し、該当する空き時間があればその空き時間に当日案件を割り当てるものである。また、サービス時間以上の空き時間がなかった場合には、空き時間に強制割当した場合の合計待ち時間が最小となる空き時間に割り当てるものである。
また、予約患者、予約外患者を含めた統一的な受付方法と診療順序の円滑な決定、通知方法の改善を実現することを目的とする診療予約管理方法も提案されている(特許文献2参照)。この方法では、時間枠内の診療受付された患者の診療が終了したときの残時間を次の時間枠の残り時間に組み替えることや、その分次の時間枠の開始時間が繰り上げられることも提案されている。
しかし、これらの方法は、機械的な処理に留まるものであり、運用上の自由度が少ない上、サービスの受け入れや実行をする担当医師等の評価にもつなげられないものであった。
特開2009−129308号公報 特開2003−296448号公報
この発明は、上述の問題に鑑み、予約利用者と当日利用者に少ない待ち時間で効率よくサービス提供することができ、かつ、担当者等の判断によって柔軟に運用することができるとともに、その判断をした担当者等を評価でき次の判断に生かせるような予約処理システム、予約処理方法、および予約処理プログラムを提供し、利用者の満足度とサービス提供者の満足度を向上させることを目的とする。
この発明は、サービス区分毎に必要とするサービス時間を予め定めた内容別サービス時間情報、サービスを行う複数の担当者にそれぞれ予備時間を割り当てた担当者別予備時間情報、及び、サービス可能な時間を複数の時間枠に分割した時間枠情報を記憶する記憶手段と、前記時間枠単位でサービス予約を受け付けてスケジュールを調整するサービス予約受付手段と、前記時間枠に前記サービス予約が割り当てられている前記スケジュールに流動可能サービス予約を割り込ませるサービス割込処理を実行するサービス割込処理実行手段と、前記サービス割込処理実行手段により前記サービス割込処理を実行する際、割込処理する流動可能サービス予約のサービス区分にかかる前記サービス時間と該サービスの実施を担当する担当者の前記予備時間とに基づいて、前記時間枠内に設定されているサービス予約のサービス時間が該時間枠の後ろへ押し出されて利用者にストレスをかけるストレスタイムの発生有無を判定するストレスタイム発生判定手段とを備え、前記サービス割込処理実行手段は、前記ストレスタイム発生判定手段によってストレスタイム発生と判定された場合であっても強制実行入力を受け付ければサービス割込処理を実行する構成である予約処理システムであることを特徴とする。
この発明により、予約利用者と当日利用者に少ない待ち時間で効率よくサービス提供することができ、かつ、担当者等の判断によって柔軟に運用することができるとともに、その判断をした担当者等を評価でき次の判断に生かせるような予約処理システム、予約処理方法、および予約処理プログラムを提供できる。
予約処理システムのシステム構成図。 予約処理システムの各装置が実行する機能を示す機能ブロック図。 記憶部に記憶される各種データのデータ構成の説明図。 記憶部に記憶される各種データのデータ構成の説明図。 医師判断により流動可能予約を割込処理する動作のフローチャート。 システム判断により流動可能予約を割込処理する動作のフローチャート。 割込処理でのスケジュール調整の説明図。 複数医師存在時の割込処理でのスケジュール調整の説明図。 システム判断による割込処理でのスケジュール調整の説明図。
以下、この発明の一実施形態を図面と共に説明する。
図1は、予約処理システム1のシステム構成図である。図示するように予約処理システム1は、複数の患者端末(利用者端末)2と、通信回線3と、ルータ4と、管理サーバ5と、複数の医師端末(担当者端末)6と、ゲート装置7とで主に構成されている。
患者端末2は、予約(サービス予約)の空き状況の確認と予約申し込みを実施する端末であり、図示省略するルータ等によって通信回線3を通じて管理サーバ5と通信を行う。
通信回線3は、インターネット等の通信回線であり、遠隔地のコンピュータ相互の通信を可能にする。
ルータ4は、施設の一例である病院内に設置されて病院内のコンピュータが通信回線3を通じて通信することを許容する。
管理サーバ5は、各種のデータを記憶しており、予約の受付や当日の診療進行管理、および予約スケジュールへの当日来院患者の割込処理等を実行する。
医師端末6は、診療(サービス)を行う医者(担当者)が操作入力する端末であり、予約患者の診療開始および終了、割込の受け入れ入力、警告表示、および割込可能通知等を実行する。なお、医者を補助する補助オペレータが操作入力を行う運用としてもよい。
ゲート装置7は、非接触通信用のアンテナと通信手段と制御手段と記憶手段とを備えており、患者が所持する非接触ICカード等と通信してどの患者が通過したか、および通過した方向(入室か退室か)を検知して、検知信号を管理サーバ5へ送信する。
患者端末2、管理サーバ5、および医師端末6は、いずれもCPUとROMとRAM等で構成される制御手段、ハードディスク等で構成される記憶手段、キーボードやマウス等で構成される入力手段、液晶ディスプレイ等で構成される表示手段、LANボード等で構成される通信手段、およびUSB等で構成される外部接続手段といったハードウェアで構成されており、記憶手段に記憶されているプログラムに従って制御手段が各種動作を実行する。
なお、管理サーバ5は、図1のようにサービスを運用する建物内にルータを経由して設置しても良いが、通信回線3を経由して独立したサーバセンターに設置するなど、適宜の場所に設置すると良い。
図2は、予約処理システム1の各装置が実行する機能を示す機能ブロック図である。
患者端末2には、予約入力を実行する予約入力部(サービス予約受付手段)11が設けられている。この予約入力部11は、患者端末2の記憶手段に記憶されているプログラムに従って、管理サーバ5にアクセスして予約状況を取得して表示し、空き時間枠に予約を申し込む予約処理を実行する。
医師端末6は、予約入力部(サービス予約受付手段)21、休憩入力部(休憩割当手段)22、当日入力部23、割込入力部24、警告表示部(警告手段)25、強制割込部(強制実行入力)26、割込可能通知部27、予備時間更新指示部51、開始入力部52、および終了入力部53を備えている。
予約入力部21は、電話等で受け付けた予約を病院のオペレータがスケジュール内に入力する予約処理を実行する。
休憩入力部22は、医師の休憩時間をスケジュール内に入力する休憩入力処理を実行する。
当日入力部23は、当日来院患者を受け付けてスケジュール内に流動可能予約(流動可能サービス予約)として入力する処理を実行する。
割込入力部24は、スケジュール内の予約と予約の間に隙間時間が発生したときに、その隙間時間に流動可能予約を割り込ませる割込入力処理を実行する。
警告表示部25は、割込入力処理を実行する際に次の予約を時間枠から押し出す可能性があることを警告表示する処理を実行する。なお、時間枠から押し出されるのが休憩予約であった場合には、休憩時間が減少することを示す休憩減少表示を行う。
また、警告する対象となっている医師が、重度ストレスタイムを予め定めた所定量以上に発生させている医師であれば、強制的に割込処理するとストレスタイムを発生させる可能性が非常に高いことを示す重度警告表示を行う。ここで、重度ストレスタイムとは、システムによる警告がなされていても、医師の判断により強制的に割込処理をおこなった結果、発生してしまうストレスタイムをいう。このストレスタイムを重度ストレスタイムとして通常のストレスタイムと別に管理する。
強制割込部26は、前記警告表示部25で警告があっても割込処理すると医師の判断によって強制的に割込処理する入力を受け付け、この受け付けた強制割込指示を割込登録部34に送信する。
割込可能通知部27は、スケジュール内の予約と予約の間に隙間時間が発生したときに、その隙間時間に流動可能予約を割り込ませることが可能であることを通知する割込可能通知処理を実行する。
予備時間更新指示部51は、医師毎に定められる予備時間を日々の実績に応じて更新する指示を行う予備時間更新指示処理を実行する。ここでいう予備時間とは、予約と予約の間に生じた隙間時間に別の流動可能予約を割込ませる際に、時間超過を見込んだ割込可否を判断するためのものであり、医師毎に定められる。従って、時間超過が多い医師に対しては長い予備時間が割り当てられ、時間超過を殆どしない医師に対しては短い予備時間が割り当てられる。
具体的な予備時間の計算方式としては、ストレスタイム(ST)と重度ストレスタイム(二次ST)の2つ値を用いて、次の関数fで求めることができる。
<式1>
予備時間 = f(ST,二次ST)
※ ST=ストレスタイム,二次ST=重度ストレスタイム
関数fは、様々な計算式を採用できるが、一例として、加重平均をとった次の計算式とすることができる。
<式2>
aST+(1−a)二次ST
※ (0≦a≦1)
このように求める予備時間は、いわばストレスタイム、重度ストレスタイムから導かれる、医師の判断能力値、判断経験値といえる。
開始入力部52は、診療を開始したことを入力する開始入力処理を実行する。
終了入力部53は、診療が終了したことを入力する終了入力処理を実行する。
管理サーバ5は、確認登録部31、記憶部(記憶手段)32、割込可否判定部33、割込登録部34、割込可能枠検出部35、予備時間更新部36、予備時間再計算部37、状況判定部(ストレスタイム発生判定手段)38、ストレスタイム登録部(ストレスタイム記憶処理手段)39、休憩判定部40、重度ストレスタイム登録部(ストレスタイム記憶処理手段)41、及び重度判定部42を備えている。なお、割込登録部34および割込可能枠検出部35は、サービス割込処理実行手段として機能する。
確認登録部31は、予約入力部11からの予約入力、予約入力部21からの予約入力、休憩入力部22からの休憩入力、および当日入力部23からの流動可能予約入力を受け付け、記憶部32を参照して予約、休憩、流動可能予約の登録可否を確認し、可能な場合で登録指示を受ければ登録を行い、不可能であれば不可能であることを予約入力部11、予約入力部21、休憩入力部22、または当日入力部23へ返信する。
記憶部32は、各種データを記憶しており、データの読み出しおよび更新登録を実行する。データの詳細については図3とともに後述する。
割込可否判定部33は、割込入力部24からの割込入力を受けて記憶部32を参照し、割り込みの可否を判定し、割込不可であれば警告表示部25へ警告データを送信し、割込可能であれば割込登録部34を通じて記憶部32に割込登録を行う。警告表示部25へ送信する警告データは、診療に必要な時間だけであれば割込可能であるが予備時間を考慮すると割込ませることが適切ではないことを示すストレスタイム発生可能性警告データと、そもそも診療に必要な時間に足りないことを示す割込不可データとから選択的に決定される。
割込登録部34は、割込可否判定部33で割込可能と判定した場合、および警告表示部25で警告したが強制割込部26で強制的に割込すると入力された場合に記憶部32へ割込登録を実行する。
割込可能枠検出部35は、定期的にあるいは後述する状況判定部38での状況判定のタイミングで割込可能枠の存在を検出し、検出した割込可能枠を割込可能通知部27へ送信する。
予備時間更新部36は、予備時間再計算部37で再計算された新たな予備時間を記憶部32に更新登録する。
予備時間再計算部37は、医師に割り当てた予備時間が適切であるか否か記憶部32に記憶されたストレスタイムの発生実績に応じて再計算し、計算結果を予備時間更新部36へ送信する。この再計算では、現在設定されている予備時間の計算時以降の当日発生ストレスタイム管理データ81のストレスタイムおよび重度ストレスタイムを参照し、ストレスタイムと重度ストレスタイムと予備時間とに基づいて算出する。
この算出は、上述した式1と式2を用いて実行することができる。なお、算出方法はこれに限らず、ストレスタイムと重度ストレスタイムと予備時間の平均値とする、これらの項目に対して重みづけをした上で平均値を算出するなど、適宜の計算式を採用することができる。
より具体的には、例えば次のように算出できる。まず、予備時間を算出するための要素として、平均ストレスタイム(STA:ストレスタイムに基づくもの)と平均重度ストレスタイム(二次STA:重度ストレスタイムに基づくもの)を、医師毎にそれぞれ記憶しておく。なお、平均ストレスタイムと平均重度ストレスタイムは、過去のストレスタイムと平均重度ストレスタイムをそれぞれ集計して平均値をとったものであり、算定ストレスタイムと算定重度ストレスタイムとも呼べるものである。
そして、医師別の当日のストレスタイム(当日STA)と当日の重度ストレスタイム(当日二次STA)とを、その日の当日実績として日々算出する。
医師Aの予備時間の算出要素: STA, 二次STA
医師Aの実績値としての記憶先:当日STA, 当日二次STA
当日STAは、その日に発生した個々のストレスタイム(ST)の平均値である。
当日二次STAは、その日に発生した個々の重度ストレスタイム(二次ST)の平均値である。
そして、当日営業終了後、平均ストレスタイムを、現時点での平均ストレスタイムと前記当日STAの平均値に更新し、平均重度ストレスタイムを、現時点での平均重度ストレスタイムと前記当日二次STAの平均値に更新する。なお、この更新のタイミングは、当日営業終了後に限らず、一定時間毎、あるいは当日ストレスタイムや当日重度ストレスタイムの発生の都度など、適宜のタイミングにすることができる。
こうして、翌営業日では、このように算出した新STA(新平均ストレスタイム)と、新二次STA(新平均重度ストレスタイム)をもとに算出された予備時間を使用して処理を進めることができる。こういう意味で、値洗をするのはSTAと二次STAになる。
状況判定部38は、開始入力部52から診療開始の入力を受け付けたとき、終了入力部53から診療終了の入力を受け付けたとき、あるいはゲート装置7から入室または退室の入力を受け付けたときに、記憶部32を参照し、診療に時間がかかって次の予約の患者にストレスをかけたストレスタイムが発生しているか否か、およびどれくらいのストレスタイムが発生しているかを判定する。
ストレスタイム登録部39は、休憩判定部40から受信したストレスタイムを記憶部32に登録する。なお、そのストレスタイムによって押し出された予約が休憩時間であった場合は、ストレスタイムとして登録しない構成にすると良いが、医師の休憩時間が減ることからストレスタイムとして登録する構成にしてもよい。
休憩判定部40は、状況判定部38から受信したストレスタイムによって押し出された予約が、休憩時間であったか否かを判定し、その判定結果をストレスタイムとともにストレスタイム登録部39および重度ストレスタイム登録部41に送信する。
重度ストレスタイム登録部41は、重度判定部42で判定された重度のものについて重度ストレスタイムとして記憶部32に登録する。
重度判定部42は、発生したストレスタイムが、警告表示部25で警告したにも関わらず強制割込したことによって発生した重度のものか否かを判定し、その判定結果をストレスタイムとともに重度ストレスタイム登録部41へ送信する。
図3および図4は、記憶部32に記憶される各種データのデータ構成の説明図である。
図3(A)は、診療区分マスタデータ(ストレスタイム記憶処理手段)71のデータ構成図である。
診療区分マスタデータ71は、診療区分(サービス区分)と基準診療時間(通常必要とするサービス時間)(分)とで構成されており、診療区分毎にどれくらいの診療時間がかかるかを見込む基準となる基準診療時間が設定されている。診療区分は、略称と内容詳細とが記憶されている。この診療区分マスタデータ71の基準診療時間は、毎日の診療結果を示す実績データ82に基づいて、日々適切な基準診療時間を再計算(値洗い)して実勢値に近づけていく構成にしてもよい。
図3(B)は、時間枠マスタデータ(時間枠情報)72のデータ構成図である。
時間枠マスタデータ72は、枠番号、時間枠、および枠時間で構成されている。枠番号にはシーケンシャルとなる固有番号が記憶され、時間枠には時間枠番号が記憶され、枠時間には日付と開始時刻と終了時刻が記憶されている。なお、日単位で時間枠マスタデータを設定しているが、これに限らず曜日単位で設定するなど、枠時間の日部分を適宜の単位に設定してもよい。
図3(C)は、症状区分マスタデータ73のデータ構成図である。
症状区分マスタデータ73は、症状区分と基準増減時間とで構成されている。症状区分は略称と内容詳細で構成され、基準増減時間は診療区分の基準診療時間に対し症状別にどれくらいの時間を増減させるかを示す数値が記憶されている。
図3(D)は、枠内診療数マスタデータ74のデータ構成図である。
枠内診療数マスタデータ74は、枠番号と時間枠と枠内診療数とで構成されている。枠番号はシーケンシャルとなる固有番号が記憶され、時間枠には時間枠番号が記憶され、枠内診療数にはその時間枠でいくつの診療を受け入れるかを示す数値が記憶されている。図示の例では医師が2人いる場合を想定し、同じ時間枠内に2人の診療を同時並行して受け入れ可能であることを記憶している。
図3(E)は、患者データ75のデータ構成図である。
患者データ75は、患者ID、患者名称、性別、および生年月日等の患者に関する情報が記憶されている。なお、患者データ75は、会員だけを登録する会員患者データと非会員(一見さん)を登録する非会員患者データとに分けて構成し、会員サービスを濃くするといった運用を行っても良い。
図3(F)は、医師データ(担当者別予備時間情報)76のデータ構成図である。
医師データ76は、医師ID、医師名称、平均ストレスタイム(ST)、平均重度ストレスタイム(二次ST)で構成されている。平均ストレスタイムは、その医師が予約と予約の間に流動可能予約を割込ませる際に見込む予備の時間であり、それまでのストレスタイムの平均等によって算出されている。平均重度ストレスタイムは、警告があったにも関わらず強制的に割込処理をしてストレスタイムが発生した重度ストレスタイムの平均値を記憶している。
図3(G)は、予約データ77のデータ構成図である。
予約データ77は、予約No.、枠番号、患者ID、予約区分、および予約受付日時で構成されている。これにより、どの患者がどの枠番号にどの予約区分で予約しているか、またその予約がいつ受け付けたものであるかがわかる。
図3(H)は、当日受付データ78のデータ構成図である。
当日受付データ78は、予約No.、枠番号、患者ID、予約区分、および当日受付日時で構成されている。これにより、どの患者がどの枠番号にどの予約区分(当日受付は来院仮予約とする)で予約しているか、またその予約がいつ受け付けたものであるかがわかる。
なお、この当日受付データ78の予約No.と予約データ77の予約No.は重複しないように構成されている。この実施例では、予約データ77の予約No.を1から開始し、当日受付データ78の予約No.を予約受入可能数より大きい数値である101から開始して、番号の重複が発生しないようにしている。
図4(A)は、当日発生ストレスタイム管理データ81のデータ構成図である。
当日発生ストレスタイム管理データ81は、日付、医師ID、ストレスタイム区分(ST区分)、およびストレスタイム(ST時間)で構成されており、当日に発生したストレスタイムを管理している。
ストレスタイム区分は、発生したストレスタイムが警告のされていない通常のストレスタイム(ST)か、警告したにも関わらず強制的に割込処理して発生した重度ストレスタイム(二次ST)かを記憶している。
ストレスタイム(ST時間)は、当日のストレスタイムまたは当日の重度ストレスタイムの実測値を記憶している。
この当日発生ストレスタイム管理データ81により、いつどの医師がどの区分のストレスタイムをどれだけの時間発生させたかわかるようにしている。また、この当日発生ストレスタイム管理データ81により、各医師に割り当てる予備時間の再計算(値洗い)を行うことができる。なお、この値洗は、一日の業務終了後の一定時刻に実施する、あるいは即時実施するなど、適宜のタイミングで実行する構成にすることができる。
図4(B)は、実績データ82のデータ構成図である。
実績データ82は、枠番号、予約No.、診療形態、警告、医師ID、および診療時間(診療日付、診療開始時刻、診療終了時刻)で構成されている。
診療形態は、予約や当日来院の処理を割込処理なく通常処理したことを示す「通常」と、医師の判断によって割込処理して前倒しに診療したことを示す「医師判断」と、割込可能通知部27によってシステムが判断し割込処理して前倒し診療したことを示す「システム判断」の3形態のいずれかが記憶されている。
警告は、「医師判断」や「システム判断」による割込処理が行われた際に警告があったことを示す「有」となかったことを示す「無」と割込処理をしていないから判定不要であったことを示す「−」が記憶されている。
この実績データ82により、どの予約No.をどのような診療形態でいつどの医師がどれだけの時間で診療したのか、その診療をその時間に受け入れるにあたって警告があったのかを把握できるようにしている。
なお、図示の例では、枠番号2010091001という1つの時間枠の中で3つの予約No.の診療を実施していることがわかる。すなわち、枠内診療数マスタデータ74によると、その1つの時間枠に対して枠内診療数が2であるから2人までしか予約受付できないが、実際の診療を行って余った診療時間で割込処理を行い、予約時点での診療人数である2人より多い3人の診療を行ったことがわかる。また、予約No.101の患者については、医師の判断で診療前倒しをおこなった際に、一度「警告」をされたにもかかわらず診療が実行されたということを読み取れる。
図5は、医師の判断によって当日来院患者の仮予約である流動可能予約を割込処理して前倒し診療する動作を示すフローチャートである。
医師端末6の制御手段は、割込入力部24により、時間枠内に予約されている診療を終えた医師により、診療する仮予約患者(すなわち当日来院患者の流動可能予約)が選択される選択入力を受け付ける(ステップS1)。
管理サーバ5の制御手段は、割込可否判定部33により、記憶部32の診療区分マスタデータ71と時間枠マスタデータ72を参照し、時間枠連結隙間時間Aを算出する(ステップS2)。この時間枠連結隙間時間Aは、その医師の現時刻が含まれる時間枠の残り時間を示す現時間枠の隙間時間と、次の時間枠からその時間枠に予約されている予約患者の診療にかかる見込み時間(基準診療時間と基準増減時間の加算時間)を減算した隙間時間とを加算した時間である。
管理サーバ5の制御手段は、割込可否判定部33により、記憶部32の医師データ76を参照し、予備時間加算後想定診療時間Bを算出する(ステップS3)。この予備時間加算後想定診療時間Bは、ステップS1で選択された仮予約患者の診療にかかる見込み時間に、その医師の予備時間を加算した時間である。ここでの見込み時間は、診療区分マスタデータ71と症状区分マスタデータ73を参照し算出するものであり、ステップS2の実行途中に算出されているものである。
管理サーバ5の制御手段は、割込可否判定部33により、時間枠連結隙間時間Aが予備時間加算後想定診療時間B以上か否かを判定する(ステップS4)。
時間枠連結隙間時間Aが予備時間加算後想定診療時間B以上であれば(ステップS4:Yes)、管理サーバ5の制御手段は、割込登録部34により、ステップS1で選択された仮予約患者である流動可能患者について、診療時間を前倒しにして時間枠連結隙間時間Aに割り当てる割込処理(サービス割込処理)を実行し、診療開始を登録する(ステップS5)。この診療開始時刻等の登録は、実績データ82に対して実行する。またこのとき、実績データ82の診療形態には「通常」を登録する。
時間枠連結隙間時間Aが予備時間加算後想定診療時間B未満であった場合(ステップS4:No)、管理サーバ5の制御手段は、割込可否判定部33により警告データを送信する。そして、これを受けた医師端末6の制御手段は、警告表示部25により警告表示を実行する(ステップS6)。この警告表示は、予備時間を考慮すると次の予約の診療終了時間が時間枠の後ろへ押し出されることになって受付不可である旨の表示とする。
特に強制割込が入力されなければ(ステップS7:No)、処理を終了し、医師端末6の入力手段によって強制割込が入力されると(ステップS7:Yes)、管理サーバ5の制御手段は、割込登録部34により、前記ステップS5と同様に流動可能患者を時間枠連結隙間時間Aに割り当てる割込処理(サービス割込処理)を実行する(ステップS8)。
管理サーバ5の制御手段は、割込登録部34により、強制割当を実行して警告有フラグを立てて診療開始を登録し(ステップS9)、処理を終了する。この警告有フラグは、実績データ82の「警告」項目に「有」と登録することで実行する。またこのとき、実績データ82の診療形態には「医師判断」を登録する。
なお、ステップS4でA=BであればステップS5へ進む構成としたが、ステップS6に進む構成としてもよい。
図6は、予約処理システム1の管理サーバ5が前倒しの可否を判断して通知するシステム通知動作のフローチャートである。
管理サーバ5の制御手段は、割込可能枠検出部35により、医師別時間枠連結隙間時間Aを医師人数Mの分だけ算出する(ステップS11)。
管理サーバ5の制御手段は、割込可能枠検出部35により、医師別時間枠連結隙間時間Aを時間の長い順にソーティングし、医師別時間枠連結隙間時間Aの配列である医師別隙間時間Anを作成する(ステップS12)。
管理サーバ5の制御手段は、割込可能枠検出部35により、変数nに1を代入し(ステップS13)、以下の処理をn≦Mの間繰り返す(ステップS20:Yes)。
管理サーバ5の制御手段は、割込可能枠検出部35により、医師nについての予備時間加算後想定診療時間Bを算出して医師別必要時間Bnに代入する(ステップS14)。この時の判定は、先頭の仮予約患者、つまり当日受付データ78に記憶されている仮予約患者の中で未だ診療開始されていない仮予約患者のうち当日受付日の受付時間の最も早い仮予約患者が対象となる。そして、管理サーバ5の制御手段が、診療区分マスタデータ71と症状区分マスタデータ73を参照して診療にかかる見込み時間を算出し、その上で予備時間加算後想定診療時間Bを医師ごとに算出する。
管理サーバ5の制御手段は、医師別隙間時間Anが医師別必要時間Bnより小さければ(ステップS15:No)、ステップS19へ処理を進め、大きければ(ステップS15:Yes)、割込可能枠検出部35により、医師nに対して割込可能通知を実行する(ステップS16)。
医師端末6の表示手段に割込可能通知部27によって表示された割込可能表示に対して、割込了承入力がなされなければ(ステップS17:No)、ステップS19へ処理を進め、割込了承入力がなされれば(ステップS17:Yes)、その流動可能患者の診療を医師nの現在のスケジュールに割り当てる割込処理(サービス割込処理)を実行し(ステップS18)、処理を終了する。このとき、割込可能枠検出部35により、実績データ82の「診療形態」には「システム判断」が記憶される。このシステム判断の場合、警告はありえないため、「警告」項目に「無」が記憶される。
ステップS15でAn<Bnとなるか、ステップS17でNoの場合、管理サーバ5の制御手段は、変数nに1加算し(ステップS19)、n≦Mの間(ステップS20:Yes)、ステップS14へ処理を戻して繰り返す。
この繰り返しにより、医師別時間枠連結隙間時間Aの大きい医師から順番に割り当て可否が判定され、医師が受け入れた時点で割当完了となる。
若しくは、ステップS20でn>Mとなれば(ステップS20:No)、管理サーバ5の制御手段は処理を終了する。
以上の構成および動作により、予約患者と当日来院患者に少ない待ち時間で効率よく診療サービスを提供することができ、かつ、医師等の判断によって柔軟に運用することができるとともに、その判断をした医師等を評価でき次の判断に生かせるような予約処理システム1を提供することができる。
すなわち、図7(A)の割込可能時の説明図に示すように、図7(A1)のスケジュールに表示される予約患者を時間枠内にそれぞれ割り当てた状態から、矢印Y1に示すように隙間時間(2)を移動し、図7(A2)のスケジュールに示すように現在の時間枠(9:00〜10:00)の隙間時間(1)と次の時間枠の隙間時間(2)を合わせた隙間時間(1)+(2)を医師別時間枠連結隙間時間Aとして算出する。そして、図7(A3)のスケジュールに示すように、割込処理したい流動可能患者の予想診療時間にその医師の予備時間を加算した予備時間加算後想定診療時間Bが医師別時間枠連結隙間時間A内に収まれば、矢印Y2に示すように問題なく割込処理をして前倒し診療を行うことができる。
また、図7(B)の割込不可警告時の説明図に示すように、図7(B1)のスケジュールに表示される予約患者を時間枠内にそれぞれ割り当てた状態から、矢印Y3に示すように隙間時間(2)を移動し、図7(B2)のスケジュールに示すように現在の時間枠(9:00〜10:00)の隙間時間(1)と次の時間枠の隙間時間(2)を合わせた隙間時間(1)+(2)を医師別時間枠連結隙間時間Aとして算出する。そして、図7(B3)のスケジュールに示すように、割込処理したい流動可能患者の予想診療時間にその医師の予備時間を加算した予備時間加算後想定診療時間Bが医師別時間枠連結隙間時間A内に収まらなければ(オーバー時間Tが発生)、矢印Y4に示すように割込処理をすることが適切ではなく、警告を出力することができる。
また、複数医師に対する割当処理を実行することもできる。この場合、図8(A)に示すように、図8(A1)の予約バッファに格納されたすべての予約を図8(A2)に示す各医師のスケジュール(医師1スケジュール、医師2スケジュール、および医師3スケジュール)にあらかじめ定めたルールにて割り当て、図8(A3)に示す当日来院の来院バッファからも当日来院患者を来院順に割り当てていく。ここで、既診1は、矢印Y5に示すように医師3の空いている時間枠にそのまま割り当てられる。
次に当日来院した既診2の当日来院患者は、午前中に空いている時間枠がないため、そのまま割り当てすると午後以降の割り当てとなる。ここで、図8(B2)の医師別スケジュールに示すように各医師の時間枠の隙間時間をそれぞれ加算し、医師1の医師別時間枠連結隙間時間Aである隙間時間(1)、医師2の医師別時間枠連結隙間時間Aである隙間時間(2)、および医師3の医師別時間枠連結隙間時間Aである隙間時間(3)を求める。そして、算出された医師別時間枠連結隙間時間Aはソートされ、図示の例の場合、(1)、(2)、(3)の順になる。
医師1について検討すると、この医師の予備時間が長いため、予備時間加算後想定診療時間Bが隙間時間(1)より長く警告対象となる。医師2については、隙間時間(2)が医師1の隙間時間(1)より短いものの、この医師の予備時間が短いため、予備時間加算後想定診療時間Bが隙間時間(2)より短く警告対象にならない。このため、矢印Y6に示すように、当日来院の既診2を医師2の隙間時間(2)に割り当て可能と判断できる。よって、医師2に対して割り込み可能通知がおこなわれ、該医師2による割込了承がなされると、医師2の隙間時間(2)に割り当てられる。
また、システム判断により割込処理可能の通知を行う場合、図9(A)に示すように予約と当日来院とが割り当てられている状態から、当日来院を前倒しして割込みできる隙間時間を探す。すなわち、図9(B)に示すように、医師1の隙間時間(1)と医師3の隙間時間(2)を比較すると医師1の隙間時間(1)の方が長いため、矢印Y7に示すように、医師2の当日来院の既診8を医師1の隙間時間(1)へ移動する。これにともない、医師1の後方に仮予約として割り当てられていた当日来院の既診9が、医師2の空いた時間に矢印Y8に示すように前倒しして割り当てられる。このようにして、効率よく予約と当日来院を処理し、待ち時間を極力少なくして診療を進めることができる。
このようにして、隣り合う時間枠内の予約を処理した残り時間となる隙間時間を寄せ集め、この寄せ集めた隙間時間に当日来院患者の診療を割り当てることで待ち時間を少なくすることができ、かつ事前の予約患者も適時に診療することができる。
また、医師に予備時間を定めているため、その予備時間を見込んで予約患者の診療が遅延してストレスタイムが発生する可能性を判定し、警告することができる。
また、予備時間を医師別に管理するため、ストレスタイムを発生させない医師であれば予備時間は自然と短くなり、予備時間加算後想定診療時間Bを診療に要する見込み時間へ限りなく近づけていくことができる。結果として、時間枠連結隙間時間Aと見込み時間との差が少なくても割り当てることができる。ストレスタイムを発生させやすい医師であれば予備時間は長くなり、時間枠連結隙間時間Aと見込み時間との差は小さくとも予備時間を考えると時間超過となる場合が発生する。しかし、この場合も警告を表示することができ、ストレスタイムが現実に発生することを事前に予防することが可能となる。
また、警告があっても強制割込部26により強制的に割込処理できるため、医師の判断によって柔軟に当日来院を受け入れて処理することができる。すなわち、システムが定めた硬直的なスケジュールを愚直に守るだけでなく、その場の状況に応じて臨機応変に診療を進めていくことができる。
また、警告があったにもかかわらず強制割込部26により強制的に割込処理されてストレスタイムが発生した場合には、重度ストレスタイムとして通常のストレスタイムと別に管理するため、無理してストレスタイムを発生させることが多い医師と、そうでない医師とを判断でき、医師の評価につなげることができる。
また、予備時間再計算部37によって予備時間の値洗いを行うことができるため、実績値に基づいて必要な予備時間を適宜調整することができる。これにより、実績値が日々反映されていき、時間が経てば経つほど、使えば使うほど、予備時間が医師能力の実勢値に近づいていくことになる。従って、システム導入時に設定した予備時間の初期値も、時間が経てば、自然と医師能力を反映した正しい値と値洗されていく。このようにして、無駄のない効率よい運営を行うことができる。
また、医師が診療と割込処理可能性の予測に慣れてきてストレスタイムの発生が少なくなってきたような場合も、予備時間再計算部37により、ストレスタイムの減少に合わせて必要な予備時間が短く算出され、設定を更新していくこともできる。
また、患者の予約だけでなく休憩も予約しておくことができるため、医師が休息や食事をとれないといったことを防止できる。
また、予約に対する診療の遅延で患者にストレスを与えるストレスタイムと、休憩時間の短縮により医師がストレスを感じる医師ストレスタイムとを別に取り扱うため、医師を適切に評価できる。すなわち、予約患者の診療を遅延させて患者にストレスを与えた医師の評価を下げることができるとともに、熱心さのあまりに自分の休憩を犠牲にしてまで診療に取り組む医師を把握して適宜の指導を行うこともできる。これにより、医師を適切に評価でき、医師の精神面・心身面トラブルに早期段階で対処することも可能である。
また、複数の医師が個別に診療を行う場合でも、各医師に予約患者や当日来院患者を割り当てでき、また当日来院患者を前倒しする割込処理も実行できるため、スムーズな運用を行うことができる。当日来院患者についても、流動可能予約としてある医師のスケジュールに組み込んでいても、別の医師に十分な時間枠連結隙間時間Aが発生すれば、その時間枠連結隙間時間Aに割込処理でき、さらにそれによって空いた元の医師の時間枠連結隙間時間Aに別の当日来院患者を割り当てて前倒しすることもできるため、非常に効率よく診療を進めることができる。
なお、上述の実施形態では、診療の開始入力と終了入力を、医師端末6での入力とゲート装置7の通過のどちらでも実行可能としたが、どちらか一方のみとしてもよい。
また、予約処理システム1は、患者端末2と管理サーバ5と医師端末6とを用いてシステム構成をしたが、1台のコンピュータでスタンドアロン型に構成してもよい。
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
この発明は、医師や歯科医師などの医療分野での予約処理に利用することができ、他にも美容院の予約処理、マッサージやエステの予約処理など、予約利用者と当日利用者とを処理する適宜のサービスで利用することができる。
1…予約処理システム、11,21…予約入力部、22…休憩入力部、25…警告表示部、26…強制割込部、32…記憶部、34…割込登録部、35…割込可能枠検出部、36…予備時間更新部、37…予備時間再計算部、38…状況判定部、39…ストレスタイム登録部、41…重度ストレスタイム登録部、71…診療区分マスタデータ、72…時間枠マスタデータ、76…医師データ
この発明は、例えばサービスの予約を受け付け、かつ当日の利用者を割込処理するような予約処理システム、予約処理方法、および予約処理プログラムに関する。
従来、病院での診療サービス等において、事前に予約を受け付ける予約サービスが行われている。また、予約した利用者だけでなく、当日に来院した利用者に対してもサービスを提供するため、予約利用者と当日利用者を調整してサービス提供していくことになる。
このような予約利用者と当日利用者を処理する方法として、サービス時間割り当て方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法は、予約時間割当から空き時間を算出し、当日案件のサービス時間以上の空き時間の有無を判定し、該当する空き時間があればその空き時間に当日案件を割り当てるものである。また、サービス時間以上の空き時間がなかった場合には、空き時間に強制割当した場合の合計待ち時間が最小となる空き時間に割り当てるものである。
また、予約患者、予約外患者を含めた統一的な受付方法と診療順序の円滑な決定、通知方法の改善を実現することを目的とする診療予約管理方法も提案されている(特許文献2参照)。この方法では、時間枠内の診療受付された患者の診療が終了したときの残時間を次の時間枠の残り時間に組み替えることや、その分次の時間枠の開始時間が繰り上げられることも提案されている。
しかし、これらの方法は、機械的な処理に留まるものであり、運用上の自由度が少ない上、サービスの受け入れや実行をする担当医師等の評価にもつなげられないものであった。
特開2009−129308号公報 特開2003−296448号公報
この発明は、上述の問題に鑑み、予約利用者と当日利用者に少ない待ち時間で効率よくサービス提供することができ、かつ、担当者等の判断によって柔軟に運用することができるとともに、その判断をした担当者等を評価でき次の判断に生かせるような予約処理システム、予約処理方法、および予約処理プログラムを提供し、利用者の満足度とサービス提供者の満足度を向上させることを目的とする。
この発明は、サービス区分毎に必要とするサービス時間を予め定めた内容別サービス時間情報、サービスを行う複数の担当者にそれぞれ予備時間を割り当てた担当者別予備時間情報、及び、サービス可能な時間を複数の時間枠に分割した時間枠情報を記憶する記憶手段と、前記時間枠単位でサービス予約を受け付けてスケジュールを調整するサービス予約受付手段と、前記時間枠に前記サービス予約が割り当てられている前記スケジュールに流動可能サービス予約を割り込ませるサービス割込処理を実行するサービス割込処理実行手段と、前記サービス割込処理実行手段により前記サービス割込処理を実行する際、予約と予約の間に発生した隙間時間が、割込処理する流動可能サービス予約のサービス区分にかかる前記サービス時間と該サービスの実施を担当する担当者の前記予備時間とを加算した時間以上であれば割込可と判定する割込可否判定部とを備え、前記サービス割込処理実行手段は、前記割込可否判定部によって割込不可と判定された場合であっても強制実行入力を受け付ければサービス割込処理を実行する構成であり、担当者毎に、前記時間枠内に割り当てられているサービス予約のサービス実施の完了時刻が前記時間枠の終了時刻より遅延して利用者にストレスをかけたストレスタイムを前記記憶手段に記憶するストレスタイム記憶処理手段と、該ストレスタイムの発生が多ければ該担当者の前記予備時間を調整前の設定より長くし、該ストレスタイムの発生が少なければ該担当者の前記予備時間を調整前の設定より短く調整する予備時間調整手段とを備えた予約処理システムであることを特徴とする。
この発明により、予約利用者と当日利用者に少ない待ち時間で効率よくサービス提供することができ、かつ、担当者等の判断によって柔軟に運用することができるとともに、その判断をした担当者等を評価でき次の判断に生かせるような予約処理システム、予約処理方法、および予約処理プログラムを提供できる。
予約処理システムのシステム構成図。 予約処理システムの各装置が実行する機能を示す機能ブロック図。 記憶部に記憶される各種データのデータ構成の説明図。 記憶部に記憶される各種データのデータ構成の説明図。 医師判断により流動可能予約を割込処理する動作のフローチャート。 システム判断により流動可能予約を割込処理する動作のフローチャート。 割込処理でのスケジュール調整の説明図。 複数医師存在時の割込処理でのスケジュール調整の説明図。 システム判断による割込処理でのスケジュール調整の説明図。
以下、この発明の一実施形態を図面と共に説明する。
図1は、予約処理システム1のシステム構成図である。図示するように予約処理システム1は、複数の患者端末(利用者端末)2と、通信回線3と、ルータ4と、管理サーバ5と、複数の医師端末(担当者端末)6と、ゲート装置7とで主に構成されている。
患者端末2は、予約(サービス予約)の空き状況の確認と予約申し込みを実施する端末であり、図示省略するルータ等によって通信回線3を通じて管理サーバ5と通信を行う。
通信回線3は、インターネット等の通信回線であり、遠隔地のコンピュータ相互の通信を可能にする。
ルータ4は、施設の一例である病院内に設置されて病院内のコンピュータが通信回線3を通じて通信することを許容する。
管理サーバ5は、各種のデータを記憶しており、予約の受付や当日の診療進行管理、および予約スケジュールへの当日来院患者の割込処理等を実行する。
医師端末6は、診療(サービス)を行う医者(担当者)が操作入力する端末であり、予約患者の診療開始および終了、割込の受け入れ入力、警告表示、および割込可能通知等を実行する。なお、医者を補助する補助オペレータが操作入力を行う運用としてもよい。
ゲート装置7は、非接触通信用のアンテナと通信手段と制御手段と記憶手段とを備えており、患者が所持する非接触ICカード等と通信してどの患者が通過したか、および通過した方向(入室か退室か)を検知して、検知信号を管理サーバ5へ送信する。
患者端末2、管理サーバ5、および医師端末6は、いずれもCPUとROMとRAM等で構成される制御手段、ハードディスク等で構成される記憶手段、キーボードやマウス等で構成される入力手段、液晶ディスプレイ等で構成される表示手段、LANボード等で構成される通信手段、およびUSB等で構成される外部接続手段といったハードウェアで構成されており、記憶手段に記憶されているプログラムに従って制御手段が各種動作を実行する。
なお、管理サーバ5は、図1のようにサービスを運用する建物内にルータを経由して設置しても良いが、通信回線3を経由して独立したサーバセンターに設置するなど、適宜の場所に設置すると良い。
図2は、予約処理システム1の各装置が実行する機能を示す機能ブロック図である。
患者端末2には、予約入力を実行する予約入力部(サービス予約受付手段)11が設けられている。この予約入力部11は、患者端末2の記憶手段に記憶されているプログラムに従って、管理サーバ5にアクセスして予約状況を取得して表示し、空き時間枠に予約を申し込む予約処理を実行する。
医師端末6は、予約入力部(サービス予約受付手段)21、休憩入力部(休憩割当手段)22、当日入力部23、割込入力部24、警告表示部(警告手段)25、強制割込部(強制実行入力)26、割込可能通知部27、予備時間更新指示部51、開始入力部52、および終了入力部53を備えている。
予約入力部21は、電話等で受け付けた予約を病院のオペレータがスケジュール内に入力する予約処理を実行する。
休憩入力部22は、医師の休憩時間をスケジュール内に入力する休憩入力処理を実行する。
当日入力部23は、当日来院患者を受け付けてスケジュール内に流動可能予約(流動可能サービス予約)として入力する処理を実行する。
割込入力部24は、スケジュール内の予約と予約の間に隙間時間が発生したときに、その隙間時間に流動可能予約を割り込ませる割込入力処理を実行する。
警告表示部25は、割込入力処理を実行する際に次の予約を時間枠から押し出す可能性があることを警告表示する処理を実行する。なお、時間枠から押し出されるのが休憩予約であった場合には、休憩時間が減少することを示す休憩減少表示を行う。
また、警告する対象となっている医師が、重度ストレスタイムを予め定めた所定量以上に発生させている医師であれば、強制的に割込処理するとストレスタイムを発生させる可能性が非常に高いことを示す重度警告表示を行う。ここで、重度ストレスタイムとは、システムによる警告がなされていても、医師の判断により強制的に割込処理をおこなった結果、発生してしまうストレスタイムをいう。このストレスタイムを重度ストレスタイムとして通常のストレスタイムと別に管理する。
強制割込部26は、前記警告表示部25で警告があっても割込処理すると医師の判断によって強制的に割込処理する入力を受け付け、この受け付けた強制割込指示を割込登録部34に送信する。
割込可能通知部27は、スケジュール内の予約と予約の間に隙間時間が発生したときに、その隙間時間に流動可能予約を割り込ませることが可能であることを通知する割込可能通知処理を実行する。
予備時間更新指示部51は、医師毎に定められる予備時間を日々の実績に応じて更新する指示を行う予備時間更新指示処理を実行する。ここでいう予備時間とは、予約と予約の間に生じた隙間時間に別の流動可能予約を割込ませる際に、時間超過を見込んだ割込可否を判断するためのものであり、医師毎に定められる。従って、時間超過が多い医師に対しては長い予備時間が割り当てられ、時間超過を殆どしない医師に対しては短い予備時間が割り当てられる。
具体的な予備時間の計算方式としては、ストレスタイム(ST)と重度ストレスタイム(二次ST)の2つ値を用いて、次の関数fで求めることができる。
<式1>
予備時間 = f(ST,二次ST)
※ ST=ストレスタイム,二次ST=重度ストレスタイム
関数fは、様々な計算式を採用できるが、一例として、加重平均をとった次の計算式とすることができる。
<式2>
aST+(1−a)二次ST
※ (0≦a≦1)
このように求める予備時間は、いわばストレスタイム、重度ストレスタイムから導かれる、医師の判断能力値、判断経験値といえる。
開始入力部52は、診療を開始したことを入力する開始入力処理を実行する。
終了入力部53は、診療が終了したことを入力する終了入力処理を実行する。
管理サーバ5は、確認登録部31、記憶部(記憶手段)32、割込可否判定部33、割込登録部34、割込可能枠検出部35、予備時間更新部36、予備時間再計算部37、状況判定部(ストレスタイム発生判定手段)38、ストレスタイム登録部(ストレスタイム記憶処理手段)39、休憩判定部40、重度ストレスタイム登録部(ストレスタイム記憶処理手段)41、及び重度判定部42を備えている。なお、割込登録部34および割込可能枠検出部35は、サービス割込処理実行手段として機能する。
確認登録部31は、予約入力部11からの予約入力、予約入力部21からの予約入力、休憩入力部22からの休憩入力、および当日入力部23からの流動可能予約入力を受け付け、記憶部32を参照して予約、休憩、流動可能予約の登録可否を確認し、可能な場合で登録指示を受ければ登録を行い、不可能であれば不可能であることを予約入力部11、予約入力部21、休憩入力部22、または当日入力部23へ返信する。
記憶部32は、各種データを記憶しており、データの読み出しおよび更新登録を実行する。データの詳細については図3とともに後述する。
割込可否判定部33は、割込入力部24からの割込入力を受けて記憶部32を参照し、割り込みの可否を判定し、割込不可であれば警告表示部25へ警告データを送信し、割込可能であれば割込登録部34を通じて記憶部32に割込登録を行う。警告表示部25へ送信する警告データは、診療に必要な時間だけであれば割込可能であるが予備時間を考慮すると割込ませることが適切ではないことを示すストレスタイム発生可能性警告データと、そもそも診療に必要な時間に足りないことを示す割込不可データとから選択的に決定される。
割込登録部34は、割込可否判定部33で割込可能と判定した場合、および警告表示部25で警告したが強制割込部26で強制的に割込すると入力された場合に記憶部32へ割込登録を実行する。
割込可能枠検出部35は、定期的にあるいは後述する状況判定部38での状況判定のタイミングで割込可能枠の存在を検出し、検出した割込可能枠を割込可能通知部27へ送信する。
予備時間更新部36は、予備時間再計算部37で再計算された新たな予備時間を記憶部32に更新登録する。
予備時間再計算部37は、医師に割り当てた予備時間が適切であるか否か記憶部32に記憶されたストレスタイムの発生実績に応じて再計算し、計算結果を予備時間更新部36へ送信する。この再計算では、現在設定されている予備時間の計算時以降の当日発生ストレスタイム管理データ81のストレスタイムおよび重度ストレスタイムを参照し、ストレスタイムと重度ストレスタイムと予備時間とに基づいて算出する。
この算出は、上述した式1と式2を用いて実行することができる。なお、算出方法はこれに限らず、ストレスタイムと重度ストレスタイムと予備時間の平均値とする、これらの項目に対して重みづけをした上で平均値を算出するなど、適宜の計算式を採用することができる。
より具体的には、例えば次のように算出できる。まず、予備時間を算出するための要素として、平均ストレスタイム(STA:ストレスタイムに基づくもの)と平均重度ストレスタイム(二次STA:重度ストレスタイムに基づくもの)を、医師毎にそれぞれ記憶しておく。なお、平均ストレスタイムと平均重度ストレスタイムは、過去のストレスタイムと平均重度ストレスタイムをそれぞれ集計して平均値をとったものであり、算定ストレスタイムと算定重度ストレスタイムとも呼べるものである。
そして、医師別の当日のストレスタイム(当日STA)と当日の重度ストレスタイム(当日二次STA)とを、その日の当日実績として日々算出する。
医師Aの予備時間の算出要素: STA, 二次STA
医師Aの実績値としての記憶先:当日STA, 当日二次STA
当日STAは、その日に発生した個々のストレスタイム(ST)の平均値である。
当日二次STAは、その日に発生した個々の重度ストレスタイム(二次ST)の平均値である。
そして、当日営業終了後、平均ストレスタイムを、現時点での平均ストレスタイムと前記当日STAの平均値に更新し、平均重度ストレスタイムを、現時点での平均重度ストレスタイムと前記当日二次STAの平均値に更新する。なお、この更新のタイミングは、当日営業終了後に限らず、一定時間毎、あるいは当日ストレスタイムや当日重度ストレスタイムの発生の都度など、適宜のタイミングにすることができる。
こうして、翌営業日では、このように算出した新STA(新平均ストレスタイム)と、新二次STA(新平均重度ストレスタイム)をもとに算出された予備時間を使用して処理を進めることができる。こういう意味で、値洗をするのはSTAと二次STAになる。
状況判定部38は、開始入力部52から診療開始の入力を受け付けたとき、終了入力部53から診療終了の入力を受け付けたとき、あるいはゲート装置7から入室または退室の入力を受け付けたときに、記憶部32を参照し、診療に時間がかかって次の予約の患者にストレスをかけたストレスタイムが発生しているか否か、およびどれくらいのストレスタイムが発生しているかを判定する。
ストレスタイム登録部39は、休憩判定部40から受信したストレスタイムを記憶部32に登録する。なお、そのストレスタイムによって押し出された予約が休憩時間であった場合は、ストレスタイムとして登録しない構成にすると良いが、医師の休憩時間が減ることからストレスタイムとして登録する構成にしてもよい。
休憩判定部40は、状況判定部38から受信したストレスタイムによって押し出された予約が、休憩時間であったか否かを判定し、その判定結果をストレスタイムとともにストレスタイム登録部39および重度ストレスタイム登録部41に送信する。
重度ストレスタイム登録部41は、重度判定部42で判定された重度のものについて重度ストレスタイムとして記憶部32に登録する。
重度判定部42は、発生したストレスタイムが、警告表示部25で警告したにも関わらず強制割込したことによって発生した重度のものか否かを判定し、その判定結果をストレスタイムとともに重度ストレスタイム登録部41へ送信する。
図3および図4は、記憶部32に記憶される各種データのデータ構成の説明図である。
図3(A)は、診療区分マスタデータ(ストレスタイム記憶処理手段)71のデータ構成図である。
診療区分マスタデータ71は、診療区分(サービス区分)と基準診療時間(通常必要とするサービス時間)(分)とで構成されており、診療区分毎にどれくらいの診療時間がかかるかを見込む基準となる基準診療時間が設定されている。診療区分は、略称と内容詳細とが記憶されている。この診療区分マスタデータ71の基準診療時間は、毎日の診療結果を示す実績データ82に基づいて、日々適切な基準診療時間を再計算(値洗い)して実勢値に近づけていく構成にしてもよい。
図3(B)は、時間枠マスタデータ(時間枠情報)72のデータ構成図である。
時間枠マスタデータ72は、枠番号、時間枠、および枠時間で構成されている。枠番号にはシーケンシャルとなる固有番号が記憶され、時間枠には時間枠番号が記憶され、枠時間には日付と開始時刻と終了時刻が記憶されている。なお、日単位で時間枠マスタデータを設定しているが、これに限らず曜日単位で設定するなど、枠時間の日部分を適宜の単位に設定してもよい。
図3(C)は、症状区分マスタデータ73のデータ構成図である。
症状区分マスタデータ73は、症状区分と基準増減時間とで構成されている。症状区分は略称と内容詳細で構成され、基準増減時間は診療区分の基準診療時間に対し症状別にどれくらいの時間を増減させるかを示す数値が記憶されている。
図3(D)は、枠内診療数マスタデータ74のデータ構成図である。
枠内診療数マスタデータ74は、枠番号と時間枠と枠内診療数とで構成されている。枠番号はシーケンシャルとなる固有番号が記憶され、時間枠には時間枠番号が記憶され、枠内診療数にはその時間枠でいくつの診療を受け入れるかを示す数値が記憶されている。図示の例では医師が2人いる場合を想定し、同じ時間枠内に2人の診療を同時並行して受け入れ可能であることを記憶している。
図3(E)は、患者データ75のデータ構成図である。
患者データ75は、患者ID、患者名称、性別、および生年月日等の患者に関する情報が記憶されている。なお、患者データ75は、会員だけを登録する会員患者データと非会員(一見さん)を登録する非会員患者データとに分けて構成し、会員サービスを濃くするといった運用を行っても良い。
図3(F)は、医師データ(担当者別予備時間情報)76のデータ構成図である。
医師データ76は、医師ID、医師名称、平均ストレスタイム(ST)、平均重度ストレスタイム(二次ST)で構成されている。平均ストレスタイムは、その医師が予約と予約の間に流動可能予約を割込ませる際に見込む予備の時間であり、それまでのストレスタイムの平均等によって算出されている。平均重度ストレスタイムは、警告があったにも関わらず強制的に割込処理をしてストレスタイムが発生した重度ストレスタイムの平均値を記憶している。
図3(G)は、予約データ77のデータ構成図である。
予約データ77は、予約No.、枠番号、患者ID、予約区分、および予約受付日時で構成されている。これにより、どの患者がどの枠番号にどの予約区分で予約しているか、またその予約がいつ受け付けたものであるかがわかる。
図3(H)は、当日受付データ78のデータ構成図である。
当日受付データ78は、予約No.、枠番号、患者ID、予約区分、および当日受付日時で構成されている。これにより、どの患者がどの枠番号にどの予約区分(当日受付は来院仮予約とする)で予約しているか、またその予約がいつ受け付けたものであるかがわかる。
なお、この当日受付データ78の予約No.と予約データ77の予約No.は重複しないように構成されている。この実施例では、予約データ77の予約No.を1から開始し、当日受付データ78の予約No.を予約受入可能数より大きい数値である101から開始して、番号の重複が発生しないようにしている。
図4(A)は、当日発生ストレスタイム管理データ81のデータ構成図である。
当日発生ストレスタイム管理データ81は、日付、医師ID、ストレスタイム区分(ST区分)、およびストレスタイム(ST時間)で構成されており、当日に発生したストレスタイムを管理している。
ストレスタイム区分は、発生したストレスタイムが警告のされていない通常のストレスタイム(ST)か、警告したにも関わらず強制的に割込処理して発生した重度ストレスタイム(二次ST)かを記憶している。
ストレスタイム(ST時間)は、当日のストレスタイムまたは当日の重度ストレスタイムの実測値を記憶している。
この当日発生ストレスタイム管理データ81により、いつどの医師がどの区分のストレスタイムをどれだけの時間発生させたかわかるようにしている。また、この当日発生ストレスタイム管理データ81により、各医師に割り当てる予備時間の再計算(値洗い)を行うことができる。なお、この値洗は、一日の業務終了後の一定時刻に実施する、あるいは即時実施するなど、適宜のタイミングで実行する構成にすることができる。
図4(B)は、実績データ82のデータ構成図である。
実績データ82は、枠番号、予約No.、診療形態、警告、医師ID、および診療時間(診療日付、診療開始時刻、診療終了時刻)で構成されている。
診療形態は、予約や当日来院の処理を割込処理なく通常処理したことを示す「通常」と、医師の判断によって割込処理して前倒しに診療したことを示す「医師判断」と、割込可能通知部27によってシステムが判断し割込処理して前倒し診療したことを示す「システム判断」の3形態のいずれかが記憶されている。
警告は、「医師判断」や「システム判断」による割込処理が行われた際に警告があったことを示す「有」となかったことを示す「無」と割込処理をしていないから判定不要であったことを示す「−」が記憶されている。
この実績データ82により、どの予約No.をどのような診療形態でいつどの医師がどれだけの時間で診療したのか、その診療をその時間に受け入れるにあたって警告があったのかを把握できるようにしている。
なお、図示の例では、枠番号2010091001という1つの時間枠の中で3つの予約No.の診療を実施していることがわかる。すなわち、枠内診療数マスタデータ74によると、その1つの時間枠に対して枠内診療数が2であるから2人までしか予約受付できないが、実際の診療を行って余った診療時間で割込処理を行い、予約時点での診療人数である2人より多い3人の診療を行ったことがわかる。また、予約No.101の患者については、医師の判断で診療前倒しをおこなった際に、一度「警告」をされたにもかかわらず診療が実行されたということを読み取れる。
図5は、医師の判断によって当日来院患者の仮予約である流動可能予約を割込処理して前倒し診療する動作を示すフローチャートである。
医師端末6の制御手段は、割込入力部24により、時間枠内に予約されている診療を終えた医師により、診療する仮予約患者(すなわち当日来院患者の流動可能予約)が選択される選択入力を受け付ける(ステップS1)。
管理サーバ5の制御手段は、割込可否判定部33により、記憶部32の診療区分マスタデータ71と時間枠マスタデータ72を参照し、時間枠連結隙間時間Aを算出する(ステップS2)。この時間枠連結隙間時間Aは、その医師の現時刻が含まれる時間枠の残り時間を示す現時間枠の隙間時間と、次の時間枠からその時間枠に予約されている予約患者の診療にかかる見込み時間(基準診療時間と基準増減時間の加算時間)を減算した隙間時間とを加算した時間である。
管理サーバ5の制御手段は、割込可否判定部33により、記憶部32の医師データ76を参照し、予備時間加算後想定診療時間Bを算出する(ステップS3)。この予備時間加算後想定診療時間Bは、ステップS1で選択された仮予約患者の診療にかかる見込み時間に、その医師の予備時間を加算した時間である。ここでの見込み時間は、診療区分マスタデータ71と症状区分マスタデータ73を参照し算出するものであり、ステップS2の実行途中に算出されているものである。
管理サーバ5の制御手段は、割込可否判定部33により、時間枠連結隙間時間Aが予備時間加算後想定診療時間B以上か否かを判定する(ステップS4)。
時間枠連結隙間時間Aが予備時間加算後想定診療時間B以上であれば(ステップS4:Yes)、管理サーバ5の制御手段は、割込登録部34により、ステップS1で選択された仮予約患者である流動可能患者について、診療時間を前倒しにして時間枠連結隙間時間Aに割り当てる割込処理(サービス割込処理)を実行し、診療開始を登録する(ステップS5)。この診療開始時刻等の登録は、実績データ82に対して実行する。またこのとき、実績データ82の診療形態には「通常」を登録する。
時間枠連結隙間時間Aが予備時間加算後想定診療時間B未満であった場合(ステップS4:No)、管理サーバ5の制御手段は、割込可否判定部33により警告データを送信する。そして、これを受けた医師端末6の制御手段は、警告表示部25により警告表示を実行する(ステップS6)。この警告表示は、予備時間を考慮すると次の予約の診療終了時間が時間枠の後ろへ押し出されることになって受付不可である旨の表示とする。
特に強制割込が入力されなければ(ステップS7:No)、処理を終了し、医師端末6の入力手段によって強制割込が入力されると(ステップS7:Yes)、管理サーバ5の制御手段は、割込登録部34により、前記ステップS5と同様に流動可能患者を時間枠連結隙間時間Aに割り当てる割込処理(サービス割込処理)を実行する(ステップS8)。
管理サーバ5の制御手段は、割込登録部34により、強制割当を実行して警告有フラグを立てて診療開始を登録し(ステップS9)、処理を終了する。この警告有フラグは、実績データ82の「警告」項目に「有」と登録することで実行する。またこのとき、実績データ82の診療形態には「医師判断」を登録する。
なお、ステップS4でA=BであればステップS5へ進む構成としたが、ステップS6に進む構成としてもよい。
図6は、予約処理システム1の管理サーバ5が前倒しの可否を判断して通知するシステム通知動作のフローチャートである。
管理サーバ5の制御手段は、割込可能枠検出部35により、医師別時間枠連結隙間時間Aを医師人数Mの分だけ算出する(ステップS11)。
管理サーバ5の制御手段は、割込可能枠検出部35により、医師別時間枠連結隙間時間Aを時間の長い順にソーティングし、医師別時間枠連結隙間時間Aの配列である医師別隙間時間Anを作成する(ステップS12)。
管理サーバ5の制御手段は、割込可能枠検出部35により、変数nに1を代入し(ステップS13)、以下の処理をn≦Mの間繰り返す(ステップS20:Yes)。
管理サーバ5の制御手段は、割込可能枠検出部35により、医師nについての予備時間加算後想定診療時間Bを算出して医師別必要時間Bnに代入する(ステップS14)。この時の判定は、先頭の仮予約患者、つまり当日受付データ78に記憶されている仮予約患者の中で未だ診療開始されていない仮予約患者のうち当日受付日の受付時間の最も早い仮予約患者が対象となる。そして、管理サーバ5の制御手段が、診療区分マスタデータ71と症状区分マスタデータ73を参照して診療にかかる見込み時間を算出し、その上で予備時間加算後想定診療時間Bを医師ごとに算出する。
管理サーバ5の制御手段は、医師別隙間時間Anが医師別必要時間Bnより小さければ(ステップS15:No)、ステップS19へ処理を進め、大きければ(ステップS15:Yes)、割込可能枠検出部35により、医師nに対して割込可能通知を実行する(ステップS16)。
医師端末6の表示手段に割込可能通知部27によって表示された割込可能表示に対して、割込了承入力がなされなければ(ステップS17:No)、ステップS19へ処理を進め、割込了承入力がなされれば(ステップS17:Yes)、その流動可能患者の診療を医師nの現在のスケジュールに割り当てる割込処理(サービス割込処理)を実行し(ステップS18)、処理を終了する。このとき、割込可能枠検出部35により、実績データ82の「診療形態」には「システム判断」が記憶される。このシステム判断の場合、警告はありえないため、「警告」項目に「無」が記憶される。
ステップS15でAn<Bnとなるか、ステップS17でNoの場合、管理サーバ5の制御手段は、変数nに1加算し(ステップS19)、n≦Mの間(ステップS20:Yes)、ステップS14へ処理を戻して繰り返す。
この繰り返しにより、医師別時間枠連結隙間時間Aの大きい医師から順番に割り当て可否が判定され、医師が受け入れた時点で割当完了となる。
若しくは、ステップS20でn>Mとなれば(ステップS20:No)、管理サーバ5の制御手段は処理を終了する。
以上の構成および動作により、予約患者と当日来院患者に少ない待ち時間で効率よく診療サービスを提供することができ、かつ、医師等の判断によって柔軟に運用することができるとともに、その判断をした医師等を評価でき次の判断に生かせるような予約処理システム1を提供することができる。
すなわち、図7(A)の割込可能時の説明図に示すように、図7(A1)のスケジュールに表示される予約患者を時間枠内にそれぞれ割り当てた状態から、矢印Y1に示すように隙間時間(2)を移動し、図7(A2)のスケジュールに示すように現在の時間枠(9:00〜10:00)の隙間時間(1)と次の時間枠の隙間時間(2)を合わせた隙間時間(1)+(2)を医師別時間枠連結隙間時間Aとして算出する。そして、図7(A3)のスケジュールに示すように、割込処理したい流動可能患者の予想診療時間にその医師の予備時間を加算した予備時間加算後想定診療時間Bが医師別時間枠連結隙間時間A内に収まれば、矢印Y2に示すように問題なく割込処理をして前倒し診療を行うことができる。
また、図7(B)の割込不可警告時の説明図に示すように、図7(B1)のスケジュールに表示される予約患者を時間枠内にそれぞれ割り当てた状態から、矢印Y3に示すように隙間時間(2)を移動し、図7(B2)のスケジュールに示すように現在の時間枠(9:00〜10:00)の隙間時間(1)と次の時間枠の隙間時間(2)を合わせた隙間時間(1)+(2)を医師別時間枠連結隙間時間Aとして算出する。そして、図7(B3)のスケジュールに示すように、割込処理したい流動可能患者の予想診療時間にその医師の予備時間を加算した予備時間加算後想定診療時間Bが医師別時間枠連結隙間時間A内に収まらなければ(オーバー時間Tが発生)、矢印Y4に示すように割込処理をすることが適切ではなく、警告を出力することができる。
また、複数医師に対する割当処理を実行することもできる。この場合、図8(A)に示すように、図8(A1)の予約バッファに格納されたすべての予約を図8(A2)に示す各医師のスケジュール(医師1スケジュール、医師2スケジュール、および医師3スケジュール)にあらかじめ定めたルールにて割り当て、図8(A3)に示す当日来院の来院バッファからも当日来院患者を来院順に割り当てていく。ここで、既診1は、矢印Y5に示すように医師3の空いている時間枠にそのまま割り当てられる。
次に当日来院した既診2の当日来院患者は、午前中に空いている時間枠がないため、そのまま割り当てすると午後以降の割り当てとなる。ここで、図8(B2)の医師別スケジュールに示すように各医師の時間枠の隙間時間をそれぞれ加算し、医師1の医師別時間枠連結隙間時間Aである隙間時間(1)、医師2の医師別時間枠連結隙間時間Aである隙間時間(2)、および医師3の医師別時間枠連結隙間時間Aである隙間時間(3)を求める。そして、算出された医師別時間枠連結隙間時間Aはソートされ、図示の例の場合、(1)、(2)、(3)の順になる。
医師1について検討すると、この医師の予備時間が長いため、予備時間加算後想定診療時間Bが隙間時間(1)より長く警告対象となる。医師2については、隙間時間(2)が医師1の隙間時間(1)より短いものの、この医師の予備時間が短いため、予備時間加算後想定診療時間Bが隙間時間(2)より短く警告対象にならない。このため、矢印Y6に示すように、当日来院の既診2を医師2の隙間時間(2)に割り当て可能と判断できる。よって、医師2に対して割り込み可能通知がおこなわれ、該医師2による割込了承がなされると、医師2の隙間時間(2)に割り当てられる。
また、システム判断により割込処理可能の通知を行う場合、図9(A)に示すように予約と当日来院とが割り当てられている状態から、当日来院を前倒しして割込みできる隙間時間を探す。すなわち、図9(B)に示すように、医師1の隙間時間(1)と医師3の隙間時間(2)を比較すると医師1の隙間時間(1)の方が長いため、矢印Y7に示すように、医師2の当日来院の既診8を医師1の隙間時間(1)へ移動する。これにともない、医師1の後方に仮予約として割り当てられていた当日来院の既診9が、医師2の空いた時間に矢印Y8に示すように前倒しして割り当てられる。このようにして、効率よく予約と当日来院を処理し、待ち時間を極力少なくして診療を進めることができる。
このようにして、隣り合う時間枠内の予約を処理した残り時間となる隙間時間を寄せ集め、この寄せ集めた隙間時間に当日来院患者の診療を割り当てることで待ち時間を少なくすることができ、かつ事前の予約患者も適時に診療することができる。
また、医師に予備時間を定めているため、その予備時間を見込んで予約患者の診療が遅延してストレスタイムが発生する可能性を判定し、警告することができる。
また、予備時間を医師別に管理するため、ストレスタイムを発生させない医師であれば予備時間は自然と短くなり、予備時間加算後想定診療時間Bを診療に要する見込み時間へ限りなく近づけていくことができる。結果として、時間枠連結隙間時間Aと見込み時間との差が少なくても割り当てることができる。ストレスタイムを発生させやすい医師であれば予備時間は長くなり、時間枠連結隙間時間Aと見込み時間との差は小さくとも予備時間を考えると時間超過となる場合が発生する。しかし、この場合も警告を表示することができ、ストレスタイムが現実に発生することを事前に予防することが可能となる。
また、警告があっても強制割込部26により強制的に割込処理できるため、医師の判断によって柔軟に当日来院を受け入れて処理することができる。すなわち、システムが定めた硬直的なスケジュールを愚直に守るだけでなく、その場の状況に応じて臨機応変に診療を進めていくことができる。
また、警告があったにもかかわらず強制割込部26により強制的に割込処理されてストレスタイムが発生した場合には、重度ストレスタイムとして通常のストレスタイムと別に管理するため、無理してストレスタイムを発生させることが多い医師と、そうでない医師とを判断でき、医師の評価につなげることができる。
また、予備時間再計算部37によって予備時間の値洗いを行うことができるため、実績値に基づいて必要な予備時間を適宜調整することができる。これにより、実績値が日々反映されていき、時間が経てば経つほど、使えば使うほど、予備時間が医師能力の実勢値に近づいていくことになる。従って、システム導入時に設定した予備時間の初期値も、時間が経てば、自然と医師能力を反映した正しい値と値洗されていく。このようにして、無駄のない効率よい運営を行うことができる。
また、医師が診療と割込処理可能性の予測に慣れてきてストレスタイムの発生が少なくなってきたような場合も、予備時間再計算部37により、ストレスタイムの減少に合わせて必要な予備時間が短く算出され、設定を更新していくこともできる。
また、患者の予約だけでなく休憩も予約しておくことができるため、医師が休息や食事をとれないといったことを防止できる。
また、予約に対する診療の遅延で患者にストレスを与えるストレスタイムと、休憩時間の短縮により医師がストレスを感じる医師ストレスタイムとを別に取り扱うため、医師を適切に評価できる。すなわち、予約患者の診療を遅延させて患者にストレスを与えた医師の評価を下げることができるとともに、熱心さのあまりに自分の休憩を犠牲にしてまで診療に取り組む医師を把握して適宜の指導を行うこともできる。これにより、医師を適切に評価でき、医師の精神面・心身面トラブルに早期段階で対処することも可能である。
また、複数の医師が個別に診療を行う場合でも、各医師に予約患者や当日来院患者を割り当てでき、また当日来院患者を前倒しする割込処理も実行できるため、スムーズな運用を行うことができる。当日来院患者についても、流動可能予約としてある医師のスケジュールに組み込んでいても、別の医師に十分な時間枠連結隙間時間Aが発生すれば、その時間枠連結隙間時間Aに割込処理でき、さらにそれによって空いた元の医師の時間枠連結隙間時間Aに別の当日来院患者を割り当てて前倒しすることもできるため、非常に効率よく診療を進めることができる。
なお、上述の実施形態では、診療の開始入力と終了入力を、医師端末6での入力とゲート装置7の通過のどちらでも実行可能としたが、どちらか一方のみとしてもよい。
また、予約処理システム1は、患者端末2と管理サーバ5と医師端末6とを用いてシステム構成をしたが、1台のコンピュータでスタンドアロン型に構成してもよい。
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
この発明は、医師や歯科医師などの医療分野での予約処理に利用することができ、他にも美容院の予約処理、マッサージやエステの予約処理など、予約利用者と当日利用者とを処理する適宜のサービスで利用することができる。
1…予約処理システム、11,21…予約入力部、22…休憩入力部、25…警告表示部、26…強制割込部、32…記憶部、34…割込登録部、35…割込可能枠検出部、36…予備時間更新部、37…予備時間再計算部、38…状況判定部、39…ストレスタイム登録部、41…重度ストレスタイム登録部、71…診療区分マスタデータ、72…時間枠マスタデータ、76…医師データ

Claims (7)

  1. サービス区分毎に必要とするサービス時間を予め定めた内容別サービス時間情報、
    サービスを行う複数の担当者にそれぞれ予備時間を割り当てた担当者別予備時間情報、及び、
    サービス可能な時間を複数の時間枠に分割した時間枠情報を記憶する記憶手段と、
    前記時間枠単位でサービス予約を受け付けてスケジュールを調整するサービス予約受付手段と、
    前記時間枠に前記サービス予約が割り当てられている前記スケジュールに流動可能サービス予約を割り込ませるサービス割込処理を実行するサービス割込処理実行手段と、
    前記サービス割込処理実行手段により前記サービス割込処理を実行する際、割込処理する流動可能サービス予約のサービス区分にかかる前記サービス時間と該サービスの実施を担当する担当者の前記予備時間とに基づいて、前記時間枠内に設定されているサービス予約のサービス時間が該時間枠の後ろへ押し出されて利用者にストレスをかけるストレスタイムの発生有無を判定するストレスタイム発生判定手段とを備え、
    前記サービス割込処理実行手段は、前記ストレスタイム発生判定手段によってストレスタイム発生と判定された場合であっても強制実行入力を受け付ければサービス割込処理を実行する構成である
    予約処理システム。
  2. 担当者毎に、前記時間枠内に割り当てられているサービス予約のサービス実施の完了時刻が前記時間枠の終了時刻より遅延して利用者にストレスをかけたストレスタイムを前記記憶手段に記憶するストレスタイム記憶処理手段と、
    該ストレスタイムに基づいて該担当者毎の前記予備時間を調整する予備時間調整手段とを備えた
    請求項1記載の予約処理システム。
  3. 前記ストレスタイム発生判定手段によって前記ストレスタイムの発生有りと判定した場合に警告情報を出力する警告手段を備え、
    前記ストレスタイム記憶処理手段は、前記警告手段による警告があったにも関わらず前記サービス割込処理実行手段によるサービス割込処理を実行して遅延が発生した場合には前記ストレスタイムを重度ストレスタイムとして前記記憶手段に記憶する構成である
    請求項2記載の予約処理システム。
  4. 前記時間枠内に担当者の休憩予約を割り当てる休憩割当手段を備え、
    前記ストレスタイム発生判定手段は、前記時間枠の後ろへ押し出される予約が前記前記休憩予約であった場合、ストレスタイムとは異なる休憩減少が発生すると判定する構成であり、
    前記警告手段は、前記休憩減少の場合に前記ストレスタイムの発生有りの場合と異なる休憩減少時動作を実行する構成である
    請求項3記載の予約処理システム。
  5. 同日について担当者別に複数の担当者別スケジュールを設定する構成とし、
    前記サービス予約受付手段は、前記複数の担当者別スケジュールの同じ時間帯の時間枠の中からサービス予約を割り当て可能な担当者を決定する構成であり、
    前記サービス割込処理実行手段は、前記ストレスタイム発生判定手段によりストレスタイムが発生しない担当者別スケジュールを検索して発見した最も早い担当者の時間枠に流動可能サービス予約を割り込ませる構成である
    請求項2、3、または4記載の予約処理システム。
  6. サービス区分毎に必要とするサービス時間を予め定めた内容別サービス時間情報、サービスを行う複数の担当者にそれぞれ予備時間を割り当てた担当者別予備時間情報、及び、サービス可能な時間を複数の時間枠に分割した時間枠情報を記憶手段に記憶しておき、
    サービス予約受付手段により、前記時間枠単位でサービス予約を受け付けてスケジュールを調整し、
    サービス割込処理実行手段により、前記時間枠に前記サービス予約が割り当てられている前記スケジュールに流動可能サービス予約を割り込ませるサービス割込処理を実行し、
    前記サービス割込処理実行手段により前記サービス割込処理を実行する際、割込処理する流動可能サービス予約のサービス区分にかかる前記サービス時間と該サービスの実施を担当する担当者の前記予備時間とに基づいて、前記時間枠内に設定されているサービス予約のサービス時間が該時間枠の後ろへ押し出されて利用者にストレスをかけるストレスタイムの発生有無をストレスタイム発生判定手段により判定し、
    前記サービス割込処理実行手段は、前記ストレスタイム発生判定手段によってストレスタイム発生と判定された場合であっても強制実行入力を受け付ければサービス割込処理を実行する
    予約処理方法。
  7. コンピュータを、
    サービス区分毎に必要とするサービス時間を予め定めた内容別サービス時間情報、サービスを行う複数の担当者にそれぞれ予備時間を割り当てた担当者別予備時間情報、及び、サービス可能な時間を複数の時間枠に分割した時間枠情報を記憶する記憶手段と、
    前記時間枠単位でサービス予約を受け付けてスケジュールを調整するサービス予約受付手段と、
    前記時間枠に前記サービス予約が割り当てられている前記スケジュールに流動可能サービス予約を割り込ませるサービス割込処理を実行するサービス割込処理実行手段と、
    前記サービス割込処理実行手段により前記サービス割込処理を実行する際、割込処理する流動可能サービス予約のサービス区分にかかる前記サービス時間と該サービスの実施を担当する担当者の前記予備時間とに基づいて、前記時間枠内に設定されているサービス予約のサービス時間が該時間枠の後ろへ押し出されて利用者にストレスをかけるストレスタイムの発生有無を判定するストレスタイム発生判定手段として機能させ、
    前記サービス割込処理実行手段に、前記ストレスタイム発生判定手段によってストレスタイム発生と判定された場合であっても強制実行入力を受け付ければサービス割込処理を実行させる
    予約処理プログラム。
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