JP2012103152A - 圧力センサー - Google Patents

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Abstract

【課題】支持手段による副共振が感圧素子の主共振へ影響することを抑制できる圧力センサーの構造を実現することを目的としている。
【解決手段】容器の開口部22を封止し、可撓部24bと当該可撓部24bの外側の周縁部24cとを有し、前記可撓部24bが力を受けて前記容器の内側または外側に変位する受圧手段と、前記周縁部24cに一端を固定し、他端を前記一端から前記可撓部の変位方向と平行に延出した複数の支持手段32と、第1の基部40aと第2の基部40bとを有し、前記第1の基部40aと前記第2の基部40bとを結ぶ方向が前記可撓部24bの変位方向と平行となるように前記第1の基部40aと前記第2の基部40bが配置され、前記第1の基部40aが前記可撓部24bの内側の中央部24aに固定された感圧素子40と、前記第2の基部40bと、前記支持手段32の前記他端とを接続する固定部34と、を備え、前記支持手段32に前記感圧素子40よりもQ値が低い緩衝部50を配置したことを特徴とする圧力センサー。
【選択図】図1

Description

本発明は感圧素子、ダイアフラムを備え、ダイアフラムの変位に基づく感圧素子の周波数変化から圧力を検出する圧力センサーに関する。
従来から、水圧計、気圧計、差圧計などとして圧電振動素子を感圧素子として使用した圧力センサーが知られている。このような構成の圧力センサーでは、板状の水晶基板上に、振動を励起可能な電極パターンを形成した感圧素子を備える。そして、力の検出方向に感圧素子の検出軸を合わせるように構成する。このような構成とすることで、検出軸の配置方向に力(圧力)が加えられることで感圧素子の励起する振動の共振周波数が変化することとなる。このため、共振周波数の変化を力に変換することで、加えられた圧力の検出が可能となる。
このような構成を基本とする圧力センサーとしては従来、特許文献1や特許文献2に開示されているようなものが知られている。特許文献1に開示されている圧力センサー100は図9に示すように、気密ケース102と、第1、第2のベローズ104,106、圧電振動素子108、および発振回路110を基本として構成されている。気密ケース102は、円筒形の外殻を有すると共に、内部を真空または不活性な雰囲気とされている。第1、第2のベローズ104,106はそれぞれ、気密ケース102の外殻を構成する一対の端板に形成された貫通孔(圧力入力口112,114)を覆うように、気密ケース102内部に配置される。第1、第2のベローズ104,106間には、振動子接着台座116が設けられる。圧力入力口112,114から付与される圧力に応じて伸縮する第1、第2のベローズ104,106間に配置された振動子接着台座116は、第1、第2のベローズ104,106の伸縮に応じて端板間を移動することとなる。圧電振動素子108は、気密ケース102を構成するいずれか一方の端板と、振動子接着台座116との間に配置され、振動子接着台座116の移動に伴う応力により、共振周波数が変化する構成とされている。発振回路110は、圧電振動素子108を構成する励振電極と電気的に接続されており、圧電振動素子108を励振させると共に、励起される振動の検出を行う。そして、検出された振動の共振周波数の変化により、第1、第2のベローズ104,106間に付与された圧力の差圧の検出が可能となる。
また、特許文献2に開示されている圧力センサー200は、図10に示すように、基体202と、シリコン構造体204とを基本として構成されている。基体202は、主面上に、金属薄膜からなる電極206と、この電極206を覆うように形成された誘電体膜208とを有する。シリコン構造体204は、圧力に応じて変形可能な、導電性を有するダイアフラム210を有し、ダイアフラム210と電極206とを対向させた際、両者の間に隙間212が生ずるようにして、基体202の主面に接合されている。このような構成の圧力センサー200では、ダイアフラム210が圧力を受けて変形した際、基体202の誘電体膜208と接触する接触面積の変化によって生ずる静電容量の変化を検出することにより、ダイアフラム210に付与された圧力を検出することが可能となる。
特許文献1、2に開示されている圧力センサーでは、それぞれ差圧や絶対圧を検出することが可能となる。しかし、各圧力センサーには次のような構成上の問題があった。すなわち、特許文献1に開示されている圧力センサーには、気密ケースと圧電振動素子との線膨張率の違いによって生ずる検出圧力の誤差が大きいという問題がある。また、特許文献2に開示されている圧力センサーには、ダイアフラムの自重による撓みによって生ずる検出圧力の誤差といった問題がある。
このような問題に対し本願出願人は、線膨張率の違いや自重の影響によって生ずる誤差を抑制し、高精度な圧力検出を可能とする圧力センサーとして、特許文献3に示す圧力センサー300を提案している。特許文献3に開示した圧力センサー300は、図11に示すように、圧電振動素子302と、この圧電振動素子302を収容するハウジング304、およびハウジング304の一端に設けたダイアフラム306を基本として構成される。ハウジング304は、ダイアフラム306と対向する他端を封止され、内部を真空または不活性な雰囲気とされる。ダイアフラム306は、中央領域308と可撓領域310、および外周領域312を備え、可撓領域310の内周側に位置する中央領域308が感圧部として機能する構成とされる。圧電振動素子302は、振動部314と振動部314の両端に一対の基部を備えることを基本として構成されている。圧電振動素子302は、第1の基部316aをダイアフラム306における中央領域308に接続すると共に、第2の基部316bから延設された接続部318が、ダイアフラム306における外周領域312に設けられたハーメ端子320に接続され、外部との電気的導通がとられる構成とされている。このような構成の圧力センサー300によれば、圧電振動素子302の両端がダイアフラム306に接続されることとなるため、線膨張係数の違いにより生ずる検出圧力の誤差を抑制することができる。
特開2007−57395号公報 特開2002−214058号公報 特開2010−48798号公報
特許文献3に開示したような構成の圧力センサーであれば確かに、線膨張係数の違いに起因した検出圧力の誤差や、自重によるダイアフラムの撓みに起因した検出圧力の誤差を抑制し、高精度な圧力検出を可能とすることができる。
しかしながら、このような支持手段と感圧素子は材質が同じであることと、かつ長手方向の寸法が同じ条件となるために、前記感圧素子の共振周波数と前記支持手段の固有振動の周波数が近似的に一致することに起因してカップリングを起こし共振特性が変化してしまうという問題があった。このためお互いの共振周波数が近接しないように設計することが必要となり、それに伴って高精度な組立てが必要とされることになり、製造工程上厳格な管理が必須となってしまうという問題があった。
そこで本発明は上記従来技術の問題点を解決するため、支持手段による副共振が感圧素子の主共振へ影響することを抑制できる圧力センサーの構造を実現することを目的としている。
[適用例1]容器の開口部を封止し、可撓部と当該可撓部の外側の周縁部とを有し、前記可撓部が力を受けて前記容器の内側または外側に変位する受圧手段と、前記周縁部に一端を固定し、他端を前記一端から前記可撓部の変位方向と平行に延出した複数の支持手段と、第1の基部と第2の基部とを有し、前記第1の基部と前記第2の基部とを結ぶ方向が前記可撓部の変位方向と平行となるように前記第1の基部と前記第2の基部が配置され、前記第1の基部が前記可撓部の内側の中央部に固定された感圧素子と、前記第2の基部と、前記支持手段の前記他端とを接続する固定部と、を備え、前記支持手段に前記感圧素子よりもQ値が低い緩衝部を配置したことを特徴とする圧力センサー。
上記構成による支持手段に緩衝部を配置することにより、感圧素子の振動とともに発生する支持手段の振動を吸収するバッファーとしての役割を果たし、感圧素子の振動に影響を与えず、振動漏れを抑制することができる。
[適用例2]前記緩衝部の粘性係数は、1.8×10−4Pa・sよりも大きいことを特徴とする適用例1に記載の圧力センサー。
上記構成により振動漏れを逓減させることができる。
[適用例3]前記緩衝部のヤング率E1は、圧電振動子のヤング率をE2としたときE1<10−3E2の関係を満たすことを特徴とする適用例1又は適用例2に記載の圧力センサー。
上記構成により温度特性の劣化を防止することができる。
[適用例4]前記支持手段は、前記緩衝部を充填する凹部を有することを特徴とする適用例ないし適用例3のいずれか1例に記載の圧力センサー。
上記構成によれば、支持手段と緩衝部の接触面積が増えて支持手段に形成する緩衝部の量を増加させることができる。
[適用例5]前記支持手段は、緩衝部を充填する貫通孔を有することを特徴とする適用例1ないし適用例3のいずれか1例に記載の圧力センサー。
上記構成によれば、支持手段に形成する緩衝部の量を増加させることができる。また支持手段に外力が作用しても緩衝部が剥れるおそれがない。
[適用例6]前記感圧素子と、前記支持手段と、前記固定部は一体であり、前記第1の基部と、前記周縁部に接続される前記支持手段の端部とが、前記可撓部の変位方向と直交する方向に同一線上に並ぶように配置されたことを特徴とする適用例1ないし適用例5のいずれか1例に記載の圧力センサー。
上記構成によれば、部品点数及び製造工程を削減し、コストの低減化を図ることができる。
第1実施形態に係る圧力センサーの一部を露出させた斜視図である。 (a)はXZ面で切断した断面図、図2(b)はXY面で切断した断面図である(ハウジングを除く)。 空気中におけるDIPの説明図である。 変形例1の支持手段の説明図であり、(1)は側面図を示し、(2)A−A断面を示している。 変形例2の支持手段の説明図であり、(1)は側面図を示し、(2)B−B断面を示している。 第2実施形態に係る圧力センサーの一部を露出させた斜視図である。 (a)はXZ面で切断した断面図、図2(b)はXY面で切断した断面図である(ハウジングを除く)。 第3実施形態に係る圧力センサーの一部を露出させた斜視図である。 特許文献1に開示された圧力センサーの模式図である。 特許文献2に開示された圧力センサーの模式図である。 特許文献3に開示された圧力センサーの模式図である。
以下、本発明に係る圧力センサーの実施形態を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は第1実施形態に係る圧力センサーの一部を露出させた斜視図である。図2に第1実施形態に係る圧力センサーの断面図を示し、図2(a)はXZ面で切断した断面図、図2(b)はXY面で切断した断面図である(ハウジングを除く)。なお、図1、2に示されるXYZは直交座標系を形成しており、以後用いられる図についても同様に適応する。
第1実施形態に係る圧力センサー10は、ハウジング12とダイアフラム24とを容器として、そのダイアフラム24を備えた容器の収容空間に、感圧素子40、支持手段32、固定部34、緩衝部50を有している。そして圧力センサー10は、例えばハウジング12内部を大気開放した場合には、大気圧を基準としてダイアフラム24の外側から液圧を受ける液圧センサーとして利用できる。またハウジング12内を真空封止した場合には、真空を基準とした絶対圧センサーとして利用できる。
ハウジング12は、円形のフランジ部14、円形のリング部16、支持シャフト18、円筒形の側面部(側壁部)20を有する。フランジ部14は、円筒形の側面部(側壁部)20の端部と接する外周部14aと、外周部14a上に外周部14aと同心円状に形成され、リング部16と同一の直径を有するリング状に突出した形の内周部14bとを有する。リング部16は、その内周縁によって形成される円形の開口部22を有し、開口部22には、開口部22を封止するようにダイアフラム24が接続されており、ダイアフラム24はハウジング12の一部を形成することになる。フランジ部14の内周部14b及びリング部16の互いに対向する面の所定位置には支持シャフト18を嵌め込む穴14c、16aが形成されている。また穴14c及び穴16aは互いに対向する位置に形成されている。よって穴14c、16aに支持シャフト18を嵌め込むことによりフランジ部14とリング部16とは支持シャフト18を介して接続される。支持シャフト18は、一定の剛性を有し、±Z方向に長手方向を有する棒状の部材であってハウジング12とダイアフラム24とから構成される容器の内部に配置され、支持シャフト18の一端がフランジ部14の穴14cに、他端がリング部16の穴16aにそれぞれ嵌め込まれることにより、フランジ部14、支持シャフト18、およびリング部16との間で一定の剛性を獲得する。なお支持シャフト18は複数本用いられるが、各穴の位置の設計に従って任意に配置される。
またフランジ部14には、ハーメチック端子(不図示)が取り付けられている。このハーメチック端子は、後述の感圧素子40の電極部(不図示)と、感圧素子40を発振させるためのものであってハウジング12の外部面に取り付けられた、またはハウジング12の外であってハウジング12から離間して配置されたIC(集積回路、不図示)とをワイヤー(不図示)を介して電気的に接続することができる。なお上述の液圧センサーとして用いる場合は、フランジ部14には、大気導入口14dが形成され、ハウジング12内部を大気開放させることができる。側面部20の両端を夫々、フランジ部14の内周部14bの外周、及び開口部22をダイアフラム24により塞がれたリング部16の外周16bに接続することによって、前記容器は封止される。フランジ部14、リング部16、側面部20はステンレス等の金属で形成することが好ましく、支持シャフト18は一定の剛性を有し熱膨張係数の小さいセラミック等を用いることが好ましい。
ダイアフラム24はハウジング12の外部に面した一方の主面が受圧面となっており、前記受圧面が被測定圧力環境(例えば液体)の圧力を受けて撓み変形する可撓部を有し、当該可撓部がハウジング12内部側または外部側(Z軸方向)に変位するように撓み変形することにより感圧素子40にZ軸に沿った圧縮力或いは引張り力を伝達するものである。またダイアフラム24は、外部からの圧力によって変位する中央部24aと、前記中央部24aの外周にあり、前記中央部24aが変位できるように外部からの圧力により撓み変形する可撓部24bと、前記可撓部24bの外側、即ち前記可撓部24bの外周にあり、リング部16に形成された開口部22の内壁に接合して固定される周縁部24cを有している。なお周縁部24cは理想的には圧力を受けても変位せず、中央部24aは圧力を受けても変位しないものとする。ダイアフラム24の中央部24aであって、受圧面の反対側の面には後述の感圧素子40の長手方向(検出軸方向)の一端(第1の基部40a)と接続される。ダイアフラム24の材質は、ステンレスのような金属やセラミックなどの耐腐食性に優れたものがよい。例えば金属で形成する場合は、金属母材をプレス加工して形成すればよい。なお、ダイアフラム24は、液体やガス等により腐食しないように、外部に露出する表面を耐食性の膜にてコーティングしてもよい。例えば、金属製のダイアフラムであれば、ニッケルの化合物をコーティングしてもよい。ダイアフラム24の中央部24aには第1の支持台30、周縁部24cには後述する支持手段32が接続されている。中央部24aに接続された第1の支持台30には感圧素子40の第1の基部40aが接続される。なお第1実施形態の第1の支持台30は受圧手段となるダイアフラム24と同質の材料、すなわちステンレスのような金属やセラミックなどの耐腐食性に優れたもので形成されている。
感圧素子40は、感圧部となる振動腕40cとその両端に形成された第1の基部40aと第2の基部40bを有し、水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の圧電材料により形成されている。第1の基部40aは第1の支持台30の側面に接続されるとともに、中央部24aに当接させている。また、第2の基部40bは後述する固定部34に接続させている。そして感圧素子40の振動腕40cには励振電極(不図示)が形成され、励振電極(不図示)と電気的に接続する電極部(不図示)を有する。よって、感圧素子40は、その長手方向(Z軸方向)、すなわち第1の基部40aと第2の基部40bとが並ぶ方向をダイアフラム24の変位方向(Z軸方向)と同軸または平行になるように配置され、その変位方向が検出軸となっている。そして感圧素子40は第1の支持台30及び固定部34により固定されているため、感圧素子40はダイアフラム24の変位による力を受けても、検出軸方向以外の方向に曲がることが無いので、感圧素子40が検出軸方向以外の方向に動くことを阻止して、感圧素子40の検出軸方向の感度の低下を抑制することができる。
感圧素子40は、ハーメチック端子(不図示)及びワイヤー(不図示)を介してIC(不図示)と電気的に接続され、IC(不図示)から供給される交流電圧により、固有の共振周波数で振動する。そして感圧素子40は、その長手方向(Z軸方向)から伸長応力または圧縮応力を受けることにより共振周波数が変動する。本実施形態においては感圧部となる振動腕40cとして双音叉型振動子を適用することができる。双音叉型振動子は、振動腕40cである前記2つの振動ビームに引張り応力(伸長応力)或いは圧縮応力が印加されると、その共振周波数が印加される応力にほぼ比例して変化するという特性がある。そして双音叉型圧電振動片は、厚みすべり振動子などに比べて、伸長・圧縮応力に対する共振周波数の変化が極めて大きく共振周波数の可変幅が大きいので、わずかな圧力差を検出するような分解能力に優れる圧力センサーにおいては好適である。双音叉型圧電振動子は、伸長応力を受けると振動腕の共振周波数が高くなり、圧縮応力を受けると振動腕の共振周波数は低くなる。また本実施形態においては2つの柱状の振動ビームを有する感圧部のみならず、一本の振動ビーム(シングルビーム)からなる感圧部を適用することができる。感圧部(振動腕40c)をシングルビーム型の振動子として構成すると、長手方向(検出軸方向)から同一の応力を受けた場合、その変位が2倍になるため、双音叉の場合よりさらに高感度な圧力センサーとすることができる。なお、上述の圧電材料のうち、双音叉型またはシングルビーム型の圧電振動子の圧電基板用としては温度特性に優れた水晶を用いることができる。
支持手段32は、感圧素子40の第2の基部40bを支持するため、感圧素子40と同じ長さに設定された支持棒である。支持手段32は、感圧素子40と同質の材料、即ち水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の圧電材料であって、同寸法で形成されている。支持手段32は、感圧素子40の第2の基部40bを中心として対称(YZ面を中心として線対称)に両端から支持するため、複数本(本実施形態では2本)用いている。支持手段32は一端32aをダイアフラム24の周縁部24cに対して交差するように固定し、他端32bを一端32aから感圧素子40の変位方向(Z軸方向)と平行に延出して、他端32bを後述する固定部34に固定している。支持手段32の一端32aはダイアフラム24の周縁部24cから立設させた第2の支持台33に接着させて固定している。第2の支持台33は第1の支持台30と同様に、受圧手段となるダイアフラム24と同質の材料、すなわちステンレスのような金属やセラミックなどの耐腐食性に優れたもので形成されている。なお支持手段32は断面矩形とし、第2の支持台33及び後述する固定部34と接着する際の接着面積を広く取れるように構成している。
固定部34は、感圧素子40の第2の基部40bと、支持手段32の他端32bと接着して、感圧素子40及び支持手段32の長手方向がダイアフラム24の変位方向(Z軸方向)と平行になるように固定する部材である。固定部34は、ダイアフラム24と同質の材料、すなわちステンレスのような金属やセラミックなどの耐腐食性に優れたものを用いている。固定部34はステンレスなど剛性を備えた部材を接続して形成しているため、所定の強度を備えており、圧力が印加されたことによるダイアフラム24の変形に伴って変形することがない。
本実施形態においては、感圧素子40は、その長手方向の両端(第1及び第2の基部40a,40b)が結果的に固定部34及び支持手段32を介してダイアフラム24側に接続されている。これにより、ハウジング12から感圧素子40への熱歪みを低減することができる。具体的には感圧素子40と支持手段32は同質材料で形成されているので、温度変化に伴う検出軸方向の膨張・収縮の割合が同一となる。よって温度変化による検出軸方向の膨張・収縮において、感圧素子は支持手段32からの熱歪みが低減される。また固定部34は受圧手段と同じ材質を用いているため、受圧手段と、感圧素子40の検出軸方向と垂直な方向の成分との間で熱歪みが発生することがなく、この熱歪みを感圧素子が受けることがない。
緩衝部50は、感圧素子40よりもQ値が小さい材質を備え、支持手段32の表面に配置している。前述のように支持手段32は、感圧素子40となる双音叉型振動子と同質の材料となる水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の圧電材料を用い、長手方向の長さが同じになるように設定している。しかし感圧素子が振動すると、同じ材質及び長さの支持手段32も振動して、感圧素子40の第2の基部40bから固定部34へと伝わって振動漏れがさらに強く生じてしまうことになる。
そこで支持手段32に感圧素子40よりもQ値の低い材質からなる緩衝部50を形成することにより、振動漏れの振動を減少させるダンピング効果によって支持手段32の振動と感圧素子40の振動が共振することを抑制している。
具体的に本実施形態に適用可能な緩衝部50は、その材質を次のように設定している。まず一般に温度20℃で1気圧の空気の粘性係数は、1.8×10−5Pa・sである。真空中と温度20℃で1気圧の空気とでは、温度20℃で1気圧の空気のほうがQ値が1/10となる。
図3は空気中におけるDIPの説明図である。同図横軸は圧力(kPaG)、縦軸は誤差(水位10mに対する%)を示している。図示のように圧力80kPaGから100kPaGの間で±3%の幅が生じており、このときの空気中のDIPの半値幅は約10kPaである。この半値幅を測定範囲100kPaよりも広くとる場合には、減衰を温度20℃で1気圧における空気の粘性係数の10倍にする必要がある。そうすると緩衝部50の粘性係数は、1.8×10−4Pa・sよりも大きい粘性係数となる材質を適用すればよい。粘性係数が高いと摩擦抵抗が増加して、Q値が低くなる。このような1.8×10−4Pa・sよりも大きい粘性係数の緩衝部50は感圧素子40よりもQ値が小さくなる。ここで1.8×10−4Pa・sよりも大きい粘性係数として水:8.9×10−4Pa・s、グリセリン:14.9×10−4Pa・s、ポッティングゲル:3×10×10−4Pa・sがあげられる。
また適用可能な緩衝部50の熱膨張の影響が感圧素子の温度特性に作用すると精度が劣化してしまうという問題がある。そこでヤング率に一定の制限が必要となる。
緩衝部50の伸びは、仮にポッティングゲルを適用した場合の熱膨張係数を10−4〜10−3ppm/℃とし、使用温度範囲を−20℃〜80℃の100℃とすると、熱膨張係数と温度幅の積で表すことができる。そうすると10−2〜10−1ppmとなる。
ここで圧力センサーの測定における許容誤差としては、圧電振動子の伸びの場合、約10−4ppmであることが実測値として認識されている。よって緩衝部の伸びの影響は10−4ppm/10−1ppm=10−3まで減少させる必要があることになる。そこで緩衝部50の伸びの影響を10−3以下にするためには、緩衝部50のヤング率を圧電振動子の10−3以下にする必要がある。従って緩衝部50のヤング率E1は圧電振動子のヤング率をE2とした場合、
Figure 2012103152
の関係を満たせばよい。上記関係の緩衝部50のヤング率E1は、圧力センサーの温度特性を劣化させることがない。
本実施形態ではポッティングゲルの一例としてシリコン樹脂を用いて以下説明する。上記構成による緩衝部50は次にように形成している。支持手段32の端部(32a、32b)の接着箇所以外に緩衝部50となるシリコン樹脂を全面に塗布する。そしてシリコン樹脂が硬化する所定の温度で加熱して緩衝部50を形成する。
なお緩衝部50を形成する箇所は、ダイアフラム24からの変位が最初に伝わる箇所となる支持手段32とダイアフラム24が接続する他端32a側や、支持手段32が振動する際に最も応力が作用する支持手段32の中央部に少なくとも形成することが望ましい。
第1実施形態の圧力センサー10の製造は次のように行う。まず予め支持手段32の表面に緩衝部50を形成する。緩衝部50の形成は、支持手段32の端部(32a、32b)の接着箇所以外に緩衝部50となるシリコン樹脂を全面にスプレー又は印刷などで塗布する。そしてシリコン樹脂が硬化する所定の温度で加熱して緩衝部50を形成する。
次にリング部16にダイアフラム24を接続するとともに、ダイアフラム24の中央部24aに第1の支持台30を、周縁部24cに第2の支持台33をそれぞれ接続する。接続方法は、接着剤等の固定剤又はレーザー溶接、アーク溶接、ろう付けなどにより接続することができる。
そして、感圧素子40の第1の基部40aを第1の支持台30の側面に接続し、第2の基部40bを固定部34に接続する。接続方法は接着材等により接続することができる。
また支持手段32の一端32aを第2の支持台の側面に接続し、他端32bを固定部34に接続する。接続方法は、接着剤等の固定剤又はレーザー溶接、アーク溶接、ろう付けなどにより接続することができる。
そしてリング部16の穴16aに支持シャフト18を差込んで固定し、フランジ部14の穴14cに、既にリング部16に一端が差し込まれた支持シャフト18の他端を差し込んで固定するとともに、ハーメチック端子(不図示)のハウジング12内部側と感圧素子40の電極部(不図示)とをワイヤー(不図示)により電気的に接続する。このときハーメチック端子(不図示)のハウジング12外部側はIC(不図示)に接続する。最後に側面部20をリング部16側から差し込んでフランジ部14の外周及びリング部16の外周16bにそれぞれ接合することによりハウジング12が形成され、圧力センサー10が製造される。なお圧力センサー10を、真空を基準とした絶対圧を測定する圧力センサーとする場合は、大気導入口14dを形成せず、真空中で圧力センサー10を組み立てればよい。
次に第1実施形態の圧力センサー10の動作について説明する。第1実施形態において、大気圧を基準として液圧を測定する場合、液圧が大気圧より低いとダイアフラム24の中央部24aがハウジング12の内側に変位し、逆に液圧が大気圧より高いと中央部24aがハウジング12の外側に変位する。そして、ダイアフラム24の中央部24aがハウジング12の外側に変位すると、感圧素子40は、中央部24aと、支持手段32により引張応力を受ける。逆に中央部24aがハウジング12の内側に変位すると、感圧素子40は、中央部24aと支持手段32により圧縮応力を受けることになる。
さらに、圧力センサー10において、温度変化があった場合、圧力センサー10を構成するハウジング12、ダイアフラム24、支持手段32、固定部34、感圧素子40等はそれぞれの熱膨張係数に従って膨張・収縮することになる。しかし、上述のように感圧素子40は検出軸方向の両端が全てダイアフラム24側に接続されているので、ハウジング12のZ軸方向の膨張・収縮に起因する熱歪みは低減される。
また感圧素子40とダイアフラム24との熱膨張係数の違いにより、温度変化による検出軸と垂直な方向(X軸方向)の膨張・収縮により、感圧素子40は支持手段32を介してダイアフラム24から熱歪みを受けることになる。しかしX軸方向に配置している固定部34はダイアフラム24と同一材料を用いている。このため感圧素子40に掛かる熱歪みの量を低減して、温度変化に伴う圧力値の誤差を低減した圧力センサー10となる。
また支持手段32に感圧素子40よりもQ値が低い緩衝部50を形成したことにより、感圧素子の振動とともに発生する支持手段の振動を吸収するバッファーとしての役割を果たし、感圧素子の振動に影響を与えず、振動漏れを抑制することができる。
図4は変形例1の支持手段の説明図であり、(1)は側面図を示し、(2)A−A断面を示している。変形例1の支持手段60は、緩衝部50を形成する箇所に凹部62を形成している。図3に示す支持手段60は、図示のように、支持手段60の側面に2つの凹部62を形成している。このような構成の支持手段60によれば、緩衝部50を形成する際に凹部62の中にも緩衝部50が形成されるため、緩衝部50との接触面積が増え、形成量を増加させることができる。
図5は変形例2の支持手段の説明図であり、(1)は側面図を示し、(2)B−B断面を示している。変形例2の支持手段70は、緩衝部50を形成する箇所に貫通孔72を形成している。このような構成の支持手段70によれば、緩衝部50を形成する際に貫通孔72の中にも緩衝部50が形成されるため、緩衝部50の形成量を変形例1の支持手段60よりも増加させることができる。また支持手段に外力が作用しても緩衝部が剥れるおそれがない。
図6は第2実施形態に係る圧力センサーの一部を露出させた斜視図である。図示のように第2実施形態に係る圧力センサー80は、基本構成は第1実施形態の圧力センサー10と同じでるが、図示のように感圧素子40と固定部34と支持手段32を一体的に形成しているフレーム部82を備えている点で相違する。その他の構成は第1実施形態の圧力センサー10と同一の構成及び同一の効果であり、その詳細な説明を省略する。
フレーム部82は、第1実施形態の支持手段32と固定部34に相当する一対の支持手段32と、固定部34と、を感圧素子40と同一の水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の圧電材料を用いて、感圧素子40と共に一体で門型に形成されている。このとき一対の支持手段32及び感圧素子40は、長手方向がダイアフラム24の変位方向(Z軸方向)と平行となるように固定部34に接続されている。また一対の支持手段32の端部32aと、感圧素子40の第1の基部40aは同一直線上に並ぶように配置され、結果的に支持手段32と、固定部34と、感圧素子40が同一平面上に形成されている。そしてフレーム部82の支持手段32の表面には第1実施形態と同様に緩衝部50を形成している。なおフレーム部82の製造は、水晶などの母基材に対してフォトリソ・エッチング加工により一体形成することができる。なお、図4、5に示すような支持手段60、70の側面に凹部62又は貫通孔72をフレーム部82に適用する構成としてもよい。
このような第2実施形態の圧力センサーによれば、支持手段32に感圧素子40よりもQ値が低い緩衝部50を形成したことにより、感圧素子の振動とともに発生する支持手段の振動を吸収するバッファーとしての役割を果たし、感圧素子の振動に影響を与えず、振動漏れを抑制することができる。また部品点数及び製造工程を削減し、コストの低減化を図ることができる。
図8は第3実施形態に係る圧力センサーの一部を露出させた斜視図である。第3実施形態に係る圧力センサー90は、感圧素子92にATカット水晶振動片を用いている。その他の構成は第1実施形態の圧力センサー10と同一の構成及び同一の効果であり、その詳細な説明を省略する。ここでは第1実施形態に本実施形態を適用した構成で説明するが、第2実施形態に対しても適用することができる。ATカット水晶振動片は、水晶基板をX軸に平行でZ軸から35度15分付近の角度に切り出した所謂ATカット水晶チップからなる。このATカット水晶片の両主面には一対の励振電極94が設けられている。ATカット水晶振動片は、一般に音叉型水晶振動片と比べて共振周波数が高いので、測定速度が速く高速測定が可能となる。従って速やかな圧力測定が求められるタイヤ圧用の圧力センサーに適用することができる。
10………圧力センサー、12………ハウジング、14………フランジ部、14a………外周部、14b………内周部、14c………穴、14d………大気導入口、16………リング部、16a………穴、16b………外周、18………支持シャフト、20………側面部、22………開口部、24………ダイアフラム、24a………中央部、24b………可撓部、24c………周縁部、30………第1の支持台、32………支持手段、33………第2の支持台、34………固定部、40………感圧素子、40a………第1の基部、40b………第2の基部、40c………振動腕、50………緩衝部、60………支持手段、62………凹部、70………支持手段、72………貫通孔、80………圧力センサー、82………フレーム部、90………圧力センサー、92………感圧素子、94………励振電極、100………圧力センサー、102………気密ケース、104………第1のベローズ、106………第2のベローズ、108………圧電振動素子、110………発振回路、112,114………圧力入力口、116………振動子接着台座、200………圧力センサー、202………基体、204………シリコン構造体、206………電極、208………誘電体膜、210………ダイアフラム、212………隙間、300………圧力センサー、302………圧電振動素子、304………ハウジング、306………ダイアフラム、308………中央領域、310………可撓領域、312………外周領域、314………振動部、316a………第1の基部、316b………第2の基部、318………接続部、320………ハーメ端子。

Claims (6)

  1. 容器の開口部を封止し、可撓部と当該可撓部の外側の周縁部とを有し、前記可撓部が力を受けて前記容器の内側または外側に変位する受圧手段と、
    前記周縁部に一端を固定し、他端を前記一端から前記可撓部の変位方向と平行に延出した複数の支持手段と、
    第1の基部と第2の基部とを有し、前記第1の基部と前記第2の基部とを結ぶ方向が前記可撓部の変位方向と平行となるように前記第1の基部と前記第2の基部が配置され、前記第1の基部が前記可撓部の内側の中央部に固定された感圧素子と、
    前記第2の基部と、前記支持手段の前記他端とを接続する固定部と、
    を備え、
    前記支持手段に前記感圧素子よりもQ値が低い緩衝部を配置したことを特徴とする圧力センサー。
  2. 前記緩衝部の粘性係数は、1.8×10−4Pa・sよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の圧力センサー。
  3. 前記緩衝部のヤング率E1は、圧電振動子のヤング率をE2としたとき
    Figure 2012103152
    の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧力センサー。
  4. 前記支持手段は、前記緩衝部を充填する凹部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の圧力センサー。
  5. 前記支持手段は、緩衝部を充填する貫通孔を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の圧力センサー。
  6. 前記感圧素子と、前記支持手段と、前記固定部は一体であり、前記第1の基部と、前記周縁部に接続される前記支持手段の端部とが、前記可撓部の変位方向と直交する方向に同一線上に並ぶように配置されたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の圧力センサー。
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